コニー「新宿の巨人」サシャ「南口」(163)


エルヴィン「諸君ら104期を呼び出したのは他でもない。明日一日かけて遠征調査に行ってもらう」

一同 ザワ

コニー(俺たちが初参加する壁外調査は2週間後のはず……えっと、ん?……明日だったっけ?)

エルヴィン「調査と言っても壁外ではない。この世界の外だ」

コニー(!?)

エルヴィン「昨日、地下の食料庫の荷台に乗り……なんやかんやでつきあたりの壁につっこむと」

エルヴィン「異世界に行けることが判明した」

コニー(馬鹿な俺でもわかるぞ!意味がわからない!)


新宿駅周辺を舞台にした調査兵団104期の一日。コニー視点、サシャ話ですが、サシャ成分少ないかもごめん。

以下ssと同日の話のはずなのでこちらもよろしく。
エレン「新宿の巨人」ミカサ「東口」
エレン「新宿の巨人」ミカサ「東口」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1374319672/)
ベルトルト「新宿の巨人」ユミル「西口」
ベルトルト「新宿の巨人」ユミル「西口」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1374645426/)
サシャ「新宿の巨人」ジャン「東南口」
サシャ「新宿の巨人」ジャン「東南口」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1375188446/)

時間は目安、会話中なんかも常に流れているとお考えよろしく。

おお、あのシリーズ続きか
待ってました!!

エルヴィン「昨夜、ハンジとリヴァイが荷台で遊んでいた際に発見した」

リヴァイ「エルヴィンお前もだろ」

ハンジ「レースで負けたからって、情報操作はよくないよ~」

エルヴィン「この世界ではない、未来世界に存在する極東の島国に繋がった」

エルヴィン「早急な調査が急務である。この世界にとって有益な情報が得られるかもしれない」

エルヴィン「よって諸君ら104期の中から志願者を募り、スパイを送ることを決定した」

ジャン「なんだよそれ」

コニー「非科学的じゃねえか」

サシャ「コニー、キャラがぶれてます」

コニー(おっと天才の片りんが)ニシシ

エルヴィン「志願者は明日、その荷台に乗り、目標の地域の最重要人口密集地帯に送られる」

エルヴィン「シンジュク駅という巨大なダンジョンだ」

エルヴィン「そこで君たちには現地の人間や文化を偵察してきてほしい」

クリスタ「偵察……見るだけでよいのですか?」

ユミル「戦闘が起こる可能性は?」

ハンジ「私が昨日事前調査に行ってきたけど、基本的に治安はいいし確率は極めて低いと思うよ」

ハンジ「皆格闘術を心得ていないもやしっ子みたいだったしね」

ハンジ「まあ難しいことはさておいて、純粋に未来の異国を楽しんでくるといいよ」

ハンジ「ただ、シンジュクダンジョンは現地の人間でさえ飲み込む迷宮だよ……気をつけてね」

一同 ゴクッ

エルヴィン「以上だ。志願者は明日9時ここに集合」

エルヴィン「約1時間ハンジより向こうの情報を聴講したのち10時出発だ。それでは解散したまえ」

コニー(異世界……皆わかってんのかな?俺だけ?んまいいか)キョロキョロ


――解散後

ガヤガヤ

コニー「ハンジ分隊長!」

ハンジ「ん?」

続き来たか!

>>3 続けて読んでくれてありがとう!今回もよろしく!

いきなりだけどGが出現したので中止…!戦わなければ勝てない!真夏のダイヤモンドめ!

新しいの来てたー!!
期待!

きてたー!!
待ってたよー!!!

おのれGのやつ…
さっさと駆逐されろ…

このコニーはもしかして天才なのをかくしてるのか?

続き楽しみだー

G「私を前線から一旦引かせてください」カサカサ
どうしよう生きた心地がしない…

>>6 >>8->>11 ありがとう!前回コニー含め残り3視点と書いたけど、反故かも。4かも。すまぬ

コニー「あの……ご相談したいことがあります!」

ハンジ「君は、えーっと……」

コニー「はっ!新兵のコニー・スプリンガーです!」バッ

ハンジ「直って。ごめんねコニー。名前まだ覚えきれてなくて」

コニー「いえ」

ハンジ「それで?相談ってなあに?」

コニー「明日のダンジョンで……くだらないことかもしれませんが」

ハンジ「なになに?おやつを持ってっていいか?」

コニー「違います」

ハンジ「おやつの値段?」

コニー「違います」

ハンジ「ナナバはおやつに?」

コニー「個人的見解では入りますが、おやつとして持っていく必要もないかと」

ハンジ「というと?」

コニー「食後のフルーツとして弁当に詰めて行った方が、おやつ代を消費せずにバナナを食べられるからです」

ハンジ「……」

コニー「……?」

ハンジ「……」

コニー「!」

コニー「……ナナバさんはおやつに入りません」

ハンジ「正解!」

コニー「ふーっ!よかったっす!」

ハンジ「さすがだよコニー」


コニー「…………でですね」

ハンジ「ごめん」

コニー「いえ」

コニー「……明日のダンジョンで、実家に土産やりたいんですけど」

コニー「どういうものがあんすか、ね……もちろん食いもんは買うつもりなんすけど」

ハンジ「!」

コニー「あの……くだらなくてすんません……」シュン

ハンジ「そんなことないよ!良い質問だ!じゃあ君には特別に、教えてあげよう」

コニー「はい!」パァ

ハンジ「ジンジャに行って、お守りをもらっておいで」

コニー「ジンジャ?」

ハンジ「ジンジャとは、向こうの土地の神様を祀っている場所のこと」

コニー「教会すか?神様って……壁教でいう壁イェー!って感じの?」

ハンジ「いいや。向こうは先祖や森羅万象を信仰している。そして多神教だ。神様がたくさんいる」

コニー「神様がたくさん?」ハテ

ハンジ「ああ。まあさらに言うと神様以外にも信仰の対象はあるし、そもそも信教の自由もあるから、なんでもあり」

コニー「適当っすね」ハテ

ハンジ「私たちの常識では測れないことばかりだよ」

コニー「正直よくわかねえっす」ハテハテ

ハンジ「はは。とにかくジンジャはね、極東の島国の歴史や文化をかいま見ることができる観光スポットだ」

ハンジ「だから君はそこへ行き、向こうの神様にご挨拶をして、お守りを買う」

ハンジ「君自身や君の大切な人のために、向こうの神様の加護をおすそ分けしてもらってくるといい」

コニー「異世界の神様のお守りって、効果あんすか?」

ハンジ「さあどうだろうね」

コニー「え」

ハンジ「ま、異世界に繋がったのも何かの縁だ。願掛けしてみる価値はあるんじゃないかな」

コニー「わかりました!そうしてみます!」

ハンジ「ねえ君今好きな人は?」

コニー「えっ!?なんすかいきなり!いいいないですよ!」

ハンジ「ほんとぉ~?」ジロジロ

コニー「ほんとですって!」

ハンジ「顔に書いてある」

コニー「!?」

ハンジ「アハハ!君のお守りは恋愛成就で決まりかな」

コニー「からかわないでくださいよ……」

ハンジ「ハハ、ごめんごめん」

ハンジ「あとー……そうだな」

コニー「?」

ハンジ「私たちのお守りも買ってきて。私たち、壁の中の人類の」


翌日

1000――地下食料庫

エルヴィン「志願者はこれだけか。心より尊敬する」

ハンジ「じゃあ向こうの情報も伝えたところで、出発するよ!荷台に乗って乗って!」

コニー(お……サシャも来てんじゃん。やっぱ食いもん目当てだろうけど)

