佐天「今まで手に入れた能力が使える能力かぁ……」 (137)


初春「佐天さん、能力が使えるようになったって本当ですか?」


佐天「ん~まぁね」


初春「おめでとうございます!どんな能力なんですか?」


佐天「う~ん……今まで手に入れた能力……色んなことができる能力みたい」


初春「そうなんですか……あ、からあげにレモンかけていいですか?」


佐天「いいよ」


初春「じゃあかけますね……ってあれ?」


佐天「どうしたの?」


初春「腕が石みたいに固まっちゃってます……どうなって?」


佐天(『からあげにレモンをかけさせない能力』……)

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黒子「こんにちは」


美琴「遅れちゃってごめんなさい」


佐天「こんにちは。御坂さん、白井さん」


美琴「初春さんから聞いたんだけど、能力を使えるようになったって本当?」


佐天「ええ、まぁ」


美琴「おめでとう佐天さん。それで、どんな能力なの?」


佐天「う~ん……説明するより、見てもらった方が分かりやすいと思います。御坂さん、私と能力で勝負しませんか?」


美琴「勝負って……そんな危ないことできないわよ」


佐天「危ない?危ないのは私ですか、それとも御坂さんの方ですか?」


美琴「ちょ、私はそういう意味で言ったわけじゃ……」


佐天「もしかして、私の能力が分からないからビビってるんですか?」クスクス


美琴「……言ってくれるわね。佐天さん、表に出なさい」ビリビリ


佐天「あはっ♪さすが御坂さん、気が短いですね~」


美琴「後悔させてやるわ……」ブツブツ


佐天(『人の好意や愛情を憎悪や不快感に変換する能力』)


初春(佐天さん!謝るなら今のうちですよ!)ヒソヒソ


佐天「大丈夫だって。私強いから♪」


御坂「……いくわよ」


佐天「いつでもどーぞ!」


御坂(まずは電撃で!)バチバチ


佐天「きゃぁっ!」バチバチ


初春「大丈夫ですか、佐天さん!?」


佐天「ん~痛くもかゆくもないですね~」ポリポリ


美琴(私の電撃が効かない?もっと電圧を上げて……!)バリバリバリ


佐天「分かんないですか?御坂さんの電撃は効果がないんですよ?」


佐天(『こうかばつぐん以外のダメージを受けない能力』)


美琴「くっ…これならどう!?」ズズズズ


黒子「これは、お姉さまの砂鉄剣!?」


佐天「なんの、私だって」ズズズ


初春「佐天さんも砂鉄剣を!?」


佐天(『能力を真似する能力』)


佐天「きゃっ!……いてて」シリモチ


美琴「まさか能力をコピーできるなんてね。でも、本物には及ばないみたいね」


佐天「ううっ……」


美琴「これで終わりよ佐天さん」ピーン


美琴(喰らいなさい……レールガン!)チュドーン


佐天「えーっと……”御坂さんのレールガン”に触れて”10倍の出力にして、すこし角度をずらして反射する”のは不可能……」


キュイーン


佐天「ここだ!」


キュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン


美琴「えっ……?」


ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオン


美琴「あっ……そんな……」


佐天(『不可能を可能にする能力』)


佐天「どうですか、まだやりますか?」


美琴「私の負けだわ……」


黒子「お姉さまのレールガンを跳ね返すだなんて……」


初春「佐天さんすごいです……」


佐天(自分でもまさかと思ってたけど、この能力相当強いんじゃないかな)


佐天(この能力があれば、何だってできる……!)ゾクゾク


佐天(……他のレベル5とも戦ってみよっと!)


