咲-Saki-【安価とコンマ】京太郎「その心は水面の如く。」 (426) 【現行スレ】

注意
原作ブレイク。
みなもちゃんがヒロインかと思った?残念、そうとは限らない。
キャラが違う?想定の範囲内。
麻雀?そんなモン雰囲気で誤魔化せば良い。
女子校?知らんな。みんな共学や!(永水は除く)
とりあえず全国が終わればおしまい。
ノリと勢い優先。
すばらは可愛い。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1500279520

プロローグ

京太郎には幼馴染の3姉妹がいる。

長女の名は照。お菓子と妹が大好きで、表情の変化が小さい。少し変わった少女である。

次女は咲。京太郎と同い年で人見知りだが、一度慣れればベッタリな甘えん坊で方向音痴。

三女はみなも。少しおとなしいが、3人の中では1番しっかりしているかもしれない。

宮永家と須賀家は家が近く、母親がプロの雀士であっちこっち行っており、父が仕事で遅い時は京太郎の家に3人揃ってよく泊まりに来ていた。

幼い頃に足を怪我したみなもは当時は車椅子で、外で遊べないのを理由に4人でいつも麻雀をしていた。

照は3人に相手を良く見るようにと、初めは早くて安く、段々点を上げるような打ち方をした。

咲はみなもが楽しめるよう、相手を見ながら牌と点を調節できるように努力した。

みなもはそれを2人の姉の優しさと知って、喜び楽しく打っていた。

京太郎はその3人にいつも打ちのめされながらも、楽しく笑っていた。

時が経ち、3人で会場へと応援に行った照の1度目のインターハイは優勝を果たした。

3人で手をとり、喜んだその日、転機は訪れる。

2人と別れた京太郎は、近くで自由に参加できる麻雀のイベントを見つけた。
自分には才能がないと思っていたが、とりあえずそれをのぞいて見る。




師匠を決めます。カッコの中が優先される進学先となりますが、誰を選んでも清澄には行けます。また、誰を選んでもステータスに特に変化はありません。

1小鍛冶健夜(白糸台・臨海)
2三尋木咏(白糸台・千里山)
3戒能良子(永水(!?)・姫松)
4瑞原はやり(有珠山・永水(!?))
5野依理沙(新道寺)
6愛宕雅枝(千里山)
8赤坂郁乃(姫松)
9赤土晴絵(阿知賀)
10アレクサンドラ・ヴィントハイム(臨海)
11熊倉トシ(宮守)
12藤田靖子(龍門渕)
13久保貴子(風越)
14大沼秋一郎(どこでもいいや。)

大人組って一応これで全員ですかね?
とりあえず五分後くらいに安価。先着か多数決のどっちが良いっすかね。

とりあえず安価

1小鍛冶健夜(白糸台・臨海)
2三尋木咏(白糸台・千里山)
3戒能良子(永水(!?)・姫松)
4瑞原はやり(有珠山・永水(!?))
5野依理沙(新道寺)
6愛宕雅枝(千里山)
8赤坂郁乃(姫松)
9赤土晴絵(阿知賀)
10アレクサンドラ・ヴィントハイム(臨海)
11熊倉トシ(宮守)
12藤田靖子(龍門渕)
13久保貴子(風越)
14大沼秋一郎(どこでもいいや。)

下1~3でコンマが高いもの

急にめっちゃ人いてビビったのは内緒だ。

10アレクサンドラ・ヴィントハイム(臨海)


そこは自由に麻雀できるスペースで、どの席でも1位になれば景品が貰えるものだった。
照の試合を見た後で気持ちが高ぶっていた京太郎は空いている席へと向かう。
その席には外国人の大人の女性と、高校生ぐらいの男の子が2人座っていた。

京太郎「ここ大丈夫ですか?」

???「どうぞ。君は中学生かな?」

3人のうち、外国人の女性が答えた。その流暢な日本語に少し驚きつつも席に着く。

京太郎「はい。あまり上手くないですが、大丈夫ですか?」

???「大丈夫ですよ。ただの小さなイベントだから。」

そう行って女性は優しく微笑んだ。

「「「「お願いします。」」」」

基本ステータス。

雀力
雀士としてのいわゆる攻撃力。高いほど自摸が良い。

技術
雀士としてのいわゆる防御力。高いほど振込みを回避できる。

オカルト
SOA。いわゆる不思議パワー。色んなところで出てくる。


京太郎
雀力2 技2 オカルト0

麻雀ルール
何もしなければ基本運ゲー。実際にやって見てから調整します。

個人ならコンマ8回(半荘)、団体戦なら先鋒から大将までをそれぞれで判定。
雀力+技術+コンマ一桁=その回の数値
これにオカルト持ちはオカルト数値の半分(切り捨て)プラス。

数値の差がそのまま点差だと思ってください。


東1

6+8+コンマ5+オカルト3=22
ネリー
7+7+コンマ5+オカルト4=22
恭子
7+8+コンマ5+オカルト0=20

5+5+コンマ5+オカルト4=19

咲22ネリー22恭子20爽19

東2
6+8+コンマ3+オカルト3=20
ネリー
7+7+コンマ5+オカルト4=22
恭子
7+8+コンマ5+オカルト0=20

5+5+コンマ5+オカルト4=19

咲42 ネリー44 恭子40 爽38

そして、1位との合計差が個人なら10、団体なら20以上になるとトビです。

ただし、各キャラ毎に能力、技(一部オート発動)があり、これにより数値にプラスマイナスが発生します。
使うタイミングは基本任意。NPCはこっちが適当にタイミング決めて入れます。


咲 加カン嶺上
コンマに+2
ネリー 禍福は糾える縄の如し
自身のコンマが偶数なら+5 奇数なら-3

チュートリアル
今回は東風戦のみ(4回判定)

京太郎
雀力2 技2 オカルト0
???(手加減)
雀力5技術5オカルト3
モブ1
雀力5技術5オカルト0
モブ2
雀力5技術5オカルト0

コンマ
下1~4まで

ちなみに0は10扱い。ゾロ目はまだ考えてないです。

京太郎
2+2+コンマ10=14
???(手加減)
5+5+コンマ4+オカルト1=15
モブ1
5+5+コンマ9+オカルト0=19
モブ2
5+5+コンマ5+オカルト0=15

京太郎14 ???15 モブ1 19 モブ2 15


牌を開ける。

京太郎(うーん、いまいち!咲やみなもがいないから行けるかもとか思った俺の希望を返して欲しい。ま、やってみるかな。)

相手に悟られないように肩を落とした。

???(踏む・・・。やっぱり最近の代は女子の方が強い子が多いわね。)

3人の目を軽く見回す。特に何も感じない。

京太郎「よっし!リーチ!!」

数巡周り、なんとか漕ぎ着けたところで勢いよく牌を叩きつけた。

モブ1「お、ラッキー。ロン、1600。」

京太郎「げ、いきなり親流された!」


京太郎
雀力2 技2 オカルト0
???(手加減)
雀力5技術5オカルト3
モブ1
雀力5技術5オカルト0
モブ2
雀力5技術5オカルト0

コンマ
下1~4まで

京太郎
2+2+コンマ6=10
???(手加減)
5+5+コンマ4+オカルト1=15
モブ1
5+5+コンマ3+オカルト0=13
モブ2
5+5+コンマ4+オカルト0=14

京太郎24 ???30 モブ1 24 モブ2 29


???「ツモ。700オール。」

女子が牌を倒す。

京太郎(!?)
モブ1「うわ・・・せっかくあがったのに。」
モブ2「ちぇ・・・。」

ここで京太郎は違和感を感じた。説明はできない何か。点棒を払いながら首をかしげる。

???(あら?この子・・・。)



???「ツモ。今度は500オール。」

モブ1「ウェイ!?またっすか、お姉さん。」

???「フフフ、御免なさいね。」

京太郎(まただ。なんだろう?)


モブ2「よっしゃツモ!」

???「あら。流されちゃったわね。」

そう言って女性は柔らかく笑った。

それを見て京太郎は確信を得た。



京太郎
雀力2 技2 オカルト0
???(手加減)
雀力5技術5オカルト3
モブ1
雀力5技術5オカルト0
モブ2
雀力5技術5オカルト0

コンマ
下1~4まで

チョイと離席。今日はもうちっとだけ続く。
このコンマは含みません。

ぶっちゃけ麻雀のルールわかんないよね

ただいま。ちょっとだけ書き溜めた。

>>31 ですよねー。ちょっと昔に友人達と打ったとき、2人がかなり詳しく知ってたので、点の計算してくれたんでなんとかなりましたが。


京太郎
2+2+コンマ1=5
???(手加減)
5+5+コンマ9+オカルト1=20
モブ1
5+5+コンマ2+オカルト0=12
モブ2
5+5+コンマ8+オカルト0=18

京太郎29 ???50 モブ1 36 モブ2 47
京太郎飛び終了。


???(この子、もしかして・・・。試して見るか。)

東三局

空気は変わった。

京太郎「!?」

冷や汗が流れる。昔、間違えて照のお菓子を食べてしまった時と同等か、それ以上。

???(やはり・・・。この子、ちょっと欲しいわ。)

おそらく中学生。ならば、この子が高校生になる時には丁度良いかもしれない。

汗を流しながら、京太郎が牌を切った。

瞬間、風が疾り、顔を覆う。ハッとした時のは既に、短剣を胸に突き刺された後だった。

???「ロン。倍満。君の飛びで終わりだな。」

モブズ「「!?!?」」

大きく息を吐き、椅子に背を預けるように天を仰ぐ。

京太郎「・・・ありがとうございました。」

姿勢を正し爽やかに微笑みながら京太郎は頭を下げた。

2人の男の子が立ち上がり去った後に残った2人は同時に立ち上がった。

京太郎「あの!」
???「君。」

互いに同時に声をかけ、思わず女性は笑ってしまった。

京太郎「あ、えっとすみません。なんでしょうか?」

???「いや、こちらこそ失礼。わたしはアレクサンドラ・ヴィントハイム。とりあえず場所を移そう。」

先を歩くアレクサンドラと名乗った女性を後ろから追いかけた。
少し離れた所にある自動販売機でコーヒーを買う。もう一本、こっちはジュースを買い、両方を差し出してきた。

アレク「どちらが良い?遠慮はいらない。」

京太郎は受け取るべきかどうか少し悩み、ジュースを受け取った。

京太郎「ありがとうございます、いただきます。」

林檎の甘い果汁が軽く疲労した体へと染み渡る。

逆にコーヒーを飲んだアレクサンドラは少し顔をしかめた。

アレク「では、君からどうぞ。」

缶を持った右手の肘を左手で支えるようにし、壁に寄りかかる。その佇まいは大人の女性を匂わせる。

先ほどのコーヒーのしかめ面さえなければ。

京太郎「えっと、こっちの気のせいだったらすみません。最後の上がり以外、ずっと手を抜いてませんでしたか?」

アレク「やっぱり気付いてたんだ。」

フッと微笑むアレクサンドラ。

アレク「わたしは臨海高校の監督をしている。」

それを聞き京太郎は驚いた。臨海高校といえば麻雀の名門校である。今回のインターハイでも決勝まで進み、白糸台と良い勝負をしていた。

アレク「君は、まだ中学生か?名前を聞いてもいいか?」

京太郎「えっと、須賀京太郎と言います。」

差し出された名刺を受け取りながら名前を名乗る。

アレク「須賀君、君はもしかして何かオカルト的な能力を持っているんじゃないか?」

京太郎「・・・は?」

突然の事に思わず変な声を上げてしまった。

オカルト?照さんや咲みたいな?そんな馬鹿な。

京太郎「そんなもんがあったら、あんなにアッサリ飛びませんよ。」

思わずムッとしてしまう。だが、それを見てアレクサンドラは小さく笑った。

アレク「やはり無意識か。面白いね。やっぱり欲しいな。」

その優しい顔を見て京太郎は顔を背けた。若干顔が赤い。

アレク「君の中に水面を見た。あれは君の性格とは恐らく真逆だ。扱うには苦労するだろうね。」

空になった缶を捨てながらアレクサンドラが言った。そして紙を取り出し、スラスラとペンを走らせる。

アレク「興味があったらここに来ると良いよ。無理なら連絡だけでもいい。最近はネットでも顔を見ながら指導できるからね。」

京太郎「指導してくれるんですか?」

アレク「例え未来に敵になろうとも、原石を見つけたら磨きたくなるのが指導者というものだよ。」

紙を手渡しながら京太郎の頭を撫でた。そして微笑む。

アレク「賭けをしないものは何も得られない。良い結果が出て欲しいものだけどね。」

そう言って背を向け去っていった。

安価下1から
1長野に帰る前に行ってみようかな。(臨海組)
2もう時間がない。後日連絡しよう。(長野組)

先に3つたまった方。

1長野に帰る前に行ってみようかな。(臨海組)


翌日。ホテルの廊下で4人が話す。

咲「え、京ちゃんは行かないの?」

残念そうにするのは幼馴染で同級生の咲。

みなも「えー、なんでー?」

頬を膨らませるのは幼馴染で二つ下のみなも。

照「・・・浮気?」

キョトンと首をかしげるのは幼馴染で二つ上の照。

京太郎「ごめんって。明日は一緒に回るからさ。今日だけごめん!」

手を合わせて頭を下げる。こういう時、いつも折れるのは京太郎だったが、今回だけは折れるわけには行かない。

照「うん、いいよ。その代わり明日は一日中一緒だよ。」

次に折れるのは照だ。年長者だけあり、しっかりしている(事もある)。だが、甘い物と妹2人に関する事なら絶対折れない。

みなも「もー。しょうがないなぁ、京ちゃんは。携帯持った?財布の中身も大丈夫?」

みなもが京太郎を指差す。やはりこの子が一番しっかり者だ。

京太郎「大丈夫だよ。咲とは違うのだよ咲とは。」

咲「な!?京太郎ひどい!わたしだって携帯はちゃんと持ってるよ!電話しか出来ないけど。」

相変わらずポンコツである。だがそこが可愛い。

京太郎「ははは、ゴメンってそれじゃあまた夜にな。」

そう行って手を振ってエレベーターへと乗った。扉が閉まる直前に部屋から姉妹の父親が出て来るのが見えた。

京太郎「よし。えーっとメモによると・・・。」

昨日受け取った紙に書かれた大雑把な地図と住所を携帯で調べる。

京太郎「お、思ったより大分近いな。」

場所を確認し、地下鉄に乗った。最寄りの駅で降り、少し歩く。たいした距離では無いが、暑い。目的地が見えた時には汗だくだった。

京太郎「ここか。」

たどり着いたのは少し大きめの都の公共施設。ここの一室を臨海高校が借りているという話だ。

京太郎(うーむ、どうもこういう感じの建物は緊張するな。)

タオルで汗を拭きながら身だしなみを軽く整える。

京太郎(よし。それじゃあ行くか。)

大きな扉を開け、中に入った。

安価下1~3からコンマの高い物
1メガネとお下げの女の子
2背の高いイケメン女の子
3金髪で傘の女の子

今回はここまで。次回は来週の日曜の昼かな。

??『おや?これまた可愛らしい子が登場ですね。』

中に入るとエントランスホールに背の高い外人の女性が1人、立っていた。体の起伏は無いように見えるが、スラッとした身体つきでいわゆるモデル体型だ。

??『君も臨海高校に呼ばれた子かな?でも、少し幼いように見えるね。来年から高校生かい?』

ニコッと笑いながら話しかけて来る。だが英語(恐らく)だ。全くもって意味がわからない。

京太郎「えーっと・・・アイ キャント スピーク イングリッシュ。」

とりあえずなんとかコミュニケーションをと考えるが、いきなり会話が出来るわけがない。咄嗟に出た言葉がこれだった。

女性はハッとして少し悩みながら口を開いた。

??「ワタシ 少し 日本ゴ ハナス デキる。」

たどたどしく日本語で話す。なんとかコミュニケーションが取れたことにホッとした。

メグ「ワタシ ナまえ Megan Davin 。」

名前を名乗ったところで顎に指を当てながら少し悩む。

メグ「Please, call メグ。」

そう言って笑顔で手を差し出してきた。

京太郎「サンキュー、メグ。マイ ネーム イズ 須賀 京太郎。プリーズ コール 京太郎。」

京太郎も名乗り、笑顔で握手を交わした。案外なんとかなるかもしれない。

そう思っていると、奥から眼鏡とおさげの女性が歩いて来るのが見えた。臨海高校の制服を着ているところから、恐らく麻雀部の人なのだろう。
こちらから声をかける前に向こう側が小さく頭を下げてきた。

智葉「はじめまして。臨海高校1年の辻垣内智葉だ。」

続けて英語(?)で話す。それを受けた外人の女性は笑顔で名前を名乗り、手を差し出す。智葉と名乗った女性も笑顔で手を握り返した。

京太郎も同じ様に手を差し出して名前を名乗りうとしたが、その前に智葉は踵を返してしまった。

智葉「君が監督の言っていた須賀京太郎君だな。ついてきてくれ、案内するよ。」

あまりに素っ気ない態度。差し出したままの手をグーパーさせながら立ち止まってしまった。ちょっと傷付く。

それを察したのか、メガンが京太郎の背中を叩く。少しヨロけて顔を上げると、優しい笑顔で親指を立てた。

京太郎(イケメンだ。)

智葉の後に続いて歩く。すぐそばにあった扉を開け中に入ると、全自動麻雀卓が2つ。昨日であったアレクサンドラと他に生徒が10名程いた。その半数が外国人である。

京太郎「えーっと、ここはなんのサミット会場かな?」

アレク「正真正銘、日本の臨海高校の臨時練習室だ。よく来てくれたね須賀君。」

笑顔で手を差し出すアレクサンドラ。今度はちゃんと握手を交わせ、ホッとする。

アレク『そして、わざわざアメリカからよく来てくれたね。』

メグ『元々興味はありましたからね。日本語でいうなら「渡りに船」という奴ですよ。』

ニヤッとしたメガンとも握手を交わした。

アレク「では早速打ってもらおうかしら。」

アレクがスッと手を上げると、控えていた人のうち何人かが席へとつく。

アレク「先ずは須賀君、こっちね。」

指示された席へと着く。正面には先程案内をしてくれた智葉が座り、左右には外国人の女性。だが見覚えがある。

京太郎「団体戦の次鋒と中堅の方・・・ですよね?」

次鋒「Yes!ヨク知ってましタネ。」

中堅「期待シテますヨ。」

智葉「よろしくお願いします。」

次鋒の人が微笑み、中堅の人が笑顔で親指を立てる。そして智葉は無表情のまま頭を軽く下げた。

京太郎(外人2人はフレンドリー!あとおもち!)

