千早「事務所で屁をこいてしまった」 (31)

「夏の盛り、クーラーの効いた事務所で涼みながらついウトウトしてしまい」
「頭がボーっとしていたせいか、まるで自分の部屋でするかのごとく尻を浮かして盛大な屁をこいてしまった」
「それまで和気藹々として賑やかだった事務所も私が尻の穴からひりだした異音が」

「・・・」

「ここを一瞬静寂の世界に変えてしまった」
「そして、全員が私を一瞥しその異音の原因と正体を割り出し」
「すぐに目を逸し再びそれぞれの会話に戻った」
「まるで何もなかったかのように・・・」

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淫夢厨乙

千川ちひろの大便もらし


蘭子「触れるなスタドリ禁が常務禁が武内禁が映る枠死んで下さい千川ちひろBBA」

アーニャ「はぁ待てども待てども京様は私達奇跡の世代を着任させない」

楓「最近では伊58伊168瑞鳳等と接触を」

幸子「はぁ本田未央殺して武内を隕石で殺したい」

凛「じゃぁ私は犬に成って赤羽Pのアナルを狙うホモを殺す」

6位以下「常務を殺せ武内を殺せ千川ちひろの大便漏らしを殺せ」

「しかし、私には見えてしまうの」
「私が放屁する前にはなかった、空気の淀み・・・」
「みんな、何かから目を逸らそうとするように目の前の相手との会話に励んでいる」
「春香はさっき歩いていて転びかけたーなんてことを大げさに面白おかしそうに話しているし」
「それを受けて我那覇さんも大げさに面白がっている」
「他のみんなも一様に普段より会話のトーンが一段高いわ」
「そうしてこの事務所に漂う空気の淀みを掻き消そうとすることで、さらにその淀みの存在感が際立つ」
「フフフ、でも果たしてこの『臭い』は声で掻き消せるのかしら?」

「にしても流石はアイドル事務所ね、女の子同士でも屁が許されないなんて」
「私たちはそれぞれみんなが一人の人間であることを理解している」
「だから誰しも屁をぶっこくし糞をひり出すし夏は膣がむれて痒いってことはみんな分かってるはず」
「それでも私たちはアイドル、それを表に出すことは許されない存在」

千早(それになにより・・・)チラッ
P「!」フイッ

「この事務所には男の人もいるものね・・・」

P「いやーしかし今日は暑いなぁ!エルニーニョ現象かなぁ!?なぁやよい!」
やよい「!」
やよい「は、はい!今日のお昼はおそうめんがいいなぁ!」
亜美「やよいっちそうめん好きだよねー」
P「お、じゃあ今日はアレか、事務所で流しそうめん大会でもするか!」
やよい「うっうー!」
真美「やったねやよいっち!」

「フフフ、ごまかしてるごまかしてる。フフフフフフフフフフフフフフフ・・・」

「でも、ここまで誤魔化さなければいけないものなのかしら。ここまで臭いものに蓋しなければいけないものなのかしら」
「いっそのこと誰かがツッコんでくれれば・・・」
「しかし、私のキャラクターを考えればこの状況は無理もない」
「私のイメージといえば鉄壁のクールビューティ、切なく儚い詩を届ける薄幸の蒼い鳥」
「そんな私のアイデンティティを崩壊させるようなツッコミをできるはずない」
「蒼い鳥は発酵したガスなんて届けないもの・・・」

??「ねえねえ千早さん」
千早「!?」
事務所一同「!」

美希「スイートポテト、一つ食べる?」

千早(切り込んできた!美希が!)
美希「春香が作ってきたのこれ。おいしいよ?もう食べた?」
千早「いえ、まだ。じゃあ一つ頂こうかしら・・・」

「まさか美希が最初にこの空気を打ち破るとは・・・」
「しかも、演技臭くなくごく普通に接するように私に話しかけてきた」
「私が放屁した事実など一切感じさせない」
「さすが美希、スターの風格がある。やはり侮れない子・・・」

春香「うん!食べて食べて!結構自信作なんだ~」
千早(春香も・・・)
千早「ありがとう春香、じゃあ・・・」スッ

ゾワッ・・・

「!?」
「なに、この違和感は・・・」

「スイートポテトを手に取ろうとした瞬間、何か背中に冷ややかなものが走るのを感じた・・・」
「凶兆・・・また何か良くないことが持ち上がろうとしている」
「・・・そう言えばスイートポテトってつまり」
「さつまいも」
「さつまいもと言えば」
「食物繊維・・・お腹の働きを活発にする・・・屁が出やすくなる・・・」
「屁が出やすくなる!?」