ファミレス


佐天「もしかして麦野沈利さんですか?」


麦野「ん?」


フレンダ「麦野の知り合い?」


麦野「いや……私に何か用?え~と」


佐天「あ、私は佐天涙子っていいます。よろしくお願いします」


麦野「佐天ちゃん、私は今忙しいからまた今度にして」シッシッ


佐天「あの、私と勝負してくれませんか?」


フレンダ「なんか変なやつってわけよ……」


麦野「……はぁ。そういうのいいから、どっか行って」


佐天「怖いんですか?」


麦野「はぁ?」


佐天「私に負けるのが怖いんですか?」


フレンダ「あわわ……」


麦野「そういえば私が乗るとでも思ったの?お子様の考えね」


フレンダ「」ホッ


佐天「ふふ……ところで麦野さん。私を見てるとイライラしてきませんか?何というか……いじめたくなってきませんか?」


麦野「ん?……あぁ、くそイライラしてくるな。お前をブチのめしたくなってきた」


麦野「上下左右に引き裂いてブチ殺してやろうかァ!?」


フレンダ「!?」


佐天「あはっ、じゃあ私と戦いましょう!」


麦野「上等だぁ!お前の×××にビームブチ込んで、ヒィヒィ言わせてやっからなぁ!」


フレンダ「えぇ!?急すぎるってわけよ!」



麦野「急だぁ?ブチしたい相手に急もクソもあるかよ」


フレンダ「今日の麦野、なんか変だ……」


佐天(『いじめられる能力』)


フレンダ「ちょっと!どこの誰だか知らないけど、なに麦野を怒らせちゃってるわけよ!?」ヒソヒソ


佐天「え~麦野さんが喧嘩に乗ってきたんじゃないですか」ブスー


フレンダ「とにかく!今ならまだ間に合うから麦野に土下座でもして」


麦野「フレンダぁ!そのガキと一緒にいるなら、てめぇごと吹き飛ばすぞ!」


フレンダ「ひっ…!」


佐天「あっちはやる気みたいですよ。危ないから下がっててください」


麦野「覚悟はいいな?」


佐天「いつでもどーぞ!」


麦野「ふん……消し飛べ!」カッ


チュドーン


佐天「……うぁぁぁぁああ!私の腕がぁ!」


フレンダ「ちょっと!これはやりすぎってわけよ……」


佐天「痛いぃいい!私のうd」フッ


麦野「!?」


佐天「甘い」ガシッ


麦野「なっ……いつの間に後ろに!?」


佐天「ふふっ…目の錯覚ってやつです」


佐天(『光操作』)


麦野(馬鹿が……!至近距離なら私のビームを避けることはできない!)カッ


佐天「えいっ!」モミッ


麦野「!?」


フレンダ「!?」


佐天「うわっ。大きくて柔らか~い」モミモミ


麦野「てめぇ、何してっ…!」


佐天「見てのとおり、揉ませてもらってます」モミモミ


フレンダ「あいつヤバい……」アワアワ


麦野「……ブチコロス」キュィィィィィン


佐天「私もこれくらい大きくなりたいな~」モミモミ


麦野「……?」


麦野(能力が発動しない……だと!?)


佐天「どうしたんですか~?私をブチコロス予定じゃなかったんですか~?」モミモミ


麦野(ちっ、こうなったら力づくで……!)ガシガシ


佐天「もしかして、私を振りほどこうとしてます?麦野さんって意外に腕力ないんですね」モミモミ


麦野(なんでだ、体に力が入らねぇ……)


佐天(『むぎのんにえろいことしても許される能力』)


佐天「ふふ、麦野さんを押し倒しちゃいました」


麦野「くそっ……どうなってやがる……」


佐天「な~んだ、てっきりレベル5だから強いと思ってましたけど、大したことないんですね」


麦野「」ブチッ


麦野「殺す……絶対に許さねぇ。地の果てまで追いかけて、その面に私の能力をブチ込んでやっからなぁ!!!」


佐天「はぁ……」


佐天「あまり強い言葉を遣うなよ。弱く見えるぞ」ドヤッ


麦野「てめぇぇぇぇぇ!!!」


佐天「 卍 解 」


佐天「 大紅蓮氷輪丸 」


麦野「」パキパキッ


佐天「あはは、麦野さんが氷漬けになっちゃいました」


佐天(『OSRな能力が使えるようになる能力』)


フレンダ「む、麦野……!」


佐天「あれ、フレンダさんも私とやる気ですか?」ジロ


フレンダ「うっ……」ガタガタ


フレンダ(こんな奴に勝ってこない……!)


