阿笠「ふー、よく寝たぜ……」[名探偵コナンss] (83) 【現行スレ】

4畳半ほどの一室。ベットで熟睡していたワシは目を覚ました。
すぐに体を起こし、窓を開け、朝の新鮮な空気を思いきり吸った。

阿笠「ふっ、実にすがすがしい朝だ」


ワシの名前は「阿笠博士(あがさひろし)」。年齢は17歳。帝丹高校に通うごく平凡な男子高校生じゃ。
身長は175センチ前後。スラッとした細い体型じゃわい。

阿笠「おっと、早く制服に着替えないと」

制服である青いブレザーとズボンを身に纏い、緑のネクタイをキチンと締めるワシ。

そして髪のセットも欠かさない。

鏡に向かっているワシ。寝癖だらけのボサボサの茶髪を整髪料を使って直し整える。

阿笠「よしっ、今日も決まってるぜ!俺」

いつものように自画自賛するワシ。


その時……

「おはようお兄ちゃん!」

という言葉と共にドアが開いた。

4か月前にジョジョss「もし吉良が誰にでもあるような性癖だったら?」を書いていました。

今回は名探偵コナンを書いていこうと思ってます。どうぞご覧ください。

前作
【ジョジョ4部】もし吉良が誰にでもあるような性癖だったら? - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1492949936/)

ドアが開き、部屋に入ってきたのは、一人の美少女であった。
155cmほどの小柄な身長。色白のすっぴん肌。淡い緑の瞳。腰まで伸びるさらさらとしたクセのないクリーム色の髪。

彼女はワシの妹「志保」じゃ。

志保「お兄ちゃん朝ごはんできたよ」

阿笠「お、いつもありがとうよ。志保」

そう言ってワシはさりげなく志保の唇に口づけをする。

志保「ちょっと!お兄ちゃん///」

志保は顔を赤らめ、慌てて左手を口に当てる。

阿笠「いいだろ兄妹なんだし(キリ)」

志保「もー///」

ダイニングにて、それぞれ「いただきます」と言って、朝食をとるワシと志保。

朝食の品目は、いちごジャムを塗ったトースト、レーズンやパイナップルといったドライフルーツが入ったシリアル、そして、ほうれん草入りのスクランブルエッグ。
もちろんすべて志保が作ったものじゃ。

阿笠「いやー、志保の料理はいつ食べてもウマイよ。もしかしたらシェフに向いているかもな」

志保「えー、そんなことないよ」

阿笠「もっと自分に自信をもってもいいんだぞ」

志保「もー、茶化さないでよ」

そんなこんなでワシらは朝食を済ませ、きちんと身支度をした上で家を出た。

志保とは途中まで一緒に登校していた。

prrrrr

志保のスマートフォンから着信音が鳴る。

志保「あ、お母さんからメールだ」

メールの文面を確認する志保。

志保「「いつ帰れるか分からない」って」

阿笠「そうか……アイドルのマネージャーも大変だな」

両親は共働きで滅多に家に帰ってこない。
今言ったように母親は大人気アイドル「NTR(ネトラ)48」のマネージャーで泊まり込みでアイドルの管理をしている。

父親は一流の弁護士。現在、ある障害事件の被告の弁護をしており、検察と壮絶な戦いをやっておるわい。

そんなわけで家には、ワシと志保の2人だけなんじゃ。

志保と別れ、学校に向かうワシ。

道中で数名の同級生の女子と鉢合わせ、少しばかり会話をしながら学校に入った。

教室内。相変わらずクラスメイト達の私語でうるさかったが、慣れているので全然気になからかった。

男子「おい阿笠。聞いていくれよ」

阿笠「何だよ?今日は」

男子「実は俺昨日付き合ってる彼女と喧嘩しちゃってよ」

阿笠「マジかよ」

男子「だから仲直りする方法教えてくれよ。お前こういうの詳しいだろ。昼飯おごるからさ」

阿笠「ほー、ならいいだろう。で、何があったんだ?」

なんやかんやで男子から状況を聞き、ワシは彼にアドバイスをした。

阿笠「……まー、だいたいこんな感じで、後はお前次第だな」

男子「ありがとう阿笠。おかげで向き合える自信が持てたぜ」

阿笠「あとこれだけは覚えておけ。言葉は刃物。言葉のすれ違いで一生の仲間を失うこともあるんだ。次からは気をつけろよ」

男子「もちろん気をつけるさ」

昼休み、学食で昼食を済ませ、黙々と廊下を歩いているワシ。

ワシはある場所に向かっておる。

どこなのかは、着いてからのお楽しみじゃ。

しばらく歩いて着いた場所は、この昼の時間帯にはあまり人が来ない西校舎の女子トイレである。

阿笠「よしっ、案の定誰もいないぞ。当然か、いたら俺の人生終わるしな」

個室に入るワシ。ドアを閉め、確認までして鍵をきちんとかける。

そして便器に腰をかけ、しばらく下を向き……

10秒程経過して、満面の笑みを浮かべながら顔を上げた。

阿笠「よし、今日も始めるか……」ボソッ

ワシは小声で独り言を呟くと、ポケットからあるものを取り出す。


それは、女性用のショーツじゃ。
生地はコットン。装飾はピンク色に白いドットがはいった模様であり、上部の中心には赤いリボンがついておる。

内側のクロッチには若干何かの染みが付いている。つまり、このショーツは既に使われた使用済みのもの。

無論、志保のショーツじゃ。今朝、洗濯カゴからくすねて持ってきたんじゃよ。フフフ……

阿笠「誰も俺がこんな奴だとは思ってないだろうな……」

そう言うと、ワシは身に付けている衣類を全て脱ぎ、持っていたスーパーの大きなビニール袋に入れる。

全裸になったワシ。


そして志保のショーツに躊躇なく両足を通し、下半身に身に付けた。

阿笠「うほぉぉぉ!!」

志保のショーツを穿いて興奮するワシ。

そして、ショーツ膨らむガチガチに勃起した陰茎をショーツの上から右手で握り……

阿笠「志保……ハァハァ……志保///」シコシコ

犯されている志保を妄想しながら、ひたすら陰茎を上下にしごいた。

しごくうちにショーツに染み付いていく我慢汁。クロッチと擦れる金玉。そして我ながら女子トイレの個室でこんな変態行為にふけているいるという罪悪感と背徳感。これら全てが快感じゃった。