コニー(ジンジャにはサシャと、仕方ねえからジャンつれていってやろー)ニヤニヤ


『さあみんな。

君たちは今荷台に揺られている。この暗がりを抜けたらシンジュクダンジョンに到着するよ。

でも手が滑っちゃって。到着地点がJR中央線、東京行きのホームになっちゃった。ごめんね。

君たちの任務。それはこの世界の情報をなんでもいいから集めてくること。

そして、この国の要である超大型ダンジョン、シンジュク周辺の調査だ。

でもこれは外形的な任務内容。旅行に行ったと思って楽しんできてよ。

緊急のため、立体機動装置は装備、雨具で隠しておくこと。一般人との混乱、戦闘は極力避けてね。

帰還は、2200。JR新宿駅西口、世界時計前に集合だ。帰りの荷台がくるから。

遅れたら最期、戻ってこれる保証はできないから覚悟してね。

それじゃあ良い旅を! ハンジより』

進まなかったけど今日はおしまい…Gを駆逐する!また明日夜にでも…

待ってました~

今回はコニー視点か。また楽しみにしてます


すごく好きなシリーズだからとても嬉しい
Gの駆逐がんばれ

>>21->>24 ありがとう。Gの駆逐できました。リヴァイとハンジ話も後々やるよ


ガタンガタン

ライナー「真っ暗だな。本当に目的地に進んでいるのか?」

アルミン「はは……明るくなってのお楽しみってとこかな」

ミカサ「減速してる、到着するみたい」

サシャ「緊張しますね!」

コニー「俺が一番に降りるからな!」

エレン「はあ?子どもかよコニー。俺が先だろ」

ジャン「どけよ、前見えねえよ」

キキィーッ

エレジャンコニ「わっ」グラッ

エレジャンコニ「うわあああ!」スッテンコロリン

プシュー

クリスタ ピョン

クリスタ「いちばんのり!」ウフフ

ライユミ(結婚)


1005――JR新宿駅 中央線東京行ホーム

ガヤガヤ

エレン「ここが、シンジュクダンジョン!!」

ライナー「すげえ人の数だ!押し流されちまいそうだな」

ユミル「安心しろ、ゴリラは流されねえから」

アルミン「出口へは階段を下るみたいだ」

エレン「なんかすげえのあんぞ!」

アルミン「あれがハンジさんの言ってたエスカレーターって乗り物だね」

エレン「乗ろうぜアルミン!ミカサ!」ワクワク

アルミカ「うん!」

スタスタ

ライナー「甘いなエレンは。ラクしてたら兵士失格だぞ、常に鍛えなければな」クリスタチラッ

ライナー「俺とベルトルトはそこの階段からいかせてもらう」

ベルトルト(変なとこ格好つけないでよ…)

スタスタ

クリスタ「ユミルー」キラキラ

ユミル「わかってるよクリスタちゃん。乗ってみてえんだろ動く階段」

クリスタ「うんっ!皆も行こう?」

コニー「ジャン!サシャ!そこの出店見てみてえ!行こうぜ!」

ジャン「おい!下手に行動したらはぐれちまうぞ!ここはクリスタたちに続いて行くべ」

サシャ「食べ物買ってから行きましょう!クリスタ、すぐ追いますから!」

コニサシャ「うひょー!!」ダダダ

ジャン「話聞けよ!」

ユミル「子守はジャンに一任だな」

クリスタ「わんぱくって可愛いね」


1030――JR 新宿駅 東南口改札前

ジャン「で、なんで俺らは東南口とかいう中途半端な改札出てんだよ……」

ジャン「他の奴らのとこに戻るべきだったろ」ゲッソリ

コニー「ジャン。後悔先に立たず」ニヤ

ジャン「お前がことわざ使うと無性に腹立つ」

サシャ「さて、まずはご飯ですね!」

ジャン「そう言うと思ったが却下だ」

サシャ「えっ」

ジャン「朝飯くってからまだ時間たってねぇぞ。つかお前ら今さっき売店で食料大量買いしただろ」

サシャコニ「……」

コニー「いや飯だろ」

サシャ「ですよね」

ジャン「んで俺が間違ってるみてえな空気だしてんだよ……」

サシャ「買い食いしながらお食事処を探しましょう。まずはあのクレープ」

コニー「おう」

ジャン「腹立つお前ら」


1135――新宿通り 焼肉屋

ガヤガヤ ジュー

ジャン「つまりだなお前ら。いや、サシャには話したからコニー。今日は俺はプレゼントを買う!」

ジャン「だからおとなしく付き合えよ!もしくは単独行動でもしてろ」

コニー「はああああ!?」

コニー(朝からジャンとサシャがミカサの話ばっかりしてたと思ったらこれかよ!)

コニー「サシャお前こんなんに付き合うつもりかよ!」

サシャ「もちろんです!お姉さんですから私は!」キリッ

コニー「つまんねー!」

コニー(これじゃあ遊ぶ時間がなくなるじゃねえか!ジンジャに行く時間も!)

ジャン「おら!タマネギやるから!」グイグイ

コニー「やめろ!もう腹いっぱいなんだよ!!」ウプ

コニー(サシャのペースに付き合ってたらすげえ腹膨れちまった)ウプ


1310――ルミネエスト

イラッシャイマセー

キョロキョロ

ジャン「き……緊張するな」ドキドキ

コニー「坊主がくるとこじゃねえ」ドキドキ

サシャ「あはは……」ドキドキ

ジャン「おいサシャ!お前が頼りなんだぞ!」

サシャ「そっそうでしたね……私はお姉さんなんですからね……」

サシャ「それではジャン!心を落ち着かせるためにこれを贈呈します」

ジャン「あ?」

サシャ「百味ガムです」

ジャン「百味ガム?」

サシャ「口に含んで噛むと味がする食べ物です!」

ジャン「なんだそれ」

サシャ「まあまあ試しにおひとつ!」スッ

ジャン「……」パクッ

ジャン「!」

ジャン「うえええええ!!くせえ!!なんだこの味!!」

サシャ「えっと……それは“シンカイギョの味”」

ジャン「ううう!!」ゴクン

サシャ「飲み込んじゃだめですよ!これは味がなくなったら吐き出すものなんです!」

ジャン「早く言えよ!!」

サシャ「あはははは!!」

コニー(さっきから2人でいちゃつきやがって)

コニー「つまんねえー」ムスー

サシャ「何を言っているんですコニー!」

サシャ「あなたにもガムあげます!このガムは100種類の味があるそうですから!」

コニー(きたぜ!)

コニー「どれくれんだ」

サシャ「どれでも好きな色を」

コニー「じゃあこれ」

サシャ「それはえーっと“母親のへそのゴマの味”ですね」

コニー「ちぇー」

サシャ「あれっ食べないんですか?」

コニー「お前のせいで今腹いっぱいなんだよ」

サシャ「ちぇー」

コニー「ちぇーとはなんだちぇーとは。ちぇー」

サシャ「ちぇー」

コニー「……」

サシャ「……」

コニー「ちぇっちぇっこりっ♪」

サシャ「ちぇっこりっ♪」

ジャン「歌うな!黙れ!」

サシャコニ「あははははは!!」

ジャン「箸が転がってもな年頃だなお前ら……」

コニー(ふふん。どうだジャン。俺の方がサシャの笑いを取れるぜ)

サシャ「気を取り直してジャン!この帽子なんてどうでしょう?」

ジャン「かぶってみろ」

サシャ「はいっ!」スチャ

ジャン「……黒髪じゃない」ボソ

サシャ「え」

コニー(おお///)

コニー「なかなか似合ってんじゃねえかサシャ!」

サシャ「じゃあこれは?」スチャッ

ジャン「……これも黒髪じゃない」ボソ

サシャ「当たり前じゃないですか!」

ジャン「そりゃそうだが」

コニー「おいサシャこr///」

サシャ「これはどうです!」スチャ

コニー(無視された)

ジャン「んー……」

サシャ「私の顔を手で隠さないでください!もっともですがショックです!」プンスカ

ジャン「なんか違うんだよなあ、もっとこう、ふわっとな」

サシャ「えー」

コニー「……つまんねーな。便所行ってくるぞー。ここら辺にいろよー」

ジャン「あ」

サシャ「……?」

ジャン「ん、これ……」スッ

サシャ「これですか?とても可愛らしいですね!赤いリボンがついています!」

コニー(……)

ジャン「こ!これかぶれ!」

サシャ「はいっ!」スチャ

コニー(……行こ)

テクテク


――トイレ

ふー。

立体機動装置つけてるからいちいち個室に入んなきゃなんねえ。めんどくせえ。

あぢー。暑いのに雨具とか地獄じゃねえか。

ボー

シャツぬぎてえな……でも地肌にベルトって予想以上に変態なんだよなー。

そういや昔、男子寮で緊縛大会したなー。

誰優勝したっけ?あ、ダズだわ。きめえ。

ボー

さっきのサシャの帽子姿、結構良い感じだったなー。芋女にしては。ウンウン

……今日サシャのやつ、ジャンに付きっきりだよな。2人で会話してばっか。

なんか、俺さあ、いらなくねーか?

