モバP「公式ウルヴァ凛?」(9)

凛母「人間には決して知られてはならぬ。我らが人狼の一族であることを……」

凛父「凛を頼むぞ、ハナコ」

ハナコ「承知。我の使命は凛お嬢様を護ること」

10年後。

凛「……身体がダルい」

ハナコ「大丈夫?」

凛「心配しないで。大丈夫だから……」

ハナコ「牙が出てる」

凛「……限界だね。狼であることを抑えられない」

ハナコ「明日は満月だよ?」

凛「……もう少し続けたかったな……アイドル」

ハナコ「凛……」

凛「ごめんプロデューサー……ごめん」

ハナコ「泣かないで」

凛「覚悟はしてたんだ。どんなに夢を追い求めても、私みたいな人狼では叶わない……いつかバレるってさ」

ハナコ「凛らしくないよ!まだ諦めちゃだめだ!」

凛「無理だよ……最近狼でいる時間が長くなってる。こんな調子じゃいつか皆にバレる」

凛「親しくなった皆が、私の本当の姿を見たらどう思うかな?……私はそれを知るのが怖い」

ハナコ「…………」

凛「私が思ってたよりさ、私って強くなかったみたい」

ハナコ「……辞めるの?」

凛「うん。皆に迷惑かける前にね」

私はプロデューサーに辞意を表明した。

モバP「どうしてだ……凛」

凛「理由は言えないかな。……ごめんね」

モバP「……わかった。凛がそう言うんだ。よっぽどの理由なんだろ?」

凛「…………」

凛(ごめん……ごめんね……大好きだったよ、プロデューサー)

凛「あの……さ……ぐっ……嘘っ!こんなときに……」バリバリバリバリ

凛「グアアアアアアア」

モバP「どうした!?何が起こってる?」

凛「……見ないで……お願い……だから……」

モバP「牙?……凛に牙がはえてる!?」

凛「やだ……見ないで!」

モバP「とりあえず救急車を!」

凛「だめ!ダメなの!」

凛「くっ……満月はまだなのに……」

凛「うおぉぉぉぉん!」

モバP「これは……狼、なのか?」

ウルヴァ凛「……そうだよ。これが私、ウルヴァ凛の本当の姿」

モバP「……そうか」

ウルヴァ凛「わかったでしょ?私は普通の人間じゃない。……人狼だから」

モバP「それがどうした?」

ウルヴァ凛「えっ?」

モバP「人間じゃないからダメなんて誰が決めた?人狼なんてただの個性じゃないか」

ウルヴァ凛「個性……?」

モバP「俺はいいと思うぞ。今の凛も可愛いしな」

ウルヴァ凛「でも……」

モバP「むしろ人狼キャラをアピールすんだよ。クールな狼、渋谷凛!な、最高だろ?」

凛「……プロデューサー」

モバP「俺はどんな凛でも構わない。凛は凛だ。それがたとえ狼でもな」

凛「……いいのかな?私がアイドルを続けても」

モバP「たぶん皆同じだと思うぜ。凛のファンも大喜びだろうさ」

凛「私……アイドル続けたい……夢、だから」

モバP「ああ、これからもよろしくな」

こうしてウルヴァ凛は大ブレイク。

一躍時の人狼となりましとさ。
めでたしめでたし

シルバースピリットの人狼凛様が尊くて書きました

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom