雪風「幸運の賜物」 (102)

~執務室~

コンコン

ガチャッ

雪風「失礼します!」

提督「ん? ああ、雪風か。どうした?」

雪風「しれぇ! 見てください! セミの抜け殻を見つけてきました!」

提督「…せ、セミの抜け殻…?」

雪風「はい! 欠けてない綺麗な抜け殻です!」ポンッ

提督「分かった。分かったから書類の上に乗せないでくれ」

雪風「これ、しれぇにあげますね!」

提督「おう…ありがと…」

雪風「それじゃあ、これ以上お邪魔すると悪いので雪風は撤退します!」

雪風「では!」ビューン!

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提督「元気なやつだなぁ…」

大淀「可愛らしくて良いじゃないですか。セミの抜け殻は流石に…私は無理ですけど」

提督「…」スッ

大淀「ちょ、こっちに持ってこないでくださいよ!?」

提督「大丈夫だよ。しまっておくだけ」

大淀「しまうんですか…」

提督「貰ったのに捨てるのは可哀想だろ。かと言って保存するのもあれだが…」

大淀「もー、ここに置いとかないでくださいね? 引き出し開けたらセミの抜け殻があるとか私絶対発狂しますから」

提督「ははっ、分かってるよ」

ヒトフタサンマル

~食堂~

提督(今日はカツカレーか…)ストン

雪風「しれぇ、隣いいですか?」

提督「お、雪風。良いぞ」

雪風「ありがとうございます!」ストン

提督「雪風もカツカレーにしたのか?」

雪風「しれぇがそれにしてたので!」

提督「あはは、お揃いだな」

雪風「はいっ!」

提督「…」モグモグ

雪風「…」パクパクパクパク

提督(すごい、雪風のほっぺがどんどん膨らんでいく)

雪風「…」モグモグ

提督(ほっぺ柔らかそう)

雪風「美味しいです!」

提督「ああ、そうだな」

雪風「しれぇのカツカレー大きいですね!」

提督「まあ大人だからな。辛さもお前達とは違うと思うぞ」

雪風「辛さ? 一緒じゃないんですか?」

提督「雪風じゃ多分食べれない」

雪風「…」プクーッ

雪風「しれぇ! 一口ください!」

提督「え、良いけど…大丈夫か?」

雪風「あーん!」

提督「…はいはい」スッ

雪風「んっ!」パクッ

雪風「…」モグモ...

雪風「!!」ジタバタ

提督「あー、言わんこっちゃ…はい、水」

雪風「…!」ゴクゴク

雪風「ぷはー!」

雪風「お口がヒリヒリします…」

提督「…無理しないようにな?」

可愛い

大淀「提督、こちらの書類も目を通してください」スッ

提督「ん」

雪風「…」ジーッ

提督「…」カキカキ

提督「…よしっと」ポンッ

雪風「…」ジーッ

提督「それで、こっちの書類だったか…」

雪風「…」ジーッ

提督「…なんだ雪風」

雪風「あ、いえ…」プイッ

提督「…?」

大淀「…遊んでほしいんじゃないですか?」ボソッ

提督「…」

提督「…よし。大淀、一旦休憩にするか」

大淀「はい…♪」

雪風「!」

提督「ん~、気分転換に何かしたいが…」チラッ

雪風「しれぇ! それでしたら雪風と遊びましょう!」

提督「ああ、良いぞ!」

大淀「…」ニコニコ



雪風「すぅ…」スヤスヤ

提督「…」ナデナデ

大淀「疲れて眠ってしまいましたね」

提督「ああ…」

大淀「…ふふっ」フニフニ

雪風「…んっ…」カプッ

大淀「…可愛いですね」

提督「ああ…」

大淀「…そういえば、提督…雪風さんはいつも鎮守府にいますが…」

提督「…」

大淀「出撃や演習、遠征などは…させてあげないのでしょうか?」

大淀「練度がある程度まで上がってから…提督は雪風さんを出撃させる事を…なんだか、躊躇なさっているような…」

提督「あー…そう見えたか…?」

大淀「…」コクリ

提督「はぁ…駄目だな、俺…」

提督「大淀、ちょっと聞いてくれないか…?」

大淀「…はい、私で良ければ…」

提督「…雪風はさ、俗に言う幸運艦だろ?」

大淀「そう、ですね…」

提督「出撃しても滅多に損傷は受けない。その上夜戦においては数多くの深海棲艦を討ち取っている」

大淀「頼もしいじゃないですか」

提督「…表面上はな」

大淀「えっ…?」

提督「損傷を受けない…逆に言うと、雪風への攻撃は全部他の者に流れていっている」

提督「…だから雪風は無傷でも、他の艦娘がボロボロになって戻ってくるところは何度も見てきた」

提督「…そんな所から、他の鎮守府では…」

提督「…雪風は…」


提督「…死神って言われているらしい」

大淀「…しに、がみ…?」

提督「他の艦の運を吸い取っているとかなんとか…また、疫病神…だとかな」

雪風「んぅ~…しれぇ…」ムニャムニャ

提督「…」ナデナデ

提督「…こいつもさ、薄々気付いているらしいんだ」

大淀「…」

提督「艦隊が帰投した時の、表情は…」

提督「活躍した事を喜んだらいいのか、他の子に申し訳なく思ってるのか…」

提督「…雪風は、優しい子だから…」

提督「…」

提督「しかし、死神なんてのは所詮戯言だ。損傷しないのもたまたま狙われなかっただけ」

提督「ましてや運を吸い取っているだなんて…あいつらももうちょい真面目に考えれば馬鹿馬鹿しい事に気付くのにな」

大淀「…そう、ですね」

大淀(…ですが、提督)

大淀(なら、何故雪風さんを出撃させてあげないんでしょうか)

大淀(…怖いんですよね…)

大淀(もし、仮に…その戯言が、現実のものだとしたならば…)

バン!

雪風「!」ビクッ!

時津風「しれー、雪風見なか…っていた!」

雪風「時津風!」

提督「時津風…お前な、雪風は寝てたんだからそんな思いっきり扉を…」

時津風「雪風ー、遊ぼ~!」

雪風「良いですよ! 何しますか!」スタスタ

時津風「えっとねぇ~…」スタスタ

提督「…元気だな…」

大淀「寝起きなのに…」

数時間後

ガチャッ

雪風「失礼します!」

提督「おかえり、雪風」

大淀「おかえりなさい」

トコトコ

ポスンッ

雪風「ただいまです!」ニコッ

提督「…お前の居場所は俺の膝の上か」

雪風「はいっ!」

提督「…まあ小さいし邪魔にならないから別に良いけど」

大淀「えぇ!? そ、そんな情報聞いてませんよ!?」

提督「情報って…大した事じゃないだろ。仕事するにも気にならないだけだから」

大淀「因みに私が乗ったら?」

提督「え、乗りたいの?」

雪風「半分こしますか!?」

大淀「ありがとうございます」

提督「えー…」

大淀「では、少々はしたないですが…失礼します」ポスンッ

提督(うお、当然だけど右腿と左腿でバランス全然違う)

提督「つーか大淀、お前こういう事するやつだっけ…」

大淀「やってみたかっただけです」

提督「…お前は流石に邪魔だ」

大淀「!」ガーン!

