とある×アマガミ 純一「学園都市都市にご招待かぁ」 (71)


純一「商店街の福引きで当たってしまったぞ……」

純一「招待券は5枚」

純一「1枚は僕の分だから残り4枚…」

純一「誰を誘おうかなぁ…」


純一「よし。>>2>>3>>5>>6を誘おう!」



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ちんちん

須賀京太郎

西條拓巳

スカサハ師匠


【あの髪型がちんちんを彷彿とさせる薫を誘ってみよう!】

純一「おーい、薫」

棚町「なんかスゴく失礼な視線を感じたんだけど」

純一「え!?な、なわけないだろー…。そんなことよりさ、一緒に学園都市に行ってみないか??福引きで招待券が当たったんだよ」

棚町「ふっ!2人で!?」

純一「え?いや、あと3枚残ってるから誰かしら誘おうと思ってるけど」

棚町「……なぁんだ…」

純一「薫?」

棚町「ああ!いやいや何でもない!何でもない!」

棚町「学園都市ね!行く行く!面白そうじゃないっ」

純一「おお。そうか。じゃあ予定はまた今度伝えるから」

棚町「はーい」



純一「次は誰を誘おうかなー……」

純一「あっ」

純一 (ちょうどいいところに、>>11が来たぞ!)

須賀京太郎様


純一「おいいいい!須賀京太郎様しつこすぎなんですけどー!!おとなしく麻雀してろよ!」

棚町「ちょ、純一どうしたの?」

純一「いや何でもない……」

棚町「誰か誘いに行くんでしょ?なら早く……」

純一「いや」

棚町「え?」


純一「2人で行くか。学園都市には」


棚町「えぇ!!いいの!?」

純一「色々あってな……」

純一「ていうか、僕と2人きりじゃつまらないと思うんだけど…」

棚町「オールオッケーよ!気にしな~い!」

純一「薫がいいなら。いいんだけどさ」


【今日は薫と一緒に学園都市へ行く日だ!】

ーーーー橘宅。

純一「学園都市なんだから学生服の方がいいかなぁ」

純一 (私服選ぶのめんどくさいし、学生服でいっか)

美也「ちょ!ちょ!にぃに!?」

純一「ん?どうしたんだよ。美也」

美也「今日学校お休みだよ?にぃに……暑さで頭がおかしくなったんじゃ……」

純一「違う!今日は学園都市に行くんだよ」

美也「はい?にぃにみたいな凡人が行く意味もお金もないでしょー?」

純一「ところがどっこい!招待券がある」

美也「ええ!?」

純一「商店街の福引きで当たったんだよ」

美也「みゃーも行きたい!」

純一「すまん。残りの招待券はメルカリで売った」

美也「にぃにのヴァカーっ!!!」

ザクッ!ザクッ!!



ーーーーバス停。

純一「薫ぅー」

棚町「やっと来たわね」

棚町「って、どうしたのその傷?」

純一「ちょっと美也に……。ってどうしたはこっちのセリフだ!」

棚町「え?」

純一「なんで中学のセーラー服着てるんだよ……」

棚町「学園都市だから制服がいいかなって」

純一「それは分かるよ?僕も制服着てきたし。でも高校の制服でいいだろ」

棚町「セーラー服の方が面白いじゃない」

棚町「それにコレを着る機会なんて滅多にないんだからさ」

純一「いやそうだけど……」


棚町「し・か・も。なかなか似合ってるでしょ?」

純一「た、確かに……」

純一 (中学生の頃より大人びてるから、妙に色気があるというか……。スカートの丈も短いし……)

