【キン肉マン】安価とコンマで超人レスリング (629)

巷で人気のキン肉マンブームに乗っかって安価で作った超人をコンマで戦わせます

重視するのはライブ感です

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第1話 新超人誕生!

昔、正義と悪という概念が生まれるその前から彼らは存在していた!

彼らは人々から超人と呼ばれ、時に神とあがめられ、時に悪魔と恐れられ、確かに存在していた!

彼らは常に戦う運命に置かれ、その命の価値を戦いの中で見出し続けていた

超人がこの世界に生まれてから早数億年――

新たな超人が生まれようとしていた!

この世界に生まれた新たな超人とは

↓1

テンプレ
【超人名】
【こいつはこんなヤツだ!】

【超人名】 フロストマン
【こいつはこんなヤツだ!】 人々を護ることを信条とする、優しくて努力家。少し天然

――北海道

それは冷え込む秋の夜のことであった

「おぎゃあ! おぎゃあ!」

おばあさん「なんてこと! こんなところに赤ちゃんが置き去りに!」

おじいさん「なんとかわいそうに」

道端で箱に入れられ、泣いていた赤ん坊

赤ん坊は偶然そこを通りがかった霜田老夫妻によって拾われ、育てられた

子どもがいなかった老夫妻は彼を「フロスト」と名付け、本当の子供のように愛した

彼も老夫妻に答えるように優しい性格に育っていった

しかし!

彼は普通の子供――いや、人間ではなかった!

それは、霜田老人がフロストを海へと連れて行った時のこと


フロスト「わーいわーい!」

おじいさん「フロストや、あまり遠くへ行ってはダメじゃよ」

フロスト「うん!」

おじいさん「ワシはここでのんびり釣りでもするかの」チャポ…


霜田老人は魚を待ちながら、そこで眠ってしまった

数十分後――

ばしゃあーーーーん

フロスト「うわーーーーッ!」

おじいさん「フロスト!」

老人は大きな水しぶきの音とフロストの悲鳴によって目を覚ます

フロストは言いつけを守らず、遠くまで遊びに行き海へ落ちてしまったのだ!

霜田老人は最悪の事態を予想した

おじいさん「フロストや~~~~っ!」

だが、そこにいたのは!

フロスト「うわあ~~~~ん!」

凍る海!

凍る波の波紋の中央で泣いているフロスト少年!

彼は海に落ちたその瞬間、それを全て凍らせていた!

老人は確信した

彼は――フロストは超人っ!

フロスト「おじいちゃ~~~~んっ」

フロストはその後も度々何かを凍らせてしまうことがあった

老夫妻はその度、彼にこう言った

「フロストや。お前は普通の人間とは違う」

「その力で人を傷つけてしまうことがあってはいけない」

「いいかい、優しいお前なら分かるはずだ。その力は大事な誰かを守る時の為に使いなさい」

「その時が来るまで、この力はあまり使ってはいけないよ」

フロストは理解した

愛するものを守るために自分のこの力が存在しているのだと――

フロストはこの力を誰かのために使う術を探していた

そして中学生になった彼はある結論に達した

フロスト「おじいさん、おばあさん。ぼくは超人レスラーになります」

おじいさん「なんだって!」

おばあさん「まさか!」

超人レスリングとは超人同士の戦いの総称
フロストはまさに今それに自らの命を懸けていこうというのだ

おばあさん「フロスト! でもそれは」

霜田老婦人の言わんとしていることをフロストは理解していた

超人レスリングは超人の誇りをかけた戦い
それ故、その決着はいずれかの死によって終わる場合もあると言うことだ

手塩にかけて育てて来た一人息子をむざむざ死地へと向かわせる親がいるわけがないのだ
止めようとするのは道理

しかしフロストは首を振る

彼の決意は固かった

フロスト「おばあさん、僕はテレビで見たんだ」

フロスト「あのキン肉マンを――」

フロスト「世界が窮地に陥った時、必ず彼は超人の誇りにかけてそれを守って来た」

フロスト「ぼくもそれがしたい!」

フロスト「正義の超人として皆を守るために戦いたいんだ!」

おじいさん「フロスト――」

おばあさん「分かったわ、フロスト。貴方の進みたい道へ進むと良い」

おじいさん「じゃがな、フロスト。忘れないでおくれ。ワシらは常にお前のことを心配し、見守っておることを」

フロスト「おじいさん、おばあさん――」

この日より、彼は超人レスラーとなる為、自主的な特訓を重ねた

更に中学生となったフロストは進路を決める際、あることを知る

フロスト「高校生超人レスリング!?」

担任「そうだ。国内にいる超人青少年達は、数は少ないながらそれに出場し、注目を集めている」

フロスト「知らなかった……!」

担任「君がなりたいという超人レスラーもこんな風に華々しくデビューを飾っているかもしれない」

担任「それに事務所に目を付けてもらえれば、プロに転向して親孝行ができるかもしれないぞ」

フロスト「そ、そうか!」

フロスト「先生! ぼくはその高校生超人レスリングをやってみたい!」

担任「そうか。道内に高校生超人レスリング部がある高校を探してみよう」

そして――

――道立成吉思館学園

フロスト「ここがジンギス館学園かあ。超人レスリング部はどこだろう」



シーン

フロスト「部室まで来たけど、静かだな。それに何だか埃っぽいぞ」

?「むッ、君は」

フロスト「あのう、ぼく新入生のフロストです。超人レスリング部の部室はここでいいんですよね」

?「あ、ああ。だが――」

フロスト「だが?」

?「数年前から新しい部員は入っていないんだ。だからほぼ廃部と言ってもいいくらいだね」

フロスト「え、えェ~~~~っ!?」

?「私はこの高校の超人レスリング部顧問『瀬昆田(セコンダ)』だ」

瀬昆田「君はこの高校の超人レスリング部を何と聞いて入学して来た」

フロスト「ええと、4年前全国大会で優勝した高校だと――」

瀬昆田「ああそうだ。しかしな、それは過去の栄光だ」

瀬昆田「4年前!」

瀬昆田「我が校では超人高校生が全国大会へ進み優勝旗を得た」

瀬昆田「しかし、戦いの犠牲は多かった。部員5人のうち4人は死んだ。優勝した1人も心に傷を負い、プロのスカウトを断り、卒業後の消息は分からない」

瀬昆田「呪われた部だと周りから言われている」

フロスト「そうなんですか……」

瀬昆田「諦めたまえ、超人レスリングには死はつきもの。君も命が惜しければ、な」

フロスト「……」

フロスト「諦めませんよ、ぼくは」

瀬昆田「なにっ!?」

フロスト「それに、ぼくは死にません」

瀬昆田「どこからその自信が!」

フロスト「それは……」

フロスト「分かりません」

フロスト「なんとなくです!」

瀬昆田「」ズコ

フロスト「でもやりたいんです。やらせてください! 超人レスリングを!」

フロスト「ぼくはこの力を大事なものを守るために使いたいんだ!」

ピシピシッ

瀬昆田「壁が凍って――これが君の力か!」

フロスト「……」

瀬昆田「確かにこの力は超人のもの。分かった、君を部に入れよう。だがやると言った以上、抜け出すことは許されないぞ」

フロスト「……はい!」



フロスト「はぁッ!」

瀬昆田「……基本はできているようだな」

瀬昆田「……」

瀬昆田「フロスト、自分の力を試してみたくはないか?」

フロスト「はい!」

瀬昆田「来月、他校に練習試合を申し込む。私はふつうの人間だ。練習相手にはならない」

瀬昆田「超人は超人同士で戦うのがいいだろう」

フロスト「ぼく以外の超人を見るのは初めてだ。頑張ります!」

――邪紅舎院高校

顧問「分かりました。では来月」

ガチャリ

顧問「おい! 邪紅舎院超人レスリング部員集まれ!」

顧問「来月、ジンギス館との練習試合が申し込まれた。部員は1人だそうだ」

「1人ィ? くくく、かつての日本一も落ちぶれたものだ」

「数年ぶりの新入部員か。あの呪われた部に入るとはよほどの世間知らずとみた」

顧問「あちらによこすのは1人で構わないらしい」

「1年で構わんだろう。我ら2年生が出る必要もない」

「3年生は受験勉強で忙しいからなヌワハハ」

「では、来月練習試合に行かせる一年生を決めるとしよう」

「再来月の大会に出られぬ程、打ちのめしてやるといい」


次回! フロスト、初の超人レスリング試合!

おやすみ

↓1 次回でる超人
テンプレ
【超人名】
【こいつはこんなヤツだ!】

キング・バンバー
馬の頭をした怪力超人、引っ張る力だけなら既に一線級超人に迫る
超高速タックルからの技が多彩

第二話 地獄の練習試合! 馬の面したツヨいヤツ!


一か月、フロストは瀬昆田の作った練習メニューをこなし続けた

瀬昆田「フロスト、なかなかお前は筋が良い! いや、努力に結果が伴っている」

フロスト「そ、そうですか? えへへ」

瀬昆田「努力に結果が伴う。この点については誇りに思って良い」

瀬昆田「何より努力というものは必ずしも結果が伴うものではない。お前の超人としての才能は、その点に長けていたのだ!」

フロスト「はい!」

フロスト「えへへ、でも褒められると嬉しいなーっ」ピキピキピキ

キーーーン

瀬昆田「」

フロスト「瀬昆田先生?」

瀬昆田「」カチコチ

フロスト「キャーッ! 凍ってるゥー!」

瀬昆田「感情が高ぶると周囲を凍らせてしまうのは玉にキズ、だな」カチコチ



そして練習試合当日

瀬昆田「そろそろ、邪紅舎院高校から生徒が一人来るはずだが」

フロスト「ところで先生、そのジャクシャイン高校ってどんな高校なんですか?」

瀬昆田「現在、道内二位の実力を持つ超人レスリング部を持つ高校だ。選手の数に関しては道内一番!」

瀬昆田「多彩な技を持つテクニカルファイターが多いことでも知られている」

フロスト「そうなのか……! 先生、ぼく、できるでしょうか」

瀬昆田「ああ、お前なら間違いなく戦える。20年もの間、超人レスリング部顧問として選手を見守って来た私が言うのだから間違いない」

瀬昆田「自分を信じて、戦ってみろ。なあに心配はいらないさ」ハハハ

フロスト「瀬昆田先生……!」


「たのモォ~~~~ッ!」


瀬昆田「なにッ!?」


ドカァーーーーッン


「バンバーッ!(挨拶)」


?「こちらがジンギス館学園超人レスリング部で間違いないな!」

瀬昆田「あ、ああ(ドアを蹴破って……)」

フロスト「フロストです、どうも……」

キング・バンバー「先に名乗られてしまったがまあ良い! 俺こそが! ジャクシャ院高校超人レスリング部から来た一年生キ~~ング・バンバーであ~~るっ!!」

キング・バンバー「よろしく」アクシュ

フロスト「あ、よろしくお願いします」アクシュ

キング・バンバー「今日は練習試合ということで来たのだが……」

フロスト「……」ゴクリ

キング・バンバー「お前、超人ではあるが、超人を見たのは初めて、と言ったところだな!」

フロスト「は、はい。テレビでは見たことがあるけれど」

キング・バンバー「ンなるほど」

キング・バンバー「では実践ももちろん」

フロスト「はい。これが初めて」

キング・バンバー「ほう……」

キング・バンバー「まあ良い! 誰もが最初は初心者! 俺も初めて超人相手に戦った時、お前のような顔をしていたよ」

フロスト「ぼくの……顔」

瀬昆田(フロストの顔。確かに緊張が表に出ている)

瀬昆田(練習試合とは言え、その不安感が顔に出るのは致命的! いかんぞフロスト!)

キング・バンバー「肩の力を抜け! 高校生超人レスラーとして”命を懸けて”正々堂々戦おうではないか!」

フロスト「……!」

フロスト「がんばります!」

キング・バンバー「ふふ……」

瀬昆田(”命を懸けて”だと! 聞き間違いではないだろうか。これは練習試合だぞ!)

瀬昆田(まさか! 邪紅舎院高校のやつ、フロストを本格的に潰しに!)

瀬昆田(いや……しかしあのキング・バンバーという男、あくまで正々堂々と言っている!)

瀬昆田(恐らくはダーティファイトを嫌う性格! あくまで超人の誇りをかけて常に戦いの世界に身を置きたいのだろう)

瀬昆田(ならば、口出しはするまい)

瀬昆田(それにフロストの奴もたった一か月でこれだけの結果を出してきた)

瀬昆田(……絶対にやれる!)

瀬昆田「よし行けるな、フロスト!」

フロスト「はい!」

キング・バンバー「時にフロストくんと言ったか」

フロスト「はい?」

キング・バンバー「お前のそれはリングネームなのか」

フロスト「いえ! 本名です! 霜田フロスト!」

キング・バンバー「ダメだダメだ! 超人レスラーたるものリングネームが無ければいけない!」

キング・バンバー「少し考える時間を与えてやる。その間に――」

フロストマン「じゃあフロストマンで!」

キング・バンバー「えっ!?」

フロストマン「あのキン肉マンさんやテリーマンさん正義の超人はみんな名前の下に”マン”ってついてるでしょう?」

フロストマン「だからフロストマン! かっこいいでしょう」フフン

キング・バンバー「お、お前がそれでいいと言うのならそれでいいだろう」

キング・バンバー「でははじめるぞ!」

カーン!

瀬昆田「レフェリーはジンギス館高校超人レスリング部顧問瀬昆田が行うっ!」

瀬昆田「ルールは超人レスリングと同じく無制限一本勝負とする」

瀬昆田「決着はKO、ギブアップ、3カウントフォール、リングアウト20カウント経過によって決められる」

瀬昆田「両者、超人の誇りをもって戦うこと! よろしいかッ!」

フロストマン「はい!」

キング・バンバー「応ッ!」

瀬昆田「よろしい! ではいくぞッ」

瀬昆田「レディ――」


瀬昆田「……ファイっ!」

【直下コンマ下一桁判定】
偶数:フロストマン先行
奇数:キング・バンバー先行

キング・バンバー先行!

キング・バンバー「緊張しているなフロストマン!」

フロストマン「ぐっ!」

キング・バンバー「ふはは、これでは試合にならんな」

キング・バンバー「まずは小手調べといくか……」

【コンマ95以下でキング・バンバーの第一の技が唸る!】

キング・バンバー「さっ!」

瀬昆田「距離を取った!」

キング・バンバー「ブルルルルル……!」

瀬昆田「さらにあれは……! はっ!」

瀬昆田「あれは……馬が威嚇する時にする前掻き!! 警告の合図だ! まずい!」

フロストマン「!」

キング・バンバー「ぬぅん!」

キング・バンバー「バンバーッ! 警告はしたぞフロストマン! 俺の自慢の脚力を避けて見ろとなーっ!」ビュウウーーン

ズブシュッ

瀬昆田「なんて早いタックルだ!」

フロストマン「がはッ!」

キング・バンバー「我が超人脚力は並の超人の倍以上! さらにその真価は地面を蹴るその一瞬に有り!」

キング・バンバー「俺の脚は地面を蹴るコンマ数秒爆発的に膨れ上がり、速さを生み出す!」

キング・バンバー「その速さたるやフォーミュラカーの最高速度に並ぶ! 時速350キロメートルを一瞬にして腹部に叩きこむタックル!」

キング・バンバー「第一の技スタンピード・スピアー!!」


フロストマン「うわああッ~~~!」

フロストマン体力5/6

キング・バンバー「それだけでは終わらせぬ!」

ガガガガガ!

バキッ!

フロストマン「ぐはッ!」

瀬昆田「フロストマン!」

キング・バンバー「スタンピード・スピアーをただのスピアータックルだと思ってもらっては困る」

キング・バンバー「スピードそのままに支柱にお前の身体を打ち付け、逃がしはしない!」

キング・バンバー「容易いものよ! さながらフロストマン! お前は支柱に刺さる釘! 俺はそれを打ち付けるハンマーと言ったところよ!」

フロストマン「う、動けない……!」

キング・バンバー「ふふふ、苦しかろう。これが高校生超人レスリングの洗礼だァ~~~~!」

瀬昆田「フロストマン!」

フロストマン「ま、まだまだ!」


フロストのターン!

↓2
1なんとかタックルを振りほどいて攻撃!
2負けじと技を出そう!
3鉄柱を使って攻撃!(残り4本)
4その他

フロストマン「負けてたまるか……!」

キング・バンバー「無駄だ無駄だ。強く掴まれたその身体で何ができるという!」

フロストマン「ぐうう……ぼくにも、バンバーみたいな技があれば……!」

瀬昆田「ダメだフロストマン! お前は超人レスリングの基礎は完璧にマスターしているかもしれないが、その応用法はまだ未熟!」

瀬昆田(これは努力という枠の外! 経験の中で覚えていくものなのだ!)

フロストマン「う……うう……!」

キング・バンバー「なに! 技の一つも編み出していないというのか」

キング・バンバー「ふふふ、話にならんわ! その努力とやら、どうやら無駄なものだったらしいな」

フロストマン「そ、そんな……」

フロストマン「ぼ、ぼくにだって――」

瀬昆田「危険だフロストマン! まだお前は!」

フロストマン「ぐううううううッ!!」

【直下コンマ下二桁:46(基礎値66-スタンピード・スピアー20)以下でフロストマンが覚醒する!?】

なんか変な流れになりそうだから先に確認するけどこれいちいち技とか書かないとダメなの?w

安価用に一応
霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)
触れたものを氷に包み込む

>>43
あれば使おうかなーってくらい ノリで書きたい人はどうぞ

キング・バンバー「バンバーッ! そうはさせん!」

キング・バンバー「キング・バンバーの技はタックルに終わらず! そこからの技の多彩が見せ場よ!」

キング・バンバー「どァっ!」

ドスゥウッ

フロストマン「ぐふッ!」

キング・バンバー「身動きが取れないがら空きのボディへの一発は辛かろう」


フロストマン 体力4/6

キング・バンバーのターン!

通常攻撃自動成功!

キング・バンバー「やれると言ったではないか!」

ガッ!

バキッ

ドガッ!

キング・バンバー「さっきの威勢はどこへ行った!」

フロストマン「ぐ、うう」

フロストマン(立っているのがやっとだ……意識が、薄れていく)

瀬昆田「フロストマン!」

フロストマン「ハッ!」

フロストマン「いけない……気を失うところだった」

キング・バンバー「練習であろうとなかろうと油断すればお前の命はいつでも消せる!」

キング・バンバー「我ら邪紅舎院高校は精鋭の集団。一年生の俺とて、死の入部試験を乗り越えてここまで来たのだ!」

キング・バンバー「簡単に挑めるものではなかったのだ! はじめからな!」

フロストマン「ぼくは……ぼくは……!」


フロストマン 体力3/6

フロストマンのターン!

↓2
1ここで負けてたまるか! 攻撃!
2技さえあれば!
3鉄柱を使って攻撃!(残り4本)
4ロープを使って反撃!(残り4対)
5その他

フロストマン「負けたく……ない!」

キング・バンバー「ほお、まだ立ち上がるか!」

フロストマン「ああ! ぼくはまだ戦える!」

キング・バンバー「……!」

フロストマン「うおおおおおおッ!」

【直下コンマ下二桁51(基本値66-被ダメージ下方修正15)で反撃の狼煙を上げる!】

キング・バンバー「無駄だと言っているのが分からんかーーーーッ!」

フロストマン「うわああああッ!」


瀬昆田「フロストマン……! もういい! もうギブアップをするんだ!」

フロストマン「まだだ、まだ――」

瀬昆田「フロストマン! このままではお前は死んでしまう!」

フロストマン「まだ――」

キング・バンバー「コーチ殿の言う通りだ! 俺はこのままではお前を確実に殺してしまう!」

キング・バンバー「それだと言うに愚かにもお前は未だ俺の足にすがって戦えるとほざく! 何故だ!」

フロストマン「――ぼくはまだ……誰も守れていない!」

フロストマン「ここで――ギブアップなんかするもんか」

フロストマン「するもんかあああああーーーーッ!」


フロストマン 体力2/6

キング・バンバーのターン!

通常攻撃自動成功!


キング・バンバー「無駄だと言うに聞こえんかったかーーーーーッ!」

ドガドガドガドガドガッ!

フロストマン「ぐああーーッ!」

瀬昆田「フロストマン、お願いだ! 意識があるうちギブアップを!」

フロストマンをその提案に決して首を縦に振ることは無かった


フロストマン 体力1/6

フロストマンのターン!

↓2
1逆転の糸口を掴め! 攻撃!
2技さえあれば!
3鉄柱を使って攻撃!(残り4本)
4ロープを使って反撃!(残り4対)
5その他

フロストマン(キング・バンバーのタックル。そしてそこからの連続攻撃が強いんだ)

フロストマン(それに対抗するには――)

フロストマン(そうだ!)

フロストマン(ロープに振られて戻る時の反動! あれを利用して正面から挑めば、バンバーに対抗できるかもしれない!)

フロストマン(これしかない!)

フロストマン「行くぞッ!」

ガインッ

フロストマン「バンバー! スピード対決だ! ぼくにも考えがあるぞ!」

キング・バンバー「バンバーッ! 馬鹿め! 俺の瞬発力に挑もうとは!」

キング・バンバー「最期の一撃決めてやる! うおおーーッ!」

フロストマン「うおおおおーーーーッ!」

【直下コンマ下二桁46(基本値66-被ダメージ下方修正20)以下でスピード対決だ!】

――

フロストマン「!」

キング・バンバー「!」


フロストマン 体力0/6


KO!

●フロストマンVSキング・バンバー◯
(スピアータックル)


フロストマン「」ドサッ

キング・バンバー「どうやらこのスピード勝負やはり俺の勝ちのようだな!」

瀬昆田「フロスト!」

フロストマン「せん、せい……」

瀬昆田「……クソッ! キング・バンバー! [ピーーー]なら私をやれ!」

瀬昆田「フロスト……いや、フロストマンはまだ死ぬべきではない! [ピーーー]なら私を!」

キング・バンバー「……」

キング・バンバー「ふふふ、殺すものか」

キング・バンバー「フロストマンは確かに弱かった。俺に傷一つ付けることすらできなかったからな」

キング・バンバー「しかし! その気迫!」

キング・バンバー「――敬意に値する。残虐を是とする我が邪紅舎院高校とは違った清らかな戦いであった」

キング・バンバー「何より奴は、その”命を懸けて”最後まで戦い抜いたのだ。文句のつけようもあるまい」

キング・バンバー「先輩方からは殺してもかまわない、そう言われていたが――」

瀬昆田「……!」ゴクリ

キング・バンバー「”今は”やめておく」

キング・バンバー「何より奴は経験不足だ。経験を積めば――いや、これは俺が言うことでもあるまい」

キング・バンバー「しかし勝ちは勝ちだ。この戦い部にはしっかりと伝えておく」

キング・バンバー「今の成吉思館恐るるに足らず、とな」

キング・バンバー「顧問殿、夏の大会にフロストマンを出すのはやめておけ。必ず死ぬことになるぞ」

キング・バンバー「では帰る。またどこかで会うこともあろう。さらばだ!!」

キング・バンバー「バンバーッ!(挨拶)」

ガシャアアーーンッ

瀬昆田(あいつ、またドアを壊して出て行った……)

――保健室

フロストマン「――はッ」

瀬昆田「フロスト! 起きたか!」

フロストマン「ええ」

瀬昆田「大丈夫か、身体の方は」

フロストマン「少し痛みますけど……大丈夫です」

瀬昆田「そうか……」

フロストマン「……先生」

瀬昆田「なんだ」

フロストマン「ぼく……負けたんですね」

瀬昆田「……ああ」

フロストマン「……先生」

瀬昆田「……なんだ」

フロストマン「ぼく……悔しいです」

瀬昆田「……ああ」


その日、二人は誰もいない保健室で静かに涙した。


次回! 敗北したフロストに新たな展開が!

おやすみ

次回どうしようか君にきめてもらおう
1特訓回
2練習試合
3その他
↓1

特訓回ですね
どうしよっかなー
今度こそおやすみ

第三話 特訓! 大雪山で技を生み出せ!

――緑岳

ヒュオオオオ…

ザック ザック ザック

フロストマン「瀬昆田先生~~~~ぼく、いつまであるくんでしょうか?」

瀬昆田「まだだ!」

瀬昆田「大雪山とは旭岳から始まる8つの山を指して言う! これ全て超えることが今回の特訓とする!」

フロストマン「8つの山を越える……! 頑張ります!」

瀬昆田(そうだフロストマン! お前はこの間の練習試合を経て分かったはずだ!)

瀬昆田(お前には超人レスリングの決め手となる技が無い!)

瀬昆田(キング・バンバーに勝てなかったのはそれが原因だ)

瀬昆田(それさえ、それさえ編み出せばお前はこの戦いのスタートラインに立てる!)

瀬昆田(しかし、それをどのようにして編み出せばよいのか――私は敢えてそれをお前に直接は言わない!)

瀬昆田(自分で気付く。これも特訓の一つなのだ)

ザック ザック ザック ザック…

――赤岳

瀬昆田「……」ザックザック

フロストマン(瀬昆田先生、すごいスタミナだ)

瀬昆田「まだ歩けるな、フロスト」

フロストマン「はい!」

フロストマン(瀬昆田先生は口にはしていないが、ぼくにこう言いたいはずだ)

フロストマン(この特訓の中で技を編み出せ! と)

フロストマン(でも――どうすれば良いんだ?)

――温泉街

瀬昆田「ここからが特訓の正念場だ」

瀬昆田「大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ、黒岳五合目まで繋がるこのロープウェイ、ワイヤーを伝って素手で登ってみるんだ!」

フロストマン「え、ええ~~っ」

瀬昆田「思い出せ! キング・バンバーの圧倒的なスピードあれをもう一度受け切り、攻撃に転ずる場合は何が必要だ!?」

フロストマン「……そうか、スピードに対応できる腕力!」

瀬昆田「そう。それが必要だ。やってみろ!」

フロストマン「はい!」

ガシッ

フロストマン「やるぞ……!」

ガッシ ガッシ

瀬昆田「そうだ! その意気だ! 私は五合目で待っている! 頑張るんだぞフロストマン!」

フロストマン「はいっ! うおおお~~」ガッシガッシガッシガッシ

――上空

フロストマン「だんだん地面が遠くなっていく」

ヒュウウウ

フロストマン「うわっ!」

フロストマン「下を見ちゃダメだ……こわいぞ」

フロストマン「大丈夫、ぼくならやれるはずだ」

ガッシ ガッシ ガッシ

フロストマン「ようし、もうすぐ」

ギゴゴゴゴ

フロストマン「ん?」

ゴゴゴゴ

フロストマン「なんだこの音……あっ!!」

ロープウェイ運転手「そこの人! 止まりなさーい!」

フロストマン「ロープウェイがここまで迫って来る~~~~!!」

ロープウェイ運転手「止まりなさ~~~~い!」

フロストマン「そんなこと言われても~~~~!!」

フロストマン「ゆるして~~~~!」ガッシガッシガッシ

――北海岳

フロストマン「はぁ、はぁ」ザックザック

瀬昆田「根を上げるのはまだ早いぞ!」

フロストマン「はい! でもぼく――」

瀬昆田「弱音を言うのにも早い!」

瀬昆田「大丈夫だ。焦ることはない! アイツらだって最初はそうだった」

フロストマン「”アイツら”……?」

瀬昆田「……いや、今のは聞かなかったことにしてくれ」

フロストマン「はい」

フロストマン「……?」

瀬昆田「まだまだ登るぞ!」

フロストマン「はい!」

――愛別岳

瀬昆田「愛別岳、ここが大雪山系の中で最も険しい山となっている。いけるな!」

フロストマン「もちろんです!」

瀬昆田「ここを越えれば終わりが見えてくる。行くぞ!」

フロストマン「はい!」

フロストマン(そうか! この特訓は山を登るスタミナ、脚力、腕力、スピード、全てを補う為の特訓だったのか!)

