美琴「私は」 (393)

佐天「珍しいですね白井さん。御坂さん抜きで私たちを呼び出すなんて・・・ひょっとして追い出されちゃいました?」

初春「あり得ますね。いつもの行為に我慢の限界が・・・」

黒子「そうだったら最初から呼び出したりしませんわよ。最近おかしいんですの、お姉さまの様子が。」

初天「「おかしい?」」

黒子「あれは・・・たしか一週間前の事でしたわ。」

~~~~~~~~~回想~~~~~~~~~~~~

美琴「あ、黒子ーちょっといい?今日帰り遅くなるかもしれないから・・・ああ、寮監には話は通してあるからその辺は大丈夫よ。」

黒子「何か用事がおありですの?まさかあの類人猿との逢引を!?」

美琴「ち、違うわよ!!!研究の協力依頼を受けたからそれに行くのよ!」

黒子「なにか胡散臭いですわね。怪しい研究じゃありませんの?それ・・・」

美琴「怪しいと思って調べてみたけど、特にそんなことはないただの電気系能力者の研究所だったわよ。」

黒子「・・・まあ、いいですの。それでは、お気をつけてくださいまし。」

美琴「日付が変わるくらいには戻れるみたいだから、先に寝てていいわよ。」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1510364556

午後11時30分

美琴「ただいまー・・・ってさすがに寝てるわよね?それじゃ早速・・・」

黒子「おかえりなさいましお姉さま!心配したんですのよ?」

美琴「え!?・・・寝ないで待っててくれたの?この時間まで?」

黒子「別にお姉さまの為ならこれくらい屁でもありませんわ。」

美琴「そう・・・何で同級生にお姉さまって言ってるのよ。」

黒子「嫌ですわお姉さま・・・黒子は一年でお姉さまは二年ですわよ。」

美琴「あ、ああ・・・そうだったわね。長く暮らしてるから忘れてたわ。」

黒子「もう・・お姉さまったら・・・」


~~~~~~~~回想終了~~~~~~~~~


佐天「御坂さんにもついにボケが・・・冗談です。」

初春「でも、一緒に過ごしてるうちに学年が違うことを忘れるって・・・ありえない話じゃないと思うんですけど。」

黒子「そしたら一年以上お姉さまと呼んでいることに違和感を持つはずがありませんわ。」

佐天「考えられるのは・・・その研究で一時的に記憶障害を起こしたとか?」

黒子「あり得ますわね。電気系統の研究と仰ってましたから・・・」

初春「私たちも調べてみましょうか、その研究について。」

初春「脳内情報の電気的抽出技術・・・要は記憶をデータとして取り出す技術を研究してるみたいですね。特に怪しいところはない中小研究所です。」

佐天「よくそんなところが御坂さんに研究協力の依頼をして取り付ける事が出来たね・・・」

初春「多分それはこの『学者ゲコタ』だと思いますよ。研究協力してくれた方には報酬金と一緒にプレゼントしてるみたいです。」

佐天「ぬいぐるみに釣られるレベル5って・・・」

黒子「じゃあお姉さまはその研究で一時的な記憶障害に?」

初春「多分。・・・この研究所に行ってみましょう。」



二時間後


佐天「着いたけど・・・どこにもそんな名前の研究所はないよね?」

黒子「住所は確かにこの辺ですわよね?地下にあるんですの?」

初春「いえ・・・この辺の地下は掘削禁止のはずです。」

佐天「ますます怪しくなってきましたね・・・ネット上にしか存在しない研究所」

初春「でもただのいたずらならすぐに見つかって削除されてるはずで・・・ああ!!あの研究所のホームページが・・・」

黒子「削除されてますの・・・跡形もなく。」

初春「すぐに戻りましょう!このサイトの創設者を当たります!!」

黒子「ええ!」

佐天「そういえば御坂さんって、その一件以外で何か怪しいところはないんですか?」

黒子「それを言い忘れてましたの。・・・全く暴力を振るわれないのです。」

初春「いいことじゃないですか。あれ?」

黒子「私が媚薬入りドリンクを用意していても!下着を盗んで入れ替えても!!いきなり抱き着いても!すべて笑って受け流してくれるんですの!」

佐天「普通なら電撃ですよね。それ」

黒子「入浴を覗こうとしたときなど、一緒に入る?とお誘いしてくれましたの。・・・それは嬉しいのですが。」

初春「それは確かにおかしいですね・・・あ、見つかりました・・・えっ。」

黒子「どうしましたの初春。みつけたのならさっさと・・・は?」

佐天「『奈加山 由卯 11歳 男』・・・11歳!?小学生だよね!?」

初春「ちょっと彼について調べたんですが・・・能力はレベル1の念動能力で特にこれといった特技はないそうです。」

黒子「彼について調べてみますの。」

後日

黒子「は?そんな生徒はいない?」

教師「ええ、ですから何かの間違いかと」


黒子「え?あの部屋は空き部屋?」

管理人「ああ、もう何年も前から空き部屋だよ。立地が悪いからねえ・・・」




初春「実在しない小学生、実在しない研究所、変わってしまった御坂さん・・・」

佐天「限りなく怪しいね。いっそ本人に聞いてみるとか。」


ウイーン


美琴「お邪魔するわよー。あ、涙子も来てたのね」

黒佐初「「「!?」」」

美琴「何よそんな驚いた顔して・・・いつも来てるはずでしょ?今更驚かなくたって・・・」

佐天「御坂さん・・・今、『涙子』って・・・」

美琴「えっ!?・・・そう呼んでなかったの?・・あ、いや・・気に障ったのならごめん・・・今日は帰るわ・・・」

ウイーン


佐天「やっぱり・・・おかしいですね。」

黒子「でしょう?」

初春「ええ、そうですね」



初春(・・・記憶障害という話自体が。)


初春(研究所がない以上、記憶障害という話も怪しい。さらに、さっきの御坂さんの動揺と『あの言葉』・・・)


初春(『レベル5のクローン』・・・いや、考えすぎですね。そもそも気のせいかもしれないですし。)





黒子「やはり・・・手っ取り早いのは、あの日のお姉さまの行動を確認することですの。初春!至急、防犯カメラ映像の確認を!!」

初春「はい!!」

黒子「あの日の午後六時・・・最後にお姉さまと別れた時間ですの。」

初春「では一週間前の午後六時以降の御坂さんの動きを補足してみましょう。」

黒子「学舎の園を出て・・・あ、誰かと会ったみたいですの。」

佐天「あ、ウチの中学の制服だ。」


~~~~~カメラ映像~~~~~
少女「~~~」ペラペラ

美琴「!?」

少女「~~~~~」ペラペラ

美琴「・・・・」

少女「~~~」クルッ

美琴「・・・」コクッ スタスタ

~~~~~~~~~~~~~~~~

黒子「・・・恐らく今の少女が・・・」

佐天「研究所の一人・・・でもなんで中学生が」

初春「柵川中学は良くも悪くも平凡校で、高レベルの能力者や研究に秀でた人はいない筈です。」

佐天「初春以外はね。この続きの映像はないの?」

初春「今探して・・・あれ、どこにもないです。」

黒子「そんなはずはないですの。防犯カメラの映像はどこも最低一年は保存されているはず・・・まさか。」

初春「いえ、防犯カメラ映像も私の防衛プログラムで守っています。一体どうやって・・・」

佐天「単純に壊れてたんじゃないの?」

初春「いえ、映像が途切れているのはほんの数分です。『御坂さんたちが映っているであろう時間』だけ作動していないだなんて・・・」

黒子「当然、録画中の防犯カメラ映像も初春が守っているはずですから・・・困りましたわね。」




佐天「あれ、逆に探しやすいんじゃないの?」

黒子「どういうことですの?」

佐天「だって、御坂さんが映っているところだけがエラーで映っていないんだったら・・・」

初春「そうか!エラーが起こっているカメラを追えば足取りが分かります!!!」

黒子「そうですわね!初春!早速調査を!!」

初春「はい!」


~~~~~~同時刻 某所~~~~~~~

美琴「しまった・・・年下をすべて名前呼び捨てにしてるわけじゃないのね。黒子は仲がいいから名前呼び・・・だったらそれ以外は・・・」




上条「なにブツブツ言ってるんだ、ビリビリ?」ポン

美琴「わひゃあっ!?・・・なんだ、あんt・・」

美琴「・・・・・・・上条先輩ですか。何の用ですか」

上条「えっ!?御坂、何か悪い物でも食べたか?いつも『アンタ呼び』だったのに・・・しかも敬語って。」

美琴「え!?・・あ、あー・・・・・・別に何でもないわよ。一応礼儀正しくしてみたけど、やっぱりやめとくわ。」

上条「なんだよそれ、ひどい奴だな。」

美琴「ところで何の用なのよ?」

上条「あ、そうだ!ちょっと買い物に付き合ってくれないか?今日特売なんだけど一人一つまでなんだ・・・だから頼む!!」

美琴「えーと・・・」

上条「今度存分に勝負してやるから!!」

美琴「勝負?…いったい何でよ?」

上条「いつも俺に電撃飛ばしてるだろ・・・」

美琴「え゛っ・・・ところであんたの能力ってなんだっけ?」

上条「前話さなかったか?ただのレベル0だよ。」


美琴「・・・・・どんだけ暴力的なのよ。」

上条「何か言ったか?」

美琴「いや、別に何も?」

上条「・・あっ!こうしてる間にも特売の時間が・・・急ぐぞ御坂!!」

美琴「仕方ないわね!!」



上条(そういえば、最初に『ビリビリ』って言ったのに怒られなかったな。気にしなくなったって事か?)

初春「見つけました!!これが御坂さんの足取りです!!」

黒子「途中で途切れてますわよ?」

初春「いえ、この時間以降は御坂さんが普通にカメラに映っていたんです。」

佐天「つまりそこまで御坂さんが何をしていたかを調べればいいんだね。」

初春「ええ、そうです。ですが気になることが一つあるんです。この地点なんですけど・・・」

黒子「ほかの地点はせいぜい2,3分、長くても五分のエラーですがここは」

佐天「15分間は何も映っていない・・・ここで立ち止まったという事でしょうか?」

黒子「でもその場所は・・・」

初春「ええ、廃ビルの密集地帯です。スキルアウトがたまり場にしている場所。」

佐天「行ってみましょう。何かあるかもしれません。」

黒子「ええ。」




上条「いやー助かったぜ。これで次の給付までもつ!!」

美琴「どんだけぎりぎりなのよ、アンタの生活・・・これは寮までもっていけばいいのね?」

上条「ああ、悪いな御坂・・・今度存分に勝負付き合ってやるから。」

美琴「別にいいわよそんなの。近いんでしょ?」

上条「・・・?ああ」



上条「あ、ここまででいいぞ。あとは自分で運べる。」

美琴「そう?ならいいわ、じゃあね」スタスタ


上条(あれ・・・あっちって学び舎の園とは逆方向だよな?)

上条(夜遊びかな?)

