【モバマス】佐藤「よっちゃんとねー♪」 (44)

※このSSは佐藤「よっちゃんはねー♪」の続きとなります。かなり昔のものですみません。
 【モバマス】佐藤「よっちゃんはねー♪」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1451828643/)
 佐藤さんが公式で明言している妹のよっちゃん、それがよしのんじゃね?という感じのSSです。
 キャラ崩壊注意。


芳乃「あねさまー!」

佐藤「もうてーれーるーなー☆」ナデナデ

芳乃「撫でないで欲しいのでしてー!」

モバP「見慣れると微笑ましいもんがありますね……」

ちひろ「芳乃ちゃんも佐藤さんの前だとあんな感じですからね」

芳乃「そなたーそなたー、あねさまとは別の仕事をいれて欲しいのですがー」

モバP「え? 悪いけどもうロケ入れちゃったぞ?」

佐藤「さっすが手が早い☆ 楽しみだねよっちゃーん!」ダキッ

芳乃「あねさまー苦しいのですー」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1504527059

モバP「芳乃はやっぱり仕事で姉妹だっていうのは嫌なのか?」

芳乃「『やっぱり』、とはどういうことなのでしょうー?」

モバP「いや、芳乃はなんか嫌がってるみたいだからな、お家の話とかは俺にはわからないけど」

芳乃「わたくしはあねさまのことはあまり広めたくないのですー」

佐藤「えー!? こんなに事務所のみんなにバレてるのに?」

芳乃「それはあねさまが勝手に言いふらすからでして」ムスッ

モバP「まぁそれは構わないよ、姉妹ユニットで売ろうかと思ってたけど嫌がってるなら話は別だ」

佐藤「えー? よっちゃんとお仕事したーい☆」

モバP「そこはお姉さんとして弁えましょうよ心さん」

佐藤「しゅがーはぁと♪」

モバP「それも姉妹じゃ使えないですよ? それに……」

佐藤「それに?」

琴歌「芳乃さん、そろそろ一緒にお仕事に……」

芳乃「おーそうでした。参りましょうー」

琴歌「お姉さんのことはいいのですか?」

芳乃「あねさまのことなど捨て置いて仕事に行くのですー」

琴歌「ふふっ、芳乃さんは本当にかわいらしい方ですね」

芳乃「……どういうことなのですー?」

モバP「それに、きっとすぐできますよ、姉妹ユニット」

佐藤「なーんかそのワルーイ笑み、コワイ☆」


オツカレサマデシター

琴歌「芳乃さん、このあとはどちらへ?」

芳乃「あねさまとのロケの打ち合わせがありましてー」

琴歌「佐藤さんとですか? それは楽しみですわね」

芳乃「あねさまがわーわーと騒ぐのが目に見えるのです……」

琴歌「いいじゃありませんか。せっかく姉妹で温泉にいけるなんて、羨ましいですわよ?」

芳乃「琴歌さまはなーんもわかっていないのでして」

琴歌「そういう芳乃さんが見ていればわかりますよ?」

芳乃「そういうものですかー?」

琴歌「ええ、もし信じられないならこんなのはどうでしょう?」


佐藤「よっちゃんとね~♪」


文香「上機嫌……ですね……」

佐藤「ローケに行くんだ、一緒にねー♪」

文香「芳乃さん、妹さん……でしたっけ?」

佐藤「そうそう☆ もー楽しみで楽しみで☆」

芳乃「あねさまー」

佐藤「噂をすれば……よっちゃーん!」

芳乃「あねさまにお願いがありましてー」

佐藤「なんだよー☆ 温泉が楽しみで眠れないとかー? いいよーお姉ちゃんが子守唄を」


芳乃「ロケ中は赤の他人ということで参りましょうぞー」


佐藤「えっ」

文香「あっ」

佐藤「えっ」

芳乃「赤の他人は言い過ぎですなー」

佐藤「そ、そうだよねー☆ よっちゃんとしゅがーはぁとは」

芳乃「事務所の先輩後輩ということでー、わたくしは『佐藤さん』と呼びますればー」

佐藤「」マッシロ

芳乃「ではでは明日はよろしくお願いします、佐藤さーん」スタスタ

