かこ「ななかさん、最近疲れてるみたいだなぁ」 (39)

かこ「前も魔法少女の資料を纏めるのに徹夜したらしいし」

かこ「寝不足なのかも……」

かこ「……」

かこ「……」

かこ「……」

かこ「……そうだ、良く眠れるおまじない、教えてあげよう」

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ななか「ふぅ……」

かこ「ななかさん、ななかさん」トテトテ

ななか「あら、どうしましたか、かこさん」

かこ「ななかさん、最近、お疲れみたいで、少し心配なんです」

ななか「かこさん……」

ななか(ああ、本当にかこさんは優しいですね)

ななか(こんな私を、何時も気遣ってくださいます)

ななか(勿体ない事です)

かこ「あの、それで……もしよければ、良く眠れるおまじないを教えてあげようかなって」

ななか「おまじない、ですか?」

かこ「はい、私も試した事があるんですけど、本当によく眠れたんです」

ななか「そうですか、博識なかこさんが言うのであれば、効果が高そうですね」

ななか「良ければ教えていただけますか?」

かこ「はい、このおまじないは絶頂階段のおまじないって言って……」

ななか「ぜっ……え?」

かこ「まず、夜、一人で布団の中に入って……」

ななか「い、いや、少し待ってください、かこさん」

かこ「服を脱いで」

ななか「待って」

アラもう聞いた?誰から聞いた?

絶頂階段のおまじない!

夜の布団のお一人様、イッチャウイッチャウ言ってたら

見えないけどそこにいる!

最後までおまじないを済ませたら、すっかりぐっすり夢の中!

けど、イケないままに寝っちゃうと、連れて行かれてサータイヘン!

無限の階段の天辺で、ずっとイけないままになっちゃうって

神浜市の少女の間ではもっぱらのウワサ!

ヒーコワイ!



ななか「す、少し確認なのですが、そのおまじないは誰から聞いたのですか?」

かこ「フェリシアちゃんです」

ななか「……フェリシアさんは、誰から聞いたのでしょう」

かこ「多分、七海さんだと思います」

ななか(七海やちよ、子供になんておまじないを……)

ななか(……いや、しかし、これは性教育の一環でしょうか)

ななか(間違ったやり方を覚えてしまうと大変だと聞きますし)

ななか(い、いや、しかし……)

かこ「ななかさん?」

ななか「あ、す、すみません、少し考え事をしていまして……」

かこ「やっぱり、疲れてるみたいです……」

かこ「今夜にでも、おまじないを試してくださいね?」

ななか「い、いや、私は遠慮して……あれ」

かこ「はい?」

ななか「さっき、かこさん、このおまじないを試したって……」

かこ「はい、毎晩ぐっすり眠れて、すごく効果がありますよ」ニコ

ななか(え、という事は、かこさん、毎晩、毎晩……)

ななか「……」

ななか「……」

ななか「///」プシュウ

~夜~

~常盤ななかルーム~


ななか「ふぅ……湯浴みもすませましたし、そろそろ床につきましょう」

ななか「時間は……23時50分ですか」

ななか「今日は、ぐっすり眠れそうですね」

ななか「ぐっす……り……」

ななか「……」

ななか「そ、そういえば、今頃、かこさんは」

ななか「あのおまじないをやっているのでしょうか……」

ななか「……」

ななか「……」

ななか「う、ううう///」

ななか「だめです、想像してはいけません///」

ななか「それはかこさんに対して失礼です///」

ななか「早く布団に入って寝てしまいましょう///」

 



次の日から、夏目かこの消息が途絶えた



 

~ななかアジト~


あきら「駄目だ、電話もラインもメールも反応がない」

美雨「両親はなんて言ってるネ」

あきら「うん、朝起きてこなかったから部屋を覗いたら、布団とパジャマだけが残ってたって……」

美雨「制服や私服はなくなっていたのカ」

あきら「聞いた限りでは、無くなった服はないみたいだよ」

美雨「……という事は、かこは夜、パジャマを脱いた状態で行方不明になったって事になるネ」

美雨「誘拐なら、かなり危険な状況ヨ」

あきら「くそっ、何か手掛かりはないのか……」

ななか「……夜、布団、パジャマ」

ななか「まさか……」

あきら「ななか?なにか心当たりあるの?」

ななか「は、はい、実は……」


常盤ななかは仲間たちと情報を共有した

あきら「絶頂階段のおまじない……確かに、今回の事件と類似点は多いけど」

美雨「おまじないが本当になるなんて、妙な話ネ」

ななか「はい、私もそう思います……しかし、事実、かこさんは行方不明になっている」

ななか「私は、七海やちよに接触を持とうと思っています」

ななか「おまじないの出所は彼女なのですから、何か知っているはずです」

ななか「あきらさんと美雨さんは、他の方面から調査してみてください」

ななか「誘拐や、魔女の仕業である可能性も捨てきれませんから」

あきら「うん、判った!」

美雨「了解ネ」


ななか(かこさん、今頃どうしているのでしょう)

