武内P「『次はお前だ』」 (1000)

武内P「『三村かな子に気をつけろ』……?」

武内P「覚えの無いメモ書きがデスクに入っていましたが……」

武内P「……」

武内P「疲れて、いるのかもしれませんね」

武内P「このメモも、恐らく以前三村さんの体重管理をした時のものでしょう」

武内P「……」

武内P「……――さて、そろそろキャンディアイランドの皆さんを送り届ける時間ですね」

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  ・  ・  ・

かな子「智絵里ちゃんが遅れるなんて、珍しいですね~」

武内P「先程連絡が取れ、今、こちらに向かっているそうです」

杏「ふわ~ぁ、智絵里ちゃんも来てないし、今日はお休みで良いよね?」

武内P「双葉さん、それは、その……困ります」

杏「冗談だよ、冗~談」

武内P「……」


かな子「――そうだ!」

パンッ!


武内P「? 三村さん?」

かな子「智絵里ちゃんを待ってる間、クッキーでもどうですか?」

杏「おおっ、良いねぇかな子ちゃん。でも、杏は飴の方が嬉しかったかな~」

武内P「三村さん、以前も申し上げましたが、間食は出来るだけ控えてください」


かな子「おいしいから大丈夫ですよ~」

智絵里「はぁ……! はぁ……! お、遅れてすみません~!」


武内P「! 緒方さん、おはようございます」

かな子「おはよう、智絵里ちゃん」

杏「おはよ~」


智絵里「ふぅ……おはようございます。待たせちゃって、ごめんなさい」


武内P「いえ、まだ時間には余裕がありますので」

武内P「それと、今日の髪型はサイドテールなのですね。とても、よく似合っています」

武内P「しかし、収録の際にはツインテールに戻しておいて頂けると――」


智絵里「えっ? わ、私……髪型はいつもサイドテールですけど……?」


武内P「……」

武内P「えっ?」


かな子「うふふ、クッキーおいしいですぅ」

武内P「あの、緒方さんはいつも大きなツインテールをしていたはずですが……」

智絵里「えっ? えっ?」

杏「もー、馬鹿な事言ってないでさっさと行こうよ」

武内P「いえ、ですが……」

智絵里「わ、私……この髪型じゃ駄目でしょうか?」

武内P「い、いえ、そういう訳ではありません」

智絵里「サイドテールの私じゃ、見捨てられちゃいますか……?」

武内P「……」


武内P「そんな事はありません。私は、貴女を見捨てる事は絶対にありませんよ」


智絵里「……良かった」

杏「んじゃ、話もまとまった事だし、はよ! 早く帰って寝たいんだからさ~」


かな子「うふふ、おいしい~♪」

   ・  ・  ・

武内P「――収録、お疲れ様でした」

智絵里「ありがとうございます。終わるまで、待っててくれたんですね」

武内P「はい。今日は、皆さんの収録が最後でしたので」

かな子「それにしても、杏ちゃん遅いですね~」

武内P「楽屋にぬいぐるみを忘れたので取りに行ってくる、と」


かな子「――そうだ!」

パンッ!


智絵里「? かな子ちゃん?」

かな子「杏ちゃんを待ってる間、飴でもどうですか?」

智絵里「飴……ふふっ、杏ちゃんの分を残しておかないとだね」

武内P「三村さん、収録前の移動中にもクッキーを食べていましたし、その」


かな子「おいしいから大丈夫ですよ~」

杏「お待たせ~。あー、余計に疲れちゃったよ」


武内P「双葉さん、捜し物は見つかりましたか?」

かな子「はい、杏ちゃん。飴あるよー」

杏「おおっ、サンキューかな子ちゃん!」


杏「それで……捜し物って、何の事?」


武内P「え、いえ、いつも持っているウサギのぬいぐるみを忘れた、と」

智絵里「えっ?」

杏「もー、何言ってるのさプロデューサー」


杏「いくら杏が小さいからって、さすがにぬいぐるみは持ち歩かないよ」


武内P「……」

武内P「えっ?」


かな子「うふふ、飴おいしいな~」

智絵里「……プロデューサー、今日は何だかおかしい気がします」

杏「うんうん。智絵里ちゃんがツインテールとか言ったりさ」

武内P「いえ……ですが…・…」

杏「働きすぎたらこうなっちゃうみたいだし、やっぱり働くべきじゃないね」

智絵里「あ、杏ちゃん!?」

杏「休むのも大事だよ、プロデューサー。最近、ずっと働いてるじゃん。疲れてるんだよ」


武内P「疲れている……そうですね、そうなのかもしれません」


杏「ってわけで、杏は週休八日でヨロシク~」

智絵里「えーっと、えーっと、な、なんでやねん!」


かな子「おいしいおいしい♪」

  ・  ・  ・

武内P「おはようございます、島村さん、渋谷さん」


卯月「おはようございます、プロデューサーさん♪」

凛「おはよう……って、どうしたの? 凄い顔してるけど」

卯月「うわわわ! 本当、顔色が悪いですよ!?」


武内P「……いえ、大丈夫です」

武内P「ところで、そのケーキは……?」


卯月「あ、これ、かな子ちゃんが持ってきてくれたんですよ」

凛「かな子、お菓子作るの本当に好きだよね。食べるのもだけど」


武内P「……そう、ですか」

武内P「ニュージェネレーションズのミニライブも近いですし、間食する場合は程々に……」

卯月「でも……おいしくて、つい、その……えへへ」

凛「これだけおいしいと、食べ過ぎちゃうのが怖いかな」

武内P「……」

武内P「それにしても、本田さんはまだ来ていないようですが……?」


卯月「えっ? 本田さん?」


武内P「? 島村さんは、いつも本田さんの事を『未央』と呼んでいたと思うのですが……?」


凛「それじゃあ、本田……未央さん? ねえ、プロデューサー」


卯月「それ……誰の事ですか?」


武内P「!?」

武内P「ま、待ってください! ニュージェネレーションズの一員の、本田さんです!」

卯月「ええっ!? ええと、その、本田さん? 未央ちゃん? が……一員?」

凛「何言ってるの。ニュージェネレーションズは、元々私と卯月二人のユニットでしょ」

武内P「!?」

武内P「……お二人共、さすがに冗談にしても、少し悪質だと――」


かな子「あ、プロデューサーさん、おはようございまーす」


卯月「あっ、かな子ちゃん!」

凛「かな子、なんだかプロデューサーの様子がおかしいんだけど」

かな子「えー?」


かな子「おいしいから大丈夫だよ~」

卯月「おいしいからって、もー! かな子ちゃん!」

凛「……真面目に話してたのに、その顔を見てたら気が抜けちゃったよ」

かな子「あ、今日のケーキはどうだった?」


かな子「今回のは、自信作なんだー♪」


卯月「あ、はい。とってもおいしかったです♪」

凛「かな子はアイドルとしても、パティシエとしてもやっていけるよね」

かな子「でも、私……作りながらつまみ食いしちゃうからなぁ」


かな子「――ねえ、プロデューサーさん」


武内P「っ!?」


かな子「プロデューサーさんも、一口どうですか?」

武内P「わ、私は……その、遠慮しておきます……!」


かな子「えー、おいしいのにー」

武内P「……兎に角、話を戻しましょう。本田さんに関して――」


かな子「――そうだ!」

パンッ!


武内P「っ!?」

かな子「今日は、ケーキだけじゃなくスコーンもあるんですよ♪」

武内P「あの、三村さん、今はその話をしている場合では――」


卯月「あーっ! もうこんな時間! レッスンに遅れちゃいます!」

凛「これは、急がないと間に合わないね」


武内P「ま、待ってください!」

武内P「お二人とも、話しを――……!」

卯月「ごめんなさい! 終わったら、絶対聞きますから!」

凛「そうだね。私も、その本田未央さん? の事は何か気になるし」

武内P「……お願いします。後ほど、必ず」

凛「もう、いつも変だけど、今日は特別変だよ、プロデューサー」

武内P「……レッスン、頑張ってください」

卯月「はい♪」


卯月「島村卯月、なんかその……なんというか、えへへ、うーん、ふふっ♪」


武内P「……!?」


かな子「スコーンもおいしいな~♪」

武内P「……」

かな子「? どうしたんですか、プロデューサーさん?」

武内P「……いえ、何でもありません」

かな子「あの、スコーン食べますか?」

武内P「今は……少し、食欲がないので」

かな子「ちゃんと食べないと駄目ですよ。私みたいに、倒れちゃいます」

武内P「……」


かな子「……」

スッ……


武内P「っ!?」ビクッ

かな子「それじゃあ、私もそろそろレッスンに行きますね」

武内P「……はい、頑張ってください」


かな子「はい♪ 三村かな子、頑張ります♪」


武内P「……!」


かな子「うふふ」

  ・  ・  ・

武内P(あれから一週間……シンデレラプロジェクトのメンバーは変わっていった)


美波「おはようございます、プロデューサーさん」

武内P「……新田さん、おはようございます」


武内P(新田さんは――プロジェクトルームでは服を着なくなった)

武内P(その事を不思議に思う人間は、私一人だけだった)

武内P(……三村さんは、おいしそうにホットケーキを頬張っていた)


アーニャ「おはようございますプロデューサー。今日も一日宜しくお願います」

武内P「アナスタシアさん、おはようございます」


武内P(アナスタシアさんは――生粋の日本人になっていた)

武内P(だというのに、名前等の違和感には誰も気付かない)

武内P(……三村さんは、メトヴィグというロシアのケーキを頬張っていた)


かな子「おはようございます、プロデューサーさん」

武内P「……おはよう、ございます」

蘭子「どうしたんですかプロデューサー? 顔色が悪いですよ?」

武内P「……すみません、少し、休憩します」

武内P(神崎さん……貴女の熊本弁は、恐らくビスケットに)


智絵里「後で……何か持っていきますね」

武内P「……ありがとう、ございます」

武内P(緒方さん……貴女はショートカットでは無かったはずです)


かな子「――そうだ!」

パンッ!


武内P「っ!?」

かな子「疲れには、飴が良いんですよ~」

武内P「……」

武内P「……お気遣い頂き、ありがとうございます、三村さん」

かな子「いえいえ~」

智絵里「それじゃあ……私達もレッスンに行きますね」

武内P「はい……今日は、キャンディアイランド三人でのレッスンでしたね」

智絵里「えっ?」

武内P「……――まさか」


かな子「はい、飴ですよ~プロデューサーさん♪」


武内P「ん……ぐっ」

智絵里「はうう、あ~ん、だなんてかな子ちゃん大胆……!」

かな子「うふふ、おいしいですかプロデューサーさん?」

武内P「……!」


かな子「おいしいから大丈夫ですよ~」

   ・  ・  ・

武内P「……」

カサッ……

武内P「この、メモを見つけてから、おかしくなってしまった」

武内P「……おかしくなっている事に気づくようになったのか」

武内P「それとも……私がおかしくなってしまったのだろうか」

武内P「……」

武内P「しかし、私はシンデレプロジェクトの、全員のプロデューサーだ」

武内P「誰か一人が欠けてもいけない、絶対に」

武内P「……だから、出来るだけの事はしておかなくては」

カキカキ……

武内P「……」


コンコン!


武内P「千川さんですか? どうぞ――」


ガチャッ


かな子「すみません、忘れ物を取りに来ました~」


武内P「……三村……さん」

武内P「……忘れ物、ですか?」

かな子「はい、レッスンが終わった後のオヤツが無いなぁ、って」

武内P「……成る程」

かな子「はい。ケーキなんか良いですよね、大きい、ケーキ」

武内P「……」


武内P「三村さん、貴女はアイドルとしてとても魅力的です」

武内P「しかし、今のペースで間食をしていてはせっかくのカロリー制限も無駄になってしまいます」

かな子「……」

武内P「……ですので、次からは」


パンッ!


かな子「おいしいから大丈夫ですよ~」

  ・  ・  ・

ちひろ「あっ、おはようございますプロデューサーさん」

ちひろ「その顔……昨日も飲みに付き合わされたんですか?」

ちひろ「シャキッとしてください! アイドルの子達に笑われちゃいますよ?」

ちひろ「はい、スタミナドリンクです」

ちひろ「……書類の位置がわからない?」

ちひろ「もー、デスクの中に入ってないんですか?」

ちひろ「……メモ書き? いえ、私はプロデューサーさんの机はいじってないですけど……」


ちひろ「何て、書いてあるんですか?」


『次はお前だ』



『三村かな子に気をつけろ』



『シンデレラプロジェクトを頼む』




おわり

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武内P「大人の魅力、ですか」
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自分でも何を書いたかかなり忘れてるので、ネタ被りしたら申し訳ない

アーニャと杏の道産子コンビが訛って喋るのとか見たいなー
杏はふとした時に出て、アーニャはよく分からずに訛りを使いそう

>>47
書きます


武内P「どうぞ、唐揚げです」

アーニャ「シトー?」

凛「どうしたの、それ?」

武内P「近くに、新しく専門店が出来ていたもので……」

凛「でも、自分用に買ってきたんでしょ?」

武内P「いえ、何種類か買ってきたので、どうぞ食べてください」

凛「それなら……お言葉に甘えようかな」


アーニャ「から……あげ? それは、何ですか?」


武内P・凛「えっ?」

凛「唐揚げは……唐揚げじゃない?」

武内P「ええ……そう、ですね」

アーニャ「ンー?」

凛「もしかして……唐揚げ、知らないの?」

アーニャ「ダー。知らない、です」

凛「じゃあ、プロデューサーが買ってきたのは?」


アーニャ「ザンギ、ですね?」


武内P・凛「……」

武内P・凛「えっ?」

アーニャ「プロデューサーが買ってきたのは、ザンギ、です」

武内P「……!」

凛「えっ? 何言ってるの?」

アーニャ「? 私……おかしな事、言っていますか?」オロオロ

武内P「あっ、いえ……そうですね、ザンギで合っています」


アーニャ「ダー♪ やっぱり、ザンギ、です♪」


凛「いや、唐揚げだけど?」


アーニャ「か、から、あげ……!? ザンギ……!?」オロオロ

武内P「あっ、アナスタシアさん! 落ち着いてください!」

アーニャ「ぷ、プロデューサー……!?」オロオロ

武内P「大丈夫です! ザンギでも、合っています!」

アーニャ「だ、ダー……そう、ですよ、ね? ザンギです、よね?」オロオロ

武内P「はい、その通りです」

アーニャ「……プロデューサー」


アーニャ「スパシーバ♪ ザンギは、とても好き、です♪」ニコッ!


凛「だから、唐揚げだって」


アーニャ「!? プラヂューセル!? プラヂューセル!?」オロオロッ!

武内P「大丈夫です! 大丈夫です、アナスタシアさん!」

アーニャ「ニェート……! ザンギ、違いますか!?」オロオロッ!

武内P「ザンギです! これはザンギです、アナスタシアさん!」

アーニャ「ダー……ダー……! そう、です……ザンギ、ですね?」オロオロッ

武内P「そうです。一旦、深呼吸をして、落ち着きましょう」

アーニャ「……スーッ……ハーッ……スーッ……ハーッ」

武内P「……」

アーニャ「……スーッ」


凛「ねえ、唐揚げ冷めちゃうけど」


アーニャ「ニィェェェ――――~~~~ットォォアッ!!」


武内P・凛「っ!?」

アーニャ「これは、ザンギ、です!! からあげ、違います!!」

武内P「あっ、アナスタシアさん!?」

凛「きゅっ、急にどうしたの……!?」

アーニャ「プラヂューセル! これは、ザンギ、ですね!?」

武内P「は、はい……ザンギです……!」

アーニャ「ダー! ダーダーダーダー……ダ――ッ!!」


アーニャ「リン! これは、ザンギです! ザ・ン・ギ!」


武内P「……!?」

凛「なっ、何なの……!?」

武内P「し、渋谷さん……今は、ザンギという事に……!」ヒソヒソ

凛「はあっ!?」ヒソヒソ

武内P「それが、アナスタシアさんの望む呼び方なので、お願いします……!」ヒソヒソ

凛「……まあ、別に良いけど」ヒソヒソ


アーニャ「ザンギ、です! これは、ザンギですね!?」


武内P「はい! アナスタシアさん、それはザンギです!」

アーニャ「……ダーッ♪ プロデューサーは、ザンギが好き、ですか?」ニコニコッ

武内P「えっ?……は、はい」

アーニャ「ハラショー♪ アーニャと、一緒、ですね♪」ニコニコッ

武内P「え、ええ……そうですね」

アーニャ「ふふっ! プロデューサーとアーニャは、お揃い、です♪」ニコニコッ


凛「――唐揚げえええぇぇぇ――――~~~~っ!!」


武内P・アーニャ「!?」

凛「これは、唐揚げだから!! ザンギなんかじゃない!!」

武内P「しっ、渋谷さん!?」

アーニャ「ニェート! それは、ザンギ、です!」

凛「最初、プロデューサーは唐揚げって言ってたから! だよね!?」

アーニャ「それは、ちょっと間違えただけ、です! ザンギ、です!」


凛・アーニャ「プロデューサー!」


武内P「えっ、いえ……あの……!?」

凛「ねえ! これは唐揚げだって言ってあげなよ!」

アーニャ「プロデューサー! ザンギ、一緒に食べましょう!」

凛「だから! ザンギじゃないって! 唐揚げ! かーらーあーげー!」

アーニャ「ニェートニェートニェート! ザンギ、です! ザーンーギー!」

武内P「お、お二人とも! 落ち着いてください!」

凛「唐揚げ!!」

アーニャ「ザンギ!!」


武内P「で、では、間を取って……フライドチキンという事で」


凛・アーニャ「プロデューサーっ!!」


武内P「もっ、申し訳ありません! 検討します! 検討しますので!」

凛・アーニャ「……!」ムーッ!


武内P「……!」

武内P(ど、どちらと言っても……大変な事になる、気がします!)

武内P(だ、誰か……お願いします……!)

武内P(助けてください……誰か……誰か――)


ガチャッ


杏「……も~っ、うるさくて寝てられないよ」


武内P「!?」

凛「杏!」

アーニャ「アンズ!」

凛・アーニャ「良い所に!」


杏「おっ、おおう!? な、何だよ急にさ……!?」

凛「杏! ねえ、これ一つ食べてみて!」

杏「えっ!? これって……クンクン、この匂いは……」

凛「はい、あーん! あーんっ!」

杏「じゃ、じゃあ遠慮なく……はむっ」モグモグッ…


凛「――唐揚げ、美味しい?」


杏「……」ゴクンッ

杏「おー、この唐揚げ、結構美味しいじゃんか」


凛「っふうううぅぅぅんっ!」グッ!

凛「ほら! 聞いた!? 美味しいってさ、唐揚げ! かーらーあーげー!」


アーニャ「っ……!?」

杏「なっ、何なの!? 何の勝負……!?」

アーニャ「アンズ! こっちも、食べてください!」

杏「へっ!? こっちもって……いや、同じじゃないの?」

アーニャ「アーン! アーンッ!」

杏「わ、わかったってば! 食べる! 食べるよ……はむっ」モグモグッ…


アーニャ「――ザンギ、美味しいですね?」


杏「……」ゴクンッ

杏「まあ、杏はザンギにはうるさいけど、美味しいと思うよ」


アーニャ「ハッ……ッラショォ――ッ!」グッ!

アーニャ「やっぱり! やっぱり、ザンギ、です! ザーンーギー!」


凛「っ……!?」

杏「……あっ」

杏「あー! そういう事!」

杏「二人共さ、くだらないケンカはやめなって」


凛「くだらなくなんかない! だって、これは唐揚げだし!」

アーニャ「ニェ~ット」ヤレヤレ

アーニャ「三文字も、アー、覚えられないアイドルが、居ます」フンスッ

凛「……ねえ、ちょっと。それどういう意味?」

アーニャ「シトー? そのままの意味、です? わかりますね?」

凛「……唐揚げ~美味しく作るならっ揉み揉み~♪ 揉み揉み~♪」ブンブンッ!

アーニャ「リン? その歌は、何ですか? リン?」

凛「唐揚げ~美味しくつっくるっならっ♪ 揉み揉み~♪ 揉み揉み~♪」ブンブンッ!

アーニャ「……ニェート! その歌と踊り、アー、不愉快です! やめてください!」


杏「――ほいっ、あ~んっ」

武内P「えっ!? あっ、あの……はむっ」モグモグッ…


凛・アーニャ「!?」

凛「ちょっと杏!? 何してるの!?」

アーニャ「アーニャも、プロデューサーにアーンしたい、です!」


杏「は~っはっはっは!」

杏「残り一個は、杏が預かったー!」

杏「返してほしくば、お互いの言い方を認めて、ケンカはやめろー!」

杏「うるさくて眠れないんだから、大人しく降伏しろー!」


武内P「! 成る程……!」

武内P「そうやって、渋谷産とアナスタシアさんを落ち着――」


凛「やっぱり、ザンギじゃないかな。えっと……か、からまけ? 何、それ?」

アーニャ「ザンギエフはロシアの英雄、でした。カルァーゲ、最高、です♪」

凛「……ぷっ、何? カルァーゲ? 唐揚げっしょ? カルァーゲは無いしょ?」

アーニャ「オー、唐揚げ、ですね♪ リンの言う通り、唐揚げ、です♪」

凛「はあっ!? ちょっと、そういうのズルだから! 卑怯だよ!」

アーニャ「ニェートニェート、ズル、違います。アー、頭脳プレイ、です」


武内P「……」

杏「……なんか、ごめん」

杏「唐揚げも、ザンギも……ぶっちゃけ同じ物なんだよねぇ」

杏「……違う、って言い張る道民も居るけどさ」

杏「なまらどうでも良い事なんだよ」

武内P「……双葉さん」

杏「タレをかけるのがザンギ、って言う人も居るよ?」

杏「でも、タレ無しでもザンギって書いてるのも売ってるしさ」

武内P「いえ、あの……双葉さん」

杏「だから……残り一個の呼び方、プロデューサーが選びなよ」

杏「杏は、お腹が膨れたし、静かな所を探して旅に出るよ」

武内P「ま、待ってください! あのっ!」


凛「……ふーん、やる気?」

アーニャ「……ダヴァイ、望む所、です」


杏「したっけ!」

バタンッ!


武内P「っ……!?」

武内P「結果的に、火に油を注いだだけではないですか……!」

凛「――もう、呼び方なんてどっちでも良いよ」

アーニャ「――ダー、それには、アー、賛成、です」


武内P「!」

武内P「渋谷さん、アナスタシアさん!」

武内P「仲直りをしてくださるのですか!?」


凛・アーニャ「……」…ジィッ


武内P「? 残り一個を……何故、見つめて?」


凛・アーニャ「……」ジィッ


武内P「からの……私に視線を向けて……」

武内P「っ!? 待ってください!」

武内P「あのっ……あーん待ちですか!?」


凛・アーニャ「……」ジィィッ


武内P「……!?」

武内P「……!」

武内P(ど、どうすれば……!?)

武内P(一体……どうすれば、この状況を……!?)


凛・アーニャ「……」ジィィィッ


武内P「とっ……とりあえず、ですが」

武内P「こちらは、レモン汁をかけて召し上がってください、と」

武内P「……そう、言われたので」


凛・アーニャ「えっ?」


武内P「えっ?」

凛「待って? 唐揚げに……レモンをかけるって事?」

武内P「は、はあ……小さなパックをつけてくださったので」

アーニャ「甘酢タレでなく……レモンをかけるのです、か?」

武内P「はい……そのつもり、ですが」


凛・アーニャ「……」


武内P「……」

武内P「待ってください」


武内P「私は、レモンをかけるのはアリだと、そう、思います」


凛・アーニャ「……」

武内P「……」

凛「ふ……ふーん、まあ、悪くないんじゃない?」

アーニャ「だ……ダー! プロデューサーの言うことは、絶対、です!」

凛・アーニャ「……でも」


武内P「笑顔です」

…ペリッ


凛「ちょ、ちょっと待って! どうしてパックの封を切ったの!?」

アーニャ「プロデューサー! 全部かけたら、すっぱい、です!」


武内P「笑顔です」

…ビシャアッ


凛・アーニャ「あっ!……あー」


武内P「……」


凛・アーニャ「……」

凛「……それ、ほとんどレモンの味じゃないの?」

武内P「食べてみなければ、わかりません」

アーニャ「……ニェート、凄くすっぱそう、です」

武内P「頑張ってください」

凛・アーニャ「……」

武内P「笑顔で、頑張ってください」

凛・アーニャ「……」

武内P「……わかりました。これは、私が自分で食べます」

武内P「食べてくださいと言いましたが――」


武内P「もう、あげません」



おわり

最終的にどっちがPの事が好きかで喧嘩してあれ?ってなるだりーとみくにゃんをください!

>>91
書きます


武内P「どちらと仲が良いか、ですか?」

みく「そうにゃ! Pチャン、ハッキリして!」

李衣菜「言うまでもないですよね、プロデューサー!」

武内P「いえ……あの」


みく・李衣菜「どっちの方が、仲が良いの!?」

ビシィッ!


夏樹「おーい、指を指すな、指を」

菜々「あ、あはははは……!」


武内P「……」

みく「Pチャンは、菜々チャンの方が仲良しだよね!?」

武内P「そう……でしょうか」

みく「菜々チャンも、そう思うでしょー!?」

菜々「な、ナナは……ど、どうなんでしょう……!?」

李衣菜「いやいや! なつきちの方が、仲が良いですよね!?」

武内P「どう……でしょうか」

李衣菜「ねえ、なつきち! なつきちも思うよね!?」

夏樹「はぁ……おいおい、だりー」


夏樹「アタシの方が、仲が良いに決まってるだろ?」


武内P「……」

武内P「えっ!?」

李衣菜「! やっぱり! そうだよね、なつきち!」

夏樹「おう、そうだとも。なっ、アンタもそう思うだろ?」

武内P「えっ!? いえ、あの……!?」

夏樹「……っくくく!」

武内P「木村さん……!?」

みく「菜々チャン!? 夏樹チャン、あんな事言ってるよ!?」

菜々「あ、アハハ……まあまあ!」


菜々「そう言う事にしておきましょうよ! ねっ!」


武内P「……」

武内P「えっ!?」

みく「にゃああ……! 菜々チャン、大人の対応にゃああ……!」

菜々「ふえっ!? な、ナナは17歳ですよ!?」

武内P「いえ、あの……今の言い方では、その……!?」

菜々「? ナナ……何か、変なこと言いましたか?」

武内P「あ、安部さん……!?」

李衣菜「なつきち!? なんか、譲られたみたいになってるけど!?」

夏樹「……おいおい、だりー」


夏樹「実際、アタシの方が仲が良いから、他に言い方が無いだろ?」


武内P「……」

武内P「えっ!?」

李衣菜「そっ、そうだよね! うん……確かにその通りだよ!」

夏樹「それにホラ、アタシとこの人が並んでるのを見て、どう思う?」

武内P「き、木村さん?」

李衣菜「……カッコイイ! なんか、すっごくカッコイイ!」

武内P「……た、多田さん? あの……!?」

夏樹「だろ? まあ、多少身長のバランスは悪いけどな、ハハッ!」

李衣菜「ううん! それも含めて、最高にロックだよ!」

夏樹「はっはっは! そうだろそうだろ!」


みく・菜々「……」

みく「ナナちゃん! こっちも負けてられないにゃ!」

グイッ!

菜々「えっ、ちょっ、ちょっと!? あっ、あわわわわっ!」

ヨロヨロッ…

武内P「――っと」

…ポスンッ

武内P「……安部さん、大丈夫ですか?」

みく「ふにゃあああ! 今の! 今の、最高だよ!」

武内P「ま、前川さん……!?」

みく「ドジっ娘メイドを支える、出来る男の組み合わせにゃああ!」

菜々「ドジっ娘という歳じゃ……って、あわわ!///」

菜々「すっ、すみません!/// 助かりました!///」

武内P「い、いえ……当然のことをしたまでです」


李衣菜・夏樹「……」

李衣菜「ちょっと、みくちゃん!? ボディタッチはズルくない!?」

みく「ふっふーん! そう思うなら、そっちもやれば良いでしょー?」

李衣菜「~~っ! なつきち! こっちもボディタッチだよ!」

夏樹「……はぁ、しょうがないな」

…ぎゅっ

武内P「き、木村さん? あのっ!?」


夏樹「ほら、手を繋いだぜ?///」カァァァッ!

夏樹「最高にロックで、仲が良さそうに見えるだろ///」カァァァッ!


李衣菜「なつきち――~~っ!?」

みく「真っ赤にゃあ!? ものっすごく顔が真っ赤にゃああ!?」


菜々「……」

夏樹「誰が真っ赤だって?///」モジモジッ

武内P「いえ……あの」

夏樹「見てみろよ/// 全然平然としてるぜ///」モジモジッ

夏樹「さすがに、手を繋いだだけで照れるわけないだろ///」モジモジモジモジッ


李衣菜「な――つき――~~ちっ!?」

みく「あっ、駄目にゃ!/// 見てるこっちが照れるにゃ!///」


夏樹「おいおい、だらしないぜみく///」ソワソワッ

夏樹「そんなんじゃ、この先困る事も出てくるぞ///」ソワソワソワソワッ

…ちょんっ

武内P「あ……あの」


李衣菜「もうやめて――っ! やめてよ、なつき――~~ちっ!」

みく「手を繋ぐのが恥ずかしいのか、指でつまむだけになったにゃああ!///」


菜々「……」

武内P「……」

夏樹「――と、まあ……」ソワソワッ

…パッ!

夏樹「……こんな所かな」

李衣菜「どんな所!? 全然わかんないよ、なつきち!」

夏樹「? アタシと菜々、どっちがこの人と仲が良いか、って話だろ?」

李衣菜「そうだったけど、また違う話が出てきたよ!」

夏樹「おいおい……最後まで貫くのがロック、だろ」

李衣菜「ロックって言うか、ショックだよ!」

夏樹「ははーん? 妬いてるのか、だりー?」

みく「……夏樹チャンの、意外な一面を見たにゃ」


菜々「……」

みく「ナナチャン! あれなら、楽勝だよ!」

菜々「えっ!?」

みく「どうしたの、ボーッとして?」

菜々「いっ、いえ! 別に、ボーッとなんてしてませんよ!?」

みく「ナナちゃん! こっちも、ボディタッチで対抗にゃ!」

菜々「対抗!? ど、どうやって!?」

みく「? 腕でも組めば良いんじゃない?」


菜々「腕を組む!? 前でですか!? 後ろでですか!?」


みく「へっ? そうじゃなく、普通に……」

みく「――いや、待つにゃ」

みく「前! 前で、おしとやか~な感じで!」


一同「……?」

菜々「え、えっと……こう、でしょうか?」

みく「そう! それで……Pチャン!」

武内P「えっ!?」

みく「ナナチャンの後ろに立って! 早く!」

武内P「はっ、はい!」

みく「そう! それで、ナナチャンの肩に両手を置いて!」


武内P「こう……でしょうか」

…そっ

菜々「えっ、っと……これは……?」


みく「どうにゃ! この、二人の姿を見てどう思う!?」


李衣菜・夏樹「……できてるっぽい……!」


武内P・菜々「!?」

みく「――そのまま! 二人共、そのまま動かないで!」

武内P・菜々「っ!?」ビクッ!

みく「笑って笑って~……はい、チーズ!」


菜々「キャハッ☆」ニコッ!

武内P「……」ニゴォッ


ピピッ、カシャッ!

みく「……あー……Pチャンは笑顔をせず、もう一枚お願いしまーす」

みく「ナナチャンは、穏やかに笑って~……はい、チーズ!」


菜々「……」ニコリ

武内P「……」


ピピッ、カシャッ!

みく「……くう~っ! カンッペキ! 完璧な写真にゃ!」

李衣菜・夏樹「……確かに……!」

李衣菜「なんで……!? 私と同い年な筈なのに……!?」

菜々「あっ、いえあのっ……!?」

みく「しっくりくるでしょー!? これが、仲が良い事の証明だよ!」

菜々「そのしっくり感は、ちょっと違うやつと言うか、あのですね……!?」

みく「結論! 夏樹チャンより、菜々チャンの方がPチャンと仲良しにゃ!」

菜々「こっ、構図! 構図が良いからですよ! ねっ!?」

武内P「えっ!?」

菜々「ジェネレーションじゃなく、シチュエーションです!」

菜々「だから、皆も同じポーズで写真を撮ってみましょう! ねっ!?」


菜々「ねっ!?」


みく・李衣菜・夏樹「は……はあ」

菜々「そもそもですね!?」

菜々「どうして、ナナとなつきちさん、どっちの方が仲が良いかなんて話に!?」

みく・李衣菜「へっ?」

夏樹「あぁ、そういえば聞いてなかったな」

みく・李衣菜「どうして、って……あれ?」


武内P「次に撮られる方は、誰でしょうか?」


みく「えっ?」

李衣菜「あっ、じゃあ……なつきちで」

夏樹「アタシか?……まあ、構わないけどさ」

菜々「……」

  ・  ・  ・

みく「全員、撮ってみた……けど」

李衣菜「うーん……やっぱり、菜々ちゃんがしっくりくるね」

夏樹「なあ、なんかアタシの顔だけ夕日が当たってないか?」

菜々「きっ、気のせいですよ! 色々と!」

武内P「では……皆さん。そろそろ――」


みく・李衣菜「あっ」


武内P「――仕事……に」


みく・李衣菜「思い出した!」


武内P「っ!?」

夏樹「思い出したって……」

菜々「……何をですかね?」

みく「Pチャン!」

李衣菜「プロデューサー!」

みく「ネコミミと!」

李衣菜「ロックの!」

みく・李衣菜「どっちが好きなの!?」


夏樹「それが……アタシ達と、どう関係あるんだよ」

武内P「頑張って、話を逸らし誤魔化していたら……はい」

菜々「丁度ナナ達が来て、動物成分とロックの対決に……なったんですね」

武内P「申し訳、ありません……それしか、方法が」


みく・李衣菜「どっち!?」


武内P・夏樹・菜々「……」

みく「! そうだ! さっき撮った写真!」

李衣菜「私とみくちゃんのを比べてみれば!」

みく・李衣菜「どっちの方が好きかわかるかも!」

みく・李衣菜「……」

みく・李衣菜「何この写真!?」


みく「李衣菜ちゃん、デレデレしすぎにゃ! 微塵もロックを感じないよ!」


李衣菜「みくちゃん、ネコミミ外してるじゃん! 前川さんだよ、これじゃ!」


みく・李衣菜「はあっ!?」


武内P・夏樹・菜々「……」

みく「ネコミミは常に付けてるわけじゃないもん!」

李衣菜「そうだけど! これじゃ、参考にならないよ!」

みく「ムッカーッ! それを言うなら、李衣菜ちゃんだって!」

李衣菜「しょうがないでしょ!? だって、手が肩に乗ったんだよ!?」

みく「わかるけど! Pチャンの手、大きくてドキッとしたけど!」

李衣菜「だよね!? みくちゃんも、ドキッとしたよね!?」

みく「こう、肩に後から手が乗せられた時の感触が、こう……」

李衣菜「わかるわかる! こっそり後ろに体重をかけて……」

みく「したした! やっぱり、李衣菜ちゃんもした!?」

李衣菜「するに決まってるって! 誰だってするよ!」


夏樹・菜々「……うんうん」コクコク


武内P「……」

みく「まあ、その……Pチャンの事は、頼りにしてるし」

李衣菜「そんなの……私だって、そうだよ」

みく「あっ、でも……みくの方が頼っちゃってるかも」

李衣菜「そう? 私も、かなり頼っちゃってると思うな」


みく・李衣菜「……」

みく・李衣菜「いやいやいやいや」


みく「ストライキの件もあるし? Pチャンを大分頼っちゃってるにゃ~」

李衣菜「何がロックかの答えを見つらたのは、プロデューサーのおかげかな~」


みく・李衣菜「……」

みく・李衣菜「いやいやいやいや!」


武内P「あ、あの……お二人とも……?」

夏樹「なんだか、話が……」

菜々「変な方向にいってませんか……?」

誤)>李衣菜「何がロックかの答えを見つらたのは、プロデューサーのおかげかな~」

正)>李衣菜「何がロックかの答えを見つけられたのは、プロデューサーのおかげかな~」


みく「李衣菜ちゃん、この写真を見るにゃ」

みく「この、みくの安心しきった顔!」

李衣菜「みくちゃんこそ、この写真を見なって」

李衣菜「この、私の穏やかな顔!」

みく「よく見て! ほら、なんか『♡』が見える気がしない!?」

李衣菜「そんなの私もだよ! 『♡』が一つ、二つ……そっちより多く見える!」

みく「にゃあ~っ!? 李衣菜ちゃんの方が、Pチャンを好きって言いたいの!?」

李衣菜「じゃあ、みくちゃんの方がプロデューサーを好きだとでも!?」

みく・李衣菜「う~っ……!」

みく・李衣菜「解散!」


武内P「……!」ホッ!


夏樹・菜々「……」

武内P「それでは……皆さん、仕事に――」


夏樹「写真だけで判断するなら……みく、だな」

李衣菜「なつきち!?」

菜々「いえいえ、この写真を見る限りでは……李衣菜ちゃん、ですね」

みく「ナナチャン!?」

夏樹「いや、だってこれ……メスの顔って感じだぞ?」

菜々「これが、リアルJK……17歳の乙女の顔ですよ」

みく・李衣菜「~~っ!?」

みく「みくの方が――」

李衣菜「私の方が――」


みく・李衣菜「好きだもんっ!」


武内P「っ……!?」


みく・李衣菜「……」


みく・李衣菜「あれっ!?」



おわり


「「ケンカ?」」


 正直に言いなさい、って言われたから、本当の事を言ったのに。
 早苗さんも、瑞樹さんも、信じられないという顔でこっちを見てる。
 一度顔を見合わせたと思ったら、また、私に視線を向ける。
 缶コーヒーの縁を指でなぞりながら、同じことを言う。


「はい。彼と……些細なことで、ケンカを」


 普段は、ほとんどそういう事は無いのだけど。
 ……でも、やっぱり駄目ね。
 一緒に生活するとなると、それにあたって、考え方の違いが出てくる。
 今回のケンカの原因も、それ。


「二人がケンカ……って」
「……想像出来ないわ」


 これでも、ちょっとした事での言い合いはするんですよ?
 どれも、小さな事で……すぐ、仲直りしますけど。
 だって、彼ったら、すぐに私を優先しようとするんですもの。
 支え合っていくって、そういう事じゃないと思うんです。


「長引きそうなの?」


 早苗さんが、横に座りながら、聞いてくる。
 その表情は心配そうで、それが、ちょっと心苦しい。
 だって、きっとケンカの原因は、人から見たら大した事じゃないんですもの。
 言ったら、そんな事でケンカしたらタイホ、って怒られちゃうかも。


「どうでしょう……わかりません」


 これに関しては、お互い譲るつもりがないんです。
 だから、余計に話がこじれちゃって。
 お仕事中、顔や態度に出さないように気を遣っていたつもり。
 でも、この二人には、バレちゃうのね。


「良ければ、話してみない?」


 瑞樹さんが、早苗さんとは反対側に座りながら、聞いてくる。
 その表情は優しげで、それが、ちょっと嬉しい。
 だって、こんな風に気兼ねなく接してくれる人は、とっても少ないから。
 そんな、素敵なお友達が居る事は、とても幸せだと、そう、思う。


「……居酒屋で?」


 なんて言ったら、


「「んっ!」」


 と、両側から、肩で小突かれた。


「……ふふっ!」


 そのせいで……ううん、おかげで、笑みがこぼれた。

  ・  ・  ・

「これなんか、どうですか?」
「いえ、二つに分けましょう」


 当然、受け入れられると思った提案が、却下された。
 彼の発言に驚いて、カタログに向けていた顔を上げる。
 向けた視線の先には、平然とした、彼の顔がある。
 自分の発言が、当り前の事だと思っている時の表情で。


「? どうか、されましたか?」


 キョトンと、こっちを見ている。
 私の指は、まだ、二人が一緒に寝られる大きなサイズのベッドから、動いていない。
 今は、どんな家具にしようかと、カフェで相談中。
 とっても楽しい時間だったのに、どうして、そんな事を言うのかしら。


「そのお話、お受け出来ません」


 絶対に、ベッドは一つです。
 見てください、このベッド。
 二人で寝ても十分に広いし、背の高い貴方も、ゆっくり出来ますよ。
 シーツを替えるのがちょっと大変そうだけど……でも、それだけです。


「……」


 彼は、困ったような顔をして、右手を首筋にやった。
 そして、ビシッと人差し指をカタログに突き立ててる私の左手を取り、優しく持ち上げた。
 そのまま、ツイッと横に滑らせて――トスリ。
 隣のページの、シングルサイズだけど、大きめなベッドの位置に、置き換えた。


「……むー」


 カタログに接した指先を支点に、左手をグリグリと動かして、抗議。
 すると彼は、また、私の左手を包み込み、さっきと同じ様に移動させていく。
 ふふっ! 寝具にシングルベッドは使いません……うふふっ!
 トスリ。
 指先が、さっきの場所のすぐ近く……シングルベッドの位置に、置かれた。


「……むーっ!」


 今度は、指を動かさずに、目で抗議する。
 子供っぽいとは思うけれど、少し、ほっぺたも膨らませて。
 だって、こういう風にした方が、私の意見を聞いてくれるんですもの。
 ……下手に口を開いたら、説得されちゃうかもしれないでしょう?


「その……ですね」


 彼は、ベッドを分ける理由を語りだした。
 帰りが遅くなった時、先に眠っている貴女を起こしてしまうかも知れない。
 眠る時は、一人の方がゆっくり眠れるだろう。
 そうやって、色々と、ベッドを分けるメリットを言ってくる。


「一緒が、良いです」


 お互いお仕事があるから、一緒に居られる時間が少ないんだもの。
 寝る時くらい一緒で……目が覚めたら、すぐ近く、手の触れられる所に居て欲しいの。

  ・  ・  ・

「お兄さ――ん! 生! 大ジョッキで!」
「二つで! 飲まなきゃやってられないわ!」


 早苗さんと瑞樹さんが、大声で注文する。
 二人は、さっき来たばかりの唐揚げを自分のお皿に取り、
早苗さんはそのままで、瑞樹さんはレモンを絞って、パクリと一口で頬張った。
 やっぱり熱かったのか、ちょっとだけ顔を歪めた後、
半分ほど残っていたジョッキの残りを盛大に飲み干し、


「「――ノロケか!」」


 口を揃えて、言った。


 私としては……そんなつもりは無かったんですけど。
 だって、ベッドを分けようなんて言われたんですよ?
 それが、どうしてノロケになるんですか、もうっ。
 ちょっとムッとしちゃって、お猪口に残っていた日本酒をクイッと飲み干す。


「まあ、そうは言っても、重要な事よね」
「わかるわ。ノロケなのは、置いておいて」


 二人が、うんうんと、頷いてる。
 ……てっきり、そんな事でケンカするなと言われると、思ってたんですけど。
 もしかして……このまま、彼を説得するのを手伝ってくれるのかしら?
 ふふっ! 強力な、協力者ね……うふふっ!


「ベッド、分けるべきよ」
「ええ、その方が良いわ」


 えっ?


「えっ……と、待ってください」


 もしかして、早苗さんも瑞樹さんも……彼の味方をするんですか?


「だって、ねえ? 帰りが遅くなった時、起こしちゃ悪いじゃないの」


 私は、むしろ起こして欲しいです。
 美容のために夜更かしは出来ないけれど、せめて、「おかえりなさい」は言いたい。
 その位なら何の苦にもなりませんし、全く問題ありませんから。


「眠る時は、一人の方がよく眠れるもの。むしろ、寝室も分ける?」


 寝室も分ける!?
 瑞樹さんは、どうしてそんな怖い事を言うんですか!?
 あぁ……ビックリしちゃった。


「だって……」
「……ねえ?」


 目を見開いて、固まる私に、


「「ゆっくり、休んで欲しいじゃない?」」


 二人は、笑いながら言った。


 その言葉の意味を理解して、私は、ベッドを分ける事に決めた。
 寝室を分けるのは、さすがに……寂しいから、嫌です。

  ・  ・  ・

「……」


 カチャリ。
 寝室のドアを開けて、ベッドに向かう。
 今日は、彼は帰りが遅くなると、前から聞いていた。
 だから、今日は先に寝ておくの。


「……」


 ベッドに腰掛け、枕元に置かれた時計に手を伸ばす。
 私は、明日の仕事は午後からだけど、彼はいつも通り、朝早くに起きる。
 その時間に合わせて、アラームをセット。
 彼ったら、食には関心があると言っておきながら、朝ご飯を抜いたりするんですもの。


「明日は、トーストにしようかしら」


 ご飯とお味噌汁が続いたから、少し、気分を変えて。
 冷蔵庫には、えっと……レタスを千切って、トマトもあったわね。
 目玉焼きかスクランブルエッグかは……うん、明日聞いてから決めれば良いわ。
 何にせよ、ちゃんと食べて、元気を出して貰わないと!


「……」


 トースト、トースト……トースト……通すと。
 トースト、食べる、通すと……トーストを食べるまで、通すと……思わないでくださいね?
 ……ふふっ! うふふっ!
 ダジャレの仕込みも、バッチリ。


「……うん」


 ボフリと、横になる。
 ベッドのシーツは、白。
 枕カバーは、青と緑で、どちらも淡い色合い。
 これを決める時にも、彼は、私が顔を赤くするような事を言ったのよね。


「……ふふっ」


 そんな、ちょっとした一幕を思い出しながら、布団に潜り込む。
 イメージカラーという事で、私の枕カバーは、緑色。


 だけど私は、青いカバーがかかっている枕に、顔を沈めた。


「……うふふっ!」


 きっと彼は、帰って来て、仕方の無い人だと、右手を首筋にやるのだろう。
 その姿を見られないのは残念だけど……でも、良いの。
 早く寝た分、私の方が、寝起きはハッキリしてますから。
 可愛らしい、寝ぼけた顔をゆっくり見られるんだから、ベッドを分けて正解だったわ。


「おやすみなさい」


 彼のベッドは、私のもの。
 私のベッドは、彼のもの。


 ベッドを分ける事には同意したけど、一緒に寝たいとは、思ってるのよ?
 だから、こうする事くらいは、許してくださいますよね。


 ふふっ! 眠りにね、無理、は禁物……うふふっ!



