ほむら「杏子はいつも何をしているのかしら?」 (61)

ほむら(全員生存状態でワルプルギスを倒してから一週間経ったわ……)

ほむら(みんなの性格とかも良くわかってきたけれど、杏子だけはいまだに謎だわ)

ほむら(いつも橋で杏子にはよく会う……)

ほむら(どうしてかしら?)

ほむら(ちょっと調べてみましょうか)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1508243516

杏子「あ! ほむらだ!」

杏子「おーい! ほむらー!」

ほむら「あら、杏子じゃないの」

ほむら(また橋であったわね。好都合だわ)

杏子「こんな朝っぱらから何してんだ?」

ほむら「散歩よ」

杏子「アタシも同じ! 朝の涼しいうちにこの空気を味わっておきたいのさ!」

ほむら「どこへ行くの?」

杏子「橋の向こう側さ」

ほむら「橋の向こう? 橋の向こうに何かあったかしら?」

杏子「文房具屋さんさ」

ほむら「それだけ?」

杏子「あとはお菓子屋さん。マミからのお小遣いでお買い物」

ほむら「文房具屋さんで何を買いに行くの?」

杏子「おっと、それは言えないな」

ほむら「秘密なの?」

ほむら(調べる必要がありそうね)

杏子「アタシ急いでんだよ。じゃあなー」

ほむら「またね」

杏子「いっそげ♪ いっそげ♪」

ほむら(気になるわ。後をつけてみましょう)

ほむら(杏子が文房具屋さんに入ったわ。いったい何をするのかしら)

ほむら(さすがに店の中を覗くのはちょっとあれだし、どうしようかしら)

ほむら(こんな時に時間停止が使えればなぁ)

店員「あーりゃとっさっしたー」

杏子「♪♪♪♪」

ほむら(あっ、出てきた)

ほむら(隠れましょう)

杏子「ふんふんふーん♪」

杏子「赤油性ペン、購入完了ー! 次はお菓子ー」

杏子「もうなにもこわくなーい!」

杏子「もう何があってもー挫ーけーなーい♪」

ほむら(行ったわね。後をつけましょ)

ほむら(それにしても赤油性ペンなんて何に使うのかしら)

杏子「うんまい棒に、プッチプッチチョコ占いに、ポキリンに、ねるねるねるねるに、……」

杏子「おお! お菓子だ! お菓子だぞー!」

ほむら(お菓子屋さんでは普通のお菓子を買っただけ……何かに使うのかしら?)

杏子「おかしぱーてぃー! いえーい!」

ほむら(でも、あの食べ物ラブの杏子がお菓子を食べる以外に使うとは思えない)

杏子「後でマミも呼ぼーっと!」

ほむら(何がしたいのかしら? 後をつけましょう)

杏子「あ、でもその前に塗らなきゃ!」

ほむら(何を⁉)

杏子「フンフンフーン♪」

ほむら(何に何を塗るのかしら?)

杏子「家に着いたぞ、ただいまっと!」

杏子「グリーフシードを出して数を確認して柄も確認して……よし、ちゃんとあるね!」

ほむら(何に使うのかしら……)

ほむら(ん? なんか書いているわ)

杏子「ぬーりぬーり、ぬーりぬーり♪」

ほむら(使っているのは……さっきの赤ペン?)

ほむら(何書いてるのかしら)

杏子「かーきかーき、かーきかーき♪」

ほむら(冷静に考えてみると、1人で歌いながら教会で作業してる人って、あやしすぎるわ)

ほむら(それを物陰から見てる人もだけれど)

杏子「きょーうこちゃんはー、まっほうしょうじょー♪」

杏子「魔女をたおーして平和をつくーる♪」

杏子「ワルプルちゃんはーいないしねー♪」

杏子「グリーフシードはたっぷりよー♪」

杏子「でもー、取られちゃ困るからー♪」



杏子「名前をかーくーのー♪」



ほむら(えっ、名前を書いてたの?)

ほむら(赤ペンで?)

ほむら(それだけ?)

ほむら(秘密組織云々とかないの?)

ほむら(ええ~)

ほむら(でも、これはこれで面白い)

ほむら(なんだったらこれから杏子の観察日記でも書きましょうか)

杏子「ミラクルキョーコ、さーんじょー♪」

杏子観察日記第1日目

杏子は赤ペンとお菓子を買った!

その後教会に帰ってグリーフシードに赤ペンで名前を書いた!

杏子は呪文を唱えた!

杏子「さぁくぅらぁきょーこはぁ、まぁほうしょーじょ」以下略☆

ほむら(ん? ちょっと違うかしら。まぁいいわ。お経みたいで面白いわねww)

杏子はマミの家に向かった!


ほむら(このくらいかしら。明日はもっと杏子の生態について調べてみましょう)

次の日

杏子「あれ?ほむら、また会ったな」

ほむら「そうね、また散歩なの?」

杏子「そのとーり!散歩してるんだよ」

ほむら(今日はどこにいくのかしら…)

ほむら (今日は日記が面白くなりそうね)

杏子「あ! ほむら、時計持ってるし、見せて!」

杏子「もう8時になるのか。急ごう」

杏子「じゃあな!」

ほむら「またねー」

ほむら(尾行開始!)