思わずにやけてしまいそうな顔を必死に引き締める。後ろにはメガンとアレクサンドラが立って見ているんだ、無様な様は見せたくない。

智葉(こんな子に、監督がわざわざ声をかける程の実力が有るとは思えないが・・・先ずは様子見か。)

智葉がサイコロを回す。

そして東場が始まった。

そして東場で終わった。

中堅「ローン!」

京太郎「飛んだー!!」

勝負は本当にあっという間だった。3回連続で振り込んだ京太郎が飛んで終わった。

メグ(あれー?思ってたのと違う?)
智葉(・・・弱い!というか弱すぎる!?)

拍子抜けしてしまうメガンに、思わず頭を抱えてしまう智葉。こんなに弱い相手は久しぶりだ。というより初めてかもしれない。
両手で頭を抱えて天を仰ぐ京太郎の後ろではアレクサンドラが顎に手を当てて何かを考えている。

智葉「監督、説明をして欲しいんだが。」

若干苛つくのを抑えながら智葉が尋ねた。

次鋒と中堅の子も同様にアレクサンドラを見る。その目はやはり困惑をしていた。

アレク「須賀君は今何年生かな?」

京太郎「中学の2年です。」

何かに納得したように小さく頷いたアレクサンドラに、ムスッとしながら京太郎が答えた。

アレク「なら、君が高校生になる頃には充分間に合う。もう一度打とうか。今度は私が少しだけアドバイスをしよう。」

そう言って京太郎の後ろに立って両肩に手を置いた。微かに甘い様な匂いがし、思わずドキッとしてしまう。

アレク「さて、先ずは大きく深呼吸だ。瞳を閉じて。」

言われるがままに目を閉じ息を大きくゆっくり吸い、そして大きく吐く。早鐘をつく心臓を少しずつ落ち着けていく。

アレク「では、次はイメージだ。目は閉じたまま、先ずは小さな水溜り。」

暗い中に、小さな水溜り。感覚的に、それは卓上にあるのだろうか?それとも自分のすぐ足元だろうか?

アレク「それはゆっくり広がっていく。だが慌てる必要はない。君はその水面に立てるのだから。」

スーッと広がる水面。あたりはすでに水に呑まれる。だが恐怖はない。不思議な事に、初めてな筈の感覚をそのまま受け入れた。

智葉「ッ!?」
次鋒「ヘェ・・・。」
中堅「コレは・・・。」

3人が同時に何かを感じた。
それは例えるならば、海。だが浅く広い。だが狭く深い。波1つない、只々そこにあるだけだ。

アレク「さあ、ゆっくり目を開け、サイコロを回そうか。」

ゆっくりと京太郎が目を開く。手足に何かが纏わりつく。だが嫌な感じはしない。実によく馴染む。

その目に映る水面に、ピチョンと雫が溢れ、大きく綺麗な波紋を1つ、2つ、そして3つ。

牌を開く。

智葉(・・・今の所は普通か?だが先程の感覚は・・・?)

そして三巡目。牌を引き、そのまま開く。

京太郎「ツモ。700、1300。」

3人「「「!?」」」

アレク「さあ、もう一度、深呼吸をしてイメージしよう。」

再度、瞳を閉じて大きく深呼吸。そしてゆっくり目を開く。

ピチョンと、今度は4つの波紋。単調に、美しく広がっていく。

そして四巡目。

京太郎「ツモ。1000、2000。」

そして大きく息を吐くと同時に水面が乱れた。呼吸が若干だが荒くなる。

アレク「今の実力ではこれが限界かしら?」

優しく微笑みながら背中を撫でた。おかげで少しずつ呼吸が落ち着く。京太郎が自分の両手を見る。僅かにだが震えていた。

京太郎「今のは・・・。」

アレク「君の中に見えた水面だよ。どんな感じの能力かはまだわからない。私はそれを引き出すキッカケを作っただけだからね。」

京太郎が振り返り、アレクサンドラを見る。アレクサンドラは嬉しそうに微笑みながら京太郎を撫でた。

アレク「今わかることは、アレは相当心を落ち着けて集中しないといけない事。そして君が思う以上に体力を使うということかな。あとは練習次第だね。」

メグ『驚きましたね。この面子を相手に2回もツモで上がるとは。』

いつの間にか智葉の後ろに立っていたメガンが感嘆の声をあげた。

智葉『正直見くびっていた。次は私も本気を出さないといけないな。』

椅子に背を預け、小さく息を吐いた。それを見た2人は表情を緩める。

中堅『あら、それは流石に可哀想よ。こんな可愛い子を泣かせる気?』

次鋒『それはそれで唆られるわ。』

アレク『程々にしてあげてね。将来有望な子なんだから。あまりいじめちゃダメよ。』

なんだか楽しそうに話しているという事だけはわかった。

京太郎(だが全く意味がわからんぞ。)

英語を勉強しよう。そう心に誓った瞬間だった。

それからもう一度、相手を変えて打った。
だが結果は散々で、さっき見えた水面はもう全く感じられなかった。

アレクサンドラ曰く、京太郎の「性格」とは「真逆」であるが故に、コントロールが難しいという事だ。

アレク「君はどちらかといえば熱くなり易い方でしょう?あれは逆にひたすらクールに徹しないといけないようね。」

京太郎「そりゃ無理だ。」

京太郎がガックリ肩を落とす。アレクサンドラが言うように、基本的には負けず嫌いである。これで宮永三姉妹に一矢報いることが出来ると期待していたぶん、落胆も大きい。

アレク「今のままでは、ね。」

その一言でパッと京太郎は顔をあげた。

アレク「あれをどのような形にするか、どんな形になるかはまだわからない。君次第さ。」

アレク「静かな水面のままか、荒れ狂う波となるか。はたまた深淵の水底となるか。」

真剣な表情で語る。だが内心はワクワクしているのが見てわかった。やはり素質ある者を前にすると欲が溢れるのだろう。

メグ『日本の男子は弱いと思ってましたが、この様な子もいるのですね。』

アレク『かなり稀有な事だけどね。さぁ、次は君の番だ。』

アレクが席を指す。ニヤッとしたメガンが席へとついた。同時に雰囲気が変わる。

メグ『別に倒してしまっても構わないのでしょう?』

智葉『面白い。やってみるといい。』

メガンが座った対面に智葉が座った。互いに視線が交わる。

アレク『それじゃあ私も入ろうか。もう1人は・・・ではあなたが。』

大将『はい。』

チュートリアル2

面子に京太郎がいない場合は、同じチームメイトを操作します。今回は智葉を操作します。

技能について
オートと任意があります。任意の場合はコンマ判定時にどれを使うか指定してもらいます。指定なしなら使いません。


メガン
雀力6 技術5 オカルト5
技能(オート) 決闘-デュエル-
自身の値が2番目に高かった時、オカルト値を半分にしない

智葉
雀力6 技術7 オカルト2
技能 紫電一閃
一度使うと2回インターバル。自身のコンマを強制的に9にする。ただし、次のコンマは半分(切り捨て)になる。


一旦ここまで。夜にまた少しだけするかも?

人いるかわかんないけど再開します。
書き溜めなしのリアルタイム更新。


アレク『東風戦。親はメガンからで良いよ。』

メガン『わかりました。それでは失礼します。』

腕を伸ばし、サイコロを回す。アレクサンドラを除く3人の目は既に臨戦態勢だ。先ほどとは違う希薄に京太郎は、思わず身震いしてしまう。


メガン
雀力6 技術5 オカルト5
アレク(若干手加減)
雀力6 技術6 オカルト6
智葉
雀力6 技術7 オカルト2
大将
雀士7 技術7 オカルト2


コンマ
下1~4まで

ミスった。
下1で智葉技能を使うかどうか。

技能 紫電一閃
一度使うと2回インターバル。自身のコンマを強制的に9にする。ただし、次のコンマは半分(切り捨て)になる。


智葉(出し惜しみは無しだ。一局目から抜く。)

髪を解き、眼鏡を恥じた智葉が腰の刀を抜き、構える。

アレク(いきなり抜いたか。本気だね。)
大将(!・・・鋭い。これは油断できないかな。)



メガン
雀力6 技術5 オカルト5
アレク(若干手加減)
雀力6 技術6 オカルト6
智葉
雀力6 技術7 オカルト2 強制コンマ9
大将
雀士7 技術7 オカルト2

コンマ
下1~3まで

メガン
6+5+コンマ2+2=15
アレク(若干手加減)
6+6+コンマ4+3=19
智葉
6+7+強制コンマ9+1=23
大将
7+7+コンマ2+1=17
メガン技能発動せず

メガン15アレク19智葉23大将17


東1
メグ(さて、先ずは聴牌まで。そこまで行ければ決闘です。)

牌を切る。素の腕前も決して弱いとは思っていない。だが、それだけで通じると思うほど自惚れてもいない。故に先ずは最速で進むのみ。

アレク(・・・智葉が速い。ここはベタオリか。)
大将(うーん、これは不味い。)

逆に2人は智葉の殺気を感じ取っていた。これに関しては、メガンが鈍い訳でも、殺気を抑える気の無い智葉のせいだけでは無い。付き合いの長さだろう。互いに手の内はある程度わかっている訳だ。故に伝わる。

そして数巡後。

メグ(よし、もう一手で聴牌。)

牌を切る。その腕が斬り落とされた。

智葉「ロン。4500。」

宣告と共に振り抜かれた太刀はメガンを縦に一刀両断した。

メガン「!?」


メガン
雀力6 技術5 オカルト5
アレク(若干手加減)
雀力6 技術6 オカルト6
智葉
雀力6 技術7 オカルト2 ただしコンマは半分
大将
雀士7 技術7 オカルト2

コンマ
下1~4まで

超自分勝手な意見なんだけど
場が温まってもいないのにコンマ多用する試合されてもダレる
一発コンマでよくね?的な

>>71 ですねー。なんか考えないといけないかなぁ・・・。

メガン
6+5+コンマ3+2=16
アレク(若干手加減)
6+6+コンマ1+3=16
智葉
6+7+6÷2+1=17
大将
7+7+コンマ9+1=24
メガン技能発動せず

メガン31アレク35智葉40大将41
差が10なのでメガンの飛び終了(白目)
流石に可哀想なので多少演出で誤魔化す。

東2
メグ(日本の学生を侮ってましたね。まさか正面から真っ二つとは・・・。)

冷や汗を流し、なんとか呼吸を整え牌を取る。そして数巡後、なんとか聴牌へとたどり着いた。

メグ(よし、では早速決闘-デュエル-!)

スッと前を見据えると同時に背筋が凍った。

左の顳?に突き付けられるアレクサンドラのデザートイーグル。

正面から喉元に突きつけられる智葉の太刀。

そしてはるか遠方からPSG1でこちらを覗く大将。

メグ(あっ・・・これはもうダメですね。)

涙目になりながら牌を切る。案の定、眉間を撃ち抜かれた。

大将「ロン。三倍満。オワリでスネ。」

大将『なにかを狙っているのがわかったからね。申し訳ないけど全力で潰させてもらったわ。』

メグ『仕方ないですね。少々天狗になっていた様です。まさか手も足も出ないとは・・・。』

アレク『高校での2年という差は大きいという事ね。ここに編入してくれれば、徹底的に鍛えてあげるよ。直ぐにとは言わないが、彼女に匹敵するぐらいの腕前にはなるさ。』

微笑むアレクと大将。だが逆に智葉は安堵していた。ハッキリ言って自信と彼女の腕にはそれ程差は無い。今回は単純に運に助けられた。

智葉(次もこうとは限らない。まだまだ鍛えなければな。)

気持ちを引き締め直し、眼鏡を外しながらため息をついた。

京太郎「うん、なにが起こったのか全くわからないな。」

腕を組んで1人頷く。ここまで来るとある意味スッキリする。

アレク「ああ、ごめんね。えっと・・・とりあえず技術的なことは今から少しだけ指導してあげるわ。ここを借りられるのが今日までだから、次はまた別の場所になるのだけれども・・・須賀君はどの辺りに住んでるのかな?」

席から立ち上がり、先ほどの牌譜を部員から受け取りながらアレクサンドラたずねてきた。

京太郎「あ、家は長野です。」

アレクサンドラが牌譜を落とした。

アレク「・・・ああ、そうか。インハイの応援だったら東京在住とは限らないもの。」

盲点だった。全国から高校生が集まって来るのだから、当然だ。心踊るあまり、単純な事を考え落としていた。思わず両手で顔を覆ってしまう。

アレク「まあいいわ。約束はしたから、指導はしてあげるし、長野に戻ってからも続けてあげる。ちょっと待ってね。」

そう言って端の方においてあるタブレットを起動し、とあるサイトにつないだ。
ネット麻雀のサイトだ。

アレク「ここに登録して。そうすればオカルト的なものは難しいけれど、技術的なことは離れていても指導できるわ。」

差し出されたタブレットを受け取り、その場で直ぐに登録した。

京太郎「なんか・・・ごめんなさい。」

アレク「いいわ。私の落ち度だもの。ただ、できれば2年後、臨海への入学を本気で考えて欲しいわね。」

力なく微笑むアレク。なんとなく罪悪感に見舞われるが、こればかりはまだなんとも言えなかった。

好感度
アレク5 【好意的】「なかなか良い子ね。」

メグ5【普通】「今後にキタイでスネ。」

智葉4【普通】「少々侮っていた。すまない。」

プロローグ 終

今回はここまで。

次回への安価
下1~3 コンマの一番低い物
原作3年生から1人。
関係する人物も一緒に出て来るかも?

今更だけど >>43 で咲が京太郎呼び捨てにしてる(汗


数日後の長野。あれ以来、夜はネット麻雀でアレクサンドラに指導をしてもらい、昼間は学校の宿題と宮永咲、みなもとの3人ですごす日々が続いている。

日が傾き始めた頃に、杖を手にしているみなもと共に歩く京太郎。
走ったりは無理だが、ゆっくりで良いなら歩けるぐらいまで回復したみなもと手をつないでいた。京太郎の空いた方の手には買い物袋。お使いの帰り道だ。因みに咲はお留守番。

あまり人通りがいない通り。向かい側から歩いて来る女性が2人いる程度である。

京太郎(この暑い季節にマフラー?なんかの罰ゲームか?)