~~~~~~~その日の夜  某所~~~~~~~~~

「ったく、アンタは礼儀正しいのか馴れ馴れしいのか全然わからないわね!」

「・・・・・・・・・・・・」

「まあ、あの上条って男は鈍感らしいから気にも留めてなかったけど・・・あんたの後輩の黒子や佐天と初春って子には多分怪しまれたわ。」

「・・・・自業自得じゃない。」

「ああ!?・・・まあ、確かにそうね。その辺は私のミス、自業自得。」

「・・・・・・・・・」

「あんたがこうなってるのも自業自得なのよ?それを忘れたわけじゃないわよね?」

「・・・・・・・・・・・・っ!!!!」

「ま、いいわ。とりあえず・・・









この薄暗い牢獄で一生を過ごしてろ、『元』御坂美琴」

~~~~~黒子と美琴の部屋~~~~~~~

黒子(結局、明日に廃ビル群に訪れることになりましたが・・・まだお姉さまは帰ってきていないようですわね。)

ピロリン


黒子(佐天さんからのメール?・・・都市伝説のサイト・・・)

From:S.Ruiko
To:Kuroko
Title:とても面白そうな記事を見つけたので見てください!!

御坂さんの異変の正体につながる記事も見つかるかもしれません!!


黒子「こんな時に都市伝説など・・・いやでも、今はとにかく情報が・・・」


黒子「・・・とても価値のあるオレンジ、誰かが見てる、幻想御手、能力を打ち消す男、光学化粧機器、レベル5のクローン・・・」




黒子「光学化粧(オプティカルファンデーション)?」

それは光学系能力者を使って作られた光学操作機器。
設定すると、使用者の見た目を思うがままに変えられる。
既存の光学操作機器とは違う。
これは手持ちサイズであり、気軽に『なりたい自分』になれる・・・
もしかしたら、他人に変装することも・・・



黒子「まさか・・・今のお姉さまは・・・・!!!!」




ガチャ


黒子「っ」ビクッ

美琴「ただいまー・・・ごめんごめん。ちょっと野暮用で遅くなってさー・・・」

黒子「おおおおお帰りなさいませ・・・・『誰かさん』」

美琴「何よそれ・・・私が偽物だって?」

黒子「ええ、そうですわ。この記事、光学化粧という都市伝説の記事・・・普通なら一笑に付しますが、幻想御手があった以上、これも存在してもおかしくない・・・」

黒子「あなたは柵川中学に所属する誰か、ですわね?さあ、その正体を現しなさい!!!」

美琴「なーに言ってんのよ黒子、『佐天さん』に影響され過ぎよ。そんな根も葉もない記事を真に受けるなんて。」

黒子「ごまかさないでくださいまし!!お姉さまを・・・御坂美琴をどこへやりましたの!?」

美琴「私は正真正銘『御坂美琴』よ。証拠に・・・ほらっ!!!!!!!!!」




バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ!!!!!!!!!!






黒子「あばばばばばばbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbb」マックロコ

美琴「ね?いつもやってたでしょこれ?こんな電気を出せるのは私くらいだし、仮にその光学化粧とやらを使っても、この電流でぶっ壊れてるはずでしょ?」

黒子「」プシュー

美琴「強くやり過ぎたかしら・・・?まあ、とにかく、私が御坂美琴ってことはわかってくれたわよね?」

黒子「ば゛い゛・・・ず゛び゛ば゛ぜ゛ん゛で゛じ゛だ゛・・・」

佐天「えっ、そんなことが・・・先走り過ぎですよ白井さん!!それに私が見てほしかったのはこれです!『レベル5のクローン』」

初春「今の御坂さんは実はクローンで、本物の御坂さんは監禁されている・・・ということですか?」

黒子「だとしたらすべて辻褄が合いますわね。でもそれの証明のしようが・・・」

佐天「ま、とにかく行ってみましょうよ。御坂さんがあの日立ち止まっていた廃ビル群へ!!」



廃ビル群



初春「特に変わったところはないですね・・・あ!あそこで工事してますよ!!話を聞いてみましょう!」

佐天「すみませーん!!ここって何の工事をしてるんですか?」

おじさん「何だい君たち、こんなところへ・・・」

黒子「風紀委員ですの。防犯のため、廃ビル群を調査して回ってるんですの。」

おじさん「そうかい。確かにここはスキルアウトがたむろってたみたいだねえ。」

初春「どういうことですか?」

おじさん「いや、実はここの工事は取り壊し工事なんだけど・・・予定が変わってね、今壊してるところなんだよ。本当は半年先だったんだけどねぇ・・・」

佐天「なんで早まったんですか?」

おじさん「いや、実はこのビルで火事があったみたいでね?焼け焦げ過ぎていつ倒壊してもおかしくなかったんだよ。だから急遽取り壊しを決めたんだ。多分たばこの火だろうねぇ」

おじさん「ああ、この辺にはスキルアウトがいた形跡とかはないから。調査する必要はないと思うよ。」

黒子「ご協力感謝いたしますの。」

黒子「おそらくあの取り壊し中のビルで『何か』があった、それでお姉さまは・・・」

佐天「焼け焦げた跡って多分・・・電気ですよね。御坂さんの。」

初春「・・・となると相手は恐らく複数犯ですね。」

黒子「どういうことですの?」

初春「まず、御坂さんをここへ連れてきた柵川中学の少女が一人。御坂さんと入れ替わっている『誰か』で一人。そして・・・キャパシティダウンを用意した人間が一人。」

黒子「キャパシティダウンを使われていてもお姉さまのような電気系能力は演算が単純ですので一応使えるはずですの。だから焦げ跡が残った・・・」



佐天(あれ・・・?それってちょっとおかしくない?)

一週間前 



美琴「それにしても・・なんで私に研究協力依頼が来たのかしら?別に私じゃなくても電撃使いは多いはずだし・・・」

美琴「まあ、『学者ゲコタ』の巨大ぬいぐるみをもらえるっていうから話だけでも。」


???「御坂美琴さんですね?お待ちしておりました。あなたを案内するように言われました。」

美琴「え?私?」


???「はい、今日の研究協力依頼の件についてですが・・・ついてきてください。」

美琴「ああ、はい・・・なんで中学生が研究所の案内人なんてやってる訳?アンタ、柵川中学の人でしょ?」



???「アルバイトでございます。高レベルのあなた方と違って、低レベルの能力者はこうしてお金を稼がないとやっていけないのですよ。」


美琴「あっ・・・ごめん。悪かったわ。」



???「全くだよ、アンタのせいで私は・・・」



美琴「え?なんか言った?」

???「なんでもございません。さあ、行きましょう。少し時間がかかりますので。」

美琴「ええ、わかったわ。」

美琴(それにしても何でさっきから携帯電話・・・かしら?いじってるんだろう・・・失礼じゃない?)

美琴(あっ、そういえば・・・)


美琴「そういえば名前、聞いてなかったわね?アンタの名前、なんていうの?」


???「私の名前・・・ですか。そうですね・・・・・」










上戸・・・上戸美沙子でございます。」

黒子「あー・・・ぜんぜん手がかりが集まりませんの。」

佐天「なんかないんですか?」

初春「私も監視カメラを使って捜索してますけど・・・別に御坂さんは変わった様子はないんですよね。」

黒子「・・・・・こうなったら、一か八か・・・」





上条「はい?御坂の最近の様子が変?」

黒子「ええ、あなたも最近お会いになってますでしょう?何か変わった様子は・・・」


上条「ああ、そういえば『ビリビリ』って呼んでも怒られなかったし、何より俺の事を『上条先輩』だなんて呼んでたな・・」

黒子「イラッ・・・やはりお姉さまは変わっていると思うのですが・・・」

上条「あっそういえば、この前俺の部屋に来て帰るとき寮とは逆方向に帰ってたな。」

黒子「何ですと!?あなたの部屋に!?・・・・ではなく、逆方向に!?」

上条「え?御坂から話聞いてないのか?」

黒子「・・・・これは本格的に・・・・・」

上条「おい、何か深い事情があるのか?」

黒子「いたし方ありませんわね。すべてお話ししますわ。」






上条「なるほど・・・呼称が変わってたり、態度も軟化したって事か・・・」

黒子「私は当初、研究実験の影響かと思いましたが・・・」

上条「その研究所自体が嘘、しかも研究所のホームページを作ったのは実在しない小学生・・・」



上条(まさか魔術師か?いや・・・神裂から何の連絡もないしな。)

作者です
時系列はあまり気にしないでください。

黒子「そういえば都市伝説にこんなのがありましたの。『レベル5のクローン』。」

上条「まさか・・・今の御坂はクローンで入れ替わってるってのか!?」

黒子「そう考えると納得がいくのですが・・・でも確証はありませんわ。」

上条「でも、だとしたら本物の御坂はいったい・・・」

黒子「とにかく、今のお姉さまには気を付けてくださいまし。また何かあったら、この番号にかけるよう」

上条「あ、ありがとな。」

黒子「それでは、後日。」







黒子(レベル5のクローンといえど本当にあそこまでの電撃を出せるものなのですの?)

黒子(本当にあの威力のお姉さまのクローンが量産されているとしたら・・・)

黒子(・・・確か、今日はお姉さまのクラスは延長授業で帰りが遅くなるはず。)

黒子(お姉さまの所持品・・・調べてみますの)

同時刻 常盤台中学


美琴(・・・・・・)

女子A「~~~~~」ペラペラ

女子B「~~~~」ペラペラ



美琴「やっぱり・・いいわね、こういうの。」フフッ


女子AB「「っ!?」」ビクッ


美琴(・・・友達、少なかったみたいね・・・『私』・・・・・)


美琴「・・・ねえ、何の話してるの?」

女子A「み、御坂様!?わわわ、私たちは別に何も・・・」

美琴「同級生なんだからそこまで怖がらなくたっていいのに・・・さんでいいわよ?」

女子B「そ、そんなっ恐れ多い・・・」

美琴「えー・・・」



美琴(最初は怪しまれるだろうけど・・・常盤台の皆は無知!他人を疑うなんてこと絶対にない!・・・黒子は別か。あの子には要注意ね・・・いっそなんか理由つけて追い出しちゃおうかしら。)

美琴(それにしても『私』がルームメイトの後輩と・・・その、『そういう関係』にあるとは思わなかったわ・・・)

美琴(それだ!それを理由に追い出すか私が出ていこう!!)











女子A「み、御坂さm・・さん?」

美琴「えっ?ああ、ごめん。で、何の話だっけ。」

女子B「新しくできたアイスクリーム屋さんが・・・・・・」


ワイワイガヤガヤ





黒子「・・・お、お姉さまのクローゼット・・・いえ!!目標は下着ではなくあくまでも調査!調査ですわ!!」

ガサゴソ

黒子「それにしても本当にゲコタグッズが多いですわね・・・あれ?この機械は・・・携帯端末?」

ピッ

黒子「お姉さまがこんなものをなぜ…とりあえず、品名だけ記録して、あとで初春に調査させるとしますの。」


黒子「そしてこれは・・・腕輪?お姉さまはこんなもの持っていなかったはずでは・・・」カチッ

黒子「ん?何ですのこのスイッチは・・・」カチ ウイーン



ピカッ!!!!!!!!!!!!!!!




黒子「え?」

黒?子?「な、なん・・」

???「で・・す・・・」

少女「の?」


少女「こ、この姿は・・・・!!!!!!あの時の監視カメラの少女!!!と、いうことはこの腕輪は・・・








光学化粧器!!!」

黒子「とりあえず、見つかったのはこの怪しい携帯端末と、光学化粧器・・・」

黒子「だいぶ見えてきましたわね・・・」

黒子「あの『お姉さま』はこの機械で少女に化け、お姉さまに接触し・・・・」

黒子「この携帯端末で監視カメラをハッキングして無効化した!!!」








初春「え?無理ですよそれ。」

黒子「は?」

初春「だってこれは確かにハッキング用の携帯端末ですけど、明らかにスペックが低すぎます。電気系能力者なら別ですけど・・・あっ!」

黒子「これで確定しましたわね・・・・








あのお姉さまは『クローン』!!本物の美琴お姉さまはどこかに監禁されている!!」

一週間前 バスの中

上戸「先ほどもお話しした通り、少し遠めの場所ですが・・・すでに寮には私から話しておりますので、その点はお気になさらず。」

美琴「それはいいけど、人間の記憶の電気的保存って・・・具体的にどうするのよ?」

上戸「それですが、既存の学習装置を・・・・・



美琴「なるほど、だいたい理論は理解できたわ。特に怪しいところもなさそうだしね。」

上戸「ご理解ありがとうございます。ところで御坂様、あなたは研究協力が今回で初めてではないでしょう?」

美琴「・・・えっ?それってどういう」


上戸「着きましたよ、さあ、降りましょう。」


美琴「え、ええ・・・」







美琴「ねえ、さっきからなんで端末をいじっているの?それにこの辺って廃ビル街じゃない。」



上戸「・・・ハッキング完了。これでこの周囲一帯の監視カメラは・・・」ボソッ



上戸「・・・失礼しました。少し研究所の人間と連絡を取っておりまして・・・何しろ金がないもので、廃ビル群の土地を安く買って地下に研究所を作っているのですよ。」

美琴「・・・そういうものなの?」

上戸「そういうものですよ。」


美琴(なんだかさっきから上戸さん・・・私に対して冷たいというか・・・。私、何かしたのかしら?)

美琴(・・・それにさっきの言葉・・・もしかして絶対能力者進化計画の事とか知ってるの?)




上戸「御坂様?どうかなさいましたか?」

美琴「いえ、何でもないわ!」

上戸「さあ、こちらです。どうぞついてきてください。」

今回はここまで

駄文ですまぬ。

作者です。
一応、皆さんの解釈通り、絶対能力者進化計画編よりは後です。

上条「御坂と御坂のクローン・・・御坂妹?入れ替わってるのか?」

御坂妹「私がどうかしましたか?とミサカは偶然を装いあなたに尋ねます。」

上条「あ、御坂妹・・・だよな?」

御坂妹「はい、ミサカの検体番号は10032号。あなたが御坂妹と呼称する個体です、とミサカは懇切丁寧に説明します。」コクン

上条「なあ、お前たち妹達は脳内ネットワークで繋がってるんだよな?その中に怪しいことをしている奴はいないか?」

御坂妹「何のことかはわかりかねますが、とミサカは一応、学園都市にいるすべてのミサカに問いかけます。」

御坂妹「19090号がダイエットに励んでいること以外、特に怪しいことをしている個体はいないようです、とミサカは質問に答えます。」

上条「そうか・・・いや、実はな?」


かくかくしかじか



御坂妹「なるほど、それでミサカに聞いたわけですね、とミサカは納得します。」ナルホド

上条「さすがにないよな。お前らと御坂が入れ替わるだなんて。それにどうやら御坂は超電磁砲を撃てるみたいだし。」

御坂妹「妹達の中に超電磁砲を撃てる個体は存在しません。総結集でもしない限り・・・とミサカは自分のスペックを吐露します。」ハァ

上条「だよな。・・・じゃあいったい何が・・・」

御坂妹「・・・一つよろしいでしょうか?とミサカはあなたに秘密を暴露します。」

上条「な、なんだ秘密って。」







御坂妹「実は・・・妹達は死んだ個体を含めて20004体存在しているのです。とミサカは衝撃の事実を告白します。」


上条「・・・え?」

御坂妹「・・・・・・・」

上条「ど、どういうことだよ・・・妹達は全部で2万人じゃないのか?」

御坂妹「はい、『通常の』ミサカ達は2万体です、とミサカh」

上条「なら残りの四人は何なんだよ!?」

御坂妹「私たち妹達の反乱を防ぐための安全弁としての上位個体 検体番号20001号。通称『打ち止め』とミサカは一体について説明します。」

上条「・・・つまりそのら、打ち止めという妹達には逆らえないってことだな?」

御坂妹「はい、その通りです、とミサカは動かせない現実を吐露します。」

上条「・・・じゃあ残りの3人は・・・」

御坂妹「打ち止めは私たちにとっては末妹ですが、残りの三体は『姉』に当たる個体です。」

御坂妹「・・・0号(プロトタイプ)。通称ドリーとも呼ばれた一組の妹達です。とミサカは(ry」

上条「・・・0号?」

御坂妹「絶対能力者進化計画の記憶をするためのミサカネットワーク確立を目的として作られた二体一組の妹達です。」

御坂妹「・・・一体は、実験の際に死にました。もう一体は、おそらくカプセルの中でしょう、とミサカは(ry」

上条「・・・そうか。お前たちは本当に苦労してきたんだな。」

御坂妹「あなたに助けられたおかげで、こうして今も生きています。とミサカは感謝の意を表明します。」