純一「でも胸の辺りは、中学のときみた景色と同じだな」

棚町「あら?美也ちゃんの次はアタシにお仕置きされたいみたいね。変態君」

純一「勘弁してください」


ーーーーバス。

棚町「あっ。見えてきたわよ!学園都市!」

純一「本当だ。すごいなー、あそこだけ未来みたいだ」

棚町「このバスに乗ってる人全員、学園都市に招待されたのかしら」

純一「そうじゃないか?まぁ招待っていってもツアーみたいなものだろ」


ガイド「はい。皆さん。そろそろ学園都市に到着します、とミサカはマイクを使って報告します」

ガイド「学園都市ではまず能力開発体験を行いますが、希望者様のみとなっております。失敗のリスクもございますのでご了承ください、とミサカは懇切丁寧に説明をします」


棚町「はいはーい!!ならアタシたち2人が希望しまーす!」

純一「お、おい!薫!?」


ガイド「了解しました、とミサカはフライング気味の希望に対応します」



ーーーー学園都市。研究施設。

純一 (結局。薫にのせられて能力開発を受けることになってしまった……)

純一 (なんか責任は負いませんよみたいな契約書も書かされたし、心配だ……)

研究員「それでは能力の開発します」

純一「は…はいっ……」

ピッピッピッ。

純一「ぬぅわあああああああ!!」


純一「はぁ…はぁ……」

ガイド「お疲れさまです、とミサカはお客様が死ななかったことに安心します」

純一「あれ……?薫は……?」

ガイド「お連れ様なら今、能力について説明を受けている最中ですよ、とミサカは自分の能力を見せつけます」

ビリビリ

純一「おおっ。スゴい…。手から電気が…!!」

ガイド「お客様の能力開発はどのような能力で?とミサカはどうせ貧弱な能力だろうと予測して質問します」

純一「僕の能力は……」

純一「>>25だよ(能力名とどんな能力か)」


純一「五感強化、五感のウチ1つを飛躍的に上げる能力だよ」

ガイド「便利そうな能力ですね。戦い向きではありませんけれど、とミサカは哀れみの目を向けます」

純一「いや別に戦うつもりなんてないですから。哀れまないでくださいよ」

ガイド「なるほど」


棚町「おーい。お待たせー!」

純一「おっ、きたか」


ガイド「これにて能力開発体験、見学は終了です、とミサカはガイドとして皆様にお知らせします」

ガイド「次は研究施設から出て、自由行動となります。お食事やお買い物などをお楽しみください、とミサカは経済効果に期待します」


ーーーー学園都市。

ガイド「自由時間は今から3時間後の15時までです。それまでにこのバスへご乗車していてください。おいていかれたら大変ですからね、とミサカは釘を刺します」


純一「どこ行きたい?お昼だしご飯食べにいくか?」

棚町「さっきガイドさんと随分楽しそうに話してたじゃない。なに?タイプなの?」

純一「え?いや確かに可愛らしい子だけど、僕はもっとセクシーな女性がタイプだ」

棚町「ふふっ。なにそれ、やっぱ相変わらずねぇ。アンタは」

純一「能力のこと聞かれたから答えただけだよ」

棚町「どんな能力だったの?」

純一「五感のどれか1つを強化する能力だよ」

棚町「うっわ。地味」

純一「ええ!?僕はこの能力気に入ってるんだけどなぁ……」

純一「こうして嗅覚を強化すれば……」クンクン

純一「薫のあま~いシャンプーのにおいや、柔軟剤のさわやかな香りも、事細かにかぎ分けられるんだ!」

棚町「ただの変態じゃない!?」


ーーーーファミレス。

棚町「学園都市といっても、ファミレスは普通なのね」

純一「まぁ。ロボットとかが働いてたりしても落ち着かないし…」

棚町「あははっ。確かにそうね」

純一「ところで薫はどんな能力なんだ??」

棚町「んー?アタシの能力?」

棚町「>>29よ!(能力名とどんな能力か)」

自家発電…どんな機械でも触れるだけで動かせるたくさんの電気を作れる能力


棚町「自家発電よ!」ビリビリ

純一「ん?あのガイドさんと同じ能力じゃないか?」

棚町「そうなの?アタシのは何でも機械と組み合わせるのがいいらしいの」

棚町「こうやって放てる電気は微量らしいし」

棚町「ほれ。ケータイかしてみなさいよ」

