魔道士「くっ、ここまでか……」 オーク「お腹空いてないかい?」(125)

女騎士「くっ、殺せ!」 オーク「お前料理できるか?」
女騎士「くっ、殺せ!」 オーク「お前料理できるか?」 - SSまとめ速報
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の続きです。

戦いの最中に倒れ敵に囚われた俺に、小柄なオークが話しかける。

オーク「良かったら食べてごらん。人間の口に合うかは分からないけど……」

そういって差し出された器の中には、薄茶色の粥らしきものが並々と注がれている。

オーク「穀物と木の実を炒ってから水で煮たんだ。少ないけど、多分身体が弱っていると思うから我慢して……」

魔道士「……」

オーク「ここに置いていくよ。嫌だったら、無理して食べなくていいから……」


一寸思案した後に匙を口に運ぶと、それから後はもう止まらなかった。

乾煎りされた穀物の香ばしさと、それらの持つ甘味が絶妙な塩加減によって引き出されている。

立ち上る湯気が消える前に俺はその粥を全て平らげてしまった。

オーク「良かった、全部食べられたみたいだね」

魔道士「……ああ」

オーク「味はどうだった?」

魔道士「……悪くなかった」

オーク「それはよかった」

魔道士「お前が作ったのか?」

オーク「そうだよ」

魔道士「驚いたな……まさかオークがこれほどまでに繊細な料理を作れるとは」

オーク「そうか。……やっぱり、人間の口には合うみたいだね」

魔道士「?」

オーク「俺の料理はオークには不評なんだ。こんな不味いもの食えるか、ってね」

魔道士「人間と魔族では、食に対する感覚が異なるのだろう」

オーク「そうだね。だから俺は、こうして君たちみたいな捕虜向けの食事を作らされているんだ」

魔道士「……」

オーク「次の食事の時には、もう少し栄養のあるものを持ってくるよ。それじゃあ」

魔道士「……」

それからしばらくの間、俺は牢の中でそのオークが作った料理を口にし続けた。

そのどれもが魔族が作ったとは思えないほど繊細で、虜囚に与える食事の水準をはるかに超えているとは明白であった。

ああ、なるほど。

乙。支援。

魔道士「驚いたな。俺が元いた隊のメシよりこっちの食事の方が断然美味いなんて」

オーク「ふふ、そうかい」

魔道士「これなら人間相手に城下で店を開いたとしても十分通用するだろう」

オーク「仲間は見向きもしないけどね。みんな俺の料理を嫌がって、捕えた獲物をそのまま齧っているよ」

魔道士「ハハ、なるほど。確かにそちらの方が魔物らしい」

こうして俺とオークの間には、奇妙な友情関係が芽生え始めていた。

そんなある日、俺は彼の身体が傷だらけであることに気が付いた。

魔道士「その傷はどうした?」

オーク「いや、なんでもない」

魔道士「……ひょっとして、仲間にやられたのか?」

オーク「……」

このオークは、仲間内では役立たずと呼ばれ酷な扱いを受けている様子だった。

前線に出ることもなく、後方で雑用をこなしている者が蔑ろにされるという点は、どうやら人も魔物も同じらしい。

捕虜になってから数週間後の夜、俺はオークにこう持ちかけた。

魔道士「……俺と一緒に、ここから逃げるか?」

オーク「えっ?」

魔道士「お前の食事のおかげでだいぶ体力を取り戻すことができた。今なら俺の魔法でここから逃げ出すことも可能だ」

オーク「やめた方がいいよ。それに、俺を連れて行っても……」

魔道士「ここにいても仲間に疎まれ、傷つけられる一方なのだろう?」

オーク「それは……」

魔道士「俺に考えがある。今までの礼だ、悪いようにはしない。約束する」

オーク「……」

魔道士「このままここに居続ければ、遅かれ早かれ俺は殺される。それに、俺が逃げればお前もその責を問われることになるのだろう? 俺はそんなことは望んでいない。一緒に行こう」

