【コンマ】崩壊する世界を旅する2【安価】 (1000)

コンマによる判定と安価による選択で、崩壊する世界を旅するSSです。
結末はあなたの選択、そしてコンマによる運で決められます。

最終目標はストーリーの展開で変わります。デッドエンドも当然あり得ます。
前作「崩壊する世界を旅する」に準拠した世界観になりますが、初めての方でも入れるようなストーリーにします。

なお、スレ主はスマホから打つため、進行が遅くなりがち&まとまった投下がしにくい点ご容赦ください。

下が前作wikiです。ルールは下とほぼ同一です。
前作の500年後が舞台となります。

http://ss.vip2ch.com/jmp/1485168424

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1503444785

主人公

サイファー(33歳、聖騎士)

HP 31+20(51)
筋力 6+1(7)
知力 8+1(9)
器用さ 4+1(5)
賢さ 8+1(9)
耐久力 10+1(11)
魅力 9+1(10)

コンマ修正 10
ダメージ修正 25
ダメージ軽減 25

【技能】
・簡易治癒……
1ターン使ってコンマ下一桁×2回復

・かばう……
任意の相手のダメージを肩代わりする、自身へのダメージ半減

・フロントガード……
攻撃しない代わりに前列への物理ダメージ4分の1

【装備】
・ミスリル鋼の鎧・槍
ダメージ修整 10、ダメージ軽減10

・工芸師フィオナの指輪
コンマ修整10、HP+20、ダメージ修整15、ダメージ軽減15、全パラメーター+1

サイファープロフィール

・本名「サイファー・コット」。イーリス聖王国でも有数の貴族、コット家の嫡男。近衛騎士団の副団長であり、文武に優れた俊英。
父親が宰相になれなかったためか、出世願望が強い。

放っておいても何でもできる天才肌に見えるが、それだけに努力をしない。自分の限界を知るのを恐れている。
人間関係においてもその気があり、黙っていても人が寄ってくるせいか軽い付き合いに終止しがち。逆に深入りして傷付くのが怖い。
これはかつて恋人だったエリスとの破局も少なからず影響している。
女好きなのも、軽い付き合いでお茶を濁そうという弱さの表れである。深い付き合いを強いられると心に壁を作る。本当の意味での好意を向けられるのも苦手。
根は善人であり、良識もある。

ノワールとの会話で自分を見つめ直しつつある。
酒は飲めるが煙草はやらない。どちらかと言えば健啖家。

ヘカテル (21歳、剣士)
HP 65
腕力 10
知力 4
器用さ 8
賢さ 4
耐久力 8
魅力 7

ダメージ修整 10
ダメージ軽減 10

【技能】
・溜める
1ターン消費し2倍ダメージ

【装備】
・ミスリル鋼の鎧・剣
ダメージ修整 10、ダメージ軽減10

ヘカテルプロフィール

・本名「ヘカテル・カークランド」。近衛騎士団入団三年目の若手。ただ、同期の中では最も強い天才である。足りないのは経験だけという評も。
名門カークランド家の次女。目鼻立ちは整っているが、融通が利かない。庶民の生活にも疎い。あまり俗っぽい所に行くと機嫌が悪くなる。
サイファーの口説きにも動じなかったが、上司としてはそれなりに信頼している。ツンデレ気味。
甘いものが好物で、甘味限定で大食いである。良識人だが、少しズレた所も。想定外の事態にも弱い。

セミロングのストレートの茶髪で、身長161cm。やや痩せ気味の貧乳(A~B)。

好感度 110

>>3に追加。

短めの金髪、身長178cm、体重は70kgぐらい。筋肉質で、脱ぐと凄い。

・ノワール(27歳、スペルマスター)

HP 20+20(40)
筋力 1+1(2)
知力 15+1(16)
器用さ 2+1(3)
賢さ 12+1(13)
耐久力 2+1(3)
魅力 13+1(14)

コンマ修正 10
ダメージ修正 20
ダメージ軽減 20

※成長判定時、HPの上昇がコンマ下÷6
※筋力、器用さ、耐久力の上昇には通常のポイント+1必要

【技能】
・暗黒嵐
同時5体まで攻撃可能、ヒットで相手を盲目化

・高速治癒
1ターン使ってコンマ下一桁×5+知力(現在15)分回復

・敵感知
周辺の敵を感知

・精神感応
言葉が通じにくい相手と初歩的な会話が可能

・肉体増強
戦闘中のみ使用可能、一時的にHP+30耐久力+3、自分には使えない

※その他、隠密魔法など各種基礎魔法

【装備】
・ミスリル糸のローブ、ワンド
ダメージ修整5、ダメージ軽減5

・工芸師フィオナの指輪
コンマ修整10、HP+20、ダメージ修整15、ダメージ軽減15、全パラメーター+1

・ノワールプロフィール
本名「ノワール・オルランドゥ」。大魔導師ジャック・オルランドゥの曽孫であり、父親のネーロ・オルランドゥは魔術都市オルランドゥの幹部だったようである。
オルランドゥ家は病弱だが皆魔術の天才であり、ノワールもその例外ではない。
また、適切な環境下では長寿の家系でもあり、通常の人間より半分ぐらいのスピードで歳をとる。このため、見た目では13、14の少女にしか見えない。
一部の吸血鬼伝説は、オルランドゥ家のことをモデルにしている。
曽祖母のデアドラは今もなお存命であり、外見が500年以上変わっていない。実は「一族」と呼ばれる不死の存在であると判明している。ただ、居場所は不明。

性格は天真爛漫。外見通りのお子さまかと思いきや、実年齢相当かそれ以上に大人びた側面もある。
相手の心が多少読めることもあり、相当鋭い。嘘はかなりの確率で見抜く。
27年間引き込もって研究と読書に明け暮れていたため、ある種の知識には詳しい。ただ、一般生活面はからきし。
見た目からは想像できないが酒好き。

銀髪のロングヘア、身長140cmぐらい。痩せ気味でぺたん娘(ただしカチカチに固いわけではない)。色白、深い藍色の瞳の美少女。

ノワール好感度 123

山田火蓮(24歳、狙撃兵・工作兵)

HP 73
筋力 9
知力 11
賢さ 9
器用さ 12
耐久力 6
魅力 9

ダメージ補正 15
ダメージ軽減 10

【技能】
・二刀流(近接のみ)
1ターン2回攻撃、命中にはペナルティあり

・連射(遠距離のみ)
クリティカル時に継続率40%で次の攻撃が可能

・隠密行動
1ターン使って戦線離脱、次の攻撃が必中

・急所狙い
クリティカル倍率×3

【装備】
・レミントンM24
ダメージ修整15(クリティカル時一撃死の可能性あり)、狙撃時のみ使用可能

・チタニウム合金ダガー×2
ダメージ修整15

・ケプラージャケット
ダメージ軽減10

・カレンプロフィール
異界から来た軍人。「日本」という国の出身らしい。上司でもある兄の滝蓮次郎と共に、何らかの任務でやって来た。ただし、記憶が一部飛んでいて詳細は不明。
本来ならばイーリスで保護されるはずだったが、同僚の越後浩介に対する強烈なトラウマのため調査団に加わることになった。
越後はオルランドゥでの裏切りにより数人彼女の同僚を殺害しているが、それがトラウマの原因かは不明。もっと根深い理由がある可能性もある。

優秀な工作兵であり、軍人として極めて高レベルの教育を受けている。能力だけならサイファーをも凌駕する。ただ精神的に脆いのが弱点。
性格は軍人らしく生真面目だが、抜けた所もある。ポンコツ気味。
なぜか大陸の言葉がしゃべれる。「英語」という彼女たちの世界の言語に近いらしい。

身長167cm、胸はやや大きめ(Dぐらい)。ルックスも高水準だが、見た目でこの大陸の人間ではないのはすぐ分かるらしい。

好感度 99

細かい設定やユリリエなど他のキャラクターは夜か週末にでも。

本編は昼から。

再開します。

その前に45以上で追加イベント

※追加イベントなし

#########

翌朝、俺たちはニャルラの最高級旅館「アズール」の前にいた。アイユーブが宿泊しているらしい。
「君らも安宿じゃなく、ここに泊まるといい」と誘われたが、丁重に断った。ロータリーには大型の馬車が横付けされている。御者は初老の男だ。

「魔道車でもいいのだがね、荷物を考えるとこれにならざるを得ないのだよ」

「荷物は?」

「家具、雑貨が多いね。モリブスで輸入家具販売をやっているが、目利きは自分でやらんと気がすまない主義なのだ」

アイユーブはぽんと荷台を叩いた。シートから覗く家具は、木製の高級品と見える。工場の大量生産品ではなく、職人の手製だろう。

「クローブ湿地帯までは2日かかりますね。間の宿場町バストで一泊、荷物持ちを3人ほど雇って2日かけて湿地帯を抜ける感じですか」

「そうなるな。……」

01~65 私は武芸はからきしだ
66~85 多少は武芸ができるが
86~99 自分の身は守れるが、荷物持ちまでは守れない

「私は武芸はからきしだ。護衛は宜しく頼むよ」

俺は頷いた。護衛対象はアイユーブと荷物持ち3人、合わせて4人か。……なかなか厄介ではあるな。

#########

やがて馬車はクローブ湿地帯に向け動き出した。湿地帯手前の町、フリージアで馬車を乗り捨てる形だ。
抜ける時は向かい側の町、ホッブスで再び馬車に荷を移しかえる。アイユーブの護衛はそこまでになる。

アイユーブは温厚な紳士だった。豪商だからか、コット家のことは知っていた。
「これを機にイーリスにも調達先を延ばしたいのだが、紹介頼むよ」とアイユーブは言う。さすがに商人、抜け目ない。
アイユーブは話好きな性格らしく、箱入りのノワールや異世界――アイユーブには「異邦人」と説明したが――から来たカレンにモリブスやテルモンの文化をあれこれ紹介してみせていた。
二人が退屈しなくて済んだのは、正直彼に感謝しなきゃいけないな。

※20以下、80以上で追加イベント

※追加イベントあり

道中は何事もなく、最初の町であるバストに着いた。アイユーブと共に高級宿に泊まることになった俺たちは、彼と食事を取ろうと宿併設のレストランに向かっていた。

プルルルル

俺の電話が鳴る。……シュトロムだ。

「……サイファーです。どうしました?」

「件の危険人物……エチゴと思われる男が出国したよ。アングヴィラ方面に向かったようだ」

「出国、ですか?」

「そうだ。……」

01~15 レストランを襲撃、逃走する形でな
16~55 犯人不明の殺人が数件。捜査中に逃げられた
56~80 犯人不明の殺人事件が起きてな。捜査を始めた所、逃げられた
81~99 何もせずに出国だ

「犯人不明の殺人事件が数件です。捜査中に逃げられた格好ですよ」

カレンの表情が青ざめる。そこまで越後が恐ろしいのだろうか?

「タキはどうしました?止めるなら、俺しかないと言ってましたが」

01~20 瀕死の重傷だ
21~50 重傷だ。
51~75 軽傷だ。越後にも傷は負わせたが
76~99 無傷だ。替わろうか?

※21のシュトロムの口調が変なので、ですます調に脳内変換してください。

『軽傷です。エチゴにも傷は負わせましたが……。替わりますか?』

「お願いします」と言ってしばらくすると、タキが出てきた。

『すまない、仕留めきれなかった。……捉えたと思ったが……』

話すと、腕の辺りを撃たれたらしい。恐らく、タキは俺よりずっと強い。そのタキに手傷を負わせる辺り、エチゴは噂通りの男ではあるようだ。……そして、殺しに飢えている。

「タキ、これからどうする?エチゴを追うのか」

『ああ。イーリスでの犠牲者が4人で済んだのは、まだ幸運だったかもしれん。
思うがまま、村ごと殺すなんてこともやりかねんからな。……また会うこともあるだろう。火蓮を頼んだ』

カレンはまだ震えている。ヘカテルとノワールが心配そうだ。

90-賢さ(9)×6=36以上で追加イベント発生

>>11
好感度は106ですね。失礼しました。

※好感度100突破イベントが発生します

少し休憩。

「ちょっといいか」

俺はカレンに話し掛けた。彼女のエチゴに対する恐れ方は尋常ではない。
ノワールは「深くまでは覗けなかった」というが、確実に何かある。

カレンは無言で頷く。

……

1 二人きりで話す
2 皆も一緒に話す

安価下3多数決、考察不要(どちらも一長一短あります)

「……すまん、少し外してくれないか?カレンと二人で話がしたい」

俺はヘカテルとノワールに言う。……あまり人に知られたくない話なのかもしれない。

「……分かった」

ノワールが頷く。こちらの意図を汲んでくれたようだ。
宿の外に出て、人気のなさそうなカフェを見つけた。ここならいいだろう。

「すまんな。さすがにあの怯えよう、気になった。あまり言いたくないのかもしれないが……エチゴにはまた、会うかもしれん。
その時に事情を知らないと、皆が困る。教えちゃくれないか?」

俺はカレンの目を見た。カレンは視線を外す。

90-魅力(10)×5=40以上で成功

※96…成功

俺はなおもカレンの目を見た。……ノワールが俺に一昨日やってたことだ。
やがて耐えられなくなったのか、カレンが俺の方を見た。

「……そうですね。……話します。
越後が私たちを裏切ったのは、聞いてますよね?」

「ああ。数人が殺されたと聞いているが……」

カレンが頷く。

「ええ。……その中に、誰がいたかは知ってますか」

「いや、そこまでは。……君の大切な人が、その中にいたわけだな」

彼女の視線が下を向く。……今にも泣き出しそうだ。

「すまん、言いたくないなら言わなくていい」

……

90-魅力(10)×6=30以上でイベント続行

※イベント続行

「……いえ、いつかは言わなきゃいけないことですから。あの中には……」

奇数で恋人
偶数で親友

「あの中には、私の恋人もいました」

カレンは首にかかったペンダントを握る。……その男の形見、なんだろうな。

「優しい人でした。隊長……兄も全幅の信頼を置いてました。でも……越後はっ……!!」

彼女はペンダントを握り締め泣き始めた。

「……もういい。事情は分かった。……トラウマにもなるよな、それは」

俺はしばらく黙った。これは落ち着くのを待った方がいい。店内に人がいないのと、マスターが空気の読める人で助かった。

3分ほどして、カレンが泣き止んだ。まだ目が涙で濡れているが。
異国――いや異世界か――に来てさぞ心細かっただろう。恋人も亡くし、兄の生死も分からない。
エチゴの存在を知って、急におどおどした態度になったのも頷ける話ではある。

俺はコーヒーを一口飲んだ。……何と言うべきだろうか。

1 過去のことは忘れろ、前に進むしかない
2 自分で全部抱えるな、辛かったら俺たちに話せ
3 そのまま無言でいる
4 どんな人だったか、教えてくれないか
5 越後はどんな男だ
6 自由安価

※1800ぐらいまでの多数決、自由安価は優秀なものであれば採用。考察必要

※今回の選択肢は少し捻ってます。
無難な選択肢もいいですが、考察次第ではもっといい結果になる選択肢があるかもしれません。

上げます。

2に近い感じになると思うが
お前は一人じゃない、兄も生きていたんだ。
他の仲間だって生き残ってる奴がいるかもしれない。
俺たちは任務があるからそれだけにかまけていられないが仲間の捜索に協力しよう。
辛い事があったら俺たちに相談してくれ、俺に言いづらい事ならヘカテルやノワールでもいい。
俺たちは一緒に旅する仲間なんだから。

もう一度上げます。

とりあえず最低5票は必要とします。

1900まで延長します。

……意外とあの考えに行く人は少ないんですねえ。

>>43はほぼ2なので2で決定します。

一人ぐらい5選ぶかなーと思ってましたけど、いませんでしたね。

「……俺には、親しい人を殺された経験がない。だから君の気持ちを、本当の意味で分かってやることはできない。
だが、俺たちは一度チームを組んだ。君も軍人なら、この意味が分かるはずだ」

俺はカレンの目を見据えた。カレンはしばし戸惑った後、口を開く。

「『一人は皆のために、皆は一人のために』、ですか」

「そうだ。辛いことは吐き出せ。俺らが君に吐き出すこともあるだろうが、問題はチームで共有するものだ。君一人で抱え込むものじゃない」

俺は不思議な感覚に陥っていた。心を閉じていた俺が、それから少しもしないうちにカレンに心を開けと言っている。
俺にそう言う資格があるのか?……だが、考えてる状況でもない。

カレンは黙り込んでいる。……あとは、彼女の問題だ。

90-魅力(10)×8=10以上で成功

※71…成功

「……そうですね。私らしくもない」

自嘲気味にカレンが笑う。少しは良くなってきたか。

「まあ、いきなりチームを組んでまだ4日だ。心を開けというのが無理がある。
だが、いつかはエチゴと会うこともあるだろう。そん時は俺らを頼れ。それがチームってもんだ」

俺はコーヒーを飲み干す。カレンがふふふと笑った。

「何だか、兄さんみたいなこと言うんですね。歳が近いのもあるんでしょうけど。
……こっちに来て色々あったのもあるけど、兄さんの新人教育、思い出しました。結構叱られたっけなあ。……よしっ」

パンっとカレンが顔を手で叩く。そして、右手を差し出した。

「改めてよろしくです。サイファーさん」

俺はそれを握る。柔らかな手だ。

「ああ、頼むぜ」

※好感度 コンマ下一桁上昇

※カレン好感度 110

########

「……話は終わりました?」

「ああ、もう大丈夫だ」

カレンがペコリとヘカテルとノワールに頭を下げた。

「心配かけてごめんなさいっ、もう、大丈夫です」

「そっかあ。良かったあ」

ノワールはそう言うと、俺の方を見てにっと笑った。……「上手くやったね」という笑いなんだろうか。

ともあれ、一件落着といったところか。……しかしエチゴ。向かう方向は違うとはいえ、いつか会うことがあるのだろうか?
それがどうにも引っ掛かった。

#########

翌日、再び馬車は走り出した。フリージアまでは3時間。そこからは徒歩だ。
フリージアに付くと、アイユーブは手慣れた様子で仲介所に行き、屈強そうな男を3人雇った。男たちは気のいい連中のようだ。
男に耐性がなさそうなヘカテルは怖がっていたが、多分ヘカテルの懸念は杞憂だろう。

「で、出てくる魔物はどんなのだ?」

俺は男の一人に訊いた。魔物が増えてからも荷物運びをやっている、ベテランであるそうだ。

「おう、それがな……」

01~25 オーガの群れだ
26~50 オークの群れだ
51~75 コボルトの群れだ
76~99 闇ホビットの群れだ

「襲ってくるのはコボルトの群れだ。どこかに巣があるらしいが、そこまでは分からん。
7~10体で徒党を組んで襲ってくる。1体1体は弱いが、まとまると厄介だぜ」

そう言うと男は肩の傷を見せた。結構深くやられている。

「……なるほどな。だが、俺たちに任せろ。護るのが、近衛騎士団の仕事だ」

「流石だな。頼りにしてるぜ、ナイト様」

男はそう言うと荷造りに向かっていった。コボルトか。数的不利をどうしのぐか、だな。

##########

クローブ湿地帯に俺たちは入った。薄霧に、湿地から咲く花々が美しい。
2年前に魔物が増える前は、フリージアもホッブスも湿地帯への観光拠点として栄えていた。だが、今ではすっかり寂れている。
遊歩道をこのまま行くと、20キメドほどすると僅かばかりの平地に着く。そこには放置されぎみのコテージがある。そこで一泊する、という案配だ。

……

※60以下で襲撃

※襲撃なし

コボルトの襲撃に身構えていたが、思いの外平穏に進んだ。だが、コボルトは夜行性だ。コテージを襲う可能性は高い。まだ油断はできないだろう。

########

コテージに着いたのは日が沈む前だった。

「済まないが、身を清めるのは明日だ。気になるかもしれないが、我慢してくれ。
……アイユーブさんも、よろしいですか?」

「ああ、構わんよ。長旅には慣れてる」

アイユーブは慣れた手付きで火を起こした。「魔物避けには、火が一番だからな」という。武芸はできないかもしれないが、智恵はある人だ。

「とは言っても、これを守らないといけないですね。……無論、火の番は俺たちがやりますが」

俺は鶏肉を炙りながら言った。

「そうさな。……」

※50以下で追加イベント

※クリティカル

「……そこのお嬢さんがちと心配だが……」

アイユーブの目線の先にはノワールがいた。はぁはぁと息切れしている。この距離を歩くのは、やはり重労働だったか。

「ですね。……俺ら3人が、交代で見ます。何かあったら叫びますが……」

その時、ヘカテルが「あっ、あれって……」と声を出した。彼女が見ていたのは……

01~40 リンゴだ。2つある。
41~80 リンゴだ。3つある。
81~99 リンゴだ。4つもある。

ヘカテルが見ていたのはリンゴだ。それも3つある。……だが、このリンゴのどこに驚いてるのだろう?