上条「・・・あれ、ちょっと待てよ。打ち止めが一人、ドリーが二人一組なら・・・まだ一人足りてないぞ?」


御坂妹「それは・・・00000号(フルチューニング)です。妹達の長女・・・いえ、お姉さまを含めれば『次女』になります。私たちも存在しか知りません。」


上条「フルチューニング?」

御坂妹「ドリーを含めて私たち妹達は『絶対能力者進化計画』の為に造られました。しかし、00000号だけは『量産能力者計画』の為にたった一体だけ作られた個体なのです。」

御坂妹「ミサカネットワークの構築前でしたので、彼女がどんな人物なのかは私にもわかりません。そして今どこで何をしているのかも。」

上条「そんな・・・」



御坂妹「しかし、たった一つだけ言えることがあります。・・・00000号はドリー以降の妹達とは一線を画す存在だということです。」

上条「ど、どういうことだ?」



御坂妹「詳しくはわかりません。ですが、妹達の中で考えられているのは・・・















00000号は唯一の成功個体ではないか?ということです。









風紀委員 177支部


初春「・・・これは。」

黒子「『量産能力者計画』、『絶対能力者進化計画』・・・」

佐天「ひどい・・・なんでこんなひどい事が出来るんですか?」

初春「それに『素養格付』・・・これで生徒の伸びしろを測っているなんて・・・」

黒子「・・・先ほども申し上げましたが、今私たちはこの瞬間。学園都市を敵に回したと考えられますの。」

初春「その辺は大丈夫です。痕跡は跡形もなく消しておきました。」

佐天「とりあえず、もうクローンの存在は都市伝説じゃなくて実在するってことだね。」


初春「ええ、現時点で20004人です。」




黒子(お姉さまにとってクローンとは妹も同然の存在・・・だからあの時期は頻繁に寮を抜けていたんですのね。実験を止めるために)



黒子(でも、そんなお姉さまを拉致して入れ替わるだなんて・・・なんて恩知らずな。)






黒子(それとも実験で殺される心配のなかったクローンが?)

いやいやいや、いくらなんでも機密ガバガバすぎ!
実験の事だけじゃなく素養格付の事まで分かるなんてやり過ぎだろ。

初春「20004人のうち10032人は実験によって命を落とし、一人は今もカプセルで眠り続けている・・・」

佐天「この、00000号ってどこにいっちゃったの?」

初春「それだけは分からなかったんです。どこを探しても、死んだとも生きているとも・・・」

黒子「そうですわね・・・今日の所はこれくらいにして、明日また、調べなおすとしますの。・・・今日は常盤台の寮に泊まるといいですの」

初春「そ、そんな。悪いですよ。」

佐天「そうですよ!」

黒子「・・・今私たちは学園都市の機密情報を知っているんですのよ?もしかしたら殺し屋が襲ってくるかも・・・」

佐天初春「あっ・・・」

黒子「その点、ウチの寮は警備は万全ですの。寮監に話は通しておきますので、今日はどうか・・・」

佐天「あの・・・御坂さんはどうするんですか?」

黒子「・・・今の『あの』お姉さまも私たちに対して何もできない筈ですわ。」

初春「そうですね・・・ならお泊りしましょう!」

佐天「あっ歯ブラシ買ってかなきゃ」



黒子「手ぶらでかまいませんわよ。来客用のアメニティも用意されてますの。」

佐天「おおーさすがお嬢様学校・・・」

>>52
素養格付の機密レベルは比較的低いです。研究所なら普通に手に入る情報です。警策がそれで入手していました。
それにクローンの情報についても、初春なら痕跡を残さず盗めると思います。

常盤台寮




佐天「失礼しまーす・・・あれ、御坂さんはいないみたいですね?」

初春「パソコンお借りしていいですか?」

黒子「いいですけど何に使うつもりですの?」

初春「一応、御坂さんの現在地を特定しようと思って・・・防犯カメラ映像にアクセスしたいんです。」

黒子「あまり無理をさせないでくださいまし。支部のものほど高性能ではないので。」

初春「分かってますよー」カタカタ





佐天「あれ?白井さん、これって・・・」

黒子「これは・・・カメラ?」

初春「それはマイクロカメラですね。主に行動記録の把握のために動物によくつけたりするカメラです。」

黒子「何でそんなものがお姉さまのベッドの下に・・・」

初春「その映像も復元しますね。預かっていいですか?」

黒子「お願いしますの。」



佐天(御坂さんはクローンであり偽物・・・でもどうして御坂さんを誘拐して入れ替わったりなんて。)

佐天(クローンの中には御坂さんを恨む人もいる?・・・だったらもうすでに御坂さんは・・・)

佐天(誘拐する事が出来るなら[ピーーー]ことも出来る・・・)

上条「その00000号が御坂と入れ替わり・・・ってことか?」

御坂妹「はい・・・最悪の事態を想定しているのですが。もうすでにお姉さまは・・・とミサk

上条「馬鹿な事いってんじゃねえよ!!あいつは絶対生きてる!!お前らのお姉さまはそう簡単に死ぬようなタマじゃないだろ!?」

御坂妹「そうですね・・・申し訳ありませんでした。妹達を総動員してお姉さまの行方を追いたいと思います。とミサカは決意表明します。」

上条「ああ、お前らがいてくれると心強いな。」


上条(御坂はきっと生きてる!!死んでいるはずがない!・・・その00000号は御坂を殺さず生け捕りにするぐらいの力を持っていたってことか?)

上条(殺す以上に難しくないか?それ・・・ま、まさか幻想御手か?いや、ニュースでやってたけどあれは大人数がいないと無理みたいだしな・・・)




























上条(・・・・・・御坂を超える力を持った00000号ってことか?)

一週間前 廃ビル内 1F


美琴「ね、ねえ・・・こんなところに本当に研究所があるの?」

上戸「そんなわけないでしょう?全て嘘です。何から何までね・・・ああ、寮監に話を通したというのは事実ですが。」

美琴「・・・アンタ、私に何の用?喧嘩なら引き受けるわよ」バチバチ

上戸「いえいえ、私はただあなたと、『御坂美琴』・・・・・・・さんとお話がしたいだけなのですよ。・・・・・・誰にも聞かれず、二人きりでね。」


上戸「ここはスキルアウトも立ち寄らない廃墟ですし、途中の監視カメラも妨害しました。」

美琴「え・・・ま、まさか。」

上戸「そう、あなたが今ここにいることは誰も知りません。あなたと私以外はね。」


美琴「・・・・それで、私と何の話をしたいってのよ?」


上戸「それはもちろん・・・・・・・

























人生について、ですよ。」


美琴「・・・・はぁ?」

・・・人生?何を言っているのこの人。
レベル5である私に人生について話したい?なぜこんな廃墟で話す必要があるの?

そんな事を考えていると察したのか、上戸と名乗る女はあたりを歩き回りながら話し始めた。



上戸「人生とは、誰かの犠牲の上に成り立つもの。そうは思いませんか?御坂・・・さん。人は誰かを踏み台にして生きている。と」

美琴「確かに・・・犠牲はつきものだけど、それは別に悪いことだとは思わないわよ。わざと犠牲にするなら話は別だけど。」

上戸「ふふっ・・・アハハハハハハハハ!!!!!・・・いえ失礼しました。あまりにも、その・・・滑稽だったもので。」


美琴「はあ?」


人間社会で生きていく以上、犠牲はつきもの。でもわざと他人を蹴落としていくことは許されない。
そんな当たり前のことを言っただけなのに、滑稽ってどういうことなの?
この人、いったい何を・・・


上戸「いえ、レベル5だなんてそれこそ他人を踏み台にして生きている存在そのものじゃあないですか?」

美琴「なっ・・・私は元々レベル1だったのをレベル5まで上り詰めたのよ!」

上戸「そうですね・・・それは知ってます。」

美琴「なら何で・・・」





上戸「あなたは別のものを犠牲にして平気で生きてきたからですよ。」

別のものっていったい何?
友達も家族も犠牲にした覚えはないし・・・

そう思っていると、私はある一つの答えに辿り着いた。
彼女は恐らく『あのこと』を言っているのだろう。


美琴「あんた・・・まさか私の妹たちの事をいってるの?」

上戸「・・・まあ、あなたならその答えに辿り着く、いやそれしかたどり着けないでしょうね。」



上戸(それにしても、アレを妹と言い切るとは・・・まあ、当然と言えば当然か。)



少しの間が空いたところで、上戸は再び語りだす。


上戸「妹達・・・レベル5第3位のDNAマップを用いた体細胞クローン。単価はおよそ18万。」

美琴「・・・人の妹を貶してんじゃないわよ。黒こげにされたいの?」バチバチ

上戸「まあ、私も抵抗しますがね。・・・・電気で。」バチバチ



そういいながら私と同じように電気を迸らせる上戸。
やはり彼女も私と同じ電撃使いだったのか。


美琴「アンタ・・・電撃使いなのね。やっぱり。」

上戸「あなたと似たようなものですよ。勝つ自信もありますしね。」

私に勝てる?この常盤台のエースであり学園都市一の電撃使いである私に電気で?
何かのはったりか、それともキャパシティダウンの一種でも使う気だろうか?


美琴「だったら試してみる?」

上戸「遠慮しておきます。話を戻しますが・・・あなたが言う『妹』・・・いったい何人いると思いますか?」

美琴「生きているのは9969人よ。妹の数を間違えたりしないわ。」

どうあっても間違えたりはしない。
目の前でその死を目撃し、私とあいつが命を懸けて守り抜いた妹。
全部で20000人いて、その中の10031人が一方通行に殺された。
絶対に数え間違えたりなどするものか。























上戸「間違いですね。あなたには、9971人の生きている妹がいるんですよ。」




























美琴「・・・え?」























今回はここまで。
まさか、上戸美沙子(かみとみさこ)に気づかれるとはおもっていませんでしたね。
普通うえとみさこと読むので、そうした方には分からなかったんじゃないでしょうか?

今回の更新にもいくつか伏線をはっておきましたが、今回のだけは気づいてもいいですが、内容をレスするのはご遠慮ください。


自分のはった伏線に気づいてほしいけど、気づいたとしてもそれを広めてほしくないというジレンマというか矛盾というか。

投下

美琴「・・・どういうこと?」

上戸「妹達は全部で20000体というわけではないのですよ。それより少し多い。そもそも・・・いくら理論上可能とはいえ、いきなり作ったクローンを実験に使うわけないでしょう。」

美琴「あ・・・」

樹形図の設計者の演算上可能であっても、さすがにぶっつけ本番のクローンは作らない。
いくつかの試作をしなければならない。
そして緻密な計算のもとに絶対能力者進化計画が行われた。


上戸「まずは打ち止め。これは試作個体ではなく統率者としての妹達。20000体の妹達の反乱を防ぐべく作られた個体。」

美琴「打ち止め・・・」

上戸「あなたにとっては末妹に当たる存在ですね。」




確かにその通りだ。いくら本物である私に劣るとはいえ、普通に食らえば死ぬレベルの電撃を扱う事が出来る。
それも20000人全員が。
何かしらの安全弁を用意しない方がおかしい・・・が。
つまりそれは彼女たちから逃げ道という希望を奪うことにもなる。




美琴「なるほど・・・つくづくあの計画の研究者はクズね。」




上戸「・・・お前が言うか。」ボソ




美琴「・・・・・?  ほかに私の妹はいないの?」

上戸「せっかちな方ですね・・・」

少しあきれた様子で上戸は語りだす。
いくら気になるとはいえがっつきすぎだろうか?
しかし夏とはいえ夜は冷えるので早くしてほしい。


上戸「0号・・・彼女らは2体1組で作られたクローンです。目的は・・・ミサカネットワーク構築の為。1体が得た情報をもう1体に送信させるというシステムの確立の為に造られました。」

上戸「・・・1体は実験の末死に、もう1体は、おそらくいまだカプセルの中。」


美琴「・・・・・・・」


気のせいだろうか。上戸の口調がだんだんと震えていくように感じる。
彼女もあの実験に関わっていたのだろうか?


上戸「・・・そして、00000号。妹達の中で最も早く作られたクローン。」

美琴「・・・・・・・」

上戸「0号は絶対能力者進化計画の試作個体なのに対して、00000号は量産能力者計画の試作個体。」

美琴「・・・それっておかしくない?」

上戸「何がですか?」





どう考えてもそれはおかしい。最初から実力で劣る妹達を数で代用する絶対能力者進化計画ならともかく、超電磁砲の量産をするための計画に試作個体などあるはずがない。
樹形図の設計者の演算は絶対だ。それに逆らってまでクローンを作るとは到底思えない。

上戸「・・・なるほど。樹形図の設計者に逆らってクローンを作るとは到底思えないということですか。」

美琴「ええ、そこまで馬鹿な科学者がいるとは思えないわ。」

上戸「簡単な話です。演算結果が出る前にクローンだけ先に造ってしまった。」

美琴「・・・・は?」

上戸「どこにでもせっかちな人はいるものです。・・・天井亜雄。量産能力者計画及び絶対能力者進化計画の責任者。」

美琴「あまい・・・あお・・・!!!!」

上戸「あなたにとっては憎むべき存在ですね。」



上戸(・・・・私にとっても。)

美琴「・・・それで、アンタはいったい何者なのよ?何で私を呼び出して・・・」

上戸「まあまあ、そう焦らず。時間はたっぷりあることですし・・・ほら、どうですか?」


そういいながら上戸はムサシノ牛乳とアンパンを私に差し出す。
張り込みか何かか。

美琴「じゃあ早速いただきm・・・」

袋を開けて食べようとした瞬間に上戸が素早く私のアンパンを奪っていった。
何がしたいんだこの女は。


美琴「な、なにすんのよ!!」

上戸「普通、怒りますよね・・・自分が味わおうとしていたものを奪われたら。」

美琴「・・・・さっきからアンタが何を言ってんのかさっぱりだわ。」

上戸「・・・じきに分かりますよ。ほら、どうぞ。もう奪ったりしませんから」つアンパン

美琴「・・・どうも。」モグモグ


彼女も鞄から牛乳を取り出し話を続ける。


上戸「今の怒りは、冷蔵庫にとっておいたプリンを奪われた気分に似てますかね?」

美琴「まあ、そうね・・・なんであんなこと。」

上戸「ご想像にお任せします。」

美琴「・・・・・・」


さっきからこの女、上戸美沙子は何がしたいんだろうか?
人生の話かと思えば、私の妹について・・・
そして今度はいたずら・・・

そんな事を考えているのを察したのか、彼女は牛乳を飲み干し、投げ捨ててから歩き回り始めた。

上戸「00000号の居場所に関してですが・・・公式には生死不明となっております。ですが・・・


私はその行方を知っているのですよ。」


美琴「なんですって!?」

上戸「・・・といっても、あなたがあって話したいと望んでも、無理な話ですがね。」

美琴「・・・そう。」


やはりそうか。そううまい話があるはずがない。彼女は単に、00000号の死体の場所を知っているというだけの話。
今回呼び出したのもそれだろう。

上戸「・・・それで、その00000号ですが、ほかの妹達とは一線を画す存在なのです。」

美琴「具体的にどう違うわけ?ただの試作個体ってだけじゃないの?」


上戸「クローンがレベル5に至る確率は1%にも満たない。・・・これをどうみますか?」

美琴「どうって・・・そりゃ不可能だと思うけど。」


1%にも満たない確率の為に費用は割けない。だからこそ量産能力者計画は凍結されたのだ。
それが樹形図の設計者の判断ならまずそうするだろう。

上戸「コピーは本物には勝てない・・・ということですね。」

美琴「酷な言い方だけど、その通りね。」

上戸「しかし・・・ゼロではありませんよね?











試作品として作った00000号が、その1%にも満たない奇跡の存在だったとしたら?」



ありえない。そんなことあるはずがない。何体か作った末の偶然ならともかく、最初の1回でそれが起こるなど、
人生初めて、一枚だけ買った宝くじが一等に当選するよりも難しい。
そんな事が起こるはずがないのだ。



上戸「まさか、天井も思わなかったでしょうね・・・いきなり完全に成功してしまうだなんて。そして、その可能性の低さを樹形図の設計者に証明されてしまうだなんて。」


・・・・『量産』には失敗した・・・しかし『複製』には成功していたんですよ。だからこその『フルチューニング』なのです。」



