【モバマス×地獄少女】橘ありす「常世の国のアリス」 (80)

前回のSS

橘ありす「地獄少女?」

橘ありす「地獄少女?」 - SSまとめ速報
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こんにちは、橘ありす改め妖怪のタチバナです

私はかつてアイドルをしていた女の子だったのですが、諸事情により命を落とし、妖怪へと転生してしまいました

行き場がなくなった所を地獄少女、閻魔あいさんに拾われ、彼女の仕事である「地獄流し」を手伝うことになりました

今回はそんな私が遭遇したあるお話です、それでは導入部分からどうぞ

ここはある破綻した家族の家

従兄「ハハハハハ!開けないと傷ついちゃうぞおおおおおお!!!」ドンドン

妹「た、助けて・・・」ブルブル

ピンポーン

従兄「!」


タチバナ「妹さーん!学校に忘れて行ったノート届けに来ましたよー!」

妹「あ、ありすちゃん・・・」

従兄「何だ、お友達か?」

従兄「へへへ・・・だったらそいつから遊んでもらおうかな・・・」

妹「!」





~玄関前~

山童「勝手にこんな事していいんですか?」

タチバナ「いいから貴方は先帰っててください」

ガチャ

従兄「お、友達もこれまたカワイコちゃんじゃねーか」ゴクリ

タチバナ「・・・こんにちは、妹さんのご家族の方ですか?」

従兄「親戚だよ、いろいろあって厄介になっててな・・・」

タチバナ「そうですか、妹さんに忘れ物を届けたいのですが、今どちらに?」

従兄「今トイレに入っててな、だから出て来るまでの間・・・」ススッ

その男は嫌らしい笑みを浮かべて私に手を伸ばしてきた

従兄「俺と遊ぼうぜ」

タチバナ「ええ、いいです・・・」ガシッ

従兄「え?」

タチバナ「よっ!」ブンッ!

ドカァッ

従兄「ぐわっ!」ドサッ

私は男の腕を掴むとそのまま一本背負いの要領で投げ飛ばしました

人外化した私の身体能力は人間のそれを遥かに超えているのです

従兄「ぐぐ・・・」

タチバナ「どうしました?もっと遊びましょうよ」ニタァ

私は笑みを浮かべつつ男に近づいた

従兄「く、来るな・・・化物・・・」

従兄「うわああああああああ!!!」タタタ・・・

男は悲鳴をあげて逃げて行った

タチバナ(化物・・・ですか・・・)

タチバナ「・・・さて」

私は家の中に入り、居間を覗いてみた、すると

兄「」ジタバタ

タチバナ「あらら」

1人の少年が縛られてもがいていた

タチバナ「まったく、世話が焼けますね」シュルシュル

私は彼の縄をほどいた

兄「あ、ありがとう・・・君は・・・」

タチバナ「私の事よりもあなたにはするべき事があるでしょう」

兄「え・・・」

妹「お兄ちゃーん!」バッ

兄「良かった・・・良かったな・・・」ギュウ

妹「うん・・・ありすちゃん、ありがとう・・・」

妹「って、あれ?ありすちゃん?」








タチバナ「後は、貴方達次第ですよ・・・」

私は2人の前からそっと姿を消した

数日後、私は不貞腐れながら町を歩いていた

タチバナ「ハァ・・・結局あの事はお嬢さん(閻魔あい)にこってり絞られてしまいました・・・」

タチバナ「私は妹さんのクラスメイトとして潜入捜査している以上、彼女の忘れ物を届けようとしてあのゲス野郎に襲われそうになったからやむなく正当防衛した・・・それだけのことじゃないですか!」

タチバナ「決して私情を挟んだわけではありません!」

タチバナ「輪入道さんだってこの間の依頼人のお婆さんにデレデレだったじゃないですか!」

タチバナ「うん、私は悪くありません」

タチバナ「・・・フゥ、年甲斐もなく興奮してしまいました」

タチバナ「結局あのクソ従兄と姉は流されてしまいましたし、あの兄妹は助け合って生きていくことでしょう」

タチバナ「さて、そろそろ帰・・・」




??「君、ちょっといいかな?」

タチバナ「え?」キョロキョロ

??「いや君だよ君、小さくてタブレット小脇に抱えた君だよ」

タチバナ「私・・・ですか?」

しまった・・・私としたことが気配を消し忘れるとは・・・

??「実は私こういう者でして・・・」スッ

そう言って男は名刺を差し出した

タチバナ「〇〇プロダクション社長兼プロデューサー?」

P「ああ、もし君さえよければ・・・」








P「アイドル・・・やってみないか?」

タチバナ「は?」

P「君を見た瞬間ピンと来たんだ!君は絶対輝けるってね!」

タチバナ「・・・・・」

タチバナ(アイドル・・・ですか、随分懐かしく感じます・・・)






