※概要


・千早と春香がのんびりTCGの話をするSSです。
・毎日更新したい。
・筆者はミリPなのでミリの子が出るかもしれないです。
・筆者がやったことあるTCGは遊戯DMヴァイスVGくらいなので知識に偏りあります。
・ヴァイスの話メインで行こうと思ってます。

【カードゲームの始め方】


千早「それで、TCGを始めるには何を用意すればいいのかしら？」

春香「それはね……」

千早「ごくり」

春香「ズバリ『同じTCGをやる友達』です！」

千早「そうなの？」

春香「うん、やっぱりTCGは対戦相手が居ないとね、始めたばかりの時ルールを教えてもらえるし、余ったカードを交換したり貰ったり、デッキの調整を手伝ってもらえるし」

春香「それにやっぱり友達とやるのが一番楽しいよね！」

千早「……」

千早「意外とハードルが高いのねTCGって」

春香「え？ 何か言った？」

千早「なんでもないわ」

【始め方その2】


千早「私は同じTCGをやる友達は春香が居るから大丈夫として」

春香「そ、そんな……春香さんが頼れる素敵で可愛い友達なんて照れちゃうよ千早ちゃん……」

千早「次に何を用意すればいいのかしら？」

春香「次に必要なもの……それは……」

千早「ごくり」

春香「『スリーブ』です！」

千早「……」

千早「ねぇ春香 カードゲームなのにカード買わなくていいの？」

春香「いいんだよ、これで」

【スリーブ】


千早「それでスリーブって何？」

春香「カードを守るための袋みたいなものかな」

千早「何でそんなものが必要なの？」

春香「カードって紙でしょ？ そのまま保管すると傷ついたり汚れたりするの」

千早「えっ！？ TCGって傷付くの！？」

春香「そ、そんなに驚くことかな……」

千早「前にTVで見たカードは投げて人を傷つけたり光を放って敵を倒したりしてたわ！」

春香「アニメの見すぎだよ千早ちゃん……」

【キャラスリ】


春香「それでね、スリーブにはカードを守る以外の役割もあるんだよ」

千早「あら、これ春香がプリントされてるわ」

春香「そうです！ これはキャラクタースリーブ通称『キャラスリ』って言って可愛いキャラクターやかっこいいキャラクターがプリントされたものなんです！」

春香「TCGによっては突き詰めるとデッキのカードが全て同じ、なんてこともままあるからキャラスリは自分の個性を出すためのオシャレポイントなんです！」

春香「それと、可愛いキャラスリが傷つかないように『キャラスリガード』っていうのも大事だよ！」

春香「キャラスリは事情により基本的に再生産されないから、欲しいスリーブがあったらすぐに買うことをオススメします！」

春香「後から高騰したり、店頭からなくなって後悔しても遅いですからね！ プロデューサーさん！」

春香「ちなみにわたしはこのスリーブを10個買いました。 これで多い日も安心」

千早「ねぇ春香」

春香「何？」

千早「春香は自分のデッキに自分のスリーブを使ってるのね」

春香「はい」

【カードを買おう】


千早「春香、そろそろカード買いたいのだけれど」

春香「それなら近くのイ○ンに買いに行こっか」

千早「せっかくなら私『TCGショップ』ってところに行ってみたいわ」

春香「ダメだよ！」

千早「！？」

春香「あそこは修羅の国、中途半端な覚悟で行ったら即ボロ雑巾にされちゃうよ……」

千早「そんな危険な場所なの！？」

春香「千早ちゃんみたいな可愛い子があんな危険なとこに行くなんて絶対ダメ！」

千早「具体的に何がどう危険なの？」

春香「宗教の勧誘を受けるんだよ」

【カドショは危険】


千早「宗教だなんてそんな」

春香「笑い事じゃないよ！ 他にもカードショップは臭くて汚いし、何か大声で叫んでる人も沢山いるし……」

千早「でも春香はいつも行ってるんでしょ」

春香「はい」

【いざカドショへ】


千早「近所のイ○ンにはカードゲーム売ってなかったわ」

春香「そういうお店もあるよねぇ、昔はカードガチャなんてものもあったんだけど」

千早「『ガチャ』…… なんだか身近な響きね」

春香「わたし達のは『ガシャ』だよ」

千早「とにかく、カードを買うためにはカードショップに行くしかなくなったわね」

春香「千早ちゃんなんだかワクワクしてる？」

千早「そんなことないわ」

春香「まぁ仕方ない、もし危険なことがあっても春香さんが守ってあげるから、千早ちゃんはわたしから離れちゃダメだよ？」

千早「ふふ、はいはい頼りにしてるわ」

春香「えへへ」

【千早ちゃんの妄想】


千早「……」


＊　＊　＊


トゲトゲの肩パッドを付けたモヒカン「オイオイオイ嬢ちゃん達ここがどこだかわかってるのかい？？？？？ ここはカドショ、猛者だけが立ち入ることを許された神聖な場所なんだぜぇ？？？？？」

春香「ｽｯ」

ト肩付モ「オイオイオイこいつはとんだハリキリ☆ガールちゃんだぜ、俺らとやろうってのか？？？？？？？」

春香「ｼｭｯｼｭｯｼｭ」

ト肩付モ「ちっスカしやがって、叩き潰してやる！」


＊　＊　＊


千早（春香が危険と言うんだもの、きっとカドショはこんな感じなハズ……）

【現実】


春香「ここがわたしがよく行ってるカドショだよ」

千早「えっ…… ト肩付モが居ない……」

春香「ト肩付モって何！？」

千早「話が違うわ春香！ カドショにはならずものや人ならざるものが沢山居るって話だったじゃない！」

春香「言ってないよ！」

千早「居るのは学生と何か奇声をあげてるお年を沢山とられてる身なりのみすぼらしい人だけじゃない！」

春香「後者は危険だよ！ 多分ト肩付モくらい危険だよ！」

千早「なんですって！？」

【カドショで知り合いと会うとテンション下がるよね】


千早「あら…… あそこに居るのは……」

律子「ぶつぶつ……」

春香「あっ」

千早「律子も来ていたのね、声をかけま

春香「帰ろう」

千早「どうして？」

春香「カドショに居る女は地雷率100%って言われてるんだよ、変なことに巻き込まれる前に今すぐ帰ろう」

千早(その理屈で言うなら私たちも地雷なのでは？)