美琴「つまり・・・その00000号は私に匹敵するぐらいの能力者って事?」

上戸「・・・端的にいえばその通りですね。御坂美琴の完全複製品・・・それが00000号。ゆえにその寿命も通常よりもはるかに長い。」

美琴「・・・寿命が?」

上戸「もともと、クローンとはいえ兵器利用が目的でしたからね。それなりに長生きしてもらわないと困るでしょう?妹達はすぐ死ぬ予定だから寿命も短く設定されていたんです。」


美琴「・・・・・」


上戸「そして、兵器利用が出来なくとも、長期的にモルモットとして使うためにも。・・・仮に死んでも超電磁砲という能力だけは残る。」

美琴「・・・『木原』が関わってるだけの事はあるゲスさね。」

上戸「・・・!・・え、ええ。そうですね・・・」


その狼狽を美琴は見逃さなかった。
木原、と口にした瞬間、上戸は確かに動揺した。
上戸も、もしかしたら木原とかかわったことがあるのかもしれない。

上戸「とにかく・・・00000号は御坂美琴本人の完全複製品ということです。それだけ覚えてくれればいいです・・・今は。」

美琴「・・・今は?」

上戸「・・・・・話は変わりますが、あなたは何か実験中の事故に巻き込まれたことはありませんか?・・・絶対能力者関係ではなく。」

美琴「え・・・・?」


一体彼女はなんのことを言っているのか?
幼いころまで記憶をたどるがそんなことは覚えていなかった。
必死に思い出そうとしている中、美琴は気づいてしまった。



上戸が自分に向ける『殺意』に。




まさか、自分が起こした事故に彼女は巻き込まれて・・・・


上戸「・・・言い方が悪かったですね。研究所の『停電』にまきこまれたことはありませんでしたか?」

美琴「・・・・・・あっ!!!」



そういわれて思い出す。
幼いころにいた研究所。そこで私は能力を暴走させてしまい、停電を起こしてしまったのだ。
幸い10分程度で済んだはずだが・・・・



美琴「そういえば・・・・」

上戸「ようやく、思い出しましたか。」

美琴「ええ・・・ってなんでアンタがそんなこと知ってんのよ?」

上戸「・・・当然ですよ。なぜなら・・・・・・





















私もその場にいましたからね。」

美琴「えっ!?」

上戸「・・・・アレは怖かった。研究所の先生を待っている間、窓のない部屋での待機時間。いきなり起こった停電・・・・永遠にも思える暗闇・・・!!!」


美琴「・・・・ご、ごめんなさい!!あの時の私は、その・・・能力の制御が・・・!!!」

上戸「・・・ええ、それは別にいいんですよ。停電自体は。」

美琴「だったら何が・・・




なんでアンタはそんな目で私を見るのよ!?」






恐怖と怒りに任せて上戸を問い詰める。
原因の分からない冷たい殺意。




もうこれ以上は黙っていられない。




感情任せの質問に対し、彼女は大きくため息をつき――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――















「その研究所にはね、御坂美琴と00000号がいたんです。」






















美琴「なん・・・ですって・・・・!?」



上戸「万が一のことを考えて、研究者は、00000号の腕に『緑の腕章』をつけていた。」


美琴「・・・・・・」ドクン


上戸「そして・・・御坂美琴には『赤の腕章』をつけていた。」


美琴「・・・・・・・!!!!!」ドクンドクンドクン




上戸「停電から復旧したとき・・・・・『私』の腕章は『赤』から『緑』に変わっていた。」





美琴「ま、待ってよ・・・・それじゃあ、あ、あ、アンタは・・・・・・・・・





















わ、私は・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!」



















『あなたは他人の人生を平気で奪って生きてる。』




『あなたと同じような能力ですよ』



『勝つ自信もありますしね。』




『コピーはオリジナルには勝てない。』











『00000号の行方を知っている。』














カチッ・・・・・・・!!!



























「私の人生を生きるのは楽しかったか?・・・・・・・・・・・・・・00000号」


















今回はここまで。

昔どっかでこんな感じのネタあったな。みこっちゃんが実は~ってやつ。エタったかなんだったか忘れたけど

>>102

御坂「ウサギさん、知らない?」

のことでは?

てす




――――――――――――――――――――――――――――――――――――――それは、まごう事なき『御坂美琴』だった。




美琴(真)「驚いたか?・・・・光学化粧機器。一般には出回っていない代物だよ。どんな姿にでもなれる。変声器は安く手に入ったしね。」

美琴「・・・あ、ああ・・・私・・・は・・・・」

美琴(真)「それにしても、まさかあのクローン共を妹といったのは驚きだったけど・・・それもそうだよね。







――――――――――――お前もクローンなんだから。」



美琴「・・・・・・っ!!!・・・いや、私には・・・学園都市に来る前の・・・記憶が・・・」


美琴(真)「言わなかった?00000号は完全複製品。――――――――――――――――――――もちろん、記憶も。」

美琴「え・・・・?」

美琴(真)「それだけじゃない。性格、趣味嗜好、話し方、癖・・・その他ありとあらゆる要素を私――――――――――――――『御坂美琴』を真似て作られたクローン。それがお前だ。」


視界が歪む、今まで自分が積み上げてきた全てが否定される。
私の元となった人物によって。



美琴(真)「それにしても本当に滑稽だったよ。」


やめて


美琴(真)「お前がクローン共を必死に守ろうとしている様はな。」



やめて!



美琴(真)「いっそ、お前が死んで実験が続行すればよかったのになあ。」


もう


美琴「やめてよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」

バリバリバリバリバリバリ!!!!!!


美琴「ぎゃっ!!」


美琴(真)「うるせえな、実験動物が一丁前に叫んでんじゃねえよ。誰の感情使ってんだテメエは」


美琴「あ・・が・・・」ドサッ


体が痛い。いつも黒子にやっているのとは違う。
正真正銘、『殺意』を帯びた電撃。
耐えきれず、私はその場に倒れた。


美琴(真)「お前が今考えていること、感情、意志・・・全部私のものなんだよ。私がいつ、『叫んでいい』なんて言った?」


美琴「・・・・・」


美琴(真)「クローンのお前が『御坂美琴』として研究所を出て行った・・・じゃあ、残された私はどうなったと思う?」


美琴「あ・・・・ああ・・・・」


美琴(真)「そう、『00000号』として、過酷な実験の日々だ。実験動物としてな。・・・・見ろよこれ。」バッ


美琴「!!!!!」


おもむろに『御坂美琴』は自分の服を捲った。
そこには無数の、痛々しい傷跡があった。


本来なら、これを自分が・・・・・



美琴(真)「覚えてるよ、あの日の衝撃を。たった10分で私の人生は、人間から実験動物へと堕ちた。」

美琴(真)

これ以外になんかいい名前表記ないですか?
よかったら考えてください。

いっそ美琴(真)を美琴
美琴をフルチューニング(または00000号)と表記しちゃうとか

10年前


『美琴』はとある実験協力の為に研究所に呼ばれていた。
実験の準備の為に暫く部屋で待つように言われ、美琴は大人しくそこで待つことに決めた。
幸い、おもちゃがいっぱいあったので暇になることはなかった。


幼美琴「それにしても遅いなー。...少し外を見てみよっと。」

外、というのは窓の外ではなく、部屋の外を覗くということである。
扉を開けるなと言われていたが、子供の好奇心は押さえつけることはできなかった。


カラカラカラ...

幼美琴(あ、先生たちが何か話してる...少し聞こえる。)



研究者A「なぜ彼女とフルチューニングを同じ施設に呼んだ!?彼女は我々には見分けがつかないのだぞ!」

研究者B「まあまあ、その時のための腕章じゃないですか。赤が彼女で緑がフルチューニング。覚えやすいでしょう?」

研究者A「だからって隣の部屋にする必要は...!!」

研究者B「そこしか空いていなかったのですよ。まあ、鉢合わせることになっても心配はいりません。そっくりさんで誤魔化しが効きます。」



幼美琴「フルチューニング?...聞いた感じだと誰かの名前かな?珍しいなぁ....私とそっくりなのかな?」

幼美琴「....隣の部屋....行ってみよっと。」


研究者たちが立ち去るのを見て、美琴は部屋を抜け出した。隣の部屋の扉まで十数メートル。


バチバチバチバチ!!!


幼美琴「!?....なんだろ今の音。」




瞬間、暗闇が視界を満たした。





バツン!!


幼美琴「え!?な、なに!?...停電!?」


幼美琴(で、でも研究所ならすぐに復旧するよね!?)


美琴の期待むなしく、一分以上その暗闇は続いた。
不安に包まれる中、美琴はある音を聞いた。


カラカラカラ....


幼美琴(!?....隣の部屋!?....)


それは扉が開く音だった。前から聞こえて来たので美琴が目指す部屋が開かれたのを理解した。
瞬間、扉を開けた主は美琴の方向に進んで来た。


ガシッ


幼美琴「な、何!?やめて!お願い!ごめんなさい!」



美琴はその時、研究者が自分を見つけて起こったのだと思った。腕章のある右手を掴まれたのだ。

そして抵抗する中、美琴は殴られ、気を失った。


目覚めると、研究者が自分を見ていた。
そこは自分がさっきまでいた部屋だった。

研究者A「全く....部屋から出るなとあれほど言ったはずだぞ!!」

幼美琴「ご、ごめんなさい....」

研究者B「まあまあ、流石に部屋におもちゃの一つも置かなかった私らも悪いでしょう。」


幼美琴「え.........?」


見渡すと、おもちゃ箱のあった場所には何もなく、殺風景な部屋となっていた。


幼美琴(....あれ?)

ふと右腕に目をやると、『緑の腕章』が目に入った。
















幼美琴(確か....赤かったよね?)











疑問に思っていたが、そこに入ってきたある人物の声により、その思考はかき消される。

「何やら停電が起こったみたいだが。」

研究者A「は!十分という予想外の時間の停電でしたが、特に異常はありません!」

「そうか、ならいい。さて、君とは初対面のはずだね?」

幼美琴「だ、誰ですか?」

「ああ、私は.....















木原還元。これから君、フルチューニング君の実験を担当することになっている。」














今回はここまでです。
物語の都合上、幻生を出すわけには行かないので、『木幡還元』というオリキャラを出しました。

>>129
木幡→木原

投下

美琴「・・・・そこから先は、お前にも想像のつく過酷な実験の毎日だよ。」


00000号「そ、そんな・・・」


美琴「これだけ聞いてまだ思い出せないか?・・・まあいい。ところで・・・『実験動物』の私がなぜここまで自由に出歩いていると思う?」




そこで美琴・・・否、00000号は思い至った。自分を行動不能にするほどの力・・・・

最悪の可能性は見事的中した。




美琴「皆殺しだよ。研究所の人間を一人残らず殺し、私は自由を取り戻した。・・・一年前の事だ。」


00000号「・・・・・」


美琴「今でも木原の名を聞くだけで身の毛がよだつよ。・・・だが、その地獄を生き抜いたから、私はこの力を持っているんだがな。」


00000号「力・・・?」


美琴「お前は通常の安全性を考えた能力開発を受けたんだろうが・・・私は違う。木原式の安全性度外視の能力開発を受けた・・・






―――――――――――――――――――――――――――――――――15億ボルト。私の最大電圧だよ。」


00000号「ッッッッ!!!!!」


美琴「時間はまだたっぷりあるし、もう少し過去の話をしようか。」

1年前


美琴「ハァッ・・・ハァ・・・」


還元「ご苦労、00000号。今日の実験はここまでだ。」


美琴「あの・・その『フルチューニング』って何ですか?私は御坂美琴ですけど・・・」


還元「・・・まあ、いいだろう。それを聞いたところでお前には何もできないからな。教えてやる。





お前は御坂美琴のクローン。その試作個体の名前が00000号なのだ。」


美琴「クローン・・・?」


還元「もっとも・・・お前にも御坂美琴の人格やら記憶を植え付けたからその自覚はないだろうがな。」


還元「しっかしあの時は肝を冷やしたよ。お前と御坂美琴を同一施設に読んだ9年前・・・あの停電の時はな。お前が御坂美琴と入れ替わろうとしていたからな。」


美琴「・・・なんの、ことですか?」


還元「忘れたのか?停電に乗じてお前が御坂美琴の部屋に行き入れ替わろうとしていたのだ。幸い、腕章で区別がついたがな。」


美琴「・・・腕章?」


還元「ああ、お前には『緑』、御坂美琴には『赤』の腕章をつけて区別していたんだ。」



そして美琴は、全てを悟った。


あの時の暗闇を作った人物、隣の部屋から出てきた人物、自分を殴り、腕章を入れ替えた人物

その正体に。





その瞬間、美琴に言いようのない怒りがあふれてきた。


















バリバリバリバリバリバリバリバリバリッッ!!!!!!!!!!!












還元「ぐああああああああああああああああああああああ!!!!!!!・・・・・な、何をする!!!」


美琴「じゃあ私は今まで実験動物の代わりに地獄を味わってたの・・・?たった10分の停電で私の人生は奪われたの?」


還元「な、何を言って・・・・」


美琴「あの時、停電が起こる前。私の腕章は赤かった。・・・・これでわかるだろ!!」


還元「ま、まさか・・・お前が・・・・みさか・・・みこと・・・」


美琴「ああ、そうだよ。」




木原還元は能力開発においては一族の中でも秀でている。
しかし、同時に油断しやすく、よくAIMジャマーを持ち忘れる。
そして、自分が実験動物に食われることなど考えているはずもなかった。

木原式の実験を生き残った人間がどれほどの力を持つか?
それを自分に向けられたら?

考えるはずもなかった。


その数秒後、木原還元は消し炭と化した。




ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ!!!!!!!!!



美琴「警報装置・・・流石に作動するか。」




研究者A「いったい何がおこっ・・・き、木原所長!!・・・今すぐ猟犬部隊を呼べ!!00000号が暴走状態にある!!至急AIMジャマーとキャパシティダウン用意を」




バリバリバリバリバリバリバリバリ!!!!


研究員A「」ドサッ




美琴「・・・やるしかない。」




数分後、美琴は取り囲まれていた。
猟犬部隊というのは足が速いらしく、3分もしないうちに突入してきた。


猟犬部隊「止まれ00000号!!」


研究員B「AIMジャマーとキャパシティダウンを同時発動する!!そのすきに撃て!!」


美琴「わざわざありがと。作戦を教えてくれて。」


研究員B「分かっても防げないだろう!!今だ!!同時発動!!


キイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!


甲高い音が鳴り響いた。


美琴「っ・・」グラ


猟犬部隊「撃てえええええええええ!!!!!」


そして大量の鉛玉が美琴に降り注ぐ。




バリバリバリバリバリ!!!・・・ガコン!!



銃弾は床板によりガードされ、盾となった。



美琴「ぎゃっ!!・・・自分に電撃・・・」


猟犬部隊「な、なぜ能力を使用できる!!」



電気系能力は演算が単純なため、キャパシティダウン下でもある程度は能力を使用できる。

そして、9年間の苛烈な地獄を耐え抜いた美琴に、その程度の妨害など妨害ですらなかった。



美琴「・・・そこか。AIMジャマー・・・」


研究員B「無駄だ!出力をさっきの二倍にした!!暴走誘発でお前も死ぬぞ!!」




