晶葉「できたぞ!若返りの薬だ!」留美「」シュババババ (19)

藍子(レッスンも終わり、事務所で一休みしていると晶葉ちゃんと留美さんが飛び込んできました)

留美「くうぅっ!」ズダダダ

晶葉「返せぇぇぇぇぇ!!」ズダダダ

藍子(留美さんの手には学校で見たような試験管が握られていて、その試験管には怪しげな液体がちゃぷちゃぷしていました)

晶葉「さっきから何度も言っているだろう留美さん!その若返り薬はまだ助手で試していないんだ!
   理論上は10歳程若返るはずだが、どんな結果になるか分からん!最悪、卵子まで若返る可能性すらあるんだ!」

藍子(晶葉ちゃんが留美さんに叫びます。どうやらまた物騒な物を作ったようです)

留美「望むところよ!」キュポン

藍子(もっと物騒な留美さんが試験管のコルク栓を抜きました)

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晶葉「! まずい!藍子!二人で挟み撃ちにしてあの薬を奪うぞ!」

藍子「は、はい!」

藍子(急に話しかけられたのでビックリしましたが、同じ事務所の先輩が危険な事をしようとしているなら、止めなければなりません)

晶葉「行くぞ!」バッ

藍子「はいっ!」バッ

藍子(茜ちゃんからいつも喰らっているタックルの要領で、留美さんに飛び掛かります)

留美「させるものですかっ」バッ

藍子(留美さんが私のタックルを避けました。ですが、私達の作戦は挟み撃ち。避けた先にはもちろん晶葉ちゃんがいます)

晶葉「捉えたッ!」ガシッ

留美「うっ」グラッ

藍子(留美さんがバランスを崩し、私の上に倒れました)バシャーンッ

晶葉「しまった!肝心の薬が!藍子!大丈夫か!」

藍子「え、ええ・・・傷はありません。ですけど、何か体が・・・」

藍子(ちっちゃくなったような?)

留美「ちっちゃくなってるじゃない!」ガーン

晶葉「ちっちゃくなってる!?」

藍子(自分の手や足を眺めてみると、それは子供の頃の私の物でした)

晶葉「・・・どうやら薬が藍子にかかってしまったようだが・・・薬は成功だったようだな。見たところ今の藍子の年齢は6歳前後、予定通り10歳程若返ったようだ」

留美「くっ」

藍子(何故か服までいっしょに小さくなっています)

晶葉「おっと、こうしちゃおれん。早速解毒薬を作らねば。私はラボへ戻るよ」

留美「私は収録へ行ってくるわ」

晶葉「卵子の状態で収録するつもりだったのかあんた」

藍子(そうして二人は事務所から出て行き、事務所はまた私一人きりになりました)

藍子「・・・ふう」

藍子(何やら大変な事に巻き込まれてしまいましたが、幸い今日はこれ以上予定はありません。晶葉ちゃんが解毒薬を作るまで、ここで静かに待っていましょう)

未央「たっだいまー!」ガチャッ

茜「ただいまです!」

藍子「あっ」

茜「わぁっ!何やら可愛い女の子がいますよ!」

未央「本当だ。新しいアイドルの娘かな。それにしては幼過ぎる気がするけど」

藍子「あ、あの」

未央「あと、あーちゃんが居ないね。一緒に帰ろうって言ったのに、先に帰っちゃったのかな?」

茜「むむむ。そんなに私達のトイレは長かったでしょうか・・・」

藍子「み、未央ちゃん!茜ちゃん!実は・・・」

茜「晶葉ちゃんの薬で」ギューッ

未央「ちっちゃくなったぁ!?」ギューッ

藍子「そうなん・・・何で二人共私に抱き着いてるんですか?」

未央「可愛いから・・・」

茜「ちっちゃい女の子は可愛い!藍子ちゃんは可愛い!ちっちゃい藍子ちゃんはすごく可愛い!です!」

藍子「うう・・・暑いぃ・・・」

茜「あぁ可愛い!甘やかしたい!」

未央「妹にしたい!写真撮らせて!」パシャー

茜「ほっぺの柔らかさが尋常ではありません!」スリスリ

藍子「やめてぇ~」ウニウニ

未央「そうだ!お菓子を買ってこよう!」ポンッ

藍子「えぇ?何でですか?」

未央「あーちゃんがそのちっちゃなお口でお菓子をかじってる所が撮りたいからだよ!」

茜「名案ですね!」

藍子「うぅ・・・二人共テンションがおかしい・・・」

未央「早速コンビニへ行くよ!」タッタッタ

茜「ラジャー!」ドドドド

藍子(はぁ・・・また一人きりになってしまいました・・・)

P「ただいまー」

藍子「! Pさん!」

P「・・・?誰かな、君は?」

藍子「あ、私は・・・」

藍子(私が正体を語ろうとしたその時、私は先程の茜ちゃんの言葉を思い出していました)



茜『ちっちゃい女の子は可愛い!甘やかしたい!』



藍子(そういえば、Pさんは幼少組には色々甘い気がする・・・)

藍子(このままちっちゃい女の子のフリをすれば、色々甘やかしてくれるのでは?)

藍子(膝の上に乗せてもらえるのでは?)

