サターニャ「今日は!私の!誕生日よ!!」 (25)

ヴィーネ「おめでとう、サターニャ」

ラフィエル「おめでとうございます、サターニャさん!」

サターニャ「ふふふ……この大悪魔サタニキア=マクドウェル様の生誕を祝うがいいわ!」

ヴィーネ「もう、こうやって誕生パーティーを開いてるでしょ?」

ラフィエル「うふふ」

ヴィーネ「飾り付けもしたし、ケーキも用意したし!」

ラフィエル「楽しい一日になりそうですね~!」

ヴィーネ「そうね!」

ヴィーネ「じゃあさっそくサターニャの誕生パーティーを始める……」

ヴィーネ「…………わけだけど……」

ラフィエル「……人数が……」

サターニャ「あれ!?ガヴリールは!?」

ヴィーネ「呼んだはずなんだけど……まだ来てないわね……」

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サターニャ「なんで来ないのよ!」

ラフィエル「きっとド忘れしてしまっているんでしょう」

サターニャ「もういいわ!私が電話する!」ポチポチ

ヴィーネ(えっ、本人が!?)

サターニャ「もしもしガヴリールー!?」キーン

ガヴリール『うっさ!?ちょっ、電話の音量考えろ!』

サターニャ「あんたなんで来ないのよ!」

ガヴリール『何の話だよ』

サターニャ「忘れたの?まったく、仕方ないわね……今日8月15日はなんと!このサタニキア様の生誕祭なのよ!」ババーン

ガヴリール『……お前今ポーズとってるだろ』

サターニャ「なんで知ってるの!?」

ガヴリール『バカだから?』

ガヴリール『で、何?お前の誕生日?』

サターニャ「そうよ!」

ガヴリール『どうでもよすぎて忘れてた』

サターニャ「なっ……!?」

ガヴリール『……それで、私に来いと?』

サターニャ「そりゃそうよ!ライバルとして当然――」

ガヴリール『行くわけないだろ、じゃあな』プツッ

ツー……ツー……

サターニャ「……もう一回かけるわよ!」

ラフィエル「…♪」ニコニコ

ガヴリール「結局無理やり連れてこられた…」

サターニャ「さあガヴリール!存分に私の生誕を祝いなさい!なぁーっはっはっは!」

ガヴリール「はいはいおめでとー、もう帰っていい?」

サターニャ「なんでよ!」

ヴィーネ「じゃあまあ、改めて始めましょうか」

ラフィエル「そうですね。クラッカーあります?」

ヴィーネ「あるわよ、はいラフィ、ガヴ」

ガヴリール「えぇ…私もやるのかよ…」

ヴィーネ「行くわよ!タイミング合わせてね?……サターニャ、」



ガヴリール「おめー」

ヴィーネ「ハッピーバースデー!」

ラフィエル「おめでとうございます♪」
パンッ パンッ


ガヴリール「あれ!?なんだこれ、どうやって鳴らすんだ…!」グイッグイッ

ヴィーネ「貸して?これはこっちを引っ張って…」パンッ

ガヴリール「おー、なるほどー」

サターニャ「ぐっだぐだじゃないの!」

ヴィーネ「じゃあさっそくケーキに…」

