インデックス「腐っ…ギリギリ焼きそばパンは最高に美味しいんだよ!」モッチャモッチャ (37)



・上条×インデックス

・何でも許せる人向け




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~7/20、上条宅~


インデックス「…あっ。」

上条「んー?どうした?」

インデックス「…何でもないかも」

上条「あからさまに何かに気づいた声出して『何でもない』はないだろ」

インデックス「そんな事よりとうま、私おなか空いちゃったかも」

上条「…インデックスさんや?さっき食べたばかりでしょ?」


インデックス「さっきのはお昼ご飯で、今度のごはんは夕飯までのつなぎなんだよ」

上条「へぇーへぇ。どっこいしょ。何か食いたい物あるかー?」

インデックス「うん」

上条「え?珍しいな。」

上条「いつもだったら『とうまのごはんなら何でもいいんだよ!』とか言うのに」

インデックス「今日はそんな気分なんだよ」

上条「ふーん。で?インデックスさんは何を御所望でせうか」






インデックス「焼きそばパン」

上条「…コンビニ行けって?」





上条「つまりアレか、インデックス先輩に『オイとうま焼きそばパン買ってこいよ』っていうパシられる可哀想な上条さんというわけですねちくしょう!」

インデックス「んー…じゃあコンビニに一緒に行こ?」

上条「一緒って…いや別に俺買ってくるけど?」

インデックス「ううん。一緒に。」フルフル

上条「?…まぁ、いいけど」


・・・・。



上条(何か変だよなぁ)テクテク

インデックス「♪」トコトコ


上条「なぁインデックス。今日はどうしたんだ?」

インデックス「何が?」ニコッ

上条「いや…なんか妙に嬉しそうなのに切なさ混じってるっていうか」

上条「いつもと違うなーって思うんだけど」

インデックス「うん。今日は特別なんだよ」

上条「ふーん…」




・・・。



「っしゃァせェー」ダラダラ

「いらっしゃいませ!コンビニ屋さンへようこそですの!」


上条「焼きそばパン…焼きそばパンっと」

上条「おっ、あったあった。インデックス、どれがいい?」

インデックス「あ、とうまとうま」クイクイ

上条「んー?」





インデックス「なるべく賞味期限切れに近いor賞味期限切れのヤツがほしいんだよ」

上条「無ぇよそんなヤバイ焼きそばパン」






インデックス「でもそれが食べたいんだよ!」

上条「ダメだよお腹壊すだろ!つーか無ェし!女の子…っつーか人としてそんな条件のもん口にするんじゃありません!」

インデックス「やだ!」プイッ

上条「いやヤダって言ってもさぁ…」

インデックス「むぅう!」プクゥ!

上条「何かわいい膨れっ面してんだよほっぺたムニムニすんぞ」

インデックス「むー」

上条「おりゃおりゃー諦めろー」むにむにー





店長「コンビニっていいよなァ。いつでも好きな時に好きなもン飲み食いできるンだからな」カシュッ!

店員「ちょっ、何で商品開けてんですのぉぉ!?」

店長「飲みたくなったからに決まってンだろォが!」プンスコ!

店員「どこの世界にそんなコンビニ店長がいますか!常識!常識を持ってくださいまし!」

店長「俺に常識は通用しねェ」クピクピ

店員「あ゛あ゛あ゛あ゛んもぉぉお!!」



インデックス「うー」ジー

上条「はぁ…わかったわかった。じゃあ店の人に聞いて廃棄する焼きそばパンあるか聞いてくるから」

インデックス「うん、ありがとうとうま」



上条「ったく…マジでどうしたんだよインデックスは…夏の暑さに頭やられてバグったのか?」ブツブツ

上条「あ、あのーすみません」

店長「おォ」グダグダ

上条「変な事聞くんですけど、賞味期限切れか賞味期限ギリギリの焼きそばパンってありますか?」

店長「おォ、あるぞ。後でコイツにこっそり食わそォと思ってた奴がなァ」

店員「オイ貴様今なんつったですの」

上条(あんのか…)

上条「あの、もし良かったらその焼きそばパン貰えませんか?」

店長「誰かの腹をジェノサイドしたいってかァ?」

上条「あ、いやそういうのじゃないんですけど」

店長「ふーン…おいパンダ」

店員「誰がパンダですか」

店長「お客様に腐っ…ギリギリ焼きそばパンお持ちしてやれ」

店員「承知しましたの」シュンッ!