律子「あー、値下がり読み外れたわ…… て言うかこっちは中々買い取り高くならないわね、誰かこれ使って結果残さないかしら……」

千早「律子は誰と喋っているの？」

春香「相棒、もう一人の律子さんだよ」

千早「もう一人の？」

春香「カードゲーマーは自分の中にもう一人の自分を宿してるんだよ」

千早「春香も？」

春香「居るよ」

【始められないセット】


千早「それで、結局TCGを始めるには何を買ったらいいのかしら？」

春香「何、って言われると難しいね……」

千早「あっ、『まずはコレ！』って書いてあるから」

春香「それはダメ、それだけはダメ」

千早「それじゃあこの『トライアルデッキ』って書いてあるのは？」

春香「うーん……」

春香「確かにそういう所謂『構築済みデッキ』はひとつ買えば遊べるだけの枚数のカードが手に入る、けど」

千早「けど？」

春香「TCGによってはひとつ買っただけじゃまともに遊べなかったり、突き詰めていくとそのセットのカードは一枚も必要なくなったり……」

【始めよう】


千早「買っても無駄になるのなら、買わない方がいいのかしら？」

春香「それも違うかも……」

春香「例えば弱いカードを使って負けることで『こういうカードは弱いんだな』って経験すれば、逆にどういうカードが強いか知ることが出来る」

春香「初めから強いカード、デッキを使ってもどうして強いのか理解出来なかったり、動きが複雑過ぎて手に負えないかったりするし」

春香「その点、構築済みデッキはシンプルな効果のカードが収録されてたり、複数枚詰まれてるカードが多くて動きのパターンが分かりやすかったりするんだよ」

律子「遊戯王」

春香「律子さんは黙って、だからやっぱり構築済みデッキから始めた方がいいのかも……」

春香「でもやっぱり始めたてでも勝てるように強いデッキ使わせた方がいいかもしれないし、うーん……」

春香「そうだ、わたしが始めたての千早ちゃんでも勝てるようなお手軽激強デッキを作ってプレゼントするよ！」

律子「コ○コ○コミックみたいな謳い文句ね」

千早「せっかくカードショップに来たのに何も買わずに春香の持ってるカードを使うの？」

【シャッフル】


春香「ｼｭｯｼｭｯｼｭ」

千早「ﾎﾟﾛｯ」

千早「あ……」

春香「あはは、まぁ千早ちゃんTCG初めてなんだし、シャッフル慣れてないよね」

千早「シャッフル…… ってこのカードを二束に分けて下のを上に持っていく奴」

春香「ヒンズーシャッフルだね」

千早「そう、それしか知らなかったけど、周りを見たら他にもシャッフルはあるのね」

春香「んー、じゃあシャッフルについて説明しよっか」

【色々なシャッフル】


春香「まず大前提として、TCGはスリーブ2重以上にした方がいいよ、ゲームをやるなかで数百数千とシャッフルを繰り返すと、ノースリーブは論外としても、1重だと開いてる部分にカードがぶつかって傷つきやすいから」

春香「それと、シャッフルはデッキという非公開領域を無作為化するために行う、イカサマをしてないですよって証明するためにやるってことを覚えておいてね」

春香「シャッフルの名前はコミュニティによっても違うし、わたしが今からあげるもの以外にもシャッフルはあると思うけど、それは見逃してね」


・ヒンズーシャッフル

春香「千早ちゃんもやってた、とっても有名なシャッフルだね。 シャッフルといえばこれしか知らない人も沢山居ると思うよ」

千早「でもこれ素早くやるのは結構難しいわ」

春香「急いでやるとカードがぶつかって曲がったり、傷つく原因になるからあんまり素早くやる必要はないよ」

春香「あと、このシャッフルは手軽だけどあんまり混ざらないのが問題かも」

千早「そうなの？」

春香「例えば、カードAとBの強力なコンボがあったとして、その勝負が終わった後は墓地にAとBが連続してあることが多いよね、それをそのままヒンズーシャッフルだけすると、その並びのまま次の勝負が始まっちゃうんだ」

千早「なるほど、それは少し不公平かもしれないわね」

春香「だからヒンズーシャッフルは他のシャッフルと同時にやることをオススメします」

【色々なシャッフル2】


・オーバーハンドシャッフル


春香「簡単に言うと、ヒンズーシャッフルを横持ちでやるシャッフル」

千早「何が違うの？」

春香「混ざり方はもちろんヒンズーと同じだよ、だけどこのシャッフルだとスリーブの投入口にカードが刺さる事故がおきにくいんだよ」

春香「プロデューサーさんはこれを勧めてるらしいよ」

千早「そう、なら私もやってみようかしら」

春香「でもこのシャッフル、手の小さい人にはやりにくいんだよね」


・ディールシャッフル


春香「机の上にカードを何束かに分けて山を作って、その山の中でシャッフルして最後にその山をまとめるシャッフルだね」

春香「時間はかかるけどよく混ざるから、勝負が始まる前の最初のシャッフルにオススメだよ」

春香「だけど、大会でこのシャッフルしかしない人にはちょっと注意した方がいいかも」

千早「どうして？」

春香「このシャッフル、カードの位置を当てる手品に使われたりする 所謂『イカサマ』を仕込みやすいシャッフルなの」

千早「まぁ」

春香「もちろんわたしはそんなことしないし、千早ちゃんもそういう人じゃないっていのはわかってるけど、ディールだけしかやらないと対戦相手に疑われちゃうからディールシャッフルの後は他のシャッフルもした方がいいよ」

【色々なシャッフル3】


・リフルシャッフル


春香「『ショットガンシャッフルはカードを痛めるぜ！』で有名なシャッフルだね」

千早「確かに…… カードが曲がりそう……」

春香「そう、だからTCGにはあまり向かないシャッフルだね もちろん人のカードにやるのは厳禁だよ！」


・マッシュシャッフル


春香「デッキを二つに分けて、片方をもう片方に横から差し込むようにするシャッフルだね、スリーブをつけること前提のTCGだからこそのシャッフルだよ」

春香「あまり混ざらないからヒンズーと合わせてやるのがオススメ」


・カット

春香「厳密にはシャッフルじゃないけど、デッキを半分くらいに分けて、下半分を上半分の上に乗せるシャッフル。 カードの並び順は変わらなくてデッキの一番上が変わるくらいかな」