「サイファーさん!!高級食材の『シトロリンゴ』ですよ!!野生でなってるの、初めて見ました」

目がキラキラと輝いている。

「……そんなにいいものか」

「そんなに、何てもんじゃないです!1個で金貨1個は下らない、超高級フルーツですよ?
モリブス近郊など限られた場所でしか成らない上、人工的な交媒がほぼできないんですよ、これ。
味は最高、しかも滋養強壮に効果あり!なのです。さっそく皆で食べましょうよ」

ヘカテルは言うや否やリンゴをもぎ取ってきた。1個が随分と大きい。大きい果物は大味相場が決まってるもんだが……。

だが、アイユーブも「10年ぶりだぞ!これは僥倖だ」と騒いでいる。サクサクとヘカテルがリンゴを切ると、それは皆に振る舞われた。

……旨いっ!果汁の量が断然違う。リンゴではあり得ない量だ。しかも甘い!

「凄いな、こんな果物は初めてだ」

「でしょ?一度だけ母様が貰ってきて、忘れられない味だったんですよぉ。ノワールさんもどうぞ」

テンションが高いヘカテルに、ノワールは半ば強引にリンゴを食べさせられた。最初こそやる気なくモグモグとしていたノワールだったが、すぐに目に生気が戻ってきた。

「おお!!すっごい美味しいねえ!!これ何??」

カレンも「お、美味しい……」と絶句している。しかも、滋養強壮に効果ありというだけあって体力が急激に戻ってきた。この分なら、ノワールも大丈夫だな。

アイユーブには旅の目的を既に話していた。「まだ先は長いだろう、残りの二個は持っていきなさい」という。ありがたく貰っておくことにした。

※シトロリンゴ2個を手に入れました。
瀕死時の回復確率が飛躍的に上がります。

食事も済ませ、私たちは火の番をすることになった。一人では危険、ということで前半と後半で別れることに決まった。
問題は、その振り分けだ。どうしたものか。

※安価下5で振り分けを決めます。
考察必要です。

上げます。

サイファーとノワール、前半後半どちらにしますか?

安価下3多数決、考察不要

※大きくは変わりません。多分

「じゃあ午前2時までは俺とノワールが見る。そこから夜明けまでヘカテルとカレン。それで行こう」

俺とノワールは火の場所に行った。まだ寒いだけに、火の暖かさがありがたい。

「……カレンちゃん、どうだった?」

「まだ少し不安定だな。……だが、いい方向には向かうんじゃねえか」

俺は薪をくべながら言う。彼女との会話内容を、伝えるべきだろうか。

※安価下3多数決、考察不要

俺はカレンと何を話したか伝えた。ノワールは「そっか……」と呟く。

※20以下で追加情報

※追加情報なし

「私も父さんや母さんがいなくなっちゃったから少し分かるな。カレンちゃんと違って、まだ生きてると思ってるけど。
もし、父さんと母さんを惨たらしく殺されたとしたら。そしてそれを見ちゃったら……怒りに身を焦がすか、さもなきゃカレンちゃんみたいに臆病になるか、どっちかだろうね」

ノワールは闇の向こうにある湿原の方を見る。

※50以下で襲撃発生

※襲撃発生

「……何か……来るっ」

ノワールの顔が険しくなる。来たか?

「どれぐらいいるか分かるか?」

※90-知力(16)×5=10以上で成功

※06…失敗

「ごめん……分かんない」

ノワールが冷や汗を流す。……出たとこ勝負か。

俺も必死に殺気を辿る。……複数いるのは間違いない。だが、ノワールだけで動くのは厳しいだろう。俺が守りつつ、ノワールが仕留める。これしかない。

※90-賢さ(9)×5=45以上で成功

※81…成功

「ノワール。『発光』は使えるか?」

俺はノワールに訊いた。「発光」は比較的基礎の魔法だ。短い時間だが、火の明かりよりずっと強い光を宙に作れる。

※90-ノワール知力(16)×5=10以上で成功

※72…成功

「そっか!……任せて」

ノワールは少し呪文を唱えると、ワンドの先に光球を作った。そしてそれを宙に打ち上げる!

見えたっ!!コボルトは……

01~30 10体、うち5匹はアイユーブのコテージの側まで来ている!
31~50 10体、うち3匹はアイユーブのコテージの側まで来ている!
51~70 10体、うち5匹はヘカテルのコテージ側まで来ている!
71~90 7体、うち3匹はヘカテルのコテージ側か
91~99 5体、こちらの前方か

コボルトは10匹、うち5匹はアイユーブのコテージ側まで来ている!まずいっ!!

「ヘカテルっ!!敵襲だっ!!」

俺は叫ぶとノワールの手を握り、アイユーブのコテージに向け走った。コテージに押し入るより先に、こちらに気付けっ!

※20以上でコボルトが気付く

※気付かない

コボルトはこちらに気付かず、アイユーブのコテージに入ろうとしている!

辿り着くまで後10秒はかかる、それまでにアイユーブたちが耐えきってくれるのを祈るしかないか?

※90-ノワール賢さ(13)×4=38以上で成功

※94…成功

「この距離ならっ!!」

ノワールがワンドから巨大な闇の球を打ち出した!

「間に合って、お願いっ!」

※30以上で妨害成功

※妨害成功

闇の球は、コテージの入口に張り付いた。これは?

「『闇球』よ。無詠唱でいけるのは、これぐらいしかなかった。でも、これで追撃できる!」

闇に阻まれたコボルトたちは右往左往している。今なら!

※40以上で先制

※先制

俺はノワールの方を見た。下手に俺が動くより、ノワールに任せるべきだろう。俺は彼女を庇うことに専念する!

それを感じ取ったのか、ノワールが素早く詠唱を始めた。コボルトの頭上に雲のようなものができる……これは??

「食らいなさい、『暗黒嵐』!!」

※90-知力(16)×5=10以上で成功(コンマ下1~5)

※ダメージ
コンマ下1~3一桁×5+知力(16)×5+15

※クリティカルが出た2体は死亡確定

※特殊判定
50以下で最低ダメージ(135)だった1体が特殊個体

※全員死亡

ノワールが生み出した雲のようなものから、黒い雷が撃ち下ろされる!

「GYAAAAAAA!!」

断末魔の叫びをあげ、コボルトたちがコテージ入口に折り重なるように倒れ込んだ。
俺は唖然とする。……これがオルランドゥ家の力か。

「何の騒ぎだっ!」

「敵襲です!!コボルトが襲って来てます。コテージ内で待機をっ」

俺は目覚めたらしいアイユーブに叫んだ。……まだ5体いる。
俺はヘカテルたちがいるはずのコテージを見た。

……

01~10 目覚めてない??
11~30 交戦中だが、苦戦気味だ。……何だ、あの青いコボルトは?
31~50 交戦中だ。まだ1体しか倒してない。
51~75 既に3体を倒していた。
76~99 殲滅寸前だ。

見ると既に交戦を始めていた。戦っているのはヘカテル一人……いや、違う。部屋から銃声が時折聞こえた。カレンだ。
ヘカテルが囮になり、油断している所をカレンが撃つ。即席にしては息があっていると言えた。
あっという間に残りは1体になった。……

※30以下で特殊個体

※特殊個体ではない

少し休憩します。

その残り1体も、カレンが脳天を撃ち抜いて終わった。……ひとまず難は逃れたか。

「副団長!大丈夫でしたか?」

ヘカテルが駆け寄ってくる。

「ああ。ノワールのお蔭だ」

俺はノワールの頭を撫でた。「えへへ」と彼女が笑う。

「ただ、一応死骸は調べてみよう。……魔物が増えた理由に繋がるものがあるかもしれない」

俺たちはコボルトの死骸を調べ始めた。

……

01~10 パン、パン、パン
11、22 ????????
12~30(22以外) 微かに気配を感じる
31~80 特に何もない
81~90 何かが落ちている
91~99 ???????????

死骸を調べたが、特に何もないようだった。気のせいか。

「……収穫なし、だな。……予定通り、持ち場に戻ろう」

再襲撃がないとも限らない。……念には念を、だ。

※05以下で再襲撃(午前2時前)

※再襲撃なし
※15以下で再襲撃(午前2時以降)

※再襲撃なし

今日はここまで。

再開します。

翌朝。刺すような寒気で、俺は浅い眠りから目を覚ました。隣のベッドではノワールがすうすうと寝息を立てている。結局、コボルトは来なかったか。

俺は手早く着替えると、火の番をしているヘカテルとカレンの所に向かった。

「副団長、起きましたか」

「ああ。済まなかったな、ただ待たせるだけになって」

「いえ。昨晩のあれだけで良かったです。……んしょ」

ヘカテルは立ち上がり、少し伸びをした。

「ノワールさんはまだ?」

「ああ。あいつには助けられたからな。魔法の反動もあるんだろう。何より、実戦は初めてだっただろうしな」

「……そうですね。アイユーブさんたちが起きる前に、朝御飯作りましょうか?」

「作れるのか?」

……

※50以上で作れる、未満ならメインで作るのはカレン

ヘカテルはうっとなった。……これは作れないな。

「カ、カレンさんに手伝ってもらいますし。ですよね?」

「え、ええ。じゃあヘカテルは野菜切ってね。私が肉とかの下拵えするから」

シチューでも作るのだろうか。とにかく、この一晩で少しは打ち解けたようだな。俺は少し安心した。

「じゃあ、飯ができたら呼んでくれ。俺はアイユーブの所に行ってくる」

アイユーブは既に起きて、朝の体操をしていた。

「おはよう。昨夜は助けられたよ、本当にありがとう」

「いえ、俺は何もしてないです。礼なら銀髪のあの子に言ってください」

アイユーブは驚いたように目を見開く。

「ノワール、という子か。魔術師と聞いていたが、そこまでの腕なのか」

アイユーブにはノワールの素性を明かしていなかったな。……

1 明かす
2 明かさない

※多数決ではありません

俺はノワールがオルランドゥ家の出だと明かした。アイユーブの顔が固まる。

「すみません、あまり驚かせたくはなかったので。……そういえば、モリブスのご出身ですよね。オルランドゥについて、何か御存知のことはあります?」

……

01~70 いや、特には
71~90 その子の親父さんには会ってるな
91~99 再判定

「いや、特には。……モリブスの防衛線が、さらに強くなった程度だ。
物騒な世になったものだよ。治安も悪くなってきたしな」

アイユーブはふうと溜め息をついた。イーリスでも、この前の暴漢のような事例が増えつつある。世界的に、しかも同時に治安が悪化しているというのはどういうことなのだろうか?

#########

朝出されたのは「ポトフ」という料理だった。「日本」の料理かとカレンに訊いたが、「いえ、フランスの家庭料理なんです」と返ってきた。
彼女の世界には、「フランス」という国があるのだろうか。俺には分からんが、不格好な野菜を別にすれば味は良かった。
ヘカテルが少ししょぼくれていたが、まあドンマイという感じか。

俺たちは再び先に進む。順調なら夕方前にホッブスに着くはずだ。薄霧と足場の悪さが気になるが、ヤマは越えたはずだ。

……

※35以下で襲撃

※襲撃なし

日は高く登ってきた。肌に感じる空気も、肌寒さから心地よい涼しさへと変わる。
観光で来ていたなら、さぞ快適だっただろう。それにしても、何故ここは急に魔素が増え始めたのだろうか。
オルランドゥ消失とほぼタイミングが同じなのも気にはなる。
それを探る手段もないが、どうにも心に引っ掛かった。

########

「ホッブスまで残り5キメド」という看板が見えた。あともう一息、という感じだが。

…………

※70以下で追加イベント

※追加イベントなし

俺たちはそのままホッブスの街に着いた。時間は午後4時。思っていたより早い到着だ。

「ありがとう!!さすがはイーリス騎士団、という仕事ぶりだったよ」

「とんでもない!俺たちは職務を全うしたまでです」

アイユーブは嬉しそうに俺の両手を握る。

「いやいや、謙遜なさるな。ヴィルエール家が近衛騎士団に全幅の信頼を置く理由がよーく分かった。ファルーダからイーリスに簡単に抜けられればいいのだがねえ」

俺はあのトンネルのことを思った。あれを教えてやればいいのだろうが、さすがにバレた時が怖すぎる。俺は曖昧に笑っておいた。

「さて、と。無論報酬は弾もう。まずは魔動車だ。私は馬車で移動しなければならないが、君たちはその限りではない。借り物の車になるが、調達は可能だ」

「本当ですか??……」

※20以上なら火蓮が、80以上ならサイファーが運転可能

魔動車は高級品もいいところだ。大体は運転手が別にいる。
俺も実家で乗っていたことがあるが、自分で運転したことはもちろんない。

皆の顔を見渡すが、一様に首を振った。誰も運転できないらしい。当然か。

「……しかし、運転手がいません。どうしたものかと」

「おお、それもそうだったな。忘れていたよ。……ちょっと待ってくれ」

アイユーブはどこかに電話をかけている。

……………

01~60 運転手は皆塞がっているそうだ
61~90 たまたまうちの商会の若いのがテルモンにいるらしい。明日朝には車でこっちに来るそうだ
91~99 再判定

中断します。新キャラ登場ですね。

「たまたまうちの商会の若いのがテルモンにいるらしい。車でこちらに来るそうだ。恐らくは明朝だな」

テルモンに車なら1日あれば着く。馬車よりも大幅に時間も金も短縮できるということになる。これはありがたい。

「そうですか、すみません。気を使わせてしまって」

「いやいや、命の恩人だからな。この程度のことはさせてくれ。
後は、正規の報酬だが……」

01~50 金貨+アイテム
51~90 金貨+武具
91~99 金貨+アイテム+武具

※金貨1枚=10万円ぐらいの価値と考えて下さい

アイユーブは袋を取り出した。

「金は気持ちだ。君にはあまり必要がないかもしれないが……
むしろこちらが本当の報酬になるな。是非役立ててくれ」

袋の中には金貨が4枚。僅か2日の護衛としては破格だ。それに加えて、何かが袋にある。

…………

01~15 幸運のボタンだ
16~70 紫色の宝珠だ
71~90 指輪だ
91~99 再判定

※クリティカルのため指輪の質にボーナス

「これは?」

「ああ、ファルーダの古道具屋で見付けてきたものだ。意匠が気に入ったのだが、あげる相手がいないのに気付いてな。家内は鬼籍に入っているし、どうしたものかと悩んでいたのだ。
君らには世話になった。これをもって報酬にさせてもらうよ」

ノワールが「どれどれ」と覗き込んできた。

……

01~30 いい品なんじゃないかな(HP+15、ダメージ軽減10)
31~60 いい品なんじゃないかな(HP15、ダメージ修整10)
61~90 結構いいものだよ(HP+20、ダメージ修整10、ダメージ軽減10)
91~99 再判定

「結構いいものだよ。『加護の指輪』と呼ばれてるやつだね。前に本で見たよ」

何でも身の守りと技の切れ味を高める魔法が込められているらしい。「元はファルーダの貴族のものだったのかもね」と、ノワールは指摘する。

「そのようなものだったか。なおさらに君らに役立てて欲しい」

アイユーブは嬉しそうだ。これだけの善人で商売が巧い人物は、珍しいのではないか。

……誰に渡そうか。

※安価下5多数決、考察必要
※一定確率で好感度が上がります

消去法でノワールっぽい気もするわなぁ。カレンとヘカテルは現時点でそこそこ守り固いし。それにサイファーだと後々腐りそう、ダメージ修正の方が。

ってことで↑は選択肢来る前に書き込もうと思ってたけどノワール。つかノワールは前作のシデみたいに装備できるものにも制限ありそうだし…

中断します。

少し進めます。

>>181
ご名答です。服と帽子とワンドしか装備できません。グローブは軽いものなら可能ですが、ブーツはダメ、靴までしか履けません。

「ノワール、これを着けてみないか?何かあった時には役立つ気がするが」

「いいの?ありがと!!」

ノワールがぴょんと跳びはねた。

……

※15以下、85以上でノワールの好感度上昇(15以下は……)

・ノワール(27歳、スペルマスター)

HP 20+40(60)
筋力 1+1(2)
知力 15+1(16)
器用さ 2+1(3)
賢さ 12+1(13)
耐久力 2+1(3)
魅力 13+1(14)

コンマ修正 10
ダメージ修正 30
ダメージ軽減 30

#########

※50以上で追加イベント

※ヘカテル好感度100突破イベント

夜もアイユーブの食事に招かれた。随分と気に入られちまったらしい。
決して悪い気分ではないが、アイユーブはよくしゃべるので疲れる。まあ、明日からは少し落ち着くのだろう。

「しかし、君も33というじゃないか。奥方はいないのかね」

酒が入ったアイユーブが、上機嫌に話し始めた。俺は少し嫌な予感がした。この手の話題にならないように注意をしてきたのだが。

「え、ええ。まだ独り身ですが」

「そうなのかね?こんなに美しい女性……ノワール殿は可愛らしい、と言うべきか、それが3人も一緒で奥方は気を悪くしないのかと思ったが」

「まあ、それは心配無用です。それよ……」

話を変えようとした俺をアイユーブが遮り、「いかん、いかんぞ!?」と首を振った。

「男たるもの、愛するものなしではいい仕事はできんぞ!君の仕事ぶりには心から満足しているが、誰かめとった方がいいのではないかね?その3人の誰か、とか」

横に座っているヘカテルとノワールの顔が赤くなった。カレンも少し動揺している気がする。

「えっ、ええ?副団長と??いえいえ、家柄が違いますし立場が違いますし……それに、性格も……」

ヘカテルは急に捲し立てると、俺の方をちらっと見た。……やっぱこいつ、少し気があるのかね。
「心を開け」とノワールに言われたが、俺はこいつをどう思っているのだろう?優秀な後輩?それとも頼りになる相棒?

……

01~15 優秀な後輩だが、それ以上ではないな
16~65 優秀な後輩だ。……少し可愛い奴だ、ぐらいには思い始めている
66~90 優秀な後輩?……分からない
91~99 女性として、少し惹かれ始めているのかもしれない

※上の判定はファンブルなしです。書き忘れました。

優秀な後輩だ。……少し可愛い奴だ、ぐらいには思い始めている。
普段は堅物だが、甘いものを食っている時の無邪気な表情は文句なく魅力的だ。

だが、ここから踏み越えるべきなのだろうか。そもそも、ノワールやカレンへの感情はどうなのだろう?

※ノワールへの感情(コンマ下)
01~15 頼りになる仲間だ。だが、恋愛感情までは……
15~30 頼りになる仲間だ。……可愛い奴だとは思ってる。
31~70 頼りになる仲間……?
71~99 女性として、少し惹かれ始めているのかもしれない

※カレンへの感情(コンマ下2)
01~60 頼りになる仲間だ。それよ恋愛感情までは……
61~80 頼りになる仲間だ。そして、支えてやりたいと思ってる
81~95 頼りになる仲間……?
96~99 女性として、少し惹かれ始めているのかもしれない

※上同様ファンブルはなしです。

カレンについては明白だ。まだ出会って間もない。頼りになる仲間なのは疑いないが、それ以上の感情はない。
何より、彼女の死んだ恋人に悪い。さすがにそのぐらいの良識は持ち合わせている。

だが、ノワールは……。仲間以上の感情を、持ち始めているのだろうか?
あのなりだが、年齢は問題ない。……何より、彼女には自分の弱さについて教えられた。その意味でも、少し違った感情を持ちつつあるのは確かだ。

……いかんな、ちゃんとした恋愛をほとんどしてこなかった報いが出始めている。
このまま調査隊の隊長としての役割を演じきるのが最善だが、少々困ったことになっているようだ。

#########

食事が終わって、俺たちは各々の部屋に戻った。まだ寝るには少し時間がある。街を軽くぶらつくとするか。

……

※35以上でヘカテルと遭遇

※ヘカテルイベント終了

中断します。再開後はミッション達成による成長判定から。

ヘカテルェ… ちなみにサイファーの各キャラへの印象はこれから変わることはあるんだよね?