書き溜めて!
いくら何でも1レスが短すぎ

>>13 ご指摘ありがとうございます。
実はこのssが処女作なのでルールとかもあまりよくわからないんです。
これから書き溜めてから書くようにします。
これからも何か間違いやおかしいところがあれば是非教えてください。
よろしくお願いします。
今書き溜めていますのでもうしばらくお待ちください。
読んでくださりありがとうございます。

お待たせいたしました


ほむら(追いかけて杏子がどこにいくか見張って……)

杏子「ふんふんふーん♪」

杏子「フーセンかもガムそぉだ味ー、プリリンプリンー、ぱたパッチー♪」

ほむら(昨日と同じお菓子屋でお菓子を3つ購入)

杏子「ぶっんぼーぐー♪」

ほむら(昨日と同じ文房具屋で青油性ペン購入)

ほむら(ここまでワンパターン。つまらん)

杏子「おっ! ソウルジェムはんのーなんだぜ」

ほむら(ん? 魔女の気配……)

ほむら(ワルプル戦の時、杏子の戦い方をあまりよく見られなかったわ)

ほむら(ここで研究してみましょう。危なくなったら助けるわ)

杏子「とつにゅーっ!」

ほむら(あざとい……)

杏子「いくぞー! ヤーッ!」

ほむら(あらかわいい。じゃなくて、ビニール袋片手に魔女退治なんて、キューティーなんとかを思い出すような、出さないような)

杏子「ロッソ・ファンタズマッ!」

ほむら(分身技……見たことあるけど技名を叫んだことはなかったわよね)

ほむら(あれはマミの前だから恥ずかしがってただけなのかしら。だとしたら可愛すぎるわ)

ほむら(1人っきりの時だけ技名を叫ぶ……ちょっと痛い。でもそこがかわいい、いじらしい!)

杏子「これで終わりだよっ」

ほむら(おお、かっこいい)

ほむら(あっ、倒しちゃった。隠れなきゃ)

杏子「イエーイ、グリーフシードー!」

杏子「さて、帰るか! 今日の仕事終わり!」

杏子「後は自宅警備なのです!」

杏子「ふんふんふーん♪」

ほむら(さて後をつけるか)



あんこホーム
じゃねーや
杏子ホーム

杏子「あたしはあんこじゃないよー♪」

杏子「体は成長してるーかもしれないけどー♪」

杏子「こころはいつまでもしょーがくせー♪」

杏子「しょーわくせー♪」

ほむら(小惑星!?)

杏子「……暇だ。マミんちでも行くか」

ほむら(お年頃の女の子がこんな毎日を過ごしてるなんて……)

ほむら(今度一緒に遊んであげましょう)

ほむら(学校にも通えるように手配しましょ……)

書き溜め作って長く書くって大変ですね……。
ベテランの人すごいです……。
これから書き溜めてから長く書くように努力しますのでグダグダになってしまいますが、どうかよろしくお願いします。

あんたのペースでいいんだぜ
楽しみにしてる

>>18、19
ありがとうございます!


ほむら(……さて、帰りますか)

まどか「あっ、ほむらちゃん!」

まどか「何してんの?」

ほむら「お散歩よ」

まどか「わたしもだよ! 偶然だねー」

ほむら「お散歩、楽しいものね」

まどか「うんうん、あ、ほむらちゃんはどこに行くの?」

ほむら「今から家に帰るところよ」

まどか「わたしもー! 一緒だねー! よかったら一緒に帰ろうよっ」

ほむら「……」

ほむら(まどかが私と関わっていいのかしら……んー、でも、一緒に帰りたいし、もっと話したいし……)

まどか「ダメ……かな……?」

ほむら(でた! 必殺上目遣い!)

ほむら(くっ……これには耐えられない!)

ほむら「……別にいいけど」

まどか「っしゃぁッ!」

ほむら「!?」

まどか「あ、えと、これは、その、あの、この、違くて、」

まどか「べっ、別に、いつもミステリアスなほむらちゃんともっと一緒にいたいとか、
ほむらちゃんともっと話したいとか、
ほむらちゃんの生態とか性格とか成績とか生活とか、
普段何してんのかなとか、
好きなことは何かなとか、
好きな色を知りたいとか、
好きな食べ物を知りたいとか、
好きなタイプを知りたいとか、
好きな番組を知りたいとか、
好きな演歌を知りたいとか、
好きな教科を知りたいとか、
あわよくば好きな人とかプライベートなプライバシーなあれこれを知りたいとか、
さっきほむらちゃんを見かけてから思ってじゃあ追いかけてみようかなとか思って、
今さっき偶然を装ってほむらちゃんに話しかけたわけじゃないんだからね!」