提督「いや、重くないけど身長考えろよ…雪風と比べて」

雪風「大丈夫です。大淀さんは重くないらしいです!」ナデナデ

大淀「天使です。天使がここにいます」

提督「そうか。それより早く退いてくれ…」

提督(雪風は兎も角、正直お前が俺の上に乗るとこっちが持たないから。色々と)

川内「提督! もうそろそろ夜戦の準備…って…」

雪風「大淀さん、いつもお疲れ様です!」ナデナデ

大淀「はぁ…雪風さん尊いです…」ホンワカー

提督「やめろ大淀! これ以上俺の上で動くな! つーかマジで退かないと俺がヤバいから!」

川内「え、何この状況」

提督「川内! 助けて!」

川内「いやでも二人とも嬉しそ…」

提督「今日の夜戦どうしようかな!? 誰連れていこうかなー!」

川内「大淀さん! 雪風! 提督が困ってるよー!」グイグイ

大淀「あぅっ」

雪風「引き剥がされましたっ」

提督「ふぅ…危ねぇ…」

川内「ねぇ! 早く夜戦夜戦ー!」

提督「はいはい。ちょっと待て、今編成考えてるから…」

提督「…」チラッ

雪風「…」ポツーン

提督「…雪風、夜戦行くか?」

雪風「え?」

提督「出撃だよ。もし大丈夫ならお前も入れたいんだが…」

雪風「あ、は、はい! 大丈夫です!」

提督「そ、そうか! …じゃあ後は他のやつも入れて…」

大淀「…」

川内「それじゃ、準備してくるねー!」

雪風「雪風も準備してきます!」

提督「…あ、ああ…」

ガチャッ

バタン

大淀「…良かったんですか?」

提督「…いつまでも避けてるわけにはいかないだろ」

提督「それに…そんな噂はもう聞きたくないんだ」

大淀「…」

提督「…ここで断ちたい」

大淀「…分かりました」



鳥海「さぁ、行きますよ」

川内「よーし! 今日は暴れるぞー!」

神通「ね、姉さん…ちゃんと警戒を…」

雪風「…」

綾波「? 雪風ちゃん、どうかしました?」

雪風「! な、何でもないです!」

雪風「頑張りましょう!」ニコッ

綾波「…はい♪」ニコッ

夕立「夕立だって負けないよー!」

綾波「もう、味方同士で競ってる場合じゃないですよ」

雪風「…」

鳥海「! 敵艦隊発見!」

鳥海「砲戦用意!」

川内「てー!」ドォン!

夕立「ソロモンの悪夢、見せてあげる!」ドンッ!

綾波「綾波が守ります!」

神通「よく…狙って…!」バンッ!

雪風「…」

鳥海「雪風さん!」

雪風「!」

雪風「…雪風は、沈みません!」

ドゴォ!

バァン!


川内「くっ!」ドンッ!

神通「姉さん!」

川内「平気平気! やったのあいつだなー!」ドンッドンッ??

雪風「魚雷発射です!」バシュッ

ル級「!?」バゴォ!

雪風(よしっ…!)

綾波「戦艦相手に!? 雪風ちゃんすごいです!」

雪風「えへへ、まだまだです!」


へ級「…!」ドーン!

夕立「あぅっ!」ガクッ

雪風「!」

綾波「夕立ちゃん!」

リ級「…」チラッ

雪風「あっ…!」

リ級「!」バゴォン!

雪風「綾波さん!」

綾波「!?」

神通「!」


ドガアッ!!

雪風「…!」

綾波「…あれ…」

綾波「…えっ!?」


神通「くっ…はぁ…!」ドサッ

鳥海「神通さん!」

綾波「そ、そんな!」

神通「わ、私より早く…あの敵艦を…!」

綾波「…!」

綾波「ってぇー!」バシュン!

リ級「っ!」バァン!


雪風「じ、神通さん…」

鳥海「雪風さん! 前!」

雪風「!」

ビュンッ

雪風(危なかった…あと少し反応が遅かったら…)

雪風「あ、ありがとうございま…」

バァン!

雪風「…あっ!」

鳥海「うぐっ!」ヨロッ...

雪風「鳥海さん!!」

鳥海「だ、大丈夫…です!」

雪風(…)

雪風(…雪風の、せいです…雪風の不注意がなかったら、鳥海さんはあれぐらい…)



鳥海「艦隊、帰投しました…」

神通「…すみません。私のせいで…」

綾波「そんな! それは私の方です! 戦闘中に油断した私が…」

夕立「夕立もドジ踏んじゃったっぽい~…」

提督「やめろやめろ、取り敢えず全員生き残っているだけ良かったよ」

提督「皆少なからず怪我してるしな。ドックに入ってから今日はもうゆっくり休め」

鳥海「…分かりました」

神通「…ありがとうございます。さぁ、行きましょう…」

スタスタ

バタン

提督「…ふぅ…」


雪風「…」


提督「…って雪風! …どうしたんだ、お前だけ残って…」

雪風「…」


雪風「…雪風は、無傷なので」

提督「!」

提督「…あ、あぁ…どうやらそのようだな…」

雪風「…」

提督「…そうだ、大淀から聞いたぞ。戦艦を撃沈したんだってな!」

提督「お前はすごいな! よく魚雷を当てたよ!」

雪風「…」

雪風「…雪風は…」

提督「え…?」

雪風「…雪風は、すごくないです…」

提督「…何を言っている。お前は十分すぎる活躍を…」

雪風「艦隊を守れなかったら意味がないです! 旗艦の鳥海さんにまで足を引っ張らせて!」

提督「っ…」

雪風「だから、雪風は全くすごくないです!」

ガチャッ

バタン!!

タッタッタ...

提督「…」

雪風「…」タッタッタ


ドンッ!


雪風「!」

比叡「ひえぇっ!?」

雪風「あぅっ…!」ドテッ

比叡「雪風ちゃん!? だ、大丈夫!? …どうしたの、こんな夜遅くに…」

雪風「…ひえい…さん…」

比叡「…?」



比叡「へぇ~、夜戦でそんな事が…」

雪風「…」

比叡「…それで、どう思ったの?」

雪風「え…?」

比叡「今回の出撃で、雪風ちゃんはどう思った?」

雪風「…雪風は…」

雪風「…艦隊を…守れなくて、悔しかったです…」

比叡「…そっか、そうだよね…」

比叡「でも、それじゃ大きすぎるなぁ…」

雪風「大きすぎる…?」

比叡「うん」

比叡「自分に反省するところがあったら、そこを直せるように努力するんだよ」

比叡「雪風ちゃんの反省点は、艦隊を守れなかったところ。でも、それじゃ反省点として大きすぎるし、誰だって努力するところ」

比叡「具体的に、他には?」

雪風「…雪風のせいで、鳥海さんを危険な目に遭わせちゃいました…」

比叡「…じゃあそこだね」

比叡「どうすればその危険な目に遭わせずに済んだのか、ちゃんと考えて…次はその反省点を活かすの!」

雪風「…活かす、ですか?」

比叡「その過ちを何度も繰り返さない為にね!」

雪風「…はい…」

比叡「大丈夫だよ…反省して、悪いところを直して…誰もが成長していくんだから」

雪風「…はい…」

比叡「もう、そんな返事じゃダメ。もっと! 気合い! 入れて!」

雪風「…はい!!」

比叡「ふふっ、そうそう♪」

翌日

~執務室~

ガチャッ

雪風「し、しれぇ…」

提督「あ、雪風は…どうした」

雪風「…昨日は、ごめんなさい」

提督「…別に謝ることじゃないよ。俺だって…昨日は無神経すぎた」

雪風「…大丈夫です。あれはしれぇの優しさだと分かっていますから」

提督「…ありがとう」

雪風「こちらこそです!」

雪風「…それで、しれぇ!」

提督「なんだ、雪風」

雪風「…雪風に…」

雪風「…雪風に! もう一度出撃するチャンスをください!」

提督「!」

提督「…」

提督「…そうだな…」

提督「雪風が出撃してはならない理由もないから、別に良いが…」

雪風「本当ですか!?」

提督「大淀、これからの予定は?」

大淀「はい。予定としてはヒトマルマルマルに遠征。ヒトヨンマルマルに演習が入っています」

提督「そうか、今日は演習か…」

雪風「演習!? ゆ、雪風も参加してよろしいですか!?」

提督「雪風が…?」

雪風「はい! 昨日の夜、比叡さんと話して雪風の反省点が分かったんです! だからそれを繰り返さないよう活かして…」

大淀「…」チラッ

提督「…」

提督「…そうか、反省点か…良い心がけだ!」

提督「じゃあ、演習の時は頼むぞ!」

雪風「しれぇ!」パァァ!