佐天「な~んて、冗談ですよ。フレンダさん……私の方が麦野さんより強いですよね?」


フレンダ「うんうんうん!強いからこれ以上戦う必要はないってわけよ!!!」ブンブンブン


佐天「よし、じゃあ私は帰りますね」タタッ


フレンダ「ふぅ……助かった。って、麦野、麦野ぉ!!」


病院


フレンダ「あの、麦野は……」


冥土帰し「命に別状はないよ」


フレンダ「良かった……」


冥土帰し「ただ……」


フレンダ「ただ?」


冥土帰し「体が長時間低温状態にあったからね。ダメージは大きい」


フレンダ「それじゃあ麦野は、一生このままってこと?」


冥土帰し「いや、いずれ彼女は目を覚ます。しかし、脳に酸素が行き渡らなかったため、後遺症はあるだろう」


フレンダ「後遺症って……具体的には?」


冥土帰し「彼女の脳は、複雑な演算能力を失っている。もう、能力は使えないだろうね」


フレンダ「そんな……」


冥土帰し「しかし、一体誰がこんなことを……」


フレンダ(そうだ!あいつ……佐天涙子……)


フレンダ(このままじゃ済まさないってわけよ……!!)グググ


土御門「仕事が入った」


海原「内容は?」


土御門「とある能力者の討伐だ」


一方通行「能力者だァ?別に俺らがやる仕事じゃねェだろうよ」


結標「その能力者の詳細は?」


土御門「これが資料だ。名前は佐天涙子。柵川中学校の1年生。能力は不明だ」ペラ


結標「見た目は普通の中学生ね」


海原「能力が不明とは?」


土御門「言うなれば多重能力者らしい。様々な能力を使えると推測される。どれだけの能力が使えるのかは予想もつかない」


一方通行「それで、その佐天つゥガキは何をやらかしたんだ?」


土御門「学園都市第四位の能力者、麦野沈利を戦闘不能に追いやった。麦野沈利は戦闘の後遺症で、能力を失っている」


一方通行「おいおい、物騒な話だなァ」


土御門「それだけじゃない。詳細な記録はないが、佐天涙子は御坂美琴とも交戦し、勝利している」


一方通行「!」


海原「彼女ですら勝てないとは……」


土御門「学園都市の上層部は、佐天涙子を危険分子として判断。彼女を討伐し、捕獲することが今回の任務だ」


結標「ちょっと、レベル5でも勝てない奴を捕えろですって?そんなことできるとは思えないけど」


土御門「言い方が悪かったな。『可能であれば』生きて捕えろとのことだ。脳味噌が残っていればいい。何か質問は?」


一方通行「……ねェよ」


海原「分かりました」


結標「問題ないわ」

路地裏


佐天「『黒い所に立ってる人の負け』ですよ」


不良A「何言ってるんだ?……ウッ!?」バタッ


不良B「おいどうし……ガハッ」バタッ


佐天(『子どもの遊びを現実にする能力』)


一方通行「おィ、そこのお前。佐天涙子だな?」


佐天「ええそうですけど……あなたはもしかして、一方通行さんですか?」


一方通行「あァ?俺のこと知ってるのか?」


佐天「うわ~、まさか学園都市最強の能力者自らお出ましだなんて。私ってもしかして有名人になってます?」


一方通行「ご明答だァ。こっから先は言う必要なんかねェよなァ……!」キュイーン


ガガガガガガガガ


佐天「うわ!道路が!」


一方通行「こっから先は一方通行だ!悪いが命乞いは聞けねえなァ!」


佐天「私に攻撃しないでください!」


一方通行「うン、わかった」


佐天「他にも協力者がいるんですか?」


一方通行「あァ、いるぜ……って、なっ!?」


佐天「その人たちはどこにいるんですか?」


一方通行「俺の後ろの建物の陰に一人、佐天さンの後ろに一人……いや、ぐっ……!」


一方通行(なぜ俺は攻撃もせずに、情報をべらべら漏らしちまゥんだ……!?)


