【ミリマス】真「プロデューサーに構ってもらいたいんだよ!」 (33)


菊地真(以下、真) 「……あれ、雪歩?」

萩原雪歩(以下、雪歩) 「プロデューサー、おはようございますぅ!」トコトコ

ミリP(以下、P) 「雪歩、おはよう……今日は朝から元気だな?」

雪歩 「はい!朝から茶柱が三本も立ってて……」

雪歩 「今日はなんだかいい日になりそうな気がしますぅ!」エヘヘ

P 「そうか……うん、元気そうで安心したよ」

音無小鳥(以下、小鳥) 「女の子の笑顔は癒されるわねぇ……よいしょっと」

雪歩 「あっ、お茶なら私が淹れてきますよ?」

小鳥 「そう?それじゃ、ちょっと熱い目のお茶でもお願いしちゃおうかしら」

雪歩 「はい、任せてください!」


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小鳥 「それじゃ、私も準備しちゃおうかなーっと」スタスタ

P 「?」



小鳥 「……はい、お待たせしました!」

雪歩 「お茶持ってきましたー……って、なんですか?」

小鳥 「この前、美咲ちゃんと二人で旅行行ってきたお土産ですよ~」

青羽美咲(以下、美咲) 「近場なんですけど、宜しければどうぞ!」

小鳥 「お茶に合うかなーって思って……雪歩ちゃんはどう思う?」

雪歩 「はい、とってもいいと思いますぅ!」パァアア

小鳥 「それなら良かったわ……プロデューサーさんもどうですか?」

P 「はい、頂きます!」


美咲 「ちょっと早めのティーブレイクですね」

雪歩 「えへへ……私も、仲間に入れてもらっても良いですか?」

小鳥 「勿論よ!ささ、遠慮なくこっちにいらっしゃい!」

雪歩 「それじゃあ、失礼しますぅ……」スッ

P 「それじゃ、頂きます……」ズズズ

P 「……うん、良い感じの温度だ。流石雪歩だな!」

雪歩 「えへへ、そういって貰えると嬉しいですぅ!」

真 「…………」


――――― 

真 「乙女チック……家庭的趣味……だぁーッ!ボクに出来る訳ないじゃないかー!」

舞浜歩(以下、歩) 「あれ?どうしたの真、廊下の真ん中でさ」

真 「歩……だ、大丈夫。何でもないから」

歩 「そう?それなら良いけど……」

歩 「そうだ!暇なら一緒にダンスしに行かない?ひっさびさに真のカッコイイダンス見てみたくってさー!」

真 「かっこ、いい……かぁ」

歩 「あれ、どうかした?」

真 「……ねぇ、歩。少し、質問があるんだけどさ」

歩 「どうしたの、改まって」


真 「ボクがプロデューサーに構ってもらうにはどうしたらいいかな!?」

歩 「ゴメン、ちょっと良く分からないんだけど!?」

真 「だから、プロデューサーに構ってもらいたいんだよ!」

歩 「わぁああ!?お、落ち着いてよ真!話が急すぎて分かんないって!」

真 「そ、そうだね……」スーハー

歩 「……一体どうしちゃったの?」

真 「……最近、プロデューサーに面倒見てもらう機会が減っちゃったなーって思わない?」

真 「それがちょっぴり寂しいっていうか……さ」

歩 「プロデューサー、真の事頼りにしてるからじゃない?リーダーだってなんでもこなせちゃうしさ!」


歩 「少なくとも、アタシは真の事頼りにしてるけど?」

真 「歩……ありがとう!そう言って貰えると素直に嬉しいよ!」

真 「……でもなぁ」ムスー

歩 「何か、他に気にかかる事でもあるの?」

真 「カッコイイって言って貰えるのは嬉しいんだけど……もうちょっと女の子らしかったら、プロデューサーも構ってくれるのかなーって思っちゃって」

歩 「あっ、だからか……ゴメン、真」

真 「ううん、歩は悪くないって!原因、どう考えてもボクだし……」シュン