ふとそんな事を考えていると、マフラーをしていない方の女性が崩れ、膝をついた。

みなも「!? 京ちゃん!」

京太郎「ああ!」

買い物袋をみなもに渡し、走った。幸いな事に買ったものはそれ程重くない。受け取ったみなもが杖をつきながらゆっくり京太郎を追いかける。

先に走った京太郎が膝をついた女性に寄り添った。

京太郎「大丈夫ですか!?」

?「お、お母さん!」

マフラーの女性が母と呼んだ女性に寄り添って声をあげていた。女性はお腹に手を当てながらうずくまっている。

腹・・・。食中毒か、盲腸か。もっと酷いもんかもしれない。

??「お・・・。」

京太郎「!?」

小さく声をこぼす。京太郎が身を屈め、口元に耳を当てた。救急車を呼ぶ前になにかわかれば、対処できるかもしれない。
必死に聞き耳をたてる。

??「お腹すいた・・・。」

京太郎は顔面から地面へ突っ込んだ。

喫茶店 Roof-top

とりあえず肩を貸し、近くにあった喫茶店へと入った。オススメだと言うカツ丼とホットコーヒーを1つ、オレンジジュースを2つ頼んで席へとついた

??「ありがとう。助かったわ~。」

出されたカツ丼を食べ終えて手を合わせる。
おかしい。器の中身が数十秒で空になっている。

露子「私は松実露子。この子は娘の宥よ。よろしくね。」

宥「よ、よろしくお願いします。」

露子が優しく微笑み、宥が両手で持ったホットコーヒーを口元に当てながら小さく頭を下げた。

京太郎「どうも。須賀京太郎です。」

みなも「宮永みなもです。よろしくお願いします。」

京太郎とみなもも頭を下げた。

露子「あら、兄妹かと思ったら違ったのね。もしかして彼氏さんと彼女さんかしら?」

宥「はわっ!?」///

楽しそうに尋ねた露子の言葉に宥が顔を赤くする。みなもも若干頬を染めた。だが京太郎は笑いながら手を振る。

京太郎「いやいや、ただのお隣さんで幼馴染なだけですよ。って痛い!みなも、脛を蹴るな!」

露子「フフフ、仲が良いのね。」
宥(なんだかあったか~い。)

京太郎「ったく。それで、松実さん逹はこの辺りの人じゃ無いですよね。旅行か何かですか?」

正直、この辺りの人を全て知っているわけでは無い。けれども、少なくとも記憶の中に夏にマフラーを付けたり、空腹で膝をつくような人はいなかった(たまに照がお菓子が無くなって膝をつくが)。

露子「よくわかったわね。普段は奈良で「松実館」っていう旅館をやってるの。」

みなも「それじゃあやっぱり旅行ですか?」

露子「半分あたり。こっちの農家さんと業務提携をって話があったの。だからそのお話をしにね。この子も高校生になったからその辺りを少しでも勉強をと思ってね。」

そう言って宥の頭を撫でた。顔を赤らめ俯く。かわいい。

露子「ところで2人は麻雀は強いのかしら?」

突然の話に京太郎とみなもは顔を合わせて首をかしげた。確かにインターハイを見て帰ってきてから今までより牌をよく握っていた。
だが、なぜそれがわかったのか。その疑問を素直に口にする。

京太郎「なんで急に麻雀の話に?」

露子「指。マメが出来てるわ。相当打ってるでしょう?」

ニコッと笑いながら京太郎の手を指差す露子。その笑みに一瞬だが背筋がゾクッとした。

ああ、この人もあちら側の人なんだ。

そう思った京太郎に笑みがこぼれる。

京太郎「では、打ってみましょうか。」

ここまで。
因みに露子さんは高校入学前に松実家関係者が出なかったら原作通りの予定でした。

次回はまた日曜日かな。

昼にやる予定だったけどできなかった。
今から始めても良いですか?

うーん、日曜のこの時間は厳しいかな?
まあいいや。とりあえず出来るところまで行っとこう。



幸運な事に、ここは喫茶店でありながら全自動麻雀卓がある。

露子「これ、借りれます?」

??「はい、大丈夫ですよ。ーーー円です。」

緑の髪で眼鏡の店員に確認をし、そのまま卓へと向かう。

露子「半荘でルールはこの間のインハイ基準でいいかしら?」

ニコッと微笑む露子に思わず見惚れそうになりながらも頷き、卓に着いた。

京太郎(良い機会だ。少し試して見るか?)

同じく卓へとついたみなもが京太郎を見る。
その表情は少し迷っているようだった。そう感じた京太郎は笑顔を向ける。

京太郎「気にせず自由に打って良いんじゃないか?」

それを聞いてみなもは嬉しそうに微笑んだ。

露子(さて、この子たちの腕前はどれ程のものかしら?)

宥(うぅ・・・なんだか、あったかくない感じがする・・・。)

ワクワクしている露子とは対照的に宥は体を縮こませてしまっていた。

露子がスイッチを入れ、卓に電源が入る。サイコロが周り、牌がせり上がる。

京太郎(集中・・・。)

目を閉じ大きく深呼吸。アレクサンドラの言葉を思い出す。

京太郎(いきなり全力を出す必要はない。まずは感覚を持続させて見よう。)

スッと目を開く。そこに写るは薄く広がる水たまり。

京太郎(その心は水面の如く。)

京太郎の雰囲気が変わると同時にみなもも小さくだが息を吐いた。

みなも(まずは照お姉ちゃんみたいに・・・。次は咲お姉ちゃんみたいに・・・。)

瞳には小さな炎。だがそれは熱を帯びる物ではなく熱を奪うもの。

そしてその瞳に写るのは京太郎が見ている水たまり。

みなも(!?京ちゃんも何か使ってる?)

露子(やっぱりこの子たちも・・・!)

宥(さ、寒い・・・。)

2人の気配の変化を敏感に感じ取った2人。露子は僅かだが口元が楽しさに緩むが、逆に宥は引きつる。

露子「それじゃあまずは東一局。始めましょうか。」





京太郎
雀力3 技術3 オカルト2
技能 水月鏡花
一回の対局で2回まで。オカルトを半分にせずに、自身のコンマを+3する。


雀力5 技術6 オカルト3
技能(オート) あったか~い
コンマが奇数の時、+2。

みなも
雀力4 技術5 オカルト8
技能 水心あれば魚心
一回の対局で2回まで。相手の技能効果を無効化し自分の物にする。

露子
雀力8 技術8 オカルト6
技能(オート) 賢母
自身よりコンマが低い相手の技能を無効化する。

技能やステータスは現段階の値です。NPCはここから原作の時間軸になる頃にはもう少し上昇しているはずです。

一局目、みなもは技能を発動しません。

安価下1
水月鏡花使う?

各キャラのコンマ
下1~4まで

一応ここまで。
これはコンマに含みません。

水(ry使わない

乙です
長時間張り付いて執筆出来ないとコンマ対局は色んな意味でキツくないですかね?
ストーリー分岐しない対局は一発勝負だったり最悪セルフダイスで結果だけ表示とかでいいのでは?

>>101 セルフダイス!そういうもあるのか。
メインに関わらないものは一回だけの判定でいいかもしれませんね。
とりあえずの対策。単発で沢山あげればいい!と言うわけで1レスだけ。

京太郎
3+3+コンマ4+1=11

5+6+コンマ7+技能2+1=22
みなも
4+5+コンマ2+4=15
露子
8+8+コンマ4+3=23


京太郎11宥22みなも15露子23
一部ルール改正。個人のトビ差を15、団体を30にします。


東一局

京太郎(ゆっくり、静かに、只々広がる。)

一定の規則でゆっくり呼吸をし、数巡目。牌を切ったところで波紋は広がる。

宥(!?)

背筋がゾクッとした。いつもの寒さとは違う。言うなれば冷たい感覚。

宥(は、はやくあったかい牌を・・・!)

ツモる牌は「中」。思わず顔が綻ぶ。そして冷たい牌を切る。

みなも(・・・牌に偏り?何だろう・・・。)

みなもの目に映る水面に何かが映った。ぼやけてハッキリしないが、いくつかの牌が見える。

露子(宥が聴牌。なら安牌は索子かしらね。)

チラッと目線を横にした露子が牌を切る。

京太郎(別の波紋が広がった・・・?)

首を傾げながら露子に続いて牌をツモり、切る。切った牌は萬子の5。瞬間、投石により水飛沫があがる。波紋がかき乱された。

宥「ロン。な、7700です。」

京太郎「おぅ・・・。」



京太郎
雀力3 技術3 オカルト2
技能 水月鏡花
一回の対局で2回まで。オカルトを半分にせずに、自身のコンマを+3する。


雀力5 技術6 オカルト3
技能(オート) あったか~い
コンマが奇数の時、+2。

みなも
雀力4 技術5 オカルト8
技能 水心あれば魚心
一回の対局で2回まで。相手の技能効果を無効化し自分の物にする。

露子
雀力8 技術8 オカルト6
技能(オート) 賢母
自身よりコンマが低い相手の技能を無効化する。


みなもは宥対象で技能を使います。
下1安価で技能を使う?
コンマ
下1~4まで

京太郎
3+3+コンマ8+2+2=18
宥(技能無効化中)
5+6+コンマ5+1=17
みなも
4+5+コンマ10+4=23
露子
8+8+コンマ4+3=23

京太郎29宥39みなも38露子46
京太郎のトビ終了(汗


東二局

京太郎(落ち着け、落ち着け。まだ慌てるような時間じゃ無い。)

再度深く深呼吸。波打つ水面を落ち着けて行く。なんとか平常を保つ水面。だがそこに別の波紋が響く。

京太郎(!? これは・・・みなもからか!?)

ハッとしてみなもを見ると目があった。そしてみなもがニヤッとする。

飛び跳ねた魚が牌に食らいついた。

みなも「ツモ。1000、2000です。」

宥・露子「「!?」」

その牌を見て親子は驚いた。手牌が先の宥の上がりと全く同じだったのだ。違いがあるとすればドラが違った為に1飜下がった事と、宥より「一巡速かった」事である。

東三局

再度、魚が飛び跳ねる。

みなも「ツモ、嶺上開花!」

今度は嶺上開花。先の上がりよりは遅かったが、またもやみなもが上がる。

みなも「一本場。もう一回上がるよ。」

嬉しそうに両手を握るみなも。宥が身震いをし、露子が少し思考する。

露子(模倣?それとも反射?でも弱くて不安定なのかしらね。)

牌を起こす。そして再度思考。チラッと視線を走らせる。
表情を厳しくして牌を見る京太郎。牌を手にして微笑む宥。鼻歌混じりで牌を取るみなも。

そして露子が牌を取った。

露子(でも、このままはチョット悔しいかしら?)

フッと笑みをこぼす。それを見た京太郎は危険を察知した。

京太郎(ヤベェ。これは温存とか言ってられないな。)

意識を深く沈める。そして心を鎮める。

ピチョンと波紋が4つ。

京太郎(よし、これなら。)

露子「立直。」

露子が点棒を場に出すと同時にあたりは霧に包まれた。

京太郎・みなも「「!?」」

京太郎(なんだ!?水面が見えなくなった!?)

焦り河を見るが、それだけの経験がある訳もなく、なにが当たりか予想がつく訳がない。


京太郎「・・・ダメだわからん。」

自分の感覚通りなら捨て牌は決まっている。あとは当たるかどうかは運次第。少し迷ったが、牌を切る。霧が晴れると同時に、目の前には龍がいた。

露子「立直断?平和三色同順一盃口。裏ドラ乗って倍満ね。」

笑顔で裏ドラをめくる。宣言通り乗った。京太郎のトビ終了だ。

京太郎「おう・・・。」

露子「御免なさいね。つい楽しくなっちゃって。」

口元に手を当てながら笑う。その大人らしい仕草に思わず見惚れそうになった京太郎が慌てて手をふる。

京太郎「いえいえ、勉強になりました。ありがとうございました。」

みなも「うーん、3位か。くやしー!」

宥「今回は私の運が良かっただけだよ。続いてたらまだわからなかったね。」

ブーっと膨れるみなもを宥が優しく撫でた。照れ臭そうにみなもがはにかむ。かわいい。

調べながら役を作って見たが、合ってるんだろうか(汗
続きは日曜かな。

安価下1~3コンマが大きかったもの
原作キャラから1人。大人勢も可。
関係する人物も一緒に出てくるかも?

ただし、長野勢以外はなぜ長野県にいるのか理由付きで!

露子「なんだかお腹が空いたわね。今度は親子丼一つお願いできるかしら?」

宥「あ、じゃあ私はホットコーヒーお代わりもらえますか?」

2人が立ち上がって席へと戻っていく。それに続いてみなもと京太郎も立ち上がった。

???「あの、ちょっといいかしら?」

後ろから声をかけられて振り向く。片目を閉じた美女が立っていた。

京太郎(あれ?この人って確か。)

みなもと目を合わせると、みなもも気付いていたようだった。互いに頷く。

京太郎「風越の福路美穂子さんですよね。」

美穂子「ええ。じゃあやっぱり、今年のインターハイの会場に来てましたよね。」

京太郎とみなもの反応を見て、手を合わせて嬉しそうに微笑んだ。

京太郎「はい。中学2年の須賀京太郎といいます。友人の応援で行ってました。」

みなも「6年生の宮永みなもです。私もお姉ちゃんの応援で行きました。」

その名を聞いて美穂子が驚いた。インターハイに参加した「宮永」と言えば1人しかいない。

美穂子「宮永さんの妹さん・・・!」

京太郎「えっと・・・こんな言い方だとちょっと変かも知れませんが、風越は残念でしたね。」

少し気まずそうに京太郎が言った。今年のインターハイ団体戦、シード校だった白糸台の初戦に当たったのが風越だった。照は大将で美穂子は次鋒だった為に直接対決はしていないものの、互いに顔は知っているだろう。

美穂子「お気遣いありがとう。でも大丈夫よ。来年は個人戦にも参加するつもりだし、当たれば一矢は報いるつもりよ。」

ここで「勝つ」と言える程、自身の腕にはまだ自信がなかった。だが、それは同時に相手との力量差をハッキリと認識できている証拠である。
その上で気迫は全く衰えていないのが伝わった。

みなも「でも勝つのは照お姉ちゃんだけどね!」

美穂子「フフフ、お姉ちゃんの事が大好きなのね。」

フンっと胸を張るみなもを笑顔で美穂子が撫でた。それを見て、京太郎は悩み、少し困りながら声をかけた。

京太郎「インターハイでは応援できませんが、長野の代表には慣れるように頑張ってください。」

美穂子「ありがとう。それじゃあね。」

手を振って笑顔で店から出て言った。外には待っていたのか、黒髪の少女がこっちを睨んでいたのが見えた。その子の頭を撫で、並んで歩いていく後ろ姿を見る。

京太郎(ああいうのが年上の女性って感じだよなぁ。)

照や咲を思い浮かべる。特に照は美穂子と同級生の筈なのだが、圧倒的に一部に差があった。
思わず鼻の下が伸びる。その京太郎の脛をみなもは蹴った。

露子「本当に仲が良いわね。」

空になった丼を机に置きながら露子が微笑んだ。おかしい。あの丼が運ばれてきてからまだ30秒もたっていない筈だ。

京太郎「は、はは、は。ありがとうございます。」

涙目になりながら椅子に座る。隣にはみなもが頬を膨らませながら座った。

宥「お母さん、そろそろホテルに戻らないと。」

露子「あ、そうね。予約していた晩御飯の時間に間に合わなくなっちゃうわ。」

時計をチラッと見た露子が伝票を手に取った。

露子「それじゃあまた、縁があったら何処かで会いましょう。」

ニッコリ笑った露子がお金を払い、外へと出た。続いてたった宥が振り返り、小さく一礼して後を追って店を出た。

ムスーっとするみなも。京太郎がメニューを取り、店員を呼んだ。

??「はい。」

京太郎「このいちごパフェ一つ。あ、スプーンは二つください。」

??「はい。いちごパフェですね。」

京太郎の注文を聞いたみなもが目を輝かせるが、ハッとしてそっぽを向いた。
微笑みながら京太郎が頭を撫でる。

京太郎「俺の奢りだ。これで機嫌直せよ。じゃないと悲しいぜ。」

みなも「むー・・・しょうがないなぁ、京ちゃんは!」

そう言ってみなもが輝くように笑った。

宥と露子が手を繋ぎながら歩く。
店から少し離れた所で宥が店の方を見ながら疑問を口にした。

宥「お母さん、なんで最後の上がり、いつもみたいにドラ沢山集めなかったの?」

普段家で打つときには、妹の玄と勝るとも劣らない程にドラを乗せる事がある。だが今回は裏ドラだけだった。

露子「集めなかったのんじゃないの。集まらなかったの。悔しかったから裏ドラ乗せちゃったけどね。」

え?っと言葉をこぼし、露子の方を見る。とても楽しそうな笑顔だった。

露子「どっちの子の力かは、あの一回じゃわからなかったけど、あの2人はきっと凄く伸びるわ。」

こんなに嬉しそうなのは阿知賀がインターハイに出たとき以来かも知れない。
なんでかわからなかったけど、その顔を見て宥もなんだか嬉しくなった。

好感度
宥5【普通】「なんだか不思議な人たちだったなぁ。」

露子5【興味】「きっと強くなるわ。」

美穂子6【好意的】「また会えるかしら?」

書き溜めはここまで。

安価下1~3で多数決
中学3年でインターミドルに出てみる?

