【城プロ】やくも「千狐が有能……?」 (6)

所領


千狐「これだけの霊珠(れいじゅ)があれば城娘を呼び出せるかもしれないなの」

殿「」フアンゲ

千狐「ココココーーーーン!」


説明しよう。千狐は霊珠を使う事で城娘を呼ぶことが出来るのだ。

ただしその日の気分や調子により予想もしない事が起こる事もある。


やくも「殿さん!やったけんね!強い城娘が出ただに!」

殿「」やったぜ。

千狐「やっぱり有能なの!」

殿「」ナデナデ

千狐「~♪」

やくも「でも殿さんって『埋める』とか『燃やす』『無能』とかよく言ってるけんね」

千狐「ほ、本当なのですか……殿……?」

殿「」メソラシ

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千狐「……酷いの!殿の……殿のバカぁーーー!」

殿(追いかけるか)

やくも「……千狐も大変なんね」

二本目:多賀城「巨乳狩りだと?」


所領内 午の刻


柳川城「最近、多くの城娘が襲われる事件が多発しています」

千狐「被害者は上野伊賀城さん、多聞山城さん、滝山城さんに鬼ヶ城さん……」

千狐「其れ以外も沢山……幸い城娘の力は奪われていませんが」

殿「」ウーン

柳川城「何か共通点でもあるのでしょうか……?」


多賀城「……胸だ」


千狐「そ、その声は多賀城さん!?」

多賀城「巨乳は敵なのだ……わらわだってもっとあ゛れ゛ばぁああああああ!」

柳川城「つまり犯人は多賀城さんという事……ふふ、名探偵ですね!」

多賀城「待つのだ。真犯人は所領内にいる!」ビシッ!


千狐柳川城殿兜「「「な、なんだってー!」」」」


多賀城「マヌケが出たようだな……ノラノラノラノラノラノラナノラッ!」

多賀城の石弓が敵の胸を貫く!

兜「グワーッ!サヨナラ!」


千狐「どうやら兜たちは『胸が大きい城娘』を強いと思って襲っていたみたいです」

柳川城「しかし何故おそわれなかったのでしょ……多賀城さん?」

多賀城「敵は根絶やしぞ……胸こそすべてではない事を敵を討って証明されん!」

多賀城「離すのだ!これ以上胸の……おっぱいの事でいじられたくないのだ!」

殿「多賀城、結婚しよう」

千狐「……え?」

多賀城「わ、わらわは胸も無いし……それに子供みたいって……」

殿「そこがいいんだ。それに一途で真っすぐな所が好きだ。だから」

多賀城「よ、よろしくお願いいたします……殿」


柳川城「何ですこの展開」

千狐「知らんなの」

三本目:鳥取城「お腹減りましたね……」


因幡 森の中


鳥取城「うぅ……かれこれもう3日も食べていません……」

鳥取城「こ、このまま……で、は……」バタリ


所領


鳥取城「こ、ここは……?」

千狐「目を覚ましましたわ!」

三木城「ここは所領だよ!ここに居ればご飯はあるから安心なんだ!」

鳥取城「そうなのですか……?ではコメの買い占めだとかは……」

三木城「それは無いよ!だからこれ食べて!ね?」

鳥取城「おかゆ……うぅ……こほこほ!」

千狐「だ、大丈夫!?」

鳥取城「はい……うぅ……」

三木城「……千狐ちゃん、少し2人にしてくれないかな」

千狐「……わかりましたわ」


彼女はいつもの雰囲気と違う事を察し、静かに戸を閉めた


三木城「……飢え程怖いものは無いんだよね、分かるよ」

鳥取城「な、何故分かったのですか!?」

三木城「うなされてたからね。しかも大声で」

鳥取城「お恥ずかしい限りです……あぁ……」

三木城「私も同じなんだ。どんどん攻められて、なのに小荷駄部隊は来なくて……」

三木城「だから食べれるときに沢山食べておくようにしているんだー」

鳥取城「そういうもの……なのでしょうか」

三木城「そういうものだよ。さ、どんどん食べて食べて!なんならお代わりも漬物もつけちゃうよ!」

鳥取城「ふふっ。なんだか助かりますね」


吉田郡山城「私も三木城ちゃんを食べたいですね」

殿「お前後で天守来いよ」

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