佐藤「」マッシロ

文香「しゅ、しゅがーはぁと……さん?」

佐藤「はは、無理しなくていいよ文香ちゃん……」

文香「きっと恥ずかしいんだと思いますよ、事務所の人以外にバレてしまうのが……」

佐藤「こんなお姉ちゃんだから……?」

文香「そ、そういうことでは……」


佐藤「だけーど、おねーちゃんはよっちゃんにいーらないって言われたよ……」


佐藤「悲しいよ……よっちゃん……」

文香(なんて慰めればいいんでしょうか……)

~ロケ当日~

芳乃「今日からよろしくお願いしますー」

スタッフ「依田さん、よろしくね。今回の相方の佐藤さんは?」

芳乃「そろそろ来られるかとー」

芳乃(あねさまには一緒に寮から出ないよう徹底させておいたのですー)

佐藤「おはようございまーす☆ 遅れちゃった?」

スタッフ「あ、おはようございます。大丈夫ですよ、今日からよろしくお願いします」

佐藤「よろしくお願いしまーす☆ 芳乃ちゃん共々よろしくな☆」

芳乃「佐藤さんの方が心配なのでしてー」

佐藤「先輩相手に生意気だぞ☆」

芳乃「……すみませぬ」

イドウシマース

スタッフ「あ、今回のロケはお二人の自然な姿を取るために可能な限りカメラは離れてますので」

佐藤「それ盗撮っぽくて気味が悪いゾ☆」

スタッフ「まぁカメラがデンと見えるよりいいかなーと」

芳乃「わたくしは構わないのでしてー、佐藤さんはなにかありますのでー?」

佐藤「これ多分気づかないうちに色々撮られてるパティーンだと思うわけよ☆」

芳乃(なるほどー、姉妹だってことがバレそうなのですなー)

スタッフ「まぁ台本とかも特にありませんので適当にやってくださいね」

佐藤「はいはーい☆しゅがーはぁとにお・ま・か・せ☆」

芳乃(あねさま……吹っ切ったようでなによりなのですー)

佐藤「芳乃ちゃん? ここのお土産どうするんだよ☆」

芳乃「えっと、これなどいかがでしょうかー……佐藤さん」

佐藤「ご当地ストラップはちょっと……芳乃ちゃん、ほら、地元名物とか、ね☆」

芳乃「それなればー」スッ

佐藤「キャラものクッキー? 全然スウィーティーじゃないなぁ、ここは漬物ー!とか言えよ☆」

芳乃「漬物はすうぃーてぃーじゃないのでしてー……」

佐藤「あ、そっか☆ でーも、芳乃ちゃんっぽいっしょ?」

芳乃「わたくしがババくさいとー?」

佐藤「どっちかといえばジジ?」

芳乃「全く違うのでして」

佐藤「見てみて芳乃ちゃーん! あれかわーいいー☆」

芳乃「なんだか桃色すぎるのでしてー」

佐藤「こーんなカワイイ雑貨屋さんに来たのに何言ってんだ☆ ほら、これとかどーよ?」フリフリー

芳乃「年を考え」

佐藤「なーんか言ったか☆」

芳乃「なんでもないのでしてー」

芳乃(いつもならあねさまはわたくしに似合う小物を選んでくれるのですが……)ソワソワ

佐藤「芳乃ちゃーん、これの筆っぽいキーホルダー」

芳乃「!」ビクッ

佐藤「千鶴ちゃんに似合いそうじゃない? 和風って感じで!」

芳乃「……買っていけばいいのではー?」シュン

佐藤「えっと……え!? お土産は実費!? ……そこをなんとかー……しろ☆」

芳乃「佐藤さーん、そういうのはちょっと」

佐藤「え? 1個までならいいって!? やったね芳乃ちゃん☆」

芳乃「それは強請りというのではー?」

佐藤「盗ったもん勝ちよ☆」

佐藤「おー☆このへん着物で動いていいの?」

芳乃「温泉宿で借りられるらしいのでしてー」

佐藤「ふむふむ……着るしかないっしょ☆ って芳乃ちゃん既に着物じゃんかー☆」

芳乃「そういえばそうですなー?」

佐藤「よっしゃ、芳乃ちゃん、しばらく待っててー? 着替えてくる☆」

芳乃「え?」

佐藤「ん?」


芳乃「な、なんでもないのです。一人待たせるのはどうかと思っただけでして」ムスッ

佐藤「そんなら芳乃ちゃんも一緒に着替える?」

芳乃(着替え中なら『あねさま』と二人きりですなー……)