おわり

持ってるクマのぬいぐるみにPの名前付けて、聞かれちゃった小日向さんをください!

>>133
書きます


武内P「何も聞いていません」

美穂「ほっ、本当ですか!?」

武内P「はい、本当です」

美穂「本当に、本当に、本当ですか!?」

武内P「本当に、本当に、本当です」

美穂「……ふぅ~、良かったですぅ」


美穂「ぬいぐるみに、プロデューサーさんの名前をつけてるなんて……」

美穂「はぁ……聞かれて無くて、本当に良かったぁ~」ニコッ!


武内P「……」

武内P「それでは……私は、これで」

美穂「はいっ、お疲れ様でしたぁ~」

武内P「お疲れ様でした」

美穂「……」


美穂「本当は、聞いてましたよね?」

美穂「私が、この子に話しかけるの、聞いてましたよね?」


武内P「……」

武内P「……はい、すみません」

美穂「呼んでた名前に、聞き覚えもありますよね?」

武内P「……小日向さんの担当プロデューサーの名前、ですね」

美穂「ふええっ! やっぱり、全部聞かれちゃってたんですね!?」

武内P「……申し訳、ありません」

美穂「絶対! 絶対、誰にも言わないでくださいねっ!?」

武内P「はい、勿論です」

美穂「二人だけの、約束ですよっ!」


卯月「……二人だけの、約束?」


武内P「っ!? 島村さん!?」

美穂「うっ、卯月ちゃん!?」

美穂「いっ、いつからそこに……!?」

卯月「全部聞かれちゃってた……からだよ、美穂ちゃん」

卯月「それで……ええと」

卯月「二人だけの約束って、何ですか?」

美穂「なっ、何でも無い! 何でも無いですよね、ねっ!?」

武内P「え、ええ……はい」

卯月「えっ? えっ? あれあれっ?」


卯月「隠し事……ですか?」


武内P・美穂「……」

卯月「二人だけ、って……他の誰にも言わない、って事ですよね?」

武内P「……そ、そう……ですね」

卯月「美穂ちゃんとプロデューサーさんは、そういう約束をしたんだ?」

美穂「うっ……うん」

卯月「……えへへっ!」ニコッ!

美穂「……あ、あははっ!」ニコッ!

武内P「……」


卯月「そっ、そういうの! 良くないと思います!」


武内P・美穂「っ!?」

美穂「うっ、卯月ちゃん!?」

卯月「美穂ちゃん! そういう、内緒事って良くないよっ!?」

武内P「待ってください、島村さん!」

卯月「美穂ちゃんだけ、何か新しい事を始めるんですか!?」

美穂「えっ、えっ!? どうしてそう思うの!?」

卯月「だって! 未央ちゃんと、凛ちゃんの時もそうだったもん!」

武内P「っ!?」


卯月「それとも! 担当さんの事が好きだってバレたとかですか!?」


美穂「っ!?」

武内P「待ってください! 島村さん、止まってください!」

卯月「違うなら、何なんですか!?」

美穂「すっすすすす、すきすきすきききっ!?///」

武内P「し、島村さんも小日向さんも、落ち着いてください!」

卯月「それとも!」


卯月「ぬいぐるみに名前を付けて、おやすみのチューしてる事が!?」

卯月「服選びのセンスが無いからって、担当さんを買い物デートに誘おうか迷ってるとか!?」

卯月「――そういう事が、バレたんですか!?」


美穂「は――っ!?/// ほわぁ――っ!?///」

武内P「お願いです、島村さん! 追加情報は流さないでください!」

武内P「聞かなかった事に、出来なくなりますから!」

卯月「ねえ、どうなの美穂ちゃん!」

美穂「どっ、どうなのって、何が!?///」

卯月「何を内緒にするって、プロデューサーさんと約束したの!?」

美穂「え、えっと……ぬ、ぬいぐるみ……///」


卯月「っ!? 担当さんにあげたぬいぐるみに、カメラを仕込んでるのが!?」

美穂「そっ、そっちは大丈夫! 全然気づいてないよ!」


武内P「小日向さ――んっ!?」

卯月「そっ、そうだよね! プロデューサーさんも、気づいてないもん!」

武内P「えっ?」

美穂「あっ、この前話してたように、ぬいぐるみ渡したんだ?」

武内P「確かに、先日……小さなぬいぐるみをいただきましたが」

卯月「あっ」

武内P「……島村さん?」


卯月「――美穂ちゃん、帰りにどこか寄って帰ろうっ♪」ニコッ!

美穂「――うんっ! お仕事頑張ったし、甘い物が食べたいよね♪」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔――では、ありませんよ!?」

武内P「笑い事ではないと、そう、思います!」

武内P「小日向さんは、担当を盗撮されているのですか!?」

美穂「そ、その……えっと、顔を合わせて見続けるのが、恥ずかしくて……///」

卯月「ふふっ! 美穂ちゃん、可愛いなぁ~!」

美穂「もっ、も~っ!/// からかわないで、卯月ちゃん!///」

武内P「ほんわか出来る話ではありませんよ!?」

美穂「それに……それを言うなら、卯月ちゃんだって!」

卯月「ああっ、お返し~!?/// 美穂ちゃんったら、もうっ!///」


卯月・美穂「……えへへっ♪」ニコニコッ


武内P「……!?」

卯月「でも……ぬいぐるみに担当さんの名前を付けてるって、バレちゃったんだ」

美穂「うぅ……モフモフに集中しすぎて、ノックの音が聞こえなかったの……」

卯月「しょうがないよ~。だって、美穂ちゃん本当に幸せそうだもん♪」

美穂「……はうぅ///」


武内P「あの……島村さん、小日向さん」

武内P「盗撮の件に関して……お話をお聞きしたいのですが」


卯月・美穂「……」

卯月「あ、あははっ、何の話だろうね? ねっ、美穂ちゃん」

美穂「そ、そうだよねっ、わからないね? ねっ、卯月ちゃん」


武内P「……」


卯月・美穂「……」

武内P「それに、それ以外の事に関しても……」


卯月・美穂「……」

卯月「……後頭部……強く……」ヒソヒソ

美穂「案外……頑丈……」ヒソヒソ

卯月「……記憶……飛ばす……」ヒソヒソ

美穂「連携……協力……」ヒソヒソ


武内P「不穏!」

武内P「あ、あのっ!? お二人とも、何をしようとしているのですか!?」

卯月「えっ、ええと……あ、あはははは~……!」

武内P「笑っても、誤魔化せませんよ!?」

卯月「え、えっと、美穂ちゃんに教わったんです!」

武内P「……教わった、ですか?」


卯月「もしも都合が悪いことが起こったら、ですね?」

卯月「こう……えいっ! って、やると良い、って!」

卯月「そうすれば、リセット出来るんです!」


武内P「小日向さんから、学ぶ事は多いと言いはしましたよ!?」

武内P「しかし! 貴女は、何を学んだのですか!?」

卯月「大丈夫! 大丈夫です、プロデューサーさん!」

武内P「何がですか!?」

卯月「何回かやって、全部成功してますから! 大丈夫です!」

武内P「あの……何回か、私の記憶を飛ばしているのですか!?」

武内P「小日向さん!? 島村さんに何を教え――」

武内P「……居ない?」


「チュッチュッチュッチュッ――」


武内P「っ!?」

サッ!

美穂「――チュワッ!」

ガシイッ!

武内P「う、おっ……!?」


卯月・美穂「……ガードした!?」


武内P「ハモって言わないで頂けますか!?」

美穂「やっぱり……卯月ちゃんの言ってた通りだね」

卯月「うん……普段は、三人がかりでやっとだもん」


武内P「いつも!? 三人がかり!?」


卯月「でも……美穂ちゃん! 私達なら、やれるよ!」

美穂「うん……卯月ちゃん! 頑張ろうね!」

卯月・美穂「えいえい……おーっ!」


武内P「……とても、息が合っていますね」

武内P「お二人は……掛け声をしても揃わないと、そう、思っていました」


卯月・美穂「頑張ります!」


武内P「出来ることなら……こんな状況でなく……」

武内P「もっと、普通の状況で、そのお姿を見たかったです」

卯月「――アイドルになるのが、夢だったんです」

グッ…グッ…!

卯月「――キラキラして、輝いてて」

トンッ……トンッ……!

卯月「――島村卯月、頑張ります」

…スウッ

卯月「……笑顔だけは――」

ピタッ!

卯月「――自信があります」ニコッ!


武内P「……」

武内P「良い、笑顔です」

  ・  ・  ・

武内P「……ん」

武内P「――っ!?」

卯月「あっ、目が覚めましたか?」

武内P「し、島村さん……? あの、ここは……?」

武内P「それに……私は、一体……?」

卯月「プロデューサーさん、楽屋で寝ちゃってたんですよ」

武内P「……楽屋で? それに、この体勢は……」


卯月「え、えへへっ/// う……卯月の、膝枕ですっ///」


武内P「すっ、すみません! すぐに、どきますので!」

卯月「そっ、そうですか? もうちょっとだけ……なっ、な~んて///」

武内P「……」

美穂「卯月ちゃん……だ、大胆だなぁ~///」

卯月「し、島村卯月……頑張ってます///」


響子「わ、私も膝枕……し、したいなぁ~///」


武内P「貴女は……五十嵐さん?」

響子「あっ、おはようございます!」

卯月「響子ちゃんも、最近、仲良くしてもらってるんです♪」

武内P「そう……なのですか?」

卯月「はいっ♪ 三人共、息ピッタリなんですよ♪」


卯月・美穂・響子「ねーっ♪」


武内P「……」

美穂「響子ちゃんはしっかりしてて――」

美穂「――‘色々と’助けられてるんです!」


武内P「……成る程」


卯月「はいっ♪ 本当に――」

卯月「――‘色々と’助かってます♪」


武内P「そう……なのですね」


響子「そっ、そんなぁ! それを言うなら、私の方こそ――」

響子「――‘色々と’助けられてるよ!」


卯月・美穂・響子「……」

卯月・美穂・響子「えへへっ♪」ニコニコッ


武内P「……良い、笑顔です」

  ・  ・  ・

武内P「――と、言うような事がありまして」

ちひろ「あら、卯月ちゃんに膝枕されたのが、そんなに嬉しかったんですか?」

武内P「あの……そちらではなく」

ちひろ「ふふっ、冗談ですよ!」

武内P「小日向さんと、五十嵐さんの担当と相談し、島村さんと三人でユニットを」

武内P「……彼女達三人ならば、より、輝けると……そう、思いました」

ちひろ「あっ、その話をするなら……」

ちひろ「今日しても、意味がないかも知れませんよ?」

武内P「えっ?」

ちひろ「だって、プロデューサーさんは、卯月ちゃんに膝枕されたんですよね?」

武内P「えっ、ええ……そう、ですね」

ちひろ「美穂ちゃんと響子ちゃんの担当は、今日出勤ですし……」

武内P「……はあ」


ちひろ「今日話しても、忘れちゃうかも知れないわよね?」


武内P「? あの……千川さん?」

武内P「何故、島村さんから頂いたぬいぐるみに、話しかけて……?」

ちひろ「……ふふっ!」

武内P「……?」


ちひろ「全部聞いてるんですよ」



おわり

失禁(話)

未央 1
卯月 1
凛(ハナコ) 1
みく 1
李衣菜 1
奈緒 1
ニュージェネレーションズ 1

嘔吐(話)

武内P 2
まゆP 1
美嘉 1
杏 1
きらり 1
ありす 1
文香 1


CP 1

脱糞(話)

CP 1
Krone 0
大人組 1
武内P 2
まゆP 0
卯月 2
未央 1
凛 4
美波 0
アーニャ 1
蘭子 0
かな子 0
智絵里 0
杏 0
きらり 0
みりあ 0
莉嘉 0
みく 1
李衣菜 1
美嘉 1
幸子 0
紗枝 0
とときん 0
あべななさん 0
加蓮 1
奈緒 1
夏樹 0
楓さん 1
亜希 0
早苗さん 0
ユッキ 0
川島さん 0
小梅 1
まゆ 1
涼 0
輝子 0
美穂 0
響子 0
ありす 0
文香 0
奏 0
唯 0
里奈 0
夕美 0
薫 0
上田しゃん 0
笑美 0
仁奈 0
千枝 0
拓海 0
悠貴 1
ニュージェネ 2
ラブライカ 1
千川さん 1
美城タウン専務 1
羽田リサ 0


RA、CI、凸、新田さんの脱糞がまだだな

マーキングだと


「――う――」


 風に乗って迫りくるウェットティッシュの、白。
 その中心部で、完全に牙を向いている、茶。


「――お――」


 私の目は、その姿をハッキリと捉えていた。
 一瞬の出来事の筈なのに、時間が、とてもゆっくりに感じられる。


「――お――」


 このままでは――顔面に直撃する。
 それだけは、絶対に……絶対に、避けたい。


「――お――」


 体を横に傾けて、軌道上から退避し――


「――っ――」


 ――たら……このウェットティッシュは……どこへ行く?


 このまま、風に流され……誰かに見つかり、そして、最悪の場合――


「――!?」


 ――見捨てないで、くださいね。


 先程、彼女が言った言葉が、頭の中に――響き渡った。


「……プ……プロデューサー……!?」


 私は、プロデューサーだ。
 彼女を見捨てないと……そう、約束したのだ。


「ポイ捨ては……」


 プロデューサーの手は、アイドルのためにある。
 時として、その手を汚すことになっても、それを躊躇っては……んんん、温かい……!


「……いけませんから」 


 掬い上げるように、キャッチ。
 私の左手の中にも、彼女のLIVEの痕が刻まれた。
 指と指の隙間から覗いているウェットティッシュに、目を向ける。
 が、彼女の視線を感じ、すぐさま、顔をそちらに向けると、


「……見捨てないで、くださいね……?」


 そう、念押しされた。

  ・  ・  ・

「……」


 後始末はしておきますと、彼女を送り出した。
 何せ、ここはプロダクション内の中庭なのだ。
 芝生とは言え、何の処理もせず、そのままにしておく訳にもいかない。
 幸運の象徴を探した結果がこれとは、何とも皮肉なものだ。


「……」


 完全に、LIVEの痕跡を消すことは、流石に難しい。
 尚も残り続ける熱気は、今も私の鼻孔を苦しめ続けている。


「……」


 しかし……その作業も、もうすぐ終わる。
 これが終わったら……少し、休憩しよう。
 他にもやるべき仕事は残っているが……それでも、少し、休もう。


「……」


 そう考えながら、芝生の一点を見つめると――


「……これは」


 ――四葉のクローバーを見つけた。


「……」


 彼女は、この四葉のクローバーを見つける事が出来たのだろうか。
 ……いや、恐らくそれは無いだろう。
 何せ、これが生えている場所は、彼女がLIVEを行った、ほぼ真下なのだから。
 四葉のクローバーをステージにしてのLIVEなど……。


「……」


 四葉のクローバーのステージ……これは、検討してみても、良いかも知れません。
 しかし……着想をどこから得たかは、絶対に、言えませんね。


「……」


 茶色のコーティングがされた四葉のクローバーを摘み取る。
 そして、ビニール袋の中に入れて……固く、固く口を閉じる。
 彼女の事を思うからこそ、この四葉のクローバーは、捨ててしまわなければ。


「……」


 見上げた空は美しく、風は優しく吹いている。
 しかし、私の心は、清々しいとは言い難い。
 ふりそそぐ光も、この暗い気分を明るくする事は、出来ないようだ。



おわり

野外live(意味深)

書きます


藤村D「何でもねぇ、魔神が居るらしいんですよ」大泉洋「何ぃ?」

大泉洋「魔神ってのはアレだろう? びっくり人間だろう?」

大泉洋「そんなねぇ、バカみたいな奴が何人も居てたまるかい」

藤村D「あっはははははは!」

藤村D「……それがですね、大泉君!」

大泉洋「おおう、何だい何だい。えらい気合の入れようじゃあないか」

藤村D「私はね、どちらかと言えばアンコを得意とするぅ~魔神!」

大泉洋「っくくく! 得意もクソもありゃしないだろう?」

大泉洋「君はもう、甘いものを目の前に出されたら、それが何にせよだ」

大泉洋「こう、ガバッといって、グワアッと甘いものを気づけばやっつけてるでしょう?」

藤村D「まあまあ大泉くん、聞きなさいってば」

大泉洋「おぉ、そうかい? 悪かったね、君の台詞の邪魔をしてだ」

大泉洋「普通はないよ? 出演者がね、カメラの前でディレクターの言葉を遮って謝るなんてぇ事は」

藤村D「あっははは! そうですね、確かにその通りです!」

大泉洋「それで、何だっけ?」

大泉洋「君が、アンコを得意とするぅ~」

大泉洋・藤村D「魔神!」

大泉洋・藤村D「あっはははは!」

大泉洋「それで何さ、君の言うバカは何を得意としてるんだい」

藤村D「おおっ、聞いて頂けますか?」

大泉洋「別に聞きたくて聞いてるんじゃないんだよ、藤村くぅん」

大泉洋「聞かざるを得ない状況になってるから僕ぁ嫌々聞いてるんだ」

大泉洋「わかるだろう? そのチンケな脳みそだってそれ位はわかるはずさ」

藤村D「すみません……皆目見当がつきません」

大泉洋「う~ん、そうかぁ……わからないかぁ」

藤村D「よろしければ、この私めに教えて頂けませんか、このスズムシ」

大泉洋「お~う、教えてやるよぉ! このカブトムシぃ~!」

大泉洋「僕はだね、てっきりまた旅に出るとばかり思ってね?」

大泉洋「ほら見てご覧よ、この格好」

藤村D「そういうの良いから、もう一人の魔神は何が得意か聞けよ」

大泉洋「何?」

藤村D「ゲストが待ってんだろ。あんまり待たせちゃ悪いでしょうが」

大泉洋「格好の説明位はさせなさいよ」

大泉洋「どうせこんなチンケな番組のゲストなんて、チンケな奴しか来ないんだから」

藤村D「あっはははははは!」

藤村D「お前! 本人がそこに居るんだぞ!?」

大泉洋「だから何だってんだい。僕はね、そんなチンケな奴を恐れる男じゃあないんだ」

藤村D「――と、言うわけでね」

藤村D「今日は、スケジュールの都合がつかなかったミスターに変わりまして……」


??「えっ!? こういうタイミングで入るの!?」


大泉洋「知らなかったかい? この番組は、こういう番組なんだ」

大泉洋「わかるだろう? このバカが作る番組なんだ、バカな流れになるさそりゃ」

藤村D「あっはははははは!」

藤村D「それでは! 登場して頂きましょう!」

大泉洋「別に登場しなくても構わないよ」

大泉洋「そしてそのままね、僕と嬉野君は飛行機に乗って帰るから」

大泉洋「バカなディレクターとチンケなアイドルで好きにやりなさいよ」

藤村D「だ~からそういう事言うなってぇ!」

藤村D「しょうがないだろ! チンケなアイドルしか呼べなかったんだから!」

大泉洋「あっははははは! 君が言っちゃ駄目だろう!」

藤村D「ほら、もう! 良いからさっさと入ってきなさいよ! 時間が押してるんだから!」


??「いや、でも……なんかタイミングが」


大泉洋「大丈夫だぁ! まず始まり方からしてグッズグズの番組だよ?」

大泉洋「何せ、まだ見ぬ魔神が何を得意とするかさえ話せてないんだもの」

藤村D「そうだね、早くその話に入らないとね」

藤村D「……では、登場して頂きましょう! ゲストのぉ~……」


未央「ど、どーもどーもー……」


藤村D「本田未央さんです! はい、拍手~!」

パチパチパチパチ!

大泉洋「いやぁ~、僕だったらこういう登場の仕方はまっぴらごめんだねぇ」

未央「ほ、本田未央、15歳! アイドルです!」


藤村D「あらあら、ご丁寧に挨拶してくれちゃってまあ!」

大泉洋「藤村くん、これは僕もビシッと名乗りを返した方が良いかな?」

藤村D「お前は良いよ。あとで編集でテロップ出しとくから」

藤村D「大泉洋、スズムシ! ってデカデカとこうね!」

大泉洋「おう、そうかぁ。しかしだね、それも手間だろう?」

大泉洋「僕ぁ、君にそんな手間を取らせる程気が利かない奴じゃあないよ?」

藤村D「良いよ別に、大した手間じゃねえし」


大泉洋「やぁ~やぁ~!!」


藤村D「あっははは! 結局やるのかよ! かっかっかっか!」


大泉洋「どうもぉ! 皆さんご存知ぃ、大泉洋でぇ、ございます!」


藤村D「知るわきゃねえだろ。地方の三流タレントなんて」

大泉洋「今喋ってんだろ!? 三流のデブでヒゲなディレクターは黙ってなさいよ!」

大泉洋・藤村D「あっははははは!」

https://www.youtube.com/watch?v=Cowlqpi9Igw

  ・  ・  ・

大泉洋「どぉーもぉー!」

大泉洋「OPが始まったのに、まだゲストしかわかっていませぇーん!」


藤村D「あっははははは!」


大泉洋「っくく! こんな調子で、何が始まろうというのか!」

大泉洋「果たして! もう一人の魔神の正体とは!」

大泉洋「察しの良い視聴者の方はわかっていると思いますが、黙ってろ!」


藤村D「あっはは! おい、そういう事言うなってぇ!」


鈴井貴之「僕わかんなーい! じぇんじぇんわかんなーい!」


大泉洋「おおっ、ミスター! ミスターじゃあないですか!」

大泉洋「社長が自ら他の事務所に殴り込みをかけるのはと二の足を踏みぃ!」

大泉洋「スケジュールを言い訳にした、ミスターじゃあないですか!」


鈴井貴之「だから~! 本当に予定が合わなかったんだってぇ!」


大泉洋「はい! そんな言い訳は放っておき、続きを~どうぞ!」

  ・  ・  ・

藤村D「――はい、それじゃあ自己紹介も済んだ所でね」


大泉洋「いやいやいやいや! 君、ちょっと待て?」

大泉洋「ゲストなのに、この子全然喋れてないよ?」

未央「あ、あはははは……!」

大泉洋「アイドルだって言ってんのに、見なさいよ、この乾いた笑いを」

大泉洋「せっかくゲストで来てくれてるんだから、もうちょっと何とかならないのかい?」


藤村D「そうかい? じゃあ、好きにしていいよ」


大泉洋「ぃよ~うし! 本田ぁ、準備は良いかぁ?」

未央「えっ? じゅっ、準備?」

大泉洋「僕が奴の後ろに回り込んでガッと抑え込む」

大泉洋「そうしたら、あのデカイ腹に一発きっついのをおみまいしてやれぇ」

未央「ほっとんど喋ってないのに、暴力!?」

大泉洋「おう、そうだぁ。奴の腹はでかいから外す事はないぞぉ~」

大泉洋「だが気をつけろぉ? 殴った手がアンコでベタベタするからも知れないからなぁ~」

未央「えっ?……それはちょっと」

大泉洋「おっ、良かったな藤村くん。キミ如きのために手を汚したくは無いと言ってるぞぉ」


藤村D「あっははははは! そういう事言ってんじゃないだろ! っかかか!」

大泉洋「本田ぁ、キミもしっかり喋りなさい?」

大泉洋「ちゃんとトークしないと、後であのヒゲが悪口言うからな」

未央「えっ、そういう事言うの!?」

藤村D「言わねえって!」

藤村D「こんな若くて可愛らしい子の悪口なんて、言うわけないじゃないの!」

未央「あはは! ありがとうございます!」ニコッ!

藤村D「おおっほぅ! ほら見なさいよ、大泉くん! 可愛らしいじゃ~無いの!」

大泉洋「何をデレデレしてんだい、いい歳したオッサンが気持ち悪い」

藤村D「気持ち悪いかもしれないけど、デレデレはしてねえよ!」

大泉洋「あっははは! 気持ち悪いのは良いのかい! あっはははは!」

藤村D「こっちゃ気持ち悪い虫みてえな奴と番組やってんだ、多少は気持ち悪いが移るさ」

大泉洋「何ぃ~!? キミ、ぼ、僕が気持ち悪いって言ったのか?」

大泉洋「ちょっと本田! 僕と彼、どっちが気持ち悪いか言ってやんなさいよ!」

未央「えっ? ええと……」

藤村D「遠慮なく言って良いよ。誰が一番気持ち悪いオッサンかをだ」

藤村D「僕か、そこのスズムシか、それともカメラを構えてる嬉野くんか」


嬉野D「こっちを巻き込むんじゃないよ!」


大泉洋・藤村D・未央「あっはははははは!!」

未央「いやー! 中々、愉快な番組ですなぁ!」

大泉洋「そうだろうそうだろう、愉快だと思わなきゃやってられないんだ」

藤村D「こっちが不愉快でもね、この大泉洋って男は一人で愉快になってる奴だからね」

未央「それじゃあ、段取り通り進めて良い?」

大泉洋「おい、藤村くん! ゲストに進行を気にさせてんじゃないよ!?」

藤村D「いやぁ~、出来るお嬢さんが来てくれて良かった!」

大泉洋「お前がそのへんしっかりやれってんだよ! 良かったじゃないよ、全く!」

未央「まあまあ! 抑えて抑えて!」

藤村D「いやもう、本当にしっかりしてらっしゃる!」

藤村D「最初にオファーをした方だったら、こうはいかなかっただろうね」


大泉洋・未央「……」


大泉洋「おい、キミ今何つった!?」

未央「最初にオファーをしたって……えっ!? 私、代役的な感じなの!?」

藤村D「……」


藤村D「ままま、それはそれとして……」


大泉洋・未央「あっはははははは!」

大泉洋「キミって奴は、本当に余計な事ばっかり言ってまあ!」

未央「えっと、ちなみに……最初にオファーしたのって?」

藤村D「いやね? ミスターのスケジュールの都合がつかないって、わかってたからさ」

藤村D「足りないミスター成分を補うようなアイドルの方に来て貰うつもりだったの」

大泉洋「なるほどねぇ。番組的にはもっともだけど、相手にとっちゃ失礼な話だ」

未央「そうだね。そして今、私にとっても失礼な流れだよ?」

大泉洋「わかるかい?」

未央「そりゃわかるよ」


藤村D「足りないミスター成分……それが何か、おわかりになりますか?」


大泉洋「ほら、こうやって強引に話を進めるんだもの」

大泉洋「本田、君は間違ってもこういう大人にはなるな?」

大泉洋「デブでヒゲでも良い、ただ、間違ってもこんな暴君にはなるなよぉ~」

未央「なる気は無いし、そもそもヒゲにはなれないよ」


藤村D「良いから聞けよ、お前ら。顔にモザイクかけんぞ」


大泉洋・未央「あっはははははは!」

大泉洋「聞きましたか、視聴者の皆さん!?」

大泉洋「これが藤村という男! 話を聞かなければ、出演陣の顔にモザイクをかけると!」

未央「それじゃあ、私達出てる意味ないじゃん! あっはははは!」

大泉洋「しかし、ミスターと言えばか……う~ん、何だろうねぇ」

藤村D「おわかりになりますか?」

大泉洋「まず……どうでしょうの顔」

藤村D「おお! そうですなぁ! その通りでぇ、ございます!」

大泉洋「えっ、合ってるのかい?」

未央「って事は……346プロの顔って事?」

藤村D「はい! 本田の未央ちゃんにぃ、10ポイント!」

未央「えっ!? や、やったぁ~?」

大泉洋「……藤村くん、足りない成分ってのは……もしかして、アレかい?」

藤村D「おっ! 大泉くんも、頑張ってポイントをゲットするつもりだね!?」

大泉洋「キミから与えられるポイントなんかいらないよ!」

大泉洋「本田! 彼からポイントを貰って喜んでる所ようだけれどもだ!」

大泉洋「言いにくいけど、そのポイントは呪いみたいなもんだぞ?」

未央「えっ!? 呪い!?」

大泉洋「おう、そうだぁ。ヒゲが生えるっていう、ひっどい呪いだよ?」

藤村D「あっはははは! それも、10ポイントも! あっははは!」

未央「うっそ! どうすれば良いの!?」

大泉洋「生えるヒゲを受け入れるしかぁ、無いんだ。それも、10ポイント分だぁ~」

大泉洋・藤村D・未央「あっははははは!!」

藤村D「しかし、大泉さんはもう何か気付かれたようで」

大泉洋「うん、そうだねぇ~。だって、ミスター成分だろう?」

未央「その、ミスターって人の特徴だよね?」

大泉洋「そうだよ。彼を語る上でね、欠かせないものがあるのぉ~」

未央「それって?」

大泉洋「うん、それはねぇ~……」


大泉洋「ダジャレぇ」


未央「へー! ダジャレ! 番組の顔で、ダジャレを言う人なんだ」

大泉洋「そうなのぉ~。それで、346プロのゲストでその成分を補おうとねぇ~」

未央「つまり、346プロの顔でダジャレ好きな……あっ」

大泉洋「わかっちゃったかい? この男が、最初にオファーを出した人物が」

藤村D「酒好きって情報もあるんで、ついでにヤスケンの成分も補えたんだよ」

大泉洋「うるさいよ! ついで扱いされる安田くんにも謝んなさいよ!」

藤村D「あっはははは! 安田くん、すまん!」

大泉洋「聞いたかい!? 今の、爆笑しながらの心のこもってない謝罪の言葉を! あっはは!」

藤村D「まあ、お察しの通りね?」

藤村D「最初は、高垣楓さんにオファーを出したんですよ」

大泉洋「またまた! な~にをそんな無謀な事をだよ?」

大泉洋「彼女はトップアイドルだよ? こんなチンケな番組に出るわけないじゃないの」

大泉洋「本田ぁ、キミもそう思うだろう?」

未央「大泉さん? そこで私にふるのかい?」

大泉洋「おっ! 良いじゃあないか! 今の返しだぁ~」

未央「あっははは! どうもどうも!」

藤村D「視聴者の皆さんだってね?」

藤村D「チンケなタレントとチンケなアイドルが映ってる番組よりかはだ」

大泉洋・未央「何ぃ!?」

藤村D「せめて! せめて画面の半分は、美しいものが見たいと思うよ!」

藤村D「だけどしょうがないじゃないの! 断られちゃったんだもの!」

藤村D「予定が合わないから無理だって! ねえ、うれしー!」

嬉野D「そうだねぇ」

藤村D「だから、じゃあ暇なアイドル誰か居ませんか、って聞いたんだよ」

未央「ちょっとちょっと!? 別に、暇じゃないからね!?」

大泉洋「あっははははは!」

藤村D「ほら、企画の発表に移りなさいよ」

藤村D「君たち出演陣と違ってね、こっちゃ暇じゃないんだ」

大泉洋「こういう事を平然と言い放つ男なんだ」

大泉洋「この短い時間でわかったろう? この僕の今までの苦労が」


未央「やぁやぁ! 水曜どうでしょうのボンクラ諸君!」


大泉洋「……指示に忠実だねぇ!」

大泉洋「見たかい? 今、僕のフリが綺麗に躱されたのを」

藤村D「良いから黙って聞きなさいよ。ゴチャゴチャとうるさい男だな」

大泉洋「……覚えとけよ? そのヒゲ、いつか全部むしり取ってやるからな?」

藤村D「あっははは! っくっくっく!」


未央「っくくく! 魔神だ魔神だと、いい気になって……あっはっは!」

未央「ちょっ、ちょっとタイム! あっはっはっはっは!」


大泉洋「おぉい、しっかりやんなさいよ! キミのヒゲのせいだぞ?」

大泉洋「キミがヒゲなんか生やしてるばっかりに、企画の発表もままならないんだよ」

藤村D「急いで剃るかい? あぁ~、でも髭剃りが無いやぁ~!」

大泉洋「そんなもん走って買ってきなさいよ。ついでに周りを走ってデブも解消してきなさいよ」

大泉洋・藤村D・未央「あっはははははは!」

走ったら躓いて捻挫してクラッチが重くなるぞ

未央「……ゴホンッ! えー」

未央「魔神だ魔神だと、いい気になってるようだけど!」


大泉洋「別に良い気にはなってないよ」

大泉洋「甘いもん食って気分良くしてるのは当の魔神だけだ、ねえ?」

藤村D「まあまあ大泉さん、ここは聞きましょうよ」

大泉洋「そうだねぇ、まずは話を聞いてみないことには始まらないものね」


未央「うちの事務所! 346プロダクションにも魔神は居る!」

未央「その魔神と、どっちがより魔神か勝負しようよ!」

未央「勝った方が――大明神の称号を得る、真剣勝負を!」


大泉洋「あっはははは! 大魔神じゃなくて、大明神ってかい!?」

藤村D「やっぱり、相手はアイドルだからね? 明るくないと!」

大泉洋「そういうこっちゃ無いだろう!? あっははは!」

大泉洋「甘いもの食ってピカピカするなんて、シュガーコーティングじゃねんだから!」

藤村D「かっかっかっかっか! シュガーコーティング! あっははは!」


未央「題して!」

未央「魔神対決! 346どうでしょう!」


大泉洋・藤村D「ぃよ~うっ!!」

パチパチパチパチッ!

大泉洋「いや~、ほんっとどうでも良いな、この企画」


大泉洋・藤村D・未央「あっはははははは!」

休憩

藤村D「ささっ! それじゃあ、早速参りましょうか」

大泉洋「本当、勝手にやっててくれよそんな対決なんてのはさぁ」

大泉洋「冗談じゃないよ、こっちゃ北海道から東京まで連れてこられてだ」

大泉洋「ただ、キミとアイドルが甘いもんくってんの見てろってんだろ?」

大泉洋「僕自身にはな~んの関係も無いんだもの、暇で暇でしょうがないったらないよ」

大泉洋「そんな馬鹿な話があってたまるかい、えぇ? 藤村くぅ~ん」

藤村D「おや、大泉さん! 彼女の言葉、ちゃんとお聞きになっていなかったようで」

大泉洋「ちゃんとも何も、ひとっつも聞きたかないってんだよこっちは」

藤村D「それじゃあ、そんな大泉さんのために……もう一度良いかい?」

未央「もう一度って、最初から?」

藤村D「最初の所だけで、このバカもわかると思うから」

大泉洋「おうおう、またバカって言ったか?」


未央「やぁやぁ! 水曜どうでしょうのボンクラ諸君!」


大泉洋「……」

藤村D「今のでわかったかい?」

大泉洋「いや、最初は聞き流したんだけど……やっぱり、諸君って言ってるよね?」

大泉洋「って事は、つまりアレかい? 対決するのは、キミだけじゃなくだ」


大泉洋「僕も、そのくっだらない対決とやらに参戦しなきゃならないのかい!?」


藤村D「さすが大泉さん! 察しが早くて助かりますなぁ!」

大泉洋「嫌だよ! 何でこっちを巻き込んでくるのさ! 一人でやんなさいよ、一人で!」

藤村D「だって、見てるだけは暇でしょう?」

大泉洋・藤村D「……」

大泉洋・藤村D「あっはははははは! っかっかっかっかっ!」

藤村D「まさか! まさか大泉さんともあろうお方が!」

藤村D「ただ対決を見ているだけなんて、そんな筈がありませんよね!?」

大泉洋「っふふふ! 藤村くん、キミさぁ!」

大泉洋「珍しく企画内容を話してくると思ってたら……こういう事だったんだねぇ~」

藤村D「見せつけてやりましょう、大泉さん! 我々の実力というものを!」

大泉洋「おっ、良いのかい? こんな所で僕が全力を出しても?」

藤村D「あっはは! こんな所って、他所の事務所だぞ、お前! あっはははは!」

大泉洋「良いかな? 大丈夫かい?」

未央「勿論、オッケーだよ! じゃないと、対決にならないしね!」

大泉洋「ようし、そうかわかった!」


大泉洋「それで、キミん所の責任者はどこだい?」

大泉洋「今すぐにそこに乗り込んで、全力で殴りつけてやるぞぉ~!」

大泉洋「いやぁ~っはっはっはっは!」


藤村D・未央「あっははっははは!」

藤村D「大泉さん! 暴力は! 暴力はやめましょう!」

大泉洋「そうかい? まあでも、そうだねぇ」

大泉洋「僕が勝つってわかってる勝負なんて、視聴者も見たくは無いだろうからね」

  ・  ・  ・

大泉洋「――はい、という訳でやって参りました」

大泉洋「まあ、やって参りましたとは言ったけれどもだ」

大泉洋「わたくし、此処がどこなのか」

大泉洋「そして、何で対決するのかすら知らせておりません」

未央「えっ? あの……本当に聞いてないの?」

大泉洋「そうだぞぉう。それが、どうでしょうだぁ~」

大泉洋「そちらは色々と準備が整っているかも知れないがだよ」

大泉洋「こっちゃ何の準備も出来てないんだ」

大泉洋「何をするかも知らされてないから、心の準備すらどうした良いかサッパリなんだぁ」

藤村D「しかし、大泉さんならばやってくれる! そうですね?」

大泉洋「な~にを気楽に言ってくれてんだい、勝手にしてくれよもう」

藤村D「そうですね?」

大泉洋「っくかかか! ああ! 勿論だともぉ!」

大泉洋「どっからかかって来ようともだ!」

大泉洋「こう来たらこうビシイッ! こっちから来たらこうガシイッ! とやってやるさ!」

藤村D「おっほほほ! 何とも頼もしいじゃあないか、大泉くん!」

大泉洋「当り前だろう、藤村くん! こっちは、常に初陣だからね!」

大泉洋・藤村D「あっははははは!」

未央「それじゃあ……扉を開けても良いかな?」

大泉洋「おう、やってくれぇ」

未央「準備は万端?」

大泉洋「何も出来ねえって言ったばかりだろう」

藤村D「おい、若い女の子に乱暴な言い方はやめろよ」

大泉洋「今更キミがそれを言うかい? 散々チンケなアイドル呼ばわりしておいて」


未央「っふふ! じゃあ、開けるよ!」

…ガチャッ!


大泉洋「……さあ、このドアの向こうには、果たして何が待ち受けているのか!」

大泉洋「大泉洋と対決しようという無謀な輩は、何者なのか!」

藤村D「いやぁ~! ドキドキしてきたねぇ~!」

大泉洋「アンタは知ってんだろ? その小芝居やめなさいよ」


凛「ふーん? アンタが私の対戦相手?」

凛「……まあ、悪くないかな」


大泉洋「藤村くん、ちょっとひっぱたいて来て良いかい?」

藤村D「おい、そういう危ない事言うのはやめろって!」

藤村D「ああっ! あそこに居るのは、三代目シンデレラガール!」

大泉洋「ああ、はいはいそういう感じだね、ようしわかった」

大泉洋「んんん何ぃ~っ!? 三代目、シンデレラガールぅ!?」

藤村D「かっかっかっか! なんですかその驚き方は!」

大泉洋「んんんぅ何ぃ~っ!? 三代目ぇ、シンデレラガールぅ~!?」

藤村D「あっははははは!」


凛「っふふっ! 346どうでしょうの、最初の3……っふふ!」

凛「はぁ……はぁ……三代目シンデレラガールの私が最初の」


大泉洋「さぁん代目ぇ!? シンデレラガールぅ~っ!?」


凛「あぶっ、ふっ、あはははは! 待って! あはははっ!」


大泉洋「よ~し! 最初の対決は、僕の勝ちって事で良いかな?」

大泉洋「すみませんねぇ、なんだかあっけなく勝負がついちゃって」

大泉洋「手も足も所か、口も挟ませないような結果になりましたけれども」

大泉洋「はい! 完・全・勝・利!」

藤村D・未央・凛「あっはははははは!」

藤村D「あっはは! 大泉さん! 話くらいさせてやんなさいよ!」

大泉洋「おっ、そうだね藤村くん。確かに、今のは大人気無かった」

未央「しぶりん! 今がチャンスだよ!」

未央「この人達、喋りだすと止まらないんだから! 早く!」


凛「う、うん……わかった」

凛「えっ、と……ここが何処だか、見ればわかるでしょ?」


大泉洋「流し台がある……理科室かな? 合ってるでしょう?」

藤村D「ブーッ! 違います」

大泉洋「あーっ、残念! 違ったかぁ!」

大泉洋「だったら正解は何だい? 何の対決をしようって?」


凛「此処は――346プロ内にある、調理室!」

凛「料理で対決するから、逃げないでよね!」


大泉洋「ぃよぉ~っ!」

パチパチパチパチ!

大泉洋「良いじゃないの良いじゃないの! 藤村くん、この企画楽しいじゃないの!」

藤村D「実はね、僕はここが一番憂鬱!」

大泉洋「うるさいよキミは! 僕なんかここに来るまでずっと憂鬱だったんだから!」

大泉洋「魔神対決なんかどうだって良いんだよ! 黙って僕の料理する姿を眺めてなさいよ!」

藤村D「ままま、それじゃあ、ルールの説明をお願いして良いかな?」

未央「オッケー!」


未央「此処では、大泉さんとしぶりんに、料理で対決して貰うよ!」

未央「審査員は、公平を期すために、そっちから誰か一人!」

未央「こっちからは、私のプロデューサーにお願いしまーす!」


武内P「どうも、今日はよろしくお願いします」


藤村D「ああ、これはご丁寧にどうも」

大泉洋「藤村くん、藤村くん……ちょっと良いかい?」ヒソヒソ

藤村D「どうした大泉くん、鳩が豆鉄砲食らったような顔して」

大泉洋「彼は……本当にプロデューサーなのかい?」ヒソヒソ

大泉洋「実は、殺し屋だったりするんじゃないのかい?」ヒソヒソ

藤村D「僕も最初はそう思ったんですがね、名刺が本物なので、多分本物です」

大泉洋「多分じゃ困るんだよ! 下手なもの食べさせたら、殺されるんじゃないかい!?」ヒソヒソ

藤村D「大丈夫だと思いますよ、多分」

大泉洋「だから、多分じゃ困るっつってんだろ!? わかんない人だねキミも!」ヒソヒソ

藤村D「まともなもん食わせりゃ良いでしょう。無理だろうけど」

大泉洋「あぁん?」カチンッ

藤村D「良いからとっとと作りなさいよ、クソマズいメシを」

藤村D「そんでサクッとやられちゃいなさいよ」

藤村D「そしたら、僕はもうキミの作るメシを食わずに済むようになるから」

大泉洋「おうおう、言ってくれるじゃないか、ええ?」

大泉洋「本田ちゃん! こっちの審査員は、藤村くんがやるよ!」

藤村D「!? おい、待てって! 俺はこの後も対決が控えてるんだぞ!?」

藤村D「今ここで食べたら、この先不利になっちゃうでしょうが!」

大泉洋「そんなん知っちゃこっちゃないよ! 良いから食べなさいよ!」

藤村D「おい、嬉野くん! しめしめって顔でカメラ回してんじゃないぞ!?」


未央「それじゃあ、審査員は、プロデューサーと藤村さんの二人に決定!」

未央「対決種目は――ハンバーグ!」


藤村D「おいおいおいおい! マジで言ってるのかい!?」

大泉洋「あっははははは! あっはははははは!」

大泉洋「ぃよぉ~し! 存分に腕をふるって、おみまいしてやるぞぉ~う!」

  ・  ・  ・

大泉洋「こんばんは、土井善晴です」

大泉洋「何とですね、魔神対決なのに料理で対決することになりましてね」

大泉洋「本当に、企画の趣旨がわかりませんよ~」


藤村D「あっはははははは!」


大泉洋「というわけでね、次回は料理で対決という事になったんです」

大泉洋「皆さん、ハンバーグ対決、楽しみにしててくださいね」

大泉洋「土井善晴でした」


鈴井貴之「うん! 僕、楽しみぃー! えへへぇ!」


大泉洋「あっははははは!」

大泉洋「この馬鹿面をねぇ、次の枠では思いっきり歪めてやるからなぁ!」

大泉洋「そちらも、乞うご期待!」


鈴井貴之「えっ!? ちょっと何!? 何も聞いてないんだけど!」

鈴井貴之「何!? えっ、怖いんだけど! 何!?」


大泉洋・藤村D「あっははははははは!」


鈴井貴之「笑いごっちゃないって! えっ……ええっ!?」

昼寝

フランベします(無意味)

https://www.youtube.com/watch?v=Cowlqpi9Igw

  ・  ・  ・

大泉洋「ぅおーねがいー! シーンデレラッ、フゥー!」


藤村D「あっははは! そこまで元気な歌じゃないだろ!」


大泉洋「フゥ――ッ!」

大泉洋「はい、というわけで始まりました!」

大泉洋「まさかの第二夜! いやぁ~っ!」


鈴井貴之「ねえ、僕の顔を歪めるって何なの?」


大泉洋「果たして、ハンバーグ対決の行方は!」

大泉洋「魔神対決は、どうなってしまうのか!」

大泉洋「そもそも、まだ相手の魔神が何が得意かすら聞いてないぞ!」


鈴井貴之「どうせクリームとかでしょ? ねえ、ねえってば」


大泉洋「……っくっくく! それでは、VTRぅ、どうぞ~!」


鈴井貴之「教えてよぉ~、ねえねえ~」


大泉洋「っはっはっはっは! さっきからうるさいねぇアンタって人は! っくく!」

  ・  ・  ・


某年 某月 某日

都内 346プロダクション内 調理室


  ・  ・  ・


未央「さあ、遂に始まります、料理対決!」

未央「ようやく喋るタイミングが来て、私は嬉しい!」

未央「っていうか、ゲストなのに司会っておかしくない!?」

未央「いやいや、考えるな、感じるんだ!」


未央「青改め……‘蒼’コーナー!」

未央「料理のためにまとめたポニーテールが似合ってるぅ!」


凛「そういうの良いから!」


未央「三代目シンデレラガール!」

未央「我らがぁ……しぶりーん!」

藤村D「ぃよぉ~っ!」

武内P「青いエプロンが……とても、似合っています」

パチパチパチパチッ!