メリット
原作一年組と会えるかも。
王者になれば好感度に補正。

デメリット
相手側に「対京太郎スキル」が付加される可能性あり。
あと高校入学までがもう少し時間がかかる。

インターミドルに参加。

数日後の夕方。そろそろ夏休みも終わりに近付いてきた頃、いつものネット麻雀を終えた後の検討で、アレクサンドラと映像と音声でチャットをしていた時に切り出した。

アレク『フム・・・。正直に言うと、中学生男子のレベルで言えば、君は既に予選突破は不可能ではないよ。』

画面のアレクサンドラが腕を組み、顎に指を当ててそう言った。
これに京太郎は驚いてしまった。ネット麻雀での勝率はまだ決して高いとは言えない。
その驚きを察したのかアレクサンドラが微笑んだ。

アレク『君は自分を少し過小評価してしまっているね。まあ、自己評価が高いよりは断然良いよ。』

京太郎「そうですか?ありがとうございます。」

不意に褒められ、照れてしまって頬を掻く。

アレク『では少し早いが、方向性を決めていこう。』

京太郎「方向性?」

アレク『所謂雀士としての性質みたいなものさ。』

特性について。

攻撃タイプ、防御タイプ、オカルトタイプ、汎用タイプの4つと、発展系である万能があります。

それぞれに相性とかはなく、単純に麻雀中の描写が変わる程度です(ただし、万能タイプのみ補正あり。)詳しくは下。

ただ、特性が同じキャラとは好感度上昇に+1が付くため、好感度が上がりやすくなります。


攻撃タイプ
高打点であがる。速攻で連荘したりする。

防御タイプ
鳴きでずらしたり、相手にわざと振り込んだりする。

オカルトタイプ
色々不思議な事が起こる。

汎用タイプ
可もなく不可もなく。ただ、これに該当するキャラが一番多い。

万能タイプ
変更条件、全ステータス10以上。その代わり、どのタイプに対しても好感度+1。


なお、各キャラの特性は >>1 の独断と偏見です。意見があれば各キャラ登場時に「え、こいつはーータイプじゃね?」と意見があれば変わるかもしれません。

アレク『例えば、うちの智葉はたまに攻撃よりな事をするけども、汎用だ。メグは攻撃。そして姫松の1年エースである愛宕洋恵は優れた防御。白糸台の宮永照は完全にオカルトタイプね。」

京太郎「ふんふむ。」



現在遭遇済みキャラの特性および好感度

好感度

照?(オカルト)【???】

咲?(オカルト)【???】

みなも?(オカルト)【???】

アレク5 (凡庸)【好意的】「なかなか良い子ね。」

メグ5(攻撃)【普通】「今後にキタイでスネ。」

智葉4(凡庸)【普通】「少々侮っていた。すまない。」

宥5(防御)【普通】「なんだか不思議な人たちだったなぁ。」

露子5(万能)【興味】「きっと強くなれるわ。」

美穂子6(防御)【好意的】「また会えるかしら?」

アレク『本当はもう少し打ち慣れてからそれに合わせて方針を決めるのだけど、今のうちから決めても影響はないよ。ある程度打っていくうちに変えていく事もできるから。
どのタイプで行こうか?』


安価下1から先に3票溜まったもの。
後々特定の条件下でですが、変更が可能なのでお気軽にどうぞ。

一つ一つを10割とした場合の 防御8 攻撃2 みたいなことはできませんかね?

駄目でしたら防御タイプで

>>136 描写に変化が出る程度なので、あくまで目安です。実際、技術7の智葉が汎用タイプですから。
ただ、高校入学時点でのステータスでは防御タイプなので雀力<技術 になります(合計値は一緒なので、判定に差はありません)。


防御タイプ

京太郎「能力的にも、こっちの方が合うんじゃないですかね?」

アレク『成る程、オカルトに合わせて伸ばしていく方針ね。いいんじゃないかしら。』

顎に手を当て納得するアレクサンドラの後ろから智葉が寄ってきた。

智葉『では、先ずは河から相手の手を予測する練習をすると良い。』

突然の事に驚いてしまった。だがそれを悟られないように、平静を装って声をかけた。

京太郎「お疲れ様です、辻垣内さん。」

智葉『智葉で良い。君の場合は能力に頼るのも良いが、先ずは技術だ。基礎は身に付いてきているのだが、それだけだ。』

手には京太郎の牌譜が握られている。それをパラパラめくりながら話した。

智葉『たとえばこれだ。これはわかりやすいだろう。ここの河を見てみろ。』

眼鏡をクイッと上げながら智葉が開いた牌譜を見る。京太郎の手配だけでなく河も一緒に図になっているページだ。
言われたところをジッと見る。首を傾げながら数秒。

京太郎「あ、捨て牌が筒子と萬子に偏ってるからか。」

アレク『Exactly. では、先ずはここから相手の手を予想してみよう。』

アレクサンドラの指導が始まった事で智葉がフッと笑みをこぼして下がった。

それをみたメガンがニヤニヤする。

智葉「なんだ。」

若干顔をしかめながらメガンの対面へと座り、置いてあった湯呑みを手に取った。

メグ「イエイエ。初めてアッタときとタイドがダイブチガウ思ってね。」

智葉「正直、最初は見かけで判断してしまった。反省している。まさかこれほど熱心に取り組むとは思ってもみなかったのさ。」

劇的に上手くなった日本語でメガンが智葉をいじった。だが智葉はそれをスルリとかわす。

メグ「サ来年には強敵トシテ、タタカう事に成るカモしれまセン。」

智葉「それならそれで、面白い。」

メガンの心配を鋭い目で返した。それには後悔も慢心も全くない、純粋な戦士の目。敵に塩を送るなど、メガンには理解できない。

メグ『まったく、あなたはどちらの味方なんですか。』

思わず英語で愚痴をこぼす。耳ざとく聞いていた智葉が笑みを浮かべた。

智葉「私はいつでも真剣な方の味方だ。」

翌日 宮永宅

咲「へー。インターミドルねぇ。」

机に置かれたお菓子に手を伸ばしながら咲が答えた。隣でみなもはオレンジジュースを飲んでいる。

京太郎「ああ。先生は今の腕なら予選突破も可能だって。だから出てみようかなって。咲はどうする?」

リンゴジュースを手にしながら京太郎が尋ねる。頬に指を当て少し悩むが、苦笑いしながら答えた。

咲「私はやめとくよ。だって、なんか恥ずかしいし。」

みなも「咲お姉ちゃんは照お姉ちゃん見たいに知らない人と上手く話せないもんね。」

咲「むー、そうだけど・・・麻雀ならお姉ちゃんにだって負けないんだからね!」

笑うみなもに頬を膨らませながら咲が声を上げた。相変わらず仲の良い2人だ。ここに照がいないのが残念だ。

京太郎「ていっても今年はもう終わってるから出るのは来年の夏だな。」

チラッと横にかけてあるカレンダーを見る。もう8月も終わりが近付き、夏休みも終わる。

咲「それで、あと一年で京ちゃんはどれだけ強くなれるかな?」

ニヤニヤしながら京太郎を見る咲。
実際の所、京太郎はまだ一度も咲に勝ったことがない。

京太郎「ぐぬぬ。こうなりゃ今から勝負だ!」

みなも「待ってました!電源入れるよー!」

立ち上がった京太郎を見てみなもが喜び、隣に置いてあった卓のスイッチを入れる。

咲「それじゃあ三麻かな・・・ってあれ?」

3人が卓に着こうとしたところで玄関の開く音がした。宮永界は仕事で帰りが遅いと連絡を受けている。
ではそれ以外の誰が?足音がと話し声。どうやら2人いるようだ。

??「ただいまー。」
?「お邪魔します。」

咲・みなも「「お母さん!?」」

アイ「はーい、お母さんだよー。」

笑顔で手を振るこの人は宮永アイ。旧姓のアークタンダーでプロをしているすごい人だ。
ちなみに世間では宮永照の母とは知られていない。隠しているわけではないのだが、何故か誰も気づかないのだ。

咲「もー!帰ってくるなら連絡してっていつも言ってるでしょ!」

アイ「メールしたよ?」

怒った咲にキョトンと首をかしげる。

わずかな沈黙。咲が携帯を開いてみなもに見せた。

みなも「『母 件名帰るよー 後輩1人連れてくから晩の用意お願いねー』。」

アイ「ね?」

笑顔のアイに咲は顔を真っ赤にする。これはどう考えても咲の落ち度だ。

?「あ、じゃあ私が御飯作りますよ。」

アイ「えー、シノちゃんはお客さんだよ?」

?「大丈夫、料理とか好きなんで。」

ニコッと首を傾けて笑う。それに合わせるようにふくらはぎにまで届く長い髪が左右に揺れた。

みなも「えっと・・・お客様?」

キョトンとしている2人の隣で京太郎は開いた口が塞がらない。

咲「京ちゃんどうしたの?」

京太郎「し、しし、しら!?」

みなも「しら・・・す?」

京太郎「違う!し、白築プロ!?」

慕「? Ja」

京太郎に呼ばれた慕が首を傾げながら答えた。

書き溜めはここまで。
明日はお仕事お休みなのでリアルタイム更新するかも。

咲「京ちゃん知ってるの?」

京太郎 「ご存じないのですか!?彼女こそ、飛び入り参加した大会からチャンスを掴み、麻雀界を駆け上がっている、超時空シンデレラ、慕ちゃんです!」

慕「いや~、なんか照れちゃうな。」

顔を赤くして頭をかくと長い髪が左右に大きく揺れる。その慕を京太郎が目を輝かせて見ていた。

咲「・・・私も髪伸ばそっかなぁ。」

アイ「ハハッ。中々嬉しそうだね京くん。私も一応プロなんだけどなぁ。」

笑いながら京太郎の頬を引っ張った。顔は笑っていても眉間に青筋が浮かんでいるのが見えた。

京太郎「ア、アイさんがすごいのは百も承知っス!」

アイ・アークタンダー。
チームには所属せず、完全に個人戦のみにしか参加していないプロ雀士。
参戦以来着々と世界ランクを上げ、現在世界ランク3位。ここ数年で多少前後するも、5位より下になったことがない。
大会公式記録では決勝まで残らなかった事が一度もなく、順位も4位は一度しかない化物である。

白築慕。
ヨーロッパリーグで主に活躍するプロ雀士。チーム内では先鋒から大将までなんでもござれ。
現在世界ランク4位で過去最高は2位。
ちなみに一度だけアイが4位になったのはこの子の所為(しかもその大会で優勝)。
でもアイとの対戦成績は1勝6敗。

つまりは2人ともはるか雲の上の存在である。

慕「え、えっと、とりあえずご飯作るね。」

咲「あ、私作りますから、ゆっくりしててください!」

台所へと行こうとする慕を咲が止めた。その背を押して、雀卓へと座らせる。

咲「せっかくなんで一局どうぞ。」

ニコッと笑って、そのまま台所へと向かっていった。慕が困って目線をアイへと送るが京太郎を座らせたアイも卓に着く。

アイ「それじゃあ早速、ね?」

ウインクするアイにそう言われてしまうと断れない。若干苦笑いするも、その顔はすぐに満面の笑みへと変わった。

ああ、この人も麻雀が大好きなんだな。

京太郎も笑みを浮かべ、早速牌をとる。

みなも「よーし、今日こそお母さんに勝つよ!」

みなも「・・・お母さんには勝てなかったよ。」

京太郎「・・・ぐふっ。」

アイ「アッハッハ!100年はやい!」

東一局、親のアイの連荘で京太郎とみなもが同時に飛んだ。
目の色を押しなってうつ伏せになる京太郎とみなも。
声高らかに笑うアイの隣で慕は笑うしかなかった。

アイ「所で京くん、何か変わった?」

京太郎「え、ああ、はい。ちょっとしたオカルト的な物を。」

アイに問われ、起き上がりながら答えた。まだ不安定なため、具体的には話さない。
それを聞いてアイが少し悩む素振りを見せた。

アイ「・・・誰かに教わった?」

京太郎「えーっと、アレクサンドラ・ヴィントハイムという方なんですが。」

アイ「あー、あの子か。じゃあ良いや。」

ポンと手を叩いて微笑んだアイの様子に、逆に京太郎は拍子抜けしてしまった。

京太郎「なんなんですか。」

アイ「んー?その子今臨海の監督でしょ?腕も知ってるし、変な事にはならないでしょ。」

そう言ってまた牌を取る。どうやらもう一戦やるつもりの様だ。それを見て京太郎もみなもも目を合わせてニヤッとする。

京太郎「次こそ。」

みなも「勝つよ!」

その2人の様子を見てアイは少し驚きつつも、破顔した。

アイ「よく言った。今度も叩き潰すよ!」

慕「私もいるからねー。忘れてないよねー?」


その後、咲も入れ替わり入るが、やはりボコボコにされた。3人がかりで手を組み打とうとも、アイも慕もそれを圧倒するだけの腕前だった。

それから数ヶ月。夏も終わり秋も過ぎ去る。

安価
下1
臨海勢(まだ未登場の3人含む。)
または長野組(照含む)から1人。

下2
プロ勢から1人(戒能プロは含まない。)




休みになると体調を崩すという不具合。月曜にリアルタイム更新するとはなんだったのか・・・orz

冬 長野県某所。

咏(地方興行とかしらんし。)

ブスッとした表情で歩くのは三尋木咏。言わずと知れた若手ナンバーワンのプロである。

日本代表入りが決定した咏であろうとも、まだ若手である以上、この様な仕事が回ってくる(というより、咏だからこそ引く手数多な訳だが)。

スタッフ「三尋木プロ、こちら今日の予定となってますのでよろしくお願いします。」

咏「はいはい、任されて。」

左手に持ったお気に入りのセンスをヒラヒラと振りながら紙を受け取りながらふと思い出す。

咏(そういやぁ、あの白糸台の宮永ってのが長野出身ってたっけ?)

高校は既に冬休み。もしかすれば長野に帰省しているかもしれない。

咏(なんてね。まさかこんなちゃちなイベントに来る程暇じゃないだろ。知らんけど。)

そう考え、並べられている試作のお菓子を一つ手にとって口に運んだ。

その並べられているお菓子の上の垂れ幕には

「全国洋菓子展覧会」

と書かれていた。

照「京ちゃんはやく。」

目を輝かせながら照が京太郎の手を引く。だが目的地はそっちじゃない。

京太郎「照さん落ち着いて。そっちじゃないこっち。」

苦笑いをしながら方向を変える。そして方向を変えた照が、やはり京太郎の手を引き先へ行く。

事の発端は今朝の新聞チラシ。

『全国洋菓子展覧会。
試作品の試食もあるよ。』

これを目にした照が朝早くに須賀家に乗り込んできた。咲もみなもも、照ほど甘い物に執着は無い。そこで白羽の矢が立ったのが京太郎だった訳だ。

引っ張られる形で目的地へとたどり着いた2人。はじめに入場料を払えば、中で多数の試食が出来、気に入ったものをその場で購入できる仕組みだ。

直ぐに中へと入ると、様々な洋菓子が並べられていた。目を輝かせる照を微笑ましく見ながら京太郎も周りを見る。奥の方に全自動麻雀卓が置かれているのが目に入った。

京太郎(何故に洋菓子展で雀卓?)

疑問に思った京太郎を他所に照が京太郎の袖を引く。

照「どれから食べよう?」

顔を紅葉させながら目を輝かせる。かわいい。
これでも年上だというのが信じられない。

京太郎「お菓子は逃げませんから、ゆっくり周って行きましょう。」

そう言って2人で歩き始めた。だが照の手には既に一切れのケーキ。

京太郎(いつの間に!?)