阿笠「やばい、もう出そうだ」シコシコ

興奮のあまり、まもなくオーガズムを迎えようとしているワシ。

次の瞬間、……

阿笠「うっ、イク!」

ワシの陰茎はショーツの中に盛大射精をした……



はずじゃった……


阿笠「!?」



直前、何故か視界がフッと真っ暗になり、それに続いてワシの意識は途絶えた。

---
--
-
阿笠「はっ!」

ベットで目を覚ました阿笠。体を起こし、周りを見渡すと、江戸川コナンと灰原哀がベットの横で呆れた様子で佇んでいた。

コナン「あ、やっと起きたか……」

灰原「おかえりなさい。ずいぶんと気持ち悪いことしてきたわね」

どういう状況なのかというとそれは数時間前に遡る。
---
--
-

13:00、昼過ぎくらいのこと 。阿笠邸内。白衣を羽織った小太りで白髪の男性「阿笠博士」は熱心に発明をしていた。

阿笠「ふふふ、もうすぐじゃ。もうすぐ完成じゃ……」

複数の美少女が描かれたパッケージのゲームソフトを片手に持ってる阿笠。

阿笠「この時がついに来た!この調整が終われば、この妹ゲーの世界にダイブできるわい!」

彼は何をしているのかというと……

かつてコナン達が命懸けで攻略した仮想体験ゲーム機「コクーン」。(ベイカー街の亡霊)

実はこの時、阿笠は持っていた複数のメモリーカードにコクーンのデータやプログラムをこっそり全てコピーしていたのだ。

コピーしたデータは持ち帰り、 コナン達には内緒で長期にわたって研究をしていた。

研究を積み重ね、コクーンのプログラムの仕組みを完全に熟知した阿笠。

彼はその上であることにひらめく。

それは、どこにでも売っている市販のゲーム(ソフト)を仮想体験できるのではないかと。

そして、彼はデータとプログラムの改造を施し、今その完成に近づいてきたところだった。

阿笠「一緒にコピーしたノアズ・アークは跡形もなく葬ったし、確認したところ戻れなくなくなるような危険はないようじゃな」

阿笠「ちゃんとプレイヤーの任意で現実に戻れるようにプログラミングした……」

阿笠「それじゃあ、テストプレイとして……」

阿笠「さっそくやってみるわい!!」

阿笠は遊びたいゲームソフトを本体に挿入し、ヘッドギア(自身の意識とゲームのプログラムをリンクさせるためのもの)を装着。

阿笠「行くぞ!スイッチオン!!」ポチ

そしてゲーム開始のスタートボタンを押した。

ゴオオオオオオオオオオオオオオ!!!

仮想体験ゲームの本体はものすごい勢いで作動し始めた。

阿笠「……」バタッ

作動し始めた途端、スタートボタンを押していた阿笠の体は崩れるようにその場に倒れた。

つまり彼の意識はゲームの世界にダイブしたということである。

その一方……

コナン「おーい、博士」ピンポーン

阿笠邸の門の前にてインターフォンを押すようにコナン。しかし、反応が一切ない。

コナン「いるだろ?」ピンポーンピンポーン

何度も押すも反応なし。

コナン「留守かよ。たくっ「麻酔針切れたから補給しに行く」ってちゃんと連絡したぞ」

阿笠邸を後にしようと振り替えるコナン。

灰原「あら工藤君、どうしたの?」

振り向いた先には、買い物帰りであった灰原がいた。

コナン「お、丁度よかった灰原。麻酔針の補給に来たんだけど、博士留守だから帰るところだったんだ」

灰原「あれ、博士は今日ずっと家にいるはずよ」

コナン「え?」

灰原が鍵を開け、阿笠邸に入る2人。

灰原「博士。いないわね……」

コナン「ん?向こうの部屋から妙な音がするな」

その部屋のドアを開け中に入る2人。

コナン「おーい、博士いるか?」ガチャ

灰原「博士?」

2人の視界に映ったものは、うつ伏せに倒れている阿笠と彼の頭に被っているヘッドギアである。

コナン「何してんだ?博士」

側には幅2m×高さ1.3m×奥行1.6mほどの大きな電子機器があり、激しく機械音と発熱を出しながら動作している。阿笠の被るヘッドギアとはコード一本で繋がれている。
ちなみに、先程のコナン曰く「妙な音」とは電子機器の機械音のことであった。

灰原「工藤君、コクーンのこと覚えているかしら?」

灰原は部屋のテーブルに置いてあった書類に目を通しながら、コナンに聞く。

コナン「コクーン?あぁ、命懸けてやったあのバーチャルゲームか。懐かしいな」

灰原「この研究資料によると、博士はあの時コクーンのデータをコピーしていたようね」

コナン「え、マジかよ。よくバレなかったな」

灰原「で、そのデータを改造して……」

阿笠の肉体が片手にしているゲームのパッケージを取る灰原。

ゲームソフト[妹は俺のもの CERO18]