佐藤「んー? 芳乃ちゃん? 早くおいでー?」

芳乃「……っ! わたくしは別のお店を見ているのですー」スタスタ……

佐藤「ちょっ!? あーもー芳乃ちゃんはマイペースだなぁ☆」

芳乃「カメラさんはあねさまのところへ行ったのですなー」チラチラ

芳乃(わたくしがあねさまのよそよそしさに寂しさを覚えようとはー……)

芳乃「下手なあねさまの着付けを手伝っていたのはいつもわたくしだったのでしてー……」


佐藤『よっちゃーん! 帯が結べないんだけど……』

芳乃『あねさまー! そもそも着方も色も間違っているのでしてー!』

佐藤『あー、そっか。だからババ様が呆れてたのね』

芳乃『まったくあねさまはー……』

佐藤『ごめんごめん、よっちゃん、選ぶとこから手伝ってくんない?』

芳乃『まったくしょうがないですなー……あねさまは』フフッ


芳乃「……まだ下手だったら首根っこ持って着替えさせるのでしてー」

佐藤「よっしのちゃーん!」

芳乃「佐藤さん、着替え終わったの……でして?」

佐藤「なんだよその顔☆ はぁとアタックにメロメロかな☆」キャルーン☆

芳乃「着物の着方を知ってたのですなー」

佐藤「そりゃ、アイドルやる前は服飾をやってたからな☆」

芳乃(文句の付けようがない着方なのですなー……)

芳乃「なればさっさと宿にいくのでしてー」スタスタ

佐藤「え!? 宿についたら浴衣に着替えるじゃん!? ちょ、ちょっと待てよ☆」

佐藤「芳乃ちゃんの気が変わってしゅがーはぁと嬉しい☆」

芳乃「自分のお土産を決めてなかったのでしてー」

佐藤「そっかそっか☆ 芳乃ちゃんは何お土産にするのんだよ?」

芳乃「事務所のみなが安らげる香などいかがですかなー?」

佐藤「やっぱババくさ」

芳乃「何かー?」

佐藤「いやーそれでちひろさんを囲ったら楽しいかなーって☆」

芳乃「アロマなでぃふぃーざーなのでしてー?」

芳乃(結局ボロを出さずに宿についてしまったのでしてー……)

佐藤「芳乃ちゃーん! 夕飯は豪勢らしいゾ☆」

芳乃「それはそれは楽しみなのですー」

佐藤「あ、スタッフさーん、お酒って……あ゙、ダメなんですかー?」

芳乃「隠しきれない素が見えたのでして」

佐藤「そ・こ・をなんとか! えー、いいじゃないですかー、いいだろ☆」

芳乃(あねさまが酔えば姉妹ということがバレてしまうのでしてー)ホワンホワン……

佐藤『あ゙ーよっちゃんかわいいー!』

芳乃『あねさま、息が臭いのでして、抱きつかないで欲しいのでしてー』

佐藤『だってよっちゃんがかわいいのが悪い! かわいい!』

芳乃『あねさまー。寮のみなが見ているのでしてー……』

佐藤『何さー、はぁとがきゃるーんってしてるのにスルーしやがってー』

芳乃『とりあえず部屋に戻るのでしてー』

佐藤『やーだー!寮のみんなによっちゃんの可愛いところ一つずつ聞いてくる☆』ダッシュ

芳乃『あっあねさま!? 何故そんな機敏に動いているのでしてー!?』



芳乃(あの時は酷かったのでしてー)