凛「……この仕事、受けるんじゃなかった///」

未央「続きまして、赤コーナー!」

未央「衣装室にあったコックコートを……着こなしてる?」


大泉洋「着こなしてるだろ!? どこ見て言ってんだい!」


未央「シェフ、大泉~!」


大泉洋「おぉ~ぅい! いやぁ~っ!」


藤村D・武内P「……」


大泉洋「よいしょぉ~っ! 大泉洋でぇ、ございます! やぁ~っ!」


藤村D・武内P「……」


大泉洋「おい拍手しろよ! なんで黙りこくってボケーッと見てんだ!」

大泉洋「駄目だぞ、そういうの! 贔屓、ヨクナイ! オーケー!?」

藤村D「いや、だってさぁ……渋谷の凛ちゃんと比べたらさぁ」

大泉洋「比べたから何だってんだい」

藤村D「こう、ね? 華っていうものがあまりにも違いすぎちゃて」

藤村D「ねえ、嬉野くん? キミなんか、カメラで撮ってるから余計だろう?」

嬉野D「そうだねぇ、わかっちゃいたけど差があるよねぇ」

大泉洋「はーはー、なるほどそうかそうか」

大泉洋「僕の方が、華がありすぎて思わず言葉を失ってしまったと、そういう訳だね?」

藤村D「あっははははは! そっちじゃねえよ! っかっかか!」

未央「それじゃあ、両者出揃った所で!」

未央「対決に向けての、コメントを聞かせて貰っちゃおうかな!」


凛「えっ? ええと……そうだね」

凛「料理はそんなに得意じゃないけど、精一杯頑張るよ」

凛「やっぱり、作る以上は……美味しい、って言ってもらいたいし」


未央「うんうん! それから?」


凛「それから!? え、ええと……ちょっと、何そのフリ!?」

凛「ぷ、プロデューサーは、ハンバーグが好物って聞いたことがあって」

凛「だから、その……絶対、負けないから」


未央「か~ら~の~!?」


凛「もう良いでしょ!?」


藤村D「ぃよぉ~っ! 何とも素晴らしいコメントじゃあないですか!」

武内P「はい……とても、楽しみです」

パチパチパチパチッ!


凛「何なの、もうっ!///」

未央「それに対して、シェフ!」

未央「現在の意気込みをどうぞ!」


大泉洋「料理というものはねぇ、そんなに甘っちょろいものじゃないんです」

大泉洋「私達プロにとってはね、美味しいと言われるのは、当り前の事なんですよ」

大泉洋「そこから一歩踏み込んだ所にあるのが、私の料理なんです」


未央「一歩踏み込むって……どんな感じに?」


大泉洋「どんな感じ!? ん~、そうだねぇ」

大泉洋「やはり、新しいものに出会ったというサプライズ」

大泉洋「そして、手に汗握るようなアドベンチャーといった所でしょうか」


未央「アドベンチャー!?」


藤村D「おいおい! 君は、僕らをどこへ連れて行く気だよ!?」

武内P「対決種目は、ハンバーグのはずですが……!?」


大泉洋「どこが良いですか?」

大泉洋「アメリカ、オーストラリア、ヨーロッパ……アラスカ、マレーシア……喜界島」

大泉洋「どこでも、好きな所を選んでくださって結構ですよ」


藤村D「あっははははは! 最後だけやけに規模が小さくなりましたねぇ!」

藤村D「それじゃあ、時間も押してるということで早速!」

武内P「はい、そうですね」

武内P「あと一時間後には、ここを使用する予定があるそうですから」


大泉洋「何ぃ!? 残り一時間しか無いってかい!?」


武内P「え、ええ……年少組の方達が、料理の練習をしたいそうで」


大泉洋「料理の練習!? れっ、練習のために、空けなきゃいけないってか!」

大泉洋「だったら良いよ! 僕が、そのチビっ子達の面倒もまとめて見てやろうじゃないの!」

大泉洋「僕の腕前を見ることこそがね、上達への一番の近道になりますから!」

大泉洋「一流のシェフはね、一流の師匠にもなるんですよ、わかりますか?」


藤村D「お前を参考にしたら、いつまで経っても作り終わらなくなっちまうじゃねえか」

藤村D「バカな事言ってねえで、とっとと始めろっつの」


大泉洋「何だ、その口の聞き方は? 良いのか? おみまいするぞ!」


藤村D「本田ちゃん、本当に時間ないから始めちゃって」

藤村D「あいつに構ってたら、いつまで経っても始まりすりゃしねえ」


未央「それじゃあ……よーい、スタート!」


大泉洋「おいおいおい、そんな慌ただしいスタートがあるかい!?」

  ・  ・  ・

30分後


大泉洋「……!」

凛「……!」


藤村D「いやぁ~、お二人とも、真剣ですなぁ」

未央「そうですなぁ~」

藤村D「テレビと言うことを忘れているかのような集中っぷりですなぁ」

未央「そうですなぁ~。私が話しかけても、全然相手してくれないんだもん」

藤村D「いやぁ~、これは困りましたなぁ~!」

藤村D「おい! お前ら喋れってぇ! この30分、全然使える所がないぞ!?」


大泉洋「ギャーギャーうるさいんだよ、キミ達は!」

大泉洋「こっちゃ真剣に対決してんだから、黙って見てないさよ!」

大泉洋「時間が無いっつーから、こっちも喋る暇が無いんでしょうが!」

大泉洋「僕だってね、小粋なトークを交えながらやりたかったよ! 何なのさ!」

凛「……!」


藤村D「おっほほほ!……怒られちゃいましたなぁ」

未央「……しぶりんに至っては、完全に無視ですなぁ」

武内P「……」


大泉洋「……!」

凛「……!」

藤村D「それじゃあ、ちょっと渋谷の凛ちゃんについてお話でも」

未央「おっ! ふじやん、無理矢理使える所を作るつもりですな?」

藤村D「あっはは、わかりますか?」

未央「わからいでか、ってやつですよ!」

藤村D「じゃあじゃあ、早速お話を聞いてまいりましょう」


藤村D「プロデューサーさん、彼女はどんなアイドルですか?」

武内P「そう、ですね……とても、素晴らしいアイドルです」


凛「……」ピタッ!


藤村D「具体的には、どのような所が」

武内P「ルックス、ダンスも高い水準なのは勿論ですが……特筆すべきは、歌唱力でしょうね」

武内P「そして――笑顔です」

武内P「彼女の笑顔は、夜空に煌めく星のように、キラキラと輝いています」

藤村D「星のように! それはまた、メルヘンですなぁ~!」


凛「……///」


未央「ちょっと、しぶりん! 完全に手が止まってるけど!?」


大泉洋「よぉ~し、良いぞぉ藤村くん! その調子だぁ~!」

大泉洋「これは対決なんだぁ! そうやって、ガンガン相手を妨害していけぇ~!」


武内P「っ!?」

藤村D「あっはははは! 別に、そんな企みがあったわけじゃありませんよ!」

大泉洋「――よし! 焼きます!」


未央「おっ! シェフ大泉、そうこうしてる内に焼きに入りますね!」

藤村D「良いぞぉ大泉くん! キミにしては、奇跡的なスピードだよ!」

武内P「待ってください、あれは……」


大泉洋「チキンを焼きます!」


藤村D・未央「チキンを!?」

藤村D「しぇしぇ、シェフ!? ハンバーグ対決で、何故チキンを!?」

未央「うわうわうわ! 本当に、チキンを焼く感じじゃん、あれ!」


大泉洋「対決の献立はハンバーグ、それは勿論わかっていました」

大泉洋「ですが、それだけでは、サプライズとは言えません」

大泉洋「驚いたでしょう? 僕が、チキンを焼くって聞いて」


藤村D「そんなの、驚くに決まってるじゃないの! 何考えてんだこのバカ!」

藤村D「キミの手際でね、間に合うわけが無いんだよ! わかってんのか!?」

藤村D「ハンバーグで対決するんだよ! ハンバーグでぇ!」


大泉洋「間に合うか、間に合わないか」

大泉洋「そこが……アドベンチャーです」


藤村D・未央「あっははははははは!」

大泉洋「――いざ!」

ジュウウウッ!


藤村D「あーあー! 本当に焼き始めちゃったよ!」

未央「今チキンを焼いてると、時間的に厳しいよね?」

藤村D「厳しいよ! だって、チキン焼かなくても厳しいんだもの!」

未央「いやー! この勝負、うちのしぶりんが貰っちゃったかな?」

藤村D「どうすんだよ、大泉くん! こんな事言われてるぞ!?」


大泉洋「フランベします」


藤村D「チキンの事は良いんだってぇ! ハンバーグを焼けよ、ハンバーグをよぉ!」

未央「あっははははは! あっははははは!」


大泉洋「チキンが焼き終わったら焼くよ!」

大泉洋「ハンバーグだけじゃ、物足りないかも知れないでしょう!?」

大泉洋「あんまりハンバーグハンバーグ言ってるようならキミ、アレだぞ!?」

大泉洋「ハンバーグに練り込んでフライパンでジュウジュウ焼くからな!?」


藤村D・未央「あっははははは!」

大泉洋「よし、やるぞ!」

大泉洋「良いな! ちゃんと撮っとけよ、うれしー!」


藤村D「アイツ、何でもフランベすりゃ良いと思ってんだ」

未央「あー、でもさ、そういうのちょっとわかる」

武内P「そう……ですね」

武内P「フランベしている姿は……とても、絵になりますから」


凛「……」


大泉洋「……!」

…トプトプッ

大泉洋「……!」

ボォォウッ!

大泉洋「おぉう! ふーっ! ふーっ!」

大泉洋「撮れたかい!? きっちり撮れたかい!?」


嬉野D「まあ、撮れたよ」


大泉洋「まあ、って何だよ!? 撮れてなきゃ困るぞ!」

大泉洋「なあ、そうだろう藤村くぅ~ん! 欲しかった、良い絵だよ!」


藤村D「いやぁ~! ありがたいですなぁ!」

藤村D「良いからさっさとハンバーグ焼けよ!」


凛「……」

凛「――焼くよ」


未央「良いペースだよ、しぶりん! 順調順調!」

藤村D「焼く前からわかりますなぁ、ありゃ絶対美味しいやつだよ」

武内P「そうですね……とても、楽しみです」


凛「……!」

ジュウウウッ!


未央「あっ、合いびき肉の焼ける良い匂いが」

藤村D「そうだねぇ、鳥の焼ける匂いとは全然違うねぇ」

武内P「後は、焼き上がるのを待つだけ、ですね」


凛「フランベするから」


藤村D・未央・武内P「!?」

未央「ちょっ、ちょっとちょっとしぶりん!? 何言ってんの!?」

藤村D「大丈夫なんですか!? 彼女、フランベ出来るんですか!?」

武内P「渋谷さん、待ってください! それは、あまりに危険すぎます!」


凛「フランベするから!」

凛「目を離さないで、ちゃんと見ててよね!?」


武内P「渋谷さん! 落ち着いてください、渋谷さん!」

藤村D「危なっかしくて目が離せないですよ!?」

凛「フランベしてる姿、絵になるんでしょ!?」

凛「良いから、黙って見てて!」


武内P「いえ、あの、しかし……!?」


凛「――行くよ」

凛「蒼い風が……駆け抜けるように!」

トプトプトプトプトプッ!


未央「入れすぎ入れすぎ! フライパンがヒッタヒタじゃんか!」

藤村D「おいおいおいおい! ありゃヤバいぞ!」

武内P「待ってください! やめてください、渋谷さん!」


凛「南無三!」

ボォォォオオオオオオッ!


藤村D・未央・武内P「うわぁ――っ!?」


凛「絵になってるでしょ!? ねえ、プロデューサー!」

ボォォォオオオオオオッ!

  ・  ・  ・

藤村D「――はい! という訳でぇ!」

未央「いやー、なかなか熱い戦いになりましたなぁ!」

藤村D「そうだねぇ。僕も、あんな戦いになるとは思ってもみなかったから」

未央「私も、普通にハンバーグの味比べで済むと思ってたよ」

藤村D「そりゃあ考えが甘いよ。魔神の僕だって、そこまで甘くはないさ」

未央「あっちゃ~っ! 未央ちゃん、考えが甘かったか~!」


藤村D・未央「おう、そこのバカ共!」


大泉洋「……キミ、呼んでるぞ?」

凛「……何が? ごめん、ちょっとわからないかな」


藤村D「バカ共だっつってんでしょうが! ちゃんと聞いとけ、スズムシ!」

未央「あのね!? 二人共、ハンバーグ対決だよ!?」


大泉洋「そんなのわかってますよ、当り前でしょう?」

大泉洋「こちらが、本日のメニュー」

大泉洋「照り焼きチキンと……牛と豚のユッケでぇ、ございます!」


凛「私は、ちゃんとハンバーグだから」

凛「かなり本格的な感じになっちゃったけど……まあ、悪くないよね」

凛「……炭風ハンバーグ、和風おろしソース」


藤村D「ハンバーグじゃねえじゃねえか!」

未央「炭風っていうか、炭じゃん! ソースをかけた意味、ある!?」

藤村D「お前、ちゃんと話聞いてたのか!?」

藤村D「ハンバーグ対決なのに、なんでチキン焼いて時間使い切ってんだよ!」

藤村D「それにユッケったって、ただひき肉こねただけだろう!?」

藤村D「そんなもんユッケだなんて、ユッケに謝れよ!」


大泉洋「うううおいじょいそいそいそ~っ!!」

大泉洋「時間があれば僕だってハンバーグまで焼けたんだよ!」

大泉洋「人がせっかくね、チキンまで焼いたってのに何だいその言い草は!」

大泉洋「こっちゃ、君たちを楽しませようと思って必死に頑張ったんだ!」

大泉洋「頑張った結果、ハンバーグがユッケになったの! そうでしょう!?」

大泉洋「それなのにユッケに謝れだなんて、失礼極まりないねキミって奴は! えぇ!?」

大泉洋「大体ね、時間がカツカツなのがおかしいんだよ! 僕がシェフなんだぞ!?」

大泉洋「もっと八時間くらい貸し切ってやんなさいよ! 時間がかかるのわかってんだろ!?」


藤村D「す、すみません……言い過ぎました」


大泉洋「バカじゃないの!? 本当、バカじゃないの!?」

大泉洋「わざわざ北海道からやって来てだ、突然料理しろって言われてだ!」

大泉洋「そんな中必死にやって、この仕打ったら無いよ!」

大泉洋「見なさいよ、此処どこだと思ってるの! 通路だよ!?」

大泉洋「チビっ子達が来るってんで、時間より早く撤収して通路での収録だよ!?」

大泉洋「こんな扱いあるかい!? っくくく!」


藤村D「おっ、やはり笑顔が一番の調味料ですなぁ」


大泉洋「笑うしかないから笑ってんだ、こっちは!」

凛「じゃあ……この勝負は、私の勝ちって事で良いかな」

未央「何言ってんの、しぶりん!?」

凛「だって……一応、こっちはハンバーグだし」

未央「ハンバーグじゃないじゃん! 炭じゃん! 食べ物ですらないよ!」

凛「……プロデューサー」

武内P「……すみません、渋谷さん。それは、流石に……」


凛「逃げないでよ! アンタ、私のプロデューサーでしょ!?」


武内P「っ!?」

凛「フランベしてる姿、絵になってたでしょ!?」

武内P「そ、それは……はい」

凛「皆困ってるようだったから、フランベしたの! わかるでしょ、ねえ!?」

武内P「は、はい……それは、勿論」

凛「なのに、すみませんって何!? 納得できない! どうして謝るの!?」

武内P「で、ですが……それは、ハンバーグとは」


凛「食べてよ」


武内P「えっ?」

凛「悪いと思ってるなら、言葉じゃなく行動で示して!」

武内P「……!?」

大泉洋「おい、藤村くん。彼が、アレを食べたらどうなるんだい?」

藤村D「そりゃあ、判定に入る事になるね」

大泉洋「ふむふむ、なるほどぉ~」

藤村D「僕はどっちも食べる気は無いから、判定不能」

藤村D「だけど、彼が渋谷の凛ちゃんのを食べたら……」

大泉洋「彼女の不戦勝、っちゅう形になる訳だ」

藤村D「どうしようねぇ、大泉くん。こりゃあ、大ピンチだよ」

大泉洋「そうだねぇ~。もしそうなったら、男らしく負けを認めるしか無いね」

藤村D「先に一本先取される、厳しいスタートになっちゃうねぇ~」


武内P「!? 待ってください!」

武内P「あのっ……私に、これを食べろと!?」

凛「これ、って何!? ねえ、何その言い方!?」

武内P「すっ、すみません! 言い方を間違えました!」


大泉洋「じゃあ、視聴者の皆さんには申し訳ないけれどもだ」

大泉洋「さすがにあの様子を放送し続けるのはマズイだろうから」

藤村D「そうだねぇ。まずは、我々の一敗!」

大泉洋「という事で、次の対決に進ませて貰うよ? 良いね?」

大泉洋「ぃよぉ~し! 本田ちゃん、次行こう、次!」

未央「……そうだね! まだまだ、戦いは続くんだし!」


武内P「待ってください! あの、た、助けてください!」

凛「ふざけないでよ! 助けてくださいって、何!?」

ごはん

勝手に撮られたものを無断で放送されてるだけ

  ・  ・  ・

大泉洋「いやぁ~、我々はえらいもんを見ちゃったねぇ」

藤村D「っかか! そうだねぇ、えらい剣幕だったねぇ!」

大泉洋「彼らはアレかい? いつもあんな感じなのかい?」

未央「うーん……たまに?」

大泉洋「なるほど、たまにかぁ」

大泉洋「落ち着いたら、彼らにちゃ~んと言ってやんなさい」

大泉洋「ケンカしちゃノー! 傍から見てて、あんなに見苦しいものは無いから!」

藤村D「あっははははは! そうだねぇ、大泉くん! その通りだぁ!」

嬉野D「それをカメラで撮らなきゃいけないこっちの身になってご覧なさいよ」

大泉洋「……嬉野くん、今日はここぞとばかりに喋るねえ」

大泉洋「いつもは半分寝ながらカメラ回してる癖して、今日は元気じゃないか」

嬉野D「何ぃ~?」

藤村D「ほらほら、ケンカはやめなさいってば。見苦しいぞ、二人共~!」

大泉洋「はぁ? 見苦しいのはキミの方だろう?」

大泉洋「キミみたいなデブは一人でだって見苦しいんだから、ケンカなんかしたら余計だぞ?」

藤村D「あっはははははは! 言うじゃねえか、このヘッポコタレントが」

大泉洋「あっははははは!」

大泉洋「キミ、言うに事欠いてヘッポコって言ったね!?」

藤村D「ああ、言ったともさ。ねえ、キミもそう思うだろう?」

未央「えっ? うーん、まあ……そこそこ?」

大泉洋「そこそこ!?」

藤村D「あっははははははは! っかっかっかっか!」

大泉洋「視聴者の皆さん、お聞きになりましたか!?」

大泉洋「この大泉洋をそこそこヘッポコだなんて言うアイドルがここに居ますよ!」

未央・藤村D「あっはははははは!」

大泉洋「やっぱり藤村くんが呼んだゲストだ、本当に見る目ってものが無い!」

大泉洋「僕がヘッポコだとしたら、キミなんか三流だぞ!? 三流アイドル!」

未央「さっ、三流!? 私、三流アイドル!?」

藤村D「大泉さん、違いますよ! この子は、三は三だけど、三流じゃあないんですよ!」

大泉洋「? 藤村くん、そりゃ一体どういう事だい?」

藤村D「ねっ! そうですよね! 三は三でもぉ~?」


未央「……?」


大泉洋「あっははははは! わかってないじゃないの!」

藤村D「ほら、あるでしょう! 三は三でもぉ~!?」


未央「……ミツボシ?」

未央「! 三は三でも、三ツ星アイドルだよ!」


大泉洋「いや~、こら三流だ。三つ星があっても、全部流れちゃってるやつだ」

藤村D・未央「あっはははははは!」

大泉洋「ところで本田ちゃん、僕らは一体どこへ向かってるんだい?」

未央「そりゃあ勿論、次の対決相手の所だよ」

大泉洋「なるほどなるほど……次は、一体どんなしょっぱいアイドルが待ってるのかな?」

藤村D「おい! だから、そういう事言うなっての!」

大泉洋「そうは言うがね藤村くん、さっきの対決の内容を思い出してご覧よ」

大泉洋「ありゃあひどいもんだよ? まともに戦ってないんだもの」

藤村D「あぁん!? お前がチキン焼いてたのも原因だろ!?」

大泉洋「おっ、なんだやるか? 良いぞぉう、ここで僕らが対決したって!」

未央「まあまあ、次の相手はちゃんとして……」

大泉洋・藤村D「……」


未央「次も勝たせて貰うよ!」

未央「次に待ってるのは、346の、4!」

未央「四代目、シンデレラガールだからね!」


大泉洋「いや、そりゃあ良いんだけどさ」

大泉洋「キミ、今ちゃんとして……って、言いかけて、やめたね? そうだね?」

藤村D「あれ? 四代目は、スケジュール空いたのかい?」

未央「一応、そのはずなんだけど……多分、居ると思うよ」

大泉洋「おいおいおいおい! せめて、居るか居ないか位ハッキリさせときなさいよ!?」

  ・  ・  ・

大泉洋「さぁー! というわけで、四代目は居るのか!」

大泉洋「噂によれば、かなりテキトーなアイドル!」

大泉洋「果たして、勝負の行方は!」

大泉洋「今の私達ですら、どうなるかわかっておりません!」


鈴井貴之「えっ? もう、対決は終わったんですよね?」

鈴井貴之「今わかってないって、おかしくありませんか?」


??「和菓子~和菓子はいらんかね~」


大泉洋「おおっ! あんな所に、旅の和菓子売りさんが!」

大泉洋「おーい! 一つくださ~い!」

鈴井貴之「待ってくださいよ、大泉さん! 今、女性の声じゃなかったですか!?」

大泉洋「何がですか?」

鈴井貴之「さっきからチラチラ見えてたんですが、安田さんじゃ!?」

大泉洋「ありませんねぇ~! いぇっへっへっへっへっ!」


周子「は~い、お待ちどうさま~」


大泉洋「いよおっ! こりゃあ、アンコたっぷりで美味そうな八ツ橋だ~!」

大泉洋「って、あれえっ!? キミは、四代目シンデレラガールの!」


周子「塩見周子。シューコって呼んでいいよ」


鈴井貴之「……!」←察した

大泉洋「まさか、ここまで乗り込んでくるとは! くっそぉう!」

鈴井貴之「大泉さん、大泉さん」

大泉洋「やいやい! 一体、何をしにここまで来たってんだ!」


周子「ふっふっふ~」

周子「対決が、全部ホームじゃこっちに有利過ぎるからね」

周子「シューコは、ちょっとブラリと対決しにきたんだー」


大泉洋「あんな事言ってますよ、ミスター! どうしますか!?」

鈴井貴之「ふふふ、はい、そうですね……!」

大泉洋「やいやい! 対決ったって、何で対決しようってんだ!」


周子「そっちのホームだけど、種目はこっちで決めさせて貰うよん」

周子「あたしの実家――ホームの和菓子屋で作ってる、これ」

周子「八ツ橋で勝負、ってのはどう?」


鈴井貴之「いや! それはちょっと!」

大泉洋「面白い! 望む所だぁ! ねえ、ミスター!」

鈴井貴之「いや! 見てくださいよ大泉さん! アンコたっぷりですよ!?」

大泉洋「んん、どれどれ?……うわぁ~、こりゃ甘いぞ~、っくっくっく!」

鈴井貴之「相手は、当然藤村さんが務めるんですよね!?」


藤村D「ミスター、申し訳ない! 僕ね、さっきお土産でいっぱい食べちゃったの」

藤村D「だからねぇ、ちょっと対決するにはコンディションが整ってないわけさ」


鈴井貴之「あー……あはーはーはー!」

藤村D「いや、でもねミスター! この八つ橋、美味しいの!」


鈴井貴之「あー、そうなんですね?」


藤村D「ねっ! 君たちも、さっき食べた時美味いって言ってたよね!」

大泉洋「そうだねぇ~、さっきのアンコ無しの八ツ橋は美味かったねぇ」

嬉野D「うん、確かに美味かった」

周子「ありがとうございます~。対決しに来た甲斐があったわー」


鈴井貴之「ん? ちょっと待ってください?」

鈴井貴之「今、アンコ無しの八ツ橋って仰っしゃりませんでしたか?」


藤村D「言いましたよ? あまりにも美味しいもんだから、全部食べちゃった!」

大泉洋「そうなんですよ、ミスター。カメラ回ってねえのに、バクバク食いやがって」

藤村D「ほんのりとした、優しい甘さでね。あれなら、甘いものが苦手な人もいけますよ」

大泉洋「おお、確かにそうだねぇ。でもだ! そんな事は関係ないよ、藤村くぅん!」

藤村D「そうだねぇ、大泉くん! 何たってミスターって人はだ!」

大泉洋「甘いものには目がないもの!」


鈴井貴之「……ふっふ、そうですねぇ!」


大泉洋・藤村D「あっははははははは!」

鈴井貴之「おかしいと思ったんだよなぁ!」

大泉洋「えっ? ミスター、何か異変を感じてらしたんですか?」

鈴井貴之「いやね、やけに皆が昼ご飯を食べるのを止めるものだからね?」

鈴井貴之「何かあるだろうなぁとは思ってたんですが、こういう事か~!」

大泉洋「あっはははは! つまり、今のミスターは!?」

鈴井貴之「腹ペコでぇーす!」

大泉洋「ベストコンディション! ミスター、コンディションは万全です!」

鈴井貴之「もう、いっくらでも食べられちゃう! どんと来い、甘いもの!」


周子「そうなん?」

周子「なら、この大箱で勝負といきますかー」


鈴井貴之「!?」

大泉洋「待ってください!? ひのふの……おおぅ、いっぱいありますねぇ!」

鈴井貴之「! そうですよ! これだけ食べたら、アイドルの方は大変でしょう!?」

大泉洋「確かにそうだ! さすがミスター、敵とは言え女性への気遣いが心憎い!」


藤村D「じゃあ、彼女の分は僕が半分食べる事にしましょうか」

藤村D「それで良いですね、ミスター?」


鈴井貴之「どういう事ですか!?」

大泉洋「おっ、こうやって女性の前でいい格好をしようとするぅ! 嫌らしい男だねぇ!」

藤村D「と、言いますかね。さっきから味が気になって気になって仕方なかったんですよ、実は」

鈴井貴之「さっきいっぱい食べたって言ってたじゃないですか、藤村さん!」

藤村D「ままま、甘いものは別腹ってやつですよ」

大泉洋「んな事言ったら、アンタ一体いくつ腹があるかわかりゃしないでしょうに」

藤村D「甘いものを目の前にしてねぇ、食べないって選択肢はないもの」

藤村D「しかもアンコですよ? 食べるに決まってんだろ、そんなもん」

大泉洋「あっははははは! この人滅茶苦茶言ってるぞ、オイ!」


周子「はい、どうぞー」


藤村D「いただきまぁーす!……うん、美味い!」

大泉洋「どれどれ、それじゃあ私も一つ……うん、美味い!」


周子「ミスターも、どうぞー」


鈴井貴之「!?」

大泉洋・藤村D「あっはははははは! っかかあっははははは!」

鈴井貴之「おかしくありませんか!?」

大泉洋「いやいやミスター! 対決前に、味を知っておくのは重要ですよ!」

藤村D「敵に塩を送るならぬ、敵に砂糖を送るなんて、さすがはシンデレラですなぁ!」

鈴井貴之「……あははー、そうですねぇ」


鈴井貴之「それじゃあ、塩見さんの所の甘味を味見しちゃおうかな!」


大泉洋「出ましたよぉ! ミスター、絶好調です!」

鈴井貴之「それじゃあ……いただきますね」

周子「はーい、召し上がれー」


大泉洋「気をつけてくださいミスター!」

大泉洋「見た目の割に、結構ズッシリきますよ!」

藤村D「そうかい? 僕は、あれならあとふた箱はいけるよ」

大泉洋「そりゃキミの場合だろう?」

大泉洋「ミスターは人なんだ、キミみたいなカブトムシと一緒にすんじゃないよ」


鈴井貴之「あむっ……んんー!」パッ!


大泉洋「おっほほほ! 一口でいきましたねぇ!」

藤村D「かなりご満悦じゃないですか、ミスター!」


鈴井貴之「んっ……やっぱり、甘いものは最高だねー!」

周子「そう? なら、もう一つどうぞー」

鈴井貴之「!? もう一つ!?」


大泉洋・藤村D「あーっはっはっははは! あはっはっはっは!」


周子「遠慮しなくて良いからねぇ。まだまだ沢山あるから」

鈴井貴之「頂いちゃっても良いんですか? いやぁ、さすがに悪いなぁ!」

周子「どんどん食べて食べてー」

鈴井貴之「それじゃあ……遠慮せず、頂いちゃおうかな!?」


大泉洋「恐るべし、シンデレラガール四代目! 恐るべし、塩見周子!」

大泉洋「対決が始まる前だと言うのに、ミスターは既にやられっぱなしだ!」

鈴井貴之「あむっ……んんー!」パッ!


大泉洋・藤村D「あっははははははは!」

大泉洋「ミスター、嬉しそうだ!」

大泉洋「あまりの嬉しさに、目には涙が滲んでいるぞ!」


周子「んー、そこまで喜ばれると、対決って気分じゃなくなるわー」

周子「というわけで、ルール変更しても良い?」


大泉洋「おおっと! 乗り込んできたというのに、ホーム感を漂わせる四代目!」

藤村D「とりあえず聞きましょうじゃあないですか」

大泉洋「そうですね、我々に不利なルールだったら、却下しますけどね」

大泉洋「それで、変更したルールってのは、どんなもんになるんだい?」


周子「ミスターが、このふた箱を食べきったら勝ち」


鈴井貴之「!? んー! んんー!?」


大泉洋「ミスター、こう言ってますがどうしますか!?」

鈴井貴之「んんー!?」フルフル!

大泉洋「よぉーし! 望む所だ! ペロッと食べきってやる! と申しております!」

鈴井貴之「んんんー!?」フルフル!

大泉洋「何!? 足りない!? よぅし、もう一箱持ってきなさい!」

鈴井貴之「んふーっ……!?」


大泉洋・藤村D「あっははははははは!」

大泉洋「いやぁ、良かったね藤村くん! これで1勝1敗だぁ!」

藤村D「くっくっく! 大泉さん、まだミスターは戦ってますが!」

大泉洋「バカ言っちゃいけないよ、もう勝ったようなもんじゃないか!」

鈴井貴之「……」フルフル!

大泉洋「ほら見なさい。ミスターも、弱気になるなと言ってるぞ?」

藤村D「ああっ、すみませんミスター! 私としたことが!」

大泉洋「しかしだ、やはり感謝はしなきゃあいけないね?」

大泉洋「ありがとう、四代目! わざわざ勝ちを譲りに来てくれるとは!」

周子「ん? ええよー、シューコちゃんは優しいからねー」

大泉洋「聞きましたか藤村くん、ありがたいねぇ~」

藤村D「そうだねぇ、ありがたいねぇ~」

大泉洋「ほら、ミスターもお礼を言いなさいよ」

鈴井貴之「……え゙っ?」

大泉洋「勝ちを譲ってくれた上に、甘いものを食べさせてくれてありがとうって!」

藤村D「あっははははは! そうだ、その通りだぁ!」


鈴井貴之「……どうもありがとうね」

周子「お礼なんて良いから、どんどん食べなー」


大泉洋・藤村D「あっははははは!」

大泉洋「また来週ぅっ!」


鈴井貴之「あの……本当に、全部食べなきゃ駄目ですか?」


大泉洋「当たり前だろう!?」

大泉洋「うれしー、ちゃ~んと食べきるまでVは止めるなぁ!」

  ・  ・  ・

大泉洋「いやぁ~! 激しい戦いだった!」

藤村D「そうだねぇ、大泉くん! 激しかったねぇ!」


未央「えっ、と……なんか、ごめんね?」

大泉洋「ん~、どうした本田~、何を謝ってるんだ~?」

大泉洋「謝るならね~、そこに居るバカディレクターが謝るべきなんだぁ~」

大泉洋「そうだろう~? ええ~、藤村くぅ~ん」

藤村D「しょうがねえだろ、だって居ねえっつうんだもん」

大泉洋「本田ちゃ~ん、キミはこういう大人になっちゃあ、いけないぞぉう?」

大泉洋「自分の不手際でね、企画の趣旨である対決が出来ないってのにだ」

大泉洋「謝る所か、しょうがねえってぇ開き直る始末さ」

大泉洋「その結果アレだよ、あ~んなクソみたいな小芝居で済まそうってんだから」

藤村D「後で編集して対決するって言ってんだろう」

大泉洋「それで勝った体で進めようって、そんなのあるかい!?」

大泉洋「1勝1敗なら最終戦が盛り上がりますね、じゃないんだよ!」

大泉洋「後撮りするならだ! 次が2戦目で、その後撮りが最終戦になってるだろう!?」

藤村D「それじゃあ、僕の魔神対決が前座になっちゃうじゃないの!」

大泉洋「ど~だって良いってんだよ、そんなのは!」

大泉洋「そもそも、その相手の魔神が何が得意かだって、まだ聞いてねんだから!」

藤村D・未央「あっはははははは!」

藤村D「そうですね! そう言えばそうでしたね! あっはははは!」

藤村D「大泉さん! そんなに、相手の魔神の事が気になりますか!?」

大泉洋「ならねえって。気になるわけ無いでしょうが」

藤村D「気になるでしょう!? 気になるって言えよ!」

大泉洋「っかか! まーたキミはそうやって! っくくく!」

藤村D「大泉さん! 相手の魔神、気になりますね!?」

大泉洋「おう、そうだねぇ! 気になって気になって、夜も寝られやしないよ!」

大泉洋「教えて頂けない限り、僕ぁ一睡も出来そうにないね!」

大泉洋「寝不足でクマがもう、こんっなになっちゃうじゃないか、藤村くん!」

藤村D「あっははは! そんなに気になりますか!」

大泉洋「なるよ、なるなる! だから、勿体つけてないでとっとと言えって」

藤村D「本田ちゃん! 大泉くん、魔神の事が気になるってよ!」

未央「そうみたいだねぇ! これから対決する相手だもんね!」

大泉洋「だーから早く言えってぇ!」

藤村D・未央「あっははははは!」

大泉洋「何なんだい!? キミ達のそのイラッとするパスの出し合いはぁ」

藤村D「イラッとする!? 本田ちゃん、大泉くんは僕らのトークにイラッとするらしいよ!?」

未央「ふじやん、どうしよう!? 私、何が原因か全然わかんない!」

大泉洋「あっはははははは!」

ゲンゴロウ

https://www.youtube.com/watch?v=Cowlqpi9Igw

  ・  ・  ・

大泉洋「新たなひーかーりーにーあーいーにぃぃゆこぉぉぉぉっ、フゥ――ッ!」


藤村D「あはっかかかか! だから、そこまで元気じゃねえって! あっはは!」


大泉洋「はい! というわけで、今回が最終夜!」

大泉洋「果たして! 二人の魔神の対決の行方は!」

大泉洋「どうなると思いますか、ミスター!?」


鈴井貴之「……え?」

周子「お茶飲む?」

鈴井貴之「……いただきます」


大泉洋「後撮りのまとめ撮りだと、こういう事になるぞ!」

大泉洋「勝った体で話は進められているから、負けは許されないミスター!」

大泉洋「ミスター、ギブアップ!?」


鈴井貴之「……ギブアップ!」


大泉洋「ギブアップノォーッ! 勝つまでやめるなぁ!」


藤村D「あっははははは! じゃあ、どうして聞いたんですか! っかかか!」


大泉洋「さあ、VTRぅ……どうぞ!」


鈴井貴之「あの……僕がここで戦ってるの、意味ありますか?」

鈴井貴之「もし、もう2敗してたら、勝っても無駄になるんですが……」


大泉洋「……VTRぅ……どうぞ!」

  ・  ・  ・


某年 某月 某日

都内 346プロダクション内

シンデレラプロジェクト プロジェクトルーム前


  ・  ・  ・


大泉洋「このドアの向こうに、びっくりアイドルが居るわけだね?」

藤村D「びっくり人間てアンタ……もうちょっと言い方をソフトにしなさいよ」

大泉洋「おっと、こいつは失敬した」

大泉洋「魔神対決をして、大明神になろうなんて頭のおかしいアイドルが居るわけだ」

藤村D・未央「あっはははははは!」

藤村D「バカ言っちゃいけないよ、大泉くん! そんなアイドル、居るわけないじゃないか!」

大泉洋「何? また不在なのかい?」

藤村D「いや、居るって話だよ。ね、本田ちゃん」

未央「うん。さっき連絡したら、ここに居るってさ」

大泉洋「……おい……おいおいおいおい!」


大泉洋「まさか、アポ取ってないのかい!?」


藤村D「アポは取ってありますよ」

藤村D「ただ、本人には知らされてないってだけで」

大泉洋「あっはははははは! 奇襲!?」

大泉洋「びっくり人間をドッキリで、奇襲してやろうって腹積もりかい!?」

藤村D「そのとーり!」

大泉洋「あっははははは! こいつはひどい! あっははははは!」

藤村D「ただね、僕にもプライドってもんがあるわけさ」

大泉洋「奇襲を仕掛けておいて、プライドもへったくれもあるかい」

藤村D「本田ちゃん、シンデレラプロジェクトは、全部で何人だい?」

未央「私を入れて、14人だよ!」

藤村D「聞いたかい、大泉くん! 全部で、14人だそうだぁ!」

大泉洋「おい、藤村くん……キミ、まさか」

藤村D「おう、そのまさかだぁ!」


藤村D「このドアをバッ、と開けた時にだ!」

藤村D「中にいる全員が、我々の相手だぁ!」


大泉洋「全員はともかく……我々!? 僕とうれしーも戦うのかい!?」

藤村D「当たり前だろう? 僕ら四人で、どうでしょう班なんだから」

大泉洋「一人来てないですよ!? それに、最大で相手は14人でしょう!?」

藤村D「そうだねぇ、最悪の場合、3人体14人の対決になるね」

大泉洋「あっははははははっ! 多勢に無勢が過ぎますよ、藤村さぁ~ん! あっははは!」

藤村D「でも、それは最悪の場合だから!」

藤村D「それより人数が少ない場合も当然ありますし、運が良ければ3人対1人ですよ!」

大泉洋「おっ、逆に多勢に無勢の場合もあると!」

藤村D「その通り! その時でも、僕は一切手を抜かないよ?」

大泉洋「むしろ、どんな時でも手を抜いたら怒るぞ?」

大泉洋「キミが本気出さなきゃ、だ~れも本気じゃない映像になるからな?」

大泉洋・藤村D「あっはははははは!」

藤村D「それじゃあ……詳しいルール説明をして良いかな?」

大泉洋「おう、さっさとしろぉ~」


藤村D「我々の対戦相手は、ドアを開けた時に中に居る全員!」

藤村D「誰が居るかを確認したら、人数分のケーキを購入!」


大泉洋「待て待て、まだケーキは買ってないのかい?」


藤村D「そりゃあそうだろう、大泉くん。相手はアイドルだよ?」

藤村D「多少用意するのに時間はかかるけれどもだ」

藤村D「どうせなら、美味しいケーキを食べて貰いたいじゃないの」


大泉洋「おー、そうだねぇ、その通りだ」

大泉洋「その通りだが、もうちょっと段取りは何とかならなかったのかい」

大泉洋「ケーキを購入って、どうするつもりだぁ? えぇ、藤村くん」


藤村D「確か、近くにケーキ屋さんがあるんだよね、本田ちゃん?」

未央「うん、そうだよ。事務所を出て、歩いて五分位の距離に」

藤村D「つまり、ケーキの購入時間を考えたら、15分から20分くらいかな」

藤村D「頼んだぞ、大泉くん!」


大泉洋「はあっ!? 僕に、走って買って来いってか!?」


藤村D「いいや、走っちゃあいけないよ」

藤村D「箱の中で、ケーキがぐちゃぐちゃになるだろう?」


大泉洋「おう、そうだねぇ。まず、お前の顔をぐっちゃぐちゃにしてやろうか!」


藤村D「あっははははは!」

大泉洋「ちなみに、ケーキってのは……」

藤村D「当然、ホール! じゃ、ありません!」

大泉洋「あぁ、ビックリした!」

大泉洋「キミの食べ物に関する冗談は、冗談に聞こえないんだから!」

藤村D「大体、ショートケーキ一個分が、この位の大きさだ」

藤村D「これを一個として、それを人数分。僕らの分も合わせて2セット購入」

大泉洋「ケーキのセット販売なんてのは、中々聞かないよ?」

大泉洋「多分、僕の人生の中で、この先耳にする機会は無いんじゃないかな」

藤村D「それじゃあ……本田ちゃん! 今まで、ありがとう!」

藤村D「先に中に入って、待っていてくれい!」

大泉洋「おっ、そうだね。彼女も、シンデレラプロジェクトのメンバーだものね」


未央「中に居る皆には、伝えておいた方が良いのかな?」


大泉洋「おう、勿論だぁ! 心の準備くらいはさせてやろうじゃあないか!」

藤村D「そうだねぇ。奇襲を仕掛けるんだもの、その位はさせてあげないとね」

大泉洋「……ちなみに藤村くん、僕ぁ気付いたんだけどさ」

藤村D「ん? なんだい?」

大泉洋「ここで本田ちゃんをキュッとやれば、対戦相手が一人減るね?」

藤村D「おっほほほほほ! キミ、相変わらず恐ろしいことを思いつくな!」


未央「あっはははははは! それはやめて! あっははは!」

未央「――それじゃあ! 対決、楽しみにしてるよ!」


大泉洋「おう! 僕は、全然楽しみじゃないけどもね!」

藤村D「あはははは! そういう事言いなさんなってぇ!」


未央「あはは! それじゃあ、健闘を!」

ガチャッ!

未央「……あっ」


大泉洋・藤村D「あっ?」


未央「……」

…バタンッ!


大泉洋・藤村D「……」

大泉洋「藤村くん……僕は、嫌ぁ~な予感がしてならないよ」

藤村D「奇遇だねぇ、大泉くん……実は、僕もそうなんだ」

大泉洋「嬉野くんはどうだい? 彼女のあの顔、見ただろう?」

嬉野D「そうだねぇ、気の毒そうな顔してたねぇ」

大泉洋「藤村くん、一つ提案なんだけどもね」

藤村D「なんだい大泉くん、一応聞こうじゃあないか」


大泉洋「このまま、クルッとこう、このドアに背を向けてだ」

大泉洋「奇襲に備えてるアイドル達に、肩透かしを食らわせてやるってのはどうだい?」


藤村D「何言ってるんですか、大泉さん!?」


大泉洋「だって、絶対いっぱい居るもん! 嫌だよ俺、そんなのさぁ~!」

藤村D「居るにしたって、多くて二桁だろう!?」

大泉洋「こっちゃ三人だぞ!? 勝ち目なんかねえって!」

藤村D「相手は女子供だぞ!? 女子供相手に逃げるのか!?」

大泉洋「相手は女子供だぞ!? 女子供相手に勝負をしかけようってか!?」

藤村D「あっはははは! しょうがないじゃない、そういう企画なんだもの!」


大泉洋「冗談じゃないよ! こっちは完全に巻き込まれてるだけなんだから!」

藤村D「たかがケーキを食うだけじゃねえか! 文句言わずに食えよ!」

大泉洋「じゃあ、僕とうれしーは一個! あとはキミが食べろよ?」

藤村D「一個!? せ、せめて二個くらいはいきなさいよ!」

大泉洋「せめてって言うけどね、普通は一個で満足する所だぞ!?」

藤村D「勝負だっつってんだろ! お前の満足感なんかどうだって良いんだよ!」

大泉洋「こっちだって、勝敗なんかどうだって良いんだよ!」


藤村D「うるせえなぁ! さっさとドアを開けなさいよ!」

大泉洋「良いか!? 食っても二つだぞ!? 残りはキミが食べろよ!?」

藤村D「良いから開けなさいって! 早く!」

大泉洋「わかったよもう、うるさいねぇ! 良いか、開けるぞ!?」

藤村D「早くしろって! いつまでもうるさい男だね!」


ガチャッ!

大泉洋「――はいはい、どうもぉ! 大泉洋でぇ、ございます!」


アイドル達「……」


大泉洋「……おい、話が違わないかい?」

大泉洋「なんか……明らかに14人よりも多いぞ!?」

眠いので、寝ます
一日で終わると思ったけど長引きました、申し訳ない
明日には終わると思います、おやすみなさい

未央「……いやー、いっぱい居たよ」


大泉洋「いっぱい居たってキミ、ちょっとコレ……何人居るんだい!?」

藤村D「うおっ!? っほほほほほっ! 滅茶苦茶居るじゃないのよ!」

嬉野D「うわ、これフレームに入り切らないな」

大泉洋「そらそうだよ! そんな小さいカメラで入り切るわけ無いもの!」

藤村D「ほっ、本田ちゃん!? 大体、何人くらい居るんだい!?」


未央「えー……とね」

アイドル達「……」

未央「……30人ちょい」


大泉洋・藤村D「あっはっはっはっはっはっはっはっ!!」

大泉洋「どうすんだよオイ! 最大で14人って話はどこ行ったんだよ!」

大泉洋「彼女、30人ちょいって言ったぞ!? 30人ピッタリじゃねえって事だぞ!?」

藤村D「さすがにケーキ60個以上買うことになるとは思わなかったなぁ」

大泉洋「あっはははは! バカじゃないの!? キミ、ほんとバカじゃないの!?」

藤村D「いや、しかしだね大泉くん! もうルールは発表しちゃった後だもの!」

大泉洋「そんなもん編集でどうにかすりゃ良いでしょうが!」

大泉洋「そんなんだからウチの親父にもインチキ出来んのかって言われんだよ!」

藤村D「と、とりあえず話を聞いてみようじゃないの!」

藤村D「大泉くん! ほら、ボサッとしてないで!」

大泉洋「僕が聞くのかい!?」

藤村D「当たり前でしょう! アンタ、名乗りまで上げてんだから!」

大泉洋「そら、確かに荒々しく乗り込みはしたけれどもだよ!?」

大泉洋「僕はもう、最早軍勢と言えるようなこの大集団にタジタジだよ!」

藤村D「っかかかっか! あっははは!」

大泉洋「おうおう、本田ちゃん!」

大泉洋「予想を超えた事態で笑うしかなくなってるそこのバカにだぁ~!」

藤村D「あっははははははは!」

大泉洋「なぁんでこんな事になってるのか、ビシイッと言ってやってくれぃ!」


未央「ほら……最初の対決で、さ」

未央「年少組の子達が、料理の練習をしたいって言ってたじゃん?」


大泉洋「……そんな事言ってたねぇ」

藤村D「はい、僕もこの耳でハッキリと聞いてましたよ」

大泉洋「キミは最初から知ってただろう? 余計な口を挟むんじゃないよ、白々しい」

藤村D「っくく! はい、すみません」

大泉洋「しかしだよ、本田ちゃん? それが何の関係があるっていうのさ」

大泉洋「料理の練習と言っておいて、実は僕らを罠にはめる算段でもしてたのかい?」

藤村D「おいおい、そういう言いがかりはやめなさいってば!」


「ハラショー! さすが、です!」

「いや~、やっぱりどうでしょう班はわかってるねぇ」


大泉洋・藤村D「!?」

アーニャ「ミニャー ザヴート アーニャ」

アーニャ「アーニャと、呼んでください♪」

杏「双葉杏、よろしく~」


大泉洋「おいおい、藤村くん。なんか、白い子と小さい子が出てきたぞ」

大泉洋「何なんだい? これから、一体何が始まろうって言うんだい?」

藤村D「俺だってわかんねぇよ。ってか、わかりゃ苦労なんかしねえって」

藤村D「人に聞いてばっかいねえで、ちったあ自分で考えろよ、このバカ」

大泉洋「あぁん? 何にもわかってねえバカが、今何か言ったか?」

藤村D「おめえもわかってねえのに、偉そうにしてんじゃねえぞバカ」

大泉洋「あっははは! またバカっつったか!? 言える立場なのか!?」

藤村D「例え僕が言える立場じゃなくても、キミは常に言われる立場だろう?」

大泉洋「あっはははっは! っかかかあっはははは!」

大泉洋「バカと言われ続けるのを甘んじて受け入れなければいけない身分だと!?」

大泉洋「そんなんアンタ、奴隷だってたまには賢いって褒められたりするぞ!?」

藤村D「おう、そんなに褒めて欲しいのか? なら、藤村さん褒めてくださいって言いなさいよ」

大泉洋「誰が言うかそんなもん! 気持ち悪いこと言うんじゃないよ!」


アーニャ・杏「……!」クスクス!