上条(やっぱ腐ってんのか…大丈夫かな)


・・・・。




インデックス「♪」

上条「なぁインデックス」

インデックス「なぁに?」

上条「別に普通の焼きそばパンでいいだろ?何でそんな自殺行為っていうか、頭おかしいのを」

インデックス「…」

インデックス「ないしょ」

上条「なんだよ言えよー」ツンツン

インデックス「やだ」

上条「俺達の間に隠し事なんてすんなよな」

インデックス「とうまだって記憶喪失の事私に隠してたクセに」

上条「うるせー言わねーとこうだぞー」コチョコチョ

インデックス「ふひゃ!?やんっ!だめっ!あはっ!」

上条「おらおらー」

インデックス「くっ、私は拷問になんか屈しないんだよ!」

上条「ほほーう?テクニシャン上条さんのこちょこちょにいつまで耐えられるかなーッ!?」

インデックス「逃げるもん!家まで走る!」ダッ

上条「あっ!待てー!」


・・・・。




~上条宅~


上条「ハァッ…ハァッ…おま、意外に速いですね?!」

インデックス「フッ、勝った…!」

上条「隙あり!」ガバッ

インデックス「あ!ずるい!それはズルイんだよ!」

上条「ハッハー!勝てば官軍なんだよ!」

上条「おらららぁあ!!普段からお腹いっぱいご飯食べてるくせになんであんな焼きそばパン───」



『それでね、このインデックスにお腹いっぱいご飯を食べさせてくれると私は嬉しいな』



上条「…」

インデックス「?」

上条「…」ギュッ

インデックス「?」

上条「…」

インデックス「どうしたの?」

上条「…いや、なんか急に何か思い出して…そうしたかった気がした?ような」

インデックス「…そう」





上条「あーほら、理由はよくわかんねぇけどせっかく買ってきたし焼きそばパン食えよ」

インデックス「うん。あ、あのねとうまにお願いがあるんだけど」

上条「ん?」




インデックス「この焼きそばパンを軽く踏んで?」

上条「」




上条「お前…ひょっとしてドMさん?」

インデックス「とうまは何言ってるのかな?」ガチ☆ガチ☆

上条「いや…だってお前、…あーアレ?最近暑かったしな?頭茹だっちゃったんだよな?」

インデックス「違うもん」

上条「よし、病院行こう?」

インデックス「大丈夫だから!いいからこの腐っ…ギリギリ焼きそばパンを袋の上から踏んで!」

上条「全くもって大丈夫な要素ねぇんだけど!?」

インデックス「お願いとうま」

上条「…」ガシガシ


上条「あーわかったわかった。ほら」グシャ

上条「ほら、食えよ」つ

インデックス「うん。ありがとう」ニコッ

上条「…」プルプル

インデックス「?」

上条「…いや、ダメだ!!ダメだろこんなの!良心の呵責が!」

上条「言葉と行動だけ見たらパッと見俺クズ野郎だし!」

インデックス「大丈夫だよとうまはいい人だよ」

上条「いやでもさぁ!?」

インデックス「いいの。」


インデックス「…」ビリッ

インデックス「あむっ」

上条「あっ!!」

インデックス「もぐもぐ」

上条「バッ!バカッ!!ペッしなさい!ペッ!」

インデックス「…」

インデックス「…うん。やっぱり…この味かも」ポロポロ

上条「なぁ、やっぱり何か」



インデックス「ねえ”とうま”」

上条「?」



インデックス「私に何かを見た時に『昔の事を思い出す』事ができるようにしてくれてありがとう」ニコッ

上条「?いやお前完全記憶能力あるだろ…」

インデックス「それからね、」

インデックス「『私と一緒に地獄の底までついてきてくれ』て、私を地獄から救い出してくれて、」