フロストマン(後は――技さえ編み出せれば)

フロストマン(ここまで来てそれが見いだせないぼくは……一体)

フロストマン「うおおおおおお」

瀬昆田「どうしたフロストマン! 今走り出すとあとがきついぞ!」

フロストマン「でもどうしようもなく身体を動かしたくて!」

瀬昆田「……」


瀬昆田(焦り、か)

――白雲山

フロストマン「うおおおお」ダダダダッ

瀬昆田「ひぃ、ひぃ、さすがだフロストマン。十分な体力を持つ者にしかこの山は越えられん!」

瀬昆田「しかし、私も疲れがァ」

フロストマン「ぼくが背負います! さぁ背中にどうぞ!」

瀬昆田「あ、ああ」

瀬昆田(しかし息切れを起こさんか心配だな)

フロストマン「うおおおおお」

フロストマン(技、技、技、技ァ~~!)



――北鎮岳

フロストマン「うおおおおお!」

フロストマン(なぜだ! なぜ思いつかない!)

フロストマン(何が足りないんだ!)

瀬昆田「フロストマンよ、少し休んでは」

フロストマン「まだまだァ~~~~!」

瀬昆田「むむむ、大丈夫かなあ」

フロストマン「楽勝ですこれくらい! うおおお~~~~!」

――旭岳

瀬昆田「これが北海道の最高峰、旭岳だ。よし、フロストマン――」

フロストマン「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、は、はいっ」

瀬昆田「大丈夫か?」

フロストマン「ま、まだまだ行けますよ!」

瀬昆田「言わんこっちゃない。フロストマン、焦り過ぎだ。自分を見失ってはいけないぞ」

フロストマン「うう……でもぼくは!」

瀬昆田「気持ちは分かるが……」

フロストマン「……」

瀬昆田「フロスト!」

フロストマン「瀬昆田先生は休んでいてください。ぼくはこの旭岳、登ってきますから!」

瀬昆田「おい! 私の話を聞いておらなんだか!」

フロストマン「行ってきます!」タッ

瀬昆田「フロストマン! ……行ってしまった」

――山中

フュオオオオ…

フロストマン「すごい吹雪だ」

フロストマン「……何かが足りていないんだ。何かが……」

フロストマン「この山を越える頃にはぼくも――」

ゴゴ

フロストマン「なんだ?」

ゴゴゴゴ

フロストマン「何か近づいて来るぞ」

ゴゴゴゴゴゴ!

フロストマン「あ、あれは!」

フロストマン「雪崩だァーーーーッ!」

フロストマン「うわーーーーッ!」



フロストマン(ぼくは……)

フロストマン(何のためにこんなにも――)

フロストマン(ムダだったのか……)

フロストマン(ぼくのこの力は何のためにあるんだ)

フロストマン「ぼくは――」

フロストマン「まだ――」



瀬昆田「まったく……困ったやつだ。親御さんになんと申し開きすればよいのか」

瀬昆田「必ず見つけなければ……」

ズズン

瀬昆田「ん?」

瀬昆田「あ、あああぁ……!」

クマ「グオオオ!」

瀬昆田「く、クマァ~~~~!?」

クマ「グオオオオ!」

クマ「グオオオオ!」バキッ

瀬昆田「ひぃい~~~~! こ、こんなところで~~~~!」

クマ「グオオオオ!」

瀬昆田「ぐ、グぅ……フロストマ~~~~ンっ!!」

フロストマ~~~~ン!

フロストマーーーーン!

フロストマーーン!



フロストマン「!」

クマ「グオオオ~~ン!」ズアッ

瀬昆田「食べられる~~~~!」

ガシッ!

クマ「グオ!?」

瀬昆田「……!」

フロストマン「大丈夫ですか!」

瀬昆田「フロストマン!」

フロストマン「クマさん! やめるんだ!」ググッ

瀬昆田(おお、あの大熊とつかみ合いになっても負けないとは……特訓の成果が!)

クマ「グオオオ~~ン!」

フロストマン「うおおおおおッ!」

瀬昆田「……が、がんばれ!」

フロストマン「!」

瀬昆田「がんばれ! フロストマン!」

フロストマン「……はい!」

フロストマン「行くぞオオオオっ!」

パキッ

ピシピシッ

クマ「グオ?」

瀬昆田「あ、あれは! クマが凍ってゆく!」

フロストマン「瀬昆田先生。ぼく、さっき雪崩に巻き込まれたんです!」

瀬昆田「なんと!」

フロストマン「その時、咄嗟に雪崩に向かって手を前に伸ばしていたんです。その時――」

フロストマン「ぼくの手から氷の壁が生まれて……ぼくを守ったんです!」

フロストマン「ぼくの全てを凍らせてしまう力。これを制御するには、この雪山はうってつけの場所でした!」

フロストマン「それに超人レスリングに触れ合う前から何年も付き合ってきた能力です。使いこなすのにそれほど時間はかからなかった!」

フロストマン「特訓の中で体力、持久力、技術全てに向き合うことができました!」

フロストマン「そして今ぼくは! それよりもっと深く! ”自分自身”と向き合った!」

フロストマン「見ていてください瀬昆田先生! これがぼくの最初の技です!」

フロストマン「この手で触れた全ての物を凍らせる力!」


フロストマン「霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)!!」

クマ「グオオ~~~~!」ピシピシピシピシ

クマ「」ピシ…

瀬昆田「やった……!」

瀬昆田「やったぞフロストマン~~~~!!」ガシッ

フロストマン「そんな泣かなくても」


瀬昆田(そう。フロストマン、奴に足りなかったもの。それは”1ミリグラムのほんの偶然”だった)

瀬昆田(力が本人にいくらあろうと、必殺技となる力を編み出すのには時として偶然が必要となる)

瀬昆田(ほんの一つのきっかけがあいつに技を与えたのだ!)

瀬昆田(フロストマン、あいつはこの技を使っていつかリングに氷の華を咲かせるだろう……!)


フロストマン「さてと」

パチン

パリンッ!

瀬昆田「な! クマを覆っていた氷が溶けてしまっただと!」

フロストマン「解除もぼくの思いのままです」

瀬昆田「良いのか? あの暴れ熊を解放してしまって……」

フロストマン「もちろん! ほら、おいで。ママがここにいるよ」

瀬昆田「?」

子熊「キューン」

瀬昆田「おや!」

フロストマン「雪崩の後で出会ったんです。親熊からはぐれてしまっていたようで」

フロストマン「きみの子供だろう、クマさん」

クマ「グオオ~~~~ン!」

子熊「キューンキューン」

フロストマン「お腹がすいていたんだね。ぼくのかばんの食糧を食べると良い」

フロストマン「もうはぐれちゃダメだよ」

クマ「グオオ~~ン!」

瀬昆田「あの暴れ熊、フロストマンに感謝をしているようだ」

瀬昆田(フム! あの優しさが時に仇に、と思っていたがそれは見当違いのようだ)

瀬昆田(フロストマンのあの優しさこそ強さ! あれが彼の何よりの武器だったのだ!)


かくして特訓が功を奏しフロストマンは技を手に入れた!

次回! 近づく夏の大会! フロストマンは出場するのだろうか!?

次回大会前回

また来週とか

――職員室

教師「瀬昆田先生、超人レスリング部に手紙が届いてます」

瀬昆田「は、はい」

瀬昆田(つ、ついに――)

瀬昆田(ついに届きおったか……!)

瀬昆田「夏の……高校生超人レスリング大会!!」


第四話 来る夏の大会! フロストマンの決断!

瀬昆田(初めての技を覚えて数か月、フロストマンはめきめきと強くなっている)

瀬昆田(しかしだからこそ――)

瀬昆田(だからこそ”あの言葉”が私の心によぎるのだ)


キング・バンバー『顧問殿、夏の大会にフロストマンを出すのはやめておけ。必ず死ぬことになるぞ』


瀬昆田(大会の厳しさは知っている、私の身をもってな)

瀬昆田(だが今のフロストマンに対し、キング・バンバーは同じことを言えるだろうか)

瀬昆田「……部室へ行くか」

――部室

ガラガラガラ

瀬昆田「フロストマン、夏の大会の参加申し込みが届いた」

フロストマン「本当ですか!」

瀬昆田「しかし――」

フロストマン「はい?」

瀬昆田「フロストマン、実は私は、お前を夏の大会に出すことに対し躊躇を覚えている」

フロストマン「えっ! ええっ! 何ですって瀬昆田先生! そ、それは何故――ぼくはこの練習で十分に――」

瀬昆田「分かっている! 分かっているのだ!」

瀬昆田「だが――」

フロストマン「瀬昆田先生……」

瀬昆田「前にも言ったと思うがフロストマン、よく聞いてくれ」

瀬昆田「四年前!」

瀬昆田「我が校超人レスリング部は全国大会で優勝した。しかし、優勝した一人を除いてほかの部員は皆、死んでしまった」

瀬昆田「優勝した1人も心に傷を負い、プロのスカウトを断り、卒業後の消息は分からない」

瀬昆田「風邪のうわさで聞く所によると――」

瀬昆田「彼は正義超人から一匹狼の悪行超人になってしまったという」

瀬昆田「全ては私の責任なのだ……」

瀬昆田「全ては……」

――四年前

アナウンサー「今年の優勝者はロジエマンです! 盛大な拍手を!」

わあああああ~~~っ

ロジエマン「……」

瀬昆田「ロジエマン! ……よくやった」

ロジエマン「……」

瀬昆田「……」

ロジエマン「何がよくやっただ……瀬昆田さん」

瀬昆田「すまない……」

ロジエマン「謝らないでくれ。あんたの指導のせいで奴らが死んだなんて思いたくないんだ」

瀬昆田「しかし」

ロジエマン「瀬昆田さん、俺達3年生組は特に仲が良かったよな」

瀬昆田「ああ……」

ロジエマン「瀬昆田さん、あんたも良い先生だった」

瀬昆田「ありがとう……」

ロジエマン「だが……だがよ、瀬昆田さん。俺の心はもうすっかり枯れちまったようだぜ」

ロジエマン「戦って死んでいく者達に対して俺は”無情”を感じ取った。戦って何を得るというんだ!」

ロジエマン「正義超人たる俺が正義足る理由、それを三年間の中で見つけられなかった」

ロジエマン「……ただ、俺は……みんなと仲良くいつまでも戦っていたかったんだ……」ボロ…ボロ…

ロジエマン「確かに勝ちたかった……だが、俺が欲しかった勝利は”これ”じゃない! これじゃあないんだッ!」

ロジエマン「なぁ教えてくれ瀬昆田さん!」

ロジエマン「俺は超人に生まれてきて、この道を選んで戦って! それから何が残る!? 仲間を犠牲にして戦って! 次は自己犠牲か! ふざけるな!」

瀬昆田「お前のやって来たことは無駄じゃなかった!」

ロジエマン「でもみんな死んだ! ペンソーもハルコンマンもクォークンもステーキマンもだ!」

瀬昆田「……すまない」

ロジエマン「……」

ロジエマン「悪い。あんたにそんなこと言っても答えられないよな」

ロジエマン「も一度言うが瀬昆田さん。あんたは良い先生だったよ。兄貴の影に苦しむ俺に戦う力を与えてくれて……仲間にも出会わせてくれた……」

ロジエマン「でも、今の俺には何もない……”無情”、それだけだ」

瀬昆田「ロジエマン! 待ってくれロジエマン!」

瀬昆田「あの時、戦いの先に何が残るか問われ、私は何も答えられなかった」

瀬昆田「答えられたらあの後の彼も何かが変わったかと思うと私は……」

フロストマン「先生……」

瀬昆田「……」

瀬昆田「フロストマン、お前にはロジエマンのようになってほしくないんだ。分かってくれるな」

フロストマン「……」

↓1 君の答えでストーリーが変わるぞ!
1フロストマン「それでも戦ってみたいです」
2フロストマン「ぼく、さらに練習を積んで新人戦でその姿を先生に見せます!」

フロストマン「分かりました」

瀬昆田「……フロストマン!」

フロストマン「ぼく、さらに練習を積んで新人戦でその姿を先生に見せます!」

フロストマン「瀬昆田先生、先生の気持ちはわかりました」

フロストマン「きっと悩むこともたくさんあるはずです。でも、がんばります! 絶対できます!」

瀬昆田「本当か! でも、何故そうそこまで言い切れるのだ!」

フロストマン「なんとなく」

瀬昆田「えっ」

フロストマン「なんとなくです!」

フロストマン「なんとなく、でも確実にだいじょうぶです!」

瀬昆田「……」

瀬昆田「そうか……ああ、そうなのか」

瀬昆田「はは……そうか……はは……」ポロ…ポロ…

瀬昆田(分かった。分かったぞ、フロストマン。お前は運命に導かれて、私のコーチ人生を今一度見直させるために現れてくれたのだな!)

瀬昆田(私は責任をもってお前を育ててみせる。ロジエマンのようにならないように、必ず、必ず……)

フロストマン「先生? な、泣いているんですか!」

瀬昆田「い、いや違う! これは汗だ! 私は汗っかきなもので……」

瀬昆田「よし! そうと決まれば新人戦に向け特訓だ! ビシバシ行くから覚悟するのだぞ!」

フロストマン「はい!」

――ジャクシャ院高校超人レスリング部部室

ガン! ガン!

ドガーーッ

ズアアアアッ

ドカッ ドカッ

「今日の練習終わりッ!」

「「「「「はいっ!」」」」」

ガラガラッ

「コーチ!」

「コーチの御帰りだ!」

「お帰りなさいコーチ!」

?「練習の方は」

「ハッ! 夏の大会に向けて全員順調に仕上がっております!」

?「そうか……ところで、今年の夏の大会、北海道地区出場校はどうなっている」

「去年と変わりなく! ジンギス館学園には新たな超人が一人、加わったのですが棄権したようです」

?「ほお、ジンギス館に超人、か」

キング・バンバー「その者、フロストマンと言います。私、先日練習試合に行っていました」

?「バンバーか。で、強さは」

キング・バンバー「弱いかと」

?「ふん、やはりな」

キング・バンバー「しかし!」

?「しかし?」

キング・バンバー「その精神性には驚かされました」

?「……」

キング・バンバー「まさにあれは不屈の闘志と言いますか……何度倒されようと起き上がるその意志の強さ」

キング・バンバー「”正義の無垢なる境地”と俺は見ました」

キング・バンバー「俺の攻撃を受けても臆することなく向かい……」

?「勝ったのか」

キング・バンバー「無論」

?「ならば良い」

?「いいかお前たちっ! よく聞けッ!」

「コーチからのお言葉だ! よく聞けッ!」

?「超人レスリングに精神性などいらぬ!!」

?「戦い、その先に勝てさえすれば良いのだ! いいか、勝ってしまえばこちらのものだ!」

?「太古より続く超人レスリングに何故ラフファイトが追放されぬか知っているか!」

?「聴衆が! 聴衆がそれを望んでいるからだ!」

?「リングは常に血に飢えている……血が流れれば流れるほど! 皆がそれを見、喜ぶのだ!」

?「いいかお前たち、勝て。それだけでいい! 勝つのだ!」

「「「「「はいッ、コーチ!」」」」」

?「分かったな、バンバー。夏の大会、お前は団体戦の副将を任せる。勝てよ」

キング・バンバー「……はい」

?「……ホフホフホフ、楽しみにしているぞ」

キング・バンバー(……コーチ)

キング・バンバー(2年前に我が校に現れ、その年に我が校を超人レスリング大会全部門に優勝旗を与えた人物)

キング・バンバー(それ以外俺達は何も知らない)

キング・バンバー(今のジャクシャ院があるのは彼のおかげだ)

キング・バンバー(そして今の残虐な戦いになった原因も彼にある)

キング・バンバー(俺はあまり……彼が好きではない)

キング・バンバー(恐ろしいからだ。彼からは人間味が感じられない)

キング・バンバー(俺達が知る彼の情報はただ一つ……名前だけ)

キング・バンバー(”ヴェルサイ・U”!)

ヴェルサイU「ホフホフ……ホフホフホフホフ!」

――道立成吉思館学園超人レスリング部部室

瀬昆田「決まったぞ! フロストマン!」

フロストマン「何ですか?」

瀬昆田「夏の特訓旅行だーーッ!」

フロストマン「おお~~~~っ!」


次回! 特訓旅行! どこへ行くかは未定!

次回特訓旅行編

どこ行くか決めていないから考えても良い
国内なら大阪USJで戦うとか考えてる

USJ、ぱちもん、猛暑でひらめいた!
次回特訓旅行は大阪!

大阪超人募集する
別に大阪に因まなくても良い

テンプレは>>2参照 締め切りは今日23:59まで一人一キャラ厳守でよろしく

【超人名】
ザ・ガクラン
【こいつはこんなヤツだ!】
名前通りに黒学ランを来た顔が濃い超人。舎弟達もいて、みんな黒学ランを着用(普段は応援団の手伝いをしているようだ)
非常に暑苦しい奴。ただし、根は悪くなく、舎弟たちの面倒を見ている兄貴分的な存在。地元でも評判は良い
大阪の食べ物に精通しており、観光客などに勧める。
特に"広島風"お好み焼きを愛しており、それが原因で些細なことで喧嘩になることもしばしば。
関節技などの地味技より派手な攻撃が多い(例を挙げるとドロップキックやバックドロップなど)
手の甲からお好み焼きのヘラを出してそれで攻撃する技も持っている(ベアークローみたいなもの)

なんか試合の後に仲良くなれそうなキャラを作ってみた

・ブタ肉マン
・ブタ肉星から来た王子と名乗る超人。どこまで本当か不明なことを言い出す
簡単に言えば、キン肉マンのパチモン(見た目は究極タッグトーナメント編でカオスがしたブタ肉マンとそっくり)
好物は、豚丼。必殺技はブタ肉バスターとここまでくるとオマージュである。
性格は、ダメ超人頃のキン肉マンによくにているが、実力はなかなかある。
マスクの下の正体は不明

【超人名】
ザ・ジャガーマン
【こいつはこんなヤツだ!】
ジャガーの毛皮に筋肉隆々の身体がトレードマークの超人
普段は外国人や他県民のために観光案内などをしている
ごつい見た目通り豪快な性格だが冷静に相手の攻撃を見極める一面もある
名前の由来である一撃で仕留める者(ジャガー)を誇りにしている
また雨乞いをして極地的に雨を操り相手を惑わすこともできる
ちなみにお好み焼きは大阪風派でこれだけは譲れないらしい

大阪なら虎やって?ひねりないからこうしたんや

【超人名】グレート通天閣
【こいつはこんなヤツだ!】
憧れていた兄が試合で死に、結局世の中は力が全てとやさぐれ凶器を使ったダーティな戦い方をする。
だが、良心を捨てさることは出来ず何だかんだ情けをかけたり困っている人を助けたりしてしまう。
根は真面目なのか相手のノリに合わせたりボケたらしっかりツッコミを入れてくれる。
今はダーティだが元々のファイトスタイルはタワーを思わせる空中戦が得意。

フロストも先生も良い人だからちょっと性格悪い枠で

【超人名】ツーテンカーク
【こいつはこんなヤツだ!】
通天閣の擬人化超人。トペ・スイシーダや
トペ・コン・ヒーロで、相手のふところへ
突き刺さっていくのが得意。トップロープへ登ったり、
宙天高くジャンプするのも得意であり、スカイマンや
キン肉マンマリポーサによく似たルチャドールである

【超人名】
スプリング・バスタード
【こいつはこんなヤツだ!】
ビルを模した超人で手足もビルになってる
とても傲慢な性格で力もなく伝統や心や友情などにこだわる超人を旧世代の遺物といい超人プロレスに必要なのは力と賢い頭脳だといいはる
見た目が派手な技は最後のトドメをさすときしかつかわず試合中は相手をじわじわとおいつめる確実な戦術をしかける技巧派である


敵っぽいのつくってみたちなみに名前の由来はハルカスの春+カスを英語読みにしたの
大阪のみなさんごめんなさい

【超人名】
Mr.ケットシー
【こいつはこんなヤツだ!】
二足歩行の猫のような姿をした残虐超人。
パワーはないが小柄な体躯を生かしたトリッキーかつスピーディな動きで相手を翻弄するテクニシャン。
巨漢超人レスラーに果敢に挑み、勝利をもぎ取ってきたテリーマンに秘かに憧れている。
皮肉屋であるが、一度友と認めた相手のためならば命を投げ打つ事もいとわない義侠心も併せ持っている。

仕事忙しくてやっと戻ったら公募終わってた
一応載せとくか

ボルケノマン

火炎超人

体表面の温度を自由に上昇
熱で上昇気流を作り出し相手を吹き飛ばしてから繰り出すバスター技を必殺技として持ち冷凍超人スロストの前に立ちふさがる
打撃技を駆使しフロストに触れさせないアウトレンジスタイルを取る

が正体は↓

ゼロ・ゼロ・ミステリオ(略称:00M や ミステリオ)

変化超人

ボルケノ・ミステリオ(高温)
ダイナモ・ミステリオ(電気)
マイティ・ミステリオ(パワー)
など様々な姿をもつ
正体は様々な超人がリングで流した汗や涙が結晶化した粒子の集合体
とある正義超人の涙がコアなため正義超人として生きている

本来の超人強度は割と高いが幅広く様々な形態を持つため実際に使えるのは七割程度
注意深い観察眼と優れた状況判断で相手の苦手な攻撃を見抜き形態を選択するセンスが最大の武器

一人称は私 オフはどんな姿でも取れるが大体は細マッチョなイケメン
美女に変化したりもお手の物

器用で冷静なパートナー欲しいなーと思って作ってみた

――大阪駅

ガヤガヤガヤガヤ

フロストマン「ここが大阪かァ、賑わってるなぁ~」

瀬昆田「ふふ、そうだろうそうだろう」

フロストマン「ところで瀬昆田先生、何で特訓旅行の場所を大阪に決めたんですか」

瀬昆田「何を隠そう大阪はプロレスが盛んな地! あのキン肉マンもここで戦ったのだぞ!」

フロストマン「へぇ~っ知らなかったァ~」

瀬昆田「それにここには私の知り合いの超人がいる。新しい風をお前に感じてもらいたくてな」

フロストマン「そうなんですね……ありがとうございます!」

瀬昆田「いやいや、ははは……」

フロストマン「それにしても人が多くて歩くのも大変だなァ~~道に迷っちゃいそうだよぉー」

瀬昆田「むむ、確かに……しかし大丈夫だ!」

フロストマン「?」

瀬昆田「大阪の知り合いを通して案内役を呼んでもらった! それも超人の!」

フロストマン「超人ですってェ~!?」

瀬昆田「もうすぐ来るはずだが……」


ドン!

フロストマン「!」

瀬昆田「来たか!」

ドドン!(太鼓の音)

ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン…


第五話 夏の特訓旅行のはずが! 超人激突 大阪夏の陣!

