遊矢「エンタメデュエル…」ラストデュエル編 (62)

遊矢「エンタメデュエル…」融合次元編(最終編)
遊矢「エンタメデュエル…」融合次元編(最終編) - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1490620175/)
の後日談?
・一戦だけの予定なので、今回は短い
・OCG化してないアニメオリカも使用
・まだ未定だが、遊矢シリーズ分裂EDになるかも
・今回でマジの最後

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1501431194

遊矢「なんとでも言え。それに…」

遊矢「新たな次元が発見されたっていうなら、行くしかないだろ?」

「その前に、お前にはやってもらう事がある」

遊矢「?」

遊勝「しばらく、あの時以来だな」

遊矢「何の用だ?」

遊勝「親が子に会いに来るのに理由が必要か?少し頼みがある」

遊矢「頼み?」

遊勝「すでに察しはついているんだろう?」

遊勝「私が真に笑顔を届けるべき相手は、お前だということさ」

翌日

「レオ・コーポレーション、その社長、赤馬零王氏によるサプライズ!果たしてこのデュエル、栄光を手に入れるのは誰なのかーーっ!?」

「まずは、昨年のジュニアユース優勝者、榊遊矢選手!」

遊矢!遊矢!遊矢!

「迎え撃つは、プロデュエリスト・ストロング石島との対戦直前に突如失踪しながらもここに復活!榊遊勝だー!」

沢渡「こりゃあまた随分と派手だなおい」

権現坂「遊矢とその親父殿のデュエル…遊矢が真に乗り越えるべき壁という事か」

柚子「遊矢の乗り越えるべき壁…」

アユ「先生、頑張ってー!」

フトシ「今日も痺れるエンタメを期待してるぜ!」

タツヤ「でも、いくら息子とは言っても遊矢さんは次元戦争を終わらせた英雄だよ?そう簡単に…」

瑠璃「勝敗に関係なく、笑顔のデュエルを目指す先生…対照的に、勝利に全力を尽くす遊矢…なんだか、少し怖い気もするわ…」

「さあ、両選手の気迫は十分!果たしてこのデュエル、どう転ぶのかー!?」

遊勝「遊矢…」

遊矢「どうした、父さん?」

遊勝「いや…アクションフィールドはどうする?」

遊矢「好きにしてくれ、俺の目指すデュエルにアクションカードは不要。百害あって一利なしだからな」

遊勝「なるほど…では私も同じ条件で楽しませてもらおう、お前と一緒にな」

修造「榊先輩が、アクションカードを使わない?」

洋子「真のエンターテイナーなら、対戦相手より優勢になる事はしない。どうやらこのデュエルであの人は、自分なりに成長するつもりって事かもね」

素良「やれやれ…相変わらず堅物な息子だねぇ」

遊勝「では、参ろうか」ガチャ

遊矢「来い」ガチャ

遊矢「デュエル!」
遊勝「デュエル!」


レオ・コーポレーション

零王「遊勝…」

ガチャン!

