天才アルミン・アルレルトと愉快な仲間達 (9)

進撃の巨人のSS
最新話までのネタバレ前提の話となっているので注意

※アルミンキャラ崩壊
ミカサは両親が生きてる設定なので性格は普通の女の子


844年

アルミン「エレーン!おーい、エーレーン!」

ミカサ「あ、おはようアルミン」

エレン「おーう。どうした?」

アルミン「エレーン!エルエェェン!!」

エレン「なんだよ!?」

アルミン「これを見てくれ!!」バンッ

ミカサ「おじいちゃんの本っ」

エレン「いつものおじいちゃんの本がどうした?」

アルミン「壁の外には、海と呼ばれる広い塩水があるんだ!!」

エレン「塩水だって!?そんなの商人が取り尽くしちゃうよ!」

ミカサ「そんな…私達も急いで取りにいかないと」オロオロ

アルミン「いや、取り尽くせないほど海は広いんだよ、エレーン!!」

エレン「んなわけ…」

アルミン「広いんだ!!!」キラキラキラリンチョ

ミカサ「物凄く目が輝いてる」

エレン「…!」

アルミン「海以外にも、炎の水や氷の大地や砂の雪原……んーっ!いつか外の世界を、探検出来たらいいなぁ!!」

エレン「へっ、そうだな」

ミカサ「外の世界…」ポワワ~ン

アルミン「く~っ!早く大人になりたいぜ!」

ミカサ「?アルミン、次のページに書いてあるものは何?」

アルミン「ん?」

ミカサ「なんとか人は…道で、繋がってる?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1510338320