ななか(私が、あのおまじないを止めていれば、こんな事にはならなかったかもしれません)

ななか(しかし、しかし、どうしても、言えなかったのです)

ななか(……)

ななか(じ、自慰をしてはいけませんよ、とは言えなかったのです///)

~ファミレス~


やちよ「常盤ななかさん、話というのは何かしら」

ななか「……」

ななか(流石は、古参魔法少女、七海やちよ)

ななか(突然の呼び出しにも動じた様子がありません)

ななか(しかし、事件の重要参考人であるのは事実なのです)

ななか(なんとか情報を引き出さないと……)

やちよ「常盤さん?」

ななか「はい、実は神浜に広がるおまじないについて、お聞きしたい事がありまして」

ななか「そのおまじないに関わって、私の仲間が行方不明になったのです」

ななか「何か、ご存じではありませんか」

やちよ「……そう、貴女もウワサの存在を調べているのね」

ななか「ウワ、サ?」

やちよ「ええ、そうよ」

やちよ「神浜には、様々な噂話が存在するの」

やちよ「その中には、人間に害を齎す特殊な物が存在するわ」

ななか「それは……魔女のように、実体化する存在、という事でしょうか」

やちよ「ええ、そうよ」

やちよ「今私が把握している範囲で言うと……」


「口寄せのおまじない」

「絶頂階段のおまじない」

「監禁嬢のおまじない」


やちよ「この三つね」

やちよ「これらは、まだ生きている」

やちよ「おまじないをちゃんと済ませれば害はないんだけど」

やちよ「ルールを破ると……」

ななか「破ると……?」

やちよ「何か、えっちな目にあうわ」

ななか「えっちな……とは?」

やちよ「例えば、口寄せのおまじないは、途中で辞めてしまうと、なんやかんやでレズレイプされる」

ななか「レズレイプ!?」

やちよ「ごめんなさい、間違えたわ」

ななか「そ、そうですよね、そんな事が……」

やちよ「集団レズレイプされるの」

ななか「!?」

ななか「俄かには信じられない話です……」

ななか「そもそも、私が聞いた話では、この噂の出所は七海やちよさん、貴女という事でしたが」

やちよ「それが、ウワサの怖い所なのよ」

やちよ「基本的にウワサは『親しい知り合いから聞いた』と錯覚して広がる物なの」

やちよ「実際には、噂の語り手と呼ばれる使い魔が話を広めてるんだけどね」

やちよ「きっと、貴女の仲間も連中からウワサを吹き込まれたのね」

ななか「……」

やちよ「まあ、信じるか信じないかは、貴女に任せるわ」

やちよ「電話番号は置いておくから、何か聞きたい事があったら連絡してきてちょうだい」

ななか「……はい」

~ななかアジト~


ななか「……私が七海やちよから聞いた情報は、以上です」

あきら「魔女とは違う敵、ウワサ?」

あきら「そんなの聞いたことないけど……本当なの?」

美雨「真偽のほどは不明ネ、けど、私達にはもうそれしか頼る情報が無いヨ」

ななか「その通りです、かこさんは恐らく、おまじないを試したのでしょう」

ななか「しかし、ルールを守れず、ウワサに浚われてしまった」

ななか「そう考えると、すべてに辻褄が合います」

あきら「そっか……」

美雨「それで、これからどうするネ、ウワサ……とか言う敵の居場所は判るネ?」

ななか「残念ながら……」

あきら「……」

美雨「……」

ななか「くっ、折角事態が進展したのに、手詰まりになるとは……」

ななか「今頃、かこさんがどんな目に逢っているか……考えるだけで辛くなります」

ななか「それもこれも、私の力が及ばないのが原因です、口惜しい……」

あきら「……手段なら、あるかも」

ななか「本当ですか!?」

あきら「けど、これは少し難しいって言うか……」

ななか「難しくとも、試してみる価値はあるでしょう、教えてください」