セレナ「プロフェッサー!」

零王「…?セレナ、それにリンか…」

セレナ「一体どういう事だ?何故遊矢があの男と…」

中島「こら!社長になんと言うことを…」

零王「いいんだ、彼女達の疑問はもっともだからな」

中島「ですが…」

零王「事情は私の方で説明する。君はもう下がってくれ」

中島「っ…はい…」


セレナ「話せ、あの男は何を企んでいる?」

零王「遊勝の望みはたった一つ。公認の場で遊矢とデュエルがしたい。それだけだ」

リン「それだけ?」

セレナ「私は何を企んでいるのかと聞いている」

零王「だから言っただろう?そんなに疑うなら、今から始まるデュエルを共に見届けるがいい。遊勝が遊矢に何を届けるのか」

零王「君はまだ遊勝を許していないのだろう?」

セレナ「………」

リン「遊矢と、遊矢のお父さんのデュエル…」


遊矢LP4000

遊勝LP4000

遊勝「先行は私がもらうよ。私のターン!」

遊勝「私は手札から、《EMレビュー・ダンサー》を召喚!ATK800」

遊勝「そして手札から魔法カード、《二重召喚(デュアルサモン)》を発動!」

遊勝「これにより私は、二回目の通常召喚を可能にする!」

遊勝「さらにレビュー・ダンサーは、EMをアドバンス召喚する場合、 二体分のリリースとすることができる」

遊矢「二体分のリリース…」

「これは、まさか!」

遊勝「私は二体分となったレビュー・ダンサーをリリース!」

遊勝「現れよ、《EMスカイ・マジシャン》!ATK2500」


「早くも出たー!エンターテイナー榊遊勝選手の象徴、スカイ・マジシャン!」

フトシ「痺れる~~!!」

柚子「スカイ・マジシャン…どんな時もおじさんはあのモンスターと一緒に戦ってきた。今回も」

素良「そのテクニカルな戦術は認めるけど、あの榊遊矢を相手にどこまで持つかな」

遊勝「私はカードを一枚伏せて、ターンエンドだ」


遊矢「俺のターン!」

遊矢「俺はスケール5の《慧眼の魔術師》二枚をペンデュラムゾーンにセッティング!」

遊矢「さらに慧眼の魔術師のペンデュラム効果により、片方のペンデュラムゾーンに魔術師が存在する時、自身を破壊。デッキから新たな魔術師をペンデュラムゾーンに置く!」

遊矢「俺はスケール3の《相克の魔術師》とスケール8の《相生の魔術師》でペンデュラムスケールをセッティング!これでレベル4から7のモンスターが同時に召喚可能!」

遊矢「揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!」

遊矢「ペンデュラム召喚!出でよ、我がしもべのモンスターたちよ!」

遊矢「エクストラデッキから、二体の《慧眼の魔術師》!ATK1500」

遊矢「手札から、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》ATK2500」

遊矢「俺はレベル4の慧眼の魔術師二体をオーバーレイ!」

遊矢「漆黒の闇より、愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「現れろ、ランク4!《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!ATK2500」

瑠璃「ユートのドラゴン…」

「遊矢選手、いきなりのペンデュラムエクシーズだー!」

素良「しかもペンデュラムゾーンには、相克と相生…やばいかもね、先生…」

遊矢「俺はダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのオーバーレイ・ユニットを二つ使い、相手フィールドに存在するモンスターの攻撃力を半分にし、 その数値分だけダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの攻撃力をアップする!」

遊矢「トリーズン・ディスチャージ!ATK3750」

「遊矢選手の猛攻!遊勝選手、早くもピンチか!」


遊矢「バトルだ!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンで、スカイ・マジシャンを攻撃!」

遊矢「反逆のライトニング・ディスオベイ!」

遊勝「ぐうっ!」LP1500

アユ「先生!」

タツヤ「まずいよ、次の攻撃が決まったら!」

遊勝「ご心配なく。スカイ・マジシャンがフィールドから離れた場合、 フィールドのカード一枚を対象とし、そのカードを破壊する!私はオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを破壊!」

遊矢「ちっ…」

遊勝「さらに罠発動!《奇跡の残照》!」

遊勝「このターン、バトルによって破壊され墓地へ送られたモンスター1体を復活させる!」

遊勝「蘇れ、《EM スカイ・マジシャン》!ATK2500」

「なんと!遊矢選手のエースモンスター、オッドアイズが破壊!その上、自分のモンスターまで復活させたー!」

権現坂「流石は榊遊勝、今の遊矢を相手に」

沢渡「正直、遊矢にはおいしいところを持ってかれすぎたからな。ここは親父さんに勝ってもらわねぇと」

遊矢「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

遊矢「相変わらずだな、父さんのデュエルは」

遊勝「楽しんで貰えたかな?だがまだまだこれからさ、お楽しみはな」

遊勝「私のターン!」

遊勝「手札から魔法カード、《強欲で貪欲な壺》を発動!」

遊勝「私はデッキの上から10枚のカードを裏側表示で除外し、カードを二枚ドローする!」

遊勝(三年前のあの日、私は家族に相談はおろか他者に意向を伝えることもなく、アカデミアに向かった。第三者から見れば…いや、私は己の…親と責任を放棄した事にも気づかずに)

遊勝(その結果はどうだ?友を説得する事も出来ず、アカデミアからエクシーズ次元への侵略を止める事も、果てには守るべき息子をも…)

遊勝(…私は結局、何一つ成し遂げることは出来なかった)