灰原「こういうゲームソフトの世界にダイブできるようにしたということね」

コナン「くだらね……」

呆れるコナン。

灰原「あら、このモニターで今博士が遊んでる様子が見られるわね」ピッ

モニターの電源をつける灰原。

コナン「ほー、暇だし見てみるか。さて何してんだろ?」

モニターの画面に写し出されたのは……

身長175センチで細身の体型をしている茶髪の青年が映し出された。

同時に「阿笠博士」と記されたテロップも表示されており、青年が誰であるかがコナンと灰原には瞬時で分かった。

コナン「………」

灰原「……」

沈黙になる2人。

阿笠『ふー、よく寝たぜ……』(イケメン声)

《4畳半ほどの一室。ベットで熟睡していたワシは目を覚ました。
すぐに体を起こし、窓を開け、朝の新鮮な空気を思いきり吸った。》

《制服である青いブレザーとズボンを身に纏い、緑のネクタイをキチンと締めるワシ。そして髪のセットも欠かさない。
鏡に向かっているワシ。寝癖だらけのボサボサの茶髪を整髪料を使って直し整える。》

阿笠『よしっ、今日も決まってるぜ!俺』

《いつものように自画自賛するワシ。》

コナン「決まってるもクソもあるか!ハゲじじい!」

今の阿笠の様子に思わず突っ込むコナン。

灰原「これが博士だと思うと何だか反吐が出そうだわ……」

《ドアが開き、部屋に入ってきたのは、一人の美少女であった。
155cmほどの小柄な身長。色白のすっぴん肌。淡い緑の瞳。腰まで伸びるさらさらとしたクセのないクリーム色の髪。
彼女はワシの妹「志保」じゃ。》

灰原「ちょっと何よ志保って!私への嫌がらせ!?」

自分の本名を使われたことで怒鳴る灰原。

志保『お兄ちゃん朝ごはんできたよ』

阿笠『お、いつもありがとうよ。志保』

《そう言ってワシはさりげなく志保の唇に口づけをする。》

志保『ちょっと!お兄ちゃん///』

《志保は顔を赤らめ、慌てて左手を口に当てる。》

阿笠『いいだろ兄妹なんだし(キリ)』

コナン「(キリ)じゃねーよ!くそロリコン!」

2人「はぁ……はぁ」

息が切れる2人。

コナン「何だこの狂気に満ちた世界は……」

灰原「突っ込んでもキリがないわね……」

《昼休み、学食で昼食を済ませ、黙々と廊下を歩いているワシ。》

コナン「あ、そうこうしているうちに飯食ってきたみたいだ」

《ワシはある場所に向かっておる。》

灰原「?」

《しばらく歩いて着いた場所は、この昼の時間帯にはあまり人が来ない西校舎の女子トイレである。》

阿笠『よしっ、案の定誰もいないぞ。当然か、いたら俺の人生終わるしな』

コナン「……すでに終わってるだろ」

灰原「…………もう嫌」

《個室に入るワシ。ドアを閉め、確認までして鍵をきちんとかける。》

《そして便器に腰をかけ、しばらく下を向き……》

《10秒程経過して、満面の笑みを浮かべながら顔を上げた。》

阿笠『よし、今日も始めるか……』ボソッ

『ワシは小声で独り言を呟くと、ポケットからあるものを取り出す。』

《それは、女性用のショーツじゃ。?
生地はコットン。装飾はピンク色に白いドットがはいった模様であり、上部の中心には赤いリボンがついておる。?内側のクロッチには若干何かの染みが付いている。つまり、このショーツは既に使われた使用済みのもの。?》

《無論、志保のショーツじゃ。今朝、洗濯カゴからくすねて持ってきたんじゃよ。フフフ……?》

阿笠『誰も俺がこんな奴だとは思ってないだろうな……』

コナン「……」

灰原「……」

真顔でモニターの映像を黙々と視聴するコナンと灰原。

《そう言うと、ワシは身に付けている衣類を全て脱ぎ、持っていたスーパーの大きなビニール袋に入れる。?》

《全裸になったワシ。?そして志保のショーツに躊躇なく両足を通し、下半身に身に付けた。?》

阿笠『うほぉぉぉ!!』

《志保のショーツを穿いて興奮するワシ。?》

《そして、ショーツ膨らむガチガチに勃起した陰茎をショーツの上から右手で握り……?》

阿笠「志保……ハァハァ……志保///」シコシコ?

《犯されている志保を妄想しながら、ひたすら陰茎を上下にしごいた。?しごくうちにショーツに染み付いていく我慢汁。クロッチと擦れる金玉。そして我ながら女子トイレの個室でこんな変態行為にふけているいるという罪悪感と背徳感。これら全てが快感じゃった。》

コナン「……………………」

灰原「……………………」

真顔でモニターの映像を黙々と視聴するコナンと灰原。

《そう言うと、ワシは身に付けている衣類を全て脱ぎ、持っていたスーパーの大きなビニール袋に入れる。?》

《全裸になったワシ。?そして志保のショーツに躊躇なく両足を通し、下半身に身に付けた。?》

阿笠『うほぉぉぉ!!』

《志保のショーツを穿いて興奮するワシ。?》

《そして、ショーツ膨らむガチガチに勃起した陰茎をショーツの上から右手で握り……?》

阿笠「志保……ハァハァ……志保///」シコシコ?

