緒方智絵里「ちょっぷ軍隊」 (25)

 モバマスより緒方智絵理のゆるいSSです。
 一部独自解釈、キャラ崩壊的な描写などありますためご注意ください。
 元ネタはラーメンズです。
 
 主に台本形式で進行します。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1509815585



モバP(以下P)「………………」

P「チョップ軍隊とは?」

智絵里「ちょっぷ軍隊は、ちょっぷだけで戦う軍隊のことです」

P「そのまんまだねぇ」

智絵里「なので、攻撃範囲は」シュバババ

智絵里「このくらいです」

P「まあ両腕の間合いに限るよねぇ」


P「それで、チョップ軍隊はなぜ俺のもとへ?」

智絵里「その、護衛をしないといけませんので……狙われてるから」

P「えっなに俺狙われてんの」

智絵里「はい。命とか……あと貞操とか」

P「貞操も!?」

智絵里「だ、大丈夫ですっ、プロデューサーさんの命は私が守りますっ」

智絵里「貞操も責任持って頂きますからっ」

P「さらっと問題発言したな今」


P「それに軍隊とは言うけれど、一人のようじゃないか」

智絵里「それを聞いてしまうのですか……」

P「おっ地雷踏んだかな?」

智絵里「ちょっぷ軍隊はかつて、五人からなる精鋭小隊でした」

智絵里「ですが激しい戦いの中、一人、また一人と倒れ……」

P「バックボーンが意外と重い」

智絵里「昔あらゆる戦場で粋に暴れ回りましたが、今じゃ世の中荒れ放題……」

智絵里「ぼやぼやしてると、後ろからちょっぷです」

P「どっちもどっちも……」

智絵里「どっちもどっちも!」

智絵里「なのです」

P「なるほど……すまなかったな、辛いことを話させてしまって」

智絵里「いいんです。プロデューサーさんには、私の全てを知っておいて欲しかったから……」


P「…………」カタカタカタ

智絵里「…………」ピトー

P「ところでチョップ軍隊さんや」

智絵里「なんでしょうか」ピター

P「あんまりくっつかれるとお仕事がしづらいんだがね」

智絵里「ちょっぷ軍隊の射程距離はとても狭いので……」

智絵里「こうしてくっついていないと、あなたを守護(まも)れません」

P「そうか……だったら仕方ないな」

智絵里「仕方ない、です」

智絵里「……えへへ」ピトー

P「大変いい匂いがする」

智絵里「///」

智絵里「えいっ」シュトッ

P「あいたっ」


?「それまでだ、チョップ軍隊!」

智絵里「はっ、この声は……」

  シュタッ

晴「オレはキック軍隊! 久しぶりだな、チョップ軍隊!」

P「キック軍隊とは……!?」

晴「キックだけで戦う軍隊だ」

P「わかりやすい!」

智絵里「きっく軍隊……! あなたもここへ来ていたんですか……」

智絵里「プロデューサーさんの命と貞操が狙いなんですね!?」

晴「いや貞操は別にいらねーけど」

晴「とにかく、ここで会ったが百年目だ! あの時の戦いの決着を付けようぜ、チョップ軍隊!」

智絵里「やむを得ません……私はここで死ぬわけにはいかないから……」ユラァ

P(因縁の相手なんだ……)