美琴「・・・・・別にどうだっていい。」



バリバリバリバリバリバリバリバリ!!!」



極限状況下において、人間の思考や演算能力は飛躍的に引き上げられる。

美琴は無意識にAIMジャマーの妨害を逆演算し、無効化していた。







もはや、怒りに狂う雷神を止める術はなかった。












この日、『木原能力開発研究所』から、美琴以外の人間は消え去った。








美琴「・・・よし、情報操作は完璧。これでここには誰も来ない。」


研究員と猟犬部隊の死体を研究所備え付けの焼却炉に放り込み、清掃ロボットをフル稼働させながら美琴は後処理の情報操作をしていた。


美琴「さて、これからどうするか・・・たぶん御坂美琴として、00000号は生きている。・・・つまり、学園都市のどこかに必ずいるという事。」


美琴「ほとんどが学生のこの町で、御坂美琴・・・いや、00000号を見つけるなんてできるのか・・・?」


美琴「・・・いや、まず私がすべきことは・・・・









―――――――――――――――――――――――――――――――――――外出!!!!」

9年ぶりの陽光。
その眩しさからか、あるいは自由を取り戻した感動からか

美琴の目には涙が浮かんでいた。



美琴「私は・・・自由になったんだ。」ジワッ



美琴「・・・と、感傷に浸っていてもしょうがない。とりあえず情報が欲しい・・・」



美琴は研究所から金と財布を持ち出し、街へ出かけた。





市街地



ザワザワ・・・ヒソヒソ・・・


美琴(ん・・・?)


財布を買いに行く途中、美琴は自分に視線が集まっていることに気づいた。



美琴(注目されてる?・・・いや、服はさっき着替えたし、デザインもそれ程奇抜なものじゃない筈・・・私自身が注目されている?見えるところに実験の傷跡はないし・・・・あっ!!)




美琴(―――――――――――――――――――――――――――――可愛い、のかな。)




自分への注目を、好意的にとらえた美琴は、通りかかった店に立ち寄り品定めをした。
安く、丈夫な品を見つけた美琴は、それを買おうとレジへと向かった。




美琴「これ、お願いします。」つ商品


店員「かしこまりましt・・・っ!?」


美琴は店員が驚愕の表情を浮かべるのに気付いた。


美琴(まさか・・・この9年でファッションの常識が変わった!?・・・わけないよね。私と同じような服装の人いたし。)




買い物を終え、次の目的地であるショッピングモールに向かう。

ショッピングモール店内


ザワ・・・ザワ・・・



美琴(ここでも注目される・・・まさか、私が研究所を抜けたことがバレた?でも警備員も風紀委員も近くにはいない。)


美琴(・・・どういうこと?)




再び疑問を抱く美琴だが、そこにある少女が話しかけてきた。


少女「あ、あのっ!!御坂美琴さんですよね!」


美琴「は、はい・・・そうですけど。」


少女「やっぱり!制服じゃないからそっくりさんかと思ったけど・・・よかったぁ~」




何だこの少女は。
そう思った美琴だが、同時にあることに気づく。
なぜ自分が御坂美琴であると知っているのか。まるでアイドルかなにかのように自分に会えたことを嬉しがっている。


少女「あ、あの・・・私、レベル2の電撃使いなんですけど・・・ずっとあなたにあこがれてました!」


美琴「そ、そうですか・・・え?」


少女「私たち低レベルの能力者にとってあなたは憧れなんです!













レベル5第三位 御坂美琴さん!」





何を言っているのか理解できなかった。
確かにレベル5クラスの力はあるだろう。しかし、それを実際に発揮したのはあの『殺戮』の時だけで、まともに身体検査も受けていない。
そんな人間の能力レベルを知っているなどありえない。



美琴(まさか・・・この少女は・・・)


美琴「・・・暗部の人間?」


少女「あんぶ?何ですかそれ・・・?」



美琴(私を殺すために来た暗部の人間かと思ったけど、違う・・・?じゃあ、まさか・・・・00000号もレベル5に?)


少女「あ、そうだ!一緒にツーショット撮らせてもらってもいいですか?」


美琴「・・・いいよ。」


そしてその少女と携帯電話でツーショットを撮った。
後で書庫で確認したが、本当にただのレベル2の一般人であり暗部に関係のない少女だということが分かった。



美琴(00000号にも私と同じレベル5の能力がある・・・じゃあ、少しは探しやすくなるか。)



美琴は完全個室・防音ネットカフェに寄り、いろいろと情報を集めた。店員の驚愕の表情を気にすることなく、様々なことを調べ始めた。

この9年の流行の推移など・・・




そして、美琴は最悪の真実を目撃する。




















美琴「常盤台の・・・超電磁砲?」














それは、何の気なしに自分の名前を入れて検索した結果だった。
SNSのページでも見つかれば万々歳。
そう思ったが・・・・



美琴「常盤台って・・・学園都市の中でも名門中の名門だよね。・・・『御坂美琴』はそのエース・・・?」





美琴「『能力だけでなく、学力も高い』『三か国語以上の言語を操り、バイオリンにも堪能』・・・・?」





美琴「ハ・・・ハハ・・・・何これ・・・・私が血反吐吐いて地獄の9年間を過ごしてる間に・・・偽物は・・・・・誰もがうらやむ有名人・・・」






美琴「そりゃ注目するよね。そんな人がこんなふっつーの服着て歩いてんだから。常盤台生が制服着ずに歩いてるんだから。」

『探し出して一発殴り倒してやろう。』


最初はそう思っていた。


恐らく、『普通に』に友達と遊び、『普通に』学校に行き、『普通に』恋をして、『普通に』表を歩いている・・・


その程度なら、一発殴って罵詈雑言を浴びせる。その程度で済ませようと思っていた。



でも、そうじゃなかった。



00000号(にせもの)は、『普通』どころか『誰もが羨む憧れの的』となっていた。



本来ならば、自分があそこに立っているはずなのに。


同じレベル5なのに。




たった10分の暗黒が、私の運命を天国から地獄へ堕とした。




『レベル5・第3位』から『死んでも構わない実験動物』へと。







美琴「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





絶望の中、美琴は研究所へと帰宅した。



そして―――――――――――――――――――――――――――――――――



バリバリバリバリ!!!!!




美琴「ふざけんなァァァアアァァアァァァア!!!!」



激昂した。今までの鬱憤を全て吐き出すような電撃。

それと当時に美琴の目からは先ほどとは違う涙があふれていた。



美琴「ハァ・・ハァ・・・何・・で。こんなのひどいよ・・・・私・・・は・・・・本当なら・・・」



美琴「・・・・・・・・そうだ。そうだよね。『私』が御坂美琴。・・・・だったら、取り戻せばいい。本来ならアレは全て私のものなんだから




美琴「自由、地位、名誉、名声、友達・・・












――――――――――――――――――――首を洗って待っていろ、00000号(モルモット)。私(にんげん)を怒らせたらどうなるか、思い知らせてやる。」

今回はここまで。

※少女がSNSにアップしたツーショットのせいで偽美琴は罰を受けました。

美琴「――――――――――そして私は一年、計画を練った。研究所のホームページ、研究実績の捏造。・・・お前の身辺調査だけはできなかったけどね。まあ、それは仕方ない。」


00000号「・・・・計画・・・わ、私を・・・・・」





美琴「『[ピーーー]計画』・・・?そんな程度で済ませると思う?お前には私と同じ目にあってもらう。


――――――安心して。『御坂美琴』は消えたりしない。ただ、お前がそれでなくなるだけだから。」


バリバリバリバリ!!


00000号「っ!!!」


美琴が繰り出す殺意を帯びた電撃。回復しつつある0000号は間一髪それを避けた。



美琴「腐っても『私』ってところか。手加減したとはいえこの距離の電撃を避けるなんてね。」


00000号「・・・・オラァッ!!!」


バリバリバリ!!!


美琴「!」


00000号は美琴に電撃を放つ。しかし、先ほどのそれと比べて威力も殺意も低い。

これは攻撃の為ではなく――――――――――――――――――




美琴「逃亡のため、か!!!」

廃ビル3F



00000号は走っていた。外へではなく、上へ。


00000号(頭の回転が追い付かない・・・私がクローン?本物(アイツ)の人生を奪った?全く身に覚えがないわよ!!)


00000号「屋上についたら、壁を伝って・・・外へ逃げ―――――――――――――――ッ!!」




階段を駆け上がる00000号は、突如動きを止めた。
体力切れではなかった。


00000号が動きを止めたその瞬間、鼻先を太い閃光が通り抜けていった。



00000号「れ、超電磁砲・・・・!!!でもなんでこんなピンポイントに!?」





1F


美琴「・・・・・電磁波の探知。携帯を持ってることが仇になったね。」


美琴「さて、かなり引き離したと思ってるみたいだけど・・・無駄だよ。」



美琴は上階への階段を駆け上がった。中学生とは到底思えぬスピードで。

6F

00000号はいったん休み、考えをまとめなおしていた。



00000号(私はクローン、本物と入れ替わり・・・その人生を奪った。そして私はいま・・・奪い返されそうになっている。・・・受け入れられるわけないでしょ・・・そんな、真実・・・)



00000号「お願い・・・・誰でもいいから、誰か・・・私を・・・・・」




――――――――――――――――――――――――助けて、って?そんな都合のいい出来事あるはずないでしょ。」




そこに立っていたのは、かつて自分と妹を救ったヒーロー・・・・ではなく
かつて自分がその人生を奪った本物だった。



00000号「え・・嘘・・でしょ・・・こんな距離!!」


美琴「この短時間で距離を詰められるはずがない・・・?確かにそうだね。肉体変化能力者ならともかく、ただの中学生が・・・」



00000号が立ち止まっていた時間はたったの十秒。
美琴が00000号に気づいたとき、二階分の差があった。
身体能力に優れた00000号の全力疾走についてこれるはずがない。
1年間、体を鍛えていたとしても9年のブランクを埋められるはずがない。



美琴「お前の記憶にもあるでしょ?――――――――――――なぜ『御坂美琴』のクローンが生まれた?その原因は?」



00000号「・・・・・!!!」



御坂美琴がDNAマップを提供したのは筋ジストロフィーの研究協力であった。
生体電流を操作する能力を応用し、筋肉を動かせるようにする・・・


美琴「『生体電流操作による身体強化』・・・お前にはできないよ、ねッッッ!!!!」


瞬間、一気に距離を詰める美琴。 だが――――――――――


バリバリバリバリ!!!!ガコン!!


美琴(鉄筋コンクリートの床を持ち上げ・・・壁!?)




00000号(お願い・・・止まって!!!)



美琴「―――――――――まあ、それぐらいは読めていたさ。」



美琴は右手で思い切り壁を殴り―――――――――破壊した。



00000号「嘘でしょ・・・いくらなんでも・・・」



美琴「お前が壁を持ち上げた時に舞った鉄粉を拳に纏った。多少の痛みは誤魔化しがきくからね。」



美琴「さて、鬼ごっこももう終わりにしようか。・・・流石にこれ以上門限は破れないしね。」

00000号「門限・・・?」


美琴「さすがに申請していたとはいえ、ここまで破っては寮監に叱られるでしょ?常盤台はその辺厳しいはずだけ・・・どっ!!」パッ


美琴はおもむろにコインを『3枚』放り投げた。
そして、右腕を曲げ、顔の前に持ってくる。


00000号「まさか・・・嘘でしょ!?」


美琴「私はお前より強いと言ったはずだけど?もう忘れた?」


三本の閃光が、00000号に降り注ぐ。

00000号は紙一重でそれを避けた。



00000号「軌道が読めればなんてことは・・・・ぐぅっ!!?」バタッ



00000号の腕、脚、腹には無数の小さい穴が開いていた。



美琴「砂鉄超電磁砲。射程5メートルだけど、十分効果はあったか。」



00000号「そ、そんな・・・」


美琴「ハァ・・・手間取らせてくれたね。」ゲシッ


00000号「ぐぁっ・・・」





美琴「さて、役割交代だ。一生実験動物やってろ、女狐。」











バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ!!!!!!!












元・木原能力開発研究所(現・御坂美琴の住居)



00000号「う・・ん・・・あ、れ?ここは・・・っっ!!!!あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!止めてえええええええええええええええええええ!!!」





美琴「さすがに起きてすぐのキャパシティダウンはキツいよね。・・・・止めるわけねえだろ。」



00000号「あああああああああああああああああああ・・・あ・・・・・?」



美琴「ハァ・・・ったく、実験動物の悲鳴聞かされるこっちの身にもなれっての。音量ぐらいは下げてあげるよ。」



美琴「ここはとある研究所・・・そして、アンタの一生の牢獄。もう二度と、アンタはここから出られません!」


00000号「!!!!」


美琴「まあ、外の風景ぐらいは見せてあげるわよ。・・・こんな感じでいい?アンタが演じてきた『御坂美琴』は。」


00000号「・・・・・」


美琴「・・・・いいわ、多少の矛盾はどうにでもなるし。今日は時間がないから、これで『帰る』わね。――――――――――――常盤台学生寮へ。」


00000号「え・・・・!!!」


美琴「アンタが積み上げてきたもの全部、奪って(とりもどして)やる。それが実験動物(アンタ)に対する人間(わたし)の復讐。」

そして、現在




美琴(・・・・・10年間、耐えた甲斐があった。1年間、能力を鍛え上げてよかった。科学的じゃないけど・・・きっと神様がご褒美をくれたんだ。だって・・・)




女子生徒A「御坂さんっ♪今日はどこへ遊びに行きましょうか?」


女子生徒B「御坂さん!今日は私のバイオリンのレッスンに付き合っていただきたいのですが・・・」


『御坂さん!』 『御坂さんっ』 『御坂さん』



美琴(こんなにたくさんの友達に恵まれるだなんて!しかも全員、私を尊敬してくれている素直な子!)



美琴(・・・まさか、00000号がルームメイトと『爛れた関係』にあるとは思わなかったけど・・・今ならその気持ちもわかる・・・というか、そっちに目覚めそう)



美琴(・・・・さすがにそっちはまずいよね。それよりこれからどうしよっかな♪ まだまだたくさんやりたい事あるし・・・・ああ!時間がいくらあっても足りない!!)





美琴は、『学園生活』の楽しみに溺れていた。みんなで一緒の教室で勉強、一緒に昼食、放課後の楽しみ・・・

様々な『普通』が、美琴にとっては新鮮な体験だった。





美琴(でも・・・いくつか不安要素がある。『白井黒子』・・・私のルームメイト。多分、初日から私の事を疑ってる。そして『佐天涙子』『初春飾利』。恐らくあの子たちも。)


美琴(怒りで冷静になれないから、00000号の身辺調査はできなかったけど・・・二人称ぐらい聞いとけばよかった。)




女子生徒A「あ、あの・・・御坂さん?」ウルウル


女子生徒B「な、何か怒っているのですか・・・?」ジワッ



美琴「あ、ああゴメンね!!泣かないで!!ちょっと考え事を・・・本当にごめん!!」



美琴(今は、目の前の友達を大切にすることを考えよう。)



美琴「じゃ、行きましょっか♪今日は・・・女子生徒Bさんに付き合うわ。」


女子生徒A「そ、そんな!」ガーン

女子生徒B「よろしいのですか!?」パァッ


美琴「そ、そんなにショックを受けなくても・・・明日はAさんに付き合うわ。」


女子生徒A「あ、ありがとうございます!!」パァッ


美琴(可愛い)




黒子「・・・・・・・・」

今回はここまでです。

元奴隷が普通の生活になれなくて戸惑ってるのが好きです(真顔)

黒子「・・・あのカメラに映っていた映像、どのような意味が・・・」


