橘ありす「あなたの瞳には」 (25)


初投稿です。
設定との矛盾等あるかもしれません。
ご了承下さい。
特にヤマもオチもありません


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試してみます。ダメそうだったら立て直します


***

わたしが、尊敬する人。
先日受けた雑誌のインタビューで、記者からその質問を受けたとき、頭が真っ白になってしまい答えることができなかった。咄嗟に出たのは「織田信長」だったが、わたしは別に織田信長を尊敬はしていない。ただ、前日にたまたま授業で歴史に少しだけ触れたから頭に浮かんだだけだ。
なぜ、頭が真っ白になったのか、それは自分でも分かっている。それは、わたしが尊敬するのは…

「ありすちゃん」

事務所のソファでタブレットをぼうっと眺めていると、背後から声をかけられた。

「鷺沢さん。おはようございます。」
「はい。おはようございます、ありすちゃん」

分厚い本を抱えた鷺沢さんが、透き通るような青い瞳で私を見つめている。その瞳で見つめられたら、世の男性はきっとドキドキしてしまうのだろう。

「なにか、調べものですか?」

そう聞かれて、ふと自分のタブレットに目を落とす。インターネットで検索をかけた結果が表示されたままになっていた。『小学生 尊敬する人』の検索結果がずらりと列挙されている。あぁ、そうだった。わたしは…

「はい、先日インタビューをうけたとき、尊敬する人を聞かれたのですが、上手く答えられなくて…それで、世の小学生はどんな人を尊敬する人として挙げているのか、調べていました。次に同じ質問をされたとき、ちゃんと答えたいので。」

そう、それは間違いではない。けれど、間違っている。きっと指摘されるだろう…そう思いながら再びあの青い瞳を見つめる。


「そう、でしたか。ありすちゃんは…とてもお仕事熱心ですね。その熱意は、ぜひ見習いたいと思います。」

そう言って、鷺沢さんは静かに微笑んだ。あぁ、この人は全てお見通しなのかもしれない。すべて分かったうえで、わたしの矛盾を突かずにいてくれる。こういうところが、大人ということなのかも。
けど、わたしは大人じゃないから、鷺沢さんの瞳の奥を知りたくなってしまう。

「鷺沢さんなら、どう答えますか?」

一瞬、瞳がきらりと光った気がする。何か感情を動かすことができたのかもしれないーー

「わたしが最も尊敬する人は、プロデューサーさんです。」

即答だった。重ねてわたしは質問する。

「それは…それは、雑誌のインタビューでも…お仕事で聞かれてもそう答えるのですか」
「えぇ、そのつもりで、いま答えました。」
「そう、ですか…」

わたしはそう答えられなかった。誰よりも尊敬しているのに、声に出せなかった。こんなこと、今まで一度だってなかった。

「お隣、いいですか」
「どうぞ」

鷺沢さんは滑らかな動作でわたしの横に腰かける。そして、わたしの瞳をじっと見つめ、静かに微笑んだあと、

「ありすちゃんは、雑誌のインタビューではなく、この誰もいない事務所の片隅で、私からいま同じ質問をされたら、なんと答えますか。」

と質問した。

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「それは…」

あのとき、アイドルとして求められる 橘ありす は、誰の名前を挙げれば良かったのか。わたしはその答えばかり探していた。でなければ、インターネットに答えを求めるような愚かなことはしない。私だって分かっている。他人が尊敬していることが、自分も尊敬すべき理由にならないことくらい…けれど、そうしなければ…自分の素直な気持ちを言葉にすることは、アイドル 橘ありす にはそぐわないように思えてならなかった。けれど、ここで、この人になら…

「わたしも…プロデューサーさんを尊敬しています」

「そう、ですか。だけどそれをインタビューでは言えなかったのですね」

「はい…。なんだかそれは、言ってはならない気がして…アイドルの橘ありすは、それを言うべきでないと…。歴史上の人物とか、先輩のアイドルならまだしも、身近な、それでいてファンの人は誰も知らないプロデューサーなんて…」