真 「雪歩みたいにお茶出しとか、春香みたいにお菓子とか作れたら良かったんだろうけど……」

歩 「一緒にランニング行こう!とか誘ってみたら?」

真 「でも、それだと結局仕事のジャマする事になっちゃうだろ?」

真 「だから、なるべくなら仕事の邪魔をしない感じで行きたいんだけど……」

歩 「難しいね……」

真 「……うん、とりあえず見てくる!そうしたら、何か解決策も浮かぶかもしれないし!」

真 「それじゃ行ってくる!」

歩 「ちょ、ちょっと!アタシも行くってばぁ!」


――――― 

ガチャリ

周防桃子(以下、桃子) 「お兄ちゃん、居る?」

P 「桃子?どうかしたか?」

桃子 「暇なら、台本読みに付き合って」

P 「ひ、暇ってわけでもないが……書類、お任せしても良いですか?」

美咲 「はい、大丈夫です!」

P 「ありがとうございます!……それで桃子、どういう台本なんだ?」

桃子 「んーとね……はい、ここ」

P 「どれどれ……?」

P 「……恋愛ドラマの男役って、お前無理な相談だろこれ」

桃子 「仕方ないでしょ。別に、桃子がヒロインの女の人やるわけじゃないし」

桃子 「ただの妹役ってだけなんだから、そんな緊張しなくても良いじゃん」

P 「そ、それもそうか……」


美咲 「私、プロデューサーさんのカッコいい所見てみたいです!」

P 「青羽さんまで……」

小鳥 「…………」スッ

P 「無言でカメラはよしてくださいよ」

小鳥 「ほら、表情の観察って奴ですよ」シレッ

P 「まったく……」

桃子 「桃子は台本覚えたから、お兄ちゃんがその台本使ってね」

P 「わ、分かった……じゃ、行くぞ……」

桃子 『……私、これから先生に直接言ってくる』

P 『……そ、それはやめといた方が良いんじゃないか?それだと、クラスの皆にさ』

桃子 「ストップ、お兄ちゃん」


P 「へ?」

桃子 「ぜんっぜんなってない!何それ、桃子がちゃんと合わせられないじゃん!」

P 「そ、そこまで……?」チラッ

小鳥 コクリ

P ガックリ

桃子 「はぁ……しょうがないなぁ」

P 「すまない、俺じゃ役に立たなかったみたいで」

桃子 「何言ってるの?お兄ちゃんには、これからも手伝ってもらうから」

P 「えっ、何を手伝うんだよ?」

桃子 「読み合わせだって言ってるでしょ」

P 「……俺じゃ不足なんじゃなかったっけ?」

桃子 「そ!だから、限界まで桃子がお兄ちゃんの事鍛え上げるから!」

桃子 「しっかりついてきてよね!」


P 「……が、頑張る」

美咲 「あ、あの……大丈夫なんですか?」ワタワタ

小鳥 「大丈夫よ?ほら、桃子ちゃんの顔見て?」

美咲 「へっ?」チラッ

桃子 ニッコニコ

―――――  

真 「なるほど、演技指導か……」

歩 「真って、演技得意だっけ?」

真 「得意って訳じゃないけど……一つだけなら、自信があるよ」

真 「今だけは、これに感謝しないとね……なるべく頼りたくなかったけど」

歩 「?」キョトン

真 「誰か、丁度いい子が……」

矢吹可奈(以下、可奈) 「あれっ、真さんに歩さ~ん!おっはよーございまーっす!」

真 「可奈、丁度いい所に!」

可奈 「へっ?」

歩 「……ま、まさか」アセリ


真 「そのまさか、だよ。可奈、少し手伝って欲しい事があるんだけど!」

可奈 「はい!なんでもやりますよ~♪」

真 「ありがとう……それじゃ、ちょっと即興の演技の練習に付き合ってもらいたいんだけどさ」

可奈 「演技、ですか?」

真 「そう……!」バン

可奈 「へっ?!」グッ

歩 (壁に押し当てて……壁ドン!?)