藤村D「おい、笑われてんぞスズムシ! 頭悪ぃ事ばっか言ってっから~!」

大泉洋「笑われてんのはキミの方だろ? キミ、気付いてなかったのかい?」

大泉洋「若い女の子がキミを見たらね、キャー、藤村よー、ウケルー! って笑ってるぞ?」

大泉洋・藤村D「あっははははは! あはっはっははは!」

アーニャ「二人は、本当に仲が良い、です!」

杏「実際にこのやり取りを見られるなんて、感動ものだよ~」


大泉洋「……おや! キミ達、僕らの事を知ってるのかい?」

大泉洋「だけど、勘違いをしちゃあ、いけないよ?」

大泉洋「僕と彼はねぇ、常にいがみ合いをしながら嫌々こうしてるんだ」

藤村D「確かにそうだねぇ。仲が良かった瞬間なんか、一瞬たりとも無いね」

大泉洋「おうとも。我々はね、笑っちゃいるがその裏で虎視眈々と隙を狙ってるからね」

藤村D「隙を見せたら駄目だねぇ。心構えはしていないと」

大泉洋「そうだぁ、藤村くん。しかしせめて、旅の準備はまともにさせてくれぇ~」

藤村D「いえいえ、そんな。大泉さんともあろう方が、何を弱気な事を」

大泉洋「まともに準備をしなきゃ、死んじゃう所に連れてかれてりゃ誰だってこうなるぞ?」

藤村D「あっはははは! 確かに! 確かに、その通りですね! あっははは!」

大泉洋「笑い事じゃあないっての! 命かかってんだぞ、こっちは! っくくくく!」


アーニャ「アー……そろそろ、良いですか? ふふっ!」

杏「早くしないと、冷めちゃうからねぇ」


大泉洋「冷めちゃう?」

藤村D「冷めちゃうって……何がですか?」


愛梨「それは~……」

かな子「……これで~す!」


アーニャ・杏「おい、パイ食わねぇか!」


大泉洋・藤村D「!?」

大泉洋・藤村D「あっはははははは! あはっはっはっはっはっはっ!!」

愛梨「初代シンデレラガール、十時愛梨でーす♪」

かな子「え、えーっと……」

アーニャ「魔神、です! とても、カッコイイ、です!」

杏「かな子ちゃん、ビシッと言ってやりなよ!」

かな子「うぅ……! ま、魔神! 三村かな子ですー!」


大泉洋「んっくっくっくっくっ! 藤村さん! 魔神が現れましたよ、っははっははは!」

藤村D「そうですなぁ! しかも、初代と! そして、パイまで!」

大泉洋・藤村D「あっはっはっはっはっはっ!! っかっかっかっかっ!!」


杏「かな子ちゃんが、甘いものが好きとはいえさ」

杏「さすがに、藤村さんとまともに対決させる訳にはいかないからね~」


大泉洋「あっはっはっ! そうだねぇ! 確かにその通りだぁ!」


かな子「私は、美味しいから大丈夫だって言ったんですけど……うぅ」


藤村D「わかります! わかりますよぉ、その気持ち!」

藤村D「いや、大泉くん! 今の言葉を聞いたかい?」

藤村D「美味しいから大丈夫! 何ともいい言葉じゃあないの!」

大泉洋「大丈夫じゃないから、キミの腹はそんな事になってるんじゃないの!」

藤村D「美味しいから大丈夫! いやぁ~っ!」

大泉洋「だ~から大丈夫じゃねえって! っくくくくっ!」

アーニャ「そこで、私達は、アー、ある計画を立てましたね?」

愛梨「はい♪ とときら学園の収録の時に、杏ちゃんにその話を聞いたんです~」

杏「かな子ちゃんには内緒だけど、他には黙ってろって言われなかったしねぇ」

かな子「味見は駄目って止められるし……早く、パイ食べたーい!」


大泉洋「……おい、藤村くん?」

藤村D「何でしょう、大泉さん」

大泉洋「何でしょうじゃないよ! 僕ら、完全に待ち構えられてたぞ!?」

藤村D「どうやら、そのようですなぁ。いや、さすがに僕も予想出来ませんでしたよ」

大泉洋「予想出来なかったじゃ済まされないぞ!? どうすんのさこれから!」

藤村D「いや、大泉くん! これは、彼女達の方が一枚上手だったって事だよ!」

藤村D「しかし、まだ勝負はわからないよ? 諦めちゃあ駄目だ、大泉くん!」

大泉洋「一枚どころか、何枚も上手だぞ!? 勝負するまでもなくわかれってぇ!」

大泉洋「戦う前から、これだけ良いようにやられて、どうして諦めないの!?」

藤村D「良いからさっさと何人居るか数えなさいよ! やるぞ、勝負!」

大泉洋「藤村くん! キミ、自暴自棄になってやしないか!? 死ぬ気か!?」


未央「はいっ! 346どうでしょうの、最後の6!」

未央「六代目の楓さんは、別のお仕事で居ないので……」

未央「皆で焼いた、こちらのパイがお相手しまーす!」


大泉洋「パイが相手って言ったって、何が6なん……あっはっはっはっはっはっ!!」

藤村D「あーっはっはっはっはっはっ! これは、確かに6ですなぁ! かっかっかっかっ!!」

大泉洋「そうですねぇ! パイが六枚ありますねぇ! あっはっっは!」

大泉洋・藤村D「あっはっはっはっははっ! はっはっかっかっかっかっ!!」

愛梨「年少組の皆で、頑張って焼いたんだよねー♪」

年少組「はーいっ!」

アーニャ「ダー♪ 皆、とっても頑張っていましたね?」

かな子「それで、せっかくだから皆で食べようって集まったんですー」

杏「杏もさ、どうでしょう班相手だからやる気出しちゃったよー」


大泉洋「……いや~、藤村くん! ありがたいねぇ~!」

藤村D「ありがたいですなぁ~!」

大泉洋「これはだ、あまりのありがたさに……何をしに来たか忘れちゃうね?」

藤村D「何を言ってるんですか大泉さん! 忘れるわけないでしょう!」

大泉洋「おぉう!? き、キミはまだバカな企画を続けようってのかい!?」

大泉洋「せっかくのチャンスなんだぞ!? おい、藤村くぅん!」

藤村D「一度決めた事は最後までやり遂げるのが、どうでしょうだろう!?」

藤村D「ほら、ありがたくパイを頂こうじゃあないの!」

大泉洋「あっはははははは! あはっははははは!」

藤村D「大泉くん! バカみてぇに笑ってないで、パイを切り分けるくらいしなさいって」

大泉洋「おう、そうだねぇ! 人数分、ビシッと切り分ける……シェフの腕の見せ所だね?」

藤村D「頼みますよ、シェフ!」

藤村D「いやぁ~! さっきまでの我々の暗い雰囲気が、一気に明るくなりましたなぁ!」

大泉洋「そうだねぇ。やはり、アイドルというのは輝く星、太陽、大明神だね」


大泉洋「ぃよぉ~しっ! パイだけに、サクッと切り分けるぞぉ~う!」

大泉洋「ほら、皆寄っておいで~! どんどん、おみまいしていくからなぁ!」


藤村D「あっはははははは! アナタが焼いたわけじゃないでしょう!」 


大泉洋「何ぃ!? おい、パイ食わねえか!」

  ・  ・  ・

大泉洋「やはりね、争いというものは何も生まないのです」

大泉洋「魔神同士の戦いなぞね、どうでも良いものなのです」

大泉洋「ご覧になったでしょう、彼女達の笑顔」

大泉洋「既に……大明神は存在していたのです」


鈴井貴之「ちょちょちょ! 待ってください!?」

鈴井貴之「あのっ!? 最終対決は、どうなったんですか!?」


大泉洋「対決? はて……何のことやら」


藤村D「あっはははははは!」


鈴井貴之「じゃ、じゃあ! 僕が戦った意味は!?」

鈴井貴之「完全に、無駄って事ですよね!?」


大泉洋「いいえ、ミスター。それは違いますよ」

大泉洋「執り行われた二つの対決は、我々に大切な事を教えてくれました」

大泉洋「戦いとはぁ、虚しいものだと」


鈴井貴之「……!?」


藤村D「あっははははっはっはっは! かっかっかっはっははは!!」


大泉洋「だからホラ、ミスター! さっさと八ツ橋を全部食べなさいよ!」

大泉洋「それを食べたらねぇ、パイが控えてるんだから!」


鈴井貴之「!?」

鈴井貴之「パイが控えてる……? えっ、なんで……?」


大泉洋「っくっくくく! なんで泣きそうな顔してるんですか!」

大泉洋「まあまあ、これにはちょっとした事情がありまして~」

大泉洋「ねえ? 藤村くん、我々は遠慮したんだよね?」


鈴井貴之「えっ? どういう事ですか?」


藤村D「いや、実はですねミスター」

藤村D「僕らねぇ、負け戦をしなくて良いってホッとしちゃいましてね」

藤村D「その、あまりの安堵から、出されたパイをうめえうめえ言って食べたんですよ」


大泉洋「そうだねぇ、僕も魔神が乗り移ったかのように食べてたねぇ」

大泉洋「やっぱり、僕はそういう魔の物を引き寄せてしまうのかな?」

大泉洋「そこのカブトムシじゃねえのに、パイを三切れいっちゃったもの」


藤村D「ちなみに、僕は五切れいきましたよ」


大泉洋「……なんでそうやって対抗してくるの、キミはぁ」

大泉洋「しかもこの男、でっけぇ五切れをペロッといっちゃうんだもの」

大泉洋「それで更にはだ、おかわりはありますかなんて言い出してね?」

大泉洋「ほんっと、意地汚い人間ってのは嫌だね、全く」


藤村D「僕だってね、独り占めしようと思って言ったんじゃないんですよ」

藤村D「こんな美味いパイ、是非ともミスターに食わせてやりたいと思いまして!」


鈴井貴之「……あー、そういう事?」


大泉洋・藤村D「あっはっはははははは!」

藤村D「しかもですよミスター! 特製のアップルパイ!」

藤村D「我々に、パイ食わねぇかと言った子達はわかってらっしゃいますよ!」

大泉洋「そうだねぇ、甘いものに目がないミスターのための特製だからね」

大泉洋「我々が向こうで食べたものよりも、より甘く作って空輸してくださってだ」

大泉洋「いや! 羨ましい! 僕ぁ、ジェラシーを感じてしまうよ、藤村くん!」

藤村D「僕だって気持ちは同じさ! しかしだ、ミスターのためのパイなんだもの!」

大泉洋「そうだねぇ、僕らが手を出すわけにはいかないね」

藤村D「二枚送られてきたものね。いや、美味かった!」

大泉洋「あらぁ、僕にはちょっと甘すぎたなぁ!」


鈴井貴之「いやー! 嬉しいなぁ!」


大泉洋・藤村D「あっははははっははは!!」

藤村D「ちなみに、僕がアンコを得意とする魔神と言いましたね?」

藤村D「それでね、向こうさんは、どちらかと言えば洋菓子」

大泉洋「和と洋だから、そもそも争う必要は無かったんだねぇ~」

藤村D「洋菓子の、アンコ的ポジションと言えば何か……おわかりになりますか?」


鈴井貴之「……クリーム」


大泉洋「おーっ! さすがミスター! 一発で正解に辿り着きましたよ!」

藤村D「そんなミスターさんには、正解のご褒美としてぇ……」

藤村D「この! カスタードクリームたっぷりのアップルパイを進呈します!」

大泉洋「ぃよぉ~っ!」

パチパチパチパチパチッ!


鈴井貴之「わーい! やったーっ!」


大泉洋・藤村D「あっははははははは!」

藤村D「ささっ、どうぞミスター!」

鈴井貴之「うわ、これは……凄いボリュームですねぇ」

大泉洋「気をつけてくださいミスター! 見た目だけじゃありませんよ!」

大泉洋「何せ、うちの魔神もズッシリくるって言ってたんですから!」

鈴井貴之「そ、そんなの僕が食べても大丈夫なんでしょうか!?」

藤村D「おっ、ミスター! 不安でらっしゃる?」

鈴井貴之「そりゃあ不安にもなりますよ! うわ、本当に重い!」


藤村D「美味しいから大丈夫!」


大泉洋・藤村D「いやぁ~っはっはっはっはっはっ!」

鈴井貴之「……」

藤村D「何を躊躇ってるんですかミスター。さっさと食べなさいよ」

大泉洋「そうですよミスター。まだ、八ツ橋だって途中なんですから」

鈴井貴之「い、いやぁ~! 僕だけ食べるのは悪いなって思っちゃいまして!」

大泉洋「遠慮するなぁ~、こっちゃもう沢山だって言ってんだぁ~」

大泉洋「何ならですね、こう切り分けずにガブッと丸ごと男らしくいっても構いませんよ」

藤村D「おっ、良いですなぁ! そして、ミスターの笑顔で締めで!」


鈴井貴之「……あー……むっ!」


大泉洋「おっほほほほ! 口ん中パンパンにいったぞ!」

藤村D「さすがミスター! さあ、どうぞ! 笑顔を!」


鈴井貴之「んっ、ぐ…………んーっ♪」ニコッ!


大泉洋「また来週ーっ!」



おわり

好きなタイプはと聞かれて無意識のうちにプロデューサーって言っちゃって
あ、やっちゃったってなる島村さんください!

書きます


武内P「メイド、ですか」

ちひろ「はいっ♪ 似合ってますよね?」

武内P「そう、ですね」

ちひろ「サイズもピッタリなんですよ♪」

武内P「しかし……何故、メイドなのですか?」


武内P「……渋谷さん」


凛「……そんなにジロジロ見ないで」

ちひろ「スカート丈は長いけど、良いですよね?」

武内P「渋谷さんにあの服を着せたのは、千川さんですか?」

ちひろ「ええ!」

武内P「理由を説明して頂けますか?」

ちひろ「プロデューサーさんの、お手伝いがしたいそうなんです」

武内P「えっ?」


ちひろ「お手伝いと言ったら、メイドさんですよ♪」

ちひろ「ねっ、凛ちゃん?」

凛「……まあ、そういう事だから」


武内P「……はあ」

ちひろ「今日は一日、凛ちゃんはオフなのよね」

凛「うん。レッスンも無いかな」

武内P「それなのに、私の手伝いをしようと?」

凛「やっぱり、迷惑……かな?」

武内P「いっ、いえ! そのような事は、決して!」


ちひろ「ふふっ! じゃあ、決まりですね!」

ちひろ「今日は、凛ちゃんが一日メイドデーです♪」


武内P「……はあ」

  ・  ・  ・

武内P「……」

凛「……」

武内P「……」

凛「……ねえ」

武内P「? どうか、されましたか?」

凛「何か、手伝い事とか無いの?」

武内P「いえ……特には」

凛「ふーん……そう、なんだ」

武内P「はい」

凛「……何かあったら、言って」

武内P「わかりました」

  ・  ・  ・

武内P「……」

凛「……」

武内P「……」

凛「……ねえ」

武内P「? どうか、されましたか?」

凛「私がメイドって、やっぱり似合ってない?」

武内P「いえ、そんな事は無いと思います」

凛「そう? 本当に、そう思ってる?」

武内P「はい。とても、良く似合っています」

凛「……わかった、ありがと」

武内P「いえ、思っている事を言っただけですので」

凛「……///」

  ・  ・  ・

武内P「……」

凛「……」

武内P「……」

凛「……あのさ」

武内P「? どうか、されましたか?」

凛「ずっとPCの画面を見てて、疲れないの?」

武内P「どう……でしょうか?」

凛「ふふっ、何それ? 自分の事でしょ?」

武内P「皆さんの活動に関する事ですので……はい」

凛「ふ、ふーん……それだけ集中してるって事?」

武内P「はい」

凛「……わかった、続けて」

  ・  ・  ・

武内P「……」

凛「……」

武内P「ん」

凛「! 何、どうしたの!? 出番!?」

武内P「あっ、いえ……ミスを発見しまして」

凛「ミスって事は、疲れてるって事じゃない!?」

武内P「いえ、私のミスではなく……ですね」

凛「……そ、そう」

武内P「渋谷さんは、疲れていませんか?」

凛「私は、まだ平気」

武内P「そうですか。ですが、あまり無理はなさらないでください」

凛「……わかった」

  ・  ・  ・

武内P「……」

凛「……」

武内P「……」

凛「……ちょっと良い?」

武内P「? どうか、されましたか?」

凛「プロデューサー、いつも頑張ってくれてるよね」

武内P「それは……プロデューサーとして、当然の事です」

凛「だから、今日一日くらいは何か手伝おうかな、って思ったの」

武内P「はい……そのお気持ちだけで、とても嬉しく思います」

凛「うん」


凛「ねえ、何か無いの!?」

凛「私、わざわざメイドの格好してる!」

凛「それなのに、立ってるだけなんだけど!?」


武内P「っ!?」

凛「本当は、この格好するのも恥ずかしかったんだからね!?」

武内P「で、では……着替えを」

凛「そういう事言ってるんじゃない! アンタ、全然わかってない!」

武内P「ま、待ってください! 何が、ご不満なのですか!?」

武内P「ご希望があれば、仰ってください!」

凛「それはこっちの台詞!」

武内P「で、では……仕事に戻っても、良いでしょうか?」

凛「メイドに、そんな許可を取る!? 何なの!?」

武内P「……!?」

凛「良いから、何か手伝わせて!」

武内P「そ、そう言われましても……!?」

凛「何か命じるまで、許さないから!」

武内P「で、では……そうですね」

凛「……!」

武内P「静かにしていただく……というのは?」

凛「! わかった! 静かにしてる! それだけ?」

武内P「ええ……ひとまずそれで、お願いします」

凛「もう……最初から、そうやって言ってくれれば良かったのに」

武内P「……」

凛「……♪」

  ・  ・  ・

武内P「……」

凛「……」

武内P「……」

凛「ふうううぅぅぅん!」ジタバタ!

武内P「っ!? どうか、されましたか!?」

凛「違うでしょ!? 手伝うって、そうじゃないから!」

武内P「いえ、静かにして頂いている間は……とても仕事が捗りました」

凛「ねえ、それ……どういう意味?」

武内P「えっ? そのままの……意味ですが」


凛「何もせず、静かにしてるのが一番の手伝いって事?」


武内P「……」

武内P「申し訳、ありません」


凛「……」

凛「からかわれて、茶化されたんだけど」

武内P「は……はあ」

凛「でも、メイドの格好をしたらきっと喜ぶだろう、って」

武内P「そう……ですか」

凛「缶コーヒーじゃなく、紅茶を淹れたりとか! 考えたり!」

武内P「あっ、で、では! 紅茶を淹れていただけますか?」

凛「! 喉が渇いたの!? ねえ、紅茶が飲みたいの!?」

武内P「い、いえ……そんなには」

凛「じゃあ、言わないでくれない!?」

武内P「……す、すみません」

凛「ねえ、アイドルがメイドの格好してるんだよ!?」

武内P「はい、とてもよく似合っています」

凛「本当にそう思ってるの!? いい加減な事言ってない!?」

武内P「そんな事はありません」

武内P「黒を基調とした、スカート丈の長いメイド服」

武内P「それが、涼やかな渋谷さんの雰囲気に、とてもマッチしています」

武内P「白いフリルにより、華やかさも損なわれず――」

凛「そんなにジロジロ見なくていいから!///」

武内P「す、すみません……つい」

凛「もう……なんなの……!///」

武内P「……」

凛「……///」

武内P「渋谷さん、聞いてください」

凛「……何?」

武内P「貴女のそのメイド姿は、とても似合っています」

凛「……それで?」

武内P「そんな、素晴らしいメイドに相応しくあろうと……」

凛「……うん」

武内P「……より一層、仕事に集中しようと、そう、思います」

凛「なら……ちゃんと見てる」


凛「サボったりなんかしたら、承知しないから」ニコッ!


武内P「良い、笑顔です」

  ・  ・  ・

武内P「……」

凛「……」

武内P「……」

凛「……」


凛「ふざけないでよ! この状況は何なの!?」


武内P「えっ!? し、仕事中ですが!?」

凛「そんなの、見てたからわかってるから!」

武内P「え、ええ……視線は、感じていました」


凛「私が! メイドの! 格好! してる!」

凛「なのに! 結局! 見てる! だけ!」


武内P「そ、その……語呂が良い、抗議です」


凛「ふうううぅぅぅ――んっ!!」ジタバタ!

凛「何かあるでしょ!? ねえ、プロデューサー!」

武内P「いえ……特に」

凛「何!? ご主人様って呼ばないと、命令一つ出来ないの!?」

武内P「あっ、あの! 本当に、特に何も無いのです!」

凛「何か手伝うって言ってるでしょ! ねえ、ご主人様!」

武内P「しっ、渋谷さん!?」


凛「……ご、ご主人様は……さすがに、照れるかな///」モジモジ

凛「ね、ねえ……この呼び方、どう思う?///」モジモジ


武内P「っ!?」

武内P「で、では……その呼び方は、やめてください!」


凛「はあっ!? どうして!?」

凛「メイドなのに、ご主人様って呼んじゃ駄目なの!?」


武内P「お願いします! 聞く耳を持ってください!」

凛「私じゃ、メイドにふさわしくないって事!?」

凛「似合ってるって褒めてたのに……あれは何だったの!?」

武内P「落ち着いてください、渋谷さん! お願いします!」

凛「納得できない!」

凛「何か手伝うまで、落ち着けるわけない!」


武内P「で、では……昼食を買って来て頂けますか!?」


凛「ふざけないでよ! アンタ、私を馬鹿にしてるの!?」

凛「そうやって、追い払おうとしてるんでしょ!?」

凛「わかるんだから! ねえ、そうでしょ!?」


武内P「………………そんな事は、決して!」


凛「その間は何なの!?」

武内P「で、では! お聞きしても、宜しいでしょうか!?」

凛「何!?」

武内P「具体的には、どのような手伝いをして頂けるのでしょうか!?」

凛「それは……肩を揉んだり、とか」

武内P「! プランを練っておいでだったのですね!?」

武内P「ほ、他には何かありますか!?」

凛「ひ……ひっ……膝枕、とか///」

武内P「なっ、成る程……他には、何か?」

凛「……えっ」

武内P「えっ?」


凛「エッチなのは駄目だから!/// 駄目だから――っ!///」


武内P「っ!? 落ち着いてください、渋谷さん!」


凛「いくらメイドだからって、エッチなのは駄目!///」

凛「エッチな命令なんて、そんなの聞けないから――っ!///」


武内P「声が! 声が大きすぎます、渋谷さん!」

武内P「静かにしてください、渋谷さ――んっ!」

  ・  ・  ・

武内P「……」

ちひろ「あ、あはははは」

武内P「千川さん」

ちひろ「ちょ、ちょっと冗談で言っただけですって!」

ちひろ「メイドだから、ちょっとエッチな命令をされちゃうかもね……な~んて」

武内P「……一点だけ」


アーニャ「プロデューサー! メイド服、似合っていますか?」

アーニャ「アーニャは、ちょっとエッチな命令も、アー……///」

アーニャ「……アー……ニェート……アー……///」


武内P「何とかしてください」


武内P「業務命令です」



おわり

>>276
書きます


武内P「私がタイプ……ですか?」

卯月「ちっ、違いますよ!? タイプ! タイプなだけです!」アセアセ!

未央「しっ、しまむー? ちょっ、ちょっと大胆すぎない?」

卯月「みっ、未央ちゃん! そう言うのじゃありませんって!」

凛「ふーん……卯月って、プロデューサーがタイプなんだ」

卯月「凛ちゃんまで!? えっ、えっと、だからですね!?」


卯月「背! 背が高くて、格好良いなぁって!」


武内P「……」

卯月「背が高い人って格好良いですよね!? ねっ!?」

未央「ま、まぁ……うん、そうだね」

卯月「凛ちゃんも、そう思いますよね!? ねっ、凛ちゃん!?」

凛「……まあ、悪くないかな」

卯月「身長差があって、頼りになる感じがして……」


卯月「だから! 背の高いプロデューサーさんも、タイプなんです!」


武内P「……」

未央「じゃあ、背の高い人は全員タイプって事?」

卯月「ふえっ!? ぜ、全員って訳じゃ、ないですけど……」

凛「プロデューサーって言う位だから、身長だけじゃないんでしょ?」

卯月「それは、えっとですね……身長以外だったら、ですね」

卯月「やっぱり……歳上って、良いなぁ、って」


卯月「歳上! 歳上の人って、大人だなぁって!」


武内P「……」

卯月「歳上の人って、憧れちゃいますよね!? ねっ!?」

未央「ま、まぁ……私らからすれば、結構大人だもんね」

卯月「凛ちゃん! 凛ちゃんも、歳上の人って素敵だと思いません!?」

凛「……まあ、悪くないかな」

卯月「人生経験も豊富で、リードしてくれそうで……」


卯月「だから! 歳上のプロデューサーさんも、タイプなんです!」


武内P「……」

未央「でもさ? 私らより背が高くて歳上って、かなり当てはまるよ?」

卯月「へうっ!? そ、それは、そうなんですけど……」

凛「ねえ、卯月。他にも、理由があったりするんじゃないの?」

卯月「それは、えっとですね……他の理由は、ですね」

卯月「その……低い声って、安心するなぁ、って」


卯月「低い声! 低い声って、ホッとするなぁって!」


武内P「……」

卯月「男の人の低い声って、なんかホッとしますよね!? ねっ!?」

未央「ま、まぁ……高い声よりは、安心するよね」

卯月「頑張ってください、って低い声で言われると、頑張るぞーってなるよね!?」

凛「……まあ、そうだね」

卯月「聞いてて落ち着く、ホッとする低い声……」


卯月「だから! 声が低いプロデューサーさんも、タイプなんです!」


武内P「……」

未央「でもさ? 低い声の人って言うのも、結構居るよ?」

卯月「へあっ!? そ、それは、そうなんですけど……」

凛「卯月? 本当は、まだ理由があったりするんでしょ?」

卯月「それは、えっとですね……まだ、あるんです、けど」

卯月「その……話し方が丁寧なのって、良いなぁ、って」


卯月「話し方! 話し方が丁寧って、誠実そうだなぁって!」


武内P「……」

卯月「私達の方が年下なのに、丁寧な話し方されますよね!? ねっ!?」

未央「ま、まぁ……誠実さが、伝わってくるよね」

卯月「凛ちゃん! その口調が、ふとした瞬間砕けた口調になったら!?」

凛「……何それ? 凄く良いよ、それ」

卯月「誰に対しても、丁寧な口調で接する……」


卯月「だから! 丁寧な口調のプロデューサーさんも、タイプなんです!」


武内P「……」

未央「でもさ? 丁寧な口調なのって、仕事だからじゃん?」

卯月「ふぐっ!? そ、それは、そうなんですけど……」

凛「なんだか、まだまだ他にも理由がありそう。卯月、聞かせてよ」

卯月「それは、えっとですね……まだ、あるんです、けど」

卯月「その……ちょっと不器用なのも、良いなぁ、って」


卯月「不器用! 少し不器用なのって、可愛いなぁって!」


武内P「……」

卯月「完璧すぎるより、そういう欠点がある方が良いですよね!? ねっ!?」

未央「ま、まぁ……とっつきにくさは、なくなるよね」

卯月「そういう欠点を私が補ってあげられたらって、思っちゃいますよね!?」

凛「……卯月は凄いね、今、そう思うようになったもん」

卯月「完璧じゃなく、ちょっと不器用……」


卯月「だから! ちょっと不器用なプロデューサーさんも、タイプなんです!」


武内P「……」

未央「でもさ? 誰にだって、欠点っていうのはあるものだよ?」

卯月「ひうっ!? そ、それは、そうなんですけど……」

凛「良い所ばかりじゃなく、悪い所にも目を向けるのは大切だよ、未央」

卯月「それは、えっとですね……まだ、あるんです、けど」

卯月「その……見慣れたら顔も、凛々しいなぁ、って」


卯月「顔! 怖いんじゃなく、凛々しいなぁって!」


武内P「……」

卯月「凛々しいだけじゃなく、その、愛嬌もありますよね!? ねっ!?」

未央「あっ、わかる」

卯月「皆が怖いって言ってる時、わかってないなぁ~って、思っちゃいません!?」

凛「それは思わないかな。だって、相手が増えたら困るし」

卯月「怖くなんかない、凛々しくて、可愛い顔……」


卯月「だから! そんな顔をしたプロデューサーさんも、タイプなんです!」


武内P「……」

未央「でもさ? 見慣れたら、誰の顔だって良い所が見えてくるよ?」

卯月「はわっ!? そ、それは、そうなんですけど……」

凛「確かに、それはそうだね。それを言い出したら、まだまだありそう」

卯月「それは、えっとですね……まだ、あるんです、けど」

卯月「その……性格が、好きだなぁ、って」


卯月「性格! 誠実で、不器用で、それで……とっても優しい性格が好きだなぁって!」


武内P「……」

卯月「やっぱり、性格って大事ですよね!? ねっ!?」

未央「ま、まぁ……って言うか、好きって言っちゃってるけど!?」

卯月「好きなタイプ! タイプ的に好きな性格な私のタイプな頑張ります!」

凛「卯月!? ねえ……私達、友達だよね?」

卯月「あわっ、わ、とにかく性格! 中身です! 頑張ります!」


卯月「だから! 頑張ります! 島村卯月、頑張ります!」


武内P「……」

卯月「もっ、もう良いですよね!? ねっ、ねっ!?」

未央「そっ、そうだね! もうやめようか、この話!」

凛「ちょっと待って、ハッキリさせておきたんだけど」

未央「でもさ!? 曖昧なままの方が良い事ってあるよ!?」

卯月「はいっ! そ、そうです、その通りです!」


凛「ねえ、今のを聞いて、どう思ったの?」


武内P「……」


未央・卯月・凛「……」

武内P「今の島村さんの話を聞いて……ですか」

凛「うん、そう」

卯月「りっ、凛ちゃん!?」

未央「しぶりん!?」

武内P「そう……ですね」


武内P「私は不器用ではないので、タイプとは少し違いますね」


未央・卯月・凛「えっ?」


武内P「えっ?」

卯月「ぷっ、プロデューサーさんは……自分が、器用だと思ってるんですか?」

武内P「は、はい……自分では、そう、思っているのですが」

未央「思い違いも甚だしいよ!? そう思ってるのプロデューサーだけだよ!?」

武内P「えっ!? 待ってください! 皆さん、私が不器用だと!?」

凛「思ってるに決まってるでしょ!? ふざけないでよ!」

武内P「……!?」

未央・卯月・凛「……!」


武内P「……検討します」


未央・卯月・凛「はいっ!?」

未央「いやいや、待って!? 何をどう検討するの!?」

武内P「まずは、皆さんが私を不器用と思っているか、調査をしようと考えています」

卯月「その発想が既に不器用ですよ、プロデューサーさん!」

武内P「えっ? あの……そう、でしょうか?」

凛「ねえ! 調査って、聞き込みでもするつもり!?」

武内P「っ!? それは、誤解です!」


武内P「きちん……器用に、アンケート用紙を作成します!」


未央「そういう器用じゃないって!」

卯月「……でも、ちょっと必死なプロデューサーさんって可愛いですよね?」

凛「うん、わかる」

卯月「たまに、こうやって可愛い一面を見せるのも良いですよね!? ねっ!?」

未央「ま、まぁ……微笑ましくは、あるよね」

卯月「普段しっかりしてる人の、こういう所を見ると……キュンキュンしますよね!?」

凛「うん、する……と言うか、してる」


武内P「確かに、私は島村さんの言うタイプに近いようです」

武内P「ですが……不器用だとは、思いません」


卯月「その……頑固な所も、魅力だなぁ、って」

未央「普通だったら、欠点に見えるのにね」

凛「……まあ、悪くないかな」


武内P「私は、器用なタイプです」



おわり

書きます


武内P「憧れ、ですか」

ありす「はい、そうです」

武内P「それで……私に、相談とは?」

ありす「どうしたら、文香さんのような大人の女性になれますか?」

武内P「それは……本人にお聞きになるのが、一番だと思いますが」

ありす「聞いても、優しく微笑むだけなんです!」


ありす「そこがまた、素敵だと思いますけど!」


武内P「……」

武内P「焦る必要は、無いと思いますが」

ありす「焦ってるわけじゃありません」

ありす「明確な目標がある場合、そこに至る方法を知っておきたいだけです」

ありす「そこで、私は考えたんです」

ありす「プロデューサーという職業は、そういった事を考察するプロだ、と」

武内P「……」


ありす「お願いします!」

ありす「私、文香さんのような素敵な女性になりたいんです!」


武内P「……」

武内P「そうですね……では、鷺沢さんは、どのような方ですか?」

ありす「えっ? 文香さんの事は、知ってますよね?」

武内P「……申し訳ありません、言葉が足りませんでした」

武内P「橘さんから見て、鷺沢さんはどのような方ですか?」


ありす「はい! まず、胸が大きいです!」


武内P「なるほど」

武内P「まずは、胸が大き……」

武内P「……」

武内P「っ!?」

武内P「たっ、橘さん!? あの、橘さん!?」

ありす「? どうかしましたか?」

武内P「最初に上げる点が、そこなのですか!?」

ありす「えっ? 文香さん、胸が大きいですよね?」

武内P「そ、それは……はい、そうですね」

ありす「第一印象というのは、とても大事です」


ありす「隣で見ているとわかるんです」

ありす「ほとんどの人が、文香さんに会ったら最初に胸を見てます」

ありす「視線が、胸→顔→胸、と、最終的にやっぱり胸にいきます」


武内P「は……はあ」

武内P「で、では……橘さんは、スタイルが良くなりたい、と」

ありす「はい、そうです」

ありす「アイドルとしても、スタイルの良さはメリットにもなりますから」

武内P「ほ、他には! 他には、何かありますか?」

ありす「当然あります!」

武内P「そ、そちらを聞かせて頂けますか!?」


ありす「はい! 体が、とっても柔らかいんです!」


武内P「なるほど」

武内P「体が、とても柔らかい……」

武内P「……」

武内P「っ!? それは、どういった意味でしょうか!?」

武内P「関節が柔らかいと、そう言う意味では……」

ありす「ありませんよ?」

武内P「……です、よね」

ありす「細身なのに、お肌がしっとりしてて、柔らかいんです」

武内P「は……はあ」

ありす「文香さんが、ふみふみと呼ばれる理由はですね」


ありす「文香さんの触り心地が、ふにふに……ふみふみ」

ありす「とってもふみふみしていて、気持ち良いからだと思うんです」


武内P「待ってください! それは、恐らく違います!」

武内P「と、とりあえず、ですね!」

武内P「身体的特徴ではなく、内面に関してはどうですか!?」

ありす「勿論、沢山あります!」

武内P「そ、そちらを聞かせて頂けますか?」

ありす「はい、構いませんよ!」ムフー!


ありす「文香さんは、どんな時でも冷静さを失いません!」

ありす「常に冷静に状況を分析し、的確な判断を下します!」

ありす「これは恐らく、文香さんの読書量の賜物です!」


武内P「なるほど」

武内P「常に冷静、と……」

武内P「……」

武内P「えっ?」

武内P「確かに、鷺沢さんは穏やかな方だと……そう、思いますが」

ありす「はい! 柔らかな午後の日差しの様な方です!」

武内P「ですが、その……そこまで完璧な方、でしょうか?」

ありす「えっ?」

武内P「彼女も、冷静でいられない場面も、あると思うのですが……」

ありす「……確かに、以前の舞踏会では、緊張で調子を崩していまいました」


ありす「でも! それは、体が心について行けなくなっただけです!」

ありす「今の文香さんは、レッスンを重ねて、体力もつきました!」

ありす「健全なる精神は、健全なる肉体に宿ると言います」

ありす「つまり! 今の文香さんは、完璧な女性です!」


武内P「……」

武内P「……橘さんが、鷺沢さんを慕っている事は、わかりました」

ありす「はい! 私は、文香さんのようになりたいんです!」

武内P「――ですが」

ありす「?」


武内P「橘さんの、鷺沢さんに抱いているイメージ」

武内P「それは、橘さんの主観が入りすぎているのでは、無いでしょうか?」

武内P「確かに、彼女は素晴らしい方だと、そう思います」

武内P「しかし……貴女が思っている程、完璧では無いかと」


ありす「そっ、そんな事ありません!」

ありす「文香さんは、心・技・体の全てを兼ね備えています!」


武内P「……」

武内P「……わかりました」

ありす「! やっぱり、文香さんは完璧ですよね!?」

武内P「橘さん。貴女は、彼女が常に冷静だと……そう、思っているのですね?」

ありす「っ! だから、そう言ってるじゃないですか!」

武内P「……では、一日だけ、時間をくださいますか」

ありす「? どうしてですか?」


武内P「理想像を追い求めるのは、悪いことではありません」

武内P「しかし、何事も、過ぎたるは及ばざるが如しと、そう、言います」

武内P「……鷺沢さんも、理想を重ね続けられるのも、負担になるかと」


ありす「……何をする気ですか?」


武内P「明日、物凄く落ち着かない様子の鷺沢さんをご覧にいれます」


ありす「!?」

  ・  ・  ・

コンコンッ! コンコンッ!


武内P「どうぞ」


ガチャッ!


ありす「おはようございます!」

武内P「おはようございます、橘さん」

ありす「貴方は、文香さんに何をしたんですか!?」

ありす「クローネのプロジェクトルームで……文香さん、ずっとソワソワしてるんです!」

武内P「昨日、彼女の帰り際に、本を数冊お貸ししました」

ありす「本を貸した……? それで、どうしてあんなに……?」


武内P「巻の最後で非常に盛り上がり、早く続きを読みたいと、そう、思う」

武内P「その次の巻を抜いて」


ありす「……」

ありす「はい?」

ありす「えっ、と……それだけですか?」

武内P「はい、それだけです」

ありす「読みたい続きが読めなくて、ソワソワしてる?」

武内P「ええ、そうなりますね」

ありす「何を言ってるんですか!」

ありす「文香さんが、それだけであんなにソワソワする筈が――」


コココココココココココココココココッ!!


ありす「ひっ!? ドアが……なっ、何!?」

武内P「ノックの音、ですね」

ありす「ノック!? 工事が始まったかと思いましたよ!?」

コココココココココココココココココッ!!


武内P「恐らく、鷺沢さんでしょう」

ありす「文香さんが!? そんなの、有り得ません!」

武内P「……」

武内P「どうぞ」


…ガチャッ


文香「……失礼、します」


ありす「えっ……本当に、文香さん……?」

ありす「他に誰も居ない……い、今のノックを文香さんが……?」


文香「……」


ありす「……!?」

武内P「おはようございます、鷺沢さん」

文香「おはよう……ございます」

文香「昨日は、本を貸して頂き……ありがとう、ございました」

武内P「いえ、ああ言った内容のものが、好みかと思いましたので」

文香「はい……とても、楽しく……読ませて頂きました」


ありす「! やっぱり、さっきのノックは何かの間違いです!」

ありす「文香さんは、とっても素敵な大人の女性です!」


文香「しかし……途中の巻が、抜けていたのです、が」

武内P「ああ、それは……申し訳ありませんでした」

文香「……いえ、お気になさらず」

武内P「……」

文香「……」


文香「……」ソワッ


ありす「……ん?」

文香「あ、あの……それで、ですね」ソワソワ

武内P「はい、何か?」

文香「抜けていた巻は、今、手元にあるのでしょうか……?」ソワソワ

文香「宜しければ……お貸し頂けると、嬉しいのです……が」ソワソワ


武内P「――ああ、申し訳ありません」


文香「……!?」ガーン!

文香「今、手元に無いの、ですか……!?」ブルブルッ

文香「わ、わた、私に……まだ、我慢をしろと……!?」ガクガクッ

文香「あんなにも……あんなにも、続きが気になる所まで読ませておいて……!?」ガタガタッ!


ありす「ふっ、文香さん!?」


武内P「――今、確認してみます」


文香「おっ、お願いします……!」パッ!


ありす「……!?」

文香「申し訳……ありません」ソワソワ

武内P「こちらこそ、申し訳ありませんでした」

文香「い、いえ……貴方が謝る必要は、ありません」ソワソワ

文香「むしろ、あの様な素敵な書を教えてくださった事に……感謝しています」ソワソワ


武内P「……ん?」


文香「ん……!?」ガーン!

文香「無かったの、ですか……!?」ブルブルッ

文香「そ、そんな……探しても、何処にも置いていなかったのに……!?」ガクガクッ

文香「わた、私は……今日、あの物語の続きを読めな、読めな、読め……!?」ガタガタッ!


ありす「文香さ――んっ!?」


武内P「――ああ、鞄の下の方に、入っていました」


文香「!」ペカーッ!


ありす「……?」

武内P「鷺沢さん、どうぞ」

文香「……!」ペカーッ!

武内P「そこまで、続きが気になってしまいましたか?」

文香「……!……!」コクコクコクコクコクコクコクッ!

武内P「落ち着いてください、鷺沢さん」

武内P「頷きすぎて、髪の毛がバッサバッサいっています」

文香「ここで……読む……うぅ?」

武内P「はい、構いませんよ」


文香「っ――!」

スタスタスタスタ、ポスンッ

文香「……」

…ペラッ


ありす「……」

武内P「――と、この様に」

武内P「鷺沢さんも、常に冷静で居るわけではありません」

ありす「そう……みたいですね」

武内P「しかし……そういった所もまた、魅力なのでは無いでしょうか」

ありす「!」

ありす「はい! 文香さんは大人の女性ですけど……その」

ありす「さっきの文香さんも、えっと……可愛いと、思いました」


武内P「目標があるのは、素晴らしいことです」

武内P「ですが、その目標をハッキリと見定める事もまた、重要です」


ありす「……はいっ!」ニコッ


武内P「良い、笑顔です」

ありす「……すみません、文香さん」

ありす「私……私の中の勝手なイメージを文香さんに重ねていました」

ありす「……でも」

ありす「今日こうやって、新しい一面を見て!」

ありす「増々、文香さんのような、素敵な女性になりたいと思いました!」

ありす「だから、その……」

ありす「……これからも、よろしくお願いします!」


文香「……」

…ペラッ


ありす「あ……あの、文香さん……?」

武内P「恐らく……今は、何を言っても耳に入らないかと」

ありす「……」

武内P「鷺沢さんは、今……本に集中していますから」

ありす「……だったら、仕方ありませんよね」

武内P「はい」

ありす「それじゃあ、最初の話に戻るんですけど」

武内P「えっ?」


ありす「胸を大きくするのに、良い方法はありますか?」

ありす「出来れば、ふにふにした触り心地になる方法も」


武内P「……」

武内P「誤魔化し……切れなかった……!?」

ありす「外見的な女性らしさも、重要だと思います」

武内P「それに関しては、その……ですね」

武内P「……申し訳、ありません」

武内P「私では、力になれそうに……ありません」

ありす「そう……ですか」ションボリ

ありす「それじゃあ、もう一人の憧れの女性――」


ありす「美波さんに、聞いてみることにします」


武内P「なるほど」

武内P「……」

武内P「待ってください」

武内P「その……橘さんの中で、彼女はどの様なイメージでしょうか?」

ありす「美波さんですか? そうですね……」


ありす「とても優しくて、頼りがいのある、素敵なお姉さんです」

ありす「バイタリティに溢れ、とても行動力があります」

ありす「リーダーシップもあり、憧れて、当然の存在かと」


武内P「はい、そうですね」


ありす「ですが……答えて、貰えるでしょうか?」

ありす「その、こういった……いやらしい様な事とは、無縁の人ですから」

ありす「美波さんは、穢れを知らない、女神のような人ですし」


武内P「その方の名字は、何ですか?」

ありす「えっ? 何を言ってるんですか?」

ありす「シンデレラプロジェクトのリーダー」

ありす「新田、美波さんですよ?」

武内P「……なるほど」

武内P「橘さんは……新田さんにそう言うイメージを抱いている、と」


ありす「はい! 憧れの、とっても素敵な人です!」

ありす「美波さんの様な女性になりたいと、そう思います!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「ですが……橘さん」

武内P「貴女には、他の方には無い……貴女自身の輝きがあります」


ありす「えっ? そ、そうでしょうか……?///」テレテレ


武内P「はい。なので――」


武内P「憧れるのは、もう卒業しましょう」




おわり

もう美波はきこりの泉にでも落ちたらいいだろ、そしたら綺麗なセックスになるし

>>367
かな子でやったネタだけど、書きます


武内P「はい、その新田さんです」

武内P「間違いありません」


美波A「新田美波、19歳です」

美波A「シンデレラプロジェクトの、リーダーを任されています」

美波A「いやらしいのは……ええと、そうですね」

美波A「こういったお仕事をしてる以上、仕方ないとは思います」

美波A「ちょっと苦手ですけど……でも、精一杯頑張ります!」


武内P「この新田さん! この新田さんで、お願いします!」

武内P「湖に落ちてしまったのは、こちらの新田さんです!」

楓「まあまあ」

武内P「まってください! せめて、夢の中でだけでも!」

楓「それとも、貴方が落としてしまったのは……」

武内P「Aで! Aで、お願いします!」

楓「こっちの、美波ちゃんですか?」

武内P「お願いします! 話を聞いてください!」


美波B「新田美波、19歳です」

美波B「シンデレラプロジェクトの、リーダーを任されています」

美波B「いやらしいのは……本当は、とても嫌です」

美波B「ファンの人の笑顔のためとは……わかっているんですけど」

美波B「でも、プロデューサーさんが言うなら……精一杯頑張ります」


武内P「!?」

武内P「いや……これは……しかし……!?」

楓「貴方が落としたのは、どっちですか?」

武内P「ま、待ってください! 少し、考える時間を!」

武内P「し、質問しても、宜しいですか?」

楓「はーい、どうぞ」

武内P「に……新田さんに、質問です」


美波A・B「はい」


武内P「きわどい水着の撮影などは、如何ですか?」

武内P「勿論、嫌でしたら、拒否していただいて構いませんので」


美波A・B「そうですね……はい」

美波A・B「それが、プロデューサーさんの方針でしたら」

美波A・B「美波、精一杯頑張ります!」


武内P「……」

武内P「どちらも頂くということは、出来ませんか?」

楓「ダメでーす♪」

武内P「……」

武内P「……では」

…スッ

武内P「最初の方の、新田さんです」

楓「Aの美波ちゃんの方で、良いんですか?」


美波A「……! 嬉しい……!」

美波A「プロデューサーさんは、私を選んでくれるんですね!」

美波A「私……とっても、嬉しいです!」


武内P「はい。これからも、宜しくお願いします」


美波B「そっ、そんなっ!? どうしてですか!?」

美波B「プロデューサーさん! 私じゃ、駄目なんですか!?」

美波B「お願いします! 捨てないでください、お願いします!」ポロポロッ!