再開します。

>>200

失礼しました。

>>200
もちろん変わります。プラスにもマイナスにも。
今回は両方の矢印が一致しない限り、一定値以上には進ませないつもりです。

まあ現状はこちらが想定していたものと一致してますね。

夜の街をふらりと歩いたが、特にめぼしい店はなかった。酒を飲もうという気分でもない。とはいえ、気分転換にはなったな。
宿でゆっくり寝るとしよう。

※ミッション「アイユーブを護衛せよ」を達成しました。

成長判定です。サイファーからやります。

コンマ下÷4 HP上昇(10以下は再判定)

HP 36+20(56)

成長ポイントを決めます。

01~33 3ポイント
34~66 4ポイント
67~99 5ポイント

5ポイントの上昇です。9までは1上げるのに1p、10~14は2p、15~19は3p必要です。(装備による上昇分は考慮しません)
自由に振り分けて下さい。

上げます。

サイファー

HP 36+20(56)
筋力 6+1(7)
知力 8+1(9)
器用さ 4+1(5)
賢さ 10+1(11)
耐久力 10+1(11)
魅力 10+1(11)

ヘカテルです。
コンマ下÷4 HP上昇(10以下は再判定)

そういえば>>1さんノワール以外は成長判定にランダム要素も入れるとか言ってなかったか

HP 90

成長ポイントを決めます。

01~33 3ポイント
34~66 4ポイント
67~99 5ポイント

>>215
読み返しましたが、誤解を与える書き方でしたね。ノワールのステータスが極端なので、ランダム上昇は全面廃止のつもりで書いてました。
テンポが悪くなる、という事情もあります。

4ポイントの上昇です。9までは1上げるのに1p、10~14は2p、15~19は3p必要です。(装備による上昇分は考慮しません)
自由に振り分けて下さい。

好感度 コンマ下一桁上昇

ん、器用さは2上げられませんね。
再安価

好感度判定は有効なものとして残します。

器用2

1ポイント余るけど耐久はサイファーが庇うんだろうから様子見で持ち越しで

>>227
残りは溜めることになりますがいいですか?

どうでもいいけどノワールの好感度判定、15以下だと独占欲がアップしちゃうとかだったのかな

安価来てたなら下、コンマは踏む

>>228
了解です。

ヘカテル(持ち越し1p)
HP 90
腕力 10
知力 4
器用さ 10
賢さ 4
耐久力 8
魅力 7
好感度 113

※二段斬りを覚えました。戦闘1回につき2回まで、2回攻撃ができます。
(器用さ15で制限撤廃)

ノワールです。
コンマ下÷6 HP上昇(10以下は再判定)

※サイファーの技能に追加です。
カウンター
回避クリティカルの際のカウンターダメージが強制2倍ダメージ

HP 31+40(71)

成長ポイントを決めます。

01~33 3ポイント
34~66 4ポイント
67~99 5ポイント

4ポイントの上昇です。9までは1上げるのに1p、10~14は2p、15~19は3p必要です。(装備による上昇分は考慮しません)
自由に振り分けて下さい。

※破邪術を習得しました。
アンデッド系の相手に乗数+2

好感度 コンマ下一桁上昇

ノワール

HP 31+40(71)
筋力 1+1(2)
知力 15+1(16)
器用さ 2+1(3)
賢さ 14+1(15)
耐久力 2+1(3)
魅力 13+1(14)
好感度 129

火蓮です。
コンマ下÷4 HP上昇(10以下は再判定)

※ゾロ目のため2倍

HP 123

成長ポイントを決めます。

01~33 3ポイント
34~66 4ポイント
67~99 5ポイント

↑2この人1人でコンマ踏みまくってるけどいいの?前スレの事情とか知らんのであんま言えないんだが

5ポイントの上昇です。9までは1上げるのに1p、10~14は2p、15~19は3p必要です。(装備による上昇分は考慮しません)
自由に振り分けて下さい。

>>246
コンマについてはあからさまに不利になるよう踏んでいると疑われるケース以外は連取りを許可しています。

好感度 コンマ下一桁上昇

※ゾロ目のため2倍

山田火蓮

HP 123
筋力 10
知力 11
賢さ 10
器用さ 12
耐久力 6
魅力 9
好感度 128

※気配察知を覚えました。
火蓮がいる場合、戦闘開始時不意討ちされる確率の上限25%に

中断します。今日はここまでになるかもです。

ちょろすぎるのか、彼氏が死んで誰かいないと死んじゃう病の子になってるのか…

>>255
前作から見てたからこの際はっきりと言わせてもらうが。

多数決常連勢が気に食わない票にケチつけてたからどんどん参加者減っていったの自覚した方がいいよ。参加しろ参加しろ五月蝿いから試しに票投げてみたらあーだこーだ言われるんだものもうコンマ取るしかする事なくなるじゃん。それと選択決まった後になってグチグチ言う奴も気に食わんわ

>>261
元々愉快犯防止のために始めた考察強制ですが、本来はなくてもいいんですよね。窮屈さと敷居の高さを生み出している原因というのは認識しています。

ただ、作者としてはあからさまな地雷選択肢に突っ込まれるのが続くと少々しんどくもなるんですよね。
(なら入れるなという声もありそうですが)
大体においてコンマで打開の余地は残していますが、敷居を下げるのと物語の制御をどう両立するかは考えどころです。

>>230
ヘカテルの好感度が下がってました。火蓮の好感度がノワールにほぼ並んだため、今後は彼女もケアしないといけないでしょうね。

終盤なんて単発だらけだったしなぁ。人いない昼時間とか本当に1人でやってろ状態。危ない方向に行くことは殆ど無かったから放置してたけど

>>265
そこはこちらの力量不足も大きいですね。

一度試験的に考察要求の頻度を下げてみます。問題ないようならそのままにしようかと。
ただ、夏だからか他スレでは確信犯的に地雷を踏みに行っているのが散見されているので、少し不安ではあります。

>>〇〇さんと同じ、みたいな感じでなら参加したいけどどう?

>>267
それは別に構いません。ただ、そういうのがあまり多くなりすぎるようならまた考えます。

なお、前作と違いヒロインは固定してません。ただ、サイファーとヒロイン候補の矢印が一致しない限り先には進みにくくはなっています。
つまり、現状では火蓮ルートのハードルは好感度の高さに関係なく高めです。

コンマも出来るだけ連取は控えてもらいたいなあ。一応みんなで参加するスレなんだし。コンマにしろ多数決にしろ数人だけで独占してるから人減ってくのもあるんじゃないかしら。そういう意味では時間決めての多数決はROM以外は全員参加できるから面白い試みだなと思った

多数決に関していうなら、票が集まらずに流れが止まった時には上げるついでにちょっとしたヒント出してあげるとかどうかね?

>>273
そこは個人の良識に委ねるしかないですね。

少し進めます。

>>274
それは参考にさせて頂きます。ありがとうございます。

########

午前9時。俺たちは宿の前でアイユーブの使いが来るのを待っていた。
「昨日隣町で一泊して来る」と聞いている。来るならそろそろだが、

「おお、来たぞ」

ブロロロロという音と共に、魔道車がやって来た。大きめの銀色の車体は、どこか馬か何かを思い起こさせる。

運転席から、誰かが出てきた。

……

01~40 青年……いや少年か?
41~60 若い女だ
61~85 長身の青年だ
86~99 長身の女だ

青年…いや、少年か?

「遅いぞ、マルコ」

「旦那様、申し訳ありません。急に契約が取れてしまったもので」

「……ったく、怒るに怒れないではないか。紹介しよう、彼がサイファー・コット氏だ」

マルコと呼ばれた少年は、はみかみながら笑う。

……

※80以上なら追加設定

※追加設定なし

「マルコ・ジャーヴィスです。よろしくお願いします」

少年は私に手を差し出してくる。私はそれを握り返した。

「こちらこそ頼む。しかし随分若いな、何歳だ?」

「これでも20歳です。若すぎるとよく言われてますよ」

マルコという男は苦笑した。どうにもその手の質問には慣れているらしい。

「さて……と。私はそろそろ出なくてはな。サイファー、またどこかで会おう。君には随分と助けられた」

「こちらこそ色々して下さって、ありがとうございます。では、またいつか」

俺とアイユーブは固く握手をする。そして彼は馬車に乗り、街の出口へと消えていった。

「行ってしまったな。……マルコといったな。俺たちをテルモンまで連れていく、と聞いているが」

「その点は任せて下さい。……?」

※75以上で追加イベント

※ゾロ目のため特殊設定あり

やはり眠気が酷いようです。今日はここまで。
マルコの正体は明日にでも。

コンマの狙い撃ちを黙認しておきながら連取許可してるのはようわからんなー。その気になれば特定のヒロインだけ高コンマ連発で他sageみたいに物語の流れ自体も操作されかねない訳なんだがな

>>288
その気配を察したら多分なんらかの制限はつけます。この前の99か00のみ再判定のケースのように、です。
あれはまさか突破されると思ってなかったですが。

ともかく、できうる限りバランスは取ります。あとはコンマ神次第、です。

少し進めるかもしれません。

接続障害で繋がりませんでしたね…少しだけ進めます。

「その点は任せて下さい。あなた方に何かあっては、ジャーヴィス家の名折れですから」

「ジャーヴィス家?……まさか」

俺は思い出した。オーディナル家の分家で、財閥の陸運部門を握っているのがジャーヴィス家だ。三大名家に準ずる格があるとされている。

「御曹司、というわけだな。初めまして、サイファー・コットだ。イーリスの近衛騎士団副団長をやっている」

「ええ、こちらこそお会いできて光栄です。ただ、御曹司じゃなくって末っ子なんですがね。
こちらがノワール・オルランドゥさん、あちらの方がヘカテル・カークランドさんですね。……あの方は……?」

「カレンだ。説明すると長くなるが、ここの地の人間じゃない。それにしても、よく知っていたな」

マルコは照れ臭そうに笑う。

「アイユーブさんから聞いてましたからね。あと、将来交流ができるかもしれない人の情報はここに全部入ってますから」

マルコは指で頭を指す。オーディナル家の情報か。

「じゃあ、行きましょうか。夜までには着くはずです」

#########

魔動車の動力は魔力と「電気」だ。電気の存在は以前から知られていたが、鉱物資源と石炭の鉱山開発が魔素汚染により進まなかったため、実用化に至ったのはここ20年ほどだ。
魔力は魔素を増幅する鉱石「アンバライト」が元になっている。大気中の魔素は500年前から減少の一途だが、それでも魔術が存在し得たのはこの鉱石の存在による。
鉱石は人工的に作られている。ズマ魔族自治領と、消えたオルランドゥ魔術都市が主な産地だったが、オルランドゥの消失でアンバライトは品薄の状態にあった。

「それにしても、どこで運転を覚えた?」

「実家ですよ。魔道車の量産計画を立ててるらしくて。もう少しすれば大型のもできて、アイユーブさんもわざわざ馬車で移動しなくてすむんですけど」

マルコは穏やかに笑う。少し道ががたついているが、基本彼の運転は丁寧で静かだ。

「量産できるものなんですね。そうすれば、大分便利になるかも」

後部座席からヘカテルが言う。それを聞いたマルコが苦笑した。

「アンバライトが決定的に足りないんですよ。だから、僕らにとってもオルランドゥの消失は結構大きな問題なんです。
まあ、まだ僕は奉公中の身ですけど」

「それにしても『イーブイ』みたいね。こんなのがあるなんて、この世界はどうなってるのかな」

カレンが呟く。「イーブイ」とは向こうの世界の魔動車のようなものらしい。電気だけで動くのだそうだ。
マルコが「どうやって作るのですか?」と食いついていたが、カレンは「分からないわ」と肩をすくめた。

……

※90以上で追加情報

※追加情報あり

「……そうですか。『サラスの賢者』に聞けば、知ってるかもですね」

「『サラスの賢者』?」

俺の言葉にマルコが頷いた。

「アングヴィラの近くにサラス市があるのはご存じですよね。そこに、太古の昔から住む賢者がいるといいます。
その人は、滅多なことでは姿を見せないといいますが……。
本家の当主ぐらいしか、面会を許されないそうですよ。今の技術のほとんどは、その人が教えたという伝説すらあるほどです」

「一族」とは違うのだろうか?ランダム捜索の話は、マルコにはまだしていない。
しっかりと説明しておいた方がいいのだろうか。

1 する
2 しない

安価下3多数決

考察は不要とします。

※50以上でマルコはランダムを知っている
(軽ファンブルは無効)

中断します。

再開します。

「王命でテルモンに行く、という話は言ったな。その先は、確か伝えてなかったよな」

「ええ。スナイダ家にでもご用事が?」

「違う。ある男を探している。ランダムという男だ。詳しく言うと長くなるが……『一族』という不死の存在らしい。
まあ平たく言うと、神に近い存在だ。そいつがどうもテルモン近辺にいるらしくてな」

マルコが目を見開く。

「……何ですかそれは。初めて聞きましたよ、そんなの」

「三大名家の長を含めた、ごく限られた存在しか知らないそうだ。世界の最高機密、という奴だな。
本来はホイホイ人に話す話題でもないのだろうが……。ジャーヴィス家の人間ならば、伝えていいと判断した」

「……本家はどこまで情報を隠すんですかね」

忌々し気にマルコは眉を顰める。

「オルディール家とジャーヴィス家の関係は良くないのか」

「あんまり。うちが随分勢力を拡大してますからね。一部では商売敵みたいな感じになってるんですよ。
おまけにオルディール家の第二席にしてオルランドゥ魔術都市の市長、ローマン・オルディールが消えましたからね。
兄なんかはこれを機にオルディール家に攻勢をかけようと躍起ですよ」

「……随分面倒なことになってるんだな、アングヴィラも」

「まあ、スナイダ家やヴィルエール家とは違って、生めよ増やせよでやってきた家ですからね。
百年単位で粛清やなんやらがあったわけで、そろそろ周期ってことじゃないんですかね」

マルコは苦笑しながらハンドルを切った。昼飯時か、宿場町に寄るらしい。

「しかしその『サラスの賢者』と、よく似ている感じなんですかね、『一族』ってのも」

「さあね。だが、後ろのノワールの曾祖母は『一族』に極めて近い存在らしい。
同一の存在なのか、あるいは知り合いか。関係がないってことはないだろうな。会う手段は知ってるのか?」

※90以上で知っている

※間違えました。オルディール→オーディナルでお願いします。

※知らない

「いえ、僕も存在しか知りませんから。行って手当たり次第に探すか、オーディナル家に仲介してもらうかしかないんじゃないですかね。
あ、着きましたよ。ここで昼食にしましょうか」

マルコは車を街中の一角で止めた。「麺屋コバレフ」とある。

「コバレフグループの店か」

「ええ。テルモン風のつけ麺は美味しいですよ」

慣れた様子でマルコは暖簾をくぐった。つけ麺か、噂には聞いているが食べたことはない。
パスタの一種と聞いているが。

「えっ!?こんなところでつけ麺を食べられるの??」

カレンが驚いたように言う。

「向こうの世界にもそういうのがあるのか」

「ええ。とても一般的ですよ。好きなんですよねえ、これ。……でも味とか違ったりしないかしら」

「うーん、そちらのことはよく知りませんけど。羊肉と骨でダシを取って、煮込んでとろみがついたスープに麺をつけて食べるんですよ。
少し隠し味にほうじ茶が入ってるんです。スパイスも効いてて、美味しいですよ」

マルコがカレンに笑いかけた。カレンは残念そうな顔をしている。

「……やっぱり大分違うのね」

「まあ食って旨けりゃそれでよし、だ。じゃあ注文取って待とうか」

※50以下で追加情報、85以上で……??

※特に何もなし

出てきた料理はなかなかに面白いものだった。太い麺に濃厚なスープが絡みつく。
羊の味が臭みになるかと思ったが、隠し味のほうじ茶とスパイスがそれを巧みに消していた。

「こりゃうめえな。コバレフグループというと高級レストランばかりだと思ったが、こういう庶民食も行けるのか」

ヘカテルたちも「美味しい!!」と言って食べている。特にがっついているのがカレンだ。

「おいしーい!まさかここでこんなレベルの高いつけ麺に出会えるなんて……感激だわ。
兄さんにも教えなくっちゃ」

「向こうのものと違うんじゃないのか」

「いえ、それどころかこれ、ちゃんとしたつけ麺ですよ!いや、本当にびっくり。
こっちに来て食べたものでは、シトロリンゴってのと双璧かも」

こんなに喜んでいるカレンは初めて見た。まるで甘いものを食べている時のヘカテルみたいだな。

1 「そんな顔もできるんだな」
2 黙って見ている

※多数決ではありません。考察も不要です

こんな顔もできるんだな、と思って俺はその横顔を眺めていた。
むしろこちらが、彼女の素なのかもしれない。

「じゃあ、行きますか。あと3時間ほどですよ」

##########

車は再びテルモンに向け走り始めた。車内からは歌姫シャロンの歌が流れている。
「車に音楽を流す機能を付けたんですよ、うちの新技術です」と誇らしげにマルコが言った。

※30以下でイベント発生

※イベント発生

快調に道を進んでいたが、街を出て2時間ほどで道ががけ崩れでせき止められてしまっていた。
マルコの顔が曇る。

「がけ崩れか……さっき起きたみたいですね。雨も降っていないのに、何故だろう……。
すみません、迂回しなきゃいけないみたいです。ヘイルポリス経由での大回りになりますから、そこで一泊しないといけないですけど。
それでもいいですか?」

「まあ、元々3日かかる予定の所が1日になる、って話だったからな。
俺としてはそれでも構わないが……皆はどうだ」

異論は特に出なかった。……ただ、一応外に出て様子を見てみるか。

90-賢さ(11)×3=57以上で成功

※46…失敗

特に何の変哲もないがけ崩れのようだ。俺は溜め息をつく。

「じゃあ、済まないがヘイルポリスに向かおう。こういうこともあるさ」

##########

ヘイルポリスは太古の昔、街が焼失したという悲劇の地だ。
丁度調停者シデたちの活躍する、40年ほど前だったという。そこで勇者ダナの父にしてダリオ学院の創設者、ダリオが生まれた。
ダリオ学院は350年ほど前にテルモンからヘイルポリスに移転している。
ヘイルポリスは学術の街であり、そして「三大名家会議」が開かれる政治の街でもある。

ヘイルポリスは便宜上テルモン連邦に属しているが、実質は中立地のようなものだ。
非常に特殊な立ち位置の街であり、俺も何回かアングヴィラ経由でここを訪れていた。
奇麗な街だが、無機質過ぎて息詰まる所でもある。風俗街もないので、退屈で仕方なかったのをよく覚えている。
……とは言え、今回はそんなことを考えている余裕はないが。

※30以下でイベント発生

※ファンブル

ヘイルポリスに向かおうと車を走らせて1時間。それは起きた。

目の前の崖が、急に崩れ始めた!?

「うわああああああ!!!!」

マルコが急ハンドルを切る。……

※15以下で全員に大ダメージ

※一応は回避

車は崩れた崖の目の前で止まった。……これは参ったな。

「また、崖崩れですか?……ついてないにもほどがありますね」

「ここからテルモンに行くとするとどうなる?」

「……バックして、ヘイルポリスへの別の道を行くなら車中泊覚悟ですね。
正直、僕の体力が持たないんで勘弁してほしいんですけど」

後部座席からひょこっとノワールが顔を出す。

「一応、シトロリンゴあるよ?あれなら体力はもつと思うけど」

「そんなの持ってるんですか?でもそんな貴重品、悪いですよ……」

「まあ、テルモンに着くことが大事だからな」

俺はもう一度外に出て辺りを見回す。……

90-賢さ(11)×5=35以上で成功

※17…失敗

やはり普通の崖崩れか。シトロリンゴは惜しいが、先に進むことを優先しよう。

(シトロリンゴ1個を消費しました)

#########

再び車は走り始めた。シトロリンゴのお蔭で体力は戻っているとはいえ、マルコは明確に不機嫌そうだ。
後部座席の三人は、すうすうと寝息を立て始めている。
時刻は既に午後10時を回ろうとしていた。街道から少し横道に入る余裕はある。
見晴らしも悪くはない、この辺りで車を止めるか。

「今日はここで車中泊にしよう。マルコ、君も休め。
俺が外で徹夜で見張りする」

「えっ、大丈夫なんですか?」

「護るのが俺の仕事だ。俺もシトロリンゴを食べたし、この程度はどうということはない。
安心して寝てくれ」

……

※85以下で襲撃

※襲撃あり

車を止めて1時間後。車に寄りかかり周囲の様子を見ていたが、どうにもおかしい。
……誰かがいる気がする。それもかなりの複数。

俺は嫌な予感がした。恐らく、あの崖崩れは全て人為的なものだ。俺たちをテルモンに行かせないために。
そして、その総仕上げがここ。……俺たちを襲って、命を絶つ。

誰が何のためにそんなことをしているのか定かじゃない。だが、一つ言えることは。

……絶体絶命の危地である、ということだ。

1 皆を起こして戦闘態勢に入る
2 マルコだけ起こして無理矢理逃げる
3 その他自由安価

安価下5多数決、考察必要

上げます。

大ピンチですが、コンマ次第では何とかなる余地があります。
どうにもならなくなった場合は、デッドエンドになるでしょう。
(ただし、初回デッドエンドのため、穏便な流れに戻る余地はあります)

魔道車ってどれぐらい運転難しいんだろう
アクセルくらい踏めたりせーへんかな

なお、上のどちらかが「運が良くないとデッドエンド濃厚」な選択肢です。
現有戦力をよく考えてください。「かなりの複数」の待ち伏せです。最低でも10人以上は相手することになります。

>>345
基本EVのオートマと同じなので、運転自体は簡単です。が、路面が悪いのでマルコ以外では制御できないでしょう。

「マルコ!!起きろっ!!」

マルコが驚いたように目を覚ます。

「……何ですか急に!?」

「時間がない、包囲されている。強行突破するしか手はない!!
今日寝るのはもう無理だ、覚悟を決めてくれ。一か八か……突っ込むぞ」

彼の顔が青ざめた。ごくりと唾を飲み込む音が聞こえる。

※40以上で追加イベント

※追加イベントなし

「じゃあ、やるしか……ないですね」

俺は車に飛び乗り、マルコが車を動かすのを待つ。
その刹那、5人ほどの男がこちらに向けて駆け出してきた!中には銃を持った奴もいる!!