遊勝「だからこそ…」

遊矢「………」

遊勝「私は手札から、フィールド魔法、《エンタメデュエル》を発動!」

柚子「エンタメ…!」

瑠璃「デュエル…!?」

遊勝「私は私の手で、我が子の笑顔を取り戻してみせよう!」

遊矢「エンタメデュエル…」

遊勝「さあ、お楽しみはこれからだ!」

柚子「っ!」

修造「来たー!あれこそ榊先輩の名台詞!」

遊勝「スカイ・マジシャンは1ターンに1度、自身が魔法カードを発動する度に攻撃力を300ポイントアップする!ATK2800」

瑠璃「でも、今のダーク・リベリオンの攻撃力は3750。まだ届かない」

遊勝「言ったろう?お楽しみはこれからだと。まずはこちらにご注目!手札から魔法カード、《エンタメ・バンド・ハリケーン 》!」

遊勝「自分フィールドのEMモンスターの数だけ、相手フィールドのカードを持ち主の手札に戻す!」

遊矢「何?」

柚子「相手カードを、手札に…」

素良「ダーク・リベリオンはエクシーズモンスター…!」

遊勝「故に、手札ではなくエクストラデッキに戻る!やるんだ、エンタメ・バンド・ハリケーン!」

遊矢「くっ…」

「遊矢選手の場がガラ空きに!」

遊勝「バトルだ!私はスカイ・マジシャンで、遊矢にダイレクトアタック!」

遊矢「ぐああああぁぁぁ!」LP1200

遊勝「私はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

遊勝「これにて、私のエンタメデュエルの第一幕は終了だ」

遊勝「これにて、私のエンタメデュエルの第一幕は終了だ」

ワーッ…ワーッ…

「強力なドラゴンを操る遊矢選手に対し、遊勝選手の反撃!これでライフポイントは僅かだが遊勝選手がリードしたー!」

遊矢「やってくれるな」

遊勝「まだまだ、第一幕だ。さらに私は、ここに宣言しよう!」

遊勝「次のターンが、第二幕、そして私達全てが決まる…そう、第三幕!」

遊勝「その時こそがこのデュエルの終焉となる事を!」

「ここで遊勝選手の勝利宣言が出たー!どう出る遊矢選手!」

沢渡「遊矢を相手に喧嘩売るたぁ、おっさんも持ってるねぇ」

権現坂「どうする、遊矢…」

遊矢「俺のターン!」

遊矢「セッティング済みのスケールを使い、ペンデュラム召喚!」

遊矢「蘇れ、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》ATK2500」

遊矢「さらに手札から、《黒牙の魔術師》!ATK1700」

遊矢「そして俺は手札から、魔法カード、《オッドアイズ・フュージョン》を発動!」

遊矢「その効果により、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと黒牙の魔術師を融合する!」

遊矢「二色の眼の龍よ、黒牙の魔術とひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!」

遊矢「融合召喚!」

遊矢「現れろ!飢えた牙持つ毒龍、レベル8!《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》!ATK2800」

レオ・コーポレーション

リン「あれは…!」

零王「スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン…」

セレナ「ユーリのドラゴン…やはりあの時に…」




遊矢「スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果発動!」

遊矢「このカードが融合召喚に成功した時、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、 その攻撃力分だけスターヴ・ヴェノムの攻撃力をアップする!」ATK5600

柚子「攻撃力5600!」

遊矢「バトルだ! スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで、スカイ・マジシャンを攻撃!」

「遊矢選手の反撃!これが決まれば、遊勝選手のライフは尽きてしまう!」

遊勝「罠発動!《模擬戦闘(バトル・シミュレーション)》!」

遊勝「バトルフェイズ中、互いのモンスターの攻撃力を半分にし、その破壊を無効にする!」LP100

「なんと!ライフを100残しギリギリ踏みとどまったー!」



遊勝「ライフ100…今の私は、まさに逆境に追い込まれているという事になる」

遊勝「逆境…それは誰しもが恐れ、望まない。しかし、状況100パーセント勝てる戦いなどない!どんな人間でさえ、いずれは体験するのがこの逆境なのだ!」

遊勝「だからこそ、私は精一杯楽しもう!そしてこれが、この逆境を順境へと変えてくれる一手!

遊勝「フィールド魔法、《エンタメデュエル》!」

遊勝「このカードの効果により、互いのプレイヤーは1ターン中に以下の条件をそれぞれ満たす度に、カードを二枚ドローする!」

遊勝「その条件とは、自身のライフが500以下になるダメージを受けた時!」

瑠璃「自身のライフが500以下…!」

素良「なるほどね…」

遊勝「よって私は、カードを二枚ドロー!」

遊矢「全て計算済みか。ターンエンド」


遊勝「やはり、そう簡単に心を開いてはくれないか」

遊矢「?」

遊勝「私の罪は自業自得だが、その責任の全てを我が子に背負わせてしまった。心が痛いな」

柚子「おじさん…」

遊勝「運命などない。未来は自らの手で切り開くものだ。私は今までそう思って生きていた」

遊勝「だがここまで来ると、否定しきれないものがあるよ。それが予め決まった未来だとしたら、私は運命にこう問いたい」

遊勝「”何故、遊矢だったのか?"と」

遊矢「………」

遊勝「化け物……かつて世界を破滅に追い込んだ悪魔は、お前をそう呼んだな」



レオ・コーポレーション

リン「化け物…」

セレナ「………」


遊勝「各次元の人々を、ズァークを笑顔にする。もしかしたら、そんな未来もあったのかもしれない。ズァークとの戦いで、お前はそう言った」

遊勝「しかしお前は、皆を守る力を求め、その為に化け物である道を選んだ。決して望んだわけではない。望む訳がないじゃないか」

遊勝「だが、お前はそうした。零児くんやカイト、柚子、セレナ。皆がお前に期待していたから」

遊勝「ユートやユーゴも、お前に大切なものを託して散っていった。ならば自分には、瑠璃やリンを守る責任がある」

遊勝「私達は、お前に背負わせ過ぎてしまった」

柚子「遊矢…」

瑠璃「っ…」

遊勝(忘れられる訳がない。あの時の言葉は、今も私の胸に…)

『俺は、父さんと一緒に居たかった!!』

『父さんや柚子と一緒に、みんなを笑顔にしていきたかった!!』

権現坂「………」ググツ

沢渡「あん?どうした?」

権現坂(…俺は愚かだった。例え記憶がなかろうと、どんなに強くなろうと、あいつは榊遊矢なんだ。俺はそんな当たり前の事に…!)

遊矢「そうだ…俺も結局、父さんと同じだ」

遊矢「救えなかった。何も…」

柚子「え…」

瑠璃「遊矢が、何も救えなかったって…」

権現坂「何を言う…!お前は大勢の人間を…!」

遊矢「柚子はっ…!」

遊矢「柚子は…俺のせいで苦しんでいた」

柚子「っ!?」

遊矢「この三年間、過去の俺をデュエルを守っていてくれた。俺が捨ててしまったEMで」

遊矢「俺が必ず戻って来ると、そう信じていてくれた…」

柚子「遊矢…」

遊矢「記憶を取り戻した時、俺は大切なものを守る為に、再び最強を目指す事を決めた。自分が選んだ道に後悔はないが」

遊矢「柚子だけじゃない。ユートや瑠璃だってそうだ」

遊矢「あいつは、ユートは確かに俺の中に居る。だがあいつは、何の為に戦ってきた?」

遊矢「故郷を、仲間を、家族を取り戻す為に戦ってきたエクシーズ次元。瑠璃は俺の中にユートが存在しているのならばと納得してくれたが」

遊矢「例え俺の中に存在しようと、瑠璃の目にユートが映ることは永遠にない。俺は、ユートじゃないからな」

瑠璃「っ…」

遊矢「何より、ユーゴとリン。これが俺の一番の罪だ」



リン「………」

セレナ「リン…」

遊矢「ユーゴ、リン…二人の関係を壊してしまったのは俺だ。ズァークに操られ……いや、あの時の俺にあったのは、セレナを駒にしたドクトルという奴への怒りと憎しみだけだった」

遊矢「利用できるもの誰であろうとは利用し、何の罪もない瑠璃やリンに恐怖を与えた」

遊矢「そして、ユーゴにも…」

瑠璃「っ…」

柚子「瑠璃…」

瑠璃「わかってる。でも…」

瑠璃(私が初めて遊矢と会った時、彼はまさに復讐の鬼だった。そのあまりの力と非情さに恐怖しか感じなかったのも事実よ。でもそれは、ズァークの支配によるもの。私達に罪がないのなら、遊矢にだって…)

遊勝「そっか…」

遊勝「おまえはそんな気持ちをずっと背負っていたんだな。ようやくわかったよ」

遊勝「正直、私にはおまえの中にある後悔を払ってやれる程の言葉は見つからない」

遊勝「だが…これだけは言える」

遊勝「その覚悟をたった一人で背追い込んだお前を責める権利など、誰にもない」

遊矢「…だからなんだ?」

遊勝「それだけだ」

遊矢「なら、そろそろデュエルを再開してくれ」

遊勝「ああ、そうだな」

遊勝(すまない遊矢、どこまでも愚かな父を許してくれ)

遊勝(いや、許す訳ないか。もう、おまえにしてやれるのはこれだけだ)

遊勝「私のターン!」


権現坂「スターヴ・ヴェノムとスカイ・マジシャンの攻撃力は互角」

瑠璃「でも、融合召喚されたスターヴ・ヴェノムが破壊された場合、先生の特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。これじゃあ攻めることも出来ないわ」

遊勝「さあ、ご期待下さい!これにて始まりますは、エンタメデュエルの第二幕!」

柚子「おじさん…」

遊矢「………」

遊勝「私は手札から、魔法カード、《復活の祭壇》を発動!」

遊勝「魔法カードを使用した事により、スカイ・マジシャンの攻撃力はさらに300ポイントアップ!ATK3100」

遊勝「これによりスカイ・マジシャンの攻撃力は3100。しかし融合召喚されたスターヴ・ヴェノムが破壊された場合、私の場に存在する特殊召喚されたモンスターは全て破壊されてしまう」

「特殊召喚されたモンスターを全て破壊?」

「それじゃあ、あのカードは…」

遊勝「そう。魔法カード、《復活の祭壇》!

遊勝「デッキの上からカード二枚ゲームから除外し、墓地のカード一枚を手札に加える!」

墓地のカード…?

ってことは…!

遊勝「もう、お分りでしょう?」

遊勝「私は手札に戻した魔法カード、《エンタメ・バンド・ハリケーン 》を発動!