~回想~

過去P「頼む!アイドルになってくれ!」

ありす「しつこいです!通報しますよ!」

それから数日後

ありす「はぁ・・・そんなに言うならいいですよ」

過去P「あ、ありがとう~」

ありす「そのかわり・・・ちゃんと私を輝かせてくださいよ?」

それでも・・・

タチバナ「ごめんなさい、お断りします」ペコ

私はもう、アイドルなんて・・・

P「そう?連れの子は乗り気みたいだけど?」

タチバナ「え?」クルッ

あい「・・・・・」

そこには、私の今の主・・・「地獄少女」閻魔あいがいた

タチバナ「ちょ・・・お嬢さん!?」

P「こっちも可愛いねぇ~妹さん?」

あい「そう・・・ね?お姉ちゃん」

タチバナ「ななな・・・」

あの朴念仁なお嬢さんが私を・・・お姉ちゃん!?

なんの罰ゲームですか!?この間の事まだ根にもってるんですか!?

それとも構ってくれないからですか?お嬢さんも結構子供・・・

あい「・・・全部聞こえてるけど」

タチバナ「あ・・・」

あい「私、アイドルやってみたい、いいでしょお姉ちゃん?」

タチバナ「はぁ・・・まぁ貴方がそういうなら・・・」

P「よし決まりだ!じゃあ明日名刺の住所まで来てくれ!待ってるよ!」タタタ・・・

そう言って、男は立ち去っていった

タチバナ「何故こんな事に・・・」

あい「・・・・・」フゥ

気が付くとお嬢さんはいつもの無表情に戻っていた

タチバナ「で、どういうつもりですか?」

あい「・・・自分で見てみれば?」

タチバナ「そうですか・・・」スッ

私は手にしたタブレットを起動させた

そして、さっきの名刺をカメラ機能で写してみる

そうすることで、持ち主の思念を読みとることができるのだ

どうやらこのタブレットは、私が生き返った時に様々な機能が追加されたようだ

ぶっちゃけ、私自身その全容を把握しきれてない

Pの思念「へへへ・・・カモ2匹ゲットだぜ!どう汚してやろうかな~♪」

タチバナ「!?」

タチバナ「こ、これって・・・」

あい「・・・そういう事よ」

タチバナ「・・・ハァ」

どうやらまた「仕事」の予感がします・・・

あい「立ち話もアレだし、近くの喫茶店で話しましょう」

あい「タチバナだけに・・・立ち話・・・」ドヤ

タチバナ「・・・・・」

あい「・・・今のは忘れて頂戴///」カアア

顔を赤らめたお嬢さんはとても可愛かった

そして、私達は近くの喫茶店「USAMIN17」に立ち寄った

カランカラン

骨女「いらっしゃいませー」

タチバナ「ってもう潜入してるんですか・・・」

あい「この店はあの男の会社から近い・・・だから情報も手に入ると思って」

骨女「お好きな席へどうぞー」

ウエイトレス姿の骨女さんに言われ、私達は席についた

タチバナ「それじゃ、話の続きといきましょうか」

あい「・・・そうね」

あ、ちなみに私達の会話は周りのお客さんには聞こえてません

お嬢さん(一目連さん調べ)の話によると、アイドル事務所というのは建前で、真の目的は女の子と達に裏の世界のお偉いさんの相手をさせる、というものだそうです

もう既に何人もの女の子が騙されて集められたらしい

タチバナ「ゲスい・・・」

あい「美味い話には裏がある・・・という奴ね」

タチバナ「それで?その裏の顔に感づいた女の子の1人が依頼人ですか?」

あい「それは・・・」

店長「ご注文を伺いに参りました~」