可奈 「ま、真さん……これは、一体」グルグル

真 「じっとしてて……」ズイッ

可奈 「ま、真さん……近いですよ……」


真 「良いじゃないか、ボクと可奈の仲だろ?」

可奈 「そ、それはその……はう」カァアアア

真 「可奈……ゆっくりと、ボクに身を委ねて」キリッ

可奈 「は、はい……」ダキッ

真 「そう、それで良いんだ……可奈は素直なイイ子だね」ナデナデ

可奈 「可奈はいい子……素直なイイ子……♪」

可奈 「きゅぅ」パタリ

歩 「可奈―ッ!?」

真 「これなら……いつも辛いと思っていた王子様としての演技なら、ボクだってプロデューサーの力になれる!」

真 「ゴメン、歩!可奈の事、頼んだよ!」

歩 「ちょ、ちょっと真ってばぁ!?」

――――― 

桃子 「で、この部分はもっと自信を持って!」

P 「『俺は、アイツを守りたくてここにいるんだ!』……こうか?」

桃子 「まぁ、及第点ってとこかな」

P 「厳しいな……」ガックリ

桃子 「仕方ないでしょ。やるからには徹底的にやらないとね!」

小鳥 「桃子ちゃん、楽しそうねぇ……」

美咲 「止めなくて良いんでしょうか?」

小鳥 「大丈夫よ、プロデューサーさんも楽しそうだし」

桃子 「もう……お兄ちゃん、やっぱり何か足りない気がする」

P 「そうか?結構頑張ってると思うんだけど」

桃子 「それは分かるけど……うーん、なんだろ。オーラとか?」

P 「一介のプロデューサーにオーラを求めるんじゃないよ」ガックリ

桃子 「それもそうだけど……どうしようかな」


バターン

真 「そういう時のボク、ですよね!プロデューサー!」

P 「真?どうしたんだ、急に」

真 「こういう時はティンと来てくれないんですか!?」

P 「……まさか、王子様役って事か?」

真 「イケメンでしょう!?王子様まで飛躍しちゃうんですか!?」

小鳥 「自分でイケメンって言っちゃうあたり、雪歩ちゃんによる洗脳が進んでそうだわ……」

真 「カッコイイ演技なら、ボクにだって教えられますし……ダメ、ですか?」

桃子 「た、確かに真さんなら申し分なさそうだけど」

P 「……分かったよ。じゃ、お願いしても良いか?」

真 「そうこなくっちゃ!それじゃ桃子、とりあえず台本見せてくれる?」

桃子 「良いよ……はい、ここ」


真 「ふむふむ、なるほど……それなら、バッチリとカッコよく……!」ズイッ

P 「ま、真さん!?俺にやる必要ないと思うんですけど!?」

真 『じっとして……』

小鳥 「キタピヨー!美咲ちゃん、カメラカメラ!」

美咲 「は、はぅ……」カァアア

真 『こんな所に怪我をして……無理をしちゃいけないじゃないか』

P (どういう展開ですか!?)プルプル

真 『さっ、ボクに捕まって』グッ

P (よ、良く分からないがこのまま押し切られるのはダメな気がする……!)チラッ

桃子 コクリ

P (よし……って、あれ?)


真 「どうかしたんですか、プロデューサー?」

P 「……真、お前、ここどうしたんだ?」

真 「へっ?」

P 「ここだよ、打ち身みたいになってるぞ。青くなってる」

真 「足……どこかでぶつけたかなぁ」

P 「……よし!」ガシッ

真 「な、何するんですか!」

P 「折角のイケメン役だしな……っと!」

小鳥 (お、お姫様抱っこ……)