あきら「えっとね、おまじないを試せばいいんじゃないかな」

ななか「え?」

美雨「おまじないって、絶頂階段のおまじないカ」

あきら「うんうん、そうそう」

美雨「つまり、夜に一人で布団に入って」

あきら「パジャマを脱いで」

美雨「イクイクーって言いながら」

あきら「そのままイカずに寝ちゃうと」

美雨「ウワサが実体化して、ななかを浚おうとする……という事ネ」

あきら「うん、そこを隠れていた私と美雨が強襲して撃破する!」

美雨「ふっ、なかなか良い作戦ネ、あきら、見直したヨ」

あきら「えへへへ、照れるなあ」

ななか「……え、え、あの」

あきら「大丈夫だよ、ななか、ウワサが出現するまでちゃんと隠れて見てるから!」

美雨「気配を隠すのはワリと得意ネ、気にせず励むといいヨ!」

ななか「……え?」

~夜~

~ななかルーム~


ななか「……」

ななか「……」

ななか「……え?」

ななか「私は、どうして布団の前に……」

ななか「ええと、何かしなくてはならない事があった気が……」

ななか「……」

ななか「……」

ななか「い、いえ、現実逃避はやめましょう」

ななか「かこさんを助けるために、私が絶頂階段のおまじないに挑まなくてはならないのでした」

ななか「そう、そうです、私は同盟の盟主ですから」

ななか「責任ある立場ですから……」

ななか「た、たとえ、恥をかこうとも、やらなければ……」

ななか「う、うう、グスン」

ななか「……」

ななか「大丈夫、出来ます、しっかりなさい常盤ななか」

ななか「大丈夫、大丈夫です、私は大丈夫」

ななか「きっと、きっと天井のシミを数えている間に、終わってくれます……」

ななか「ええと、寝巻を脱いで……」スルスル

ななか「布団の中に、入って……」

ななか「……」

ななか「……」

ななか「え、えっと……」

ななか「……」

ななか「……」

ななか「///」モゾモゾ

ななか「//////」モゾモゾモゾ



「コエダシテイコー」



ななか「くっ///」モジモジ

>>13

あきら「うん、そこを隠れていた私と美雨が強襲して撃破する!」



あきら「うん、そこを隠れていたボクと美雨が強襲して撃破する!」

ななか「あ、あの、あきらさん///」

ななか「いらっしゃいますよね、美雨さんも///」


「……なに、どうしたの、ななか」

「……早くするネ、時代は待っててくれないヨ」


ななか「耳を///」


「え?」


ななか「耳を、塞いで居てくれませんか、後生ですから///」

ななか「私、こんな所を、皆さんに聞かれたくはありません///」


「……」

「……判ったネ、ななか」

「美雨……」

「あきらも、録音機を止めるヨ」

「……うん、判った」


ななか「え?録音?え?」


「大丈夫ネ、録音機も止めたし、耳も塞いでるヨ」

「頑張って、ななか、応援してるから」


ななか「は、はい……」

常盤ななかは生まれたままの姿で布団に入っていた。

美雨やあきらに見られている事に対する羞恥心から、行為に対する戸惑いがある。

いや、そもそも常盤ななかは、その行為に対して慣れて居ないのだ。

学校で保健体育の教育を受けたことはあるが、実技をこなしたことは一度も無い。

だが、これはかこを助ける為なのである。

慣れていなくても、拙い知識でやるしかない。

常盤ななかは、その大義名分に後押しされ、少しずつ、少しずつ、その行為を開始していった。

不慣れな手付きで、恐々と自らの胸に手を当て、中心部を刺激していく。

その手に反応し、ななかの身体は徐々に火照ってい



階段のウワサ「バオーーーーーーン!」



ななか「で、出ました!美雨さん!あきらさん!階段のウワサが出現しました!」

あきら「早くない?写真まだ10枚くらいしか取れてないんだけど」