《犯されている志保を妄想しながら、ひたすら陰茎を上下にしごいた。?しごくうちにショーツに染み付いていく我慢汁。クロッチと擦れる金玉。そして我ながら女子トイレの個室でこんな変態行為にふけているいるという罪悪感と背徳感。これら全てが快感じゃった。》

コナン「……………………」

灰原「……………………」

真顔でモニターの映像を黙々と視聴するコナンと灰原。

あ、ちゃんと登校されてたか
2つ作っちゃった

阿笠『やばい、もう出そうだ』シコシコ

《興奮のあまり、まもなくオーガズムを迎えようとしているワシ。 》

コナン「灰原」

灰原「言われずとも分かるわ」ポチッ

ゲーム機本体の「RESET」と記されているボタンを押す灰原。

阿笠『うっ、イk……』

モニターの画面がフッと真っ暗になった。

コナン「博士は無事か?」

灰原「問題ないわ。すぐに目覚めるはずよ」

阿笠「はっ!」

ベットで仰向けに寝かされていた阿笠の体が突如起き上がる。どうやら阿笠はゲームの世界から無事現実に帰還したようだ。?

コナン「あ、やっと起きたか……」?

灰原「おかえりなさい。ずいぶんと気持ち悪いことしてきたわね」?

そして今に至る。

阿笠「か、勝手にリセットボタンを押しよって!いいところじゃったのに」

コナン「俺達は止めてやったんだ。越えちゃいけない一線を越えようとしてた博士を」

灰原「あのままやってたら歯止めがきかなくなって、現実に戻った後で間違いなく性犯罪に走っていたわ」

阿笠「くっ、バカにしよって!ワシをそんなことする奴と思っておったのか!」

コナン「んなこと言われてもな……なぁ灰原」

灰原「ゲームの中とはいえ、妹の下着を身につけて平然と女子トイレで自慰行為に浸っているような変態を見たら、誰だってそう思うわよ」

阿笠「く……」

悔しがる阿笠。2人のいうことがあまりに正論であるため、阿笠は何も言い返せなかったのだろう

阿笠「……」

阿笠「……」

コナン「博士?」

灰原「正論言われて悔しさで放心状態になってるのかしらね」

阿笠「……来い」パチン

右手で指を鳴らす阿笠。

コナン、灰原「ん?」

鳴らした直後のこと……

ガチャ

コナン「え?」

灰原「何!?」

ロボット1「a2pjo3tj_6xij26g_a5t」ウィーン

ロボット2「ja1gpn8ad9wv3vadmt」ウィーン

2台の人形(ひとがた)ロボットがドアを開けて部屋に入ってきた。

ガシッ! ガシッ!

コナン「うわっ!」

灰原「きやっ!」

部屋入ってきた途端、2台のロボットは音速といってもいい速さでそれぞれコナンと灰原の背後に一瞬で回り込み、2人を地面に押さえつけた。

押さえつけられて身動きがとれず、うつ伏せのコナンと灰原。

阿笠「アルファ、ベータ、よくやった。さすがはワシに忠実なロボじゃわい」

灰原「な、何をする気!?」

コナン「悪ふざけは大概にしろ!博士」

阿笠「うるさい!ワシを侮辱した罰じゃい!笑い事ではすまんぞ」ガサゴソ

もう1台のバーチャルゲームのヘッドギアを取り出す阿笠。

阿笠「今からお前らには、コクーンの時の苦しみを再び与えるわい」

コナン「何だと!?」

灰原「まさか!」

阿笠はコナンと灰原にそれぞれヘッドキアを被せた。

阿笠「2人には今からワシの自作ゲームを楽しんでもらうぞ」

不気味な笑顔を浮かべる阿笠。

阿笠「それじゃあ」ポチッ

阿笠はゲーム機の「START」ボタンと押した。

コナン「や、やめろぉぉぉぉ!!!」

灰原「いやぁぁぁぁぁぁ!!!」

次の瞬間、コナンと灰原は意識を失った。

おまたせしました。ここからが本編です

コナン「う……」

コナン「こ、ここは……」

目を覚ます俺「工藤新一」……いや、今は「江戸川コナン」だ。
確か俺は博士の逆恨みで灰原とバーチャルゲームに強制的にダイブさせらて……そうだ、ここはゲームの世界だな。ノアズ・アークの時が懐かしいぜ。おっと感心してる場合じゃない。ここはどこだ?

体を起こし、周囲を見渡す俺。

コナン「な、何だ!ここは!?」

見渡して視界に映ったのは、荒れ果てた電車の中であった。
床は大きな穴が所々に空いており、窓ガラスや網棚の破片、中吊りの広告の紙片などが大量に散乱している。
座席のシートはズタズタに裂かれ、中の黄色い綿が飛び出ていた。

俺はこの車内の無惨な有り様に思わず目を丸くした。

コナン「じ……事故でもあったのか?」

?「事故どころの話じゃないわ」

その時後ろから、誰かが俺に声をかけた。しかもそれは実に聞き覚えのある声であった。

コナン「え?」

「誰だ?」と思って振りかえる俺。

コナン「灰原!無事だったか」

案の定、灰原だった。

灰原「ええ何とか。あなたも無事でよかったわ」

コナン「ところで事故どころじゃないっていうのは?」

灰原「外に出れば分かるわ」

車両を降り、2本の線路が並ぶ高架橋に出る灰原。俺もアイツに続いて車両を降りた。

灰原「見ての通りこの有り様よ」

コナン「ま、マジかよ……」

荒廃していたのは、電車だけじゃなかった。

線路の高架から下の景色を見下ろすと、

木造の家屋や鉄筋コンクリートの施設といった建造物がどこもかしこも全壊や半壊をしており、低い建物ほど損壊が酷い。
道路は建物の瓦礫や折れた木々で埋め尽くされて見えなくなってる箇所もあれば、所々ヒビだらけで、その隙間から下水と思われる水が噴水のように吹き出している箇所もある。