オーク「……分かった」

こうして俺はその夜、オークを連れて牢から逃げ出したのだった。

【とある荒野の一軒家】

魔道士「さあ、入れ」

オーク「ここは?」

魔道士「俺の家だ……といっても、家人は俺一人だがな」

オーク「匿ってくれるのかい?」

魔道士「何せこの時勢だ。魔族側に戻ることも、人間側に下ることもできまい。状況が落ち着くまではここに身を隠すといい」

オーク「……ありがとう」

魔道士「礼を言うのはこちらの方だ。お前が居なければ、あの牢の中で野垂れ死にしていただろうからな」

オーク「……」

魔道士「いったん俺は魔法協会に顔を出してくる……帰還の報告をしなくては。なにせ荒野の一軒家だ。滅多に人など来はしないが、なるべく表に姿を出さないようにな」

オーク「うん、わかったよ」

魔法協会に戻った俺には、傷痍手当として1年間の休暇とその間の生活保障が与えられた。

……

オーク「これ、食べてみてよ」コト

魔道士「なんだ? これは」

オーク「鳥の肝を軽く焼いてみたんだ」

魔道士「肝を? ……俺はどうにも、臓物の類は臭いがきつくて好かんのだが」

オーク「多分、大丈夫だと思う」

そういわれて俺は恐る恐るその一切れを口に運んだ。

魔道士「……これは驚いた」

オーク「臭いは気にならないだろう?」

魔道士「ああ」

オーク「しっかり血抜きをしたあと、牛の乳に浸すとほとんど臭いが残らないんだよ」

魔道士「なるほど……これはオークの間ではよく使われている技法なのか?」

オーク「まさか。みんな、鳥なんて羽根もむしらずそのまま食べてるよ」

魔道士「はは、そうか。しかしこの脂の乗りは一体? まるで乳脂のように舌の上を滑っていく。とても臓物とは思えんが……」

オーク「これはたまたま気づいたんだけど、これから渡りをする鳥はどうやら肝に栄養を溜め込むらしいんだ」

魔道士「ほう……」

オーク「前に食糧庫で余った麦を処分するために鳥に与えていたことがあってね……それを続けているうちに、次第と身体が重くなって動きが鈍くなる鳥が出てきたんだよ」

魔道士「なるほど。それにしても、なかなかの観察眼だ。意外とお前は魔道士向きかもしれないな」

オーク「これしか取り柄がなかったから……」

魔道士「あのまま牢に入れらてお前の料理を食べ続けていたら、俺もいつかはその鳥のようになっていたかもしれないな」

オーク「うっ……そんなつもりはなかったって」

魔道士「はは、分かっているさ」

彼の調理法や料理に関する発想は、どれも奇想天外ともいえる独特のものだった。

しかし、そうして作られた料理はそのどれもが素晴らしい出来となり、その味は人間の料理人が作る料理すら凌駕していただろう。

俺が魔法研究をしている傍ら、彼もまた料理に対する研鑽を欠かすことはなかった。

そのオークらしからぬ緻密な思考と飽くなき向上心に、俺はただ舌を巻くばかりだった。

魔道士「同じ求道者という意味では、ひょっとするとお前には敵わんかもしれんな……」

オーク「え? どういう意味だい?」

魔道士「ふふ、こちらの話さ。ところで、それは?」

オーク「塩漬け肉さ。いい色だろう?」

魔道士「ふーむ、確かに」

オーク「実はこれ、もう漬け込んでから半年経った肉なんだ」

魔道士「これでか? 信じられん……まるで今朝おろしたばかりのようだ」

オーク「いろいろ試してね。塩漬けする前に少し砲火用の硝石を入れたんだ」

魔道士「なに? 硝石を……」

オーク「そう。これを入れると肉の発色が良くなって、塩だけで漬けたときよりも味が良くなるんだ」

魔道士「しかし、そんなことをしてしまっては肉が食えなくなるだろう? 硝石だぞ」

オーク「そんなことないよ。塩を洗い流す段階で硝石は落ちるし、調理には香辛料も使っているからね。実際、君の身体に変化はなかっただろ?」

魔道士「えっ?」

オーク「使ってたよ、最近の料理に。ずっとこの肉を」

魔道士「……なんということだ。人体実験の材料にされていたのか、俺は……」

オーク「はは。一応、君に食べさせる前に俺も食べてるし、ネズミにも与えて害がないのは確認してるよ」

魔道士「それでもあまりいい気はしないが……」

オーク「でも美味しかっただろ?」

魔道士「……ああ。お前が来てからというもの、食事には一切不自由してないからな。俺もいささか調理の腕には覚えがあったが……正直敵わんよ」

オーク「できればもっといろんな人に食べてもらえるといいんだけどね……」

魔道士「よし、そういうことなら俺が協力しよう」

オーク「えっ?」

魔道士「俺もお前の才能をこのままここに埋めておくのはもったいないと思っていたところだ。俺がなんとかしてお前の料理を城下の人々の元へ届けられるようにしようじゃないか」

オーク「俺の料理を?」

魔道士「そうだ」

オーク「でも、俺はオークだから……魔族が人間に向けて料理を作っていると知れたら、大変なことになるんじゃ……」

魔道士「料理を食べさせるのに人も魔物もあるものか。……とはいえ、確かにお前の危惧する通り、最初からお前のことを人々に受け入れてもらうのは難しいだろう」

オーク「だよね……」

魔道士「そこで、俺にいい考えがある」

オーク「?」

魔道士「俺の転送魔法を使って、お前の作った料理を城下に届けるのだ」

オーク「魔法を?」

魔道士「ああ。魔法協会を通せば城下での営業も認可されるだろう。ここで料理を作って魔法で届けてしまえば、お前の姿が人々の目に触れることもない」

オーク「なるほど……!」

魔道士「ゆくゆくは皆がお前の料理を認め、お前の存在もまた衆目の認めるところとなるはずだ」

オーク「……本当にそんな日が来るかな?」

魔道士「来るとも。俺だってお前の料理を食べて魔族への考え方が変わった人間の一人だ。お前の作る料理にはそれだけの力がある」

オーク「ありがとう。今までそんなことを言われたことがなかったから、うれしいよ」

魔道士「よし、そうと決まれば早速作戦決行だ。忙しくなるぞ――」

こうして俺は、彼の作った料理を城下の人々に届けるための店を構えることにした。

傷痍休暇中で生活保障を受けている身として、本来であればこうした副業は禁じられているが、俺のこれまでの功績に免じて魔法協会には臨時業務ということで出店が認可された。

