ダイヤ「いちごのショートケーキにカレーをかけるとどんな味になるのでしょう」 (191)

曜「ええ?いや……それは不味いでしょ」

ダイヤ「分かりませんよ?意外とおいしいかもしれません」

曜「いちごとカレーが合うと思う?」

ダイヤ「生クリームカレーが意外といい味を出す可能性が」

曜「無いんじゃないかなぁ」

ダイヤ「やる前から諦めるとはそれでもスポーツマンですか」

曜「だってダイヤさんが言ってることは掃除中のプールに飛び込めと言ってるようなものだよ」

ダイヤ「生クリームプールにしましょうか」

曜「嫌だよ……それよりダイヤさん」

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ダイヤ「何でしょう」

曜「早く生徒会の仕事終わらせないと日が暮れちゃうよ?」

ダイヤ「分かってます……」

曜「珍しいね、ダイヤさんが仕事終わらせてないなんて」

ダイヤ「いやまぁ何というか……そういう日もあるでしょう?やる気が出ない日とか」

曜「ああ、なるほど」

ダイヤ「わたくしのことをよくキッチリしてるとか言ってくれる人がいますが、わたくしにだってそういう時もあるのです」

曜「へぇ、ダイヤさんって人間らしいんだね」

ダイヤ「その言い方だと人間じゃないみたいですけど」

曜「間違えた、人間なんだね」

ダイヤ「何故もっと酷くするのです」

ダイヤ「曜さんは水泳部の練習で?」

曜「うん」

ダイヤ「生クリームプールに飛び込んできましたか?」

曜「生クリームから離れようよ」

ダイヤ「何回転してきたのです?」

曜「そんなの覚えてないよ……」

ダイヤ「凄いですわね、あんなに回れるなんて。尊敬します」

曜「えへへ、そう?ありがとう」

ダイヤ「まるでハンドミキサーみたいですわね」

曜「生クリーム残ってるよ」

曜「あーもうこんな時間だよ!早くしないと!」

ダイヤ「もう、曜さんが余計な話するから」

曜「ダイヤさんがし始めたんでしょ!」

ダイヤ「マッハで終わらせますわよ」

曜「納得いかないけど頑張るよ!」

ーー

ダイヤ「……」カリカリ


トントン


ダイヤ「はい」


ルビィ「お姉ちゃん、ちょっといい?」


ダイヤ「どうしたの?」

ルビィ「ちょっと宿題でわからないとこが……あ、ごめんね。忙しかった?」


ダイヤ「いえ、大丈夫です。見せてごらんなさい」


ルビィ「うん、ここなんだけど」


ダイヤ「ああ、ここはですね……」


トントン


ダイヤ「はい」


「ダイヤお嬢様。旦那様がお呼びです」


ダイヤ「……はい。すぐ行きます」


ルビィ「……」


ダイヤ「ごめんなさい、ルビィ。また後で」


ルビィ「うん」


スー パタン


ルビィ「……」


ルビィ「また生徒会の仕事終わらなかったんだ……」

ーー

ちかりこ「ダイヤさんの様子がおかしい?」

曜「うん」

千歌「そうかな?特に変わった様子は無かったけど」

梨子「なにか気になることでもあったの?」

曜「生クリームカレーについて語ってた」

千歌「はい?」

曜「だから生クリームカレーの話をダイヤさんがしだしてね」

梨子「曜ちゃん夏バテ?スカート脱ぐ?」

曜「何言ってるの?」

梨子「何言ってるのはこっちのセリフなんだけど」

曜「だからダイヤさんとそういう話になって」

千歌「全然話が見えない……」

曜「取り敢えずダイヤさんがいつもと様子が違うってこと」

梨子「ふーん……いつ気付いたの?」

曜「昨日生徒会室で話してる時に」

梨子「2人きりで?」

曜「2人きりだけど」

梨子「へぇ……なるほど」

曜「何がなるほどなの」

千歌「最近梨子ちゃんがオープンになってきて私は嬉しいよ」

曜「千歌ちゃんは柔軟だなぁ」

千歌「真面目な話、果南ちゃんや鞠莉ちゃんに聞けば何か分かるかも」

曜「そっか。ショートケーキの下りどうやって説明しようかな……」

千歌「そこはどうでもいいよ」

梨子「私も行く」

曜「梨子ちゃんも来るの?」

梨子「今日こそ果南さんにタキシード着てもらう説得を!」

曜「絶対ついてこないでね」

続きます



鞠莉「最近悩んでることがあるの」

果南「へぇ、珍しい。何悩んでるの?」

鞠莉「ペンギンを飼うかどうかでね」

果南「へぇ、聞いて損したよ」

鞠莉「5匹にするか10匹にするか迷ってるの」

果南「飼うことは決定してるんだ」

鞠莉「どうしたらいいと思う?」

果南「飼わなければいいんじゃない?」

鞠莉「5匹だと私を引っ張って泳げるかしら……やっぱり10匹にしようかしら」

果南「何しようとしてるの」

鞠莉「ヘリ通学に飽きたからペンギン通学」

果南「あ、そう……」

ガララ


曜「失礼します」

鞠莉「あら、曜。どうしたの?」

曜「ダイヤさんいる?」

鞠莉「ダイヤなら生徒会室に行ったわよ~」

曜「あ、そうなの」

梨子「こんにちは果南さん」

果南「げ、梨子」

梨子「今日はタキシードと執事服と」

果南「着ない着ない着ない」

梨子「じゃあステテコで妥協します……」

果南「何が妥協なの?新しい扉開こうとしてない?」

鞠莉「ダイヤに何か用だったの?」

曜「うん、ちょっとね……あ、そうだ2人とも」

鞠莉「なぁに?」ズイッ

曜「近い近い。ダイヤさんの様子がちょっとおかしいとか思わない?」

鞠莉「ダイヤの様子?」

梨子「腹巻をオプションに……」

果南「真面目な話になったから梨子」

鞠莉「そうねぇ……最近少しボーッとしてることがあるかしら」

果南「ああ、確かに。ご飯食べてる時とかふとしたときに」

曜「そっかぁ……」

鞠莉「まぁ、元からどこか抜けててトンチンカンなことしたりしてるけどね~」

ダイヤ「誰がトンチンカンですか」

鞠莉「わっ、出た」

ダイヤ「出たとは何です、出たとは」

鞠莉「マリーたちとのランチをすっぽかしてどこ行ってたの~ん?」

ダイヤ「変な言い方しないでください。生徒会室です」

曜「あれ、終わってなかったの?」

ダイヤ「少しだけ、ね。昨日はありがとうございました。とても助かりましたわ」

曜「ううん、全然。またいつでも言ってよ、手伝うからさ」

ダイヤ「ふふ、じゃあその時はよろしくお願いしますわ」

果南「へぇ、ダイヤがそんなこと言うなんて珍しいね」

鞠莉「私たちにはぜーんぜんそんなこと言ってくれないのに~」

ダイヤ「厚意は素直に受け取っておくものですよ。ところでお2人はどうしてわたくしたちの教室に?」

曜「え?えーっとそれは……」

梨子「今日こそ果南さんに男装を!」

曜「梨子ちゃん黙ってて」

鞠莉「ダイヤのフェイスがとってもクレイジーだって心配してたの」

曜「そんなこと言ってない!!」

ダイヤ「あら、それは心配をかけたみたいですね」