そのケーキを食べながら歩く照が足を止めた。視線を送った先には「関係者以外立ち入り禁止」の札がかけられている扉。

照(・・・強い人がいる。)

京太郎「照さん?」

照「ん・・・なんでもない。いこ?」

最後の一口を食べきり、首を傾げている京太郎の手を引かながら照は次のお菓子を目指して進んで言った。

その照が見ていた扉の向こう。

咏「うっは!まさか本当にいるとか、面白い事になりそうじゃん。」

右手の扇子を口元に当てながらニヤッと笑う咏がいた。

それからしばらく歩き、椅子やテーブルが並べられている席へと着く。ここは座って飲食するだけでなく、セットされている舞台がよく見える場所だった。
舞台では見たこともない芸人がコントをしている。

京太郎の前には黙々とお菓子を頬張る照がいた。それを見ながら京太郎もケーキをフォークで切り取り口へと運ぶ。甘い林檎の香りが口一杯に広がった。

照「咲とみなもにお土産を買って帰らないと。」

京太郎「そうですね。照さんはどれが美味しかったですか?」

照「全部。」

京太郎「そういうと思ってました。」

京太郎の問に即答する照に思わず苦笑いしてしまった。だが、事実京太郎が食べたどの菓子も味は間違いなく一級品だったのだからしょうがない。

入り口でもらったパンフレットに書かれている一覧表を見ながら話していると、急に周りが騒がしくなった。
2人が顔を見合わせ、そして舞台の方を見る。そこには雀卓とカメラがセットされていた。

京太郎「誰かプロでも来るんですかね?」

照「そうだね。」

少し気になった京太郎とは違い、興味無さそうにお菓子へと照が手を伸ばす。
相変わらずな照の様に京太郎が笑みをこぼすと、歓声が上がった。ビクッとして舞台を見ると、それを見て更に驚いてしまった。

京太郎「三尋木プロ!?」

照「・・・やっぱり、強い人だ。」

咏「うぇーい。」

歓声に答えるように両手を軽くあげて振る。
そしてその手よりもはやく視線だけを左右へと走らせる。目的の者は直ぐに見つかった。

健太「皆様お待たせしました、ここからはわたくし、三科健太がMCを務めさせていただきます。
そして今日の特別ゲストは、なんと若くして麻雀日本代表に選ばれました、三尋木咏プロです!」

マイクを持った男性が声を上げるともう一度大きな歓声が上がった。

咏「いやいや、騒ぎすぎじゃね?知らんけど。」

ニヤニヤと笑いながら右手の扇子を振りながら席へとついた。

MCが咏のプロフィールや実績を色々と話す。一通り話し終わった所で今度は様々な質問などがはじまった。

盛り上がりを他所に照と京太郎は土産の相談を続ける。続けつつも、京太郎の耳は咏の話へと傾いていた。

健太「さぁ、それではここで、ここにいる皆様の中の希望者から抽選で三尋木プロと対局をしてもらいましょう!」

一通り座談が終わった所でMCが切り出した。後ろからスタッフが箱を持ってくる。だが、そのスタッフが前に出ようとしたのを咏が右手の扇子で制した。

咏「どうせなら、派手な対局を見てもらった方が楽しいんじゃね?」

健太「は?派手な、とはどういう事でしょう?」

MCとスタッフが打ち合わせにない発言に困惑する。それを見て咏が扇子を開き、口元をかくす。その裏ではニヤッと悪い笑みを浮かべていた。

咏「強者同士が全力で打ち合う方が、見ていて面白いだろうよ。

なぁ、そう思うだろ?

白糸台 大将 宮永照ちゃん!」

咏が扇子を閉じ、スッと指した方へと皆の視線は集まる。その先にはフォークを加えた照がキョトンとしていた。

健太「な、なんと!?今年度インターハイ団体戦優勝校の大将、宮永照選手!?」

歓声が上がった。煩わしそうに照が京太郎を見る。あまりの状況に京太郎も焦るが、どうしようもない。

京太郎(そりゃそうか。照さんも有名人みたいなモンだよなぁ。)

スタッフが慌てながらマイクを持って駆け寄ってきたのが見えた。それを見た照が小さく息を吐き、京太郎へジェスチャーで離れるように指示。それを受け、京太郎がそっと席を外した。

とりあえずここまで。

次回、咏VS照。

スタッフ「み、宮永選手、何故この様な所に?」

驚き慌てた様子でマイクを向けるスタッフに、ニッコリと優しく微笑んだ照が答えた。

可愛いのだが、素をしっている京太郎には違和感がすごい。

照「皆さんご存知だと思いますが、私は実家が長野です。なのでこちらに帰省していました。ここにいたのは家族と一緒に何か美味しい者でも食べたいなと思い、プライベートで来ていたのですが。」

困った様な顔で舞台を見る。目があった咏が少しだけ申し訳なさそうな顔をして目をそらした。
一応、無理矢理巻き込んでしまった事に罪悪感が僅かだがあるのだろう。それを察した照は周りにわからないように小さく溜息を吐いた。

照「せっかくの機会です。私では役者不足かも知れませんが、お相手させて頂いてもいいでしょうか?」

周りから歓声が上がった。
京太郎も思わずゾクッとしてしまう。照の実力は十分しっている。そして三尋木咏の腕前も言わずもがな、間違いなく日本で最強クラスの爆発力だ。

面子の残った二つの枠は希望者から抽選する事になった。京太郎は悩んだが、抽選には参加しない事にした。2人の戦いをシッカリと見たかったからだ。

スタッフに案内された照が咏の対面へと座った。

咏「いや、なんかすまんかったねい。」

ヘラヘラ笑いながら右手の扇子を振るう。なんだか掴み所がなく、ペースを掴みにくい。どちらかといえば照にとって苦手な部類な人だろう。

照「いえ、お気になさらず。三尋木プロと対局できるなんて光栄です。」

ニコッと答える照。
嘘はない。事実、日本代表に選ばれる人から指名されるという事は腕前を認められたという事だ。それは光栄である。ただ、今の照にはそれよりも優先したい事があっただけに、内心面白くない。
それを察した咏が苦笑いした。

咏「あとで、ここの中で気に入った菓子を二つ三つ包ませるから、機嫌を直しとくれよ。」

それを聞いた照の目が輝く。

咏「中々わかりやすい子だねい。卓上では仮面を被んなくても良いよ。その代わり。」

咏が右手の扇子を左手に持ち替えた。纏う空気が変わった。同時に照がピクッと眉をひそめる。卓上の気温が上がった気がする。

照「大丈夫。手を抜く余裕は無いから。」

無表情になった照の頬を一筋の汗が流れる。それと同時に照の纏う空気も変わった。卓の周りに風が舞う気がする。

咏「ほっほぅ・・・やっぱり声をかけて正解だったね。」

ニヤッとした咏。左手の扇子をクルッと回す。
それと同時にクジで決まった高校生ぐらいの男の子が2人上がってきた。

健太「さあ、始まりました!予定外ですが、なんと日本代表の三尋木咏プロ対インターハイ団体優勝の宮永照選手!」

麻雀卓の隣に大きなディスプレイが2つ。1つには卓を上から写した映像が表示される。もう1つは四分割され、各選手の手牌が映し出されていた。

健太「今回は半荘のみ。三尋木プロの高火力が飛び出るか、宮永選手の連荘が吹き荒れるのか!」

親番は高校生の男の子。そして最後が照だ。

京太郎「照さんが最後が。これは・・・荒れるか?」


安価下1
臨海勢(まだ未登場の3人含む。)
または長野組(照は含まない。
またはプロ勢から1人(戒能プロも含むが三尋木プロは含まない。)

???『ヴィントハイムに言われて来てみたら、中々面白そうな事になってるね。』

座って舞台を見ていた京太郎。その席と机を挟んだ椅子に、クレープを手にして座った少女が呟いた。
独特な服装をしているが、驚くほどにこの少女にマッチしている。

???『そして君が須賀だよね?』

京太郎『可能であるのなら、日本語で話しかけてください。』

何語かわからないがニコッと微笑みかけてくる子に、少し戸惑いながらも英語で答えた。
それを聞いて少女が驚いた顔をする。

???「中々うまく英語を話すじゃない。」

京太郎「そっちもスゲーな。日本人と遜色無い発音だ。」

お互いに驚き、そして同じ様な反応をしてしまった事でお互い笑ってしまった。

ネリー「アレクサンドラから聞いてるけど、はじめましてだね。私はネリー・ヴィルサラーゼ。須賀と同い年だよ、よろしく。」

京太郎「こちらこそ。」

互いに軽く握手する。その手にはやはり僅かだがマメがあった。

ネリー「それにしても英語上手だね。聞いた話じゃ全然だって聞いてたけど。」

京太郎「必死に勉強したさ。と言っても、まだ日常で使えるほどじゃ無いし、ゆっくりじゃないと聞き取れねーけどな。」

両手を上げて肩をすくめる。相手が外国人なら少し大袈裟にリアクションすると良いという話を何処かで聞いたからだ。

京太郎「そういうヴィルサラーゼも日本語うまいな。」

ネリー「ずっと何年も勉強したからね。」

そう言ってネリーはフンっと胸を張る。

ネリー「それで話を戻すけどあの舞台に上がったのって、知り合い?」

京太郎「ああ。幼馴染の、頼れる(?)お姉さんだ。」

ふーん、っと京太郎の話に適当に答えたネリーの瞳には炎が宿っていた。それを見た京太郎は逆に心を落ち着けていく。

キーンと波紋が広がった。

ハッとしたネリーが京太郎を見る。

京太郎「ヴィルサラーゼもそっち側の奴なんだな。」

ネリー「そう言う須賀もだね。」

京太郎「俺のはまだ未完成だけどな。」

そう言って苦笑いをし、舞台へと視線を戻した。サイコロが止まり、東一局がはじまる。

東一局。

照(本当なら一局目さえも無駄にはしたく無いのだけれど。)

両の瞳の奥に光が灯る。やはり今回も一局は上がらない。

咏(一局に宮永照は上がらない。その理由は相手の力量を見極める為なんだろうけど、本当にそれだけなんかね?)

咏も同様に一局目は相手の様子を見る。正直、上家と下家の2人は相手にならない。
本気を出せば半荘どころか、一局目で数え役満をぶち当てる自信がある。

咏(見てる人には退屈だろうけど、一局目はさっと流そっかねー。)

河を見ながら振り込まない様にスッと牌を切っていく。同様に照も躊躇なく牌を切る。

そして最後の牌を切った。

モブ1「聴牌です。」

モブ2・照・咏「「「不聴。」」」

咏「ほっほー。1人聴牌とはやるねーお兄さん。」

咏に褒められ、男の子は照れ臭そうに頭をかいた。

咏(さて、ここからが本番だ。うまく覗けたかい?宮永照。)

背後からの違和感。恐らく相手の内面も覗けるのだろう。その視線を感じながら適当に営業トークをし終えた所で、ニヤリと照へと目を向ける。その照は先程と同様に汗を一筋流していた。

照(・・・見えた・・・けど・・・。)

照魔鏡に移ったのは純粋に燃え上がる業火。ただそれだけだった。

照(こんなの、対策のしようがない。まるでお母さんやみなもと同じ感じだ。)

少しだけ、動揺してしまう。だがそれと同時に心が踊る。思わず口角が上がってしまった。外向けの作り笑顔では無い、純粋な笑顔。

照(今の私は、どこまで出来るのだろう?)

ネリー「一局目は様子見か?宮永の方は上手く牌を切っていれば上がれた筈だ。」

京太郎「まあ、そう思うよなぁ。」

ネリー「あ、なんか知ってる顔だね。」

ネリーの感想に思わず相槌を打ってしまった京太郎に訝しげな表情でネリーが顔を寄せる。

京太郎「内緒。まあ、次の局から動くよ。」

ネリー「ふーん。ま、期待させてもらうよ。」

少し不満げに視線を前へと戻し、最後の一口だったクレープを飲み込んだ。

東二局1本場。

照「ツモ。400、700。」

三巡目で照が上がった。おそらく現状での最速上がりである。
その速さに見ている観客から歓声が上がった。

健太「は、速い!さすが宮永選手!三尋木プロの親番が僅か三巡で流されたぁ!」

咏「はっはー!やるじゃん。たった三巡とかどうしようも無いってーの。」

笑いながら左手の扇子をヒラヒラする。左右の男の子も驚き、感嘆の声を上げる。だが照に余裕は全くない。

照(最速で上がり続ける。恐らくそれしか勝ち目はない。)

小さく息を吐き、表情を引き締め気合を入れなおす。空気が僅かに渦巻いた。

東三局。

照「ロン。2000。」

健太「おおっと、宮永選手の2連続和了!まるでインターハイ決勝を彷彿させる連続和了だ!」

五巡目。今度は親の男の子が振り込んだ。点も上がり、速度も悪く無い。そして最後は照の親番である。

照(光明が見えた。このまま続ける。)

照の目に光が宿る。右腕には僅かに風が纏わりついていた。

咏(成る程・・・そう言う感じか。大体わかったよ。)

バッと扇子を開いて口元を隠し、その下でニヤリと笑う。この子はやはり手強い。だからこそ面白い。

ネリー「速いけど、安いね。速度が売りなの?」

京太郎「いや、それだけじゃ無いんだけど、いつもと違うな。焦ってる?」

ネリーの疑問に京太郎が答える。いつもとは違い、僅かに違和感を感じる。
いつもならばもっと余裕を持って、手配、河、山と見ているのだが、今は手配しか見えていない様だ。

ネリー「それだけあの三尋木ってプロの圧力が凄いって事なんだろうね。」

舞台のモニターには扇子の下で笑う咏が映っていた。

東四局。

牌を開いた瞬間に観客がざわめいた。

照「ッ・・・!」

気配を察した照も表情を厳しくした。
そして五巡目。最初に親だった男の子が牌を切る。

照「ぁ・・・!」

思わず声が漏れる。だがもう遅い。

咏「悪いね。どうやら手加減できねーようだ。知らんけど。」

ニヤッと笑い、牌を倒す。

火花が散り、それがそのまま火柱となる。そのまま卓上全てを焼き払うように燃え広がった。

咏「ロン。字一色だ。」

歓声が上がった。東場の四局目で飛び終了である。

照が目を閉じた。小さく息を吐き、ゆっくり目を開き、冷静に河を見る。

照(この手牌、咲なら一巡前にカンからの嶺上開花で上がってた。)

手元にある三つの牌と、一巡前に咏が捨てた牌。咲なら見逃すはずがない。

照(みなもなら、恐らく二局と同じ、三巡目で上がったんだろうな。)

先と同じような流れと水面が頭をよぎる。
こんな状況でも、妹二人が浮かぶ自分に、思わず小さな笑みがこぼれた。

照「お見事でした。流石三尋木プロです。」

素直な感想と笑みと共に牌を閉じる。それを見た咏も微笑みながら、山から照が引くはずだった牌を取り優しく開いた。

咏「正直、紙一重だったよ。今のがなければ、もっと続けて上がられていたさ。高校一年でその腕前とか、この先怖すぎでしょう。ほんと、何が何だかわっかんねー。」

おもてにされた牌は照の上がり牌だった。

ネリー「あれが、宮永照・・・。」

ニヤッと笑みを浮かべたネリーの両目に小さな炎が灯った。

京太郎「凄いだろ?あれでまだ本調子じゃないぜ。」

ネリー「そうだね。今日、ここに来てよかったよ。2年後が楽しみだ。」

そう言って椅子から降り、京太郎に背を向け、去っていった。

京太郎(ヴィントハイムに言われてきたって事は、臨海に入学予定なんだろうな。)

後ろ姿を見ながら、改めて臨海高校の顔の広さに驚いた。




ネリーは、そのまま建物を出たところで一度足を止めて振り返る。

ネリー(あの三尋木プロの腕を持ってしても、ギリギリ止められない程の速度・・・。ネリーの運だけで勝てるんだろうか?)

少し思案し、直ぐに頭を振った。そして改めて決意する。

ネリー(ヴィントハイムに連絡しなきゃ。とりあえず奨学金と、寮と、後は・・・。)

麻雀が終わって直ぐ、スタッフの好意で裏口から出させて貰った照と、京太郎は合流した。

照の手には大きな箱が三つ。ご希望通りのお菓子を詰めて貰った様だが、表情は少しだけ不服そうだった。

京太郎「お疲れ様でした。」

照「勝てなかった・・・。かっこ悪い所見せちゃったかな・・・。」

京太郎「そんな事ないです。凄かったですよ。」

照「・・・ありがとう。でも、もっと、もっと強くならなきゃ。」

そう言って建物を振り返る照の目にも炎が宿っていた。いつもとは違う凛々しい姿に、思わず見惚れてしまいそうになる。

照「でも、先ずは帰って皆んなでこれ、食べよう。」

そして振り向いて目を輝かせている照の顔は、いつものかわいい顔だった。

咏「はー、疲れた。」

舞台の裏に入った咏が大きく伸びをする。東場のみでここまで疲れるのは久しぶりかもしれない。心地よい疲労感の中、ふと気になる。

咏「宮永照の隣にいたあの金髪坊や、あれは何者だったんだろう?ま、良いや。考えても知らんもんは知らんし。」

右手に持ち直した扇子で顔をパタパタしながら用意されていたお菓子を摘んで食べた。



安価下1~下3までで多数決。

インターミドルは男女混合?