春香「主にカードの効果でデッキの中を見てシャッフルした後『自分は不正をしていないですよ』って証明のために相手にやってもらうものかな」

春香「大会とかでデッキの中のカードを探したら『カットお願いします』って相手に差し出すのがマナーだよ」



千早「色々なシャッフルがあるのね」

春香「実際はヒンズーとマッシュを2回ずつくらいやって、相手にカットしてもらえば十分だよ」

千早「ありがとう。 ためになったわ春香」

【先攻と後攻】


千早「じゃーんけーん」

春香「ぽんっ」

千早「私の勝ちね」

春香「先攻どうぞ」

千早「えっ？ どうして先攻なの？」

春香「え？ 先攻の方が有利だからだよ？」

千早「後攻は先に攻撃出来るから有利なんじゃ？」

春香「うーん、まぁそう考えることも出来るけど…… 基本的にはTCGは先攻有利だよ」

千早「そうなの？」

春香「特別な方法を使わない限り、後攻が先攻より多くターンが回ることは無いからね、逆はあるけれど」

春香「それじゃ、いくつかのゲームで先攻後攻どっちが有利か見てみようか」

【じゃんけんはプレイング】


・遊戯王OCG 先攻絶対有利


春香「遊戯王OCGほど先攻有利なゲームはないかもね」

千早「でも先攻はドロー出来ないし、攻撃出来ないし……」

春香「それでも、手札誘発以外の妨害を受けずにやりたい放題出来るのは圧倒的なアドバンテージだよ」

春香「遊戯王はじゃんけんで先攻を取った方が勝ちます！」

千早(それってつまりじゃんけんなんじゃ……)


・デュエルマスターズ 先攻大有利


春香「先攻を取ることで常に相手より1マナ分強いカードを使えるのが大きいね」

春香「速攻デッキはもちろん大事だし、ビッグマナ系でも相手より先に4マナ、7マナ到達するのは大きいよ」

春香「でも逆に言えば先攻の有利な点は相手より先にマナが貯まるって点だから、2→4ブーストに失敗して相手が成功すると先攻有利はひっくり返るね」

千早(どうしよう……春香が何を言ってるかわからないわ……)

【デュエマとかヴァンガードとかはじゃんけんで勝った方が強制先攻です】


・ヴァンガード 先攻やや有利


春香「ヴァンガードはデッキのジャンルによるからどっちが有利かって一概に言えないけど、先攻の方がやや有利かな」

春香「速攻で奇襲されることもないし、G2止めしたり相手にしぶりんを使わせたりも出来るし」

春香「ただ順当にファイトすると、初回超越のアタックを3点で受けなきゃいけない場面が出てきたりするかもだから、ヴァンガードは先攻後攻どちらにも強みがあると思うよ」

千早(『しぶりん』が気になって後の話が耳に入らないわ……)


・ヴァイスシュバルツ 先攻やや有利


春香「ヴァイスは長期戦になるから先攻後攻どっちが極端に有利ってことは無いけど、1帯に向けての準備がしやすい先攻がやや有利かな」

春香「まぁヴァイスは先攻後攻よりもレベル1の先上がり後上がりの方が大事なんじゃないかな」

千早(最後なのにこんな煮え切らない結論でいいのかしら)