曜「え、いや……伝わったんだ……」

ダイヤ「わたくしは特に問題ありませんわ。ありがとう」

曜「そうなの?それならいいけど」

ダイヤ「そろそろお昼休みが終わりますわよ。戻りなさいな」

曜「……分かった。行こ、梨子ちゃん」

梨子「着てくれないとここで全裸になります」

果南「わかった着るから!」

曜「……」

ーー

曜(水泳部のミーティング意外と時間かかっちゃった)トトト


ーー♪


曜「ん?」


ガララ


梨子「~♪」


曜「あれ、梨子ちゃん」


梨子「曜ちゃん」


曜「まだいたんだ」


梨子「ちょっと新曲の確認をね」


曜「いつもありがとね」


梨子「ふふ、ありがとう」

善子「私もいるわよ」

曜「わっ、善子ちゃん。どしたの?」

善子「どんな感じか聞いて欲しいって頼まれたのよ。断ったらステテコ持って家に乗り込むって意味わからない脅され方して」

曜「はは……」

梨子「曜ちゃんもまだ帰ってなかったのね」

曜「うん、水泳部のミーティングがあってね」

梨子「そうなんだ。お疲れ様」

善子「掛け持ちは大変ね」

曜「そんなことないよヨーシコー」

善子「それやめて!」

梨子「生徒会室」


曜「え?」


梨子「ダイヤさんなら生徒会室にいたよ」


曜「えと……」


梨子「気になるんでしょ?」


曜「!」

梨子「行ってみたら?」


曜「……そうだね」


梨子「お礼は今度男装してくれたらいいよ」


曜「考えとくよ。ありがと」


ガララ


パタン

梨子「さてさて、続きしよっと」スッ


善子「んー……」


ポロン


梨子「~♪」


ーー♪ーー♪

善子「……ん?」


ー♪ーー♪


善子「……ねぇ、音外れてない?」


梨子「え、ボタン外したい!?」


善子「どんな耳してんのよ」

続きます

トントン


「はい」


曜「ダイヤさんいる?」


「曜さんですか」


曜「うん、入ってもいい?」


「どうぞ」

ガチャ

曜「失礼しま~す」

ダイヤ「どうしたんです?」

曜「梨子ちゃんにダイヤさんが生徒会室にいるって聞いて」

ダイヤ「わたくしに何か用で?」

曜「特に用ってわけじゃないけど……何だか気になって」

ダイヤ「あら、どうして?」

曜「生クリームカレーの話をするくらいにダイヤさんの様子が変だったから」

ダイヤ「わたくしは至って普通ですわよ」

曜「いやいや、そんなこと言うキャラじゃないでしょ?」

ダイヤ「そんなことありません。それより曜さん」

曜「何?」

ダイヤ「枝豆とジャムって合うと思います?」

曜「はい?」

ダイヤ「枝豆といえば塩。しかしそこに敢えて甘い物というのは如何なものかとわたくし最近思いまして」

曜「ちょっと待って」

ダイヤ「待ちます」

曜「急に何の話を?」

ダイヤ「ですから、枝豆にジャムは合うのかという話です」

曜「熱でもあるの?」

ダイヤ「平熱ですよ」

曜「ホントにそうかな……」コチン

ダイヤ「……ありませんってば」

曜「確かに熱は無さそうだね」

ダイヤ「でしょう?」

曜「熱がないとすると……じゃあ何かあったとか」

ダイヤ「ありませんよ。わたくしの単純な疑問ですわ」

曜「変な疑問持つんだね……」

ダイヤ「いいじゃないですか。いけませんか?」

曜「いや別に……」

ダイヤ「じゃあ話を戻して」

曜「戻しちゃうのか……」

ダイヤ「そもそも何故枝豆には塩なのでしょう」

曜「単純に合うからじゃない?あとはほら、お酒のおつまみとかによく出てくるし」

ダイヤ「なるほど。ビールとかに合うと良く聞きますわね」

曜「あんな苦いものに合うのかな?」

ダイヤ「飲んだことあるんですか!?」

曜「え、いや、昔パパが飲んでたのをちょっとだけ……」

ダイヤ「未成年飲酒などしてはいけません!!」

曜「急に通常運転になるのやめて!」

ダイヤ「そうですね……まずジャムにもたくさん種類があります」

曜「急に話戻すのもやめてよ」

ダイヤ「イチゴジャム、ブルーベリージャム、マーマレード……どれが合うのか」

曜「果てしなくどうでもいいよ……」

ダイヤ「どのジャムが合うのか徹底討論しましょう」

曜「嫌だよ……それにこれ」

ダイヤ「!」

曜「また生徒会の仕事終わってないんでしょ?」

ダイヤ「……」

曜「手伝うからさ、ほらやろう?」

ダイヤ「……じゃあ終わらせてから討論ということで」

曜「まだする気なの?」

ーー

ダイヤ「……」

鞠莉「ダーイヤ♪」

ダイヤ「鞠莉さん」

鞠莉「帰り?」

ダイヤ「ええ。あなたも?」

鞠莉「ヘリ待ちよ。送ってってあげようか?」

ダイヤ「お気持ちだけで。迎えが来ますので」

鞠莉「あら、そうなの」

ダイヤ「それに、うちにヘリポートはありませんわよ」

鞠莉「スカイダイビングすればいいのよ」

ダイヤ「帰宅にそんなアグレッシブにはなれません」

鞠莉「……」ジッ

ダイヤ「何です?」

鞠莉「ここ何かついてる」

ダイヤ「ホクロです」

鞠莉「餡子?」

ダイヤ「ホクロです」

鞠莉「虫……」

ダイヤ「ホクロよ!!」

鞠莉「そんなに怒らないでよー」

ダイヤ「誰のせいですか」

鞠莉「……ふふっ」

ダイヤ「何です」

鞠莉「随分ゴキゲンね?」

ダイヤ「そんな事ありませんわ」

鞠莉「何かエロいことでもあった?」

ダイヤ「何故エロいこと限定で聞くのですか」

鞠莉「ダイヤってムッツリじゃない?」

ダイヤ「歯を食いしばりなさい」

鞠莉「ジョークよっ☆」


ブロロロ……


鞠莉「あ、来た来た」

ダイヤ「ではまた明日」


鞠莉「また明日ね。……あ、ダイヤ」


ダイヤ「何です?」


鞠莉「生徒会の仕事、終わらないなら私たちにも手伝うから言ってね」


ダイヤ「……考えときますわ」


鞠莉「ふふ、考えといてね。チャオっ☆」



ブロロロ……

ダイヤ「……」


ダイヤ「……今日も」


ダイヤ「今日も、終わらなかったわね」


ブゥゥゥゥン……



ダイヤ「……」

続きます

ーー

梨子「~♪」ペラッ

花丸「……」

梨子「~♪」ペラッ

花丸「……あの、梨子ちゃん」

梨子「~♪」ペラペラッ

花丸「梨子ちゃん」

梨子「ん?なに、花丸ちゃん」

花丸「図書室だからってなんでも読んでいいわけじゃないよ?」

梨子「そんな事言わないで。もうここしか読めるところ残ってないの」

花丸「いやでも……その同人誌の量は……」

梨子「お願い花丸ちゃん!もう部室も教室もダイヤさんに禁止されちゃったの!ここしかないのよ!」

花丸「うーん……さすがに看過できないずら」

梨子「そんなぁ……」ウルウル

花丸「ずら……」

梨子「どうして誰も壁の良さを分かってくれないの……こんなに魅力的なのに……」グスッ