雪歩「・・・んプふゥウwwwwwwwwwwwwwwww」

一同「!?」

「その瞬間、美希と春香によって取り戻されたかのように思えた765プロの団欒は」
「一瞬にして振り出しに戻った」
「いえ、むしろ放屁した直後よりも悪化して帰ってきた」

春香「・・・あっそうだ!紅茶いるよね!?それともほうじ茶がいい?」
美希「ち、千早さんはコーヒーの方がいいんじゃないかな?」
千早「ありがとう。でも飲み物くらい自分でいれさせて?」
春香「う、うん」

給湯室

「・・・さすがの美希も動揺を隠せていなかったわね」
「萩原さんが吹き出したあの後、私が放屁したときよりも長く深い沈黙が事務所を覆った」
「萩原さんはその後顔面蒼白でうつむいていたけど、彼女は決して悪くないわ」
「きっと心の中でツッコんでしまったのね、『いや余計屁出るやろ』って」
「自分のツッコミに自分で笑ってしまう。よくあることだわ」
「釣られてあずささんも吹き出しそうになってたのは意外だったけど」

「コーヒーを持って戻ってきてみたら多少はまともな空気になってるみたいね」
「そのまま黙って家に帰って部屋で一人泣くことも考えたけど」
「何も言わずに消えたら、萩原さんの責任問題になってしまう・・・」
「ここは潔く戻ってきてよかったわ」

千早(けど・・・)チラッ
雪歩「!?」ビクゥ

「彼女はまださっきのことを引きずってるみたいね」

春香「おかえり千早ちゃん」
千早「ええ、ただいま春香」
美希「千早さん遅いから、美希が食べちゃおうかと思ったの」
春香「もう美希、千早ちゃんの取らなくてもまだまだ残りあるでしょ!」
千早「ふふ、じゃあ改めて頂こうかしら」

「このスイートポテトを口にした瞬間、今までの出来事はすべて水に流される気がする」
「もうあの時間は終わって、私は再びいつもの日常に帰るのよ」
「さあ、今こそ甘味をほおばり甘美の瞬間を・・・!?」

雪歩「・・・・・・・・・」フルフルフル

「・・・めっさ笑い堪えてる」

「どうやらこのスイートポテトは彼女のツボに入ってしまったみたいね」
「それに加えてこの笑ってはいけないシチュエーション、これがなによりも彼女を苦しめている」
「葬式でお坊さんがお経を唱えてながら木魚を鳴らしている時のようなソワソワする感じ」
「もし、このまま私がスイートポテトを口に入れてしまったら彼女の堤防は決壊してしまうかもしれない」
「それは避けなければ!さっき萩原さんが吹き出した時、春香の目に薄っすらと闇が宿った気がしたわ」
「もし二度目となれば・・・周りからの視線はもちろん彼女自身の罪悪感が彼女を苦しめてしまう」
「元々この状況を作り出したのは私、彼女はあくまでも被害者。彼女を傷つけたくない・・・」
「しかし、このスイートポテトを食べないことには前進することができない」
「アチラを勃てればコチラが勃たず・・・」

雪歩「あの、真ちゃん。私ちょっとお手洗いに行ってくるね・・・」スッ
真「え?うんいってらっしゃい」
千早「!」

「なるほど、その手で来たか」
「そう、言い方は悪いけどこの場は萩原さんが消えることが最善手だった」
「そうすることで私は心おきなくスイートポテトにありつけ、萩原さんも嵐をやり過ごして堤防の決壊を防ぐことができる」
「サンキューゆきぽ。あなたの暖かい心遣いを忘れない」

春香・美希(さっきから一向に食べようとしない・・・)

「さあ、あとは彼女が消える瞬間を見計らってこれを食べるだけ」
「やっとすべてが終わるのね・・・」

ガッ!
雪歩「きゃ・・・!」
千早(机の脚に蹴躓いた!?)
ドタン! 
『ブボフッ』
一同「!?」

雪歩「あ・・・あ・・・・・・」
一同「・・・」

「今、萩原さんが転倒した時、『ドタン!』という音に混じって何か異質な・・・」
「そう、例えばさっき私が鳴らした・・・」
「私が尻の穴で鳴らしたモノに似た音が!」

千早「萩原さん!」
真「雪歩!大丈夫!?」
雪歩「・・・うっ、グスッ・・・・・・ううう・・・」
千早(ゆきぽ・・・)