学ラン男たち「「「「客人じゃア~~~~ッ! みんなどけどけェ~~~イ」」」」

瀬昆田「なんだなんだものものしい」

学ラン男たち「「「「客人を探せェ~~い!」」」」

フロストマン「誰か探してるみたいですね」

瀬昆田「私達を探しているのやもしれん」

学ラン男A「ええと、名前は何だったか」

学ラン男B「番長が言うには――」


学ラン男たち「「「「瀬昆田殿~~~~ッ、フロストマン殿~~~~ッ!」」」」

フロストマン「あ、あれは……」

瀬昆田「やはりなあ。し、しかしこれは」

フロストマン「ちょっと恥ずかしいかも……道行く人の注目の的ですよ~」

瀬昆田「でも出ない訳にイカンだろう。お~~~~いそれは私たちのことだ~~~~! こっちこっちィ~~」

学ラン男C「おお! こちらにいらしたか! 陣貝吹けッ! 番長に知らせろ!」

フロストマン「先生、陣貝って?」

瀬昆田「陣貝とは戦国時代の合戦で合図する時などに使われたほら貝だ。それをまさか――」


ヴオオヴオオオ~~~~~ッ


フロストマン「うわっ」コケッ


学ラン男たち「「「「番長のおなぁりィ~~~~~~!」」」」

?「ガッハッハッハッハッ!!」

フロストマン「あ、あれは!?」

学ラン男C「知らないならば教えましょう。我々の元まで歩く彼こそ、この大阪の高校を牛耳る今話題の番長超人”ザ・ガクラン”です!」

フロストマン「あの風貌、飄々とした佇まい……それに存在感……!」

瀬昆田「私も初めて見たが……すごい気迫だ! さぞ威厳のある人物なのだろう」

おばちゃん「あっ、ガクちゃんや!」

おっさん「ほんまや!」

女子高生「ガクちゃ~~~~ん!」

赤ちゃん「バブ~~~!」

ザ・ガクラン「はァ~~い ガクちゃんやでェ~~~」

キャア~~~っ


瀬昆田「」ガクッ

フロストマン「思ってたのとちがう」

学ラン男C「番長の良い所は、こういう人懐っこく優しくて面倒見の良いところです! だから町のみんなからも人気があるんです!」

学ラン男B「こうやって仰々しく観光客や客人を物々しく歓迎するのもショーのようなもの。この”どないや商店街”では人気のイベントなんですよ!」

学ラン男A「ちなみにこの歓迎ショーは公式ホームページから1000円分から予約できます!(オプション付き)」

学ラン男A「ということで瀬昆田殿! ご予約ありがとうございました!」

瀬昆田「しっかりしてるなァ~いろいろと」チャリン

学ラン男A「おおきに」

ザ・ガクラン「ジンギス館学園一行よく来てくれた! 俺が今回案内役兼、特訓旅行の相手を務めるザ・ガクランだ」

フロストマン「学ランってことは、あなたも高校生なんですか?」

ザ・ガクラン「ああ! 私立発柴高校の高校生超人2年生だ! どうだ、大阪は良いところだろう?」

フロストマン「え、ええ。少し暑いけど賑やかでとっても楽しい場所ですね!」

ザ・ガクラン「ガッハッハ! そうだろうそうだろう」

瀬昆田「今日から暫くの間、特訓よろしく頼む」

ザ・ガクラン「任せておいてください! フロストマンにはリングの上でみっちり大阪の風を感じてもらいます!」

ぐぅ~…

フロストマン「あ」

ザ・ガクラン「はは、そうかそうか。確かに北海道から大阪までは長旅だったろう。そうなると思ってうまいお好み焼き屋を予約してある! 発柴高校超人プロレス部の奴らも来るからそこで歓迎会をしよう」

フロストマン「はい!」

瀬昆田「本場のお好み焼きか。楽しみだ」

>瀬昆田「本場のお好み焼きか。楽しみだ」


あっ……(察し)

――お好み焼き屋

ザ・ガクラン「今日は俺のおごりだ! 特訓前にいっぱい食べてってくれ!」

フロストマン「はい!」

ザ・ガクラン「――と、その前に発柴高校超人プロレス部の部員を紹介しなくてはな! まずは”ジャガーヤン”」

ジャガーヤン「おう! ワテは豹の超人ジャガーヤン! よろしゅう」

フロストマン「”ヤン”……?」

ジャガーヤン「せや! ま、その名前のことについては後々……」

ザ・ガクラン「それと”ブラザー・ツーテン”」

Bro.ツーテン「はじめまして」

瀬昆田「”ツーテン”だって?」

フロストマン「先生、何か聞き覚えがあるんですか。そのツーテンに」

ジャガーヤン「フロストマンその冗談は笑えへんわ~。そら”ツーテン”言うたらあの”通天閣”に決まっとるがな」

瀬昆田「ま、まぁそれもそうなんだが。Bro.ツーテンくんのそのマスクと風貌! それに見覚えがあるのだ!」

フロストマン「それって?」

瀬昆田「私の旧友”通天閣マン”にそっくりなのだ、君は! まさか――」


Bro.ツーテン「ええ、僕はその”通天閣マン”の弟です」

フロストマン「瀬昆田先生、通天閣マンって誰ですか?」

瀬昆田「私の学生の頃からの友人でな、ブラザー・ツーテンくん君にそっくりだったんだよ」

瀬昆田「私が彼と知り合ったのは20年も前のことになる。学生時代、超人プロレス部のセコンドをしていた私は遠征の時、彼に出会い友情を育んだのだ」

フロストマン「へぇ~~!」

瀬昆田「超人プロレスの未来について語り明かしたものだよ。ツーテンくん、お兄さんは元気かね」

Bro.ツーテン「……」

瀬昆田「ツーテンくん?」

Bro.ツーテン「実は……兄は死んだんです」

瀬昆田「な、なんだって!」

ザ・ガクラン「それについては俺が説明しよう」

瀬昆田「ザ・ガクラン!」

ザ・ガクラン「実を言うと近頃、ここ大阪含め近畿地方周辺で悪の超人が各地を荒らし回っている」

フロストマン「悪の超人?」

瀬昆田「その名の通り、悪いことを行う超人のことだ。残虐超人、悪魔超人などと呼ばれており、総称としては最近は悪行超人とくくられることもある」

ザ・ガクラン「そう、その悪行超人たちがこの”どないや商店街”にも現れて店を破壊する人間を攻撃するなどの悪事を働いたのだ」

ザ・ガクラン「ここにいる発柴高校超人プロレス部員はその時まだ中学生か小学生、戦う意志はあったが大人に止められてしまった」

ザ・ガクラン「そこに立ちはだかったのが”通天閣マン”だった」

ザ・ガクラン「通天閣マンは町を守るために勇敢に戦った。他の大阪正義超人もな」

ザ・ガクラン「しかし多勢に無勢! 悪行超人の数は大阪超人よりも勝っていた!」

瀬昆田「まさか! キン肉マンのおかげで悪の超人の数は減っているはずそれ程の人数がどこから!?」

ザ・ガクラン「どれだけ弱い超人でも集まれば大きな力になる。実質、通天閣マンの戦いは後半に至っては試合ではなく最早リンチに近い状態となっていた」

ザ・ガクラン「そこにトドメが刺されたのだ。俺達子どもの目の前でな……」

Bro.ツーテン「僕らは三人兄弟、一番上の兄さん”通天閣マン”が殺される様子を二番目の”グレート通天閣”とただ、見ているしかなかった」



?「ホフホフ~~~~っ! 大勢の前に力負け! 貴様の正義もここまでだ!」

通天閣マン「く……」

?「この町の人間どもの命を差し出せ、通天閣マン! そうすれば貴様の命を助けてやろう」

通天閣マン「ふ、ははは……」

?「気でも狂ったか!」

通天閣マン「違う! そんな馬鹿げた提案聞く気にもならないと笑ってやったのさ」

?「な、何ィ~~」

通天閣マン「俺の命を差し出す、だからこの町の、俺の愛した大阪の人たちを殺すな!」

?「ぬ、ぬゥ~~~~何が貴様をそこまでさせる! 人間などに何故肩入れするか!」

通天閣マン「逆だ! 何故お前は人間を愛せない!?」

?「く……クソ……黙って言わせておけば! ……分かった! 貴様の命一つで今回はこの大阪は滅ぼさん!」


Bro.ツーテン(10才)「あんちゃあ~~ん!」

グレート通天閣(12才)「兄さ~~ん死んじゃいやだァ~~~!」


通天閣マン「ツーテン、グレート、すまない……でも忘れるな、俺は――」

?「大阪の人間たちよ! 見るがいい! これがこの町を守ろうとしたものの最期だ!」

?「くらえッ! XVIギロチン!」ガバァーーーーーーーーッ

通天閣マン「ぐうわぁ~~~~~~ッ!」

ブシャアーッ…


Bro.ツーテン「あんちゃあ~~ん!」



Bro.ツーテン「二番目の兄グレート通天閣はそれ以来変わりました。その日から超人プロレスに関わらないよう生き始め、学校にもロクに通わない不良に……」

瀬昆田「そうだったのか……」

フロストマン「……」

ザ・ガクラン「通天閣マンの犠牲のおかげで今はこうして平和に好きな超人プロレスに打ち込める。良いことだ」

ザ・ガクラン「さ、しんみりしていても仕方がねぇ。全員の自己紹介も終わったことだし、お好み焼きを食うとしようじゃないか」

瀬昆田(しまった私のせいで嫌な空気になってしまった! ここは私も――)

瀬昆田「私も早く食べたいなぁ~~お好み焼きっ!」

ザ・ガクラン「ガハハ! そうでしょうそうでしょう! じゃあ早速頼むとしよう」

ジャガーヤン「待ってました!」

瀬昆田(ホッ)

ザ・ガクラン「おばちゃん! みんなに”肉玉そば”ね!」

おばちゃん「はいよ」

瀬昆田「……?」

瀬昆田「それでなんだが、ザ・ガクラン」

ザ・ガクラン「おう!」

瀬昆田「私達の鉄板に置かれているこれは――」

ザ・ガクラン「”肉玉そば”だ!」

瀬昆田「”広島風お好み焼き”ではないかっ!」

ジャガーヤン「ええかげんにせえこのナスッ!」

ザ・ガクラン「ガハハ、俺は大阪人だがお好み焼きはこれに限る! うまいうまい! ズルズルっ」

フロストマン「あのお」

Bro.ツーテン「番長は広島風お好み焼きが大好きなんです……だからこうなるとジャガーヤンのヤツと――」

ザ・ガクラン「ジャガーヤンは分かっとらん! このソバのもちもち感と表面の焦げ目がキャベツとマッチしていてうまいんだ!」

ジャガーヤン「こんアホォ! 大阪人ならスタンダードは大阪風に決まっとるやろ! キャベツとそば食いたきゃ焼きそば食うとけ!」

ザ・ガクラン「馬鹿め! 焼きそばと肉玉そばは違う!」

ジャガーヤン「これはやっぱし命かけてやりあわな分かり合えんやっちゃ思うで!!」

ザ・ガクラン「俺に勝てるとでも思うかっ!」


Bro.ツーテン「――こんなふうに喧嘩をはじめてしまうんです、はは……」

フロストマン「た、大変ですね……でも、にぎやかでいいなあこういうの」

瀬昆田「フロストマン……」

瀬昆田「フロストマン! 来年はたくさん新入部員が来てもらえるよう頑張ろうな!」

フロストマン「はい!」


ジャガーヤン「このカラス頭ァ! このくっさい一張羅洗うてこいやくっさいんじゃ!」

ザ・ガクラン「その顔ちぎってシャツにプリントアウトしてやるわい! ドラ猫めが!」

――発柴高校超人プロレス部 部室

ザ・ガクラン「なるほど……フロストマンは実戦経験が足りないようだな」

フロストマン「はい。だからスパーリングも経験が全くなくて」

ザ・ガクラン「ここは超人がいる! 手加減なく相手ができるぞ! どうだ、俺と一戦」

フロストマン「お願いします!」



ジャガーヤン「練習終わりやで~」

フロストマン「ふぅ、ふぅ……疲れたァ~っ」

ザ・ガクラン「うん、さすがは優勝校顧問瀬昆田先生の教えだ。基礎は十分できていると俺は思うぜ」

ザ・ガクラン「ガッツとスタミナには驚かされた。ケッコー俺も手加減せずやった瞬間もあったが見事についてきてくれた」

ザ・ガクラン「しかし実戦についてはどうだろうな」

ジャガーヤン「ワイが見たところによると――」

ザ・ガクラン「ジャガーヤン」

ジャガーヤン「フロストマン、お前は少し慎重すぎる面がある」

ジャガーヤン「ガクランとやり合う時、最初に次はどういう手で行こうか迷いすぎてるんや」

ジャガーヤン「ガクランは初めてやから手加減しとるし、この間攻撃はしてこなかった。やけど、実戦では相手はそうは待ってくれへんで」

ジャガーヤン「お互い疲れ始めた時にお前が見せた勢い、思い切りの良さ、これが常に戦闘で見られるようになったらええんやないか」

ザ・ガクラン「さすがだな、見た目に反して冷静な見解を見せてくれる」

ジャガーヤン「見た目に反してとはなんやねん!」

フロストマン(思い切りの良さ……)

フロストマン(バンバ―と戦った時の最後の一発、ああいうことを言うのかな)

フロストマン(確かにぼくは戦う時、時々不安になる)

フロストマン(この戦い方で本当に良いのか、とか、正しい方法はないのか、とか考えてしまうんだ)

フロストマン(でも、そんな雑念があるから負けてしまうのかもしれない)

フロストマン(自分なりの戦闘方法:スタイルを探していかないといけないな……)

つづきはあした

おつ
関東人から見たら心底どうでもいいお好み焼き戦争ww
好きな方を食べてりゃいいのにと荒れる忘年会会場でしばしば思う

>>155
きのこたけのこ戦争に置き換えればわかるんじゃない?
同じようなものだと思うよ

第六話 夏の特訓旅行のはずが! 超人激突 大阪夏の陣! (後編)

――数日後 たこ焼き屋

フロストマン「おばちゃんチーズたこ焼き一つ!」

おばちゃん「あいよっ」

ジャガーヤン「くぅ~っ練習の後のたこ焼きは最高やで~!」

Bro.ツーテン「フロストマンも僕たちに馴染んできましたね」

ザ・ガクラン「うむ、スパーリングの成果も徐々に出て来たと見た。これからが楽しみだな」

ジャガーヤン「ワイらも負けてられへんな! 食い終わったらまた一練習じゃーい!」


瀬昆田(特訓旅行、大阪を選んで正解だった。スパーリングの相手を得ることができたし、新人大会への備えも――)


ガッシャーーーンッ!

瀬昆田「!?」

キャ~~~ッ

ジャガーヤン「どうした!?」

?「ニャハハハハハハ!」

?「クララ~~~ッ! 脆い脆い! 脆いぞ人間どもォ~~ッ!」


瀬昆田「ま、町が壊されているぞ!」

女の人「あ、あれ――」

ジャガーヤン「あれ? ……あっ! お前らは!」

ザ・ガクラン「な、何故貴様らがここに!」

フロストマン「なんですか! あの人たち――」

Bro.ツーテン「忘れる……はずもない……あいつらは……昔、この商店街に現れた悪行超人!」

Bro.ツーテン「兄さんの……仇!」

ザ・ガクラン「お前は数年前、通天閣マンの命を以てこの町の侵略を諦めたはず! それなのになぜまた――」

?「うるせェ~、俺達はそんな昔の約束、とうの昔に忘れちまったニャ~」

?「クララ~ッ、悪行超人は今や一枚岩ではない! 我ら残虐超人は今、復興の時を迎えようとしている!」

?「そうだニャ! まずはその足掛かりとして、この”どないや商店街”を潰してやろうってこったニャ!」

?「クララ~ッ! 冥途の土産に教えてやろう。我が名は――」

スプリング・バスタード「残虐超人復興一派”スプリング・バスタード”クララ~ッ!」

Mr.ケットシー「同じく”Mr.ケットシー”だニャ!」

フロストマン「な、なんでそんなひどいことができるんですか!」

スプリング・バスタード「酷いだと? クララっ、笑わせてくれる!」

Mr.ケットシー「こうでもしなければお前たち正義の超人が出て来んと思ってニャ~」

スプリング・バスタード「それに私の判断からすれば、この町から叩くのが良いかと……」

ザ・ガクラン「なにィっ!」

スプリング・バスタード「数年前! この町の守り神たる一人の超人が殺された!」

ジャガーヤン「つ、通天閣マンのことか……」

スプリング・バスタード「守り神を失ったこの町は今確実に攻め落としやすい! 我ら残虐超人の本拠地にするのも良かろうと思ってな~!」

ジャガーヤン「そんな情報どこから仕入れたんや! このドアホ~~ッ!」

スプリング・バスタード「この案をまず初めに私に教えてくれた者……それは……こいつだ~~ッ!」


ザ・ガクラン「!」

ジャガーヤン「!」

瀬昆田「!」

フロストマン「!」

Bro.ツーテン「あ、あなたは……!」


Bro.ツーテン「兄さん!」

グレート通天閣「そう! この俺、残虐超人として生まれ変わったこの”グレート通天閣”が、この大阪を攻め滅ぼそうというのだ!」

フロストマン「ぐ、グレート通天閣……! まさかそんなのって……超人が、裏切るだなんて――」

グレート通天閣「ハハハハハハ!」

ズーン

ズズーン

Mr.ケットシー「こうしている間にも町は滅びていくぞ! 見ているしかできんだろう腑抜けた正義超人めが~~~」

ザ・ガクラン「く、クソ……この規模の破壊……一度に止めることはできない!」

ザ・ガクラン「やはり俺は――俺達は――通天閣マンにはなれないってのかよ……チクショウ!」


フロストマン「そんなことはありません!」

ザ・ガクラン「フロストマン!」

フロストマン「ガクランさん、町のみんなに慕われてましたよね!」

フロストマン「ジャガーヤンさん、スパーリングの時のアドバイスとっても役に立ちました!」

フロストマン「ツーテンくん! 君の優しさはきっと……お兄さんにも届くはずです!」

ザ・ガクラン「何故、何故そこまで言ってくれるのだ」

フロストマン「仲間だからです!」

ザ・ガクラン「!」

フロストマン「こういうのは、ぼくら超人なんだから……超人レスリングで決着を決めてやりましょう!」

ジャガーヤン「無謀や! また通天閣マンの時みたいに!」

フロストマン「やらなきゃ分からないですよ!」

ジャガーヤン「む、ムリや……だってワイら――」

ザ・ガクラン「よく言った!!」

瀬昆田「!」

募集超人を見ると最後の悪魔超人はブタ肉マンか?
初期のスグルのクズさは正義超人らしくなかったからなー

ザ・ガクラン「ジャガーヤン、漢ってェのはよお。やらなきゃならねー時があるんだ」

ジャガーヤン「ガクラン……!」

ザ・ガクラン「分かってんだろ、本当はよ」

ジャガーヤン「……もちのロンや! よしツーテン!」

Bro.ツーテン「僕は最初からそのつもりでした! 兄さんの心に正義の火を再び灯させるために戦います!」

ザ・ガクラン「フロストマンありがとう。正直俺らァ、巨大な敵を前にブルっちまってた。でもよ、おかげで目ェ覚めたぜ」

フロストマン「……! はい! 行きましょう!」

ザ・ガクラン「おうよ!」


ザ・ガクラン「おいグレート!」

グレート通天閣「ん?」

ザ・ガクラン「この大阪正義超人一同と!」

フロストマン「北海道よりフロストマン! 義によって助太刀します!」

ザ・ガクラン「――この4人が、お前らをこれからブッ倒して根性入れ直してやっからよォ」

ザ・ガクラン「こっちこいやコラ~~~~~~ッ!!」

「せやせや!」

「ガクちゃんやっちゃって~ッ!」

「ワシらの町いくら壊してもええ! だからあのアホンダラ倒したってや~~!」



グレート通天閣「ふん! 良かろう! ケットシー、バスタード来い!」

――商店街特設ステージ

瀬昆田「では、これより大阪正義超人 対 残虐超人復権チームの試合を始める」

瀬昆田「試合内容は簡単! 4対4で個人戦を行い先に3勝した者の勝ち」

瀬昆田「勝数2対2になった際は代表者決定戦を行う! 双方よろしいか!」

グレート通天閣「無論大阪正義超人が負けた際は、この町を俺達に明け渡し、潔く去ることを誓えるなっ!?」

ザ・ガクラン「ぐ……もちろんだ」

瀬昆田「試合表は以下の通りとなっている!」


1試合目 フロストマン VS ???

2試合目 ジャガーヤン VS Mr.ケットシー

3試合目 Bro.ツーテン VS グレート通天閣

4試合目 ザ・ガクラン VS スプリング・バスタード

フロストマンの対戦相手はまさか……
フロストマンが尊敬する超人がキン肉マンだとすると……

瀬昆田(むむ……フロストマンの相手は謎のレスラーらしい。心配だが……)

ワーワー!

アイスイリマッカーアイスー

タコヤキーエータコヤキー

ジャガーヤン「おっちゃんたこ焼き一つな」

「第一試合開始いたします。選手は入場してください」

瀬昆田「始まるぞ……!」


「大阪正義超人チームより……フロストマンの入場です!」

「北海道から特訓にやってきた現役高校生超人! 暑い大阪にクールな風を吹かします!」

「青いボディと太陽光に乱反射する輝きが美しい! 甘いマスクと優しい笑顔が大阪の女子高生に密かなブームを巻き起こしているとか!」

「大勢の観衆を前にして戦うのはこれが初めて! どう戦っていくのか期待が高まります!」

キャアーーッ!

フロストマン「あはは、どうも」

フロストマン「うゥ~~ッ、緊張するなあ。一体ぼくの相手は誰なんだ――」


「続いて――残虐超人復権チームより……”ブタ肉マン”の入場です!」

エ~~~~~~ッ?

フロストマン「な、なんですって!?」

因みにこれが二世のブタ肉マン(中身はカオス)
http://yabou-karakuri.sakura.ne.jp/diary/hanpera/imeage26/Image225.jpg

「80年代中盤に現れたあのキン肉マンのパチモン超人がリングに帰って来た~~~~?」

「あの武骨なマスクの下は一体誰なんでしょう。そしてどんな戦いを見せてくれるのか気になるところです!」

ザワザワザワ

ブタ肉マン「や! やぁみなさん! どーも! ぐわははは!」

フロストマン「ぱ、パチモンですってェ~~?」

フロストマン「あ、あなた、パチモンなんですか?」

ブタ肉マン「パチモン? ん~ん、ボキ、ブタ肉マン」

フロストマン「え、えぇ~~~~?」

フロストマン「……」


Bro.ツーテン「あ! 見てください瀬昆田先生!」

瀬昆田「ま、まさかフロストマン!」

瀬昆田「あいつ……」


瀬昆田「明らかに”イヤ~~~”な顔してる! あんな顔初めて見たぞ!」

ザ・ガクラン「本当だ! ”イヤ~~~”な顔をしてやがる! よっぽどイヤだったんだ!」

>ブタ肉マン「パチモン? ん~ん、ボキ、ブタ肉マン」


ここのボキは「ボク」の誤字?それともそういう喋り方?

ブタ肉マン「ぐっふっふ~~お前のことなんかボキが倒しちゃうもんね~~」

フロストマン「……」

フロストマン「尊敬するキン肉マンさんを”あんな”風にするなんて……」

フロストマン「さすがに怒っています!」

ブタ肉マン「うるしゃ~~! ボキにいくら怒ろうとしたってムダムダ~~」

フロストマン「ぐ、ぐうう~~~~」


「両者リングに上がったようなのでそろそろ始めても……よろしいでしょうか」

ブタ肉マン「当ったり前!」

フロストマン「お願いします!!」

「決着はKO、ギブアップ、3カウントフォール、リングアウト20カウント経過によって決められます!」

「で、では試合スタートです!」


カーーーン!

【直下コンマ下一桁判定】
偶数:フロストマン先行
奇数:ブタ肉マン先行

先行

ブタ肉マン先行!

ブタ肉マン「じゃあボキから行くわよ~~ん!」

フロストマン「こ、来いッ!」

ブタ肉マン「う~~~~ん」

「ブタ肉マン腕を十字に交差させた! あれはまさか――」

【直下コンマ87以下でブタ肉マンからあの技が……?】

コンマが高くよかった……
俺はコンマに参加しないわ(前回も最後以外参加しなかったけど…)

ブタ肉マン「ありっ? 今日は出が悪いな~~」

「不発だった~~!」

ブタ肉マン「あらこっちだった」キュッキュ

「続いてブタ肉マン、豚鼻をノズルのように回し始めて!」

ジョボジョボ…

ブタ肉マン「ふぃ~~やっと出た~~」ジョボジョボジョロロ…

「やっとビームが出た~~! でも何だかばっちいぞ!!」


Bro.ツーテン「」ズッコケ

ジャガーヤン「」ズッコケ

フロストマン「げ、下品な奴め! キン肉マンさんを汚すな~~ッ!」

「フロストマンその隙をついてカウンターに打って出た!」


瀬昆田「さすがだフロストマン! 相手のペースに乗らせられてはいけないぞ!」

ジャガーヤン「やるんやフロストマン!」

フロストマンのカウンター!

↓2
1一発ぶん殴ってやれ!
2霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)でばっちいビームと一緒に凍らせるんだ!

フロストマン「おりゃあーッ!」

ブンッ

バキィッ

「怒りのパンチがブタ肉マンに当たったァー!」

ワアアアアア!

ブタ肉マン 体力7/8

ブタ肉マン「……」

「おっと! ブタ肉マンの顔が歪んだ!」

フロストマン「どうだブタ肉マン! これがぼくの――」

ゾワッ

フロストマン「な、なんだ今の寒気は」

ブタ肉マン「……痛い」

ブタ肉マン「痛いじゃあないか……ぶ、ぶふ、ぶふふふ」

フロストマン「ひっ」


ザ・ガクラン「怯むなフロストマン! 練習の成果を見せてやれ!」


フロストマン「は、はい!」


フロストマンのターン!

↓2
1このままもう一撃加えてやれ!(成功率66%+5%)
2霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)で凍らせろ!(成功率100%+次回相手のターンに-補正)
3新技を見せてやれ!(成功率33%+5%)
4ロープに振られて強打をお見舞いしてやれ!(成功率66%+5% 残り4本)
5その他

2

マスクの下にはとんでもない超人がいるとか?

フロストマン「うおおおお~~!」

ドッ

「さらにフロストマン、ブタ肉マンにがっちりと抱き着いた! 何をしようと言うのか!」


瀬昆田「そうか! あの技を皆に見せると言うのだな! やれー!」


フロストマン「行くぞ! 霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)!」

ピシピシピシピシ

ブタ肉マン「う、ぐお、がああ~~ッ!」

「なんということでしょう! フロストマンが触れた所からブタ肉マンが凍って行く! 冷凍豚だァーーっ!」

フロストマン「氷の中で少し頭を冷やしてください!」


ブタ肉マン 体力6/8

ブタ肉マンのターン!

「ブタ肉マン氷の中で大きくもがいています!」


ザ・ガクラン「すごい生命力だ。あの氷の中であきらめず動き続けるなんて!」


ブタ肉マン「さ、さぶい……で、でもボキ負けないもん!」

フロストマン「何度来たってぼくはお前には負けないぞ!」

ブタ肉マン「負けない……負けないもんね。負けないもんねェ~~~~ッ!」

ブタ肉マン「うおおおお~~~ッ」

ガッガッ

ガキッ ガキンッ バキッ バキッ

フロストマン「あ、ああッ!」

「ブタ肉マン何と今度は氷を内側からかじり始めた!」

ブタ肉マン「かき氷みたいでおいち~~!」

「呆気にとられるフロストマン! ブタ肉マンはこの氷を食いつくしてしまうのだろうか!」

↓【直下コンマ57以下(基準値87%-10%-20%)で氷をあっという間に食い尽くし――】

ブタ肉マン「お、お腹いたい」

「ブタ肉マンダメダメだァ~! 氷を食べ過ぎておなかをこわしてしまった!」

フロストマン「よ、弱すぎる! でもここで情けをかけてはいけない!」

フロストマン「そこからもう一撃食らわしてやる!」

フロストマン「ブタ肉マン! そんなに氷から出たければ、ぼくが出してやるウリャアア~~!」

ガッキャアーーンッ

ブタ肉マン「ぐわああ~~!」

「フロストマン天高く舞い上がり、その手刀で氷ごとブタ肉マンを切り裂いたー!」

ブタ肉マン「が、がが! い、痛いよォ~~ン!」

ブタ肉マン「ママ~~ッ!」

「ブタ肉マン泣き出してしまった! これは情けない!」

フロストマン「これで許してなるものか! まだまだ行くぞ!」


ブタ肉マン 体力5/8

フロストマンのターン!

↓2
1攻撃は終わらない!(成功率66%+15%)
2霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)でもう一度凍らせろ!(成功率66%+15%+次回相手のターンに-補正)
3新技を見せてやれ!(成功率33%+15%)
4ロープに振られて強打をお見舞いしてやれ!(成功率66%+15% 残り4本)
5その他

フロストマン「そのぶたっぱなへし折ってやる!」


瀬昆田(フロストマンがあんなことを言うとは……あまり怒らせない方が良いな)


フロストマン「うおおおお~~!」

ブタ肉マン「ひいい~~ッ!」

「フロストマン渾身の一発を振りかぶる! もはやどっちが正義か分かりません!」


ザ・ガクラン「こっちに決まってんだろ!」ガン!