花丸「そんな事言われても……」


『壁ドンの100の掟』


『壁クイが最も映える角度』


花丸「……」

梨子「花丸ちゃんも一冊どう?」

花丸「遠慮しとくずら……」

梨子「そう……残念」

花丸「……何がそんなにいいの?壁でしょ?」

梨子「そうね、挙げればキリがないんだけど。まずは相手の退路を断つでしょ」

花丸「1個目からやばいずら」

梨子「退路を断つことで相手を物理的にも心理的にも追い込む!追い込まれた方もこれから何されても逃げられないという状況に興奮する!」

花丸「するのは変態だけじゃ」

梨子「後は抑えきれないこの気持ちをぶつけるだけよ」

花丸「へぇ……」

梨子「壁はいいわよ……どんなに大きな気持ちもぶつけられる……ふふ……」

花丸「すごい顔になってるずら」

梨子「壁になら、私も安心して全てを吐き出せるの」

花丸「すごい壁への熱意ずら……」

梨子「ふふ……どう?花丸ちゃんも」

花丸「んー……遠慮しとくずら。マルにはまだ早い気がする」

梨子「そう、気が向いたらいつでも言ってね!歓迎するから!」

花丸「は、はい……」

ガララ

千歌「梨子ちゃーん、帰ろー」

梨子「はーい、ちょっと待ってね」

千歌「うわ、また同人誌増えたんじゃないの?」

梨子「そうなのよ。そろそろ新しい本棚買わないと」

千歌「いらないのどれか捨てればいいのにー」

梨子「なんてこと言うのよ!」クワッ

千歌「わひっ」

梨子「捨てるなんて……捨てるなんて!」

千歌「ご、ごめん」

梨子「千歌ちゃんには壁本の良さを一から叩き込まなきゃいけないようね」

千歌「えー!またあのつまんない話を延々と聞かなきゃいけないのー?」

梨子「つまんない?」

千歌「あっ」

梨子「へぇ……つまんないかどうかは読んでみないと分からないわよ?」

千歌「勘弁して!」ダッ

梨子「あっ!待ちなさい!」ダッ


タタタタ……


花丸「……図書室ではお静かに」

ーー

梨子「ーーで、このサークルはレンガの書き込みが凄くて」

千歌「うん分かった……もういいから……」

梨子「まだ3割も説明してないよ。ちゃんと最後まで聞いて」

千歌「勘弁して……カベローゼになっちゃう」

梨子「それを乗り越えたら壁好きに」

千歌「ならないから……それより、曜ちゃんは?」

梨子「さっき生徒会室に言ってるの見たよ」

千歌「ありゃ、今日も行ってるのかー」

梨子「最近ダイヤさんと仲いいみたいね」

千歌「あんまり絡み無かったのにねー。曜ちゃんやっぱりコミュ力お化けだね」

梨子「ふふっ、まぁいいことじゃない」

千歌「そうなんだけどー……ん?」

梨子「どうしたの?」

千歌「いや、梨子ちゃ――」

善子「あら、何してるの?」

千歌「!」

梨子「善子ちゃん」

善子「今帰り?」

梨子「うん。善子ちゃんも?」

善子「ええ。清めの儀式してたら遅くなっちゃって」

梨子「掃除当番だったのね。一緒に帰る?」

善子「ふん、しょうがないわね。たまにはリトルデーモンと帰るのも」

梨子「あ、バス来ちゃう。急がないと」

善子「最後まで聞きなさいよ!」

千歌「……」

梨子「千歌ちゃん?早く行かないと」

千歌「え、あ、うん!」


タタタタ……

続きます

ーー

スーッ


パタン


ダイヤ「ふぅ……」


ルビィ「お姉ちゃん」


ダイヤ「ルビィ。何してるの」


ルビィ「あの、今日のお父さんとの話って」


ダイヤ「あなたが心配することじゃないわ」

ルビィ「だって」


ダイヤ「早く寝なさい。朝練遅刻するわよ」


ルビィ「お姉ちゃん……」


ダイヤ「ほら、早く部屋に戻りなさい」


ルビィ「……」


ダイヤ「ルビィ」

ルビィ「……最近」


ダイヤ「!」


ルビィ「遅くまで生徒会室に残ることが多いみたいだけど、そんなに忙しいの?」


ダイヤ「……そうですね、少し」


ルビィ「だったら言ってくれれば手伝うのに。どうして……」


ダイヤ「わたくしのことより自分のことを心配なさい」


ルビィ「お姉ちゃん!」


ダイヤ「先に部屋に戻りますわよ」

ルビィ「…曜ちゃんがよく生徒会室来るみたいだね」


ダイヤ「!」




ルビィ「お姉ちゃん、もしかして」


ダイヤ「ルビィ!」

ルビィ「!」ビクッ



ダイヤ「口を閉じなさい。怒るわよ」


ルビィ「……」



ダイヤ「早く寝なさい」スクッ



スーッ


パタン



ルビィ「お姉ちゃん……」

ーーーー


ダイヤ「……」カリカリ


トントン


ダイヤ「はい」


果南「ダイヤ」

ダイヤ「果南さん。まだ帰ってなかったのですか」

果南「それはこっちのセリフだよ。せっかく早めに練習終わったのに生徒会室で何してるの」

ダイヤ「少しやり残したことがあって」

果南「明日やればいいのに」

ダイヤ「いえ、すぐ終わるので」

果南「曜は千歌たちと帰ったよ?」

ダイヤ「なんです急に」

果南「ほら、最近曜と仲いいみたいだからさ」

ダイヤ「そんなことありません」

果南「相変わらず素直じゃないし頑固で石頭だね」

ダイヤ「喧嘩売ってます?」

果南「どおどお」

ダイヤ「全く、あなたといい鞠莉さんといい……一言多いですわ」カリカリ

果南「あははは……」

ダイヤ「……」カリカリ


果南「……」


ダイヤ「……」カリカリ


果南「……ねぇ」


ダイヤ「何です」


果南「何か隠してるでしょ」


ダイヤ「はい?」


果南「私にも鞠莉にも言ってないことあるでしょ」


ダイヤ「何もありませんわよ」

果南「嘘だ」


ダイヤ「嘘じゃありません」


果南「嘘だよ。私にはわかる」


ダイヤ「何故そう思うのです」


果南「幼馴染の勘」


ダイヤ「随分当てにならない勘ですね」


果南「言ってくれるまで帰らないよ」


ダイヤ「ならずっとここに居なさい」


果南「っ、私は」

トントン


果南「!」


ダイヤ「はい」


ガチャ


先生「黒澤さんいる?」

ダイヤ「はい、何か御用ですか」

先生「門の前に迎えが来てるみたいだけど……」

ダイヤ「ああ、すみません。すぐ行きます」

果南「……」

ダイヤ「わたくしは帰りますわね。果南さん、また明日」



パタン


果南「……ダイヤ」

ーー

曜「むむー……衣装案煮詰まっちゃった」


曜「……ちょっと休憩しよ」


ブブブブ


曜「電話だ……梨子ちゃん?」


ピッ


曜「もしもし」

梨子『お取り込み中ごめんね』

曜「意味深な気遣いやめてくれる?」

梨子『分かっちゃう曜ちゃんも大概よ』

曜「くっ……」

続きます

ごめんなさい、三日以内に更新します……

曜「どうしたの?何か用?」

梨子『週末暇かなって思って』

曜「週末?空いてるけど……何で?」

梨子『ちょっと付き合ってくれない?』

曜「え?うん……いいけど」

梨子『あ、突き合ってじゃないからね。勘違いしないでね』

曜「声だと何言ってるかわからないなぁ」

梨子『――じゃあ土曜日10時に駅前で』

曜「うん、分かった」

梨子『じゃ、またね。自分を慰めるのは程々にするのよ』

曜「どうして一言多いの?」

梨子『おやすみ』

曜「おやすみー」


プッ


曜「……なんの用だろう」


曜「んー……ま、いいか。続きしよーっと」

ーーー


梨子「……」


タタタタッ


梨子「!」


曜「ごめん、待った?」


梨子「曜ちゃんは『待ち合わせの時のベタなセリフランキング』第1位を言って登場すると……」メモメモ


曜「なんのメモ?」


梨子「ううん、今来たところよ」

曜「……まぁ、いいや。遅れてごめんね」

梨子「大丈夫。さ、行きましょ」

曜「うん。ところでどこ行くの?」

梨子「イ・イ・と・こ♡」

曜「なんで最近そんなにオープンになったの?」

梨子「内浦に順応したからよ」

曜「内浦に偏見集めるような発言は控えて」

梨子「とりあえず行こうか」

曜「うん……心配だなぁ」



梨子「着いた」

曜「……うわぁ……」


『スイカブックス』


曜「一応聞くけど……何買うの?」

梨子「あそこの棚からあそこの棚まで買うから持つの手伝って欲しいの」

曜「うわぁ……」

梨子「その反応地味に傷つくからやめて欲しいな」

曜「休日に友人に呼び出された目的が同人誌の荷物持ちだった私の気持ちを考えて?こういう反応になっちゃうよ」

梨子「長いから何言ってるかよくわかんなかったけど、千歌ちゃんはお手伝いで来れないって断られたから曜ちゃんを呼んだの」

曜「嫌な消去法……」

梨子「後でコスプレショップ行くから、ね?」

曜「うーん……分かったよ」

梨子「ふふっ、ありがとう」

梨子「大漁大漁」ホクホク

曜「重い……梨子ちゃん結構お金持ってるよね」

梨子「この時のために負担あんまり使わないようにしてるの」

曜「へぇ、そうなんだ……」


『壁講座~レンガ編~』

『壁ドンファッション』


曜「……ねぇ、なんでこんなに壁が好きなの?」

梨子「話せば三日くらいかかるけど泊まる準備はしてきた?」

曜「してないからやっぱナシ」

梨子「……」ピタッ


曜「!」



梨子「……なんでだと思う?」



曜「え?」


梨子「……」ジッ


曜「いや……えっと」


梨子「……教えてあげようか?」


曜「梨子ちゃん……?」

梨子「……あ」


曜「!」


梨子「ダイヤさんだ」


曜「へ?」


梨子「ほら、あそこ。着物屋さんに」

曜「……ホントだ。何してるんだろ」

梨子「着物を新調してるのかな?ダイヤさんって家でも着物着てそうだもんね」

曜「そうだね……ん?」

梨子「どうしたの?」

曜「あれって晴れ着じゃ……」

遅くなってごめんなさい
順繰り更新していきます

梨子「ホントだね。何かあるのかな?」

曜「どうだろう……あれ、隣にいるのって」

梨子「ダイヤさんのお母さん?かな……そっくり」

曜「みたいだね」

梨子「なにか話してるわね」

曜「……行こうか」

梨子「え?」

曜「プライベートだし立ち聞きは良くないよ」

梨子「そうね……行きましょうか」




ダイヤ「……ん」

黒澤母「どうしたの?」

ダイヤ「いえ……」

ダイヤ(気のせい……ではないようね)

ダイヤ「……」

ーー

梨子「今日は付き合ってくれてありがとう」

曜「ううん、いいよ」

梨子「ホントに制服買わなくてよかったの?」

曜「欲しいもの無かったからね」

梨子「あんなにヨダレ垂らしてみてたのに?」

曜「垂らしてないよ!」

梨子「上じゃなくて下からだっけ?」

曜「桜内さん?」

梨子「ごめんなさい」

曜「……」

梨子「当ててあげようか」

曜「え?」

梨子「やっぱりナース服欲しかったなぁ」

曜「いや別に……というかむしろ欲しかったのは梨子ちゃんなんじゃ。あんなにノリノリで着てたし」

梨子「お尻にブスっとCHU☆シャ♡」

曜「ええ……」

梨子「違うの?」

曜「違うよ……」

梨子「じゃあ……ついに壁ドンに目覚めた」

曜「だから目覚めてないって」

梨子「あの家の壁からシチュが想像できるようになってない?」

曜「なってない」

梨子「そっかぁ……おかしいなぁ」

曜「おかしいのは梨子ちゃんだよ」

梨子「……ダイヤさん」

曜「!」

梨子「当たりね」

曜「……何が当たりなの」

梨子「曜ちゃんの困り顔の原因」

曜「……」

梨子「何で晴れ着見てたんだろうね」

曜「さぁ……」

梨子「気になるんでしょ?」

曜「私には関係ないよ」

梨子「ホントにそう思ってる?」

曜「何が言いたいの?」

梨子「はっきりいって欲しいなら言うよ」

曜「何なの?さっきから――」



梨子「ダイヤさんのことが好きなんでしょ?」



曜「うん?まぁ、好きだよ?」


梨子「そうじゃなくて、恋愛対象として」


曜「……何言ってるの?」


梨子「あー、そういう反応しちゃうんだ」

曜「言いたいことがあるならハッキリいいなよ」


梨子「ハッキリ言ってるよ?曜ちゃんはダイヤさんが好き」


曜「……冗談キツいね」


梨子「冗談だと思う?」


曜「梨子ちゃんっ」


梨子「……まぁいいわ。自分の胸によく聞いてみる事ね」


曜「……」

梨子「最後にもう一つ。ダイヤさんは何か隠してるわよ」


曜「どうして分かるの」


梨子「ダイヤさん、私達に壁を作ってる。私が言うんだから間違いないわ」


曜「……ぷっ、何それ」


梨子「ふふっ。困り顔より笑ってる曜ちゃんが素敵だよ」


曜「……!」


梨子「……壊してあげないとね。人と人の間にできる壁は私好きじゃないの」


曜「回りくどい言い方するんだね」


梨子「……ふふ、そうかしら」

曜「そうだよ。だって私には梨子ちゃんが何言ってるかわからないもん」

梨子「ホントに?」

曜「ホントに」

梨子「……そう。じゃあ」

梨子「一つ、わかりやすく教えてあげる」

曜「……わかりやすく?」

梨子「わたし、ね」キュッ


曜「!」



梨子「曜ちゃんのことが好きなの」




曜「……え」


梨子「もちろん友達として、じゃなくてね」

曜「……そ、それって」


梨子「あら、説明が必要?」


曜「いや、その」


梨子「言うつもりは無かったんだけどな。まぁ、いいか」


曜「りこ、ちゃん」


梨子「返事は聞かないわ。だからそれ以上喋らないで」


曜「……」


梨子「帰りましょ。日が暮れちゃう」

ブゥゥゥン……


ダイヤ「……!」


ダイヤ(曜さんと、梨子さん?)


「どうされましたお嬢様」


ダイヤ「いえ、何も」


ダイヤ(……)

ーーー

千歌「ダイヤさんまた生徒会室行ったよ」

梨子「最近忙しいみたいね」

曜「……」

千歌「曜ちゃん、どうする?」

曜「どうして私に聞くの?」

千歌「だって最近1番ダイヤさんと話してるのは曜ちゃんだから」

曜「でも」

梨子「行ってあげて」

曜「梨子ちゃん……」

梨子「ね?」

曜「……うん。じゃあ……」


タタタッ

梨子「……」


千歌「……ねー、梨子ちゃん」


梨子「なに?」


千歌「あのね、梨子ちゃんって」


梨子「言ったわよ」


千歌「えっ」


梨子「あら、どうしてそういう反応するの?気づいてたんでしょ」


千歌「えと……」


梨子「善子ちゃんも」


善子「……いるのバレてたのね」

千歌「梨子ちゃん、あの」

梨子「いいの。部室に行きましょ」スッ



善子「ちょっと……」

千歌「……」

善子「ど、どうするのよ」

千歌「分かんないよ……」

善子「分かんないって……」

千歌「だって、今の梨子ちゃん何言っても無駄な気がするから」

善子「……」



千歌「……壁に話してるみたい……」

ーー

ガチャ

曜「ダイヤさんいる?」

ダイヤ「曜さん、ノックをしなさい」

曜「ご、ごめんね」

ダイヤ「どうしたのです?」

曜「仕事、大変そうなら手伝おうかなって」

ダイヤ「あら、ありがとうございます。でも今日はもうすぐ終わりますのでそれには及びませんわ」

曜「そう?それならいいけど……」

ダイヤ「お気持ちだけ受け取っておきますわね」

曜「……」

ダイヤ「どうかしました?」

曜「いや……」

ダイヤ「もしかして」

曜「!」



ダイヤ「白ご飯にココアは合うか気になっているのですね?」


曜「違う」

ダイヤ「分かります。食物七不思議の一つですから」

曜「そんなの初めて聞いたんだけど」

ダイヤ「わたくしも気になって阿波踊りもできませんわ」

曜「へ、へぇ……」

ダイヤ「今日はですね、実は……」ゴソゴソ

曜「え、まさか持ってきたの?」

ダイヤ「ココアと」

曜「ウソ……」

ダイヤ「チョコレートを持ってきました」

曜「あ、そこはご飯じゃないんだ」

ダイヤ「当たり前でしょう。合うわけがありませんわ」

曜「ちょっとだけ叩いてもいいかな?」

ダイヤ「暴力はぶっぶー!ですわ」

曜「唾が飛んできたんだけど」

ダイヤ「はい、お一つどうぞ」

曜「あ、ありがとう」

ダイヤ「美味しいですか?」

曜「まだ口に入れてないよ」

ダイヤ「ふふ……」

曜「……」パクッ


曜「……ん、甘い」

ダイヤ「……」カリカリ

曜「……」

ダイヤ「……」カリカリ

曜「あのね、ダイヤさん」

ダイヤ「何です?」

曜「えと、その……」


『ダイヤさんは私たちに何か隠してるわよ』


曜「……」


『私たちに壁を作ってる』


曜「あの……」


『ダイヤさんのことが好きなんでしょ?』


曜「……!!」


ダイヤ「曜さん」


曜「はい!?」

ダイヤ「言い出せないことは言わなくてもいいのですよ」

曜「え?」

ダイヤ「無理に言わず、軽い冗談でも言って楽にしてくださいな」

曜「ダイヤさん……?」

ダイヤ「お手洗いに行ってきますね」


ガチャ

パタン

ダイヤ「……盗み聞きなんて趣味が悪いですわね」

鞠莉「今更知ったの?」

ダイヤ「減らず口を……」

果南「いい加減観念してもらうよ」

ダイヤ「何がです」

鞠莉「隠し事下手かクセに無理してるじゃないわよ」

ダイヤ「だから隠し事などありません」

果南「言うまで通さないから」

ダイヤ「しつこい……」

鞠莉「一つは家のことね」

ダイヤ「……」

鞠莉「ビンゴでしょ?」

ダイヤ「だったら何です。もし当たりでも貴女達には関係ないでしょう」

果南「まぁ、そうかもね。でもまだあるでしょ?」

ダイヤ「いい加減になさい。怒るわよ」

鞠莉「曜」

ダイヤ「……」

鞠莉「……と、梨子のこと」

ダイヤ「……!」

鞠莉「今度こそビンゴね」

ダイヤ「何故梨子さんが出でくるのです」

鞠莉「曜のことは否定しないんだ」

ダイヤ「話を逸らさないでください!」


果南「気づいてるんでしょ?梨子が曜を好きなこと」


ダイヤ「……!」


鞠莉「私たちが気づいてないわけないじゃない」

ダイヤ「……それが、どうしたのです。2人の問題でしょう」

鞠莉「本当にそう思ってる?」

ダイヤ「何ですさっきから回りくどい。言いたいことがあるならハッキリ言いなさい」



果南「曜のことが好きなんでしょ?」



ダイヤ「……は」


果南「でしょ?」


ダイヤ「……何を馬鹿げた」


鞠莉「私の目を見なさい。逸らさないで」


ダイヤ「……!!」

果南「ダイヤ」


鞠莉「……」


ダイヤ「……それこそ、貴女達には関係ありません」


鞠莉「……そうね、そうだわ。でも、そうは思えないからわざわざハッキリ言いに来たのよ」


ダイヤ「……」


果南「ダイヤ、自分の様子がどれだけおかしいか分かってる?」

鞠莉「正直見てられないわよ」


遅くなってごめんなさい
続きます

ダイヤ「だったら、見なければ」

ガシッ グイッ

ダイヤ「!」

果南「いい加減にしてよ!」

ダイヤ「……!」

鞠莉「果南」

果南「関係ない関係ないってさっきから!何、私達は友達でもなんでもないの!?」

ダイヤ「……」

果南「言いたくないなら、言えないことならもっと上手く隠してよ!そんなあからかまに変な様子でほっとくと思ってるの?まさか隠し通せると、誤魔化せると思った?」

ダイヤ「離してください」

果南「やだ。離してほしいなら喋って」

鞠莉「ダイヤ……お願い。何を隠してるの?」

ダイヤ「……」

果南「ダイヤ!」


ダイヤ「……結婚することになりました」


果南「え?」

鞠莉「けっ……こん?」


ダイヤ「許婚です。来月籍を入れる予定です」


果南「許婚……」

ダイヤ「驚くことでもないでしょう。そういう家柄ですから」

鞠莉「そんな急に!」

ダイヤ「急にではありませんわ。わたくしが16になる時には決まっていました」

鞠莉「そんなこと一言も聞いてないわよ!」

ダイヤ「言う必要がありませんから」

果南「何その言い方……」

ダイヤ「言ったところでどうにかなるんですか?貴女達には関係ないんですから」


果南「このっ……!」スッ


ダイヤ「ああ、顔を殴るのはやめてください。相手方に傷ついた顔を見せるのは失礼ですから」


果南「……!!」


ダイヤ「話が終わったなら離してくれます?」

果南「……」

ダイヤ「果南さん」

果南「……」パッ

鞠莉「……関係ないなんて言わないでよダイヤ……」


ダイヤ「……」


鞠莉「親友なんだから」


ダイヤ「……身近で大切だからこそ、取り繕いたくなる。正直に話すより、軽い冗談を言い合ってる方が楽しいでしょう?」


果南「それは……」


ダイヤ「らしくないことは分かってます。だけど、踏み込まれてしまうとすがってしまう」

鞠莉「ダイヤ……」


ダイヤ「だから、軽口で、冗談で、塗り固めて、隠して楽しむ。それでいいのです」


果南「……結婚したくないんだ」

ダイヤ「……本当は貴女達にも言いたくありませんでした。だって、こうやって踏み込もうとしてくるでしょう……せっかく塗り固めた壁の僅かな綻びを探して、そこを突いてくるから……」


鞠莉「当たり前でしょう。そんな自分をギュウギュウに固めて押し込んで苦しんでる親友を見て、ほっとけない」


ダイヤ「お気持ちは本当に嬉しいです。だけど、わたくしは貴女達の親友の前に黒澤家の長女。逃げるわけにはいきません」


果南「曜への気持ちはどうするの?」


ダイヤ「……」


鞠莉「ダイヤ……」


ダイヤ「帰って、ショートケーキと一緒に飲み込みますわ」ニコッ

続きます

梨子「ケーキには美味しい紅茶ですね」

鞠莉「!梨子」

ダイヤ「わたくし、コーヒーが好きですの」

梨子「あら、カレーじゃないんですか?」

ダイヤ「……」

果南「梨子、いつからいたの?」

梨子「ごめんなさい、私も趣味が悪いんです」

鞠莉「全部聞いてたのね……」

ダイヤ「……梨子さん、貴女は曜さんのこと」

梨子「ダイヤさんには関係ないでしょう?」

ダイヤ「……!」

梨子「私の問題なんですから。貴女には関係ない」

ダイヤ「……」

梨子「どうしました?私の顔に何かついてます?」

ダイヤ「いえ」

梨子「あ、そうそう。今日ダイヤさんの家に遊びに行ってもいいですか?」

ダイヤ「はぁ?」

梨子「1回行ってみたかったんですよ私。広いんでしょう?」

梨子「それに、ほら。着物見せてもらえます?この間選んでた」

ダイヤ「……すみません、今日は予定がありますので」

梨子「あ、そうですよね。急にこんなこと言ってごめんなさい」

ダイヤ「いえ……」

鞠莉「梨子、貴女何しにきたの?」

梨子「何しにって、もう練習時間過ぎてますよ?呼びに来たんです。鞠莉さんと果南さん、中々来ないから」

果南「え、ああ、いや」

梨子「もう、千歌ちゃんのこと言えませんよ」

鞠莉「そうじゃなくて!」

梨子「そうじゃなくて?」

鞠莉「……!」

果南「梨子……」

梨子「そんなに私の顔が気になりますか、3人とも」

鞠莉「……ええ、とってもユニークな顔してるわよ」

梨子「ひどいなぁ……ま、とにかく来るなら早くしてくださいね?先に戻ります」

果南「あ、梨子!」

鞠莉「私たちも戻りましょうか、果南」

ダイヤ「……もう話はよろしいので?」

鞠莉「済んでないけど、今日はもういいわ。早く生徒会室に戻ってあげて。曜が待ってるでしょ?」

ダイヤ「引き止めたのは貴女達でしょう」

果南「……早く練習来てね」

ダイヤ「ええ、善処します」

ーー


曜「……ダイヤさん遅いなー」


トントン


曜(誰か来た)


トントン


曜「……はーい」

善子「失礼しま……あれ」

曜「お、よーしこー!」

善子「それやめて!」

曜「どしたの?一緒に帰りたいの?」

善子「誰が!」

曜「よしよーし。曜ちゃん先輩と一緒に帰りましょーねー」ナデナデ

善子「撫でるな!」

曜「でもごめんね。ダイヤさん待ってるんだ」

善子「……あのさ」

曜「ん?」

善子「……最近何かあった?」

曜「昨日の善子ちゃんの生放送面白かったことかな」

善子「え、あ、ありがとう……そうじゃなくて!」

曜「私結構コメントしてたんだけど気づいた?」

善子「あの無駄にヨーソローってうるさいやつでしょ。もうちょっと控えてよ」

曜「うるさいなんて酷いなぁ」ニギニギ

善子「ちょっとお団子握らないでよ」

曜「んふふ、いい握り心地」ニギニギ

善子「……他には?」

曜「んー?」ニギニギ

善子「他に何か……」

曜「……なにか聞いたの?」

善子「いやその……」

曜「歯切れが悪いよーしこー」

善子「もう、やめてって」

曜「ね、今度曜先輩も生放送出してよ」

善子「え?ダメよ、堕天使の神聖な儀式にただの人間ごときが……」

曜「ギラン!どうかな?」

善子「甘いわね……ギラン!こうよ!」

曜「堕天流鳳凰縛海塩式!!」ガシッ

善子「痛い痛い!!何すんのよ!」

曜「どう?密かに練習したんだ~」

善子「いいから離して!!」

曜「善子ちゃんいい匂いするね」クンクン

善子「どさくさに紛れて何してんのよ!」

ダイヤ「技をかけられる側の気持ちがわかりましたか?」

曜「あ、おかえり」

善子「堕天流鳳凰縛は相手を魔翌力ごと動きを縛る技で人間ごときができるような」

ダイヤ「わたくしに魔翌力はありませんわ。というか善子さん、何してるのです。練習中でしょう」

善子「神々よ!この邪悪なる鉱石が具現化した存在に天罰を!!」

ダイヤ「話を聞いているのですか?」グニィ

善子「いひゃい!」

曜「おお、よく伸びるほっぺただね」

ダイヤ「早く戻りなさいな」パッ

善子「いひゃっ……あなた達は?」

ダイヤ「もうすぐ合流しますから、ご心配なさらず」

善子「……あ、そう。分かった、先戻っとくわね」

曜「あれ?何か用があったんじゃないの?」

善子「別に。早く練習来なさいよ」

ダイヤ「曜さんも一緒に行ってください」

曜「え?でも……」

ダイヤ「さっき言ったでしょう。今日は手伝ってもらうほど仕事はありませんわ」

曜「あ、うん……分かった」

ダイヤ「わたくしもすぐ行きます」

曜「うん。じゃあ先に行くね」

ダイヤ「ええ」

曜「行こうかよーしこー」

善子「だからそれ止めてって!」

パタン

ダイヤ「……」

ーー

千歌「皆どっかいっちゃった」

花丸「ずら。3人しかいないね」

ルビィ「……」

千歌「ルビィちゃんどうしたの?」

ルビィ「あ、いや……」

千歌「お腹すいたなの?みかんあるよ」

花丸「あ、食べたいずら」

千歌「どーぞ」

花丸「ありがとずら~」

千歌「はい、ルビィちゃんも」

ルビィ「あ、ありがとう……」

千歌「私みかん剥くの得意なんだ。ほら」ムキムキ

花丸「マルも」ムキムキ

千歌「あーなんか花丸ちゃんらしいね。おばあちゃんみたい」

花丸「おばあちゃんじゃないよ。おばあちゃんは好きだけど」

ルビィ(……言うべきかな……いやでも……)ムキムキ

千歌「コタツでみかん食べてるのがおばあちゃんっぽい女子高生ランキング1位だね」

花丸「そんなランキングがあるずら?」

千歌「ないよ!今作った!」

花丸「このみかん少し酸っぱいずら」

千歌「話逸らさないで」

ルビィ(多分……果南ちゃんと鞠莉ちゃんにはバレてるから……言っても……でも、お姉ちゃんがそれを望んでは……)モグモグ

千歌「でもさ、なんかこう……達観?してるというか。落ち着いてるし」

花丸「そんなことないよ。千歌ちゃんだって周りをよく見てると思うずら」

千歌「そうかな?よくみとねぇとかにはもっと落ち着きなさい!って怒られるけど」

花丸「大丈夫ずら。周り見えてないとリーダーはできないよ」

千歌「そうかな……まぁ、でも最近皆様子が変だよねぇ」

花丸「年頃だからね……」

千歌「やっぱりおばあちゃんみたいだよ」

花丸「おやおや千歌ちゃんや。大きくなったのぉ……」

千歌「あははっ。花丸おばあちゃんだ!」

ルビィ(このままじゃ……お姉ちゃんは……)モグモグ

千歌「おばーちゃん!お小遣い頂戴!」

花丸「はいどうぞ」

千歌「それ私があげたみかんじゃん!」

ルビィ「……」モグモグ

千歌「ねー花丸おばあちゃん」

花丸「なんだい?」

千歌「周りの友達が悩んでるみたいなんだけど、どうしたらいいかな?」

花丸「そうだねぇ……やっぱり力になってあげるべきだねぇ……」

千歌「でも皆話してくれないんだー」

花丸「うーん、とりあえず近くにいる友だちの話を聞いてあげるのがいいんじゃないかのぉ……」

千歌「そっかぁ……わかった!」

ルビィ(ああもう……どうしたら……)

千歌「ルビィちゃん」

ルビィ「へっ?……な、何?」

千歌「なにか話したいことない?」

ルビィ「え、あ、いや……その」

花丸「花丸おばあちゃんに話してみなさいな」

ルビィ「は、花丸おばあちゃん?」

千歌「さっきからずーーーっと考え事してるけど。そんなんじゃみかん美味しくないでしょ?」

ルビィ「えと……な、何でも「何でもないは無しだよ」」

ルビィ「うっ……」

千歌「そんな顔して何でもないわけ無いでしょ?」

花丸「ダイヤさんのことずら?」

ルビィ「……」

千歌「……話してくれないかな?」

花丸「ルビィちゃん……」

千歌「お願い……このままだとAqoursが……」

ルビィ「……」

ルビィ(ごめんなさいお姉ちゃん……)

ルビィ「……実は――」

千歌「――ダイヤさんが……」

花丸「結婚……」

ルビィ「うん……」

千歌「許婚ってホントにあるんだね」

ルビィ「……」

花丸「?……ルビィちゃん、まだ何かあるの?」

ルビィ「……その」

千歌「ここまで来て隠し事はもう無しだよ。全部話して」

ルビィ「……えっと、」


ガチャ


果南「戻ったよ」

鞠莉「ソーリィ、練習しましょうか」

千歌「あ、やっと来た」

ルビィ「ぁ……」

花丸「ルビィちゃん?」

ルビィ「……ごめんね、ちゃんと纏まったら話すよ」

ーー

曜「ごめんね、遅くなっちゃった」

善子「ヨハネ堕天!」

花丸「遅刻しといて何カッコつけてるずら」

果南「ダイヤは?」

曜「すぐ来るから先に行っててって」

千歌「じゃあフォーメーションの確認しとこうか」

梨子「そうね」

ワンツーワンツー


果南「曜、少し早いよ」

曜「あれ、ごめんね」

果南「梨子は少し遅いかな」

梨子「ごめんなさい」

ルビィ「……あれ」


ブゥゥゥン……


ルビィ(あの車は……うちの……)