ガヴリール「……プレート、『サターニャちゃん誕生日おめでとう』って……子供かよ」

サターニャ「ちゃん!?」

ヴィーネ「ほんとだ、サターニャちゃんになってる……子供の名前だと思われたのかしら、私一人で行ったのに」

ガヴリール「ほう……つまりヴィーネから嫁オーラが出ていたのが原因というわけだな」

ヴィーネ「嫁オーラ!?」

ラフィエル「なるほど、一理ありますね」

ヴィーネ「ないわよ!」

ガヴリール「ヴィーネくらいお世話してくれる嫁なら欲しいかも」

ヴィーネ「ダメ夫すぎるわよ!」

ガヴリール「いや私女!」

ヴィーネ「嫁と嫁の夫婦もおかしいでしょ!」

ガヴリール「いや違う、妻と嫁だ」

ヴィーネ「変わりなくおかしいわよ!」

ガヴリール「にしてもなんで子供だと思われたんだろうな」

ヴィーネ「うーん……あ、性別聞かれた時に女の子って言っちゃったからかも……女性って言えば…」

ラフィエル「……もしかして、猫だと思われたんじゃないですか?名前的に…」

サターニャ「!?」

ガヴリール「それだ!」

サターニャ「ないわよ!」

ヴィーネ「……いや、ありえなくはないわね」

サターニャ「ヴィネットまで!」

ラフィエル「まあでも、サターニャちゃんは3ちゃいですから当然といえば当然…」

ヴィーネ「掘り返すのやめてあげて!?」

サターニャ「何の話?」

ヴィーネ「いいのよ分からなくて…」

サターニャ「そうなの?」

ラフィエル「サターニャさん、次はフリフリの服とランドセルでいきましょう!」グッ

ヴィーネ「やめなさい!」

ガヴリール「もう食べようぜ、腹減った」

ヴィーネ「もう、今日はサターニャが主役なのよ?」

サターニャ「主役…」ピクッ

ラフィエル「そうですね、みんな年に一回主役になれるんですよね」

サターニャ「私はいつでも主役だけど?」

ガヴリール「はいはい、というわけで食べようぜ」

ヴィーネ「どんだけ食べたいのよ……その前にロウソクに火をつけなきゃ」

ラフィエル「……あれ?ロウソクの数が三本…」

サターニャ「えっ!?」

ヴィーネ「歳の数だけ立てるのもいいけど、この方が綺麗かなって…」

ラフィエル「……3さいだからでは」

ヴィーネ「ないわよ!」

サターニャ「だからなんで私が3さいなのよ…」

ヴィーネ「じゃあほらサターニャ!吹き消しちゃって!はやくはやく!」

ラフィエル(誤魔化しましたね)

ガヴリール「そうだぞサターニャ、はよ」

ヴィーネ「あんたは早くケーキ食べたいだけでしょ!」


~~~~~~~~

ラフィエル「キレイに消えましたね~」

サターニャ「ふっ……あまり大悪魔を舐めない方がいいわよ」

ガヴリール「関係ねーだろそれ」

ラフィエル「じゃあほらサターニャさん、ケーキ切ってください」

サターニャ「え?いいけど私が切るの?」

ラフィエル「切っちゃってください♪」

サターニャ「うーん……?」

ラフィエル「あ、では手伝いますよ」ガシッ

サターニャ「持ちにくいんだけど…」

ヴィーネ「ケーキ入刀みたいになってるんだけど!?」