美雨「くそが」

ななか「し、しかも周囲の風景が変わっている……これは、魔女の結界と良く似ていますが……」

あきら「あれ、ななか、服着てる」

ななか「当然です、例え全裸であっても変身すれば装束を纏える、それが魔法少女ってやつなんですから」

美雨「くそが」

ななか「美雨さん?」

美雨「ななか!見るネ!あの階段のウワサの頂上に!」

ななか「え?」



階段のウワサ「パオーーーーーーーーン!」

かこ「……」



あきら「あ、あれは……」

ななか「かこさん!かこさんが階段の天辺に倒れています!」

美雨「どうやら、作戦は成功のようネ」



階段のウワサ「パオオオオオオオオン!」



ザワザワザワ



あきら「ななか、あいつ、仲間を呼んだみたい!」

美雨「はっ、魔女の使い魔と似たような物ネ、所詮は雑魚ヨ」

ななか「しかし、このままでは階段のウワサ本体に近づけません……!」

あきら「よーし、じゃあ使い魔はボク達が何とかするよ!」

美雨「ななかは、かこを助けに行くネ!」

ななか「……確かに、それが一番効率的かもしれません」

ななか「ここは、お任せします!」

階段のウワサ「ぱおーーーーーーん!」



ななか「ウワサ本体は、その巨体故か、殆ど動けないようですね」

ななか「これならば、隙を見て階段を駆け上がって行けばすぐにかこさんの所へ到達できるはず!」

ななか「待っていてください、かこさん!」



「だ、駄目です、ななかさん、来ないで……」



ななか「この声は……かこさん?」

ななか「そうですか、貴女はそのような目にあっても尚、仲間の身を案じてくださるのですね……」

ななか「大丈夫です、かこさん、私はこの程度の敵に後れを取るような事はありません」

ななか「安心して、助けを待っていてください」



「だ、駄目です、駄目なんです、か、階段を上がると……」



ななか「参ります!」ダッシュ



「ひゃっ///」



ななか「はっ!」ダッシュ



「ふえっ///」



ななか「……」ダッシュ



「だ、だめぇっ///」



ななか「あ、あの、かこさん、変な声を出されると、その……」



「だ、駄目なんです、誰かが階段を上がると、その分、敏感になって///」



ななか「敏感に……?」



そう!それが絶頂階段なのである!

気持ちよくなってしまうのである!

ななか「こ、これは……なんと狡猾な」

ななか「正直、甘く見ていました……このままでは、かこさんが別の意味で危険です」

ななか「ここは一度撤退して、対策を練るべきでは……」


「バカ!何言ってるのななか!」

「そうネ!同じ好機が二度訪れるかどうかは誰にも判らないヨ!」

「ここで引いたら、一生後悔するよ!」

「行くネ!ななか!」


ななか「美雨さん、あきらさん……」

ななか「そ、そうです、私は、また間違いを犯すところでした」

ななか「そもそも私がかこさんの自慰を止めていれば、こんな事にはならなかったのに……」

ななか「……」

ななか「判りました、照れは捨てましょう」

ななか「目的の為には手段を選ばず」

ななか「それが、この常盤ななかの真骨頂です!」



「な、ななかさぁん……」ハァハァ



ななか「待っていてください、かこさん、どんな事になろうとも、私は貴女を助け出します!」

常盤ななかの歩みから、迷いが消えた!

一歩一歩、確実に階段を上り始める!


それに反応し、かこの嬌声も高まる!

階段が大きく振動し、常盤ななかを振るい落とそうとする!

だが!

止められない!

常盤ななかを止められない!

その歩みは、まるで庭を散歩するかのように軽やかだ!

柔軟にして剛毅!

あらゆる振動と衝撃は、その足裁きで緩和される!


常盤ななか!

恐るべし!