武内P「っ!?」

武内P「ちっ、違います! そういう意味では、決して!」


美波B「い、いやらしいのは本当は嫌って言ったからですか!?」ポロポロッ!

美波B「そうですよね!? それ以外、一緒ですもんね!」ポロポロッ!

美波B「私……私、頑張りますから!」ポロポロッ!

美波B「ちょっとえっちなお仕事でも、しっかりやってみせますから!」ポロポロッ!

美波B「だからっ! だからどうか、見捨てないでください!」ポロポロッ!

美波B「お願いします……! お願いします……!」ポロポロッ!


武内P「ご、誤解です!」

楓「はーい♪ それじゃあ、Aの美波ちゃんで――」

武内P「待ってください! 少し、待ってください!」

武内P「貴女の決意は……伝わってきました」


美波B「……でもっ!?」ポロポロッ!

美波B「私じゃ、駄目なんですよね!?」ポロポロッ!


武内P「いえ、そんな事はありません」

武内P「ただ……無理をさせてしまうのではと、そう、思いまして」

武内P「アイドルというのは、肌を露出する仕事もする場合があります」

武内P「貴女は……その時でも、笑顔でいられますか?」


美波B「……それは……まだ、わかりません」

美波B「でも……プロデューサーさんと、一緒なら」

美波B「この先、どんな事があっても……笑顔でいられます」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

楓「えっと、それじゃあ……Bの美波ちゃんに?」

武内P「……そうですね」

武内P「彼女を放っては……おけませんから」


美波B「も、もうっ!/// 子供扱いしないでください!///」


武内P「……」


美波A「……えっ、と」

美波A「プロデューサーさんは、そっちの私が、良いんですね」

美波A「……で、でも! しょうがないですよね!」

美波A「そっちの私、放っておけないと思いますし!」…ポロッ

美波A「あ……あれっ? や、やだ……!」ポロポロッ!


武内P「っ!?」

武内P「あっ、あのっ!?」


美波A「ごっ、ごめんなさい! 泣くつもりなんて、なかったんです!」ポロポロッ!

美波A「私も、プロデューサーさんの立場なら、そっちの私を選びますから!」ポロポロッ!

美波A「放っておけないし、え、えっちなのも、駄目ですもんね!」ポロポロッ!

美波A「だから、だから……その、ええと……うっ、うぅっ……!」ポロポロッ!

美波A「そっ、そっちの私、と……! 仲良っく、う、ふううっ……!」ポロポロッ!

美波A「頑張って……頑張って、くださ……いねっ……!」ポロポロッ!


武内P「頑張り辛いです!」

楓「はーい♪ それじゃあ、Bの美波ちゃんで――」

武内P「待ってください! 少し、待ってください!」

武内P「貴女は……自分を犠牲にしすぎです」


美波A「……い、良いんです!」ポロポロッ!

美波A「そっちの私の方を選んでください!」ポロポロッ!


武内P「……そう、考えていました」

武内P「しかし、貴女はやはり、新田さんです」

武内P「周囲の人間のために頑張る……頑張りすぎてしまう」

武内P「そんな貴女もまた……放っては置けませんから」


美波A「……プロデューサーさん」

美波A「私が頑張れるのは、皆と……プロデューサーさんが居るからなんですよ」

美波A「だから……どんな辛い時でも、笑顔で頑張れるんです」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

楓「ええと……結局、どちらになさるんですか?」

武内P「……」


美波A・B「……」


武内P「今の私には……選ぶことが、出来ません」

武内P「Aの新田さんが、一見、正しい方に見えます」

武内P「しかし、Bの新田さんが、間違っている方だとも思えないのです」

武内P「……何より」


武内P「私は、彼女達……どちらの新田さんの笑顔も見たい、と」

武内P「……そう、思います」


美波A・B「……!」

美波A・B「はいっ!」

楓「ええと……選んでいただかないと、困るんですけど」


武内P「落としてしまったのなら……また、拾えば良いのです」

武内P「そして、プロデューサーの手は、アイドルの手を引くためにあります」

武内P「……幸い、AとBの二人しか、居ませんから」

武内P「彼女達二人の手を取るという選択をしたいと、そう、思います」

武内P「新田さんの……素晴らしい、笑顔のために」

スッ…


美波A・B「プロデューサーさんっ!」

ぎゅっ!

美波A・B「そんな事を言われたら――」


美波A・B「――美波、イキますっ♡」ビクーンッ!


武内P「待ってください」

武内P「待ってくださ――いっ!」

  ・  ・  ・

武内P「――っ!?」

ガバッ!

武内P「……ああ……目が、覚めてくれたようですね」

武内P「私は……何という、申し訳ない夢を……」


「ど、どんな夢だったんですか?」


武内P「綺麗な新田さんと、綺麗過ぎる新田さんの……はい」

武内P「手を握ったら……その、大変な事になってしまい、ですね」


美波「大変な事って?」


武内P「……」

武内P「いえ、なんでもありません」

美波「大変な事って、何ですか?」

武内P「いえ、大したことでは、ありません」

美波「夢の中に、私が出てきたんです……よね?」

武内P「……」

美波「……もうっ! そんなに、申し訳無さそうな顔しないでください!」

武内P「に、新田さん……?」


美波「……大変な事が何かはわかりませんけど」

美波「でも……ふふっ! ちょっと、恥ずかしいですね!」

美波「夢に出る程……大切に思われてたなんて」

美波「恥ずかしいけど……でも、嬉しいですよ、プロデューサーさん♪」


武内P「……!」

武内P「やはり……新田さんは、そのままが一番ですね」

美波「え、ええっ!? どうしたんですか、急に?」

武内P「いえ、夢の中に、新田さんが二人出てきまして」

美波「私が、二人?」

武内P「諸事情により、二人の手を握った瞬間……すみません」

美波「手を握った瞬間?」

ぎゅっ!

武内P「新田さん?」


美波「ふふっ♡ こんな感じですか?♡」ビクビクーンッ!


武内P「……」

武内P「待ってください」

武内P「に、新田さん!? 何故、体が震えているのですか!?」

美波「えっ?♡」ビクーンッ!

武内P「手を! 手を離してください、新田さん!」

美波「どっ、どうしてそんなに焦ってるんですか?♡」ビクーンッ!

武内P「むしろ、貴女は何故冷静なのですか!?」

美波「ふふっ♡ だって、私は――」ビクビクッ…


美波「シンデレラプロジェクトの、リーダーですから♡」ビクーンッ!


武内P「待ってください!」

武内P「このタイミングでのその発言は、誤解を招きます!」

美波「それにしても……手を握ってるだけですよ?♡」ビクーンッ!

武内P「それは、完全にこちらの台詞だと、そう、思います!」

美波「でも、こんなの初めて……美波、イキますっ♡」ビクーンッ!

武内P「何を言っているのですか!?」

美波「ごめんなさいっ♡ イってますっ♡」ビクビクーンッ!

武内P「そういう事を言っているのでは、ありません!」

美波「勝手にイっちゃ駄目なんて……♡」ビクビクッ…


美波「もうっ♡ いやらしいのはダメですよっ♡」ビクーンッ!


武内P「待ってください!」

武内P「お願いします! 私を巻き込まないでください!」

  ・  ・  ・

武内P「――っ!?」

ガバッ!

武内P「……」

武内P「何という……悪夢を……!」


「あ、悪夢?」


武内P「新田さんが……イってしまう夢です」

武内P「私の言葉を聞き入れては貰えず……はい」

武内P「……恐ろしくて、たまらない夢でした」


美波「……私は、どこにも行きませんよ」


武内P「……」

武内P「……に、新田さん?」

武内P「あ、貴女は……ちゃんと、新田さんですか?」

美波「ふふっ! ちゃんと、って……変なプロデューサーさん!」

武内P「す、すみません……まだ、少し寝ぼけていたようです」

美波「最近、忙しくて……お疲れみたいですもんね」

武内P「……」

美波「えっ、と……さっきの夢の話なんですけど」


美波「私は、何と言われても……どこへも行きませんからね!」

美波「だって、プロデューサーさんには――」

美波「――私がアイドルとして成長する姿を見守ってて貰いたいですから♪」ニコッ!


武内P「……はい」

武内P「良い……笑顔です」

武内P「新田さん……これからも、宜しくお願いします」

美波「はいっ、こちらこそ宜しくお願いします」

美波「あっ、でも……セクシーな衣装ばっかりは、やめてくださいね?」

武内P「それは……はい、検討します」

美波「もうっ! 実は、凄く恥ずかしいんですからね!」

美波「信頼してるからこそ、方針をお任せしてるんですから!」

武内P「……はい」

武内P「私も……貴女を信頼していますので」


美波「……信頼を胸に――」ビクビクッ…

美波「――美波、イキますっ♡」ビクーンッ!


武内P「はい、その新田さんです」


武内P「お願いします、いかないでください」



おわり

書きます


武内P「プロデューサーランキング、ですか」

武内P「私自身のランキングではなく――」

アイドル達「……」

武内P「私がつける、皆さんのランキング……ですか」

アイドル達「はいっ!」

武内P「しかし、皆さんに順位を付けるというのは……」


アイドル達「お願いします!」


武内P「……」

武内P「……そこまで言われるのなら、頑張ってみます」

武内P「こちらの箱に、紙が入っていて……」

アイドル達「……」コクコク

武内P「……一枚ずつ引き、そのランキングに答える、と」

アイドル達「はいっ!」

武内P「おかしな質問は、入っていませんね?」


アイドル達「お願いします!」


武内P「……」

武内P「……入って、いるのですね」

武内P「私が、おかしな質問に答えると思いましたか?」

アイドル達「……」フルフル

武内P「……勢いで答えさせられると、思いましたか?」

アイドル達「はいっ!」

武内P「……そうですか」


武内P「私は、皆さんの筆跡も把握しています」


アイドル達「!?」

武内P「その意味が、おわかりですね?」

アイドル達「……!?」

武内P「では、引いていきます」

ゴソゴソッ…スッ

武内P「……ええ、と」


武内P「『個人的に、一番可愛いと思うアイドル』」


アイドル達「……!」

ざわっ…!


武内P「……」

武内P「あの……どう答えても、角が立つと思うのですが」

武内P「しかも、一番とは……順位でなく、トップ、ですか」

アイドル達「……」

武内P「これは……どう、したものでしょう」

アイドル達「……」

武内P「……」


武内P「ランキング形式でないので、無効とします」


アイドル達「……!」ホッ


武内P「……」

武内P「では、引いていきます」

ゴソゴソ…スッ

武内P「……ええ、と」


武内P「『お嫁さんにしたいランキング』」


アイドル達「……!」

ざわっ…!


武内P「……」

武内P「あの……まさか、この様な質問ばかりなのですか?」

武内P「お嫁さんにしたい方は……そう、ですね」

アイドル達「……!」ドキドキ

武内P「これは……どう、したものでしょう」

アイドル達「……!」ドキドキ

武内P「……」


武内P「一位と最下位、どちらから発表しますか?」


アイドル達「!?」

ざわっ…!


武内P「……あの」

武内P「全員、自分の順位が低くなる場合を想定していませんでしたね?」

武内P「最下位という事は、絶対に御免だという事になります」

アイドル達「!?」

武内P「それでも、発表しても構わない、と?」

アイドル達「いいえっ! いいえっ!」

武内P「……」

アイドル達「いいえっ! いいえっ!」


武内P「……では、こちらも無効とさせて頂きます」


アイドル達「……!」ホッ


武内P「皆さん……もう少し、後先を考えて行動しましょう」

武内P「では、引いていきます」

ゴソゴソ…スッ

武内P「……ええ、と」


武内P「『彼女にしたい、カリスマランキング』」


アイドル達「……」

美嘉「……!」


武内P・アイドル達「……」ジィッ


美嘉「……」

美嘉「……ちょっ」

美嘉「ちょっとした出来心的なね!? みたいなね!?」

  ・  ・  ・

武内P「では、次に行きましょう」

アイドル達「はいっ!」


「ちょっとカリスマって書いただけじゃん! カリスマってー!」

ドンドンドンッ! ドンドンドンッ!


武内P「ああいったズルは、いけませんよ」

アイドル達「はいっ!」


「即退場って無くない!? アタシも混ぜてよー!」

ドンドンドンッ! ドンドンドンッ!

武内P「では、引いていきます」

ゴソゴソ…スッ

武内P「……ええ、と」


武内P「『キスしたい、ランキング』」


アイドル達「……!?」

ざわっ…!


武内P「……あの」

武内P「誰が書いたか、隠す気が微塵も感じられないのですが」

武内P「……速水さん?」

奏「っ……!」

武内P「あの……ですね」

奏「……んっ」スゥッ

武内P「目を閉じて、キス待ちをしないでください」

奏「……でも」


奏「一位のご褒美に、キスしてくれるんでしょう?」


アイドル達「……!」

ざわっ…!


武内P「……あの」

武内P「そんなルールは、一切ありませんよ?」

  ・  ・  ・

武内P「では、次に行きましょう」

アイドル達「はいっ!」


「えっ、何!? 奏もズルして放り出されたの!?」

「ズルなんてしてないわ! 一位なのに放り出されたのよ!」

ドンドンドンッ! ドンドンドンッ!


武内P「今回は、容赦なく放り出します」

アイドル達「はいっ!」


「アタシも絶対一位だったって! あっ、一位なら外に出るってコト!?」

「美嘉……アナタって、やっぱりカリスマね。きっと、そうに違いないわ」


武内P「そういう事では、決してありませんので」

アイドル達「はいっ!」

武内P「では、引いていきます」

ゴソゴソ…スッ

武内P「……ええ、と」


武内P「『セッ」

武内P「……」


アイドル達「セッ……?」


武内P「……」

  ・  ・  ・

武内P「今のは、無効とします」

アイドル達「……?」


「あら、美波も一位を取ったの? ふふっ、やるじゃない」

「ええ……でも、何で一位を取ったかわからないの」

「でもさ、とりあえず一位を取ったならオッケーっしょ★」


武内P「改めて言っておきます」

武内P「一位だから、外に放り出したわけでは、ありません」

アイドル達「はいっ!」

武内P「では、引いていきます」

ゴソゴソ…スッ

武内P「……ええ、と」


武内P「『しぶりんの、好きな所ランキング』」


凛「ちょ、ちょっと未央? 変な質問しないでよー!」

未央「してないよ」

凛「でも……引いちゃったから、答えるしかないかな!」


武内P・アイドル達「……」ジィッ


凛「……」

凛「良いから答えて!」

  ・  ・  ・

武内P「では、次に行きましょう」

アイドル達「はいっ!」


「ちょっと! まだ、答えて貰ってない! ふざけないで!」

ドンドンドンッ! ゴンッ! ガンガンガンッ!


武内P「ああいったズルも、いけませんよ」

アイドル達「はいっ!」


「何なの!? 良いでしょ、あれくらい! ねえ、答えてってば!」

ガンッ! ガンッ! ドンドンドンッ! ゴンッ!

  ・  ・  ・

武内P「……これで、回答可能なものは、全て答え終わりましたね」

武内P「好きなカブトムシランキング」

武内P「好きなネコチャンランキング」

武内P「……等の、調べる必要があるものに関しては、後日になります」


アイドル達「お疲れ様でした!」


武内P「はい、皆さんも、長時間お疲れ様でした」

武内P「ご満足、頂けたでしょうか?」


アイドル達「はいっ!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」


「納得できない! ねえ、もしかして答えられないの!?」

ガンガンガンガンッ! ドンッ! ドンゴンドンッ!


武内P「……」

武内P「今回は、皆さんに協力しましたが」

武内P「私は、貴女達に、順位をつける事は出来ません」

アイドル達「……」

武内P「皆さんは、それぞれ個性的で、比べようがないからです」

武内P「しかし、共通している点もあります」

武内P「全員が、キラキラと、輝いていると言う事です」

アイドル達「はいっ!」


「ふ――――んっ!!」

ドガァンッ!


凛「プロデューサー! 答えを聞かせて!」


武内P「……」

凛「プロデューサーが、私の好きな所のランキング!」

武内P「……」

凛「絶対に、答えてもらうから! ねえ、逃げないでよ!」

武内P「……わかりました」

凛「! 本当に!? 答えてくれるの!?」

武内P「はい」

凛「もう……いい加減な事言ったら、承知しないからっ♪」ワクワク


武内P「では、第100位から発表します」


凛「ふーん。下の方から発表するんだ」

凛「……」

凛「100位!? えっ!? はあっ!? 100!?」

凛「ひゃ、100個も、私の好きな所を言うって事!?」

武内P「? はい」

凛「皆が見てる前で!?」


アイドル達「……」ジィッ


武内P「? はい」

凛「嘘でしょ!? ねえ、ちょっと!?」


武内P「第100位、可愛らしいルックスです」

武内P「15歳でありながら、美人と形容もされますね」


凛「かっ、可愛らしい、って……///」

凛「……――って、100位の時点でルックスが出るの!?」

凛「ちょっ、ちょっと待って!/// 無理!/// 本当、無理!///」


武内P「第99位――」


凛「もう良いから!/// 本当、もう無理だから――っ!///」

  ・  ・  ・

ちひろ「それで……皆の前で、100個も好きな所を言ったんですか?」

武内P「はい。他の方との比較では、ありませんでしたから」

ちひろ「それは……凄い事をしましたね」

武内P「渋谷さんが、どうしてもと望まれたので」

ちひろ「だから凛ちゃん……私が来た時、のたうち回ってたんですね」

武内P「他の方も希望されたので、困りましたが」

ちひろ「今作ってる書類が……それですか?」

武内P「ええ。全員を口頭だと、時間がかかりすぎてしまいますから」

ちひろ「……大変ですね」

武内P「確かに……大変ではありますが」

ちひろ「皆の笑顔のため、ですか?」

武内P「はい」

ちひろ「えっと、それじゃあ……ですね」

武内P「? 千川さん?」

ちひろ「まだまだ、時間がかかりそうです……し」

ちひろ「その作業をしながらで良いので……」


ちひろ「わ、私の好きな所を100位から聞かせて欲しいなぁ~……なんて///」


武内P「それは……困りましたね」

ちひろ「す……すみません///」


武内P「20位からでも、良いでしょうか?」


ちひろ「……」


ちひろ「あの、どういう意味ですか?」



おわり

明日は書けないです、申し訳ない
次はifかSF書きます
おやすみなさい

書きます


武内P「ワキの香り、ですか」

アーニャ「私は……ロシアのハーフ、ですね?」

武内P「ええ、そうですね」

アーニャ「プロデューサー、本当の事を言ってください」

武内P「……」


アーニャ「私のワキは、アー……くさい、ですか?」


武内P「……」

武内P「……すみません」

アーニャ「っ!?」ビクッ!

武内P「あっ、いえ! 誤解です!」

武内P「意識したことが無いので……」

武内P「わからないと、そう、言おうとしただけです」

アーニャ「……!」ホッ!

武内P「……」

アーニャ「……プロデューサー、お願いが、あります」

武内P「はい、何でしょうか」

アーニャ「他の誰にも……頼めない、です」

武内P「……」


アーニャ「私の……ワキのにおい、かいでみてください」


武内P「……」

武内P「……やはり、そうなりますか」

アーニャ「皆に聞いても、きっと、におわないと言ってくれます」

アーニャ「……でも」

武内P「それでは……信じられない、と?」

アーニャ「……ダー」

武内P「……」

アーニャ「皆、とっても優しい」


アーニャ「臭くても……臭いとは、言わないと思います」


武内P「……」

アーニャ「……プロデューサー」

アーニャ「パジャールスタ……どうか、お願いします」

アーニャ「アーニャのワキのにおい、かいでみてください」

アーニャ「……そして」


アーニャ「臭い時は! 臭いと、言ってください!」


武内P「……アナスタシアさん」

アーニャ「アーニャが、皆に、アー、迷惑をかけているかもしれない」

アーニャ「……そう考えると、とても、悲しい気持ちになります」

アーニャ「プラスチーチェ……ごめんなさい」

アーニャ「とても……ワガママを言っています」

アーニャ「でも……プロデューサーにしか、頼めない、です」

武内P「……」


武内P「……わかりました」

武内P「アナスタシアさんのワキのにおい……私が、確かめます」


アーニャ「……スパシーバ」

アーニャ「スパシーバ! プラヂューセル!」

  ・  ・  ・

ガチャッ

凛「失礼し――」


アーニャ「フフッ! 息が、くすぐったい、です!」

武内P「す、すみません」

アーニャ「……どう……ですか?」

武内P「……」クンクン

アーニャ「……///」

武内P「……そうですね」


武内P「なんの問題もないと、そう、思います」


凛「問題しか無いでしょ!? 何それ!?」


武内P・アーニャ「っ!?」

凛「ねえ!? なんでワキのにおいなんて嗅いでたの!?」


武内P「しっ、渋谷さん!? ご、誤解です!」

アーニャ「ダー! プロデューサーは、悪くない、です!」

アーニャ「私が、ワキのにおいをかいで欲しいと、お願いしました!」


凛「ねえ! その状況は何なの!?」


アーニャ「ワキのにおいが、気になるかと、思ったから、です!」


凛「はあっ!?」

凛「プロデューサー、アーニャのワキのにおいが気になったの!?」


武内P「もっと誤解です!」

アーニャ「リン! 落ち着いて、ください!」

凛「落ち着いてなんかられない!」

アーニャ「プロデューサー! 教えて、ください!」

アーニャ「アーニャのワキのにおいは、どうでしたか?」

アーニャ「良いにおい? それとも、悪いにおい?」


武内P「えっ!? ええ、と……ですね、はい」

武内P「……良い、匂いです」


アーニャ「……!」パアッ!

アーニャ「ハラショー! アーニャ、とっても、嬉しい!」ニコニコッ!


凛「納得出来ない! 何なの!?」

  ・  ・  ・

凛「……ふーん、そういう事だったんだ」

武内P「わかって、いただけましたか?」

アーニャ「アーニャのワキは、良い匂い、です♪」ニコニコッ!

凛「まあ、悩みが解決したみたいで良かったんじゃない?」

アーニャ「ダー♪」


アーニャ「プロデューサー、これからも……」


武内P「? はい?」


アーニャ「ワキのにおいの、バットヴィルジディエーニイ、アー……確認を」

アーニャ「……お願いしても、良いですか?」


武内P「えっ?」

凛「……」

アーニャ「今年の夏は、とても暑いですね?」

武内P「え、ええ、そうですね」

アーニャ「だから、プロデューサーに、確認して欲しいです」

武内P「いえ、ですが……しかし」

アーニャ「……ダメ、ですか?」オズオズ

武内P「……」


武内P「わかりました……タイミングが合えば」


アーニャ「! スパシーバ! ありがとう、ございます!」パアッ!


凛「待って」


武内P「? 渋谷さん……?」

凛「一回チェックしたなら、もう平気じゃない?」

アーニャ「ニェート。油断は、アー、禁物ですね?」

凛「……ねえ、プロデューサー」

武内P「は、はい」

凛「本当は、ワキのにおいなんて嗅ぎたくないでしょ?」

武内P「そ……それは……」

アーニャ「……」

武内P「……」


武内P「……いえ、そんな事はありません」

武内P「皆さんの、笑顔のためならば」

武内P「……私は、ワキのにおいを嗅ごうと、そう、思います」


アーニャ「プロデューサー……!」

凛「……ふーん」

アーニャ「フフッ! もう一回、確認してください♪」

武内P「えっ?」

アーニャ「アーニャのワキは、どうですか?」

武内P「あっ、はい……その……」クンクン

アーニャ「アー……///」

武内P「……良い、匂いです」

アーニャ「ンー、フー……フフッ!/// スパシーバ!///」テレテレ


凛「じゃあ、次は私も確認してよ」


武内P「……」

武内P「えっ?」

武内P「し、渋谷さん……?」

凛「笑顔のためなら、ワキのにおいだって嗅ぐんでしょ?」

武内P「いえ、その、ですが」

凛「何? まさか、出来ないって言うの?」

武内P「……それは」

凛「……」

武内P「……」


武内P「……わかり、ました」


凛「……ふーん」

凛「……!」グッ!

  ・  ・  ・

武内P「……それでは、失礼します」

凛「ちょっと……あんまりジロジロ見ないで」

武内P「す、すみません」

凛「は、早くして!……これ、結構恥ずかしいから……!///」

武内P「……」クンクン

凛「ど……どう……?///」

武内P「……そうですね」


武内P「なんの問題もないと、そう、思います」


凛「ふ……ふーん?///」


アーニャ「……」

凛「ほ、本当に……そう思ったの?///」

武内P「はい」

凛「えっ、と……その……///」

武内P「? どうか、されましたか?」

凛「……いっ、良い匂い……?」オズオズ


武内P「そう……ですね、はい」

武内P「……良い、匂いです」


凛「……!」パアッ!

凛「ふーん! ふぅ~ん? ふーん! 良い匂いなんだ!」ニコニコッ!


アーニャ「……」

凛「まあ、悪くないかな♪」ニコニコッ!

武内P「……」


アーニャ「プロデューサー……プロデューサー」

くいくいっ

武内P「? アナスタシアさん?」

アーニャ「アーニャのワキは?」

武内P「えっ?」

アーニャ「ダヴァイ、ダヴァイ」

武内P「……」クンクン

アーニャ「……」

武内P「……良い、匂いです」

アーニャ「フフッ♪ とても、嬉しい♪」ニコニコッ!


凛「……」

  ・  ・  ・

ガチャッ

ちひろ「おはようござ――」


凛「プロデューサー! 私のワキの方が、良い匂いでしょ!?」

アーニャ「ニェート! アーニャの方が、良い匂い、です!」

武内P「どちらも! どちらも良い匂いですから!」

凛「そんないい加減な答えが聞きたいんじゃない!」

アーニャ「プロデューサー! もっと、かいでください!」

武内P「ワキを押し付けないでください! お二人とも、お願いします!」


凛・アーニャ「プロデューサー!」


ちひろ「……」

凛「ねえ! どっちが良いか、選べないの!?」

アーニャ「プロデューサーは、アーニャのワキの方が、好きです!」

凛「そんな筈ない! 大体、本当は臭いんじゃないの!?」

アーニャ「ニェート! 臭いのは、リン、です!」

凛「臭くないってば! 良い匂い! 良い匂いだから!」

アーニャ「ニェート、シブヤリン! ダー、アポクリン!」

武内P「お、お二人とも! お二人とも、良い匂いですから!」

凛・アーニャ「……!」


凛・アーニャ「じゃあ、味は!?」


武内P「えっ!?」


ちひろ「においを嗅ぐのでもギリギリですし」

ちひろ「さすがにそれは、不味いと思いますよ」


武内P・凛・アーニャ「っ!?」

  ・  ・  ・

武内P「すみません……おかげで、助かりました」

ちひろ「本当、気をつけてください」

武内P「……面目ありません」

ちひろ「今度から、ハッキリ断ってくださいね?」

武内P「……頑張ります」

ちひろ「断ってくださいね?」

武内P「っ! はい、わかりした……!」

ちひろ「……全く」


ちひろ「脇が甘すぎます」



おわり


 定時!!


 それは、労働という戦場の終わりを告げる時刻である!


 ある者は、充実感を得て帰路につく!



今西部長「ようし、そろそろ帰ろうかな!」



 また! ある者は、就業後の自由な時間を楽しみとする!



まゆP「早く……! まゆが戻ってくる前に、帰らないと……!」

まゆP「あれ……? あのドア、開いてたっけか……?」



 定時に帰るというのは、大企業346プロダクションにおいて、当然の事である!


 そして!

 定時とは、プロデューサーにも、アシスタントにも平等に訪れる!


ちひろ「プロデューサーさん、時間ですよ」


 天使の様な微笑みを浮かべつつ、プロデューサーへと告げる!

 まさに、事務員――アシスタントの鑑とも言える彼女は、千川ちひろ!


ちひろ「プロデューサーさーん?」


 緑色の制服を纏い微笑むその姿は、時に悪魔とも……天使である!


武内P「……」


ちひろ「……」


 彼女の言葉を聞いているのかわからない、無表情なプロデューサー!

 これは、プロデューサーとアシスタントの、戦いの物語である!!




  千川さんは帰らせたい

ちひろ「プロデューサーさーん、定時ですよー」

武内P「っ……すみません」

武内P「もう、こんな時間だったのですね」


 腕の時計に目をやり、驚いたような声を出すプロデューサー!


武内P「ありがとうございます」


 嘘である!

 この男、感謝の気持ちは微塵も抱いてはいない!


武内P「気付きませんでした」


 嘘である!

 この男、時間の配分を考えつつ、サービス残業をする予定すら立てている!


ちひろ「……」

武内P「もう少しで……キリの良い所なので」

ちひろ「あっ、そうなんですね」

武内P「……はい」


 しかし! このプロデューサーは、誠実を絵に描いたような男!

 バイオレンスでホラーな見た目に反し、根が真面目なのである!


ちひろ「それじゃあ、すぐ終わりますね♪」


 見抜いている!

 この女、プロデューサーの嘘を全て見抜いているのである!


ちひろ「残業したら、怒られちゃいますから」


 見抜いた上で、泳がせる!


武内P「……ええ、そう……ですね」

ちひろ「はい♪」


 泳がせ、疲れ切った所を一気に釣り上げるために!


ちひろ「それじゃあ……ルームを閉めるの、待ってますね?」


武内P「っ……!?」

武内P「いっ、いえ……お待たせしては、悪いですし」

ちひろ「えっ?」

ちひろ(――かかった)


ちひろ「もう少しじゃ、無いんですか?」


武内P「あ、いえ……それは、ですね」

ちひろ「~?」


 この女、頬に手を当てて考えるフリをしているが、全てが演技! 全ては演出!


ちひろ「~?」


 実は、千川ちひろは幾度となくプロデューサーに騙され続けてきた!

 もう少しだけ、あとちょっとだけと……耳あたりの良い言葉を真に受けてきた!

 しかし! その度に裏切られてきたのである!


武内P「……」


 この、定時という概念を放り捨ててしまった、プロデューサーの男に!

ちひろ「それは……?」


 故に! 今日の千川ちひろは、本気なのだ!

 本気で、この男を定時で帰らせようとしているのである!


武内P「……」

ちひろ「~?」


 確かに、怒鳴りつければ、今日は言うことを聞くだろう!

 しかし! 彼女とて、大声で叱りつけるのは避けたい!

 同僚を怒り続ける日々というのは、非常にストレスとなるからだ!


武内P「鍵は……私がしておきますので」


 だから、放っておいて帰ってください!

 そんな言葉を飲み込みつつ、精一杯の微笑みを男は浮かべる!


ちひろ「っ……!」

ちひろ(このタイミングで微笑むとか……反則です!)


 効いちゃうのである!

 千川ちひろには、この不器用な男の微笑みが効いちゃうのである!

ちひろ「……!」


 彼女とて、ただ男に微笑まれただけではこうはならない!

 仮にも、25歳の淑女なのだ!

 その程度の事では、本来ならば揺らぎはしない!


武内P「……」

ちひろ「……」


 しかし! 彼女は、プロデューサーが如何に努力をしているかを知っている!

 彼が、身を粉にして担当しているアイドルのために働く姿を見続けているのだ!

 その思いを無視に出来る程、計算高い女ではないのだ!


武内P「……」


 が! プロデューサーは、そんな事は知ったこっちゃないのである!

 滅多に見せない笑顔を見せる程、働きたい!

 プロデューサーは、働きたい!

ちひろ「っ……!」


 プロデューサーは、働きたい。

 その思いは、わかっている。


ちひろ「……もうっ」


 千川ちひろは、天使の様なアシスタントなのだ。


武内P「お疲れ様でした、千川さん」

ちひろ「すぐに終わらせて、帰ってくださいね」

武内P「はい、勿論です」

ちひろ「約束ですよ?」

ちひろ「専務、サービス残業にはうるさいんですから」

武内P「……ええ、気をつけます」


ちひろ「それじゃあ、お先に失礼します」


武内P「……」


 やっと行ってくれたか。

 プロデューサーは、そう思いながら仕事に戻った。

  ・  ・  ・

 ――だが!


ガチャッ!


ちひろ「……」


武内P「……!?」


ちひろ「あれ……? あれ? おかしいですね?」

ちひろ「私が着替えて戻ってくるまでに……」

ちひろ「……かなりの時間が経ったと思うんですけど?」


 今日の千川ちひろは、本気なのだ!

 いつもの、この男の手には乗る気は無い!


ちひろ「もしかして、まだお仕事をしてたんですか?」

武内P「っ……!?」


 今日の彼女は、天使ではない。


ちひろ「プロデューサーさん……?」


 緑の悪魔なのである!!

ちひろ「もしかして……」

武内P「……」


ちひろ「嘘、ついたんですか?」


 そんな筈はないですよね。

 そう言わんばかりの表情だが、全てわかった上での行動。

 プロデューサーを追い詰めるための、千川ちひろの全力の演技!


武内P「いっ、いえ! そんな事は、決して!」


 騙される!

 この男、先程はいけしゃあしゃあと嘘をついておきながら、咄嗟に否定!

 ……しかし、それも仕方の無い事だろう。


ちひろ「……」ションボリ

武内P「っ……!?」


 怒られるならまだしも……悲しまれる。

 それは、喜びの感情を表す笑顔とは、対極に位置する表情を作り出す。


武内P「……」


 まずい、どうしようという思いが、男の脳裏を駆け巡る。

ちひろ「……」ションボリ

ちひろ(……ふふっ! 焦ってますね、プロデューサーさん!)

ちひろ(そうやって、ちょっとの間、反省してください!)


 悲しげな表情の裏で、女は考える。


武内P「……」

武内P(千川さんを……落ち込ませてしまった)


 それを見て、男は己の行動が招いた結果に目を向ける。


武内P「……」

武内P(何とかなだめ……帰って頂く方法は、無いだろうか)

武内P(今日中に作成しておきたい資料も、まだ残っている)

武内P(可能ならば、明日の分にも多少手を付けておきたい)


 目を向けてもなお、こんな調子なのである!!

武内P「……」ソワソワ

ちひろ「……」


 無論、千川ちひろもそんな事は百も承知。

 一瞬だけでも反省させられただけでも良しとする。

 だが! 今日の目的は、帰らせるまで達成出来たとは言えない!


ちひろ「プロデューサーさ――」

武内P「――そう言えば」


武内P「千川さんは、どうしてこちらへ?」


 しかし! プロデューサーも、追撃は許さない!


ちひろ「それは――」

武内P「――ああ」


武内P「忘れ物でも、されたのでしょうか?」


ちひろ「っ……!?」

ちひろ(……あくまでも、抵抗なさるつもりですか!)

ちひろ「……」

ちひろ(これは……肯定するしか、無いですよね)


 彼女がここに戻った理由。

 それは、言うまでも無く、男が残り続けていると確信していたからだ。


ちひろ「……」

ちひろ(でも……それを正直に言うのは、上手くありません)

ちひろ(だって、そうしたら……)


 『嘘、ついたんですか?』


ちひろ「っ……!」

ちひろ(って言ったのに! 疑ったんですか、って返されちゃうもの!)

ちひろ(そうしたら、またいつもの怒る流れになっちゃう!)


ちひろ「……――ええ、そうなんです」


武内P「そうですか」

武内P「実は……私も、忘れ物を」


武内P・ちひろ「……」

ちひろ「すみません! 私ったら、疑うような事を言って!」

武内P「いえ、私の普段の行動からして、仕方が無いかと」

ちひろ「忘れ物、ありましたか?」

武内P「はい。千川さんは、ありましたか?」

ちひろ「ええと……はい、ありました」

武内P「では……帰りますか」

ちひろ「はい……そうですね」


ガチャッ……バタンッ

カチャリッ!

  ・  ・  ・

ちひろ「……」

ちひろ(このまま別れたら、きっとUターンして戻るわよね)

ちひろ(だから、出来る限り同じルートで……目を離さないようにしないと)

ちひろ(プロデューサーさんの利用する駅と、そこまでのルート)

ちひろ(それから、今日は帰ってゆっくり休んでください、って)

ちひろ(……駅につくまでに、説得しきれるかしら)


 アシスタントは、考える。


武内P「……」

武内P(可能な限り、人通りが多いルートを選択)

武内P(そこで、いつの間にかはぐれた風を装いUターン)

武内P(そこから、中断した作業を再開して……)

武内P(22時までやれば、明日は最高の状態で始められる)

武内P(……すみません、千川さん)


 プロデューサーは、考える。 


 ――だが、彼らは天才では、無い。

 あくまでも、ただのプロデューサーと、アシスタントなのだ。


武内P・ちひろ「……」


 そんな、平行線な彼らの思惑を飛び越えてくる存在が、ある。



「――あら?」



武内P・ちひろ「っ!?」



楓「今日は、もうお仕事は終わりですか?」



 それは、アイドル!!



武内P・ちひろ「は……はい」



 アイドルは、平行線すらも越えていく!!

楓「奇遇ですね。私も、もう帰る所だったんです」

ちひろ「そ……そう」

武内P「なのです……ね」

楓「でも……他の人達は、まだお仕事みたいで」


楓「良ければ、これから飲みに行きませんか?」

楓「時間は、たくさんありますし……」

楓「ふふっ! ビールを浴びーる程飲めますね、うふふっ!」ニコニコッ!


武内P・ちひろ「……」

武内P・ちひろ「……いいえ」


 彼らは、プロデューサーと、アシスタントである。


武内P「お猪口で――」

ちひろ「――ちょこっとだけ、ですよ?」


 アイドルの笑顔には、勝てないのだ。




 本日の勝敗――両者敗北。




  プロデューサーは帰れない



おわり

書きます


武内P「いえ、見ていません」

莉嘉「えーっ!? そんなワケないじゃん!」

みりあ「ねえねえ! 見たでしょ? ねえねえ!」

武内P「いえ、見ていません」

莉嘉「あれだけゴーカイに転んだんだよ!?」

みりあ「スカートが、バサーッってなったんだよ!?」


美嘉「……!///」プルプル


武内P「大丈夫です、城ヶ崎さん」

武内P「本当に、見えていませんでしたから」

莉嘉「Pくん! ホントのコト言って!」

みりあ「ねえねえ! 本当は、見たんだよね?」

武内P「いえ、見ていません」

莉嘉「ピンクに、黒レースのパンツだよ!?」

みりあ「セクシーで、オトナーってパンツだよ!?」


美嘉「……!///」プルプル


武内P「安心してください、城ヶ崎さん」

武内P「本当に、見えていませんでしたから」

莉嘉「もー! 見てたんでしょ!?」

みりあ「うんうん! 絶対見えたもん!」

武内P「いえ、見ていません」

莉嘉「お姉ちゃんの、お気に入りなんだよ!?」

みりあ「美嘉ちゃん、同じデザインのもう一つ持ってるんだよ!?」


美嘉「……!///」プルプル


武内P「信じてください、城ヶ崎さん」

武内P「本当に、見えていませんでしたから」

莉嘉「と言いつつもぉ~……じ・つ・は?☆」

みりあ「えへへっ! 本当はどうなのぉ~?」

武内P「いえ、見ていません」

莉嘉「何で!? カリスマJKアイドルのパンツだよ!?」

みりあ「ブラもお揃いの、勝負?……えと、対決下着なんだよ!?」


美嘉「……!///」プルプル


武内P「嘘ではありません、城ヶ崎さん」

武内P「本当に、見えていませんでしたから」

莉嘉「……本当に、見てないの?」

みりあ「……ほんの、ちょっぴりも?」

武内P「いえ、見ていません」

莉嘉「何で!? お姉ちゃん、気合を入れて来たんだよ!?」

みりあ「もしかしたらもしかするかもって、思ってたんだよ!?」


美嘉「……!///」プルプル


武内P「申し訳ありません、城ヶ崎さん」

武内P「本当に、見えていませんでしたから」

莉嘉「じゃあ、これなら!?」

バサアッ!

美嘉「っ!?///」ワタワタ!

莉嘉「ほら、Pくん! 今なら丸見えだよ!?」

グイグイッ!

美嘉「りっ、莉嘉――ッ!/// 莉嘉――ッ!?///」ワタワタ!

みりあ「っ!? 見て、莉嘉ちゃん!」


武内P「……」


莉嘉「えっ!? あの一瞬で、目を閉じたの!?」

グイグイッ!

美嘉「ちょっ、と莉嘉!/// 莉嘉――ッ!///」ワタワタ!

みりあ「じゃあ、これなら!?」

スルンッ!

美嘉「っ!?///」ワタワタ!

みりあ「プロデューサー! 美嘉ちゃんの、脱ぎたてパンツだよ!?」

ほかほかっ

美嘉「みっ、みりあちゃ――ん!/// みりあちゃ――んっ!?///」ワタワタ!

莉嘉「っ!? 見て、みりあちゃん!」


武内P「……」


みりあ「ええっ!? 全然、反応してない!?」

クルクルッ

美嘉「ちょっ、指で!/// 指で振り回さないで、みりあちゃ――んっ!///」ワタワタ!

莉嘉「Pくん! お姉ちゃんのパンツ、チョーカワイイんだから!」

グイグイッ!

美嘉「莉嘉――ッ!/// スカ――トッ!///」ワタワタ!

みりあ「ねえねえ! 見てよプロデューサー! 可愛いんだよ!」

クルクルッ!

美嘉「みりあちゃ――んっ!/// パ――ンツッ!///」ワタワタ!


武内P「待ってください、城ヶ崎さん」


みりあ「もーっ! 見てくれないなら、被せちゃう!」

スポッ!


武内P「……今、どのような状況ですか?」

武内P「私は、何を被せられましたか?」


美嘉「アタシのパンツだよ――っ!///」ワタワタ!

莉嘉「Pくん! 目を開けたら、お姉ちゃんのパンツが見えるよ!」

グイグイッ!

美嘉「ダメ――ッ!/// もっと違うのが見えるから――ッ!///」ワタワタ!

みりあ「あっ、そうだ! えっと……えいっ!」

プチッ

美嘉「みりあちゃん!?/// ブラのホック外した!?///」ワタワタ!


莉嘉「みりあちゃんナイス! それっ!」

スルンッ! ポイッ!

美嘉「莉嘉!?/// ちょっ、アタシのブラ!///」ワタワタ!

みりあ「うんっ!……はいっ!」

パシッ!……スポッ!


武内P「……今、どのような状況ですか?」

武内P「私は、何を追加で被せられましたか?」


美嘉「アタシのブラだよ――っ!///」ワタワタ!

莉嘉「Pくん、見て! ブラもチョーカワイイんだって!」

クイッ、スルンッ!

美嘉「っ!?/// ま、待って!/// 待って!?///」ワタワタ!

みりあ「プロデューサー見てよー! ねえねえ!」

パシッ!…スポッ!

美嘉「ちょっと待っ……まーっ!/// ま――っ!?///」ワタワタ!


武内P「……まさかとは、思いますが」

武内P「今、私の首に巻かれたのは、スカートですか?」


美嘉「そのまさかだよ――っ!///」ワタワタ!

莉嘉「ふっふっふ! どう、Pくん!」

みりあ「ふっふっふー!」

美嘉「何か……何か、隠すもの……!?///」ワタワタ!


武内P「状況の確認だけ、させてください」

武内P「私は、現在城ヶ崎さんの下着上下とスカートを被っており」

武内P「また、城ヶ崎さんは下半身が丸出しの状態だ、と」

武内P「……間違いありませんか?」


莉嘉「Pくんに関しては、そうだよ!☆」

みりあ「でも、美嘉ちゃんは靴と靴下ははいてるよ!」


美嘉「! 靴下! 靴下で、下が隠せる!」

ゴソゴソッ!