藍子「あ、えっと・・・藍子お姉ちゃんの、妹、です」

P「へぇ・・・?」

P(藍子に妹なんて居たっけか・・・?けど、確かにそっくりだ)

P「あ、おじさんは君のお姉ちゃんのプロデューサーだよ。藍子お姉ちゃんのアイドルのお仕事を手伝ってるんだ」

藍子「そ、そうなんですね・・・」

P「君の名前は?」

藍子「な、名前ですか」

P「うん。おじさんに聞かせてもらえないかな」

藍子「え、えっと・・・」

藍子(晶葉ちゃんのせいでこうなったんだから・・・)

藍子「あ、晶子・・・とか?」

P「晶子ちゃんか。いい名前だね」

藍子「あ、ありがとうございます・・・」

P「じゃあ、何で晶子ちゃんがここに来たのか教えてくれるかな?」

藍子「え、えと、お姉ちゃんに会いたかったから・・・?」

P「なるほど。藍子お姉ちゃんには会えた?」

藍子「あ、まだ・・・です」

P「そっか・・・じゃあ藍子お姉ちゃんを呼んでみるね」ピロピロ

P(今日の藍子の予定はレッスンのみ・・・この時間ならまだ事務所の近くにいるはず・・・)ピロロン

P「ん?あっちから音が・・・」ピロロン

藍子「あ・・・」

藍子(さっき私が倒れて小さくなった所・・・あの時、あそこに落としちゃったんだ・・・)

P(・・・藍子め。ここに携帯落としてったな?)

P(まぁ、いい。茜と未央が一緒に帰ってるはずだ。あいつらに電話して・・・)

藍子「!」

藍子(茜ちゃんと未央ちゃんに電話されたら、私の事がバレちゃう!)

藍子「あの、Pさん!」

P「ん?どうしたのかな」

藍子「ぎゅ、ぎゅーってしてください」

P「・・・何で?」

藍子「だ、ダメですか?」

P「ダメって事は、ないけど」

P(お姉ちゃんに会えなくて不安なのか?)

P「・・・うん。おいで。だっこしてあげよう」

藍子「お、おお、お願いします」オズオズ

P「よっと」ヒョイ

藍子(ふおおおおお)

P「どう?」

藍子「あ、安心しますぅ・・・」フンニャリ

藍子(私の体がちっちゃいから。すっぽり包み込まれて。Pさんの温もりが。ああ)

P「それは良かった」ポンポン

藍子(背中ぽんぽん好き・・・)

P「それじゃあお姉ちゃんの友達に電話かけてみるね」

藍子(しまった)

藍子「あ、あの!」

茜「ただいまです!」ガチャッ

未央「ただいまー・・・あ!?」

藍子「・・・!」(察して欲しい)

未央「・・・!」(察した)

茜「お菓子を買ってきました!」(お菓子を買ってきた)



未央「あ、茜ちん!ちょっとこっち来て!」

茜「おお!?」グイッ

未央「あのね茜ちゃん。あーちゃんは今・・・」

茜「・・・ふむふむ!承知しました!」

P「あ、おい未央、茜。この藍子の妹ちゃんが藍子に会いに来たって言うんだが、藍子が今どこに居るか知らないか?」

未央「知らないから二人で探してくるね!」ピューッ

茜「お菓子は置いていきます!」ピューッ

P「・・・いや、俺が探しに行った方がいいと思うんだが・・・子守とかできないし」

藍子(二人共、ありがとうございます!)

P「まぁいいか。茜お姉ちゃんがお菓子買ってきたし、何か食べるかい?」

藍子「お、お菓子はいいので、頭をなでなでしてください・・・」

P「・・・?うん」ナデナデ

藍子「むふぅ・・・」フニャア

P(随分俺を信頼してるな・・・子供に好かれやすい方だとは思っていたが)

藍子「ねぇ、Pさん私が大きくなって、結婚できる年齢になったら、私と結婚してくれますか?」

P(惚れっぽい娘だなぁ・・・)

P「うん。いいよ」

藍子「えへへ・・・」

藍子(幸せ)

ガチャッ



晶葉「聞いてくれ藍子!その薬には・・・何してるんだ助手」

P「あぁ。この娘は藍子の妹で・・・」

晶葉「何言ってるんだ?その娘が藍子だぞ?」

P「・・・んん?」

藍子「な、何言ってるんですか・・・?私、晶子ですよ・・・?」

藍子(大丈夫!解毒薬を飲まされて私が元の大きさに戻らない限り、Pさんは私を甘やかし続ける!)

藍子(そして私がPさんに守られている限り、晶葉ちゃんも私に怪しげな液体は飲ませないはず!)

晶葉「はぁ・・・まぁ、何でもいい」

藍子「・・・?」

藍子(変だな・・・晶葉ちゃんがここに戻ってきたという事は、解毒薬が完成したという事のはず・・・)

藍子(なのに晶葉ちゃんは何も持っていない・・・何で?)

晶葉「改めて伝えさせてもらうよ、藍子。『その薬には時間制限がある』・・・解毒薬はいらない」

藍子「! しまっ・・・」ムクムク

P「!? な、何だ!?大きく・・・!?」

藍子「・・・」シュー

P「・・・あ、藍子?」

藍子「・・・Pさん」

P「な、なんだ?」

藍子「結婚してください」

P「!?!?!?」

藍子「約束したじゃないですか!大きくなって、結婚できる年齢になったら私と結婚してくれるって!
   私、大きくなりました!結婚できる年齢になりました!結婚してください!」

P「お、おち、落ち着け藍子。まず、俺の体から降りて・・・」

藍子「嫌です!結婚してくれるまで降りません!」

P(ま、まずい!大きくなって位置が上がった事で、藍子の成長した胸が顔に!)

P(・・・いや全然成長してないな。さっきまでと大きさが全然変わらん)

P(まぁ、それが良いんだけども)ムラッ

留美「ただいま」

P「る、留美さん!何も言わず助けてください!」

留美「これ(婚姻届)にサインしてくれたら、助けてあげるわ」

P「前虎後狼!」



   ~終劇~

以上になります。

藍子の誕生日に間に合って良かったです。

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