佐天「その人たちをやっつけてくれませんか?」


一方通行「いいぜ」キュイーン


一方通行(クソがァ……!!)


一方通行「ちっ……避けろ!!」


海原「アクセラレータ!?なぜこちらに攻撃を!?」


ガガガガガガガガ


海原「グハッ……」


一方通行「くそったれ……あいつの精神攻撃かァ!?」


佐天(『第一位が私にだけ素直になる能力』)


佐天「さて、次は私の後ろの人っ……?」バタン


佐天(いてて……誰かが私にのしかかってる?)


結標「今すぐあいつに掛けた能力を解除しなさい。さもないと、首をへし折るわよ」グググ


佐天「いたたた……自然に解除されるんですけどね。はい、タッチ」


結標「?」


佐天「向こう側のビルまで吹っ飛んでくださいね」


結標「え?……きゃぁっ!」


結標(この能力、まるで一方通行……)ヒュウウウウウウウウウウウウウウウ


バン!!!


結標(勝て……ない)バタッ


佐天(『触ったものを好きな方向に飛ばせる能力』)


一歩通行「クソがぁぁぁぁぁ!!!」キュイーン


佐天「強いですね。その能力、私にください」


一歩通行「……!?」


佐天「ベクトル操作の能力、もらっちゃいました」


佐天(『他人の能力を吸収できる能力』)


一方通行「クソがぁぁぁぁぁ!!!」キュイーン


佐天「強いですね。その能力、私にください」


一方通行「……!?」


佐天「ベクトル操作の能力、もらっちゃいました」


佐天(『他人の能力を吸収できる能力』)


一方通行「バカなっ……どうなってる!?」カチカチ


佐天「首元のチョーカーで能力を調整してるみたいですけど、もう無駄ですよ。能力は私が奪っちゃいましたから!」キュイーン


ガガガガガガガガ


一方通行「ウッ……」


佐天「第1位に勝っちゃいました。なんかあっけなかったなあ」


一方通行「てめェ……」


佐天「でもいずれ能力が一方通行さんに戻っちゃうから、保険を掛けとかないと」


一方通行「保険だと……?」


佐天「”覆水盆に返らず”です」


一方通行「……?」


佐天「はい、これであなたの能力は永遠に失われました」パン


佐天「もう夜も遅いので、私は帰りますね」スタスタ


佐天(『ことわざを現実にする能力』)