インデックス「ありがとう」

上条「…それ、ひょっとして…”俺”と初めて会った時に」

インデックス「…」ニコッ

上条「…」



インデックス「ねぇとうま」

上条「…、なんだよ」

インデックス「今日の晩御飯は賞味期限ギリギリな野菜使った野菜炒めがいいな」ニコッ

上条「…ああ、わかった」



・・・・。



インデックス「美味しいね」モグモグ

上条「ああまぁ別に食えないわけじゃないけど大丈夫かコレヤバくないかコレ腹壊…さない、よな?青髪とかも『期限なんて多少アレでも逝けるでー!』って言ってたし!」ブツブツ

インデックス「ねぇとうま」

上条「んー?」モグモグ

インデックス「今日がなんの日か知ってる?」

上条「え?誰かの誕生日とか?」

インデックス「記念日かも」

上条「え?えー…なんだろ」

インデックス「今日はね、私ととうまが初めて出会った」

インデックス「全ての始まりの日なんだよ」ニコッ

上条「へー…」


上条(待て待てじゃあ焼きそばパンの件とか野菜炒めも前の俺との思い出だからってか!?食わしたの!?初対面の女の子に!?)

上条(前の俺鬼畜過ぎねぇか!?期限切れの野菜で残飯処理ってお前!お前!!)

上条「なんか…ゴメンな、インデックス…」

インデックス「何が?」

上条「いや…何でもないわ…」モグモグ

インデックス「?」



上条「あー、あの、それよりさ、お前アレか、記念日とか彼氏出来たらそういうの作る派さんか」

インデックス「茶化さないで。でね、実は明日も記念日なんだよ」

上条「明日も?」モグモグ

インデックス「うん。明日は今のとうまと初めて会った日だから」

上条「ああ、そうだっけ?」モグモグ

インデックス「うん」モグモグ

上条「なんかお祝いでもするか?」モグモグ

インデックス「うん」モグモグ

インデックス「にしても、」

上条「んー?」

インデックス「やっぱりとうまは忘れてたんだね」プクー

上条「悪いけど生憎上条さんはインデックスさんほど頭良くないの。すぐに記憶飛んじゃうの。」



インデックス「…」モグ

インデックス「…じゃあ、じゃあね、」

上条「ん?」



インデックス「この先ずっとね、毎年記念日とか来る度に私がとうまの代わりに覚えておいて教えてあげるんだよ」

上条「ん?おう。」




インデックス「…」

上条「…」モグモグ

インデックス「…」

上条「…」モグモグ

インデックス「とうまのにぶちん」

上条「え?何が?」

インデックス「別に。とうまはとうまだねって。」プイッ


上条「なんだよそれ」

インデックス「ぷーん」

上条「ハイハイ。どーせおバカな上条さんにはよくわかんないし記念日とかおぼえられないんでね」

上条「これからもずーっと。俺の代わりに大事な事は全部絶対忘れないお前が憶えておいてくれよ」モグモグ

インデックス「…!?///」



インデックス「う、うん!」

インデックス「絶対!これからもずーっと!私がとうまの代わりに全部憶えておいてあげるんだよ!」ニコッ

インデックス「今のも絶対忘れないからね!」

上条「おう、頼むなー」モグモグ








オティヌス「…」←実は最初からずっと居た










オティヌス「…無自覚、というのは恐ろしいものだな。なぁ?」

スフィンクス「にゃー」







おしまい。記念日SSですた。

>>1と屋さンシリーズのひととは一切関係ありません。ただのリスペクトです。


依頼出してきマース

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