メリット
原作一年との好感度補正。

デメリット
優勝難易度上昇及び「対京太郎スキル」付加率上昇。

和が優勝していなくても阿知賀は出るのでご安心を。

春休みが終わり、3年になってしばらくたった。

この日はインターミドルの予選である。

京太郎「うーん、やっぱり緊張するな。」

表情を強張らせながら会場へと入る。その後ろには咲とみなも。

咲「京ちゃん、頑張って!」

みなも「いつも通りやればボロ負けはしないよきっと。」

笑顔で声をかける咲と、意地悪そうな笑顔で京太郎の背をみなもが叩く。

京太郎「お、おう。見てろよ!圧倒的な強さで予選突破してやるぜ!」

若干震えそうな手をギュッと握って気合いを入れ直す。そして選手控え室へと入っていった。そこには既に多くの選手がいた。

京太郎(あれ、そういえば男子のみで麻雀打つのって初めてじゃね?)

この日は地区予選。ここで勝ち上がった者たちが県予選へと進む。そして県予選での優勝者は県代表として全国大会へと進む事となる。

地区予選では上位2名。そして県大会は優勝者のみが全国大会へと進む。(東京は2名なので全48人。試合の仕組みは後ほど。)
地区予選は仕組みは、各選手2回東風戦、2回半荘をし、得失点で順位が決まる。

京太郎(ふむ・・・やっぱ男子はオカルトっぽいのはいないな。)

軽く周りを見るがゾクっとする感覚はない。

京太郎(先生が言った通りなんだろうな。)

アレクサンドラ曰く、「男子は晩成型が多く、高校の段階で強いのは極稀」との事だ。

京太郎(これならなんとか予選はいけそうだな。)

放送がかかり、受付で貰った番号と名前が呼ばれた。部屋を出て対局場へと向かう。
そこは小さな部屋で、真ん中には全自動麻雀卓が一つと係員が2人。

京太郎(どうやら俺が1人目か?)

係員「須賀京太郎君ですね。では席へどうぞ。」

促されて席へとつく。最初に来た京太郎が親で始まるという事だ。1、2分程で次の選手が来た。同じ様に席へとつく。
3人目、4人目と同じ様に席へと着いた。

係員「それでは半荘戦を始めてください。」

係員の指示で京太郎がサイコロを回した。

京太郎(先ずは単純に実力で。能力は無しでいけるかな。)





地区予選は各地で突破するので、下1コンマ
1~5で2位突破
6~0で1位突破

1度目の半荘戦が終わる。

一同「「「「ありがとうございました。」」」」

京太郎(よし、なんとかこの4人では1位を取れた。)

係員「では、部屋を移動してもらいます。1位の須賀君は208号室へと移動をお願いします。」

京太郎「あ、はい。ありがとうございました。」

軽く頭を下げ、部屋を出た。他の部屋も対局が終わった様で人が出入りしている。

京太郎(この人達がみんなライバルな訳か・・・更に緊張して来たな。)

顔を両手で叩き、気合いを入れ直す。そして部屋を移動した。

京太郎「失礼します。」

ノックをし、部屋へと入る。先の部屋と同じ様に、真ん中に卓が置かれている部屋。違いがあるとすれば、そこには既に1人、卓についていた事だ。

興「遅かったじゃないか。」

京太郎「あ、ハイ。スミマセン。」

京太郎が席へとつくと、すぐに残りの選手も部屋へと入って来て席へとついた。

係員「では、東風戦を始めてください。」

京太郎(この人はさっきの3人よりは強そうだな。まあ、でも午前中は予定通り普通に打つか。)

いつも通り牌を切った。

興(この程度では力を測るに不十分か。)

一同「「「「ありがとうございました。」」」」

これで午前は終わった。昼をはさみ、午後にも同じ様に半荘戦の後に東風戦があり、予選は終わりだ。

目を閉じ、小さく息を吐いた後に、目を開きながら天を仰ぐ。

京太郎(ギリギリ足りなかったか。ミスったなぁ。)

まだ午前中だから決まった訳ではないが、行けそうな気配があっただけに悔しい。
頭をかきながら部屋を出る。

京太郎(午後からは少し考えないと行けないかな。でもあれ疲れるんだよなぁ。)

考えながら廊下を歩き、エントランスの方へと進む。そこには観覧室があり、複数の部屋の映像が大画面で映し出されている。ちょうどその部屋から出て来た咲とみなもと出会えた。

咲「お疲れ様。最後は惜しかったね。」

みなも「午後からは使う?」

京太郎「場合によってはね。でも出来れば無しで行きたいな。」

みなもに問われ、少し困った様に京太郎が答えた。

京太郎「とりあえず飯にしよう。腹減ったよ。」

同じ建物の中にある食堂。ここで京太郎は母が作ってくれた弁当を開く。

みなも「京ちゃんの相手で一位だった人、勘が鋭いのか、上手く躱してたね。」

弁当の中の魚のフライを箸でとりながら、みなもが言った。

京太郎「そうなのか?という事は一筒か五筒持ってたのか。」

咲「どっちも持ってたよ。あのタイミングで切らなかったのは凄いよね。」

京太郎「どっちもかよ・・・。」

咲も感心しながら弁当の中の卵焼きを口へと運ぶ。

最後の局、京太郎は聴牌していたが結局上がれず。そのまま流局で試合が終わってしまったのだ。

京太郎「だけど、今の所は思ったより順調で安心した。」

先ほど午前中の結果が出た。それを見れば京太郎は2位。予選突破圏内だった。

みなも「でも油断はダメだよ。みんなそんなに差が付いてないんだから。」

京太郎「お、おう。そうだな。」

咲「こら、みなも。箸を人に向けちゃダメでしょ。」

気が緩みかけた所をみなもが箸を向けながら、指摘する。注意されたみなもはペロッと舌を出して箸を下げた。

京太郎「まあ、なんとかなるさ。最悪、波紋を響かせれば上手く手が進められる。」

咲「でも牌をずらされるとダメなんでしょ?」

京太郎「そりゃあ・・・そうなんだよなぁ。」

咲の指摘に軽く頭を抱える。京太郎の力はまだまだ弱い。外部からの干渉を諸に受けるため、些細な事で簡単に崩されてしまう。

京太郎「・・・ヤベェ。段々不安になって来た。」

みなも「大丈夫。負けたらその時は慰めてあげるから。」

京太郎「ヤメロォ!演技でもない事言うなよ!」

ケラケラ笑うみなもとそれを見て微笑む咲。

こいつら本当、こっちの空気を乱しまくってくれる。

そして午後からの試合。特に大きな問題は起こる事なく、京太郎は2位で地方大会を終えた。

京太郎・みなも「「イエーイ!!」

2人でハイタッチをする。なんだかんだ言っていたみなもも、当然咲も喜んでいた。

咲「京ちゃんおめでとう。これで次は県大会だね。」

京太郎「ああ。今回はなんとか使わずにすんだけど、次はそうも行かないだろうな。」

先程とはうって変わって表情を厳しくする。その京太郎の背中をみなもが叩いた。

みなも「県大会に出れるだけでも十分凄いんだから、胸を張ろうよ、ね?」

京太郎「・・・だな。初出場で県大会だ!次も行けるところまで頑張るぜ!」

京太郎が笑顔で親指を立てた。

そして翌週。県大会会場。

京太郎「うーん、やっぱり緊張するな。」

咲「京ちゃん、それ先週も言ってたよ。」

表情を強張らせる京太郎に咲が笑った。

京太郎「試合前のこの感じはいいよな。なんかこう、血が冷たくなるっていうかさ。」

みなも「そんな事言うほど地味なキャラじゃないでしょうが。」

京太郎「まぁ、前回ほど緊張はしちゃいないさ。多分な。」

嘘だ。二回目とは言っても、全国大会。相手も強くなっている。今回は能力も使うことを考えているが、実際の試合で試すのは初めてだ。

みなも「先ずは深呼吸!そして落ち着いて山と河を見よう。いい?」

咲「点は気にしない方がいいよ。先ずは上がることを優先すれば良いんじゃないかな?」

京太郎「・・・そうだな。頑張ってみるよ!」

笑顔の2人の言葉を受け、改めて気合いを入れ直す。

京太郎「よし!そんじゃあ行ってきますか!」

県大会は午前中に東風戦を2回、半荘戦を1回し、その上位8名が午後の準決勝へ、そして各対局上位2名が決勝へと進む事となる。
地区予選よりも午前が長い分、集中力を持続させるのが大変になる。

控え室へと入ると、やはり地区予選と同様、ゾクッとする感覚はしなかった。

京太郎(でも油断は出来ないな。初回から力を使う必要があるかもな。)


下1~3コンマ
合計が20以上で準決勝へ。一個でもゾロ目なら決勝まで確定。
ステータス補正+9

どうせモブキャラしかいないし、サクッと終わらして早く高校入学したいよね。

ステータス補正+6を間違って9と打ち込んでしまう痛恨のミスorz でもそのおかげで準決勝・・・。


京太郎(流石にこれはきついか?)

午前最後の半荘戦、南三局が終わった段階、順位は4位。
東風戦の結果は2位と1位。このまま4位ではおそらく準決勝は無理だろう。

京太郎(仕方ない、使うか。)

目を閉じ、大きくゆっくり深呼吸をする。足元から水がジワっと広がり、そしてゆっくり沈んでいく。

京太郎(よし、後は・・・。)

ゆっくりと目を開け、牌を起こす。ぴちょんと波紋が4つ広がった。

京太郎(・・・これならギリギリ届くか。)

四巡目。引いた牌を指先で確認し、そのまま牌を倒した。

京太郎「ツモ。1300、2600です。」

結果、4位からなんとか2位へと躍り出た。

悔しがる2位と3位だった選手らとともに礼をし、大きく息を吐きながら部屋を出た。

京太郎「あとは他の所の得失点差か・・・際どいかな。」

部屋を出て歩く。廊下を抜けた広いホールでやはり咲とみなもが待っていた。

咲「お疲れ様。」

みなも「最後危なかったね。ほら。」

みなもが指差した電光掲示板。そこには1~8位とその名前。そして一番下には『須賀京太郎』。

京太郎「という事は・・・。」

咲・みなも「「準決勝進出おめでとう!」」

2人が声を上げる。みなもに至っては手にしていた杖を投げて飛びついてきた。

京太郎「うぉう!?ま、マジか!」

みなもを受け止め、くるくる回る。それを見ながら咲はシドロモドロ。

咲「ちょ、京ちゃん、みなも!うらやm、じゃなくて、目立つからやめて!は、恥ずかしい・・・///」

モブ「イチャイチャしやがって・・・。」
モブ「ケッ、リア充が。死に腐れ。」
モブ「京咲最強。」
モブ「京ちゃんprpr」

所変わって食堂。

京太郎「やっぱ、ここまで来ると皆んな強いよ。2人ほどでは無いけどな。」

そう言って弁当の中のトンカツを口へと運ぶ。

みなも「今日は全体的に配牌が悪い感じだね。」

焼き鮭を箸でほぐしながらみなもが言った。

咲「それでも振り込まないんだから、京ちゃんも強くなったよね。」

ウインナーを挟みながら咲が微笑む。

京太郎「そう言ってもらえると頑張った甲斐があるな。後は準決勝と決勝だ。なんとか全国まで行ってみたいもんだな。」

まだ一回しか使っていない分、体力は充分残っている。

京太郎「でも、決勝まで連続では使えない。タイミングを気をつけないとな。」

そして午後からの準決勝。半荘戦の上位2名が決勝へと進む。

相手は2位、4位、6位。得失点は皆京太郎よりも上位の相手だ。

京太郎(ここからは午前中と違って温存は考えない方が良いかもな。)

席を決め、座る。挨拶と礼をして、せり上がった牌を取っていく。

京太郎(さぁ、ここからが正念場だ!)

コンマ
京太郎下1 ステータス補正+5
モブ1下2
モブ3下3
モブ4下4

上位2名が決勝へ。

京太郎 9
モブ1 10
モブ2 2
モブ3 2

決勝進出!

東一局。

起家京太郎。

京太郎(できればここから稼ぎに行きたい。先ずは先制!)

目を閉じ、大きく深呼吸。そして水面が広がっていく。

モブ1(ん・・・?空調が強いのか?)ブルッ

ゆっくり目を開け、牌を開く。そして広がる波紋は3つ。

京太郎(よし、良い調子だ。)

そして三巡目。ツモ牌を見ることなく卓に置く。

京太郎「ツモ。1300オール。」

モブ1「なんと!」
モブ2「ファ!?」
モブ3「速っ!?」

東一局1本場。

京太郎(先制できた。あとはこれで相手が警戒してくれれば儲けものってね。)

小さく息を吐き、牌を起こす。手牌は悪く無い。

京太郎(これなら多少高めを狙っていけるか?)

自摸牌を起き、少し考える。相手3人から嫌な気配はしない。だがー

京太郎(いや、ここは連荘を優先だ。)

牌を切る。周りは少なくとも単純な腕前なら格上。変に高めを狙うとしっぺ返しを食らう恐れがある。

そして、ここでの判断は功を奏した。

京太郎「ツモ。400、700。」

モブ1(こうなるか!?あたらしい・・・惹かれるな///)

京太郎(!?)ゾクッ

東一局2本場。

京太郎(なんか別の意味でゾクッとした気がする。)

牌は悪くない。このまま行けるかと期待するが、やはり相手も弱くはない。

モブ1「ロン、3200の2本場で3800だ。」

モブ2「なんでこうなるんだよ・・・。」

京太郎(この人が2位だっけ。やっぱ上手いな。)

恐らく相手を狙い打ったのだろう。振り込んだ方の人も下手ではないが、河がわかりやすかった。

モブ1(この金髪との一騎打ちだろうな。)

京太郎(いかに稼ぐか・・・か?)

モブ3(やべぇ。俺空気で終わる流れだこれ!?)