※40以上で第一陣包囲突破、未満でデッドエンド

※第一陣包囲突破

銃声が鳴り響く。キン!!という音とともに車体に何かが当たった感触がした。
しかし車は動き始めた。車体にしがみつこうとする男たちを振り落として。

「一体どれだけいるんですか??」

「分からん、だがとにかくスピードを上げろ!!車への損傷は気にするな!!」

後部座席の3人も、異変に気付いたようだ。ヘカテルが叫ぶ。

「どうなってるんですか!?」

「罠にはめられた!何者かは知らんが、相当やばい状況だ!」

目の前には3人の男が銃を持って立ちふさがっている!!

※40以上で第二陣突破、10~39で追加判定、09以下でデッドエンド

※デッドエンド

銃声が鳴り響く。……その刹那、俺の脳天に熱いものを感じた。
叫び声をあげる間もなく、俺は後方に吹っ飛んだ。

それが、俺の、最期の記憶だ。

~DEAD END~

※最初のデッドエンドのため、分岐点(322)からやり直します。
ただし、このイベントの過程で起きた事象は無駄ではありません。

つまり、「サイファーたちは何者かに狙われています」。

初回のデッドエンドということもありますので、ノーペナルティでの復帰です。
これも仲間離脱と同様、次回以降はペナルティを課します。
(と言っても、ここまで不運続きのケースだとペナルティは軽くするでしょうが…)

コンマ下で、322の判定をやり直します。

※クリティカル

※内容を再判定します。
01~60 冴えない中年の男が立っている。車を止めてほしいらしい。
61~90 誰か迷彩服の男が立っている。車を止めろというのか?
91~95 冒険者風の……(性別は後ほど決定)
96、97 若い女が立っている。
98、99 髑髏のシャツを着た男が立っている。

ファンブルなし

黒と緑の服――迷彩服というらしいが――を着た若い男が立っている。あれは、タキやカレンが着ていたのと同じ服だ。
彼は親指を立てている。……車を止めてくれという合図を送っているようだ。

「沢田曹長!?」

カレンが叫んだ。やはり知り合いか。

「マルコ、車を止めてくれ。……どうも、カレンの同僚らしい」

車は男の前で止まった。車から出てきたカレンの姿を見て、サワダという男の表情が驚愕で歪む。

「山田さんですか!?一体なぜこんな所に!!」

「それはこちらのセリフだ!……生きていたとは」

「いや、この一か月本当に心細かったんですよ??やっとの思いで言葉覚えて……。
テルモンという大都市に行けば、何か手掛かりがあるんじゃないかって思ったんです。
でも、山田さんだけでも無事でよかった……」

男は感極まって泣き始めた。カレンが崩れ落ちる男の頭をなでる。
曹長、ということはカレンの方が地位は上なのか。

「不安だったのは私も同じだ。数日前に、この地の人間と旅をすることになった。
……彼らがいなかったら、私も限界だった。それと喜べ。滝隊長も存命だぞ」

「本当ですか!!じゃあ、何とかなるかも……」

カレンは首を振る。

「だが……越後が生きている。隊長は奴を追っているところだ」

サワダの表情が、一気に凍り付いた。

「奴もですか」

「ああ。……早速この地の人を惨殺したらしい。……被害が増える前に、何とかしなきゃ」

俺はサワダの前に近寄った。

「失礼。俺はサイファーという。イーリスという国の、近衛騎士団に所属する者だ。
オルランドゥの異変の話は聞いている。そして、それについて調査もしている。
詳しい話は後で話すが……」

※70以上で重要事実判明


※55以上ゾロ目のため成功扱い

「オルランドゥ!?そうだ、何で山田さんも滝さんもオルランドゥに向かわないんです??」

サワダという男が血相を変えて叫んだ。どうしたというのか?

「な……何だ急に」

「ああ、まさか『二人目の男』のことを忘れているんですか?
僕たちは彼に救われたようなものですが……彼が僕らの記憶を消したのかもしれないですね。だとしたら分かる」

サワダは一息ついて、カレンの目を見た。

「……僕らに求められていたのは、オルランドゥ――厳密にはオルランドゥ魔術都市跡の調査。
『日本』に来た、わずかな彼らの生き残りが僕らに託した使命じゃないですか」

※60以上でカレンの記憶も戻る



※記憶は戻らない

「いや……何の話だ。さっぱり読めない」

カレンの言葉にサワダはふうと息をつき、頭を振った。

「配属間もない僕より、山田さんの方が詳しいと思ったんですが……。
とにかく、あそこに何があるかを調べてこいと言われたんですよ。そして、できうれば問題まで解決してほしいと。
滝隊長にお会いできれば、分かるかもしれない。滝隊長はどこに?」

「さっきもカレンが話したが、エチゴという男を追っている。
危険極まりない男だと聞いている。……多くの同僚を、奴が殺したとも。
どこにいるかまでは……分からないな。イーリスからそう離れてはいないはずだが」

「……イーリスってどこに?」

俺は簡単に地理を説明した。ここからでは徒歩でほぼ1週間かかり、しかも入国は困難と伝えると大きく肩を落とした。

「そんなところに……というか、カレンさんたちどうやって戻るつもりですか?」

「一応当てはある。君も来るか?どちらにせよ、モリブスには行くことになるが」

「是非!行かせてください」

だが、車は5人乗りだ。……

90-賢さ(11)×2=68以上で成功

※38…失敗

「窮屈になって済まないな」

俺は後部座席を見た。小さいノワールを、この中では比較的大きいヘカテルが抱っこする形になった。
その横にカレン、そしてサワダという順だ。

「ん、しょうがないよ。本当はサイファーの膝の上が良かったけど」

俺は少し慌てた。ノワールがそれを見てくすくす笑う。

「じょーだんだよ。結構からかうと面白いねえ」

サワダには彼らの簡単な素性と、モリブスに人探しに行くことを伝えていた。

「それにしても、こんな小さな子も一緒なんですか」

「むー、あなたよりおねーさんなんだけどなあ」

ヘカテルの上でノワールがむくれる。サワダは頭の上に疑問符が付いた感じでそれを見ていた。

「……あ、見えてきましたよ。テルモン連邦首都、テルモンです」

標識とともに、向こうに明るい灯りが見え始めた。人口100万人以上、世界最大の都市「テルモン」だ。

今日はここまで。なお、上の判定に成功しているとノワールの好感度が上がる可能性がありました。

余談ですが、サイファー一行が食べた「羊つけ麺」はこの世に存在します。
後楽園にある某つけ麺屋ですが、旨いので是非。

>>394でミスですね。モリブス→テルモンです。相変わらずよく間違えますね……

再開します。

なお、デッドエンドのペナルティですが状況は勘案します。
今回のように不運が重なった上で選択自体は合っていたケースならば、限定的なものにとどめるでしょう。
(前作含めても最悪レベルの引きでしたし)

#########

テルモンは世界最大の都市だ。北方で気候はやや寒冷だが、小麦をはじめとした穀物に支えられて発展してきた。近郊のヘイルポリスと並ぶ学術都市でもある。
スナイダ家の拠点ではあるが、彼らが政治の実権を握ることはあまりない。創始者のシデ・スナイダが貴族制を拒否したためだ。
それ以来、この地は平民によって治められている。スナイダ家は象徴的存在として尊敬を集めてはいるが、あくまで主導権は連邦議会にある。

「こちらです」

マルコが車を止めたのは、中心地にあるとあるホテルだった。小さいが、老舗の風格を感じる。

「アイユーブさんが戻るのは2日後と聞いてます。とりあえずはこちらでお休みになってください。
ああ、商会のオフィスはこの近くにあります。何かあったら遠慮なく」

「君はどうするんだ」

「ちょっと実家に連絡を取ってみます。ヘイルポリスの情報が他にないか、聞けたら聞きたいですし。あと、ランダムについても」

マルコはそう言うと、「ではまた」と一礼して去っていった。

「副団長。テルモンに来たことは?」

「何回か、だな。それなりに土地勘はあるが……ヘカテルはどうだ?」

01~25 初めてです
26~50 2回目です
51~80 何回かは
81~99 よく知ってます

「よく知ってます。母がテルモンの出身なので。ファルーダ経由は初めてでしたけど。プチエコールの時は3か月交換留学もしてます」

「じゃあ土地勘はあるわけか」

ヘカテルが頷く。

これだけの広い都市だ。普通にやっていては、砂粒の中からダイヤモンドを探すようなものだ。
手分けして探すことを考えていたが、ヘカテルがテルモンをよく知っているのはありがたいと言えた。

「なら、二手に別れよう。俺と行くのは……」

※安価下5多数決、考察不要
最大二人まで選べます。

上げます。

コンマが悪くない限り(あるいは良すぎない限り)大きな変動はありません。お好みで。

「ノワールが俺と同行してくれ。カレンとサワダは、ヘカテルに任せる。
ヘカテルの方は、カレンとサワダが目立つから街中での聞き込みを中心にしてくれ。俺はもう少し踏み込む」

「どこに行くんですか?」

1 テルモン統領府だ
2 ギルドハウスだ
3 スナイダ家公邸だ
4 コバレフ商会だ
5 繁華街の酒場だ
6 自由安価

安価下5多数決、考察必要

※この日は1ヶ所しか調べられません。
※ランダムは酒好きですが、テルモンに移動したのは相応の理由があります

※なお、別行動のヘカテルは何の情報もない場合、コンマで展開が左右されます。

「俺たちはスナイダ家の公邸に行く。話から察するに、スナイダ家もランダムの存在は知っているだろう。
ランダムがそこにいるかもしれない。ヴィルエール家の使いと言えば、無下にはしないはずだ」

「それもそうだね。行くだけ行ってみようか」

ノワールが頷く。早めに見つかるといいんだが。

########

スナイダ家の公邸は、官公庁街の中にある。言うまでもなく、国の最重要要人だ。
警備体制は厳しい。王命というだけでは足りない可能性もあるが、スナイダ家に接触できればもうけものだ。
ユリリエがいればもっと楽だったのかもしれないが、それは言っても仕方がない。

……

※45以下で追加イベント

※追加イベントあり

公邸に近付くと、随分と警備兵の姿が目についた。厳重過ぎる、といっていい。誰かを守るためか、あるいは……誰かを出さないためか。

「これはどういうことだ?」

俺は警備兵に訊いた。

……

※80以上で回答あり

※回答なし

「……回答は差し控えさせてもらう」

警備兵は無表情で言う。これでは公邸に入るのはおろか、近付くのも無理だ。

……

※30以下で追加イベント

※追加イベントなし

っfxとVっvんv

何かミスしたようです。すみません。

「これじゃ入りようがないね……どうしようか?」

ノワールが少し険しい顔になる。さて……

1 ノワールの隠密魔法で強行突破する
2 ヘカテルに連絡する
3 別の場所を探す(探せるかは要コンマ判定)
4 自由安価

安価下5多数決、考察必要

※電話は今回は見送ります

「……正面からは諦めよう。警備が薄い場所があればいいんだが」

俺たちは公邸周辺を歩き始めた。

……

01~20 警備兵に警戒されている?
21~70 蟻の子一匹も通せそうもない
71~85 裏口は手薄か。ここから内部に接触できないか?
86~99 再判定(誰かと遭遇します)

いかんな、相当厳重に固められている。ここは諦めよう。

俺はヘカテルに連絡した。

……

01~10 電話に出ない?
11~40 誰かに追われてます
41~60 誰かに尾行されてます
61~80 特に何も
81~99 情報ありです

中断します。

再開します。

「ヘカテルか。……詳しくは後で話すが、こちらは収穫なしだ。そっちは?」

「こちらもダメですね。やっぱりあまりに人が多過ぎますよ」

疲れたような声でヘカテルが言う。無暗矢鱈に動いても難しいか。

「そうか。じゃあ一度宿に戻ってくれ。話はそこからだな」

###########

「じゃあ、スナイダ邸は入れる状況じゃなかった、と」

ヘカテルが牛肉のフィレを切りながら言う。

「そうだ。どう思う?」

「普通に考えたら、要人ですから警護が厳しいのかと」

「それは正しい。だが、その逆はないか?」

ノワールは小さく切った肉を口に運ぶ。

「軟禁、ってことね。なくはないかも。テルモン政府の実権はスナイダ家にはないからね。
私も本でしか読んだことがないけど、今の統領ってやり手なんでしょ?
スナイダ家の影響力を削ごうとしてるのだとしたら……」

「どうだろうな。スナイダ家は国の、あるいは世界の中心だ。取り立てて評判を落とすようなこともやっていない。
ここで政府がスナイダ家軟禁なんてことをやったら、民衆が黙っちゃいない。
それをよしとする状況が存在するのか、あるいはもっと別の理由があるのか……それはもう少し探らないといけないな。
あるいは、ヘカテルの言う通り誰かに狙われているのか」

俺は首を振った。正直に言って、テルモンに何かが起きている以上のことは分からない。
それを探る時間は、今日はなさそうだ。明日にするしかない、か。

「ところで、一つ聞いていい?沢田、私たちが失った記憶をもう少し教えて。
色々知らなきゃいけないことが多いけど、私にとって一番の関心事はそれなの」

赤の葡萄酒を飲み、カレンがサワダに訊いた。そうだ、それは確かに重要なことだ。

……何から訊くか?

1 「第二の男」のこと
2 黒づくめの男のこと
3 エチゴのこと
4 オルランドゥ魔術都市の生き残りのこと
5 その他自由安価

安価下5多数決、考察不要
※質問回数には現時点では制限がありませんが、展開次第で得られる情報量に違いは出ます。

上げておきます。

もう一度上げます。

1と3で決戦投票です。

安価下3多数決、考察は不要です。

「じゃあ、俺からいいか?タキからは黒づくめの男のことは聞いている。そいつが君たちに攻撃を加えたと。
だが、タキは君が言っていた『二人目の男』のことは言っていなかった。どういうことだ?」

サワダは少しの沈黙の後、口を開いた。

「少し整理して話します。多分滝隊長は、越後が僕らに銃を撃ってからしばらくしてどこかに飛ばされた、と言っていたんじゃないかと思います。
ですが、実際はその間に『二人目の男』が現れているんです。そして、黒づくめの男と何か話していた。
それから『君たちは逃げて下さい、ここはあなたたちのいる場所ではない』と言って、空間に歪みを作り出したんです」

「二人目」は「黒づくめの男」と知り合いなのか?あるいは、その男も「一族」なのだろうか。
サワダは話を続ける。

「その時、猛烈な頭痛を感じました。……恐らくはそれで記憶を消されている。
僕だけなぜ早く戻ったのかはわかりません。たまたまなのかもしれないですけど」

カレンがはっとしたような顔をした。

「そうか!確かに私は……頭痛を感じた。それが原因だったのか」

「ええ。後は山田さんと同じ記憶のはずです。空間の歪みに飲み込まれ、それぞれ違うところに飛ばされた。
越後まで飛ばされたのは、彼を僕らの仲間と思ったからかもしれませんね」

俺はその「第二の男」の素性が気になった。味方ならば、早めに接触しておきたい。

「黒づくめの男との会話の内容は聞こえているか?」

01~80 いえ、全く
81~95 ええ、少しは
96~99 かなりの部分まで

※ファンブルなし

「いえ、全く。……それが分かればまだ良かったんですけど」

サワダは申し訳なさそうに下を向く。カレンがそれを見て、彼の肩に手を置いた。

「いや、それだけでも十分だ。……『二人目の男』、探しましょう」

「ああ。しかし、それにしても人探しが多いな」

俺は苦笑した。だが、複雑なパズルを解くにはあまりにピースが足りない。
「二人目の男」に出会えれば、相当なことが分かるはずだ。

※ミッション「二人目の男を探せ!」が発生しました。
※達成は相当先になります。

他にもサワダに訊きたいことはある。……

1 黒づくめの男のこと
2 エチゴのこと
3 オルランドゥ魔術都市の生き残りのこと
4 その他自由安価

※安価下5多数決、考察不要です。

「もう一つ、聞いておきたいことがある。オルランドゥ魔術都市の生き残りのことだ。
君の言っていたことからすると……まるでこっちから向こうの世界に避難してきたように思えるが」

サワダはナプキンで口を拭くと、強く頷く。

「その通りです。彼らが来たのは2年前。100人ほどが「日本」のS県H市に『移住』してきました。
H市では多少の混乱があったようですが……基本的に、情報は秘匿されています。
僕も、この任務に就くまで知らなかったことです」

※50以上でカレンの記憶が一部戻る

※ゾロ目のため大部分が戻る

「そうか!思い出した、あれは私が入隊したときに起きたことだ!!
当時はH市で異常現象が起きているとかそんな話だったが……思えばあの戦争も、それがきっかけだったわね」

「戦争?」

カレンが頷く。

「順を追って話します。H市にオルランドゥ魔術都市の一部が移ったのが2年ほど前です。
言葉が通じず混乱した『移住者』が、住民に攻撃を仕掛け問題となることがありましたが……政府が厳重な管理下に置くことで問題は収束したそうです。
その時政府は初めて『異世界』の存在を知ったわけですが……彼らが『魔術』という私たちが持ちえない技術と知識を持っているのも知った。
『移住者』の一人とある官僚が協力したことで、その平和利用と彼らの帰還プロジェクトが発足したわけです。
その帰還プロジェクトの第一陣が私たち……『たまゆら』」

サワダがカレンの言葉に続ける。

「そうです。僕たち『たまゆら』に与えられた任務は、オルランドゥの現状把握。
オルランドゥは深刻な『魔素』に汚染されていると聞いていました。だから人が戻れる環境かどうかを調べる必要があった。
その矢先に……あいつが現れた」

「『黒づくめの男』だな」

「ええ……その通りです」

ノワールがフォークをテーブルに置いてカレンに言う。

「じゃあ、『魔素』の存在も知っていたわけ?」

「ええ。実は……生き残りの一人がある鉱石を持ってきていました。時空間移動に必要だった、と。
それは全く未知の鉱石でした。そして、全く未知の放射性物質を放っていることも。それこそが『魔素』であると、研究の結果分かったんです。
ですが……研究員の一人が、それを持って急に姿を消した。そしてそれが渡ったのがよりによってN国だった」

「N国?」

「『日本』の隣国ですよ。予想通り、N国はそれを持つと軍事利用に転用しようとした。
そして同盟国の攻撃に踏み切り……地上戦の結果この世から消えました」

俺は唾を飲み込んだ。まさかこちらが向こうの世界にそこまで大きな影響を与えていたとは。

「……その鉱石は、今どこに」

「それは分からないです。多分、戦火の中で焼失したのでしょう。
ただ……私も人づてではありますが、こう聞いてます。『あれは人の心の闇を増幅させる鉱石ではないか』と」

「……にわかには信じがたいな」

「ええ。そんなオカルトじみた話、馬鹿げてると一笑に付していました。
ただ、研究員も元は善良な人間だったそうです。『そんなことができる人間ではない』と、研究所の皆が口をそろえていたらしいです」