純一「いいけど……。壊すなよ」

棚町「壊さないわよ!」

棚町「ふーん。充電の残りは52%か」ビリッ

棚町「はい。返すわ」

純一「あ、ああ……。って!あれ!?100%になってる!!」

棚町「歩く充電娘とでも呼んで頂戴」

純一「うわー!信じられないくらい便利だな…」


「はぁ!?何でハンバーグが品切れなのよ!?」

店員「す、すみません……」


純一「なんだ……?」

棚町「どこのファミレスにも迷惑なお客はつきものね。品切れの事は入り口の貼り紙に書いてあったじゃない」


「はぁあん?すいませんすいませんって……。私をバカにしてる訳よ!」


棚町「ダメだ。アタシちょっと言ってくる……」

純一「お、おい薫!」


棚町「ちょっと!アンタ!!」

フレンダ「ああん?部外者が口だしてくんなっつの!」

棚町「アンタがうるさいからこっちは迷惑してんのよ!ハンバーグがないのは入り口に書いてあったでしょ?」

棚町「アンタら2人もよ!友達かなにかなら、こいつの暴挙を止めなさいよ!」


絹旗「フレンダのわがままは超よくあることですし、とめる意味は超ないかと」

滝壺「フレンダのハンバーグを食べたい気持ちは分かる。そんなフレンダを私は応援してる」

フレンダ「結局ハンバーグがないのが悪い訳よ!」

棚町「あんたらねぇ……!?」


純一「おい、薫!」

麦野「フレンダぁ!!!」


純一「ひぃ!」

フレンダ「わわっ!」

麦野「……ん?」

麦野「これは運がいいわねぇ……」

フレンダ「え?」


麦野「悪かったわ。ウチのが迷惑かけたみたいで」

棚町「分かってくれるならいいけど…」


麦野「それじゃあ、あんたたち仕事よ」


滝壺「分かった」

絹旗「超了解です」

フレンダ「えっまだお昼ご飯食べてないんだけど……」

麦野「……」ガシッ

フレンダ「わー!耳引っ張らないでー!」

タッタッタッタッ


純一「な、なんだったんだ……」


ーーーー学園都市。広場。

棚町「なんなのよ!もー!」

純一「解決したんだからいいだろ?」

棚町「まぁそうだけど…」

純一「じゃあ次はデパートにでもいくか。オシャレな服たくさんあるかもしれないぞ」

棚町「うん。そうね」

ビュッン!!  ズガンッ!!

棚町「!?」

純一 (なっ何だ!?光線が地面をえぐりとったぞ!!?)


滝壺「見つけた」

麦野「いやー。本当ラッキーよねぇ?まさか仕事のターゲットに偶然出会える、な・ん・て」

絹旗「あなた達にとっては超アンラッキーですけどね」

フレンダ「食べ物の恨みは怖いって訳よ」


純一「なっ!?なんなんですか!?あなた達は!?」

麦野「あー。大丈夫、大丈夫。用があるのは後ろの子だからさ」

棚町「え……?」

絹旗「そりゃあ。研究所として、いくらでも電気を生み出し続ける能力は超魅力的ですからね」

フレンダ「学園都市の人間じゃないから、失踪してもそこまで問題にならない訳よ」

滝壺「ツアー自体がそういう目的。あの研究施設の計画だった」


純一 (あの研究施設って……僕らが能力開発をした……?)


麦野「ってことで悪いけど、あんたには研究所の永久電池になってもらうよ…」


純一「薫!!逃げよう!」

棚町「えっ!」

純一「早く!!」ギュッ!

棚町「手……!?」


麦野「逃がすかよぉ!?」ビュン!!ビュッン!!


ズガンッ!! ズガンッ!!

純一「ひいぃぃ!あっぶなぁ!」

棚町「純一!あの自販機の裏に行って!」

純一「この光線は自販機なんか、簡単に貫くんじゃないか!?」

棚町「いいからっ!!」


ザザッ!!


純一「来たぞ!」

棚町「よし!」

棚町「この自販機に触って……」ビリリリッ!!

棚町「離れるわよ!!」

純一「あ、ああ!」


自販機 ガガガッ! ボフンッ!!!!


純一「なるほど!自販機を爆発させれば目眩ましに……!ってなんで爆発?」



絹旗「許容範囲以上の電気を流し込む、しかもその何十倍もの超異常なほどの電気を」

麦野「ま、爆発もするわねぇ~」

フレンダ「でも結局、素人の悪足掻きって訳よ!」

麦野「滝壺」

滝壺「あっちだよ」サッ

麦野「ばーん」ビュッン!!


