【モバマス】速水奏「本当にお馬鹿さん」 (14)

お初にお目にかかります。
友人に進められてデレステをはじめ、そこからアイマスシリーズにドップリはまってしまいました、新米Pです。

限定奏ちゃんを引けなかった悲しみから立ち直るため、SSを描くことにいたしました。

すでに書き終わったため、投下するだけでございます。
もしかしたらキャラ崩壊しているかもしれません。

また、新米P故ににわか知識がございます。
不快な点などございましたら、指摘してくださるとありがたいです。

地の文を含みます。それではよろしくおねがいいたします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1510243104

---あなたは本当にお馬鹿さん。

あれはあなたが担当になってから一ヶ月くらい経った時だったかしら。

キスをねだったの。もちろん冗談で、よ。

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パソコンとにらめっこしながらカタカタとキーボードを打ち付けるあなたに、私は後ろからそっと近づいたの。

速水奏(以下奏)「ねぇ、プロデューサーさん。私にキスをしてくれないかしら」

私が突拍子もなくそんなことを言うもんだから、とっても戸惑っていたわね。

モバP(以下P)「は?キ、キス?」

奏「そう、とろけるほどに情熱的な…」

P「わかったわかった。仕事片付いてからな。」

私がいいかけた言葉を遮るように貴方はそう言ったわ。

奏「うふふ、楽しみにしてるわね。」

それまでもあなたをからかうような冗談を言っていたから、この時は適当にあしらわれただけだと思っていたわ。

その後は、仕事が終わったら家まで送ってくれると言っていたから、事務所で雑誌を読みながら待っていたの。

「ふぅ」、とプロデューサーの吐息が聞こえた。

仕事が片付いて一息ついたんでしょうね。
私はお茶でも出そうとソファを立ち上がったの。
するとデスクの方からあなたがこちらに向かって歩いてきた。

奏「あら?どうしたの?キスしたくなっちゃっ…」

私がまたからかおうという言葉を言い終わる前に、あなたは私の頭の後ろに手を回して、グッと自分の方に抱きよせたの。

奏「ば、ば、ばかじゃないの!?何してるのよ!?」///

P「は、はぁ!?バカ!?奏がキスしようっていったんじゃないか!!」

鳩が豆鉄砲を食らった顔ってああいう顔を言うのね。
その時のあなたったら本当に面白くて笑ってしまったわ。照れ隠しもあったのだけれど。

奏「ふふっ、ふふふっ、そんなの冗談に決まってるじゃない。」

P「えぇ?冗談なのか?」

奏「当たり前でしょう?というか、貴方はプロデューサーよ?キスなんてしちゃダメじゃない。」

P「えぇ!?プロデューサーってキスをしちゃダメなのか!?」


さすがの私も呆気に取られたわ。


奏「プロデューサーがしちゃダメ、というよりアイドルにしちゃダメなのよ?」


私はいい大人に一体何を教えてるのかしらね。


P「なんでダメなんだ?」

奏「本気でいってるの…?アイドルに恋愛は厳禁と言ったのはあなたでしょう?」

P「キスって恋愛に含まれるのか?」


もう、バカって言うより常識が欠如してるのかしら。


P「だってほら!外人だってスキンシップでキスをするだろ?」


はぁ、と私はため息をついた。


奏「流石の外国人でも、そんな簡単に唇は合わせないと思うわよ?」

P「あぁ、それもそうか…。」


なーんだって顔しながら貴方は帰る準備を始めて、「ほら、いくぞ」って私を呼んだ。

帰りの車内でもいつも通りの会話。
あんなことがあったのにそんなに余裕でいれるなんて、本当にお馬鹿さんなのね。いえ、能天気というべきかしら?

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(訂正)
すんでのところで私の手のひらがあなたと私の唇の間に入ったわ。

奏「ば、ば、ばかじゃないの!?何してるのよ!?」///

P「は、はぁ!?バカ!?奏がキスしようっていったんじゃないか!!」

鳩が豆鉄砲を食らった顔ってああいう顔を言うのね。
その時のあなたったら本当に面白くて笑ってしまったわ。照れ隠しもあったのだけれど。

奏「ふふっ、ふふふっ、そんなの冗談に決まってるじゃない。」

P「えぇ?冗談なのか?」

奏「当たり前でしょう?というか、貴方はプロデューサーよ?キスなんてしちゃダメじゃない。」

P「えぇ!?プロデューサーってキスをしちゃダメなのか!?」


さすがの私も呆気に取られたわ。


奏「プロデューサーがしちゃダメ、というよりアイドルにしちゃダメなのよ?」


私はいい大人に一体何を教えてるのかしらね。


P「なんでダメなんだ?」

奏「本気でいってるの…?アイドルに恋愛は厳禁と言ったのはあなたでしょう?」

P「キスって恋愛に含まれるのか?」


もう、バカって言うより常識が欠如してるのかしら。


P「だってほら!外人だってスキンシップでキスをするだろ?」


はぁ、と私はため息をついた。


奏「流石の外国人でも、そんな簡単に唇は合わせないと思うわよ?」

P「あぁ、それもそうか…。」


なーんだって顔しながら貴方は帰る準備を始めて、「ほら、いくぞ」って私を呼んだ。

帰りの車内でもいつも通りの会話。
あんなことがあったのにそんなに余裕でいれるなんて、本当にお馬鹿さんなのね。いえ、能天気というべきかしら?