「そうでしょうか」

「えっ」

「アイドルが、自分をアイドルとして立派に育て上げてくれたプロデューサーを尊敬していると言うことは、何もおかしくないように、私は感じますが…」

確かにそうかもしれない。アイドルが、プロデューサーに感謝を感じることも、尊敬の念を抱くこともおかしいことではない…。同じ業界の、ある種のプロ同士の信頼関係。それは、アイドル 橘ありすが口にしても何も違和感がないように思えた。実際、プロデューサーだけでなく、わたしがアイドルとして輝けるようサポートしてくれる現場の沢山の人々を、私は等しく尊敬している。それなのに、なぜ…

♪~♪~♪

「あっ…」
鷺沢さんのポケットから電子音がなった。どうやら誰かから連絡が来たらしい。

「ごめんなさい、ありすちゃん。お話の途中でしたが、呼び出しを受けてしまいました…」

「いえ、大丈夫です。お話できて…よかったです。」

「私も、ありすちゃんととお話しできて楽しかったです。…ねぇ、ありすちゃん。」

鷺沢さんは立ち上がり、またわたしの瞳をじっと見つめる。
「誰かを特別に思うこと…それは善し悪しでは量れないと、私は思います。自分にとって大切な人がいる…それは素晴らしいことだと。」

「それは、どういう…」

わたしが上手く言えないでいると、鷺沢さんは微笑み、「それでは」と頭を下げて部屋から出ていってしまった。

「誰かを特別に思う…」

このときの私はまだ、鷺沢さんの言葉の意味を、真に理解することはできていなかったと思う。まだわたしは子どもだということなのかもしれない。

***


明くる日、午前のレッスンを終えて事務所でひと休みしていると、明朗な「おはよー!」という声とともに誰かが入ってきた。この声は…

「おはようございます、神谷さん」
「おっ、ありすか。おはよ!」

神谷さんは、わたしの顔をみてニッと笑った。この屈託のない笑顔はわたしにはできない。この人は無自覚だが、この笑顔は周りの人を元気にする力があると思う。

「何してるんだ?」

「午前のレッスンが終わったので、ひと休みしていたところです。午後はオフなので、予定はないです。」

「そっかー、私は打ち合わせ待ちだから、ありすとは遊べないなぁ」

そう言って神谷さんはボフッと勢いよくソファに腰かけ、鞄からいそいそとお菓子の箱を出した。

「食べるかー?」
「 ……いただきます。ありがとうございます。」

パッケージに大きく描かれた苺の誘惑に負けて、わたしはお菓子を分けてもらった。

そうだ、この人に、昨日の話をしてみようか…
わたしは彼女の燃えるような赤い瞳をじっと見た。

「お、なな、なんだ?どうした、急に見つめて。」

「お聞きしてもいいですか」

「な、なにを…?」

「誰かを特別に思うこと…。それってどういうことだと思いますか?」

わたしはてっきり、彼女が顔を真っ赤にして手を振りながら「な、なに言ってんだ~急に~!」なんて照れるものかと思っていた。しかし実際は、神妙な面持ちで視線を落とし(頬は少し赤いが)真剣に考えているようだった。小学生の突拍子のない質問に、真剣に返そうとしてくれる。これだけで、この人がいかに"いいひと"か分かる気がした。

「誰かを特別に思うこと…か」

んん~!と唸りながら、上を向き、そしてぽつりと

「それって、良いことなんじゃないかな」

そう呟いた。

「良いこと…」

「まぁ、良いとか悪いとかの話じゃないのかもしれないけど、誰かを…とか、何かを特別に思うことって、すごく素敵な気持ちなんじゃないかって思うんだ。そうやって、特別な思いを寄せられる何かがあるっていうのはさ。」