真 「は、恥ずかしいですって!おろしてくださいよ、プロデューサー!」

P 「嫌だね!ケガしてるのに無理なんてさせられるか!」

真 「む、無理って、そんな事は……」

P 「はいはい。音無さん、ちょっと真を医務室まで運んできますね!」

小鳥 「は、はい!いってらっしゃーい!」

―――――  

真 「……結局、連れてこられちゃった」

歩 「これでよしっと……」

真 「ゴメン歩、こんな事させちゃって」

歩 「良いって良いって!あんまり大事な怪我じゃなさそうでよかったよ!」

真 「……結局、プロデューサーの邪魔しちゃったかぁ」シュン

歩 「お、落ち込み続けたっていい事ないよ真!」

歩 「ほら、プロデューサーにお姫様抱っこされてるんだからさ!元気出していこうよ、ね?」

真 「そ、そうか……お姫様抱っこ……」

真 「お姫様かぁ……っへへー!そうかぁ、ボクがお姫さまかぁ!」ニヤニヤ

歩 「嬉しそうだね、真」

真 「そりゃモッチロン!王子様じゃなくて、お姫様かぁ……嬉しいなぁ!」

歩 「それでさ。お姫様抱っこしてもらったけど、ここでやめとく?」

真 「……うーん、どうしよっかな」

真 「……うん、続けよう。どうせなら、プロデューサーの役に立って終わってやる!」

――――― 

P 「ふぅ……只今戻りました」

小鳥 「…………」ジト

美咲 「プロデューサーさんの馬鹿―」ジトッ

P 「そ、そんなに睨まないでくださいよ……あれは不可抗力って奴で」

小鳥 「はいはい、そうですねー!」

P 「もう……あっ、これお願いしても良いですか?」

美咲 「はい、受け取っておきますね!」

小鳥 「美咲ちゃんの善意につけ込むなんて……」

P 「オフィスの椅子が針の筵に思えてくる……」


ガチャリ

七尾百合子(以下、百合子) 「おはようございまーす!」

P 「百合子、おはよう」

小鳥 「百合子ちゃんも言ってあげて!プロデューサーさん、また女の子にお姫様だっこしたのよ」

P 「ちょっと、誤解を招くような言い方はよしてくださいって!」

美咲 「事実じゃないですかぁ……」ムスー

百合子 「お姫様抱っこ……いいなぁ」

P 「そういうのに憧れがあるのか、やっぱり?」

百合子 「勿論ですよっ!ほら、今日も読んでましたし!」

P 「百合子はそういうの本当に好きなんだな……それで、それってどういう本なんだ?」

百合子 「はい!ええっとですね……連れ去られたお姫様を、婚約者の王子様がカッコ良く助けにくる話なんです!」

百合子 「王子様は国一番の騎士なんですけど、それでも連れ去った魔王は強くて……」

小鳥 「あー、あるわよねぇ……たかが人の身で、魔族の王たる俺に勝つなど百年早いわー!とか」


百合子 「はい……それでも、王子様は愛する人の為に諦めないんです!」

百合子 「洞窟の奥底に眠る伝説の剣を手に入れて、魔王に立ち向かっていく姿なんてもう……!」キラキラ

P 「かっこいいな……それで、王子様はちゃんとお姫様を助けられたのか?」

百合子 「はい!伝説の剣は折れちゃうんですけど、無事に二人とも国に帰るんですよ!」

百合子 「その時に王子様がお姫様に告げた台詞がカッコ良くて……」ホワホワ

美咲 「なんて言ったの?」

百合子 「『君だけは、ボクが必ず守って見せるから』ですよ!シンプルですけど、それがまた良いっていうか……!」

P 「そういうセリフってときめくものなんですか、音無さん」

小鳥 「そりゃそうですよ!女の子なら、誰だって言われたいに決まってます!」

P 「女の子ってぐはぁッ!?」

小鳥 「女の子ですよ?」ニッコリ

P 「女の子、女の子……音無さんは女の子っと」ヨロヨロ


P 「でもそうか。そういう事なら、そういうロマンス物みたいな仕事も取ってきてやらないとな」

百合子 「良いんですか、プロデューサーさん?」

P 「良いとも。やりたい事があるってのは良い事だしな」

百合子 「あっ、でも……プロデューサーさんが」

P 「俺?ああ、きちんと仕事だから心配しなくて良いぞ!少なくとも、俺みたいなのが王子様の役をやるような奴じゃないからな!」

百合子 「……王子様で良いのに」ボソッ

P 「ん?」

百合子 「い、いえいえ!なんでもないですよ!」ブンブン

P 「そうか、それなら良いんだけど……」


バターン

真 「プロデューサー!」

P 「真!お前、打ち身の方は平気なのか?」

真 「はい!歩がなんとかしてくれたんで……」

P 「そうか……あんまり無茶はするなよ?」

真 「へへっ、分かってますって!」

小鳥 「王子様……そうだ!ねぇ真ちゃん!百合子ちゃんの本に出てくる王子様役、ちょっとやってみてくれないかしら!」

真 「王子様、ですか……」

小鳥 「ごめん、ダメなら良いんだけど」

真 「いえ、やります!これも練習だと思って!」

P 「良いのか、真?」


真 「……はい!じゃ、百合子。どの場面やったらいいかな」

百合子 「はい!じゃあ、この魔王と相対したシーンを……!」

真 「魔王?とりあえず、見せてもらうよ……」