~~~~~~~回想~~~~~~~


初春「復元できましたよ!・・・でも、あまり面白いものではないです。」


黒子「何ですの?」


佐天「・・・・?」


初春は復元映像の再生ボタンを押す。
そして流れたのは―――



美琴『~~~~』ペチャクチャ


女子生徒s『~~~~!!』



黒子「・・・何ですのこれ。」


佐天「御坂さんが同級生と話してるだけ・・・」




ただの、日常の一コマだった。



全ての動画ファイルには同じような映像しか残っていなかった。
普通に登校し、授業を受け、同級生との談笑に興じる、女子中学生。


美琴の正体に迫るものは何一つ、得られなかった。



~~~~~~回想終了~~~~~~



黒子(お姉さまの首に、あのマイクロカメラがついている・・・いったいどんな意味が?盗撮映像として使うにはあまりにも実がなさすぎる。)


黒子(・・・・・・?)

そして、時間は流れ、黒子は風紀委員の仕事を終え帰寮する。



黒子「た、ただいま帰りましたの・・・」ドタッ


美琴「おかえりーいつもお疲れさま、黒子」ナデナデ


黒子「おおおおおお姉さま!?!?!?」



美琴「そこまで驚くことないじゃない、失礼ね・・・」シュン


黒子「い、いえ・・・珍しいなと思いまして・・・」


美琴「ん、たまにはねぎらおうと思ってさ。・・・・んっ」チュッ





チュパ・・・クチュ・・・チュパ…ジュルルルルル!!!!!


黒子「~~~~!?!?!」


美琴「・・・ぷはぁっ♥・・・どう?少しは元気出た?」



まるで恋人同士がするような濃厚なディープキス。
本物(にせもの)とはいえ憧れの存在である『御坂美琴』にそれをされて、黒子は正常でいられるはずもなく―――――――――――



黒子「お、お、お姉さま~~~!!!!」ガバァッ


美琴「わっ・・・もう、そんなにがっつかなくても、今晩は『楽しみましょ?』」



黒子「――――――――――――」








その夜―――――――黒子は、人生で最高のひとときを過ごした。









黒子「zzz・・・おねえさまぁ・・・」ムニャムニャ



美琴「・・・・・」バチバチバチ


黒子「zzzzzz・・・・・」



美琴「・・・・よし、これでいい。」ハァハァ






黒子「・・・ん・・あ、お姉さま、もう起きていましたの。」


美琴「まだ寝てて大丈夫だけど・・・調子はどう?」


黒子「調子・・・!ゆ、昨夜はその・・・////」


美琴「その様子だと問題なさそうね。よかった。」




黒子(それにしてもなぜお姉さまは昨夜私を『お誘い』になったのか・・・////)




黒子(・・・・あ、あれ?なにか違和感が・・・)


黒子(?????)




美琴「・・・・・・・」ホッ

同日 放課後

黒子、佐天、初春の三人はいつも通り風紀委員177支部にて話し合っていた。

だが・・・



黒子「お姉さまの日常生活の映像・・・それがどうかしましたの?」


初春「な、何を言っているんですか!盗撮映像だなんてそれこそ・・・!!」


黒子「映像を見たところ、内部構造が特定できなさそうですし、着替えなどの映像が含まれておりませんでしたの。これぐらいは問題ないですわ」


佐天「ところでその後どうですか!?何か御坂さんに怪しいところは・・・」


そういわれて黒子は昨晩の『アレ』を思い出し赤面する。
佐天は単純に疑問に思っただけだろうが今の黒子にはそのことしか思い浮かばなかった。


黒子「あ・・え・・えと、その・・・////」


佐天「ど、どうしたんですか白井さん?顔真っ赤ですけど・・・」


黒子「じ、実は―――






佐天「え、うそ・・・御坂さんが・・・」


黒子「ええ・・・それはとても激しく・・・///」


初春「///]


佐天「でもますます怪しくなってきましたよ!御坂さんが白井さんとそんなことするなんて!」


黒子「・・・『ますます』?どういうことですのそれ?」


佐天「え・・・最近の御坂さんが怪しいから調べてみようという話になったんですよね?それでクローンの御坂さんだと・・・」


黒子「・・・???クローン?・・・いったい何が何やら・・・」


初春「・・・今日は解散した方がよさそうですね。」


佐天「そうだね・・・。」




黒子「????」

同日 某所



美琴(私が疑われるきっかけになっているのは黒子。黒子が原因なら、その黒子を何とかしてしまえばいい。)






美琴(『記憶・精神の電磁的操作』・・・・うまくいったみたいね・・・)


美琴(専門的な精神干渉よりも遥かに精密性が要求される上に、操作先が警戒心を抱いている場合は失敗・・・最悪、重い障害が残る可能性がある。)



美琴(警戒心を解くにはどうするか?・・・黒子の場合は性行為に誘えばよかった。もともと爛れた関係だったようだし。)



美琴(そして分かったこと。私は恐らく・・・『上手い』。それはともかく、黒子に書き込んだ洗脳情報



『御坂美琴を疑う要素を記憶できない。』・・・これでクローンの情報も記憶できず、最初の違和感も忘れ去ったはず。)




美琴「あとは・・・」

同日 下校時刻


佐天「それにしても、白井さんはなんであんなことを・・・」ウーム


初春「もしかして・・・今の御坂さんには洗脳能力を持つ仲間がいるんでしょうか?」ハテ


佐天「いや、案外―――――




「あ、佐天さんに初春さん。奇遇ね、こんな時間に会うなんて。」



佐天&初春「「!!」」ビックゥゥゥ!!!!




美琴「危ないわよ?早く帰らないと・・・」スッ




そういうと、美琴はゆっくりと近づき――――――



佐天と唇を重ねた。





佐天「!!ん!?むーっ!!んーーっ!!!!!」バタバタ


美琴「・・・・・」スッ



バチバチバチバチバチ・・・


佐天(・・・何で御坂さんを怪しんでたんだっけ・・・?)



佐天(あ・・・ダメ・・・なんかもう・・・何も考えられ・・・)ドサッ






佐天「」



美琴「ぷはぁ・・・なれると案外楽なものね。さてと・・・」クルリ


初春「!!」ガタガタガタガタガタ



美琴「そんなに震えなくても大丈夫よ?それに女の子同士はノーカン、でしょ?」



初春「―――――――――――!!!」









この日、美琴を怪しみ、その根拠を持つ人間はいなくなった。








精神操作が成功したことの喜びを噛み締めながら、私は二人をそれぞれの自宅へ送り届けた。

この三人以外に私を疑っていたであろう人間は存在しない。

00000号は親しい友人というものを持たなかったのか、細かな仕草で露見することもなかった。
最も、常盤台の生徒は基本的に人を疑うことを知らない、いい子たちなので違和感は持っても気にすることはなかっただろうが。

唯一の不安要素は第五位だったが、それも問題はなかった。

電撃使いの脳内を読むことは出来ないし、黒子達に施した洗脳は『電磁的』なもの。

水分操作による精神操作は、体内の生体電流を操作するので、直接それを操作する電撃使いには通じない。
ゆえに電磁的に洗脳を施せば、水分操作による精神干渉では洗脳は解けないどころかそもそも洗脳されてることにも気づけない。


第五位が裏の情報筋を使おうとも問題はない。『私』の事を知っているのはほんの一部だし、それは一年前に全員始末し、死体を灰に変えた。
電磁的データは全てハッキングにより破壊した。


もう、私の事を疑える人間など存在しない。


思わず笑い声を挙げそうになりながら、私は帰寮した。



美琴「ただいまー」ガチャ

同時刻 学園都市寮







上条「御坂も大胆だな・・・路上でキスとかどこの議員だよ。」






今回はここまで
あとがき代わりにクッソ寒い能力解説を少し。
これが全てではありません。



御坂美琴(本物)
能力:超電磁砲

木原式の能力開発を受けたので、全てにおいて美琴(00000号)を遥かに上回る能力を持つ。

最大出力は15億ボルト。一度に複数の超電磁砲を放つ事ができ、また、射程距離や命中性に難があるものの
砂鉄を超電磁砲に変えて放つことが出来る。
ハッキングも00000号同様に行う事が出来る。

精密性も高く、自身の筋肉の電気信号を操作して高い身体能力を引き出す。
他人の心を読んだり、洗脳を施すことが出来る。

ただし、他人への精神干渉に関しては相手が『警戒心』を持っていないことが絶対条件となる。
無理矢理やれば障害を残しかねないらしい。

しかし、これをキスによってカバーしている。

寮の自室に入ると、黒子は自分の机で何やら調べ物をしている。
私に気が付くと嬉しそうに振り向いて近づいてきた。


黒子「おかえりなさいませお姉さま。」


美琴「ただいま、何してたの?」


黒子「あ、これは風紀委員の活動報告を・・・」


机に目をやると確かに風紀委員に関する書類が目に入った。どうやら嘘はついていないようだ。
そもそも今の黒子が私に嘘をつくとは考えられないが。
私の視線に気が付くと慌てて活動報告書を隠しはじめた。


黒子「こ、これは機密書類ですのでいくらお姉さまであっても見せるわけにはいきませんの!」


美琴「そんなもの見やしないわよ。スキルアウトの実態調査なんて興味ないし。」


黒子「見えたんですの!?・・・・どうか内密にしてくださいまし。」


美琴「誰にも言わないわよ・・・あ、そうだ。今日佐天さんたちに会ったんでしょ?何か変わったこと言ってなかった?」


黒子「変わったこと・・・?・・いえ、確かに佐天さんたちには会いましたが、何の話だったかは・・・なんでお姉さまがそのことを?」


美琴「たまたま見たのよ。覚えてないなら構わないわよ。どうせ大した話でもなかったんでしょ。」




どうやら洗脳はうまくいっているようだ。
私の精神操作は警戒心をキスによって解くことで完全性を発揮する。
普通なら誰彼構わずキスすることなどできないだろうが、私は違う。




9年間の地獄に比べれば、可愛い同性との接吻などなんてことはない。
それに同性同士はノーカンというらしいから、私にとっては何の抵抗もない。



美琴(・・・とはいっても、流石に男とキスするのは御免被りたいわね。私だって女だし、ファーストキスくらいは好きな人と・・・)


美琴(って忘れてた!!毎日の『アレ』!!)


そう思いながら、私はゲコ太携帯とは別の端末を取り出し、メールアプリを開く。
あるアドレスに、MP4ファイルを添付し送信する。

『日常』に戻ってから毎日やっていることだ。


そしてその添付ファイルは、『元自宅』の一室の受像機で再生される。




いくら相手が『実験動物』とはいえ、約束は守るべきだろう。



『外の景色ぐらいは見せてやる。』




研究所の一室、改良型AIMジャマーとキャパシティダウンが備えられ、超電磁砲数発を耐え抜く設計になっている監禁部屋。

窓のないその部屋で、実験動物は毎日その光景を見ている。



『御坂美琴の日常』


自分がいなくなっても、変わらず回る日常の街



美琴「私が味わった絶望、屈辱をその部屋で味わい続けなさい。・・・『自分だけの現実の崩壊に伴う能力と精神の変化』。いいテーマになりそうね。」


00000号はこれでいい。


しかし、安心はできない。









『御坂美琴』を奪い得る存在はまだいるのだから・・・・








美琴『アンタの次は、9971人のクローン共を文字通り始末してあげる。その映像も送ってあげるわ・・・せいぜい楽しんでね♪』ニヤァ







00000号「・・・・!!!!」ガタガタガタガタ



今回はここまで。

美琴(とは言ったものの、どうやってそれをやるか・・・)


実験動物に宣言をしたはいいが、具体的にどうするかは全く浮かんでいなかった。



作戦1 一体ずつ殺しにいく。


これは不可能。一日10体殺していっても9971体・・・3年はかかる。
そんな映像を録画して編集しようにも労力がかかり過ぎる。

そして、妹達は学園都市に残っている方が少ない。
わざわざ学園都市を出ていくというのもリスクが高い。
世界中に散らばったアイツらの位置を特定し殺しに行く・・・



美琴「うん、無理ね。これは」



作戦2 兵器を使いぶち殺す。


ハッキングすれば学園都市にいる妹達は一気に殲滅できるだろう。
学園都市の外にいるクローン共もミサイルをハッキングすれば不可能ではない。

・・・が、リスクがあまりにも高すぎる。

学園都市には4人のクローンがいる。ドリーを含めれば5人。
1か所に4人がいると仮定すると、約2500か所。

学園都市に2500発もミサイルがあるとしても、全て使えば学園都市は世界中を敵に回すことになる。
そして学園都市はミサイルをハッキングした張本人を探し出すだろう。

00000号を差し出せばいいが、当初の目的から大きく外れる。

それに、過ごしたい日常も崩壊する。



・・・・・常盤台の生徒達(あのこたち)が悲しむ顔は見たくない。



ゆえにこれも却下。



美琴「・・・一体どうすれば・・・・・・・」

美琴「・・・・ハッキング?」


私は思い出した。ただの9971人の人間ではなく『クローン共』にはある、特徴の一つ。

むしろ、なぜ今まで忘れていたのかが疑問に思えてくる。




私の望み



クローン共の殲滅

映像の記録

『日常』の維持


この全てが叶い、かつ最も簡単な方法。

現に、失敗したとはいえ先駆者にして元凶の彼がやろうとしたこと。不可能ではない。


防衛システムも簡単に突破できる。

どうせ殺す存在の後遺症など気にする必要もない。



学園都市にいる、ただ一体のクローンを見つければそれで終わる。




美琴「―――――――なぁんだ、簡単なことじゃない。」









作戦3 ミサカネットワークに侵入し、脳神経回路をズタズタに破壊する。








1 一体のクローンを見つけ、電気で気絶させ研究所へ持ち込む。

2 00000号の目の前で殺す。



手順も簡単、現実的である。

警戒を解くためのキスも必要ない。多少難しいだろうが、どんな後遺症が残ろうがどうせ死ぬのだから関係はない。

打ち止めの監視システムも無意味。レベル5の能力にレベル2か3程度のクローン共が対抗できるはずがない。

並列演算をすれば私に迫る能力を発揮できるだろうがそれは絶対にできない。






レベル5ふたりの演算能力を同時に維持することなど不可能だ。




レベル5ふたりの演算能力を同時に維持することなど不可能だ。




病院の極秘資料にアクセスして分かった・・・

第一位・一方通行が脳に損傷を負った事、そして歩行や言語、能力を失った事。
ミサカネットワークでそれを補っていること。




クローン共が全員死ねば、一方通行は生きてはいられない。

10,000体以上ものクローンを処分してくれた彼を殺すのは忍びないが、打ち止めを助けたことでチャラだ。



恐らく、この計画には一方通行の妨害があるだろう。

私が警戒すべきはクローン共のはかなき抵抗ではない、第一位だ。


もちろん、対抗策は考えている。

一方通行の能力の無効化、そして攻略法・・・


全盛期ならともかく、今の第一位なら私でも勝てる・・・保証はないが、ベストは彼が関わってこないようにすることだ。

成功すれば一方通行の能力もなくなる






美琴「あとは、クローン共を見つけるだけね。そんなもの、5分でできる・・・」






美琴「3日後にでも、実行するか。」




いったん中断します。

翌日、私は4人でショッピングに出ていた。ちょうど柵川と常盤台の振替休日が重なったので遊びに行こうという話になったのだ。
発案者は勿論・・・


佐天「~♪」


黒子「全く・・・急に遊びに行こうなどと。今日はお姉さまと二人っきりで過ごしたかったですのに。」


美琴「偶然ね。私は今日ひとりっきりで過ごすつもりだったのよ。」


黒子「」ガーン


初春「でも、佐天さんらしいと言えばらしいですよね。」ニガワライ



佐天さんのゴリ押しにより、遊びに来ている。

妹達の抹殺決行まであと二日。具体的な作戦が決まった今、何かを焦る必要はない。
今日は目いっぱい楽しんでおくとしよう。



黒子「・・・!少し席を外しますの。後から追いつきますので!」シュバッ



そういうと黒子が消えてしまった。どこかに空間移動したのだろうが、私にそれを追うことは出来ないし必要もない。
大方トイレか、秘密のプレゼントでも買いに行ったのだろう。


・・・たまにはあの下着を着てあげよう。




佐天「あ、白井さん・・・行っちゃった。大丈夫かな・・・」


美琴「黒子なら何があっても大丈夫でしょ。風紀委員だし、能力で逃げることもできるし。」


初春「どちらかというと、白井さんのファッションの方が心配ですけどね。」


佐天「・・・あれ、なんですか?」



3人で談笑をしていると、何か大きくて白いものが落ちているのを見つけた。
店内なのにゴミ掃除も出来ていないのだろうか。
そう思いながら私たちは近づいた。





「・・・お、お腹が空いたんだよ。」


3人「「「シスターさん?」」」



驚いたことにそれは人間、しかも白い修道着を着たシスター少女だった。
どうやら、空腹により行き倒れていたらしい。

空腹の辛さは私もよく知っているし、こんな可愛らしい少女を放っておくのも心が痛む。

急遽予定を変更し、近くのファストフード店で何かものを食べさせることにした。




禁書目録「」ガツガツガツガツ


美琴「す、すごい食べっぷりね・・・あの小さな体のどこにあの質量が・・・」


初春「相当お腹が減っていたんでしょうね。それにしてもすごい・・・」




まるで胃袋がブラックホールになったかのように食べまくる少女の名は『インデックス』というらしい。
・・・なぜか私を見て怪訝な表情になったが、気のせいだろう。

私の演技自体は最も親しい3人以外には見破られていない。つまりそれだけ親しくなければ見破れないということだ。
00000号もこのシスター少女に関しては何も言っていなかったし、仮にも『御坂美琴』が宗教関係者に知り合いなど持たないだろう。



・・・今気にするべきは、ここの支払いと周りの白い目だ。



禁書目録「ありがとうなんだよ!こんなにお腹いっぱい食べたのは久しぶりなんだよ!!」


美琴「そ、それはよかったわ・・・」


禁書目録「この恩は一生忘れないんだよ!えーと・・・?」


美琴「御坂美琴よ。こっちの髪の長いのが佐天涙子で、短い方が初春飾利」


禁書目録「ありがとうなんだよ!『みこと』!るいこ!かざり!」



そういって、謎のシスター少女は去っていった。『とうま』という名の連れを探しているようだ。
迷子センターに行くほどの年齢でもないし、そこまで世話を焼くのはおせっかいというものだ。

ファストフード店を出て、黒子を探しに出ることに決めた。
30分も戻ってこないし、連絡もつかない状態なので流石に何かあったのだろう。

私はお姉さまへの愛のプレゼントを買いにランジェリーショップへ向かっていた。
3人と別れた地点からランジェリーショップまでは距離がある上に、人が多いので空間移動するわけにもいかない。
故に、私は全力疾走で向かっていた。


黒子「早く買って・・戻らなけれb」ドン


「うおっ!・・・大丈夫ですか!?」


黒子「ご心配には及びませんの・・・ってあなたは!!」


突如現れた人影にぶつかって転んでしまったが、相手が彼なら謝る必要もない。
お姉さまにすり寄る穢らわしい類人猿。


上条「ん?白井か。久しぶりだな・・・」


黒子「こっちは出来れば会いたくありませんでしたの。」


上条「相変わらず辛辣だな・・・ん?白井、頭に何か・・・」スッ


黒子「ちょ・・あなたはいったい何を・・・!!!」


突然、私の頭に手を伸ばす類人猿にとっさに対応できず触られてしまう。




強制猥褻で連行してやr・・う・・・・


















パキィィィィィン!!!!!!!!

















シュンッ!!


いつもの感覚。どうやら用事を終えて戻ってきたらしい・・・が黒子の両手には何もなく、ポケットが膨らんでいる様子もない。
一体何しにいっていたのだろうか?



美琴「散々まったわよ~、いったいどこで何してたのよ?」


黒子「・・・申し訳ありませんの。お手洗いに行くついでに別の店を見ていて・・・すっかり時間を忘れて・・・」


美琴「ふーん・・ま、いいわ。」


美琴(どうせ嘘つけないはずだし。)




その日は佐天さんの提案に乗っかり、映画鑑賞やショッピングなどかなり散財する一日だった・・・主に佐天さんが。
