的場梨沙「CMに出たいわよね」 佐藤心「わかるー☆」 (20)

飛鳥「理由は?」

梨沙・心「目立つから!」

飛鳥「だと思った」


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梨沙「そんなこと言うけど、飛鳥だって出たいでしょ? CM」

心「知名度に箔がついた感じがでるよね☆ いっちょ前の有名人ってやつ♪」

飛鳥「ふむ……CM、コマーシャル・メッセージか。1分前後の短い時間で、多くの人々へメッセージを届ける必要性がある映像は、ある意味アイドルが出演するのに適したものなのかもしれない。ボク達アイドルもまた、ライブという限られた刻の中で、歌に想いを乗せ、ファンの皆の心に、そしてセカイに爪痕を残すことを求められているのだから」

飛鳥「つまるところ。そういった糸をたどっていくのなら……ボクにも、CMに出演する意図は生まれるのかもしれないね」

心「今の飛鳥ちゃんのセリフ、何秒かかった?」

梨沙「長い。1分13秒」

心「CMに向いてないね」

飛鳥「怒るよ」

飛鳥「ボクだって、CM撮影という状況ならそれに合わせた言い回しをするさ」

梨沙「ホント?」

飛鳥「本当。まあ、それ以前にセリフは自分で考えるものじゃないけれど」

心「何をしゃべるか決めるのは、はぁと達じゃなくてスタッフさんだよん♪」

梨沙「あ、そっか。でも、ちょっとくらいのアドリブなら通るんじゃないかしら。こっちのほうがウケそう、とか」

飛鳥「『こうしたほうがいいんじゃないか』という意見程度なら、撮影側が納得すれば採用される可能性はあるだろうね」

梨沙「でしょ? なんだか楽しみね!」

飛鳥「おいおい、まだCMの仕事が入ったわけでもないのに……」

心「気が早い、なんてことはないぞ☆ いつ何が来てもチャンスを逃さないように、日頃から準備をしておくのは大切大切♪」

心「世の中、時間もチャンスも意外とないものなんだから……うっ!」

飛鳥「自傷行為はやめないか」

梨沙「パパが言ってたけど、歳をとればとるほど時間の流れが速く感じられるようになるらしいわ。アタシも気をつけないと……」

心「チャンスを逃さないために身につけた『完璧にビールを注ぐ技術』あんまり使いどころがないんだよねー」

梨沙「偉い人への点数稼ぎってヤツ?」

心「マセてるねキミ」

梨沙「アタシはオトナだもん♪」

飛鳥「でも、Pは心さんのその技術を褒めていたよ。美人に上手にお酌してもらえると日々の疲れが飛んでいくって」

心「マジ!? チャンス到来!?」

梨沙「それ、仕事のチャンスじゃないわよね」

心「これから毎日プロデューサーに7杯ビール注ぐわ……」

飛鳥「ボクらのプロデューサーをアルコール中毒にするのは、勘弁してほしいな」

梨沙「ちょっと話がそれちゃったけど。いつかCMのお仕事をもらったときのために、いろいろ練習しておくのはいいことだと思うのよ」

飛鳥「確かに、事前準備をしておいて損をすることはないだろうね」

梨沙「そうそう。というわけで、今からみんなでイメージトレーニングしましょ!」

心「イメージトレーニング?」

梨沙「こんなCMが来たらどんな演技するのかとか、そういうのを考えるのよ。楽しそうでしょ?」

飛鳥「ふむ……考えるだけならタダだし、後で現実になればリターンまである。そういうことか」

心「梨沙ちゃん的には、『楽しそう』ってところが一番の理由なんじゃない?」

梨沙「ギク……た、楽しいのが一番でしょ! いいじゃない!」

飛鳥「ダメとは言ってないだろう」