棚町「このまま走れば逃げれるわね!」

純一「ああ!」

棚町「逃げ切ったらとりあえず、警察とかに……」

ビュッン!! 純一「!!」

純一「薫危ない!!」

棚町「え?」

ドッ!

純一「……がはっ!!」ズガンッ!!

ズザーッ!

純一「うぅ……」

純一 (直撃……だ…よ………)

棚町「純一!!純一!?」

純一 (薫の声が……だん…だん……遠く…に……)

棚町「死……ん…じゃ……!!」

棚町「…!……!!……!!」

「…………………………」


ーーーー。

純一「うぅ……」

純一 (夕方か……?)

純一「まずい!集合時間!!」

純一「じゃない!薫!!」

純一「うぅ…」

純一 (そうか…光線が肩に当たって……。痛みからして腕が吹っ飛んでると思ったけど、火傷くらいですんでる…)

純一 (まぁ薫の誘拐が目的みたいだったし、殺しちゃダメだもんな)


純一 (とりあえず嗅覚を強化して薫を追わなきゃ……!)

タッタッタッ


純一 (この方向……。あの研究施設に薫はいる…)

純一 (けど行ってどうするんだ?)

純一 (僕に薫を助け出せるほどの力があるのか?)

純一「あ!」

純一 (あの子は、バスのガイドさん……!電気を操れるみたいだったし僕だけで行くよりはマシなハズだ)

純一 (でも、もしあのガイドさんも、あの研究施設側の人間だったら……?)

純一「……うぅ~!」

純一 (悩んでても仕方ないんだ!どっちにしろ、頼れるのは、あのガイドさんしかいない。それにとても悪い人には思えないよ……!)

純一「あのすみませんっ!!」


美琴「ん?なによ?」

純一「あれ?」

純一 (心なしか雰囲気が違う……?オンオフが激しいのかな…?でも間違いなくあのガイドさんだし……)

美琴「ちょっとぉ?」

純一「すみません!友達が拐われちゃって助けて欲しいんですけど!!」

美琴「え?」

純一「あなたは電気を操れるんですよね。僕の能力じゃとても助け出せそうになくて……。少しでもいいんです協力してくれませんか!?」

美琴 (私が第3位だから頼ってきてるの?)

美琴「まぁ別に暇だし構わないけど…」

純一「ありがとうございますっ!」


美琴「その友達とやらの居場所は分かるの?」

純一「はい!たぶん昼間、僕らが行った研究所にいます」

美琴「それがあんたの能力?」

純一「え?そうですけど……?」

純一 (前に説明したよね?)

「あらお客様。こんなところにいらっしゃったのですか、とミサカはもう行ってしまったバスを惜しみます」

純一「え、ええっ!?」

美琴「あんた、またこんなとこでウロウロして……」

ミサカ「今から帰宅するところです、とミサカはお姉様を安心させます」

純一「お、お姉様……?」


ーーーー。

純一「つ、つまり2人は双子なんですか?」

美琴「まぁそう言うことにしておいて」

純一「?」

美琴「て言うか、敬語やめない?あんた年上でしょ?」

純一「え?高2ですけど…」

ミサカ「年上ですね」

美琴「決まりね。私も気とかあんまり使いたくないし」

純一「わ、分かったよ」

ミサカ「ところでどうしたのですか?何かあったのですか?とミサカはかねてからいだいていた疑問をなげかけます」

純一「それが……」


ーーーー。

ミサカ「そんなことがあったとは……とミサカは衝撃の事実に驚愕します」

純一「やっぱり知らなかったんだね」

美琴「一応、ジャッチメントとアンチスキルには連絡したし……即解決だとは思うんだけど…」

美琴「そうだ。黒子が来る前に……」

ミサカ「……?」

美琴「このお面つけてなさいっ」

純一「カエルのお面?」

美琴「説明とか色々面倒だし、アイツにセクハラされたくないでしょ?」

純一「せ!?」(セクハラ……!?)