一方通行「待ち……やがれ……っ」ガクッ


次の日


ジャッジメント支部


黒子「初春、電話で言っていたことは本当ですの!?」


初春「はい!佐天さんが危険人物として、学園都市中に情報が公開される予定です!」カタカタ


黒子「『佐天涙子は能力が暴走状態にあり非情に危険』……鎮圧対象ですって!?」


初春「この情報はテレビ、ネット等のメディアを通じて1時間後に学園都市全体に広まることになっています。でもどうして佐天さんが……」


美琴「あっ、ふたりともここに居たのね」


黒子「お姉さま!」


初春「御坂さん!」


美琴「佐天さんの件、もう知ってると思うけど……そのことでふたりに会わせたい人を連れてきたわ」


初春「会わせたい人?」


フレンダ「……どうも」


土御門「可愛い女の子がいっぱいだにゃ~」


黒子「信じられませんわ……佐天さんが原子崩しを倒すなんて」


フレンダ「私だって信じられないわけよ!」グス


土御門「それだけじゃないぜい。佐天涙子は、一方通行にも勝利している」


美琴「アイツに……!?」


フレンダ「裏の勢力でも、佐天涙子を倒し得なかったわけ。だから、学園都市は佐天涙子の情報を公開することにしたんだと思う」


初春「でも、今の佐天さんを止めることができるとは……」


土御門「だから君達に相談しに来た。佐天涙子の近くに居た人物なら、彼女の能力について何か分かるかもしれない」


土御門「思い出してみてくれ。佐天涙子が能力を得た際、何か言っていなかったか?」


佐天「はぁ~第1位も倒しちゃったし、やることが無くなっちゃったなぁ。能力も結構使ったし」


シーン


佐天「あれ……人が周りに誰もいない。市街地なのに?」


美琴「見つけたわ。佐天さん……!」


佐天「あ、御坂さん。何か用ですか?もう一回戦います?」


美琴「佐天さん、あなたは学園都市に危険人物としてマークされているわ。手遅れになる前に、投降してちょうだい」


佐天「え~、そんなに話が大きくなってるんですか?私も有名人になったんだなぁ」エッヘン


美琴「佐天さん、私は真剣に話しているの!これ以上誰も傷つけないで!」


佐天「そこまで言うなら……御坂さんが私を止めればいいんじゃないですかぁ?……できるならですけど」ニヤァ


美琴「仕方ないわね……だったら止めてやるわよ!!」ビリビリ


佐天(さぁ、どんな能力を使おうかな……!?)ヒュン


佐天「何これ、ヘッドフォン?」


美琴(よし成功……!!)


佐天「あ、頭が痛い……!」キィィィィン


黒子(成功ですの!キャパシティダウンの流れるヘッドフォンを、テレポートで装着させる……!)


美琴「覚悟しなさい佐天さん!」バチバチバチバチ


佐天(まさか、キャパシティダウン!?能力が使えない……!)


美琴「はぁっ!」バリバリ


佐天「ぐぅぅうっ……!ぐあっ!」バリバリ


佐天「……」


美琴「やったの?」


佐天「……」


美琴「気絶してる……?」


佐天「……ニヤッ」


ヒュン


美琴「ヘッドフォンが消えた……!?」


ガガガガガガガガ


美琴「ぐっ!」


佐天「ふふ……今のは危なかったですけど、ぎりぎりで間に合いました」


美琴「どうして……一体どんな能力を……?」


佐天「御坂さんの攻撃を食らう直前、私はある能力を発動させました。その名も『劣化模写』」


美琴「劣化模写……?」


佐天「他人の能力を劣化して使える能力です。私は御坂さんの能力を模写して、電撃をヘッドフォンに受け流したんです」


美琴「そ、それでヘッドフォンが壊れたとしても、キャパシティダウンの効果は持続するはず……」


佐天「ええ、ですが効果は弱まります。そこで、私はもう一つの能力を使ったんです。『無かったことにできる能力』です」


美琴「そんな能力まで持ってるっていうの……」


佐天「切り札のつもりだったんですけどね。私はキャパシティダウンをかけられたことを無かったことにしました。
   こんな使い方で消費するのは残念ですが、やむを得ません」


美琴「だからヘッドフォンが消えたのね……」
   

佐天「そして、私が今どんな能力を発動しているか……分かりますか?」


美琴「まさか……」


佐天「そう……『ベクトル操作』です!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


佐天「ククク……大気の流れを操って、御坂さんを吹っ飛ばしてあげます!」


美琴(まるであの時と同じ……勝てっこないよ……)


佐天「さよならです、御坂さん」


美琴「くっ……!」


上条「うぉぉぉぉおおお!!」キュイン


美琴「と、当麻!?」


佐天「な、私の能力が!?」


上条「歯を食いしばれよ、最強――――」ドゴォ


佐天「なーんてね」パシ


上条(俺の拳を防いだ……!?)