雪風「ありがとうございます!」ギューッ

提督「これぐらい良いよ…」ナデナデ

今日はここまで。
明日またやっていきます。

おつかーレ

艦娘で一番可愛いのは雪風ってはっきりわかるもんだな
あの笑顔はもう全て許せる一番母性本能をえぐってくる

明日とか言っておいて遅れました…
やっていきます

雪風「そうと決まれば、雪風! これから訓練してきますね!」

提督「ああ。しかし、くれぐれも無茶するなよ?」

雪風「はい、大丈夫です!」

タッタッタ

提督「…」

提督「ふぅ、まさかあいつから演習をやりたいなんて言うとはな…」

大淀「…」

提督「そんな顔するな。雪風のあの表情を見ただろう?」

提督「…信じてやらなければ、いつまでも雪風は停滞したままだ」

大淀「…分かっていますよ」

ヒトヨンマルマル

金剛「提督に良いところを見せてあげるネー!」

比叡「私だって、金剛お姉さまに良いところ見せなきゃ!」

雪風「…ふぅ…」

雪風(大丈夫、演習です。誰も沈むことなんてありません…)

比叡「…雪風ちゃん、大丈夫?」

雪風「! は、はい!」

比叡「頑張ろうね!」



中将「はぁ、俺の負けか…」

提督「良い演習になっただろ?」

中将「…それよりさ、お前の艦隊…」

提督「なんだ?」

中将「…雪風がいるんだな…それも練度が高い」

提督「…それが?」

中将「ふんっ、気付いているだろ…」


中将「…また無傷じゃないか」

雪風「雪風、活躍できました!」

金剛「夜戦での魚雷ナイスだったネ!」

雪風「えへへ…♪」


「…チッ」

雪風「っ!」バッ

「あれ、雪風じゃないの…?」

「だよね…あれだけ砲撃したのに、全然当たらなかったわ…」

「その弾は味方に当たってたし…」

「流石死神…」

「早く帰りたい…あんなのが居る鎮守府にいたらどんな目に遭うか分からないよ」

「気味が悪い…」


雪風「…」

雪風「…」

雪風(…雪風は…)

雪風「…しれぇ…」


スタスタ


「いや…ちが…」

雪風「!」

雪風(しれぇの…声…!)チラッ


「…お前も認めたらどうだ」

「…どう考えてもおかしいだろ…」

雪風「…?」

雪風(何か、お話中…でしょうか)


「何が言いたい」

「…雪風は、異常すぎる」


雪風「っ…」

提督「…」

中将「お前も見ただろ? …あいつへの砲撃も…魚雷さえ、全て当たらないなんて」

中将「奇跡か? 幸運か?」

提督「…たまたまだ」

中将「もうそのレベルじゃねぇ。やっぱり何か憑いてやがるんだよ、あいつには…」

中将「雪風とは逆に周りのやつらがやられるのだって見たじゃないか」

中将「…もし、これが演習じゃなかったなら…」

提督「言うな! …それ以上、言うな…」

中将「…運を吸い取るのだって…本当なんだよ」

中将「いつかは、こっちの寿命まで…取られちまう」

中将「…あいつは死神だ」



雪風「っ!」バッ!


タッタッタ...

大淀「…!」

提督「おい! いくら何でも言い過ぎだ!」

中将「実際そうだろう!」

提督「なに…!?」

ガチャッ!

大淀「提督!!」

提督「なんだ大淀! 今取り込み…」

大淀「ゆ、雪風さんが!」

提督「えっ…!?」


提督「…っ!」ダッ!

大淀「あ、提督! ちょっと待…」


スタタタタ...

~波止場~

雪風「…」

雪風(雪風は、死神…)


雪風(仲間の、運を吸い取る…死神…)

雪風「…」チラッ

双眼鏡「」

雪風「…雪風は、どうして生きているのでしょうか」

雪風「…雪風がいると、仲間は…」


提督「雪風!」

雪風「!」

提督「はぁ…はぁ…ったく、鎮守府の中に居ないと思ったらこんな所に…」

雪風「…」

雪風「…来ないでください」

提督「!」

雪風「…雪風と一緒に居たら、危険です…」

提督「…何を馬鹿なことを」

提督「…断る」スタスタ

雪風「…」

雪風「やっぱり、雪風のせいだったんですね…」

提督「え…?」

雪風「皆さん、言ってました…」

雪風「…雪風は、死神と」

雪風「…雪風の幸運は…同時に、仲間を傷つけます…」

提督「馬鹿野郎」

提督「…死神? …そう言ったのは部外者だけだろ。雪風の良いところも知らない…ただの分からず屋達だ」

提督「…お前の幸運が皆を傷つけるだと? ふざけるな!」

提督「…雪風の幸運はな…」

雪風「だってそうじゃないですか!」

提督「!」

雪風「雪風が幸運だと、周りにいる他の皆さんが不幸になるんです!!」

提督「…」

雪風「だったら…それだったらもういらない!!」ポロッ

雪風「…幸運なんて、いらない…!!」

雪風「雪風のせいで傷つくのは…もう嫌ですよぉ…!!」ポロポロ...

提督「……ゆき…かぜ…」

雪風「うっ…うぅ…私なんか…私なんか…!」




雪風「いなくなっちゃえばいいのに…!」

~執務室~

提督「…」ガチャッ

大淀「! …お、おかえりなさい…」

提督「…ああ」

大淀「…中将は、もうお帰りになりました…」

提督「…ああ」

大淀「…あ、えっと…」

提督「…」

大淀「…お、お茶でも持ってきますか? …そ、それか…必要であれば相談相手にも…」

提督「悪い…」

大淀「えっ…?」

提督「…」

大淀「…!」

大淀「いえ…失礼しました…」スッ

ガチャッ

バタン

提督「…」

提督「…くそっ…!」

フタマルマルマル

~鎮守府(外)~

雪風「…」


雪風(あ、セミの抜け殻…)

雪風「…」

雪風(しれぇは、もう捨てちゃったでしょうか)

比叡「蝉って、成虫になってからの一生が短いらしいね」

雪風「…?」クルリ

比叡「こんばんは、雪風ちゃん」

雪風「…」

比叡「…でも、蝉はその短い一生を頑張って生きて…子孫を残していく」

雪風「…セミはそれで幸せなのでしょうか?」

比叡「うーん、子孫を残せるなら幸せなんじゃないかな。例え寿命が短くても」

雪風「…寿命が、短くても…」

比叡「…雪風ちゃん」

比叡「何かあったんでしょ…?」

雪風「…」

比叡「…話、聞かせてくれると嬉しいな」



比叡「司令と喧嘩!? ひえぇ…そんな事があり得るんだね…」

雪風「…?」

比叡「あ、だって…雪風ちゃんっていつも司令にベッタリでしょ? だから喧嘩するのが珍しいなーって」

雪風「…喧嘩の原因は、雪風です」

比叡「…」

雪風「…しれぇはきっと、雪風を慰めようとしたんだと思います」

雪風「…でも、雪風は…そんなに気も知らないで…しれぇを悲しませて…怒らせてしまいました」

比叡「…」

比叡「そっか」

雪風「…やっぱり、雪風はいらないんです」

雪風「雪風が居たら…皆さんが不幸になりますから…」

雪風「…ごめんなさい。もう、戻ります」

比叡「待って!」ギュッ

雪風「っ! 離してください!」

比叡「そんな事を聞いて離せないよ!」

雪風「…!」

比叡「…もう。司令が怒った理由も分かるような気がする…」

雪風「…え…?」

比叡「雪風ちゃんは、自分のせいでみんなが危険な目に遭ってるんだと思っているでしょ?」

雪風「…実際、そうですから…」

比叡「…本当に?」

雪風「…」

比叡「そしたら、みんな雪風ちゃんを嫌ってると思うよ」

雪風「…嫌ってますよ…きっと」

比叡「…前に、鳥海さんを危険な目に遭わせたって言ってたよね」

比叡「…それ以来、鳥海さんは雪風ちゃんを嫌っているようだった?」

雪風「…分からないです」

比叡「…きっと嫌ってないよ。理由は…って聞かれると難しいけどね…でも…」

比叡「この鎮守府には、少なくとも雪風ちゃんを嫌ってる人はいない…」

雪風「…」

比叡「何でか、って聞かれると難しいけど…」

比叡「…雪風ちゃんは、優しいから」

雪風「優しい…ですか?」

比叡「うん」

雪風「…しれぇも、そう言ってました」

比叡「ふふっ、じゃあ間違いないね♪」

雪風「何故優しいと嫌われないんですか?」

比叡「嫌われないというか…そうだなぁ…雪風ちゃんはさ、人に優しくしてもらったらどう思う?」

雪風「それは…嬉しいです」

比叡「でしょ? よっぽどひねくれてない限り、自分にとって嬉しい事をしてくれた人を嫌いにならないよね」

雪風「…!」

比叡「…そういう面では、雪風ちゃんは好かれていると思うよ」

比叡「雪風ちゃんは、みんなに優しいから♪」

雪風「比叡さん…」

比叡「だから、そんなに自分を卑下しないで…ね?」

雪風「…分かりました」

雪風「…しれぇに、謝ってきます!」

比叡「…うん」

雪風「昨日の今日で、呆れられるかもしれませんが…」

比叡「私達の司令はそんな人じゃないよ。きっと…許してくれる」

雪風「…はい」

タッタッタ

雪風「はぁ…はぁ…!」

雪風「しれぇ!」バンッ!


大淀「…ゆ、雪風さん…?」

雪風「! 大淀さん…しれぇは!?」

大淀「て、提督は見てませんけど…」

雪風「…!」タッタッタ

大淀「あっ、雪風さん!」

大淀「もう…提督だけでなく雪風さんも…私って頼りないんでしょうか…」

最近、思うんだけどさ。
HACHIMANとかいうタグ付ける奴うざくね?
八幡tueee!が嫌いとか言ってる奴、多すぎ。
「キリトの活躍奪うんじゃねえ!」
「ハチアスとかやめて!」
「上条さんの役割奪うなよ!」
「デレマスのヒロインNTRさせんな!」
これ、マジでキモいからね。
いやさ、お前らの気持ちも分かるよ?
何でも出来て、最強の八幡に嫉妬してるんだよね。お前らは葉山みたいな性格だもんね。
でも、落ち着いて考えてみろよ。
お前らが何と言おうと八幡が最強なのは誰の眼に見ても明らかんだから仕方ないじゃん。
ヒロインを奪われる~とかさ、クソみたいなキリト、上条辺りに救われるよりも八幡に救われる方が幸せに決まってるよね。
まずは誰よりも八幡が強い事実から目をそらすなよ。それは誰の目にも明らかだろ?
それを劣っている立場の奴等が「俺達の役割を奪うなよ」っていうのは成り立たないでしょ。
いやね、作品を汚すなってのは分かるよ?
例えばキリトが総武高校に転校してきてヒロインNTRしたなら、俺もキレて潰しにかかるわww
でもさ、八幡なんだから仕方ないじゃん。
もうワガママ言うのやめろよな。
八幡が主人公なら皆が救われるんだって。
キリトも上条も士道も必要ないからね?
あんなん好きな奴等はガイジだからね?
もうさ、他作品をsageするなとかいうガイジの話なんか聞くのも飽々してるんだわ。
あのね、sageしてるんじゃないの。
八幡が最強だから、周りが雑魚に見えてしまうのは仕方ない事なんだよ。
八幡が最強なのが気持ち悪いとか言うけど、実際にその世界に八幡がいれば最強なのは間違いないんだから当たり前だよね。
ゴミみたいな作品なんて八幡に蹂躙されて然るべきなんだよ。それによって俺達の目に触れる機会も増えるんだから感謝しろよ。
以上、クソアンチ共を完全論破。全員、速やかに砕け散れよ。

最近、思うんだけどさ。
HACHIMANとかいうタグ付ける奴うざくね?
八幡tueee!が嫌いとか言ってる奴、多すぎ。
「キリトの活躍奪うんじゃねえ!」
「ハチアスとかやめて!」
「上条さんの役割奪うなよ!」
「デレマスのヒロインNTRさせんな!」
これ、マジでキモいからね。
いやさ、お前らの気持ちも分かるよ?
何でも出来て、最強の八幡に嫉妬してるんだよね。お前らは葉山みたいな性格だもんね。
でも、落ち着いて考えてみろよ。
お前らが何と言おうと八幡が最強なのは誰の眼に見ても明らかんだから仕方ないじゃん。
ヒロインを奪われる~とかさ、クソみたいなキリト、上条辺りに救われるよりも八幡に救われる方が幸せに決まってるよね。
まずは誰よりも八幡が強い事実から目をそらすなよ。それは誰の目にも明らかだろ?
それを劣っている立場の奴等が「俺達の役割を奪うなよ」っていうのは成り立たないでしょ。
いやね、作品を汚すなってのは分かるよ?
例えばキリトが総武高校に転校してきてヒロインNTRしたなら、俺もキレて潰しにかかるわww
でもさ、八幡なんだから仕方ないじゃん。
もうワガママ言うのやめろよな。
八幡が主人公なら皆が救われるんだって。
キリトも上条も士道も必要ないからね?
あんなん好きな奴等はガイジだからね?
もうさ、他作品をsageするなとかいうガイジの話なんか聞くのも飽々してるんだわ。
あのね、sageしてるんじゃないの。
八幡が最強だから、周りが雑魚に見えてしまうのは仕方ない事なんだよ。
八幡が最強なのが気持ち悪いとか言うけど、実際にその世界に八幡がいれば最強なのは間違いないんだから当たり前だよね。
ゴミみたいな作品なんて八幡に蹂躙されて然るべきなんだよ。それによって俺達の目に触れる機会も増えるんだから感謝しろよ。
以上、クソアンチ共を完全論破。全員、速やかに砕け散れよ。