心「ちょうど時間余ってるところだし、はぁともスウィーティーなイメトレしちゃうぞ☆」

梨沙「やった!」

梨沙「じゃあまずは飛鳥のCMね!」

飛鳥「ボクからか……そうだな。いざ考えろと言われると、なかなか難しいね、これ」

心「まだ暑い時期が続きそうだし、アイスクリームのCMとかどう?」

梨沙「アイスのCMに出演したら、おまけでアイスいっぱいもらえたりするんじゃないかしら!」

飛鳥「即物的だな……」

梨沙「即、ぶつ……?」

飛鳥「ひっぱたくという意味ではないよ。実際にある物やお金を優先する考え方のこと」

梨沙「へー。まあ、欲しいものはたくさん欲しいもんね!」

心「はぁとは、梨沙ちゃんのそういうどこまでも素直で欲深いところが大好きだぞ☆」

飛鳥「アイスのCMか……なら、こういうのはどうだろう」

飛鳥「――このセカイは、うまくいかないことがたくさんある。辛く、厳しく、しかしそれでも乗り越えなければならないものが蔓延っている」

飛鳥「だからこそ、時には甘くとろける感触に身を委ねることも大切だ」

飛鳥「さあ。今宵はボクとともに、冷たくも優しい味わいを楽しもうじゃないか。好きなだけ、ね」



飛鳥「――というのはどうだろう」

心「いい感じだけど、アイスは食べ過ぎると頭痛くなるよ?」

飛鳥「心配ないさ。ボクはもともとイタいからね」

梨沙「そういう問題!?」

心「はぁとはイタくないから食べすぎには気をつけないとなー」

梨沙「ハートさんは10個食べても平気だと思う」

心「頭以前に腹壊すわ☆」

梨沙「じゃあ、次はハートさんのCMね」

心「はぁとはねー、やっぱりこのせくすぃーなぼでーをアピールしていくべきだと思うんだよね♪」

飛鳥「いまだにスリーサイズを公表していないのに?」

心「そこはほら、ファンの数だけ理想のはぁとのスリーサイズがあるってことで? てへぺろ☆」

梨沙「ごまかしてるようにしか聞こえないけど、ハートさんがオトナの身体なのは事実よね……この前の撮影で白いドレス着たヤツ、すごかったもん」

心「でしょでしょ? はぁとが本気でオンナ見せたら、すごいんだぞ?」

飛鳥「それでもアナタは、あくまでシュガーハートを貫くわけか……強いな」

心「……なんか、素直に褒められまくるとそれはそれで落ち着かないなぁ」

梨沙「褒める側が素直になってるんだから、褒められる側も素直になりなさいよね」

心「毎日このくらい褒めてほしい。そしたら一生キミ達のこと養ってあげる」

飛鳥「素直になりすぎだ」

心「あ、でもお金あんまりないから朝ごはんは納豆だけで我慢してね☆」

梨沙「素直になりすぎって言ってるでしょ!」


心「つーことで、はぁとがやりたいのは入浴剤のCM♪ こんな感じで!」




心「――お仕事で疲れた体を癒すのは、やっぱり毎日のお風呂。せっかく入るなら、よりスウィーティーにしたいと思いませんか?」

心「そこではぁとが使っているのが、この入浴剤。湯船にさーっと入れるだけで、あらスウィーティー☆ お湯がスウィーティーな輝きを放ち、スウィーティーなお風呂をスウィーティーに楽しめてうっふーん♪(ここでざばーんとセクシーなおみ足を上に)」

梨沙「スウィーティー多すぎ! 自己主張強すぎ!」

心「あ、やっぱダメ?」

梨沙「ハートさんじゃなくて入浴剤のCMなのよ?」

心「わお、正論♪ じゃあスウィーティー成分減らして……コホン」

心「日々の疲れを癒すお風呂。これがあれば、さらに元気になれること間違いなし! しかも着色料ゼロで安心!」

飛鳥(髪は着色してるけどね)