晴「行くぜ! てやぁぁああっ!!」キックキックキック

智絵里「えいえいえいえいっ」チョップチョップチョップ

   シュババババババ
   ガシィッ ドドーン
   メメタァ

晴「はぁ……はぁ……腕は落ちてねーようだな……」

智絵里「晴ちゃんこそ……足は鈍っていないみたいですね……」

晴「……ふぅ、わりーな智絵里。試すような真似しちまって……」

智絵里「えっ……?」

晴「実は、お前の力が必要なんだ」

晴「オレだって、この殺人キックはもう封印するつもりだった……。好きなサッカーをやって、余生を過ごせればってな」

晴「けど、どうやらそうもいかねーんだ。『奴』に気付かれた……オレもお前も、プロデューサーも危ない」

P「…………」ゴクリ


??「ふっふっふ……まだ、そのようなおままごとをしているのでありますか……?」

晴「!!」

智絵里「こ、この気配は……!?」

??「戦場は地獄、軍隊戦闘術はこれ即ち殺人術!」

??「チョップやキックだけで鉄火場を渡り歩こうなどとは、ちゃんちゃらおかしくてヘソで茶が湧くであります!!」

P「なんかもうワクワクしてきた。あれは何軍隊なんだ?」

智絵里「か……彼女は、ちょっぷあんどきっく軍隊ですっ」

P「両方!? 最強なやつじゃん!!」

   バァンッ

亜季「はっはぁ! 死にはぐれた哀れな負け犬(ルーザー)どもに、地獄からお迎えが来たでありますよっ!」

晴「くっ、来やがったな!」

亜季「そして、プロデューサー殿! チョップ軍隊およびキック軍隊の現指揮官とお見受け致しました!」

亜季「であれば、貴官も生かしておくわけにはいかないであります!」

智絵里「そんな、亜季さん……! あなたも、プロデューサーさんの命と貞操を……!?」

亜季「貞操はまあどうでもいいであります!」

P「さては俺の貞操狙ってんのチョップ軍隊だけだな?」


亜季「ま、話すことなど何もないであります。既に戦争は始まっているのでありますからな!」

晴「くっ、させるかよっ!」ヒュバッ

智絵里「あなたの思い通りにはさせません……っ」シュシュシュ

亜季「ふははっ! 蚊が止まるようなのろさでありますなぁっ!」キックキックキック

晴「うわぁーっ!」

亜季「真のチョップとはこうするのでありますっ!!」チョップチョップチョップ

智絵里「ああ……っ! な、なんて強さ……!」

智絵里「手血(てぢ)が、手血が毎秒6リットルで放出されちゃう……っ!」

P「そ……そんな! なんて強さだ、チョップアンドキック軍隊……!!」

亜季「ふっふっふ……智絵里殿、唯一の生き残りとなれば、今までさぞや寂しかったでありましょうなぁ……」

亜季「私が送ってやるであります! あの世に――そう、かのチョップ小隊『マスカレード』のもとにっ!」

智絵里「!!!」


   〇

李衣菜「へきちっ」プシュン

美穂「李衣菜ちゃん大丈夫? 風邪?」

李衣菜「んー? そんなことないんだけどなぁ」

加蓮「どこかで誰かが噂でもしてるんじゃないのー?」

まゆ「お茶入りましたよぉ」イソイソ

加蓮「ん、ありがとまゆ」

まゆ「あら……? 智絵里ちゃんは、今日は来てないんですか?」

李衣菜「智絵里ちゃんだったら、さっきプロデューサーさんに構って貰いに行ったような……」

まゆ「」ガタッ

加蓮「」ガタッ

美穂「ま、まだダメっ!」

   〇


晴「」チーン

亜季「ふっふっふ……」

智絵里「ううっ……力が、出ない……!」

P(なんてハイレベルな死闘だ……! 俺のような運動不足気味の成人男性では、割って入ることなど不可能……っ!)

P(なら、俺にできることは? チョップ軍隊のために、この俺が……っ!)

智絵里「はぁ……はぁ……」

智絵里(私のチョップは、打ててあと一発……その一発に懸けるしかない……)

亜季「……何を考えているかわかるでありますよ」

亜季「私がトドメを刺しにくる瞬間、最後のチョップで相討ちを図っているのでありますな?」

智絵里「……っ!!」

亜季「ふははっ! 負け犬の考えることなどこの大和亜季には一目瞭然!」

亜季「しかし、獅子は兎を狩るにも全力を尽くすと言うであります。ここは油断せず、私の全力で葬ってやるであります!」

   ザッ…
   ズオオオオオッ

亜季「秘技っ! チョップアンドキックハリケーン!!」

   ズバババババババ

P「ゲェーッ! 飛び込みざま、独楽のように回転しながらチョップキックの連打!」

P「しかも、一発一発のリーチは明らかに智絵里より長いっ! こ、このままでは……っ!」


智絵里(もう……これまで、なのかな……)

智絵里(ごめんなさい、プロデューサーさん……あなたの命と貞操を守れそうにありません)

智絵里(そしてまゆちゃん、加蓮ちゃん、美穂ちゃん、李衣菜ちゃん……私も、今そこに……)

P「チョップ軍隊! いいや、智絵里っ!」

P「頑張れ!! 諦めるんじゃない、生き残るんだ!!」

智絵里「――!!」

智絵里(そう……そうだ、諦めちゃいけないんだ……)

智絵里(それを教えてくれたのは……プロデューサーさんだから!)

亜季「往生せいやでありますーーーーーーっ!!!」ドババババババババ

智絵里(晴ちゃん、まゆちゃん、加蓮ちゃん、美穂ちゃん、李衣菜ちゃん――)

智絵里「――力をっ!!」

    カッ!!