俺だって、別にジャンを応援してねえってわけじゃねえけどよ……。

ん?


実際ウォシュレットは外人にとって日本の感動ポイントの一つらしいしな

まだかな


――

キョロキョロ

で、どこに出てきたんだ?

わかんねえな。

はあ

ひとりになっちまったな……まあどっか歩いてりゃ誰かに会えんだろ。

サシャと過ごしたかったなあ。

ハッ

イヤイヤ、好きとかそういうの置いといて……とりあえずあいつといると面白いからな。ウンウン


実家に土産でも買うか。何がいいんだろうな。腐らねえ食いもん。

誰かに相談してえけど……。

お、あの変な制服きてる人に話しかけてみるか。案内人かなんかだろ。


「すんませーん」

「実家に持ってくいい土産ってありませんか?」

>>40->>42 せんきゅー!

キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!


――

1440――JR南口改札付近

あの人観光って言ったらずいぶん丁寧に教えてくれたな。

ここのヤツらって頭良くていいやつばっかりなんじゃねえか?

おすすめしてもらったトウキョウ名物の菓子を買ったぜ。ウマそうだ。ニコニコ

相談しなければショウヒキゲンやショウミキゲンのことなんて知らずにいたな。

得した気分!

……うん……どっちがどっちだかもう忘れたけど……。


これで母ちゃんも、喜ぶ……かな。


あとジンジャについても聞いたら、

花園ジンジャっつー神様のいる場所の地図まで描いてくれた!すげえ優しい!ホクホク

サシャと行きたかったけど……仕方ねえか。

つかなんで俺はサシャのこと考えすぎじゃね?芋女だぞ?

ちくしょー昨日のハンジさんのせいだ!

コニー「ん?」

コニー(前方にアルミン発見!)

コニー「アルミーン!」タタタ

コニー(アルミンに会えたぞ!もう安心だ!)

アルミン「あっ!コニー」

コニー「俺1人になってたから会えてよかったぜ!」

アルミン「それはよかった」ニコ

コニー「お前何やってんだ?」

アルミン「団長の頼まれごとを少しね」ヨイショ

コニー「なんだその荷物、1人で運ぶ気か!?」

アルミン「はは」アセ

コニー「手伝うぜ!」

アルミン「い、いいの?」

コニー「当たり前だろ。でもなんでエレンとミカサと一緒じゃねえんだ?」

アルミン「今日は2人で過ごして欲しいから」

コニー「つまんなくねえの?」

アルミン「確かに一緒の方が楽しいけど……1人でも結構わくわくしてるよ」

コニー「そんなもんかね」

コニー(俺にゃわからん。誰かと一緒にゲラゲラ笑ってた方が楽しいに決まってる)


「コニー!アルミン!」


コニアル「!」

コニー「おお!ライナーとクリスタじゃねえか」

アルミン「どうしたの?2人とも息切らしてない?」

>>45 きたぜー!次考えつつで遅うなっている…

ライナー「い……いや、まさか」アセ

クリスタ「そ、そんなことないよ」ニコ

ライナー「お前たちこそ、任務か?」

アルミン「うん」

クリスタ「私たちも手伝いたいな」

ライナー「なんでもするぞ」

アルミン「ありがとう!皆!」

アルミン「西口改札世界時計近くのロッカーをいくつか借りているんだ」

アルミン「だからそこまで一緒にこの荷物を運んでもらってもいいかい?」

コニー「ロッカー?」

アルミン「持ち物を一時的に保管することができる場所のこと」

アルミン「そこに物資をためておけば、わざわざ持って移動しなくてすむだろ?」

コニー「頭いいな」

アルミン「じゃあこれ、よろしく」ヨイショ

ライナー「おう。だが俺らは南口から西口への行き方がわからないんだが」キョロキョロ

アルミン「大丈夫。南口改札の横のモザイク通りを通れば西口ロータリーに着くはずだから」

アルミン「そしたら右にある小田急百貨店に入って……」

コニー「アルミンお前ここに住めるな」


――JR西口 世界時計近くのコインロッカー

ライナー「で、ここが西口ロッカーか」

アルミン「うん。あ、皆点呼の話はまわってきたかい?」

コニー「ああ。えっと5時に……どこだっけ?」

ライナー「ん?」

クリスタ「点呼?」

アルミン「ライナーとクリスタにはまだだったかな。5時に一旦点呼集合を呼びかけているんだ」

アルミン「僕はさっき会ったベルトルトとユミルには伝えてある」

コニー「俺とジャンとサシャも聞いたぞ。昼メシんときエレンとミカサに会ったからな」

アルミン「じゃあこれで全員に伝わったことになるね。よかった」

クリスタ「どこに集合なの?」

アルミン「集合場所は西口改札前、ちょうどこのロッカーの向かい、世界時計。そこだよ」

クリスタ「わかった!」

アルミン「よろしくね。それで……言い出しっぺが申し訳ないんだけど」

アルミン「僕は集合に行けないかもしれない。でも必ず帰還時間には行くから」

ライナー「何か大事な用事があるのか?」

アルミン「ああ」

クリスタ「気をつけてね」

アルミン「うん、ありがとう。じゃあ作業に戻ろう」

アルミン「ロッカーはここらへんを使わせてもらっている。518番から522番」

コニー「へえ」

アルミン「あ、見てコニー。521番。ごーにーいちで、“コニー”だね」

コニー「ホントだすげえ!天才か?」

アルミン「あはは。ここの鍵はベルトルトとユミルが持ってくれているはずだ」

ライナー「ベルトルト?任務をやっているのか?」

アルミン「うん。ありがたいことに」

アルミン「コニー。ちょっとこの箱持ってもらっていいかい?」ヨイショ

コニー「おう」

コニー「ん?これだけ兵団の袋に入ってんな。大事なもんなのか」

アルミン「僕らのものだって目印になるからね」

コニー「おー」

アルミン「で、その箱は522番に入れてくれるかい?」

コニー「おー」

アルミン「えっとライナーとクリスタは……」

コニー(アルミン任務がんばってんな……)

コニー(俺も人類のためにお守りもらってくるぜ!……かっけえ俺!)ニシシ

バタン

ガチャ


1450――西口 うどん屋

チュルチュル

ライナー「おい」

コニー「ん?」

ライナー「音を立てろ」

一同「?」

ライナー「さっき店員にセルフうどんの買い方聞いたろ」

ライナー「食べ方も聞いたんだ。なんでもうどんを食べるときのマナーは、こう」

ズズズッ

ライナー「って音をたてて啜って、あまり噛まずに飲み込むんだそうだ」

コニー「わっうるせえ」

ライナー「ひどいなお前。ほれ、うどん食べたいって言ったアルミン、やってみろ」

アルミン「うん!」

アルミン「…………っ」ヨイショヨイショ

クリスタ「……フォーク……使う?」スッ

アルミン「……そうする」グスン

コニー「アハハハハ!」

コニー「にしても変なマナーだな。家でやったら母ちゃんに叱られる」ズズッ

アルミン「だよね」

クリスタ「うふふ」

アルミン「そういえばコニー」

コニー「ん?」ズルズル

アルミン「さっきからその荷物を大切そうに持っているけど、もしかしてお母さんに?」

コニー「まあな。……って言っとくがマザコンじゃねえからな!」

アルミン「あはは」

ライナー「親孝行だな」

クリスタ「とっても素敵だね」

コニー「いや」

コニー「ちげーよ。……俺は元々憲兵になるために訓練兵に志願したからな」

コニー「母ちゃん、憲兵団に入らなかったって言ったら、多分すげえ怒る」

コニー「調査兵団に入ったって言ったら多分……すげえ泣くからな」

アルミン「……」

コニー「まあ土産でも渡しゃ少しはマシになんだろって思ってな!アハハ!」

コニー「……とかな……んまあ、そういうこった」ズズズッ

ライナー「コニー……やっぱり親孝行者だよ、お前は」

コニー「んでよ!俺今から神様に会いに行くんだぜ!」

アルライ「神様?」

コニー「そうだ神様だ!ふふん」

クリスタ「どこの神様に会いに行くの?」

アルミン「ん?どこのって、ここの神様ってたくさんいるの?」

クリスタ「あっ、そうみたい。私もさっき知ったの」

コニー「えっと……案内人さんにもらった地図は……」

ゴソゴソ

コニー「これだ!えっと花園ジンジャ!」バッ

コニー「ハンジさんが言ってたんだ。どっかの神様のお守りをもらうといいってな」

コニー「だから俺は壁の中の人類を代表して、神様に挨拶してくんだ!超難関任務!」ニヤ

クリスタ「すごい任務!頑張ってね!」

ライナー「神様の前でボケかまさねえようにな」

コニー「もちろんだ!この任務をこなせるのは……天才だけだからな!」キラッ

アルミン「この世界の神様かあ。とても興味深い」

コニー「だろ!じゃあ天才の俺が、諸君らにジンジャについて説明しよう!ハンジさんからの受け売りの!」

ライナー「ああ」

クリスタ「ご教授願いますっ」

おやすみー。また明日ー。

おつ!

