シンジ「本格焼豚と海老 生姜八角のきいた香炒飯?」 (35)

<仙石原西・某スーパーマーケット>

シンジ「へぇ、こんなの初めて見たよ。美味しいのかな?一度買ってみようか。」バサッ

アスカ「………っ!!バカシンジ!あんた…。変じゃない!いったいどうしたのよ!!!アンタいつからミサトになっちゃったの!?」

シンジ「」

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シンジ「アスカ、いくら僕だって冷凍食品くらいは食べるよ。特に夜食なんか一人前だけわざわざ料理するのは流石に手間なんだよ。たまには手抜きさせてよ。」

アスカ「そんな!シンジがそんなミサトみたいなこと言うなんて……!アンタ本当にシンジなんでしょうね!?背中にチャックが付いてて開けるとミサトが出てくるだとか
首筋にエントリープラグ挿さってて開けると中から小ちゃいミサトが出てくるとかそんな妙なギミック搭載してたりしないわよね!?」

シンジ「落ち着いてよ、アスカ!僕は着ぐるみでもエヴァでもないよ!アスカはいったい僕やミサトさんにどんなイメージをもってるのさ!特にミサトさんの扱いが酷すぎるよ!
いくらミサトさんだって冷凍食品ばっかりじゃないよ。コンビニ弁当やレトルトカレーにカップ麺だって食べるじゃないか!」

アスカ「そうよね、それ以前にミサトなら真っ先にビールよね。」

シンジ「そうだよ。それにアスカがまだ日本に来る前はミサトさんも炊事の当番してたこともあるんだよ。極端に下手なだけで自炊しないわけじゃないんだよ。」

アスカ「嘘!?ミサトがレトルトや冷凍食品を加熱したりカップ麺にお湯を注ぐ以上の高難度レシピを習得してるって言うの!?」

シンジ「習得はしてないよ。レトルトカレーからバイオ兵器を錬成しただけだったよ。」

アスカ「はん!やっぱりね。ミサトだもの、そんなもんでしょうね。ま、アンタもたまには冷凍食品くらい食べるのはわかったわ。だったらこうしましょう。」

シンジ「???」

アスカ「………………。」ボソボソボソボソ

シンジ「それ楽しそうだね!」

アスカ「でしょ?」

……………………
………………
………
<葛城邸・ダイニング>

ミサト「」

ミサト「ちょっと、シンジくん、アスカ。なんなのよ、この大量の冷凍チャーハンは?」

アスカ「アタシの提案よ。どれがいちばん美味しいのか食べ比べしてみるのよ!」

シンジ「冷凍食品だから一度に食べきれなくても日保ちするし、3人がかりなら何日かあれば食べ切れるだろうからアスカの提案に乗ってみたんですよ。」

シンジ「大丈夫ですよ、ミサトさん。いざとなったらミサトさんの晩酌をプレミアム系のビールから甲類焼酎に切り替えてもらえば済むことですし。」

ミサト「シンジくん?そのしわ寄せがあたしって、ちょーっち厳しすぎない?」

シンジ「不満があるなら今晩からでも甲類焼酎に切り替えてもらってもいいんですよ?」ドン

デンドンデンドンデンドンデンドンデンドンデンドンデンドン
ダッタタ- ダッタタ- ダタタタ-

ガブガブさん「4リットルヤデ」ド-ン

ミサト「待ちなさい、シンジくん!そんな腕組みしながらせり上がってきそうな雰囲気を醸し出しながらガブガブさんをテーブルの上に置くのはやめて!だいたいなんでそんなのがうちにあるの?!」

シンジ「梅酒を漬けようと思って酒屋さんに配達してもらったんですよ!」

ミサト「逃げちゃダメよ…逃げちゃダメよ…逃げちゃダメ、逃げちゃダメ、逃げちゃダメ、逃げちゃダメ…………。わかったわ、シンジくん。受けて立つわ!」

シンジ「わかりました。さっそく今日の晩ご飯は利き炒飯食べ比べ大会にします。アスカもそれでいいよね?」

アスカ「もっちろん!アタシが言い出した事ですもの。でも、これ量はどうするの?」

シンジ「食べ比べって言ってもうちの近所で買えるものに限定しての話だから、6種類くらいしかないしね。それぞれ50gずつ食べ比べて、それで物足りなかったら改めて自分のお気に入りをおかわりでいいんじゃないかな。」

アスカ「いいわ、それでいきましょう。ミサトもそれでいいわね?」

ミサト「あたしはビールがあれば、なーんだっていいわよ~ん♪」カシュッ!