見ていられないくらいひどい光景だ。

灰原「どうやらここは被災地のようね」

コナン「あ……ああ」

『その通りじゃ!』

2人「!?」

足元に落ちているボロボロの小型ラジオ。そのスピーカーの部分から、誰かの声が聴こえた。少し雑音混じりだがその声が博士であることは明確だった。

俺はすぐさまラジオを拾う。

コナン「博士か!何なんだこれは!早く俺たちをここから出せ!!」

阿笠『まぁまぁ、焦るでない。今からこのゲームの説明をするぞ』

コナン「うるせぇ!変態下着泥棒が!逆恨みもいいところだぜ!」

阿笠『うるさい!説明するから静かにせい!!』

コナン「……!」

どうやら、今の博士はこっちの話には聞く耳を持たないようだ。

灰原「で、何をすればいいの?」

灰原は話を聞くしかないと思い、博士に質問する。く、何だよ……慌てているのは俺だけかよ。

阿笠『一度しか言わんから、よく聞くように……』

博士はゲームの説明をする。

博士の説明より分かったことは……

これは災害脱出アドベンチャーゲーム「VICTIMS(ゲーム名)」。
大地震で被災した「桐沢島(きりさわじま)」を舞台に、崩れていく地盤や倒れてくる瓦礫などを避けながら避難するリアリティー溢れたゲームらしい。

この桐沢島は千葉房総半島から真南に90kmほど離れたところにあり、1990年代に人工的に作られた設定みたいだ。

北海道の約4分の一の面積を占めており、本土以外の島の中でもひときわ目立っている。

あと東京湾アクアラインのように、青函トンネルより長い海底トンネル「桐沢トンネル」で、東京羽田と繋がってるらしい。

クリア条件はいたって単純。救助隊に救出されて、ヘリか船で島を脱出するか、桐沢トンネルを通って羽田まで逃げ込むか。だいたいこの二つ。

阿笠『ただし、脱出は新一と哀くん2人揃ってじゃよ。2人のうちの一方が先に脱出したり、死んだりしたら、その時点でゲームオーバーじゃ』

阿笠『ゲームオーバーになったら分かっておると思うが……ここで眠ってる君らの体をバラバラにするわいww』

楽しそうな言いぶりで、とんだ猟奇的なことを喋る博士。もはやあのじじいはあの時のノアズ・アークそのものだと思えてきた。

コナン「死んでたまるか!後でギャフンと言わせてやる!」

阿笠『出来ればいいのう……』ブチ

ラジオからの博士の声はここで途切れた。


灰原「ひとまず、この高架を降りましょう。余震で崩れるかも知れないし」

コナン「それもそうだな……」

駅に着くまで高架橋の上を歩いている俺と灰原。

途中、俺は地上まで続く梯子を発見する。

コナン「駅まで行かなくてもこの梯子で降りればいいんじゃないか」

灰原「バカね。降りてる時に余震で崩れたらどうするのよ。ただでさえ余震がなくても安全に降りられるか分からないのに」

呆れる灰原。

コナン「あ、言われてみれば……」

くっ、考えなしに物を言った俺が恥ずかしいぜ。こんな状況でも灰原は冷静だな。

コナン「にしても、もうあれから5kmほど歩いたよな。そろそろ駅が見えたっておかしくないか?」

灰原「確かにそうね……新幹線じゃないんだから……」

その時……

グラッ

2人「!?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!

突然高架橋が激しく揺れ出す。余震だ。

コナン「うわっ!早速きたか!」

慌てて両手を頭に当てしゃがむ俺達。

コナン「……」

灰原「……」

暫くしゃがんでいるうちに揺れはピタリとおさまった。

コナン「おさまったか……」

立ち上がって、周囲を見渡す。

灰原「ここは何とか崩れなくて何よr……!?」

灰原は突如言葉が止まり呆然となった。

コナン「は、灰原……?」

灰原「び、ビルが……」

ある方向に指を指す灰原。

コナン「!?」

俺は指を指した方向を向いた。

さっきの余震による本当の恐怖はここからだった。

コナン「何!!?」

それは、灰原が呆然となるのも無理もないといえる恐ろしい光景であった。いや、俺だって呆然となるな。

目の前に建っている高層ビルが、こちらに向かってゆっくりと倒れてきてるのだ。

倒れてくるビルは次第に勢いが増していく。

コナン「灰原!この梯子で降りるぞ!」

灰原「こ、こういう時程、より危ないけど……やむを得ないわね……」

梯子で高架橋を降りる俺と灰原。灰原曰く、こんな状況で梯子で降りるのは危険でしかないが、ビルの倒壊に巻き込まれるよりはマシだ。

いつ外れて落ちても仕方ない中、俺達は梯子でゆっくり慎重に降りていく。

灰原「何してんのよもっと早く降りて!ビルがこっちに来ちゃう!」

コナン「無茶言うな…」

そんなこんなで、俺達は無事梯子を降り、何とか高架下に着く。

しかし、倒壊しているビルの危険はまだ終わってない。

灰原「いくらなんでも今から走って逃げても間に合いそうにないわね!」

灰原の言う通りまもなくビルは高架と接触するだろう。 ん、高架……。

コナン「この高架が盾がわりになるんじゃないか……?」

俺はこの時期待した。さっきまで俺達が歩いていた上の電車の高架橋が倒れてくるビルを止めてくれるのではないのかと。

灰原「なるわけないでしょ!」

コナン「分かってた。やっぱ無理だな」

灰原の突っ込みで俺は正気に返った。
ほんと何言ってんだ俺。追い詰められたあまり楽観的な思考になっていた。

今更ですが、作中の描写において
ゲーム内は一人称、現実は三人称と視点が異なります。

ドガッシャーン!!