アルミン「ああ、このページね…実はね、僕にもさっぱりなのさ。文字も所々消えてるし」

エレン「道って何のことだろうな」

ミカサ「エレンの家から近所のパン屋さんまでは道が繋がってるよね」

エレン「うん。たぶんそういうことではないな」

アルミン「これは僕の推論だが…」

エレン「お!」

ミカサ「来た、アルミン推理!!」

アルミン「道とは…人と人との間で繋がっている何かの事ではないだろうか」

エレン「………ん?」

ミカサ「???」キョトン

エレン「何を言ってんのかさっぱり分からんぞ」

アルミン「ああ!僕にもさっぱり分からん!!」

エレン「分からんのかよ!!」

アルミン「でも…書いてある感じから…そういう事なのではないかと思うが…」

アルミン「よし、実験してみよう!」

ミカサ「実験?」

アルミン「ああ、実験だ!」

アルミン「僕は人類の平和を願っている…かなりね。それはもう凄まじく」

エレン「そうか、そんなにもか」

アルミン「だから、もし、人と人とで何かの道で繋がっているのだとしたら、壁中の人達に僕の平和を愛するハートを届ける事も可能かもしれない!」

ミカサ「なるほど!さすがアルミン!」

エレン「お前本当に意味わかってるか?ミカサ。俺は全く分からんぞ」

アルミン「よ~し、届けるぞ!道を通して!」

アルミン「人類よ!平和を愛するハートを貫け!貫けえええ!」

エレン「…」

アルミン「ほら、エレンも一緒に!」

エレン「え!?」

アルミン「平和を愛するハートを貫けえええ!」

ミカサ「へ、へーわを愛するハートを、つ、つらぬけー!」

アルミン「ミカサ、もっと頑張って声だして!」

ミカサ「つ、つらぬけーっ!」

エレン「………」

アルミン「はい、エレンも一緒に!!!」

エレン「あーもう!やりゃいいんだろ!」


「平和を愛するハートを貫けえええ!!!」







アルミン「…はあ、はあ、何か…届いた感じはしたか?」

ミカサ「う、うん…何だか、身体が熱いよ…」ハアハア

エレン「それはデカイ声出しまくったからだろ…」ゼェ


ガキ大将「ギャハハハハハ」

ミカサ「あ、いつものアルミンいじめる悪い人」

ガキ大将「お、異端者三人組が居るぜえ!」


アルミン「…変わってないな、あいつら…」

ミカサ「届かなかったみたいだね」

エレン「やっぱアルミンの推理は少しぶっ飛び過ぎてたんだよ」

アルミン「そうかなぁ…もう少し試してみる?」

ミカサ「へーわを愛するハートをつらぬけーっ!」

アルミン「僕のハートよ、全人類に届けえええ!!!」

エレン「おい、あんまりデカイ声で騒ぐなよ。近所迷惑になっちゃうだろ」

ガキ大将「…なにしてんだあいつら…」



時は遡り…少し過去に戻る


パラディ島 境界線


グリシャ「なに?」

クルーガー「壁の中で人を愛せ…それが出来なければ繰り返すだけだ」

クルーガー「同じ過ちを、何度も」

グリシャ「…」

クルーガー「ミカサやアルミン、皆を救いたいのなら…使命をまっとうしろ」

グリシャ「ミカサ?アルミン?誰の事だ?」

クルーガー「そして………」











クルーガー「平和を愛するハートを貫けえええ!!!」


グリシャ「はいぃ!?」ビクゥッ

クルーガー「…」

グリシャ「…」


クルーガー「…」


グリシャ「…い…今のは…?」

クルーガー「さぁ…?わからない。誰の記憶だろう」

845年


「行ってらっしゃい…エレン…」

「エレン」 「エレン!」



エレン「んあっ!?」ガバッ

ミカサ「起きて、エレン…日が暮れちゃう…」

エレン「悪い…なんか、すっげえ長い夢を見てた気がするんだけど、あれ、なんだっけ?」

ミカサ「…」

エレン「!」

エレン「なんで泣いてるんだ…?ミカサ…」

ミカサ「だって…日が暮れて暗くなったら怖い…」

エレン「…そうか」

ミカサ「早く帰ろう」

ミカサ「…誰にも言わないでね」

エレン「言わねえよ…」ザッ

エレン「うおっ!?」ズルンッ

ベシャアアアッ!

ミカサ「エレーン!?」ビクゥッ

エレン「痛ってぇ…ちくしょう…木の根っこに引っ掛かった…」

ミカサ「エレン…大丈夫?ちょっと泣いてる」

エレン「誰にも言うなよ!?」

ミカサ「い、言わない」


エレン「薪拾い手伝ってもらって悪いな」

ミカサ「私の家にもいるから」

ハンネス「よう、早く帰らねえと日が暮れちゃうぜ、二人とも」

エレン「ハンネスさん!なんか酒臭いよ!」

ミカサ「こんにちは」ペコッ

ハンネス「ん!?おい、ミカサ、目が赤いぞ!?エレン、お前ミカサちゃんに何かしたのか!?」

エレン「何もしてねえよ!?」

ミカサ「ち、違うの…これは、えっと…木の根っこに引っ掛かって転んじゃって…」

エレン「それは言うなよって言っただろ!?」

ミカサ「え、ち、違うよ!私のこと…っ」

ハンネス「お前やっぱり何かしたのか!?」

エレン「してねえよ!?」

ミカサ(えっと…日が暮れそうで怖かったなんて恥ずかしくて言えないし…木の根っこで転んだことにしたらエレンが自分のことだと思って怒っちゃう…ハンネスさんお酒は勤務中に飲んじゃダメだし…えっと…だから…)