美嘉「……ふーっ! とりあえず、これでオッケーかな★」


武内P「落ち着いてください、城ヶ崎さん」

武内P「状況が、見えていませんから」

莉嘉「Pくん! 観念して、お姉ちゃんの下着を見て!」

みりあ「す~っごく可愛いんだよ! ねえねえ、プロデューサー!」

美嘉「ま、まぁ?/// 見たいなら、アタシは構わないケド?///」テレテレ


武内P「仲間入りしないでください、城ヶ崎さん」

武内P「現実が、見えていませんから」


莉嘉「さっすがお姉ちゃん! オットナー!☆」

みりあ「うんうんっ! 美嘉ちゃん、格好良い!」

美嘉「……まあねー★ ギャルだったら、トーゼンっしょ★」


武内P「乗せられないでください、城ヶ崎さん」

武内P「先が、見えていませんから」

武内P「……質問をしても、宜しいですか?」


莉嘉「お姉ちゃんの、本当のスリーサイズ?」

みりあ「確か、ちょっぴり控えめに言ってるんだよね?」

美嘉「まあねー。モデルやるなら、その方が都合良いしね★」


武内P「皆さんは、下着自体を見せたかったのでしょうか?」

武内P「それとも、それを着けた城ヶ崎さんを……でしょうか?」


莉嘉・みりあ・美嘉「っ!」

莉嘉・みりあ・美嘉「……それは」


武内P「……」

武内P「皆さんのお気持ちは、伝わってきました」

武内P「しかし、私に被せる必要は無かったと、そう、思います」

武内P「特に、スカート」

武内P「これに関しては、本当に意味がわかりません」


莉嘉・みりあ「……」ションボリ


美嘉「……まあまあ、そのへんにしといてあげてよ」

美嘉「二人だって、悪気があったワケじゃなんだしさ★」

美嘉「ねっ? 莉嘉、みりあちゃん★」ニコッ!


莉嘉・みりあ「っ……!」

莉嘉「お姉ちゃんっ!」

みりあ「美嘉ちゃんっ!」


武内P「待ってください、城ヶ崎さん」

武内P「何も、見えていませんから」

  ・  ・  ・

武内P「下着とスカートは、着用し終わりましたか?」


美嘉「オッケー★ バッチリだよ★」

莉嘉「お姉ちゃんもPくんも……ごめんね」

みりあ「うん……みりあ達、いっぱい迷惑かけちゃった」

莉嘉・みりあ「……」ションボリ

美嘉「もー! その話は終わり!」

美嘉「アイドルなんだから、笑顔じゃないと★」ニコッ!

莉嘉・みりあ「うんっ!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「ですが……今後は、こういった事は絶対にやめてください」

武内P「私も、どう反応していいか、わからなくなってしまいますので」

美嘉「……まー、そうだよね」

美嘉「って言うか、正解がわかるヒト、いるの?」


莉嘉・みりあ「……」ムズムズ


美嘉「フツー、あんな状況になる事なんて――」


莉嘉・みりあ「えいっ!」

バサッ!


美嘉「っ!?///」

バッ!


莉嘉・みりあ・美嘉「見た!?」


武内P「はい、見ました」

莉嘉「スカートめくりっ!」

みりあ「大成功~っ!」

莉嘉・みりあ「いえ~いっ☆」

パシンッ!


美嘉「ちょっ、ちょっと!?.///」

美嘉「見ました、って……もうちょっと言い方あるんじゃない!?///」

美嘉「減るものじゃないケド……え、エロい!///」ジロッ!


武内P「……」

武内P「申し訳ありません、城ヶ崎さん」

  ・  ・  ・

武内P「……そして、千川さんが入ってきて」

武内P「城ヶ崎さんと二人で、私にお説教を始めたのです」

武内P「それも終わり、今に至る……と」

美嘉「そうだね、大体そんなカンジ★」


ちひろ「……!?」


武内P「何か、質問はありますか?」

美嘉「アタシは無いよー。ま、当事者だしね★」


ちひろ「……!」フルフル


武内P「顔を上げてください、千川さん」


武内P「どんな顔をしているか、見えませんから」



おわり

蘭子と仲良くゴスロリを着る千川さんをください!

>>539
書きます


武内P「……そうですね、闇ですね」

ちひろ「待ってください」

蘭子「フフフ……煩わしい太陽ね」

武内P「神崎さん、千川さん、おはようございます」

ちひろ「おはようございます、待ってください」


蘭子「我が友よ! しかと見るが良い!」

ちひろ「見る前に、話を聞いてくださいプロデューサーさん!」


武内P「……」

武内P「ゴシックロリータ、ですか」

ちひろ「違うんです」

蘭子「ちひろさんは……堕天し、覚醒を果たした!」

武内P「……その様です、ね」

ちひろ「違うんです、待ってください」


蘭子「微笑みの影に潜む闇! これぞ、真なる姿!」

ちひろ「合わせて着てみただけなんです、プロデューサーさん!」


武内P「……」

武内P「そう、ですか」

ちひろ「誤解なんです」

蘭子「受けるが良い! 我らの、漆黒の魂の煌めきを!」

武内P「はい、わかりました」

ちひろ「誤解なんです……って、待って蘭子ちゃん!?」


蘭子「闇に飲まれよ!」ビシッ!

ちひろ「……まれよー」ヘニャリ


武内P「……」


蘭子「……ちひろさん?」

ちひろ「待って。お願い蘭子ちゃん、待って」

ちひろ「ねっ? お願い!」

蘭子「恐れる事は無いわ! さあ! 我らの魔力を一つに!」

武内P「……」

ちひろ「えっ? えっ!?……ええっ!?」


蘭子「闇に飲まれよ!」ビシッ!

ちひろ「の……飲まれよー///」ヘニャリ


武内P「……」


蘭子「……ちひろさん?」

ちひろ「お願い蘭子ちゃん! 少し、落ち着かせて!」

ちひろ「ハードルが! ねっ!? 蘭子ちゃん!」

蘭子「もしかして……恥ずかしい、ですか……?」ションボリ

ちひろ「えっ!? ええと、その、ね……!?」チラッ

武内P「……」


武内P「……神崎さん、安心してください」

武内P「私の魔力を送り、千川さんの本当の力を開放しました」


蘭子「――我が友! 」

ちひろ「っ!? プロデューサーさん!?」


武内P「なので……千川さん、頑張ってください」


ちひろ「……!?」

蘭子「覚醒の時! ちひろさん、漆黒の翼を広げる時が来た!」

ちひろ「もう……!/// もうっ……!///」プルプル!

蘭子「おおっ! 其の身の震えこそ、溢れる魔力の現れ!」

ちひろ「ううっ……!/// せっ……せーのっ――!」


蘭子・ちひろ「闇に飲まれよ!」ビシッ!


武内P「……良い、魔力です」


蘭子「ククク! 我らの闇の魔力は、全てを飲み込む!」ムフー!

ちひろ「……ううっ!///」

  ・  ・  ・

武内P「……そうですね、猫ですね」


ちひろ「待ってください」

みく「Pチャン! おはようにゃ!」

武内P「前川さん、千川さん、おはようございます」

ちひろ「おはようございます、待ってください」


みく「ちひろさん? もー! 語尾に『にゃ』を付ける約束でしょー!?」

ちひろ「その前に、話を聞いてくださいプロデューサーにゃん!」


武内P「……」

武内P「ネコミミと尻尾、ですか」

ちひろ「違うんです」

みく「ちひろさんも、ネコミミと尻尾を私物で持ってたにゃ!」

武内P「……その様です、ね」

ちひろ「そうなんですけど、違うんです」


みく「にゅふふ! みくとちひろさんの可愛さにタジタジにゃ!」

ちひろ「タジタジかも知れないけど、ちょっと違うのよ、みくちゃん!」


武内P「……」


みく「……ちひろさん?」

ちひろ「ちょっ……ちょっと違う、にゃ!///」

みく「うむむ……ちひろさんは、ネコチャンの自覚が足りないにゃ」

ちひろ「だっ、だって、その……!///」チラッ

武内P「では……私は、仕事をしていますので」

ちひろ「はっ、はい! そうしてください、プロデューサーさん!」


みく「チャンスにゃ! そういう時に限って、構って貰おうとするのがネコチャンにゃ!」

ちひろ「みくちゃん!? ねえ、まだ続けるの!?」


武内P「……」


みく「……ちひろさん」

ちひろ「まっ……まだ続けるのかにゃ!?///」

みく「行くにゃ、ちひろさん! Pチャンに構って貰うにゃ!」

ちひろ「そんな事言われても!? ど、どうしろと!?」

みく「? こう、体をスリスリ~ってこすりつけながら、ニャ~って鳴くにゃ」

ちひろ「ええっ!?」チラッ

武内P「……」


武内P「……ああ、とても忙しい」

武内P「猫の手も借りたい位ですね」


みく「――Pチャン、あんな事言ってるにゃ!」

ちひろ「にゃああ!?/// にゃああ!?///」

みく「さあ、ちひろさん! ファイトにゃああ!」


ちひろ「う……ううっ……!///」

武内P「……」

ちひろ「にゃ……にゃ~っ……///」

スリスリッ

武内P「……」

ちひろ「にゃ~っ……ふにゃあ~んっ……///」

スリスリッ


武内P「……良い、猫です」


みく「――はい、オッケー! バッチリ撮れたにゃ!」

ちひろ「何で撮ってるにゃ!?」

  ・  ・  ・

武内P「……」


ちひろ「私物じゃありません! 私物じゃありません!」

莉嘉「Pくん、ヤッホー☆」

みりあ「プロデューサー、おはようございます!」

武内P「城ヶ崎さん、赤城さん……おはようございます」

ちひろ「見なかったフリをしようとしてます!?」


莉嘉「どうどう!? ちひろさんの、スモック姿☆」

みりあ「とときら学園の衣装だよ、プロデューサー!」


武内P「……」


武内P「すみません、一度、出直します」


ちひろ「待ってください! 待ってください、プロデューサーさん!」

武内P「……」

バタンッ


ダダダダダダッ!


ガチャッ!

ちひろ「――待ってくださいってば!」

武内P「……おはよう、ございます」

ちひろ「おはようございます!」

武内P「あの……ですね」

ちひろ「私物じゃありませんからね!? 聞いてましたよね!?」

武内P「……」


武内P「すみません……失礼します」


ちひろ「あっ、ちょっと! 待ってくださいって!」

武内P「申し訳ありません……仕事が、ありますので」

ちひろ「ですよね! プロジェクトルームに行きましょう!」

武内P「……はい、わかりました」

ちひろ「お願いしますから、誤解しないでくださいね!?」


ちひろ「確かに、私はコスプレが趣味ですけど!」

ちひろ「この格好は、莉嘉ちゃんとみりあちゃんに強引に、ですね!?」

ちひろ「ま、まあ! ちょっとノリノリではありましたけど!」

ちひろ「でも! 私物じゃないからセーフです! セーフ!」

ちひろ「そうですよね!? プロデューサーさん!」

ちひろ「聞いてるんですか!? プロデューサーさん!」


ちひろ「……」


ちひろ「プロデューサーさん……?」


ちひろ「……」


ちひろ「っ!?」

  ・  ・  ・

武内P「……!」

武内P「何とか、逃げ切れ――」


ダダダダダッ!

ちひろ「プロデューサーさん!」


武内P「――っ!?」

ダッ!


ちひろ「っ!? どうして逃げるんですか!?」


武内P「どうして追うんですか!?」


ちひろ「プロデューサーさんが逃げるからですよ!」

武内P「誰か……誰か、助けてください!」

ダダダダダッ!

ちひろ「ちょっ!? 助けてくださいって何ですか!?」

ダダダダダッ!


ピピーッ!


武内P・ちひろ「っ!?」


早苗「コラーッ! 廊下を走るなんて、制限速度オーバーよ!」


ちひろ「早苗さん! プロデューサーさんを捕まえてください!」


早苗「はいっ!? 捕まえてって……えっ、スモック!?」


武内P「片桐さん! 追われているのです、助けてください!」


早苗「はいっ!? えっ、何!? どういう事!?」

早苗「ま、待って待って! 難しい難しい!」

武内P「っ……!」


早苗「ねえ、何!? これ、どういう状況!?」


ちひろ「もう……逃げられませんよ……!」


早苗「とりあえず、ちひろさんが彼を追ってるのね!?」


武内P「違います! 私が、追われているのです!」


早苗「ええっと……つまり、どっちが悪いの!?」


ちひろ「逃亡罪で、プロデューサーさんです!」


早苗「そうなのね!?」


武内P「待ってください! 千川さんに、騙されないでください!」


早苗「とりあえず、あたしの周りを周りながら話さないでくれない!?」

  ・  ・  ・

早苗「……なるほど、そういう事だったの」


ちひろ「それにしても、逃げること無いですよね!?」


早苗「そうね……確かに、その通りよね」


武内P「兎に角あの場から離れるべきと、そう、考えました」


早苗「そうね……そう考えるのも、しょうがないわよね」


早苗「……」

早苗「でもね、聞いて? そして、冷静になってみて?」

早苗「あたし、今どんな状況だと思う?」

早苗「厳つい顔の大男と、スモック姿の女性に挟まれてるの」

早苗「……」


早苗「とりあえず、一番の被害者、あたしじゃない?」

早苗「このままじゃ、埒が明かないわよ」

早苗「ちひろさん! とりあえず、戻るわよ!」

ちひろ「そんなっ!? プロデューサーさんは!?」

早苗「さすがに、抵抗する彼を捕まえるのは無理そうだもの」

ちひろ「私が抵抗しても容赦しない感じですね!?」

早苗「ほら、良い子はお家に帰るの!」

ちひろ「あっ、うぐ!?/// この格好をイジらないでくれます!?///」


早苗「とりあえず、着替えさせておくから!」

早苗「ちょっと時間を潰して、その後ルームに来なさい!」

早苗「良いわね! 逃げたら、タイホするから!」


武内P「……片桐さん」

武内P「助かりました……ありがとう、ございます」

  ・  ・  ・

武内P「先程の、感謝の言葉は取り消します」


早苗「――アイドル警察!」ビシッ!

ちひろ「――アシスタント警察!」ビシッ!


武内P「ノリノリ……ですね」

武内P「……と、これが最悪のケースだと、そう、思っていました」


瑞樹「――アイドル警察!」ビシッ!

楓「――アイドル警察!」ビシッ!


武内P「ノリノリですね!」

一同「タイホしちゃうわよ!」ビシッ!


武内P「皆さんが……コスプレを楽しんでいるのは、伝わってきます」

武内P「しかし、その、私を巻き込まないで、頂けますか?」

武内P「そして……ですね」

武内P「プロジェクトルームでは、ご遠慮して頂けませんか?」


一同「……」ジトォッ


武内P「……あの、何でしょうか」

武内P「盛り下がる様な事を言うな、とでも言わんばかりの、その目は」

ちひろ「だって……スモック姿の時は、逃げたじゃないですか」


武内P「……千川さん?」


早苗「ゴスロリもネコミミの時も、付き合ってあげたんでしょ?」

瑞樹「なら、スモックの時も付き合ってあげるべきだったわ」

楓「だから……今の、私達の警察のコスプレには――」


一同「――当然?」ニコッ!


武内P「……皆さん」

武内P「そうですね……確かに、その通りかも知れません」


一同「ふふっ!」ニコニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「千川さんのスモック姿の時は、逃げるべきではありませんでした」

武内P「……申し訳ありません、千川さん」

武内P「あの時は、気が動転してしまって……はい」


ちひろ「……プロデューサーさん」

ちひろ「も、もう、良いんです! あの時の事は!」

ちひろ「だって……この、警官のコスプレには、付き合ってくれるんでしょう?」

ちひろ「……ふふっ! でなきゃ――」


一同「タイホしちゃうわよ!」ニコッ!


武内P「……はい」

ガチャッ…

武内P「喜んで、お付き合いいたします」

…バタンッ!


一同「……」


一同「っ!? 逃げた! 追え――っ!!」



おわり

書きます


武内P「エレベーターが……止まったようですね」

武内P「すぐ、復旧すると思われますが」

凛「原因は何なの?」

武内P「いえ……私にも、よくわかりません」

凛「ふーん。まあ、待ってれば良いんでしょ」


凛「――だってさ、乃々」


乃々「……!?」ガタガタ!


武内P「……」

凛「どうしたの? そんなに震えて」

乃々「い、いえ、その……ですね……」

凛「もしかして、体調でも悪い? 大丈夫?」

乃々「そうでは無いんですけど、その……」チラッ


武内P「大丈夫d」


乃々「っ!? うぷっ……!」

凛「どうしたの!? 気持ち悪いの!?」


武内P「……」

乃々「き、気持ちが悪いんじゃなくてですね……その……」ガクブル!

凛「どうしたの!? 寒いの!?」

乃々「あまりの恐怖に、もりくぼの胃が悲鳴を……!」ガクブル!

凛「平気だよ、乃々。私達だけじゃなく、プロデューサーも居るから」


武内P「はい、安心s」


乃々「っ!? うっぷ! む、むむむむぅーりぃー……!」


凛「しっかりして! 私達が付いてるから!」


武内P「……」

凛「プロデューサー! 何ボーッとしてるの!?」

武内P「いえ……その」

凛「乃々が、こんなに具合悪そうにしてるんだよ!?」

武内P「……彼女がそうなっている原因は、恐らくですが」チラッ


乃々「ひぅっ!? 無理です無理です無理こっぽ、ぉうっぷ!?」


凛「乃々、大丈夫! 大丈夫だから!」

凛「……ねえ! 原因は、何だって言うの!?」


武内P「……私です」


武内P「私の顔が、怖いからです」

凛「はあっ!? 何言ってるの!?」

武内P「……恐らく、間違いないと思われます」


武内P「エレベーターに乗り合わせただけで、既に限界が近かったのでしょう」

武内P「そして……そのエレベーターが止まってしまった」

武内P「それが、大きなストレスとなり……体調に影響を及ぼしてしまった」


乃々「ひぎっ、ひぅいぃ……! 声が低すぎるんですけ、うっぷ!?」


武内P「……」

武内P「私の声も、怖いようです」

  ・  ・  ・

凛「……落ち着いた?」

乃々「は、はい。ありがとうございます、少しだけ、落ち着きました……」ジィッ

凛「そうだよね……うん」

凛「知らない人から見れば、プロデューサーって怖いもんね」

乃々「怖いと言うか、もりくぼには‘死’そのものに見えるんですけど……」


武内P「……」ピクッ


乃々「ひえっ!? い、今今今今動いたんですけど! うご、うえっ、おっ!」


凛「ちょっと、プロデューサー!」

凛「壁に顔を向けて、微動だにしないでって言ったでしょ!?」


武内P「……」

凛「そんな事ないよ、大丈夫だよ」

乃々「と、とてもそうは見えないんですけど……」

凛「怖いのは見た目だけ。実は、案外抜けてる所もあるんだよ?」

乃々「ぬ、抜けてる所……?」

凛「ほら、見て。頭のところ、寝癖立ってるでしょ?」


武内P「……」…ピョコンッ


乃々「……本当ですね」

凛「ふふっ! でしょ? ああいう所、少し可愛くない?」

乃々「可愛いかはわからないですけど、少しだけ、怖くなくなりました……」


武内P「……」

凛「何も知らないと怖いけど、さ」

乃々「……知りたくはないですけど、少しでも知ったほうが……」

凛「うん、怖くなくなるから」

乃々「あうぅ……でも、やっぱり、むぅーりぃー……」

凛「好きな食べ物、ハンバーグなんだよ」


武内P「……」


乃々「……ハンバーグ?」

凛「ふふっ! あんな見た目して、子供みたいでしょ?」

乃々「……もりくぼも、ハンバーグは嫌いじゃないですけど……」


武内P「……」

凛「それでね、実は乃々と共通点もあるんだ」

乃々「も、もりくぼと共通点……?」

凛「あんな見た目からは、想像出来ないんだけどね」

乃々「共通点なんて、あるはず無いんですけど……」

凛「そう思うでしょ? でも、ほら……コレ」


凛「プロデューサーの、ポエム帳」


武内P「っ!? 渋谷さん!?」

クルッ!


乃々「っ!? あばっ、ばばばっ、見た見た見た見たこっち見たんですけど!」

乃々「無理無理無理無理MRYYYYYYYYYYYYY――ッ! おえっ、おえっ!!」


凛「ちょっと! プロデューサーは見なくていいから!」


武内P「すみません! しかし、待ってください!」

武内P「お願いします、待ってください!」

乃々「無理です、駄目です、もりくぼ出します、うっぷ!」

凛「待って、乃々! 聞いて!」

乃々「っ……!?」


凛「――もしも、星が雲に隠れてしまったなら」

凛「――見上げた夜空は、ただの闇」

凛「――雲に隠れてしまう星に、価値は無い」


乃々「……そうです。もりくぼに、価値なんて無いですけど」シュンッ


凛「――けれど、晴れない雲は、無い」

凛「――星は、今もそこにある」

凛「――だから、雲が晴れるまで待とう」

凛「――隠れてしまった星が、また、その輝きを見せてくれるまで」


乃々「……!」ジーン!


武内P「読み上げないでください! 読み上げないでください!」

凛「……アイドルは、星に例えらえるよね」

乃々「……」

凛「このポエムは、そんなアイドルへの想いを綴ったものなんだ」

凛「専務が、常務だった時のやり取りを手直ししてね……」

凛「そうだよね、プロデューサー?」


武内P「お願いします……!」

武内P「話を……話をこちらに……振らないでください……!」


乃々「え、えっとですね……良ければなんですけど……」モジモジ

凛「ふふっ、他のポエムも見たい?」

乃々「は……はい……お願いします……///」


武内P「助けてください……!」

武内P「誰か……誰か、助けてください……!」

  ・  ・  ・

凛「それでね、何て言ったと思う?」

乃々「わからないですけど……今までの努力の成果とか、ですか?」

凛「――笑顔で、頑張ってください」

乃々「そ、それだけ、ですか……? 他にも、何か言ったと思うんですけど……」

凛「それがさ、それだけなの! ふふっ! どう思う?」

乃々「あぅぅぅ……その時の空気を想像しただけで、むーりぃー……」


武内P「お願いします……ええ、はい……はい」

武内P「早くしないと、大変な事になります……いえ、なっています」

武内P「はい……私が」

  ・  ・  ・

乃々「……あうぅ……やっぱり、もりくぼには無理です」

凛「乃々、頑張って」

乃々「確かに、ちょっとしたいとは思いましたけど……」

凛「思ってるだけじゃ、伝わらないよ。さあ、勇気を出して」

乃々「勇気とか無理なんですけど、でも……でも、もりくぼは……!」


乃々「あ、あの……お願いが、あるんですけど……」

乃々「無理なら無理で良いのですので、うっぷ! その、ですね……」

乃々「こ、交換ポエムをして欲し……あうあうあぅむーりぃー……」


武内P「……」

武内P「……はい、わかりました」

  ・  ・  ・

武内P「絵本作家になるのが夢と、そう、聞いています」

乃々「そうなんですけど……でも、アイドルをやりながらだと、むーりぃー……」

武内P「いえ、諦める必要はありません」

乃々「……えっ?」

武内P「むしろ、貴女のその夢は、諦めてはいけないものだと、そう、思います」

乃々「でも……それで、もりくぼは迷惑をかけちゃうかも……」


武内P「346プロダクションのプロデューサーは――」

武内P「――アイドルの夢を叶えるために居るのです」

武内P「担当に、どんな形でも良いので、伝えてみてください」

武内P「貴女の、その願いを叶えるために……より、輝けるために」

武内P「たとえどんなに厚い雲でも、晴らそうとするでしょう」


乃々「……!」ジーン!


凛「……」

武内P「今、少しだけ拝見させて頂いたポエムですが――」


乃々「っ!? か、感想は要らないんですけど……!?」

乃々「眼の前で言われるなんて、むーりぃー……!」


武内P「――優しさが溢れる、とても、素晴らしいものでした」

武内P「この様な優しい世界を描ける貴女が作る絵本は……」

武内P「……きっと、それを読んだ人間の優しさを育むでしょう」

武内P「私は――貴女が作る絵本を読んでみたいと、そう、思います」


乃々「……!」ジーン!


凛「……」

乃々「もりくぼ……やるくぼです……!」

武内P「……笑顔で、頑張ってください」


凛「ねえ」


武内P「? 渋谷さん?」

乃々「……凛さん?」

武内P「あの……どうか、されましたか?」


凛「……なんて言うか……なんか……!」


武内P・乃々「?」


凛「なんか! なんかなんか!」

凛「悪くないんだけど! なんか!」

凛「ねえ、乃々?」

乃々「は、はい……何ですか?」

凛「乃々はさ、私とプロデューサーなら、私の方が好きだよね?」

乃々「ひぅっ!?/// す、好きって……そんな、言えません、無理です……!///」

凛「大事な話なの。ねえ、答えて」

乃々「え、えと……はい……///」

凛「――うん」


凛「ねえ、プロデューサー?」

武内P「は、はい……何でしょうか?」

凛「私と乃々なら、担当してる私の方が大切だよね?」

武内P「本来は、比べるようなものではないのですが……」

凛「じゃあ、答えて。私の事、大切だと思ってる?」

武内P「渋谷さん……私は、貴女を大切だと、そう、思っています」

凛「……うん///」


武内P・乃々「……」

凛「……つまりさ、わかる?」

凛「そう言うの、良くないと思う。違う? 違わないよね?」

凛「なんか……ね? なんか……うん」


武内P・乃々「……」


凛「の、乃々ー?」


乃々「……はい」


凛「ぷ、プロデューサー?」


武内P「……はあ」


凛「……」


凛「ふうううぅぅぅん!!」ジタバタ!

  ・  ・  ・

凛「絶対、ここから出ないから!」ズデーン!

凛「何なの!? 私、頑張ったでしょ!?」バンバン!

凛「それなのに、納得出来ない!」ジタバタ!

凛「ふざけないでよ! ふざけないでよー!」ゴロゴロゴロゴロッ!


武内P「お願いです、渋谷さん!」

武内P「エレベーターから、出てきてください!」

乃々「り、凛さん……いつもの凛さんに戻って欲しいんですけど……!」

乃々「今の凛さんを見続けるなんて、精神的に、むーりぃー……!」


凛「ふうううぅぅぅん!!」ジタバタ!

  ・  ・  ・

ちひろ「それで……ずっとエレベーターが止まってたんですね」

武内P「閉まろうとすると、飛び起きて……開ボタンを押して、はい」

ちひろ「また、床に転がってた……と」

武内P「……」

ちひろ「それで、あの……どうしたんですか?」

武内P「何とか説得し、移動していただきました」

ちひろ「……お疲れ様です」

武内P「……」

武内P「いえ……話はまだ、終わっていないのです」

ちひろ「えっ?」


「あ、あの……狭いんですけど、ここに二人は無理なんですけど……」

「大丈夫だよ、乃々。もうちょっとくっつけば平気だから」


ちひろ「あの……今、足元から声が」

武内P「はい……移動しては頂けました……が」


「何なの? アンタ、私のプロデューサーでしょ?」

「ちゃんと見ててよね。でないと、承知しないから」


武内P・ちひろ「……」


「あうぅぅ……もう、むーりぃー……」



おわり


「……」


 何時もの様にプロジェクトルームのソファーに座り、膝の上に書を置く。
 ハードカバーのそれは、発売を楽しみにしていたシリーズの最新作。
 叔父の古書店を手伝っているとは言え、新しい作品に興味が無いわけでは無いのです。
 美しい、金の刺繍の模様が印刷された表紙をめくると、新しい紙の香りがします。


「……」


 この書は、私にどんな新しい世界を見せてくれるのでしょうか。
 現実ではあり得ない光景でも、繊細で美しい情景描写によって、
目を閉じれば物語の登場人物達が見ている光景が瞼の裏に浮かぶよう。
 輝きに満ちたその世界は、優しく、時に彼らに苦難を与える。


「……」


 そんな、困難に立ち向かっていく姿を見るのが、とても頼もしく見えるのです。
 自分も、彼らの様でありたい、挫けずに、前を向いて歩いて行きたいですから。
 何故ならば、俯いていては、素晴らしい景色も、歩いて行くその先も、見えなくなってしまうから。
 だから私は……彼らから――ファンタジーな世界から、人知れず勇気を貰っています。


 私が変われるよう――アイドルして、輝いていけるように。


「……ん」


 最初のページに目をやり、物語の世界に入ろうとした時、違和感を感じました。
 前髪が、視界を遮っていたのです。
 最後に髪を切ったのは……いつ、だったでしょうか。
 アイドルなので、気をつけなければいけないと言われるのですが、
ここ最近は、レッスンと……そして、続きが読みたいと言う、抗いがたい誘惑に負けてしまっていました。


「……」


 前髪に手をやりますが、私はスタイリストの方とは違います。
 LIVEの時、あの方達は私の髪に櫛を通し、視界を――世界を広げてくださいます。
 たったそれだけの事と思うかも知れませんが、確かに、ハッキリと変わるのです。
 けれど……何度指で梳いても、細く柔らかと言われる私の髪は、
厚く硬い壁となって書との間に立ちはだかります。


「……」


 もう少し背中を曲げれば、問題無く読めるとは思います。
 以前の私ならば、それこそ、毛ほどの躊躇いもなくそうしていた事でしょう。


「……」


 しかし、今の私は、アイドルです。
 トレーナーの方にも、少し猫背気味なのを指摘されていました。
 なので、改善のために普段から背筋を伸ばすよう心がけるようにしてはいるのですが……。
 まさか、この様なタイミングで、それを意識させられる事になるとは、思いもよりませんでした。


「……ふう」


 ため息を一つ付き、始まろうとしていた物語のページをそっと閉じます。
 時間を確認してみると……問題は、無さそうに思えます。


 本を読む前に、髪を切ろう。


 ……そう考えるようになったのは、私にとっては、劇的な変化と言えるでしょう。

  ・  ・  ・

「……」


 どうして……私は、此処に居るのでしょうか。
 ……などと、現実から目を背けて思考しても、眼の前の光景は何一つ変わりません。
 私の目の前には、今まで私が踏み入れた事の無い、綺羅びやかな――美容室が。
 外からで店内が覗けるガラス張りの其処は、中が見えているにも関わらず、
いえ、見えているからこそ、不可視の魔物が潜んでいるように見えるのです。


「……」


 外出してきます、と……最初に、私はそう告げただけなのです。
 理由を尋ねられ、それに答えたばかりに、皆の奔放さに巻き込まれてしまいました。


 ――行きつけの美容院を紹介する。


 誰が放ったかは定かではありませんが、その一言がきっかけでした。
 あれよあれよと人が集い、誰が私に美容院を紹介するか、という話にまで発展したのです。
 どの方も可愛らしく、綺麗な方達なので、私は決める――選ぶ事が、出来ませんでした。
 思いもよらず大事になってしまい、思考が纏まらなくなってしまったのです。


「……」


 私が、誰を選ぶのかという、期待の視線に晒される中、声が響きました。


 ――ふふっ! 予約が、よーやく取れました……うふふっ!


 集まってきた方の一人が、もう、予約を取ってしまわれたのです。
 その方が利用している美容室は、モデルの方も利用する様な所で、
プロダクション内でも、他に利用している方がいらっしゃるような、そんな場所。
 取り囲んでいた皆も、誰が紹介するかという話を忘れたかのように、
其処ならば、と、頷いて納得していました。


「……」


 ただ一人……私を除いて、ですが。


「……」


 本来ならば、この様に当日に予約が出来る場所では無い、と。
 思いがけず訪れた、幸運のようなものだ、と。
 私の事を本当に思ってしてくれた、優しさの発露だ、と。
 ……そう、わかってはいるのですが。


「……」


 私の足は、中々、前に進んでくれようとはしません。
 店の前を通り過ぎるのは、もう……三度目になるでしょうか。
 ガラスの壁の向こうから、私の姿を確認し、店員さんは不審な人物が居ると思っていないでしょうか。
 そんな、考えても仕方の無いような事ばかりが、頭に浮かんで消え、また、浮かび上がります。


 否応無しに時間過ぎ、約束の時間は迫っています。


「っ……!」


 私は、意を決し、一歩を踏み出しました。
 時計の針は止めることは出来ません……ですが、止られるものなら、そうしていたとは思いますが。

  ・  ・  ・

「……」


 収録が終わって、控室。
 私は、ポケットに入れておいたゴミを取り出し、広げました。
 思った通り、名前と、電話番号と、一言が、書いてありました。
 思った通り、ゴミでしたね?


「……」


 でも、このまま捨てるのは、良くない、です。
 このゴミは、あの女が、プロデューサーに押し付けたもの、です。
 もしも、何かあったら、プロデューサーが悪者になってしまいます。
 それは、いけません。


「……」


 ゴミは、持って帰ります。
 本当は、今すぐ、捨てたいです。
 こんな汚いもの、持っていたくない、です。


「……」


 プロデューサーに近づくのは、敵、です。
 プロデューサーは、私のプロデューサー、です。
 プロデューサーを困らせるのは、私が許さない、です。
 プロデューサーには、笑顔でいてもらいたい、です。


「……」


 でも、プロデューサーは、私だけのプロデューサーじゃ無い、です。
 プロデューサーは、シンデレラプロジェクトの、プロデューサー、です。
 他の部署とも、アー、連携する、とっても凄い人、です。
 だから、346プロダクションの人は、近づいても許します。


 それ以外は、


「……」


 こうやって、全部、握りつぶします。


 プロデューサーは、忙しいけど、とっても、優しい。
 こんなゴミを渡されたら、困ってしまいます。
 だから、気づかれないように、こう、します。


 フフッ! とっても、良い子ですね?


「……」


 プロデューサーが、待っています。
 もう、行かないといけませんね。


「~♪」


 帰りは車で、二人っきり、です♪
 プロデューサーを独り占め、出来ます♪

  ・  ・  ・

「――あら、帰るの?」


 プロデューサーと廊下を歩いていると、後から、声がしました。
 プロデューサーは、立ち止まって、振り返ります。
 この声は、あの女、です。
 私は、早く、プロデューサーを独り占めしたい、です。


「ねえ――」


 どうして、また、邪魔をしますか?
 時間に、アー、余裕があれば、どこかに寄ったり、出来ます。
 アヴィヤダチ、夕食を一緒にする事も、出来ます。
 だから、早く、行きたいです。


「――プロデューサーさん?」


 フフッ!


 ……ブリン ナダィェロ……もう、うんざり、です。


「ダー。お疲れ様、でした」


 プロデューサーが、何か言う前に、私が先に、言います。
 私は、今、プロデューサーの少し後ろに、立っています。


 つまり――今、私がどんな顔をしているかは、見えませんね?


「っ……!?」


 女が、一歩、後ろに下がりました。
 少し、顔が、アー、青くなる? 青ざめて? います。


 ――どうしましたか?


 ――体が震えて……寒いのですか?


「あ、あの……どこか具合でも、悪いのですか?」


 プロデューサーは、優しい、です!
 でも、その優しさは、この女に向ける必要は、ありません。


 ――そうですよね?


「えっ、ええ……お、お疲れ様!」


 女は、そう言うと、私達に背を向けて、早足で行ってしまいました。
 私は、そっとプロデューサーの横に行って、顔を見ます。
 ……フフッ! プロデューサー、キョトンとしています!


 プロデューサーは、とっても、可愛い♪



おわり

書きます


武内P「キスの味、ですか」

みりあ「うん! ねえねえ、どんな味がするの!?」

武内P「そう……言われましても」

みりあ「お願いお願い! 教えて、プロデューサー!」

武内P「……」


みりあ「……ん」…スッ


武内P「!?」

武内P「赤城さん、何故目を閉じたのですか!? 赤城さん!?」

みりあ「えっ? だって、キスする時は目をつぶるんだよね?」

武内P「そ、そうだとしても……あの」

みりあ「でしょでしょ! みりあ、間違ってないよね!」

武内P「……」


みりあ「……ん」…スッ


武内P「!?」

武内P「いえっ、ですから! あのっ! 赤城さん!?」

みりあ「もー! どうしたの、プロデューサー!」

武内P「すみません、私には……赤城さんが目を閉じている理由が、よく」

みりあ「えっ? キスの味を教えてって言ったよね?」

武内P「え……ええ、そうですね」


みりあ「……ん」…スッ


武内P「!?」

武内P「しませんよ!? あの、目を開けてください! 赤城さん!」

みりあ「えーっ!? なんでなんでー!?」

武内P「理由は……おわかりだと思いますが」

みりあ「……ふーんだっ! もう良いもん!」プイッ!

武内P「……」


みりあ「……知らないもーん」…スッ


武内P「……」

武内P「!?」

武内P「待ってください! 仲直りのキスも、しませんよ!?」

みりあ「ぶーっ! プロデューサーの意地悪!」

武内P「……赤城さん」

みりあ「ねえねえ! キスの味、教えてよーっ!」

武内P「……すみません」


武内P「私は……アイドルではないので」

武内P「アイドルの方が感じるキスの味は、わからないのです」


みりあ「えっ!? それ、どういう事!?」

武内P「……」

みりあ「アイドルになると、キスの味が変わるの!?」

武内P「その様な例も、あるような……無いような」

みりあ「でもでも、プロデューサーがキスしてくれたらわかるよね!」

武内P「そうですね……ですが――」


武内P「この世の物とは思えない味がする可能性も、無くはありません」

武内P「赤城さん……貴女は、アイドルですから」


みりあ「っ!? そ、そうなの……!?」

武内P「……」

みりあ「す~っごく、美味しいかもしれないって事!?」

武内P「……逆に、生きているのが辛く感じる程、不味い可能性もあります」

みりあ「ええっ!?」

武内P「赤城さん……私は、貴女にそのような思いは、させたくありません」

みりあ「……プロデューサー」

武内P「わかって……いただけましたか?」

みりあ「……うん、わかった」

武内P「……」ホッ!


みりあ「じゃあ! 知ってそうな人に、聞いてくるね!」

ガチャッ!


武内P「えっ!? あの、赤城さん!?」


みりあ「行ってきま――す!」

バタンッ!


武内P「待ってください! 赤城さん!」

武内P「赤城さ――んっ!!」

  ・  ・  ・

奏「へぇ……それで、私の所に?」

みりあ「うん! ねえねえ、どんな味がするの!?」

奏「ふふっ、今の私のキスの味は、はカフェオレを飲んでるから――」


奏「とっても甘くて、ほんの少しだけ苦いかな」ニコリ


みりあ「えっ!?」

みりあ「それは、奏さんとキスした相手が感じる味だよね!?」


奏「……」

奏「……え、ええ……そうね」

奏「私が、キスした時に感じる味の話よね……うん」

みりあ「うんっ! 奏さん、教えて教えてー!」

奏「そうねぇ、キスは相手が居るものでしょう?」


奏「相手によって、甘くも……刺激的にもなるの」ニコリ


みりあ「えっ!?」

みりあ「ねえねえ、甘いって、どんな甘さなの!?」

みりあ「砂糖!? ハチミツ!? それとも、チョコレート!?」

みりあ「それに、刺激的って、どんな味!?」

みりあ「刺激っていうくらいだから……あっ! わたパチ味!?」


奏「……」

奏「……ええ、そうよ!」

奏「……もう、わかったかな?」

みりあ「じゃあじゃあ、奏さんが一番最近したキスの味は!?」

奏「えっ? そ、そうね……」


奏「……味噌味」ニコリ


みりあ「えっ!?」

みりあ「それって、クローネの合宿の時の!?」

みりあ「晩御飯の後、メンバーでふざけてたら、偶然しちゃった時の!?」

みりあ「お味噌汁の、味噌味だよね!?」

みりあ「ねえねえ! それもカウントするの!? ねえねえ!」


奏「……ふふっ」

奏「……」

奏「助けて!」

  ・  ・  ・

美嘉「へ、へぇ……そんなコトがあったんだ」

みりあ「うん! ねえねえ、どんな味がするの!?」

美嘉「うーん……そうだねぇ」


美嘉「みりあちゃんには、まだ早いんじゃないかな★」ニコリ


みりあ「わーっ!」

みりあ「やっぱり、美嘉ちゃんはカリスマJKだーっ!

みりあ「みりあに早いってことは、美嘉ちゃんは知ってるんだよね!?」

みりあ「そうだよね! ねっ、ねっ!」キラキラッ!


美嘉「っ……!?」

美嘉「まあ、その……何て言えばいいのかなー」

みりあ「えっ? もしかして……知らないの?」

美嘉「へっ!? えっ、あ、いや……」


美嘉「――トーゼン、知ってるよ★」ニコッ

美嘉「アタシは、カリスマJKアイドル……城ヶ崎美嘉だからね★」ビシッ!


みりあ「わーっ!」

みりあ「やっぱり、美嘉ちゃんってオトナだーっ!」

みりあ「凄い凄い! 美嘉ちゃん、すっごーい!」

みりあ「ねえねえ! キスって、どんな味がするの!?」キラキラッ!


美嘉「……」

  ・  ・  ・

武内P「……成る程」

武内P「赤城さんは……速水さんと、城ヶ崎さんに」

武内P「しかし、ですが……あの」


美嘉・奏「……ん」…スッ


武内P「目を! 目を開けてください、お二人とも!」

武内P「しませんよ!? しないので、目を開けてください!」

美嘉「レッスンが終わったらね、って!」

美嘉「そう言って、時間を稼いでるだけなんだよ!?」

美嘉「だから、ホラ! キスのレッスン! 早く!」

武内P「待ってください!」

武内P「いえ、あの……レッスン!? レッスンとは!?」

奏「ねえ、落ち着いて考えて」

奏「最後のキスの味を聞かれて、味噌味って答えて終われる?」

奏「終われないわよね? 貴方も、そう思うでしょう?」

武内P「待ってください!」

武内P「ですから、その……味噌味!? 味噌味とは!?」


美嘉・奏「……ん!」…スッ


武内P「待ってください!」

武内P「何故、少しムッとしているのですか!?」

美嘉「アタシは! 今! レモン味だから!」

美嘉「さっきレモンティー飲んだから!」

奏「私は、カフェオレ」

奏「だから、ほら、早くして頂戴」

武内P「何がですか!?」

武内P「だったら、私はスタドリ味ですよ!」


美嘉・奏「……」

美嘉・奏「……へ……へえ///」


武内P「っ!? 待ってください! 照れないでください!」


美嘉・奏「……スタドリ味///」


武内P「キスしていないのに!」

武内P「していないのに、その照れ方はやめてください!」

  ・  ・  ・

みりあ「あのねあのね! キスの味、わかったよ!」

武内P「……そう、ですか」

みりあ「うん! 美嘉ちゃんと、奏さんが教えてくれたの!」

武内P「……」


みりあ「キスって、スタドリの味がするんだって!」


武内P「……」

武内P「そう、ですか」

みりあ「美嘉ちゃんはね――」

  ・  ・  ・

美嘉『マジ、チョースタドリの味がするんだよ★』

美嘉『……えっ? す、スタドリの味がどんなか?』

美嘉『そ、それは……アイツに聞くのが、一番早いよ★』ニコリ

  ・  ・  ・

みりあ「それで、奏さんはね――」

  ・  ・  ・

奏『ふふっ……私の最後のキスは、スタドリの味、かな』

奏『……えっ? さ、最初のキスの味?』

奏『う、え……え……エナドリ味よ』ニコリ

  ・  ・  ・

みりあ「――だから、お願い!」

みりあ「教えて教えて、プロデューサー!」


武内P「……」

みりあ「ねえねえ、スタドリって、エナドリって、どんな味!?」

みりあ「どっちも、キスの味がするんだよね!?」

みりあ「ねえねえ! 教えて~、ねえねえねえねえ!」

武内P「っ……!?」


みりあ「……ん」…スッ


武内P「……申し訳ありません、赤城さん」

武内P「その味をお教えする事は、出来ません」


みりあ「……」

みりあ「えっ?」

武内P「今の私は……仕事が恋人です」

武内P「そして、スタドリもエナドリも……仕事には、欠かせないものです」

武内P「赤城さん。もし、貴女に恋人が居たとして」

武内P「その恋人が、貴女とのキスの味を言いふらしていたら……」

武内P「……どう、思われますか?」


みりあ「……うーん……ちょっと、恥ずかしいかも」


武内P「……はい」


みりあ「でも! 恋人だったら、許しちゃうかも!」


武内P「……なるほど」

武内P「……」

武内P「……もしもし、千川さん? すみません、助けてください」

  ・  ・  ・

ちひろ「まあ……お年頃の、女の子ですもんね」

武内P「どう、言ったら良いものか……はい」

ちひろ「次からは、ちゃんと答えを考えておいてくださいね?」

武内P「……はい」


ガチャッ!