そしてオーラス。

モブ1「ロン。1000点。」

モブ3「おっふ・・・。」

モブ2「おれは・・・幸せになりたかっただけなのに・・・。」

京太郎「足りなかったか。」

あれから先、誰も連荘する事なく、京太郎ともう1人が交互に上がり続け、そのまま準決勝は終わった。結果、京太郎は2位、決勝へと進むことができた。

京太郎(素での打ち合いは五分五分。微妙だなぁ・・・。)

モブ1(可能性を感じたが・・・錯覚か。)

一同「「「「ありがとうございました。」」」」

礼をし、部屋を出る。ちょっと歩くとすぐに咲とみなもに出会った。

みなも「おめでとう!」

声をかけてくるみなもに手を上げて答える。それを見て咲が少し怪訝な顔をした。

咲「あまり嬉しそうじゃないね。どうかした?」

京太郎「ああ。東一局目だけ、ちょっと力を使ってみたんだけど、やっぱりそれでもギリギリ負けてたからな。まだまだ俺、麻雀下手なんだなぁって。」

少し弱々しく微笑む京太郎。それを見てちょっとだけ悩んだ咲がたずねた。

咲「麻雀、嫌い?」

京太郎「いや、好きだよ。」

咲の問いに即答する京太郎。それを見た咲は嬉しそうに微笑んだ。

咲「私も好きだよ。だから、大丈夫。」

訳がわからない。でも、その一言で何故か気分が楽になった気がした。

京太郎「・・・だな。サンキュー、咲!」

京太郎も微笑み、咲の頭をクシャクシャっと撫でた。

咲「ちょ、ちょっと京ちゃん!?」

京太郎「ヨッシャ!決勝も全力で行くぜ!」


コンマ
京太郎下1 ステータス補正+5
予選1位下2 +1
予選2位下3
予選5位下4

京太郎 5+5
予選1位 2 +1
予選2位 2
予選5位 3

NPC3人とのコンマ差がそれぞれ5以上となった為、特殊なイベントが発生します。
・・・そんなん考慮しとらんよ。


咲「あ!京ちゃん待って!」

決勝の会場へと行こうとする京太郎を咲が止めた。そして京太郎の右手を両手でギューっと握る。

みなも「あ、じゃあ私も!」

同じようにみなもも、咲の手の上からギューっと両手で握った。

京太郎「何やってんだ。」

照れ臭くて、左手で頬を書きながらぶっきら棒に聞くと咲とみなもは互いに目を合わせた後に微笑んだ。

咲「お母さんが、よくやってくれるの。」

みなも「パワーの注入だって。これで余裕でしょ。」

京太郎「・・・おう。」




モブ「爆発すればええねん。」 ?
モブ「滅べ。」 ?
モブ「死ね。」 ?
モブ「京ちゃんprpr。」

決勝戦。

広い部屋には全自動麻雀卓が1つ。周りにはカメラとライト。そして部屋にはすでに1人。

1位「待っていた。」

それは地区大会で京太郎を抑えて1位だった男。

京太郎「今回は俺が勝つ。」

1位「面白い。そうでなくては。」

右手を顔の前でグッと握る京太郎。それを見て男は不敵に笑った。

5位「盛り上がってるとこ悪いっすけどね。兄さん方。」

声に振り返る。そこにはちょっと背に低い男。表示されていた情報から、順位は5位だった男。1年生でありながらここまで来た男だ。

5位「俺、気付いたんすよ。ゲームで勝つ方ってやつです。」

ニヤッと笑う。

5位「勝つためには誰かが負ければいい。俺いg 2位「さぁ、始めよう。」
5位「ああ!?」

席へと着く。

京太郎(不思議だな。さっきまでは凄く不安だったが、今は負ける気がしない。)

勝ち負けは気にしないつもりでいた。だが、いざ席に着くと、何故だか右手が熱を持っている。

そして東一局目。

目を閉じ大きく深呼吸。今までより素早く水面が広がって行く。広がる4つの波紋。そしてそこには1つの蕾。

目を開き、牌を起こす。

京太郎「・・・試してみるか。」

1位「何をだ?」

京太郎「色々とね。」

小さく呟いた京太郎への質問に、少しだけ口角を上げながら答えた。

そして四巡目。

京太郎「ツモ。500、1000。」

まず、先制して相手の親を流す。

そして東二局。京太郎の親番。

再度目を閉じ、深呼吸。今度は3つの波紋。そして蕾。だが先程よりもハッキリしている。

京太郎(これって、そういう事なんだろうな。)

牌を起こす。そこにはすでに牌が一通り揃っているが、それだけではない。
山から感じる気配。これで確信に変わった。

三巡目。

5位「リーチ!」

牌を傾け、点棒を叩きつける。それと同時に京太郎が牌を3つ倒す。

京太郎「カン。」

そして山から牌を引くと同時に牌を倒す。
水が一斉に引き、嶺に一輪、花が開いた。

京太郎「ツモ。嶺上開花。」

1位「なに!?」
5位「はあ!?」
2位「これは・・・!?」

京太郎(連続は疲れるな。でも感覚は掴めた。)

フゥっと小さく息を吐き、感覚を切り替える。
流れが自分に来ているのがなんとなくだが、わかる気がする。

1位(この力、本物か。)

5位(話が・・・違うっすよ・・・。)

2位(新しい・・・惹かれるな。)

1人、既に泣きそうになっているが、やる事は変わらない。

東二局 一本場。

5位「やれる!やれるんだ俺は!リーチ!」

勢い良く牌を叩きつけ、更に点棒も叩きつける。その手牌はツモれば跳満だ。

2位「(これはマズイか?ならば)こちらもリーチだ。」

手配は軽い。だが今は少しでもはやく稼がねばならないと判断した。

京太郎(・・・あれはヤバそうだな。なら・・・こっちか?)

僅かな時間の思考で河を眺めて相手の手を予測。脳裏に智葉やアレクサンドラの言葉がよぎった。

そして牌を切る。

2位「ロンだ。リーチのみで2000。」

5位「ああ!?」

京太郎(よし、予想通りだ!)

ホッと胸を撫で下ろすと同時に、これが京太郎の自信へとかわる。

京太郎(これなら・・・いける!)

そしてオーラス。

2位「道半ばか・・・。」

リーチをかけてしまったが故に、ツモ牌を手にした段階で察してしまった。
察した1位は微笑み牌を伏せた。

1位「礼を言う。良い闘牌だった。」

5位「俺は・・・特別だって・・・。」

泣きそうになりながら顔を背ける。

2位が牌を切ると同時に京太郎が牌を倒した。

京太郎「ロン。3900。・・・ありがとうございました・・・ッ!」

頭を下げる。卓の下でグッと握られた両手は若干震えていた。

対局室を出て、廊下を少しだけ歩く。
周りには誰もいない。壁に背をつけ、両手を見る。震えはまだ治らない。

京太郎(・・・勝った・・・んだよな、俺?)

実感がわかない。もしかしたら夢かもしれない。そんな一抹の不安を消しさるように、声が響いた。

咲・みなも「「京ちゃん!」」

声の方を見ると咲とみなもがこちらへと向かってきているのが見えた。

必死に杖を付きながら足早に歩を進めるみなもと、走りたいけどみなもを気にしてソワソワする咲。

京太郎(・・・勝った・・・勝ったんだ!)

京太郎「勝ったんだ!優勝だ!!」

両手を突き上げ、思わず声を上げる京太郎に、咲とみなもが飛びついた。

書溜めはここまで。

次回、やっとインターミドル本戦。

次回インターミドルと言ったな。あれは嘘だ。



アレク『結果は聞いたわ。よかったわね。』

パソコンのディスプレイに映るアレクサンドラが優しく微笑んだ。
京太郎が照れ臭そうに頬をかく。

アレク『牌譜の方はまだ見てないのだけれど、どう?力の方は安定しているのかしら。』

京太郎「決勝の時、少しだけ今までと違う感じがしました。理由はよくわからないんだけど。」

アレク『フム・・・まだ未完成な部分があるからかしらね。まあ何にせよ、インターミドルへの出場が決定したのなら、最上級とは言えないけどこちらから推薦を出すこともできるわ。どう?』

京太郎「ははは、ありがたい申し出ですが、まだ何とも言えませんね。まだ目先の事で一杯ですから。」

アレク『そうね。直ぐに本戦が始まるから。貴方には期待してるわ。』

その後、少しだけ何処ぞの誰がどうだと、他の選手の話をして、ネットを閉じた。

椅子の背もたれに体を預け、グッと指を組んで上へと延ばす。

京太郎(インターミドル本戦は再来週か・・・。俺って全国レベル的にはどれぐらいなんだろうな。)

少しの不安と恐怖。だがそれ以上の好奇心と高揚感を持って、眠りへとついた。

白糸台高校・女子寮談話室

日曜日の夕方。宮永照は、私服で最近お気に入りのクッキーを食べながら、談話室に置かれているパソコンで動画を見ていた。
そこへ、長い髪を後ろで束ねて、学校指定のジャージで首にタイルをかけた女性が歩いてくる。
少し汗をかいているところから、恐らくジョギングでもしてきた所なのだろう。

?「珍しいな。何を見ているんだ?」

照「ん・・・。」

クッキーを咥えながらスッと体を横に傾けた。それを見て照へと近寄り、後ろからパソコンを覗き込む。と同時に首をかしげた。

?「男子の麻雀なんか見て・・・ッ!?」

丁度画面に映る金髪の男の子が和了。その役は嶺上開花。思わずゾクッとした。

?「こいつが照の言っていた嶺上開花で上がり続ける奴か?」

照「ううん、違うよ。」

そう首を振る顔は笑顔だった。

??「うーっす。栞いるか?って宮永と弘世か。丁度いい。」

片手に本の入った袋を手にした女性が入ってくる。

照「・・・欲しいの?」

??「ちげーよ!?借りてた本返しに来ただけだっつうの。悪いけど預かっといてくれ。」

照「・・・菫。」

菫「だろうな。」

照に呼ばれた菫は小さく溜息を吐き、本を受け取った。

菫「お久しぶりです先輩。大学はどうですか?」

先輩と呼ばれた女性が適当に椅子を引き、照の隣でパソコンを覗き込みながら鼻を鳴らす。

??「正直、お前らとやりあってた時の方がシンドイわ。で、これは何を見てるんだ?」

照「長野県の男子インターミドル県予選決勝。」

??「あの・・・お茶です。良ければどうぞ。」

眼鏡の女性がお盆の4つ、湯呑みを乗せてやってきた。

??「っと悪いな。えっと、一年か。」

菫「一年の渋谷尭深です。新レギュラー候補の1人です。」

湯呑みを受け取りながら紹介する菫。尭深は少し頬を赤くしながら頭を下げた。

??「おう。で、宮永。何を熱心に男子なんか見てるんだ。まさかこれか?」

菫「まさか。」

湯呑みを口元に当てながら親指を立てる。
菫が笑い、照を見る。その照は顔を背けた。若干だが耳が赤くなっている様に見える。

??「・・・なん・・・。」
菫「だと・・・!?」
尭深「はぅ・・・///」

照「まだ、違う。」

??「まだ!?って事はその予定があるってか!?どいつだ!」

照の肩を掴み、パソコンの映像へと食い入る。丁度決着がついた所だった。金髪の男の子が礼をして立ち上がる。

??「まさかこの金髪のイケメンか!?ざけんな、私にも紹介しろ!」

菫「ちょ、先輩落ち着いてください!」

照の肩を激しく揺する腕を菫が必死に止める中で照は頭をガクガク揺らせながら微笑んだ。

照(京ちゃん、おめでとう。)

奈良県・松実館

休憩中の露子がテレビを見ていると、ニュースで麻雀のインターミドル予選の話になった。
そこでは各県の試合の様子が映し出されておる。

?「お母さん、賄い持ってきたよ。」

露子「ありがとう玄。宥も呼んできてくれる?一緒に食べましょう。」

玄「お任せあれ!」

玄と呼ばれた子がピシッと敬礼の様なポーズをし、部屋を出た。

運んできてもらった料理をお盆から机へと並べていく。直ぐに宥と玄が揃って部屋へと入ってきた。

「「「いただきます。」」」

3人で手を合わす。

宥「あ、あの子!」

テレビを見ていた宥が箸を止め、声を上げる。2人もつられてテレビへと目を向けると、丁度金髪の男の子が上がる瞬間の映像が流れていた。

露子「あら、確か須賀君だったかしら。」

玄「あ、確か長野で会ったて言ってた子?」

露子「そうそう。まさか長野県代表になっちゃうなんてね~。」

宥(やっぱりすごい子だったんだ。)

玄「ムムム。」

その映像を見て玄が厳しい表情で唸る。
その真面目な姿に宥は首をかしげた。

宥「どうしたの?」

玄「この子はきっと私と同志になれる気がするのだ!」

書溜めはここまで。
渡辺先輩を出したかっただけ。


安価下1~3でコンマが一番低かったもの。
他にも原作キャラで県予選の結果を見てた人。
ただし、今回登場して人物以外。大人勢もあり。

某所・小さな村の一室。

姉帯豊音は布団が取り外してあるコタツで、ある人物から借りたノートパソコンで動画を見ていた。

豊音(みんな楽しそうで羨ましいな~。)

その動画は前年のインターハイ。それを一通り見終わって、次の動画を開く。これは今年のインターミドルの予選。

姉帯(あ、この子ちょーかわいいー。)

擬音をつけるならば間違いなくニヘラ~っとつくであろう、溶けた様な笑顔でピンク髪の女の子を見る。

姉帯(この子は原村って言うんだ。あ、次は男の子だ。)

映像が変わったと同時に、ピクッと僅かだが背中に電流が走った様な感覚が抜けた。

姉帯(この金髪の男の子・・・。)

直感だったが確信した。映像に映る男の子は何かの力を持っている。それだけではない。河をしっかりと見て、考え、そして牌を選んでいる。

姉帯(力だけじゃない。ちゃんと一杯練習したんだろうな。)

豊音は麻雀をテレビで覚えた。周りにたいしたものがないこの村ではこれが数少ない娯楽の1つだったからだ。
老若男女含め、既に村で一番の強さとなってしまっていた豊音に、ある日老齢の女性が訪れた。

??「もっと広い世界を見てみたくはないかい?」

そう言って渡されたノートパソコンがこれである。テレビとは違い、様々な角度、選手の表情、そしてやり取り。
男子も女子も、皆が必死に戦い、勝敗が決まれば、泣き、笑い、互いに礼をする。
特に印象に残った男の子の目は強く眩しかった。

姉帯(私も・・・この中に入っていけるのかな・・・。)

大きな体の小さな瞳に、深く強い光が宿った瞬間だった。そしてパソコンを閉じ、メモと電話を手にする。

この強い決心が揺らぐことはもう無かった。

そして時は流れてインターミドル本戦。

場所はインターハイが行われた会場と同じ場所だが、今回は選手としてここに立つ。

京太郎「うーん、やっぱり緊張するな。」

手足が震える。背筋が硬く、腕も何だが重い気がする。ってか重い。しかも両腕である。

京太郎「そろそろ離れて欲しい。」

みなも「えー、こんな人混みで離れたら転んじゃうよ。」

京太郎「もうそんなに人混みないから。」

咲「えっと・・・離れたら迷子になちゃうかも。」

京太郎「それは困るな。みなもと手を繋ごう。そうしよう。」

そう言って無理やり剥がした2人の手を繋がせた。

京太郎「よし、それじゃあ行ってくる。」

顔を両手で叩き、気合を入れた。

インターミドルの個人戦は二日に分けられる。

初日はいわゆる得失点。午前午後で合計半荘戦を3回ずつ。上位16が翌日のトーナメントへと出ることになる。

同日、同会場で男女共に試合が行われるため、人はかなり多かった。



安価下1
誰と出会った?
ただし、原作一年または大人組のみ。



照「なんかすごい羨ましい事があった気がする。」

菫「いいから早く牌をきれ。」

広いホールに男女入り乱れて選手たちが立っている。これから中学麻雀協会の会長から挨拶があり、それから各試合の準備が行われる。

京太郎は咲とみなものせいで入場が遅れ、立っているにはホールの最後尾。

遠くに見える壇上眼鏡の男の人が立ってマイクを手に取った。スイッチを入れ、カリカリっと引っ掻く様に音量を確認する。

そしてニヤッと笑いながら話し始めた。

会長「諸君、私は麻雀が好きだ
諸君、私は麻雀が大好きだ

東風戦が好きだ
南風戦が好きだ
西風戦が好きだ
北風戦が好きだ
半荘戦が好きだ
一荘戦が好きだ

自宅で 雀荘で
ゲーセンで ネットで
雀卓で 電動で
テーブルで 手摘みで

この地上で行われる ありとあらゆる麻雀が大好きだ

牌をならべた雀士のロンが 牌の音と共に相手の点棒を吹き飛ばすのが好きだ
空中高く放り上げられた牌を 叩きつけた音がなった時など心がおどる

雀士の操る字牌が(ry」

嬉々と話す姿に若干引き気味になり、そっとホールを抜け出そうとした。

???「はやぁ!?」

ドアを開け、外へと出ると同時に(すごく柔らかい)誰かとぶつかってしまった。

倒れそうになって、必死に伸ばされている手を慌てて取り、引き寄せる。その勢いで互いにクルッと回ってしまい、バランスを崩さない様に咄嗟に空いた手を相手の腰へとまわしてしまい、やっとピタッと止まると同時に、女性の髪が大きく靡いて、ゆっくりと帽子が落ちた。

その姿勢はまさに社交ダンスを踊る男女のペアの如く。

???「はやっ!?」///

京太郎「あ・・・えっと・・・だ、大丈夫ですか?」///

顔が近い。互いに真っ赤になりながらゆっくりと離れ、手を離した。

???「だ、大丈夫。ありがとう。」

京太郎「お怪我がなくてなに・・・よ・・・り・・・!?!?」

落ち着いて相手を見て、ハッと気がついた。気がついてしまった。女性が慌てて拾った帽子を被り直すが、後の祭りである。

京太郎「は、はは、はやr
はやり「シーッ!」

声を上げそうになった京太郎の口を慌てて手で塞いだ。

少し離れた所にある休憩所の前で2人はジュースを開けた。はやりの奢りである。

はやり「驚かせちゃってごめんね。」

京太郎「いえ、こちらこそ大声上げそうになってごめんなさい。」

貰った林檎ジュースを手に持ったまま頭を下げた。

京太郎「今日はお仕事はお休みですか?」

はやり「女子の午後からの試合に解説に呼ばれてるの。それで午前中の試合も見ておこうと思ってね。」

京太郎と同じく林檎ジュースを手にしたまま、ニコッと笑うはやり。一部では「このプロキツい」とか言われているが、流石はアイドル。笑顔は眩しい。

はやり「君はインターミドルの選手かな?」

京太郎「はい。長野県代表の須賀京太郎です。」

はやり「へぇ。須賀くんは強いんだね!」

京太郎「いや、俺なんてまだまだ弱いっすよ。」

照れながら頭をかく。それを見てはやりはもう一度微笑んだ。

はやり「本当は個人を応援する様なことはしちゃダメなんだけど、頑張ってね。それじゃ。」

そう言ってはやりは手を振り、去っていった。

京太郎から少し離れたら所で携帯電話を取り出すはやり。
履歴から、数日前に話したばかりの友人の番号へとかける。

はやり「あ、慕ちゃん!ごめんねこんな時間に。」

時差を考えれば相手側は深夜であるが、我慢ができなかった。申し訳なさよりもワクワクが上回ってしまっており、それは声だけで相手に伝わっている様だ。

はやり「うん、そう。それで、その会場でこの前慕ちゃんが言ってた金髪の子に出会っちゃったよ!面白い子だね、あの子!将来有望そうだし、イケメンだし、可愛いし、優しいし、イケメンだもん!」

顔をニヤけさせながら手を激しく上下させながら話す姿は実年齢よりかなり幼く見える。

はやり「中学生だった頃のはやり達程じゃないけど、男子の中だったら近いうちに頭角をあらわすかもねー。いやー、楽しみだな~。」

正直年齢差が最大の敵かもしれない。でもそんなの関係ないね。

喋るだけ喋って電話を切ると、高揚する気分と同じ様に軽い足取りで関係者室へとはやりは入っていった。

とりあえずここまで。

はやりんって可愛いよね!