俺は少し考えてから言った。

「とすると、オルランドゥの近くにその鉱石がある、あるいは鉱山があると?」

「その可能性が高いでしょうね。……防護服を見つけないと、すぐに死にますけど、ね」

カレンは俺の目を見た。「防護服」とやらをどこかしらで見つけねばならない、ということか。
マルコが言っていた「サラスの賢者」とやらなら、知っているのかもしれない。

※ミッション「防護服を入手せよ!」が発生しました。
※これも当面達成されません。


それにしても、奇妙な話だ。「悪意を増幅させる石」とは。
俺はふと気になって、カレンに訊いた。

「話が少し戻ってすまない。その研究員も、姿を消したのか」

※95以上である情報が入手可能

※失礼しました。「その研究員も、戦争で消えたのか」が正しいセリフです。

※情報なし

「分かりません。多分、そうなんじゃないかと思いますが。
核兵器こそ使われませんでしたが、あれでN国の大半は焦土になったはずですので」

カレンが首を振った。

……

90-ノワール知力(16)=74以上で成功

※96…成功

黙って話を聞いていたノワールが口を開く。

「ごめん、また話が戻っちゃって。さっきからずっと考えてたの。
その鉱石……伝説上の鉱石『オルディニウム』じゃないかな?」

「何だそれは?」

「魔素の塊みたいな鉱石、らしいよ。そして『それは現存しない、ただし見つかれば必ず災いが生じる』って。
それ以上のことは文献にもなかったけどね。500年近く前の秘書だけど、著者がダリオ学院初代院長の『アリス・ベーレン』だから信憑性は高いと思う」

「そんなものが、何故オルランドゥに??」

ノワールは首を振った。

「それ以上のことは何も。でも、そのオルディニウムがカレンたちの世界に持ち込まれた可能性は、高いんじゃないかな」

話がよく分からなくなってきた。謎の鉱石に「移住者」の存在。

「頭が痛くなってきたぜ」

「同感です。……でもランダムという男を捕まえられれば、色々分かるかもですね」

ヘカテルが俺の方を向く。

「そうだな。……『オルディニウム』か」

俺はその単語が妙に引っかかった。

※90以下で会話終了
(越後の話はほぼカレンと同一のため。91以上ならば彼に関する重大事実が発覚)

※会話終了

今日はここまで。なかなかwiki用の設定文が書けませんね…。

あと、明日朝までもし沢田君に訊きたいことがあれば自由安価で受け付けます。
もし内容がいいものがあれば、反映させた上で翌日に向かわせます。

その他、質問、ご意見、疑問、批判等あればよろしくお願いします。

思い浮かんだのは官僚と協力した『移住者』の一人とは誰のことか?名前は分かるか?生き残りの代表だったのか?鉱石を持ってきた生き残りの一人と同一人物なのか?違うならどういう名前の奴か?
オルディニウムを持ち出した研究者の名前は?
後は関係無さそうだけど官僚の名前とか

後は黒ずくめの男の事とエチゴの事か
なんかエチゴがクリムゾンとか持ってたとか聞くと異世界ってよりその研究者がオルドで過去の話みたいに思えるわ
そんな事になったら卵が先か鶏が先かってなるけど

オルドはオルディニウムを初めて発見した偉大な科学者って事になってるんだよね。滝の世界だと異世界人が持ってたから発見されたって事になってるし過去世界説は成り立たないような気もする

再開します。

>>487
「移住者」については下っぱの火蓮や沢田は詳しく知りません。
あと、研究者の詳細情報は476で成功していたら出してました。

>>491
オルディニウムの存在は公にされていません。後はご想像にお任せします。

本編再開前にイベント発生判定をします。

※05以下、あるいは65以上で追加イベント
90以上なら別の追加イベント

########

その夜。沢田と同室になった俺は早めに床についた。
沢田は大学を出たばかりであるらしい。「色々あって疲れちゃいました」と、食事の後は倒れ込むように寝てしまった。

俺もそれに付き合って午後9時に寝たのだが、すぐに目覚めてしまった。普段は大体日が変わるぐらいまでは起きているからな、仕方ない。
ただ部屋でぼーっとしているのも、何だか落ち着かない。時間は午後11時半。確かこの宿にはバーがあったはずだ。一杯引っかけるか。

この宿は創業550年という。かつて幼少期のジュリア・オーディナルが泊まったこともあると伝えられている、由緒正しき老舗だ。
バーの歴史も古く、ライラ・オーディナルがバーカウンターを作らせたのが始まりという。
そこまで興味はなかったが、話の種に行っておくのも悪くないだろう。

バーに行くと、カウンターには既に先客がいた。

01~10 火蓮
11~95 ノワール
96~99 再判定

「ノワールか、起きていたのか」

ノワールは笑って「うん」と頷く。既に彼女の前には、柑橘系のロングカクテルがあった。

「何だか眠れなくてねー。ヘカテルちゃんとカレンちゃんが寝たのを確認してここに来たの。バーって一回行ってみたかったし」

ノワールはストローに口をつける。「んー、おいしー」と満足げだ。

「よくマスターが酒を出してくれたな」

「一応身分証明書は持ち歩いてるしねー。あ、マスターさん。後でレシピ教えてね」

白髪のマスターが苦笑する。もうそれなりの時間、ノワールはここにいるようだ。

「……仕方ない、俺も付き合うか。ウィスキーをロックで。銘柄はヘイルポリス産ので何かいいものを」

しばらく待つと、薄い琥珀色の液体が出てきた。一口飲むと、ナッツを思わせる香ばしい風味が口に広がる。

「旨いな。ノワールは強いのは苦手か?」

「そうでもないよ。フェリシア所長とはカクテルも蒸留酒も飲んでたし。
遠戚に当たるから、お酒が強いのも同じみたいだね」

ノワールはまた一口カクテルを飲んだ。オレンジジュースにジンを合わせたものであるらしい。

「フェリシア所長はオーディナル家の出だったな。オルランドゥ家とも繋がりがあるのか?」

「お祖母ちゃんがオーディナルの人だったらしいよ。元々、御先祖様同士が師弟関係にあった縁もあるみたい」

ライラ・オーディナルは酒豪という逸話が残っている。ノワールが飲めるのも、そういうことなのだろうかね。

……さて、何を話そう。

1 スナイダ家の警備について
2 異世界について
3 テルモンの様子について
4 ノワールの昔話
5 その他自由安価

安価下5多数決、考察不要

「ちょっと意見を聞きたい。スナイダ家の警備、どう思う?守るための警備じゃなく、出さないための警備じゃないかと言ってたが」

ノワールはうーんと唸る。

90-ノワール賢さ(15)×4=30以上で成功

ちょっと中断します。

文章だけ見てると人の良くなったライラにしか見えない

04…失敗

「うーん、分からないねえ。不必要に厳重な警備なのは間違いないけど。まだ情報不足かな」

ノワールが困ったように言う。それにしても、テルモンのこの状況は知らされていない。
シュトロム諜報部長は知らなかったのか?普通に考えれば、知らないはずはないだろうが。
夜も遅いが、電話すれば答えてくれるかもしれない。さて……

1 電話する
2 電話しない

※安価下3多数決、考察不要

上げます。

>>510
半分ぐらいは確信犯的にやってます。一応子孫ですし。

俺は電話を取り出した。やはり気になる。

「どこに電話するの?」

「シュトロム諜報部長だ。……」

※35以上で電話に出る

『……どうしました、こんな遅い時間に』

平坦な声色が、電話の向こうから聞こえてきた。少し不機嫌な印象もある。

「今、テルモンにいます。……ご相談が」

俺はスナイダ家の状況を説明した。

「……というわけです。スナイダ家に、何か起きているのですか?」

01~40 さあ、知りませんねえ
41~70 ……初耳ですよ、それは
71~99 明日伝えようと思っていた所です

『……初耳ですよ、それは』

シュトロムは緊迫した様子でいう。隣のノワールが「嘘じゃないと思う」と耳打ちした。

「そうなのですか?」

『少なくとも、情報はこちらに上がってないです。……昨日か今日かに起きた異変かもしれませんね』

「何か起きそうな兆候はあったのですか?」

※75以上でヒントあり

※ヒントなし

『いえ。ネルー現政権とスナイダ家の関係が微妙なのは知っていますが……軟禁にせよ警護にせよ、異常事態ですね。こちらも調べましょう』

シュトロムですら知らないとは。ただ、警戒すべき何かが起きているのだけは間違いなさそうだ。

「そうですか、ありがとうございます。……それと、4人目の異世界人を見つけました。現在保護して同行させています」

俺はサワダのことも説明した。

『……オルランドゥに生き残り??そかもそれが異世界に『避難』したと?』

「ええ。タキたちはその依頼を受けて送り込まれたと聞いています。……心当たりはございますか」

※85以上で情報あり

夜から本格更新します。

再開します。
なお、「そかもそれが異世界に『避難』した」→「しかもそれが異世界に~」の間違いです。
スマホから打つとどうにもこの手のミスが出ますね。

『いえ、全く。……私でも知らないことが随分増えていますね……それだけの異常事態が起きているということですか』

珍しくシュトロムが溜め息をついた。

「私の方でも分かったことがあればご報告します。ランダムはじきに見つかるかと」

『ええ、期待しています。……では、よい一夜を』

俺はウィスキーを一口飲んで息を吐いた。

「収穫なし、か」

「でも、シュトロム諜報部長が嘘をついていなかった、というのは案外大きいかも。
私、ちょっと彼のことも疑ってたから」

俺はノワールを見た。

「そうなのか?」

「うん。私、ずっと研究所の中にいたじゃない?だから、誰が本当に味方なのかゼロベースで見てたの。
諜報部っていうから、こちらにちゃんとした情報を流してないんじゃないかって少し思ってた。
でも、彼は大丈夫ね。ちょっと怖いけど」

ノワールはロングカクテルを飲み切った。

「あ、マスター。ラムをパイナップルジュースで割った奴ちょーだい。これで最後にするから」

「それにしてもよく飲むな、この前みたいなことになるなよ」

「へーきへーき。さすがにわきまえてるよ。しかし、サワダ君、ねえ」

ノワールが空のグラスをくるくると回した。

「サワダがどうかしたのか?」

※20以下で追加情報、21以上だと別のイベント発生

「いやさ、彼ってカレンちゃんに気があるんじゃないかなって。
あ、心を読んだわけじゃないよ。女の勘」

「勘、か。でもお前の勘なら当たりそうな気がするな」

ノワールはえへへと笑う。

「まー、恋愛経験はないんだけどね。ずっと研究所の中にいると、息抜きって小説読むくらいしかないの。
その中には、恋愛小説もあるってわけ。サイファーのご先祖様の話も面白かったよ」

「よせよ、女に振り回される喜劇だろ」

「にゃはは。でも、そういうのを読んでると恋愛ってのもいいなあって思うのよ。
ずっと研究所の中にいて、それで終わるのかなって思ってたからさ。
……あ、マスターありがと」

マスターがすっと黄色のカクテルを出してきた。グラスにはパイナップルの欠片が飾られている。
ノワールの顔は少し上気している。……酔いのせいなのか、それとも。

俺はウィスキーをもう一度口にした。

1 自惚れてもいいのか?
2 お前は独りじゃない
3 からかうなよ
4 恋愛か、本当に恋愛したのは、エリスだけだったな
5 自由安価

※安価下5多数決、考察必要
※自由安価歓迎です。

こういう自由安価歓迎の時にこそ時間指定の安価にするべきじゃない?

安価下

>>534
それもそうですね。では日付が変わるまでの多数決にします。
自由安価は内容が良ければ任意で採用ということで。

なお、好感度が結構動く可能性があります(上にも下にも)。

なお、最低5票は必要とします。

ヒントは「ノワールは耳年増で経験値はない」ということです。あと、下手なごまかしはばれます。
ストレート過ぎると警戒されるでしょうね。

根っこのところはちょろいらしいし適切な答えが選ばれたらズガンと増えそうだなあ…

>>538
経験はないですからね。ただ、ぐっと持っていかれる前にがっつかれると引くタイプです。

一応150突破してもすぐにそういう関係にはさせませんが(会ってまだ2週間も経ってないわけですし)、
ノワールがそうなると結構グイグイ行く感じはしますね。その場合……

なお、「その場合」のヒントは既に忍ばせています。
道はハーレムだけではないのです。(ただ、二股までなら現実的にできると思います)

上げます。

考察不要としたいとこですが、地雷も埋めてしまったので悩ましいとこですね。

自由安価歓迎と言われると自由安価狙おうかなとか思っちゃうんだよね。でも変に捻ってその地雷とやらに近い選択になったりしないかとも色々と考えてしまう。それなら提示された選択肢から無難なの選ぶべきなのかなとか

>>542
一応上のヒントで地雷がどれかは分かりやすくなったかと。
あと、上の選択肢で2つは好感度上昇が確定します。(上がり幅はコンマ次第ですが)
なので無難に選択肢から選ぶのはありです。

好感度の急上昇を狙うなら自由安価ということですね。

5 湖畔の夜の話した時の心情から入って今ノワールに持ってる感情を包み隠さず言う。
気にはなってるが好きかどうかは分からないっていう感じで。
今までと違ってその人と真剣に向き合ってることを伝える

所用により2時過ぎの決定になります。
なお、安価選択の締め切りは0000です。

エリスから逃げたとはいうけど、つまりそれって今まで軽い気持ちで抱いてた女達とは違う感情を抱いてたってことの裏返しともいえるよね。4に近いのかもしれないけど。エリスとはこんなことをしたなあとかノワールに話してみるとか?その手の経験はないらしいし他人の実際の恋愛話ともなると多少食いつくんじゃない?

まだノワールとは付き合ってるわけでもないし他の女の話で好感度落ちるとは思えないが。

恋愛も悪くはないというがそもそもノワールはどういう恋愛をしたいんだ?とか聞けば自爆したりして

予定変更により書き込めるようになりました。

見た感じ有力なのは
>>547
>>550
>>552
ですかね。なお、547は2、550は4の延長線上という感じですね。(好感度が多少なりとも上がるのはこれでした)

552はそう来たか、という感想です。あんまり想定してなかったんですが、これが一番自然なんでこれにします。

再開は明日朝です。

なお、2はまだ早すぎ、4はしんみりし過ぎでどちらもコンマ下一桁×0.5~2ぐらいなものにするつもりではありました。
筆者が想定していたのは547+550的な感じです。ただ、コンマの力を借りないと満額回答にはならないものですが。

552はノワールのキャラ設定を考える上でもいい選択肢だと思います。ありがとうございます。

今更だがアレスとかグラハムって最初の名前安価で出た名前だったのか…

再開します。

>>561
いや、無意識です。言われればそうでしたね…

「そもそもノワールはどういう恋愛をしたいんだ?」

俺が言うと、ノワールの顔がさらに赤くなった。頭の上から湯気が出ている気がする。

「え"?え、ええっとね……」

01~60 えっ、な、何だろ?うう……
61~90 そ、そりゃあ決まってるじゃない!?お、王子様が……
90~99 言えるわけないじゃない……

「えっ、な、何だろ?……うう……」

赤くなったままノワールは固まってしまった。自分のことは具体的にまだ考えられてない、ということかね。

※90-賢さ(11)×4=46以上で追加イベント

※クリティカルのため追加イベント+α

俺は彼女のそんな仕草が可笑しくて、ふっと笑う。そして頭を軽くわしゃっとやった。

「……何すんのさ」

むくれるノワールに俺は言う。

「いや、何か可愛いなと思っちまってな。つい手が出た」

ノワールは少しの間むっとしていたが、ふふふっと笑い出す。

「ありがと。……本心からそう言ってもらえて、ちょっと嬉しい」

ニコッと笑いかけるノワールから、俺は年不相応な艶っぽさを感じた。……いや年相応なのか、これは。
年甲斐もなく顔が熱くなる。いかんな、思春期のガキじゃねえんだから。

それに気付いたのかノワールは……

※50以上で追加イベント

※追加イベント

ノワールは俺の方に近付き、少し背伸びして俺の髪をわしゃっと撫でた。そしていたずらっぽく笑う。

「えへへ、赤くなってたからお返し」

俺は一瞬呆気に取られて、そして吹き出した。

「あははははっ!!こりゃやられたな。……」

※70以上でイベント続行

いいところですが昼まで中断します。

少し進めます。

しかし、平日朝で200人……驚きですね。

※イベント続行

「……そういや、こんなやり取り初めてかもな」

「そうなの?」

「ああ。前にも言ったが、本音で女と話したこと、今までほとんどないんだよ。
エリスとは多少はあっただろうが、意地が優先されてたしな。……素直に話せるのは、ノワールが初めてかもしれない」

ノワールは一瞬驚いた様子を見せたが、すぐに柔らかい笑みを浮かべた。

「……ありがと。……本当はね、ちょっと怖かったんだ。男の人。
でも、サイファーが優しい人で良かったと思ってる」

「……前にも言ってたな、それ。だが、そう言われると嬉しい」

「ふふっ、素直になったねえ」

俺も微かに笑い、ウィスキーの最後の一滴を飲み込んだ。……俺も少しは、変わってるのだろうか?

ふと横を見ると、ノワールのグラスも空になっている。頃合いか。

「じゃあ、行くか。明日も頑張りますか」

「そだね。……よいしょっと」

ぴょんとノワールが椅子から飛び降りた。

……

※95以上で追加イベント

※追加イベントなし

「んじゃ、おやすみ。また明日ね」

ひらひらと手を振り、ノワールがこっそりと部屋に戻っていく。
俺は顔が少しにやけているのを感じた。……いかんな、そういう趣味はないはずだが。
でも、まあ一応年齢的には釣り合ってしまうのか。……どうしたものかな。

※90-賢さ(11)×2=68以上で……?

※82…成功

問題はまだある。ヘカテルもカレンも、程度は分からないが俺に好意を向けている。
ヘカテルは俺がノワールと話しているとどこか不機嫌そうだし、カレンは恋人の死の告白以降、俺にどこかすがるような視線を向けてきている。

ノワールに対する感情は、少なく見積もっても好意だ。自惚れかもしれないが、彼女も俺に同じものを向けている。間違いなく、今までいなかったタイプの女性だ。
だが、このままノワールと親しくなるとパーティの運営は難しくなるかもしれない。……御先祖様のようにどちらも、という訳にはいかねえんだろうな。

少し微妙な気分になって、俺は床についた。

※コンマ下一桁×5 ノワール好感度上昇(最大155)
※サイファーがリスクを明確に認識しました。行動パターンが変化します。

※ノワール好感度 148

また中断します。更新は夜。

リスク認識により、人前でいちゃつくなどの行動は避けるようになります。また、少し伏線は張っていますが、別の誰かを応援する発想もできるようになります。
ただし、ハーレムルートに行くのは不可能ではありません。

ステアップ時に129になってるから
129+25=154じゃない?