遊勝「自分フィールドのEMモンスターの数だけ、相手フィールドのカードを持ち主の手札に戻す!」

「遊矢選手の場がガラ空きに!」

権現坂「まさか、遊矢が…!」

素良「へぇ…」

遊勝「バトルだ!スカイ・マジシャンで、ダイレクトアタック!」

「ついに決まるのかー!?」

遊矢「罠発動!《ガード・ブロック》!」

遊矢「スカイ・マジシャンのダイレクトアタックによるダメージを0にし、俺はカードを一枚ドローする!」

「流石は遊矢選手!そう簡単には終わらない!」

遊勝「私はカードを二枚伏せて、ターンエンド」

権現坂「遊矢がここまで追い込まれるとはな」

沢渡「いいぞ!あの仏頂面野郎にもっとエンタメの素晴らしさを教えてやれー!」

遊勝(これが私の全力…後は仕上げだ)

遊矢(流石だな父さん、俺もこの三年間でかなり力をつけたつもりだったが…想像以上だ)

遊矢(だが、あんたの言うエンタメデュエル第三幕が来ることは永遠にない。このターンで…)

遊矢「俺のターン!」

遊勝「 レディース&ジェントルメーン!」

遊矢「!?」

遊勝「大変長らくお待たせ致しました!いよいよ運命の第三幕、このデュエルの終焉となる時間です!」

瑠璃「第三幕?」

権現坂「バカな、今は遊矢のターンだぞ。何を…」

柚子「まさか、おじさん…」

遊勝「これより我が息子、榊遊矢による、榊遊矢にしか出来ないデュエルを見せていただきましょう!」

遊勝(そう…このデュエルの最後を飾るのは私ではない。お前だ、遊矢)

遊勝(今だけは、お前もエンタメデュエリストだ)

遊矢「父さん」

遊勝「うん」

遊矢「容赦はしないぞ」

遊勝「ああ、遠慮なく全力でかかって来い。恐れるな。未来を!」

遊矢「俺はセッティング済みのペンデュラムスケールで、ペンデュラム召喚!」

遊矢「手札から、チューナーモンスター《調弦の魔術師》!ATK0《白翼の魔術師》!ATK1600」

遊矢「エクストラ蘇れ、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》ATK2500《黒牙の魔術師》!ATK1700」

遊矢「調弦の魔術師が手札からのペンデュラム召喚に成功した時、デッキから魔術師ペンデュラムモンスター1体を効果を無効にして守備表示で特殊召喚できる!」

遊矢「来い、《刻剣の魔術師》!DEF0」

権現坂「チューナーモンスター…やるのか…!」

遊矢「俺はレベル3の刻剣の魔術師に、レベル4の調弦の魔術師をチューニング!」

遊矢「その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!」

遊矢「シンクロ召喚!」

遊矢「現れろ、レベル7!《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》!ATK2500」

沢渡「エクシーズ、融合に続き、ペンデュラムシンクロまで決めやがった!」

遊矢「これでスカイ・マジシャンのモンスター効果は使わせない。俺はレベル4の白翼の魔術師と黒牙の魔術師をオーバーレイ!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「ランク4!《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!ATK2500」

「遊矢選手、再びダーク・リベリオンをエクシーズ召喚!ということは!?」

瑠璃「今のスカイ・マジシャンの攻撃力は3100。ダーク・リベリオンのモンスター効果で…」

遊勝「いいや、それじゃあつまらない。永続罠、 《安全地帯》を発動!」

遊勝「これによりスカイ・マジシャンは、相手カード効果の対象にならず、戦闘及び効果では破壊されない!」

遊勝「代償として、スカイ・マジシャンはダイレクトアタックが出来ず、このカードがフィールド上から離れた時、強制的に破壊される!」





リン「ダーク・リベリオン、それにクリアウィングへの対応!」

零王「それをたった一枚の罠で…」

セレナ「だが、遊矢は負けない」

遊矢「ふぅ…)

遊矢(…やっぱり強いな、父さんは)

遊矢(流石だよ、ずっと、俺の目標だった。あの日までは…)

遊矢「でもこれからは…」ググツ

遊勝「………」

遊矢「相克の魔術師のペンデュラム効果!」

遊矢「1ターンに1度、選択したエクシーズモンスターと同じ数値のレベルをそのモンスター与える!」

遊矢「俺はランク4のダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのレベルを4にする!」

権現坂「これは…!」

遊矢「相生の魔術師のペンデュラム効果!」

遊矢「1ターンに1度、選択したモンスターのレベルを別のモンスターと同じにする!」

遊矢「俺はダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのレベルをオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと同じ7にする!」