春香「つまり！ TCGプレイヤーはじゃんけんを鍛えよう！」

【シャカパチ】


千早「ねぇ春香、このお店入ってから何かﾊﾟﾁﾊﾟﾁって感じの音が聞こえるんだけど……」

春香「あー、それは『シャカパチ』って奴だねー」

千早「『しゃかぱち』？」

春香「手札のカードを素早くシャッフルさせて、カードの端と端が当たってﾊﾟﾁﾊﾟﾁ音を鳴らすんだよ」

千早「何か意味があるの？」

春香「無いよ」

【ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ】


千早「意味ないの？」

春香「まぁ、完全に意味がないとは言えないけど、手札のカードの位置を入れ替えるのは戦術的に意味はあるからね」

春香「でもそれ以上に、シャカパチは嫌われやすいし、カードが折れる危険があるし、大会によっては審判に注意されて反則負けになることもあるし、辞めた方がいいよ」

千早「そうなのね」

春香「出来て損は無いけど、人によってはクセになっちゃって無意識でﾊﾟﾁﾊﾟﾁしちゃう人も居るから、そうなっちゃうと危険だよ」

【手札シャッフル】


春香「シャカパチはともかく、ドローしたカードをそのまま一番右に加えちゃうのも危険だよ」

春香「そこまで相手が見てるかはともかく、ドローしたカードを使わなかった って情報を相手に与えちゃうことになるからね」

春香「だからドローした後は軽く手札を持ち替えて混ぜるようにした方がいいよ」

千早「そうなのね」

春香「ただし、ドローした直後に即混ぜるのも危険なんだよ」

千早「え？」

春香「例えばこんなカード」


強烈なはたき落とし（遊戯王）
相手がデッキからカードを手札に加えた時に発動できる。
相手は手札に加えたそのカード１枚を捨てる。

魔流星アモン・ベルス（デュエマ）
相手は、カードを引いた時、そのカードを見せる。その後、自分の手札を2枚捨ててもよい。
そうした場合、相手はそのカードを捨てる。

【アモンベルス使う奴なんて居ないけど】


春香「これらのカードは『引いたカード』を捨てさせる能力を持っていて、ドローした直後に手札をシャッフルしちゃうと、今『引いたカード』って証明出来なくなっちゃうから、最悪反則を取られて負けちゃうよ」

千早「じゃあどうすればいいの？」

春香「アモンベルスの場合は引いた後相手に見せて『捨てますか？』って聞けば問題ないけど、はたき落としは難しいね」

春香「引いた後普通にゲーム進行したら、相手に『発動したかった』ってゴネられること可能性があるからね」

千早「心の狭い、汚い人も居るのね」

春香「何としてでも勝ちたい人も世の中には居るんだよ」

千早「さっきから反則の話が多いわね」

春香「みんながマナー良くプレイしてくれたらいいんだけど、そうじゃない人も沢山居るのが現実なんだよ」

【今日のカード】


春香「今日のカードはこれっ！」

破壊新帝 ガイアデバステート
【自】【《Ｖ》】：暴喰
【自】【《Ｖ》】：[カウンターブラスト(１)，あなたのＧゾーンからこのユニットと同名の裏のカードを１枚選び、表にする] このユニットが暴喰状態になった時、コストを払ってよい。払ったら、１枚引き、あなたのＧゾーンの表のカード１枚につき、いずれかの《Ｖ》以外のサークルを２つまで選び、それらのサークルのカードすべてをドロップゾーンに置く。あなたのカードを３枚以上置いたら、このユニットのパワー＋１００００/クリティカル＋１/ドライブ＋１。