>>592
ですね。失礼しました。
少々盛りすぎたかもしれません。

再開します。

########

朝食は米を緩いスープに浸したものだった。「粥」というテルモン伝統の朝食だ。
付け合わせに漬物と揚げパンがある。揚げパンと粥の取り合わせは奇怪にも思えるが、なかなかどうして相性がいい。
太古のジェスタル帝国の正統後継はイーリスとされているが、食文化はテルモンに受け継がれたようだ。

「……美味しい、中華粥に凄く似てる」

カレンが満足そうに言う。

「何か、そっちの世界と色々共通したところがあるみたいだな。まさか、まだ見ぬ大陸がどこかにあるのかも……」

「……それはまずないです。僕らの世界はほぼ探索し尽くされてますから。それにしても不思議ですね」

俺は頷いた。一度彼らの世界に行ってみたい気もする。

「で、今日もランダム探しだよね。今日は一緒に探す?」

1 二手に分かれる
2 一緒に探す

安価下3多数決、考察不要

上げます。

「いや、今日も二手に分かれよう。ヘカテルたちはギルドハウスを当たってくれ。あそこなら、カレンとサワダがいてもさほど不自然じゃない」

ヘカテルは頷いた。

「副団長はどこに?」

……

1 テルモン統領府だ
2 スナイダ家公邸だ
3 コバレフ商会だ
4 繁華街の酒場だ
5 自由安価

安価下5多数決、考察必要

※何回か移動できます。午前終了時に一度ヘカテルから更新が入ります。

「俺たちは酒場に行く。酒好きな男らしいし、何かの手がかりがあるかもしれない」

「……分かりました」

ヘカテルの返答に間があった気がする。気のせいだろうか。

※20以下で……

##########

テルモンの酒場は「カクウチ」ともいう。昼間から開いており、飲んだくれが朝から飲んでいるのも珍しい光景ではない。
料理は安くて旨いが、酒は安酒しかないとのもっぱらの話だ。

「うーん、何か治安は悪そうだね」

ノワールが俺の服の裾を握り、後ろをピッタリついてくる。実際、周りのおっさんたちからは好奇と好色が入り雑じった視線を浴びせられていた。
彼女の外見からすればある意味当然なのだろうが、それにしてもあまりいい気分じゃない。

「仕方ない、堅気はこの時間はいないからな。……ここが目的地だ」

年期の入った木造の建物がそこにあった。「バール カヤ」とある。ここがテルモンでは一番有名な酒場であるらしい。

俺は中に入った。

「おいおい兄ちゃん、幼女連れてくるたあいい趣味してるじゃねえか。
……しかもエライ別嬪だなおい。真性のロリか??」

早速アルコール臭のキツい中年男に絡まれた。

01~25 俺は裏拳を男にかました
26~70 俺は男を無視した
71~99 ノワールは男を一瞥すると……

俺は裏拳を男にかました。男は後ろに吹っ飛ぶ。

「な、何だてめえ!!?」

「俺の連れだ。……それ以上絡むなら、ただでは済まんぞ」

90-魅力(11)×5=35以上で成功

男は俺の目線に気圧されたか、そのまま後退りする。……さて、目ぼしいのはいるだろうか。

01~25 これといっていない
26~50 しょぼくれた親父がいる。……盗賊ギルドの証明書を下げている?
51~80 裏稼業と思われる、目付きの鋭い男がいる
81~99 再判定

カウンターには一見してその筋と分かる男がいた。眼光鋭く、チビチビと白酒をなめている。

「済まない、少しいいか」

男は俺を一瞥した。

……

01~05 男はにやりと笑った
06~25 用はない、消えろ
26~50 仕事の依頼か
51~75 何の用だ
76~90 仕事なら受けんぞ
91~99 ???????

「仕事の依頼か」

「いや、違う。人を探している」

男はまた酒に戻った。

「人探しなら別を当たってくれ」

男は俺に興味がなさそうにみえる。

……

90-賢さ(11)×5=35以上で成功

※34…失敗

男はとりつく島もなさそうだ。……他に情報源になりそうなのはいるだろうか?

※65以上でいる

※いない

周りは酔っ払いばかりだ。こいつらが何か知っているとは思えない。

「どうしよっかねえ。お酒飲んで少し待ってみる?ヘカテルちゃんのとこに合流しちゃう?」

1 待つ
2 合流する

※多数決ではありません。考察不要

「ここにいても無駄だな。ヘカテルの所に合流しよう」

俺はヘカテルに電話した。

……

01~05 電話に出ない?
06~20 誰かに見られてます
21~60 収穫なし、です
61~80 ランダムの情報はないですけど……
81~99 収穫ありです

『副団長!?……良かった……すぐ来てください!』

切羽詰まった声でヘカテルが言う。これ何かあったか??

「どうしたっ!」

『ギルドハウスにいるんですが、誰かに見られてます。……それも殺気混じりの目です。
誰かまでは把握できないんですが……すぐ来てください!動けません!』

誰かに監視されている??これはまずい!

「ノワール、行くぞっ」

「分かった!」

俺は酒場を飛び出した。

※35以下で追加イベント

※追加イベントなし

俺たちはギルドハウスに走った。……そこには。

01~05 いるはずのヘカテルたちがいない
06~15 強烈な殺気を感じる
16~85 ヘカテルたちがいた。……何かを気にしている
86~99 ヘカテルたちがいた。……落ち着いているようだ

そこにはヘカテルたちがいた。……少し落ち着いているようだ。

「……何があった」

「副団長が来る少し前に、殺気が消えました。……この場を去ったみたいです」

「殺気の主は?」

100-カレン賢さ(10)×2=80以上で成功

※85…成功

「……間違いなく、訓練を受けた者ですね。それも手練れです。
目立たないよう気配を消していましたが、はっきりと分かりました。一重で目が細い、特徴の薄い男です」

カレンが緊張した様子で言う。

「君らでも手出しできない相手か」

「そこまでは。ただ、複数人待ち伏せしている気がしました。……勘ですけど」

……連邦軍の者か?それならば、何故俺たちを監視するのか、理由が分からない。それなら他の誰か?
ただ、カレンが連中の一人の顔を覚えてくれたのは幸いだった。……気を付けよう。

「じゃあ、情報はなし、だな」

「ええ。というより、あいつに気を取られてて……」

ヘカテルが済まなそうに言う。俺はギルドハウスを見渡す。

……

※75以上で誰かいる

少し休憩。

(まだ時間がありました)

※誰かいる

「いや、そうでもなさそうだぞ」

俺の視線の先には……

01~40 マルコだ
41~70 背の高い冒険者がいる。……只者ではなさそうだ
71~85 巨乳の翼人がお茶をすすっている
86~99 再判定

※ファンブルなし

※長身の冒険者の性別を決めます。

奇数 女性
偶数 男性

そこには長身の女性がいた。傍らには大剣が置かれている。……こんなのを振り回すとでもいうのか?
明らかに只者ではない。俺は彼女の方に歩み寄った。

「失礼。……少しいいかな」

90-魅力(11)×6=24以上で成功

※73…成功

「ええ、いいわよ。『穴』に行く……ってわけじゃなさそうね。もう随分連れがいるみたいだし」

女性は気さくに答えた。

……

※50以上で何かに気付く

※ノワールの存在に気付く

「……ってあの子。……何者?」

女性がノワールを見て言う。

「……何者、とは」

「凄い魔力の持ち主じゃない。このクラスはそうは見たことない。あたしの父さんとか、母さんぐらいかも」

ノワール級の魔術師が両親?まさか。
俺が口を開くより先に、ノワールが話しかけた。

「あなた、オルランドゥの出身なの?」

「……オルランドゥ?違うわよ。あたしは『穴』の出身なの。イラブの街で用心棒兼地上との交渉人やってるわ。名前は……」

※名前を決めてください。安価下3でコンマが最も大きいものを採用します
※今度こそ小一時間休憩。

660と661が同コンマなので

奇数 660
偶数 661

とします。

少し進めます。

「名前はユミール。よろしく」

ユミールと名乗る女は、俺に右手を差し出してきた。俺は少し戸惑いながら握手する。

※95以上でノワールが何かに気付く、ファンブルなし

※気付かない

「ああ、よろしく。……『穴』って言ってたが、そんな所に街があるのか?」

「あー、ほとんど知られてないけどね。たまに地上と交易するのよ。食料は自給自足できるけど、服や家具類はそうはいかないから。
後、入植者探しね。訳あって地上にいられなくなった人とか、隠遁したい人がいたら探すってわけ。
今日はあたしの相方探し。最近魔物が『穴』にも増えてねえ、あたしや兄さんだけじゃ対応できなくなってるのよ。あなたなら行けそうかなと思ったけど、残念」

ユミールはペロッと舌を出した。ノワールが少しむっとした表情になる。

「で、それはいいんだけど。……そうだ!『穴』と言えば……エイリークって人知らない?凄腕の冒険者って聞いたけど」

※80以上で知っている、ファンブルなし

※知らない

「ごめん、その名前は初耳。父さんか兄さんなら知ってるかもだけど」

「君の家族も似たようなことをしてるのか」

ユミールは頷いた。

「『穴』にはイラブの他にハーテルとかいくつか街があるわ。あたしたちの一族は、それを護るのが仕事なの。
父さんの管轄は、第三十八階層にあるサイラス市ね」

「サイラスだって?」

俺はつい叫んでしまった。サイラスと言えば、イーリスとズマ魔族自治領の国境にあった街だ。
紛争地帯になっていたが、350年ほど前に今のオルランドゥのように消えたという伝説が残っている。

「そう。いいとこよ、一度来たらどうかしら?」

※90-知力(16)×2=58以上でノワールが何かに気付く

※63…成功

「ああっ!!やっと分かった!あなた……竜人でしょ!!」

ノワールがいきなり叫んだ。周囲の目がこちらに向く。

「しーっ!!静かに。というか、よく知ってたわね、ちっちゃいのに」

「多分あなたより歳上よ!……昔読んだのよ。『調停者シデとその道程』。禁書になってる初版じゃなくて、第三版……まあこれも禁書なんだけど。とにかくそこに書いてあったの。
『シデは竜人ルカンを穴に逃がした』ってね。それ以来竜人は表舞台から姿を消したってわけだけど……まさかここで出会うなんてね」

ノワールも途中から小声になった。カレンやサワダはもちろん、ヘカテルも少しあっけに取られている。

「その通りよ。ルカン様は大分前に亡くなったけど、竜人が『穴』の守護者として生きるようになったのは、ルカン様の言付けによるものなの。
……大分話がそれちゃったわね。あなた、私に何か聞こうと思って呼び掛けたんじゃない?」

1 テルモンの現状について
2 ヘカテルたちを狙っていた男たちの詳細
3 サイラス市に連れていってくれ
4 不思議な男を見かけなかったか
5 オルランドゥ魔術都市の異変について
6 その他自由安価

※明日の0800までの多数決、考察必要
※質問は2問までです

今日はここまで。

寝る前に上げておきます。

4で決定します。再開。

「……そうだ。不思議な男をテルモンで見かけなかったか?情報によると、吟遊詩人の風体でレストランや酒場を渡り歩いているらしいが」

「吟遊詩人?……うーん」

ユミールが唸った。……

※80以上で情報あり

※情報なし

「いやあ、聞いたことないな。テルモンといっても広いしねえ」

やはり断片的な情報では厳しいか。ただ、彼女は「竜人」という特殊な一族だ。「一族」の話をしても通じるかもしれない。

「そうか……なら『一族』の『ランダム』という言葉に心当たりは?」

※75以上で情報あり

※情報なし

「うーん……聞いたことないね」

これも空振りか。テルモンにいない可能性まで考えねばならないかもしれない。

ただ、エイリークについては可能性がある気がする。……さて。

1 テルモンの現状について
2 ヘカテルたちを狙っていた男たちの詳細
3 サイラス市に連れていってくれ
4 オルランドゥ魔術都市の異変について
5 その他自由安価

※安価下5多数決、考察必要

上げます。

再開は1200ごろ。

もう一度上げます。

再開は1400以降になりそうです。

再開します。

「君の父さんなら、エイリークについて知っているかもと言ってたな。その人に会わせてくれないか」

ユミールは少し驚いた表情を見せた後、にっと笑った。

「いいわよ、歓迎する。サイラス市には『帰還のルーン』を使って行くわ。……『穴』は初めて?」

「エコールの時に観光で第二層まで。近衛騎士団の訓練でも第六層までだな」

「私は初めて。……面白いとこって聞いてるけど、第三十八階層って……随分深いね」

ノワールの問いをユミールは笑い飛ばした。

「大丈夫!結界張ってあるし、階層まるまる一つが農地と街だから。たまーにヤバイのが上や下から紛れ込むけど、あたしと父さんがいれば大丈夫よ!多分」

そう言うと、ユミールは帰還のルーンを取り出した。ギルドハウスで帰還するのは珍しくもないが、大人数でとなると目を引く。

「えっ、今からなの?そもそも『穴』って何なの?」

カレンがわたわたしている。異世界人の彼女やサワダからすれば、当然戸惑うだろう。
……かくいう俺も、現在の人類の調査が及んでいる第三十五階層より下に行くと聞き、怯えが全くないとは言わない。だが、虎穴に入らずんば虎児を得ず、だ。

15以下で追加イベント

※追加イベントなし

##########

【第三十八階層 サイラス市】

降り立った先には、長閑な田園風景が広がっていた。小麦の黄金色の穂が、ゆっくりと揺れている。……ここが「穴」の中なのか??
天井は相当高いが、電灯のような光で地面は照らされている。……どういう技術なのだろうか。

「こっちよ」

唖然とする俺たちを尻目に、ユミールは歩き出した。その先には、ちょっとした街が見える。少し時代がかった建物が目立つ。350年前の様式が、今でも残っているのだろうか?

「……不思議な所だな」

「そうね。ルカン様とナサット様、それとヴォラス様っていう伝説の竜人がここを造ったらしいわ。
あたしたちはルカン様たちの子孫だけど、ヴォラス様の血族もどこかにいるって話よ。噂にすぎないけど」

街中は平穏で、町人は穏やかに過ごしている。「たまにならず者が入植するから、治安維持は結構大変なんだけど」とユミールが苦笑する。

「そういえば、君もイラブ、って町を管理してるのか?」

「ええ。もう70年ぐらいやってるかしら。最近になってちょっと変なんだけどね」

ノワールが吹き出す。

「えっ、70年??」

「そう、70年。あなたが歳上って言った時に言おうかと思ったけど、これでも100年生きてるの」

「う、わ……ごめんなさい」

ノワールがしゅんとした。ユミールの外見はカレンと同じぐらいに見えたから、これは驚きだ。竜人とは、相当長寿の生き物らしい。

「いいのいいの、気にしてないから。あ、見えてきたよ。あれが市役所」

目の前には時計台がある。……ここが目的地のようだ。

#########

「地上からの客人とは……さあさあ、おかけ下さい」

現れたのは身長2メド以上の巨人だった。瞳孔の形といい、尖った耳といい、明らかに人間ではない。

「ありがとうございます。……私は、イーリス聖王国近衛騎士団が副団長、サイファー・コットです。ある人物を探しているのですが、ご存じでしょうか」

俺はエイリークの情報をその男――マイセンに伝えた。

01~15 いや、初耳ですな
16~40 噂には聞いたことがありますな
41~70 ……「一族」の、ですか
71~95 よく存じ上げています
96~99 今、ここに

少し休憩。移動中寝落ちしてました…

少し進めます。

「……よく存じ上げております。サイラスを移す際には、本当にお世話になりましたからな」

マイセンは顎髭を触って、懐かしそうに外を見た。

「父さん、そうなの??」

「お前にも時期が来たら教えるつもりだったがな。……上の世界でもそうだと思うが、『一族』の存在は機密事項だ。
既にあなた方は知っているからいいが、基本その存在は三大名家と我ら竜人、それとアリス・ベーレンだけに限られて決して口外しないようになっておる。
逆に言えば、あなたが如何に高貴な身分と言えど、絶対に漏れてはいけない情報だ。それが漏れたということは……誰かが暴走したか、世界の危機か。違いますかな」

マイセンは鋭い眼光で俺を見る。気圧されたかのように、俺は頷いた。

「御存知かも知れませんが、オルランドゥ魔術都市の消失に『一族』が関わっている可能性が高いと。私は王命にて、地上にいるであろう『一族』――エイリークとランダムを探しているのです」

「……何だと!??」

マイセンは立ち上がり、「そんな馬鹿な」と呟いた。

「父さん、どうしたの?」

「いや……『一族』は基本、地上とは不干渉の姿勢を貫いておる。それが破られるのは、世界の危機の時のみだ。
サイラスを巡る紛争は、大戦……それも世界を壊しかねない大戦に発展する可能性があった。
だからエイリーク様……当時はエリックと名乗っていたが……が介入されたのだ。
だが……『一族』は地上の民の味方だ。そんなはずは……」

「それは、『オルディニウム』という鉱石とも関係しているんでしょうか?」

カレンが口を開く。

※90以上でイベント発生

※イベントなし

休憩します。

再開します。

なお、ひっそりTwitter始めました。アドレスは載せませんが、SS関連の話をネタバレにならない程度でしてます。

「『オルディニウム』?何だそれは」

訝しげなマイセンに、俺はカレンたちの話をした。彼は険しい表情で俺たちを見る。

「……確かに嫌な予感がしますな。ヴィルエール家が動くのは当然のこと。残りの二家がどうしているのかは気になりますがな……。
実は最近、『穴』も物騒になりましてな。階層に不似合いな魔物が出るようになったのです。頻度も増えている。
私と倅、後ユミールで排除しとるのですが、キリがなくなっております」

なるほど、だからエイリークが第十四階層にいたのか。しかし、それはマイセンは知っているのだろうか?

※30以上で知っている

※クリティカル

マイセンは話を続ける。

「……そこで、エイリーク様にお願いした、というわけです。我々ヴォール家当主のみ、エイリーク様と接触できますのでな。
最初は酷く渋っておられましたが、事の深刻さからか最近は獅子奮迅で魔物の地上侵攻を食い止めておいでです」

「そうなのですか。……とすると、第十四階層にいたのはそのためと」

「エイリーク様と会われたのですか?」

驚いた様子でマイセンが言う。驚いたのはこちらだ。魔物の地上侵攻?聞いたことがないぞ、そんな話は。

「いえ、そんな噂を聞いたまでです。……彼女に会えますか?話がしたいのです」

「難しいでしょうが……やってみます」

マイセンは電話を取り出した。……

01~35 出ませんね
36~85 条件がある
86~99 いいぞ、すぐ向かう

「……出ませんね。まあ気難しい方ですから」

「そうですか。……やはり第十四階層に行かねばならない、ということですかね」

※40以上でドラゴン討伐済み

「いえ、そういうことはないと思いますよ。大型ドラゴンは討伐されたと、クラークの町にいる倅が言っとりましたんで。
エイリーク様は今……」

01~20 どこにいるか分かりません
21~50 どこにいるかは分かりませんが、「穴」の中かと
51~70 ドゥールに滞在中のはずです
71~95 クラークの町に滞在中のはずです
96~99 ????????

「エイリーク様はドゥールに今おられるはずです」

ドゥールか。……テルモンからは相当遠い。やはりランダムを探すのが先か。

「そうですか……貴重な情報、感謝いたします」

それにしても、このマイセンという男。図体の大きさもそうだが、明らかに常識を超えた力を持っている。
その彼をして畏れるエイリークとは、どれ程の存在なのか?

……何か追加で訊くべきことは……

1 他の「一族」の所在は知っているか?
2 倅とは?
3 何か手伝えることはないか?
4 その他自由安価

※安価下5多数決、考察不要
※質問可能回数はコンマで判定

上に5 ドゥールまですぐ行ける手段は?を追加。

上げます。

「……もしかしたらですが。ドゥールにすぐ行ける手段はありますか?」

俺はもしやと思い、訊いてみた。

……

※85以上である、ファンブルなし

※55以上ゾロ目のため再判定

奇数 条件付きで入手(ミッション発生)
偶数 昇格、成功扱い

※昇格

「それならば、ありますな。……少しお待ちを」

マイセンが巨体を揺らして去っていく。やがて戻ってきたその右手には、帰還のルーンが握られていた。

「……これで戻れ、と?」

「ええ。帰還先を設定すると、そこに戻れるようにした改良版です。ルカン祖父様が技術を遺された、と訊いておりますな。
このルーンはドゥールが帰還先です。使えば戻れるかと」

これはありがたい。テルモンにいる追っ手もまける。またテルモンには行かねばならないだろうが、別の空間に移れるという「一族」の特性を使えば手間は大幅に省けるだろう。
あとは、ドゥールでエイリークを見つけるだけだ。

※60以上で次の質問可能

※会話終了

その時、ドアをノックする音が聞こえた。

「マイセン様!また下から魔物の気配です!」

役人らしき男が息せききって言う。マイセンは溜め息をついた。

「……またか。最近多いな。ユミール、行こう。
サイファー殿はよい旅を。またお会いできるのを、楽しみにしておりますぞ」

「じゃあ、あたしも。これ渡しとくから、何かあったら連絡よろしくね!」

ユミールはメモの欠片を俺たちに投げた。電話番号が書いてある。

「……行ってしまったな」

「ですね。でも、大きな前進ですよ!行きましょう、ドゥールに」

ヘカテルが張り切って言う。俺は頷いた。

「だな。じゃあ、行くか」

###########

※05以下で追加イベント

※追加イベントなし

キリもいいので今日はここまで。

再開します。

ドゥールの歴史は浅い。できてから、確か100年と少ししか経っていないはずだ。
「穴」への入口は三大都市近郊に限られていたが、第四の入口が見付かりそこにできたのがこの街だ。
冒険者の滞在拠点ではあるが、カハン湖が近く風光明媚なこともあって観光客も少なくない。
イーリス経由でしか行けないため、このためにわざわざフォルク山脈を越えようとする人も多いらしい。ズマ魔族自治領との関係が良くなれば、もう少し弁も良くなるかもしれないが。

街の目抜通りは冒険者と観光客で賑わっていた。とりあえず、行くならばギルドハウスだろう。

01~20 ???????
21~40 屈強そうな男がいる
41~60 若い魔術師風の男がいる
61~80 美しい女性がいる
81~90 ???????????
91~99 美しい女性がいる

上げます。

ドゥールのギルドハウスは、アングヴィラ風の酒場と一体化したものだ。事実、アングヴィラの飲食店チェーン「ゴラフグループ」が運営している。
俺もドゥールには2、3回しか行っていないが、ここのギルドハウスの飯が旨かったのはよく覚えている。

店内を見ると……カウンターに見たことがある男が座っている。
旅人の服を着ているが、あの鋭い眼は間違いない。

「兄さん!!!」

カレンが男の方に駆け寄った。サワダも「隊長!」と叫ぶ。

「な……??どうしてお前たちがここに……サイファーたちもか?テルモンにいるはずじゃなかったのか?」

「タキ、それはこちらの台詞だ。何故ここに……エチゴはアングヴィラに向かったんじゃないのか」

「……それが、ドゥールに行ったという話を聞いてな。とりあえず、こっちに来てみたというわけだ。
着いたのは今日だが、まだ手がかりはない。とりあえず、情報収集という所だな。
しかし……沢田曹長。生きていたか」

サワダは目に涙を溜めている。

「あ"い、だいぢょう……不肖沢田……戻ってま"いりました……」

カレンも人目憚らず泣いている。……よほど不安だったんだろう。タキも感極まっているようだ。

「ああ、済まない。……俺が至らなかったせいだ。越後の件は、俺が落とし前を付ける。
……ところで、ここには何を」

俺はタキにここに来た経緯と理由を話した。タキは……

01~60 そうか、俺もここに来たばかりでな
61~85 エイリーク?聞いたことが
86~95 エイリーク?……本人かは自信がないがさっきまで……
96~99 タキは笑いだした

昼まで休憩。

少し進めます。

「そうか、俺も来たばかりでな……探し人が二人になったわけか。
火蓮と沢田には訊きたいこともある。ちょっと移動しよう」

タキは席を立った。

「どこに行くんだ?」

「俺を拾ってくれた女(ひと)の所だ」

##########

タキが向かった先は、ドゥール郊外の邸宅だった。……ここは?呼び鈴を鳴らすと……

01~40 初老の婦人が出てきた
41~70 若い女性が出てきた
71~99 姉さん??