ミカサ「日が暮れそうで急いで帰ろうとしたらお酒のビンにつまずいて転んで痛かったの!」

エレン「…」

ハンネス「お酒のビンにつまずいたのか…」

ミカサ「う、うん…」

ハンネス「…ビンのポイ捨てしてる奴が居たら厳重注意しておくよ」

ミカサ「あ、ありがとうございます」

カンカンカンカン

ミカサ「!!」ビクッ

ハンネス「お、調査兵団が帰ってきたな」

エレン「相変わらずこの音が苦手なんだな、ミカサ」


ザワザワザワ

調査兵「…」ボロッ

エレン「…!!え?」

ハンネス「ひでえな…またボロボロじゃねえか」

ミカサ「うう…」グシッ

エレン「おい、あんま服引っ張んなよ…破けちゃうだろ…」


シャーディス「我々は…今回も、また…何の成果も得られませんでしたあああ!!」


市民「ったく、何度目だよ、また兵を無駄死にさせてよ…」

市民「役に立たねえ税金泥棒だな」

市民「巨人を倒すなんて口先だけの奴等…」

エレン「…!!」ギリッ

ミカサ「!え、エレン、叩いちゃだめ!」

エレン「止めんな、こいつら…必死に戦った兵士を…!」グッ

「口先だけはお前だあああ!!!」

パコオオオンッ!!

市民「ふおっ!?」

アルミン「いったあああ!ケンカ慣れしてないのに殴るもんじゃないなぁ!!」ピョンピョン

エレン「アルミン!?」

ミカサ「いつの間に!?」

アルミン「命がけで大事なものの為に戦い傷付いたものや死んでいったもの達に何たる言い草かあ!?確かに被害ばっかで税金泥棒も否定できんが、彼等もそれでも頑張ってんだよ!お前達の発言はモラル的に人間的にアウトだあああ!!!」

市民「このガキ…!」


アルミン「弱っちい僕だが、曲がったものからからは逃げも隠れもしないぞぉ!」

エレン「逃げるぞ、アルミン!」グイッ

アルミン「うへっ!?」

ミカサ「あ、」

エレン「ミカサも走れ!」ガシッ

ミカサ「ま、待って、早いエレン…!」ヨロヨロ

アルミン「こら!女の子のスピードに合わせて差し上げろエレーン!!」

ハンネス「あーもう!ミカサとアルミンは俺が担いでく!」

ミカサ「ハンネスさん!」

エレン「頼りになるぜ!」

ハンネス「なにがだ!!」

エレン「ところでアルミン…いつから居たんだ?お前」

アルミン「ああ…実はね。君たち二人が薪拾いしてた時から…」


アルミン「ずーーーっと、見てたよ。…陰で」

ミカサ「え!?」

エレン「話し掛けてこいよ!?分かんないだろ!?」

イェーガー家

エレン「ただいまー」

カルラ「おかえりなさい」

グリシャ「おや、ミカサとアルミンも来てくれたのかい?」

ミカサ「私は暗くなる前に帰ります」

アルミン「おばさん、今日も美味しそうなご飯の匂いがしますね!」

カルラ「ウフフ、ありがとうアルミンくん」

エレン「…少し、話があるんだ」

ミカサ「…」

エレン「俺、やっぱり調査兵団に入りたい」

グリシャ「…」

カルラ「エレン!?あなたまだそんなことを言っているの!?」

エレン「今日…見て思ったんだ。どれだけバカにされようと、何も出来なく死ぬことになっても、誰かが続いていかなくちゃいけない。でないと、本当に今まで死んでいった兵士が報われない!」

カルラ「それでも…私はエレンにそんな危ない場所には…!」

アルミン「エレン!親の気持ちも汲み取りたまえ!急にそんなこと言われて、「うむ、そうなのか」と答える親は居ないぞ!」

ミカサ「そうだよ…危ないよ…」

グリシャ「うむ、そうなのか」

アルミン「居たあ!!?」

カルラ「あなた!?あなたもエレンを止めて…」

グリシャ「カルラ、人の探求心とは、人に言われて抑えられるものではないよ」

カルラ「…!?」

グリシャ「船の時間だ、そろそろ出る。エレン…家に帰ったら、ずっと秘密にしていた地下室を見せてやろう」チャラッ

エレン「え!?見せてくれるの!?」

アルミン「いいなあ、いいなあ!僕も見たいなあ!グリシャさん、僕にも見せて!!」

ミカサ「わ、私も見たい」

グリシャ「いや、そんなお友達と一緒に見るようなものでは無いが…」


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