2人「!?」

そうこうしているうちに、高架橋から激しい音が鳴り出した。ビルと接触したようだ。

灰原「ちょっと、こんなことしてるから!」

コナン「わりー!」

そして案の定瓦礫が降ってきた。

俺達はこれまでの映画で鍛えた持ち前の身体能力で辛うじて避けていくも、そんな長くはもたない。

灰原「どうするのよ!!」

コナン「く……」

何か安全な場所はないかと俺は辺りを見回す。

ドシャァァァン!!!

灰原「!!」ビクッ

灰原が入った途端、マンホールの入口は高架橋の柱と思われるコンクリートの瓦礫で塞がった。
その様子を下から目の前にして見ていた。灰原は「あと一歩遅かったら……」と震えるように呟いた。

俺は少しばかり罪悪感を抱き、アイツを先にマンホール入らせるべきだったと今となってそう思った。

コナン「何かすまない。灰原」

灰原「あ、あなたが謝ることじゃないわ。行きましょう」

コナン「あ、あぁ……」

下水道内。下水の悪臭に耐えつつも、出口を求め、下水の横の通路を進んでいる俺達。

コナン「……うっ!うえぇぇぇぇ!!」ビチャビチャ

悪臭の酷さにたまらずその場で嘔吐した俺。下水に胃液を吐き出す。

灰原「だらしないわね。下水くらいで」

呆れる灰原。

コナン「面目ない……」

それから下水道を歩き回って、いくつか出口を見つけたものの、瓦礫で塞がれていたり、フタが歪んでて開かなかったりとなかなか出るに出られない。

出口を探して約6時間経過。

灰原「オェェェェェェ!!」ビチャビチャ

今度は灰原が盛大に嘔吐した。
おそらく俺が吐いた時から我慢していたのだろう。

灰原「モウヤダ……デタイ……」

コナン「だ、大丈夫か……?」

背中を撫でて灰原を気遣う俺。

まぁ、俺だって吐くくらいだ。こんな臭いところにいれば仕方ない……うっ!

コナン「うぇぇぇぇぇぇぇ!!」ビチャビチャ

そして俺もつられて再び嘔吐。

コナン「まるで酔っぱらいじゃねーか……チクショウ……」

さらに5時間経過。
嘔吐を繰り返しながら、下水道をさ迷っていると、進む先から光が刺してきた。出口だ。

灰原「やっと……出られ……るのね」

コナン「……だな」

ほぼ半日こんな悪臭だらけの下水道にずっと居続けていた俺達はすっかり窶れていた。

窶れていながらも何とかマンホールを登り、無事下水道から出ることができた。

外に出ると、太陽が昇っている様子が目に映った。

コナン「夜明けか……」

灰原「よ、ようやく臭い場所から解放されたわ……」

俺達の出た場所は、看板を見たところ「湯芝(ゆしば)町」であった。

所々歩き回ってみて、この地域はどうやら地震の被害が小さいことが分かり、建物の損壊がほとんどなかった。

被害が少なく安心した俺達は、一晩中下水道を歩き回ってくたくたに疲れたので、どこか安全そうな建物で休むことにした。

コナン「にしても誰もいないな既に救助は終わってるってことか?」

灰原「そうなるわね」

『おっと、まだ説明してなかったところがあったわい』

2人「!?」

道の脇に綺麗に直方体の形にカットされた草木の茂み。
その上に置かれている(草木にかかっている)スピーカーから再び博士の声が聴こえた。

灰原「博士?」

阿笠『5日後に、50m以上の津波が襲ってきてこの島は壊滅するわい』

灰原「え!?」

コナン「どういうことだ!」

阿笠『ゲームの制限時間ってやつじゃ。5日以内に2人とも脱出できなければ、津波にのまれてゲームオーバーwww』

コナン「くそっ、ふざけやがって!」

阿笠『まぁまぁ……ワシもそんな鬼ではないしの、このマップを渡そう』

その時、俺達の前に一冊の本が落ちてきた。表紙を見たところ「桐沢島MAP」と記されており、島の地図だと人目で分かった。

阿笠『それじゃあ、せいぜい頑張るんじゃ…… 』ブチッ

博士の声が途切れる。

灰原「ど、どうしてこんなことに……」

崩れ落ちる灰原。無理もない。
ただでさえ、俺か灰原一方でも死んだらそこで終わりだというなのに、さらに残り5日間(ゲーム開始では6日間)の制限時間。一見長いように思えるが、この先様々な危機に遭遇すると考えると、少な過ぎる。

あのハゲジシイ、ガチで俺達を殺す気だな……と思いつつ灰原を気遣う。

コナン「灰原、今更原因を思い返しても仕方がない。一緒に脱出の手段を考えよう」

灰原「……そうね」

ひとまず俺達は体中汚れていたので、ホテルの浴場で入浴し、洋服屋で拝借した服に着替えた。
そしてホテルの一室でそれぞれ2時間程仮眠。

ある程度疲労が回復した上で、俺達は地図を頼りに、島を脱出するための計画を練っていた。

現在地から目的地までの道のりをボールペンで結ぶ俺。

コナン「うーん、桐沢トンネルまでの最短ルートは一通りおさえた。ここから約50kmか。案外近いな」

灰原「でも今後の余震でトンネルがお陀仏になってしまったらどうしようもないわね」

コナン「そうだな。青函より長いらしいし、トンネルの中を進んでる時に襲われてもアウトだしよ」

灰原「救助隊に拾われてヘリで脱出するのが手っ取り早いけど……」

コナン「この街は既に救助が終わってるようだし、そもそもゲーム開始から俺達まだ誰も人(ゲームの)に会ってないしな。もしや既に救助活動はすでに終わっているんじゃ……」