シンジ「えぇっ!?ミサトさん、まだ封すら切ってませんよ!」

ミサト「甘いわね、シンジくん。あたしはマヨネーズや塩舐めながらだってビール飲めるのよ?すぐにツマミが出るのわかってるんだから、そりゃ今からでも飲み始めるわよぉ~♪」

……………………
………………
………
<声を揃えて、いただきます!>

デ-ン デ-ン デ-ン デ-ン ドンドン
デ-ン デ-ン デ-ン デ-ン ドンドン

ミサト「で、最初は何からかしら?」

シンジ「まずはコンビニものからです。『ふっくらパラっと炒飯』からですね。」

アスカ「じゃあ、さっそく…」モグモグ

帰れま10 ~NERVで人気の冷凍食品、炒飯編~

シンジ「んー、なんかいきなり炒飯のカテゴリーから外れた感じの味だよね。」モグモグ

アスカ「なんていうかさ、シンジ。アンタが残りの冷やご飯から作るご家庭の焼き飯あるじゃない?アレっぽいのよ!あれはあれでアタシ好きなんだけど。」パクパク

シンジ「タケノコの食感がそれっぽいのかもしれないね。僕が焼き飯作るときに沢庵刻んだの混ぜたのに食感が似てるって言うか。」パクパク

アスカ「それよ!食感がすごく楽しいのよ。味も悪くないわ、中華風ピラフって感じだけどアッサリ食べられるのがポイントかもしれないわね。」パクパク

ミサト「美味しいわねぇ、これ」モリモリ

>>10
すまん、10こもやらんのよ

アスカ「で、次はどれにしましょうかしら?」

シンジ「せっかくだから引き続きコンビニものにしようか。『やみつき濃厚な味わいチャーハン』にするよ。」

アスカ「見た目からしてちょっと濃いめよね。」

シンジ「さっそく食べてみようよ。」モグモグ

アスカ「あら?思ったほどトゲトゲした感じじゃないのね。」モグモグ

シンジ「ほんとだ。お米そのものはしっかりダシが効いてる感じはするけど嫌味を感じるような刺激の強い味付けはしてないね。」モグモグ

アスカ「味がハッキリしてるのはどちらかといえば具材の方よね、特にネギの風味がしっかり効いてて食欲をそそるわ。」パクパク

シンジ「焼豚もすごいよ?細切れにした焼豚にしっかり味をつけて、このやみつき感を出してるんだね。お米と具材を一緒に食べるとすごくいい感じだよ。」パクパク

アスカ「大きな焼豚を使えないからそうしたのか、しっかり味の焼豚にしたかったから細切れにしたのかまではわからないけど工夫されてんのね。」モニュモニュ

ミサト「あらぁ、これも美味しいじゃなーい♪」モリモリ

シンジ「ほんとはもうひとつのコンビニものも試したいけどちょっとうちから遠いんだよね。だから残念だけど今回はパスでいいよね?アスカ」

アスカ「まぁ、うちに常備する前提だものね。お手軽さを求めてるのに遠出なんて本末転倒よ!それは合理的な判断って事でいいと思うわよ。」

ミサト「シンジくん、次は?」

シンジ「ここからはスーパーの冷凍食品売り場ものです。まずは『本格炒め炒飯』にしよう。」

アスカ「見た目は随分と控え目なビジュアルよね。そこまでの自己主張はないというか。」

シンジ「そうだね、街の中華屋さんで頼むと出てくる炒飯の佇まいだよね。でも、ある意味王道じゃないかな?」

アスカ「どれどれ、味はどんなものかしらね。」モグモグ

シンジ「あ…。これ、街の中華屋さんの炒飯だ!」モグモグ

アスカ「確かにそれ以外の表現を求められてもなんとも名状しがたいわね。でも誰が食べても安心して食べられる味よね。」パクパク

シンジ「うん、なんていうかあれこれ余計な表現のいらない王道。テッパンだよね。炒飯とはかくあるべきという味だよ!」パクパク

アスカ「無理に褒めるところを探す味じゃないわよね。」モニュモニュ

ミサト「うんうん、美味しいわよねぇ。」モリモリ

シンジ「次は『本格焼豚と海老生姜八角のきいた香炒飯』でいくよ。」

アスカ「きたわね。今日の本命でしょ?あら、これ具が大きいわね。」モグモグ

シンジ「そうだね、僕も温めるとき少しびっくりしたんだ。」モグモグ

アスカ「それにジンジャーの風味が良く利いててなんだか大人の味よね。」パクパク

シンジ「八角もうっすらだけどちゃんと利いてるよ。なんだか、全体的に本格中華の雰囲気だよね。これは夜食っていうよりはきちんとご飯として食べたいなぁ。」パクパク

アスカ「そうね、確かにちょっーとご褒美感があるわよね。普段使いとはちょっと違う感じの。しっかり具も食べてるって感じがするわ。これはここぞのご馳走の味よね。」モキュモキュ