もっとも、実際には交渉の際に持参した彼の料理が協会の上役の舌を魅了したことが大きかったが。

開店早々その味は瞬く間に城下の人々に知れ渡り、深夜まで注文が絶えない状況となった。

魔道士「今日も忙しいな」

オーク「うん。でもやりがいがあるよ」

魔道士「そうか」カキカキ

オーク「何を書いているんだい?」

魔道士「ああ、お前の料理の技法についてまとめておこうと思ってな」

オーク「え?」

魔道士「この調子で店が流行ったとして、そうすると早晩人手が足りなくなるだろう? こうして作り方を記しておけば、後々多くの人に伝授できるからな」

オーク「なるほど、そこまでは考えつかなかったよ……俺は文字というものが書けないから」

魔道士「俺なりにお前が料理を作る様を観察して、調理順序や重要そうな点をまとめてみた。後で細かい点を確認させてくれ」

オーク「うん、いいよ」

俺たちの船出は、まさに順風満帆といったところであった。

店を開いてから少し経った頃、半世紀近くに渡って続いていた魔族との戦争が終わった。

長い戦いにより疲弊し、厭戦ムードが蔓延していた双方の間には和平条約が結ばれ、戦争中に捕えた捕虜の交換や今後の交易の在り方等についても条文に明記された。

そして数日後、俺は魔法協会の協会理事会議に招へいされた。

魔道士「……私の料理を王室へ?」

協会理事「ああ。君の料理の噂がどうやら王族の方々の耳にも入ったようでね。是非王室料理に取り入れてほしいとの要望があったそうだ」

魔道士「それは……光栄です」

協会理事「そこで君の作る料理について、その調理法を王室料理人の方々に伝授してもらいたいのだ」

魔道士「ふむ……」

協会理事「もし正式に王室料理として君の料理が採用されることになれば、魔法協会としても全面的に君を支援しようではないか」

【魔道士の家】

魔道士「いま戻った!」

オーク「お帰り。なんだかうれしそうだね?」

魔道士「ああ! いいニュースを持ってきたぞ!」

オーク「なんだい?」

魔道士「聞いて驚くなよ。お前の料理が王室に取り入れられることになった!」

オーク「王室に!? それはすごい!!」

魔道士「ああ。どうやら城下での評判が王族の耳に届いたらしい。これは本当にすごいことだぞ!」

オーク「で、でも……」

魔道士「ん? どうした」

オーク「やっぱり俺は魔族だし……そんなにすぐには受け入れられないんじゃ……しかも、王室相手って……」

魔道士「なに、現国王陛下は聡明なお方だ。魔族との和平条約を結んだ今、お前を邪険にするような方ではない」

オーク「……」

魔道士「まずは王室料理人たちにお前の料理に関する調理法を教えることになった。この間作り始めたレシピが早速役に立つときがきたというわけだ」

オーク「な、なるほど」

魔道士「来週には城へ出向くことになっている。それまでは一旦店を閉めて、まだ記していない調理法をまとめてしまおう!」

オーク「分かった! なんだかやる気が出てきたぞ!!」

そして翌週、俺は彼のあらゆる調理技法をまとめた冊子を携え、城へと向かったのだった。

【魔道士の家】

オーク(うまくいったかなぁ、俺の料理は皆に受け入れてもらえるかなぁ)