心「今髪は着色してるけどねって思わなかった?」

飛鳥「エスパーか、アナタは」

梨沙「最後はアタシのCMね!」

心「ばっちりトリを飾っておくれ☆」

梨沙「トーゼン! まず、アタシといえばやっぱりセクシーな要素を出すべきだと思うのよね」

飛鳥「ふむ」

梨沙「だからね、アタシの魅力をバッチリ生かせるように」

心「うんうん」

梨沙「たとえば……たとえば……」

梨沙「………」

飛鳥「ひょっとしなくても、ネタを思いついていないようだね」

梨沙「も、もうちょっと待って! 今出てきそうだから!」

心「最近の子ってあんまりテレビ見ないらしいし、発想のもとになる既存のコマーシャルを知らないのかもねー」

飛鳥「そうだな……梨沙、キミ、怪盗役をやったことがあるだろう。セキュリティ会社のCMとか、いいんじゃないかな」

心「あ、なるほど! 怪盗役になって宝石を盗みに来たところにセキュリティの人が現れて」

梨沙「華麗に切り抜けてお宝をいただくわけね!」

飛鳥「セキュリティ会社のPRにならないだろう、それ」

梨沙「この怪盗R(リサ)が捕まるわけないじゃない!」

心「演技の役でも負けず嫌いなのは相変わらずだな♪」

梨沙「本気で演じた役だもん。思い入れがあるのは当たり前よ」

飛鳥「ふふ、キミらしいな」

心「うーん、それじゃあどんなCMにすればいいかなあ」

梨沙「まだまだ考える時間はあるわ! ふたりも手伝ってくれる?」

飛鳥「なら、これから出てきた案はとりあえずホワイトボードに書いていこう」

30分後



P「ただいま。飛鳥、梨沙、心さーん。3人にいいお知らせが……って、何してるんですか」

梨沙「CMの案、出しあってたんだけど」

飛鳥「どんどんイロモノなネタばかり出てきて、収拾がつかなくなっていたところだ」

心「ここのボードに書いてるやつが成果だぞ☆」

P「どれどれ……」


・飛鳥がコンビニの唐揚げについて60秒語り続けるCM
・最近掃除にも一苦労な佐藤さん(26)によるルンバのCM
・総理大臣になった梨沙がヘンタイを絶版にするCM
・牛乳を飲んだら飛鳥のエクステが伸びるCM
・しゅがーはぁとが宝くじで3億当てて馬で出勤してくるCM
・その3億を怪盗Rが盗むCM←バカ! 怪盗Rはもともとパパの持ち物だったお宝しか盗まない設定なのよ!(by梨沙)


P「………頑張りましたね」

心「いろいろ飲み込んでそれしか言わないプロデューサーの優しさに、はぁと惚れちゃいそう♪」


飛鳥「結局、梨沙を満足させられるCM案は出ないままか」

梨沙「不完全燃焼ね……」

P「そのことなんだけど。ちょうど梨沙に、CM撮影の仕事を取ってきたところなんだ」

梨沙「えっ、本当? どんなCM!?」

P「動物園のPR」

梨沙「動物園……ということは、動物と触れ合う感じ? まあ悪くはないけど、セクシー要素に欠けるわね……」

P「ちなみに、以前の仕事で梨沙がかわいがっていた、ホワイトタイガーの赤ちゃんがいる動物園だ」

梨沙「撮影いつ!? 一発OKもらった後はあの子と遊んでもいい!?」

心「わお、すごい食いつきっぷり」

飛鳥「そのホワイトタイガーの赤ちゃんとやらに、メロメロにされてしまったらしいよ」

心「なるほどね♪ さっすがプロデューサー、一瞬で梨沙ちゃんが満足できるCMを用意するなんて」

P「俺というより、例の赤ちゃんのおかげですけどね……ああ、それと。もうひとつ、CMの仕事があって……こっちは3人で出てもらいたいんです」

飛鳥・心「え?」



後日


梨沙『チョコで彩るハートの形』

心『あなたが欲しいのは、とびきりスウィーティーなチョコレート?』

飛鳥『それとも、心地よい痛みを伴うビターなチョコレート?』

梨沙『それとも、欲張りに両方欲しい?』

飛鳥『〇〇印のロイヤルチョコレート。今だけ一箱にひとつ、ハート形のチョコ入り』

心『ご注文は、どんなお味のハートでしょう?』




心「おー、やっぱりいい感じに撮れてるよね、これ♪」

梨沙「テレビで見ても、アタシのメイド服姿はバッチリ決まってるわね! 飛鳥もハートさんも似合ってるし」

飛鳥「我ながら、それなりには様になっているかな」


P「うん。やっぱりみんなにこの仕事を頼んで正解だった」

飛鳥「P、帰ってきたのかい」

P「やっと外での仕事が片付いたからな。そうそう、ちょうど今CMでやってたロイヤルチョコ、買ってきたぞ」

梨沙「本当? ちょうど食べたいと思ってたのよね。ありがと!」

心「さすがプロデューサーは気が利くね♪ ……あ、そうだ」

心「プロデューサーは、どんなお味のハートが好み?」

P「え?」

飛鳥「……あぁ、なるほど」

梨沙「そういうことね」

P「ちょっと待ってくれ。そういうことって、どういう」



心「しゅがしゅがすうぃーとなハートか」

飛鳥「ちょっとイタくてビターなハートか」

梨沙「とにかくかわいくてセクシーなハートか」


飛鳥・梨沙・心「あなたはどれを選びますか?」


P「………ええと」

P「全部で」


飛鳥・梨沙・心「………」

P「あ、やっぱりダメかな……」




飛鳥「………」フッ

梨沙「……欲張りよね、アンタ」ニコニコ

心「正解だぞ♪ みんなのプロデューサー☆」



おしまい

おわりです。お付き合いいただきありがとうございます
麗しいドレス姿の佐藤心さんとか黒いセクシー衣装を纏った梨沙とか見られて最近幸せです

シリーズ前作
モバ・ミリP「ロリでおませなさそり座の女」

その他過去作
相馬夏美「そんなことない」
相葉夕美「恋バナ」

などもよろしくお願いします

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