「ご、ごめんなさい」

【直下コンマ81以下でブタ肉マンの鼻が折れる!】

フロストマン「でやぁ~~ッ!」

バキ!

ブタ肉マン「ぎゃ」

「な、なんということでしょう! ブタ肉マンの鼻が……フロストマンのパンチで”もげて”しまったァ~~!」

グロイワー

キモイー


ブタ肉マン 体力4/8


フロストマン「これでもうキン肉マンさんの名は騙れないだろう!」

フロストマン「……あっ!」

フシュウウ…!


ジャガーヤン「な、なんや、あれェーッ!」

「な、なんと! ブタ肉マンのもげた鼻の奥から……不気味なダクト音が聞こえて来たーーッ!」

瀬昆田「機械音だってー!?」

ブタ肉マン「ぶふ、ぶふ」

フロストマン「な、なんだ……なんなんだ一体!」

ブタ肉マン「ボキ? ブタ肉マン、ブタ肉星から来た王子なのだ、ぶふ」フシュウウ

フロストマン「な、なんなんだ!?」


瀬昆田「ここで冷静さを失ってはいけない! 戦い続けろーッ!」


フロストマン「は、はい!」


スプリング・バスタード「クララ……」

Mr.ケットシー「アイツの調子は良いようだな、バスタード」

スプリング・バスタード「相手は氷使い。少々、相手が悪かったようだがな……”学習相手”としてはちょうどよかろう」

Mr.ケットシー「行けー! ブタ肉マン! そのままどんどんやられていくんだーッ!」


ブタ肉マン「うるしゃ~~! ボキはこのままフロストマンをやっつけちゃうんだからねーん!」


スプリング・バスタード「むむ、口答えか。最初に学習させた奴はよっぽど性格が悪かったと見える」

スプリング・バスタード「まあ構わん。続けろ」


ブタ肉マン「ふ~~~~ん!」

ブタ肉マンのターン!


ブタ肉マン「グオオオオ!」

フロストマン「くッ!」

フロストマン(つ、掴まれてしまった!)

フロストマン(でもさっきの調子なら簡単に振りほどけるはず……!)グッ

フロストマン「!」


瀬昆田「どうしたフロストマン! そんな掴み振りほどいてやれーっ!」


フロストマン「そ、それが……できない!」

フロストマン(な、なんて馬鹿力! ぼくが動いても全然何もできないぞ)

ブタ肉マン「ぶふ~~お前なんか、あの鉄柱に叩きつけちゃうもんねー!」ググ

フロストマン「あ、ああっ!?」

「まさかの一転攻勢! ブタ肉マンがフロストマンを持ち上げ、リングにある鉄柱にその身体を突き刺してしまおうとしているぞーッ!」

フロストマン「ぐ、ぐあああ!?」

ブタ肉マン「食らえーーッ!」

【直下コンマ67以下(基準値87%-20%)でフロストマンの身体を鉄柱が貫く!?】

グサァーーッ!

フロストマン「ぐ、ぐあああッ!」

「フロストマンが背中から鉄柱に叩きつけられてしまったァーーッ! これは刺さったか!?」

ザワザワ…

ザ・ガクラン「フロストマン!」

瀬昆田「あ、ああ……!」


フロストマン「……」

フロストマン「……」ピク


瀬昆田「ふ、フロストマン!」


フロストマン「へ、へへ……だ、大丈夫、です」ムクリ


ワアアアアアア!


「奇跡です! フロストマンの身体には鉄柱が刺さってはいなかったーッ! 命にも別状はない様子です!」

フロストマン(今ので大分ダメージは貰ったけどね……ぐッ)ズキッ


フロストマン 体力4/6

フロストマン(落とされた瞬間咄嗟に身体に力を入れたんだ)

フロストマン(そうしたら身体がふいに冷たくなって……)

フロストマン(まるで自分自身が氷になったみたいに固くなっていた)

フロストマン(それで鉄柱から身を守れた……あれはいったい)

フロストマン(いや、考えている暇はない)

フロストマン(今の攻撃で状況は振り出しに戻った)

フロストマン(ブタ肉マン、アイツは少し抜けているが明らかに……強い!)

フロストマン(とにかく早く倒さないと……!)


フロストマンのターン!

↓2
1負けてたまるか!(成功率66%)
2霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)でもう一度凍らせろ!(成功率66%+次回相手のターンに-補正)
3新技を見せてやれ!(成功率33%)
4ロープに振られて強打をお見舞いしてやれ!(成功率66% 残り4本)
5その他

ピチャ

フロストマン「ん?」

フロストマン(足下が濡れている)

フロストマン(なるほどさっきの汚いビームか! なんでそのせいで濡れているか分からないけど、これを使えば!)

ソーッ

ガイン

フロストマン「ロープに振って――」

フロストマン(ばれないようにリングを凍らせれば――)


瀬昆田「ん!」

瀬昆田(そうか! よく考えたぞフロストマン! リングを凍らせて自分のペースを取り戻すのだ!)

【直下コンマ66以下でバレずにリングをアイススケート場にできる!】

フロストマン「その勢いで――」

グググ…

ガイーーンッ!

フロストマン「ラリアットだァ~~~!」


ブタ肉マン「ラリアットぉ? そんな分かりやすい突進でボキがやられる訳が――」

ツルッ

ツルルツルッ!

ブタ肉マン「な、なんで!? なんで身動きとれにゃーの!?」ツルルッ

「これは私も気づかなかったぁーー! 氷のマジック! フロストマンが気付かれぬ内にリングをスケートリンクにしてしまっていた!」

「ブタ肉マンそれに気づかず――」

ミシミシミシミシーーッ

バキャーッ!!!

ブタ肉マン「がああああッ!!」

「もろにラリアットを受けてしまったァーーーーーーッ! これは痛い!!」

ブタ肉マン「が、がが!」

「お、おや? ブタ肉マンの様子が何かおかしいぞ……」

「あ!」

瀬昆田「ああ!」

ザ・ガクラン「なんと!」

ジャガーヤン「まさかこいつ!」

Bro.ツーテン「あれって!」


ブタ肉マン? 体力1/8

「ま、マスクが半分千切れ飛んでいる! そしてそのマスクの下にあったのは――」


フロストマン「ろ、ロボ……!」

瀬昆田「ロボ超人!!」


スプリング・バスタード「否!」


ザ・ガクラン「スプリング・バスタード!」


スプリング・バスタード「こやつは自ら望んで、私の手によって機械の身体となった機械超人!」

スプリング・バスタード「そして様々な超人の技を記録し学習していくだけのコンピュータ超人となった!」

スプリング・バスタード「ブタ肉マン! その正体を見せてやれ!」


ブタ肉マン「ボキ、ボキ、ボキ」バチバチッ…!

ブタ肉マン「!」シュバッ


スプリング・バスタード「そう! 奴の本来の名は! 不気味の谷よりの使者――」

スプリング・バスタード「”アシモフ”!!」


アシモフ「ぐ、ぐぎぎぎぎ!」

スプリング・バスタード「アシモフにインプットしたのは過去の超人のデータだ」

スプリング・バスタード「今入っているのは、あのキン肉マンのデータなのだが……如何せん昔のデータらしく人格に影響が出たらしい。再調整が必要だな」


フロストマン「機械……超人!」


瀬昆田「聞いたことがある……チェコの老博士ユーリ・コピィロフが発案した超人をさらに強くする技術”機械超人”!」

瀬昆田「永遠の強さと若さを手に入れるべく手術を願い出た超人は数あれど結果的、それに耐えられたものはほとんどおらず――」

瀬昆田「途中で全て死んでしまったらしい」

Bro.ツーテン「なんてことだ……!」

スプリング・バスタード「クララ~ッ! それも昔のこと! 何を隠そう私はそのユーリ博士の弟子!」

スプリング・バスタード「私はその不完全な研究を数十年費やし遂に完成へとこぎつけたのだ!」

スプリング・バスタード「戦えアシモフ! いくら壊れようと私が直してやる!」


アシモフ「ぐぎぎ……!」

フロストマン「……!」

フロストマン「何だか良く分からないが……そっちがまだ戦う気であればぼくだって!」

アシモフ「ぐぎぎ~~~ッ!」

「ブタ肉マンいや機械超人アシモフ、フロストマンに再び襲い掛かる!」

ガッ

アシモフ「ぐぎゃお~~ッ!」

フロストマン「くっ、また!」

「機械超人アシモフ、再びフロストマンを鉄柱に叩きつけようとしている! どうするフロストマン! 逃げ切ることが出来るのかーッ!」

【直下コンマ77以下(基準値87%-10%)でフロストマンの身体を本当に鉄柱が貫く!?】

グサァーーーーッ!

フロストマン「ぐぇーーーーーーーっ!!」

「さすがのフロストマン二回目は避けられない! 鉄柱が脇腹に突き刺さったァーーっ!」

キャアアアアアア

ヒイイイ

フロストマーン

フロストマン「く……」ムクリ

2/6


瀬昆田「フロストマン無茶をするな!」

ザ・ガクラン「そうだ! 後は我々に任せて――」


フロストマン「ダメですよ……」


ザ・ガクラン「えっ?」


フロストマン「ダメですよ……男が一度した約束を破るなんかしちゃあ……ぼくはみんなの生活を守るために戦わなくっちゃあいけないんだ」

フロストマン「瀬昆田先生……言ったでしょう……大丈夫だって――」



瀬昆田「フロストマン……!」

ザ・ガクラン「やいアシモフ! お前は超人を学習する超人だと聞いた! ならば学習しろ!!」

ザ・ガクラン「ここに……こんなに誠実な超人が……いるじゃあねェか……!」


アシモフ「ぎぎ、ぐぎぎ、ぐぎ」

フロストマンのターン!


フロストマン(痛い……意識が途切れそうだ……)

フロストマン(でも、もう少し……もうひと頑張り……しなくちゃあ――)

フロストマン(みんな……待ってるから……)

フロストマン「うおおおおォォォォォッ!」

「重症のフロストマン何たる気迫! 力を振り絞っているようだ!」

↓2
1この一発さえ決まれば!(成功率66%)
2霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)でもう一度凍らせろ!(成功率66%+次回相手のターンに-補正)
3新技を見せてやれ!(成功率33%)
4ロープに振られて強打をお見舞いしてやれ!(成功率66% 残り3本)
5その他

1

フロストマン(やっと見つけられた……)

フロストマン(これがぼくの戦闘法:スタイル……)

フロストマン(ぼろぼろになっても立ち上がる……みんなの、それと……仲間の為に……!)

フロストマン「食らえアシモフ! これがぼくの戦い方だ!」

フロストマン「うおおおお~~ッ!!」

アシモフ「ぐぎぎぎぎぎ!」

【直下コンマ66以下で魂の一撃!】

フロストマン「ふっ……!!」

ドッ



アシモフ 体力0/8

アシモフ「ぎ、ぎ」

アシモフ「」ドサッ



KO!!

○フロストマンVSブタ肉マン(機械超人アシモフ)●
(バックハンド・チョップ)





わあああああああああああああああああああ!!

パチパチパチパチパチ…!

ザ・ガクラン「やったぞおおおおおお!!」

ジャガーヤン「ようやったフロストマン! お前は大阪の誇りや!」

Bro.ツーテン「さすがです!」

瀬昆田「フロストマン!」

瀬昆田「……フロストマン?」

瀬昆田「おい! 返事をしてくれ……フロストマン!」


瀬昆田「フロストマン!!」

リングに伏したのは機械超人だけではなかった。

それに続くように倒れた戦士 フロストマン。

瀬昆田は”あの日”を思い出し、彼に駆け寄る。
自体に気付いた観衆も息をのんでそれを見守った。

瀬昆田「フロストマン!」ダッ

瀬昆田「フロストマン! フロストマン、死ぬなッ!」

フロストマン「……」

フロストマン「……」

フロストマン「……」

フロストマン「……んぅ」ムニャムニャ

瀬昆田「ね、眠ってるだけだ……!」

瀬昆田「良かった……本当に……良かった……!」


観衆も安堵しフロストマンの健闘と初勝利に再び拍手を送ったのであった。

しかし、安心するのはまだ早い。大阪を賭けた戦いはまだ始まったばかりなのだから……!




次回! ジャガーヤン対Mr.ケットシー けもの対決! すっごーい!

長かった また来週
肉好きはもうお気づきだろうがユーリ・コピィロフは原作にも出てくる
おやすみ

――数日前

フロストマン「ねえジャガーヤン、ジャガーヤンは何でジャガー”ヤン”なんですか?」

ザ・ガクラン「お、いきなり哲学的な質問だな」

ジャガーヤン「ふっふっふっー! よう聞いてくれたなフロストマン、その質問を待っていたんや」

Bro.ツーテン「僕もその名前の由来聞いたことなかった。どうして”ヤン”なんだい?」

ジャガーヤン「それはやな――」


第七話 遂に明かされる”ヤン”の秘密!? 大阪超人のプライド!

――リング

フロスト! フロスト! フロスト!

「北海道から来た正義超人フロストマンが勝利を収め10分! 今でも客席からはフロストコールがやみません!」

「さて、そろそろ次の戦いが始まるそうです! さっそく選手入場してもらいましょう!」


ザ・ガクラン「どうだ、ジャガーヤン。調子の方は」

ジャガーヤン「ぼちぼちってとこかいな」

ザ・ガクラン「負けるなよ」

ジャガーヤン「へへ、バカにすんなや。フロストマンにばっかかっこつけさせるわけイカンでほんまに」

ザ・ガクラン「ふふ、そうだな」

ジャガーヤン「ツーテンの様子はどうや」

ザ・ガクラン「瀬昆田先生が付いてアップを始めている」

ジャガーヤン「そういうことやない。アイツの”様子”や」

ザ・ガクラン「ああ……アイツの対戦相手はグレートだったな……」

ジャガーヤン「残虐超人のオーダーとは言えエッグイことするでほんま」

ザ・ガクラン「全くだ」

ジャガーヤン「で、様子は」

ザ・ガクラン「……明らかに緊張している。ムリは無い」

ジャガーヤン「さよか……じゃあなおさら気張らなアカンな!」

ザ・ガクラン「頼んだぞ」

ジャガーヤン「行ってくる!」

ザ・ガクラン「おう!」

ジャガーヤン「ワイが勝ったらフロストコールかき消すくらいのジャガーヤンコール頼むで!」

ザ・ガクラン「誰がやるか! ガッハッハ!」

ザ・ガクラン(がんばれよ、ジャガーヤン――)

「準備は整いました! さっそく呼んでみましょう!」

「大阪正義超人チームより――ジャガーヤンの入場です!」

「ジャガーの毛皮を被ったワイルドなマスクマン!」

「普段は県内高校生観光組合に所属し観光客の案内をしていることで皆さんにもお馴染みでしょう!」

「しかしリングに上がればその優しさは一転!」

「地獄への案内人に変わるのです!」

「さぁ今日はどんな戦いを見せてくれるのでしょうか!?」


わぁ~~~~~~ッ!


ジャガーヤン「おおきに! みんなおおきに!」


「続いて残虐超人復権チームより――Mr.ケットシーの入場です!」

「二足歩行の猫型超人! 会場の猫好き観客からは黄色い声援が上がります!」

キャアアアアアアネコカワイイイイイイイイ!

ジャガーヤン「あんたらどっちの味方やねん!」

「小柄が体躯を活かしたスピード戦法が得意!」

「今日はそんなスピード残虐ファイトは見れるのでしょうか!」


Mr.ケットシー「ニャニャ~ッ!」

Mr.ケットシー(俺の大好きな大柄なファイター……ニャニャッ)

Mr.ケットシー(俺はこういうのが小柄なに為すすべなく倒されていく様を見るのが何よりもすきなんだニャ)

Mr.ケットシー「爪が疼くぜ……ニャフフ」

ジャガーヤン「ネコ科ならこっちの方が強いに決まっとるわ~~~アホ~~~ッ!」

ジャガーヤン「リングに沈めたるわ!」

「決着はKO、ギブアップ、3カウントフォール、リングアウト20カウント経過によって決められます!」


「試合開始!」

カーーン!

【直下コンマ下一桁判定】
偶数:ジャガーヤン先行
奇数:Mr.ケットシー先行

ジャガーヤン「ぶっ飛ばしたらァ~~ボケェ~~ッ!」

「ジャガーヤンが先行! さっそくケットシーに飛びかかったあ~~!」

ジャガーヤン「うらァああああッ!」


Mr.ケットシー「ニャニャッ!」

【直下コンマ01か00でジャガーヤンのクロスチョップがMr.ケットシーを砕く!】

Mr.ケットシー「遅い!」シュバッ!

ジャガーヤン「なにッ!?」


「なんということだ! 飛びかかったジャガーヤンより早くMr.ケットシー飛び上がり――」


Mr.ケットシー「リングに沈むのは貴様の方だァ~~ッ!」

ズガァ~~ンっ!

ジャガーヤン「ぐわはっ!?」


「ジャガーヤンにダーーーーイブ! ジャガーヤンが言葉通りリングに沈んでしまったァ~~ッ!」


ジャガーヤン「は、早い!」 体力9/10

Mr.ケットシー「ニャハハ! 猫は豹よりも強し!」

Mr.ケットシー「貴様が立ち上がるそれよりも早く! 貴様にもう一撃食らわしてやる!」


「加えてケットシー、先ほどのジャガーヤンと同じくクロスチョップを掛けようとしている! どうなるか!」

【直下コンマ18(基準値13+5)以上でジャガーヤンにクロスチョップが!】

ごめん18以下だわ訂正訂正
もっかい振って

【直下コンマ18(基準値13+5)以下でジャガーヤンにクロスチョップが!】

Mr.ケットシー(決まった! タフな奴だがこのまま試合を俺のペースに持っていけば――)


ジャガーヤン「おい」


Mr.ケットシー「ニャ?」

ガシッ

「おっとこれは――」

ジャガーヤン「さっきはよくもやってくれな、ケットシー」

ジャガーヤン「だがよォ」

ジャガーヤン「リングに沈むのは」

ジャガーヤン「やっぱし、お前やで!」

「ジャガーヤン、飛びかかるケットシーを掴んで――」


ジャガーヤン「くたばれやァーーーーッ!」

ズガーーーーーンッ!


「リングに叩き落としたァーーーーッ!」


Mr.ケットシー「が……はッ!?」

Mr.ケットシー(何が……何が起きた?)

Mr.ケットシー(確か俺はリングに倒れたジャガーヤンに追撃を加えようとして――)

Mr.ケットシー「はっ!?」

Mr.ケットシー(逆に……リングに”叩き落とされていた”!)


ジャガーヤン「Mr.ケットシー、ワイはな」

ジャガーヤン「ガクランみたいに心が海よりデカいワケやない」

ジャガーヤン「ツーテンみたいに丁寧でもない」

ジャガーヤン「フロストマンみたいに不屈の闘志を持ってる訳でもない」

ジャガーヤン「その点一歩後ろを歩いているんや。追いつけないところ、それが自分がようわかっとる」

ジャガーヤン「でもなぁ、ワイにはそれにも勝る”タフさ”がある!」

ジャガーヤン「そのタフさはどうやって扱うか」

ジャガーヤン「それはやな――」


ジャガーヤン「こうやってお前のようなアホが一瞬の隙を見せてくれるのを待つためやあーッ!」

ジャガーヤン「どや、ワイのカウンターは!」

Mr.ケットシー「」体力0/1

ジャガーヤン「……なんや、気ィ失っとるやないか」


ワアアアアアア!!


「豹は一撃で殺す! なんと! ジャガーヤンが一撃KOを食らわせましたーッ!」


KO!!

○ジャガーヤンVSMr.ケットシー●
(浮落)

――リングサイド

ドタドタッ

瀬昆田「始まったか!」

ザ・ガクラン「瀬昆田先生か。いや、終わったよ」

瀬昆田「お、終わっただって!?」

ザ・ガクラン「ジャガーヤンの眼は相手の弱点を見抜くためにある。完璧なカウンタータイプなんだ」

瀬昆田(こ、これが大阪超人……すごい)

――数日前

ジャガーヤン「ワイ、ジャガーヤンがジャガーヤンである理由、それは数年前にさかのぼる……」

ジャガーヤン「ワイ、実は1年前までただの人間やった」

ジャガーヤン「しかし、ワイは憧れの正義超人になる為に大阪超人養成機関”豹の穴”の門を潜った」

ザ・ガクラン「虎の穴じゃないぞ、豹の穴だ」

ジャガーヤン「そこでワイは10年かけて超人になるべく厳しい特訓に耐えた」

ジャガーヤン「死んでいく仲間、厳しいコーチ、ワイの心は氷のように凍っていった」

ジャガーヤン「でもワイは耐えた」

ジャガーヤン「そして15歳の春、ワイは遂に数々の試練を乗り越え、とうとう超人へと生まれ変わったんや!」

ジャガーヤン「その時ワイの名は、まだ”豹太”やった」

ジャガーヤン「超人となったワイは10年ぶりに自分の家へ戻った」

――1年前

豹太少年「ただいま」

おかん「あらッ! 豹太!」ドタドタドタドタ

おかん「よ、よう帰って来てくれたわ!」

豹太「おう……」

おかん「あらッ! あ、あんたぁ……! そのカッコ!」


ジャガーヤン『豹の毛皮を被り、姿の変わったワイを見ておかんはこう言ったんや』


おかん「豹太! アンタァー、そ、そのカッコ……”豹(ジャガー)やん”!!」

ジャガーヤン『豹の超人に変わったワイを”豹(ジャガー)やん!”と!』

ジャガーヤン『そこでワイはな、思ったんや』

ジャガーヤン『”あ、それワイのリングネームにしよ”と』

フロストマン『な、なんですってェーー!?』

Bro.ツーテン『全くと言っていい程センスを感じない!』

ジャガーヤン『いやな、最初は自分の名前を”ザ・ジャガーマン”あたりにしておこうとも思ったんや、豹やし』

ジャガーヤン『でもな、もう一ひねり、もう一ひねり欲しかった。今考えると”ザ・ガクラン”と”ザ”被りしとる。”マン”も色々被りそうや』

ジャガーヤン『そこで! 確かにワイ、ジャガーやし、それに大阪超人やし』

ジャガーヤン『ジャガーヤンでええやん! と思ったんや!』

ジャガーヤン『それにな、ワイら大阪超人は何より”エンターテインメント”を重視している』

ジャガーヤン『ワイらはな、お客さんの笑顔がみたいんや。正義の前にまずそれがある』

ジャガーヤン『死んだ通天閣マンもお客さんの笑顔が大好きやった』

ジャガーヤン『”豹の穴”で心を凍らせたワイはおかんの言葉を聞いて思い出したんや』

ジャガーヤン『ワイが憧れの超人になってやりたかったもんは何なのか、な』

ジャガーヤン『ワイは超人プロレスを見て、みんなに喜んでもらいたかったんや!』

ジャガーヤン『その気持ちを忘れぬよう、豹太少年は”ジャガーヤン”になったんやで』

ジャガーヤン! ジャガーヤン! ジャガーヤン! ジャガーヤン!

ザ・ガクラン「聞こえるか、ジャガーヤン……お前のファイトは確実に観客を湧かせている」

ザ・ガクラン「俺が先導しなくたってジャガーヤンコール、上がっているじゃあないか」

ザ・ガクラン「ガハハ……一瞬の逆転劇、一撃でリングに相手を沈める戦い、お前こそ大阪が誇るエンターテイナーだ!」

ジャガーヤン! ジャガーヤン! ジャガーヤン! ジャガーヤン!



ジャガーヤン(二勝目はもらったで……次はお前の番や、ツーテン)

ジャガーヤン(お前が勝てば、この試合、勝利が決まる。それにガクランも戦わずに済む)

ジャガーヤン(あのアホンダラ兄貴に目に物見せてやるんや!)

――控室

Bro.ツーテン「……」

Bro.ツーテン「……兄さん」

Bro.ツーテン「僕は……負けない!」


次回! 宿命の兄弟対決!

もう一話やるか?

第8話 兄の心を取り戻せ! 宿命の兄弟対決!

「現在、大阪正義超人チームが二勝! 次勝て残虐超人は追放、大阪の平和が取り戻されます」

「しかしそこに控えるのは因縁の兄弟対決! ブラザー・ツーテン 対 グレート通天閣」

「グレート通天閣は元は大阪の正義超人だったのですが、兄である通天閣マンが残虐超人に虐殺されてから一転自らも残虐超人へとその身を落とします」

「観客からは彼が出場するのにブーイングの嵐が巻き起こっています」

ブーブー

「さてそんな今までより更にアウェーな雰囲気の中試合が行われようとしております」

「おっと……お二方準備できたそうで」

「それでは呼んでみましょう!」

「大阪正義超人チームより――ブラザー・ツーテンの入場です!」

Bro.ツーテン「……」

ワーワー マケルナー ガンバッテヤー

「ブラザー・ツーテンは大阪の守り神とも言われた超人 通天閣マンの弟!」

「そして対戦相手グレート通天閣は彼の兄でもあります!」

「そんな複雑な状況の中、彼は十分に戦うことができるのでしょうか! 大阪正義超人チームの勝利に王手がかかり期待が高まります!」


「続いて残虐超人復権チームより――グレート通天閣の入場です!」

ヒッコメー ブーブー カエレー ウラギリモノー

ポイッ

カンッ

「あいたッ! 皆さんにも見えているでしょうか!? この空き缶やゴミがグレート通天閣の歩く道に次々と投げられています! 私にも当たってますって!」

「それもそのはず! グレート通天閣は元は大阪正義超人、今の彼は我々にとって裏切り者に違いありません! 私も空き缶投げちゃおっと」ポイッ

グレート通天閣「……」

「やや! しかしグレート通天閣そんなブーイングをものともせずリングへと静かに歩を進めます! これは恐ろしい!」

「試合を前に波乱を予感させております!」

――リング

グレート通天閣「ツー坊、いや、ブラザー・ツーテン」

Bro.ツーテン「兄さん、いや、”残虐超人”グレート通天閣」

「両者にらみ合いが続きます」

Bro.ツーテン「僕は貴方にお願いしたいことがあります」

グレート通天閣「……」

Bro.ツーテン「僕がこの試合に勝ったその時――」

Bro.ツーテン「正義超人に戻ってください」

Bro.ツーテン「貴方はまだ……正義の心を忘れてはいないはず。僕はそれを信じている」

Bro.ツーテン「それが嫌なら、あるいは……二度とこのリングに足を踏み入れず、この大阪に二度と来ないでください」

Bro.ツーテン「お願いします」

グレート通天閣「……」

グレート通天閣「はは、ははは、ハハハハハ!」

Bro.ツーテン「何がおかしい!」

グレート通天閣「ハハハハハ……いや、俺が負けるなどと戯言を言っているからな、笑っていただけだ」

グレート通天閣「お前が勝った時のことに関しては……まあ俺をどうしても構わない。煮るなり焼くなりしろ」

グレート通天閣「だが!」

グレート通天閣「俺は今日、残虐超人としての”汚点”を消し去る為、このリングに上がった!」

グレート通天閣「汚点とは、お前のことだよブラザー・ツーテン!」

グレート通天閣「俺が兄 通天閣マンの死によって残虐への道を潜った時! お前を殺しておくべきだった!」

グレート通天閣「残虐の道に肉親などいらぬ!」

グレート通天閣「よってだ!」

グレート通天閣「俺がこの試合に勝った時! お前を殺す! 必ずだ!」

「なんということでしょう! 勝利の暁にお互い条件を出し合った!」

「ブラザー・ツーテンはグレート通天閣に正義の心を求め!」

「グレート通天閣はブラザー・ツーテンに死を求めたァーッ!」

「二人の魂をかけた戦いが今、始まろうとしています!」

Bro.ツーテン「……」

グレート通天閣「フフフ……」

「決着のルールについてはもう分かっておりますね! それでは試合 開始ーッ!」

カーーンッ!

