歩美「プロジェクトKKKよ!」(27)

このお話は現在放送中の「神のみぞ知るセカイ 女神篇」のさらに後
現在××に行っている桂木桂馬が戻ってきた後という設定ですので
アニメ、単行本のネタバレを多く含んだ内容になります。

設定の都合により多少オリジナルな解釈が含まれます。

以上のことを留意した上でご覧ください

メルクリウス(以下 メル)『と言うわけで、桂木は今の世界を守る為に過去にいっていたというわけさ』

歩美「…………はぁ」

歩美「桂木に女神の話を聞いたときにも思ったけど」

歩美「ホント、信じられない話ね」

メル『しかし、それが信実だからな』

歩美「別にメルの話しを疑ってるわけじゃないんだよ」

歩美「でもさ、結局桂木は私に女神がいたから近づいてきたって事でしょ」

メル『……だけど、それは歩美を────』

歩美「まぁ、でも何であろうと関係ないよね!」

メル『────はぁ』

歩美「だから、スタートちょっとミスっても一番でゴールすれば私の勝ちなんだから!」

歩美「桂木を私なしじゃ生きていけないようにしてやればいいのよ」

歩美「私に近づいてきた桂木の言葉とか行動は嘘でも、私の気持ちは本物なんだから」

歩美「絶対、桂木を落してみせる!」

メル『歩美らしいな』

メル『しかし、その心意気には感心だが』

メル『その為には乗り越えねばならない障害が六つもあるぞ』

メル『そもそも桂木を落すってどうするつもりなんだ?』

歩美「うっ」

歩美「た、確かにあの六人は強敵だけど」

歩美「そ、それを何とかするのよ!」

メル『……何とか、なるといいな』

歩美「そうよ、何てったって私はもう桂木と結婚式まで済ませてるんだか──」

メル『?』

歩美「ねぇ、メル」

メル『どうした歩美?』

歩美「桂木はどこに行ってたんだっけ?」

メル『十年前の舞島市に行っていたな、桂木は』

歩美「それって、メルたちが桂木を過去に飛ばしたんだよね」

メル『そうだが、ちょっと待て歩美』

歩美「一回やったら、二回も三回も同じよね?」

メル『冷静になれ! 歩美!』

歩美「桂木は私に、結婚するなら『子供のときからの因縁』『ドラマチックな状況でのプロポーズ』『教会でのキスをバックにハッピーエンドの文字』」

歩美「この三つをかなえてみろって言ってたよね」

歩美「逆に言えば、三つとも叶えたら流石の桂木も観念して私と結婚するんじゃないかな?」

メル『なあ歩美。歩美の目標は桂木を惚れさせることであって桂木を観念させることじゃないだろう?』

歩美「外堀埋めちゃってからでも、惚れさせるのは遅くないと思うんだよね」


メル『…………そもそも、私一人じゃ人一人を過去に飛ばすなんて無理だ』

メル『少なくとも、私とミネルヴァを含めて四人はいないと無理だ』

歩美「それなら大丈夫」

歩美「だって、天理さんを除けば皆桂木と過去に因縁なんて無いんだから」

歩美「結は確実に話しに乗るだろうし」

歩美「天理さん、ディアナさんの協力は無理でも他の四人なら絶対に協力してくれるよ!」

歩美「だって、これが桂木との過去の因縁を得る最後のチャンスなんだよ?」

歩美「こういっちゃ何だけど、他の人たちも桂木が大好きなんだから」

歩美「この機会、逃すわけ無いよ」

メル『……あぁ。ここまでの論理的思考力がありながら何でテストはいつもああなんだ、歩美?』

歩美「わ、私だってテストで百点取ったことあるんだから!」

メル『その惚気話は聞き飽きたからもういいよ』

メル『はぁ。いいよ、協力しよう』

歩美「ホント! ありがとうメル!」

メル『ただし、過去には私も同行する。いいな?』

歩美「おっけー、おっけー。全然おっけーだよ」

歩美「早速、明日結に話そうかな♪」



歩美「で、結局こうなるわけか」

結「アハハ、まぁ予想はしてたけどね」

ディアナ「ちょっとお姉さま少しは話を聞いてください!」

ディアナ「こういうのは綿密に計画しないと」