    ――キィンッ


亜季「――――み」

亜季「見事……であります……」ドサッ

智絵里「はぁ、はぁ……か、勝った……!」

P「智絵里!!」

晴「はは……あいつ、やりやがった……」

   ザッ

智絵里「――ちょっぷあんどきっく軍隊……いえ、亜季さん」

亜季「……嗤うがいいであります。これが敗者の有様……」

亜季「戦場に魂を置き忘れ、この平和な世でさえ、戦いでしか己を表現できなかった……そんな亡霊の成れの果てであります」

智絵里「いいえ、亜季さん。あなたは確かに生きていました……」

智絵里「だってほら――掴む手が、こんなに温かい」

亜季「ふ……生まれてこの方、チョップしか知らなかったこの掌……」

亜季「それを強敵(とも)に触れられて逝くのは……なかなかどうして……痛快でありますな」ガクッ

智絵里「ちょっぷあんどきっく軍隊さんっ!」

晴「チョップアンドキック軍隊!!」

P「チョップアンドキック軍隊ぃーーーーッ!!」


智絵里「――というわけで」

智絵里「ちょっぷ軍隊、無事任務を達成しました……っ」

P「うむ。途中何の話かわからなくなってきたが」

P「よくやったチョップ軍隊! 貴官の戦いは後世に語り継がれるであろう」

智絵里「はいっ。……ついては、あの」

智絵里「ご褒美が、欲しいので……あります」

P「うむ、勲章か? 報奨金か? それとも昇進かね?」

智絵里「あ、あたまを……」

智絵里「頭を、撫でて下されば、十分……であります」

P「かわいい」

P「よぉ~しよしよし! チョップ軍隊はよくやったなぁ! 偉いなぁ!」ナデナデナデナデ

智絵里「わっ、えへっ、えへへへ……っ」フワフワフワフワ


晴「…………よーするにアレやって貰いたかっただけか?」

亜季「そのようでありますなぁ」

晴「よくわかんねえ。構って欲しけりゃ素直に言えばいいのに」

亜季「ま、口実が必要なのでありましょう。それもまた乙女心というものでありますよ」

亜季「それにしても、晴殿もなかなかのキックでありましたなぁ?」

晴「ふん、オレのキックは人間蹴る為のもんじゃねーし。……ちょっと楽しかったけどさ」

亜季「ふふふ。……さて、一仕事終えたところで」

亜季「プロデューサー殿っ! 私もナデナデしてほしいでありますーっ!」ダッ

晴「あっずっりぃ! ……お、オレもっ」ダッ


智絵里「ふぇぇぅ……」フショフショフショ

亜季「おほ~う……」ナデナデナデ

晴「…………ん」サスサスサス

P「よぉ~しよしよし」

まゆ「…………何してるんですかぁ?」

P「ヌゥッ!! まゆ!?」

加蓮「はー、いないと思ったら……。智絵里ってば変なとこで油断ならないよねぇ」

李衣菜「っていうか、そもそもこれどういう状況なんです?」

美穂「あ、あはは……」

智絵里「はぁぅ……ちょ、ちょっぷが……ちょっぷ軍隊の……」

李衣菜「ふにゃふにゃになってる!」

まゆ「チョップ……チョップ、ですか?」

まゆ「そういえばプロデューサーさん、いつか言ってましたねぇ……智絵里ちゃんのチョップが、イイって……」


   シャキンッ

まゆ「まゆも練習してたんですよぉ……まゆチョップ、毎日毎日、愛と感謝を込めて……」

智絵里「はうっ……ちょっぷ軍隊で最もヘビークラスなまゆちゃんが、臨戦態勢に……」

加蓮「はぁ……まゆ? そういう話をややこしくするようなことは……」

亜季「ちなみに賞品はプロデューサー殿の貞操とのことであります」

晴「キック軍隊とチョップアンドキック軍隊には関係ねーけどな」

加蓮「……面白そうじゃん」シャキンッ

李衣菜「よくわかんないけど、チョップで勝負を決めるってこと? そういうのもロックかもね!」スチャッ

美穂「て、ていそう!? そそそ、そういうのはまだ早いと思うけど……」

美穂「だ、誰かに渡すわけにはいきませんっ!」ズアッ

P「やっぱり俺の貞操狙ってんのチョップ軍隊だけじゃねーか!」


晴「……っていうか、そもそも貞操って何だ?」

亜季「そうでありますなぁ、いわば男性と女性のおしべとめしべがノルマンディー上陸作戦……」

P「やめろ教育に悪い!」

   ピピッ

ちひろ(私ずっといるんですけど)

ちひろ(仕事はいつ再開するんですか?)

P(こ、こいつ……直接脳内に……!?)


~オワリ~

 小粒ですが以上となります。お付き合いありがとうございました。
 HTML化依頼出しておきます。

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