ミサカ「別にお姉様がしろというのなら、お面くらいつけますけど……、とミサカはお姉様がなぜこんな小学生でも買わないようなセンスのないお面を持っていたのかと絶望します」

美琴「うっさい!!」


シュバッ!!

黒子「お姉様あぁ~ん!」

美琴「くっつくんじゃないわよ!」ガッ

黒子「あ~ん、よろしいではないですか~」

純一 (て、テレポート!?瞬間移動か…?)

純一「え、えっと……あなたは……?」

黒子「ジャッチメントですの」

黒子「……といいたいところですが、なぜかジャッチメント及びアンチスキルには、今件での出動許可がおりませんでした」

美琴「人一人が誘拐されてるのに……?」

黒子「……はい。ですから今回黒子はジャッチメントとしてではなく、お姉様の友人としてここに来ましたの」

美琴 (となると……学園都市の闇が。暗部が、関わってるかもしれない…?)

黒子「この方たちはどなたですの?」

美琴「えっとこっちのお面つけてる子は……えと、、エルカよ」

ミサカ「どうも。エルカと申します、とエルカはカエルを並び替えただけという、短絡的な名付け親に憤怒します」

黒子「?」

美琴「そ、そうよネ~。カエルを元にして名付けるなんてアンタの親、ひっどいわよねぇ?」

ミサカ「全くです」

黒子「なんだか体つきがお姉様とにているようなぁ……」

美琴「ジロジロみるなっての!」

黒子「そちらの殿方は?」

美琴「そう言えば自己紹介してなかったわね」

純一「た、橘純一だよ」

美琴「御坂美琴よ」

黒子「白井黒子ですの」


美琴「ところで純一の友達を誘拐したのはどんな奴らだった?」

純一「えっと……。ビーム?みたいな光線で攻撃してきて……」

純一「あと目眩ましをしたのに、きかなかった」

美琴「…………」

美琴「厄介なことになってきたかもね」


ーーーー研究施設。

所長「見てくれたまえよ。この装置を」

棚町「こんなバカでかい装置、意識しなくても目にはいるわよ…!」

絹旗「暴れないでください。超迷惑です」グイッ

棚町「うぐっ、痛たっ……」

所長「これはね薫くん。学園都市中の電線につながっている。私の研究の1つだよ、学園都市全ての電力をコレひとつでまかなうと言うね」

棚町「はぁ?」

所長「もう経路は作った。あとは流すエネルギーだけだ」

棚町「……」

所長「いやぁ。驚いたよ。そういう能力の開発を試みていたとはいえ、まさか初回で、しかもこんなピンポイントな能力……」

棚町「だったらそのときこうすればよかったじゃない!こいつらのせいで純一は……!」

フレンダ「はぁ?んなことしたら、この研究所が犯人ってすぐばれるの。だから私たちに仕事の依頼をした訳よ」

所長「ま、そういうことだ」

所長「それじゃあ早速明日から電気の供給を頼むよ。今日は地下室で休みたまえ」

棚町「誰があんたのいいなりなんか……!」

所長「ならその純一くんとやらを人質にとるだけだが?無駄な手間はとらせないでくれるかな」

棚町「うぅ……!!」


研究員「所長!大変です!」

フレンダ「ん?」

麦野「……」

所長「なんだね。どうしたのかね」

研究員「正面入り口から何者かが…!」

フレンダ「どーせあの軟弱そうな男でしょ?なら私が……」

研究員「いえ、入り口にきたのは少女でしたよ?」

麦野「映像があるなら見せてもらえる?」

研究員「は、はい!」


ーーーー正面入り口。


麦野「まさかこんなところで、また会うとはねぇ」

麦野「……第3位」

美琴「できれば会いたくなかったけどね」

麦野「テメェが囮なのは百も承知だけど、いいわよ。他に仲間もいるし、のってあげるわ。その作戦に」

美琴「そりゃどーも」

麦野「んじゃあ第2回戦の始まりだあっ!!」


ーーーー研究所内。

黒子「お姉様が時間を稼いでくれてるあいだに、あなたのお友達を見つけますわよ」

純一「はいっ!」

ミサカ「了解です」


手下「侵入者だ!捕まえろー!」ゾロゾロ


黒子「そこら中に監視カメラがありますわね……」

純一「人が集まってくる……!」

黒子「ここは私が引き受けます!お2人は、そちらの通路から抜けてください」


純一「気をつけて!」


黒子「一般人に心配されるほど……」

手下「うおおおお!!」

黒子「ふっ」ガッ

手下「ぐはっ!」ドッ!

黒子「か弱くないのですのよ、私」


純一「す、すごい……」


ーーーー。

純一「薫!」ガチャッ

ミサカ「カオルさーん」ガチャッ

純一「どこにいるんだ……」ガチャッ

純一「こ、この部屋は!?」

ミサカ「武器庫……ですかねと、ミサカは施錠もされていないセキュリティの低さに落胆します」

ミサカ「一応持っていったらどうです。ハンドガンなら使い勝手も良いですし、これから役に立つかもしれません、とミサカは哀れみの目を再び向けます」

純一「そ、そうだね……。僕の能力は戦い向きじゃないし……」

純一 (戦うつもりなかったんだけどなぁ……)


ミサカ「て言うか、能力使えばいいじゃないですか」

純一「あっ!!」


純一「この辺りにはカメラ無いみたいだね」

ミサカ「……!」

フレンダ「ここから先はいかせない訳よ!」

純一「なっ!?」

ミサカ「ここはミサカに任せて先に行ってください、と少年漫画バリの頼もしさを見せつけます」

純一「え!大丈夫なの!?」

ミサカ「時間がもったいないです。行ってください」

純一「う、うん……!」

フレンダ「あ!待ちなさいよ!」

ミサカ「やらせませんっ」ビリィッ!!

フレンダ「あぶね!」

フレンダ「ま、まあいい訳よ…。結局、絹旗がいるんだから……」


ーーーー。

純一「この大きな扉の向こうに……」

ガララ……

純一 (なんだこの広い部屋は……)

絹旗「来ましたね」

純一「……!」

絹旗「さて。この超短時間でここまで来たと言うことは……やはり探知系の能力ですかね」

純一「……」

絹旗「まぁ。その右手に持っている銃をみれば、戦闘向きの能力じゃないことは超確かです」

純一「……こうするしか…」

ガチャリ

純一「ない……!」バンッバンッ

純一 (電灯に向かって弾を撃ったぞ……。この部屋の明かりがなくなれば戦わずに済むかもしれない……!)

カンッカンッ

絹旗「超残念。この部屋の電気が消えれば暗闇に乗じて私を回避できると思ったのでしょうが……。あなたの能力は大体予想できていたんですよ?相手の視界を奪うことは探知系能力者の超セオリーです。それを対策するのは超当然のこと」

絹旗「一応、懐中電灯も持ってきてますし」

純一 (だ、ダメだ……。経験値が違いすぎる……!)


純一 (ていうか戦う必要なんてないんじゃないのか……?)

純一 (向こうの扉を開いて逃げちゃえば……)

純一「よし!」バッ!

タッタッタッタッタッッ!!

純一「……!」ガチャッ!! ガチャッ!!

純一「え……。まさか……」

絹旗「超当たり前じゃないですか。鍵かかってますよ」

純一「うわぁああああ!」

純一 (お、終わった……。打つ手なしだ……。なにかないのか……)

純一「いや……!」

純一 (あの1週間前の会話に……!ヒントがあるぞ……!!)


ーーーー1週間前。

純一「なんだこれは!?なんだこれはぁ!?」

美也「何って写真だけどー?紗江ちゃんとプールに行ったときのね」

純一「頂戴!!くださいっ!」

美也「だめ。にぃに、如何わしいことに利用するにきまってるもん」

純一「愛でるだけだって!」

美也「それが如何わしいって言ってるのぉー!!」

純一「んだとぅ!?」


ポコポコポコポコ


純一「まっ、待って待って!やめよう!こんな無益な戦いは……!!」

美也「ふぅううっ!!」

純一「OK。OK。こうしよう」

純一「まんま肉まん3つと、その写真を交換だ」

美也「うぅ……!」

純一「5つ!!」

美也「手を打とう!!」


純一「戦う必要なんて……。争う必要なんて…………ない」

絹旗「……は?」

純一「仕事って言ってたよね」

絹旗「はぁ」

純一「ならその報酬の2倍は出す!」

絹旗「はぁ!?あなたみたいな人が払える額だとは超思えないんですけど」

純一「払えるよ……。余った招待券をオークションにだしたんだ……。しかも能力開発まで受けられるんだから、下手な海外旅行券より高い値がついたよ」

純一 (その学園都市招待券は罠だったわけだけど……そんなこと気にしてられない。お金が必要ならどんな手を使っても……)

絹旗「いくらだせるんですか?」

純一「えっと……元からある僕の貯金を合わせれば……80万円は…」

絹旗「超足りませんね。頭金にもなりません」

純一「そんなぁ!?」


絹旗「でも…。悪い話じゃありません」

純一「じゃあっ!?」

絹旗「それにあなたの探知能力、詳しくは分かりませんが、超使えそうです」

絹旗「もしかすると滝壺の超無理な能力使用が軽減できるかも」

絹旗「超足りないぶんは体で、ということで」

純一「あ、ありがとう!!」

絹旗「でもこの扉を通すことはできません。この仕事、信頼は超大事ですからね」

純一「えぇっ!?」

絹旗「別の通路がありますので超安心を、この部屋の下の階からいけるみたいですよ。さっき研究員達が話してるのを超こっそり聞きました」

絹旗「私たちにも超秘密にしていたくらいですから、警備は超厳重だと思われます。でもま私の相手をするよりは超楽でしょう」

純一「分かったよ……。ありがとう!」

絹旗「では3日後にまた学園都市の招待券送りますんで、ちゃんとした超合法的なね」

純一「うん!」

絹旗「あとここであったことは超内緒ですよー……」


絹旗「はぁ……」

絹旗「こんなことバレたら麦野に超殺されますよ……」

絹旗「なんで私あんな提案を飲み込んだのだろう……」

絹旗「もちろん滝壺の負担を減らしたいのもありますが……」

絹旗「あの人の真っ直ぐな瞳に魅せられた……?」

絹旗「いやいや、超ありえませんって!好きとかじゃないですし!だとしても異性としてではなく男としてですし!」

絹旗「違う!」

絹旗「ぬぁああああああああ!!超違いますよ!」


ーーーー。

純一 (うわっ……。あの子の言った通りだたくさんの警備員達がいる……)

純一 (でも…) チラッ

純一 (やっぱり、大きな蛍光灯が2つだけしかないし、なんの保護もされてない!)

純一「それなら…」ガチャリ

純一「くっ!」バンッバンッ


「なんだ!?銃声か!?」

「くそっ!電気を消された!」


純一 (これで……聴覚を強化すればきっと……)


純一「……!!」

純一 (すごいぞ!音の反響でものの位置がハッキリ分かる……。見えてないのに、みえる!!)

タッタッタッタッタッ

>>1ってもしかして昔も結構アマガミSS書いてたりした?


ーーーー隔離部屋。

棚町「もう…何なのよ……」

棚町「せっかくあいつと……」

棚町「純一と……」

ガキンッ!!

棚町「!?」

棚町 (なっ、何!?)

ガチャッ!!

純一「薫!!」

棚町「!!」

純一「よかった無事だったの……」

純一「……かっ!?」

ギュッ!!

純一「ちょ!?薫!?いきなり抱きついて……!?」

棚町「純一こそ無事だったの!?」

純一 (薫……?震えてる……。そうだよ。知らない場所で、知らない人に拐われて、怖くないハズがないんだ。薫だって普通の……)