最近、思うんだけどさ。
HACHIMANとかいうタグ付ける奴うざくね?
八幡tueee!が嫌いとか言ってる奴、多すぎ。
「キリトの活躍奪うんじゃねえ!」
「ハチアスとかやめて!」
「上条さんの役割奪うなよ!」
「デレマスのヒロインNTRさせんな!」
これ、マジでキモいからね。
いやさ、お前らの気持ちも分かるよ?
何でも出来て、最強の八幡に嫉妬してるんだよね。お前らは葉山みたいな性格だもんね。
でも、落ち着いて考えてみろよ。
お前らが何と言おうと八幡が最強なのは誰の眼に見ても明らかんだから仕方ないじゃん。
ヒロインを奪われる~とかさ、クソみたいなキリト、上条辺りに救われるよりも八幡に救われる方が幸せに決まってるよね。
まずは誰よりも八幡が強い事実から目をそらすなよ。それは誰の目にも明らかだろ?
それを劣っている立場の奴等が「俺達の役割を奪うなよ」っていうのは成り立たないでしょ。
いやね、作品を汚すなってのは分かるよ?
例えばキリトが総武高校に転校してきてヒロインNTRしたなら、俺もキレて潰しにかかるわww
でもさ、八幡なんだから仕方ないじゃん。
もうワガママ言うのやめろよな。
八幡が主人公なら皆が救われるんだって。
キリトも上条も士道も必要ないからね?
あんなん好きな奴等はガイジだからね?
もうさ、他作品をsageするなとかいうガイジの話なんか聞くのも飽々してるんだわ。
あのね、sageしてるんじゃないの。
八幡が最強だから、周りが雑魚に見えてしまうのは仕方ない事なんだよ。
八幡が最強なのが気持ち悪いとか言うけど、実際にその世界に八幡がいれば最強なのは間違いないんだから当たり前だよね。
ゴミみたいな作品なんて八幡に蹂躙されて然るべきなんだよ。それによって俺達の目に触れる機会も増えるんだから感謝しろよ。
以上、クソアンチ共を完全論破。全員、速やかに砕け散れよ。

最近、思うんだけどさ。
HACHIMANとかいうタグ付ける奴うざくね?
八幡tueee!が嫌いとか言ってる奴、多すぎ。
「キリトの活躍奪うんじゃねえ!」
「ハチアスとかやめて!」
「上条さんの役割奪うなよ!」
「デレマスのヒロインNTRさせんな!」
これ、マジでキモいからね。
いやさ、お前らの気持ちも分かるよ?
何でも出来て、最強の八幡に嫉妬してるんだよね。お前らは葉山みたいな性格だもんね。
でも、落ち着いて考えてみろよ。
お前らが何と言おうと八幡が最強なのは誰の眼に見ても明らかんだから仕方ないじゃん。
ヒロインを奪われる~とかさ、クソみたいなキリト、上条辺りに救われるよりも八幡に救われる方が幸せに決まってるよね。
まずは誰よりも八幡が強い事実から目をそらすなよ。それは誰の目にも明らかだろ?
それを劣っている立場の奴等が「俺達の役割を奪うなよ」っていうのは成り立たないでしょ。
いやね、作品を汚すなってのは分かるよ?
例えばキリトが総武高校に転校してきてヒロインNTRしたなら、俺もキレて潰しにかかるわww
でもさ、八幡なんだから仕方ないじゃん。
もうワガママ言うのやめろよな。
八幡が主人公なら皆が救われるんだって。
キリトも上条も士道も必要ないからね?
あんなん好きな奴等はガイジだからね?
もうさ、他作品をsageするなとかいうガイジの話なんか聞くのも飽々してるんだわ。
あのね、sageしてるんじゃないの。
八幡が最強だから、周りが雑魚に見えてしまうのは仕方ない事なんだよ。
八幡が最強なのが気持ち悪いとか言うけど、実際にその世界に八幡がいれば最強なのは間違いないんだから当たり前だよね。
ゴミみたいな作品なんて八幡に蹂躙されて然るべきなんだよ。それによって俺達の目に触れる機会も増えるんだから感謝しろよ。
以上、クソアンチ共を完全論破。全員、速やかに砕け散れよ。

最近、思うんだけどさ。
HACHIMANとかいうタグ付ける奴うざくね?
八幡tueee!が嫌いとか言ってる奴、多すぎ。
「キリトの活躍奪うんじゃねえ!」
「ハチアスとかやめて!」
「上条さんの役割奪うなよ!」
「デレマスのヒロインNTRさせんな!」
これ、マジでキモいからね。
いやさ、お前らの気持ちも分かるよ?
何でも出来て、最強の八幡に嫉妬してるんだよね。お前らは葉山みたいな性格だもんね。
でも、落ち着いて考えてみろよ。
お前らが何と言おうと八幡が最強なのは誰の眼に見ても明らかんだから仕方ないじゃん。
ヒロインを奪われる~とかさ、クソみたいなキリト、上条辺りに救われるよりも八幡に救われる方が幸せに決まってるよね。
まずは誰よりも八幡が強い事実から目をそらすなよ。それは誰の目にも明らかだろ?
それを劣っている立場の奴等が「俺達の役割を奪うなよ」っていうのは成り立たないでしょ。
いやね、作品を汚すなってのは分かるよ?
例えばキリトが総武高校に転校してきてヒロインNTRしたなら、俺もキレて潰しにかかるわww
でもさ、八幡なんだから仕方ないじゃん。
もうワガママ言うのやめろよな。
八幡が主人公なら皆が救われるんだって。
キリトも上条も士道も必要ないからね?
あんなん好きな奴等はガイジだからね?
もうさ、他作品をsageするなとかいうガイジの話なんか聞くのも飽々してるんだわ。
あのね、sageしてるんじゃないの。
八幡が最強だから、周りが雑魚に見えてしまうのは仕方ない事なんだよ。
八幡が最強なのが気持ち悪いとか言うけど、実際にその世界に八幡がいれば最強なのは間違いないんだから当たり前だよね。
ゴミみたいな作品なんて八幡に蹂躙されて然るべきなんだよ。それによって俺達の目に触れる機会も増えるんだから感謝しろよ。
以上、クソアンチ共を完全論破。全員、速やかに砕け散れよ。

最近、思うんだけどさ。
HACHIMANとかいうタグ付ける奴うざくね?
八幡tueee!が嫌いとか言ってる奴、多すぎ。
「キリトの活躍奪うんじゃねえ!」
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これ、マジでキモいからね。
いやさ、お前らの気持ちも分かるよ?
何でも出来て、最強の八幡に嫉妬してるんだよね。お前らは葉山みたいな性格だもんね。
でも、落ち着いて考えてみろよ。
お前らが何と言おうと八幡が最強なのは誰の眼に見ても明らかんだから仕方ないじゃん。
ヒロインを奪われる~とかさ、クソみたいなキリト、上条辺りに救われるよりも八幡に救われる方が幸せに決まってるよね。
まずは誰よりも八幡が強い事実から目をそらすなよ。それは誰の目にも明らかだろ?
それを劣っている立場の奴等が「俺達の役割を奪うなよ」っていうのは成り立たないでしょ。
いやね、作品を汚すなってのは分かるよ?
例えばキリトが総武高校に転校してきてヒロインNTRしたなら、俺もキレて潰しにかかるわww
でもさ、八幡なんだから仕方ないじゃん。
もうワガママ言うのやめろよな。
八幡が主人公なら皆が救われるんだって。
キリトも上条も士道も必要ないからね?
あんなん好きな奴等はガイジだからね?
もうさ、他作品をsageするなとかいうガイジの話なんか聞くのも飽々してるんだわ。
あのね、sageしてるんじゃないの。
八幡が最強だから、周りが雑魚に見えてしまうのは仕方ない事なんだよ。
八幡が最強なのが気持ち悪いとか言うけど、実際にその世界に八幡がいれば最強なのは間違いないんだから当たり前だよね。
ゴミみたいな作品なんて八幡に蹂躙されて然るべきなんだよ。それによって俺達の目に触れる機会も増えるんだから感謝しろよ。
以上、クソアンチ共を完全論破。全員、速やかに砕け散れよ。

提督「なあ、時津風…雪風見なかったか?」

時津風「雪風? 見てないなー、何で?」

提督「あーちょっと色々あってな…探してたんだが…」

提督「すまん! ありがとう!」

時津風「はーい」

提督(ったく…何で俺はあそこで何も言えなかったんだよ…何で泣いてる雪風を見て慰められなかったんだよ…!)