灰原「落ち着いて。流石にそれはないわよ。まだ2日目なのに」

阿笠『その通りじゃ。これでもワシはゲームを作ることへの誇り(プライド)を持っておる。そんな鬼畜なことは断じてせんわ』(内部通信用の電話機から)

また博士……流石に3度目は慣れたぜ。

阿笠『救助自体は最終日までやってるぞ。チャンスはいくらでもあるわい』

コナン「何だよ、殺すとか言っといてやたらと俺達に色々教えてるな」

阿笠『ふっ、多少ハンデを与えんとつまらないからのう』

阿笠『むしろハンデを沢山与えた上でゲームオーバーしてくれた方が気分がいいわいwww……』

将棋でいう「駒落ちですら負ける」ようなものか。舐めやがって。

灰原「ずいぶんも余裕ね」

阿笠『ほほほwww』ブチッ

今の博士は自分が圧倒的有利な立場である故、余裕こいて俺達にヒント与えまくっているようだ。言い方変えれば油断してるということ。

コナン「どうやら救助は最後までやってるようだし、救助場所まで行けばOKだ」

灰原「でも問題はどこで救助をやっているかだわ。災害で電気が止まってるからテレビもラジオも動かないし……」

コナン「博士も場所までは教えてくれなかったしな……」

ゴゴゴゴゴゴゴ

2人「!!」

突如周りの床や壁、家具がガタガタと揺れだす。またしても余震だ。

俺達はすかさず両手を頭に当て屈んだ。

次の瞬間……

コナン「!?」

フローリングの床の下からバキバキと軋む音を聞いた俺。

まずい!余震と俺達の体重によって床にヒビが入ったようだ。

ここままじゃ床が抜けて俺と灰原は下の階へ転落する。だからと言って離れようと下手に動けば、その振動で床が抜けるのを早めてしまう!

つまり転落を回避するのはこの状況でおいて不可能だ。

でも……唯一可能なのは……

コナン「灰原ぁ!」ドンッ

灰原「え!?」

俺は両手で灰原を思いきり突き飛ばした。

同時に床が抜け、突き飛ばした灰原を残して俺だけが落下した。

そう、唯一可能なのは2人のうち1人は助かるということ!

どうせ落ちるなら俺だけで充分さ!

灰原「く、工藤くん!!」

下の階へ落ちる俺。

ハハハ、この高さじゃ死にはしないが、多分骨折は免れないな……。

ドサッ!!

コナン「う……」

灰原「気がついたようね……」

気がつくと、俺は灰原に介抱されていた。
確か俺は抜けた床から落ちたんだっけな……。

コナン「灰原……」

灰原「まったく……少しは自分を大切にしなさいよ。あなたが死んだら私も死ぬのよ」

コナン「すまない……」

灰原「でも……ありがとう。あのとき助けてくれて」

コナン「顔赤いぞ。お前らしくないな」

灰原「あ、赤くなってないわよ!///」

コナン「おっと、俺も礼を言うぜ。ありがとなあの後ここまで運んでくれてよ」

目が覚めたこの場所は、ホテルではなく、ホテル前の公園だった。気絶してた俺は公園のベンチに寝かされていた。
ホテルを見ると原型を留めていないほどに全壊している。

どうやら、灰原は気絶した俺を抱えて、崩落するホテルからここまで運んできてくれたのだろう。感謝しないとな。

灰原「助けたのは私じゃないわよ」


?「僕だ」ポン


コナン「え?」

そのとき、後ろから誰かが俺の肩に手を乗せて囁く。


後ろを振り向く俺。
その人物は……
白いワイシャツに、黒いビジネススーツのズボンを着こなし、眼鏡をかけた20代後半と思われる男だった。

灰原「私が、気絶したあなたのところに駆けつける際に彼と鉢合わせたの。あなたをここまで運んでくれたのよ」

コナン「あ、ありがとうございます……」

なんかチグハグとした気分だが、とりあえず礼を言う俺。

男「いいっていいって。僕はただ、人として当たり前のことをしただけさ☆」

コナン「は、はぁ……」

何だこの人、こんな災害なのにやけにテンション高いな。

荻本「おっと、自己紹介がまだだったね。僕は「荻本 俊(おぎもと しゅん)」。新聞記者をやってるんだ」

灰原「私は灰原哀」

コナン「江戸川コナンです」

それぞれ軽く自己紹介を済ませる。


荻本さんから救助の状況について聞く俺達。

荻本「うーん、今のところ救助活動は順調に進んでいるみたい」

荻本「湯芝町から一番近い救助場所だと、島の北部「須水市(すすいし)」かな」


荻本「ただ一番近いと言っても……ここからだと300kmはあるんだよね……」

コナン「マジかよ……」

あー、これじゃあ制限時間までに着かねーな……

と絶望し、崩れ落ちる俺。

次の瞬間

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

3人「!!」

余震。公園の遊具や金網など周りの物ががすべて揺れだす。

頭を抱えて伏せる俺達。


しかし、さっきのホテルといい、またしても危機はやってくる。

ズザザザザ!!