お嬢さんが話している最中、店長さんが注文を取りにきた

あい「・・・オムライスとコーヒー」

タチバナ「あ、ちゃんと頼むんですね、私はいちごパスタとカフェオレを」

店長「かしこまりました~」

しかしいちごパスタがあるなんていい店ですね・・・

店長「ってあれ?ありすちゃん?」

タチバナ「え?」

店長さんが私のかつての名前を呼んだ

店長「そんな・・・ありえません・・・ありすちゃん達はあの時・・・」

タチバナ「あなたは・・・」

メイド服、大人としては小柄な背丈、ピンク髪・・・

タチバナ「な、菜々さん?」

そう、店長さんはかつて私と同じアイドルであった、安部菜々さんでした

菜々「シーッ!ここでは私はメイド長、ウサミンなんですから!」

タチバナ「ウサミン・・・相変わらずですね」

菜々「ありすちゃんこそ・・・あの時から全く姿が・・・訳ありですか?」

タチバナ「ええ・・・まぁ」

菜々「私はあの日は実家・・・もといウサミン星の都合で不在だったのですが・・・他の皆さんは・・・」

タチバナ「・・・・・」フルフル

菜々「そうですか・・・それでありすちゃんは今何を?」

タチバナ「それは・・・」チラ

あい「・・・・・」

菜々「え・・・あなたは・・・」

菜々さんはお嬢さんを見て驚いていた






菜々「地獄・・・少女・・・」

あい「・・・久しぶりね」

菜々「ええ、あいちゃんもお変わりなく」

あい「・・・そんな事はないわ、あれから色々あったもの」

菜々「そうですか・・・」

タチバナ「え・・・え?」

何ですかこの雰囲気・・・お2人は知り合い?

タチバナ「あの・・・お2人は友達なんですか?」

あい「違うわ」

菜々「ええ違いますね、そんな仲じゃありません」

菜々「ナナは忘れませんからね、つぐみちゃんやはじめちゃんにした仕打ちの事を・・・」

タチバナ「つぐみ・・・ってまさか・・・」

柴田つぐみ・・・この間の依頼先で会った女性・・・お嬢さんとは浅からぬ因縁があるとか

新参者の私は詳しい事は知りませんが

タチバナ「それで、はじめちゃんというのは・・・」

菜々「つぐみちゃんのお父さんですよ」

タチバナ「柴田・・・一?」スッ

私はその名前に心当たりがあったのでタブレットで検索した

柴田一・・・「真実の地獄少女」という本を書いた人物

私もお嬢さんについて興味があったので個人的に読んだことがありました

お嬢さんもかつては人間で、自分を贄とした人々を呪い殺した罰として、地獄少女になったのだと

柴田一は、その人々の生き残り子孫だと

じゃあつぐみさんも・・・

菜々「ありすちゃん?」

タチバナ「あ、いえ何でもありません」

菜々「で、結局ありすちゃんは何で地獄少女と一緒にいるんですか?」

タチバナ「それは・・・」

あい「私の下僕になったからよ」

菜々「な!?」

タチバナ「なってません、地獄流しを手伝ってるだけです!」

あい「似たようなものでしょう」

タチバナ「違います!」

菜々「何だかよくわかりませんけどありすちゃんもナナと同じ人ならざるモノに変貌してしまったようですね・・・」

タチバナ「いや貴方は自称でしょう・・・多分」

菜々「・・・それで、あいちゃんがここにいるって事はこの近くで近々地獄流しがあるかもって事ですか?ウチの店にも使いを忍ばせて」

タチバナ(骨女さん・・・バレてますよ)