提督「くそっ! くそっ…!」

提督「…雪風…」



「しれぇ!!」

提督「…!」バッ

雪風「はぁ、はぁ…しれぇ…!」

提督「雪風っ!」ダキッ

雪風「あぅっ…しれぇ…ご、ごめんなさい…」

提督「いや、謝るのは俺の方だ! すまない…本当にすまなかった!」

雪風「…しれぇは、怒ってないのですか…?」

提督「あの時は何を言い出すのかと怒ったさ。でも、悲しんでるお前を見た時…俺は何も言ってやれなかった自分に怒りが湧いたよ」

雪風「しれぇ…」

提督「…雪風、聞いてくれ」

雪風「…?」

提督「雪風は、自分が幸運だと他の皆が不幸になると言ってたよな…それなら、幸運なんかいらないと…」

雪風「…」

提督「…それは違う」

提督「…お前の幸運は、他の皆を不幸にする為にあるんじゃない…逆だ」

雪風「え…」

提督「皆を守り…皆を幸せにする為に、お前の幸運があるんだ…」

提督「…雪風」

提督「…お前の幸運は…なくてはならないんだ」

雪風「あっ…うぅ…」ポロポロ

雪風「本当に…良いのっ…?」

雪風「雪風が…幸運で…いいの…?」

提督「ああ…良いんだ…幸運で…」

雪風「しれぇは…雪風の事、嫌いじゃ…」

提督「嫌いじゃない!」

雪風「!」

提督「…優しいお前が好きだよ。俺だけじゃなく…皆も」

雪風「…」

雪風(雪風は…死神って言われてたのに…)

雪風(しれぇは…皆さんは…!)

雪風「…うわぁぁぁん…!!!」

雪風「ああああぁぁぁ!!」

提督「…」ギュッ

提督「絶対、大丈夫。居なくならないよ…俺達はお前の前から…」

提督「だから、自分がいなくなっちゃえばいいなんて思うな」

雪風「ぐすっ…しれぇ…しれぇぇぇぇ!!!」ギュゥ

雪風「わああああああん!!」

提督「…」

~執務室~

提督「…」スタスタ

大淀「あ、ていと…」

大淀「!」

雪風「…すぅ…」

提督「こんな時間までここに居てもらって悪いな…大淀」

大淀「いえ…それより、雪風さんは…」

提督「…ちょっとな。泣き疲れて眠った」

大淀「泣き疲れて…?」

提督「ああ…雪風は一人で色々と抱え込む癖があるからな…」

提督「きっと、それが溢れたんだろう…」スッ

雪風「んん…」ギュッ

提督「おっと…」

大淀「…ふふ、離れたくないんじゃないですか…?」

提督「…そうか…」

提督「…」ナデナデ

提督「…自分が幸運だと、周りが不幸になるんじゃないか」

大淀「え?」

提督「…だったら幸運なんていらない…」

提督「…運を吸い取る自分なんて…居なくなれば良い…」

大淀「…」

提督「雪風は、ずっと一人で戦ってたんだろうな…」

提督「自分の幸運は…一体何の為にあるのか…」

提督「自分は存在していいのか…」

提督「…俺達じゃ考えた事もない」

大淀「…それが幸運の…代償、ですか…」

提督「…幸運にどうして代償が必要だろうか…?」

提督「…幸運とは、皆に…均等にあっていいものだ…」

大淀「…ええ」

提督「それに対する代償なんて…あってはならない…」


雪風「…」


雪風(しれぇ…)ギュッ

続きは明日やります

おつ

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翌日

提督「ん、んん…」

提督「! ゆきか…」

雪風「ん~…」ムニャムニャ

提督「…ははっ」ニコッ

提督「いてて…変な体勢で寝てたかな…」

雪風「…しれぇ…?」

提督「あぁ、雪風…おはよう」ニコッ

雪風「…おはようございます!」ニコッ

~食堂~

提督「ん、やっぱ和食は良いな…」モグモグ

雪風「はい!」

金剛「あ、提督! 私も一緖にBreak first良いデスカー!?」

提督「おはよう金剛。座って良いぞ」

金剛「わーい♪」


比叡「…雪風ちゃん」

雪風「!」

比叡「…おはよう♪」

雪風「おはようございます!」

比叡「司令と仲直りできたんだね…♪」

雪風「はい!」ニコッ

提督「あ、比叡もいたのか」

比叡「ひえっ!? そ、そんなに私の存在感薄いですか!?」

提督「あはは、冗談だよ。おはよう」

比叡「お、おはようございます…もう…」

提督「そうだ、比叡。朝食が終わったらちょっと執務室へ来てくれ」

比叡「え、別に良いですけど…どうしたんですか?」

提督「話す事があってな」

金剛「比叡! 抜け駆けはNOなんだからネ!」

比叡「ひえぇ、そんな筈ないじゃないですか! 私は金剛お姉さま一筋です!」

比叡「大体、この仕事の塊が話す内容なんてたかが知れてます」

提督「なあ比叡、もしかしてお前さっきのこと怒ってる?」

金剛「それもそうだったネ」

提督「金剛まで!?」

雪風「ふふっ…♪」ニコッ

~執務室~

比叡「それで、どうしました司令?」

提督「…お礼を言いたくてな」

比叡「お礼…?」

提督「…雪風の事だよ」

比叡「!」

提督「昨日、雪風がもう俺の所に来るなんて事はないと思って探してたんだがな…そしたらあいつから来て、俺に謝ってきたんだ」

提督「…誰かが雪風に何か言ってくれたんだろうと思っていたが…今朝の雪風の様子を見て分かったよ」

提督「…比叡、ありがとう」

比叡「…いえ…私は、雪風ちゃんに助言してあげただけですから…」

提督「それでも雪風はお前のお陰で勇気を振り絞る事ができた。それだけやってくれたら十分だよ」

比叡「…そうですか…」

提督「…それと、雪風に関してもう一つある」

比叡「は、はい…?」

提督「…出撃の事だ」

比叡「出撃? 雪風ちゃんがですか…?」

提督「…迷っている」

提督「いくら立ち直っても…雪風のあの異名や噂はなくなったことにはならない」

提督「…だからといって、あいつをそのままにしておくのも嫌なんだ」

比叡「…」

提督「分かってる。それらは所詮、部外者の声だって…」

提督「それでも、雪風は傷ついていたんだ…」

提督「…無理に言わない。比叡…」

提督「もし、あいつが出撃するとし…」

比叡「雪風ちゃんが出撃するなら私も一緖に出撃します」

提督「!」

提督「…考える必要もなしか」

比叡「…」

提督「…ありがとう」

比叡「…雪風ちゃんは、放っておけませんから」

提督「…」

提督(あとは、雪風自身だが…)



提督「…」スタスタ

雪風「あ、しれぇ!」

提督「雪風、ちょっといいか?」

雪風「? なんでしょう?」

提督「…大事な話がしたくてな」

雪風「大事な話…?」

提督「…雪風はさ、前に出撃するチャンスをくださいって言っただろ?」

雪風「は、はい…」

提督「…だからさ…」

提督「今度の出撃…お前を入れようか、考えていてな…」

雪風「!」

提督「…嫌なら遠慮なく断ってほしい。演習の事もあったしな…」

提督「不安定な状態でやっても、それこそ足を引っ張るだけだ…」

雪風「…」

雪風(…雪風は…)