【直下コンマ下一桁判定】
偶数:ブラザー・ツーテン先行
奇数:グレート通天閣先行

Bro.ツーテン「……ッ!」

ガイン

「ブラザー・ツーテンの先行! ツーテンは大きくロープに振られていきます」

ガインガイン

「おっと、これは……またロープへと移った。そして更に振られていく」

ガインガインガインガイン

「こ、これは振られ過ぎじゃあないでしょうか」

ガインガインガインガインガインガインガインガイン!!

「なんとこれは! 振られる度にブラザー・ツーテンの移動速度が速くなっているではありませんか! だんだん目でその姿を追うことが難しくなってまいりました!」

ギギッ

ガイーーーーーーンっ!

Bro.ツーテン「くらえっ! グレート通天閣!」

「ブラザー・ツーテンそのスピードが最高潮に達した時、ふわりと浮き上がりそのままグレート通天閣に殴りかかる!」


瀬昆田「あ、あれは!」

ザ・ガクラン「知っているのか瀬昆田先生!」

瀬昆田「おうとも忘れるはずもない。あれは通天閣マンの技!」

瀬昆田「ロープに振られる勢いで空中に浮かびあり相手に強烈なスーパーマンパンチを加える――」

瀬昆田「浪速の空を貫く一筋の光”通天の一刺し”!」

【直下コンマ79以下で”通天の一刺し”成功!】

グレート通天閣「”通天の一刺し”か……ふん、そんな負け犬の技を繰り出したところで!」

グレート通天閣「ムダなんだよォ~~ッ!」

ガシッ

Bro.ツーテン「む、むぐぐ」

「グレート通天閣、飛んできたブラザー・ツーテンの頭を鷲掴み!」

グレート通天閣「おうらッ!」

「そのまま放り投げたァ~~~!」

バシィイン!

Bro.ツーテン「ぐわあーーッ!」体力6/7

グレート通天閣「次は俺の番だ!」

Bro.ツーテン「ぐ、うぐぐ」

グレート通天閣「フッフッフ……」

「グレート通天閣、今だ起き上がれないでいるブラザー・ツーテンに近付いていく! 何をするつもりか!」

グレート通天閣「……」ガシッ

「おっとぉー自分の頭に刺さる通天閣の飾りを掴んでどうするんだ!?」

グレート通天閣「ぬぅん!」ズポッ!

「な、なァんとグレート通天閣、自分の象徴ともいえる通天閣を引き抜いたァーーーー!」

オオサカノシンボルガー ナニスルンヤコノドアホー

グレート通天閣「ふん! この通天閣で! 貴様の身体に穴を開けてやる!」

グレート通天閣「通天閣の先端は尖っていて痛いからなァ~~~~~~!」

「凶器! 凶器です! グレート通天閣、自らの象徴を凶器として弟へと向けた!」

グレート通天閣「この技に名前を付けるなら!」

グレート通天閣「”通天の一刺し”ならぬ”通天のメッタ刺し”ってところだァ~~~ッ!! 死ねッ、我が汚点よ!」

【直下コンマ90(基準値85+5)以下で”通天のメッタ刺し”がブラザー・ツーテンを貫く!】

グレート通天閣「ほれほれほれェ~~~ッ!」ザクザクザクーッ

Bro.ツーテン「ギャ、ギャア~~~~ッ!」体力4/7

「リングに飛び散る血しぶき! こ、これが残虐超人のやり方なのか!」

「観客は悲鳴を上げて逃げていく人も多数! この惨劇に目を覆うしかありません!」

Bro.ツーテン「や、やめるんだ兄さん。そんなファイトしちゃあいけない……」

グレート通天閣「まだ生きていたか愚か者め! 殺すと言った言葉が聞こえなかったか!」

Bro.ツーテン「聞こえないね! 兄さんが正義の心を取り戻すまでは!」

グレート通天閣「貴様に通天閣の刃を向けたこの俺に正義の心がひとかけでも残っていると思ったか~~ッ!」

Bro.ツーテン「くッ……!」

Bro.ツーテン「クソーーーッ!」

Bro.ツーテン(ダメだ! ”通天の一刺し”を繰り出すには勢いが足らなすぎる!)

「ブラザー・ツーテン、再びロープに振られスーパーマンパンチを繰り出すが――」

【直下コンマ69(基準値79-10)以下でパンチ命中!】

グレート通天閣「今度は遅すぎる! やはり負け犬の真似事をしたところでムダだという事なのだ!」

グレート通天閣「そのパンチ、倍にして返してやる!」グワッー

Bro.ツーテン「があああーーッ!」体力3/7

「ブラザー・ツーテンの悲鳴が会場にこだまするーーッ!」

Bro.ツーテン「はあ……はあ……はあ……!」

グレート通天閣「そうかそうか、その生意気な口はやっと動かなくなったか」

グレート通天閣「ならば後はトドメを刺すだけよ!」

ググ…!

Bro.ツーテン「が……は……」

「グレート通天閣がトドメを宣誓! ブラザー・ツーテンにグランドヘッドロックを決めたーーーーッ!」

「ルールに則り3カウントを行います!」

「ワン!」

【直下コンマ79以下でブラザー・ツーテンがホールドを切り抜ける!】

Bro.ツーテン「ふッ!」バッ

グレート通天閣「何ィ!」

「ブラザー・ツーテン、グレートのホールドを抜けたッ! そして――」

Bro.ツーテン「おりゃあッ!」

「ついに――」

バキイッ!

「その一撃がグレート通天閣の顎に――」

グレート通天閣「がァっ!!」体力7/8

「入ったァァァァァあぁぁあぁああああ!!」

ワアアアアアアアアアアアアアア!

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!

ツーテン! ツーテン! ツーテン! ツーテン!

グレート通天閣「貴様ァ……!」

Bro.ツーテン「痛かったですか……兄さん……」

Bro.ツーテン「それが……正義の一撃です」


次回! ブラザー・ツーテン反撃なるか!?

また明日
おやすみ

Bro.ツーテン「それが……正義の一撃です」

グレート通天閣「ぐううう……」


瀬昆田「クソォ見てられん! ガクランどうにかしてくれえ!」

ザ・ガクラン「ダメだ瀬昆田先生! この戦いはお互いの拳をぶつけ合ってでしか解決できないものなのだ」

ジャガーヤン(ツーテンも大阪超人、やはり技の決まり方についてはこだわりがある)

ジャガーヤン(リング上でいかに見栄えのあるファイトができるかを念頭に置いた戦いをしている)

ジャガーヤン(通天閣マンの技を使うのもその意志の表れや)

ジャガーヤン(やけどな……ダーティファイト、つまり勝つためにはどんな手でも使う今のグレート相手じゃあお前は勝てん!)

ジャガーヤン(アイツはお前の兄貴や。せやけど今のアイツは――)


ジャガーヤン(確実にツーテンを殺そうという気持ちで戦っているんや……!)

第9話 失われた正義! 兄弟対決決着!

「さて試合は少々ブラザー・ツーテン側に傾きつつ、仕切り直されました!」

「両者一歩も譲らずじりじりと間合いを詰めていきます」

Bro.ツーテン「……兄さん!」

グレート通天閣「ぐふふふふ……今一発を俺にくれた所でお前の不利は変わらん」

グレート通天閣「何度やっても無駄なのだ。そろそろ気付け我が汚点よ!」

Bro.ツーテン「……」

Bro.ツーテン「何で……」

Bro.ツーテン「何で僕の声が届かないんだ兄さん……!」ボロ・・・ボロ・・・

Bro.ツーテン「どうすれば――ッ!」ドァッ!

「あーーーっ! ブラザー・ツーテン、トップロープに飛び上がり! グレートに降りかかったァーーーッ!」



Bro.ツーテン「食らえ兄さんッ! 通天閣が誇る”免振ダイヴ”だァーッ!」


ザ・ガクラン「通天閣は大地震に耐える強度を持つ。ダイブし相手の攻撃をダンパーのように封じ込める技だ!」

ジャガーヤン「ツーテンやったれーーー!」

【直下コンマ79以下で”免振ダイヴ”成功!】

グレート通天閣「それも我が兄通天閣マンの技!」

グレート通天閣「ムダだと――」

シュッ

「グレート通天閣ダイブを素早く避けたッ!? そして――」

グレート通天閣「言っておろうがァーーーーッ!」

ガッシイイーーーーン!

「対空カウンターチョップを放つゥゥーーーーー!」

Bro.ツーテン「ぐわああああーーー!」体力2/7

グレート通天閣「正義の一撃とやらは俺を倒すことはできない!」

ギギッ

Bro.ツーテン「グゲッ!」

「グレート通天閣、ロープをブラザー・ツーテンに巻き付け絞めたーーーッ! これは苦しい!」

「ブラザー・ツーテンこのままでは宣言通り死んでしまうぅーッ!」

【コンマ90(基準値85+5)以下で…】

グレート通天閣「ハハハハハ! 死ねェーーーーッ」

グ…

グググ…

グギギギギギ!

Bro.ツーテン「に、兄さ……」

Bro.ツーテン「ううッ」ガクッ

Bro.ツーテン「」体力0/8



「つ、ツーテンが」

「ツーテンが、し、死んでしまったァーーーーーッ!」


ザ・ガクラン「ツーテーーーーーーーーン!!」


KO!!

●ブラザー・ツーテンVSグレート通天閣○
(首絞め ※反則技)

グレート通天閣「フハ、フハハ、こ、これで俺も真の残虐超人になれたぞ! なあスプリング・バスタード!」

スプリング・バスタード「……」

グレート通天閣「ん……?」

スプリング・バスタード「クララ……そんなこと……誰が言ったかなグレート通天閣」

グレート通天閣「な、なにッ!」

スプリング・バスタード「それに……見ろ」

グレート通天閣「……!」


Bro.ツーテン「……う……ァ」


ジャガーヤン「い、生きてるで!」

瀬昆田「良かった! ツーテン君は生きているぞ!」

グレート通天閣「クソォ~~~~ッしぶとい奴め! 何度、何度でも殺してやる!」

「やめろォ~~ッ! 試合は終わったというのにグレート通天閣、弟に攻撃を続けようとしている!」

グレート通天閣「お、俺は……俺は……残虐超人にィいいいい!」

?「やめろ!」

グレート通天閣「何ッ!」

「お~~っとリングに乱入して来たのは誰だァーーー!」

グレート通天閣「き、貴様! ……ザ・ガクラン!」


ザ・ガクラン「グレート! 貴様の試合は終わった。リングから降りろ!」

グレート通天閣「俺に指図をするな! 俺は宣言通りブラザー・ツーテンを殺すまでここからは離れない!」

ザ・ガクラン「……」

ザ・ガクラン「グレート、貴様も残虐超人にその身を落とすまでは俺達大阪正義超人の仲間だった」

ザ・ガクラン「且つてともに練習し合ったことを忘れたか! あの偉大な兄”通天閣マン”の死を忘れたか!」

グレート通天閣「通天閣マンが残虐超人に殺された時! 俺はその弱さに絶望した!」

グレート通天閣「クリーンファイトを貫き戦った結果がこうであるならば正義超人は正義としてその役目を全うしていないのではないか! 俺はそう考えたのだ」

グレート通天閣「大阪正義超人の下を離れ荒れる俺の前に現れたのは――」

グレート通天閣「奇しくも我が兄、通天閣マンの仇……”ヴェルサイ・U”であった!」

グレート通天閣「ヤツは兄の仇と襲い掛かった俺を完膚なきまでに叩きのめした」

グレート通天閣「……」

グレート通天閣「俺は……この俺は……その強さに……憧れを抱いた」

グレート通天閣「残虐とは”ストイック”である」

グレート通天閣「勝利を前に手段を択ばないということは、常にその眼をその時を使い続けるということ」

グレート通天閣「俺は――だから残虐超人の道を選んだ!」

グレート通天閣「そして、更なる強さを求めるにはどうすれば良いのか聞く俺にヴェルサイは言った……」

グレート通天閣「『弟を殺せ』と」


グレート通天閣「大阪正義超人として鍛錬を重ねたことを忘れたわけではない。兄の死にざまを忘れたわけではない」

グレート通天閣「ただ、”それ”に正しさを見出せなかっただけのことよーーッ!」


ザ・ガクラン「それが貴様の言い訳かァーーーーッ!」

ジャガーヤン「落ち着くんやガクラン! 見境を無くして相手に殴りかかるなら残虐超人と変わらん!」

ザ・ガクラン「!」

ザ・ガクラン「……すまない、ジャガーヤン」

ザ・ガクラン「しかし分かったことがある」

ザ・ガクラン「ツーテンには悪いが……グレート通天閣は正義超人に戻ることはないだろう」


ザ・ガクラン「それに、この戦いは兄弟間で行われた宣誓の元で成り立つ。俺が水を差すのは許されねェ」

ザ・ガクラン「だが、大阪正義超人を代表して言わせてもらうが、このままむざむざ目の前でツーテンが殺されるのを見ているだけなんてことはしたくねぇ」

ザ・ガクラン「仲間が死ぬところを見るなんて嫌なんだ俺ァ」

ザ・ガクラン「そこでだ……残虐超人共に提案がある」

ザ・ガクラン「その処刑とやら……この戦いが終わるまで待ってくれねえか」

ザ・ガクラン「この試合で俺達は2勝1敗、まだ全体の戦いがどう転ぶかは分からねえ」

ザ・ガクラン「もし――残虐超人がこれ以降の試合勝ち越して、全体の戦いの勝利を収めたら――」

ザ・ガクラン「ツーテンを――」


ジャガーヤン「ザ・ガクランなんてこと言うんや!」

ザ・ガクラン「うるせェ! これが……俺なりの折り合いの付け方だ……クソッ」

ザ・ガクラン「だが!」

ザ・ガクラン「次の試合で俺が勝ったり、万が一俺が負けてもその次の代表者決定戦で俺達が勝ったりしたら――」

ザ・ガクラン「どんな手を使ってでもツーテンを助ける」

ザ・ガクラン「いいな」


グレート通天閣「そんなこと許す訳なかろうがァ~~~!」グワッ

スプリング・バスタード「待て」

グレート通天閣「な、なんだスプリング・バスタード!」

スプリング・バスタード「それで良かろう」

スプリング・バスタード「奴らがツーテンを助けるには早い所決着を付けねばイカン」

スプリング・バスタード「いずれにしろ虫の息だ、このまま放っておけば死ぬ」

スプリング・バスタード「私もデータを取る為に戦っておきたかった所だ。早くリングから降りろ」

グレート通天閣「ぐ、ぐぬぬゥ~~~~ッ!」

スプリング・バスタード「クララ……そう怒るな。本来であればこの戦いは貴様の反則攻撃であることを突かれれば、問答無用で我らの負け」

スプリング・バスタード「激情に身を任せたお前の責任でもあるのだぞ」

グレート通天閣「ぐうう」

スプリング・バスタード「ほれ、降りろ」シッシッ

グレート通天閣「……くッ」

スプリング・バスタード「……フン、旧世代の遺物共めが」

ジャガーヤン「ええんかガクランあんなこと言ってまって」

ザ・ガクラン「ああするしか時間の稼ぎようがなかった」

瀬昆田「ガクランの強さだ、リングに上がってグレートを倒してしまえば――」

ザ・ガクラン「スマン……」

ザ・ガクラン「だが大丈夫だ。次の試合は俺が必ず勝つ」

瀬昆田「ああ……」


ジャガーヤン「……」

ジャガーヤン(ワイは知っている)

ジャガーヤン(ガクランは誰にも言っていないし、その姿を見せてはいない)

ジャガーヤン(だが――)

ジャガーヤン(アイツは見えないところで大阪に襲い来る悪行超人たちと見えないところで戦っている)

ジャガーヤン(それに……それによってケガを負っていることも――)


次回! 暗雲立ち込める中、ガクラン対スプリング・バスタード戦が始まる!

もう一話やれたらいいなって思ってる

40分後に試合開始!

ダッダッダッダッ

瀬昆田「フロストマン!」

フロストマン「先生! ぼくが眠っている間に試合はどうなりましたか! それとぼくって勝ったんでしょうか!?」

瀬昆田「ま、まあ落ち着けフロストマン。これからザ・ガクランが戦うところだ」

フロストマン(ザ・ガクランが戦っているだって……? ということはジャガーヤンかツーテンくんが負けたのか)

フロストマン(残虐超人、なんて強さなんだ……!)


第10話 正義VS残虐決着か! ザ・ガクランの漢気!

「大阪正義超人チームより――ザ・ガクラン!」

「皆さんご存知、大阪正義超人のリーダー! 学ラン姿の舎弟達を引き連れて堂々の入場!」

ドン!

ドドン!

ドン! ドン! ドン! ドン!

ドンドンドンドンドンドンドンドン…

ドドン!

学ラン男A「よォッ!」

ドン!

ザ・ガクラン「とあッ!」

「素晴らしい太鼓と一糸乱れぬ学ラン男達のパフォーマンス! これがまさに大阪超人というもの!」

「正義超人チーム先程は負けてしまったが今回こそは期待ができそうです!」


フロストマン「ぼくもああいう入場が良かった」

瀬昆田「こ、今度な!」

「続いて――残虐超人復権チームより……スプリング・バスタードの入場です!」

「身体をビルのような装甲で覆った超人! それ以外は謎の多いレスラーです!」

「唯一放送席で知りえた情報は、彼が実は大阪出身だという事だけ!」

「謎の多いファイトを是非とも見たいところです」

スプリング・バスタード「……」

ザ・ガクラン「……!」

スプリング・バスタード「よろしく頼むよ、ザ・ガクラン」

ザ・ガクラン「……なんだ、この手は」

「なんと! スプリング・バスタード、今まで見て来た残虐超人に見られなかった行為! 握手を求めて来たァーーー!」

ザ・ガクラン「……何か、企んでいるように見えるが」

スプリング・バスタード「考え過ぎだ。お互い正々堂々と戦おうじゃあないか、クララララ!」

ザ・ガクラン「チ……分かった」

「おおおおおーーッ! 正義と残虐、握手が交わされたァーーーーー!?」

「両者準備もよろしいようなので、そろそろ始めてもよろしいでしょうか?」

スプリング・バスタード「構わん」

ザ・ガクラン「早くしろ、ツーテンが心配だ」

「ではもう一度確認します!」

「決着はKO、ギブアップ、3カウントフォール、リングアウト20カウント経過によって決められます!」

「では試合、開始!」


カーーン!


【直下コンマ判定】
偶数:ザ・ガクラン先行
奇数:スプリング・バスタード

スプリング・バスタード「クララァ~~~~ッ!」

「スプリング・バスタード、その巨大な手足を動かしザ・ガクランに接近していくーゥ!」

「見た目に似合わずスピードは速い! これが秘めたる力だったのか!」

ザ・ガクラン「うおおおーーーーッ!」

「ザ・ガクラン応戦! 二人の叫びが会場に響き渡ります!」

【直下コンマ12以下でスプリング・バスタード攻撃成功】

ザ・ガクラン(フロストマン、ジャガーヤン、ツーテン、俺は行くぞ……!!)

ザ・ガクラン「一撃で決める! それもド派手な一撃だ!」

「ザ・ガクラン一撃KOを宣言! うまく行けばいいのですが……!」

ザ・ガクラン(それに一撃で決めない事にはツーテンの身体が持たない。それに俺も――)

ザ・ガクラン「おおおおお……!」

スプリング・バスタード「クララ~~ッ! そんな叫び声を上げた所で格闘には1%も効果が表れないぞ!」

ザ・ガクラン「おおおおおおおお……!」

スプリング・バスタード「ク、クララ!?」

スプリング・バスタード「なんだ……! なんだその気迫……いや、オーラは!」

「なんだ! スプリング・バスタードが急に怯んだぞ! 何か見えているようだ!」

スプリング・バスタード「私の改造”眼(アイ)”は、この男が纏うオーラのようなものを検知している!」

スプリング・バスタード「これはいったい……ハッ!」

スプリング・バスタード「ユーリ博士が言っていた! これは正義超人が主に発する力!」

スプリング・バスタード「”友情パワー”!」

スプリング・バスタード「解析不能! 解析不能!」

スプリング・バスタード「しかし――面白い!」

スプリング・バスタード「その力、非常に興味がある! 一度受けてみたいと思っていたのだ!」


グレート通天閣「何を言っている! 勝たなければ俺の残虐の道は――」


スプリング・バスタード「ええいやかましい小童めが! 貴様の悪の道など知ったことか!」

スプリング・バスタード「私の敗北は明日の勝利へと繋がる!」

スプリング・バスタード「フロストマンといい大阪正義超人といい今日は良いデータが取れた!」

スプリング・バスタード「言ったであろう! 悪行超人は今や一枚岩ではないと!」

スプリング・バスタード「私は残虐超人最高の為にこうしてアシモフのような超人と共に数々の超人データを基にした最高の残虐超人を作りたいだけ!」

スプリング・バスタード「考えてもみろ! 貴様の目的は自分を残虐超人として成り立たせるために1人躍起になっておっただけではないか!」

スプリング・バスタード「目を覚ませ旧世代の遺産よ!」


グレート通天閣「何だと!」


スプリング・バスタード「貴様の下らん自尊心、大阪正義超人の無駄の多い派手な技! それが旧世代の遺産だというのだ!」

スプリング・バスタード「さぁ来いザ・ガクラン! この私の計算された攻撃と貴様の”友情パワー”どちらが強いか勝負だ!」

スプリング・バスタード「クララァ~~~~ッ!」

ザ・ガクラン「うおおおおおおおおッ!」

ザ・ガクラン「食らえッ! 残虐超人共! これが俺達大阪正義超人のプライドだァーーッ!」

「ザ・ガクラン飛び上がったァー! これはザ・ガクランの決め技! ド派手の代名詞、ドロップキックゥウーーーーーーーーー!!」

ザ・ガクラン「うおおらああああああああああ!」



スプリング・バスタード「す、素晴らし……い」

スプリング・バスタード「うぐ」ガクッ

スプリング・バスタード「」体力0/1


KO!!

○ザ・ガクランVSスプリング・バスタード●
(ドロップキック)


ザ・ガクラン「お…」

ザ・ガクラン「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア

「み、皆さん見ましたでしょうか! 宣言通りの一撃KO!」

「残虐超人をザ・ガクランは一撃で倒してしまいました!」

「こ、これで……ルール通り大阪の街からは残虐超人が手を引き、平和が戻るのです!」

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!


フロストマン「か、勝った……」

瀬昆田「い、一瞬だった……」

ジャガーヤン「やった……やったで……か、勝ったんや!」

フロストマン「か、勝ったァー!」

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!

――リングサイド 大阪正義超人側

ジャガーヤン「ガクラン! 一瞬やったな」

瀬昆田「楽勝、といったところかな?」

ザ・ガクラン「いや、こちらも本気でぶつかりあった。アイツも中々の強さを持つ超人だ。それは認めたい」

ザ・ガクラン「さぁ約束通り、ツーテンを病院へ!」

――リングサイド 残虐超人側

グレート通天閣「納得いかねェ! 何故だ! 俺は、俺だけは勝ったというのに何故こうすごすごと引っ込まなけりゃあいかないんだ!」

スプリング・バスタード「全体として負けたからだ、グレート。そしてそれがルールだからだ」

スプリング・バスタード「今回の襲撃を考えたのは私だ、責任は認めよう。私の見通しが甘かった」

スプリング・バスタード「しかしだ、グレート。貴様だけ勝ったからとて勘違いしてはならん。貴様は残虐超人を目指すことばかり考えて前が見えなくなっているように思える」

スプリング・バスタード「頭を冷やせ。貴様にはとにかく無駄が多い」

スプリング・バスタード「弟を殺すのは次の機会にしろ。汚点は今の貴様自身だ!」

グレート通天閣「ぐ、ぐう~~~~ッ!」

グレート通天閣「クソォォオオオ!」


スプリング・バスタード「アシモフよ、今日のお前はよくやった」

アシモフ「ぐぎぎ」

スプリング・バスタード「お前はまだ強くなれる。ほら、見るのだ……これが――」

スプリング・バスタード「私を破ったザ・ガクランの超人遺伝子」

スプリング・バスタード「これを培養し、次お前が学習するのは”友情パワー”! この一見無駄としか思えない友情から発せられる無限の力、我が科学で解明してみせよう」

スプリング・バスタード「……”アルファベットの刻印”をこの手で刻み付ける日も近い……クララララ」

ダメだ続きはまた明日とか

フロストマン(僕ら大阪正義超人が残虐超人に勝ってから一週間が経ちました)

フロストマン(大阪の皆さんは大喜び。毎日”大阪正義超人セール”をお祭りみたいに行っています。商売根性ってすごいなあ)

フロストマン(ぼくも道を歩いていると、おじさんおばさんから声を掛けられるようになりました。いっぱいアメを貰いすぎて困ります)

フロストマン(実はこの戦いインターネットで中継されていて、ぼくの試合は全国の人に見守られていたらしい)

フロストマン(北海道のおじいさんとおばあさんからすごい勢いでメールが届きました。おじいさんとおばあさんは案外そういうのに詳しい人なんです)

フロストマン(メールによると”フロストお前マジ卍”だそうです。なるほど……)


フロストマン(そろそろ夏休みも終わり。大阪で特訓できるのも今日が最後)

フロストマン(ですが)

フロストマン(発柴高校超人プロレス部の皆には笑顔がありません)

フロストマン(実は――)



フロストマン(ブラザー・ツーテンの意識がまだ戻っていないんです)

第11話 消えぬ禍根! さらば大阪超人!