佐藤「え? いいんですかー!? やったぜ☆」

芳乃「佐藤さん、お酒を飲まれるのでしてー?」

佐藤「だって地酒を飲まないなんてもったいないでしょ☆ 大人のみんなのお土産にするし」

芳乃「また寮の部屋で酒盛りをするので?」

佐藤「だいじょーぶだいじょうぶ☆ 芳乃ちゃんは気にしなくてもいいって!」

芳乃「気にするのでしてー、酔っ払いの介抱をするこちらの気持ちになるのでしてー」



佐藤「……え? 芳乃ちゃんは相部屋じゃないでしょ☆ そこまで『迷惑』かけないってー☆」


芳乃「え? 佐藤さんとは相部屋ではないのでして?」

佐藤「宿の人が気を効かせてくれてねー、酔っ払いはスタッフにお任せー」

佐藤「あ、温泉ロケは先に済ませるよ?」

芳乃「あ、当たり前なのですなー」

佐藤「んじゃ、先にお風呂いこっか芳乃ちゃん☆ ほらほらこっち!」

芳乃「先に行く必要はないのでしてー……スタッフさんが困っているのですよ?」

佐藤「いやいや、オトメの柔肌は可能な限り見せねーっていうの?」

芳乃「オトメという年なのでしてー?」ジロリ

佐藤「なーんか芳乃ちゃんの言葉のトゲがいたーい☆」

芳乃「まぁ確かに着替えの時間待たせるのも申し訳ないのでして」

佐藤「だろ? というわけでゴーゴー☆」

佐藤「ふーっいいお湯だったな☆」

芳乃「……」

佐藤「芳乃ちゃーん?」

芳乃「…………」キョロキョロ

佐藤「どうしたんだよ、カメラさんならいないゾ☆」

芳乃(……確かに人の『気配』は感じられないのでしてー)

佐藤「あーもー! しょうがないな☆」

芳乃「あ、……佐藤さーん?」

佐藤「いいこいいこー、ね?」ナデナデ



佐藤「芳乃ちゃん」ニ

芳乃「え……」ビクッ

佐藤「元気になぁれー☆」ナデナデ

芳乃(どうしてなのでしょうー)

佐藤「んー?どうした芳乃ちゃーん?」

芳乃(どうして、あねさまは人がいないのに『よっちゃん』と呼んでくれないのでしてー?」

佐藤「よっちゃん、声に出てる」

芳乃「えっ、あの、さとう、って……今……あのー?」

佐藤「お、こんな狼狽したよっちゃん初めて見たな☆」

芳乃「あねさまは今なんとー?」

佐藤「んー? どうしたのよっちゃん☆」

芳乃「あ、あ、あねさま!」パァッ

琴歌「はーい!こちら琴歌の……! あ、すみません」

芳乃「………琴歌どの?」

佐藤「あちゃー、琴歌ちゃん、ちょい早いよー☆」

琴歌「申し訳ありません心さん……」

芳乃「……あねさまー?」

モバP「芳乃と心さんが姉妹ってのはスタッフさんにも話してあってな、つい仕掛けてみた」

芳乃「そなたー?」ゴゴゴゴ

モバP「そんな怒るなよ、普段の芳乃とのギャップってことで結構いいのが取れるかなーと思ってね」

芳乃「何故そこであねさまは仕掛人側なのでしてー?」

佐藤「そこはほら、お姉ちゃんだし☆」

芳乃「理由になってないのでして」

琴歌「元々このロケが私が出てるバラエティ番組の企画だったもので……私も協力を」

芳乃「琴歌どのはなにかされてたのでー?」

琴歌「それはもう、カメラマンとは別にSPにカメラを持たせて芳乃ちゃんの映像を……」

芳乃「全然気配を感じなかったのでして……」

琴歌「自慢のSPですもの」フンス

モバP「とはいえ琴歌に唆されたとはいえ、言い始めは芳乃だろ? 佐藤さんが企画聞いたのはついさっきだよ」

佐藤「お酒飲めないか相談してたあたりだゾ☆」

芳乃「つまりわかっててあねさまはわたくしを煽ったのですなー?」

琴歌「そこはほら……番組の演出といいますか……心さんを責めないであげてくださいな」

心「まぁ縋ってきたよっちゃんは可愛かったけどね☆」

芳乃「あーねーさーまー!」ペチペチ

佐藤「ははは、痛くないよよっちゃーん☆」

芳乃(しかし、えすぴーとは言えわたくしが気配を察知できぬとはー……)