佐天「行きますよぉ!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


上条「どうして能力を無効化できないんだ!?」


佐天「ふふ、こんな能力もあるんですよ」


佐天「『手を握ると幻想殺しを無効化出来る能力』」


上条「う、嘘だろ……」


佐天「吹っ飛んでください」キュイン


上条「なっ……ぐあああぁぁぁぁ」ヒュウウウウウウウウウウウウウウウ


美琴「当麻っ……!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


佐天「クカカカカカ!!!さっ、これでイレギュラーもいなくなりましたし……」


佐天「御坂さんを愉快なオブジェにしてあげます」ニヤァ


黒子(まずい……お姉さまを助けないと!!)ヒュン


美琴「黒子!」


黒子「お姉さま、離脱し……がっ!?」ググググ


美琴「な、何これ……体が重い……!」ググググ


佐天「『重力を操る能力』です。周囲の重力を引き上げました!」


黒子「そんなっ……」


黒子(頭に強烈な圧力が……テレポートができない……!)


佐天「ふふ、もう終わりで……?」


ゴゴゴグゴググゴゴゴゴググ


佐天(……風の流れが乱れている?)


ググゴゴグググゴゴグググ


佐天(私の計算式に狂いはないはず……)


ググゴググググゴグググ


佐天「っ……この不規則な動きはどう考えても自然の動きじゃない……!?」


美琴「!……もしかして」


ミサカ10032号「あの時と同じですね、と感傷に浸りながら、ミサカ達は全力でお姉さまを守ります」


打ち止め「私の大切な人を傷つけるなんて許せないって、ミサカはミサカは本気で怒ってみたり!」


美琴(妹達……)


ググゴグググゴグググ


佐天(くそ、演算が追いつかない……!『重力を操る能力』、解除!)


黒子「げほっ……体が動きますの!お姉さま、ここは離脱しましょう!」


美琴「いえ、私は残る。考えがあるの!黒子だけ逃げて!」


黒子「そんな、お姉さまを置いてなんかいけません!」


美琴「私を信じて!!」


黒子「っ、御武運を!」シュン


佐天「ふん……!逃げるチャンスを逃すだなんて、御坂さんもつくづく愚かですね!」


美琴「私はどうなってもいい……でも、あいつを傷つけたことだけは絶対に許さない!」バチバチバチ


佐天「この状況で何ができるっていうんですか。ベクトル反射の前では、御坂さんは私に傷一つ付けることはできないんです!!」


美琴「そうね……だから、私はあなたを攻撃しない。この空間を攻撃する!」ビリビリビリビリ


佐天「何を言って……ど、どうして!?」


ググゴグググゴグググ


佐天(私の演算に干渉している!?)


美琴「確かに、あなたにどんな攻撃しても無意味。それは経験上、よく知ってるわ」


美琴「だから、私はこの空間を狙った。周囲の空間の電磁波を不規則に操って、あなたの演算に干渉する」ビリビリビリビリ


佐天「くっ……!」


美琴「佐天さんが万全の状態ならこんな小手先、なんの効果もない。でも……頭の上にあるものに演算の大部分を使用していたらどうかしら?」


佐天「……そういうことですか!」


美琴「外部からの演算妨害に加え、規則性の無い、単なる反射では対応できない電磁波による干渉……今の佐天さんでは、処理しきれないはず!」ビリビリビリビリ


佐天「くっそぉぉぉぉぉ……!」


美琴「終わりよ佐天さん」


佐天「で、でも……私の演算に限界が来れば、御坂さんもろとも吹き飛ばされる!御坂さんだって死んじゃいますよ!」


美琴「私はどうなっても構わない……佐天さん、これが人を傷つけた報いよ!」


佐天(本当にまずい……!演算が限界に近い……耐えられない!)


美琴「もう複雑な能力を使う余裕なんてないんじゃないかしら……!」


佐天「うぅぅっ……!」ポロポロ


美琴「佐天さん……私は、ひたむきに頑張ってるあなたが好きだった。こんなことになって残念よ……」


佐天(好き……!そうだ!)