<ガチャ

オーク「あ、お帰り!」

魔道士「ああ、ただいま」

オーク「どうだった?」

魔道士「ふふ、問題ない。皆お前の技法に感心し、いくつかの料理はすぐさま王室に取り入れられることになったよ」

オーク「やった!!」

魔道士「魔法協会や王室からも、今後恒久的な支援が受けられることになった」

オーク「よかった、全部上手くいったんだね! 実は俺、ずっと受け入れられないんじゃないかと心配して……」

魔道士「これでお前はもう、用済みだ」

オーク「……え?」

魔道士「お前の料理の作り方は全て記させてもらった。お前が居なくなっても、もう何も問題はない」

オーク「……」

魔道士「苦労したぞ。お前の存在を悟られずに料理の評判を広め、かつその技法を蓄えるのは。さあ、ここから出て行ってもらおうか」

オーク「……本気かい?」

魔道士「ああ」

オーク「……そうか。分かったよ」

魔道士「物分かりが良いな。こちらとしても手間が省ける」

オーク「今までありがとう、楽しかったよ」

魔道士「もう魔族と馴れ合うつもりはない。さっさと俺の目の前から立ち去れ」

オーク「……さようなら」

そう呟くと、オークは寒風吹きすさぶ荒野へとその姿を消してしまった。

そして――彼がいなくなった部屋で、俺は昼間の出来事を思い出していた。

『なるほど、この鳥の肝の品質は実に素晴らしい……いったいどのような技法でこれを?』

魔道士『渡りを控えた鳥に一定期間に強制的に餌を与え続けることで肝に脂肪を蓄えさせるのです』

『強制的に……?』

『それは動物虐待ではないのか? おぞましい……』

魔道士『……』

『えー、オホン……こちらの塩漬け肉は? 随分と発色がいいですね。まるで今朝捌いた肉のようだ』

魔道士『それは塩漬け工程の際に、食塩と一緒にわずかな硝石を加えたものです』

『硝石を!?』

『あんなものを口に運ぶものに入れていたのか!? 糞便の山から採ったものだぞ、正気の沙汰とは思えない!!』

『そのような料理を王室の方の口に入れられるわけがないだろう!!』

……

協会理事『どういうことだね?』

魔道士『そこに記してある通りです』

協会理事『おかげで我々のメンツは丸つぶれだ。まさかこんな非道い料理を食わされていたとは思わなかったぞ』

魔道士『……』

協会理事『とても人間の発想とは思えないな? そう、まるで魔族が考案した技法のようではないかね?』

魔道士『!!』

協会理事『……君はどうやらオークを家に住まわせているらしいな?』

魔道士『そ、それは……』

協会理事『おまけにそのオークが作ったおぞましい料理の数々を、何も知らない城下の人々に食べさせていたと』

魔道士『っ……』

協会理事『君には失望したよ。本日付を以ってお前を当協会から除名、永久追放とする。件のオークについては、協定により魔族側への返還を検討するため、即刻王国衛兵隊に通報しこれを拘束する』

それを聞いた俺はすぐさま自らの家にとって返し、彼を逃がした。

協会理事のいう『検討』とは、言ってみれば軍事裁判のようなものだ。

もっとも検討とは名ばかりで、裁判にかけられた魔族にはほぼ例外なく処刑判決が下されるという。また、仮に返還が決定したとしても、一度魔族を裏切った彼があちら側でも何等か処罰を受けるのは想像に難くない。

和平条約が結ばれたとはいえ、まだまだ人間と魔族の溝は深い。俺はそのことを充分理解していたはずなのに、彼の料理ならば人々の心を動かせると確信し、事を急ぎすぎてしまった。

俺はそのことをひどく後悔した。

それからしばらく経った頃、風のうわさで王国騎士団にいた騎士の一人が、魔族向けに店を開いたという話を聞いた。

その店ではなんでも魔族向けの料理を出しており、件の騎士はまさに魔族と人間の架け橋として期待されているらしかった。

魔道士(人間が魔族に食事を提供するのは美談で、その逆は受け入れられないというのか。……なんというエゴだ)

