的場梨沙「オトナの女は黒で決めるの!」 (18)

心「わかる」

梨沙「めちゃくちゃ黄色とピンクの私服着てるけどホントにわかってるの?」

心「わかってるわかってる♪ はぁとがブラックになったら、せくすぃーすぎて地上波放送できなくなっちゃうからしないだけ☆」

梨沙「へー」

心「梨沙ちゃん、齢12にしてそんな冷めきった目つきしてたら人生楽しめないぞ?」

梨沙「誰のせいだと思ってるのよ!」

心「てへぺろ☆」

梨沙「時々、ハートさんがホントに26歳なのかわからなくなるのよね」

心「唐突に実年齢出しちゃらめぇ♪」

梨沙「アタシの倍以上生きてるのよね、これでも……」

心「今日の梨沙ちゃんちょっと厳しいぞ♪ ローテンションモード?」

梨沙「別にいつも通りよ。ローテンションなのはあっちでしょ」

心「あっち? あー」




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飛鳥「………」ウツラウツラ

仁奈「飛鳥おねーさん、おねむでごぜーますか?」

飛鳥「………」

仁奈「お風呂から出たらおうえんしてた野球チームが逆転されてたパパみてーな顔してるですよ」

飛鳥「それは……俗にいう……死んだ魚のような目……」

仁奈「? おさかな?」

飛鳥「つまり……昔から伝わる……比喩表現……」

飛鳥「………」

仁奈「飛鳥おねーさん?」

飛鳥「はっ」

仁奈「ねてた?」

飛鳥「………寝てない」

仁奈「よふかしはダメでごぜーますよ」

飛鳥「………仁奈に注意されると、ダメージもひとしおだね」ハァ




梨沙「飛鳥ってたまに夜更かしのせいでうとうとしてる時あるわよね」

心「若気の至りってやつよ♪ 夜更かしはお肌の敵だということも知らずに……くくくっ」

梨沙「アタシはちゃんとわかってるから早寝早起きしてるわ!」

心「お友達のH・Yちゃんは『あいつは夜更かししないんじゃなくてできないだけだろ』って言ってたけど」

梨沙「そんなことないもん! アタシだってやろうと思えばできるもん! 本気で夜更かし!」

心「本気って、どのくらい?」

梨沙「………」

梨沙「午前2時!」ビシッ

心「強がりがかわいすぎるから抱きしめていい?」ギューッ

梨沙「強がりじゃないし! っていうか聞きながら抱きしめるなーっ!」

雪美「………」チラチラ

飛鳥「雪美。確かに今日のボクは三点リーダーが多いかもしれないが、別にキミと共鳴しているからというわけではないんだ」

雪美「………」ショボン

飛鳥「………」

飛鳥「猫の話をするとしよう」

雪美「!」キラキラ

仁奈「こねこの気持ちになるですよー!」

別の日


梨沙「踏み台を買おうと思うのよ」

心「踏み台?」

飛鳥「脚立ならそこにあるけど」

梨沙「脚立は持ち運びするには大きすぎるわ。ちょうどいい大きさのマイ踏み台が欲しいの」

心「え、持ち運ぶの? なんで?」

梨沙「いつでもどこでも踏み台に乗れれば、背の高いオトナに見下されないじゃない?」

心「あー、そういえば聞いたことある! 芸能界には常にマイ踏み台を抱えている小学生アイドルがいるって」

飛鳥「765プロのアイドルと共演した時に見かけた記憶がある……プライドが高そうな子だったような」

心「梨沙ちゃんみたいなおマセな感じ?」

飛鳥「あぁ」

梨沙「『あぁ』じゃないわよ。アタシはおマセじゃなくてちゃんとしたレディーなんだから!」

飛鳥「ふふ、そうだったね。向こうがどうかは知らないけれど」

梨沙「まあ、あっちも結構悪くないとは思うけど……ていうか、今は踏み台の話! 大きさ的にはこういうのがいいのよね」

心「そういえば、この部屋にもあったね。踏み台」

梨沙「これに乗れば……ほら! 飛鳥よりもハートさんよりも高い!」

飛鳥「なるほど。精神的な上下関係を、まずは物理的に正すところから始めるわけか。オトナ側に視線を合わせてもらうのではなく、自分から合わせにいくところにキミらしさを感じるよ」

心「でも背伸びしたらはぁとのほうが高い~~♪」

梨沙「あっ、ずるいわよ! だったらアタシだって背伸びしたら逆転するし!」

心「笑っちゃうほどスウィーティーだな! アホ毛をピンと立てればまだはぁとのほうが高いぞ☆」

梨沙「そのアホ毛操作可能なの!?」

飛鳥「まるで小学生の争いだ……いや、片方は実際に小学生か」



また別の日


千佳「しゃなり~~」

梨沙「しゃなり~~」

心「しゃなり~~☆」



ありす「なにをやっているんですか、あれは」

飛鳥「雅なステップを踏むための練習らしい」

ありす「はあ、雅ですか」

飛鳥「以前、梨沙が公演で今川義元の役をやったことがあっただろう? その時の経験を生かして、千佳に雅なセクシーステップの伝授をしているらしい」

ありす「今川義元ってセクシーだったんですか?」

飛鳥「さぁ?」

千佳「マジカルミヤビステップ!」

梨沙「こら、基本ができてないうちから自己流に走っちゃダメ!」

心「スウィーティースウィーティーステップ☆」

梨沙「雅を消すな!」

晴「梨沙ー、蹴鞠やろうぜー」

梨沙「雅な言い方に変えても今はサッカーやらないわよ」

晴「ちぇー」

桃華「ふふっ、皆さんに本当の雅というものを見せて差し上げますわ」

梨沙「うわっ、洋風な雅が来た」

心「洋風な雅」





ありす「……よくわからないけど、楽しそうですね」

飛鳥「キミは混ざらなくていいの?」

ありす「私はべつに……」チラチラ


梨沙「オトナの女は黒で決める……つまり、真の雅は」

千佳「みやびは?」

梨沙「お歯黒よ!」



ありす「……梨沙さんが暴走しないように行ってあげることにします」

飛鳥「それがいい。一石二鳥だ」

ありす「なにが一石二鳥なんですか」

飛鳥「さあね」クス



ありす「梨沙さん、さすがにお歯黒はまずいです。Pさんが腰を抜かしてしまいます」

梨沙「そう?」

心「ぎっくり腰はつらいぞー?」

桃華「Pちゃまに辛い思いをさせるわけにはいきませんわね……」





飛鳥「………」ズズッ

飛鳥(今さらだけど、アンダー12歳達の集まりに自然と溶け込んでいる心さんはすごいな……適応力が高いのか)

飛鳥「砂糖だけに、なんにでも合う……なんてね」

飛鳥「だから、コーヒーと砂糖もベストマッチだ」ドバババ

またまた別の日 都内のホームセンター


梨沙「あ、こういうのどうかしら」

飛鳥「少し大きすぎるんじゃないか? 持ち運びに不便だと思うけど」

梨沙「んーー……意外と難しいわね、踏み台選び。アタシにちょうどいいのが見当たらないし」

飛鳥「まあ、普通は小学生女子がマイ踏み台を買うなんてことはないからね。需要がなければ供給も少ないものさ」

梨沙「それ知ってる。ケイザイってやつでしょ?」

飛鳥「そんなところかな」

梨沙「ふふん、当ったり~♪ アタシもだんだん飛鳥語がわかってきたわ!」

飛鳥「今のはボク独特の表現ではなくて、一般的な単語なんだけど……」

梨沙「それにしても、お昼からホームセンターを歩き回るアイドルふたりって言うのもなかなかレアよね。アタシから誘っておいてなんだけど」

飛鳥「いいんじゃないか? ボクもちょうど新しいコーヒーメーカーが欲しかったところだ。それに、ホームセンターにアイドルが出没するのもそう珍しくはないだろう」

梨沙「そうなの?」

飛鳥「あぁ。たとえば、あそこに」



心「うっほわぁ~~。この孫の手すっごい。すっごい肩こりほぐれる~~」



飛鳥「ホームセンターで孫の手を試用しているアイドルがいるだろう?」

梨沙「声かけていいのか迷うわね……」


心「あ、梨沙ちゃんに飛鳥ちゃん! おはスウィーティー☆」


梨沙「と思ったら向こうから声かけられた」

飛鳥「迷う手間が省けたね」

心「ホームセンターって、時々誰が使うのかわかんないようなもの売ってるよね♪」

飛鳥「そうめんスライダーとか?」

心「そうめんスライダーは普通に使うぞ☆ ていうかこの前買って事務所に置いてるだろ☆」

梨沙「流しそうめんのシーズン過ぎてからも普通にスペース取ってるわよね、アレ」

心「秋でも冬でも流しそうめんできるからいいんじゃない?」

梨沙「そういうものかしら……?」

心「そういうこと言ってると、梨沙ちゃんにはいいものあげないぞ~?」

飛鳥「いいもの?」

心「じゃーん! さっき商店街の福引で当てた水族館のチケット☆ 3人まで使えるから誰誘うか考えてたんだけど、ちょうどキミ達が現れたから手間が省けたってことよん♪」

梨沙「水族館かあ。そういえば、ちょうどありすとかネネ達が手作りの水族館をオープンしてるのよね」

心「残念ながら、そこの水族館じゃないけどね♪」

飛鳥「彼女達の水族館にボクらが行って、混乱を招くと悪いしね」

梨沙「確かに、お客さんが魚じゃなくてアタシを見ちゃうもんね。魅力的なのも罪よね!」

飛鳥「そこまでは言ってない」

心「まあまあそれは置いといて。ふたりとも、このあとヒマ?」

梨沙飛鳥「「ヒマ」」

心「キミ達こういう時はホントに素直だよね。そういう現金なトコロ、好きだぞ☆」

水族館にて


梨沙「熱帯魚って色が綺麗よね。日本の魚もこんな感じで色鮮やかならモテるのに」

心「魚をモテるモテないの視点で見る子を初めて見た」

梨沙「魚だって人だって、モテるほうがいいでしょ、きっと! ……って、あれ? 飛鳥は?」

心「飛鳥ちゃんなら、あっちの水槽。クラゲに見惚れてる」

梨沙「あ、本当だ」

梨沙「………あのさ、前から思ってたんだけど」

心「ん?」

梨沙「飛鳥の後ろ姿、クラゲに似てない?」

心「………」

梨沙「頭が本体で、エクステが足で」

心「……あっ! わかった! 似てる!! めっちゃ似てる!!」

梨沙「似てるわよね! やっぱり!!」

心「クラゲだ! あすくらげちゃんだ! かわいい~~☆」





飛鳥「ふたりとも、何を騒いでいるんだ……?」

その後


心「ん~~! 楽しかった☆」

梨沙「水族館って、久しぶりに行くとやっぱり夢中になっちゃうわよね。ただ魚が泳いでるだけなのに、不思議」

心「そういうもんそういうもん♪ 飛鳥ちゃんは何が楽しかった?」

飛鳥「イルカさん……イルカのショーかな」

梨沙「なんで言い直したの」

飛鳥「あまりに少女すぎるかと思って」

梨沙「少女でしょーが、アンタ」

心「イルカさん♪」

梨沙「少女らしいからってイルカさんって言えば少女になれるわけじゃないわよ」

心「ちっ☆」

飛鳥「ふふっ」



心「お腹減ったね♪ いい時間だし、晩御飯食べよっか?」

梨沙「そうね」

飛鳥「何を食べようか……」

心「こういうのはね、パッと頭に浮かんだものにすればいいの♪ 本能に従え♪」

心「さっ、あなたの心に浮かんだ食べ物は~~?」

梨沙「魚」

飛鳥「魚」

心「いやわかるけど。わかるけど、水族館でおさかなさんを楽しんだ直後に魚食べるの?」

梨沙「それとこれとは別よね」

飛鳥「残酷だが、寿司の魅力には抗えないね」

心「子どもって案外メンタル強いな……ていうか寿司が既定路線なの?」

梨沙「ハートさんは嫌なの? お寿司」

心「ううん、食べる☆」

飛鳥「決まりだね。回転寿司なら、値段もそこまでは張らないだろう」


心「お寿司、お寿司~♪」

梨沙「ノリノリね。食べるネタとかもう決めてるの?」

心「決めてるよん♪ オトナのレディーらしく、ウニ☆」

梨沙「なんでウニ?」

心「オトナの女は黒で決める」キリッ

梨沙「なるほど……アタシもウニ食べる!」

飛鳥(回転寿司のウニ、中身だけだから黒くないと思うんだが……まあ、いいか)フッ



おしまい

おわりです。お付き合いいただきありがとうございます
書き終わって1レス目を投げたあたりで月末飛鳥の知らせを受けました。書いたら出る。

シリーズ前作:的場梨沙「CMに出たいわよね」 佐藤心「わかるー☆」

その他過去作
北沢志保「私は、デレてなんていませんから」

などもよろしくお願いします

多分事務所にあった脚立は珠美のMy脚立。
乙でした。

この人、13歳キャラって殆ど書かないよなぁ
(くりとくらぐらい?)

孫の手で肩こりが解れるなんてどんな使い方してんだ佐藤

肩叩き用のボールがついてるんだろう

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