果南「ルビィ?余所見しないでちゃんと……」

ルビィ(もしかして!)ダダッ

善子「あ、どこ行くのよ!」

曜「ルビィちゃん?」

ルビィ「ごめんなさい、少し外します!」ガチャバタン

果南「ちょっと!」

鞠莉「果南!下の車って」

果南「……!なるほどね」

曜「ちょっと待って!何が何だか」

鞠莉「果南、行くわよ!」

果南「うん!」

曜「あ!2人とも!」

千歌「私も行く!」

曜「千歌ちゃん!?」


ガチャ

バタン


曜「何なの一体……」

善子「……」


梨子「教えてあげようか?」


曜「梨子ちゃん……」

梨子「ダイヤさんが隠してること」

曜「……」

ーー


タッタッタッ

ルビィ「はぁ……はぁ……」


「……ルビィお嬢様」


ルビィ「……お姉ちゃんの迎え?」


「はい」


ルビィ「早くない?まだ練習時間だよ」


「今夜は相手方とのお食事会ですので。この時間にお迎えに上がるよう旦那様が」


ルビィ「ちょっと待ってよ!そんなの聞いてない!」


「ダイヤお嬢様にだけ話を通すように言われてましたので」


ルビィ「ルビィにも関係あるのに何で」


ダイヤ「何をしているのですルビィ」


ルビィ「お姉ちゃん!」

ダイヤ「まだ練習時間ですわよ。戻りなさい」


ルビィ「……そのまま返すよ。練習来ないの?」


ダイヤ「……」スッ


ルビィ「通さないよ」バッ


ダイヤ「退きなさい。時間がありません」


ルビィ「行かないで」


ダイヤ「ルビィ、いい加減に」


ルビィ「だって、お姉ちゃん」



鞠莉「いた!」

果南「ダイヤと話してる」

千歌「ダイヤさん……」



ルビィ「Aqours辞めるんでしょ?」



鞠莉「え?」

果南「なっ」

千歌「……え?」

一旦ここまで
更新遅くて申し訳ない

ダイヤ「……誰がそんなこと言いましたか?」

ルビィ「……この前、お父さんと話してるのを聞いたの」

ダイヤ「はぁ……いつからそんな趣味が悪くなったのですか」

ルビィ「何で……!」


ダイヤ「相手方の意向です」


ルビィ「相手の……」

ダイヤ「ええ」

ルビィ「……何とか」


ダイヤ「なんとか出来るんですか?出来ないでしょう?」


ルビィ「……」


ダイヤ「可能か不可能か分からない歳ではないでしょう」


「……お嬢様」


ダイヤ「ええ。じゃあわたくしは行きますわよ」


ルビィ「お姉ちゃん……」


ダイヤ「早く戻りなさい。そこの3人も」


かなまりちか「!」


ダイヤ「では」


ブゥゥゥゥン……


千歌「ダイヤさん……」


ルビィ「……」

果南「……ルビィ」


ルビィ「……お願いがあります」


鞠莉「ルビィ……?」


ルビィ「聞いてくれますか?」

ー曜の家ー


曜「……」ゴロン



曜『結婚……?』

梨子『ええ』

曜『何で……』

梨子『許婚らしいわよ』

善子『ほ、ホントにあるのね許婚って』

テスト

曜『.....聞いてないよ』

善子『曜....』

曜『私、聞いてない』

梨子『誰にも言ってなかったみたいよ』

曜『....!!』ダッ

善子『曜!!』

梨子『待って!行ってどうするの?』

曜『話をしに!』

梨子『何の?』

曜『結婚のことについて』

梨子『してどうするの?まさか止めるの?』

曜『それは....』

梨子『止めるの?』

善子『ちょっとリリー』

梨子『曜ちゃんには関係ないでしょ?』

善子『梨子!!』

梨子『これはダイヤさん個人の問題よ』

曜『...関係無くなんか』

梨子『じゃあ何で行くの?』

曜『....』

梨子『何を言いに行くの?』

曜『.....』


曜「.....」ゴロン


曜(何も答えられなかった)



曜(何も....)



曜(行って、私は何を言うつもりだったんだろう)




曜(体が......勝手に.....)



曜(.....)




梨子『ダイヤさんのことが好きなんでしょう?』




曜(私がダイヤさんを......)


曜「.......」

--------


果南「ルビィ......」


鞠莉「それ本気?」


ルビィ「本気です」


千歌「.....」


ルビィ「協力してくれますか」


果南「したいけど....それは」


ルビィ「全員ですれば何とかなると思います」


鞠莉「ルビィ、それは無理よ。絶対に上手くいかない」


ルビィ「やります」

鞠莉「やる気の問題じゃなくてそんなことをする意味があるかの話よ」


果南「ルビィ....それはダイヤの気持ちが」


千歌「わかったやろう」


鞠莉「千歌っち!」


千歌「やろうよ2人とも。話はそれからだよ」


果南「千歌....」


ルビィ「お願いします、鞠莉ちゃん果南ちゃん」

鞠莉「ルビィ.....」


果南「分かったよ」


鞠莉「果南!」


果南「とりあえず何か行動しないと。じっとしてられない」


鞠莉「......」


千歌「鞠莉ちゃん、やろう」


鞠莉「......」


ルビィ「....お姉ちゃん、最近寝てないみたいんです」


ルビィ「休ませてあげたいんです」


鞠莉「....姉以上のロックヘッドね、妹は」


ルビィ「........」


鞠莉「分かったわ、協力する」


ルビィ「ありがとう、鞠莉ちゃん!」


果南「....よし、皆に連絡しようか」


千歌「うん!」

ーーーー


花丸「......」ペラッ

梨子「......」ペラッ

花丸「......」ペラッ

梨子「......」ペラッ

花丸「....梨子ちゃん」

梨子「....何?」

花丸「前に言ったよね?」

梨子「何を?」

花丸「図書室なら何でも読んでいいてわけじゃないって前にも言ったよね?」

梨子「うん、だからほら」

花丸「.....タイトル音読してみて」

梨子「ドキッ☆壁だらけの水着生活!~意中の子の性癖を
射止めるのは誰だ~」

花丸「....もう何も言わないずら」

梨子「うふふ....一冊どう?」

花丸「遠慮しておくずら」

梨子「残念」

花丸「....」

梨子「....」ペラッ

花丸「....」ペラッ

梨子「....わぁ....凄い....」

花丸「....はい、鏡」

梨子「ん?なに?」

花丸「梨子ちゃんは一度同人誌を読んでる時の自分の顔を見た方がいいと思って」

梨子「私だって言われて傷つくことはあるんだよ」

花丸「だって....そんな顔してる人、マル初めて見たずら」

梨子「追撃に容赦ないわね」

花丸「んん.....」

梨子「何、どうしたの」

花丸「……飴食べる?」

梨子「急に飴勧められても……」

花丸「疲れてる時は甘い物ずら」

梨子「別に疲れてないよ?」

花丸「目の下クマ出来てる」

梨子「……わざわざ隠してるものはそっとしておくべきよ」

花丸「ごめんね、マルそういうのよく分からないから」

梨子「結構いい根性してるわね、花丸ちゃん……」

花丸「……ふふ……」


梨子「……何か言いたげね」


花丸「そうだね、一つだけ」


梨子「何?」

花丸「梨子ちゃんはどうしたいの?」


梨子「どういう意味かな」


花丸「言葉のままだよ。おらは梨子ちゃんが何をしたいのか気になるずら」


梨子「……」


花丸「壁が好きなのはいいけど、自分の周りに壁を作る理由は何?」


梨子「そんなことないと思うけど」


花丸「はい、鏡」


梨子「また?何よ一体」


花丸「よぉく自分の顔を見てみるずら」


梨子「はぁ……」スッ

ブブブブ


花丸「!」


梨子「LINE……千歌ちゃん?」


花丸「今日十千万に集まってって」


梨子「何かしら……期待しちゃう」


花丸「何ときめいてるずら」

ーーー


善子「何の話よ?」

梨子「資料いっぱい持ってきたよ」

曜「どこから出したのその本の山」

花丸「しまうずら」

千歌「えっとね、えーと……」



ルビィ「お姉ちゃんを誘拐します」



善子「は?」

梨子「どういうこと?」

ルビィ「手伝ってくれますか?」

曜「手伝うって、話が見えないよ」

果南「ダイヤを誘拐して鞠莉のホテルに隔離する。それだけだよ」

曜「いや、え?何でそんなことするの?」

千歌「ダイヤさんとルビィちゃんの為だよ」

曜「二人のため?」

ルビィ「お願い、曜ちゃん」

曜「いやお願いって……」

梨子「どうすればいいの?」

曜「ちょっと梨子ちゃん」

鞠莉「簡単よ。ダイヤの部屋に侵入して連れ出すだけ」

花丸「そんな簡単にいくずら?」

果南「私と鞠莉に任せて。ダイヤの家は数え切れないほど行ってるから」

千歌「分かった。私たちはどうすればいい?」

鞠莉「外で待機してて。ダイヤ連れてそのままホテルに逃げ込むわよ」

果南「このダイヤ誘拐で一番大事なのはいつするかだけど……ルビィ、どうする?」

ルビィ「すぐにでも……って言いたいところだけど」

曜「待って!待ってよ!」

鞠莉「なぁに、曜?」

曜「なぁにじゃないよ!ちゃんと説明して!ワケわからないよ!」

梨子「曜ちゃん、少し静かに」

曜「静かにしてられないよ!何でダイヤさんを」

梨子「曜ちゃん」ジロッ

曜「!」ビクッ

梨子「曜ちゃんの為でもあるんだよ」

曜「私?」

梨子「でしょ?ルビィちゃん」

ルビィ「……それはお姉ちゃんを確保してからで」

果南「で?いつするの?」

ルビィ「うん。決行日は――」

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