莉嘉「Pくーん! 教えて欲しいコトがあるんだケド!」

莉嘉「キスって、どんな味がするの!?」

莉嘉「スタドリとかエナドリの味がするって、ホント!?」


武内P「……」

武内P「す、すみません……その件に関しましては、はい」

武内P「現在……その、企画中でして」

莉嘉「えっ!? そうなの!?」

莉嘉「キスの味を教える企画を考えてるの!?」

武内P「せ……千川さん……!」

ちひろ「……はあ」


ちひろ「――はい、莉嘉ちゃん」

…コトリ

ちひろ「エナジードリンクよ」


莉嘉「うん」

莉嘉「ねえ、Pくん! キスって、どんな味なの?☆」


武内P「えっ!? いえ、あの……!?」オロオロ


ちひろ「……」

武内P「こ、こちらのエナドリが、キスの味に……なります」

莉嘉「へー! そうなんだ!」

武内P「は、はい」


莉嘉「……ん」…スッ


武内P「!?」

武内P「城ヶ崎さん!? あの、何故、目を閉じて!?」


莉嘉「く・ち・う・つ・し☆」


武内P「……!?」

ちひろ「……」

武内P「待ってください、城ヶ崎さん……!」


莉嘉「んーっ☆」


武内P「せ、千川さん……!」

ちひろ「……教えてあげれば良いんじゃないですか?」

武内P「お願いします! 見捨てないでください!」

ちひろ「ふふっ! 良かったですね♪」

武内P「何がですか!?」


ちひろ「キスをせがまれるなんて、幸せそうで!」


武内P「とても、辛いですよ!」



おわり

書きます


武内P「何も言っていません」

早苗「やーねぇ! 深刻な顔しないでよ!」

武内P「は……はあ」

瑞樹「わかるわ、早苗ちゃん。だから落ち着いて、ね?」

早苗「何言ってるのよ! 落ち着き払ってるわよ、もー!」

楓「ふふっ、早苗さんの笑顔は元気が出ますね」

早苗「でっしょー!?」


早苗「なんせ、仁奈ちゃんと親子に間違われる位だもの!」


武内P・瑞樹・楓「……」


一同「……」

早苗「そりゃそうよね! そりゃーそうよ!」

早苗「19歳差だもの! 19歳差!」

瑞樹「待って。その台詞は、私にもダメージが来るわ」

早苗「ねえ、ちょっとキミ、何て言われたと思う?」

武内P「す、すみません……わかりません」


早苗「可愛い娘さんですね、って……何の疑いも無い感じで言われたの」


楓「ふふっ、仁奈ちゃんは可愛いですからね」

武内P・瑞樹「……」

早苗「あたし、自分で言うのも何だけど童顔だと思うのよ」

早苗「瑞樹ちゃんならわかるわよ? ねっ、瑞樹ちゃん」

瑞樹「わからないわ……わからせないで!」

早苗「ねえ、ちょっとキミ、どう思う?」

武内P「ど、どう思うと……言われましても」


早苗「あたし、子供居るように見える? ねえ、ねえ!」


楓「早苗さんは頼りになる、私のお母さんでーす♪」

武内P・瑞樹「……」

早苗「んぐっんぐっ……プハーッ!」

早苗「……そりゃね? 9歳の子供が居ても、おかしくはないのよ?」

瑞樹「そんな事ないわ! 大丈夫よ、早苗ちゃん!」

早苗「ねえ、ちょっとキミ、子供は好き?」

武内P「は、はあ……まあ」


早苗「あたしも好きだけど! 好きなんだけども!」

早苗「そういう事じゃないの! わかる!? わかれ!」


楓「わからないので……ハイボールを追加しまーす♪」

武内P・瑞樹「……」

早苗「むっ、あむっ……んぐんぐっ……プハーッ!」

早苗「言われた時なんかさ、愛想笑いよ……ゲフゥ!……ごめん」

瑞樹「良いのよ。今日は、唐揚げをビールで流し込んでゲップしても良いの」

早苗「ねえ、ちょっとキミ、いい笑顔です、って言ってみて?」

武内P「えっ!? い……良い、笑顔です」


早苗「限りなく苦笑いに近い愛想笑いだっての!」


楓「苦いけど、良い……ふふっ! ビールみたいな笑顔ですね♪」

武内P・瑞樹「……」

早苗「美優ちゃんもさ、仁奈ちゃんにママみたいって言われてるじゃない?」

早苗「あの二人は良いわよねー、見てて微笑ましい感じで」

瑞樹「わかるわ。見てて、ホッコリするわよね」

早苗「ねえ、ちょっとキミ、あの二人の組み合わせはどう思う?」

武内P「は、はい……私も、微笑ましいと、そう、思います」


早苗「じゃあ、あたしと仁奈ちゃんの組み合わせは?」


武内P・瑞樹「……」

楓「あ、ハイボールこっちでーす」

早苗「……そう、そのリアクションよ」

早苗「言われた時に……クラリスちゃんも一緒に居たのよね」

瑞樹「あら、珍しい組み合わせね」

早苗「ねえ、ちょっとキミ、彼女はどんな反応したと思う?」

武内P「そ、そうですね……いつもの様に、微笑まれていたのではないかと」


早苗「目を見開いたの」

早苗「で、急に祈りだしたわ」


楓「まあ……どうしてでしょう?」

武内P・瑞樹「……」

早苗「んぐっんぐっ……プハーッ!……追加のルービールービー」

早苗「ねえ、どうして神に祈ったのかしら?」

瑞樹「そ、その……言った人の、無事を願ったんだと思うわ」

早苗「ねえ、ちょっとキミ、どうしてだと思う?」

武内P「んぐっんぐっ……プハーッ!」

早苗「……まあ良いわ」


早苗「正解は! あたしが苦難を乗り越えらえるように、でしたー!」


楓「ふふっ! 苦難を難なく何でも無く……うふふっ!」

武内P・瑞樹「……」

早苗「19歳差って……よくよく考えると、凄いわよね」

早苗「ねえ、そう思わない? ねえ、瑞樹ちゃーん」

瑞樹「――プハーッ! お酒が足りないわ! お酒が!」

早苗「ねえ、ちょっとキミ、19歳差って、凄くない?」

武内P「す、すみません……よく、わかりません」


早苗「19歳差……19歳って、美波ちゃんよ?」

早苗「文香ちゃんや、フレデリカちゃんに、仁奈ちゃんを足すでしょ?」

早苗「パンパカパーン! はい、28さーい! いえーい!」


楓「いえーい♪」

瑞樹「生よ! 生! ビールが欲しいわ、ビールが!」

武内P「……」

早苗「あっ、やっと来たわルービーが……はい、どーもー!」

早苗「それでね? ちょっと、算数の問題なんだけどね?」

瑞樹「もうやめて! やめて、早苗ちゃん! 瑞樹怖いわ!」

早苗「ねえ、ちょっとキミ、算数得意?」

武内P「この地鶏の炭焼きは……絶品ですね」

早苗「へえ?……んっ、美味しい! この黒いの、炭なのかしら?」


早苗「あたしが、もう明日にでも出産したとするでしょ?」

早苗「それで、子供が9歳になった時、あたしは何歳でしょ~うかっ!」


楓「はーい♪ わかりませーん♪」

瑞樹「あー! あー! 問題が聞こえなかったわ! 聞こえなーい!」

武内P「……」

早苗「まあ……あたしも、アイドルになるとは思ってなかったわよ?」

早苗「それでなんだけど……何歳に結婚したいと思ってた?」

瑞樹「24歳」

早苗「瑞樹ちゃん、ガチな回答ありがとう」

武内P「私は……年齢は、考えた事もありませんでした」

早苗「男の人って、割とそういう人多いみたいね」


瑞樹「24歳! 24歳!」

バンバン!


早苗「テーブル揺れてる揺れてる」

早苗「ちなみにあたしは、ぼんやり二十代前半かなー、って感じ」


楓「私は……新婚旅行は、温泉が良いなと思ってます」

早苗「んぐっんぐっ……プハーッ! 怖い事、言っていい?」

早苗「あたしも言いたくないけど、ホラ、夏だし」

瑞樹「ちょっと待って。お酒が来てからに……あっ、来た来た!」

早苗「ねえ、ちょっとキミ、目が死んでるわよ?」

武内P「……んぐんぐっ……すみません、善処します」

早苗「……」


早苗「アラサー」


瑞樹「早苗ちゃん! 早苗ちゃーん!」

早苗「瑞樹ちゃん!」

早苗・瑞樹「カンパーイ! んぐんぐんぐっ……プハーッ!」

ドンッ!


楓「ふふっ! 二人共、良い飲みっぷりですね♪」

武内P「チーズ餃子……うん、美味い」

早苗「ぅさらにぃ! 怖い事、言っていい!?」

早苗「あたしも言いたくないけど! 夏だし!? 夏だしぃ!?」

瑞樹「わかるわ! どんと来いよ、早苗ちゃん!」

早苗「ねえ! ちょっとキミ! 元気!?」

武内P「すみません……わかりません……わかりません」

早苗「……」


早苗「スーパーのお惣菜コーナーで、さ」

早苗「割引シールを見た時の……謎の親近感」


瑞樹「わ・か・る・わぁー! 10%のよね!? ねっ!?」

楓「……んっ。この日本酒、とってもフルーティー」

武内P「次は……ウィスキーにしようと、そう、思います」

早苗「それでね? 割引されたのを一つ手に取るでしょ?」

早苗「でも……売り場には、まだまだ残ってるのよ」

瑞樹「わかるわ。そして、30%から……半額になって、そして……」

早苗「ねえ、ちょっとキミ、見える?」

武内P「……えっ?」


早苗「あたし、何%のシールがついてる?」


武内P「……そう、ですね」

武内P「片桐さんの笑顔の輝きは……」

武内P「――いつでも、120%だと、そう、思います」


早苗「あたしが金出さなきゃ駄目ってか!?」


武内P「っ!? 誤解です!」

瑞樹「あっははははは!」

楓「まあ! とってもお得ですね♪」

早苗「……と、まぁ、冗談はこのくらいにして」

早苗「あたしって、結婚出来ると思う?」

瑞樹「やめなさい早苗ちゃん……やめて!」

早苗「ねえ、ちょっとキミ、出来ると思う?」

武内P「笑顔です」

早苗「うん」


早苗「……うん?」


武内P「……笑顔で、頑張ってください」

早苗「んっ、んっ? うん?」

楓「一緒に、笑顔で!」

早苗「うん」

早苗「んぐっ……プハッ」

早苗「アイドルを続けてたら……結婚出来なさそうじゃない?」

瑞樹「わかるわ」

早苗「ねえ、ちょっとキミ、どう思う?」

武内P「……そう、ですね」


武内P「皆さんは、とても素晴らしいアイドルでいらっしゃいます」

武内P「私は……そんな、皆さんの笑顔を見続けていきたい、と」

武内P「……そう、思います」


楓「……ふふっ! ファンの方達と、一緒に……ですね♪」


早苗「楓ちゃん! 騙されちゃ駄目! 罠よ!」

瑞樹「この男! 今、思いっきり会社側の発言したわ!」

早苗「あたしの担当もだけど、いっつもそう!」

早苗「そんな感じで、なんかこう……フワフワっと話を終わらすの!」

瑞樹「わかるわ! いい感じになりました……完! なのよね!」

瑞樹「ひどいわ! 女の子をそうやって誑かして!」

武内P「っ!? 待ってください!」


早苗・瑞樹「女の子! でしょ!?」


武内P「その発言に引っかかったのではなく!」

武内P「誑かすという表現は、あまりにも!」

武内P「せめて、その、こう……」


楓「騙し騙し?」


武内P「! それ――では、ありませんよ!?」

武内P「わ……わかりました」

武内P「では、その様な不満があるようだと、担当者に――」

早苗・瑞樹「――待って」

武内P「えっ?」

早苗「今のは、ホラ……ここだけの話だから」

瑞樹「そうよ。なんか、その……変にせっつくみたいで」


早苗・瑞樹「は、恥ずかしいし?///」


楓「まあ、真っ赤な顔で……大分酔ってます?」

武内P「……」

武内P「……成る程」

武内P「不満が、きちんと担当には伝わっていない、と」

武内P「そういう事ですね?」

早苗「まあ、そりゃ……言う時は言うけど」

瑞樹「こういう不満を言っても……ねえ」

武内P「……成る程」


早苗「だってホラ、キミって……なんか丁度良いのよ」

瑞樹「わかるわ。こう……んー、何て言えば良いのかしら」


武内P「……」

武内P「サンドバッグ、ですか?」


早苗・瑞樹「それ!」

早苗・瑞樹「……」

早苗・瑞樹「いや、違くて」


楓「サンドバッグ……サンド、三度バック……うーん」


武内P「……」

武内P「……いえ、問題ありません」

武内P「お二人の、笑顔のためでしたら」

武内P「私は……んぐんぐんぐっ……プハーッ!」

武内P「……問題ありません」


早苗・瑞樹「あ、そう?」


武内P「待ってください!」

武内P「あのっ! 普通でしたら、踏みとどまる場面では!?」


早苗「だって、問題ないんでしょ?」

瑞樹「ええ、そう聞こえたわ」


武内P「っ! あの、ですね――……」


早苗・瑞樹「何?」


武内P「……」

武内P「何も言っていません」


楓「あっ!」


楓「ふふっ! サンドバッグから、砂がたく、さんドバッと出る……うふふっ!」



おわり

何を書こうか迷いました

1、みくがネコキャラ強化にいそしむ
2、幸せなゲロ
3、志希がキン肉バスター食らう

>>722

書きます


志希「失踪したら、キン肉バスター」


「――って、プロデューサーは言ったよねぇ」


 潮風が、気持ちよく頬と鼻をくすぐってくる。
 落ち着くはずの海の匂いと景色。
 ああ、それなのに……何ということでしょう!
 防波堤を歩いてくるキミの、その顔!


「にゃはははは!」


 いつも、あたしが何処かへ行く度に見つけてくれる。
 そして、ため息をつきながらでも、手を差し伸べてくれる。
 そんなプロデューサーに、あたしは甘えていた。
 顔も思考も……ううん、似ている所を探す方が面倒なのに、
あたしは、普通の女の子みたいに、父親に甘える気分を味わっていた。


「……」


 でも、プロデューサーは――ダッドじゃない。
 そんな事はわかりきってるし、誰に言われるまでも無い。
 けれど、志希ちゃんは寂しかったのです、グスン!
 ……な~んて、言ってる場合じゃなさそう。


「ねえ……本気?」


 そんなはずは無いと思いたいけど、確かめずにはいられない。
 答えはもうすぐ出るけれど、一刻も早く、知りたい。


「あたし、アイドルなんだけどにゃ~?」


 可能ならば、回避したい。
 ううん、全力で回避すべきだと思うんだよね。
 そのためなら、あたしはどんな手でも使う。


 ……そう、ちょっと危険なお薬を使ってでも、ね。



「へのつっぱりは、いらんですよ」



 言葉の意味はわからないけど、とにかく凄い自信だ。


 交渉決裂……う~ん、これは仕方ないかにゃ~。
 そう思って、ポケットの中に手を差し入れた瞬間――



「へっ?」



 ――あたしの視界は反転していた。
 さっきまで眺めていた水平線は、上下逆さま。
 踏みしめていたコンクリートの地面は、遥か遠く――真下にある。
 それでさ、嫌でもわかっちゃったんだよね~。


 プロデューサーは、あたしを一瞬でキン肉バスターの大勢に持ち込んだ、って。


「48の殺人技の一つ!」


 耳元で、必殺技に入るまえの口上が高らかに告げられた。
 いつものあたしなら、わざわざ間近に迫ってくれたプロデューサーの匂いを嗅いでたよ。
 なんだか落ち着く匂いがするんだよねぇ。


 ――でも、そんな事も言ってられない。


「――!」


 あたしは、一瞬で思考する。


 キン肉バスター――別名、五所蹂躙絡み。
 相手を掴んだまま上空に飛び上がり、両手で相手の両足をホールド。
 そして、自分の首と相手の首をフックして、着地時の衝撃で首、股関節、背骨にダメージを与える技。
 んっふっふ! 気まぐれ真面目な志希ちゃんは、ここまで調べ上げていたのでーす♪


 キン肉バスターの弱点。


 あたしにも実行可能な、首のフックを外し――


「――!?――!?」


 ――外れなくない!?
 っていうかイタタタタタタタ!
 もう、この体勢で十分痛いんだけど!?


 だけど、あたしは焦らない。


 キン肉バスターをかけられるのは初めてだけど、調査は終わってる。
 にゃはは! 弱点のある必殺技なんて、看板に偽りありだよん♪
 首のフックが外れなくても、他にも破り方は存在するからオッケー!


 6を返せば、9に――


「――!?――!?」


 ――ならなくない!?
 ホーリーシット! ってイタタタタタタ!
 裂けちゃう裂けちゃう股が裂けちゃう!


 それでも、志希ちゃんはアセラナーイ♪


 このお薬を使えば、体勢を解くことが出来るからねん♪
 あたしもちょ~っと吸い込んでトリップしちゃうけど! にゃははー!
 まっ、キミと一緒ならそれも悪くないと思うあたしなのでした!


 お薬を取り出――


「――!?――!?」


 ――せない!?
 右手がポケットから抜けないんだけど、えっとえっイタタタタタ!
 プロデューサー、ギブ! ギブアーップ! ギブアーップ!


 落下していく中、あたしの左手が空を切り続けた。


「キン肉――」


 このままじゃ、あたしは再起不能になる。
 そうなったら、あたしはどうするんだろう。
 両手は破壊されないから、実験は出来るかな。
 少し面倒な手順が増えるけど、そっちは平気。


 でも、アイドルは続けられなくなる。


 この技は、アイドルとしてのあたしを完膚なきまでに破壊する。
 スクラップになった体じゃ、続けられる程甘い世界じゃないもんねぇ。
 ……ちょっと前までは、気になる程度だったんだけどさ。


 今ではもう、あたしの探究心が騒いではしゃいで仕方ないのでーす♪


「――!――!」


 みっともないとは思わないよ。
 だ~って、これしか無いんだもん!
 技の成功率をほんの少しでも下げる方法。
 それは――


「――!――!」


 ――左手をパタパタさせる……だっけでーす♪ にゃっははは♪


 地面が、迫る。


 衝撃が、来る。


 破壊が、訪れる――



「……キン肉バスター、破れたり」



 ――事は、無かった。
 落下は、いつの間にか止まっていた。
 プロデューサーは……技を中止したのだ。
 でも、どうして? なんで?


「最後まで、諦めない心」


 あたしの心の中を察したかの様に、プロデューサーが言った。


「その心の輝きが、技を中止させた」


 その声は、とても穏やか。


「……綺麗な海だ」


 でも、ホールドはそのまま。


「――!――!~~!」


 あまりの痛みに、声が出ない。


「……」


 波の音、潮の香り、プロデューサーの匂い、穏やかな空気。
 それに痛みが加わって、シェイクして……とりあえず痛い!


「――!――!」


 ホールドされたままの状態で、横目でプロデューサーの顔を見る。
 その表情は、あたしが今まで見たこと無い程優しくて、満足げ。
 ふ~ん? キミって、そういう顔もするんだ、新発見!
 それを導き出すために必要なのは、何かにゃイタタタタタタ!


「……」


 プロデューサーは、ふっと微笑むと、踵を返した。
 その行動が意味するのは、一つ。


「――!?――!?」


 あたしをキン肉バスターの体勢にホールドしたまま、連れ帰るつもり!?
 ちょ~っと待とう! 落ち着こーう!
 あたし、思いっきりパンツ丸見えだよん!? 良いの!?
 ちょっと、そのプロデュースは大胆すぎるんじゃないかとイタタタタタタ!


「――!――!」


 とにかく降ろして! おーろーしーてー!
 暴れてホールドを解こうとしても、まるでビクともしない。
 っていうかキミ、あたしが暴れるたびにちょっとホールド強くしてない!?
 どうしてこの体勢で安定させようとしてるの!? ホワイ!


「――!?――!?」


 キミが何を考えてるか、あたしにはわからない!
 あたしがギフテッドだから、わからないの!?


「友情は、成長の遅い植物である」


 何か言い出した!


「それが友情という名の花を咲かすまでは」


 この言葉が、答えを導き出すためのピースって事!?


「幾度かの試練・困難の打撃を受けて堪えねばならぬ――」


 ……なるほど。


「――!――!――!」


 関係なーい! キミ、何となく言ったよね!?

  ・  ・  ・

「……」


 あれから、あたしの疾走癖はなりを潜めていた。
 だから、今日のこれはちょっとしたミス。
 ……を装った、サボタージュだったんだよね。
 あたしは、誰にも縛られなーい♪


「話し合いをしよーう♪ うん、それが良いよ♪」


 な~んて、そんな言い訳はお見通しだよねー!
 キミの表情……そして、漂ってくる匂いでわかるよん♪
 また、あたしにキン肉バスターをかけるつもりだね?


 だけど、あたしは成長したのでーす! いえーい!


「やっぱりさ、あたしみたいな美人にキン肉バスターは良くないって~」


 言葉を放ちながら、予め手に持っておいた秘密のお薬の蓋に指をかける。
 あとは、これを開けて床に落とせば万事解決!
 空気中に散布された成分が鼻腔を通り、即座に全身の筋肉を弛緩させる。
 副作用という副作用は……あたしも立ってられなくなるくらいかな、にゃははは!


「――はっ?」


 瞬きをした、その一瞬。
 その一瞬の内に、プロデューサーは『P』のマスクを被っていた。
 それが何を意味するのか、あたしは何とな~くわかっちゃったんだよね。
 だから、お薬の瓶が壊れないように、そっと床に置く。


「話し合いをしよう! プリーズ! プリ~~ズッ!」


 アメリカのスラムでも感じなかった、危険。
 両手を上げて抵抗の意思が無いことを必死でアピール!



「へのつっぱりは、いらんですよ」



 言葉の意味はわからないけど、とにかく凄い自信だ!


「っ!」


 咄嗟に、プロデューサーに背を向けて走りだした瞬間――



「ターンオーバー!」



 ――あたしの視界は反転し、体は宙高く浮いていた。
 プロデューサーは、あたしを一瞬でターンオーバー・キン肉バスターの体勢に持ち込んだのだ。
 だけど、技の入り際でロックが甘い。
 外すことは出来ないけど、一言くらいは発する事が出来るよん!



「なんでキン肉バスターなの!?」



おわり

書きます


武内P「クローネを辞めたい?」

アーニャ「ダー」

武内P「あの……何か、あったのでしょうか?」

アーニャ「ニェート、ありません」

武内P「では、何故……クローネを辞めたい、と?」


アーニャ「何もないから、です」


武内P「……」

武内P「えっ?」

武内P「クローネに……何もない、ですか?」

アーニャ「イズヴィニーチェ、すみません、少し、言い方が悪かったですね?」

武内P「……」

アーニャ「私は、クローネでソロ曲を発表しました」

武内P「はい。とても、素晴らしい出来だったと思います」

アーニャ「スパシーバ、ありがとう、ございます」


アーニャ「でも、ソロ曲、です」


武内P「……」

武内P「……なるほど」

武内P「クローネでの……ユニットがあると思っていた、と」

アーニャ「ダー」

アーニャ「クローネの皆と作るステージは、とっても楽しい、です」

アーニャ「リンは、トライアドで……とっても、輝いています」

アーニャ「でも……私は、ソロです」

アーニャ「シトー? シトシトー? どうして、ですか?」

武内P「あ、アナスタシアさん! 落ち着いてください!」

アーニャ「……プラスチーチェ……ごめんなさい」

武内P「……」

アーニャ「……」

  ・  ・  ・

武内P「――と言う訳で、来ていただいた次第です」


奏「……なるほど、そういう事ね」


武内P「クローネでの活動は、アナスタシアさんにとってプラスになります」

アーニャ「……プロデューサー」

武内P「ですが、私では目の届かない事も出てきてしまいます」

武内P「彼女の今回の悩みも、その一つです」

武内P「お手数だとは思いますが――」

奏「――良いわよ」

武内P「えっ?」


奏「チャーミングな貴方の頼みだもの、聞いてあげる」


アーニャ「……」

武内P「速水さん……ありがとう、ございます」

奏「それに関しては、私も思ってた事だしね」

奏「リーダーみたいな役をしてて、あまり気にする時間は無かったけど」

奏「……今なら余裕も出てきたし、ね」

武内P「それは……とても、頼もしい限りです」

奏「でも、そうねぇ……お願いを聞いてあげるんだから――」


奏「――ご褒美のキスは、貰えるのかな?」


武内P「は、速水さん!?」

奏「ふふっ、冗談よ! 本気にしてくれたなら、それはそれで構わないけど」ニコッ!

武内P「……」


アーニャ「……」

奏「そうねぇ……私と、ユニットを組んでみるとか?」

武内P「宜しいのですか?」

奏「ええ、勿論よ」

武内P「そうですね……それ関しては、専務に話しておく必要がありますね」

奏「あら、私は……個別ユニットのプロデューサーは――」

奏「貴方が担当してくれると思ってるんだけど」

武内P「私が……ですか?」

奏「ふふっ! そうすれば、貴方に会う機会が増えr」


アーニャ「クローネ、辞めます」


武内P・奏「!?」

武内P「あ、アナスタシアさん!?」

アーニャ「私が、カナデとユニットを組んだら、大変な事になります」

奏「あら、どうしてそう思うの?」

アーニャ「カナデは、とっても、色っぽい、です」

奏「ふふっ、褒めてくれて嬉しいわ」

アーニャ「プロデューサーは、とっても、可愛い、です」

武内P「えっ? あの、自分では……よく」


アーニャ「オネショタ、ですね?」


武内P・奏「……」


武内P「アナスタシアさん、待ってください!」

武内P「言葉の意味も、使い所も間違っています!」

奏「あ、アーニャ? 私の方が、断然年下なんだけど?」

アーニャ「カナデ、考えてみて、ください」

奏「えっ?」

アーニャ「カナデは、いつもご褒美のキスと言いますね?」

奏「いつもって程じゃないけど……まあ、言うわね」


アーニャ「プロデューサーは、アー、頑張り屋さん」

アーニャ「それで……とっても疲れてしまいます」

アーニャ「カナデは、ご褒美をあげたくなりませんか?」


奏「……」

奏「…………」

奏「………………ならないわよ?」


武内P「間が! 速水さん、間が!」

アーニャ「アー、なりませんか?」

奏「……ええ、ならないわ」

アーニャ「プロデューサーが、カナデのために、疲れていても、ですか?」

奏「…………ならない」

アーニャ「プロデューサーが、疲れてます。カナデは、ご褒美をあげ……?」

奏「………………ない」

アーニャ「ワン・トゥー?」


奏「キス・キス」


アーニャ「ニェ――ット! やっぱり、です!」


奏「…………」

奏「しないわよ?」


武内P「あ、あの! でしたら……その間は、一体!?」

奏「もう……言いがかりはやめてくれないかな?」

アーニャ「プロデューサー! これは、罠、です!」

奏「そんな事無いわよ。私は、アーニャのためを思って、ね?」

アーニャ「唇は、喋るためじゃなく?」

奏「キミのためにキスするために、咲いている」

アーニャ「プロデューサー! カナデは、アー、ヤバい、です!」


アーニャ「カナデ、色気、ムンムン! プロデューサー、いつも、モンモン!」

アーニャ「カナデ、グイグイ! プロデューサー、タジタジ!」

アーニャ「二人は、キスキス、です!」

アーニャ「ニェニェニェニェ――ット! いけません!」


奏「…………」

奏「……」チラッ


武内P「速水さん!? 何か言ってください、速水さん!?」

奏「うーん……でも、アーニャがクローネを辞めちゃうんでしょう?」

奏「私、それを止めるためにユニットを組もうかな、って提案しただけよ?」

アーニャ「……じゃあ、クローネは辞めません」

アーニャ「ソロでも、精一杯頑張って、挑戦します!」


奏「……」

…スッ

奏「……」ソレハ

スウッ…スッ

奏「……」オイトイテ


奏「とりあえず、どんなユニット名が良いかな?」ニコッ!


武内P「……!?」

アーニャ「組まない、です! ソロで、頑張ります!」

奏「うーん……でも、もうやる気になっちゃったんだけど」

奏「――アーニャの話を聞いて」

武内P「待ってください! 何に対してのやる気ですか!?」

アーニャ「プロデューサー! 危険が、危ない、です!」

奏「……そうかな?」


奏「私とユニットを組んで、この人がプロデューサーなら――」

奏「アーニャも、一緒の時間が増えるわよね?」


アーニャ「ダー! それは……そう、ですね?」


奏「アーニャは、私が危ないかも、って思ってるのよね」

奏「だったら……ずっと一緒に居て、見張ってないといけなくなるわね?」


アーニャ「プロデューサーに、ユニット名、決めて貰いましょう♪」


武内P「アナスタシアさん!?」

武内P「えっ……あのっ!?」

武内P「先程、ソロで頑張ると仰っていませんでしたか!?」


アーニャ・奏「……」

…スッ

アーニャ・奏「……」ソレハ

スウッ…スッ

アーニャ・奏「……」オイトイテ


武内P「お二人とも、息がピッタリですね!?」


アーニャ「ハラショー♪ 早速、褒められましたね♪」ニコッ!

奏「ふふっ! これから、とっても楽しくなりそうね」ニコッ!

パンッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「――ではなく! あの、ハイタッチをしないで頂けますか!?」

アーニャ「プロデューサー、ユニット名……ダヴァイ♪ ダヴァイ♪」

奏「そうね……早く決めて? ふふっ、プロデューサーさん?」

武内P「で、ですから――」


「――プリンセスブルー」


武内P・アーニャ・奏「っ!?」


凛「三人で――プリンセスブルーは、どう?」


アーニャ「プロデューサー、私とカナデのユニット名、決めてください♪」

奏「私とアーニャにピッタリの名前、つけて欲しいな」

武内P「えっ!? いえ、あの……」


凛「……」

凛「ちょっと! ねえ、ちょっと!」

凛「ねえ! 無視しないでくれない!?」

アーニャ・奏「……」フイッ

凛「目をそらさないで! ねえ、二人共!」

アーニャ「……イズヴィニーチェ、すみません、リン」

奏「ごめんなさいね……この企画、二人までなのよ」

凛「そんなはずない! そうでしょ!? ねえ!」

武内P「えっ!?……さ、さあ」

アーニャ「リン? プロデューサーを困らせては、いけませんね?」

奏「そうよ、凛。それに貴女、もうどっちもユニットを組んでるじゃない」


凛「……」

…スッ

凛「……」ソレハ

スウッ…スッ

凛「……」オイトイテ


凛「ふーん! アンタが私達! 三人の! プロデューサー!? ふーん! ふーん!」


武内P・アーニャ・奏「……」

武内P「……皆さんの要望は、わかりました」

武内P「専務に報告し、検討してみようと思います」


アーニャ・奏「!」

凛「わ、わたっ、私は!? ねえ!」


武内P「はい」

武内P「アナスタシアさんに、速水さん」

武内P「それに――渋谷さんを加えた、三人のユニットで、考えてみます」


凛「っ……ふ――んっ!」グッ!

奏「……まあ」

アーニャ「……仕方ない、です」


武内P「ユニット名に関しては……また、後日という事で、宜しいですか?」


三人「はいっ!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

  ・  ・  ・

武内P「――と、言うわけなのですが」

武内P「専務、いかがなさいますか?」


専務「……ふむ、状況は理解しました」


武内P「専務、彼女達は……貴女が選んだお姫様達です」

専務「キミ、私はあまり打たれ強い方ではない」

武内P「……失礼しました」

専務「確かに、彼女達の実力は本物だ」

専務「彼女達三人のユニットを導いていく覚悟が……キミにはあるか?」


武内P「ありません」


専務「……」

専務「キミは、三人を導いていく覚悟が無いのか?」

武内P「はい、ありません」


専務「ふむ……ならば、四人ならどうだ?」


武内P「いえ、例え人数が減ったとしても――……待ってください」

武内P「あ、あの、専務! 今、何と!?」

武内P「人数が、増えていませんか!?」


専務「渋谷凛、アナスタシアに関してだが」

専務「シンデレラプロジェクト、プロジェクトクローネの両方に在籍する、いわばエース」


武内P「専務!? あの、専務! 話を!」

専務「そこに更に、クローネのリーダー的存在、速水奏」

専務「そして、シンデレラプロジェクトのリーダーである彼女が加わったら、どうなる?」

武内P「どうかしてしまいます! 私の頭が!」


専務「……」

…スッ

専務「……」ソレハ

スウッ…スッ

専務「……」オイトイテ


専務「ラブライカwith……というユニット名では、風情が無い」

専務「私はそう思うが……キミは、どう思う?」


武内P「……!?」

武内P「待ってください! それは、あまりに強引すぎます!」

武内P「何故、専務はそこまで乗り気なのですか!?」

専務「以前、キミが私に対立し、イラッとしたからだ」

武内P「お願いします! せめて、オブラートに!」


専務「何か問題が起こったら……わかっていますね?」ギロッ!


武内P「その場合は……専務も責任を問われますが」

専務「何?」

武内P「えっ、いえ……専務の命令で、という形になりますから」


専務「企画を白紙に戻す。これは、決定事項だ」


武内P「……わかりました」

武内P「彼女達には、専務の許可が降りなかっと、そう、伝えておきます」


専務「キミ、待ちなさい」


武内P「失礼します」


専務「待ちなさい……キミ、それは、待ちなさい!」

専務「それは、やめなさい!」



おわり

武内P(元素番号15:リン)
つまりそういうことである

どういうことだってばよ

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>>781
シンデレラプロジェクトは、

○キュート(5名)
島村卯月、緒方智絵里、三村かな子、双葉杏、前川みく

○クール(5名)
渋谷凛、新田美波、アナスタシア、神崎蘭子、多田李衣菜

○パッション(4名)
本田未央、諸星きらり、城ヶ崎莉嘉、赤城みりあ

と、この総勢14名で構成されています。
こうやって書き出すと、その人数の多さの他に、もう一点だけ気になる所が。
はい、人数を書き出した時点で、もうおわかりかと思います。


・パッションだけ1人少ない。


……んですよね。
これに関しては、色々な要素が考えられます。
その内の一つが、莉嘉の姉である、城ヶ崎美嘉の存在。
彼女は、ストーリー上でも大きな役割を果たしています。


・美嘉がパッションの5人目のポジションなのか?


それも、当然あるとは思います。
ですが、俺は>>780でID:OJTS1GND0さんが発言している内容も非常に面白いと思いました。
プロデューサーは『P』と表記されるケースが多いので、そこに注目する考え方ですね。
例えば、『P』に注目しただけでも、


1、『P』リン、元素番号15(→15人目)
2、『P』assion(→パッション)


なんだかそれっぽい要素に見えてきませんか?
リン――渋谷凛が物語の中心人物であるのは言うまでもないですしね。

また、パッションの直訳が、情熱、というのも面白いです。
ストーリーが進むに連れ、武内Pがプロデュースに対する情熱をうんたら。


飽きたので書きます

書きます


藍子「おっぱいが大きくなってる!!」

未央「ふえっ!? なっ、何々!?」

藍子「起きたら、おっぱいが! おっぱいが!」

茜「う~ん……もう、着いたんですか?」

藍子「えっ!? なんで!? えっ!? えっ!?」

武内P「いえ……まだ、車内です」


藍子「おっぱいが! 大きくなってる! なってるー!」


未央・茜「……」

武内P「……寝言の……ようです」

藍子「えっ!? なんで!? どうして!?」

未央「えっ、と……今、まだ高速だよ、ね?」

藍子「大きい……大きい、おっきい! おっぱい大きい!」

武内P「……はい、まだ渋滞を抜けていません」

藍子「うわ……うわうわうわうわうわ~!」

茜「凄く……嬉しそうですね」


藍子「夢じゃないよね!? やった……やったぁ!」


未央・茜「……」

武内P「……寝ていたと思ったら、突然……はい」

藍子「凄い……凄い! えっ、でも何で!?」

未央「……私、何も聞かなかったことにするね」

藍子「えっ!? アナタは……ええっ!? アイドルの神様!?」

茜「……私も、何も聞きませんでしたよ! ボンバー」ボソボソ!

藍子「頑張る私に……プレゼント!? えっ、ええ~っ!?」

武内P「お二人とも……良い、判断です」


藍子「高森藍子の、愛が詰まった――Iカップ!?」


未央・茜「でかい!」

武内P「つ、ツッコミは! ツッコミは、どうか!」ヒソヒソ!

藍子「でも、Iカップなんて……そんな……」

未央「……ご、ごめん、つい」ヒソヒソ

藍子「こんなに大きいと、足元が見えませんよ~!」ニヤニヤ

茜「……す、すみません! 私も言葉のタックルを!」ヒソヒソ!

藍子「これじゃあ、転んだ時に怪我をしちゃいそうです」

武内P「……いえ……今後、気をつけましょう」ヒソヒソ


藍子「おっぱいがクッションになるから全然平気?」

藍子「知りませんでした! 大きいおっぱいって、凄いんですね!」ニコッ


未央・茜「誤解!」

武内P「確かに! 確かにそういった部分もなきにしもあらずですから!」ヒソヒソ!

藍子「でも、ありがとうございます! 神様!」ニコニコ

未央「……すっごい笑ってる」ヒソヒソ

藍子「これで、水着でも撮影も憂鬱にならずに済みます!」ニコニコ

茜「……藍子ちゃん……夢でも、良かったですね!」ヒソヒソ!

藍子「未央ちゃん、茜ちゃんと、もっともっと成長していきます!」ニコニコ

武内P「……良い、笑顔です」ヒソヒソ


藍子「えっ!? おっぱいが一番大きい私が目立っちゃう!?」ニコニコ!

藍子「ふふっ! そんな事ありま……ふふっ! うふふふっ!」ニコニコ!


未央「なんか……胸が苦しくなってきた」ヒソヒソ

茜「奇遇ですね……実は、私もです!」ヒソヒソ!

武内P「……」

藍子「こんな事が、実際に起こるだなんて! ふふっ!」ニコニコ!

未央「……起こってないよ、あーちゃん」ヒソヒソ

藍子「あぁ、アイドルをやってて良かった! うふふっ!」ニコニコ!

茜「……夢を追うのは大切ですよね! ダーッシュ!」ヒソヒソ!


藍子「未央ちゃん! 茜ちゃん! これからもよろしくね!」ニコニコ!


未央「……へへっ、私達も一緒にいい夢見ようか」ヒソヒソ

茜「そうですね! 皆で、ボンバーになりましょう!」ヒソヒソ!


藍子「も~っ! 私がIカップになったからって、かしこまらないで?」

藍子「大丈夫! 未央ちゃんも茜ちゃんも、まだ希望はあるから!」


未央・茜「……」

武内P「早く……早く、渋滞の解消を……!」ボソボソ!

藍子「そんなっ!? 二人共、私と一緒じゃやっていけないって!?」

未央「……」

藍子「どうして!? えっ!? 私が、セクシーすぎるから!?」

茜「……」

藍子「待って! 待って、二人共! セクシーすぎてごめんね!」

武内P「……!」タスケテクダサイ!


藍子「こんな事になるなら! おっぱいなんて……おっぱいなんて!」


未央「頑張ってあーちゃん! 負けないで!」ヒソヒソ!

茜「藍子ちゃん、ファイトです! フレー! フレー!」ヒソヒソ!


藍子「えっ!? 私をセクシーギルティに!?」


未央「なんでやねん!」ヒソッ!

茜「スカウトされてますよ!?」ヒソッ!

武内P「……!」ダレカタスケテクダサイ!

藍子「私に罪を……ギルティを背負って生きろと!?」

未央「あーちゃん! 誘惑に負けないで!」ヒソヒソ!

藍子「背負った分、前におっぱいがあるからバランスが良い!?」

茜「ユニットの人数が、バランス悪くなりますよ!」ヒソヒソ!


藍子「ユッコちゃんと戦って、勝った方がセクシーギルティ!?」

藍子「えっ? 負けると、おっぱいが小さくなる?」

藍子「そんな勝負! 出来るわけありません! ユッコちゃんはどうな――」


未央・茜「!」


藍子「――隙あり!」

藍子「ゆるふわ・おいろけビ――ムッ!」


未央・茜「卑怯!」

武内P「……もう……! もう、許してあげてください……!」ヒソヒソ!

藍子「ごめんね、ユッコちゃん」

未央「……」

藍子「今度、一緒にカフェに行こうね」

茜「……」

藍子「勿論! うん……うん、セクシーすぎてごめんね」

武内P「……」


藍子「えっ!? 反則負け!? えっ!? えっ!?」

藍子「おっぱい没収!? えっ!?」

藍子「そんなっ!? お願いします! お願いします!」


未央「……まあ、そうだよね?」ヒソヒソ

茜「ノーサイドには、ならなかったみたいですね!」ヒソヒソ!

武内P「……」

藍子「待ってください! まっ、ま……あああ~っ!?」

未央「……すんごい絶望の表情してる」ヒソヒソ

藍子「おっぱいが! おっぱいが、しぼんで!」

茜「……こんな悲しそうな顔、初めて見ました!」ヒソヒソ!

藍子「こっそり練習してたのに! 悩殺スペシャルテク! 練習してたのに!」

武内P「……もう……不憫で、不憫で……!」ボソボソ!


藍子「待って、私のおっぱい! 大きなおっぱい! Iカップ!」

藍子「行かないで! あっ、あっ!」


藍子「おっぱ――いっ!」

ガバッ!

藍子「……」


未央・茜「……」

武内P「……」

藍子「……っ! おっぱい!」

ペタペタペタペタ!

藍子「そ、そんな……無くなって――」


武内P・未央・茜「……」


藍子「――あっ、ふ!?」

藍子「ふおっ、ほ、ほあっ!? ほあっ!?」


未央・茜「……」

未央「――う~ん……むにゃむにゃ」

茜「――夕日に向かって……すぅ……すぅ」


藍子「……」


武内P「……!?」

藍子「あの」

武内P「……は、はい」

藍子「一つ、お聞きしたいんですけど」

武内P「っ!? な、何でしょうか……?」


藍子「富士山って、ここから遠いですか?」


武内P「……えっ?」

武内P「あっ、いえ、その……それ程遠くは無い、ですが」

武内P「あの……それが、何か?」


藍子「森ガールみたいって、言われますから♪」


武内P「待ってください!」

武内P「生きることを諦めないでください!」

藍子「大丈夫です♪」

武内P「ほ、本当……ですか?」

藍子「はい! 今にも、口からふわっとしそうですけど♪」

武内P「そ、その……先程の件に関しましては、ですね」

武内P「絶対に、誰にも言わないと約束s」


藍子「」

…ふわっ


武内P「高森さ――んっ!?」


…ひゅぽんっ!

藍子「――あっ、すみません。うふふ、ごめんなさい♪」


武内P「……!?」

藍子「あの」

武内P「……は、はい」

藍子「二人は、起きてました?」

武内P「そ、それは……」


未央「――はねてない! 髪が、外にはねてない!」


茜「結婚生活に、トラ――イッ!」


武内P「っ!?」

藍子「未央ちゃん……茜ちゃん……?」

未央「……いやまあ、寝言じゃないんだけどさ」

茜「これから、一緒に頑張っていきましょう!」

藍子「……」

未央「あーちゃんが悩んでる、ってわかって良かったよ!」

茜「一緒だったら、どんな困難も乗り越えていけます!」

藍子「二人共……! ありg」


茜「子供ですか!? そうですね、1チーム作れる15人は欲しいです!」


未央・藍子「……」

未央・藍子「おや?」


茜「監督とコーチは、私とアナタです! ボンバー!」


武内P「寝たふりをしていたら、本当に寝てしまって……!?」

  ・  ・  ・

茜「夜のスクラム、いきましょう!!」

茜「クラウチ! バインド!……セット!!」

茜「レディ……レディ……レディ……」


茜「ゴオオオォォォ――ッ!!」

ガバッ!

茜「……」


未央・藍子「……」

武内P「……」

茜「……」

茜「っ!?」バッ!

未央・藍子「……///」フイッ!

茜「っ!!?」バッ!

武内P「……!」

茜「……」


茜「今のは違います! 違いますよ!?」

茜「ドゥイットじゃありません! ありません!!」


未央「う……うん、そだね///」

藍子「茜ちゃん……は、はげし///」

武内P「やめてあげてください! やめてあげてください!」

未央「ふ、フルバックって……ねえ?///」

茜「ラグビーのポジション名の一つです!!」

藍子「だ、だ……ダイレクトタッチって///」

茜「それも、ラグビーの用語です!!」

未央・藍子「……そ、そっかぁ///」

茜「そうですよ!! そうですよね!?」

武内P「す、すみません……ラグビーは、よく……」


茜「……」


未央・藍子「……///」

武内P「……」

  ・  ・  ・

藍子・茜「……」ジイイッ!

未央「あーちゃん、茜ちん! 無理だって!」

藍子・茜「……」ジイイッ!

未央「こんなに見られてたら、眠れないって!」

藍子・茜「……」ジイイッ!

未央「それに、もうすぐ着くよ!? ねっ!?」

藍子「まだ時間はありますし、ドライブはどうですか?♪」

茜「良いですね! 私達で、ドライビングモールを形成しましょう!!」


武内P「……わかりました」


未央「ちょっ!? プロデューサー!?」


武内P「本田さん……頑張ってください」


武内P「夢を見るためには、時には回り道も必要ですから」



おわり


「……」


 体格差を考えると、上着だけで彼女の裸体を隠すには十分だろう。
 あとは、その状態でシャワールームに行って頂き、戦禍の傷跡を消す。
 着替えに関しては……いや、それは、後でどうとでもなる。


 ほぼ裸で汚れているアイドル。
 犠牲になった彼女の衣類。
 激臭のプロジェクトルーム。


 これらの問題を片付ける方が、先決だ。


「上着を置いて、一旦退室しますので……着たら、声をかけてください」


 そう言って、上着を床に起き、即座に踵を返す。
 急がなければ、誰か、来てしまうかも知れないのだから。
 決して、この部屋の臭いに耐えられなくなったからでは、ありません。
 ……ええ、決して。


「……し、しかし……!」


 ドアノブに手をかけた時、背中からそんな声が聞こえた。
 恐らくだが、私の上着が汚れてしまうと、遠慮をしているのだろう。
 彼女は、繊細で……それでいて、己を貫き通す、そんな面も持ち合わせている。
 そんな彼女を説き伏せるには、言葉ではなく――


「貴女に、私の漆黒の衣を捧げます」


 言の葉を用いるべきだろうと、そう、思います。


「ぴっ!?」


 驚く声が聞こえる。
 そして……ふと、思った。


 ――ワイシャツでも、良かったのでは?


 ……と。


「わ、我が友と戦場を潜り抜けてきた衣を……本当に、私に……!?」


 だが、もう遅い。
 今更「やはり、ワイシャツにしてください」とは、言える空気では無い。


「く……クックック……! これぞ、魂の絆の顕現よ!」


 言えない……言えません。


「……では……また、後ほど」


 そう、彼女に告げ、プロジェクトルームを退室する。
 閉じたドアの向こうから、嬉しそうな声が聞こえてくる。


「……」


 きっと、この言いようのない感情は、まだ廊下に漂う異臭のせいだろう。




おわり

合宿で小梅ちゃんの怖い話を聞いてPと一緒に寝たい蘭子をお願いします!

>>842
書きます


武内P「幽霊、ですか」

蘭子「ぴっ!?」ビクッ!