困ったら資金面では助けてあげることにしよう。


黄泉川に押し付けられて日用品を買いに来たが、クソガキがどこかにいってしまった。
迷子センターを使おうとも思ったが、アイツの見た目から変な疑いを賭けられてもマズイ。


つまり・・・



一方通行「自分で探すしかねえって事か・・・めンどくせェ。」



アイツとの連絡手段を持っていないので、自力で探すしかないが杖を突いた状態ではなかなか探しにくい。
こんなことで能力を使うのも癪だ。

ある程度のあたりをつけて、重点的に探すしかない。


アイツの性格なら、おもちゃ屋とかゲームセンターを見て回っていることだろう。



一方通行「そして金がねえから何もできずにただ見てるだけ・・・大方こンなところだろ。」


この施設は防犯カメラが多いので、打ち止めを誘拐することは出来ないし、あいつ自身レベル3の能力者だ。
多少放っておいても問題はないし、何かあればMNW伝いにほかの妹達に助けを求められる。




一方通行「これだけ買ってから探すとすッかァ・・・」


十数分後・・・黄泉川に頼まれたものを買ったので、打ち止めの捜索を始める。



男に生理用品を買いに行かせるとは何を考えているんだあの教師は。






同居人へのイラ立ちを覚えながらおもちゃ屋に向かっていると――――――――――









「おや、こんなところで珍しい。と、ミサカは予想外の邂逅に驚嘆します。」





一方通行「アァ?オリジナ・・いや、クローンか?」


ミサカ妹「はい、ミサカの検体番号は10032号。あなたと最後に実験を行った個体です、とミサカは自己紹介をします。」



なぜコイツがこんなところにいる?
病院内で調整を行っているはずじゃないのか?


ミサカ妹「先生が外を出歩くことも大切だと仰っていたので、わずかながらお金を受け取りました、とミサカは自分の置かれた状況を説明します。」


一方通行「オマエ・・・読心能力者か?」


ミサカ妹「あなたがおそらく疑問に思うであろうことを推測したまでですが、とミサカは懇切丁寧に説明します。」



なるほど、確かにこいつのスカートのポケットには黒い財布が入っている。しかし、かなり膨らみを持つ財布はスカートの一部を不自然に盛り上げている。

決して、わずかな金額ではないだろう。




ミサカ妹「ところで上位個体はいないのですか?とミサカは先ほどから抱えていた疑問を投げかけます。」


一方通行「今探しに行くところだったンだよ・・・MNWで何かわかンねェのか?」


ミサカ妹「少々お待ちください・・・・どうやらこの先にある玩具店にいるようです、とミサカは現状報告をします。」


一方通行「そォか。ならいい。」



予想通りか、杖を突いていても3分もかからない。早くクソガキを見つけて帰るとしよう。
それにしてもコイツはよく、自分を殺そうとした怪物相手に平気で話しかけられるものだ。ソイツ相手に普通に話している俺も俺だが・・・



一方通行(・・ハッ!『普通』ねェ・・・)



思わず笑みがこぼれてしまう。一万人以上も殺した怪物が普通などと・・・

打ち止め「一方通行、これを買ってほしいなってミサカはミサカはおねだりしてみたり!」


ミサカ妹「よろしければミサカにも、とミサカは上位個体に便乗します。


一方通行「ハァ?」








玩具屋の棚の影から飛び出すアホ毛を見つけて数秒後の事だ。

一方通行「ンでこの大荷物って訳だ・・・」


黄泉川「カナミングッズ、ぬいぐるみ、ポリスセット、スパイセット、風呂用のおもちゃ、双眼鏡・・・・いったいいくらしたじゃん?」


一方通行「あァ、確か××××ぐらいだったな。」


黄泉川「」



あの二人に押し負け、結局いろいろなものを買わされる羽目になった。
10032号の奴は買ったものから幾つか打ち止めから受け取り、帰って行った。

黄泉川の金の補填は誰がすると思ってるンだアイツら。



芳川「それにしても・・・そんな荷物よく抱えてこれたわね。能力を使ったの?」


打ち止め「そこは途中までタクシーを使ってきたってミサ」テイン


一方通行「余計なこと言ってンじゃねェよ・・・」



予想外の大出費だったが、奨学金で補填できない額じゃない。

今日はとりあえず眠ることにしよう。

翌日




予想以上に早く全ての準備が整った。

予定では明日が実行の日。


しかし、別に今見つけて始末しても構わない。


見つけ次第・・・・・・・


見つけられなければ明日徹底的に探せばいい。


今日は運任せで街を歩こう。


まあ、見つかるはずもないだろうが・・・・・・














美琴「 ミ ィ ツ ケ タ ァ ・ ・ ・ ・ ・ 」ニヤァァ











昨日、上位個体に無理やり押し付けられた数々の品。

そもそもミサカは買ってほしくなどなかったのですが・・・



ミサカ妹「・・・今更後悔しても仕方ありませんね、とミサカは溜息をつきます」ハァ


子供のおもちゃにしてはやけに本格的な『コレ』

・・・というかこんなもの、上位個体とミサカの間に必要なのでしょうか?








――――――――――――――――――肩に手が置かれた。









ミサカ妹「いったい誰ですか?とミサカは振り返り・・・」




美琴「奇遇ね。こんなところで会うだなんて。」ニヤ









その刹那、ミサカは白い閃光を見・・・そして・・・




ミサカ妹「お、ね・・・さま・・・・?なぜ・・・と、ミサ・・か・・ハ・・」


美琴「通行人が少なくてよかったわ。誰も見てないし、監視カメラは改ざんできるし。・・・と」



お姉さま?は右腕の腕輪に触れた。その瞬間、別人のような姿に変わり私の頭に手を触れ――――――――――








美琴「少し眠っててもらうわよ・・・まあ、目覚めたときには永久の眠りにつくことになるけど。」






人知れず起こった誘拐。

だが、この異変をいち早く察知した者がいた。








打ち止め「・・・???どういうこと?ってミサカはミサカは疑問を呈してみたり!」




一方通行「アァ?」





タクシーを使い研究所までクローンを運び終えた。
運転手を洗脳して隠滅しようとも思ったが必要はないだろう。
あくまであの運転手が見たのは『御坂美琴』を運ぶ女子生徒でしかない。
あとでいくらでも言い訳がつく。


美琴(そんなことよりも....)


ミサカ妹「」


美琴「ミサカネットワークの解析が先、か。」


頭に触れればミサカネットワークに侵入できる。
打ち止めが気づき、一方通行が動きだすだろうが...問題はない。
ここの存在を知るはずがない。




00000号「や、やめ...て....お願い....その子だけは...!!!」


美琴「うるっさいわね、クローンがクローン庇ってんじゃないわよ!」ビリビリビリ!!!!


00000号「ッ!!....私なら..殺していいから...」


美琴「当然アンタも殺すわよ?ただその前にアンタのとびっきりの絶望顔が見たいだけ...」



美琴「アンタが命を賭けて守り抜いた存在が、全て、丸ごと、目の前で、なぁんにもできずに奪われる....その時アンタはどんな顔をするのかしら?」ニヤ


00000号「いや...だれか......助けて...」




ああ、この顔が見たかった。



私から全てを奪い尽くし、平然と生きていた憎き人形。
ソイツが今、涙を流して命乞いをしている。

そして私は今、コイツから全てを奪おうとしている。











美琴「ーーーーーーーーー解析完了。」






もう、数秒もかからない。




これで私は永遠の安心を手に入れられる。





















ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー筈だった。





















一方通行「ヨォ...随分と楽しそうなことやってンじゃねェか。」






美琴「............なんで...アンタが....!!」


00000号「....!!!」

なぜ気づけた?

いや、ミサカネットワークに侵入したのだから異変に気づけるだろう。
打ち止めが教えた可能性もある。


ならばクローンを攻撃した時点で?

それもありえない。

気絶した地点が仮にわかっても気絶して以降の位置情報など分かるはずがない。
監視カメラの映像を追おうにも、打ち止めのレベルでは不可能だ。
私がハッキングしていたのだから。



つまり....この研究所を特定する術はないはずなのだ。


だが...現実に一方通行が現れた。


一方通行「何が起きたのか分かンねえって顔してやがンなァ...いや、『なぜここにいるのか?』か?」


美琴「アンタの能力は電気ではなくベクトル操作。監視カメラのハッキングで私を追うことは....」


一方通行「テメェ...気づいてなかったんだな。....そいつの胸。」


美琴「胸...!?」



一瞬卑猥な意味に聞こえたが、そうではない。


胸元に何か付いている。アクセサリーのように見えるがこれは....



美琴「発信機.....ッ!?」


一方通行「数十キロ迄は届くみたいでなァ、お陰でこうしてこれたってわけだ。」


美琴「...予知したの?私の計画。」


一方通行「これは偶然だ。お前は学園都市内の四人の妹達の内、『運悪く』発信機付きの個体を拉致したってだけの話だ。」




一方通行(.....まさか昨日買ってやった『スパイセット』が早々に薬に立つとはなァ。)

....慎重になりすぎていた。

目撃者を減らすために最小限の電撃で気絶させたことが仇になるとは。

いつものように全身に浴びせてやれば....


後悔しても仕方がない。


ならば....



美琴「それで?どうする気?....私はコイツらを殺そうとしていた。アンタは妹達がいなければ生きられない。」



一方通行(...!!コイツ...俺の怪我の事まで.....いや、ハッキングしていたと考えるべきか。だが......







なんでコイツはクローンを殺そうとしていたンだ?そしてそこで縛られてる奴は誰だ?)


一方通行(今俺と話している『御坂美琴』は俺が会ったオリジナルで・・・そこで気絶してんのが妹達・・・じゃあ、そこで涙目で縛られてる奴は・・・)


美琴(一方通行・・・干渉を想定していなかった訳ではない。しかし正直これは・・・・)




一方通行「なァ・・・テメェ、本当にオリジナルか?あれほど俺からそいつらを守ろうとしてたと思うンだが・・・」


美琴「・・・ええ、私は正真正銘『御坂美琴』よ。・・・・ただし、アンタとは初対面だけどね。」


一方通行「・・・!なるほど、そォ言うことか。」


美琴「アンタには感謝してるわ・・・半数近くもクローン共を処分してくれたんだから。でも、残り半数をアンタが生かしたことで帳消しだけどね。」





一方通行「アァ・・・・生憎、そいつらがいねぇとまともに生活が出来ないもンでなァ!!!!」ブワッ

美琴(来る・・・!!!)サッ


一方通行「・・・!!」



美琴(コイツの目的は私を殺すか無力化してクローンを救出すること。この研究所を破壊することは奴にとっても避けたいはず・・・)


美琴(触れれば死・・・でもそうされない限りいくらでも対処できる。能力を発動している以上、電磁操作は効かないけれど・・・避け続ければバッテリー切れ!それに・・・




アレなら、なんとかなるかも・・・)





一方通行(・・・恐らくアイツは俺が会った御坂美琴と同じかそれ以上。普通に戦えばまず負けるはずはないが・・・・・)


一方通行(攻撃を避け続けるとなれば話は別だ。15分以内に仕留めなければ俺の負け・・・だがフルパワーではこの研究所が持たねェ。)


一方通行(短期決戦、だな)

肉薄する一方通行を紙一重で躱す・・・

普通ならできないだろうが、私は今『動体視力』『瞬発力』の二つを上げている。

こういった類の経験はないが、九年の地獄に比べたらこんな疲労など訳はない。

彼のベクトル操作は触れたものにしか効果がない。つまり遠距離攻撃は普通の念動力と変わりないのだ。


音速の三倍で迫ってこようが所詮は瓦礫か何か、電撃で焼き払えるしそもそも予測可能なので脅威ではない。


問題は後ろの二匹を奪取されないようにすることだ。

その兆候を見破った瞬間に電撃をアイツらに向けて飛ばし焼き殺すが油断はできない。





美琴「そして私から攻撃はできない・・・か。時間制限まで避け続けて・・・」





一方通行「そんな悠長なことやると思ってンのか?」



美琴「ッッッッ痛!!!」





瞬間、私の頬すれすれを瓦礫が飛んで行った。

マッハ10はあっただろうか、私も反応が遅れかすり傷を負った



一方通行「時間がねェし、蹴りをつけてやンよ。テメェごときがこの俺に勝てると思ってンのかァ?『御坂美琴』」


美琴「アンタが本気を出せば此奴らも無事では済まない。・・・わかってるわよね。」


一方通行「そンなもン病院に連れていけばどうにかなるだろ。何せ頭撃たれた奴を治療できるくらいだからなァ。」



そうだ。あの名医の存在を忘れていた。


死んでいない限り必ず治す。ついたあだ名が冥土還し。



ならば――――――――――



美琴「こっちも本気を出すまでよ。一位が最強とか勘違いしてんじゃないわよ、半端野郎」








バッテリー切れまで、あと3分。

そして私は、温存しておいた黒い粉末をぶちまける。


一方通行「これは・・・砂鉄か?」


言い切る前に斬撃を叩き込む。間髪入れず恒久的かつ複雑に攻撃をする。
これでアイツの処理力を超える事が出来ればいいが・・・


一方通行「悪いが同じ手は食わねェよ、遺伝子が同じだと発想も似通うのかァ?」


美琴「でも飛び散った砂鉄も回収できる。アンタの絶対防御を破れるのも時間の問題・・・」





一方通行「なわけねえだろ雑魚が。」


瞬間、私の腹に拳が叩き込まれた。砂鉄を強引に弾き飛ばして急接近していたらしい。

別の事に集中していた私は避ける間もなく―――――




ボゴォッ!!!



美琴「ガッ・・ハァ・・・・」



一方通行「あァ?気絶しねえな?・・・そうか、砂鉄で守ったのか。」






砂鉄の鎧で守っていたとはいえ、想像以上にダメージが大きい。
食べ物を食べていたら恐らく吐いていただろう。

眩暈がしてきた、演算能力に影響はないだろうが・・・



即座に砂鉄による遠距離攻撃を再開する。今度はさっき以上に複雑な軌道を描くように微調整を重ねる。


迫る一方通行の掌は自分ではなく砂鉄を使った電磁操作で回避する。
風力操作されれば砂鉄を操り妨害する。

マッハの瓦礫は砂鉄の鎧で粉砕する。


防戦一方だが――――――――――




美琴「あと少し・・・あと少しで・・・!!!!」







一方通行「無駄だ、お前じゃ俺には勝てねェ。」



バキィィィン!!!!




美琴「あ・・・・!!!!」





一方通行「じゃあまァ・・とりあえずお前は死ンどけ。」




操っていた砂鉄を操作圏外に弾かれ、攻防手段を失った。



動体視力強化?身体強化?

それは無理だ。負担が大きすぎる。



砂鉄を回収する?

これも無理。あいつがそこまで待ってくれるはずがない。




迫り来る一方通行。

回避も防御も不可能。







私に残された道は―――――――――――――――――――――――――――







ザクッ!!!!






美琴「『攻撃』しかないじゃない。」ニヤッ








一方通行「ガッ・・・ハァッ・・・・!!!!」


一方通行の腹部は真一文字に斬られていた。





─────────美琴の周囲に残ったわずかな砂鉄の刃によって。






一方通行の反射膜は有害なモノを反射しているわけではない。

空気や水、重力といった最低限必要なモノ、無害なモノを設定しそれ以外を弾くというものだ。


これを破るとすれば方法は限られる。

まずは能力の無効化・・・だがこんなこと対策済みだろう。それに一方通行を破ったことにならない。

無害で有害なモノ・・・そんなものを作れるはずはない。私の能力は電気であって物質錬成ではない。

処理能力を上回るベクトルを・・・生み出すことは出来ない。

拳を触れる寸前で遠ざからせる・・・不可能ではないが決定打にはならない。いくら強化しても所詮は女子中学生の腕力。

それに彼を熟知しているものでなければこんな方法は使えない。



ならば・・・無数の向きを持つベクトルをぶつけた場合は?




戦闘中、砂鉄ブレードで触れることにより解析、能力を使って解析力を強化。

油断し、近づいてきたところで無限の方向に振動する砂鉄刃で斬る。



殆どの砂鉄は弾かれるだろう・・・が、少しでもすり抜けてしまえばこちらのもの。

研ぎ澄ました砂鉄の刃は、肉を切り裂き・・・決定的なダメージを与える!!!





美琴「アンタは殴られた経験はあるでしょうけど・・・斬られたり刺されたりしたことはないでしょ?」


一方通行「・・・!!!」



経験したことのない、しかも決定的なダメージを受けて能力がまともに使えるはずはない。











──────────その日、『最強』は二度目の敗北を味わった。







美琴「・・・これでよし、と。」


倒れた一方通行をその辺の道路に放っておき、救急車を呼んだ。バッテリーを
弱体化したとはいえ、彼は学園都市にとって重要な存在だ。もし私が殺したとあっては『御坂美琴』の平穏な生活はなくなってしまう。

死んではいない筈だからあの医者にかかれば一命をとりとめることぐらいは訳ないだろう。

しかしその時にはクローン共は処分済み。



美琴「とはいえ・・・今日はこれで終わりね。演算能力が・・・






────────何安心してんの?アンタの死が一日延びただけってことを忘れんなよ?」



00000号「・・・・!!!」


ミサカ妹「おねえ・・さ・・ま・・?これはいったい・・・?と・・」




キャパシティダウンとAIMジャマーを発動し、研究所を去る。どうやら一方通行は回収されたようだ。


寮に戻っておかないといろいろとマズイ。タクシーを捕まえ、寮へと戻る。










美琴「―――――――――寮監、黒子はどこですか?」



寮監「ああ、白井なら風紀委員の関係で今日は帰らないそうだ。」



翌朝 研究所




美琴「起きなさいクローン共、そして永遠に眠りなさい。」


00000号「オラァッ!!!」バリバリ



美琴「無駄。」バリバリバリバリ



最後の抵抗のつもりか、00000号は私に渾身の電撃を放つ・・・がそんなもの効くはずがない。

さらってきたもう一体のクローンとともに電撃を浴びせる。

ついでに気絶させておく



クローンの頭に触れ、ミサカネットワークに侵入する。
まだ病院にいるだろうが、一方通行の演算支援を解除して完全に無効化することを最優先とする。





00000号(体が痛い・・・電撃を浴びせようにも・・・今アイツに電撃を当てたら・・・妹にも影響が・・・)


00000号(・・・私は、見てることしかできないんだ。あの時も、今回も・・・)


00000号(これは・・・罰なんだ。私がアイツから人生のすべてを奪ったから・・・その罰なんだ。)


00000号(・・・なら、おとなしく・・・・・)





美琴「ミサカネットの掌握率90%・・・あと少し・・・・!!!」


10000人近いクローンとそれを統率する打ち止めの掌握には、恐ろしいほどの演算能力が必要である。
私は今、電気的に能力を底上げしたうえでミサカネットワークの掌握を行っている。
それはウイルス除去とは比べ物にならないほどのものだ。


前回より強固なセキュリティを施したのか余計に手間がかかる・・・が。




美琴「掌握完了、あとは死の命令を出すだけね。」


上位個体に命令を出させる。

痛覚暴走、内臓機能の穏やかな停止・・・など。

鋭い痛みをゆっくり味わいながら死んで行って貰おう。







命令完了まであと五秒。
















黒子「───────────風紀委員ですの。誘拐と殺人未遂の現行犯で拘束させていただきますわ・・・・・・御坂美琴。」













美琴「・・・・・どういうこと?アンタには確かに洗脳を・・・初めてだから失敗した?」


黒子「いいえ、洗脳は完璧でしたわ・・・私が上条当麻に会うまでは。」


美琴「・・・なるほどね。」



黒子「そこの二人は・・・・・お姉さまと・・・クローンですの?」