純一「ああ。大丈夫だよ。早く帰ろう」

ギュッ

棚町「うん……うん……!」


シュバッ

黒子「あの研究員によれば、ここに……」

純一「あっ……」

棚町「えっ!」

黒子「あらあら……。私、邪魔でしたわね」ニヤニヤ

純一「そ、そんなことないよ!?な、なぁ?薫!?」

棚町「う、うんうん!!」

黒子「そうですね。続きはもっと落ち着いた場所で、ですわ」

純一「///////」
棚町「///////」


ーーーー学園都市広場。

黒子「ふぅ……。流石に皆さまをここまで連れ出すのは骨が折れましたわね……」

美琴「はぁはぁ……危なかったわ。色々と」

ミサカ「時間稼ぎで精一杯でした、とミサじゃねえや。エルカはどれだけ大変だったかをアピールします」

棚町「こ、この人たちは……?」

純一「薫を助け出すために僕が頼ったんだ……。情けないけど僕だけじゃどうしようもできなかったから……」

棚町「そ、そう……。みなさんありがとうございます」

純一 (こうやって薫が素直に頭を下げるところって……なんだか新鮮だよなぁ)


ミサカ「……!」

ミサカ「夜明け。ですね、とエルカはロマンチックなシチュエーションをアピールします」

棚町「それと純一……」

純一「……?」

棚町「あんたもありがと」ニコッ

純一「!」

純一「うん……!」


黒子「一件落着ですわね」

美琴「ええ」


棚町「それにしても、純一がよくもこうも積極的に助けを求めたわね……。あんたそういうタイプじゃないと思ってたわ」

純一「薫だったからだよ」

棚町「え?」

純一「薫だったから、必死になったし、あれこれ構わず行動したし、みんなを巻き込んだ……」

純一「それが正しかったのかは分からない。もしかしたら取り返しのつかないことにもなってたかもしれないけど……」

純一「それでもお前を助けるためだったら僕は……何でもしちゃってたとおもう」

棚町「それは……私があんたの悪友だから?」

純一「ううん」

棚町「……?」

純一「僕が薫のことを超大好きだから」

棚町「はっ!はぁ!?」

純一「この一件で気づいたよ。僕、薫のことが大好きだ」

純一「気を使わなくていい、断ってくれても構わない」

純一「僕と付き合ってくれますか……?」

棚町「!!!」


美琴「っ!!//////」

黒子「あらまっ!」

ミサカ「ポカーン」


棚町「断るわけないでしょ!このバカ!」

ガシッ

純一「……!?」

棚町「んっ」チュ

純一「んん!?」


ミサカ「お姉様もあれくらい積極的になればよろしいのに、とエルカはありがたいアドバイスを授けます」

美琴「なっ!?だっ誰に積極的になれって言うのよ!?」

ミサカ「えぇ~」ニヘラー

黒子「ではお姉様!私達もあついキッスをぉ!!」ガッ

美琴「ちょ離れなさい!!」


美琴「もー!あんたたちはー!!」


ーーーー数日後。

美也「あれにぃに?おでかけ?」

純一「まぁな」

美也「まぁた棚町先輩とデートなんでしょー?」

純一「残念ながら違うんだよなぁ」

美也「え?そうなの?棚町先輩と関係ないおでかけ?」

純一「関係ないわけじゃないけど……」

美也「じゃあなに?プレゼントとか?」

純一「あーそうか。おみやげくらい買っていってやるか……。前行ったとき何にも買えなかったし」

美也「おみやげって……そんな遠出するの?」

純一「そうだな。もしかしたら今日中には帰ってこれないかも」

美也「にゃにぃー!?」

純一「ここ最近は母さんと父さんの帰り早いし、僕がいなくても寂しくないだろ?」

美也「べ、別に寂しくなんかないし」

純一「それじゃあ行ってくる」

美也「うん!いってらっしゃい」



さて。薫には、どんなおみやげを買っていこうか。

お菓子?洋服?ぬいぐるみ?

きっとどんなおみやげを持っていっても文句を言うんだろうなぁ。

でも最後は結局。ありがとうと笑うんだ。

そんなことを考えながら僕は、学園都市へ向かった。


 でもこの時、僕は知らなかったんだ。学園都市の真の闇を、本当の戦いが始まることを……。

と、言っておけば誰かが次回作を書いてくれるかもしれないので、とりあえず言ってみた僕だった。


>>61
前に1つだけかいたかな。


これでおわり。ごちゃごちゃしてすみませんでした。

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