【モバマス】面接官「ところで白菊さん。貴女、凄くエロいですね」白菊ほたる「え」 (17)

・「アイドルマスター シンデレラガールズ」の二次創作です。
・Twitterに投稿したデレステSSを修正、まとめたものです。
・R-18ではありません。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1507622227



白菊ほたる「どうしてもトップアイドルになりたいんです…!どんなに不幸でも!」

面接官「成程…貴女がウチの事務所に採用されたら、トップに立つためどんな苦労も厭わない。どんな仕事もやり遂げて見せると」

ほたる「…はい!」

面接官「ところで白菊さん。貴女、凄くエロいですね」

ほたる「え」


面接官「履歴書やご経歴など精査させていただきましたがこれは…フゥ…エロいとしか言いようが無い」

ほたる「…!?…(唖然)」

面接官「フフフ。まさか自分がエロいと言われるとは想像もしていなかったという顔ですね」

面接官「だがはっきり申し上げよう。白菊さん、貴女はエロい。とてもエロい!!今日はそのあたりしっかり語りましょう」

ほたる「え…え、えっ…!?」

面接官「まず身体がエロい。13歳という年齢にも関わらず77-53-79のプロポーションは確かな実りとこれからの成長を想像させずに置かない」

面接官「さらに抜けるように白い肌。『肌の綺麗さ』というのは実は男性に劣情を抱かせる大きなポイントなのです」

面接官「貴女の脚や身体を見た男性は『ああ、あの肌をすべすべと撫でて感触を満喫したいなあ』と劣情を抱かずにいられないでしょう」

ほたる「劣情って二回も…!?」

面接官「ああ、大丈夫ですよ。私はこれでも家庭が大事なので、そんな暴挙には出ませんから」

ほたる「安心できません…!」



面接官「次に顔がエロい。幼げながらもふとした時に見せる大人びた表情。全体に困ったような、気弱げな顔立ちは庇護欲や嗜虐心を刺激することこの上ない」

面接官「さらに言えば歳に似合わぬ憂いの表情が、これまでの貴女の経験にあらぬ想像を抱かせずには置かない。これはエロい」

面接官「口調もエロい。『…』と消え入るような語尾がまた妄想を喚起する。言いたかったこと何なのかと詮索させ、そこに自分の都合の良い想像を入り込ませる不届き者はきっと後を絶たない」

面接官「あなたの背景もエロい。様々な不幸と不運。色々な事務所を渡り歩いた経験。一体どんな苦労をして来たのだろう。様々なひどい仕打ちを受けたのではないか。『フフフこの役が欲しければ…解っているね?』等と夜のアイドルレッスンを強要されたのではないか。不埒な妄想が捗ります」

ほたる「そ、そんなこと…!」

面接官「そういう事実があったかどうかは重要ではないんです。そういう想像を喚起する、というのがミソなんです」



面接官「そもそも貴女は様々なギャップ、相反する要素が同居していてそれがエロい」

面接官「むしろ禁欲的で露出を好まぬ服装をしていながらエロい身体。幼さに見合わぬ凄絶な経験。気弱だが決して挫けぬ不屈の闘志。こうしたギャップのある人間を見ると、人はそのギャップを生じさせたものは何なのか?と想像せずには居られないのですよ」

面接官「如何です。貴女が如何にエロいか…ご理解ご納得いただけましたか?」

ほたる(絶句)

面接官「ショックが大きくて何言って良いか解らないという顔ですね。まあいいです」



面接官「ここまでくればさあ決まり!あなたのエロさ、妄想を呼ぶ力は大きな武器だ。不幸とエロさを押し出して売りましょう!うちの社長ならきっとそう言います」

面接官「それに都合に良いキャラを作り、演じればさらに良い。珍しい話ではありません」

面接官「それで売れればいいでしょう。まあ露出やキャラ付けだけで長くは売れ続けることはできませんが、初動を稼いでそこから本格派に転進した人だって多い」

面接官「売れるために自分を偽る。厭らしい男の視線に媚びる。こんなのはよくある苦労です。貴女はどんな苦労も厭わないと言ってたじゃないですか―――さ、どうです?」


ほたる「私は―――」

面接官「…」

ほたる「私は…!」

面接官「嫌、でしょう?」

ほたる「あ―――は、はい…!」

ほたる「嫌です。嫌です―――本当は、飲み込むべきなのかも知れないけど」

ほたる「それは―――そういうのは…私が憧れたアイドルでは、ないと思います…!」

面接官「うん―――実は。私もそういうアイドルは嫌いです」

ほたる「え…?」


面接官「白菊さん。私が今日の面接でお伝えしたかったことは、二つあります」

ほたる「……」

面接官「白菊さん。軽々しくどんな苦労もする、どんな仕事もする、なんて言ってはいけない」

面接官「世の中には悪い大人がいっぱいいてね。そういう奴らは『なんでもします、アイドルになりたいんです!』って子はにこにこ迎え入れますよ。いい食い物ですからね」

面接官「だから、今そうしたように、これからも苦労を選びなさい。私みたいに色々まくしたる奴の言うことに真剣に取り合ってたら、消費されて使い捨てられるのがオチです」

面接官「結果として間口が狭くなって、苦労は余計にあるかもしれませんが…嫌な仕事をこらえる苦労じゃなく、憧れの仕事を実現するために苦労して欲しい」

ほたる「面接官さん…」



面接官「まああれだけセクハラ発言したものの言うことじゃないですね。通報だけは勘弁してください」

ほたる「は、はい…あの」

面接官「ん?」

ほたる「伝えたい、もうひとつの事、というのは…?」

面接官「ああ、それですか。重大な話です。よく聞いてください」

ほたる「…はい」

面接官「実は…」

ほたる(ごくり)

面接官「社長がこないだちょっとやらかしまして。うちの事務所、もう長くないんですわ」


ほたる「―――えっ」

面接官「切羽詰った人ってのは何するか解りません―――貴女は今日ここに来なかった、と社長には言っておきます。折角来てくれて悪いんですが、まあ、そういうことで」

ほたる「―――いいんですか」

面接官「前から一度、こうしたかったんですよ。夢見てる子を食い物にするのは、飽き飽きですから」

ほたる「―――」

面接官「では、白菊ほたるさん」

面接官「残念ながら不採用とさせていただきます。さっさと帰りなさい」

ほたる「―――はい」

面接官「そしていつか。良い事務所で、貴女のなりたいアイドルになるための苦労をしてください―――さよなら」

ほたる「あの―――」

面接官「?」

ほたる「お元気で」

面接官「貴女も」



ほたる(その事務所が倒産したと聞いたのは、それから一ヶ月ほど後のことでした)

ほたる(あのときの面接官さんがどうなったのか、今となっては知るよしもありません)

ほたる(ただ、何かの岐路に立ったとき、今でもあの面接官さんの言葉が頭に浮かびます)

ほたる(苦労を選ぶ。私は、ちゃんと苦労を選べているでしょうか―――?)

ほたる(私は様々なとき、さまざまな場所で、そう考え、自分を振り返るのです―――)

おしまい。
読んでいただき、ありがとうごございました。



●以下本編と関係ないオマケ

面接官「如何ですか。貴女がエロいと納得していただけましたか」

ほたる(絶句)

面接官「ショックが大きくて何言って良いか解らないという顔ですね。フフフ―――年端も行かぬ少女が自分の身体の淫靡さとそこに向けられる視線に気付き戸惑い恥らう。ウーンこれはたまりませんな!」

ほたる「あ、あの、あの…!」

面接官「小生恥ずかしながら辛抱たまらなくなってきました…よし白菊さん一次選考合格です!次は私と社長同席の元最終審査『夜の水着オーディション』に」

???「面接官さん、面接官さん」

面接官「おやなんですか事務員さん。今いい所だったんですよ」

蛍光緑の事務員「通報しました」

警官「失礼します」

警官「ちょっとお話を聞かせてもらえますか」

面接官「  」

蛍光緑の事務員「天罰覿面です。えへっ」

面接官「うわあチャーミングな笑顔…こ、こうなったら最後にボディタッチだけでも…!とう!ほたるちゃーん!!」

警官「ロリコンだ!取り押さえろ!!」

警官「かかれー!!」

ほたる「……(唖然)」

ほたる「次の事務所は…もっとちゃんと選ぼう…」

(面接官ダメ人間ルート/おわる)

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