武内P「す、すみません」

蘭子「の、望むは天上の調べ! 地の底より這い出しものではない!」

武内P「えっ?」

蘭子「もっ……もう少し、高い声で喋ってください……!」

武内P「……は、はあ」


小梅「ご、ごめんね……お話してたら、怖がらせちゃって」


武内P「……」

蘭子「こ、此処は魂の錬成場! 我が城に非ず!」

蘭子「未知の不可視なるお、オバ、おばおば……幽霊が!」

小梅「せっかくの合宿だから……ね、寝るまでと思って……」

武内P「……なるほど、それで」

武内P「しかし……何故、私の部屋に」


小梅「ここが一番安全だ、って……あの子が」


蘭子「我が友よ! 共に、登る太陽を見届けようぞ!」


武内P「……」

武内P「あの……朝まで、ここに居るつもりですか!?」

蘭子「無論! 汝の纏う妖気こそ、この世ならざる者への剣!」

蘭子「漆黒の闇より潜みし亡者から、私を護りたまえ! お願いします!」

小梅「ここなら……大丈夫だから、で、出来ればお願いしたい……な」

武内P「まっ、待ってください!」

武内P「本気で、仰っているのですか!?」


小梅「や、やっぱり……駄目、だよね」


蘭子「そんな事言わんでよ――っ!」ピーッ!


武内P「……」

武内P「……仰っしゃりたいことは、わかりました」

蘭子「っ! ならば!」

小梅「ここで、い、一緒に寝ても……良いの?」

武内P「……いえ、それは、出来ません」

武内P「貴女達は――」


コンコンッ


蘭子「ひうっ!?」ビクッ!

武内P「……」

武内P「ノック……?」


小梅「……来た」

武内P「来た? 来たとは、一体?」

小梅「ぜ、絶対に……開けちゃ、駄目だよ」

武内P「いえ、ですが……」


コンコンッ


武内P「外で、待っているようなので」

…スッ

武内P「少し、待っていてください」


小梅「だ、駄目……! 開けたら……!」

蘭子「わ、我がとっ、とっとととっ、友――っ!」

コンコンッ

武内P「――はい」

ガチャッ!

武内P「――お待たせしました」

武内P「……」

武内P「誰も……居ない……?」


蘭子「う~っ……! うう~っ……!」ビクビク!

小梅「す……凄い」

蘭子「えうぅっ!?」ビクビク!


小梅「顔が、こ、怖いって……逃げていった、って……」

武内P「……すみません、お待たせしました」

武内P「風か何かの音だったようです」

蘭子「ぅう我が友――っ!」

ぎゅうっ!

武内P「かっ、神崎さん!? あの、離し――」

蘭子「片時も離れる事は無い! 無い無い無い!」

ぎゅううっ!

武内P「っ!? い、いけません! いけません、神崎さん!」

小梅「そうしてるのが……うん、一番安全かも」

武内P「安全では! 安全では、ありません!」

  ・  ・  ・

武内P「……落ち着かれましたか?」

蘭子「う……うむ///」

蘭子「……差し込んだ光に、惑わされてしまったわ///」

小梅「と、とっても……頼もしかった、よね」

蘭子「それ! もう……もう! もうっ!」

武内P「……はあ」


武内P「では、これで自分の部屋で眠れますね?」


蘭子「……」

小梅「……」

蘭子「えっ?」

蘭子「……クックック! その様な虚言には惑わされないわ!」

武内P「えっ? いえ、本気……なのですが」

蘭子「へっ?」

武内P「もう……今ので逃げたのです、よね?」

小梅「う……うん、気の弱い子は……行っちゃった」

武内P「でしたら、問題ありm」


小梅「でも……そうじゃない子は、まだ……居る、よ?」


武内P・蘭子「……」

小梅「今も、ドアの向こうで……」

武内P「あの、白坂s」


蘭子「私は、眠りにつくわ」

…ゴソゴソッ!


武内P「っ!? 待ってください、神崎さん!」

グイグイッ!

蘭子「我が友よ! この棺を開けてはならない!」

グイグイッ!

武内P「私の布団で寝ようとしないでください! 神崎さん!」

グイグイッ!

蘭子「やっ……やーあー! やーあー!」

グイグイッ!


武内P「……!?」

蘭子「わっ、わわっ、我が友よ!」

蘭子「我が魂は、安息を求め、此処に辿り着いた!」

蘭子「静寂が支配する長き道を歩み、既に魔力は尽きようとしている!」

蘭子「にも関わらず! 汝は、其の守護の領域へ踏み入る事を拒むのか!」

蘭子「……否! 我らの魂の絆とは! わ、私とプロデューサーは!」

蘭子「仲良し! 私! ここ! 寝る! 寝るのー! 寝るうううっ!」

ぎゅむんっ!


小梅「布団に……完全に、くるまっちゃったね」

武内P「……」

武内P「あの……神崎さん」

蘭子「う~っ……!」

武内P「……」


武内P「貴女のお気持ちは、十分に伝わりました」

武内P「……そして」

武内P「この様な状態で、部屋から放り出すわけにもいかない、と」

武内P「……そう、考えました」


蘭子「っ! じゃあっ!」

バッ!


武内P「私が、違う部屋で寝ます」ニコリ


蘭子「我が友!?」

小梅「え、えっと……それ、意味ない……よね?」

  ・  ・  ・

武内P「……では、私は押入れの中に居ますので」

武内P「何かありましたら、声をかけてください」


蘭子「……あ……あの」

蘭子「ごめんなさい……プロデューサー」


武内P「……いえ、お気になさらず」

武内P「存外……悪くは、ありませんから」


小梅「だけど、押入れで寝るなんて……まるで……」

蘭子「……うむ! 青き、機械仕掛けの獣!」

蘭子・小梅「……えへへっ」ニコッ


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「それでは……おやすみなさ――」


ドンドンッ! ドンドンッ!


蘭子「ぴっ!?」ビクウッ!

小梅「い……いっぱい、外に居るみたい」

蘭子「やー! もう、やー!」ブルブル!


ドンドンッ! ドンドンッ!


武内P「……」

武内P「少し、待ってください」


蘭子・小梅「えっ……?」


武内P「追い払ってこようと、そう、思います」

武内P「幽霊は……私の顔を怖がっている、のですよね?」

小梅「う、うん……そうだけど、でも……」

蘭子「プロデューサー! 無茶しないでください!」

武内P「いえ、これは、当然の事です」


武内P「笑顔の、ためですから」

武内P「そのためならば、私は……鬼になりましょう」


小梅「待って……外に居るのは……!」


武内P「私に何かありましたら……後は、お願いします」


武内P「……」

…ガチャッ!


武内P「何か、御用ですか?」ギロオオッ!!

  ・  ・  ・

ちひろ「プロデューサーさん、ご存知ですか?」

ちひろ「いつもの合宿所、変な噂が立ってる、って」

武内P「……噂、ですか」

ちひろ「はい、そうなんです」

ちひろ「……出るらしいですよ?」

武内P「……何が、ですか?」


ちひろ「それが……鬼が、出るらしいんです」


武内P「……」

武内P「……それは、また」

ちひろ「あーっ、信じてませんね?」

武内P「……すみません」

ちひろ「もうっ!……ゴホンッ! いいですか?」


ちひろ「――気付いたら、部屋から人数が減ってた」

ちひろ「――その子を探して、合宿所を歩き回ったそうなんです」

ちひろ「――……でも、何処にも居ない」

ちひろ「――何かあったんじゃ、って……ある部屋を尋ねると」


武内P「……出た、と」


ちひろ「はい。でも……朝起きたら、何事も無かったように全員元の布団で寝てて」

ちひろ「記憶も、姿形もハッキリしないのに……ただ、全員が覚えてる」

ちひろ「恐ろしい……鬼の顔を見た、って」


武内P「……」

ちひろ「とにかく、怖かった……って」

武内P「……そう、ですか」

ちひろ「全員、同じ夢でも見たんだと思いますけど……それにしたって」

武内P「……そう、ですね」

ちひろ「プロデューサーさんは、何か心当たりはありますか?」

武内P「心当たり……ですか」

ちひろ「はい。原因は、何だと思います?」

武内P「……そう、ですね」


武内P「幽霊のせい、でしょうか」



おわり

書きます


武内P「束縛、ですか」

未央「そう、束縛!」

武内P「あの……何故、その様な話に?」

卯月「えっと、一途とか心配性とか考えてたら……ですね」

未央「あれ? どこからが束縛なんだろ、って話になって」

武内P「……成る程」


凛「プロデューサーに、聞いてみようってなったんだ」


武内P「……」

武内P「しかし……私の考えで、良いのですか?」

未央「うんうん! とりあえず、身近な人から! ってね!」

卯月「あうぅ……私、結構束縛しちゃいそうで……」

未央「私は、そこまでしなさそうかなぁ……しぶりんは?」

凛「私? 束縛なんて、するわけないでしょ」


凛「私、サバサバしてるし」


未央・卯月「確かに」

武内P「……」


武内P「…………」

武内P「と、とりあえず……皆さんは、どこからが束縛だと思いますか?」

未央「えっ? そうだなぁ……あっ! 毎日電話したい、とか!」

卯月「ええっ!? それも、束縛になるんですか!?」

未央「さあさあ! プロデューサー、これはどう思う?」

武内P「……そう、ですね」

凛「もう、何言ってるの」


凛「友達だって、毎日電話したりするでしょ?」

凛「だったら、付き合ってるのにそうしないって、おかしくない?」


未央・卯月「確かに」

武内P「……」


武内P「…………」

武内P「で、では……毎日電話は……はい、セーフで」

未央「良かったね、しまむー! 束縛じゃないってさ!」

卯月「好きな人の声は、出来れば毎日聞きたいなぁ……な、な~んて!///」

未央「まあ、そうだよねぇ……忙しくてもさ、ちょっと位は、ね」

武内P「……そう、ですね」

凛「もう、何言ってるの」


凛「忙しいって、それは言い訳じゃない?」

凛「好きだったら、ちゃんと時間を作るものでしょ」


未央・卯月「確かに」

武内P「……」


武内P「…………」

武内P「そ、そうですね……時間を作るものだと、そう……はい」

未央「あっ、でもさ! 忙しい中時間を作ってくれるって、嬉しいかも!」

卯月「! 未央ちゃん、それです! 想像しただけで、嬉しくなりましたもん!」

未央「寝る前にさ、おやすみなさい、とか言って貰ったり!」

武内P「……そう、ですね」

凛「もう、何言ってるの」


凛「それって、時間を作ったとは言えないと思う」

凛「一時間は確保しないと、頑張ったとは言えないんじゃないかな」


未央・卯月「確かに」

武内P「……」


武内P「…………」

武内P「で、では……一時間は確保までは……笑顔ですね」

未央「でも、毎日一時間も話すって……地味に大変じゃない?」

卯月「私は大丈夫ですけど……大変な人も、居るかも知れませんね」

未央「そうだねぇ、無口な人だったら、話題に困りそう」

武内P「……そう、ですね」

凛「もう、何言ってるの」


凛「話題なんて、そこまで困らないと思う」

凛「お互いの、好きな所を言い合ってたらあっという間じゃない?」


未央・卯月「確かに」

武内P「……」


武内P「…………」

武内P「そ、そう……ですね、はい……一時間、そのような感じで……」

未央「あと、連絡欲しい時って……どんな時だろ?」

卯月「あっ! えっと……お仕事が終わった時、お疲れ様って……言いたいかも///」

未央「それだ! その言葉で、疲れを癒やす! だから、仕事が終わったら欲しい!」

武内P「……そう、ですね」

凛「もう、何言ってるの」


凛「そんなの、当たり前でしょ」

凛「当然、仕事終わりには『終わったよ』って連絡は欠かせないかな」


未央・卯月「確かに」

武内P「……」


武内P「………」

武内P「欠かせない、ですか……そう、ですか……」

未央「あとは……個別に、どこかに遊びに出かけた時とか?」

卯月「そうですね……楽しい雰囲気が伝わってくると、こっちも楽しくなりそうです♪」

未央「LINEとかでさ、写真送ってもらったりとか!」

武内P「……そう、ですね」

凛「もう、何言ってるの」


凛「写真を撮って送るなんて、普通の事じゃない?」

凛「だって、一緒に遊びに行って居ないなら、当然でしょ?」


未央・卯月「確かに」

武内P「……」


武内P「…………」

武内P「は、はい……写真を撮って、はい……そうですね」

未央「友達と楽しそうに写ってる写真とか、アルバムに入れて!」

卯月「あっ、異性の友達が居て、楽しそうだったら……ちょっと複雑かも知れません」

未央「あー、確かにそうだねぇ。でも、二人っきりじゃないなら、別に良くない?」

武内P「……そう、ですね」

凛「もう、何言ってるの」


凛「今、卯月は複雑かも知れないって思ったんだよね?」

凛「そういう思いをさせるのって、良くないんじゃないの」


未央・卯月「確かに」

武内P「……」


武内P「…………」

武内P「……では……異性の友人と出かけるのは……はい」

未央「でもさ? 自分も知ってる人とだったら、良いんじゃない?」

卯月「あっ、そうですね! それなら、大丈夫です!」

未央「共通の知り合いならさ、何の心配も要らないよね!」

武内P「……そう、ですね」

凛「もう、何言ってるの」


凛「そう思ってて、もしも何かあったら……凄く、ショックじゃない?」

凛「だから、区別無く、異性と一緒に出かけるのは全部無しにするべきだと思う」


未央・卯月「確かに」

武内P「……」


武内P「…………」

武内P「異性とは、出かけてはいけない……と……そうですか」

未央「まー、それが一番無難なのかもねぇ」

卯月「で、でも……その方が安心ですね……えへへっ!」

未央「仕事中はしょうがないにしても、プライベートだからねぇ」

武内P「……そう、ですね」

凛「もう、何言ってるの」


凛「仕事中でも、異性との会話は最低限にするべきだと思う」

凛「仕事中だからって、変に楽しそうにしてたら、嫌じゃない?」


未央・卯月「確かに」

武内P「……」


武内P「…………」

武内P「あの……一度、話をまとめても……よろしいですか?」

未央「オッケー!」

卯月「考えてみたら……結構、難しいですね」

武内P「皆さんの中で、先程挙げられた事項は……」

武内P「束縛には、ならない……と?」

凛「もう、何言ってるの」


凛「入るわけないでしょ」

凛「今のは、当たり前の話だから」


未央・卯月「確かに」

武内P「……」


武内P「…………」

武内P「で、では……もしも、今のが破られた場合は……?」

未央「えっ? うーん、そうだなぁ……謝る、とか?」

卯月「もうちょっと、大らかになる……でしょうか?」

未央「うん。今のだと、ちょっと厳しいかもしれないもんね」

武内P「そうですよね!」

凛「もう、何言ってるの」


凛「ごめん……ちょっと、わからないんだけど」

凛「当たり前の事に、厳しいも何も無くない? 違う?」


未央・卯月「確かに」

武内P「……」


武内P「…………」

武内P「で、では……質問を変えましょう……笑顔です」

未央「どんと来い!……って、何で笑顔、って言ったの?」

卯月「はいっ、島村卯月、頑張ります♪……確かに、どうして笑顔、って?」

武内P「皆さんが、相手にそうしろと言われた時……」

武内P「……どう、思われますか?」

凛「もう、何言ってるの」


凛「最初から、そういう話でしょ?」


未央・卯月「えっ?」

凛「えっ?」


武内P「……」

武内P「えっ?」

武内P「あの、渋谷さん……?」

未央「しっ……しぶりん?」

卯月「りっ……凛ちゃん?」

凛「えっ、何? 私、何か変なこと言った?」

武内P「渋谷さんは……先程の事をされても、束縛と思わない、と?」

凛「もう、何言ってるの」


凛「思うわけないでしょ」

凛「私を何だと思ってるの? そんなに心が狭くないから」


未央・卯月「……」

武内P「……」


武内P「笑顔です」

凛「ねえ、未央。未央って、異性の友達が多いよね?」

未央「ま、まあ……うん、そうだね」

凛「付き合った相手も同じくらい異性の友達が居るとして、さ」

未央「……うん」

凛「相手が素敵なら素敵な程、不安になると思う」

未央「確かに」


凛「ねえ、卯月。私、卯月の笑顔って輝いて見える」

卯月「えっ!? あ、ありがとう……ございます///」

凛「付き合った相手が、卯月程素敵な笑顔じゃないにしても、さ」

卯月「……はい」

凛「自分以外の異性に、笑顔を振りまいてたら嫌じゃない?」

卯月「確かに」


凛「ね?」


未央・卯月「確かに!」


武内P「……」

武内P「…………」

武内P「で、では……その、ですね」

武内P「束縛とは、具体的に……どのようなものだと、考えていますか?」

凛「えっ、私?」

武内P「はい」

凛「うーん……ちょっと、難しいけど」


凛「まず、仕事は辞めてもらう」


武内P「成る程」

武内P「……」

武内P「まず!?」

武内P「あ、あの……まず、仕事を辞めさせるのですか!?」

凛「ちょ、ちょっと! 束縛するなら、の話だから!」

武内P「……す、すみません」


未央「でも……それなら、色々と安心かも」

卯月「はい……確かに、そうかもしれません」


武内P「ほ、本田さん!? 島村さん!?」


未央「えっ、あ、何? ごめん、ちょっと考え事してて」

卯月「す、すみません、私もです……あの、何ですか?」


武内P「……い、いえ」

武内P「何でも……ありません」

凛「それで、次になんだけど」

武内P「待ってください! もう、この話はやめにしましょう!」

未央「まあまあ! 良いじゃん、プロデューサー!」

卯月「そうですよ! 今後の、参考になるかも知れませんから!」

武内P「何のですか!?」

未央「というわけで、しぶりん! ちょいと聞かせておくれ!」

卯月「お願いします! 島村卯月、頑張ります♪」

武内P「何をですか!?」

  ・  ・  ・

凛「――と、ここまでやったら、束縛かなって思う」

未央「……成る程」

卯月「……そこまでやったら、束縛になるんですね」

未央「つまり、その一歩手前なら束縛にはならない、と」

凛「もう、何言ってるの」


凛「なるわけないでしょ?」

凛「プロデューサーも、そう思うよね?」


武内P「っ!?」ビクッ!

武内P「……!……!」

武内P「…………」


武内P「はい、そうですね」

未央「なーんだ! プロデューサーに聞くまでもなかったね!」

卯月「も、もう、未央ちゃん! その言い方じゃ、失礼ですよ!」

武内P「い、いえ……お気になさらず」

武内P「ですが、その……相手が嫌がる事は、してはいけませんよ」

凛「もう、何言ってるの」


凛「人が嫌がることをしちゃいけないなんて、当たり前でしょ」

凛「逆に、自分がされて嬉しいと思う事を相手にするべきじゃない?」


未央・卯月「確かに」

武内P「待ってください!」

武内P「良い事を言っているようで、とても恐ろしい事を言っています!」

未央「ほほう! つまり、しぶりんは束縛されても良いって事?」

凛「良いとは言わないけど……まあ、悪くないかな」

卯月「でも……束縛しないよう、気をつけないといけませんね!」

武内P「……そう、ですね」

凛「もう、何言ってるの」


凛「相手が、束縛されても構わないって人なら、良いんじゃない?」

凛「……まあ、私は束縛なんてしないと思う」


凛「私、サバサバしてるし」


武内P「……」


武内P「はい、そうですね」



おわり

この四人のコント安定感ある

>>906
四姉妹の末っ子と話してて、姉どもが嫉妬する話もいい

>>908
書きます


武内P「レッスンのメニュー、ですか」

慶(ルキトレ)「はい……確認して貰えますか?」

慶「その、私が作ってみた……んですけど」

武内P「……成る程、わかりました」

武内P「確認させていただきます」

慶「おっ、お願いします!」


武内P「……」

ペラッ……ペラッ……


慶「……!」ドキドキ!

武内P「……こちらのメニューは、全て御自分で?」

慶「そう、ですね……姉に相談しながら作りました」ドキドキ!

武内P「……成る程」

ペラッ……ペラッ……

慶「ど、どうでしょうか?」ドキドキ!

武内P「そう、ですね……問題は、無いと思います」

ペラッ……ペラッ……

慶「ほっ、本当ですか!?」パアッ!


武内P「ただ……一つだけ、気になる点が」


慶「っ!」ドキッ!

慶「なっ、何が……気になったんでしょうか!?」

武内P「あ、いえ……問題という訳では、無いのですが」

慶「問題じゃ無いけど……気になった……?」

武内P「はい」


武内P「――確かに、こちらのメニューは良く出来ています」

武内P「ですが、勿体無い、と……そう、思う点が」


慶「も、勿体無い? 時間の使い方とか、でしょうか?」


武内P「貴女の――貴女自身の、個性です」


慶「私の……個性……?」

武内P「貴女は……そうですね、まだ、新人のトレーナーです」

武内P「経験も浅く、年齢も、アイドルの方達と離れていません」


慶「……」


武内P「……ですが」

武内P「貴女は、他のトレーナーの方と比べて――」

武内P「プロジェクトメンバーの方達と、距離が近いように見えます」

武内P「レッスン外での、個人的な交流等有るとも、聞いています」


慶「は……はい」

慶「未央ちゃんには……ルキちゃん、ってあだ名も貰ったり」


武内P「――他のトレーナーの方には無い部分」

武内P「アイドルの方と距離が近く、共に成長していく立場」

武内P「……そう言った点をメニューに活かす事は、可能でしょうか?」


慶「!」

慶「成る程……新人だから出来ない……じゃなく」

慶「新人だから出来る……を探す、って事ですね!」

慶「もっと、本人とお話して、最適なメニューを……!」


武内P「どう、でしょうか?」


慶「やります! やってみせます!」

慶「……申し訳ありません! メニュー、練り直してきます!」


武内P「了解しました」

武内P「すみません、お手数をおかけしてしまって」


慶「そんなっ、謝らないでください!」ワタワタ!

慶「全然……全然、問題ありませんから!」

武内P「他のトレーナーの方も、本人と相談してメニューを決めています」

武内P「ですが、貴女は……そこから、一歩踏み出せる」


慶「はいっ!」


武内P「頑張ってください」


慶「はいっ、任せてください!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「……」

武内P「アイドルに、興味はありませんか?」


慶「はいっ!?」

  ・  ・  ・

慶「――っていう事があってね!」


明(トレーナー)「……」

聖(ベテトレ)「……」

麗(マストレ)「……」


慶「言いにくい事も、友達としてなら言ってくれたりして!」

慶「今度、買い物に遊びに行く約束もして!」


明・聖・麗「……」

慶「プロデューサーさんもね!」

慶「――何かありましたら、いつでも来てください」

慶「なんてね! いつでも、って!」


明・聖・麗「……」


慶「怖い人かも、って思ってたけど……違って」

慶「凄く、親身に話を聞いてくれて……じゃなくて!」

慶「とにかく! すっごくね! やる気が出てね!」


明・聖・麗「……」

慶「なんだか……そう、キラキラ」

慶「トレーナーとして、頑張っていこう、って!」

慶「世界が、キラキラして見えるようになったの!」


明・聖・麗「……」


慶「そ、それでね……? ちょっと、聞きたいんだけど」

慶「その……プロデューサーさん、って」

慶「今、特定の……って、ごめん! なんでもない!」


明・聖・麗「……」


慶「今は、トレーナーとして……頑張らないと!」

  ・  ・  ・

麗「第三回、トレーナー会議を始める」

聖「議題は……一回目、二回目と同じ」

明「……私の時も、こんな事してたんですか?」


麗・聖「うむ」


明「……」

麗「早速だが、対策を考えよう」

聖「明は、何かあるか?」

明「……ちなみに、前回出た対策とかは?」


麗・聖「無い」


明「……」

麗「全く……プロデューサー殿も困ったものだ」

聖「本当に……罪な男」

明「姉妹……四人揃って」


麗・聖・明「……」


麗「まあ、全てにおいて、私が一番隣に立つに相応しいが?」

聖「今、隣に立っていないのは、相応しくないという証明では?」

麗「あ?」

聖「お?」

麗・聖「ん?」


明「はい、ストップ! ストーップ!」

明「今は、私達が言い争ってる場合じゃないでしょう!?」

麗「……まあ」

聖「……確かに」

麗「私達が、ここで足を引っ張り合っても……意味が無い」

聖「そうしている間に……縮めようのない距離が生まれるかもしれないし、な」

明「……」


明「スタート!」


麗・聖「ん?」


明「1・2・3・4! 5・6・7――」


麗・聖「……」


明「――冗談です」

明「ただ……慶は、まだ19歳」

明「そんなに焦る必要は、無いと思います」

麗「おい、それはどういう意味だ?」

麗「28歳の私は焦ったほうが良いと、そう言っているのか?」

明「そういう意味でなく!」

聖「むしろ、焦っていなかった方が驚きだ」

聖「なあ、明もそう思うだろう?」

明「そういう振りはやめてください!」

麗「焦る必要が無かっただけだ!」

聖「なら、どうしてその歳で独り身なんだ?」

麗「フッ! 忙しさにかまけていたら、誕生日を忘れていただけだ!」

聖「ハッ! 夏だからと言って、怖い話をする必要は無いぞ?」

麗「だが、プロデューサー殿は覚えていた! 私の誕生日を!」

麗「――キュンとした!」

聖「それが、自分だけだとでも?」

麗「何?」

聖「私の誕生日も覚えていた! そして、プレゼントも!」

聖「キュン?……ハッ! キュンキュンした!」

明「あの……前までも、こんな感じで?」


麗・聖「うん」


明「……」

明「それと……言おうか迷ったんだけど」

麗「む? 何だ?」

聖「遠慮する必要はない」

明「今回が、第三回で……第二回が、二人で?」

麗・聖「ああ」

明「それじゃあ……第一回は?」

麗「何を言っている。そんなもの――」


麗「――お父さん、お母さんとに決まっているだろう」


明「家族会議が、第一回!?」

明「会議というか、それは相談!」

聖「ちなみに……どの様な内容の話が?」

麗「そうだな……」


麗「お母さんは、どうしてお父さんと結婚しようと思ったか」

麗「お父さんは、お母さんのどんな所が好きになったのか」

麗「そこから、その時の私に、特定の相手が居るか……等」

麗「聞いていて、途中でスポーツドリンクになりたくなった」

麗「せめて、誰かの渇きを癒やして消えてなくなりたいと思った」


聖・明「……」

麗「何故、私はトレーニングをマスターしてしまったのだろう」

麗「何故、私は恋愛をマスターしようとしなかったのだろう」

麗「ダンスレッスンより、恋のレッスンがしたい! 出来ない!」

麗「私だって踊りたいさ! 熱く、激しいランバダを!」


聖「ランバダ……男女ペアで踊る……」

明「かなり密着度が高い……あれですね」


麗「……すまない、取り乱した」


聖・明「……いや、大丈夫」

麗「私の年齢でも、アイドルとして頑張っている者も居る」

麗「いや、私より年上のアイドルだっているんだ」

麗「彼女達は……私に、勇気をくれる」

麗「だから、セーフ……まだ、セーフ……よし、セーフ!」


明「とっ、とにかく!」

明「慶が私情を挟んで、仕事に支障が出ないようにしないと!」


聖「……ああ、そうだな」

聖「つまり、第二回の時に出た結論と、同じという訳だ」


明「えっ?」


聖「――良い感じになりそうになったら、邪魔をする」


明「……」

明「えっ?」

明「ねえ……そんな事してたの?」

麗「ん? してたぞ?」

聖「ああ、してたしてた」

明「ノリが軽い!」

麗「ならば、手をこまねいて見ているのか?」

聖「慶はまだ十代、勢いは相当なものだろう」

明「……」

明「……あ――」


明「姉より優れた妹など、存在しない!」


麗「フッ……やはり、私達は姉妹だな」

聖「ああ……同盟成立、だな」

明「ええ……頑張りましょう」


麗・聖・明「笑顔で」

  ・  ・  ・

ちひろ「最近、皆の上達ぶりが凄いですよね」

武内P「ええ……本人達の努力もそうですが」

武内P「トレーナーの方達も、頑張ってくれているようですから」

ちひろ「はい、皆さん……とても忙しそうにしてますもんね」

武内P「……」

ちひろ「? どうかしたんですか?」

武内P「あ、いえ……その……ですね」


武内P「最近……トレーナーの方達に、避けられている気がして」

武内P「気のせいだと思うのですが……その」

武内P「誰かと話していると、必ず他の誰かが呼びに来るのです」


ちひろ「……」

ちひろ「ま、まあ! 偶然ですよ、偶然!」

武内P「……だと、良いのですが」

ちひろ「大丈夫ですよ、プロデューサーさん!」


ちひろ(……プロデューサーさんは、知らない)

ちひろ(彼女達の、水面下での激しい戦いを)

ちひろ(トレーナーさん……青木姉妹の、足の引っ張り合いを)

ちひろ(でも……それで良いの)

ちひろ(アイドルと、プロデューサーじゃない――)

ちひろ(――立場的に、セーフな人たちが潰し合ってる)

ちひろ(それは……つまり――)


ちひろ「全部、順調ですから♪」



おわり


「……」


 ダンスレッスン終了後の、クールダウンストレッチ。
 これをしておくだけで、疲れが残りにくいんだよねー。
 カリスマJKアイドルは、ヘバってる暇なんて無いし。
 いつだって、チョー最高の笑顔で、ファンの声援に応えなきゃ★


「……」


 だけど……そのアタシの妹――莉嘉の様子が、最近ちょっと変。
 前までは、ストレッチをしながらもギャーギャー言ってて、
トレーナーさんに怒られたりしてたんだケド、ね。
 でも、ちょっと前からそんな事は無くなって……今も、黙ってストレッチをしてる。


「……」


 理由は……まあ、わかってる。
 莉嘉が、346プロダクションに所属して、最初に参加した企画。


 シンデレラプロジェクトの解散時期……が、告げられたから。


「……」


 シンデレラプロジェクトは――『女の子の輝く夢を叶えるためのプロジェクト』……。
 メンバーの皆は、その目的の……ううん、それ以上の輝きを見せるまでに成長した。
 うかうかしてたら、今度は、アタシがバックダンサーに……って、それは無いか。
 後輩達に簡単に追い抜かされる程、アタシはゆっくり歩くつもりは無いしね★


「……」


 解散時期を聞いて帰ってきた日の莉嘉は――まるで、あっけらかんとしてた。
 きらりちゃんから、解散の時期については、前もって聞いてたんだよね。
 それで、聞いて帰ったその日は落ち込んでるかもしれないから、見てやって、ってさ。
 きらりちゃんの、ああいう所はアタシも見習わないと……じゃなくて!


「……」


 とにかく!
 莉嘉が、何を考えてるかがわかんない!
 前までは、顔を見ればすぐに何を考えてるかわかってたのに、サッパリ!
 何か……思いつめてなきゃ良いんだケド。


「……」


 ……うん。


 ウジウジ考えてるなんて、アタシらしくない!


「莉嘉ー? 帰り、どっか寄って帰らない?」


 そう言ったアタシに、莉嘉のヤツってば、


「えっ? デート?」


 なんて返してきて……ホント、誰に似たんだろ。

  ・  ・  ・

「へっへー! お姉ちゃんのナゲット、一個もーらいっ☆」


 莉嘉はそう言うと、アタシの返事を聞く前に、
ひょいと手を伸ばしてナゲットを口に放り込んだ。
 ニコニコと、満面の笑みを浮かべる莉嘉。
 その表情のどこにも、暗い感情は感じられない。


「太るよー?」
「成長期だからダイジョーブ! だから、もう一個食べてもぉ――」
「ダーメ。アタシの分が無くなっちゃうでしょ」
「太るよー?」
「確かに。これ以上胸が大きくなったら、モデルの仕事が減っちゃうカモ」
「あっ! じゃあ、その時はアタシがモデルの仕事変わってあげる!☆」


 話してても、全然フツー。
 むしろ、前よりも元気が良いくらい。


「――ねえ、莉嘉」


 声のトーンを変えて、言う。
 それで、莉嘉も察したのか、


「――うん……何? お姉ちゃん」


 と、さっきまでとは違う――アイドルの顔になった。
 今までアタシが見てきた……アタシを見てきた、莉嘉じゃない。
 それにちょっと驚いて、シェイクを一口だけ飲む。
 そして、トレーにカップを置いて、


「シンデレラプロジェクトの解散まで、もう三ヶ月を切ったよね」


 本題を切り出した――



「あっ、なーんだ! その話?」



 ――んだ、ケド……えっ!? 軽くない!?


「もーっ! 急に真面目モードになるから、何の話かと思ったじゃん!」


 莉嘉は、そう言いながら、「もーらいっ☆」と、アタシのナゲットの二個目を頬張った。
 それを咎めるには、呆気にとられすぎていて、タイミングを逃がす。


「お姉ちゃん?」


 言葉を失うアタシを見て、莉嘉は視線を彷徨わせ、


「はいっ、お返し! ポテトだけど……あーんっ☆」


 自分のトレーの上のポテトを一本つまみ、食べさせようとしてきた。


「ちょちょちょ……ちょっとタンマ!」


 そう言って、ポテトから逃げるように、体を引く。
 慌てるアタシを不思議そうに見つめながら、
莉嘉は、行き場を失ったポテトをパクリと口に咥えた。


「お姉ちゃん、どうしたの? なんか変だよ?」


 その上、アタシを心配するような事まで、言ってくる。


「莉嘉、アンタ……プロジェクトの解散に関して、どう思ってるの?」


 自然と、口調が強くなる。
 だって、莉嘉はシンデレラプロジェクトを本当に大切にしてる様に見えたし、実際にそうだったと思う。
 家でも、プロジェクト内での出来事を楽しそうに……本当に、楽しそうに語ってた。
 それなのに……この反応は、何なんだろう。


「へっ?」


 わかんない。
 アタシ、莉嘉が何考えてるか……わかんないよ。



「チョー寂しいよ」



 莉嘉は、そう言って、シェイクを飲んだ。


「……でも、もう決まっちゃってるんだもん」


 そして、ほんの一瞬だけ、悲しげな表情を見せ、



「――だったら、カッコカワイク! パーッと、最後まで楽しみたいじゃん☆」



 そんな悲しみを吹き飛ばす程の、笑顔を浮かべた。
 顔の横のピースサインが、驚く程キマってる。


「カッコイイじゃん、莉嘉」


 アタシが心配する必要なんて、どこにも無かった。
 莉嘉は、アタシが思ってる以上に、成長してた。
 それに気付かなかったのがちょっぴり悔しくて……でも、それ以上に嬉しい。
 ああ……ヤバい、テンションアガってきた。


「トーゼン!」


 アタシの妹は、


「アタシは、カリスマJCアイドル、城ヶ崎莉嘉だからね☆」


 サイコーだ!


「成る程ね……だから、最近レッスンも真面目にやってるんだ」
「アタシはいつだって真面目ですぅ~!」


 なんて言いながら、笑い合う。


「アンタの事だから、解散したくなーい、ってストライキするかと思った」
「もっ、もーっ! その話はもうしないって約束したでしょー!?」
「アハハッ、ゴメンゴメン★ ナゲット、もう一個食べる?」
「えっ、良いの!?」
「太るよー?」
「成長期だからダイジョーブ☆」


 こうしてる分には、全然お子様って感じなんだけど、ね。
 でも、アタシが見てない所で、いつの間にか大きくなっちゃって。
 これも、アイツのおかげなのかな。
 ……結構、やるじゃん。


「……」


 シンデレラプロジェクトに、今まで外から関わってきて。
 たまに、もどかしい思いをさせられながら、ずっと見てきて。


「あっ、そうだ! ねえ、お姉ちゃん」
「ん、何?」


 色々あったケド、こんなに立派に成長したんだよね。
 アイツに……見守られながら。



「お姉ちゃんって、Pくんのコト好きなんだよね?」



 ……。


「はっ? えっ、ちょっ……はあっ!?」


 な、何を急に言い出すの、アンタ!
 アタシが、アイツを!?


「えっ? 違うの?」


 何で!?


「どうしてそう思うワケ!?」


 それに、何で急にそんな話になったの!?


「えっ? だって、よくプロジェクトルームに来てたし」


 それは、違……!


「そう言うのじゃないって!」


 マジで!


「えっ、本当に?」
「本当に! もうっ、怒るよ!?」


 アタシは、シンデレラプロジェクトのために顔を出してたの!


「……なーんだ、つまんないの」
「つまんなくない。変なコト言わないでよね」


 アタシはアイドルで、アイツはプロデューサー。
 莉嘉が居なかったら、接点もあまり無い。
 あっ、そう考えたら……解散したら、もっと顔を合わす機会が減る、よね。
 まあ……だから、どうって話じゃないんだケド。


「……」


 気持ちを落ち着かせるため、シェイクを――



「お姉ちゃんとPくん、両想いだと思ってたのに!」



 ――口に――


「へへっ! な~んちゃっ――」


 ――含んだら、



「んぶふうっ!?」



 ――むせた。


「おっ、お姉ちゃん!?」
「うえっほ! おっほ! ごほっ! ごっほ!」
「だっ、大丈夫!? コレ! はい、紙ナプキン! コレ使って!」


 左手で口元を抑えながら、右手で差し出された紙ナプキンを受け取る。
 そして、極力メイクが崩れないよう、吸い取るようにして拭く。
 莉嘉は、椅子から立ち上がってアタシの横に来て、背中をさすってくれる。
 言いかけた言葉から察するに、ほんの、冗談のつもりだったんだろうね。


「ごっ、ゴメンね!? こんなに驚くと思わなくて!」
「けほっ……っこほっ……!」


 アタシは、返す言葉がなかった。
 だって、何でこんなに驚いたのか、自分でもわかんないし。


「う、うん……大丈夫……けほっ」


 シンデレラプロジェクトが解散したら、アタシはどうするんだろう。
 ハッキリとわからないケド……でも、これだけは言っておかなきゃ。


「今の、絶対……絶対! 誰にも言っちゃ駄目だからね!?」



おわり



これが最後のスレになるんだったか?寂しいなぁ・・・
いつまでも見ていたかった

無防備すぎて普通にパンツとか見えてPに注意されても、気にしない杏ちゃんお願いします!

>>953
前スレより

>>904
この流れのラストが浮かびました
最長でも、

武内P「さいきっく・おいろけビーム」
武内P「さいきっく・おいろけビーム」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509196255/)

これを立てて丁度1年になる、

2018/10/28(日)

の時点で埋めてるスレまでとします
多分、それが一番アイドルマスターっぽいので


ということなので終わるのは次々スレあたりじゃないかな

>>955
書きます


武内P「事務所は、自宅ではありません」

杏「そりゃそうだよ」

武内P「はい」

杏「自分の家だったら、杏はもっとリラックスしてるしね~」

武内P「そうですか」

杏「というわけで、おやすみなさ~い」


武内P「寝る前に、ズボンを穿いてください」


杏「えー?」

杏「別に、それくらいよくなくなくなくな~い?」

武内P「双葉さん」

杏「良いじゃんか、ズボンくらいさ」

武内P「良く、ありません」

杏「シャツにパンツ! それが、私のオフスタイル! どや!」


武内P「事務所では、オンでお願いします」


杏「えー?」

杏「どうして、ズボンを穿かなきゃいけないの~?」

武内P「下着が、見えてしまいます」

杏「杏はそんなの気にしないってば」

武内P「いえ、ですが」

杏「もしかして、プロデューサーは杏のパンツが気になるの~?」ニヤニヤ


武内P「? はい」


杏「……」

杏「お、おう」

杏「なんか、やけに素直じゃんか」

武内P「そう、でしょうか」

杏「でもさ、杏のパンツなんか気になるものかなぁ」

武内P「はい、当然です」

杏「と……当然?」


武内P「双葉さんは、小柄ではありますが、17歳です」

武内P「気にするな、という方が……無理があるかと」


杏「……」

杏「ふ、ふーん?」

杏「……そういうものかねぇ~」

武内P「はい。ですので……」


杏「だが断る!」


武内P「えっ?」


杏「この双葉杏の最も好きな事は、だらける事!」

杏「そのためなら、ズボンを穿けというお願いにも『NO』と言うのだ~!」

杏「はーっはっはっは!」

杏「……それじゃあ、そういう事で……おやすみなさ~い」


武内P「……」

武内P「ズボンを穿くのが面倒だ、と……そういう事でしょうか?」

杏「うんうん、そゆ事~」

武内P「……」

杏「もー、そんなに気になるなら、プロデューサーが何とかしてよ」

武内P「えっ?」


杏「杏は寝てるからさ、プロデューサーがズボンを穿かせる」

杏「これでどっちもハッピー! ねっ、名案でしょ?」


武内P「……」

  ・  ・  ・

杏「……いやぁ、まさか承諾するとは、ねぇ」

武内P「……」

杏「あぁ、はいはい、わかってるって」

杏「さすがに、そこまでするって言われちゃあ……ね」

武内P「……では、失礼します」

杏「う~い」


ガチャッ!


きらり「おっすおっす! 今日も、いーっぱい……」


武内P・杏「……」


きらり「……にょわー」


武内P・杏「誤解です(だよ)!」

きらり「あっ、ご、ごめんにゃーしゃー……!」オロオロ

きらり「きらりん、ちょおっとタイミングが悪かったにぃ……!」オロオロ

きらり「にっ、二時間くらい、フラフラハピハピしてくるゆ!?」オロオロ


武内P「待ってください! 違います!」

杏「きらり、絶対誤解してるよね!?」


きらり「えっ? ご、誤解……?」


武内P「これは、ズボンを穿かせていたのです!」

杏「そうだよ! 脱がせようとしてたんじゃないってば!」


きらり「……」

きらり「……事後……!?」

…フラッ


武内P・杏「もっと誤解です(だよ)!」

きらり「そっ、そうだよねぇ……うんうん……!」オロオロ

きらり「杏ちゃんもぉ、17歳の乙女だもんねぇ……!」オロオロ

きらり「あっ、よっ、用事! きらりん、用事を思い出しました!」オロオロ


武内P「待ってください、諸星さん!」

杏「これは、プロデューサーがパンツが気になるって言ったからで!」


きらり「……」

きらり「……パンツを見せてた、って事ぉ……!?」

…フラッ


武内P・杏「違います(うってば)!」

きらり「ぴ、Pちゃんも男の人だもんねぇ……!」オロオロ

きらり「にょわにょわ……杏ちゃん、だいた~ん……!」オロオロ

きらり「おっ、おお、お口チャーック! きらりん、誰にも言わないゆ!」オロオロ


武内P「諸星さん! 口は平気ですので、どうか聞く耳を!」

杏「杏がズボンを穿かずに居たから、穿きなさいって、ね!?」


きらり「えっ?」


武内P「はい! それで、面倒だから私に穿かせろ、と!」

杏「だからさ、いかがわしい事なんてな~んにもしてないよ!」


きらり「そっ……そうなのぉ~……?」


武内P・杏「……!」コクコクコクコク!

きらり「じゃ、じゃあ……Pちゃんと杏ちゃんが……その」

きらり「事務所で、二人っきりだから、えっとぉ……」

きらり「……にょ、にょわにょわしてたりとかは……?」


武内P「ありません!」

杏「だーから、無いって!」


きらり「……」


武内P「諸星さん。私を……信じてください」

杏「そもそも、プロデューサーに、そんな度胸有るはず無いっしょ?」


きらり「あっ! 確かに、杏ちゃんの言う通りだにぃ!」


武内P「……」

きらり「ごっ、ごめんにぃ! きらりん、勘違いしちゃってた!」

武内P「……いえ、問題ありません」

杏「全く……焦ってるからって変な方向に考えすぎだって」

きらり「でっ、でもでもぉ~!」


杏「大体さ、パンツなんかスカート穿いてたら普通に見えるじゃん」

杏「ほれ、こんな風にさ」

ピラピラッ!


武内P「ふっ、双葉さ――……っ!?」

きらり「あっ、杏ちゃ――……っ!?」


杏「?」

ピラピラッ!

杏「ん? 二人共、固まっちゃって……どしたの?」

杏「パンツ見たからって、そんなに驚くこと無くない?」

ピラピラッ!


武内P「もっ、申し訳ありません!」バッ!

きらり「あっ、杏ちゃん! ダメダメ!」ワタワタ!


杏「もー、二人共焦りすぎだって」

杏「パンツ見られるくらい、別になんとも……って」

杏「やけに……スースー……」


武内P「申し訳ありません! 申し訳ありません!」

きらり「ぱっ、パンツは……見えてないゆ!」


杏「……」

杏「あ、やべ」

武内P「諸星さん! お願いがあります!」

きらり「なっ、何!?」

武内P「私の顎を打ち抜き、記憶を消してください!」

きらり「にょわっ!? そっ、そんなの無理無理ぃ!」

武内P「脳を揺らせば、可能性は十分にあります!」

きらり「だ、だけど……それじゃ、Pちゃんが!」

武内P「大丈夫です! 私を信じてください!」

きらり「う……うん……きらりん、やってみるにぃ!」

武内P「お願いします!」

きらり「い、行っくよぉ~! きらり~ん……」


きらり「――アタック」

コッ

武内P「」

…ドサッ!


杏「えっ……と」

杏「なんか……ゴメンね?」

  ・  ・  ・

武内P「……ん」

きらり「あっ、Pちゃん! 気がついた?」

武内P「……諸星さん?」

杏「の、膝枕だよ~」

武内P「っ!? す、すみませ――」

きらり「あっ! まだ寝てなきゃメッ、だゆ!」

ガシィッ!

武内P「ぐうっ!? なんてパワーだ!」

きらり「おとなしく、まだゴローンってしててくだしゃー!」

武内P「……」

武内P「あの……何故、この様な状況に……?」

きらり「え、えっと、それはぁ~……」

杏「まあまあ、そんな細かい事は良いじゃんか」

杏「プロデューサーは働きすぎなんだから、たまにはダラけないと」

武内P「いえ……ですが」


武内P「事務所は、自宅ではありませんから」


杏「でもさ、自分の家よりリラックス出来ないとは限らないよ?」


杏「……ってな訳で、杏も向こうでゴロゴロするよ」

杏「きらりの膝枕は、プロデューサーが使ってるしね~……ふわぁあ……」


武内P「ですが……あの、双葉さん」

武内P「寝る前に、ズボンを穿いてください」


杏「もうパンツは穿いてるから、問題なーい!」


武内P「……」

武内P「もう?」



おわり

スレの残り的に、一旦締めておきます

こんなくだらないもん最後まで読んでくれてありがとう

2018/10/28(日)までは書こうと思います

解散ネタは、

・スレが立った順に読んだら、逆から読んでしまう
・ネタ内の解散までの残り期間と、この流れの残り期間を合わせている

ので、完全に現行で追ってくれている人向けのやつです
兎にも角にも、お付き合い頂けたら幸いです


次スレ

武内P「ムラムラ、ですか」
武内P「ムラムラ、ですか」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509540801/)

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