『また無傷らしいぞ、あの駆逐艦…』

『ここまでくると気持ち悪いな…』

『他の艦の運を吸い取ってるんじゃないか…?』

『疫病神だ…』

雪風(…)


比叡『自分をそんなに卑下しないで…』

提督『絶対、大丈夫。居なくならないよ…俺達はお前の前から…』


雪風「…!」


提督「…」

雪風「しれぇ!」

提督「…なんだ」

雪風「ぜひ雪風も、出撃させてください!」

提督「…」

提督「…ああ、分かったよ」ニコッ

ガチャッ

大淀「あ、提督」

提督「…」

大淀「どうされました…?」

提督「…次の出撃は、雪風も参加させようと思ってな」

大淀「えっ…雪風さんを…?」

提督「聞いてみたら、あいつもやる気を示してくれた」

大淀「…そう、ですか…」

大淀「…でも、演習の事があった後で大丈夫でしょうか…」

提督「…」

提督「…大丈夫だ」

提督(あの表情は、確かに決心した顔だった…)

提督「今の雪風ならな」

今日はここまで。

おつん

翌日

提督「…というわけで、この前の演習の編成で出撃しようと思う。お前達からは何かあるか?」

時雨「大丈夫だよ」

金剛「no problemデース! 私達の活躍、期待してネ!」

提督「ああ、金剛も旗艦を頼んだぞ」

金剛「YES!」

天龍「よっしゃー! 久々の実戦だぜー!」

提督「…雪風」

雪風「!」

提督「…頑張れよ」

雪風「…はい!」

比叡「…」ニコッ



金剛「皆さん、ついてきてくださいネー!」

比叡「気合い! 入れて! いきます!」

翔鶴「索敵機、発艦します!」バシュン


雪風「…」

比叡「雪風ちゃん…? 大丈夫?」

雪風「は、はい!」

雪風「艦隊をお守りできるよう頑張ります!」


翔鶴「敵艦隊発見しました! 交戦用意!」

金剛「OK!」

ドンッ!

バァンッ!

比叡「主砲、斉射始め!」ドーン!

金剛「全砲門、fire!」

天龍「くらえっ!」

翔鶴「全機突撃!」

ト級「!」バンッ!

ヲ級「…っ!」

天龍「くっ…!」ドガッ

天龍「まだまだぁ!」

雪風(集中…油断は禁物です!)

雪風(反省点を活かして…)

雪風「っ!」ドンッ

翔鶴「きゃぁ!」

時雨「! 翔鶴さん、一旦下がって!」

翔鶴「は、はい…」

タ級「…」

時雨「! 金剛さん、タ級だよ! 気を付けて!」

金剛「了解ネ!」バァン!

タ級「!」ドンッ!

雪風「天龍さん!」

天龍「おっと…! 危ねぇ、あの野郎!」

比叡「…主砲、撃て!」

タ級「っ…!」ドガァ!

金剛「比叡、グッジョブネ!」

比叡「はい!」

時雨「はぁ、はぁ…後は駆逐艦!」

天龍「任せろ!」

雪風「援護します!」バンッバンッ!


バーン!

ドゴォ!

金剛「皆さんいい動きデス! このまま進撃しマース!」

比叡「はい、金剛お姉さま!」


雪風(…良かった、このままいけば…)ビビッ

雪風「! この反応は…!」


ブクブク...

時雨「!」

時雨「潜水艦!? 魚雷が!」


時雨「雪風に!?」

雪風「っ!?」

雪風「…雪風は…!」

シュンッ

時雨「…!」

時雨(…外れた…?)

時雨「…いや、違う!」

雪風「比叡さん!」


比叡「…え…?」

……



提督「轟沈寸前だと!? 誰がだ!?」

大淀「そ、それが…」

提督「いや、やっぱり後でいい! 早く撤退命令を!」

大淀「もう指示は出してあります…!」

提督「っ!」ダッ

大淀「提督!」

提督「入渠ドックを見といてくれ! 工廠に行ってくる!」

大淀「…は、はい…」


タッタッタ...



雪風「…あれ…」

雪風(…痛く、ない…?)

雪風(でも、確かにあの時…雪風は…)


…きろ…かぜ…!

ゆき…ちゃ…きて!


雪風「…!」

雪風(しれぇと比叡さんの声です…!)

雪風(…良かった…比叡さんが無事で…)

雪風「えへへ…安心したら…なんだか、眠くなってきました…」


雪風(雪風は、比叡さんを守れた…)

雪風(それだけで…)


「…満足…です…」

提督「起きろよ!! 雪風!!」

比叡「雪風ちゃん! お願い…起きて! 早く目を覚まして!」

提督「戻ってきてくれよ!」

天龍「おい明石! なんとかしてくれよ! …もう傷は直したんだろ!? おい!」

明石「…」

天龍「何か言えよおい!! 黙ってると殴るぞ!」

明石「…そんな、嘘…損傷は確かに酷かったけど…体はもう問題ないはず…なのに何で…」

明石「…ま、まさか…雪風ちゃんは…」

天龍「な、なんだよ!」

明石「…もう、生きたいという意志が…」

提督「…!」

明石「いくら、体が無事だとしても…本人のその意志がなければ…このまま…」

比叡「そん、な…うっ…うぅ…雪風…ちゃん…」ガクッ

天龍「…っ…」

明石「こればかりは、雪風ちゃん自身の気持ちの問題…私達では…どうにも…」

提督「…」ギュッ

提督「…雪風…」

提督「お前は…もうそれで満足したのかよ…!?」

提督「比叡を守れたからか!?」

提督「艦隊を守れたから、お前の役目は終わりだって言うのかよ!」

比叡「うわぁぁぁん…!」ポロポロ...

提督「何とか…言ってくれよ…雪風…!」

明石「…」

天龍「…くそ…くそっ!!」ガンッ!

数時間後

提督「…」

明石「提督…お気持ちは分かりますが…」

提督「…」

明石「…あとは私が見ていますから、もうお休みになられてください…」

明石「何かあればすぐ連絡しますから…」

提督「…いや…」

提督「俺は大丈夫だよ…それより、雪風の傍にいたい…」

明石「…はぁ」

明石「分かりましたよ…」

提督「…ありがとう」

明石「…言っても聞かないんですから…」

明石(…無理をしているのは誰から見ても明らかなのに…)

明石「…」スタスタ

翌日

提督「…」

大淀「…! 提督!?」

提督「…あ、あぁ…大淀…」

大淀「明石さんから聞きましたが、まさかここまで…!」

提督「…大丈夫だ…」

大淀「…そんなわけ…ないじゃないですか…」

大淀「…あなたは私達の提督でしょう…!?」

大淀「これ以上あなたが衰弱していくのは、見ていられないんです…あなたが倒れたら、他の子達の事はどうするんですか!?」

提督「…」

大淀「雪風さんは…もう、雪風さんは!」

提督「やめろ!」

提督「…言わないでくれ…」

提督「雪風は、幸運だから…きっと…今にでも、目を開いて…」

大淀「…てい、とく…!」ギュッ

提督「…!」

大淀「…ぐすっ…」ギュゥ...!