アポロ「わらわはどうせ覚えておけんぞよ、それよりこのきのこ、きのこなのに甘いの!」

栞「…………」

ミネルヴァ『栞、本読んでないで、みんなとおはなししないと!』

月夜「さわがしいのですね。ねぇルナ」

ウルカヌス(以下ウル)『そうだナ、月夜。皆も静かにせぬカ、月夜が困っておル』

ちひろ「なんか腹話術みたいで面白いね、それ。触っていい?」

月夜「や、優しくなら……」

ちひろ「うん、優しくさわるよ」

歩美「四人はともかく、ディアナさんとちひろまで」

天理「わ、私はいいって言ったんだけど」

ディアナ「他の人たちに遅れをとるわけにはいかないので」

アポロ「そんな事いって、ホントは幼い桂木とまた会いたいからじゃろ。ディアナが」

ディアナ「そ、そんな事ありません! おかしなことを言い出さないでください」

アポロ「顔が真っ赤になっておるぞよ! 図星ぞよ!」

ディアナ「アポロ姉さま!」

ちひろ「部室で、話してるからだよ」

歩美「まさか、昼休み部室に来るなんて思わないじゃない」

結「それに、部室の外で聞き耳立ててるだなんて思わなかったし」

ちひろ「壁に耳あり障子に目ありだよ、歩美」

かのん「アポロぉ。あんまり食べると体重が」

アポロ「よく食べないと、大きくなれないのじゃ」

かのん「アポロぉ~」

ちひろ「でも、何時見てもこの入れ替わりは面白いよね」

結「みんな心なしか切り替わるの早くなってきてるよね」

マルス「今じゃ」

結「こんな」

マルス「芸も」

結「出来るんだよ」

ちひろ「……目がまわりそうだね」

歩美「ちゅーもーく!!」

────シーン

歩美「ごほんごほん、えーっとこれからメルが大まかに今回の作戦の注意事項を説明します」

歩美「それじゃあ、メル後よろしく」

メル「任された」

メル「今回、過去に行くにあたって気をつけねばならないこと、それを踏まえてルールを決めたいと思う」

メル「まず、過去にいられるのは半日だけ」

メル「それを過ぎたら自動的に戻ってくるように術を組む」

メル「当たり前だが大きく世界が変わってしまうよなことはしない」

メル「桂木との接触も最小限なもので頼む」

ウル『最小限とは、具体的にどのくらいのことをさすのだ?』

メル「そうだな、まず術等の使用は禁止だ」

メル「子供だから誤魔化せると思って翼などを見せるのも駄目だ」

メル「そうだな、ぶつかる。抱きつく。手をつなぐ。名乗るくらいまでだな」

アポロ「それだけじゃ詰まらんぞよ」

かのん「我侭言っちゃ駄目だよ」


メル「あと、今回は女神も一緒に過去に飛ぶ」

ディアナ「本人、女神のみだと暴走する恐れがありますからね」

マルス、アポロ「「ディアナのことか」」

ディアナ「貴方たちのことです!」

ちひろ「でも、結マルスペアってどっちもかなり強引じゃない?」

結「たしかに、僕自身ショタ桂木君を見て理性を保てる自信が無いよ」

マルス「それ以前に、ちひろ殿には女神がついておらんぞ」

ちひろ「だからさ、私と結は一緒に行くってことでどう?」

結「名案だね! 僕もちょっと一人は心細かったんだ」

メル「まぁ、あとは各々の自己判断に任せるよ」

メル「ここからは歩美に任せよう」

歩美「と言うわけで。以上のことを踏まえて楽しくやりましょうってことで」

歩美「これより、過去に行って桂木を攻略しよう作戦」

歩美「略してプロジェクトKKKを始めたいと思います」

歩美「頑張るぞ~。えいえい」




全員『『おぉぉ~!!』』



今日はここまでです

今のところ、歩美のお話しか考えてないです
こう、歩美の可愛さに当てられて書き始めたので

他のキャラの話をするかは未定ですが
歩美の話は明後日にでも書く予定です

それではお休みなさい

やっべ、ハクア忘れてた

どうしよう

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