制服の人ってお巡りさんかな?
続き待ってます~

>>60->>66 ども!コニーは癒されお馬鹿さんだよね。最新話読んでさらに好きになった
>>66 どうでしょう!うふ!


1530――西口 うどん屋外

クリスタ「じゃあねー!」フリフリ

アルミン「僕はこっち行くねー!」フリフリ

ライナー「おお!」

コニー「じゃあなー!」ブンブン

ライナー「と、別れたものの……クリスタが1人で別行動なんて危険だろ……」ワナワナ

コニー「超笑顔で秘密ー!って言われたな。まあ大丈夫じゃねえの」

コニー「チビの俺とアルミンが1人で平気だったんだぜ?」

ライナー「クリスタは女子だぞ。しかも世界一かわいい」

コニー「う、うん」

ライナー「そしてお人好し……ずれた所大胆だしな。それがまた愛らしいんだが」

コニー「兵士だから大丈夫だろ。ほら、ついてきてくれんだろジンジャ」グイグイ

ライナー「ああ。そうだったな」

コニー「はいよ地図」ペラ

ライナー「お前自力という言葉を知らんのか」


――靖国通り 花園神社へ

トコトコ

チャリン

コニー(ん?)

コニー(あ。さっきアルミンの手伝いしたときに、522番のロッカーの鍵返すの忘れちまった……)

コニー(なくさないように銭入れに入れとこ)ゴソゴソ

ライナー「そういやお前はどうして1人だったんだ?」

コニー「最初はサシャとジャンといたんだけどよ、俺ほったらかしにされた。で便所行ったらはぐれた」

ライナー「珍しいな。お前がサシャと離れるなんて」

コニー「ジャンがミカサにプレゼント買うっつって、あいつノリノリなんだ」

ライナー「ほう」

コニー「サシャのやつ、今日ジャンにベタベタしてて」ムス

ライナー「あいつは少し怖がりだから、知らない土地に来て不安になってるんだろ」

コニー「どうせ俺は頼りねえんだろうな……バカでチビだしよ。たっくつまんね」

ライナー「全く相手にされなかったのか?」

コニー「そりゃまあ今日だって、一緒にふざけたりしたけど……」

コニー「でもジャンばっかだ!俺メシいっぱい食ったのに!」ムム

ライナー「……なるほどな」

コニー「あ?」

ライナー「つまりお前はサシャに惚れてんだな」

コニー「は?」

ライナー「だろ」

コニー「ちちちちげーよ!!」

ライナー「お前サシャとジャンが仲良くしてて嫌だったんだろ?」

コニー「……」

ライナー「注意をひきたくてメシばか食いしたんだろ?」

コニー「……」

ライナー「というか顔に書いてあるぞ」

コニー「えっまじ?」

ライナー「まじ」

コニー「///」

コニー「いっいや!俺はただ、同じテンションでバカできるやつがサシャだからなだけで!恋とか!」

ライナー「……」

コニー「恋とか……」

ライナー「……」

コニー「恋かなぁ……?」

コニー「なあライナー。これって恋なのか?それともただのダチなのか?」

コニー「どっちの理由で俺はサシャとバカしたいと思って、今会いてえなあって思うんだ?」

ライナー「まさかお前、わからないのか?」

コニー「うん」

コニー「俺さ、自分がどう考えて行動してんのか、わかんねえときがある」

コニー「調査兵団入った理由だってそうだしな。あんなに憲兵になりたかったのにさ」

コニー「んなヤツなんだぜ俺。サシャ好きかどうかとか、理由とかわかるはずないだろ?」

ライナー「アハハ!お前らしい珍回答だな!」

コニー「えーっ!笑うなよ!俺マジメに悩んでんのに!?」

ライナー「悪かったよ」

ライナー「まあ、お前は身体で生きてるタイプなんだから深く考えるなよ」

コニー「身体?」

ライナー「ああ。サシャも同じタイプだと思うが」

コニー「身体で好きか嫌いか判断すんのか?」ハテ

コニー「まるで俺が下半身で生きてるみたいじゃねえか。ライナーひでえ」

ライナー「まあ待て」

ライナー「そういう卑猥な意味じゃない。純粋なシンタイって意味でだ」

コニー「……」

ライナー「……」

コニー「うん」

ライナー「ああ。正直男は下半身でも生きてるけれども」

コニー「うん」

ライナー「でだ。身体で生きてるって言った意味だが……。お前の立体機動は抜群に俊敏で軽快だったな」

コニー「まあそう評価されたな。訓練所では」

ライナー「それはなぜか」

コニー「チビだからだろ」

ライナー「それもあるがな」

ライナー「普通の人間はな、脳みそで考えて身体を動かす」

ライナー「だがコニーは脳みそをすっとばして、身体で考え身体を動かすんだ。だから俊敏」

コニー(すっとばす?)

ライナー「狩猟の家系もあってか、お前は元々身体の感覚や本能が優れているからな」

ライナー「いちいち頭で考える必要がない。身体の感覚で全てわかるから」

コニー(わからねえ……あ、便所発見)

ライナー「だからお前は逆に頭で整理したり説明したりがにが」

コニー「待て」

ライナー「?」

コニー「長くなる?」

ライナー「少しな」

コニー「便所」

ライナー「長くなるのか?」

コニー「ただのションベン」

ライナー「憎めねえんだよなお前」

タタタ


んで、俺が便所から帰ってくると、ライナーはいきなり

ジンジャへは1人で行ってくれって言い出した。

えー!なんでいきなりそうなんだよー!またひとりかよー!

でもすげえ急いでるみたいだったしな。ライナーのぶんの恋愛成就を買っといてやるって言った。

あ、そういや話の途中だったな。

便所行かずに聞いときゃよかった。

いや、でも行かなきゃチビってたかもな。チビだけに。

……今のナシで。



1645――花園神社

ミーンミンミン

ついた!ジンジャ!神様がいるとこ!

ライナーが途中まで一緒だったから、真っ直ぐ来れたぜ。さすが兄貴だよなー。

なんつーか、街とずいぶん雰囲気ちげーな。

建物もかっけえ。異国風?いや元々異国だったわここ。

虫の鳴き声すげーうるせえ。


ダダダ……


ん?

今、誰かが走っていったような……気のせいか?まあいいや。

そんなことより!

俺は今から!壁の中の人類を代表し、神様に挨拶する!天才だから!これは超難関任務!

オマイリの仕方を近くの人に教えてもらった……ちゃんと手も洗った……

にれいにはくしゅいちれー!この呪文を完璧にこなす!いくぜ!

まず鐘を鳴らします!

カランカラン

銭を入れます!

チャリーン

あ……もう間違えた

――

気を取り直してもう一度。

カランカラン

チャリーン

ペコッ

ペコッ

パン パン


ゴホン

えっと、

お……お、お初……お目にかかります。

おれ……じゃなくて、僕は異世界から来ました。

コニー・スプリンガーって……と、申します……。

……敬語いいかもう。

神様。こんちは。

どうか、俺たち人類が巨人に勝つのを応援してください。

皆と、家族と、俺がゲラゲラ笑う毎日を過ごせるようにしてください。

世界違うけど……どうにかお願いします。

憲兵蹴ってまでなった調査兵ですぐ死んじまったら、母ちゃんに胸張れないんで。

よろしくお願いします。

……

あと、

サシャに会いたいです……。なんてな。う、うそうそ。

ペコッ

――

よし!

