野崎「ネタが思いつかない……」堀「野崎がスランプだ」若松「どうしましょう……」 (15)

若松「……そうだ!! ゲームやりませんか!? 瀬尾先輩が俺に無理矢理あげたやつがあるんですけど……」

堀「若松、それは……?」

若松「画面にいるゾンビをいっぱい倒すゲームです!! 対戦もできますよ!!」

野崎「……いかにも瀬尾って感じのゲームだな」

若松「ここは一旦、仕事の事は忘れましょうよ」

野崎「けど締切が……」

堀「そうやって考えてるから空回りするんじゃないのか?」

野崎「……」

若松「やりましょうよ野崎先輩!」

野崎「……分かった、やろう」










堀「このゲームの背景、すげー綺麗だな」

若松「あっ!! あの壁の模様、トーンの67番と似てます!!」

野崎「ストーリーモードに恋愛要素があるとは……」メモメモ

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堀「……って違う違う違う違う!! なんでゲームでネタ収集してんだ!!」

野崎「……っは!! つい……」

若松「もしかして……俺の選んだゲームが悪かったんでしょうか」

堀「いや、ゾンビを撃ちまくるゲームで普通少女漫画は思いつかないだろ……」

若松「……そうだ!! もう一つあるんですよ!! 格闘ゲームです!!」

野崎「! それは……佐倉と瀬尾がやったという格闘ゲーム……」

若松「戦いですから!! 恋愛要素皆無です!!」

堀「……さっきのゾンビのやつも皆無だけどな」

野崎「……とりあえずやってみるか」










野崎「まるでチンピラを一斉に吹き飛ばす鈴木のようだ……!!」

若松「」

野崎「しかしその話は前回やってしまった……使い回しはできない」

若松「すいません、俺の所為で……」

堀「いや待てよ……」

若松「……?」

堀「つまりだ、野崎はなんでもかんでも漫画のネタにするってことは……」

若松「!! そっか、そこから新たなネタを思いつく可能性が……!!」

堀「そういうことだ」

野崎「二人でなんの話を……?」

若松「!! 野崎先輩、鈴木君がスポーツをする話ってどうですか?」

野崎「スポーツか」

若松「バスケで活躍する話とか!! バスケやってたら描きやすいと思います!!」

野崎「その話はもうやった……」

若松「えっとじゃあ……野球は?」

野崎「やった」

若松「じゃ、じゃあ水泳!!」

野崎「やった」

若松「ラクロス!!パン食い競争!! カバディ!!」

野崎「全部やった」

堀「やり過ぎだろお前!!」

野崎「すいません、鈴木は超人なんで……スポーツはほぼやってますね」

堀「……スポーツから離れるか」

若松「そうだ! じゃあこれで……」

野崎「どうして音楽プレーヤーを取り出すんだ?」

若松「音楽の歌詞からネタを探すんですよ!」

野崎「成る程、それじゃあ聴いてみるか」

『愛してる、 アイラブユ~♪』

堀「綺麗な歌声だな、これなら……」

野崎「……」

堀「? どうした野崎」

野崎「歌わせてる感が凄いです……」

堀「そうか? 歌詞も結構深い事言ってないか?」

野崎「いや、だってあいつが歌ってるから……」

堀「あいつ?」

若松「zzz……」












瀬尾「最近、これ歌ってていうリクエスト多いんだよね~」

野崎「ダメだ、若松の音楽プレーヤー、全部ローレライだ」

若松「……はっ!!」

堀「若松、音楽はやめだ」

若松「ええっ!? そんな、ローレライさんいい歌声なのに……」

堀「……テレビでも見るか」

野崎「ドロドロの昼ドラとかですかね」

ピッ

『今、地元ではみかんが豊作でして……』

野崎「みかん……」

野崎「未完……」

野崎「……打ち切り!!」

野崎「うわああああああ!!!」

若松「野崎先輩!! 落ち着いてください!!!」

堀「……こりゃ重症だな」

ビンポーン

若松「あ、誰か来ましたよ!」

野崎「……! そうだ、確か今日は二人だけじゃなかった……!!」

ガチャ

佐倉「野崎くんこんにちは!!」

野崎「佐倉」

佐倉「……あれ? 野崎くん、顔色悪いよ。 大丈夫?」

野崎「ああ、実はな……」

佐倉「ええっ!? ネタが思いつかない!!?」

野崎「ああ、締切が近いのに……このままでは剣さんが……」

佐倉「……ねぇ野崎くん」

野崎「なんだ?」

佐倉「尾瀬くんと鈴木くんが最後に話したのって何話前だっけ?」

野崎「確か……5話くらい前か」

佐倉「じゃあそろそろ話させてもいいかもね!!」

佐倉「あのね、あのコンビ地味に人気なんだよ!!」

佐倉「あとね、この間のスポーツ回だけど……」









佐倉「そういえばこの間の作画ミスだけど……」









佐倉「あ!! あと私が最近一番気にいってるのは……」














若松「堀先輩見てください!! 野崎先輩の顔が……」

堀「……顔色がよくなってる?」

野崎「そうか!! つまりそこでマミコが絡んでくれば……」

佐倉「うん!! 私はそれがいいと思うな!!」

野崎「ありがとう佐倉!! いいネタができそうだ!!」

野崎「よし! そうと決まれば早速描くぞ!!」

堀「凄いスピードでペンが動いてるぞ!?」

若松「凄いです野崎先輩!!」

堀「……いや、凄いのは野崎だけじゃねえ。 佐倉もだ」

若松「え?」

堀「恋しよっを隅から隅まで読んでるというのが伝わった……隅まで読んでるからあのアドバイスができるんだ」

若松「成る程……」

野崎「できた!!」

佐倉「本当!!?」

若松「良かったです!!」

堀「それで……どんなのができたんだ?」

野崎「これです」








『あれは……鈴木の20回転!!』

『上空5メートルは跳んだぞ!!』

堀・若松「いやいやいやいやいや」

堀「そういうのばっか描いてるから担当さんに怒られるんだろ!!」

若松「あまりにも非現実的すぎますよ……」

佐倉「うん! いいと思う!!」

堀・若松「!!!!?」

野崎「本当か!? いけるか!!?」

佐倉「うん! いける!!」

堀「……そうか!! 佐倉のやつ……」

堀「野崎のああいうアホな展開を見過ぎだ所為で感覚が麻痺してるんだ!!」

若松「ええっ!!? そんな……」

ピンポーン

宮前「お邪魔します」

野崎「剣さん!! たった今できました!!」

佐倉「見てください!」

宮前「どれどれ」

堀「ありゃ怒られるな」

若松「そうですね」

宮前「……」

野崎「……」

宮前「いいですね」

堀・若松「!!!!?」

この二人も感覚がおかしくなるのはもう少し先の話である。

終わり

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