ななか「さあ、あと一歩です、かこさん」

かこ「ハァ、ハァ、ハァ、だ、駄目です、もう、もう私///」ピクピク

ななか「時間を取らせてしまって申し訳ありません、大丈夫です、かこさんの今の様子は決して見えません」

かこ「な、ななかさん、ひょっとして、目を……」

ななか「はい、この眼は既に剣で切り裂いています」

ななか「かこさん、貴女に恥ずかしい思いをさせているのですから、当然の処置です」

かこ「そ、そんな……」

ななか「ああ、けれども、流石にずっとこのままというのは不便ですから」

ななか「助けて後に、治療をお願いしますね」ニコリ

かこ「あっ、あっ、あっ///」ビクッ



常盤ななかの足が、階段の頂点に達した。

それと同時に、凄まじい快楽が、かこの小さな身体になだれ込む。


絶頂。

文字通り、絶頂である。

かこの身体は大きく跳ね上がり、大きく振動を繰り返す。

だが、それは長くは続かない。

振動は、少しずつ弱まり、最後に大きく震えた後。

夏目かこは、パタリと力尽きた。


性的な意味で。

ななか「ふう、どうやら、かこさんも無事のようですね」

ななか「少しかこさんの身体がぬるぬるするような気がしますが、目が見えないので良くわかりません」

ななか「後は、この階段のウワサを退治して、この結界から脱出を……」


「その前に、ななかさんの目を治させてください」


ななか「かこさん、目が覚めたのですか」

かこ「は、はい、ご迷惑をおかけして、すみませんでした」

ななか「いえ、いいのです、私達は同じ目的のために集まった同士なのですから」

ななか「目的も達成しないうちに倒れられたら、私が困ります」

かこ「ななかさん……」

ななか「おや、目が見えるようになりました……かこさんの治癒能力はやはり凄いですね」

かこ「……確かに私には治癒能力がありますが、万能ではありません」

かこ「お願いします、あまり無茶はしないでください」

ななか「判りました、以後、気をつけますね」

かこ「はいっ」

階段のウワサ「パオーーーーーン……」ボロボロ



ななか「む、階段のウワサが崩れています」

かこ「はい、きっと私が解放された事で、ウワサの力が弱まってるんだと思います」

かこ「このまま放っておけば、崩れてなくなるんじゃないでしょうか」

ななか「それは手間が省けていいですね、しかし巻き込まれると厄介です」

ななか「急いで離脱しましょう」

かこ「……」

ななか「かこさん?」

かこ「あの、そういえば、ななかさん達はどうやってココに来たんでしょう?」

ななか「それは、その、囮作戦を行いまして……詳細は伏せますが」

かこ「……ひょっとして、絶頂階段のおまじないを、試してみたとか?」

ななか「ま、まあ、そういう事です///」

かこ「……大変」

ななか「かこさん?」

かこ「ななかさん、急いで逃げないと……!」

ななか「え?」

その直後、階段のウワサは四散した。

頂上に居たななか達も、それに巻き込まれて吹き飛ぶ。

しかし、彼女達は歴戦の魔法少女なのだ。

吹き飛ばされた程度では、大したダメージは受けない。


常盤ななかも、夏目かこも、空中で体勢を立て直し、着地しようとした。


その瞬間。

常盤ななかは、見た。


階段のウワサの残骸から、何か巨大な物が起立してきたのを。


常盤ななかの意識は、そこで途絶えた。

ななか「ん、あら、私は一体……」

ななか「確か、階段のウワサの倒壊に巻き込まれて……」

ななか「そうです、その後、階段のウワサの瓦礫から何かが出てきて……」

ななか「あら」

ななか「……ど、どうしたのでしょう、これは、動けない?」


「ななか!大丈夫!?」

「ななかさん!」

「返事をするネ!」


ななか「これは、下のほうからかこさん達の声が……」

ななか「……」

ななか「……」

ななか「……あれ、もしかして、これは」


「ななかさん!今助けに行きます!」

「雑魚は片付けたから、三人で階段を上がるネ」

「けど、この階段のウワサ、さっきよりも格段に大きいね」

「きっと、ななかのおまじないから生まれた階段のウワサだから大きいネ」

「普段抑えていた性欲とかが影響を与えてるんだと思いますっ」


ななか「ああ、やっぱり、今度は私が階段のウワサにつかまっ……」

ななか「ひゃんっ///」



常盤ななかの身体に!

今まで感じた事のないような快楽が走る!

そう!

誰かが階段を上がると!

捕まっている人間が気持ちよくなってしまう!

それが絶頂階段なのである!

それが絶頂階段なのである!

それが絶頂階段なのである!

ななか「ま、待ってください、三人とも、待って///」



「あれ、ななかの声が何か変だよ」

「どうしたネ、具体的にどうしたか言って欲しいヨ」

「多分、三人で階段をのぼってる分、私が受けた快感より大きいんだと思います」

「なんだって!?」



ななか「お、お願いします、お手柔らかに///」



「くっ、こんな狡猾な相手、私達だけでは対応できないネ」

「うん、大切なななかに、もしもの事があったらいけないし、迂闊に手を出すのは危険だよ」

「じゃあ他の魔法少女達にも声をかけて、作戦を練りなおしたらどうでしょうか」



ななか「え?」



「中国の諺にもこうあるネ、横断歩道皆で渡れば怖くない」

「沢山の魔法少女で絶頂階段に挑めば、例え不測の事態が起こっても対応できると思う」

「ななかさんは、交友関係が広いですし、頼めば皆手伝ってくれると思います」



ななか(た、沢山の魔法少女で?)

ななか(三人で階段を少し上がっただけで、あれだけの快感を受けたのに……)

ななか(そ、そんな沢山の魔法少女にのぼられたら……)

ななか「だ、駄目です、こ、壊れてしまいます……」



「私は、フェリシアちゃんやあやめちゃん達を呼びますね、13歳方面は任せてください」

「ボクはお悩み相談室方面に声をかけてみるよ」

「私は武道派の連中を集めるネ、騎士同盟とか」

こうして!

神浜市各地から集められた魔法少女達に絶頂階段をのぼられた常盤ななかは!

何度も何度も撤退と侵攻を繰り返されて!

イキたいのにまったくイケない状況を幾度も味わい!

泣きながら懇願した結果!

最終的にはちゃんと頂上に達してもらうことが出来ましたとさ!




めでたし、めでたし!

鶴乃「この作品はギリR指定じゃないよ!」









                       完

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