沢渡「おいおいおい!あいつまさか…!」

遊矢「俺はレベル7のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでオーバーレイ!」

遊矢「二色の眼の竜よ!深き闇より蘇り、怒りの炎で地上の全てを焼き払え!」

遊矢「エクシーズ召喚!」

遊矢「いでよ、ランク7!災い呼ぶ烈火の竜、《覇王烈竜オッドアイズ・レイジング・ドラゴン》!!ATK3000」

瑠璃「オッドアイズ…レイジング・ドラゴン!」

アユ「な、何……あのモンスター……」

フトシ「痺れるくらい怖え……」

タツヤ「でも、なんだろう……まるで遊矢さんをそのものを映し出してるような」

沢渡「あ…あの馬鹿、本当に出しやがったぜ」

遊勝「遊矢」

遊矢「なんだ?」

遊勝「それでいい。お前の最強で向かって来い」

遊矢「わかってる」

遊勝「さあ、果たして勝つのは、エンターテイナーの象徴、スカイ・マジシャンか!!邪悪なる覇王竜、オッドアイズ・レイジング・ドラゴンか!?」

遊勝「いよいよ最後のバトルです!テレビの前の君も、チャンネルはそのまま!」

遊矢「オッドアイズ・レイジング・ドラゴンのモンスター効果!」

遊矢「オーバーレイ・ユニットを一つ使い、相手フィールドのカードを全て破壊する!」

タツヤ「相手カードを全て破壊!?」

遊勝「永続罠、《宮廷のしきたり》を発動!」

遊勝「このカードが存在する限り、互いのプレイヤーはこのカード以外の永続罠を破壊できない!」

遊矢「だが、その効果に宮廷のしきたりは対象外。そしてフィールド魔法、エンタメデュエルも!」

遊矢「やれ、オッドアイズ・レイジング・ドラゴン!宮廷のしきたり、エンタメデュエルを破壊!」

遊勝「ぐっ…!」

「強烈な効果が炸裂!安全地帯が破壊されなかったことで、スカイ・マジシャンはフィールドに健在!しかし、残りのカードは…」

ざわ……ざわ……

エンタメデュエルが……

榊遊勝の、象徴が……

沢渡「けっ…あの野郎…!」

遊矢「この時、ターン終了時まで、破壊したカードの数×200ポイントオッドアイズ・レイジング・ドラゴンの攻撃力はアップする!ATK3400」

素良「攻撃力3400…」

権現坂「今のスカイ・マジシャンの攻撃力は3100…」

柚子「安全地帯によりダメージは通らないけど…」

瑠璃「この攻撃が決まれば、遊矢の勝ち…」

遊矢「………」

遊勝(さあ来い、遊矢!)

遊矢「…バトルだ」

遊矢「俺はオッドアイズ・レイジング・ドラゴンで、EM スカイ・マジシャンを攻撃!」

遊矢「憤激のデストラクションバースト!!」

遊勝「ぐあああああぁぁぁっ!」LP0

柚子「安全地帯によりダメージは通らないけど…」

柚子「安全地帯により戦闘破壊は通らないけど…」に変更でww


シーン…

瑠璃「遊矢が、勝った…」

柚子「遊矢…」

遊勝「いつかはこんな日が来るとわかってはいたが、寂しい気もするな。いや、こうも早く我が子に追い越されてしまうとは」

遊勝「嬉しいが、悔しいよ」

遊矢「ややこしいな、どっちかにしてくれ」

遊勝「父親としては嬉しい。デュエリストとしては悔しいって訳さ」

遊矢「複雑な親心ってやつか」

遊勝「ま、そういう事だ」

柚子「おじさん…」

遊勝「さて…」

遊勝「人と人が競いあえば、そこに勝敗はつきものだ。デュエルモンスターズ、それは詰まるところ勝者は一人!その一人にたりたいがために戦い続ける。それは永遠に変わる事はないだろう!」

遊勝「昔も、今も、未来も!」

遊勝「全戦全勝などありはしない!実力勝負であるからこそ、デュエルに自分の実力が反映されるからこそ、負けた時に感じる悔しさも大きい!」

遊勝「確かに勝負事とは、勝ち負けを差す。勝ちと負け以外には引き分けが存在し、それ以外の帰結は決して存在しない」

遊勝「例えるなら、二人のデュエリストが戦い、どちらも勝利を手にする」

遊勝「これほどつまらない勝負はないだろうな。負けがあるからこそ勝負は面白い。勝ちと同時に負けがあるからこそ、デュエルは楽しむものだ!」

遊勝「私は称えよう!心の底から、このデュエルの勝者を!」

遊勝「遊矢、おめでとう。楽しいデュエルだった」

遊矢「…ああ」


権現坂「ふ…」パチパチ

瑠璃「ふふっ…」パチパチ

パチパチパチパチ!

面白かったぞ!

熱いデュエルだった!

ああ!えぐいけどかっけぇぜ覇王烈竜!