春香「なんだこれは」

春香「何故だ…… 何故たちかぜがこんなお手軽除去を……」

春香「この効果で味方をもぐもぐする必要無いんじゃないかな」

【パック買い】


春香「それじゃパック買って帰ろうか」

千早「何か欲しいカードあるの？」

春香「ううん、もうこのパックのカードは全種類レアリティ違いも全部コンプリートしたよ」

千早「？？？？？ それならもう買う必要ないんじゃ？」

春香「まぁね、でもパック開封するのは楽しいし、それによく使うショップなら少しでも売り上げに貢献したいし」

千早「そういう考え方もあるのね」

【パック買いは損？】


律子「パック買いは損よ、非合理的」

春香「出た。 シングル買い至上主義者」

千早「どういうこと？」

春香「欲しいカードを集めたいだけなら、パックで当てるよりシングルで買う方が安く済むって考え方だよ」

律子「事実よ」

春香「でもパック買いには夢がある。 夢アドだよ！」

千早「夢見るアドレセンス？」

春香「何で千早ちゃんは急に関係無い話を始めたのかな」

【子どもの頃すっごいワクワクした箱買い】


律子「100歩譲って箱買い パックをチマチマ買うのはブレが大きすぎる」

千早「箱買い？」

春香「パックがひとまとまりになってるんだよ、均等にレアカードが出るのが特徴だね」

千早「10連でSR確定みたいなものかしら？」

春香「合ってるような合ってないような……」

律子「でも箱買いしてもそのパックのカード全てが欲しい訳じゃないし、やっぱりシングル買い以外ありえないわ」

春香「ぐぬぬ……」

千早「それならパックで欲しいカード全て当てれば……」

春香「あはは、そんなラッキーなことなんて起きないよ美希でもない限り」

千早「美希はパック買いで全部揃えるの？」

春香「”選ばれし者”だからね」

律子「ｽｯ」

選ばれし者
自分の手札から、モンスターカード１枚とモンスター以外のカード２枚を選択し、
相手はその中からランダムに１枚を選択する。
相手が選択したカードがモンスターだった場合、
そのモンスターを自分フィールド上に特殊召喚し、
残りのカードは墓地へ送る。
違った場合、選択した３枚を墓地へ送る。

【前のめりな体勢を解いてふぃーっと大きく一息】


春香「……」

千早「…… 勝った」

春香「おめでとう千早ちゃん」

千早「なんだかとっても疲れたわ……」

春香「白熱したゲームが終わると緊張が解けてどっと疲れが襲ってくるよね」

千早「でも悪くない感じだわ、この緊張感と疲労感」

春香「あ、もう結構な時間だし、帰ろっか」

千早「ええ」

【対面競技】


春香「今日はどうだった？ 千早ちゃん」

千早「TCG 初めてやってみたけど想像以上に面白かったわ」

春香「気に入ってもらえてよかった！」

千早「色々なことを考えながらプレイするのも楽しかったけど、何より春香と色々話しながら出来たのが良かったわ」

春香「うんうん、TCGってそういうものなんだよ」

春香「対戦型TCGは決して一人では出来なくて、対戦相手が居てこそ初めて成り立つもの」

律子「私はよく相棒と一人デュエルしてるけど」

春香「律子さんは黙って、これ2回目だよ」

春香「カードの効果を説明する時も相手に伝わりやすいように丁寧に説明したり、ゲームの最中になんとなく雑談したり」

春香「ゲーム部分も楽しいけど、コミュニケーションツールとしてのアナログゲームの楽しさを知って欲しかったんだ」

千早「春香……」

春香「目の前に対戦相手が居るっていうのはオンラインゲームにはない特徴だからね」

【序章終わり】


春香「最近はお仕事も増えて、千早ちゃんと直接話す機会も減ってたから、今日はとっても楽しかったよ！」

千早「ふふ、そんなこと思ってたのね春香は」

春香「これからもよろしくね千早ちゃん！」

律子「何これ終わるの？」

春香「律子さんは黙って」


春香「次回から新章『激闘千早ちゃん編 ライバルはまさかのあの子』が始まります！」

【アグロ】


春香「新コーナー、TCG用語解説コーナーだよ！」

千早「わー」

春香「ここではTCG用語を50音順にひとつひとつ解説していくよ」

千早「第一回は『アグロ』ね」

春香「アグロっていうのは、速度の早いビートダウン、速攻タイプのデッキのことだよ」

千早「……」

春香「どうしたの千早ちゃん？」

千早「つまり速攻なのよね？」

春香「うんまぁ……」

千早「それなら『速攻』でいいんじゃないかしら」

春香「えぇ……確かにそうだけど……」

千早「この言葉を使ってる人は議題のことをアジェンダって呼んだり、外注のことをアウトソーシングって呼んだりしてそうね」

春香「何か嫌なことあったの千早ちゃん……」

酉間違えた

【千早ちゃん、ひとりでカドショに行く】


千早(前に行ったTCGショップ、今日はひとりで行ってみるわ)

千早(ひとりで行くなんて…… 何だか悪いことしてるみたいね、ふふ……)