その話を聞いてからというもの、俺は得も言われぬ無力感や虚脱感に苛まされ、何をするわけでもなく流れ行く日々を過ごしていた。

そんなある日のこと……。

女「……ここかな?」

魔道士「誰だ」

女「あ、これは失礼……ひょっとして、ここの家主の方ですか?」

魔道士「そうだが?」

女「初めまして。私、元王立騎士団所属で……現在は魔族向けの料理人をしている者なのですが……」

魔道士「……そうか、君が例の」

女「あの、あなたが以前城下で転送魔法を使って料理を出前をされていた魔道士ということで、お間違いありませんか?」

魔道士「ああ……そうだが」

女「実は、その転送魔法のことでご相談したいことがありまして……」

最初、俺は彼女を追い返すつもりでいた。別に彼女が何かしたわけではない。だが、胸中に渦巻くやり場のない怒りをぶつける相手が彼女の他に居なかったのだ。

――帰ってくれ。その言葉が喉元まで出かかったところで、俺は気付いた。

彼女の眼は真剣そのもので、心底困り果て俺に助けを求めているであろうということに。

魔道士「……いいだろう。中へ入ってくれ」

そんな彼女の様子を見て、俺は話だけでも聞いてみようと考え直した。

女「一人で暮らされているのですか?」

魔道士「ああ。魔法協会を追放されると同時に、相棒も失ってしまってな……」

女「あ……す、すみません」

魔道士「いや、構わない。それで、話とは?」

女「実は……貴方が出前に使っていた転送魔法について、ご協力いただきたいことがあるのです」

魔道士「協力? 具体的には何を?」

女「実は……今、私の店の常連のうち一人が、傷病で身動きが取れなくなっているのです。なんとか彼の元に私の料理を届けたいのですが……」

噂通りであれば、彼女の店の常連といえば魔族ということになる。

彼女はそんな傷ついた魔族のことを心配し、自らの作った料理を届けたいというのだ。

その言葉は、ただ自らの利益を求めるためだけの嘘や偽りには聞こえなかった。

魔道士「なるほど……君は、魔族に料理を振る舞っているといったな?」

女「はい……元は敵同士とはいえ、料理を食べさせるのに、人も魔物もありませんから……」

魔道士「人も魔物もない、か……俺もそう思うよ」

女「なんとかご協力いただけませんでしょうか?」

魔道士「……よし、分かった。例の転送魔法は術符を作って君に渡そう」

女「本当ですか!?」

魔道士「ああ。術符を使えば、魔道士でなくとも魔法を使うことができるはずだ」

女「ありがとうございます!!」

そして俺は術符と引き換えに、彼女に一つ『頼みごと』をすることにした。

魔道士「代わりと言ってはなんだが……こちらも一つ協力してもらいたいことがある……」

女「何でしょう?」

魔道士「実は今、あるオークの行方を追っている」

女「オークなら私の常連にたくさんいますよ!」

魔道士「ならばちょうどいい。そいつらに聞いてもらえないだろうか。戦中は牢で捕虜向けの食事を作っていた、オークにしては小柄で手先が器用な奴がいなかったか、と」

女「分かりました。何か分かれば連絡しますね」

魔道士「ああ、頼んだ……」

数日後、彼女から連絡があった。

どうやら彼はここから出て行った後、一度オークの里へ戻ったらしい。

当然そこに彼の居場所は既になく、すぐさま立ち去ってしまったとのことだが。

俺は詳しく話を聞くため、オークの里にあるという彼女の店に行ってみることにした。

少女「せんぱぁい……たまには小麦粉茹でたやつ以外のものが食べたいですぅ……」シクシク

女「あ、じゃあカエルの脳みそたべるー?」ネチョ…

少女「嫌アアアアアアアアアアアアアアア!! 小麦粉でいいです! なんだったらもうずっと小麦粉でいいですう!!」

魔道士「なるほど……たしかに魔族向きといった趣き……だな」

女「あっ!? 先日はどうも!!」

少女「えっ、誰ですか!? 誰ですかコレ!? まさか……先輩の……? 嫌アアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」ガクガク

女「違うよ後輩ちゃん。この人が例の転送魔法の術符をくれた魔道士さんだよ」

少女「はっ!? そ、そうだったんですか……これはとんだ失礼を……」

魔道士「いや、構わない。しかし、魔族相手の店がこんなに華やかとはな……」

少女「というか! 礼の転送魔法ってことは、あの出前料理を作っていたのは貴方なんですか!?」

魔道士「ああ。といっても、俺は主に手伝いだけで」

少女「お、お、お、お、お、お願いします!! ここに来てからというものもう3か月もマトモなごはん食べてないんです!! いくら先輩に対する愛があってももう結構ギリギリなんです!! お願いだから私を救って!!」