じゃあ次はお守り選び……


ピクッ


ん!?


今、なんか遠くから声が……?

サシャの絶叫が聞こえた……?

もしかして!近くにいるのか!?そこの大きな道の方からだったな……!

タタタ

――明治通り 花園神社外

キョロキョロ

……?

いねえな……気のせいだったかな……


「ん?」


向こうから誰かが走ってくるぞ!?


ハッ


まさか……サシャ!?

俺が神様にサシャに会いたいって言ったからか!?

すげえ!

さすが

神……


さ……ま?

いやちげえよな……

あいつサシャじゃねえよな?

ぜってーちげーよ


なあ……

これまずくないか?

こっちに突進してくるよな?

すげー勢いで


ちょっ


オイどけ!



ぶつかるっ!!




ドカッ!!


ってえー……!!

「オイどこ見て……!!」ガバッ


タタタ……


あいつ逃げやがって!何者だよ!

ああもう!

実家の土産おとしちまっ……!


ん!?


あれ!?

荷物が……増えてる?

今のあいつが落としてったのか……?

ん?

待て待て!

いろいろおかしいぞ!!

>>75 また時間間違えてしまった!1645ではなく1545です…すんません

いいよもうどうでも!

とりあえず全部持ってアイツを追う!!


「待ちやがれてめー!!」


ダダダ



1605――明治通り 副都心線東新宿駅方面へ

ハァハァ

キョロキョロ

ちくしょー見失った……

やけにすばしっこかったな……俺が追いつけねえなんて


……で、

問題は今俺が持ってる荷物だよな……

落ち着いて考えようぜ。コニー・スプリンガー。

今俺が持っている荷物は2つ。

どちらも兵団の袋に入っていたが、ぶつかった衝撃で中身が出ちまった。

で、まずおかしいのは……


俺の実家への土産がないことだ。ハテ


ないぞ?

ないよな?

どっちも違う……こんなんじゃなかった……。


ハッ!


アルミンの手伝いをしたとき、間違って土産をロッカーに入れちまったのか!?

どっちも袋に入ってたから気づかずに……

んで今まで俺が土産だと思って抱えてた箱はアルミンの任務の物資だった……のか

まあいいや。あとで返せば。

追い付いてしまったああ

コニーのお祈りで何だか泣けてしまった
死ぬなよコニー…

でだ、2つ目の箱。ぶつかってきたヤツが落としてった箱。

何で兵団の袋に入ってんだ?アイツ兵団の人間か?あんなヤツいたっけ?いねーよな。

つうか今日来てるのはいつものメンバーだけのはずだ。ねーよ。


ハッ!


もしかしてアイツ……俺らの誰かが落としちまったこの荷物が兵団のものとわかって、

わざわざ同じ兵団の俺に届けてくれたってことか!?

ぶつかりつつ、わざと落として行ったように感じたが、それは届けてくれたからってことだよな?

さっきはムカついちまったけど……意外といいヤツだったのかも!ホクホク

あれ?ちがうか?……んまあいいや。


とりあえず2つとも袋に入れ直しとこ。ゴソゴソ


ハッ!


お守り買ってねえ!戻らなきゃ!つうかここどこだ!


――

1630――JR新大久保駅

フラフラ

もはやシンジュクじゃねえ。



1640――JR大久保駅

ここもシンジュクじゃねえ。

花園ジンジャに戻ろうとした結果がこれだ……はは。

方向感覚が完全にマヒ……。

あー。

サシャにもらった“母親のへそのゴマの味”ガム食うか……パクッ

モグモグ

うわまじい。

へそのゴマってこんな味なのか……。

フラフラ

>>86 >>87 そんなコニーを迷子にしたまま今日はおやすみ。

明日はサシャでるから!でるから!

>>1です! >>53>>54の間に

アルミン「多分……そんな気がする」

コニー「出発前に注意された通りだな。俺も大事なもんはちゃんと袋にしまってるぜ!」

が入るのに抜かしてしまった!大切なライナー編でも使う言葉のにぃぃ。誤字脱字ほんとごめん。おやすみ

続き待ってるよw

そーいやアルミンから521でコニーのカギ教えてもらって
めっちゃわくわくしたのにそのあとゴミ箱にあったの見つけるってかなりかわいそうだよなー


神社のお願い健気過ぎて泣ける
前回前々回とコニーがキーパーソンっぽい描写あったからどうなるか楽しみ


――

1710――歌舞伎町2丁目

フラフラ

死ぬ……。

あー俺ここで死ぬのか。

全く駅に辿りつけない。

さっきと同じとこ歩いてる気もするし、そうじゃない気もする。

人に聞いて駅に行こうとするのに、皆の言うことがわからない!

JR?京王?小田急?西武?メトロ?都営地下鉄?新宿?新宿西口?西新宿?

何の呪文だよ……。

つうか俺が目指してる場所ってなんだったっけ。

西のどっかだった気がするけど忘れちまった……。

フラフラ

もう集合時間の5時すぎちまった……。

夕方にもなってきた……。

もう一生、戻れないんじゃねえの。

なんかここらへん、雰囲気ちげーし……。ギラギラしてきたし。

にーちゃんねーちゃん怖えかも。

はあ。

なんでここにいるんだ俺は。

本当にどうして調査兵団に入っちまったんだ。

憲兵になってたらどんな仕事してたんだろうとか、死ぬことに怯えなくてすんだのかとか。

くだらねえこと考えちまうくせに、なんで今ここにいるんだ。

はあ。憲兵団を蹴ってまで入った調査兵団で、

人類のためのお守りひとつ手に入れられず、迷子になって死ぬ。

死因迷子。

バカ丸出しだな……。

これって殉職扱いされんのかな。

ハハッ……母ちゃん呆れるぜ。きっと泣いてもくんねえ。

だったら巨人と戦って勇敢に死にたかった。

フラフラ

あー。“母親のへそのゴマの味”ガム……まじい。

母ちゃんのにおいにちょっと似てる……。

母ちゃんはまずかないけど。

そもそも母ちゃん食べたことないけど。

ああ、母ちゃん、あとサシャ会いてえ。

会いてえな。

ガムまじいけど……会いてえ。

サシャとバカしてえ。


サシャ。


会いてえ。


神様に頼んだのに。


神様の役立たず……ウルウル


死んじまう……ここで


迷子で


飢えて


死んじま





「そいつを返さんかああぁぁぁい!!」ダダダ




グワッ








サシャだ


神様

ありがとう



「!?」



……って言ってる場合か!!



ドシャア!!


コニー(ヒッ!いってえ!なになに!?)

コニー(なんで俺に襲いかかって馬乗りになってんだよ!?)

サシャ「うおおお!!」

ボコッ!

コニー「ぐえッ!!」

バシッ!

コニー(ええええ!?なんでサシャに殴られてんの!?)


サシャ「この!この!!お前が持って行ったのは!!」

コニー(いってえぇぇ!サシャ!?)


サシャ「私の憧れの人の!」


コニー(!?)


サシャ「宝物だ!!」

サシャ「許さない!!」


ブンッ

コニー(!!)

コニー「待てサシャ!!目を開けろ!!」


サシャ「!?」ピタッ


サシャ「……っ」チラッ



コニー「お、俺なんだけど……いてて……」



サシャ「!?」ハッ

サシャ「コ、コニー……!?」


コニー「目えつぶったまま……襲いかかるとか……あり得ねえだろ……」

コニー「何があったんだよ……クソいてえ」

サシャ「……プ、プレゼントは?」キョロキョロ

コニー「?」

サシャ「ひったくりは……ジャンのプレゼントはどこです!?ガムの着いた……」キョロキョロ

コニー「ひったくり?」

サシャ「!!」

サシャ「あったこれ!」

コニー(え?これって……さっきぶつかってきたヤツが落としてった荷物だろ……?)

コニー(この荷物、ジャンが買ったプレゼントだったのか……)

コニー(え?ってことはアイツはひったくりだったのかよ!?)