ほむら「ツンデレって面倒くさい」

まどか「臭く無いよぉ!」

ほむら「いや、そういう意味じゃなくて」

まどか「それより、さ、帰ろうよ!」

ほむら「え、ええ、そうね」

まどか「と、ここで突然インタビュー!」

ほむら「えっ」

まどか「好きな色を知りたいな!」

ほむら「ん、んん。……紫と桃色ね」

まどか「そ、それって……」

ほむら「特に意味はないけれど」

まどか「しょぼーん」

ほむら「逆にあなたは何色が好きなのかしら?」

まどか「わたしは淡いピンクだな」

ほむら「綺麗よね」

まどか「さーて次!」

ほむら「ま、まだあるの……」

まどか「もちろん。えっと、ほむらちゃんは朝型? 夜型?」

ほむら「私は夜型ね。朝はすっきり目が覚めないわ」

まどか「逆にわたしは朝型だな。朝はすっきり目がさめるよ。でも、夜は眠いや」

ほむら「へぇ」

まどか「次だよ! 誕生日はいつ?」

ほむら「……わからないわ」

まどか「何で?」

ほむら「ずっと病院にいて、祝ってもらったことなんてないの」

まどか「そ、そんな」

ほむら「誕生日って言葉も最近聞いた言葉だわ」

まどか「……ごめんね」

ほむら「気にしてないわ」

まどか「さーて次、ほむらちゃんの好きな動物は?」

ほむら「……何も飼ったことはないけれど、強いて言えばトカゲが好きよ」

まどか「えっ」

ほむら「可愛いじゃないの」

まどか「えっえっ」

ほむら「まどかは何の動物が好き?」

まどか「猫ちゃんかな。黒猫」

ほむら「っぽいわね」

まどか「次。嫌いな動b」

ほむら「インキュベーター」

まどか「早いよ……。まぁ、だよねー」

ほむら「あの腐れ宇宙人が、まだ某対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェースのほうが可愛げがあるくらいよ」

まどか「それはそれで」

ほむら「ちょっと気色悪いけれどね」

まどか「最初の頃はただの可愛い動物だったのにね」

ほむら「今となってはキモいだけよね」

まどか「あの子自称無感情だけど、この前わたしのベッドの上でゴロゴロしてたよ」

ほむら「……万死に値するわ」

まどか「キャラが違うよほむらちゃん」

ほむら「いいじゃないの」

まどか「まぁ、次、次」

ほむら「まだあるのー?」

まどか「当然! さあ次。ああ、ほむらちゃんほむらちゃん、あなたはどうしてほむらちゃんなの?」

ほむら「?」

ほむら「私が親につけてもらった名前だからだけれど、それが何か?」

まどか「このネタわからないんだね……」

ほむら「私、流行には疎いのよ」

まどか「ロミオとジュリエット」

ほむら「……あっ」

まどか「わかった?」

ほむら「でも、それなら、」

ほむら「ああ、暁美さん、暁美さん、貴方はどうして暁美さんなの? じゃないかしら」

まどか「……あっ」

ほむら「ふふ」

まどか「Take2!」

まどか「ああ、暁美さん、暁美さん、貴方はどうして暁美さんなの?」

ほむら「貴方のためならこんな苗字、捨ててみせましょう。私はまどかのものよ」

まどか「///」

ほむら「……って、何言わせるのよ。恥ずかしいわよこんなセリフ」

まどか「……」

ほむら「? どうしたの?」

まどか「別になんでもないよ。それより次!」

ほむら「ええー」

まどか「ほむらちゃんの趣味は何?」

ほむら「読書ね」

まどか「何の本が好き?」

ほむら「……銀河英雄伝説」

まどか「んー、知らないなぁ」

ほむら「無理ないわ」

まどか「次、ほむらちゃんの好きなお花は?」

ほむら「百合と薔薇かしら」

まどか「えっ///」

ほむら「なんで赤くなってるのかしら? まどか。具合でも悪いの?」

まどか「い、いや、違うよ」

まどか(そういう意味じゃないんだ……)

まどか「ん、もううちについちゃった」

ほむら「早いのね」

まどか「素敵な情報ありがとう。またいっしょに語ろうね!」

ほむら「ええ、そうね」

まどか「またね!」

ほむら「バイバイ」

ほむら「さて、家に帰って今日の観察日記を書くわ」

杏子観察日記第2日目

杏子は1人の時だけ技名を叫んだ。

杏子「ロッソファンタズマー!」

杏子は1人の時だけ魔女退治にノリノリだ。

杏子は家に帰ると謎の歌を歌った。

小惑星と小学生の違いがわからないようだ。

今度お話をしてあげようと思った。


おまけ

今日まどかにあった。

まどかは私に色々な質問を仕掛けてきた!

答えると黙り込んだり赤くなったりした。

よくわからないけど楽しかった。

明日も会えるといいな。


ほむら「これくらいかしらね。さ、寝るわ。おやすみ」

次の日

杏子「ほむらおっはよーぅぅ」

ほむら「え? あ、ああ、おはよう」

ほむら(今日も杏子をつけようと思ったら、私の家の前にいたわ。探す手間が省けてよかった)

ほむら(いや、っていうかそれは、私を訪ねてきたんだよね?)

ほむら(なぜ? しかもなんか今日いつもの数倍テンション高いわこの子)

ほむら(一体何が始まってしまうの……?)