液状&固体「屁です!」
門番「よし通れ!」
っていう最悪のメルトダウンにならないだけマシだな…

「おそらく、私が致した時よりもダメージは大きいはず」
「彼女の場合、さっきの絶対に笑ってはいけない如月千早で地獄を見た。それ加えて自分もまさかのガス漏れ事故」
「しかも、彼女は私と同等かそれ以上に屁をこいてはいけないキャラクター」
「罪悪感の上に羞恥心の重ね塗りで心はもうグチャグチャなはず」

雪歩「きっとバチが当たったんだ・・・」
真「え?」
千早(! それって私の・・・?)
雪歩「ちょっと・・・樹海に穴掘って埋まってきますううううううううううう!!!!!」
千早「待って萩原さん!」

「逃げないで萩原さん」
「あなたの痛みは私が一番理解ってる」
「そんな私だからそこかけてあげられる言葉がある!」

千早「この臭い、萩原家の昨日の夕食はロールキャベツね!?」
雪歩「」
一同(えええええええええええええええええええええええ)

千早「ちなみに私の昨日の夕食は肉じゃがでした」
千早「あれって芋だからやっぱりお腹にガスが溜まるのよねー」
千早「臭わなかったかしら?春香」
春香「え!いや、何のことだか・・・」
千早「いいの。みんなさっきは嗅いで嗅がぬふりをしてくれてありがとう」
千早「でもね、人って屁をこくものなの」
千早「その事実からは決して逃げる事はできないわ、たとえアイドルだとしても」
千早「萩原さんが後追いっ屁してくれたおかげで私そのことに気づいた」
千早「みんな一緒なんだって」
千早「だから萩原さんも逃げないで・・・」
千早「一緒に、スイートポテト食べよ?」
雪歩「千早ちゃん・・・」

『ブッブブブブブプ』

千早・雪歩「!?」
貴音「あら失礼、昨日のお夕飯は次郎の大豚W野菜マシマシだったもので・・・」
雪歩「四条さん・・・」

『ボフッ!』

あずさ「ウフフ、私は季節外れのチゲ鍋よ~」
千早「あずささん!」

『プチプチッ』

真「えへへ、激しいダンスとかしてるとつい漏れちゃうことあるんだよね・・・」

『ブッバッブ!』

美希「美希、一度人目を気にせずおならしてみたいと思ってたの。ダウンタウンの浜ちゃんみたいに!」

『バフォ!!』

春香「ひゃあ!ちちちちょっと音大きすぎぃ!?」

千早・雪歩「みんな・・・」

『ブッブッブウウウウウウウウ』

やよい「うっうー昨日もやしいっぱい食べたからオナラさんも元気いっぱいです!」

『『プリプリプリプリ』』

亜美「もう、おならまで一緒だなんて信じらんないよー!」
真美「まあ亜美の方がちょっと臭いけどね」
亜美「なにー!?真美のほうが臭いもん!」

『プスゥゥゥゥゥゥゥ』

P「すまんあんまりいい音出なかった・・・」
律子(くっさ・・・一体何を食べたらこんな屁が出るんだろうこの人)

『・・・・・・・・』

響(やばい、出ない!全然出ないゾ!?)

『ブッリュリリ…』

小鳥「あっちょっと待ってこれ洒落にならな・・・」

千早「まったく、みんな盛大にこくんだから」
春香「それは千早ちゃんも雪歩も一緒でしょ!」
千早「フフ、そうね」
雪歩「・・・ねえ千早ちゃん?」
千早「ん?」
雪歩「私、お茶いれてくる。一緒にスイートポテト食べたい」
千早「萩原さん・・・」

ガチャ
伊織「あーあっつぅーい!まったく何でこんな日に外でロケなんかってくっせええええええええええええええええええええええええええええ」

後日 生っすか!?サンデー放送中

春香「えーこんなお便りをいただきました」
春香「『いつも放送楽しく見させていただいてます』、ありがとうございますー」
春香「『私は春香さんの大ファンなのですが』、おー?」
春香「『どうしたらそんな・・・』」

『…ブッ』

春香「・・・あのー、如月さんそれほんとやめてもらえます?」
千早「ンナハハハハハハ!」



おわり

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