――練習場

ザ・ガクラン「練習やめ!」

ザ・ガクラン「フロストマン、この一か月特訓によく耐えた」

フロストマン「ありがとうございます!」

ザ・ガクラン「そして礼を言いたい。俺達の為に、大阪を守るために戦ってくれて。本当に感謝している」

ジャガーヤン「ワイからも言わせてもらうで。ありがとう、フロストマン」

フロストマン「ぼくもこの特訓で超人との戦いを想定した動きを覚えることができて良かったです。これからも頑張ります!」

ザ・ガクラン「ああ、これからも頑張ってくれ!」

フラ…

ザ・ガクラン「う、うぅっ」

フロストマン「ガクラン?」

ザ・ガクラン「いや、ガハハ、なぁにちょっとした目まいだ。きにするな」

フロストマン「そ、そうですか」

ザ・ガクラン「ガハハ、ハハ」

ジャガーヤン「……」



フロストマン「ガクランがケガをしているですって!?」

ジャガーヤン「しーッ、声が大きい!」

瀬昆田「ああ、ガクランは以前から悪行超人と人知れず戦っていてケガを負っていたらしい」

ジャガーヤン「アイツにはムリをさせたない」

ジャガーヤン「しかし正直言って、このままじゃガクランが死んでしまうような気がしてならん」

ジャガーヤン「アイツは皆の兄貴分。弱みを見せることは決してない」

ジャガーヤン「だからな、背負い込むんや。」

ジャガーヤン「なんとかして言わんと――」

プルル…

ジャガーヤン「お、ガクランの携帯が鳴っとる。おーい、ガクラン。鳴っとるでー」


ザ・ガクラン「おう、悪いな。出る」タッタッ

ピッ

ザ・ガクラン「もしもし――」

ザ・ガクラン「!」

ジャガーヤン「どうかしたんか?」

ザ・ガクラン「い、いや何でもない。少し席を外す」

ジャガーヤン「……」

フロストマン「何でしょう?」



瀬昆田「ガクラン、戻って来ないな」

ジャガーヤン「ワイ、ちょっと見てくる」

ガラガラ


ガラガラガラッ!

ジャガーヤン「おいみんな! ガクランがいなくなっている!」

瀬昆田「!」

ジャガーヤン「まさかアイツまた残虐超人と――」

瀬昆田「とにかく探すんだ! ジャガーヤン、心当たりは!」

ジャガーヤン「いくつか!」

瀬昆田「そこを回ろう! 行くんだ!」

ジャガーヤン「ガクラン、無事でいてくれや……!」

――河川敷

ザ・ガクラン「……」

グレート通天閣「……」

ザ・ガクラン「グレート、こうして会うのも数年ぶりだな」

グレート通天閣「ああ、兄が死んでからこうして会うこともなくなった」

ザ・ガクラン「それで、用とはなんだ」

グレート通天閣「――俺はまた大阪を離れる」

ザ・ガクラン「……そうか」

グレート通天閣「その前に一度、お前とやり合いたくなって……な」

ザ・ガクラン「……」

ザ・ガクラン「分かった」

グレート通天閣「なんだ、お前のことだまたグダグダと理屈をこね始めるのだと」

ザ・ガクラン「始めよう」

グレート通天閣「……!」


【直下コンマ判定】
偶数:ザ・ガクラン先行
奇数:グレート通天閣先行

ザ・ガクラン「なぁ、グレート」

ザ・ガクラン「子どもの時を思い出すな」

ザ・ガクラン「俺がいて、グレートがいて、小さいツー坊がいて。先生は通天閣マンだった」

ザ・ガクラン「豹の穴との練習試合の時、仲良くなったのがジャガーヤン。その時はまだ豹太って呼ばれていた」

ザ・ガクラン「懐かしいな、グレート……何もかも全部が懐かしい」

グレート通天閣「……」

ザ・ガクラン「こうして俺達この河川敷でスパーリングしたよな!」

【直下コンマ判定29以下でザ・ガクラン攻撃成功】

グレート通天閣「……」グッ

メキメキッ

ザ・ガクラン「ぐっ!」体力1/2

グレート通天閣「弱くなったな、ガクラン。昔はあの中でお前が一番強かったが」

ザ・ガクラン「ガハハッ、こういうこともあるのさ」

グレート通天閣「……空しいものだな。正義であることに拘り、勝利を逃していくとは」

ザ・ガクラン「いや! 案外楽しいものだ!」

ザ・ガクラン「それにいい奴にも巡り合えた!」

ザ・ガクラン「フロストマンだ。見ただろう、あの強さ」

グレート通天閣「ああ……あの力、こちら側に付けば俺など目じゃあない!」ガッ

【直下コンマ判定90(基準値85+5)以下でグレート通天閣攻撃成功】

ゴキン

ザ・ガクラン「ぐあーーーーッ!」体力0/2

グレート通天閣「自慢の脚もここまで折られれば最早使い物にならん。終わりだ。お前の負けだ!」

ザ・ガクラン「……」

ザ・ガクラン「ガ、ガハハ」

グレート通天閣「な、何を笑っている!」

ミシ…

ミシミシ…

グレート通天閣「ん……!?」

バキッ

バキンッ!!

グレート通天閣「な、何ィーーーッ!」

ザ・ガクラン「ガハハ……気が済んだか、グレート」

ザ・ガクラン「この戦い、俺の負けだ。手も足も出なかった」

ザ・ガクラン「だがな……黙って負ける俺じゃあねェんだ」

ザ・ガクラン「お前のシンボル! 額の”通天閣”!! ……折らせてもらったぜ」

グレート通天閣「が、がァ~~~~ッ!」

ザ・ガクラン「グレート……俺からお前に言えることは何も無い」

ザ・ガクラン「リングの上でのツーテンの叫びが届かなかったお前に……通じる訳がなかろう」

ザ・ガクラン「だが、もう一度。もう一度だけ思い出してくれ」

ザ・ガクラン「通天閣マンが最期に言った言葉を――」



Bro.ツーテン(10才)『あんちゃあ~~ん!』

グレート通天閣(12才)『兄さ~~ん死んじゃいやだァ~~~!』


通天閣マン『ツーテン、グレート、すまない……でも忘れるな、俺は――』



通天閣マン『俺達は”正義”を信じて戦った……どうか”正義”を忘れないでくれ……”正義”を恨まないでくれ……』



ヴェルサイ・U『大阪の人間たちよ! 見るがいい! これがこの町を守ろうとしたものの最期だ!』

ヴェルサイ・U『くらえッ! XVIギロチン!』ガバァーーーーーーーーッ

通天閣マン『ぐうわぁ~~~~~~ッ!』

ブシャアーッ…


Bro.ツーテン『あんちゃあ~~ん!』

ザ・ガクラン「彼が最期に小さく呟いた言葉……俺は鮮明に覚えている」

グレート通天閣「……」

ザ・ガクラン「そうか……お前はその時点で”正義”に絶望していた為、聞こえていなかったのだな」

ザ・ガクラン「ツーテンはそれを覚えていた」

ザ・ガクラン「その”違い”がお前たち兄弟の方向を分けてしまったのか……」

ザ・ガクラン「だが! 俺はそれを『仕方がない』などと思うことはない」

ザ・ガクラン「実際、自身の弟を手にかけようとしていたこと、俺は絶対に許すことはできない」

ザ・ガクラン「だから、その”通天閣”を折った」

ザ・ガクラン「お前に大阪を代表する超人だと名乗ってもらいたくないのだ!」

ザ・ガクラン「通天閣とは”天に通じる高い建物”として明治の儒学者”藤沢南岳”が名付けた名前」

ザ・ガクラン「残虐の道に落ちたお前が名乗って良いものではない!!」

グレート通天閣「……!」

ザ・ガクラン「お前の眼にツーテンはどう映った」

ザ・ガクラン「確かにツーテンは未熟だ」

ザ・ガクラン「だが、懸命に戦う姿――俺はあれに通天閣マンの姿を重ねた」

ザ・ガクラン「……」

グレート通天閣「……か、勝手に思っていれば良い……」

ザ・ガクラン「……」

ザ・ガクラン「ああ」

ザ・ガクラン「そうだな、最後に……大阪正義超人ザ・ガクランとしてではなく、且つての友としてなら言いたいことがある」

ザ・ガクラン「……ツーテンを悲しませるな」

グレート通天閣「!」

ザ・ガクラン「親を早くに失って兄弟三人で暮らしていた末っ子、本当は甘えたい時だってあっただろう」

ザ・ガクラン「長男を失い、今やその下の兄までいなくなってしまって……あいつは独りぼっちになってしまった」

ザ・ガクラン「家族を失った悲しみ、絶望、お前も分かるだろうに」

ザ・ガクラン「ツーテンはそれを二度も味わっている」

ザ・ガクラン「だというのにだ。ツーテンは毎日練習に励み、正義超人として日々弱音も吐かず頑張っているのだ」

ザ・ガクラン「ツーテンは未だお前が正義の心を取り戻してくれると信じている、愚直なまでに」

ザ・ガクラン「それだから頑張れているのやもしれんな……」

ザ・ガクラン「……もう一度言う。ツーテンを悲しませるな」

ザ・ガクラン「ああ、最後にもう一つ。ガハハ……お節介ですまんな。こういう性分なんでどうも……」

ザ・ガクラン「……気が変わったなら戻ってこい」

ザ・ガクラン「どないや商店街のみんなには俺達も謝りに行こう。なあに大阪正義超人には俺含め問題児が多いからこのくらいどうってことない」

ザ・ガクラン「俺も思うところがある。前の通りにはならないかもしれない」

ザ・ガクラン「だが、お前がまた俺達と同じ道を歩きたいと言うのであれば……その時は――」

グラッ

ザ・ガクラン「あ……」ガク ガク

ドサッ

グレート通天閣「が、ガクラン!」



瀬昆田「い、いたぞ! グレート通天閣もいる!」

ジャガーヤン「なにィーーーッ!?」

ジャガーヤン「おい貴様ッ! ガクランに何したんや! おいガクラン! 大丈夫か!?」

ザ・ガクラン「ガハハ……少し、疲れちまっただけだ」

フロストマン「た、戦ったんですね、グレート通天閣と!」

瀬昆田「まさか! あの身体で!?」

ザ・ガクラン「いや、俺も望んだことだ。こればっかりはアイツを責めないでやってくれ。う、うぐぐ」

フロストマン「すぐ救急車を!」

ジャガーヤン「足が折れとるぞ! クッソーケガしてるのに無茶苦茶しおってからに!」

ザ・ガクラン「ガハハ……面目ねェ」

瀬昆田「早く電話をしなくては!」


プルルル!

ジャガーヤン「なんや! この忙しい時に誰の電話――」

ザ・ガクラン「お、俺のだ。ちょっと出させてくれ」

ピッ

ザ・ガクラン「もしもし――」

『もしもしこちら大阪府立超人医療センターです! ブラザー・ツーテンさんの容態が!』

ザ・ガクラン「な、なに!?」

『ご家族の方はいらっしゃいますか!』

ザ・ガクラン「え、あ、ああ――」

ザ・ガクラン「……」ジッ

ジャガーヤン「……」ジッ

フロストマン「……」ジッ

瀬昆田「……」ジッ

グレート通天閣「……?」

――大阪府立超人医療センター

ピッ ピッ ピッ

医者「いやあ早く来てもらって良かった」

グレート通天閣「……」

医者「実は先程、意識が戻ったようでしてな。今はまた眠ってしまったようですが」

グレート通天閣「……」

ジャガーヤン「オラ、何突っ立ってんねん。棒やないんやど」

グレート通天閣「……」

ジャガーヤン「……」

グレート通天閣「……」

瀬昆田(この間まで殺そうとしていた弟に会うというのは確かに変な感じがするだろうな)


Bro.ツーテン「……」

Bro.ツーテン「……」

Bro.ツーテン「……ぁ」

ジャガーヤン「つ、ツーテン!」

Bro.ツーテン「あ……」

医者「分かりますかな」

Bro.ツーテン「あ……じゃ、ジャガーヤン」

ジャガーヤン「せや! 良かった、気が付いて」

Bro.ツーテン「瀬昆田先生と……フロストマンも」

瀬昆田「ああ……本当に良かった」

フロストマン「ツーテンくん!」

Bro.ツーテン「ガクランは……」

ジャガーヤン「ガクランも治療を受け取るところや。少ししたら来る」

Bro.ツーテン「そう、ですか……それと――」

グレート通天閣「……」


Bro.ツーテン「あ……!」

Bro.ツーテン「に……兄さん……兄さん!!」

Bro.ツーテン「兄……さん?」

グレート通天閣「……」

グレート通天閣「いや……違う……」

ジャガーヤン「!?」

グレート通天閣「俺は……今の俺は……名前の無い……ただの塔(タワー)超人だ」

Bro.ツーテン「……」

Bro.ツーテン「そう……ですか……」

グレート通天閣「医者、俺はもう……行く」

医者「も、もうですかァ?」

グレート通天閣「……クッ」タッ

ジャガーヤン「待てコラ――」



Bro.ツーテン「名無しの塔(タワー)超人さん!」

グレート通天閣「!」

Bro.ツーテン「貴方は……強かったです。とっても」

グレート通天閣「……」

Bro.ツーテン「また、戦ってくれますか!」

グレート通天閣「……」

グレート通天閣「ああ」

Bro.ツーテン「……その時、また会いましょう……」

グレート通天閣「……ああ」

バタン…

ジャガーヤン「かーっ、行ってもうた。止める間すらあらへんかった」

ジャガーヤン「嫌なやっちゃのう……次あった時はワイに任せェ! ギッタンバッコンのゴッタンバッキンに――」

Bro.ツーテン「いいんです」

ジャガーヤン「ん?」

Bro.ツーテン「いいんです……”今は”これで」

ジャガーヤン「……」

Bro.ツーテン「いいんです……」ポロ…ポロ…

ジャガーヤン「ン……そか……いや、そうかもしれんな」

フロストマン(窓を見ると、そこには足早に病院を去るグレート通天閣の姿があった)

フロストマン(ぼくはそんな彼の横顔が忘れられない)

フロストマン(マスク越しにも分かった)

フロストマン(グレートは泣いていた)

フロストマン(何か思うところがあるのだろう)

フロストマン(彼とツーテン君との間で何があるのか、ぼくは深く聞かなかった)

フロストマン(……)

フロストマン(でも――)

フロストマン(心なしか後で病室に集まった大阪超人みんなの顔は)

フロストマン(何だか”憑き物”が落ちたような感じで穏やかなものに感じた)


フロストマン「あ、とんぼが飛んでいる」

フロストマン「もうすぐ秋なんだなあ」



――大阪駅

瀬昆田「申し訳ない、ここまで見送りに来てもらって」

フロストマン「ありがとうございます!」

ザ・ガクラン「いやいや、こちらこそこちらがある程度動けるようになるまで滞在期間を延ばしてもらって悪かった」

ジャガーヤン「おかげでこの間壊された大阪の街もほぼ元通りに直すことができた! お前のおかげやぞフロストマン!」

Bro.ツーテン「また特訓しに来てくださいね!」

フロストマン「はい!」

ザ・ガクラン「そうだ、フロストマン。お前、秋の新人戦には出るのか?」

フロストマン「はい、そのつもりですが」

ザ・ガクラン「そうか……じゃあその時は敵同士だな」

ジャガーヤン「ワイらに当たらんよう願っとくんやな~ニシシ」

Bro.ツーテン「意地悪言っちゃダメですよー。でも、僕たちだってもっと特訓してもっと強くなるんですから楽しみにしていてくださいね!」

フロストマン「よーしぼくだって負けていられないぞ!」

アハハハ ガッハハハハ! アハハハ…


フロストマン(こうしてぼくの夏の特訓旅行は終わった)

フロストマン(瀬昆田先生のおかげで、この夏ぼくは大分実戦経験を積むことができた)

フロストマン(やっぱり他の超人たちは強い。でもぼくだって大分強くなった。これからはこのがむしゃらに頑張るスタイルで新人戦に臨んでいこう)

フロストマン「うおおおお! 頑張るぞ~~~ッ!」

瀬昆田「ふ、フロストマン張り切るのはいいが……」

フロストマン「はい?」

瀬昆田「新幹線、凍ってるんだが……」カチンコチン

フロストマン「キャ~~~ッ! ごめんなさ~~~い!!」


フロストマン(北海道に帰ってこれたのは始業式の朝だった……)

――2学期始まってしばらく

瀬昆田「ふういそがし、いそがし」

瀬昆田「授業にフロストマンの練習、新人戦の準備もあっててんてこまい。教師もブラックな環境の中働かされている、そう思いませんか」

瀬昆田「でも、フロストマンの活躍は全国に広まっているみたいだ」

瀬昆田「この間は全校集会で大阪からの表彰状が手渡されていた。今やジンギス館学園超人プロレス部は”呪われた部”なんかじゃないぞ!」

瀬昆田「フロストマンもこれを受けて更に練習を頑張っている」

瀬昆田「新人戦は良い結果が期待できそうだ」

瀬昆田「さーて次はテストの採点、と」ルンルン

「瀬昆田先生ー、お電話でーす。内線でお繋ぎしまーす」

瀬昆田「はーい、なんだろう」

瀬昆田「もしもし――」



瀬昆田「えっ!?」

瀬昆田「”超人留学生”ですって!?」

瀬昆田「しかも超人プロレス部入部希望~~~ッ!?」


次回、新展開! 留学生がやってくる!?

”大阪特訓旅行編”終わり
次回から新人戦に向けての展開
見ての通り超人留学生が来る

よって留学生超人募集する
テンプレは>>2参照 締め切りは、この書き込みから今日の14:00まで一人一キャラ厳守でよろしく
どこの国から書いてくれ 架空の国でもいいし地球外でも良い
採用するのは恐らく1人だが、後々何かに出すかもしれないから諦めるな

それと後で”大阪特訓旅行編”までで安価から採用した超人について色々思うところあるので書く

おやすみ

<採用した超人の話>

投稿してくれた人に感謝。

これは独り言なので読む必要はない。



・フロストマン>>3:我らが主人公。フロストって書いてあったから氷属性だろと思って書いてる、女神転生のジャックフロストとか。
>>8時点では高校の話なんて書くつもりが無かった。別に時間軸について考えていなかったが、最近はキン肉マンとⅡ世との間くらいの期間だと思ってる。

・キング・バンバー>>17:フロストマン最大のライバルだと思っている。敵側の主人公みたいな扱いにしたい。今のところ一番強いと思う。

・ザ・ガクラン>>131:こいつは特にキャラが濃い。特にお好み焼きの設定が好き。肉あるある敵にお説教するリーダー。色々動かしやすすぎるのでハンデを背負ってもらった。コンマの都合上専用技が出せなかったのが残念。

・ブタ肉マン(機械超人アシモフ)>>132:これを出された時、すごく困った。カオスみたいな味方の上で作中設定をどーたらする奴を出す訳にもいかない。でも正体は作っておきたいし。
それで、スプリング・バスタードを絡めて初期キン肉マンのデータを元に生まれた機械超人という落としどころに。設定はウォーズマンの外伝を元にした。読むべし。機械だから年齢とかないし、近々また出るだろう。

・ザ・ジャガーマン(ジャガーヤン)>>135:この投稿を見た時既にジャガーヤンにしたかった。理由は書いてある通り。名前が被りすぎて関西弁だけでも消えそうだと思ったから。コンマ的に弱いが対戦相手はもっと弱かったので勝てて良かった。
肉あるある解説兼コーチキャラ。

・グレート通天閣>>136:ヒール転向キャラ、どう扱うか悩んだ。もっと大阪的おちゃらけ要素を出したかったが話を暗くし過ぎてしまった。

・ツーテンカーク(ブラザー・ツーテン)>>137:被ってしまった通天閣モチーフ超人。でも兄弟対決とかいいなーと思ってグレートの設定と合わせて3兄弟設定にした。名前も変えた。これからもこうした方が良いなと思ったらどんどん変えていくからよろしく。苦労人キャラに。
グレートサスケみたいなトペ・コンヒーロ好きだからもっと戦闘で空中戦対決とかして活躍して欲しかったものの試合では勝てず、展開に困った。
負けたら殺されて、スプリング・バスタードに改造されて敵として帰って来る展開にしたかったけど情がわいてこうなった。勝てばグレートとタッグヒーローになってもらいたかったが、現段階ではどうだろうか。
性格はフロストマンと差別化できていないのでフロストマンに何かテコ入れしなくちゃあいけないと思う。ともあれ大阪正義超人はイカシた奴らだから、みんなまた出るだろう。

・スプリング・バスタード>>138:今回、扱いが書いてる途中で全く変わったキャラ。最初はケットシーと同じくグレートの脇にいる二人みたいな感じであんまり活躍とか考えていなかった。扱いが変わった瞬間は>>207
ここを書いていた途中でブタ肉マンとスプリング・バスタードの設定が生えていった。おかげでマッドサイエンティストキャラに。グレートとツーテン兄弟の話にもう一ネタ足すことが出来た。満足。気に入ってる。
後半予定している展開に組み込むことに。コンマ基準値が弱いのでガクランに負けちゃったけどセコンドと暗躍キャラとして、その価値観と共に活躍してもらおう。
失敗したのは所属と年齢。悪魔超人にすれば良かった。30代くらいのつもりで書いているので学生には混ざれないと思う。設定なんか気にしてないから変わるかもしれないが。

・Mr.ケットシー>>139:敵超人としてその役目をブレず全うしたキャラ。投稿された時点でジャガーヤンとぶつけたかった。試合が一瞬で決まってしまったのは残念。その性格をもっと書きたかった。


これからもコンマで戦いの行方を決めていきたい。どうなるか分からないところが面白いから。
基準値は投稿した時のコンマ、安価採用超人以外は初登場時のコンマを基準値にしている。

40分後試合開始

――ジンギス館学園職員室

瀬昆田「はあいそがしいそがし」

「瀬昆田先生!」

瀬昆田「はあいただいま」イソイソ


校長「瀬昆田先生の様子はどうですかな、教頭先生」

教頭「ええ、毎日とっても楽しそうです。何よりなことで」

校長「教師生活四半世紀、私近年の瀬昆田先生の変わりようには心配したものですが……」

教頭「ええ、教え子が亡くなり、生き残ったロジエマンも行方不明になってからというもの以前の覇気がなくなってしまっていたものですからねえ」

校長「良い教え子を見つけたようですな、教頭先生」

教頭「ええ、フロストマン。彼に出会ってから先生は元に戻られました。良かった良かった」


シャカシャカ…


校長「話は変わりますが、教頭先生」

教頭「ええ、何ですか?」


シャカシャカ シャカシャカ…


校長「そういえば件の超人留学生はまだですかな。そろそろ校長室に来てもおかしくないと思うのですが」

教頭「あら、どうしたのでしょう。確かに――」


シャカ シャカシャカ シャカ シャカシャカシャカ…

ズン ジャカズン ズン ズズンズンズン…


校長「ええとこの遠くから聞こえるリズミカルなマラカスの音は何でしょうか、教頭先生」

教頭「ええ、なんだかバンジョーの音も聞こえてきますね……」


バーン!(ドアを開ける音)


教頭「キャーッ!」

校長「う、うわーッ!」

シャカ シャカシャカ シャカ シャカシャカシャカ…

ズン ジャカズン ズン ズズンズンズン…

ジャカジャン!

?「オーラッ!」

?「オイラを呼んだかい!」

校長「き、君は!」


第12話 オーラ! メキシコからやってきたアイツ!

――教室前

ワイワイ ガヤガヤ

フロストマン「どうかしたんですか」

「ああ、フロストくん。見てみなよ留学生が来たんだって」

「メキシコから来たんだってよ」

「メキシコって言ったらタコスだよなータコス」

「タコスねー」

フロストマン「たこ、す?」

フロストマン「ああ!」

「おいしいよな、フロストマン!」

フロストマン「はい! ぼくも食べたことあります! 酸っぱくて歯ごたえがあって!」

「……?」

フロストマン「ほのかにお出汁の香りと塩気が食欲をそそる!」

「な、何のことを言っているんだ?」

フロストマン「やだなあ”たこ酢”のことですよお!」

「「「「「「」」」」」」ズコー!

「あのなぁ、タコスってのは……」

キーンコーンカーンコーン

「いっけね! そろそろ自分のクラスに戻んねーと!」

「俺達も戻るぞフロストマン!」

フロストマン「え、でもあの留学生にぼくも声かけたいです!」

「あの留学生、お前のところの部に入部希望なんだとよ? 放課後また会えるって!」

フロストマン「え、そうだったんですか?」

「ほら、先生来ちゃうぞ! 早く行こ」

フロストマン「あ、待ってくださあい!」

ガヤガヤガヤ

ハハハハ

フロストマン「……」

フロストマン(留学生かぁ……メキシコの人って”たこ”好きなんだなあ)

フロストマン(あ、そうだ!)

――放課後 ジンギス館学園超人プロレス部部室

ジュワーッ!

瀬昆田「おーいッ、フロストマン! 今日は新入部員を連れて来たぞー!」

瀬昆田「お前をびっくりさせようと思って当日まで黙っておいたんだフフフ。その名も――」

瀬昆田「……ん? なんだ? このソースの香ばしいにおいは」

フロストマン「いらっしゃいませえ!」

瀬昆田「な! ふ、フロストマン! 部室で何を作っておるんだ!?」

フロストマン「先生! ふっふっふー、今日は新入部員が来ると聞いてですね、これを用意したんです」

瀬昆田「た、たこ焼き!」

フロストマン「新入部員さんは”たこ”がお好きと聞きました! だから今日は”たこ”料理をふるまおうと思って!」

フロストマン「たこ酢でしょー、たこのお刺身でしょー、それにジャガーヤンから教わった本場の大阪”たこ焼き”!」

瀬昆田「お、お前と言うやつは」

?「インクレーブレ(驚いた)! まさかヤポン(日本)に来てここまで歓迎されるとは! ほーこれがヤポンのタコスかい」

瀬昆田「ははは、少しやり過ぎだがフロストマンも喜んでいるようで良かった。君も部室に入りたまえ」

?「グラシアス! 瀬昆田センセー、さっそく入るぜ」

瀬昆田「フロストマン、紹介しよう。彼がメキシコからの留学生超人”ジ・アミーゴ”だ!」

ジ・アミーゴ「オラ! フロストマン! オイラ、アミーゴってんだ。よろしくな!」

フロストマン「よろしくお願いします! わあ嬉しいなあ! ぼくにチームメイトができたなんて。大阪超人を見て憧れてたんだあ」

瀬昆田「良かった良かった。そうだ、アミーゴ。これも我々なりの歓迎のあいさつだ。食べて行ってくれ」ホロリ

ジ・アミーゴ「おお! グラシアス! おいしそーなメシだ!」

フロストマン「喜んでもらえてぼくもホッとしました。どうぞ食べてください、いっぱいありますので!」

瀬昆田「私は飲み物を買って来よう」

ジ・アミーゴ「こりゃあ……すげえや」



フロストマン「先生遅いなあ。ぼくら食べ終わっちゃいますよお」

ジ・アミーゴ「」ガツガツ ガツガツ

フロストマン「アミーゴ、おいしいですか?」

ジ・アミーゴ「ああ! とってもな!」ガツガツ ガツガツ

ジ・アミーゴ「」ガツガツ ガツガツ

フロストマン(よく食べるなー)

ジ・アミーゴ「うめえ、うめえ」ガツガツ ガツガツ

フロストマン「そ、そんなに?」

ジ・アミーゴ「ああ! あっちじゃあロクなもん食わされてねえからな! こんなキレイなところで飯までごちそうになって幸せだぜ!」

フロストマン「そうなんだあ」

フロストマン「アミーゴ、メキシコってどんな国ですか」

ジ・アミーゴ「んーとな、全体は分かんねえが、オイラんとこはやかましい街だったぜ」

ジ・アミーゴ「みんな毎日お祭り騒ぎ、喧嘩騒ぎ、乱痴気騒ぎ。朝から晩までだ」

フロストマン「にぎやかでいいですねえ」

ジ・アミーゴ「賑やかってもんじゃねえギャースカギャースカ、赤ん坊もおちおち寝てらんねえ場所だったんだ」

フロストマン「他に何がありますか?」

ジ・アミーゴ「そうだなあ、スポーツは盛んだったぜ。ルチャリブレとかだな!」

フロストマン「ルちゃ?」

ジ・アミーゴ「メキシコのプロレスさ。かっちょいーマスクを付けたテクニコがリングを舞うんだ」

ジ・アミーゴ「同じく超人プロレスも人気だ。まちのあちこちに会場があって夜になるといろんなレスラーが試合をするんだ。ガキの頃見に行ったなあ」

ジ・アミーゴ「それと音楽!」ジャカジャンッ!