杏子「ヘイ! ヨー! マイフレンドほむら! ユーの家の中に入っていいかい?」

ほむら「え? いいけど、どうかしたの?」

杏子「どうもしてないYO! っていうかいい部屋だなここ」

ほむら「どうも……」

杏子「とりあえず本題に入るYO!」

ほむら「う、うん」

杏子「さやかと一緒の学校に入りたいZE☆」

ほむら「え?」

杏子「聞こえなかったか? さやかと一緒の学校に入りたいZE☆」

ほむら「えええええええええ」

杏子「お願いしますYO!」

ほむら「そ、それはまた、どうして?」

杏子「友達と一緒にいたいというその気持ちに理由なんていらないYO!」

ほむら「やだ、超かっこいい。その口調さえなければ」

杏子「どうやったら学校に入れるのかYO?」

ほむら「……んー、今は春休みだから転校生として春から学校に行くのは出来るわね」

杏子「やったZE☆」

ほむら「でも、学校は遊び場所じゃないのよ。貴方のその学力で、大丈夫なの?」

杏子「教えてくれYO!」

ほむら「それはいいけどね、あとは学費は……」

杏子「それは私のためにと、とーさんが残した熱い思いがあるYO!」

ほむら「思いだけじゃどうにもならないの」

杏子「いや、ここに通帳もあってだね、ここには貯金があるんだYO!」

ほむら「え、本当? あ、え、あ、い、一億円が残高……」

杏子「最近までこれのことは知らなかったんだ。でも、今朝祭壇の下に父さんの遺書を見つけて、そこにこの通帳も……」

ほむら「……貴方、本気なのね」

杏子「ああ、そうだ」

ほむら「分かった。手続きは私が引き受ける。貴方に勉強も教えてあげるわ」

杏子「ほ、ほんとか? ……約束だZE☆」

ほむら「……ええ」

ピンポーン

ほむら「ん? 誰かしら」

杏子「あ、ゐ、う、ゑ、お……」

ピンポーンピンポーンピンポーン

ほむら「はいはーい、今行きまーす。杏子、ちょっと待ってて」

杏子「へーい、……かきくけこは簡単にかっけるー」

ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン

ほむら「聞こえてるわよっ!」

ほむら「ってあれ? まどか?」

まどか「おっはよーぅぅ、ほむらちゃん」

ほむら「お、おはよう。何の用?」

まどか「ほむらちゃんの観察をしようと思ったんだ!」

ほむら「そうなの……」

まどか「というわけで家にいーれーて」

ほむら「いーいーよ別に」

まどか「わーい」

杏子「おーいほむらー、さ行教えてくれー」

ほむら「しょうがないわね」

まどか「」

まどか「……貴方たちを殺して私も死ぬわ」

ほむら「早まるなまどかー!」

まどか「そこに赤毛さん! 貴方ほむらちゃんとどういう関係なのっ?」

杏子「どうって、なぁ? ほむら……。返答に困るぜ///」

杏子(この歳でひらがな教えてもらってるなんて恥ずかしい……)