佐藤(よっちゃんの力なんてちょちょいのちょいでしてー)

芳乃(……あねさまのせいでしたかー)

佐藤(アイドル始めたからって鈍っちゃババ様に怒られるだろ☆)

芳乃(あねさまにだけは言われたくないのでして)

佐藤(そのあねさまに出し抜かれた跡継ぎは誰なのでしてー?)

芳乃(精進が必要ですなー……あねさま)

佐藤(わかってる、手伝うよ)

モバP「と、いうか企画になってないよなぁこれ」

琴歌「芳乃さんが慌てたり心さんが堪えれば問題ありませんものね」

モバP「まぁどうせ二人がどっかで姉妹姉妹してるとこはあったろうしなぁ」

琴歌「なんだかんだで心さんも芳乃ちゃんも仲良しですからね」

モバP「しかし琴歌はよかったのか? いくら番組の1コーナーとはいえ完全に裏方だし」

琴歌「焚きつけたのは私ですもの、それがコーナーのためとは言え」

モバP「そのへん、琴歌は義理深いなぁ。ま、仕事持ってきた自分が言うのもアレだけどね?」

芳乃「そうでしてー……」ゴゴゴ

モバP「芳乃、そうは言うけどいつまでも姉妹だって言わないのが問題なんだぞ? どうせいつかバレるし」

琴歌「まぁそれを番組のネタに使うあたりどうかと思いますけどね?」

モバP「『激報! 二人は姉妹だった!?』なーんてなれるわけないだろ? 心さんのルーツ探ればちょちょいとバレるんだから」

芳乃「むむー……」

佐藤「それをはぁとが言うまで延々気付かなかったヤツが言うなよ☆」

モバP「詮索する主義じゃないんだよ、って言っておこう」

琴歌「便利な言葉ですわね……まぁ悪いことじゃありませんからいいですけど」

モバP「謝礼と言っちゃなんだが、宣言しておこう、夜にはカメラもなんも来ない」

芳乃「……信用ならないのでして」

モバP「いや、ホントだぞ? 二人で旅館の食事を楽しんでくれ、食レポとかその他諸々は琴歌に任せるから」

琴歌「任されましたわ!」ドヤァ

佐藤「だってさーよっちゃん! アツーイ夜を過ごそうぜ☆」

芳乃「……お風呂に入ってくるのでして」スタスタ

佐藤「ちょっ、ちょっまてよ☆」

~旅館の部屋~

佐藤「機嫌直せよよっちゃーん!」

芳乃「…………」モグモグ

佐藤「たーのーむってー! ほら、お刺身あーげーるーかーらーさっ☆ ほら、あーん!」(箸の先に刺身一切れ

芳乃「…………」(他の刺身を皿ごと奪う

佐藤「あ゙ー! あ、でもいーや☆ 許しちゃうー!」ナデナデ

芳乃「…………あねさま」

佐藤「んー? どうしたーよっちゃーん?」

芳乃「芳乃は怒っているのでして」

佐藤「え? えっと……?」

芳乃「怒ってるのは騙してたことではないのです」

佐藤「えっと……じゃあ……あれ? 御着付けしてあげなかったこと? ちげーよな☆」

芳乃「あねさまは、いいのですか?」

佐藤「んー? 何がー☆」

芳乃「依田の家が嫌で……佐藤と名乗っていたのでは?」

佐藤「……」

芳乃「お家が嫌なら……芳乃はこのままでよいのです」

佐藤「よっちゃーん?」

芳乃「事務所では姉妹ですし、みなに認められおりますし?」

佐藤「そうだよな☆ 事務所では仲良し姉妹だもんねー」

芳乃「世間に広まったら……あねさまはきっと依田の家に戻されるのでして」

芳乃「そしたら、きっとババ様がまじおこなのです」

佐藤「なんでそこギャル語なんだよ☆」

芳乃「むかちゃっかすとりーむなのです」

佐藤「なんで強調したんだよ☆ ……まーあれか?」




佐藤「芳乃は、私と仲良くしたかったんだね」