サシャ「なぜコニーが!?」

コニー「えっとぶつから」

サシャ「取り返してくれたんですか!?」ズイッ

コニー「あ?」

コニー「ああ……う、うんまあ」


サシャ「……」


コニー「……」


サシャ「よ、よ」

コニー「よう久しぶ」

サシャ「よがったあぁぁぁああ!!」


ガバッ


コニー「わっ!?」


サシャ「ありがとごにいいいぃぃ!うああぁぁん!」ズビー


コニー「おい……っ///」

サシャ「ああぁぁん!……っひっ……ううえぇぇん!」ポロポロ

コニー「えっと……サシャ!くくくっつくなよ!///」

サシャ「じぬかどおもっだぁぁああ!こわかっだあぁぁぁあ!」ダラダラ

コニー「わかった、わかったから!あちいんだよお前!落ち着け!///」

サシャ「……ひっく…………」

コニー「……」


サシャ「うあああああああ!!」

コニー「うるせえええええ!!」

サシャ「ううっ……ひっく……ぐずっ」

コニー「……」


サシャ「……ひっ……くっ……」


コニー「……」


サシャ「うう……ん……」


コニー「……?」


サシャ「んう……」


コニー(なんか……ずっしり重くなってきた……?)


サシャ「……」


サシャ スヤ スヤ


コニー「馬鹿!馬乗りのまま寝るな!!」


ああ。

サシャに会わせてくれてありがとう。神様。

でもなあ……。

ガヤガヤ ザワザワ

かなり雑なやり方だな……。

サシャに腹殴られたし、今道端ですげえ邪魔だ……いろんなとこ蹴られる。いてて。


上に乗っかったままのサシャをどうにかしないと……。







……!


俺はバカで、脳みその回転が鈍い。

頭じゃわからないことだらけ。自分のことでさえ。

そんな俺だ。頭で答えなんてだせねえよ。


だから理由は知らねえ。上手い説明もできねえ。


でもさ、きっとこうしちまってるからこうなんだ。

行動したからそうなんだ。うん、そうだ。


俺はサシャを抱きしめてるから、

俺はサシャが好きなんだ。




柔らけえ。

すげー好き。


ギュー









ハッ


ね、寝込みを襲うなんて俺は!///アセアセ

覚えてねえだろうけど……あとで謝っとこ。


サシャ スヤスヤ


寝顔……。

ニヨニヨ

悪くねえよな。

正直かわいい。

ちょっとよだれ垂れてね?

口半開きだぞー。

呼吸してんな。当たり前だけど。

動物みてえ。

小動物?イヤこりゃ猛獣だろーな。


あー正直たまらん。


サシャに馬乗りされる幸せ。

寄りかかられてる幸せ。

股間きっつい幸せ。

知ってるかー。男は、下半身でも生きてんだぜー。



はあ。まあ待てよコニー・スプリンガー。

現実に戻ろうぜ……。




「迷子でおんぶかよ」

ガヤガヤ

>>92 >>93 最後までみるのですよ!


――

ガヤガヤ

テクテク

時々おんぶしたサシャが喋る。寝言で。

メシの話ばっか。メシの話オンリー。

でも喋るたんびに、くすぐってえ。

迷子になって疲れてたはずなのに、こいつがいると歩けるもんだな。

「なーサシャ?」

スヤスヤ

(……起きる気配ゼロだなこりゃ)

「お前さ、臆病なくせに……ジャンのプレゼントを1人で探してたんだよな」

「ジャンのために必死になって……」

「俺を探してくれてたわけじゃないんだよな……」

「さっきお前、ジャンのこと憧れの人って言ってたし……」

「もしかして、ジャンに惚れてたり……したり……」

「い、いや!ちげーよな!」アセ

「うん、ないだろ」

「食欲以外には疎そうだからなお前は……惚れるとかそういうのはない」

「はず……」

(だよな……?)ドキドキ

テクテク


――都営地下鉄 新宿西口駅

テクテク

着いたー!新宿西口駅……?

なんか違う……


――東京メトロ 西新宿駅

テクテク

着いたー!西新宿駅……?

なんか違う……



――

1745――新宿西口 ヨドバシカメラ

コニー「起きろ」ペチペチ

サシャ「ん……んう……いたあい」

コニー(もちもちほっぺ///)

サシャ「おはようございますコニー……。ふああ」

コニー「何寝てんだよこの芋」

コニー(背中のおっぱいごちそうさまでした)

サシャ「すみません……安心したらなんか、そのまま。ここは?」

コニー「デンキ屋。まだ集合場所に着けてないんだけど、便所行きたくなったから寄った」

サシャ「へえ」

コニー「このベンチで座って待ってろ」

サシャ「ひとりでですか?」

コニー「だめか?」

サシャ「……多分もう大丈夫です。ひとりでも」ニコ

コニー「おう。どっか行くなよ」

サシャ「はい」

トコトコ

――

あー。便所便所ー。ヨイショ

チビるところだったぜ。チビだけに。……今のナシ。

ん?便所に忘れ物……。

これって……ライナーがもってた、フィルムカメラってやつだよな?

店員さんに出すとこの世界の情報が表現されるとかなんとか……。


ピキーン!!


これだ!!

人類のためにお守りを買うという任務を果たせなかった俺は今!

実家への土産しか収穫がない!任務を一切やっていない!

がしかし!

これを現像しちまえば……にっしっし!神様はやっぱり俺の味方だな!

ジャー

タタタ

――

タタタ

コニー(ゲンゾウに出してたら時間くっちまった……)

コニー「遅くなって悪かった……ってなに寝てんだよ!?」

サシャ「んあ?」

コニー「ここは外だぞ!何かあったらどーすんだ!荷物もほったらかして!」

サシャ「んん……ねぶそく、だったんでぇ……」

コニー(緊張の糸が切れたのか?朝はすげえオドオドしてたのに)

コニー「にしても、警戒心持てよ」

サシャ「大丈夫ですう……むにゃ……」ウトウト

コニー(このリラックスのしよう……たった数時間で何があったんだ)

サシャ「おやすみこにいー……」

コニー「!」

コニー「待てサシャ!寝る前に答えろ!集合場所の目印ってなんだったっけ!?俺忘れちまって!」

サシャ「うえ?世界……どけえ……」スヤスヤ

コニー「世界時計!でかしたサシャ!確かそんなんだったな!」

サシャ スヤ スヤ

コニー「……うん」

コニー「またおんぶなのか俺」ハァ

コニー(せっかくサシャに会えたってのに……寝てたら意味ねえじゃねえか)

コニー(いや、意味はあるけどさ。おっぱいがあるけどさ)

ヨイショ




1810――JR西口改札 世界時計前

つ!

ついたー!?

ここが西口改札世界時計前!!だよな?キョロキョロ

お!ここにも制服着た案内人さんがいる!

タタタ

「あの!すんません!そこって、世界時計ですか?」

「ですよね!やった!俺帰って来れました!」

「迷子で死ぬかと思いました!お!握手っすか!あんがとございます!」


やったぜ!案内人さんが言うからには間違いねえ!

デンキ屋からこんなに近かったなんてな!ホクホク

はあ。長かった……長かったぜこの旅路……。ジワ




しかし誰もいねえ。

キョロキョロ

ん?

コニー(クリスタが柱の陰にいるぞ)

クリスタ チョイチョイ

コニー(ん?こっちに来いってことか?)

タタタ

コニー「あれ?クリスタ、お前なんでここの人間みたいな格好してんだ?」

クリスタ「そこ見て」

コニー「?」

クリスタ「あれはケイサツの駐屯所、コウバン」

クリスタ「ライナーがケイサツに追われているから、同じ装束の私たちも目を付けられやすいの」

コニー「ん?俺あの制服着た人に土産教えてもらったり、ジンジャの地図書いてもらったりしたぜ」

コニー「今もあの人と喋ったし。あれケイサツだったのか……」

クリスタ「コニーはきっといい子だったから大丈夫だったんだよ」ニコ

コニー「へー」

クリスタ「そんなわけだから、集合場所を変えようってなったの」

コニー「なるほど」

クリスタ「コニーたちは新しい集合場所に行って。近くだから迷子にならないはずだよ」

クリスタ「フロントの人に私の名前を言えば案内してくれるから。そこで夕食も食べられるよ」

コニー「イヤ飯食ってねえでライナー助けに行くべきだろ!?」

クリスタ「ううん。いいの。大丈夫なはずだから」

コニー「なんでそう言いきれるんだ?」

クリスタ「本当に大丈夫だから、安心して。ね?」

コニー「……?わ、わかった……」

クリスタ「私はもう少しここで後の皆を待つね」

コニー「おう。すまねえな」

クリスタ「とんでもないよ。私には責任があるから」

コニー「?」

クリスタ「あ、コニー。神様はどうだった?」

コニー「ちょっと大雑把みてえだが、いいヤツだったぜ」ニカッ

かなり進めたので今日中に終わらせる。サシャ寝てばかりでごめんなさい。おやすみなさい

おつです!