地震の最中、道路がところどころ沈下や隆起をはじめ、その隙間からは大量の泥水が吹き出す。

灰原「何!?」

荻本「液状化現象か!」

さらにそれに伴って、地盤の支持力を失った建造物が何であろうが関係なく倒壊を始めた。

荻本「まずい!逃げろ!!」

俺達は液状化現象で歪む地盤の上を必死に駆け抜けながら、倒壊する建物から逃げる。

次々と倒壊する建物から逃げる3人。

灰原「ひゃっ!?」ドテッ

途中、突然隆起したマンホールに足を引っ掻けて転ぶ灰原。


コナン「大丈夫か!」

灰原「大丈夫よ………って危ない!」

コナン「うわっ!」ズザザザザ

足元の地面が急激に沈下し、俺は飲み込まれるかのように地面と共に下へ引きずり込まれそうになる。

荻本「コナン君!?」

コナン「ぐっ!」ガシッ

割れた地面の端にしがみついて這い上がり、事なきを得た。

液状化により、地割れや沈下・隆起を繰り返す不安定な地盤の上を命がけで進む3人。

道中で度々液状化の巻き沿いを受けるが、助け合いながら何とか乗り越えていく。


荻本「あれは、湯芝川!もしかしたら……」

灰原「え?」

そんな中、河川敷付近にて荻本さんが何か助かる手がかりを見つけたようだ。


彼を信じて、ついて行ってみると

荻本「あった!」

それは、流されないようにしっかりロープで桟橋と繋がれた一台のモーターボートであった。

灰原「運転できるの?」

荻本「あぁ、昔大学の友人達とハワイでやりまくったからね!」

そう言うと荻本さんは繋がれたロープを持っている万能ナイフで切断し、モーターボートの運転席に座る。

荻本「よしっ、キーも刺しっぱなしだし、エンジンもつけられる」

何で都合よくキーが刺さっているのかと疑問に思う俺。
まぁ博士のゲームだしな……と割りきる。

荻本「さぁ、早く乗るんだ」

荻本さんに促され、モーターボートに乗る俺と灰原。

荻本さんの運転でモーターボートは湯芝川の下流へ向かって勢いよく進んでいった。

何とか液状化から逃れた俺達。モーターボートで湯芝川を進んでいる。

荻本「このまま進めば、須水市までだいたい6時間で着くかな」

どうやら、この広い川の進んだ先が須水市(救助場所)のようだ。このまま何も起こらずに無事に着けばどれだけ嬉しいことか……

どうせ、途中でまた何かしら災害に出くわすだろう。

今の博士が俺らをそう簡単に救助(クリア)させてくれるとは思わないしな。

prrrrrr

その時どこかから携帯電話と思われる着信音が鳴り出す。

荻本「電話?」

荻本さんは懐から携帯電話を取り出す。着信音はその携帯電話から鳴っていた。

ピッと電話に出る荻本。

荻本「もしもし荻本です。どうしました編集長?」

どうやら、仕事先の上司と連絡しているようだ。

荻本「はい…………」

荻本「え!!?」

コナン、灰原「!?」

突然声を上げる荻本。

荻本「わ…分かりました……」ピッ

青ざめた表情を浮かべながら電話を切る荻本。

灰原「どうしたの?急に声を出して」

荻本「い、いや、何でもないよ……。あ、そうだジュースでも飲むかい?」

そう言うと、荻本さんは鞄から缶ジュースを2本取りだし、俺達にそれぞれ渡した。

2人「あ……ありがとう……」

モーターボートに揺られながら、俺は荻本さんからもらったオレンジジュースをチビチビと飲んでいると、地震で倒壊した建物の瓦礫が川のあちこちで水面に浮かんでいるのが見える。

灰原「ひっ、人が!」

場所によっては何人かの水死体も浮かんでいた。しかも頭部や腹部に木片・鉄柱などが突き刺さっていて非常に惨い。普段から死体を見ている俺や灰原みたいな奴じゃなきゃ、確実にトラウマだ。

それにしても……荻本さんはさっきの電話であんなに驚くほど一体何を聞かされていたのだろう?

しかもジュースを振る舞ってまで俺達に誤魔化す様子からして相当知られたくないことなのか。何か気になる。

とりあえず、今の彼の素振りを見て推測するしかないな。

そう思うと俺はモーターボートを運転している荻本さんを観察し始める。

コナン「……」

荻本「……」

コナン「……」

荻本「……」

落ち着いた様子で淡々と運転している。さっきのことで少しばかり慌てているかと思ったが切り替え早いな。

コナン「…………」

荻本「……」

灰原「さっきから何してるの?」

コナン「あ、いや……別に……」

ど……どうせ仕事関係のことだろう。俺らには関係ないし、余計な詮索はやめよう。

バババババババ

3人「!?」

その時、後ろから低空飛行しているヘリコプターが1台やってきた。

灰原「もしかして救助ヘリかしら?」

コナン「ならそれはラッキーだぜ。おーい!!」

俺は大声で両手を大きく振って、ヘリにこちらの存在を気づいてもらおうとした。

ヘリ「……」ババババババ

男「……」ガラッ
ヘリの窓から武装したサングラスの男が一人顔を出す。

原「ん?あの格好……自衛隊かしら?」

コナン「この際誰でもいい……おーい!!助けてくれぇぇぇ!!」

手を振りながら叫び続ける俺。

男「………!」

荻本「!」

顔を引っ込める男。

灰原「こっちに気づいたようね」

コナン「これでひと安心だ」

荻本「いや違う!」

2人「!?」

救助されるのを期待する俺達とは真逆に荻本さんは再び青ざめた表情で慌てていた。

荻本「に、逃げないと…………殺される!!」

彼は思いきりアクセルを踏み、モーターボートを急加速させた。

ブオオオオオオオオオオン!!!!

コナン「うわぁぁぁ!!」

急加速したボート。速度計を見ると113km/h。その勢いの恐怖は遊園地のジェットコースター以上だ。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom