臨也「金魚すくい? 俺はやらないよ」 (9)

舞流「えーーーー!? やろうよイザ兄!! 絶対面白いってーー!!」

九瑠璃「掬……(やろう兄さん)」

臨也「……なんで俺が好きで金魚すくいなんかやらないといけないんだ」

臨也「そんな人でもなんでもないただの魚なんて俺は興味ないよ」

舞流「金魚可愛いのになー……」

臨也「最も……金魚すくいをやってる人を見るっていうなら話は別だけどね」

九瑠璃「断……(それは別にいい)」

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金魚「……」

臨也「……ん?」

舞流「どうしたのイザ兄?」

臨也「……ふふ」

九瑠璃「?」

臨也「いやあごめん、つい笑っちゃったよ」

臨也「だってさ……あの金魚見てよ」

金魚「……」

臨也「この間抜け面、シズちゃんそっくりじゃないか!」

舞流「あ! 本当だ!! 言われて見れば!!」

九瑠璃「同……(確かに似てる)」

舞流「静雄さんにそっくりの金魚がいるなら幽平さんにそっくりな金魚もいるよね!!」

九瑠璃「変……(その理屈はおかしい)」

臨也「さて、シズちゃんそっくりの金魚がいるんだ。 ますますここを離れたくなったよ」

臨也「やっぱり俺は屋台のど真ん中にいるより離れたところからじっくりと……」

??「ちいっ!!」

臨也「ん?」

舞流「あれ、今の声って……」









??→波江「もう一回……もう一回よ!!」

臨也「やあ波江さん」

波江「!!! な、なんであんた達がここに!?」

臨也「それはこっちの台詞だよ。 仮にも追われてる身の波江さんがどうどうとこんな所にいたらマズイんじゃない?」

波江「余計なお世話よ……それにこれも……誠二の為なんだから」

舞流「あ! もしかしてこの間の私達の報告を……」

波江「ええ、前に誠二はあの女と金魚が欲しいって会話をしていたのよね?」

九瑠璃「肯……(はい)」

波江「だからあの子の願いを叶える為にも……ああくそ!!」

臨也「ふーん……愛する人の為か」

臨也「だったら俺は……全ての人に金魚をあげなきゃいけなくなっちゃうね」

波江「それよりあんたもこんな所にいるなんて珍しいわね」

臨也「そうだね、我ながらそう思うよ」

波江「だったらなんでいるのよ、離れた所から見るのがあんたらしいじゃない」

臨也「……」チラッ









舞流「クル姉いたー?」

九瑠璃「不……(いない)」

九瑠璃「無……(いるわけがない)」

舞流「えーー!? 幽平さんそっくりの金魚なんでいないのー?」

舞流「じゃあもういいや!! なんでもいいから可愛い金魚1匹掬おうクル姉!!」

九瑠璃「了……(うん)」

臨也「……はぁ」

波江「?」

臨也「やっぱりあいつらはすごいや」

波江「は?」









舞流「うーん、上手く掬えないなー」

九瑠璃「負……(破れた)」

臨也「ほら」

舞流・九瑠璃「!!!」

臨也「あげるよ、2匹とったから」

舞流「いいの!? イザ兄いいの!?」

九瑠璃「問……?(いいの?)」

臨也「ああ」

舞流「わーい!! ありがとうイザ兄!! イザ兄大好き!!」

九瑠璃「礼……(ありがとう)」

舞流「そうだイザ兄!! あそこにある綿アメも買ってよ!! 食べたい!!」

九瑠璃「食……(私も)」

臨也「はぁ……お前達は言ったら止まらないからね」

臨也「……いいよ、お金あげるから好きなのを食べな」

舞流「わーい!! お礼にキスしてあげる!!」

臨也「いらないよ」

臨也「……」スタスタ

波江「金魚あげたのね」

臨也「ああ」

波江「……あんた、妹達には弱いのね」

臨也「勘違いしないでほしいね波江さん。 これは悪魔で観察の一貫だよ」

臨也「金魚をあげたのもお金をあげたのも……妹だからって理由はどこにもないよ」

波江「本当……素直じゃないんだから」

終わり

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