おつです

続きが気になってしょうがないw

>>124->>127 さんきゅー!今日中に終わらないかも…とりあえず3つ置く


1820――西口 カラオケ

ガチャ

エレン「おー!!コニーとサシャ!!無事だったか!!」キィィィィン!!

コニー「!?うるせえ!なんだそれ!」

エレン「マイク!すげえだろ!?声が響くんだぜ!」

ミカサ「サシャは寝ているの?」

コニー「ああ」


サシャ ハッ!


サシャ「ごはァァァあん!!」

サシャ ガツガツ モグモグ

コニー「あ起きた」

ミカサ「サシャ。ちゃんと手を拭く。おしぼり」スッ

サシャ「アハハ、すみません。ここはなんです?」モグモグ

アルミン「ここはカラオケっていう歌いながら食事が取れる場所みたい」

エレン「でも俺らってこっち世界の歌しらねえだろ。だからとりあえず大声大会してる」

アルミン「今のところ『エレン』と叫んだミカサが最強」

ミカサ「余裕」

エレン「お前たちもやろうぜ!ベルトルトが隅っこで頑なにマイクもたねえんだ」

ベルトルト「僕はいいよ」ゲッソリ

ミカサ「戦わなければ」グイグイ

ベルトルト「勝てなくていい」

コニー「大声大会は参加するけどよ、天才の俺にはまだ仕事が残ってっから。またあとでな」

エレン「?」

コニー「デンキ屋に行ってくる。シャシン受け取りに」

アルミン「あれ、ライナーに続いて……コニーもフィルムカメラ買ったの?」

ベルトルト「?」

コニー「ま、まあな!」アセ

コニー(拾ったなんて言えねえ)

サシャ「はーいっ!それなら私も一緒に行きます!」モグモグ

コニー「お前は飯食ってろよ」

サシャ「今日はコニーを1人にさせてしまいましたから……。もうそんなことさせませんよ!」ニコ

コニー「おんぶはもうこりごりだぞ」

サシャ「もう1人で歩けますよお」

コニー「お、おお。じゃあ着いてきても、いいぞ///」

サシャ「はい」

アルミン「大丈夫?」

コニー「おー。近えから迷わないと思う」

コニー「すぐ戻るからな!勝手に大会終わらすなよ!」

その写真は……


1830――ヨドバシカメラ

アリガトウゴザイマシター


んん!?


なななな!なんじゃこりゃああ!?

なんかやべーもん見たぞ!オイ!ドキドキ


風景数枚と、

ユミルの……緊縛シャシン!?


待て待て、落ち着けコニー・スプリンガー!ドキドキ

ユミルと一緒にいたやつって誰だ?えっと、ベルトルトか?

わーあいつらってそういう関係だったのかよ……!つうか過激すぎだろ!


ゴクリ……


サシャ「コニー!」

>>132 こうして現像してしまいました

気まずいってレベルじゃないwww

優しく叱責されちゃうのか

>>135 >>136 そう優しくね

昨日、今日終わらせるとかいいながら寝たので今からぱぱっとのせる。
そして風呂入って、次を進めてから寝る。

ビクッ

サシャ「ゲンゾウできましたー?」

コニー「あ、ああ……まあな」

サシャ「見せて下さい」

コニー「だっだめっ!///」

サシャ「?」

コニー「か、帰るぞ」スタスタ

コニー(これきっとマズイよな……。茶化す気にもなれねえ。こっそりベルトルトに渡そう)ウンウン

コニー(寮んとき猥談でそんな話もしたけど……まじでやるやついたとはな)

トコトコ

コニー「もう真っ暗だな」

サシャ「こんなに明るい夜は初めてですよね。とてもきれいです」

コニー(黙ってればお前もきれいだぞ!黙ってれば!///)

コニー「あ、そういやジャンはどうしたんだ?」

サシャ「ユミルと一緒にいます。お腹を壊してしまって」

コニー「は?なんで?」

サシャ「……ガム?」エヘ

コニー「俺もやべえじゃん」ゾ

サシャ「そうなったらすみません」

コニー「おい」

サシャ「あはは」

サシャ「……私、今日ジャンの素敵なところいっぱい見つけました」

サシャ「ジャンはいつも堂々としていて、正直で、一途で。とてもかっこいいですよね」

コニー「ふーん」

サシャ「もちろん欠点だってありますけど、一般人らしい強さといいますか……」

コニー「へー」

サシャ「コニーはどう思います?」

コニー「悪人面」

サシャ「否定はできませんね」

コニー「……憧れっつってたもんな」

サシャ「……はい」

コニー「お前もしかしてジャンにほれちまったのかー?アハハ!」ニヤニヤ

サシャ「!?///」

コニー(え)

サシャ「まままさかっ!何を言うんですコニー!///」

コニー(うそだろ)

サシャ「ジャンはお友達ですよ……コニーったら///」

コニー「だ、だよな……すまん」

コニー(いや明らかに顔真っ赤になったよな……?)

サシャ「……」

コニー「……」

サシャ「コニー」

コニー「?」

サシャ「もしかしてこれが恋ですか?それともお友達?」キョトン

サシャ「どっちの意味で、私はジャンに憧れているんですかね?」ハテ

コニー(うわあーさっきの俺と同じようなこと言い出したー)

サシャ「コニー?」

コニー「し、知らね」

サシャ「ですよねー」

コニー「……」

サシャ「うーん……」ハテハテ

コニー「……そ、そうだ、あれだ!ジャンの恋の応援してんだろ?だったらダチだろ?」

コニー「第一ジャンはミカサにぞっこんだし!」

コニー(おおそうじゃん!俺天才!)

サシャ「なるほど!」

サシャ「そうですね!私はジャンを応援していますから、きっとお友達ですね!」

コニー「アハハ」

サシャ「えへへ」

コニー「……」

サシャ「……」

コニー「……ジャンとミカサ、う、うまくいくといいな……」チラッ

サシャ「はい」ニコ

コニー「……うん」

コニー(うわー複雑そうに笑いやがってコイツ)

コニー(はあ。お守り買えず、シャシン見せられず、あげく好きな女子には好きな男子がいるかもってか)