沢渡「ちぇっ…」パチパチ

素良「………」パチパチ

柚子(ありがとう、おじさん…遊矢を救ってくれて)パチパチ

遊矢(勝ち負けがあるからこそデュエルは楽しい、か…確かにな…)

遊矢(守る為に全てを捨てた俺が…今は、今だけはエンタメデュエルとして歓声をあびている)

遊矢(なら、いいのだろうか?俺はもう…)

柚子「っ!?」

修造「なんだあれは!?」

アユ「遊矢さんの身体が、光ってる!?」


ユート「…………」

ユーゴ「………」

権現坂「な!?」

柚子「嘘……」

瑠璃「ユー……ト……?」




リン「あ……」

零王「あれは…!」

セレナ「ユートにユーゴ……まさか……!」


「どうした事だー!遊矢選手が二人!?これは、分身の術!?」

遊矢「ユートもユーゴも気絶してるだけだ。瑠璃とリンに伝えてくれ。二人には上手く言っといてくれって」背を向ける

遊勝「もう行くのか?」

遊矢「聞いてたろ、俺の出番はもう終わった。これからは…」

遊勝「だったら、休んでもいいんだぞ?」

遊矢「俺を誰だと思ってるんだ?あんたの息子だぞ?」

遊勝「…そうだったな」

遊勝「行ってこい、そして必ず…」

遊矢「帰ってくる。本当の意味で最強になってな」会場を出て行く

柚子「………」


ガチャン!

セレナ「…全く、騒々しい奴だな」

零王「仕方あるまい。もう二度と会う事はないと諦めかけていた大切な者がこうして帰ってきたのだからな」

零王「…今の私からすれば、羨ましい」

セレナ「…お前、まだ懲りてない訳じゃあるまいな?」

零王「さぁ、どうだろうな?遊矢と零児がいない今なら、君達を統合するのもそう難しい事ではないかもしれないが」

セレナ「…遊矢」

零王「君はいいのか?今ならまだ間に合う。この機を逃せば、遊矢は…」

セレナ「…私は本来、遊矢の隣に居るべきではなかった。わかっていたさ、最初からな」

零王「…………」

セレナ「私はずっと、あの窮屈な館で一人だった…あの日、遊矢が来るまで」

セレナ「内心ではずっと怖かったんだ。瑠璃にはユートが、ユーゴにはリンが居たように、遊矢の隣には柚子が相応しいんじゃないか」

セレナ「確かに初めてスタンダードに来た時、遊矢は言ってくれた。”俺にとってセレナは、もう家族みたいなものなんだ”と。もっともその時の遊矢には、スタンダードでの記憶はなかったがな」

セレナ「私は、甘え過ぎていたんだ。ならばこれからは…」

零王「いいんだな、それで」

セレナ「バカめ、いい訳あるか。今だけはあいつに貸してやるというだけだ」

セレナ「私はいつまでも待ち続けるぞ。いつか遊矢が帰って来るその日まで」

セレナ「この気持ちを伝えるのは、その時でいい」

零王「ふ…」


舞網市病院

ユート「………ん」

ユート「あ……ここは……?」

ユート(ここは、スタンダード…?何故、戻って来たのか?)

ユート「俺は確か、カイトとのデュエルで……」

「随分と記憶が遅れてるのね」

ユート「!?」

瑠璃「おかえりなさい、ユート」

ユート「瑠……璃……?」


数分後

ユート「そうか、遊矢がやったんだな」

ユート「おかえりなさい、か…その言葉、本来俺が言うべきだったんだがな」

ユート「すまない、大変だったろう?」

瑠璃「ううん、全然。私達は弱いから」

瑠璃「弱いから、遊矢に背負わせてしまったから」

ユート「…遊矢はもう?」

瑠璃「うん…先生からの伝言で、ユートにも宜しく言っておいてくれって」

ユート「そうか…」ググツ

瑠璃「…ねぇ、ユート」

ユート「ああ、今度は俺達が守る番だ。遊矢が実現出来なかった…」

瑠璃「デュエルで、笑顔を…」

ユート「世界に……みんなの未来に、笑顔を……」

ユート「瑠璃」

瑠璃「何?」

ユート「ただいま」

瑠璃「うん」


ユーゴ(何やってんだろうな、俺…お前を守る事も、正気に戻す事もできずに、フレンドシップカップで優勝するって約束も果たせなかった…ごめんな、何もしてやれなくて 」

ユーゴ(でもな、嬉しかったぜ。一目会えただけでも…たったそれだけでも… 」

ユーゴ(そのままでいい…そのままでいいから聞いてくれ 」

ユーゴ(いつか絶対に言おうと思ってたんだ。俺、ずっと前からお前の事―― 」

「私の事が、何?」

ユーゴ「へ?」

リン「私の事が、なんなの?さっきから心の声がだだ漏れなんだけど」

ユーゴ「ッッッ!?!?!?」

ユーゴ「り……り……」

リン「リーーンッッ!!」

リン(無言の膝蹴り)

ユーゴ「ごはっ!?」

リン「リーーンッッ!!」 申し訳ない、これユーゴでww

数分後

ユーゴ「お、おめぇまたやりやがったな!」

リン「天罰よ、天罰。あんたが遅いから」

ユーゴ「遅いって…俺がどれだけ苦労して!」

リン「あら、洗脳された私に負けて、尚且つ遊矢にも負けて吸収されたくせに?」

ユーゴ「ぐぐっ…」

リン「本当、肝心なところで役に立たないんだから。ねぇ」

ユーゴ「んだよ」

リン「っ…」抱きつく

ユーゴ「な…///」

リン「良かった…」

ユーゴ「え?」

リン「例え見えなくても、話が出来なかったとしても、遊矢の中にユーゴは居るなら……そう思ってた……」

リン「でも、今は見える。話ができる。殴れる。こんな当たり前な事なのに…」

ユーゴ「………」

リン「…おかえりなさい、ユーゴ」ポロポロ

ユーゴ「…ああ、ただいま」



(あのさ、一つ言っていいかな?)