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な、なんて大切な一文を抜かしてしまったんだ…。

この一文がないとキスしちゃってますね…。

猛省

あれは初めてのライブの時の事ね。
私はライブで確かな手応えを感じて、出番が終わってすぐにあなたの方に駆け寄ったわ。

P「奏…!」

あなたも何か手応えを感じてたのかしら
涙目になりながら私の方に走ってきた。

私も受かれていたのかしらね、ジャンプであなたに飛び付いたわ。
私をしっかり受け取ったあなたはくるくる回り始めたの。


P「奏!奏!!すごかった!本当によかった!!もう言葉じゃ言い表せない!!」

奏「ちょ、ちょっと!さすがにはしゃぎ過ぎよ!降ろして!//」


回りの皆はヒューヒュー好き放題いってたわね。

私を降ろしてから少しして、すごい勢いでステージから人影が飛んできたわ。

日野茜「ボンバーーーーーー!!!」

P「う、うわあぁあ!!」

あなたは押し倒されてたわね。

茜「Pさん!やりました!やりましたよ!!」ウルウル

P「わかった!わかったから茜!一回どいてくれ!い、いろいろ当たってるから!!」


誰の目から見ても、あなたはどいてほしいわけじゃなさそうだけど。


茜「はっ!失礼しました!!!でも興奮が覚めないので、ちょっと走ってきます!!ボンバーーーーー!!!」


彼女はすくっと立ち上がるとすごい勢いで走り去っていったわ。


奏「なに鼻の下を伸ばしてるの。」


仰向けで倒れているあなたの顔を覗きこんで、ジトっと睨み付けた。


P「の、伸ばしてなんかないぞ!!…、ん?なんだ奏、もしかして妬いてるのか?」

奏「付き合ってらんないわ。もういくわね。」

P「あ!おい待てよ!冗談だってば!」


…妬くに決まってるじゃない。私が抱きついたときはなんともなかったくせに。


--「バカ…」

それから一週間は口を利いてあげなかったわ。

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「はぁ、ついうっかりしてたわ。」

あの時は…、確か友達の家で映画を見ていて、つい熱中して12時を回ってしまったんだっけ。
友達は危ないから家に泊まっていきなって言ってくれたけど、つぎの日は仕事があったしその友達の家から事務所が離れていたから、家に帰ることにしたの。

「あ、そういえば携帯…。」

映画に集中するために電源を切っていたんだっけ。まあ、どうせ独り暮らしだし心配してくれる人なんていないんだけどね。
そんなことを考えていたら電源がついた。

不在着信が30件以上来てたの。全部あなたからよ。
私は心配してくれてたのかなって思ったらちょっと嬉しくなって、その番号に電話を掛けたの。

ガチャッ

奏「うふふ、どうしたの?もしかして心配し…」

P「奏!?奏か!?いまどこにいるんだ!!」

あなたの声は涙声だったわ。

しばらくしてすごい勢いで車が走ってきた。
なかからあなたが降りてきてあたしの方に向かって走ってくる。


奏「なにそんなに慌ててるのよ、お馬鹿さん…」


あなたは手を大きく振りかぶったわ。
たたかれると思って目を瞑った。

ギュッ

あなたは勢いよりもやさしく私を抱いた。


P「バカはお前だバカ!!忘れ物を届けようと思って、電話をかけても繋がらないし家の明かりはついてないし…、本当に拐われたのかとおもったんだぞ!?」


あなたは泣いていたわ。
わたしの事なんて、誰も気に止めてないと思ってた。でもね、違った。あなたがいたの。
いい大人が号泣して、その姿を見ていたら嬉しさと申し訳なさでいっぱいになって、それで私も号泣してしまった。

奏「ごめんなさい…ごめんなさい!」

我ながら本当におろかな考えだったわ。
こんなにも馬鹿正直に私に向き合ってくれる人がいたのに。

あなたはすごい嗚咽をして泣いていた。
そのまま何かが飛び出してしまいそうだった。
だから私はキスしたの。あなたからなにも出ていかないように。
そして私からもなにも出ていかないように。
ふふふ、笑っちゃうでしょ?最初は私がキスをしてはダメ、なんていってたのに。

ファーストキスは甘酸っぱいってよくいうわよね。
でもね、あたしにはあのファーストキスはちょっとしょっぱ過ぎたかしら。
お互い涙でぐちゃぐちゃだったから…。




そういえば、なんであの時はパパラッチに捕まらなかったのかしら。

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奏「それからは…」

?「奏さん、そろそろお時間です。」

奏「わかったわ。」


野暮な人ね。最期の時くらいもっと思い出話をさせてよ。


奏「ねぇ、あなた。」


あなたの安らかな笑顔のしわしわな肌に手をそっと当てる。


奏「なんで…、なんで…私より先に逝くのよ…。」


こんなことを聞いといてだけど、それが正解かもしれないわね。
だって私が先だったらあなたは立ち直れないでしょう?


奏「妻をのこして先に逝くなんて、本当にダメな夫で、本当にお馬鹿さん…」


白くなったあなたの肌をそっと撫で上げる。


奏「はぁ、ほんと、なんでこんな人を好きになったのかしら。」


その答えは単純で、すぐに自分で頭に浮かんで、「あぁ」と声をもらす。




「そっか、私もあなたと同じくらいお馬鹿さんだったわ。」



その言葉を放った瞬間、あなたが笑ったような気がしたの。

「奏は本当にバカだな。」

そういわれた気がして、自然と涙が溢れてた。

目尻からおちた雫はシワだらけになった私の頬を伝い、やがて顎の先にたどり着く。
行き場を失った雫はゆっくりとあなたの唇に落ちて弾けた。
私はそれを拭くように、あなたの唇に口づけをした。

人生最期のキスで、あなたとのさよならのキスは、ファーストキスに負けないくらいしょっぱかった。

おしまいです。

駄文失礼いたしました。

ごめんなさい、このスレに慣れていないので、変な連投になってしまいました。

以上でおしまいです。

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