コニー(神様に『サシャに会いたい』なんて言ってねえでもっと欲張っときゃよかったかな……)ハァ

サシャ「ジャンは今日、ミカサにプレゼントを渡して、笑ってもらって……」

サシャ「きっと2週間後の壁外調査で大活躍するんです。そう言っていました」

コニー「へえ」

サシャ「はい」

コニー「……」

サシャ「……」

コニー「……あいつはすげえよな」

コニー「あんなに憲兵憲兵言ってたのに、自分で決断したんだ」

サシャ「はい」

コニー「安全だし、名誉もあるし、家族が喜ぶのもそうだ……ふつーは憲兵だよな」

サシャ「そうですよね」

コニー「俺は……どうして調査兵になったのかイマイチわかんねえままだなあ」

コニー「すげえ決意とか、意志とかあったおぼえねえし」

コニー「でも、死ぬかもしれなくても、母ちゃん泣くだろうってわかってても」

コニー「それでも俺は調査兵になった」

サシャ「なんででしょうね」

コニー「なんでだろーな。もうそれでいいやってなった」

サシャ「私もです。調査兵を選んだ理由って……上手く答えられません」

サシャ「巨人の恐怖を知ってしまいましたし」

サシャ「安全な内地に行って、ご飯をいっぱい食べたかったはずなんです」

コニー「うん」

サシャ「エレンとジャンに影響を受けたところまでは覚えていますが」

コニー「だな」

コニー「はあ。理由わからねえまま巨人旅行集団に入るとか、バカすぎだろ。俺たち」

サシャ「そうですね」

コニー「でも……そうしたな」

サシャ「はい。どうしてでしょうね」

サシャ「それでも、自分の行動が間違ってると思わないのは」

コニー「なんでだろな」

コニー「俺も、調査兵に身体が動いたこと、多分間違ってねえ気がする。知らねえけど」

サシャ「狩猟民の本能ということにしておきましょうか」

コニー「いいなそれ。調査兵になった理由それにしようぜ」

サシャ「はい。考えてもわかりませんからね」

コニー「“親泣かせたって!死んじまうかもしれなくたって!憲兵じゃなくて、調査兵にしろって本能がいいましたー!”」

サシャ「……」

コニー「……やっぱ説得力ねえな。バカっぽい」

サシャ「はは、でも天才と紙一重ですから」

コニー「そうだな。じゃあ天才」ニコ

サシャ「はい」ニコ

コニー「よし!じゃあ天才は天才らしく、バカしようぜ!」

サシャ「何をしますか?」

コニー「ほら乗れ!」サッ

サシャ「またおんぶですか?おんぶばかりで、コニーはつまらなくないですか?」

コニー「もう頼まれたってつまんないって言ってやんねえ」

サシャ「おかしなコニー!」クスクス

コニー「しかもこれはおんぶじゃないんだな……。壁外調査に向けての訓練だ!」ニヤニヤ

コニー「周囲の状況に注意しつつ、あいつらのいるカラオケを目指す!落馬すんなよ!」

サシャ「なるほど!」

ヨイショ

コニー「おも、腕ちぎれるわー」

サシャ「むー!」

コニー「芋の食い過ぎだろ」

サシャ「降りたい!」ジタバタ

コニー「降ろさん!」

コニー(やっぱりサシャとふざけてるのが一番楽しいぜ)

サシャ「ふふっ!それでは行きましょう!開門30秒前ーっ!」

コニー「30秒前からやんのかよ……」

サシャ「この際リアリティを追求しましょう」

コニー「……」

サシャ「……」

コニー「30秒って長くね」

サシャ「あはは」

コニー「あ、お前さ」

サシャ「はい?」

コニー「今日昼飯んときエレンと大食い勝負したろ」

サシャ「はい」

コニー「負けてプレゼントやる約束したろ」

サシャ「はい」

コニー「それ貰える権利、エレンが俺にくれたんだぞ」

サシャ「ハッ!そうでした!」

コニー(やっぱ忘れてたこいつ)

コニー「その権利を今ーッ!発動しまーすッ!」

サシャ「おー」パチパチ

コニー「……その、えと、でも決めるのはサシャだ」

サシャ「?」

コニー「今度の壁外調査が終わってさ、実家帰れるようになって……落ち着いたらさ」

コニー「うちの村に遊びに来いよ」

サシャ「……?」

コニー「イヤイヤ!別に変な意味じゃねえよ!?」

サシャ「わかってますよ」クスクス

コニー(それはそれでショック……)

コニー「多分、お前んとこの村と結構違うとこもあってさ……きっと楽しいぞ」

コニー(ん?……だ、だめか?やっぱ)

コニー「うめえもん!」

サシャ「?」

コニー「えっと、こっちの村にも……うめえもん、あんだぜ!」

サシャ「行きましょう!!」キラキラ

コニー(あはは……結局食いもんで釣っちまった)ハァ

コニー(ま、まあきっかけはこれでもいいよな別に、ハハ)

サシャ「さあ開門の時間です!」

コニー「俺たちはバカ……じゃなくて天才なりに生き残るぞーっ!」

サシャ「おーっ!」

コニー「憲兵になるよりでけえことするぞーっ!」

サシャ「おーっ!」

サシャ「コニー!シンジュク調査を開始する!前進せよ!!」

コニー「行くぜええええええ!!」

タタタ……!!


俺、バカで天才でよかったぜ。

サシャが俺を好きじゃないかもしれなくたって、とりあえずいい。

今こうしてることが嬉しい。それでいいや。

先のことは知らねえし、どうせ考えたってわからねえ。

考えんのはナシナシ。

死ぬ前にバカして生きるたい。皆と、サシャと。


――

その後カラオケに戻ったら、全員集まってた。

ライナーが無事でなにより。クリスタの言ったとおりだな。

隅っこにいたベルトルトとユミルに例のシャシンを渡そうと思ったんだけど、

エレンにぶんどられてその場が凍った。お前空気読め。

んで、ベルトルトに怒られた。『帰還中、誤って落としたり踏んづけちゃったらごめんね?ニコ』俺死ぬかも。


その後行った展望台ではジャンとミカサに怒られた。

ジャンのプレゼントの麦わら帽子をカツラに差し替えちまったから。

プレゼント入れてた袋にはサシャがガムつけてたみたいなんだが、

俺がひったくりとぶつかった時、ガム付きの袋にアルミンの任務の物資をしまっちまったみたいでな。

ん?あのカツラ……どこかで……。


あとライナーにも怒られた、よな?お守り買えなかったからか?イヤ悪かったけどよ、しょーがねーじゃん。

お守り買えずに迷子、サシャに殴られ、ひたすらおんぶ。

任務失敗したり怒られたり災難な一日だった……。

でもなんだろーな。にやにやしてんだ。サシャ超好き。ニヤニヤ

あーあの柔らかさ。あとおっぱい。しばらく忘れらんねえな。ニヤニヤ

神様本当にさんきゅーな!



2145――JR西口 世界時計近くのコインロッカー

ガヤガヤ

アルミン「え!?どういうことベルトルト!?」

コニー(?)

ベルトルト「ご、ごめんね!アルミン……」

ベルトルト「アルミンから預かった、ロッカーの鍵521番……もとい“コニー”を失くしてしまったんだ」

アルミン「あの鍵大事なのに……どうしよう、あそこには『シンゲキノキョジン』や書物が……」

エレン「合鍵ないのか?アルミン!」

アルミン「ロッカー業者さんの営業時間は終わってしまっている……明日まで待たないと」

アルミン「でも僕らはもうすぐ帰還しなければいけないし……」


コニー「ん?“コニー”?持ってるぞ俺。」


ベルトルト「!?」

アルミン「本当!?」

コニー「なあベルトルト。お前今日花園ジンジャ行っただろ」

ベルトルト「えっ、そ、そうだけど……」

コニー「だよな!走ってったのがちらっと見えたんだ!かなり急いでたみたいだが」

ベルトルト「はは、ちょっとね……」アセ

コニー「で、お前って意外と抜けてんな。銭の代わりに鍵放り込んだんだろ」

ベルトルト「は?」

コニー「ジンジャの賽銭箱にだよ」

ベルトルト「!?」

コニー「いやー賽銭箱って変なカタチしてるよな。くずかごに見えるよなあ」

ベルトルト「は、ははは……」

コニー「ん?」

ベルトルト「い……いや。でも、ど、どうして」

コニー「俺も間違えて銭入れにしまってた522番の鍵放り込んじまったんだ」

コニー「イヤもう一生とれねえかもって焦ったわー!管理人さんに言ったら取り出してくれてな」

コニー「そしたらちょうど“コニー”もあって、ビビったぜ」

ベルトルト「そ、そうなんだ。そうだよね……ごめん」

ベルトルト「僕って結構抜けているんだ、ご、ごめんね。あはは……よかった!ほんとに!」ニコ

アルミン「よかった!もう気をつけてね、ベルトルト」

ベルトルト「ごめん……」

コニー「ほれアルミン。522と521、もとい“コニー”の鍵」

アルミン「ありがとう!助かったよ!」ガチャ

コニー「いいってことよ!俺は天才だからな!」

コニー「それに神様にもお願いしたし……これで人類は巨人に負けん!アハハハハ!」


あーいいことした!

任務は何一つできてねえけど、これで少しは役立てたぜ!



帰ったらハンジさんに謝ろう。壁の中の人類のお守り買えなかったこと。

あと自慢しよ。好きな女子がいるんだぜって。

臆病なくせに調査兵になっちまった、おっぱいデカイ、かわいいやつ。

俺と同じ、頭より身体で生きてるサシャについて。






コニー「新宿の巨人」

サシャ「南口」



おしまい

お風呂入ったら
ライナー「新宿の巨人」クリスタ「中央西口」はじめます。

んでアルミン「新宿の巨人」クリスタ「サザンテラス口」は104期トリ。
その後リヴァイハンジで番外編。懲りずに…。ここまでが目標。

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