まどか「な……ななな……」

ほむら「杏子! お願いだからそんな誤解を招くような言い方しないで!」

まどか「いい……人生だったよ……」

ほむら「まどかー! 誤解よー!」


……事情説明タイム……


まどか「ごめんね、早とちりしちゃって。えへへ」

ほむら「まったくもう」

杏子「次は足し算を教えてくれ」

ほむら「はいはい」

まどか「ほむらちゃん、教えるの手伝おっか?」

ほむら「いいわよ、そんな」

まどか「いやいや、私の教え力を舐めるなよぅ!」

ほむら「教え力ってなんぞや?」

杏子「なんで1たす1が2になるんだよ……粘土と粘土を足したら1だぞ……」

修正です。すみません……

×まどか「そこに赤毛さん! 貴方ほむらちゃんとどういう関係なのっ?」

◯まどか「そこの赤毛さん! 貴方ほむらちゃんとどういう関係なのっ?」

杏子「ふう。6年生までの4教科はバッチリだぜ」

ほむら「物分かりが良すぎだわこの子……。ちゃんと学習できていたら天才児になっていたかも……」

杏子「コツをつかめばものすごく簡単にできるぜ。ありがとなほむら。明日からもよろしく」

ほむら「そうね。これからが肝心よ。実技教科や中学校の範囲だってあるもの」

杏子「うげぇ」

まどか「ほむらちゃんの好きな漫画はあしたのジョー……メモメモ」

ほむら「明日もちゃんとここにきてよ」

杏子「あー、忘れそうだな」

ほむら「なんなら私、泊めてあげよっか?」

まどか「えっ」

杏子「いいのか? 教えてもらってる身なのに……」

ほむら「いいわよそのくらい。その方が楽でしょう? それに私もひとりぼっちじゃこの部屋を持て余すばかりだし、さみしいわ」

杏子「ありがとな」

ほむら「ふふふ」

まどか「ほ、ほむらちゃん!」

ほむら「何かしら」

まどか「わ、わたしも! わたしもほむらちゃんに勉強教えてもらいたいなって!!」

ほむら「いいわよ。明日うちにいらっしゃい」

まどか「そ、そうじゃなくて、えと、あの、その、」

ほむら「?」

まどか「私も泊めて!!!!」

ほむら「か、顔が近い……別にいいわよそのくらい」

まどか「やったZE☆」

ほむら「はぁ」

まどか「今日は女子会だね! わーい!」

杏子「なんか良くわかんないけどわーい!」

ほむら「わ、わーい」



その頃マミホームでは

マミ「暇ねぇ……」

QB「友達と遊ばないのかい?」

マミ「遊ぶ友達がいないのよ」

QB「あの後輩たちは?」

マミ「多分忙しいと思ってね」

QB「そうかい」

マミ「閃いた! 遊ぶ友達がいなければ、QBで遊べばいいのよ!」

QB「で、ってなんだよ。と、じゃないのかい?」

マミ「QBふわふわ~! ……はぁ、遊びたいよー」

QB「訳がわからないよ」

ほむら「晩御飯何がいいかしらー?」

まどか「お昼に食べたカップラーメンと被らなければなんでもいいよ!」

杏子「お、オム……オムライスが食べたい」

ほむら「わかったわ」

まどか「ほむらちゃんのオムライス……ホムライス!」

杏子「おお、それいいな。ホムライス! ホムライス!」

ほむら「えっ、えっ」

ほむら「わ、わかったわ。ホムライスね。待っていてちょうだい」

杏子「まどかー、ご飯できるまで勉強教えてくれー」

まどか「いいよ杏子ちゃん! どんとこーい!」

杏子「おう!」

ほむら「……ホムライス……ホムライス……ホムライス……ホム」

まどか「まずは音楽だね! ドレミの歌、いってみよー!」

杏子「ドーはドーナツーのードー♪」

まどか「うまい! 次、アヴェマリア!」

杏子「あーーーゔぇまりーーーーーーーーーーあーーーーーーー♪」

まどか「うまい! じゃあ次は音符を読んでみよっか!」

杏子「おう!」

まどか「こうやってこうやると……」

杏子「ふんふん」

まどか「よし、これ読んでみて!」

杏子「ふぁ、み、ふぁ、そ、ら、ふぁ、そ、ら、ふぁ、そ、ら、ど、そ!」

まどか「凄いね!」

ほむら「ホムライス……か……」

まどか「よんで!」

杏子「おう!」

まどか「歌って!」

杏子「la~♪」

まどか「弾いて!」

杏子「おう!」

まどか「吹いて!」

杏子「おう!」

まどか「音楽はバッチリだね!」

杏子「いっえーい!」

ほむら「もう直ぐできるわよ、オムライス!」

まどか「オムライスじゃなくてー?」

杏子「じゃなくてー?」

杏子&まどか「ホ・ム・ラ・イ・ス!」

ほむら「はいはい、ふふ」

ほむら(ホムライスっていいかも)

ほむら&まどか&杏子「いっただっきまーす!」

杏子「うめぇ! うめぇよこのホムライス!」

まどか「超ウルトラスーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャスハイパーエクセレントグレイトに、
素晴らしく美しく申し分ないほど完璧で、
こんなのこれまでの人生で一度もなかったくらい美味しいよ、
こんなの初めてだよ、
パパと同じくらいだよ、
ふわふわで塩辛さがちょうどよくてケチャップともよく合うような味付けで、
卵の焼き加減が私好みで嬉しいよ、
もうなんか全体が全部キラキラしてるよ、
ほむらちゃんの愛が心がこもってて、
とにかくすごくてすごすぎて、
ああもう何言っていいのかさえもわかんなくなるくらい、
めっちゃくっちゃ頭の中が混乱してて、
っていうか私語彙力ないなっていうか、
言葉さえもうまく出てこなくなって、
日本語も文法もめちゃくちゃになっちゃって、
そのくらいの破壊力になっちゃうくらいの、
超弩級のめちゃウマっすよってくらいに、
こんな料理を毎日食べたいなって思えるよ、
っていうかお嫁に来て毎日私のためだけにつくってよ、
ほむらちゃんの女子力パネぇよ、
これ絶対モテるってば、
やばいよ誰かに取られちゃうよ、
そんなのやだよ、
でもそうなっても文句ないくらいうめぇよ、
ほむらちゃん最高だよ、
ああセリフ長いよ、
息継ぎも間に合わないよ、
まあつまりまとめて略すと、
ほむらちゃん作のオムライス、ホムライスすっごく美味しい!」

ほむら「」

杏子「セリフ長っ」

ほむら「あ、ありがとう……」

まどか「酸欠になりそうだよ……ゼェハァ」

杏子「でもうめぇな」

まどか「うんうん!」

ほむら「あ、ありがとう……///」

杏子「食ったら風呂行くかー」

まどか「そうだね。一緒に入ろうよほむらちゃん!」

ほむら「まどか、鼻血出てるわよ。ごめんなさい、うちのお風呂そんな広くないから、1人ずつね」

杏子「りょーかい」

まどか「しょぼん」

ほむら「私は一番最後でいいから、あなた達どっちが先に入る?」

杏子「あたしいっちばーん!」

まどか「にばーん!」

ほむら「そう」

杏子&まどか「……」

ほむら「……さっ、さんばーんっ」

杏子&まどか「うんうん! きまりー!」

ほむら「はぁ」

杏子観察日記第3日目

杏子は勉強を教えてほしそうな目でこっちを見ている!

杏子は勉強を教えるとすごい勢いで賢くなった!

すごいね!

新しい言葉ができたかもしれない!

私の作ったオムライスはホムライスと名付けられた!