出てきたのは、若い女性だ。俺たちの姿を見ると、深く一礼する。

「タキ様のお知り合いですか?」

「ああ、妹と部下、それにイーリスの近衛騎士団だ」

※50以上で見覚えがある

※見覚えなし

誰だろうか?この若さでこの邸宅となると、貴族かあるいは豪商か。
俺が知らないということは豪商の令嬢といったところだろう。

「初めまして。レイラ・ハーグリーブスと申します。……どうぞこちらに」

上品な振る舞いで、彼女は俺たちを邸宅に招き入れた。

「タキ、彼女とはどういう関係だ?」

俺はタキに耳打ちする。

01~25 タキはばつの悪そうな顔をした。
26~70 ただ助けて貰っただけだ
71~85 ……ただ助けて貰っただけだ
86~99 タキは苦笑した

「……ただ助けて貰っただけだ」

タキはどこか不機嫌そうに言う。……返答までに間があったということは、そうではないということでもあるか。

「兄さん、また女を泣かしちゃダメだよ?仕事人間で、鈍感なんだから」

カレンの言葉にタキがさらにムッとした表情になった。

「……無駄口は叩くな。着いたぞ」

レイラが通したのは、二階の眺めのいい部屋だった。空が茜色に染まり始めている。遠くに見える湖畔の風景が実に美しい。

「料理の準備をして参ります。人数は……私含めて7人かしら?」

「すまないな、急に押し掛けて。出前でも取るか?」

「いえ、このぐらいなら。……父様も不在ぎみで、腕がなまってるかもしれないですけど」

レイラがふわりと笑みを浮かべた。

……

※30以下で追加イベント

この引かれなかった結果っていうのも今後の展開を予想する上でヒントになってたりするのかね

安価下

※追加イベントなし

ここで中断。

>>754
ヒントのこともあり、そうでないこともあります。
例えば上のレイラに対する滝の感情は、単に二人の関係性を設定するだけのものです。
(例えば01~25だと、滝が日本に妻がいるのにレイラに手を出した設定になってました)

少し進めます。

「済まないな……すっかり忘れてしまっていた」

レイラが料理を作っている間、俺たちはサワダが思い出したという任務の話をタキに伝えていた。
タキは絶句し、しばらくして「……思い出したよ」と苦笑した。

「ああ、間違いなく沢田の言う通りだ。俺たちがここに来た理由は、帰還のための調査。そして、防護服もそこにある。
だが、既に汚染された地域に置いてきている。オルランドゥに入るには、別の何かが必要だ」

「別の何か、か。ある奴が――マルコ言っていた『サラスの賢者』なら知っている可能性があると思うが。
何でも、この世の技術を全て知る者らしい。サラスはここから随分と遠いが、いつかは行くことになるんだろうな」

俺はレイラが淹れた茶を飲んで言った。

「ところで、一つ訊いていい?オルディニウムって、詳しく知ってる?」

100-滝知力(17)×2=66以上で成功

※06…失敗

「オルディニウム?……オルランドゥの生き残りが持ってきた鉱石か。
それについては俺も詳しくは知らない。ただ、特殊な放射性物質とは聞いている。エネルギー変換効率がとてつもなく高い、と。それ以上は国家機密だ」

ノワールの問いに、タキは首を振った。

「そっか。カレンたちの上官なら分かるかなと思ったけど……」

「俺でも知らないことはある。例えば何故政府が彼らの帰還に親身なのか?
オルランドゥの生き残りの一人が官僚と恋仲になり結婚した、という程度じゃこの話は動かない。どんなに彼らが帰還を望んでいようと、俺たちまで駆り出される理由はない。
そのオルディニウムというのが一枚噛んでいる気はするが、キナ臭くなってきたな」

「ですね。……そもそも、越後のような狂犬を部隊に入れたのも不自然ですよ。隊長は断れなかったって言ってましたけど……」

タキは溜め息をついた。

「上層部は、ある程度この事態を想定していたのかもな……胸糞悪い。
だが、とにかく越後は綱から放たれた狂犬だ。……奴だけは殺す」

カレンが青ざめてガタガタ震えている。横にいたヘカテルが、「大丈夫ですか?」と声をかけていた。

……

※10以下か90以上で追加イベント

2100以降に再開します。

再開します。

※追加イベントなし

「……で、その越後の情報の確度はどれだけ高いんだ?」

俺はタキに訊いた。もし越後がこの街にいるなら、再び殺戮が行われるだろう。あるいは、「穴」に潜る冒険者を狙うかもしれない。
タキ以上の力量の冒険者などまずいないだろう。とすれば、「穴」は死神の巣にもなりかねない。

01~20 間違いない話だ
21~50 かなり確度は高い
51~75 似たような奴がいたと聞いた
76~99 ドゥール方面に歩いていくのを見た奴がいる

「かなり確度は高い。……街道沿いで殺人が多発しているという話を追った結果だ。少なくとも、奴はこの近くにいる」

俺は唾を飲み込んだ。……奴を確保できるのか??
ドゥールの人口は約10万人。イーリス聖王国でも大きい都市だ。しかも観光客や冒険者といった、非定住者も多い。
それだけの人々の命が危険に晒されている。……想像するだに恐ろしい。

「軍事府の協力を要請すべきだな。『穴』に逃げ込まれないようにしなければならないが」

「そうですね。……エイリークが見付かればいいんですけど」

ヘカテルが固い表情で言う。エイリークなら、何とかできるのだろうか。

「皆さん、お食事ができましたよ」

レイラが部屋に戻ってきた。緊張した空気を察したのか「すぐに準備しますね」と厨房に戻っていく。

「タキ、彼女を護るためにここに来たのか」

「……このままでは彼女の無事は保証できない。何より、護るべき者を護れないのはもう沢山だ」

タキはまだ青白い顔のカレンを見た。彼女の恋人を護れなかったことを悔いているのだろうか。

そして俺は、隣のノワールをちらりと見た。……俺は護れるだろうか。

##########

食事は野菜にチーズを溶かしたものをつける「フォンデュ」という料理だった。
チーズには白ワインが混ぜられており、それがまた野菜の風味を引き立てる。だが、皆会話は少なかった。
これを食べ終えたら、再び夜の街に情報収集に行かねばならない。

「俺は、夜はここに残る。レイラを一人にはできんからな。……あと、カレンも残れ」

「……どうして?」

「越後がいる中ではろくに動けないだろう。……多少はましになっても、まだ早い。無理はするな」

カレンは力なく頷いた。

……

50以下で追加イベント

※追加イベントなし

「なら、山田さんの代わりに僕が行きます」

サワダが意を決したように言った。

「……大丈夫なのか?」

01~50 不安ですが、やります
51~75 これでも防衛大学では首席だったんです
76~99 曲がりなりにも「たまゆら」の一員だ

※ファンブルなし

「……不安ですが、やります」

緊張した表情でサワダが言う。そう言えば、ノワールはサワダがカレンに好意を抱いているのでは、と言っていた。一種の強がりなのかもな。
だが、3人よりは4人だ。俺は「足手まといにはなるなよ」と、彼の背中をぽんと叩いた。

※沢田は一時加入キャラです。弱いので戦闘の際は注意してください。(HP40しかありません)
今後の展開次第ではプレイアブルになる可能性もあります。

#########

俺たちは夜の街に繰り出した。無論、夜遊びが目的ではない。
ここもニャルラと同じで花街があるが、今回は縁がなさそうではある。

※30以下で追加イベント

※追加イベントあり

その時、銃声が響いた。……その花街の方からだ!
女の悲鳴が聞こえる。まさか越後かっ!?

1 花街に行く
2 騒ぎを無視する

安価下3多数決、考察必要

滝に電話するってのはダメなのかな

安価下

>>780
それも3で入れましょう。

ただし、電話中に被害が広がるかもしれません(そうでないかもしれません)。

俺はタキに電話することにした。……もしエチゴなら、対抗できるのは彼しかいない。

『どうしたっ』

「花街で銃声が……」

01~40 騒ぎが拡大する
41~95 会話続行
96~99 あれ?

その時、花街から聞こえる悲鳴に男のものも混じり始めた。用心棒も、次々とやられているのか?
そして、銃声は徐々に大きくなってきた。……電話している場合じゃない!

俺は電話を切り、懐に入れた。

「構えろ。……来るぞ」

花街から俺たちのいる大通りへと、逃げ惑う人々がやって来る。そして……屋根の上からその甲高い声は聞こえた。

「上から来るぞぉ、気をつけろぉ!!」

01~30 その男は、上から銃を乱射し始めた
31~70 その男は、上から飛び降りてきた
71~99 その男は、上から飛び降りてきた。……その瞬間。

その男は、上から飛び降りてきた。……その瞬間。

男に向かって斬りつける一つの影が見えた。……それは。

01~50 魔族と思われる男だ
51~99 赤毛の美女だ

それは赤毛の美女だ。目にも止まらぬ迅さで、黒い剣を抜く。

「やりやがったなぁ!!」

男はそれを皮一枚でかわす。……反応速度が人間のそれではない。こいつが……エチゴか?

そして、その赤毛の女も表情が固まった。

「……なぜここにいる!?いや、なぜ生きている、越後!!」

エチゴはにやけた顔で真紅の銃を女に向ける。

「『生きている』?俺は一度も死んだことぁねえぞぉ?それにてめえみてえな美女、会ったことがあったかあ?
まあいいや、クリムゾン!!やっちまえぇ!!」

銃は赤く光った。

「まずい……あいつ、とんでもないことしでかすかも。ちょっとごめん!!」

ノワールが駆け出し、ワンドを構える。

「これで止まって!!」

90-知力(16)×5=10以上で成功

※30…成功

ワンドからは黒い球体が放たれる。そしてエチゴの顔にまとわりついた!!

「なんだこの闇はぁ!?」

それに気付いた赤毛の女が、エチゴを一刀両断にする!!奴から飛び散った鮮血が、俺たちの方までかかってくる。

「……ありがとう、そこの少女。礼を言うぞ」

「こちらこそ。……あなた、何者なの?」

「名乗るほどの者じゃない。……しかし越後か。あの時ライラが殺したはず……」

俺は女の元に駆け寄った。……まさか。

「ありがとうございます。……助かりました。あなたがエイリークですか?」

90-魅力(11)×4=46以上で成功

※03…失敗

「誰だ、それは。……ここで失礼する」

女は背を向けて去ろうとする。……

90-ノワール魅力(14)×5=20以上で成功

※23…成功

女は歩みを止めた。

「そう言えば、さっきの魔法。……闇魔法か?」

「そうだけど……それがどうしたの?」

「いや、昔のことを思い出した。ジャック・オルランドゥ……忌々しくも懐かしい」

「……それ、ひいおじいちゃんだけど」

女の顔が驚愕で固まった。

「何だと?……そうか、道理でだな。少し話を聞いてやろう」

※97以下で追加イベント

※追加イベント発生

その時。後方から悲鳴とどよめきが聞こえた。

「おーのー。……この野郎。これが死ってやつかぁ。いてえじゃねえかよ」

縦に二つに割れたはずのエチゴが、立ち上がっている??

「……冗談でしょ……」

ヘカテルが恐れから震えている。……今、俺の目の前で起きているのは現実か??

「……その銃の力か」

赤毛の女が呟く。そして、それを見たエチゴがにいぃと笑った。

「知らねえよぉ。だが、せっかくだから逃げさせてもらうぜぇ」

エチゴは空間に歪みを作った。……「一族」でなければできないはずでは??

「あばよぉ。こんな夜には、命を落とす奴が多いぃ……!!」

エチゴは人間とは思えぬ跳躍力で飛び跳ねると、そのまま闇に消えていった。

今日はここまで。

越後がプレーンウォークを使っていますが、ちゃんと理由があります。そのうち分かるでしょう。

緊急事態が発生したため、明日更新できるかは微妙です。最悪明後日夜まで動けないかもしれません。ご容赦を。

再開します。

なお、上の緊急事態ですが今日は大丈夫のようです。明日夜の更新が難しいぐらいでしょうか。

#########

その後、俺たちは警察で取り調べを受けた。最初は訝しげだった警察だが、俺の名前を出すところりと態度が変わった。
「王室預かりの案件としたい」と言ったときにはさすがに抵抗があったが、エデル団長に署長への連絡を入れてもらうことで落着した。

事の経緯は、エデル団長に電話で伝えた。無論、タキにもだ。
殺されたはずのエチゴが生き返り、どこかへ消えたと伝えると、異常事態と察したかベルトランからも連絡が入った。「国王特権で情報は秘匿する」とのことだ。
エイリークへの取り調べもなしになった。彼女は今、レイラ邸にいる。

エチゴによる死者は8人。花街で奴に買われていた娼婦と店の用心棒3人。後の4人は一般市民だ。
特に娼婦の損傷は酷いものであったらしい。「人間じゃない」と、捜査官の一人が呟いていた。

###########

「あなたはエイリーク、間違いないのですか」

レイラ邸の応接間で、俺はエイリークと思われる女と対峙していた。タキも同席している。女性陣とサワダは早めに寝かせた。

「左様。余がエイリークだ。……エリック、と名乗っていた時が永いがな」

「そうですか。……あなたを探しておりました。……オルランドゥの件で、我が国王に会っていただきたい」

90-魅力(11)×6=24以上で成功

※13…失敗

「国王?……人間に手は貸さないという約定だ。『穴』の民はジェラードから託されたものだから別だがな。
越後についても、余が殺したはずの男がいたから対処したに過ぎん」

エイリークはにべもない。気難しい、というマイセンの評は的確なようだ。

1 オルランドゥの「一族」らしき人物について告げる
2 越後について訊く
3 ノワールを呼ぶ
4 ジェラードについて訊く
5 その他自由安価

安価下5多数決、考察不要

「……しかしあなたは、エチゴを知っていました。異世界から来たはずの彼を、どうして『死んだはず』などと?」

エイリークは怪訝そうに「異世界だと?」と言う。

「ええ。今、私の隣にいる男のタキも異世界から来た存在です。エチゴは彼の同僚であり、そして裏切り者でもある」

タキは頷いた。

「……オルランドゥの生き残りが、私たちの世界に避難しています。そして、私たちはこの世界の調査のために来ました。
あなたは、この世界の神に近い存在と聞いています。私たちの世界も、ご存知だったのでは?」

※95以上で心当たりあり、ファンブルなし

※心当たりなし

「……いや、初耳だ。その可能性は、考えもしなかった」

エイリークは黙った。「一族」ですら、タキたちの存在を知らないのか?

「オルランドゥの消失の詳細は、私も知らない。ですが、オルディニウムとこの地の者が言う鉱石が、私たちの世界に持ち込まれたのは事実です。そして、その鉱石は私たちの世界に元々あるものではない」

エイリークはなおも黙っている。

……

※45以上で何かに気付く

※ある可能性に気付く

「……これは、可能性の問題だ。だが、越後が生きていたことも含め、こう考えないと説明がつかない。
タキが来たのは異世界などではない。過去だ。遥か過去の世界だ」

「「……何ですって??」」

驚愕の声を、俺たちは同時に漏らした。エイリークは目をつぶって話し続ける。

「余は……一部の『一族』はかつて人間だった。その頃の記憶を持つのは、もはや余のみだ。だから分かる。
タキ、なぜこちらに飛ばされたにも拘らず言葉が通じると思った?……それは、貴様の言葉が余が幼少期の頃使っていた言語だからだ。今の大陸言語とは同じようで、微妙に違うのだよ。
だが……その過去は我らが生きていた過去ではない気もする。オルディニウムの存在がなかった件も含めて、だ」

90-賢さ(11)=79以上で成功、ファンブルなし

※37…失敗

タキたちが太古の過去から来た存在だと?驚きのあまり声が出ない。エイリークが話し続ける。

「この世界は、3度滅びかけている。500年前、調停者シデが魔物の侵攻を食い止めた時。そこからさらに15年前、『穴』からの魔素が急増した『災厄の日』。そこまでは知っておろう」

エイリークが俺に視線を向けた。俺は頷く。

「そこからさらに数万年前。オルディニウムを核とした爆弾が世界各地に投下された。さらに『終末兵士』と呼ばれる殺戮兵器まで投入され、世界はほぼ滅んだ。それを育てたのが、我らだ。
この滅びがもっとも大きかった。余はその、最初の滅びから生きておる。それ以外に過去を知るのは、『サラスの賢者』ことアリス・ベーレンだけだ」

エイリークはコーヒーを飲んだ。

「余の微かな記憶によれば、当時『日本』という国は確かに存在していた。それも、余がタキが過去から来たと言う根拠だ。
ただ、オルディニウムはまだ余の父、オルドによって発見されておらん。……」

※80以上でエリック何かに気付く、ファンブルなし

※気付かない

「……ともあれ、異常事態なのは確かだ。他の『一族』の連中も呼びたいが……」

エイリークが口を濁す。

「連絡がつかないと?」

01~85 元々疎遠だったが、この2、3年は活動の気配すらない。ランダムは別だが
86~97 ランダム、ブレイズだけは動きがあるが……
98、99 すぐ召集しよう

中断します。

少し進めます。

井手口は凄いですねえ。

「二人は連絡がつくはずだ。もう500年も連絡を取っていないが、地上にいるのだけは疑いない」

「……一人はランダムですね」

エイリークが頷く。

「奴はシデたちの子孫とも、たまに連絡を取っていたようだからな。どこかを放浪しているはずだ」

「ランダムはテルモンにいると聞いてます。お力添えを、お願いできないでしょうか」

「構わん。……もう一人は、ユングヴィ教団の真の首魁だ。名をブレイズという。モリブスにいる教皇ならば、何かしら知っているかもしれん。
だが、残り二人の行方は不明だ。手掛かりもない」

俺はタキたちが出会った黒づくめの男のことを話した。エイリークが眉を潜める。

「男……となるとジュリアンか?しかし、その者たちに攻撃を仕掛けた。それも有無を言わさず。奴はその手のことはしないはずだ。
……いよいよもってキナ臭いな。『一族』に極めて近い存在か、さもなければ混血か……余でも知れないことが、あるいはあるやも知れん」

エイリークが考え込んだ。

……

※98以上で成功、ファンブルなし

※90…失敗

俺は時計を見た。……

※50以上で追加質問

※一旦会話終了

時計を見ると日が変わっている。……今日は色々ありすぎて疲れた。この辺で切り上げよう。

「……ありがとうございます。ヴィルエール家には、来ていただけますか?」

「状況が状況だからな。一度、情報を整理しておかねばなるまい」

ふうと息をつくと、彼女は席を立った。

※50以上で追加イベント

「……一つ、いいですか?私たちは、黒づくめの男の他にもう一人会っています。……そのどちらかなのでは?」

タキは「二人目の男」について話した。エイリークの眉間の皺が深くなる。

「……恐らく、その男がブレイズだ。……しかし、何を……?その男がどうなったかは、見たのか」

※80以上で見ている、ファンブルなし

※クリティカル

タキは頷いた。

「私たちを歪みに送り込む前に、男は黒づくめの男に何かを言っていました。……絶望したような、何か信じられないものを見たような。……そう、あれは幽霊と会っているかのようだった。
はっきりと聞こえた言葉があります。

『コーウィン兄様、何を……!?』……と」

その瞬間、エイリークの表情が青ざめた。

「……なっ……!?そんな、そんな馬鹿なっ……!!」

俺も一瞬遅れて気が付いた。

タキが言っていたのは、主神コーウィンの名だ。

「奴は、奴は確かに死んだはずだ!結界を張ると共に、母様とジェラードと!!
聞き間違いではあるまいなっ!!」

タキは怯んだ様子で言った。

「ええ、間違い、ありません」

※65以下でイベント発生、弱ファンブルは無効

※追加イベント発生

「嘘……ううっ!!あ、頭がっ!!!」

エイリークが頭を押さえて苦しみだした。……何が起きている?