芳乃「…………」コクリ

佐藤「そーだよなー。一応仲良くしてたけど周りはメンドクサかったもんな☆」

芳乃「ババ様もみんな、どちらが継ぐなどと……わたくしで決まっていましたのに」

佐藤「さっき出し抜かれた人が何か言っているのでしてー☆」

芳乃「あねさまー、今は真面目な話なのでして」

佐藤「えー? 変わんねーよ☆ だって家を出る前ババ様に全部話したしな☆」

芳乃「……そうなのですか?」

佐藤「そりゃそうよ、保護者に行先教えねー娘はいないって☆」

芳乃「………え? えっと?」

佐藤「いや、連絡はあんまししなかったけどさ? どこで何してるかくらいは伝えてたよ?」

芳乃「つまり依田の家には戻されないのですか?」

佐藤「戻されないというか、放置だね☆」



芳乃「―――っ!」ポコポコ

佐藤「どうしたー! どうしたんだよっちゃーん!」

佐藤「まぁ、もう色々いいんじゃない? ほーら、美人姉妹って売り出ししちゃお☆」

芳乃「それはお断りなのでして」

佐藤「なーんでさよっちゃん! なーに? お姉ちゃん相手じゃ嫌?」

芳乃「そうではなく!」

佐藤「どうしたのさ? ……お姉ちゃんに言ってみなさい、芳乃」

芳乃「あねさま、あのですね?」

芳乃「なんといいますか、あねさまに甘えるのは芳乃の世間のイメージから離れているような……なんというか……」

佐藤「うんうん」ナデナデ

芳乃「今は事務所と寮であねさまといられるのは嬉しいのですけども、お仕事までというとその」

佐藤「はいはい」ナデナデ


芳乃「は、歯止めが利かなくなりそうで」

佐藤「はいよっちゃんかーわーいーいー!」ガバッ!

芳乃「あ、あねさま!?」

佐藤「そーだよねー、私、甘やかし放題だもんねー!」

芳乃「あ、あの、苦し」

佐藤「芳乃のこと、いつでもどこでも仲良くしててもいいなんてさ」



佐藤「ずっと、待ってたもんね。そーゆーの」

芳乃「……はい」

佐藤「家でも外でも隠れて仲良くしてたけど、そういうのじゃないもんね」

芳乃「…………はい」ギュゥッ

佐藤「普通の姉妹だもん、芳乃は甘えん坊さんだもんね」

芳乃「ちっ違」

佐藤「ならなんで抱き着き返してきてーるのーかなー? おねーちゃん手を放してるぞー?」ニヤニヤ

芳乃「あねさまはいじわるなのでしてー」

佐藤「ま、プロデューサーには相談すっか☆ 売り口は専門にお任せってことで」

芳乃「餅は餅屋、なのですなー」

佐藤「よっし、色々解決、だな! さって改めて夕飯食べよ、よっちゃん☆」

芳乃「…………」

佐藤「どーした? よっちゃん? カメラならねーぞ?」

芳乃「そういうことではないのでして」

佐藤「なんだよー? 箸持ってプルプルしてー」

芳乃「いや、ここの旅館、お刺身が絶品と琴歌さまがおっしゃっていたでしょう?」

佐藤「そーいやそんなこと……」

芳乃「あっあねさま!」

佐藤「んー?」

芳乃「あ、あーん…………」(箸の先にお刺身

佐藤「あーもー! よっちゃんかわいい!」パクリ!


おわり

というわけで1年半くらいぶりの続きでした。
なんで書いたかって言えばSSを書けばSSRを引けるって聞いたからです。聞いたからです。
だからはぁとさん来てくださいお願いします。

キャラ崩壊しすぎな気がしますが気にしない方向で。

依頼出してきます。

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