魔道士「あ、ああ……簡単なものしか作れないが……」

……

少女「い、生き返ったぁ……」ツヤツヤ

女「いやぁ、たまにこういうの食べておかないと人間の料理の味忘れちゃうねー」

少女「先輩は味覚が魔族です」

魔道士「喜んでもらえたようで何よりだが……」

少女「でも、魔道士さん料理お上手なんですね! さすがはお店を開いていただけのことはあります!!」

女「私もお店開いてるよ」

魔道士「いや、さっきも言おうとしたのだが、実はあの出前料理を作っていたのは俺ではないんだ」

少女「えっ?」

女「では、誰が?」

魔道士「……君に捜してもらっていた、例のオークだ」

少女「えっ!? オークがあんな美味しい料理を!?」

魔道士「ああ」

女「オークが人間向けの料理を? 俄かには信じられない……」

少女「私は先輩の魔界的料理センスのほうが俄かには信じられませんが」

女「ひどい」

少女「でも、どうしてお店辞めちゃったんです?」

魔道士「実は、一旦はあの料理を王室に取り入れるという話が上がるところまで行ったんだ」

少女「ええ!? 王室に!!?」

女「そ、それはすごい……」

魔道士「だが、彼の調理技法は独創的故に彼らに受け入れられることはなかった……」

少女「先輩の料理より独創的なものってあるんですかね?」

女「後輩ちゃん」

少女「あっ、ごめんなさい! 猟奇的の間違いでした!!」

女「後輩ちゃん……」

魔道士「……本当のことを言えば、彼はオークというただ一つの理由だけで、皆に拒絶されたのだ。君たちはこうして、魔族にも人間にも受け入れられてるというのにな」

少女「なるほど、それで先輩に頼んでそのオークを探してたんですねー」

女「彼が帰ってきたらまた店を?」

魔道士「いや、それよりも先にやらなければならないことがある。……俺が事を急いだばかりに、彼には辛い思いをさせてしまったからな」

女「……とはいっても、うちの常連に聞いてもその後の居場所は分からなくて」

魔道士「仕方あるまい。出会ったころから、彼はオークの中でも爪はじきにされている様子だったからな」

子ゴブリン「……そのオークって、ひょっとしておままごと好き?」

少女「お、おままごと?」

魔道士「何か知っているのか?」

子ゴブリン「うーん、どうしよかな……みんなには内緒って言われてるしなー」

魔道士「……頼む、どんな細かいことでもいい。教えてもらえないだろうか」

女「私からもおねがい! ほら、コウモリの胃袋あげるから!」

少女「うげー」

子ゴブリン「わーい! えっとね、多分そのオークってね、僕がいつも森で遊んでる友達のことだと思うよ」

魔道士「森で?」

子ゴブリン「うん! おままごとが好きでね、いつも僕と一緒におねえちゃんが料理をつくるマネをしてるんだよ!」

女「わ、私のマネを?」

少女「先輩……魔族とはいえ、小さい子にマネさせちゃいけない遊びですよこれ……」

女「なんで!?」

魔道士「そ、その森の場所は!?」

子ゴブリン「うーん、いくらおねえちゃんの知り合いとはいえ、人間を連れて行ったら怒られちゃうよ……」

女「お母さんには私から説明してもダメかな?」

子ゴブリン「ダメだよ。お母さんにも内緒にしてるもん……」

魔道士「俺の魔法を使えば姿を消すことができる。これを使って、何とか周りに知られないように近づくことはできないだろうか」

少女「なんでそんな魔法使えるんですか半分犯罪魔法じゃないですか後で私にも教えてください」

女「何に使うつもりなの……」

子ゴブリン「うーん……」

女「この人はね、人間だけど悪い人じゃないよ。前にガーゴイルのお爺ちゃんが怪我したときに、料理を届けるのを手伝ってくれた人なんだよ」

子ゴブリン「そうなの? ……うん、だったらいいよ!」

魔道士「すまない、ありがとう……」

子ゴブリン「でも、皆には内緒だよ!!」

こうして俺は、そのゴブリンの子供の案内で森の奥深くへと足を踏み入れた。

しばらく森を進むと、鬱蒼とした茂みの中に小さな小屋が建っていた。

そして、あたりにはなんとも言えない良い香りが漂っている。

子ゴブリン「ここだよ!」

魔道士「ああ……」

子ゴブリン「おーい! 遊びにきたよー!!」

オーク「はは、また君か。今日は何して遊……っ」

魔道士「……久しぶりだな」

オーク「……」

魔道士「随分と……探したぞ」

オーク「……何故ここに?」

魔道士「……これを、返しに来た」

俺は過去に彼と記したレシピの数々を取り出した。

魔道士「受け取れ。これはお前のものだ」

オーク「……これももう、用済みなのかい?」

魔道士「ああ……」

オーク「……」

魔道士「すまなかった」

そういって俺は視線を足元に落とす。彼の顔を直視することができなかったのだ。

しばらくの間、辺りを沈黙が包む。

ゴブリンの子供は不思議そうに俺達を見つめている。

先に口を開いたのは、彼のほうからだった。

オーク「お腹空いてないかい?」

魔道士「……!」

オーク「いま、ちょうど新しい料理を作ったんだ。よかったら食べていきなよ」

魔道士「……ああ!」

子ゴブリン「お兄さんやめといたほうがいいよ!! おままごとで作ったやつだから食べられないよ!!」

魔道士「はは、おままごとか」

オーク「魔族から見たら、俺の料理はそういう風にしか見えないからね」

魔道士「俺なら大丈夫だよ。俺はね、彼が作ってくれた料理が大好きなんだ」

子ゴブリン「食べられないのに?」

魔道士「人間と魔族じゃ、食べるものがちょっとだけ違うのさ」

子ゴブリン「ふーん……」

少女「ちょっとですかね?」

女「ちょっとだよ」

こうして俺は、久しぶりの彼の料理に舌鼓を打った。

今さらあの時の誤解を解くつもりもなかったのだが、一緒にいた彼女たちに促され俺はすべての事情を彼に話した。

彼は笑って許してくれた。ずっと俺のことを信じていたと。

まったく人のいいオークだ。

魔道士「……それで、お前はこれからどうする?」

オーク「うーん……今さら皆の元にも戻れないし……」

女「あ、それなら私から説明するよ」

オーク「えっ?」

女「アンタのことを認めないと店を閉めるって皆を脅せば絶対大丈夫だから!」

オーク「ほ、本当かい!?」

魔道士「魔族の胃袋を掴んでるな……」

少女「そ、そしてできたら私たちの賄いもつくってください!」

オーク「もちろん! それくらいならよろこんで!!」

少女「っしゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああオラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!」ガッツポ