千早「えっと…… 確かひとりで机に座ってる人にこうやって声をかけたらいいのよね」

千早「すいません、フリーお願い出来ますか？」

モブ「あ、すいません知り合いもうすぐ来るんで……」

千早「あ、すいません……」

【その後の千早ちゃん】


千早「ずーん……」

春香「ど、どうしたの千早ちゃん？」

千早「昨日ひとりでカドショに行ったの」

春香「う、うん……」

千早「そこでフリー申し込んだら断られて微妙な雰囲気になった」

春香「あぁ……」

千早「その後ちょっとどうしようって思って机に座ってカード並べてたの」

春香(千早ちゃんメンタルつよっ)

千早「そしたら小学生にフリー挑まれて……」

春香「良かったね！」

千早「環境デッキ使われてボロ雑巾にされたわ……」

春香「最近の小学生はネットでレシピ調べてその通りにコピーして持ち込むからやたら強いよね」

【やみ】


春香「突然だけどさ……」

千早「どうしたの？」

春香「カドショに恋人連れてくるのってどう思う？」

千早「どうでもいいわ」

春香「何で千早ちゃんはそんなにクールなの！」

千早(ほんとにどうでもいい……)

春香「カドショは嫁カに話しかけたり、痛スリでﾄﾞﾔるような可哀想な人たちの居るべき場所なんだよ！ それなのに恋人連れで来るなんて！」

千早「…… 恋人連れた人なんて見たことないけど」

春香「居るんだよ…… わたし達がよく行くカドショに……」

【遊戯エアプだから間違ってたらごめんね】


千早「そもそも恋人連れてきてる人なんて見たことないけれど」

春香「ほら、あそこに居るよ」

真「じゃーんけーん」

雪歩「ぽん、やった わたしの勝ち、先攻貰います」

千早「真と萩原さんのこと？」

春香「そうだよ」

千早(恋人……？)

春香「雪歩が先攻かー」

千早「何かいけないの？」

春香「すぐにわかるよ」

雪歩「私の先攻ですぅ」

雪歩「カードを2枚セット ダレファー召喚効果で手札のヘルパト切ってマンサー墓地へ
ヘルパト効果でデーモン、効果でガンサーチ、ダレファーとデーモンでバイナル
ガン発動マンサーデーモン蘇生デーモン効果でビショップサーチそのまま出してデーモンビショップバイナルでファイウォ
マンサーでデーモン蘇生ミラサーチ、マンサーとデーモンでプロキシ、ファイウォ効果でミラ、ミラ効果でマンサーとデーモン効果でマンサーサーチ
プロキシとマンサーとデーモンでファイウォ、ファイウォ効果でマンサー、ファイウォ効果でミラ回収
ファイウォとマンサーでファイウォ、ミラ効果でマンサーマンサー、デーモンビショップ蘇生、デーモンサーチ、マンサーマンサーでプロキシ、デーモン特殊デーモンデーモンビショップでウロボロス、効果でハンデス
ファイウォ効果でファイウォミラ回収、ファイウォプロキシウロボロスでファイウォ、ミラ特殊
ミラ効果マンサーマンサー、デーモンビショップ、デーモンビショップでエメラル、効果でファイウォプロキシデーモン戻してドロー
カードを伏せてマンサーマンサーでプロキシ、ファイウォ効果でウロボロスミラ回収、プロキシエメラルファイウォでファイウォ、ミラ
ミラ効果マンサーマンサー、デーモンビショップ、デーモンサーチ、マンサーマンサーでプロキシデーモン特殊、デーモンデーモンビショップでウロボロスハンデス、ファイウォでファイウォミラ回収、ウロボロスプロキシファイウォでファイウォ、ミラ特殊
ミラ効果でマンサーマンサー、デーモンビショップ、デーモンビショップでエメラル効果でプロキシプロキシファイウォ戻してドロー、エメラルとマンサーでプロキシ、WORLD特殊…… 逆位置
ファイウォでエメラルミラ回収、ファイウォエメラルマンサーWORLDでファイウォ、ミラ特殊
ミラ効果マンサーマンサー、デーモンビショップ、マンサーマンサーでプロキシ、ファイウォ効果でミラエメラル回収、デーモンビショップでエメラル効果ファイウォデーモンプロキシ回収ドロー光の結界発動、エメラルプロキシファイウォでファイウォミラ
ミラ効果マンサーマンサー、デーモンビショップ、デーモンサーチ、マンサーマンサーでプロキシ、デーモン特殊ファイウォ効果でミラファイウォ回収、デーモンデーモンビショップでウロボロスハンデス、ウロボロスプロキシファイウォでファイウォミラ特殊