まどかは私をすごい勢いで人として初めての領域に達するくらいに褒めちぎってくれた!


ほむら「……これくらいかしら」

杏子「何書いてんだ?」

ほむら「ぉうぁっ!?」

杏子「うおっ! なんだよ大声出して。みちゃいけないもんだったか?」

ほむら「違うわよ。これは日記。プライベートなものよ。勝手にみちゃいけないの」

ほむら(正確にはあなたの観察日記なのだけれど)

杏子「This is a diary.」

ほむら「Yes. すごいじゃないの」

杏子「ふふーん」

ほむら「これは期待してもいいのかしら?」

杏子「おう! バンバン期待してくれ!」

ほむら「明日が楽しみね」

杏子「明日も明後日もずっとこれからもずっと、勉強を教えてくれないか」

ほむら「いいわよ。ずっと、この家に居座ってくれて構わないわ」

杏子「ひとりぼっちは寂しいもんな」

ほむら「ええ」

まどか「ちょちょちょちょっと待って!」

杏子「おお、もう出たのか? 早いなぁ」

まどか「今の台詞は完全プロポーズだよ! ひどいよ! わたしのほうが愛が強いのに!」

ほむら「? ……え?」

杏子「ぷろぽーず? 何だそれ」

まどか「ずるい……わたしもずっと、ほむらちゃんに勉強を教えて欲しい」

まどか「わたしのこと、ずっと見てて欲しい」

ほむら「え? え? 話についていけない、え? 別に勉強なら教えてあげるけれど……」

ほむら「ずっと(勉強を)見ててあげるわよ」

まどか「///」

ほむら「あ、おふろいってくるわ」

杏子「いってらー」

まどか「ん? このノートは何?」

杏子「ほむらの日記だってさ。見るなよって言われてる」

まどか「では拝見」

杏子「早えよ!」

まどか「ほむらちゃんの日記……」

杏子「ほ、本当に開けるのか? ダメって言ってたぞ……」

まどか「人間はダメと言われるとしたくなっちゃう生き物なんだよ」

杏子「確かに気になるけど、でもそれ、魔力かかってるぞ」

まどか「愛の前に魔力など無力!」

杏子「覗きじゃなければかっこいいセリフだな!」

まどか「ふーん! ふーん! うぐぐー!」

杏子「それ見ろ、開かないだろ?」

まどか「わたしは、諦めない……!」

杏子「頑張れー」

まどか「うぐおおおおおお!」

杏子「まどか! 顔がヤベェぞ!」

まどか「ほむらちゃああああああん! うおおおおおおおおお!」

杏子「開かない開かない」

ほむら「まどか大丈夫!? 何事! って、え?」

杏子&まどか「……あっ」

ほむら「いいですか日記というものはですね、人にプライバシーとかのプライベートなものがたくさんあるんです。勝手に本人の許可もなく覗くのは犯罪です!今日は許してあげるけど次やったら絶対許さないからね。追い出すわよ。いいわね」