フロストマン「おお、ギター?」

ジ・アミーゴ「いーや、バンジョー。こいつは俺は音楽が大好きなんだ!」ポロリロポロリロ

フロストマン「すごい! かっこいい演奏です!」

ジ・アミーゴ「へへ、そうだろ。今弾いてるこれはノルテーニョ。メキシコのいかしたスタイルさ」~♪

ガラガラッ

瀬昆田「おお、仲良くやっているようだな」

ジ・アミーゴ「ああ、センセー」

瀬昆田「フロストマン、彼はな、お前の大阪の試合を見てここに来たそうだよ」

フロストマン「ええ! ほ、ホントですか!?」

ジ・アミーゴ「シー。フロストマン、お前の試合を見てオイラはこの国にやって来たのさ」

ジ・アミーゴ「ヤポンはメキシコと同じくらい超人プロレスが盛ん!」

ジ・アミーゴ「好きだぜヤポンの超人。キン肉マン、ウルフマン、ザ・ニンジャ、サイコーだ」


ジ・アミーゴ「ここにくれば俺もスターの仲間入りを果たせると思ってな……!」


瀬昆田「!」

フロストマン「なれますよ!」

ジ・アミーゴ「……え、え?」

フロストマン「だってアミーゴはすごいですよ! 外国から日本に来て超人プロレスをやろうとする熱意! それと音楽とかもできるし! 今日なんかクラスで人気者でしたし!」

フロストマン「ぼく声かける暇も無かったですもん!」

フロストマン「なれますよ、スター!」

ジ・アミーゴ「……お、おう。グラシアス……フロストマン」

フロストマン「はい!」


ジ・アミーゴ「……チョーシ狂うぜ」



瀬昆田「――という訳で腹ごしらえも済んだことだし、これからミーティングを始めたいと思う」

瀬昆田「まず――今日から入ったジ・アミーゴにもフロストマンと同じ練習メニューで練習を行ってもらう。いいな」

ジ・アミーゴ「シー(はい)、センセー。オイラも頑張んなきゃな」

フロストマン「スパーリングもよろしくお願いします、アミーゴ」

ジ・アミーゴ「もちろんだ、いいぜ」

瀬昆田「それとアミーゴには初めて言うが、そろそろ”新人戦”が近づいている」

ジ・アミーゴ「シンジンセン? 試合のことか?」

瀬昆田「ああ、そうだ。今日はその申し込みが届いてな。出場形式の確認を行おうと思っていたんだ」

フロストマン「試合形式、ですか?」

瀬昆田「ああ、そうだ。フロストマンには四月のあたりに一度教えていたが……覚えているか?」

フロストマン「はい!」

フロストマン「基本はトーナメント制で行われます。まずは”個人戦”、各校から1人選手を出し合って行う形式」

フロストマン「次は”タッグマッチ”、各校から2人選手を出し合って出場する形式」

フロストマン「最後に団体戦、各校から5人選手を出し合って出場する形式。この三つの形式によって大きな大会は執り行われています」

フロストマン「規定として選手は超人道的判断から最大2つの形式の試合にしか参加できません」

フロストマン「こうですよね?」

瀬昆田「よく覚えていた、えらいっ!」

フロストマン「えへへ」

瀬昆田「――ということで、各校で個人戦に出られる超人は1人まで。誰が出るか決めなくてはならない」

瀬昆田「それをどちらにするか決めなくてはならない」

瀬昆田「他校は校内試合を行って勝った方を代表として選出しているらしい」

瀬昆田「二人がそれで問題ないのなら、ウチもそのように決めようと思うだが」

フロストマン「ぼくもそれでいいと思います。アミーゴとも試合をしてみたいですし」

ジ・アミーゴ「オイラもそれでいいぜ」

瀬昆田「分かった、ありがとう」

瀬昆田「では個人戦については、そうするとして……」

瀬昆田「”タッグマッチ”についてだ!」

瀬昆田「良かったなフロストマン!」

フロストマン「ええ! これについては選ぶ必要ないですから!」

ジ・アミーゴ「何を喜んでいるんだ、瀬昆田センセー」

瀬昆田「ははは、いや、個人戦については部員一人でもできることだが、タッグマッチについては――」

フロストマン「二人で頑張りましょうアミーゴ!」

瀬昆田「選ぶ必要のないくらい部員がいないことを嘆くべきかもしれないが、とにかく今は喜ぼうフロストマン!」

瀬昆田「これで我が校の出場枠がもう一つできた!」

ワーイ ワーイ

アハハハ ハハハ


ジ・アミーゴ「……」

ジ・アミーゴ「おい」

フロストマン「?」

ジ・アミーゴ「なあ二人とも」

ジ・アミーゴ「何でオイラがその”タッグマッチ”とやらに勝手に出ることになってるんだ?」

フロストマン「え? でも……」



ジ・アミーゴ「オイラぁ、タッグマッチなんか出ないぜ」

瀬昆田「な!?」

ジ・アミーゴ「リングで輝くのは1人だけでいい」

瀬昆田「な、何を言ってるんだアミーゴ。出場できる枠が増えるということは何度も実戦経験を積めると言うことだし、良い事じゃあないか」

ジ・アミーゴ「実戦経験がどうとかじゃあねえ。オイラはタッグマッチに出る為にヤポンへ来た訳じゃあねェ」

ジ・アミーゴ「センセー、オイラの履歴書を見てくれたかい?」

瀬昆田「む……」ペラ

ジ・アミーゴ「オイラはプロ志望。ヤポンで一旗上げるためにこの学校へ来たのさ」

ジ・アミーゴ「フロストマン、お前の試合シビれたぜ。手に汗握る攻防、湧く観衆。ゲニアル(かっこいい)なもんが見れた」

ジ・アミーゴ「誰がやったか分からないインターネット配信だったが世界中がお前のことを見ていた!」

ジ・アミーゴ「それを見ていたメキシコの鳴かず飛ばずの超人レスラー”ジ・アミーゴ”は考えた『そうだ、ヤポンへ行けばオイラだって輝けるチャンスがあるかもしれない』ってな。ヤポンへ渡って有名になった超人だってかなりいる!」

ジ・アミーゴ「メキシコは格差が激しい。決められた道がある者はそれには逆らえない。スターは生まれついてからのスターさ。きたねえ身分に生まれて来ちまったオイラは常にまずい飯を食わされて暮らしていた」

ジ・アミーゴ「地元にはオイラよか数段強いスターがわんさかいて、オイラは常にそいつらからバカにされていた」

ジ・アミーゴ「幾ら練習しても届かないものがあった。だからオイラぁいつだってアイツらを見返してやる手段を考えていたのさ」

ジ・アミーゴ「勘違いしないでくれ。オイラがヤポンへ来たのは、そういう”手段”があったからだ!」

ジ・アミーゴ「フロストマン、お前とは良いアミーゴ(友だち)になれそうだが、リングの上ではそうはいかねえ。特にチームメイトであるならなおさらだ」

ジ・アミーゴ「プロレスチームでは常に人気の差ってもんが存在する。あれがあーだとかこーだとかどいつもこいつも知らねえクセに言う訳だ」

ジ・アミーゴ「だが、違うんだ」


ジ・アミーゴ「オイラを! オイラが輝くところをみんなに見せつけてやりたい!」

ジ・アミーゴ「そうしなけりゃあ……オイラァただのレスラーくずれ、さ」

ジ・アミーゴ「そういうことだ。覚えといてくれ」

瀬昆田「だがアミーゴ。その”スター”になるチャンスを掴む機会は多い方が良いんじゃないか?」

瀬昆田「新人戦には中央からスカウトマンが来ている。違う部門に二度出ることが出来ればスカウトマンだって――」

ジ・アミーゴ「……」


ジ・アミーゴ(自分でも屁理屈言ってるのは分かってるんだ。だが、だがよ。それでもイヤなんだ、アイツと組むのは――)

ジ・アミーゴ(フロストマン)

ジ・アミーゴ(オイラ……オイラァよ……)

ジ・アミーゴ(オイラ、あの試合の様子を見ても思ったんだが――)


フロストマン『なれますよ、スター!』


ジ・アミーゴ(お前のその純粋な眼差し……そいつが……怖えんだ)

フロストマン「……」

ジ・アミーゴ「……」

瀬昆田「分かった! ではまずそれは置いておいて、早速練習を始めよう!」

フロストマン「は、はい!」

ジ・アミーゴ「おう!」

瀬昆田「……」

――練習後

瀬昆田「よし、今日の練習終わり!」

フロストマン「ありがとうございました!」

ジ・アミーゴ「グラシアス! なかなか良いスパーリングだったぜアミーゴ!」

フロストマン「はい! ありがとうございます!」

瀬昆田(……なるほど)

瀬昆田(アミーゴのスパーリングを見て分かったことだが……彼には”焦り”が見える)

瀬昆田(フロストマンも技を編み出すまでの期間の練習で焦りが見られたが……それとはまた違う)

瀬昆田(もっと切迫した……不安感……自己否定感の強い……)

瀬昆田(……そして頑なにスターにこだわる理由)

瀬昆田(大丈夫だろうか……彼は)

フロストマン「じゃあそろそろ帰ります! 瀬昆田さようなら!」

ジ・アミーゴ「オイラも帰るぜ。アディオス!」

瀬昆田「あ、あぁ……」

瀬昆田「……」

ジ・アミーゴ「……」

瀬昆田(アミーゴのあの背中、後ろ姿……どこかで――)

瀬昆田「……」

瀬昆田「はッ!」


ロジエマン『でも、今の俺には何もない……”無情”、それだけだ』


瀬昆田(ロジエマン!)

瀬昆田(そうだ! 親友と戦う意味全てを失ったロジエマンに何も言えなかった私! 私が見送ることしかできなかった”あの後ろ姿”!)

瀬昆田(私はアミーゴの後ろ姿にそれを重ねているのだ!)

瀬昆田(……よし!)

瀬昆田「アミーゴ!」

ジ・アミーゴ「ん?」

瀬昆田「そ、それとフロストマン!」

フロストマン「はい?」

瀬昆田「……」

瀬昆田「これから……試合をしないか……二人で……」

フロストマン「ええッ!?」

ジ・アミーゴ「どういうことだい、センセー」

瀬昆田「個人戦の代表選手を今から決めるんだ……どうだ、アミーゴ」

ジ・アミーゴ「構わないが……どうして」

瀬昆田「それとだ、アミーゴ。ここで、この試合に条件を設けたい」

フロストマン「?」

瀬昆田「もし、アミーゴ。お前が勝てば、お前がさっき言った通りシングルマッチだけに出るんだ。私も教師、お前の未来を応援する」

瀬昆田「しかし!」

瀬昆田「フロストマンが勝った時――」

フロストマン「え? ぼくですか?」

瀬昆田「フロストマンが勝った時! アミーゴ、お前にはタッグマッチにフロストマンと出てもらう!」

ジ・アミーゴ「なんだと!」

瀬昆田「いいな?」

瀬昆田「ふふ……アミーゴ。それが嫌なら、お前が勝てばいいだけの話」

ジ・アミーゴ「……おい、センセー。オイラのこと、ちーとなめすぎじゃないか……?」

瀬昆田「いや違う。ただ私は、お前の実力を早く見たくなっただけだよ」

ジ・アミーゴ「……分かったよ。勝てば良いんだろ」

瀬昆田「そうだ」

瀬昆田(アミーゴ……彼に不足している所は”自己肯定感”)

瀬昆田(話を聞くにメキシコに思うところがあって飛び出してきたと見た)

瀬昆田(彼は自分を肯定できる場を探すため前が見えなくなっている。その点については大阪で出会ったグレート通天閣にも似ている)

瀬昆田(私はその姿勢にある種の”危うさ”を感じている)

瀬昆田(ロジエマン、グレート通天閣と同じ道に行きかねない、ということだ)

瀬昆田(私にできることは……これくらいだ)

瀬昆田(すまない、フロストマン。ダシにしてしまうようで……)

瀬昆田(だが、フロストマンも強くなっている。きっとこの戦いが二人の超人プロレス観に新たな可能性を見出すことになる!)

瀬昆田(頑張ってくれ……二人とも!)

瀬昆田「アミーゴよ……フロストマンは強いぞ!」

ジ・アミーゴ「マグニフィコ(素晴らしい)! スパーリングだけでは足りなかったところだ!」

ジ・アミーゴ「ヤポンの超人の強さ……オイラに見せてくれ!」


次回! フロストマン対ジ・アミーゴ!

おやすみ
更新はまた不定期に戻る

――メキシコ

「あそこの家の爺さん金持ってるらしいぜ」

「午後2時になると必ずでかけるらしいから、そこが狙い目だ」

「アミーゴ、爺さんの家には高い塀と門がある。飛び越えて内側から鍵を開けてくれ」

ジ・アミーゴ「ああ、分かった」

ジ・アミーゴ『貧乏な家で育ったオイラは生活する為、殺し以外の悪いことはなんでもやった』

ジ・アミーゴ『しんがりはいつもオイラだ。オイラは超人だし腕っぷしも良かったから泥棒や喧嘩に重宝されていた』

ジ・アミーゴ『ある日オイラはいつも通り泥棒グループのしんがりとして、とある爺さんに忍び込んだ』

――爺さんの家

ジ・アミーゴ「へへ、塀を飛び越えるなんて楽勝だ」ヒョイッ

ジ・アミーゴ「おい! みんなーっ、内側から鍵を開けたぜ! 入れ入れ!」


ジ・アミーゴ『オイラはグループのみんなに必要とされていた。それだけで嬉しかったんだ』

ジ・アミーゴ『だが、予想外の事が起きた』

ジ・アミーゴ『オイラが爺さんの家へ忍び込み、門の内側から鍵を開けた時だ――』


ガチャ

ウー ウー ウー

ウォンウォンウォン

ジ・アミーゴ「ウワッ! なんだ!?」

「警察だ!」

「強盗未遂及び不法侵入の現行犯で逮捕だ!」

ジ・アミーゴ「そ、そんな!」


ジ・アミーゴ『警察が待ち構えていたんだ』

ジ・アミーゴ『そんなはずじゃあなかった。この時間に爺さんの家に爺さんはいないはずだし、警察に通報する奴なんているはずが――』

ジ・アミーゴ「まさか……」

「へへへ、ごめんよアミーゴ」


ジ・アミーゴ『警察官の後ろで笑うグループの仲間たちを見てオイラはやっと何が起きたか気づいたんだ』

ジ・アミーゴ『オイラは仲間に売られた』

ジ・アミーゴ『その後オイラは警察官に死ぬほど痛めつけられた』

ジ・アミーゴ『オイラは仲間に裏切られたショックから誰も信じられなくなったんだ』

ジ・アミーゴ『だからと言ってオイラは悪いことをするのをやめられなかった』

ジ・アミーゴ『オイラは自分自身をクズだと決めつけて、悪いことをする以外能が無いもんだと思っていたんだ』

ジ・アミーゴ『自暴自棄になったオイラは次に1人で空き巣する為のターゲットを探した』



ジ・アミーゴ「金持ちの家、金持ちの家、と」

ジ・アミーゴ「ムムッ! ここがいいぞ!」


ジ・アミーゴ『オイラはそこでとある金持ちの家をターゲットに選んだ』

ジ・アミーゴ『それがオイラの人生を変えることになるなんて思っていなかったんだ』

――とある金持ちの家

ジ・アミーゴ「へへ、金持ちの家って聞いていたからどんなもんかと思っていたが……とんだザルじゃねえか」

ジ・アミーゴ「そうともなればササっと金目のものを盗んでスタコラサッサだ!」

ジ・アミーゴ「ほほ~、あったあった。時計にバッグ、金貨に宝石。確かに金持ちの家だ」シメシメ

ジ・アミーゴ「それと後は――」

ジ・アミーゴ「ん?」

ジ・アミーゴ「トロフィー……? なになに……”銀河系超人タッグトーナメント”?」

ジ・アミーゴ「へぇ、この金持ち……どうやらオイラと同じ超人と見た!」

ジ・アミーゴ「ま、オイラにここまで侵入を許しちまうくらいのヤツならそんなに大したもんじゃあ――」


?「誰だお前はッ!」


ジ・アミーゴ「あっ!」

ジ・アミーゴ『一瞬だった』

ジ・アミーゴ『家の主人は高く飛び上がったかと思うと、その頭をオイラの胸に叩き落としてきやがった!』

ジ・アミーゴ『そう、家の主人はメキシコを代表する超人だったんだ』

ジ・アミーゴ『それも知らずにオイラはのこのこと忍び込み、そいつに一発食らわされ、気を失った』


コポコポ…

ジ・アミーゴ「ん……あ」

?「起きたか。コーヒー、飲むか」

ジ・アミーゴ「あ! あぁっ! アンタは!」

?「……オレの顔に何かついているか?」

ジ・アミーゴ「あ、アンタ……”スカイマン”……」

スカイマン「そうだ。まさか、オレの家だと知らず上がり込んできたのか? ハハハ、無謀な奴だ」

ジ・アミーゴ「す、すまねぇ! オイラバカだ! どうしようもねェバカ! ど、どうか許してくれ! こんなバカな俺を許してくれ!」

スカイマン「ハハハ、許すも何も……まぁ落ち着け。落ち着いて、コーヒーでも飲んで……少し、話そうじゃないか」


ジ・アミーゴ『家主の名は”スカイマン”』

ジ・アミーゴ『メキシコじゃ知らない奴がいない程有名な超人レスラー』

ジ・アミーゴ『いつぞやの超人オリンピックじゃあ、あのテリーマンを苦しめた強豪だ』

ジ・アミーゴ『スカイマンが出してくれたコーヒーを飲んだオイラは何となく身の上話をしちまった』

ジ・アミーゴ『母親が早くに死んじまったこと、クソッたれのオヤジが毎晩オイラを殴ること』

ジ・アミーゴ『それと……オイラの泥棒稼業の事』

ジ・アミーゴ『スカイマンは黙ってオイラの話を聞いてくれた』


ジ・アミーゴ「す、すまねえ! メキシコの英雄にこんなこと話しちまって」

スカイマン「いや、構わない」

スカイマン「だがな……アミーゴ、泥棒はやめたほうがいい」

ジ・アミーゴ「分かってるよ。でもよ、オイラ頭も悪いしグズだからこれくらいしか」


ジ・アミーゴ『そう言いかけた時だ』


スカイマン「おや、本当にそうかな」

ジ・アミーゴ「えっ!」

スカイマン「家を漁るお前を見た時、オレは咄嗟に”フライング魚雷”をしかけた」

スカイマン「どうせコソ泥だ。骨の10本や20本覚悟しろとばかりに放ったつもりだった」

スカイマン「だが、お前はそれに見事に受け身を取り、倒れたのだ」

ジ・アミーゴ「!」

スカイマン「ほう、完全に無意識の内だったか」

スカイマン「なあアミーゴよ。自分の腕をよく見てみると良い」

ジ・アミーゴ「!」

スカイマン「ああ、太くバランスの良い筋肉だ」

スカイマン「足を見ろ」

ジ・アミーゴ「!」

スカイマン「逞しい足だ。これでうまく床を蹴って”フライング魚雷”のダメージを他へと逃がしたようだな」

スカイマン「アミーゴ、自分の身体の使い方を間違ってはいけない」

スカイマン「その恵まれた体を……超人プロレスに活かしてみないか?」

ジ・アミーゴ「……!!」

ジ・アミーゴ『それからオイラはスカイマンの言う通りレスラーになるべく練習を重ねた』

ジ・アミーゴ『でも初めの頃は良かったが、だんだんとうまくいかなくなっていった』

ジ・アミーゴ『練習を始めたのが13を過ぎた頃だったから周りからすれば”何をいまさら”と思われていたのだろう』

ジ・アミーゴ『オイラはすぐにいじめられた』


「オイアミーゴ! お前図体ばっかりでかくて何もできねえじゃねーか!」

ジ・アミーゴ「……」

「オイなんだその目は!」


ジ・アミーゴ『オイラは周りに負けないよう必死で食いついていった』

ジ・アミーゴ『でも、ダメだった』


「お前のデビュー? ダメだダメだ。スターというものは生まれついて決まっているんだ」

「貧民街生まれのお前にはそんな資質あるわけないだろ」


ジ・アミーゴ『クソ……思い出すだけでも腹が立つぜ』

ジ・アミーゴ『それでも自分で決めた道。まっとうな道だ。超人プロレスを諦めずやれる道を探した』

ジ・アミーゴ『オイラを今までコケにしてきた奴を見返すため、その為の努力は一切惜しまなかった』

ジ・アミーゴ『そんな時に見たのが”あの中継”だった』

ジ・アミーゴ『あれを見て思ったんだ』

ジ・アミーゴ『”オイラにだってできる”!』

ジ・アミーゴ『”輝けるチャンスがある”!』

ジ・アミーゴ『――ってな』



ジ・アミーゴ(やったぜ……留学の権利、テスト、全て通った!)

ジ・アミーゴ(名門と言われるジャアクシャ院高校はムリだったが、あのフロストマンが居る高校へ行けることになった!)

ジ・アミーゴ(これでヤポンへ行けばオイラも……!)




ジ・アミーゴ『絶対に誰かに頼りたくねえ。タッグなんか出たら絶対観客の目はフロストマンに行っちまう!』

ジ・アミーゴ『このチャンスはオイラだけで掴み取ったもの! だからこそ、この試合、負ける訳にはいかねえ』

ジ・アミーゴ『負けねえ! ”アイツラ”にも! フロストマンにも!』

第13話 アミーゴの夢! スターへの道!

休憩をはさんで再開する
初の原作超人はスカイマンでした

第14話 アミーゴ対フロストマン! 届け 瀬昆田の想い!

瀬昆田「決着は公式試合と同じくKO、ギブアップ、3カウントフォール、リングアウト20カウント経過でいいな?」

ジ・アミーゴ「ああ」

フロストマン「よろしくお願いします!」

瀬昆田「では行くぞ!」

瀬昆田「試合 開始!」

カーーン!

【直下コンマ判定】
偶数:フロストマン先行
奇数:ジ・アミーゴ先行

フロストマン先行!

フロストマン「よし! 行きますよ!」

ジ・アミーゴ「来い!」

フロストマン「たあーーーッ!」

瀬昆田(フロストマン、大阪で鍛えたその腕をどう活かす!)

↓2【新たなコマンドが追加されたぞ!】
1まず通常攻撃だ!(成功率66%)
2霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)で凍らせろ!(成功率100%+次回相手のターンに-補正)
3新技を見せてやれ!(成功率33%)
4ロープに振られて強打をお見舞いするんだ!(成功率66% 残り4本)
5コーナートップからダイブ!(成功率66% 残り4本)
6気合を入れる!(攻撃無し成功率100%+次回相手のターンに-補正)
7その他

ガインッ

フロストマン「まずはロープだッ!」

ジ・アミーゴ「何をちょこまかと!」

瀬昆田(ロープを使った移動で相手を誘導し攻撃するつもりか!)

ガインッ

ガインガインッ!

瀬昆田(そうかこの動き!)

瀬昆田(ブラザー・ツーテンから学んだのか!)

フロストマン「そおれっ!」

【直下コンマ66以下で攻撃成功だ!】

ガッ

バキイッ

ジ・アミーゴ「ぐわっ!」体力8/10

瀬昆田(鋭いラリアットが入ったぞ!)

ジ・アミーゴ「へ、へへ……やるじゃあねえか!」

フロストマン「ありがとうございます! でもまだまだですよ!」

ジ・アミーゴ「へへ……じゃあ次はこっちの番だッ!」

瀬昆田(どう来る……?)


ジ・アミーゴ「ふっ!」バッ

フロストマン「ポンチョを脱いだ!」

瀬昆田「そ、その下はサボテンのような針で覆われているぞ!」

ジ・アミーゴ「食らえッ!」シュパパパパパパ!

フロストマン「くっ、かく乱技か! 攻撃しにくいぞ!」

瀬昆田(なるほど、こういう飛び道具を持っていたか! フロストマン、応戦できるか!?)

↓1
1なら通常攻撃で切り抜けるまで!(成功率66%)
2霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)で凍らせろ!(成功率100%+次回相手のターンに-補正)
3新技を見せてやれ!(成功率33%)
4ロープに振られて強打をお見舞いするんだ!(成功率66% 残り3本)
5コーナートップからダイブ!(成功率66% 残り4本)
6気合を入れる!(攻撃無し成功率100%+次回相手のターンに-補正)
7その他

フロストマン「このままじゃあ攻撃できないぞ……なら!」

フロストマン「……ッ!」

フロストマン「うおおッ!」

カッ!

ジ・アミーゴ「な、なんだこのまばゆい光は!」

パラパラ…

ジ・アミーゴ「オイラのトゲがみんな落ちちまった!?」


瀬昆田「わ、私も知らないぞ! 何なんだその技は!」


フロストマン「え、えーと……わ、分からないです」

フロストマン「気合を入れたら急に、こんな風に」

瀬昆田「」コケッ

ジ・アミーゴ「へ、へえ……なるほど……やっぱり持ってるモンが違うのか……」

ジ・アミーゴ「く、クソ……クソッ!」シュパパパパパパ!