ミサト「これもなっかなか美味しいわよねー♪」モリモリ

【悲報】6種類と思い込んでたら5種類だった件

シンジ「最後は『焦がしにんにくのマー油と葱油が香る ザ☆チャーハン600g』だね。」

アスカ「………シンジ、アンタなんなのよ?」

シンジ「なに?アスカ。」

アスカ「アンタね、エロと誤認させるスレタイで出オチすんのやりきったとか言ってやめたと思ったら今度は飛び道具使ってきてさ!しかも何?なんなの?
その焦がしにんにくのマー油と葱油が香る ザ☆チャーハン600gって?アンタまだ他に隠し球を温存してたってワケぇ?
だいたい何よその焦がしにんにくのマー油と葱油が香る ザ☆チャーハン600gって名前。長すぎるにも程があんでしょーが!内容量までアピールする必要あんの?」

シンジ「知らないよ、それは焦がしにんにくのマー油と葱油が香る ザ☆チャーハン600gを作った会社に言ってよ!
僕は美味しそうだと思ったから焦がしにんにくのマー油と葱油が香る ザ☆チャーハン600gも買っただけだよ。
それにちゃんと600g入ってれば焦がしにんにくのマー油と葱油が香る ザ☆チャーハン600gでも問題無いじゃないか!」

アスカ「まぁいいわ。そこまで自信たっぷりに焦がしにんにくのマー油と葱油が香る ザ☆チャーハン600gなんて名乗るんですものお手並み拝見といきましょうよ。」

シンジ「知らないよ、それは焦がしにんにくのマー油と葱油が香る ザ☆チャーハン600gを作った会社に言ってよ!
僕は美味しそうだと思ったから焦がしにんにくのマー油と葱油が香る ザ☆チャーハン600gも買っただけだよ。
それにちゃんと600g入ってれば焦がしにんにくのマー油と葱油が香る ザ☆チャーハン600gでも問題無いじゃないか!」

アスカ「まぁいいわ。そこまで自信たっぷりに焦がしにんにくのマー油と葱油が香る ザ☆チャーハン600gなんて名乗るんですものお手並み拝見といきましょうよ。」

シンジ「そうだよ。食べ比べなんだから。」モグモグ

アスカ「…うん。なんていうか、ガッツリと米を食べさせにきてるわね。これ。葱油がしっかり仕事してるわ。」モグモグ

シンジ「そうだよね。よく考えたら具沢山だとか具が大きいとかそういう方向のアピールはしてないんだよね。これ。」パクパク

アスカ「そうよね、どうしても工場生産の量産品ってことになると味付けと具材のグレードってどっちかがトレードオフになるものね。」パクパク

シンジ「こういう米を食べさせる方向な全振りってそういう意味では正解かもしれないね。」モキュモキュ

アスカ「これ、完全にネタだと思ってたわ。確かにこれだけ米に重点おかれたら量も多めにしとかないと今度は逆に不満を生むわね。600g入りも納得よね。」モキュモキュ

シンジ「もし減らすにしてもいっそ300gまで減らして一人前としてコンビニ売りだよね。」モキュモキュ


ミサト「いやー、どれもこれもほんっと美味っしいわー。」モリモリ

ミサト「さぁて、おかわり取ってくるわねー。」トタトタトタトタ



アスカ「…ねぇ、シンジ?」

シンジ「なに?アスカ。」

アスカ「ミサトってさぁ、さっきから『美味しい』以外の言葉を口にしてないわよね。」

シンジ「…うん。」

アスカ「アンタさっき、アタシのミサトの扱いが酷いとかなんとか言ってたわよね?どう思うの?」

シンジ「」スピ-スピ-

アスカ「バカシンジ!アンタなに目ぇ泳がせながら鳴らない口笛で誤魔化そうとしてんの!?そんなだからアンタ煮え切らないだとか、優柔不断だとか言われんのよ!わかってんの!?」

BOMB!!!!

キャアッ!

ミサト「」

電子レンジ「」

シンジ「」

アスカ「」

ミサト「」

電子レンジ「」

シンジ「」

アスカ「」

シンジ「アスカ、ごめん…。散々ミサトさんをかばったけどまさか本当に冷凍炒飯のレンジアップさえミサトさんにとっては高難度レシピに成り果てていたなんて思わなかったよ………。」

劇終

おつーさ
~ザ☆~連呼やめいww
いやあれ出てきた中で一番好きだけどね

【悲報】タムラさん、連続出場ストップ

お騒がせしてすまんかったの

ムシャムシャしてやった
チャーハンならなんでも良かった
今は反芻している

まとめさんが>>21>>27と本レス含めて以降を纏めない事を条件にワシの過去のお話でも炒飯の話でも0600時までならきいてくれてかまわんけぇの

>>29
そこは様式美なので堪忍してほしい

よし!質問ないな?

本当は中の人の歌シリーズで行き詰まったのは内緒じゃ

ワシは寝る

じゃあの

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