遊矢「なんだ?」

(僕は解放してくれないんだね)

遊矢「全次元一の悪人をそう簡単に自由にすると思うか?」

(ですよねー)

(でもまあいいや、いつか必ず、君の身体を支配してあげるよ。肉体がなくても、君の中に存在してるなら、僕の夢はまだ続いてるって事だよね)

(覚えておきな、最後に笑うのはこの僕だ)ギロッ

遊矢「やれるなら、やってみるがいいさ」

「遊矢!」

遊矢「?」

柚子「はぁ……はぁ……」

遊矢「柚子…」

柚子「やっぱり、行っちゃうのね」

遊矢「ああ…悪いが、止めても無駄だ。今の俺には…」

柚子「止めようなんて思ってないわ。あれだけの事をしたんだ遊矢だもの、それくらいの権利はある」

柚子「ただ、最後に聞いておきたかったの…遊矢の本当の気持ちを…」

遊矢「………」

柚子「覚えてる?遊矢が記憶を取り戻した時に、あなたが言った事」

柚子「あなたは私やセレナ達を守る為に、誰よりも強くなる続ける道を選んだ。悔しい思いは二度としたくないから、大切なものを守りたいからって」

遊矢「…確かに言ったな。それがなんだ?」

柚子「…幸せだったの?」



遊矢「?」

柚子「望まないデュエルは、幸せだったのかなって…」

柚子「アカデミア、次元戦争、赤馬零王、そして…ズァーク」

柚子「何も知らないあなたに、全てを背負わせてしまった」

柚子「あなたが本当にしたかったデュエルは、私達と、おじさんと同じだったのに…」

柚子「わかってる。遊矢はもうエンタメデュエリストには戻れないという事も」

柚子「ねぇ、答えて」

柚子「あなたは、幸せだったの?」

柚子「……幸せだったら、いいな…なんて…」

柚子(そんな訳、ないのに…)

遊矢「幸せ…じゃなかったのかもな」

柚子「…………」

遊矢「全く、なんて顔をしてんだよ…」

遊矢「…なぁ、少しだけ聞いてくれないか?」

柚子「うん…」

遊矢「今更隠す事でもないけど、柚子の言う通りだよ。俺はずっと、父さんのようになりたかった」

遊矢「自分を、相手を、見ているお客さん全てを笑顔にするエンタメデュエルを」

遊矢「だから三年前、父さんがいなくなった時は相当なダメージだったよ。今思えば、そんな状態の俺だからプロフェッサーもつけこみやすかったんだろうな」

遊矢「勝利を手にすればいい。勝者が発すればこそ、皆耳を貸す」

遊矢「初めて会った時、プロフェッサーはそう言った」

遊矢「おかしな話だよな、結果、敵であるプロフェッサーが言った事の方が正しかったんだから」

柚子「…………」

遊矢「記憶がなかった時は、俺も父さんを恨んでた」

遊矢「あの時の俺からすれば榊遊勝は赤の他人同然、アレンやエドに恨みを抱かれた時なんて、厄介事に巻き込んでくれる疫病神程度にしか思ってなかった」

遊矢「でも、やっぱり父親なんだよな。俺の憧れであり、ずっと目標だったエンターテイナー」

柚子「遊矢…」

遊矢「柚子、最後に聞いてくれないか?」

遊矢「多分、この台詞を言えるのは今を逃せばないと思うから」

柚子「うん」

遊矢「お楽しみはこれからだ!」


零児「…………」

零羅「兄様?」

零児「…ん?どうした零羅?」

零羅「…ううん、なんだか様子がおかしかったから」

零児「いや、なんでもない。先を急ごう」

零羅「うん!」

零児(まだまだ足りない。だが、私は必ず君を超えてみせよう。そして必ず、君を打ち破る。そう、必ずな)

零児(だからそれまでに帰って来い、遊矢…)

終わり、 ラストデュエルが遊勝、遊矢シリーズの分裂という考えは前回からあったのですが、気力の問題で書けなかったので今回で書かせてもらいました。ユーリ?許して下さい。
一応今回でマジの最後との事ですが、武者修行を終えた零児と帰還した遊矢のデュエルも機会があったら書くかもしれませんのでその時はまた会いましょう。

最後に読んでくれた方、ありがとうございます!

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