瀬昆田「ぬ、ぬぅッ! アミーゴがまたトゲを! 気合だけでは埒が明かんぞフロストマン!」

フロストマン「うう……!」

↓1
1なら通常攻撃で切り抜けるまで!(成功率66%)
2霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)で凍らせろ!(成功率100%+次回相手のターンに-補正)
3新技を見せてやれ!(成功率33%)
4ロープに振られて強打をお見舞いするんだ!(成功率66% 残り3本)
5コーナートップからダイブ!(成功率66% 残り4本)
6気合を入れる!(攻撃無し成功率100%+次回相手のターンに-補正)
7その他

フロストマン(そうだ、トゲはアミーゴの胸から出ている。射線上に立たずに攻撃すれば!)

フロストマン「よし!」パキパキパキ

瀬昆田「足下を凍らせた! リングをアイススケート場にするんだな!」

フロストマン「アミーゴ! 足下がお留守ですよ!」

ジ・アミーゴ「!」

フロストマン「うおお! このままスライディングで突っ込む!」スーーーッ!

【直下コンマ判定76(初期値66+ボーナス10)以下で成功!】

ジ・アミーゴ「へへッ! その程度のこと! 対策済みよォーーッ!」

ガッ!

フロストマン「足を掴まれた!?」

ジ・アミーゴ「ヘイヘイヘーイ!」

バシンバシンバシン!

フロストマン「わーーーっ!」体力5/6

瀬昆田「なんて腕力だ! フロストマンの片足を持ってリングに叩きつけるなんて!」

ジ・アミーゴ「ヤポンの超人はこの程度か! へへ、オイラの引き立て役になってくれるってんならタッグマッチ、出てもいいかもなぁ!」

フロストマン「む、むうっ!」

↓1
1なら通常攻撃で切り抜けるまで!(成功率61%)
2霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)で凍らせろ!(成功率95%+次回相手のターンに-補正)
3新技を見せてやれ!(成功率28%)
4ロープに振られて強打をお見舞いするんだ!(成功率61% 残り3本)
5コーナートップからダイブ!(成功率61% 残り4本)
6気合を入れる!(攻撃無し成功率95%+次回相手のターンに-補正)
7その他(挑発-5%)

フロストマン「やられてたまるかッ! ”霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)”!」

ジ・アミーゴ「これは中継で見た技! ぐうっ! 身体が凍っていく!」

瀬昆田(アミーゴとフロストマン、今のところ接戦と言ったところか)

瀬昆田(お互い粗削りではあるが悪くない戦いを見せている)

瀬昆田(スタミナ面ではアミーゴの方に分がありそうだが、霜の巨人の腕発動後はどう変わっていくか)

ジ・アミーゴ「クソォ……つめてえ!」

【直下コンマ95以下でアーム・ヨートゥン成功!】

ジ・アミーゴ「……ぐ!」

フロストマン「良かった! 成功したぞ!」

ジ・アミーゴ「う、うぐぐ……!」体力7/10

ジ・アミーゴ「ここで……! ここで負ける訳にはいかねえんだ!」

ジ・アミーゴ「クソッ! 氷が溶けねえ!」

ジ・アミーゴ「うおお~~~ッ!」

瀬昆田(何とか持てる力のすべてを使って氷を振り切ろうとしているが……そう簡単にフロストマンの氷は解除できまい!)

瀬昆田(がむしゃらに動くだけではダメなことに気付くんだアミーゴ!)

【直下コンマ01以下でジ・アミーゴが氷を破壊する!】

フロストマン「そんなにその氷を解いてほしいのなら!」

ガバッ

フロストマン「でェェーーいッ!」

瀬昆田(氷ごとその身を砕くクロスチョップだあーーッ!)

ドガァーーッ!

ジ・アミーゴ「ぎえーっ!」体力6/10

フロストマン「これで終わりじゃありませんよ!」

↓1
1通常攻撃だ!(成功率71%)
2霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)で凍らせろ!(成功率71%+次回相手のターンに-補正)
3新技を見せてやれ!(成功率43%)
4ロープに振られて強打をお見舞いするんだ!(成功率71% 残り3本)
5コーナートップからダイブ!(成功率71% 残り4本)
6気合を入れる!(攻撃無し成功率100%+次回相手のターンに-補正)
7その他

フロストマン「えいッ!」キュキュッ!

瀬昆田(下がった!)

フロストマン「これだァーーっ!」

ジ・アミーゴ「げえっ! ドロップキック!?」

フロストマン「これが大阪式ドロップキックだァーーッ!」

瀬昆田(そうか。フロストマンはこの試合を通して大阪で見て来た技を自分の試合の中でどこまで落とし込むか試していたのだな!)

瀬昆田(フロストマンがこの試合の中で自分の目的を見つけた今――)

瀬昆田(アミーゴ、お前はどうする)

【直下コンマ71以下で攻撃成功!】

ドガッ!

瀬昆田(決まった!)

ジ・アミーゴ「ぐ……ぅ!」体力5/10

ジ・アミーゴ「まだだ……まだ……オイラは戦えるぜ!」

瀬昆田(大分やられてしまったな……ここで本来はギブアップを促すべきなのだろうが……)

フロストマン「アミーゴ……君はどうしてそんなにも――」

ジ・アミーゴ「恵まれて育ったお前には分からない事さ!」

ジ・アミーゴ「オイラは生まれ落ちたその時からクズ! だがそんなオイラにも目指したいもんがある!」

ジ・アミーゴ「リングの上で孤独の世界を選んだオイラならきっとこの戦い、負けるはずがねえ!」

ジ・アミーゴ「来るんだフロストマン! オイラの力を見せてやる!」


フロストマン「……アミーゴ! 君が何故そんなに苦しんでいるのかぼくには分からない……でも、この戦いを通して君が何に苦しんでいるのか分かるのなら!」

フロストマン「――ぼくはいくら傷付いてもかまわない」

瀬昆田「フロストマン!」

フロストマン「分かった。ぼくは全力で君にぶつかるよ!」

フロストマン「うおおおおーーーッ!」


ジ・アミーゴ「おおおおーーッ!」

瀬昆田(そうか……アミーゴ)

瀬昆田(お前は人生の中で、自分を肯定してくれる人間があまりにも少なすぎたんだな)

瀬昆田(日本に来て、フロストマンに出会いその純粋さに触れることで自分の頑なさに気付きつつあるんだ)

瀬昆田(それと同時に自身の心が疲弊し、傷付いていることを自覚し混乱している)

瀬昆田(自制の利かないスタイルでの戦いを見せているのはこれが原因か)

瀬昆田(氷より冷たく凍ったその心……溶かしてくれるのはフロストマンお前しかいないというのか!)

瀬昆田(こんな時、私は指導者としてどうすべきだ……)

瀬昆田(考えろ……考えるんだ!)


次回! アミーゴの凍った心は溶けるのか!?

おやすみ
なんだこいつしんがりなんて言っちゃってさァ恥ずかしくないワケ?

出来た!
>>46見る限りネタとしてかいといてもいいのかな?

>>564
技安価の時にやってね

50分後試合再開

第15話 鉄の涙(アイアン・ティアーズ)! アミーゴの苦悩!

ガシッ

フロストマン(何とかつかみ合いの姿勢に持ってこれた!)

フロストマン(アミーゴの気迫に押されてなるものか! やるぞ!)

ジ・アミーゴ「ぐ、ぐぬ~~っ」

瀬昆田(フロストマン、アミーゴ、どちらも頑張ってくれ!)

↓1
1通常攻撃だ!(成功率66%)
2霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)で凍らせろ!(成功率66%+次回相手のターンに-補正)
3新技を見せてやれ!(成功率33%)
4ロープに振られて強打をお見舞いするんだ!(成功率66% 残り3本)
5コーナートップからダイブ!(成功率66% 残り4本)
6気合を入れる!(攻撃無し成功率100%+次回相手のターンに-補正)
7その他

フロストマン「トオッ!」

瀬昆田(コーナートップに! この技は――)

瀬昆田(違う! これはフロストマン自身の技!)

フロストマン「ダイブを喰らえ~~~っ!」

ジ・アミーゴ「ぬ、ぬお~~~っ!」

【直下コンマ66以下でダ~~~~イブ!】

ズガーーーッ!

瀬昆田「だ、ダイブ! 決まった!」

フロストマン「おおおおーーーっ!」

ジ・アミーゴ「ぐ、ぐう~~~~っ!」体力3/10


ジ・アミーゴ「つ、強い……い、いや、オイラが弱いのか……?」

ジ・アミーゴ「何故だ! オイラだってたくさん努力を積んで来たはずだ! なのに、なのに」

ジ・アミーゴ「うう、あああ――」ポロポロ…

瀬昆田「お前が弱い? そんなことはない!」

ジ・アミーゴ「!」

ジ・アミーゴ「センセー! お前に何が言えるか!」

瀬昆田「言えるとも!」

瀬昆田「ポンチョの下の傷だらけの身体! それだけ見れば、お前の努力は誰にだって分かる!」

瀬昆田「……」

瀬昆田「いや、お前が言ってほしいことはそうではないのだな」

瀬昆田「自分の頭の中で思い描く自分と現実の自分。そこには少なからずギャップが生じる」

瀬昆田「超人プロレスラーを目指す中には練習の厳しさの中で自分の中のギャップに戸惑い、途中でその道を諦める者もいた」

瀬昆田「ジ・アミーゴ……お前はそのギャップに誰よりも深く苦しんでいた」

瀬昆田「だが、お前は諦めなかった!」


瀬昆田「それは……誰にだってできることではない……褒められるべき点なんだ……! すごいんだ……お前は!」

ジ・アミーゴ「!」

瀬昆田「アミーゴ……お前は、自分ひとりリングの上で輝きたいと言っていた。それは本心か?」

瀬昆田「孤独であることを選び、自分を……”自分の心”を守りたかったんじゃないか?」

ジ・アミーゴ「……」

ジ・アミーゴ「……そうだ」

ジ・アミーゴ「だが……だからどうしたッ! 孤独で何が悪いっ!」

瀬昆田「孤独であることが悪いとは言わない」

瀬昆田「でも……お前……」

ジ・アミーゴ「……」


瀬昆田「あまりに寂しそうじゃあないか……」


ジ・アミーゴ「そんなことは……」

ジ・アミーゴ「な……」ボロ

ジ・アミーゴ「……」ボロボロ

フロストマン「な、涙……」

ジ・アミーゴ「ぐ……と、止まれっ! こんなもの! 止まれっ!」ゴシゴシ

瀬昆田「……」

瀬昆田「大丈夫だ」

ジ・アミーゴ「!」

瀬昆田「アミーゴ……私達は”仲間”だ」

フロストマン「……!」コクリ

瀬昆田「お前はもう1人なんかじゃない!」

ジ・アミーゴ「……う、うう……ううう……!」ボロ…ボロボロ…

ジ・アミーゴ「……本当に」

ジ・アミーゴ「本当に……”仲間”と思っても……良いのか?」

瀬昆田「今は疑ってもらってもかまわない! この目で見てお前自身が判断してくれ!」

瀬昆田「その時は――」

フロストマン「リングの上ではぼくが!」

瀬昆田「!」

瀬昆田「リングの外では私が全力で当たる!」

ジ・アミーゴ「!」

瀬昆田「アミーゴ、試合を再開しよう!」

瀬昆田「今はいくらでも悩め! 悩むことは悪い事じゃない! でも自分で抱え込みすぎるのも身体に毒!」

瀬昆田「今はその毒を全て吐き出して――」

瀬昆田「”後で”じっくり考えよう! もちろん”みんな”でな!」


フロストマン「さぁ来てください!」

ジ・アミーゴ「……ああ!」グイ!

↓1
1通常攻撃だ!(成功率61%)
2霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)で凍らせろ!(成功率61%+次回相手のターンに-補正)
3新技を見せてやれ!(成功率28%)
4ロープに振られて強打をお見舞いするんだ!(成功率61% 残り3本)
5コーナートップからダイブ!(成功率61% 残り3本)
6その他

ジ・アミーゴ(オイラを仲間だって思ってくれる)

ジ・アミーゴ(マジかよ)

ジ・アミーゴ(……良いのかな)

フロストマン「うおおおっ!」

ジ・アミーゴ「はあああっ!」

【直下コンマ61以下で攻撃成功!】

フロストマン「ええいっ!」バキッ

ジ・アミーゴ「ぐうっ!」体力2/10

ジ・アミーゴ「まだまだあっ!」

ジ・アミーゴ「うおおおおっ!」


瀬昆田(アミーゴの動きが変わった。そうか……それが本来の気迫)

瀬昆田(焦りの多い戦いは、アミーゴ自身の鎖)

瀬昆田(アミーゴはそれを解き放ったのだな!)

【直下コンマ02以下でアミーゴの大技決まる!?】

フロストマン「遅いっ!」

バキッ

ジ・アミーゴ「ぐはっ!」体力1/10

瀬昆田(カウンタエルボーがアミーゴの脇腹に!)

ジ・アミーゴ「うう……クソッ! いてえ!」

ジ・アミーゴ「こ、このままじゃあ負けちまう! でも――」

↓1
1通常攻撃だ!(成功率66%)
2霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)で凍らせろ!(成功率66%+次回相手のターンに-補正)
3新技を見せてやれ!(成功率33%)
4ロープに振られて強打をお見舞いするんだ!(成功率66% 残り3本)
5コーナートップからダイブ!(成功率66% 残り3本)
6その他

フロストマン「トドメだ! もう一度行きますよ!」

フロストマン「”霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン)”!!」

ピシピシピシ!

ジ・アミーゴ「ま、またこの技か!」

【コンマ66以下でアミーゴのギブアップ!】

ジ・アミーゴ「が、あ……!」体力0/10

ジ・アミーゴ「な、成程……氷のホールドって訳か」

ジ・アミーゴ「オイラにゃこの氷を外す術はねえ。振り切る体力ももうねえ。ギブアップだ」

フロストマン「はい!」



試合終了!
○フロストマン VS ジ・アミーゴ●
(霜の巨人の腕(アーム・ヨートゥン))





ジ・アミーゴ「負けたぜ”アミーゴ(我が友よ)”……お前の実力にも、その熱意にもだ」

ジ・アミーゴ「センセー!」

瀬昆田「!」

ジ・アミーゴ「アンタにも負けたぜ」

瀬昆田「!」

ジ・アミーゴ「きっとこの試合の中で誰よりも”戦っていた”と思うぜ」

瀬昆田「……そうか」

ジ・アミーゴ「フロストマン”タッグマッチ”、よろしくな。シングルマッチも頑張れよ!」

フロストマン「アミーゴ……!」

ジ・アミーゴ(あーあ、負けちまった)

ジ・アミーゴ(練習が足りなかったってことだな)

ジ・アミーゴ(オイラ……弱いな)

ジ・アミーゴ(いや、それでもいいか。今はそれで構わない)

ジ・アミーゴ(オイラ……強くなるよ)

ジ・アミーゴ(自分の弱さに向き合って……強くなるよ!)


ジ・アミーゴ(それにしても……さっきの試合)


ジ・アミーゴ『こ、このままじゃあ負けちまう! でも――』

ジ・アミーゴ(まだ終わるのにはもったいねえ!)

ジ・アミーゴ(まだオイラは戦いたいんだ!)


ジ・アミーゴ(面白かったな……へへ)

ジ・アミーゴ(試合を楽しいとか面白いとか思うのは初めてだ)

ジ・アミーゴ「フロストマン! センセー! オイラの部屋で飯でも食おうぜ! 一人で食う飯はまずく感じるんだ!」

ジ・アミーゴ「本場の”タコス”食わせてやるよ!」

フロストマン「えっ! ホントですか!?」

瀬昆田「私も良いのか!」

ジ・アミーゴ「もちろん! 行くぜ二人とも!」ダッ!


フロストマン「待ってくださいよおー!」

瀬昆田(アミーゴ、どれだけ時間をかけても良い)

瀬昆田(お前はまだ自分の力を信じ切ってはいない……いつか自分の確固たる信念を見つけるんだ!)

瀬昆田(それを導くのは私……)

瀬昆田(私も二人に負けていられないな!)

瀬昆田「おーい! 二人とも私を置いてかないでくれー!」

アハハハハ…

――アミーゴの部屋

フロストマン「えっ! この”タコス”、”タコ”入ってないじゃないですかー!」

瀬昆田「お前なあ」


次回! 超人レスリングに欠かせない”彼ら”の物語!

――職員室

校長「廃部……ですかねえ」

教頭「廃部……ですわねえ」

校長「でも……部員もいるし」

教頭「でも……部員と言っても1人ですし、ある程度の実績がないのなら――」

「「う~~ん」」

校長「廃部……ですね」

教頭「廃部……でしょう、残念ですが」

ペタッ(ハンコを押す音)

第16話 燃えろ放送席! アナウンス部のエースはあがり症!

フロストマン(突然ですが、ぼくは高校に入る時、親元から離れ学生寮で暮らしています)

フロストマン(おじいさんとおばあさんと離れて暮らすのは少し寂しいですが、最近やっと慣れてきました)

フロストマン(”騒がしい隣人”も増えたことですし……)

ドタドタドタドタドタ

フロストマン(ほら……)

ガラガラッ

ジ・アミーゴ「起きろフロストマン! 学校に遅れるぞ! 早く行こう!」

フロストマン「まだ7時前だよアミーゴぉ、早いよお」

ジ・アミーゴ「いーやダメだ! ヤポンのことわざにもあるだろう! ”早起きは三文の徳”って!」

フロストマン「うう~ん、三文って今で言う60円のことだし、それくらいの得なら寝てた方がマシさあ」グーグー

ジ・アミーゴ「むむむーっ!」

オキロー! イヤダヨー! オキロッテバー! イヤー!


フロストマン(留学生のアミーゴがこの寮に越して来て早1週間)

フロストマン(何かに付けてぼくの部屋を訪ねて来て、少し騒がしいです)

フロストマン(でもまあ、にぎやかで楽しいと思うこともあるし……悪くないかな)

――通学路

ジ・アミーゴ「急げ急げ!」

フロストマン「ひぃ~~っ、朝から元気だなあアミーゴは」

ジ・アミーゴ「何を言ってるんだフロストマン! オイラぁメキシコに居た時はこんな時間より早く牛乳配達をしたもんだぜぇ~!」

フロストマン「牛乳配達! 大変だったんだなあ」

ジ・アミーゴ「分かればよろしい。やっぱり早起きするのは気持ちがいいなあ~! 特にヤポンは空気が良い!」

ジ・アミーゴ「フロストマン! 学校まで競争だ!」

フロストマン「え、えぇ~~っ!」

ジ・アミーゴ「負けたヤツはジュースおごり! 行くぞ! よーいドン!」

フロストマン「わぁ~~っ待ってよお!」

ハハハハ ハハハハ

――教室

~♪

ジ・アミーゴ「う~ん、朝に教室で飲むコーヒー……格別だぜ」

フロストマン「ちぇーかけっこで負けちゃうなんて」

ジ・アミーゴ「こればっかりは負けないぜ」


ジ・アミーゴ「うまいコーヒーにいい音楽、これが朝には欠かせない!」

フロストマン「ん? 音楽?」

ジ・アミーゴ「ああ、朝の放送だ。フロストマン、お前この学校にオイラよか前からいるクセ知らなかったのかい?」

フロストマン「ぼくはいつも遅刻ギリギリで登校するから聞いたことがなかったよお」

ジ・アミーゴ「そうか、なかなか良い番組だぜ。特にこの司会の話が面白いのよ」

フロストマン「へえ、ぼくも聞いてみよっと」



フロストマン「あはは! こりゃあ面白いや!」

ジ・アミーゴ「だろ?」

フロストマン「でもこの番組をやっている人って誰なんだろうなあ」

ジ・アミーゴ「放送ってくらいだから放送部がやってるんじゃあないのか?」

フロストマン「うちの高校に放送部なんてあったけ?」

――部室

ジ・アミーゴ「予算委員会?」

フロストマン「ええ、学園内にある部に学校が出す予算を決める為の会議があるんだ」

ジ・アミーゴ「ヤポンの学校は変な所に律儀だなあ」

フロストマン「お金のことだし仕方ないよ。それに、この会議は部活の一年間やって来た活動を報告する意味もあるんだ」

ジ・アミーゴ「報告?」

フロストマン「参加した大会とかだね。ぼくらの場合は夏の大阪での試合が慈善活動として認められたって瀬昆田先生が言っていたよ」

ジ・アミーゴ「そりゃあオイラ達は超人、そういう活動が期待されているだろうしなあ。で、他にはすることはあるのか?」

フロストマン「これからの予定、かなあ。再来週に控えている新人戦とか」

ジ・アミーゴ「新人戦な! 楽しみだ、腕が鳴るぜ!」

フロストマン「ああ、その前に”予選”だ」

ジ・アミーゴ「予選?」

フロストマン「そう、都道府県内の高校で、まず試合を行って本大会に出られるところを決めるんだ」

ジ・アミーゴ「は、初耳だ。予選にはどんだけの高校が出場するんだ?」

フロストマン「ええと……ジンギス館学園とジャークシャ院高校、それと……」

【予選大会に出場するのは、以上の2つ+直下コンマ下一桁校】

フロストマン「合わせて全部で6校! その中から1校だけが全国大会に行けるんだ」

ジ・アミーゴ「ふうん。なるほどな」

ジ・アミーゴ「要するに勝てばいいだけの話だ。頑張ろうぜ、フロストマン」

フロストマン「! ……うん!」

ジ・アミーゴ「さてと、そろそろ練習始めようか。フロストマン、予算委員会頑張れよ」

フロストマン「何言ってるんだいアミーゴ。君も来るんだよ、これから」

ジ・アミーゴ「何だと!」

フロストマン「決まってるだろう? 超人レスリング部の部員は二人だけ。ぼくが部長で、アミーゴは副部長!」

ジ・アミーゴ「そんな急に!」

フロストマン「座っていればいいだけだからついておいでよ」

ジ・アミーゴ「むう……オイラかたっ苦しいの苦手……」

――会議室

生徒会長「ではこれから予算委員会を始めます」

生徒会長「それでは早速運動部から報告を始めてください」

野球部「野球部でごわす。まずは今年度の活動報告から――」

ジ・アミーゴ「ちぇっ、退屈だなあ」

フロストマン「しーっ!」



生徒会長「では次に超人レスリング部」

フロストマン「あっ、ぼくらの番だ! はーい!」

フロストマン「超人レスリング部の今年度の活動としては――」

ジ・アミーゴ「まどろっこしいやい!」バン!

フロストマン「わっ! アミーゴ!」

ジ・アミーゴ「みんなも知ってるだろ! フロストマンの大阪での戦いを!」

ジ・アミーゴ「コイツは命かけてリングの上で戦ったんだ! 予算とか関係ねぃ! とりあえず拍手の一つでもするべきだとオイラァ思うぜ」

フロストマン「ダメだよフロストマン、こういうことしちゃあ」

ジ・アミーゴ「面白い事しなくちゃあ埋もれちまうぜ。アピールアピール」

フロストマン「ええ……でも」


校長「その通りです」

フロストマン「校長先生!」

校長「フロストマンは夏休みの間、大阪へ行き地元の高校生超人らと共に大阪の平和を守りました」

校長「超人同士の戦いは死がつきもの。無事に帰って来てくれて本当に良かった」

パチパチ パチパチパチ…

フロストマン「えへへ、ちょっと照れ臭いや」

校長「しかし!」

フロストマン「えっ」

校長「校長として学園生徒が傷付くのを見るのは看過できません!」

校長「それに大阪の戦いは公式記録に反映されません!」

校長「それに部員不足!」

校長「よって来年度の部費は削減!」クワッ

フロストマン「わ、わわわわ」

校長「今回は特例ですよ! 本来であれば廃部勧告を出すところです」

フロストマン「ひええ」

校長「では次の部」



生徒会長「では最後に”アナウンス部”……あれ? まだ来ていませんか?」

生徒会長「アナウンス部ー?」

フロストマン「そんな部あったんですね」ヒソヒソ

ジ・アミーゴ「知らなかったぜ。もしかして朝の放送も――」ヒソヒソ

ガラガラッ

?「す、すすすす! すみません! お、遅れました!」

?「あ、アナウンス部到着しました!」ドキドキ

フロストマン「あっ!」

ジ・アミーゴ「どうしたんだ?」

フロストマン「あの子、ぼくのクラスの人だ! あの子がアナウンス部だっただなんて!」

ジ・アミーゴ「名前は?」

フロストマン「えーと……何て呼ばれていたかな。確か――」

フロストマン「”マゴロー”くんって呼ばれていた、はず」

生徒会長「ではすぐに報告の方、お願いします」

マゴロー「はい!」

マゴロー「」ブツブツブツブツ

生徒会長「……もう一回言ってください」

マゴロー「は、はい」

マゴロー「」モゾモゾモゾモゾ

生徒会長「なんて?」

マゴロー「」モジモジモジモジモジ

マゴロー「……です」


フロストマン「ええ……」

ジ・アミーゴ「大丈夫かぁ、おい」

マゴロー「……以上です」

フロストマン(何とか話し終わったみたいだね)

ジ・アミーゴ(見てるこっちがハラハラしちまったぜ~)

校長「では、私から。コホン」

校長「現時点、アナウンス部は部員が貴方しか居らず、活動も学園内の放送のみ」

校長「学園資金から捻出する部費はありません」

校長「ジンギス館学園は自由な校風です」

校長「生徒のやりたいことを尊重し、例え人員の少ない部でもある程度の社会活動や大会等での成績が出せるのなら基本部費は出すことにしています」

校長「しかしこのままでは……」

校長「来年度までには廃部に――」

マゴロー「そ、そんなあ」

校長「では廃部を避ける手立てがあると」

マゴロー「え、それは、あの、その」

校長「ないのであれば仕方がないですね。では、予算会議はこの辺りで……」

マゴロー「あ、ああ」


ジ・アミーゴ「新人戦」

マゴロー「!」

校長「!」

ジ・アミーゴ「新人戦……文化部でも新人戦みたいな大会があるんじゃないのか?」

ジ・アミーゴ「校長センセー、こいつが新人戦で一等賞を取れば廃部は免れるんだろ?」

校長「え、ええ。そうですが」

教頭「週末にアナウンスコンテストがありますね」

ジ・アミーゴ「じゃあマゴロー、お前が出ればいいじゃねえか」

マゴロー「そ、そんな簡単に言われても」

マゴロー「それにぼ、ボク、人前で話すのは」

ジ・アミーゴ「廃部するかしないかがかかってんだぞ!」ドガッ!

マゴロー「ひっ!」

フロストマン「こらこら。でもアミーゴの言う通りだよ。黙って廃部になっても良いのかい?」

マゴロー「う、うう……」


マゴロー「で、出ます……コンテストに……ボク、出ます」

ジ・アミーゴ「よく言った!」

フロストマン(ご、強引だなあ)

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