提督「大淀…」

大淀「うぅ…」

提督(…俺は、周りのみんなにも迷惑をかけて…)

提督「…」

提督「…すまない…」

大淀「…そうだ、提督は何も食べていませんよね…?」

大淀「…食事を、お持ちしますから…」スクッ

提督「ああ…」

大淀「…」スタスタ


提督「…雪風…」

提督「分かるか? これがお前がいなくなった結果だよ…」

提督「…お前がいないだけで…鎮守府は、これだけ変わるもんだ…」

提督「…だからさ…いい加減、目を開けろよ…」

提督「…何故だ…?」

提督「何故なんだ…!?」

提督「…俺には…分からない!」

提督「何で戻ってこないんだよ…!」

提督「お前がいなくなるのは…違うだろ…!?」

提督「答えてくれ…!」ガンッ!

提督「…答えてくれ!」ガンガンッ!

提督「雪風ぇ!!」ガンガンガン! ...


雪風「…」


提督「…うっ、うぅ…」


「…」

「……し…」


提督「…!?」

「………し、れぇ…」



雪風(…)

雪風(声が、鮮明に聞こえる…)

雪風(しれぇ…)


『どこに行きたいですか?』

雪風「…え…?」

『…貴女は…どこに行きたいのですか…?』

雪風「か、艦船!? 艦船が喋って…!?」

『…貴女も元々艦船では…?』

雪風「あっ、そうでした…!」

雪風(…そ、それにしてもこの艦船…戦艦でしょうか…どこか、見覚えがあるような…)

『…貴女は今、決断しなければなりません』

『どこに行きたいですか?』

雪風「どこに…え、えっとぉ…」

『私と一緒に眠りますか? それとも…』

雪風「…うぅ~ん…」

雪風「…雪風は…鎮守府に行きたいです」

『…』

雪風「しれぇが…仲間がいる…鎮守府に、行きたいです…」

明石「え、雪風ちゃんが言葉を…?」

提督「本当なんだ!」

提督「雪風! おい! 起きろ!」

雪風「…」

雪風「…ん…」

明石「!?」

雪風「…しれぇ…?」

提督「…! 雪風!!」

明石「そ、そんな…どうして…!?」

雪風「明石さんも…」

雪風「…おはようございます…」

明石「…い、一体何が…」

雪風「夢を、見てたんです…」

明石「夢…?」

雪風「見覚えのある艦船が…雪風に、どこに行きたいか訊いてきて…」

雪風「鎮守府に行きたいです、と言ったら…目が覚めて…」

提督「…」

提督「…雪風…お前…」

提督「…ずっとずっと…意識を失っていたくせに…呑気して夢なんか見てんじゃねぇよ!」

雪風「…ずっと…?」

提督「…っ!」ギュッ

雪風「あぅっ…!?」

提督「…みんながどれだけ心配してたと思ってんだよ…馬鹿野郎…!」ウルッ

雪風「…しれぇ…?」

提督「…」ギュゥ...!

雪風「…痛い、です…力…強いですよぉ…」ポロッ

提督「…だけど、目を覚ましてくれて…本当に良かった…!」

雪風「っ…」

雪風「…うっ…うぅ…」

雪風「……うわぁぁぁん!!!」ポロポロ

雪風「ごわがっだよぉぉぉ…!!」ギュッ

提督「…よく頑張った…よく、戻ってきてくれたな…!」

雪風「わああああん…!!」

明石「…」

明石(見覚えのある艦船…夢…)

明石「…前の、記憶でしょうか…」

提督「えっ…?」

雪風「…」

雪風「…よくは、分からなかったんですけど…なんだか、落ち着く声でした」

明石「…そっか…」

明石「…それより取り敢えず、皆に連絡してくるね!」

明石「雪風ちゃんの目が覚めたって!」タッタッタ

提督「あ、ああ…!」

バァン!

比叡「雪風ちゃん!」ガバッ

雪風「! …比叡さん!」

比叡「ごめんね…ごめんね、私のせいで…あんな目に…」ギュッ

雪風「…雪風…ちゃんと、反省点を活かせてましたか…?」

雪風「比叡さんの事、守れましたか…?」

比叡「…!」

比叡「うん…うん! 雪風ちゃんはちゃんと反省点を活かしてやれてたよ!」

比叡「雪風ちゃんが、私を守ってくれた…」

比叡「…今度は、私が反省する番だね…」

比叡「ぐすっ…取り返しのつかない事になったら…私…私…!」ポロポロ

ナデナデ

比叡「!」

雪風「…大丈夫ですよ。雪風は…皆さんの前からいなくなりませんから♪」ニコッ

比叡「…うぅ…!」ギュゥ

雪風「ひ、比叡さんまで抱きしめる力が強いです…!」

比叡「…雪風ちゃん…ありがとう…!」ニコッ

雪風「…どういたしまして!」

数日後

提督「な、なぁ雪風…もうちょっと安静にしてた方が…」

雪風「いえ! 雪風はすっかり元気になりました!」

雪風「この数日間の静かにしている間はとってもつまらなかったんですよ…」

提督「そ、そりゃあんな事があったら安静にするのが一番だろうから…」

雪風「とりあえず、雪風は大丈夫ですから!」

提督「…そうか? …なら良いんだが」

比叡「雪風ちゃん!」

雪風「あ、比叡さん!」タッタッタ

比叡「ふふっ、また元気な姿を見れて良かった♪」

雪風「心配しなくても大丈夫ですよ!」

比叡「…本当に…?」

雪風「はい!」

比叡「…雪風ちゃんは、とっても強い子だね」

雪風「そ、そうですか…?」

提督「…確かにな」

提督「それに比叡を守ったお前は…本当に格好良かったよ」

提督「幸運の女神も、優しく強い…そんな雪風に惹かれたんだろうな…」ナデナデ

雪風「んっ…」

雪風「…それだけじゃ、ないですよ」

提督「…?」

雪風「…艦隊の皆さん…」

雪風「何より、比叡さんと…しれぇ…」

雪風「仲間が居たから、雪風はここまで成長できたんです…」

雪風「その成長があったから…幸運の女神も雪風に微笑んでくれたんです」

雪風「…だから、幸運は…」


雪風「雪風の幸運は、皆さんからの賜物です!」ニコッ

提督「…はは!」

比叡「ふふっ♪」

提督「そうか…俺たちからの…か」

比叡「嬉しい事を言ってくれるね…雪風ちゃん♪」

雪風「えへへ♪」

比叡「っと、司令! もうそろそろ…」

提督「ん? ああ、そうだな!」

雪風「…?」

提督「雪風、食堂に行こう」

比叡「雪風ちゃんの復帰祝い、みんなが待っているよ!」

雪風「復帰祝い…? ゆ、雪風の…為にですか…?」

提督「ああ! お前の活躍はみんなが知っている。勇敢な姿もな」

雪風「…!」パァァ!

提督「大人しくしている間は質素な食事ばかりだったろう?」

提督「だからって食べ過ぎも禁物だが、少しくらい贅沢させてやりたいんだ」

雪風「しれぇ!」ギュッ!

提督「よし、行くぞ!」ギュッ

雪風「はい!」

比叡「司令にも比叡特製カレーを特別に用意してあげましたから!」

提督「え」

雪風「早く行きましょー!」グイグイ

提督「…あ、あぁ…」

比叡「では…!」




ガチャッ


パァーン!!

パチパチパチ!


雪風「…!」

雪風「雪風、また生還しました!」ニコッ



終わり

ここまで読んでくださった方々、ありがとうございました。

【艦これ】古鷹「届かぬ声」
【艦これ】古鷹「届かぬ声」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1500090637/)

前作です。
良ければこちらも。


夏イベも間近ですが、良かったら雪風も使ってあげてください。きっと活躍します。

あなただったか、おつ

おつ

雪風と結婚まで書くんやろやろ!

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