明日に続く

【遊戯ってエクストラターンには慎重だよね】


中略
デーモンビショップでエメラル、効果でファイウォプロキシウロボロス戻してドロー やったぁソウルチャージですぅ！
WORLDデーモンビショップマンサー出して光の結界効果で正位置の効果取得、デーモンビショップリリースして真ちゃんのターンスキップですぅ！
そしてわたしのターン、何か色々やってそうこうげきー！」

真「うわー負けたー」

春香「長いよ！」

千早「わざわざターン飛ばさなくても相手の手札を0にした時点で勝ちなんじゃないかしら？」

雪歩「ループの果てにWORLDを出して無限ターンを得るのがロマンなんですよ！」

千早「そう……」

春香「真はループ目の前で見せ付けられて文句無いの？」

真「えっ？ ループ入ったらその分雪歩と長く遊べるから得でしょ？」

雪歩「も、もう真ちゃんってば……」

春香「あっはい」

【真はウィニーとか速攻とかそういう系のデッキ、プレイングを好みます】


千早「それにしてもこの『インフェルニティ』ってカード凄いのね」

春香「雪歩は長いソリティア系のデッキばっかり組むんだよ」

雪歩「ソリティアなら家で一人で練習出来るから扱いやすいですぅ」

千早「そ、そうなの……」

千早(とても扱いやすいとは思えないけど……)

雪歩「遊戯は無限ループならドゥロソイヤ、有限ソリティアならジャンド他沢山あって楽しいよ、でもやっぱり一番はインフェルニティかな」

春香「インフェルニティは結構昔に出たカードなんだけど、1ターンに1度が無いこと、恵まれたステータス、展開に特化した効果から色々なソリティアパターンが考えられてるデッキなんだよ」

真「他にもアニメ人気、通称『満足民』と呼ばれるインフェルニテイのコミュニティ、非現実的ループだけじゃなく時折ガチ環境にも顔を出すこともあるネタ枠に収まらない強さから遊戯王のカードの中でも屈指の知名度を持つカード郡だよ」

千早「そうなのね」

【インフレ】


春香「TCGは基本的に新しいカードの方が強くなるの」

千早「強いカードだと欲しくなるものね」

春香「でも一部のゲームはその強くなり方が急過ぎて……」

千早「急過ぎて？」

春香「一年前のカードは『紙』なんて呼ばれちゃうことも！」

千早「えぇっ！」


千早「……」

春香「どうしたの千早ちゃん？」

千早「私たちにもインフレってあるんじゃないかしら」

春香「え？」

千早「後から入ったシアター組の後輩たちはインフレして私たちを『紙』にしてしまう……」

春香「そ、そんな！？」

千早「例えば我那覇さんの体力を大きく上回る北上さん……」

春香「ま、まぁ麗花ちゃんは凄いよね……」

千早「例えば春香より更に大きなリボンを身に付けた徳川さん……」

春香「リボンの大きさがインフレするの！？」

千早(私の胸もインフレしないかしら)

【ロゼリア】


春香「ロゼリアのカードが公開されたね」

千早「ロゼリア……？」

春香「CX連携はリゼロのエミリア方式のバトルで勝たなくても4枚見て1枚加える方式だね」

千早「ちょっと待って春香ロゼリアって一体誰」

春香「敵だよ」

千早「敵！？」

また酉ミスった

【黒白歌合戦】


春香「特徴『音楽』限定の大会があるからね、敵を知っておかないと」

千早「敵なんてそんな、同じ音楽を愛するもの同士じゃない」

春香「千早ちゃんがそんな甘い考えだからPRの枠を勝ち取れなかったんだよ！」

千早「絶対無関係だと思うわ」