~~~~~~~~

サターニャ「なかなかイケるわね!合格よ!」

ヴィーネ「でしょ?」

ガヴリール「んー」モグモグ

ラフィエル「美味しいです~」

ラフィエル「あ、そうです!誕生日といえばプレゼントですよね!」

サターニャ「プレゼント!?」キラキラ

ヴィーネ「私とラフィからはこれ、後で開けてね」

サターニャ「感謝するわ!」ビリビリ

ヴィーネ「話聞いてた!?もう、プレゼントとか目の前で見られると恥ずかしいんだけど…」

ラフィエル「うふふ……それとですね、タプちゃんからもプレゼントを預かっていまして」

サターニャ「へー……」

サターニャ「……えっ!?タプリス!?」

ガヴリール「何、お前ら仲良くなったの?」

サターニャ「なってないわよ!なんであいつが…」

ラフィエル「タプちゃん優しいですからね~、どうしても外せない用があったようで来れなかったですが…」

ガヴリール「それに比べて……」チラリ

サターニャ「な、何よ!?」

ガヴリール「別にお前のこととは言ってないけど?」

サターニャ「明らかにこっち見てたじゃないの!」

ヴィーネ「ガヴは何かプレゼントないの?」

サターニャ「そうよ!よこしなさいよ!」

ガヴリール「えー……でもなー? それが貰う側の態度かー?」

サターニャ「はぁ!?」

ヴィーネ「ガヴ!」

ラフィエル「……あれ?ガヴちゃん、サターニャさんの誕生日……忘れてたんじゃないんですか?」

ヴィーネ「え?」

サターニャ「そういえばそう言ってたような……」

ガヴリール「……い、いや…それは」

ヴィーネ「なんだ、ちゃんと覚えてたのね」

ラフィエル「ツンデレガヴちゃんかわいいですね~」

ガヴリール「う、うるさい!」カァァァ

サターニャ「何!?プレゼントあるなら早く出しなさいよ!」

ガヴリール「お前はちょっと空気読めバーカ!」

ラフィエル「ガヴちゃんがサターニャさんの誕生日覚えててくれたんですって」

ガヴリール「ちょっ…」

サターニャ「えっ!?覚えて……!?」パァァ

サターニャ「……!」ハッ

サターニャ「そ、そんなの下僕として当然のことよ!でも今回は礼を言ってあげ――」

ガヴリール「誕生日に身体に傷をつけられたいだなんて親不孝なやつだなー…?」ジリジリ

ヴィーネ「ガヴ!」

サターニャ「目が怖い!」

ガヴリール「ったく……で、プレゼントはいるか?」

サターニャ「いるわよ!」

ガヴリール「ほい」ヒョイ

サターニャ「ちょっ、投げないでよ!」パシッ

ガヴリール「ナイスキャッチ」

サターニャ「……何これ、髪留め?」

ガヴリール「ご不満なら返せ」

サターニャ「……ううん、可愛い……あんたらしくない感じで」

ガヴリール「一言余計なんだよお前は!」バシッ

サターニャ「痛っ!」

ラフィエル「ツッコミの叩き方ですね、痛みが小ささにしては良い音が鳴る叩き方です」

ヴィーネ「なんでそんなこと知ってるの?」

ラフィエル「それはもう、色々と調べたことがありまして」

ヴィーネ「何になりたいのよあなた…」

ラフィエル「ヴィーネさんもツッコミなら研究した方がいいですよ?」

ヴィーネ「……いや、ラフィはツッコミじゃないでしょ!」

ガヴリール「突っ込むとこそこかよ」

ヴィーネ「さてと……プレゼントも渡したし、あと何かやってないことは……歌?」

ガヴリール「なんだよ歌って…」

ヴィーネ「あるじゃない、誕生日の」

ラフィエル「ですがそれは火を吹き消す前に歌うものでは?」

サターニャ「いいじゃない細かいことは!」

ラフィエル「ではここはガヴちゃんに歌ってもらいましょう」

ガヴリール「は!?全員で歌うだろ普通!」

ヴィーネ「いいじゃない、ガヴ歌うまいし」

ガヴリール「1人で歌う歌じゃないからあれ!」

サターニャ「ほら、マイク持って!」

ガヴリール「キュウリだろ!わざわざ冷蔵庫から出してきたのか!?」

サターニャ「ほら、早く!」パンパン

ガヴリール「…………たんじょうび、あなた~……♪」

サターニャ「なんで英語で歌わないのよ!」

ガヴリール「英語分からないかと思って」

サターニャ「それくらい分かるわよ!」

ラフィエル「そういえば熱湯風呂がまだですよね?」

ヴィーネ「やらないわよ」


~~~~

~~~~~~~~

ヴィーネ「じゃあそろそろお開きにしましょうか」

ラフィエル「楽しかったですね~……ね?ガヴちゃん」

ガヴリール「私に振るなよ…」

ヴィーネ「前々からプレゼントも用意してたのに、素直じゃないの」

ガヴリール「もういいだろその話!」

サターニャ「なんで覚えてたのよ、あんまり言った覚えないんだけど」

ガヴリール「…………それはその、なんつーか……ほら、お前みたいな奴でも一応、友達だからな」

サターニャ「……ふっ、どういう意味よ」

ガヴリール「……そのまんまの意味だよ」

ガヴリール「…………」

ガヴリール「…………」