魔道士「喜びすぎだろう」

少女「やっと人間らしい食事にありつける!!!!!!」

女「……」

こうして彼は、彼女たちの営む店で働き始めた。

当初は同じオーク仲間から煙たがられていた彼だったが、店主の彼女による説明(脅し?)により、今ではすっかり店の一員として受け入れられたのだった。

オーク「ごはんできたよー」

少女「ひゃっほーーーーーーーーーーう!! まってました今日も美味しそう最高!!」

リザードマン「人間はけったいなモン食いやがるなあ」

少女「私らから見たらアンタらの方がよっぽどおかしなもの食べてるように見えますから!!」

リザードマン「そうなのか?」

女「そうなの?」

少女「ダメだこりゃ」

魔道士「店長、例のオークから出前の注文だ。大盛り3つだと」

女「えーまた? 最近本当に店に来ないなー、横着しすぎだよ

少女「出不精になったオークなんて太る一方ですよねー、うーんおかわりっ」モグモグ

女「……後輩ちゃんも、オークが賄いを作ってくれるようになってから太ったと思うよ」

少女「」ガーン

そして俺もまた、そんな彼女の店で転送魔法を使った出前係として働くことになったのだった。

騎士団長「元気そうだな、2人とも」

少女「だ、団長!?」

女「どうしたんです!?」

騎士団長「ちょっと様子をな……む? この店は人間向けの料理も出しているのか?」

女「これは私たちの賄いで……」

騎士団長「それにしては随分と美味そうなものを食っているな。これは君(元後輩騎士)がつくったのか?」

少女「いえ、これは、その……」

魔道士「この料理を作ったのは彼だ」

オーク「!」

騎士団長「ん? 君はたしか元魔法協会の……なるほど、じゃあそちらが例のオークか」

魔道士「そうだ」

騎士団長「例の事件については私も聞いているよ。魔族の作る料理を王宮に献上しようとしたことが発覚して、大騒ぎになったとか」

魔道士「……」

騎士団長「おかしなものだ。現にこうして人間である彼女(元女騎士)は、魔族に向けて料理を作っているというのに」

少女「むしろ先輩が人間に向けて料理を作った方がよっぽど大事件ですよね」

女「後輩ちゃん!」

騎士団長「同感だ」

女「えっ」


オーク「お、俺の料理をですか?」

騎士団長「もちろん。私とて、命は惜しいからな」(元女騎士の料理を見ながら)

女「私の料理ってそんなにひどいの?」

魔道士「料理? なんのことだ?」

女「」

騎士団長「どれ、私にも一皿貰えないだろうか」
オーク「どうぞ……」

騎士団長「む……これは美味い! なるほど、彼女も太るわけだ」

少女「」

騎士団長「実は、過去に私も一度だけ君たちの店から出前を取ったことがあってね」

少女「えっ、騎士団長もですか!?」

騎士団長「夜勤中につい、ね……店がなくなったと聞いたときは心底残念だったよ。もうあの料理が味わえないのかとね」

魔道士「騎士団長殿。もう一度、彼の料理を城下の皆に届けることは不可能だろうか」

騎士団長「む」

魔道士「陛下が仰るように彼女が人間と魔族の橋渡しになれるというのなら、彼だって同じはずなんだ。現に、彼の料理は一度は人々に受け入れられたじゃないか」

騎士団長「そうだな……確かに貴殿の言う通りだ。だがやはり、いきなり魔族である彼を人々に受け入れてもらうのは、難しいだろう。事情を知っている我々以外にはな」

魔道士「……」

騎士団長「だが、徐々にということなら、話は違うのではないか?」

魔道士「徐々に?」

騎士団長「君がさっき言った通り、この店自体は人間にも認知されている。飽くまでも魔族向けの変わった店として、だがね」

騎士団長「そんな店で、人間向けの料理を出していると宣伝を打つ。無論、多くの人はそんな店には来たがらないだろう。一部の変わり者を除いてはね」

騎士団長「だが、そうやって店に来たものの口からこの店の味はいずれ巷に広がる。そうなってしまえば、彼を人々に受け入れてもらうのも可能なのではないか?」

オーク戦士長「おい。さっきから聞いてりゃ、随分と好き勝手なことを言ってくれているようだが」

オーク「せ、戦士長……」

女「あ、いらっしゃい」

騎士団長「これはオークの戦士長殿」

オーク戦士長「ここは俺たち魔族の縄張りだ。人間に勝手に入り混まれちゃかなわん」

騎士団長「仰ることはごもっともだ。あなた方から見れば、この店を足掛かりに人間が魔族の領地を奪おうとしていると思われても仕方がない」

オーク戦士長「そういうことだ」

騎士団長「ならば私も掛け合ってみよう。城下に魔族が足を踏み入れることができるように」

魔道士「……本気か?」

騎士団長「先ほども言ったが、人間の道理は受け入れて魔族の道理は受け入れないという偏った考えは私の主義に反する。王立騎士団の団長として、全力で協力させていただきたい」