百合子 「…………」ドキドキ

真 「……こ、このセリフ?これを、ボクが言うの?」

百合子 「だ、ダメですか?」

真 「ダメじゃないけど……そうかぁ、言う側かぁ」シュン

P 「……真?」

真 「ああ、はい!やります、やりますって!」

真 「じゃあ……コホン」

真 「『……この人はボクの恋人だ。お前なんかに、これ以上手出しさせない!』」キリッ

真 「……どうでしょうか」

小鳥 「イイ!イイわよ、真ちゃん!百合子ちゃんはどうだった!?」

百合子 「す、すっごくカッコ良かったです……」

真 「そう?力になれたなら良かったよ!」ハハハ

P 「…………」

――――― 

真 「はぁ……ボクって、どうしてもカッコイイ役ばかりなんだろ」シュン

P 「そりゃ、カッコイイ役がお前はとてもよく似合うからな」

真 「!ぷ、プロデューサー!聞いてたんですか!?」

P 「聞いてたよ……さっきは悪かったな、無茶させちゃって」

真 「む、無茶なんてしてないですって。それに、プロデューサーだって言ってたじゃないですか!ボクはカッコイイ役が似合うって」

P 「でも、真はカワイイ役の方がやりたいだろ?出来る事とやりたい事って、違う事があるからさ」

真 「そりゃぁ……ボクだって、たまにはお姫様やってみたいですけど」

真 「でも、春香や美希とかと違って……ボクじゃ、カワイイお姫様になんてなれませんから」

P 「真……」

真 「すみません、ちょっと弱気になっちゃって」


真 「明日、レッスンでしたっけ?その時までには体調戻してきますから!」

P 「……いや、そのつもりだったんだけどな」

真 「へっ?」

P 「ゴメン、さっき急に仕事が入っちゃってさ。明日はロケなんだ」

真 「ロケ……ですか?」

P 「ああ。すまないが、明日はそれなりの恰好をしてきてくれると助かる」

真 「それなら、いつも通りボーイッシュにまとめてきますね」

P 「いや……女の子っぽい恰好で良いぞ」

真 「あれ、良いんですか?」

P 「良いとも。他の事なんか考えないで良いから、自分が着たい服を着てきてくれ」

――――― 

P 「……そろそろ時間かな」

真 「プロデューサー!お待たせしました!」

P 「おはよう、時間ピッタリだな!」

真 「すみません、本当はもう少し早く出たかったんですけど……ちょっぴり悩んじゃって」

P 「白いワンピース……服で悩んでたのか?」

真 「はい!昨日プロデューサーは好きな服着ても良いって言ってくれましたけど……でも、やっぱりボーイッシュの方が良いんじゃないかなって思っちゃって」

P 「……そうか」ニッコリ

真 「に、似合いませんか?」

P 「いや、似合ってるよ。今日のコンセプトにも合ってるしな!」

真 「コンセプト?」


P 「そう……今日の真はな、お姫様でいこうと思う!誰かの為にカッコつけなくたっていい、精一杯楽しんでくれ!」

真 「ええっ!?い、良いんですか?」

P 「勿論。俺からの、真への誕生日プレゼントって事で」

真 「プロデューサー……」

P 「まぁ、エスコートが俺みたいなのは勘弁してくれ」ハハハ

真 「……いえ、大歓迎です!」

真 「プロデューサー!今日はボクのエスコート、宜しくお願いしますね!」

――――― 

小鳥 「真ちゃん、可愛いですねぇ……」

P 「どうでした?一応、俺が映らないように配慮はしたんですけど」

小鳥 「そこは大丈夫ですよ、私の方でちゃんと確認しましたから!」

P 「それは良かったです、けど」

小鳥 「?」

P 「真には、今まで嫌な事させちゃってたのかもしれませんね……ちょっと、反省しました」シュン

美咲 「プロデューサーさん……」


バターン

真 「そんな事ないですよ!」バッ

P 「真……聞いてたのか?」

真 「聞いてましたよ!なんでボクがカッコイイ役を嫌いって事になるんですか!」

P 「そりゃ、いつも無理やりやらせちゃってるような感じになっちゃってるしな」

真 「……ボクはプロデューサーが取ってきてくれた仕事、どの仕事も楽しくやってます!」

P 「本当か?」

真 「本当です!そりゃあまぁ、たまにはカワイイ役とかやってみたいなーって思いますけど……」

P 「……分かった、これからはもっとカワイイ役の仕事持ってくることにする」

真 「本当ですか!約束ですよ?」

P 「ああ、男に二言はない!」バン

小鳥 「うわぁ、また大きく出ちゃって……」

P 「そ、そういう風に反応されると恥ずかしくなるんですけど……」

真 「良いじゃないですか、ボクはカッコイイと思いましたよ!」

P 「そ、そうか?それなら良いんだが」


真 「……だから、これからも!ボクのエスコート、お願いしますね!プロデューサー!」

おしまい

心置きなくまっこまこり~んさせてあげようと思ったらいつの間にかこうなっていた模様
ゴメン、真……今度はカワイイ役持ってくるから

ということで真誕ssでした

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