ガヴリール「…………あの、どうして誰も喋らないんですかね?」

ヴィーネ「いやあ…」

ラフィエル「私達お邪魔かな、と思いまして…」

ガヴリール「お前らマジでそういうのやめろ!おいサターニャ、お前もなんとか言え!」

サターニャ「サタニキア生誕祭は幕を閉じる――しかし暗黒の支配はまだまだ――」

ガヴリール「やっぱお前喋んな」

サターニャ「なんでよ!」

サターニャ「いい!? 私は――」

ピンポーン


ガヴリール「……え?」

ヴィーネ「また魔界通販で何か頼んだの?」

サターニャ「今日送られてくる予定はないわよ?誰かしら……」スタスタ

ラフィエル「うふふ…♪」ニコニコ

ヴィーネ「ラフィ、何か知ってるの?」

ラフィエル「はい、それはですね――」

サターニャ「はーい…?」ガチャ


タプリス「で、出ましたね胡桃沢先輩!」

サターニャ「タプリス!?出たっていうかあんたが来たんでしょ!」

タプリス「白羽先輩に呼ばれまして…」

サターニャ「あいつ……まあいいわ、上がって」

タプリス「へ? …は、はい、お邪魔します」

サターニャ「今日は気分がいいからね、寛大な大悪魔に感謝しなさい」スタスタ

タプリス「むむ……ですが天真先輩は必ず…!」

タプリス「……あ、そういえば、その、あのですね…」

サターニャ「何よ?」

タプリス「……天真先輩の写真をいただけたり…しませんかね……?」

サターニャ「あんたね…」

ガヴリール「あれ?タプリスじゃん」

タプリス「わぁっ!?て、天真先輩!? いや別に何も話してないですよ!?や、やだなあ先輩ったら!」

ガヴリール「一人で何言ってんだ?」

ヴィーネ「タプちゃん! ケーキ残っててよかったわ、食べるわよね?」

タプリス「は、はい!いただきます!」

ラフィエル「誕生日会はまだまだ続きそうですね~」

ガヴリール「騒がしいやつら…」

ヴィーネ「ちょっと待ってね、その前にお皿洗うから」

タプリス「手伝いますよ!」

ヴィーネ「ふふ、ありがと……ほんと、そこで寝転がってる天使にも見習ってほしいわ」

ガヴリール「なんか言った?」

ヴィーネ「ええ、言ったわよ?」

ガヴリール「そこは否定するとこだろ」

ヴィーネ「だってほんとに思ってることだし」

ガヴリール「あーはいはい分かったよ、やるから貸せ」

ヴィーネ「えっ!?」

ガヴリール「……やれって言われてやったら驚愕される私の気持ちを考えろ」

ヴィーネ「だ、だって…」

ガヴリール「今日は気分がいいから特別だよ」

ヴィーネ「……そう、じゃあささっと終わらせちゃいましょうか♪」

タプリス「はい!」

「もっと丁寧にやりなさいよ!」

「ご、ごめんなさい…!」

「いや、あなたのことじゃなくて…」


ワイワイ ガヤガヤ


サターニャ「………ふふっ」

ラフィエル「サターニャさん、今日は楽しかったですね」

サターニャ「……そうね」

サターニャ「…………あの」

ラフィエル「どうしました?」

サターニャ「あんたもその、そういうことで知ってたの?誕生日……」

ラフィエル「いえ、サターニャさんの家のカレンダーに書いてあったので♪」

サターニャ「ふーん………って、え!?あんたまた勝手に入ってきてたの!?」

ラフィエル「ええ、週に二回くらいは」

サターニャ「どんだけ入ってきてんのよ!しかも何もせずに出ていくって余計怖いわよ!」

ラフィエル「主に日記を見るためですので」

サターニャ「ちょっ……あれ見たの!?」

ラフィエル「ええ、なかなかに…………なかなかな内容でしたね~」ニコニコ

サターニャ「絶対喋ったらダメよ!?喋ったらあんたの家にお急ぎ便でカエル100匹送るからね!」

ラフィエル「生き物を配送って……」

ラフィエル「話しませんよ、それよりですね」

サターニャ「……それより、何?」

ラフィエル「サターニャさんだって、カレンダーに私達の誕生日書いてるじゃないですか♪」

サターニャ「どこまで見てんのよー!!あーもうっ!今度ラフィエルの家にも忍び込んで弱みを握ってやるんだから!」

ラフィエル「では今度の日曜日でいかがでしょう?」

サターニャ「なんで遊ぶ約束みたいになってるのよ!」

ラフィエル「うふふ……こうやってお話するのも楽しいんですよね?」

サターニャ「え?いやいや…」

ラフィエル「今日だって、あれこれ言いつつもずっと楽しそうにしてたじゃないですか♪」

サターニャ「……それはまあ、楽しかった……けど……」

サターニャ「あ、あんまりガヴリールとかに言っちゃダメよ?それに――」

ラフィエル「ガヴちゃん!皆さん!サターニャさんがですねー!」

サターニャ「言ったそばからやめなさいよーーっ!!」


おわり

見てくれた方いたらありがとうございました
サターニャちゃん誕生日おめでとう

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