素敵な気持ち…そうか、この気持ちは"素敵"だったんだ。だとしたら。

「神谷さんは…」

「奈緒でいいよ」

「あっ、えと…奈緒さんは、特別に思う相手はいますか?」

「はっ、はぁぁ~!?それをアタシに聞くのかよ~!」

「ふふ」

「なんで笑うんだよぉ~!」

そう、これでこそ、この人だ。わたしは悪いと思いながらも、笑ってしまった自分が可笑しかった。なんて純粋な人だろう。照れて潤むこの赤い瞳も、人々に愛される所以だろう。もしかしたら、この赤い瞳が潤んだときの美しさに惹かれて、みんな彼女をからかうのではないかとさえ思ってしまう。

「特別に思う人…そりゃあいるさ、アタシにだって。うん、いる。たくさんな」

「たくさん…」

「そ!まず両親だろぉ。それから、凜に加蓮に、うーん、事務所のみんな!もちろん、ありすもな!それから…うん、ファンのみんな、かな。」
そうか、特別に思う相手が一人でなければならない理由はない。こうして、たくさんの特別な相手がいることは何にもおかしいことじゃないんだ。わたしはどうだろう…両親、ファン、事務所のみんな…確かに特別な人たち。けれど…

「私はさ…これといった取り柄はないんだ。凜や加蓮みたいに美人だったり、歌が上手かったりするわけでもないし、ダンスには少ーし自信もあったけど、事務所では上手いやつなんてゴロゴロいるしな。楓さんみたいなスタイルの良さも、雫みたいな…あの、ああいう体でもないし、サイキックも忍術も使えない、ただの恥ずかしがりやで可愛い服が好きなだけの女の子なんだ。けど、そんなわたしを可愛いと言ってくれる、応援してくれるファンは…うん、やっぱり特別だ。けど…」

「けど?」

ここでわたしは、奈緒さんの顔がみるみる赤くなっていくのを見て、次に出てくる人物がすぐに分かった。あぁ、やっぱりこの人はーー

「けど、そこに最初に気付いてくれたのは、やっぱり…プロデューサーさん、なんだよな。こんなわたしを、アイドルとしてステージに押し上げた。こんな私の魅力っていうのかな…そこに気付いてくれたんだ。すごい人だよ…本当にさ」

「そうですね、わたしも…尊敬しています」

奈緒さんにとっても、プロデューサーは特別な人。いや、もしかしたら…いいえ、もしかしなくてもこの事務所のアイドル全員にとってプロデューサーは特別な人かもしれない。そう、わたしだけじゃなく…

「けど、なんでまた急にそんな話になったんだ?」

「えっ」

わたしは虚をつかれた。そうか、経緯を説明していなかった…わたしがしどろもどろになっていると、奈緒さんは、

「ま、いいけどさ!」

と笑ってみせた。そしてふと真面目な顔でわたしの瞳を見つめたあと、

「特別に思うってのはさ、二種類あると思うんだ。その人との関係や出来事があって特別って感じるのと、もうひとつ…その…うまく言えないけど…」

わたしには、彼女の言おうとすることの意味が何となく分かる気がした。そして、わたしの思いがどちらなのかも…それなら

「奈緒さんの、プロデューサーへの思いはどちらですか?」

意地の悪い質問だったかもしれない。きっと困らせてしまう…そう思った。しかし、奈緒さんは焦りも怒りも、照れもせず、またあの笑顔でこう言った

「秘密っ!」

彼女の笑顔につられて、わたしもつい頬が緩む。
素敵な人だな、純粋にそう思った。

「奈緒~いる~?」
「打ち合わせ、上の部屋でやるって。」

ドアを開けて入ってきたのは、加蓮さんと凛さんだった。ふたりはわたしに軽く挨拶をして、奈緒さんを連れて出ていった。

わたしのこの気持ちは…"素敵なもの"。そして、きっと"もうひとつの特別"…。

わたしは、ふぅっと息を吐いて瞳を閉じた。

あなただけ特別なのは、なぜ…?
心の中でそう、問いかけた。答えは返ってこない。

***

また別の日。わたしがタブレットで調べものをしていると、事務所に誰かが入ってきた。

「お疲れさまです…あら」
「おはようございます、楓さん」
「おはよう、ありすちゃん」

楓さんだった。わたしはまだ、この人と同じ事務所で、同じアイドルとして彼女と言葉を交わしていることが信じられない。彼女はわたしがアイドルになる前からトップアイドルで、事務所のなかでもいわゆる"ひと味違う"存在だ。そんな人にこうして名前を呼ばれる…それだけでまだ少し緊張してしまう。

「タブレットで、なにか調べものですか?」
「はい。学校の宿題で分からないところがあったので…」
「タブレットを使うのは、タブー…んー。いまいちですね…ふふ」
「あ、はぁ…」

この人のこういうところには、まだうまく反応できないけれど。

「楓さんは…」
「私は、ちょっと時間ができたので、気紛れに。」

この人に、あの話をしようか…一瞬頭によぎったけれど、すぐに頭から追い出した。なぜかはわからないけれど、彼女の言葉を聞くのが怖い…そう感じた。しかし、

「なにか、ききたいことがある?」

そう言って彼女はわたしの瞳を見つめた。綺麗な顔だと思った。それに、この瞳…左右の色が少し違う、いわゆるオッドアイ。これだけでも、彼女が他とは違う存在なのだと感じさせられてしまう。

「あっ、えっと…」
「ごめんなさい、そういう顔をしてたから」

お見通しか。こうなったら、覚悟を決めようーー

「楓さん…楓さんにとって、特別な人は誰ですか」

楓さんは、きょとんとした顔をしていた。それもそうだろう。あまりに突然すぎる。

「特別…特別…。特別な、人。うーん、難しい質問ですね」

彼女は、きっと多くの人にとって特別な人と"思われる側"の人間。そんな彼女は、一体誰を特別に感じるのか…それは興味があった。けれど、答えを聞きたくない気持ちもある。だって、この人が相手なら、わたしはきっと敵わないから…

「これは、あなたが期待している答えとは違うかもしれないけれど…私を特別扱いしない人たち、かしら」

「特別扱い…しない」

「えぇ。私は、アイドルをやる前はモデルをしていたし、アイドルになってからも色々なお仕事をさせて頂いているから、沢山の人と出会うことができるのだけど、ほとんどの人はモデルやアイドルとしての高垣楓に会っている…。そう、みなさんが私を特別な存在として扱ってくれるの。それは、確かにとても嬉しいことなのだけれど…けど私は、いやだからこそ、アイドルである前にひとりの人間として、ひとりのなんでもない高垣楓として扱ってくれる人を特別に感じてしまう。これって、とても贅沢を言っているかしら。」

そう言って、楓さんは ふふっ と笑った。
さすがに次元が違ったなと思った。彼女は、もう充分すぎるほど特別だった。だからこそ、特別じゃないことを特別に感じた。わたしはどうだろう…わたしは、きっと逆。わたしは特別扱いしてほしい。アイドル橘ありすとしても、そして、ただの橘ありすとしても…

「プロデューサーさんは…どうですか」

「プロデューサーは、そうですね…。あの人は、きっと誰よりも私を特別扱いしてくれているんじゃないかしら。」

「誰よりも、ですか」

「そう、だってそれが彼のお仕事ですから。私を特別な存在として輝かせる仕事。彼のプロデュースがあってこそ、私も特別になれる。だからアイドル高垣楓でいるには彼が必要だし、彼にはその素材になる高垣楓という人間が必要。その関係は、もしかしたら友情や愛情とは違う…ちょっと特別なもの、かもしれないですね」