「くそっ、力を……あまりに表に、出すぎた……」

バタン、とエイリークはその場に倒れた。

「大丈夫ですかっ!!」

エイリークはすやすやと寝息を立て始めた。

……

今にして思えば、これが本当の始まりだったのかもしれない。
「神」に抗うという、無謀な戦いの。

今日はここまで。当てていた人、お見事です。
もちろん、まだここからですが。

どうでもいいけどエリックって母上呼びじゃなかったか

>>871
おおっと、そうですね。気を付けます。

もう少ししたら再開。

##########

エイリークは客間の一つに運ばれた。燃えるような赤い髪が、輝くようなブロンドに変わる。

「……特に命に別状はないですね。過労かと」

まだ起きていたレイラが言う。彼女は豪商ではなく、医者の一家であったらしい。
父親が流行り病の特効薬を発明して財をなしたのだそうだ。彼女自身も、医学の心得があるという。

「そうですか、ありがとう」

「いえ。お二人の部屋は、サワダ様と同じにしてあります。……あまり無理はされないで。
それと……もう行ってしまわれますの?」

レイラがタキに言った。彼は黙っている。

「俺がここに来たのは、越後を倒すためだ。どういう原理かは知らないが、奴はこの女(ひと)に斬られ、生き返り、姿を消した。
奴がまだ生きているなら、それを追わねばならん」

……

01~40 そう、ですよね
41~60 レイラが泣き始めた
61~80 ……すまん、嘘をついた
81~99 ならば……

「……そう、ですよね」

レイラが寂しそうに言う。タキは静かに彼女を見つめている。

タキは彼女を憎からず思っているはずだ。恐らく、ここに来た理由の半分は、彼女を護るためだろう。
そして、だからこそ……彼女を自分から遠ざけようとしているのかもしれない。

90-賢さ(11)×4=46以上で成功

※06…失敗

俺たちはそのまま部屋を離れた。

「これでいいのか?」

「ああ。任務が優先だ。彼女に恩はあるが……それとはまた、別の話だ」

この男も素直になれない男だな。……俺は自分のことを棚にあげて、そう思った。

##########

「これからどうする気だ?」

朝食のテーブルを囲みながら、タキが俺に訊いた。

「テルモンに戻るさ。まだ王命を果たしたわけじゃない。お前は……エチゴを追うのだったな」

レイラの顔が曇る。俺はそれを見て見ぬふりをした。

「ああ。恐らく、奴はオルランドゥに向かうはずだ。俺もそっちに行く」

「そうか。……一人でか」

01~50 ああ、そのつもりだ
51~80 そのつもりだが。……
81~95 そのつもりだが……?
96~99 ちょっと待ってください

「ああ、そのつもりだ」

……

100-火蓮賢さ(10)=90以上で成功

※45…失敗

カレンは寂しそうな顔をした。それに気付いたのか、タキが笑う。

「心配するな、またいつか会える。お前たちも、オルランドゥに行くんだろう?先に待ってるぞ」

「うん……分かった」

カレンが頷く。

「……ところで、エイリークの姿が見えないが……」

……

01~20 全く起きない
21~50 まだ寝てます
51~75 どなた様ですか?
76~99 待たせたな

中断します。

状況を見て救済入れるかもしれません。

「それが……全然起きないんです。髪の色も変わってるし……どうしたんでしょう?」

ヘカテルが心配そうに言う。

「……命に別状はないはずですけど。行きましょう」

レイラが立ち上がる。俺もその後をついていった。

部屋を開けると……

01~60 まだ寝ている
61~85 ど、どなた様ですか??
86~99 どうした

エイリークはまだ寝ている。ノワールが彼女の横に近寄ってきた。

「ちょっと私に診せて。医学は分からないけど、多分そういうんじゃないわ」

エイリークの額に彼女が手を当てる。

……

01~20 しばらく……2、3日は目を覚まさないわね。あるいは、それ以上
21~50 今日は目を覚まさないわね
51~75 午前中は無理かも
76~99 しばらくすれば起きるわ

※救済コンマ出します。

20以上で一番下の内容を切って再判定
(特例です)

※再判定

01~40 今日は目を覚まさないわね
41~75 午前中は無理かも
76~99 しばらくすれば起きるわ

「午前中は無理かも。よく分からないけど、体内の魔力の流れが混乱してるの。落ち着くまでは少しかかるわ」

「そういうのもできるんだな」

俺が言うと、ノワールは得意気に笑う。

「えへ。……魔力による治癒術と、医学って違うからね。人の生命力を高めるのが前者で、悪いものを色んな方法で取り除くのが後者。
かのシデ・スナイダは両方に長けてたそうだけど、大体はどっちかだけだね。私も医学は分からないし」

「東洋医学と西洋医学のようなものか。……俺の世界にも似たようなものがある。もしここが遠い未来なら、知識が似通っているのも道理か」

タキが唸った。ノワールたちには、既にエイリークとの会話の内容は伝えてある。
その時は少なからぬ動揺が走ったが、「まず分からないことを潰そう」ということで意見は一致していた。

「どうするんだ、出立は」

※25以下で出立

※出立は延期

「いや、エイリークに一言言ってからにしようと思っている。越後の話も気になっているしな」

「そうか。……じゃあとりあえず、昼までは自由行動だな。皆、好きなように動いていいぞ」

「本当ですか!?」

ヘカテルが嬉しそうな顔をした。そういや、ドゥールは葡萄が名産だ。それを生かしたスイーツも有名と聞く。ヘカテルも大方、それが目当てなんだろうな。

「んー、私はワインでも見に行こうかな」

ノワールがちらっとこっちを見る。……一緒に来てと言ってるのか、これは。

「私は、この世界のことはよく知らないので……情報収集がてら、街を歩こうかと。……兄さんも一緒にどうですか?」

※50以下で同行

※同行せず

「いや、俺はいい。……少しここに残る。エイリークが早めに起きた時も考えているしな」

タキがそう言うと、レイラが少しほっとした表情を見せた。

「じゃあ、僕が山田さんに同行していいですか?僕も色々知りたいですし」

「……構わないけど」

サワダの言葉に対するカレンの反応は鈍い。タキと一緒にいたかったのだろうな。

さて、俺はどうするか。

1 ヘカテルと一緒に動く
2 ノワールと一緒に動く
3 火蓮と一緒に動く
4 単独行動(何をするかも合わせて)
5 邸宅に残る

※2200ぐらいまで不在にします。それまでの多数決とします。
※最低3票以上の得票が必要です。
※行動した先で突発イベントが発生する可能性もあります。

上げます。

少し進めます。

個人的感情としては、ノワールと動きたい。だが、さすがに一緒に行動しすぎるとヘカテル辺りがヘソを曲げないだろうか?
明確に交際まで行っていればまだしも、俺たちはそういう関係ではない。……まだ。

それでも、ノワールが一緒にいてほしいという素振りを見せているのに無下にはできない。

……

90-賢さ(11)×5=35以上で成功

※29…失敗

「俺も、ノワールと一緒に行こう。何かあっては危ないしな」

ノワールの顔はぱあっと明るくなった。

「ホント!ありがと!」

俺は自分の顔が緩むのを感じた。

……

※100-ヘカテル賢さ(4)×3=88以上(コンマ下)
※100-カレン賢さ(10)×6=40以上(コンマ下2)

※ヘカテルのみ反応

「……副団長。ノワールさんばかりに甘くないですか?」

ヘカテルが不機嫌そうに言う。確かに、ノワールと二人きりになることが最近多かった気がする。

1 そうか?
2 ノワールの身体の弱さからすれば、仕方ないだろう
3 ……かもな

安価下3多数決、考察不要

4に「お前も来るか?」を追加。

俺は考えた。ノワールの身体の弱さを考えたら、俺が一緒に行くのは自然だ。……間違ってはいない。
だが、それは本心ではない。断じて。ただ言い訳をしているだけだ。

ならば、ここは割り切ろう。

「……なら、お前も来るか?」

「えっ……いいんですか?」

ノワールの方を見ると、「えっ」と驚いたような声を上げている。俺は彼女を見た。

……

90-賢さ(13)×5=25以上で成功

※83…成功

ノワールはしばらく黙っていたが、「仕方ないわね」とでも言いたげに俺の目を見て、そしてヘカテルに笑いかけた。

「私はいいよ。ヘカテルちゃん、一緒に行こ?」

「い、いいんですか?お邪魔じゃないですか?」

「皆で動いた方が楽しいじゃない。じゃ、行こっか」

ノワールが俺の方をちらっと見て、ウインクした。……俺の意図は汲んでくれたようだ。
どうにもノワールには助けられてばかりだな。俺は苦笑した。

今日はここまで。

少し進めます。

########

ドゥールの大通りは人で賑わっていた。昨日あれだけの惨事があったにも関わらず、だ。

エチゴの件は、公には「冒険者が斬殺」で終わっていた。ただ、奴が生き返り、消えたのを見た目撃者はそれなりにいる。
今朝の新聞も「当局発言としては被疑者死亡」としていた。本当のことを書いても不安心理を煽るだけだろうが、それでもじわりと噂は広まるだろう。
エチゴがなぜ生き永らえたのかは分からないが、別の所で奴がやらかせばいつかは奴の生存は周知される。……その時何が起こるかは、俺には分からなかった。

「何ぼーっとしてるの?」

「いや、ちょっとな」

ノワールに言われ、俺は苦笑した。ヘカテルがふうと息をつく。

「こういう時の副団長って、大体考え事してるんですよね……昨日のことですか」

「まあな。でも、今は忘れるわ」

さて、どこに行こう。

1 スイーツ店
2 ギルドハウス
3 ワイン販売店
4 花街周辺
5 その他自由安価

※1200ぐらいまでの多数決
※最低3票以上の得票が必要

失礼しました。考察は不要です。

そういやエイリークを探せ的なミッションはいつ達成扱いになるの?

>>934
エイリークが起きてテルモンに向かった時点です。
……コンマが悪かったため、そこまでにもう一つイベントがあるかもしれません。

「ワイン専門店に行こう。ノワールが行きたがっていたしな」

上機嫌なノワールに比べ、ヘカテルはどこか気乗りしていないように見える。
酒が飲めないヘカテルには、待つだけの時間になってしまうかもしれんな。気を付けないと。

……

※35以上でイベントA、70以上でイベントB

上げます。

※イベントB

店に入るとワインの試飲会をやっていた。……横にはチョコレートも置いてある。ノワールが「わあ!」と声を上げた。

「『ワインとチョコのマリアージュ』、だって。面白そう、ちょっと飲んでみようよ」

「ワインとチョコって合うんですか?」

訝しげにヘカテルが言う。

「ダークチョコにボディがしっかりした赤はよく合うと言われてるな。果実味が強いのなら、少し甘いミルクチョコがいいらしいが。……試してみるか?」

ヘカテルは躊躇していたが、「じゃあ一口だけ」と試食コーナーにやってきた。

……

01~20 やっぱりお酒は……
21~60 悪くないですね
61~85 あ、これいいかも
86~99 美味しい!!

試食コーナー→試飲コーナーです。失礼しました。

「……悪くないですね」

神妙な顔をしてヘカテルが言う。

「でしょ?結構甘いのとお酒って合うんだよ。私も買おうかな」

ノワールは奥のワインセラーの方に向かっていく。

「ヘカテル、無理してないか?」

※50以下で追加イベント

※イベントなし

「いえ、特には。……ワイン以外にも売ってるんですね」

ヘカテルが店内を見回した。

「そうだな。酒のつまみになるようなのは、大体ある。チーズとか、オリーブとか。ああ、ドゥールだと干し葡萄もいいな。少し見るか」

「いいんですか?」

ヘカテルはノワールがいる方を見た。

90-賢さ(11)×5=35以上で成功

※89…成功

「大丈夫だ。甘味系のつまみは……と、あっちだな」

ヘカテルは興味津々の様子で食品の棚を見る。ドライフルーツが入ったチーズや、トリス森王国産のダークチョコを手にとっては「おおー」と小さな歓声を上げていた。

「レア物ばっかりですね!スイーツ食べられなくってちょっと残念でしたけど、これなら全然ありです!
誘ってくださり、ありがとうございます!」

「そこまで感謝されると照れるな。……なかなか息抜きとかできてなかっただろ?だからその御礼と詫びだ」

100-賢さ(4)×4=82以上で成功

※条件ミス(84)以上とするべきでしたが、イベントなしで続行

「いえ……こちらこそ。気を使わせてしまって、ごめんなさい」

ヘカテルがすまなそうに言う。まあ、これなら大丈夫だろう。

「サイファー、買ってきたよー。今度ヘカテルちゃんも一緒に飲む?」

ノワールが袋を持ってやってきた。小柄な彼女には、少し重そうだ。

「……えーと、少しだけなら。あ、その代わりこれ買いますね」

ヘカテルはドライフルーツ入りチーズを買うことにしたらしい。時間を見ると……

※70以下で戻る時間

※まだ時間あり

まだ時間は10時半といったところだ。少しお茶をしたり、簡単に情報収集するぐらいなら時間はありそうだ。
消えたエチゴのことも気になるが……

1 スイーツ店
2 ギルドハウス
3 花街周辺
4 その他自由安価

※安価下5多数決、考察不要

少し中断。

再開します。

「じゃあ今度は、パティスリーに行くか。ヘカテルが行きたがっていたしな」

「本当ですか!?葡萄のスイーツ、食べたかったんですよ」

ヘカテルが今にも飛び上がりそうな笑顔で言う。ノワールは……少し微妙な表情だ。
目当てのパティスリーはすぐ近くだ。どうやら、今の店と提携して「ワインとチョコ」のイベントを組んだらしい。

※75以上で追加イベント

########

「それにしても、美味しいですねえ」

満足そうに、ヘカテルが葡萄のパフェを食べる。……これで2個目だ。

「甘いもの好きなのはいいが、太るぞ」

「いいんです、太らない体質ですから。……あと、ちょっとは肉をつけないと」

ヘカテルは胸の辺りをちらっと見た。彼女の胸はないとまでは言わないが、決して豊かでもない。

「……私はどうやったらおっきくなるんだろう……」

それを聞いたノワールが、ブドウのケーキをつつきながら溜め息をついた。少女体型であることに、負い目があるのか。これはこれで可愛いんだがな。
……いかん、本当に少女趣味に寄り始めているぞ。俺は首を軽く振った。

「え、えっと……ノワールさんもそのうち大きくなりますよ」

「成長が遅いだけならいいんだけどね……お婆ちゃんも母さんも、みんな貧乳なんだよね……」

ノワールがはあと、さらに大きな溜め息をついた。

90-賢さ(11)×4=46以上で成功

※87…成功

「女の子の価値は胸じゃないと思うがなあ」

俺はノワールを見て微笑んだ。彼女の顔が少し緩む。

「そ、そう?本当にそう思ってる?」

「ああ。やっぱり中身だよ、うん」

ヘカテルが少しむっとした表情になる。

「そうやって女の子を落として来たんでしょ?知ってます」

「おいおい、そう言うなよ。それに、胸じゃないってのはお前にも当てはまるんだぜ」

ヘカテルの顔が赤くなった。

「……知りませんっ」

そう言って、彼女はパフェの入ったグラスをまたすくい始めた。

「ははは、まあそれはいいとして。……ちょっと疑問がある。なぜエチゴは、ドゥールに来たんだろうか」

「……何だろうね。観光?花街にいたから女の子目当てもあり得るけど。あるいは人がたくさんいるから、殺戮にはいいと思ったのかな」

ノワールがケーキを口に入れて答える。

「可能性はあるな。……だが、何か引っ掛かる」

01~50 イベントなし
51~80 ねえ、聞いた?
81~99 あっ、サイファーさんもいましたよ

「あっ、サイファーさんたちもいましたよ」

聞き覚えのある声が聞こえる。

「サワダか!?どうしてここに」

「いやあ、ギルドハウスで聞き込みをしてて、ちょっと疲れたんで休憩です」

「というか、沢田がここでって聞かないんですよ。……デートじゃないんだから」

ぼそっとカレンが言う。

「でも、サイファーさんたちに会えたのはラッキーでした。……ちょっと気になることが……」

……

01~40 最近魔物が急に強くなったらしいんですよ
41~70 越後が「穴」という所に行っていたらしいんですよ
71~99 越後が最初に殺しをした花街の娼館で、これが

中断します。更新後は次スレで。

次スレです。移動お願いします。

【コンマ】崩壊する世界を旅する3【安価】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1504353629/)

今作のゲームバランスとかは大丈夫そう?

前作は神器の塊だったシデダナに他3人が置いてけぼり食らってるイメージ強かったけど

>>973
意識的にデフレさせてます。ただ、現時点でノワールが突出しているのは疑いありません。
なお、ライオンハートが即死したのは大体仕様です。

大した事じゃない(と自分は思ってる)けど名前最初からある人と安価で決める人に何か違いでもあるの?

>>977
プレイアブルになる可能性が高い人物は安価で決めてます。

なお、ノワールだけこちらで決めたのは特殊設定でジャックの子孫と先に決まったためです。
要は、それっぽい名前にしようということですね。

本屋でたまたま超人ロックを見つけたけど50年も前じゃ知らんわけだわ

>>980
実は今も連載してるんすよねえ…

変愚からネタを引っ張るにも若干限界があるので、少し範囲を拡げるかもです。

種族っていうのは慣れるならこれ!みたいなのはある?最初は無難なので行こうかなと思ってるけど。

>>984
初心者におすすめ組み合わせは……

・アルコン超能力者
便利です。ひたすら。火力がないので終盤大変ですけど。

・ドラコニアン修行僧(自然)
修行僧は装備制限がありますが、ドラコニアンなら元素耐性が自前で揃うのでストレスレスです。

・ハイエルフレンジャー(自然、トランプ)
何でもできます。決め手不足ですけど。

・アルコン剣術家
シンプルに強いです。

立ち回りを覚えるならハイエルフレンジャー辺りですかね。超能力者は慣れすぎると他の職ができなくなるぐらいに便利ですが。
アーチャーや忍者などのチート職は慣れてからやるのをお勧めします。

なるほどです。りどみ読んでるけど慣れるまで大変そうだ…

>>986
爽快で初心者向けなのはアルコン剣術家とかですね。あと瞬間最大火力が酷いハイエルフスナイパーとか。
鍛冶師も酷い火力ですが、色々不便なので獣人での突然変異狙いしないとめんどいですね。

ジャックやガチャピンどころか最序盤でカラスに殺されまくってるなぁ()

>>988
カラスはAC上げればどうとでも。移動中に死ぬ人は、宿屋の噂を使い続けると500$で移動ができます。
ガチャは召喚と放射能廃棄物ブレスに気を付ければ雑魚です。ジャックは…手出さない方がいいですよ。ジャッククローク狙いで手出すと死にます。

前作では出なかった銀色のアレが異様に強いのは完全にネタなの?それとも何か真面目な理由でもあるのだろうか?

>>992
変愚の仕様であります。出会ったら死にます。

あーそれ走ってたんだけど作中でその強さに何か理由付けでもされてるのかなーと気になっただけなんで

>>994
あー、それはないですね。変愚は何でもありなので……

前作でシデが神になってたら今作どうなってたんだろう

>>996
ないですね。理由は察してください。

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