まどか「……はーい」

ほむら「よろしい」

杏子「はいはい」

ほむら「はいは一回」

杏子「はーーーーーい」

ほむら「伸ばしすぎない」

杏子「hey!」

ほむら「誰に呼びかけてるのよ」

杏子「ははははははいいいいいい」

ほむら「多いわ」

杏子「歯医者」

ほむら「虫歯あるの?」

杏子「破威ーはいー」

ほむら「暴走族かよ」

杏子「Yes sir.」

ほむら「日本語で! いい加減にしなさい!」

杏子「……はーい」

ほむら「よろしい」

それからなんやかんやあって、なんとか布団の中に

まどか「それでは第一回女子会を始めます!」

杏子「いえー」

ほむら「い、いええい」

QB「ぼくもいれてえ」

ほむら「は?」

杏子「は?」

まどか「は?」

QB「分かったよ。わかったからもうその目をやめてぇ」

まどか「いいかな? わたしたちは何も見なかったし聞かなかった」

杏子「ああ。何もいなかった」

ほむら「ええ。何もいなかったわ」

まどか「気を取り直して、まずは恋話会しましょう!」

杏子「鯉?」

ほむら「あ、あいにく好きな人なんていないわ///」

まどか「わたしもいないよ。だから好きなタイプを言おう!」

杏子「タイプ?」

まどか「将来お婿さんにしたいって思えるような人の特徴を言っていくんだよ」

杏子「なるほど」

ほむら「分かったわ」

まどか「じゃあまずわたしから。わたしはかっこいい人がいいなぁ。中身が」

杏子「どうしてだ?」

まどか「わたしってドジでのろまだから、すぐに失敗しちゃうんだけど、そんなとき責めないで優しく手伝って切れるような人とか」

ほむら「まどかのお婿さんもまどかの手伝いができるのだから幸せね」

まどか「はぅ/// ほ、ほむらちゃん次」

ほむら「私は……優しい人がいいかしら」

杏子「何でだ?」

ほむら「私の全部を受け止めて分かってくれる人……悲しみも苦しみも、もちろん喜びも分かち合いたいから……」

まどか「わたしなら悲しみも苦しみも全部わかってあげるよ!」

ほむら「そう、ありがとう」

まどか「/// さ、最後、杏子ちゃん!」

杏子「金!」

ほむら「えっ」

杏子「世の中金がすべてなのさ!」

まどか「現実的だねぇ」

まどか「次は楽しい話をしようよ!」

ほむら「楽しい話……」

杏子「いいね!」

まどか「最近楽しかったことにしようよ!」

ほむら「じゃあ私から。私は今日、みんなが遊びにきてくれたことが一番楽しいわ。今までみんなが遊びにきてくれることなんてなかったから……」

まどか「じゃあこれからずっとそばにいるよ!」

杏子「あたしもだ!」

ほむら「ありがとう……!」

杏子「次はあたしだな。あたしはもちろん今日が一番楽しいけど、それ以外に」

杏子「最近ねるねるねるねるにはまってるんだよ」

杏子「あれがめちゃめちゃうまくてなー!」

まどか「幸せな毎日だね」

ほむら「今度食べてみましょうか」

まどか「最後はわたしだね。わたしももちろん今日が一番だよ。でも、」

まどか「最近庭のトマティーが実をつけたの!」

杏子「トマティーナ?」

まどか「トマティー!」

ほむら「トマトの事?」

まどか「トマティー!!!」

杏子「そ、そうなのか」

ほむら「とまてぃ……」

まどか「とっても美味しいの! 口の中に入れた瞬間から香るあの香り! 噛んで広がるあの風味!」

ほむら「今度食べてみてもいいかしら?」

杏子「あたしも食いてぇ!」

まどか「もちろんだよ!」

ほむら「とまてぃ……」

まどか「う、うるさい……次だもん! 次は好きなことについて語ろう!」

杏子「あたしから行くぜ! あたしはお菓子を食べるのが好きだ!」

杏子「どう思う?」

ほむら「お菓子美味しいわよね」

杏子「チョコは好きか?」

まどか「大好き!」

ほむら「好きよ」

杏子「ポテティは?」

まどか「愛してる!」

ほむら「好きよ」

杏子「だよな!」

まどか「次はわたしの番だね。わたしは植物を育てるのが好き」

まどか「育てて、実になったり花が咲いたりすると、物凄い達成感があるの」

ほむら「いいわね、そういうの」

杏子「世間の闇を知らないで育てばこんな平和な子になるのか」

まどか「なにそれぇ」

ほむら「私にも今度栽培のこととか教えてもらえる?」

まどか「もちろん!」

ほむら(新しい武器になるかもしれないわ)

まどか(おはなを育てたいなんて、ほむらちゃん乙女だなー)

杏子「あたしもあたしも! トマt……トマティーとか苺とかカカオとか育ててぇ!」

まどか「うん、一部を除くけどもちろんだよ!」

ほむら(薔薇とかトゲがいいかしらね。ユリもフィナーレに飛ばせるかしら)

ほむら(ゆりゆりふぃなーれえんどとかいいわね)←無知

ほむら(愛と希望の百合戦士! 参上! なんちゃって)←無知

ほむら(薔薇でもいいわね。薔薇は、気高く咲いて美しく散る! ってベルばらかーい)

ほむら(愛と美貌の薔薇戦士! B(薔薇の)L(ラブ光線)! とかかっこいいわ!)←無知

ほむら「うふふ」

まどか「ほむらちゃん、にやけてるにやけてる。何考えてるの?」

ほむら「え、あ、えと、BL(薔薇のラブ光線)っていいなっておもってて」

まどか「ええええええ」

杏子「お前そんな趣味あったのか」

ほむら「え、ダメかしら」

ほむら(中二病っぽいかしらこの名前……。それともちょっと昭和臭いかしら……)