佐天「私にはもう何もできない……だから……御坂さんに手伝ってもらいます!!!!」


美琴「え?」


佐天「私の目を見ましたね。能力発動!」


美琴「えっ……ええっ////!!!???」


佐天「『目が合った相手と濃厚な百合展開になる能力』!御坂さん、私のために能力を止めてください!」


美琴「わ、分かったわ///」ヒュン


佐天「よし、演算能力が回復した!反射も解除!全能力を風の操作に集中させる!!」


ゴゴゴグゴゴグゴゴグゴ


佐天「うぉりゃぁぁぁぁああああああ!!!」


パァン!!!!!!!


佐天「ははっ……打ち消した……私の勝ちです」


美琴「わ、私は何を……ぁ……ぁぁあああああああ!!」


佐天(くっ……第1位の能力を使い過ぎた……これ以上の戦闘はまずい)


佐天(御坂さんを吹き飛ばしてここから離脱する……!)ガッ


佐天「さようなら、御坂さん!」


美琴「うっ!……?」


佐天「……ぁぁぁぁあああああああ!!!!」


美琴「!?」


佐天「頭がぁああああ!!!!!」ジタバタ


美琴「一体何が……」


佐天「痛いぃぃぃぃぃぃいい!!!」


初春「そこまでです、佐天さん」


美琴「初春さん!?これはどういうことなの?」


初春「思い出したんです。私もかつて、能力を手にしたことがあることを」


佐天「ま、まさか……」


初春「そうです、私の能力は定温保存……しかし、今は『レベル5です!レベル5ですよ佐天さん!』」


佐天「…………ギィ!!かはっ……」


初春「佐天さんの周囲の酸素濃度をぎりぎりまで下げています。呼吸するので精一杯なはずです」


佐天(体が動かない……意識が……)


初春「ここまでです、佐天さん」


佐天「く、来るなぁ……!」ダッ


初春「佐天さん!?この状態でまだ動けるだなんて……」


佐天(私本来の能力、『空力使い』をベクトル演算で操作して、脳に酸素を送り込んだ……)ハァハァ


佐天「うっ……」ガクッ


佐天(体が鉛のように重い……風前の灯火ってやつ?)


初春「佐天さん!やめてください!これ以上は見てられません!」


美琴「もうあなたの体は限界なはずよ……」


佐天(まだだ……わずかに残った力で最後の能力を発動させる……!)


佐天「『絶対安価』……安価を出すと絶対にその通りのことが起こる能力……」


佐天(お願い……私に勝利を……!)


>>90

能力者全員能力lv0化


佐天(『能力者全員能力lv0化』!?……でもこれを使うと、私もレベル0になっちゃうのかな?)

なるorならない

>>95

自分はれいがい


佐天「私以外の全能力者がレベル0になる」カッ!!!!!!!!


初春「あれ……私の能力が!?」


美琴「電撃が使えない……!?」


黒子「こんなことまで……!」


佐天「ふふ…ふふふ…やった、これで誰も能力を使うことはできない…!私は最強だ…!」


佐天「うぷっ……」グラッ


佐天(くそっ……体が……せっかくここまで来たのに)


佐天(ダメだ―――――意識が―――――)


佐天「ぅ…………ここは?」


初春「目が覚めましたか?」


佐天「初春……ここは病院?」


初春「そうです。佐天さんがここに運ばれてきてから、8時間ほど経ってます」


佐天「私は何を……そうだ、私は……私はっ……!!」


初春「……」


佐天「ごめんなさい初春!私っ……みんなに本当に酷いことを……!」


初春「佐天さん……」


佐天「初春たちを殺しかけて……ううん、他の人たちにも……私、最低だね……」


初春「……そうですよ……佐天さんは、最低です」


佐天「ははっ、そうだよね……ごめんなさい……さよなら」


佐天(ベクトル操作、体中の血液を逆流させる…!)