あい「それはまだわからないわ」

菜々「ま、今更菜々が止める気はありませんが、店に迷惑はかけないでくださいよ?」

あい「・・・・・」

菜々「わかったら早々に帰ってください」

タチバナ「その前に1ついいですか?」

菜々「はい?」

タチバナ「注文したやつ、早く持ってきてください」

菜々「あ・・・」

その後、食事を堪能した私達は店を後にした

その後、わたしとお嬢さんはあの男のアイドル事務所に行き、他の子達と顔合わせし、仕事が決まるまでレッスンに明け暮れる日々を送っていた

騙してる癖に、レッスンは真面目にさせるんですね・・・

タチバナ「ふぅ、久々だから結構ハードでしたね、大丈夫ですか?お嬢さん」

あい「」チーン

タチバナ「あらら・・・」

あい「もう一歩も動けないわ・・・」

タチバナ「普段から運動不足なんですよ・・・瞬間移動したり、輪入道さんに乗ったりして・・・」

あい「あなたは平気なのね・・・」

タチバナ「まぁ経験者ですし、妖怪化して身体能力も上がってるみたいですしね」

あい「私は体力だけは据え置きだから・・・」

??「あ、2人ともお疲れ様です~」

??「よーっす!」

タチバナ「あ、お疲れ様です」

あい「・・・・・」

そんな私達に、同じくアイドルとして集められた古賀小春さん、結城晴さんが駆け寄ってきた

小春「あいちゃん息絶え絶えですけど大丈夫ですか~?」

あい「大丈夫・・・じゃないわ」

晴「だらしねーなー、じゃあ今度オレと一緒に特訓しねーか?」

タチバナ「いいですね、お嬢・・・いえこの子にもいい運動になるでしょう」

あい「」

小春「早くお仕事したですね~ヒョウ君♪」ナデナデ

そう言って彼女は相棒のイグアナを撫でる

晴「大きなステージでパーっとやりたいよな!」

タチバナ「そうですね・・・」

あい「・・・・・」

私はどう言えばいいかわからない気持ちになった

そんなある日、私とお嬢さんはシャワーを浴びていた

シャアアアアア・・・

タチバナ「・・・・・」

あい「何を考えているの?」

タチバナ「・・・別に」

あい「あの子達を助けたいの?」

タチバナ「!」

タチバナ「そ、そんなことは・・・」

あい「忘れないで、これはあくまで調査、私達は正義の味方じゃない・・・」

タチバナ「わかってますよ・・・わかってます」

あい「・・・・・」

ギョロ

一目連「お嬢」

突然壁に大きな目・・・一目連さんが出現した

あい「どうしたの?」

一目連「ああ、そろそろ先方さんが動・・・ん?どうしたタチバナ?」

タチバナ「あ・・・あ・・・」

一目連「?」

タチバナ「だからあなたは時と場合を考えてくださーーーーーーーい!!!!!」ゲシッ

一目連「ぐぎゃああああああ!!!」

私は一糸纏わぬ姿で壁の目玉を蹴り飛ばした

その後、冷静さを取り戻し一目連さんに話を聞いてみると、あの悪徳Pは翌日女の子達を睡眠薬入りエナドリで眠らせ連れ去る計画を立てているという

タチバナ「ついに・・・依頼は?」

あい「来てないわね」

一目連「今回はここまでだな・・・」

ピピッ

タチバナ「!」

そう思った瞬間、私のタブレットに反応が、お嬢さんのパソコンにメールが来た知らせだ

いつの間にか時刻は、午前0時だった

そして、場面は夕暮れの丘に映る

??「・・・・・」

あい「来たよ」

??「地獄少女・・・」

タチバナ「あなたが・・・どうして・・・」

??「私も最初はこんな事駄目だと思ってましたが・・・」

あい「・・・タチバナ」

タチバナ「え・・・」

あい「タチバナ」

タチバナ「・・・はい、お嬢さん」ススッ

パキパキパキ・・・パリン!

タチバナ(藁人形)「・・・・・」

私はタブレットの藁人形のアイコンをタッチして、藁人形に変身した



パキパキパキ・・・パリン

すみません訂正します

??「私も最初はこんな事駄目だと思ってましたが・・・」

あい「・・・タチバナ」

タチバナ「え・・・」

あい「タチバナ」

タチバナ「・・・はい、お嬢さん」ススッ

パキパキパキ・・・パリン!

タチバナ(藁人形)「・・・・・」

私はタブレットの藁人形のアイコンをタッチして、藁人形に変身した

あい「受け取りなさい」スッ

??「・・・・・」

あい「あなたが本当に恨みを晴らしたいのなら・・・」

??「大丈夫です、わかってますから」

タチバナ(藁人形)「じゃあどうして・・・」

??「長い時間・・・たくさん悩みました・・・でも・・・」

菜々「後輩達の未来を守るためなら、地獄何て怖くありません!」

菜々「ウサミンパワーで・・・メルヘンチェンジ!」シュル







タチバナ「恨み、聞き届けたり・・・」

タチバナ(あなたはチェンジしませんけどね・・・)

そして、例のアイドル事務所・・・

小春「ZZZ・・・」

晴「ZZZ・・・」

他アイドル達「ZZZ・・・」

悪徳P「フフフ・・・みんな幸せそうな顔で寝ちゃって・・・」

悪徳P「それがあと少しで苦痛に歪む顔で寝ちゃって・・・」

悪徳P「っと、そろそろ先方が来る時間に・・・」

フッ

悪徳P「え?」

Pはいつの間にか煌びやかなお城の前に立っていた

悪徳P「こ、これは一体・・・」







タチバナ「お仕置き№346、「シンデレラの舞踏会」開幕です」

魔女(骨女)「さぁお姫様、綺麗なドレスに着替えましょーね~♪」

悪徳P「え、いや俺は男・・・」

魔女「いいから早く脱ぎな!」ビリビリ

悪徳P「ぎゃあああああ!!!!!」

男は身ぐるみを剥がされた

そして、綺麗なドレスを着せられた

悪徳P「うう・・・」

魔女「よくお似合いですよ」

きくり「キャハハハハハ!キモーイ!」

山童「わ、笑っちゃ駄目ですよ姫・・・」

一目連(執事)「さて、次はガラスの靴だな

しかし、それはガラスではなく、高温で熱した鉄の靴だった

悪徳P「こ、こんなの履けるわけないだろ!」

執事「いいから履けっての!」ギュッ

ジュウウウウウウウ・・・・・

悪徳P「ぎゃああああああああ!!!!!」

カボチャの馬車(輪入道)「さて、舞踏会に行こうか」

ズルズルズル・・・

悪徳P「うわああああああああ!!!」

カボチャの馬車に引きずられ、お城の舞踏会へ向かった

メイド(タチバナ)「思う存分踊っていって下さいね♪」

グサッ!グサッ!グサッ!

悪徳P「ぐわあああああああああ!!!!!」

床一面に敷き詰められた氷の棘でのたうち回った

メイド「あはは!いい踊りっぷりですね!」

悪徳P「何でこんな目に・・・」

メイド「あら、それは貴方が女の敵だからですよ?」

悪徳P「くそ・・・こんな事で大事な計画が・・・」

悪徳P「女なんて!所詮は男の玩具でしかないんだよ!」

メイド「ハァ、定石通りのクソ台詞ですね・・・」

メイド「どうします?お嬢さん・・・いえ王子様?」

王子様(閻魔あい)「そうね・・・」

階段からクリスタルナイトパーティの衣装を着た閻魔あいが降りてくる

あい「闇に惑いし哀れな影よ」

あい「人を傷つけ貶めて」

あい「罪に溺れし業の魂」




あい「いっぺん、死んでみる?」

~三途の川~

悪徳P「」

あい「この恨み・・・地獄に流します・・・」

そして、あれから数日が経ちました

小春「プロデューサー!早く行きましょー!」

新P「わかった、わかったからそんなに引っ張るなって・・・」

晴「プロデューサー!今度の仕事は何だ?」

新P「ああそれはな・・・」

アハハハハ・・・

タチバナ「・・・・・」

そんな様子を、私は遠くから眺めていた

菜々「新しいプロデューサーさん、背は低いけど、優しそうな人でよかったですね」

タチバナ「菜々さん・・・」

菜々「前の会社は社長行方不明で倒産、関連してた裏組織も芋づる式に壊滅したそうですよ」

タチバナ「ええ、ヒョウ君にボイスレコーダーが仕込んであったみたいで・・・って情報早いですね」

菜々「ウサミン星の情報網を舐めないでください」エッヘン

タチバナ「それで・・・菜々さん」

菜々「?」

タチバナ「後悔・・・してませんか?」

私は菜々さんの胸元に刻まれた刻印を眺めながら言った

菜々「後悔?ぜーんぜん!」

タチバナ「どうして・・・」

菜々「だって菜々は永遠の17歳・・・死ぬことなんてないからです!」

タチバナ「はぁ・・・」

菜々「それに地獄に落ちたとしても、ウサミンパワーで地獄の亡者や閻魔様をメロメロにしてやります!」ドヤ

タチバナ「そんなに甘いもんですかね・・・」

菜々「もしかしたら閻魔様も側近に頭が上がらないようなヘタレかもしれませんよ?」

タチバナ「それは別の閻魔様では・・・」

菜々「それでは、もう会う事もないでしょう」

タチバナ「ええ、それでは」

菜々「あ、その前にあいちゃんに伝えておいてください」

タチバナ「?」

菜々「生贄の事・・・助けてあげられなくてゴメン・・・って」

タチバナ「はぁ・・・」

彼女は本当に何者なんでしょう・・・

彼女と別れ、しばらく歩いていると

あい「・・・・・」

タチバナ「お嬢さん・・・」

あい「戻りたいの?アイドルに」

タチバナ「・・・・・」

タチバナ「ま、あの時の想いでは美しいものでしたが・・・」

タチバナ「今はお嬢さんといるのも・・・その、悪くはありませんよ?」

あい「・・・そう」

タチバナ「それに、面白い物も見れましたしね♪」ニヤ

私はそう言ってタブレットの画面をお嬢さんに見せた

あい「そ、それは・・・」

タチバナ「駄洒落を言って赤面するお嬢さん、ヘバって汗ダラダラなお嬢さん、全裸なお嬢さん、アイドル衣装のお嬢さん・・・」

タチバナ「全部保存してありますよ?」ニヤニヤ

あい「い、今すぐ全部消しなさい・・・」

タチバナ「嫌です~」タタタ・・・

あい「ま、待ちなさい・・・」

こうして、私とお嬢さんは追いかけっこをしながら街の雑踏へと消えて行った・・・








あい「この恨み・・・地獄に流します・・・」

タチバナ(ヤバい・・・ちょっと怒らせすぎましたかね?)

~おわり~

これで終わりです

4期も次で新作ラスト・・・早いですね・・・

どうなることやら・・・

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