まどか「///」

杏子「ダメじゃないとは思うけどさ……」

ほむら「ダメじゃないのならこれから魔女退治の必殺技にするわよ!」

杏子「ぉぇっ」

まどか「いけませんわー!」

ほむら「どうしてよ! BL、つまり薔薇のラブ光線なんてダメかしら?」

杏子「んっ?」

まどか「えっ?」

杏子「……おまえ、BLってどういう意味か知ってるのか?」

ほむら「? もちろん、わたしのいまさっきつけた必殺技名で、薔薇のラブ光線って意味よ」

まどか「純真だー」

杏子「でもそれはやめとけ」

ほむら「ダサい~?」

まどか「……」

杏子「いやダサい以前の問題で……」

ほむら「??」

まどか「この話はとりあえず置いとくよ! 次はほむらちゃんの好きなこと!」

ほむら「私? 私はうーん、歌を歌うのが好きかな」

杏子「何の曲が一番好きだ?」

ほむら「Fly me to the moonとかかしら」

まどか「おしゃれー!」

杏子「ふらいみーとぅーざむーん……私を月に連れて行って、か……」

まどか「ね! ね! ちょっと歌ってみてよ!」

ほむら「また今度ね。今日はもう近所迷惑だし、せっかく歌うならカラオケで歌いたいわ」

杏子「ごりっぱなこっちゃ」

まどか「うーん、次は、苦手なものとかってない?」

ほむら「私はとにかくあのあいつが嫌」

杏子「あいつ?」

まどか「察した」

ほむら「黒くて大きくてカサコソ動くあいつよ」

まどか「やめてー!」

杏子「ん? GOKIBURIのことか?」

まどか「言葉にしないでー!」

ほむら「うえー」

杏子「あいつか……。懐かしいな。昔はよく世話になったもんだぜ」

まどか「え?」

杏子「辛いときも悲しいときもいつもそばにいてくれたあいつ……」

ほむら「おえー」

杏子「でもいつか、いつだったか、私は寝ぼけてあいつを食っちまったみたいでさ……」

まどか「地獄絵図!」

杏子「腹が減ってたんだよ。朝起きたらあいつの足が歯の間に挟まってたってわけだ」

ほむら「食ったのね……?」

杏子「いいやつだったのになぁ」

まどか「おぅぇぇぇえ」

ほむら「ちょっと近寄らないでくれるかな!」

杏子「冗談だよ! ははは」

まどか「笑い事じゃないってば!」

ほむら「つつつぎよ! 次ッ! 杏子の苦手なもの!」

杏子「あたし? あたしは……ってこれ言っちゃっていいのか?」

まどか「ん? ピー音がつかないようなものならなんでも言っちゃっていいよ」

杏子「すごいショックかもしれんぞ」

ほむら「大丈夫だから」

杏子「あたしの苦手な食べもんなんだけど」

まどか「ふんふん」

杏子「あたし、あんこが苦手なんだ」

ほむら「えっ」

まどか「えっ」

杏子「餡子だよ。アンコ。あいつが苦手なんだ」

ほむら「そこまでショッキングでもないような……」

まどか「いや、ギャップがすごいっていうか」

杏子「これを親父に言ったことがあるんだ。そしたら……」


杏子父「杏子、今年の正月は奮発してパパの大好きなおしること大福を買ってきたぞ。今年も神を信じて頑張ろうか」

杏子「おしるこ? 何それー!」

杏子父「食べてみればわかるさ」

モモ「たかそー! ぱぱ、おさいふ、だいじょーぶ?」

杏子父「ちょっと苦しいけど大丈夫さ。これくらい」

杏子「いただきまーす!」

モモ「いららりらー!」

杏子「うっ……お父さんこれ甘すぎねぇか?」

モモ「おいしー! あまあまー!」

杏子父「杏子はこれ気に入らなかったかー? じゃあ大福を食べてみな」

杏子「うん……うっ、この大福も甘すぎ……口の中がきぼでぃばどぅい……」

モモ「だいふくもおいしー!」

杏子父「なん……だと……。杏子この餡子は嫌いか……?」

杏子「うん、この甘いのきらーい」

モモ「おいしーのにー」

杏子父「嘘だろ……。娘が大きくなって一緒に餡子を食べようと思ったから名前も大好きな餡子をとって杏子にしたのに……。妻は桜とかせめて杏にしようと言ったけどそれを無視してまで杏子と餡子トークをするためだけにこの名前にして……さらに有り金全部使い果たしてまでこの餡子買ったのに……」

杏子「えっえっ」

モモ「ももはあんこすきー!」

杏子父「餡子好きじゃない杏子なんてただのあんずだよ!」

杏子「わけがわからないよ!」


杏子「ということがあったのさ」

まどか「うわお」

ほむら「親の理想を子に押し付けるのは嫌よね」

杏子「全くだ。その言葉親父に聞かせてやりたいよ!」

杏子「親父ー! 聞いてるかー? あたしは餡子が苦手なんだよー! 親の都合を子に押し付けてんじゃねーよー!」

杏子父『すまぬ……出来心だったんだよ……』

杏子「聞いてたんかい!?」

まどか「杏子ちゃん壁に向かって話しかけてる……」

ほむら「そっとしておきましょう」

杏子「親父……あたしのことずっと見てくれてたんだ……」

杏子父『ああ。いつでもどこでもずっと見ていたよ……』

杏子「お風呂も?」

杏子父『ああ。大きくなったな、お前も』

杏子「……サイッテー」

杏子父『う、ううう嘘だよ』

杏子「だよな、親父がそんなことするわけねえもんな」

杏子父『も、ももももちゅろん』

杏子「もちゅろんってなんだよw はは」

杏子父『おっとそろそろ行かなくちゃいけないね』

杏子「もう行っちまうのか?」

杏子父『ごめんな、時間がないんだよ。またいつか会おう』

杏子「や、やだよ。待って、まだ話したいことがたくさん……せっかく会えたのにっ」

杏子父『ごめん、待てないんだ。でも、そんなに待てないのなら』

杏子父『一 緖 に 来 る か い ?』

杏子「うん、ずっと一緒n」

まどか「杏子ちゃんしっかりして!」

杏子「うおっ」

杏子父『チッ、……ずっと見ているからね。これからも、いつまでも』

杏子「うん! ってあれ、なんであたし立ってるんだ? この紐はなんだ?」

ほむら「さっきからあなた、どこに話しかけてたの?」

杏子「親父が来てくれたんだよ!」

まどか「杏子ちゃんさっきふらふらと首をつりそうになってたんだよ」

杏子「えっ……」

ほむら「気をつけなさいよ。あなた狙われてるかもしれないわよ」

杏子「まさか。気を取り直して次、まどかの苦手だ」

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