初春「……」


佐天「能力が発動しない……」


初春「無駄です。佐天さんはもう、無能力者なんです」


佐天「そんな……でも、私は能力の対象外だったはず……」


初春「そうです。佐天さんが最後に使った能力は、佐天さん以外の方を対象にした物でした」


初春「だからこそ、佐天さんは能力を失うことになってしまったんです」


佐天「どういうこと……?」


初春「あの時、佐天さんの脳には多大な負荷がかかっていました。様々な能力の連続使用に加え、大量のベクトル計算。
   さらに、私の定温保存による酸欠状態……佐天さんの脳内回路は、焼切れる寸前だったんです」

初春「そこに、自分以外の能力者をレベル0にするなんて、大きな事象の改変を伴う能力を使ったらどうなると思います?」


佐天「……」


初春「佐天さんの脳は完全なオーバーヒートを起こしました。自分が気絶したのは覚えていますよね?佐天さんは、結局自滅したんです」


初春「結果、佐天さんは演算能力を失いました。今の佐天さんは、レベル0以下の、正真正銘の無能力者です」


佐天「あはは……私らしい末路だね」


初春「それだけじゃありませんよ」


佐天「え……?」


初春「佐天さんの脳はオーバーヒートを起こしましたって言いましたよね?佐天さんの脳には後遺症が残っています。
   佐天さんが失った能力は、歩行機能、言語機能、演算能力……佐天さんはもう、歩くことも話すこともできないんです」


佐天「私は初春と会話できてるけど……」


初春「それは、この病院に設置された量子コンピューターのネットワーク補助デバイスが、佐天さんの脳の機能を補完しているからです」


佐天「そんなことが……」


初春「コンピューターで脳の補完をするなんて……技術の賜物としか言いようがありません」


佐天「皮肉だね……学園都市をめちゃくちゃにしたくせに、学園都市に助けられるだなんて」


初春「……はぁ。なにか勘違いしているようですから、全部喋っちゃいますね」


佐天「勘違い……?」


初春「佐天さんは、一生この病院のネットワークに頼って生きていくことになります。それなしでは、まとも行動すらおぼつきません。
   加えて、ネットワークの演算機能は必要最低限に設定されており、能力使用もできません。」


佐天「……」


初春「ネットワークと脳の接続デバイスは脳の深い所に埋められており、佐天さんの意思では操作できません」


初春「そして、ネットワークが働くのは病院のこの部屋のみ。佐天さんは、一生ここから出られません」


佐天「え……」


初春「分かりますか?これが佐天さんへの罰なんです。佐天さんは無能力者として、生涯この狭い部屋に幽閉されるんです。」
   

佐天「……何よそれ」


初春「学園都市の下した結論です。『佐天涙子が学園都市に与えた損害は計り知れない。だから、佐天涙子には生きるという罰を与える』」


佐天「そんな……」


初春「お別れです……。こんなことになってしまっては、私も白井さんも御坂さんも、佐天さんとは友達ではいられません」


佐天「いやっ……」


初春「さようなら。佐天さんのこと、大好きでした」


佐天「まって、ういはっ」ピキュン


佐天(ア・・・…イシキガ)


佐天「……っ……ぁ……」


初春「ネットワークは逐一あなたの行動を監視しています。あなたがこの部屋から出ようとした場合、即座に補助機能が解除されます」


佐天「……っ……」ピク


初春「今のあなたに私の言葉は理解できないでしょうけど」


佐天「……」


初春「今度こそ、本当にさようなら」スタスタ


あの日からずっと、この部屋で考えてる。どうしてこんなことになっちゃったんだろうって。


誰も来ないこの部屋で、生きることも死ぬこともなく。


能力なんか、手にするんじゃなかった。



終わりです。


再安価>>86から


佐天(まだだ……わずかに残った力で最後の能力を発動させる……!)


佐天「『絶対安価』……安価を出すと絶対にその通りのことが起こる能力……」


佐天(今度こそ……私に勝利を……!)


>>125

上条当麻が幼女になる


佐天(『上条当麻が幼女になる』……ってあの人には効かないんじゃないかな…?)

佐天(何が来てもこれで最後……!再々安価!)

>>130

一体どんな能力なんだ…

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