「友情や愛情とは違う、特別な…」

わたしの思いはどうだろう。友情?それとも愛情?どちらかと言えば、後者に近いだろうか。でも…

「ありすちゃんは、どうかしら」

「えっ。あ、えぇと…」

「ありすちゃんも、きっとプロデューサーさんのことを大切に思っているんじゃないかしら」

「それは…」

「だから、聞いたのかなって」

「…はい。わたしは、プロデューサーのことを…その…尊敬しています。それに、特別だと思っていて、大切に思っていて…それで…」

頭が混乱する。気持ちが言葉にならず、喉元でつかえてしまう。

「わたしは、特別扱い…してほしいなって思ってしまいます。えと……その、わたしはいままで、こんな風に思ったことはありませんでした。…けど、プロデューサーさんには、わたしを…そう、わたしだけ見ていてほしいし…その、知ってほしい…。頑張ったこと、辛かったこと、嬉しかったことも、全部…」

すぐに、自分がとても恥ずかしいことを言ってしまったと気付き、カッと顔が熱くなった。こんなこと、言うべきでなかった…後悔しながら、恐る恐る楓さんを見る。楓さんは微笑み、ゆっくりと頷いた。その頷きが何かを肯定したものなのか、意図は分からない。けれど、その優しさや温かさは確かに感じられるものだった。

「人の気持ちというのは、簡単には言葉にできないものだと、私は思います。その気持ちが大切なものであればあるほどに…。そして、言葉にして初めて分かることもある…。」

楓さんはわたしの瞳をじっと見つめ、黙った。まるでわたしの瞳の奥にある、心の中を覗き込まれているように感じてしまった。次になにを言われるのか…少し身構えてしまう。しかし、

「大切に育ててくださいね、その思い。」

そう言って彼女は、 ふふっと笑うだけだった。


そう、あなただけ特別…
そしてわたしのことも、特別に思ってくれたら…
この思いをもっと素直に言葉にできたら…

そう思うと歯がゆくもあるけれど、それをやるべきではないことも分かっている。
だって、わたしは…

***

ざわめく街で、わたしはいつもひとりだった。
本当のわたしを誰も知らない…お父さんやお母さんさえも。
愛されていることは、わかっていた。わたしのためにお仕事を頑張ってくれていることも。だから、わがままを言うべきではないと知っていた。
いつだっただろう…最後に父や母の瞳を見つめて話をしたのは…

一人でも平気そうだと、よく言われる。たしかに、大抵のことは一人でできる。そういう意味では確かに平気だけど…だけどわたしはまだ、おとなじゃないんだよって、誰かに言いたかった。分かって欲しかった。

そんな気持ちの裏返しで、わたしはあなたに素直になれない。あなただけが、わたしのことをいつも、目をそらさずに見つめてくれるから。これって、わがままなのかな…
分からない。ただ、あなただけは特別。そう、特別…友情とも愛情とも少し違う。
あなたの前でだけは、少しだけ、こどもでいられる。

この気持ちを伝えるべきなのか…その答えは分かりきっているーー


わたしは、事務所の奥にある部屋の扉をノックした。扉の向こうから聞こえる「どうぞ」の声を聞くだけで、胸の辺りがむずむずしてしまう。
ドアを開き、正面のデスクに近づく。そこに座る彼のもとで軽く頭をさげ、

「おはようございます」

そう挨拶する。声は、いつも通りだったかな…いつも心配になる。変に緊張していたり、嬉しそうだったりしないだろうかと…。

頭をあげ、じっと彼の瞳をみる。
ダークブラウンの落ち着いた色。その瞳には微笑むわたしが映っている。
あなたの瞳には、いつだって、本当のわたしが映っているーー
今はそれだけでいい。なぜならわたしは

「おはよう、ありす」
「橘です!」

わたしは、アイドルなのだから。





おわり

無事書き込めました!ありがとうございました

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