オーク戦士長「信用ならんな」

騎士団長「今は行動による結果でしかそれを証明することはできない。もし私の言うような展望になったら、その時は認めてくれるだろうか」

オーク戦士長「……いいだろう」

オーク「あの……貴方は何故俺のためにそこまでしてくれるんでしょうか?」

騎士団長「私も君の料理で心を動かされた内の1人だからだよ」

少女「ええ話やぁ……」

女「なんか、話が空中戦すぎてついていけないよ……」

その後、彼はきっちりと約束を守り、城下への魔族の一部立ち入りを国に認めさせた。

オークやガーゴイルをはじめとした魔族は、人間の持たない怪力や飛翔能力を以って、力仕事や荷役を行った。

これにより人々の魔族を見る目は変わり始め、次第に人間と魔族の間の溝は解消されていった。

そして、ついにあの時叶えることのできなかった夢を叶える日がやってきた。

魔道士「いよいよ正式オープンの日だ」

オーク「うん。仕込みはバッチリだよ」

魔道士「前注文だけでもう一杯なんだ。今日は忙しくなるぞ」

オーク「よし、それじゃあ早速取り掛かろう!」

魔道士「ああ!」

少女「ふえぇ……追加の食材もってきましたぁ……」

女「後輩ちゃんそれこっち(魔族用)の!」

少女「えっ」

魔道士「オープン早々食中毒で営業中止にするつもりか! 気をつけろ!!」

少女「み、みんな人使いが荒いです……これなら騎士団にいたままの方がよかったよ~~~!!」ビエーン

オーク戦士長「……お前の誠意は、確かに伝わった」

騎士団長「それはよかった。私も頑張った甲斐があったというものだよ」

オーク戦士長「まぁ飲め。コイツなら人間が飲んでも大丈夫なはずだ」

騎士団長「魔族の酒か……うっ、強いな」

リザードマン「けっ、騒々しい……まずっ、なんだよこれ人間用じゃねえか!! おい小娘! いつものヤツもってこい!!」

少女「うえ~ん、すいませんすいません」

オーク「頑張って! 今日の夜ごはんは、美味しいのつくるから!」

少女「本当ですか!? じゃあ頑張ります!!」

女「また太っちゃうねー」

リザードマン「もうちょっとで食い頃だわな……」

少女「ちょっとそれ笑えないです!」ビクビク

オーク「……ふふ、楽しいね」

魔道士「そうか。こっちはもう転送魔法に届け先間違いがないかてんてこ舞いだ」

オーク「ありがとう」

魔道士「……例を言うなら俺ではなく彼らに言うんだな。ほら、そんなことより手を動かせ。注文が詰まってるぞ」

オーク「……うん!」

少女「先輩! だ、団長が!!」

騎士団長「オークの筋肉最高……」ウットリ

オーク戦士長(ご満悦)

女「よ、酔っぱらってるのかな」

リザードマン「最近よぉ……忙しいのは分かるけどよぉ……もうちょっと俺と話してくれてもいいんじゃねえか……ヒック」

女「こっちも酔ってる」

こうして俺たちの店はその後も長きにわたって魔族と人間の両方から愛されることとなった。

彼の料理は人々に広く受け入れられるようになり、そろそろ城下に店を持てといっているのだが、彼は恥ずかしがって表に顔を出そうとしない。

なによりこの店の居心地がいいそうだ。

おかげで俺は出前ばかりさせられて、既に転送魔法の腕前は大魔道士の域に達している。

おっと、また出前の注文みたいだ。繁盛するのはいいが、こう忙しいとまったく困ったもんだな。

今夜の賄いは奮発してもらわにゃ割に合わん。



おわり

まさかの新スレ。おおいに乙であった。

いや、言わせていただきましょう。

手を合わせ、『ごちそうさま』と!(^人^)

あれ、なんか>>93-94ペースト失敗してる

以下に訂正します



騎士団長「どれ、私にも一皿貰えないだろうか」

オーク「お、俺の料理をですか?」

騎士団長「もちろん。私とて、命は惜しいからな」(元女騎士の料理を見ながら)

女「私の料理ってそんなにひどいの?」

魔道士「料理? なんのことだ?」

女「」

オーク「どうぞ……」

騎士団長「む……これは美味い! なるほど、彼女も太るわけだ」

少女「」

騎士団長「実は、過去に私も一度だけ君たちの店から出前を取ったことがあってね」

少女「えっ、騎士団長もですか!?」

騎士団長「夜勤中につい、ね……店がなくなったと聞いたときは心底残念だったよ。もうあの料理が味わえないのかとね」

乙!
優しくて美味しい世界

こっち側の事情も分かって、すっきり
オークかわいい

うわー、そういうことか!
そしてこうなるんだ!

面白かったよ乙!

乙!!
幸せな気持ちになりました!

ああ、完成度高いと思ったらあなただったか…


面白かった乙!

ハッピーエンドで良かった…オークくんかわいい
乙!

イイハナシダッタナー

魚の人やんけ!!!
生きとったんかワレ!!

>>120
マジやんけ
元気そうでなにより

魚の人…ウットリ!
ありがとう!ひさびさに読めて凄く嬉しい!
おつ!

馴れ合いが嫌だと言って作られたss深夜
やっぱり馴れ合い屑の温床になる

素晴らしいな!

すごく面白い。乙

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