美琴「プッ、アハハハハハ!!!!何を言っているの?アンタが尊敬する御坂美琴はこの私・・・でこいつは!!!」



ガン!!



00000号「ぎゃっ!!・・・あ、ガァ・・・」


そう笑い、叫びながら私は00000号の髪を引っ張り、床にたたきつけ頭を踏みつける。



美琴「言いなさい。アンタが何者か、アンタが何をしてどうしてここにいるのか・・・洗いざらい吐きなさいよ。」



さあ吐け、お前が私にした仕打ちの数々を。お前の所業を知れば此奴もお前を軽蔑する。

その時のお前の絶望した顔を見せてくれ。












00000号「私は─────────






・・・模造品の身でありながら・・・本物の御坂美琴さんの人生を奪い・・・成り代わって生きてきた・・・卑しき・・・クローン人間・・・です・・・」






美琴「アッハハハハハハハハハハハハ!!!!!聞いた?今の言葉を!!こいつはわたしとなり替わって生きてきた模造品!!此奴の代わりに私は非人道的な実験を受けてきた!!!だからこれは復讐なの!!」

くろ

黒子「・・・・・」


黒子は泣きながら自らの罪を自白する肉塊と、狂い笑う私を見つめている。

軽蔑してるんだろうなぁ・・・自分が今まで信じ、愛してきた『お姉さま』が、他人の人生を奪って成り代わった模造品だと知って。



美琴「ねぇ、気分はどう?あなたが尊敬してきたお姉さまが、こんな卑しい人げ・・・模造品だと知って!!!」


どんな答えが来るのだろう。どれだけ絶望するのだろう。


楽しみでしょうがない。








黒子「────────だから何ですの?あなたを拘束することに変わりはありませんわ。」




美琴「あっそ、死ね。」











バリバリバリバリバリバリバリバリ!!!!!!






普通に反応来てるものに「誰も聞いてない(顔真っ赤)」とか何が気に入らなかったのか謎反応

あ、もしかして作者さんですか?ww

>>342

違います。

美琴「・・・流石によけられるか。」


黒子「当然ですの。一体どれだけ電撃を食らったと思っているんですの?」



動きを封じるために放った電撃が、空間移動で避けられた。
むしろ避けられなければ拍子抜けだ。


美琴「でも、これはどう?」ブワッ



砂鉄の刃が縦横無尽に動き回る。例え空間移動で躱そうと、移動先にも刃を向かわせる。


黒子「くっ・・・これは・・・」シュンシュンシュン


美琴「どう?避けた先にも刃がくるってのは。気持ち悪いものでしょ?」


黒子「これくらい・・・なんてことはッ!!!」


シュン



美琴「!?」



黒子が消えた。

辺りを見回してもいない。クローン共にも異常はない。



ガン!!


美琴「ぐっ・・・上か!!!」



私の頭上2mの地点に空間移動し、踵落としを食らわせたのだろう。脳が揺れる。

一時的に演算が乱れ、砂鉄の刃が崩れる。



黒子「これで終わり・・・ですの!!!」



黒子の拳が私の鳩尾へ向かう。

美琴「なわけないでしょ!!!」


拳を受け止め、衝撃を和らげる。衝撃がびりびりと掌に伝わるが、最悪のダメージは防げた。

そして・・・・



ビリビリビリ


黒子「ぎっ・・・・」


微弱電流を拳に流す。演算能力が回復しきっていないので、大電流は流せない・・・がそれでもかなりのダメージのはずだ。


続けて、身体強化した蹴りを食らわせる・・・がこれは間一髪で避けられる。



黒子「さすがは・・・『御坂美琴』・・・でも」



黒子「こちらに負けるつもりはない!!」



美琴「そう・・・なら仕方ないわね・・・あまり使いたくはなかったけれど・・・・」


黒子「・・・?」



そういいながら、私はある場所へ電流を放つ。





───────攻撃のためではなく、ある機械のスイッチを入れるため




キィィィィィィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!


黒子「・・・こ、これは・・・うぐっ・・・」フラフラ


美琴「キャパシティダウン・・・知ってる、でしょ?」ハァハァ



低能力者以上の能力者の演算能力を妨害する音響装置。私は聴覚阻害して、何とかなっているがまともに聞いた黒子は・・・

立てているのが奇跡だが、能力は使えないだろう。


空間移動は全能力の中でも、特に精密な演算を要する。


だからこそ、自分を移動させた段階で大能力者認定なのだが。




美琴「制限されるとはいえ、あんたを殺す程度の電撃は放てる私。そして能力も使えず、立っているのがやっとのアンタ・・・」


黒子「!!!!!」




美琴「よくやったわね、でももうおしまい。・・・アンタとの生活も悪くなかったわ。」




ビリビリビリビリビリビリビリ!!!!!





大電流が黒子を襲い、その身を焼き焦がす──────────ことはなかった。










パキィイイン!!!!



美琴「......!?」


私の放った電撃が一瞬で消された。この能力は...



美琴「上条....当麻!!!」


上条「...何やってんだ!!御坂!!!!」


三度目の乱入者.....私はいったいどこまでツイてないんだろうか。



美琴「ああああああああ!!!!もう!!何なのよ!!!人生は奪われ!!計画は二度も破綻して!!!いったい私が何したってのよ!!!!」



上条「お前がどんな人生を送って、どんな思いでこんな計画を立てたかは知らない。でも....だから殺していい理由にはならないだろうが!!!」


美琴「うるっさい!!アンタに何がわかる!!!」



そこら中に電流を散らし、キャパシティダウン装置を壊しつつ上条に電撃を浴びせる...が、一瞬で全ての電撃がかき消される。


上条「お前よりも....『ビリビリ』の方がまだ強かったぞ。」




美琴「───────────っ」


今、この男は何と言った?

あのゴミクズよりも私が....何だって?


弱い?

あの欠陥品よりも?

木原式の出力重視の開発を受けた私が?

人生の半分以上地獄を味わった私が?


フザケルナ、コピーに負けるオリジナルなどー──────────────




美琴「黙れえええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!」


ビュン!!!

上条「うおっ!?なんだ....ビーム!?...グッ!!」


バキッ!!!


美琴「ふざけるな!!あんな欠陥品のどこが!!!どこが私より優れてるんだ!!友達もいない!!!能力も私より弱い!!そんな奴のどこが!!」




演算機能がどうやら限界を超えたらしい。
同系統の能力である『原子崩し』すら撃ててしまった。

そして身体強化による猛攻。

右手で触れられないよう、注意を払いつつ確実に追い詰める。



上条「アイツは──────────クローンを妹として見ていた。....命をかけて救おうとしていた。そんな奴がお前より弱いっていうんなら...まずはその幻想を!!」



美琴「幻想じゃない!!現実よ!!」ピト

ビリビリビリ!!


上条「あ...右手が...動かない!!」


美琴「ハァ....ハァ.......右手が動かないように脳に命令を書き込めば.....」


頭に触れ、命令を書き込んだ。もうこれで奴の右手は動かない。

右手に通じる神経全体が障害を負うのだから、右手での無効化もできない。

ビリビリビリビリ!!!



上条「うああああああああああああああ!!」



左手を掴み全身に電流を流した。もちろん防ぐすべもなく、大電流を食らう。




美琴「勝っ...た....やった...ぁ....!!!!」


これで邪魔者はもういない!!
黒子もさっき食らわせた電撃でまともには動けない。


これ以上乱入者がいてたまるか。


さて...計画の再開...だ。



ア...レ.....?





美琴「あ、アレ?...体がうまく動かない...ieoabd何故iwobdl?」

どうやら、呂律も回らなくなってきたようだ。何で?



美琴「?beiw赤beisb汚jeowh血eisb」


何で服が汚れて...血?




エ...ワタシハ....シヌ...ノ....コノママ?

イヤ...ダ.....









美琴「ダレ...か.....た...スケ...て.......」








白い天井。


目が覚めて最初に見えたものだった。



美琴「びょう...いん.....あ、ま..まさか....!!!」




あの場には誰もいなかった筈だ。
上条も黒子も倒れているし、研究所に勝手に入るバカもいない。


入ってくるとしたら学園都市の上層部。



美琴「に、逃げなきゃ.....こ、ろされ......!!!」


口封じに殺されるか、再びモルモットとしての人生を送るか。


いずれにせよ、ここから逃げなければ...





扉が開いた。

冥土帰し「おや、目が覚めたみたいだね?...無理して立たないほうがいい、君の生命に関わるんだね?」


生命に関わるだと?これから私という生命を冒涜する貴様が何を言う?

どうせ実験動物として扱うか、解剖にでも回すんだろ?



美琴「うるっ...さい.....!!ハァ..ハァ..また、地獄に落とされてたまるか!!!!」


演算を拒否する脳を無理やり動かし、電撃を使...えない。




冥土帰し「君は何か勘違いをしているね?まず君をここに運んだのは、私でも統括理事会でもない。」



美琴「え....?」




冥土帰し「.....君の『妹たち』が私を呼んだんだ。」




美琴「!?」



冥土帰し「それにしても昨日は疲れたよ。あの子と君の脳の損傷は甚大なものだったからね?そしてあの三人の怪我も酷かった...昨日運ばれた彼もね?」



何を言われたのか理解できない。

私を生かしたのはあのクローン共?

私はアイツらを皆殺しにしようとした。そんな人間を普通生かすか?

この医者を呼べたなら私を放置すればいい筈だ。


一体なぜ私は生きている?なぜ行かされた?


冥土帰し「ふむ...ここは『彼女』の話を聞いたほうが良さそうだね?......入って来なさい。」


「失礼します....とミサカは若干恐縮ながら入室します。」


美琴「アンタは.....」


19090号「10032号は現在療養中につき、代行で19090号が参りました、とミサカは自己紹介をします。」


美琴「......なんで私を助けたの?アンタやアンタの尊敬する『お姉様』を殺そうとしたのよ?」


19090号「.....『大きいお姉様』がミサカネットに侵入した時...膨大な怒りと悲しみの感情が流れました、とミサカは...回想します。」



美琴「.....!」


19090号「その感情を理解し....我々シスターズの総意を纏めました。『大きいお姉様』が望む通りにしよう、とミサカはシスターズの総意を語ります。」



美琴「え.....」


19090号「『大きいお姉様』が望むのであれが自死を選びます。お姉様や『彼ら』には申し訳ありませんが、ミサカはあなたの意思を汲みたいと思っております、とミサカは.....」



美琴「....私は。」



今まで何を見ていたんだ。


処分すべきクローン?私の人生を脅かす肉塊?




なぜ、アイツらがこの子達を守ろうとしたのか...ようやく理解できた。


こんな事も理解できなかったのか、私は.....


なんだ、アイツの方がよっぽど人間らしいじゃないか。



答えは決まってる



美琴「ごめん...なさい.....あなた達を、殺そうとして.....」


19090号「お、お姉様?なぜお姉様が謝るのですか?とミサカは...」


美琴「やめて!!私はあなたにお姉様と呼んでもらえる資格なんてない!!」



漸く理解できた。私が犯した罪の大きさを。

私がどれほどの存在を消そうとしたのか。


能力が使えるなら今すぐ死んでしまいたいほどの.....


私はこの子達に姉と呼んでもらう資格などない。
ただの醜い虐殺者でしかない。



19090号「いいえ、お姉様は二回もミサカを[ピーーー]のを止めてくれました。お姉様が乱入者を相手する瞬間、安堵していました、とミサカはミサカネットに流れたお姉様の感情を説明します。」



美琴「....でも、私は。」



19090号「謝らないでください。ミサカは既に10031回も殺され、2回も死にかけたのですから。そんなこと気にしていません、とミサカは.....」



もう今すぐ死んでしまいたい。00000号単体なら兎も角、こんな無関係で無垢な彼女達を葬ろうとしていたなど。










00000号「私だって死にたいわよ...姉さん...って呼んでいいのかしら。」










美琴「・・・00000号。アンタを殺そうとしたことについては謝る気はないし許す気もない。」


00000号「・・・やっぱり、私は。」


美琴「だから、アンタも私の罪を許さなくていい・・・これから頑張りなさいよ、『御坂美琴』」


00000号「え・・・」


美琴「妹を守ろうとしたアンタと、殺そうとした私。どっちが『御坂美琴』らしいかなんて比べなくてもわかるでしょ?・・・でも。





もしあんたが『御坂美琴』らしからぬ行動をしたらすぐに『奪いに』行く。それだけは覚えておいて。」




00000号「・・・!!わかったわ、『姉さん』」




これでいい。私が00000号に人生を奪われたのも事実だが、私が妹の人生を奪おうとしたことも事実。


互いに互いの罪を許さない。そして、もし『妹』の危機を救えないようなら私が『御坂美琴』になる。







冥土帰し「水を差すようで悪いけれど、私から一つ提案があるんだけどね?」


美琴s「「?」」

後日


佐天「ねー、今日って転校生が来るんだっけ?」


初春「ええ、確か女の子って聞いてます。どんな子が来るんでしょうね?」



ガラガラガラ・・・




「失礼します・・・本日か柵川中学に通うことになりました、上戸美紗子です。・・・よろしくお願いします。」



佐天「・・・?あれ、あの人どっかでみたような・・・」


初春「気のせいじゃないですか?」




00000号『本当にこれでよかったの?姉さん。』


美琴(アンタこそ、これでよかったの?私は大満足すぎて罪悪感がすごいけど。)





私は私が使った偽名、『上戸美紗子』として生きる。そして・・・



00000号とネットワーク接続する。


遮断権限を持つのは私だけで、いつでも00000号を見ることができる。


00000号は、今まで通り御坂美琴として生きる。


・・・しかし、ちょっとしたトラブルがあったようだ




00000号『ちょっと姉さん!?何で放課後予定入ってるの!?・・・そして黒子のアタックがすごいんだけど!?』



美琴(あーごめん、でもいいじゃない。友達が増えて・・・黒子とあんたって元からそういう関係じゃなかったの?)


00000号『違うわよ!!・・・って姉さん、黒子とどこまで・・・?』


美琴(えーと・・・キスして×××して・・・)


00000号『も、もう言わなくていいわ///・・・ところで佐天さんたちと仲良くやれてる?』


美琴(すごくいい子たちね。常盤台の子と遜色ないわ・・・)


00000号『まさか姉さん・・・そっちの趣味が・・・』


美琴(・・・否定はできないわね。)




色々と禍根は残ったが(主に私のせいで)それは妹への罰だ。


私はもともとの願い『普通の生活をする』ことができている。


『御坂美琴』は妹に預けた。









もう、私の出る幕はない・・・はずだった。







美琴「大覇星祭?」


初春「そうです!・・・って上戸さん知らないんですか!?」


美琴「あはは・・・ずっと引きこもり生活だったから。」


佐天「大覇星祭は外部の人も来る世界的なイベントだよ・・・私の母さんや弟も来るって言ってたっけ」


美琴「・・・母さん。」


初春「上戸さんも親御さんが来るんですか?」


美琴「あー・・・・・私、置き去りだから。」


初春「あ・・・・すみません。」


美琴「きにしなくていいよ。慣れっこだしね。」


佐天「上戸さんは何か役員にでもなるの?」


美琴「私は、飲み物でも売り歩こうかなって思ってるけど。」


初春「アルバイトですか!?・・・レベル3でもそんなにお金がないんですね。」



上戸美紗子の戸籍を偽造する際に迷ったが、レベル3として生きることに決めた。

電撃しか使えないことにしておけばそこまで違和感は持たれない。




00000号(姉さん、ママに会わないの?来るって言ってるけど。)


美琴(私に会う資格なんてないわよ。『美琴』が会いなさい。)


00000号(・・・姉さんがそういうなら)



私にママに会う資格などない。妹を殺そうとした私に、母親に会う資格など・・・・・・







美琴「お飲み物はいかがで──────あっ」



00000号「あっ。」



美鈴「あれ?美琴ちゃんのお友達?」




数時間前



美琴(あの演説何なのよ・・・あれなら美琴がやったほうがよかったんじゃ・・・)


00000号(私は・・・ちょっとね。)


美琴(あの件ね。・・・わたしそろそろバイトに行かなきゃだから。・・・今ママと一緒にいるんでしょ?)


00000号(うん・・・今のところ疑われてはいないみたい。)


美琴(当たり前でしょ・・・今まで連絡を取ってた『美琴』はアンタなんだから。)



互いにミコトネットワーク(10032号命名)で連絡を取り合い、鉢合わせしないように細心の注意を払ったはずだった。


なのに・・・



美琴(なんでここにいるのよ!!)


00000号(ごめん!ママが席を移動して・・・)


美琴(・・・今はとにかく私に話を合わせなさい!!いいわね!?)




美琴「御坂さんには、以前助けてもらったことがありまして。あと今も能力の件でお世話になってます」


00000号「ママ、この人は一つ下の上戸美紗子さん。常盤台の人ではないけど、私の友達よ。」


美鈴「へー、美琴ちゃんこの子のこと助けてあげたんだ。えらいねー。」


美琴「ええ、能力が同じということもあり、今でもお世話になってます。ところでお飲み物はいかがですか?」


00000号「あ、じゃあ私はヤシの実サイダーで。」


美鈴「私はいらないかな。」


美琴「そうですか・・・では。」




美琴(・・・ばれてないわよね?ちょっと借りるわよ。)


00000号(ばれてはいないみたい・・・というか私のヤシの実サイダー飲んでる。)


美琴(・・・人のものを奪いたくなる遺伝なのかしら。)


00000号(・・・・あまり笑えないからやめてよ。)





美鈴「・・・ちょっと飲みすぎちゃったみたい。トイレ行ってくるね?」


00000号「なら最初から飲まないでよ・・・」



どうやら、上手くいったようだ。当然といえば当然だ。

私と彼女が入れ替わったのはずっと昔。

今まで連絡を取り合ってきた美琴はあの子なのだから。



ママにとっての『美琴』は彼女こそふさわしい。


私の出る幕はもうどこにもない





美鈴「あ、いたいた。やっぱりコーラ買ってもいいかな?上戸さん・・・だっけ?」


美琴「!?」



なぜ!?なぜ今買いに来た・・・!?

どういうこと!?


00000号(わからない・・・トイレに行くって!!)


とりあえず今は何とかごまかすしかない・・・



美琴「申し訳ありません。コーラは現在売り切れでして。」


美鈴「あらら、やっぱ人気あるんだねぇ。ところで美紗子ちゃんってさ・・・美琴といつ知り合ったの?」


美琴「え、ええ・・・数か月前に、私がスキルアウトに絡まれているところを助けられて・・・」



即興で今作った話をかたる。あとで話を合わせてもらおう。

今はとにかく、この場をどう乗り切るかだ。この場さえなんとかできれば、光学化粧で姿を変えて・・・・



美鈴「ふーん、やっぱ美琴ちゃんらしいねー・・・」


美琴「ええ、御坂さんは全ての電撃使いのあこがれの的です!!」



よし、何とかごまかせている。あとは・・・



美琴「あ、そろそろ行かないと。すみません。」


美鈴「あらそう?まだ聞きたいことが一つあるんだけど。」


美琴「?」










美鈴「美琴(あのこ)は誰なの?美紗子(みこと)ちゃん。」






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