可愛いよね?

でも大人勢なら赤土さんか愛宕監督が好きです。


館内の放送がなり、会場へと向かう。そこは広い部屋で、卓がいくつか置いてある。

京太郎(先ずは様子見・・・といきたいけど、そんな余裕はないだろうなぁ。)

指定されていた席へとつく。直ぐに相手の選手もそろった。

十代「ヨッシャ!楽しい麻雀しようぜ!」

隊長「おもしろい。ならば私が相手になろう。」

信「ごちゃごちゃうるせえな。さっさと始めようぜ。」

京太郎(今回も濃いな!?)


コンマ下1~3
合計が16以上なら二日目のトーナメントへ!
ステータス補正+5

11月にコンマが753
合計21。予選突破!


インターミドル初戦。
純粋な実力は4人とも互角だった。
東場が終わった段階で点差はほぼ互角。

十代「やっぱ楽しいな、麻雀ってさ!」

信「ヘヘッ。決勝でもまた打ち合いたな。」

隊長「悪くない。」

4人で笑い合う。

京太郎「そうだな。だが勝つのは俺だ!」

気合を込めて牌を叩きつける。

十代「ガッチャ!ロンだぜ!」

京太郎「ギャフン!?」

1戦目の最後、振り込んでしまった以外に順調に点を稼いだ京太郎。

最終戦の結果は6位。中々悪くない結果で初日を終えた。

京太郎「ヨッシャ!これで明日の準決勝へと進めたな。」

結果を見た後に、咲とみなもと合流するために廊下を歩く。その廊下の向こう側で2人が手を振るのが見えた。

咲・みなも「「おめでとう!」」

3人でハイタッチを交わす。

咲「京ちゃん流石だね!」

みなも「一番はじめが一番不安定だったね!」

京太郎「うぐっ・・・それを言うなよなぁ。」

肩を落とす京太郎を見てみなもが意地悪な顔で笑った。

咲「今日はどうしようか?まだ夜までは時間あるけど。」

京太郎「うーん、どうしようかな?」


安価下1
1ホテルでゆっくりしようかな。(咲・みなも)
2ちょっと近くを散歩するか。(臨海(ただしハオはいない。)
3おや、電話が。(白糸台(ただし淡はいない。))
4もう少し館内でゆっくりしてから戻るか。(コンマが偶数なら和。奇数なら泉。ゾロ目ならはやり。)

3おや、電話が。

京太郎「っと、悪い。電話だ。」

腕を組んで考えていた京太郎がポケットからスマートフォンを取り出す。その画面には『照さん』と表示されている。

初日の結果は、即時HPで出ているから、きっとそれだろうと思い通話に出た。




照『もしもし、私テルーさん。今部室にいるの。』

京太郎「でしょうね。それで、なんですか?」

照『む・・・。京ちゃん冷たい。』

電話の向こうでムスッと頬を膨らませる姿が安易に想像できてしまう。思わず顔を綻ばせた。

そしてなぜか電話の向こうで騒ぐ声が聞こえる。

京太郎「部活中に良いんですか?」

照『大丈夫。今は休憩中。初日無事突破おめでとう。』

その声はいつもと違い、優しく、そして心底嬉しそうな声だった。

京太郎「ありがとうございます。でも、本当の勝負は明日ですから。」

照『そうだね。落ち着いて頑張って。』

京太郎「はい。ところで後ろがかなり騒がしいんですが・・・本当に休憩中なんですか?」

照『本当・・・だったら良かったのにね。』

?『と言うわけだ。すまないな。』

どうやら会話中の電話を無理やり奪われたようで、急に通話先の声が変わった。

練習中に電話とか、この人相変わらず自由気ままだな。

京太郎「なんか、済みません本当。」

とりあえず詫びを入れる。っていうか悪いの俺か?

?「いや、こちらこそすまないな。君が悪いわけではないのに。ああ、名乗らないのは失礼だな。私は弘世菫。照と同じチームメンバーだ。」

京太郎「存じています。照さんと並んで白糸台で一年からレギュラーで試合に出てましたね。」

去年のインターハイを思い出す。その時中堅を務めていたポニーテールの女性だった筈だ。

菫「む・・・そうか。なんだか照れるな。・・・うるさいな!わかった、ちょっと待て!」

弘世菫と名乗った女性に言われ、スマートフォンのカメラを内側に設定して通話をする。

画面には女性が何人か映っていた。

照『京ちゃんヤッホー。』

菫『ったく。ちゃんと自分で出来るように操作方法を覚えろ。』

机に置いたであろうスマートフォンには、手を振る照の隣にポニーテールの菫。その後ろからチラチラと目を向けるのは眼鏡の女性と短髪でボーイッシュな女性。

京太郎「えーっと・・・改めてはじめまして。須賀京太郎です。」

照『宮永照です。』

いや、知ってるし。

軽く頭を下げた京太郎に照も深々と頭を下げていた。

京太郎「えーっと、いつも本当に照さんがお世話になってます。」

菫『ああ、やっぱり君もか。』

この短い会話でお互いが察した。

京太郎(今でもなんだなぁ。)
菫(昔からなんだなぁ。)

照『それは失礼。私はお世話する方。」

菫『ああ、そうだな。じゃあお互いに顔も見れたことだし、そろそろ練習に戻ろうか。』

照『!?』

??『それじゃあ先輩、続きお願いします。』

照『!?』

??『お茶の用意も出来てます。』

照『!?』

おそらく後輩であろう2人が後ろから照の両腕を掴む。驚き、助けを求めてこちらを見る照。

京太郎「練習頑張ってくださいね。それじゃあ失礼します。」

照『!?』

にこやかに照へとエールを送ってスマートフォンを通話を切った。

相変わらずの姿で安心すると同時に、気分がだいぶ楽になった気がする。ホッとした良い気分でホテルへと戻った。

そして翌日、準決勝。

コンマ
京太郎 下1 ステータス補正+3 照との電話 +1
下2~4 モブ

コンマが最大なら決勝へ!

京太郎 3+3+1=7
7
1
2

同点だけど最大値だから決勝進出!


準決勝の部屋へと向かう。ここで一位になれば午後からの決勝戦だ。

京太郎(ヤベェ・・・緊張が昨日の比じゃねぇよ・・・。)

その背中をバチンと一発叩かれ、振り返る。

みなもが手をひらひらさせ微笑む。
咲が両手をグッと握って微笑む。

京太郎(まぁ・・・成るように成るか。)

2人に笑顔で親指を立てて廊下を進んでいった。

準決勝の会場へと入る。そこにはすでに1人立っていた。

創真「お、遅かったな。誰も来ないからどうしようかと思ったぜ。」

ハチマキをした男がヘラヘラと笑いかけて着た。そのまま隣に立ち肩を叩いてくる。

京太郎「お、おう。えらい軽いな。」

創真「せっかくなら楽しくやらねーともったいねーじゃん。」

笑いながら話す。だがその目は真剣そのものだった。

創真「もっとも、負ける気は無いぜ。」

隊長「フ・・・面白い。ならば私が相手をしよう。」

声に2人が振り返る。そこには昨日の初戦に京太郎と打った選手の1人が歩いてきていた。
そのすぐ後ろから慌てるように1人、走ってくる。

圭一「っと。俺が最後か、なんとか間に合ったな。」

4人が席に着く。すぐさま試合は始まった。
牌を開けると、手牌は良くも悪くもない。

京太郎(先ずは様子見だな。おそらく実力は五分五分だろうし、親番までは温存だ。)

隊長(起家か。先制できれば良いのだが・・・。)

創真(さてと・・・。どう料理すっかな?)

圭一(クールになれ。焦ればミスる。)

4人の思惑は様々、巡は進む。

隊長「リーチ。」

牌を横にし、点棒を置く。周りの気配が変わった。

京太郎(むぅ・・・手牌は悪く無いけど、追いつけねぇ。)

チラッと他の選手を見る。何と無く感じる気配は皆同じ。ならば連荘を躱すべきか。
河を見るが、振り込める牌はなさそうだ。

京太郎(南無三・・・。)

とりあえず安牌を切る。

隊長(一発ならず・・・か。)

即牌を切る。そして再度京太郎が牌を取る。

京太郎(・・・仕方ない。)

僅かだが悩み、チラッと目線を向けて牌を切る。

圭一「よっしゃ、ロン2000!」

予想通り低めの点にホッと安堵する。

隊長(まさか、そこまで読んでいたというのか!)

京太郎の表情を見て若干驚き、笑みがこぼれた。

隊長(面白い。)

京太郎の親番となり、目を閉じ大きく深呼吸をする。すぐに水面が広がり、波紋が5つ。

京太郎(少し遅いな。でも、上がれる。)

スッと躊躇なく牌を切る。そして予想通りの5巡目。

京太郎「ツモ。1300オール。」

創真「おおっ!?はやいな。」

京太郎「今はまだ、速さが売りなんでね。ドンドン行くぜ一本場!」

点棒を置き、再度深く深呼吸。今度は4つ。

そして4巡目。しかしー

創真「そんじゃあこっちも速攻でポン!」

京太郎(ゲッ・・・。)

京太郎の順が飛ばされた。本来引くはずだった牌が対面にひかれてしまう。悟られない表に目線は送らないが困ったことになってしまった。

そしてやはり、そのまま流局。不幸中の幸いは誰にも上がられなかった事だろう。

京太郎(うーむ・・・焦ったかな。まぁ、しょうがない。切り替えていこう。)

隊長(実力は皆五分五分か・・・ならば私が勝つ!)

創真(さて・・・。どうすっかな・・・。)

圭一(お、落ち着け。ここで負けたら罰ゲームだ!)

そしてオーラス。

京太郎「ローン!3900!リーチ棒一本分勝った!」

圭一「アアアアッウッディ!!!」

互いに思わず声が出てしまった。結果は宣言通り、2位とはリーチ棒一本分の1000点、京太郎が隊長を上回った。

隊長「笑わせる・・・偽物は私の方だったか。」

立ち上がり、微笑み手を伸ばす。京太郎はそれを笑顔で握り返した。

創真「負けたっていう経験は得た・・・。次は俺が勝つ!」

こちらも立ち上がり、互いに伸ばした手を握り合った。

そしてもう1人は何処からか現れた笑顔の女性数名に引きずられて部屋を出た。

京太郎が部屋を出る。少し歩いた所で直ぐに咲とみなもが待っていた。

咲「まさか決勝まで行っちゃうなんて、凄いね!」

みなも「あの京ちゃんも立派になったねぇ。」

笑顔で喜ぶ咲。その隣でハンカチを目元に当てて泣き真似をするみなみにチョップをかましながら京太郎も微笑んだ。

京太郎「正直俺もここまで来れるなんて思ってなかったからなぁ。」

嬉しさと感慨深いさで既に泣きそうである。

安価下1~3でコンマが高いもの。
原作1年組または原作大人組または臨海関係者から1人。


ネリーと咏か

>>292 残念、一番右側の値なんで泉。
でもせっかく2桁の数が同じなんでおまけ。


京太郎が準決勝を終えた時とほぼ同刻。

先に女子の準決勝の解説を終えた三尋木咏は、解説の部屋を出て廊下を歩いていた。
直ぐ隣をマネージャーの女性が歩く。

咏(今年の女子はあんまオカルトチックなのは、いねーんだよなぁ。)

左手の扇を口元に広げ、欠伸を噛み殺す様を隠す。去年、一昨年と、中々な強者を見ているぶん、余計に今年のインターミドルが退屈に感じてしまった。

咏(・・・とか思った矢先、こんなのに出会っちまうとか、意味わかんねー。)

関係者以外立ち入り禁止の廊下からオープンの廊下の境目。そこに立つのはニコッと微笑む1人の少女。

ネリー「三尋木プロだね。ネリーと一局打ってくれないかな?」

マネージャー「んー、三尋木プロのファンの子かな?残念だけど、そうやっていきなり来られてもー。」

咏「いいぜぃ。ただし、東風戦のみな。」

マネージャー「ちょ、三尋木さん!?」

突然の申し出になんの躊躇もなく、二つ返事で答えた咏に驚くマネージャーとネリー。そも2人を見てヘラヘラと咏が扇を振った。

咏「そんじゃあお嬢ちゃん、こっちおいで。」

マネージャー「ちょ、ちょっと三尋木さん!?」

クルッと踵を返し、関係者以外立ち入り禁止の部屋へとネリーを招き入れようとする咏にマネージャーが慌てた。

咏「んー?時間はあるし大丈夫でしょ。知らんけど。」

右手に持ち替えた扇でマネージャーの頭を軽くペシっと叩くと、左手でネリーを手招きした。そのままネリーは呼ばれるままに部屋へと入る。
そこには全自動卓が一台。そこにスッと咏が座る。大きく溜息をついたマネージャーが、しどろもどろしているスタッフを1人呼び、手を合わせて頭を下げていた。そのまま2人は咏の左右に座る。

咏「ほら、お嬢ちゃん。時間はあまりないんだ。起家は私でチョチョイと始めようじゃないか。」

言うと同時に扇を左に持ち替える。瞬間、卓周辺の温度が跳ね上がった気がした。

ゾクッとするが、それと同等の高揚感でニヤッとしたネリーは咏の対面へと座った。

ネリー(調整しておいてよかった。今回は一局目と四局目。そして最大は四局目!そこまで行けば!)

牌が開くと同時に運気が流れ込み、両腕を広げて天へと高々と登る。

咏(これは・・・禍福の操作・・・かな?一曲目から図太い力が流れてるね。でも・・・。)

咏にも、ネリーに負けず劣らず運気が集まった。それは天をも焼き尽くさんとする業火の柱。

そして数巡。

咏・ネリー「「ロン。」」

スタッフが切った牌で同時に2人が声をあげた。

咏「っと、頭ハネ決めてなかったね。まあいいや、優先順位的のも私だし、どっちにしても飛び終了だしね。」

咏が笑いながら牌を倒す。その手配は萬子のみ。ドラも含めて三倍満だ。

ネリー「・・・。」

無言ででネリーが牌を倒す。その手牌はハネ満だった。

咏「あと一手、早ければまだまだ続いたかもしれないが、約束通りこれでおしまい。どうだったかいお嬢ちゃん?」

ニヤッとする咏に、膝に手を置いて俯くネリー。その手は僅かに震えていた。

マネージャー「ちょ、三尋木さん!?さすがにこれは酷いんじゃないですか!?」

ヒソヒソと咏へと寄ったマネージャーがしどろもどろになりながらネリーを見る。

ネリー「ひとつ、教えて欲しいな・・・。今のネリーじゃ・・・宮永照には勝てない?」

俯いたまま、弱々しくたずねる。そのネリーの頭を咏が扇をで軽く叩いた。叩かれたネリーが顔を上げると、隣には右手で扇をヒラヒラさせる咏が笑顔で立っていた。

咏「可能性はゼロじゃない。寧ろ高い方だ。宮永照を狙ってるなら、お前さん、今は高1か中3のどっちかだろう?あと一年、運以外にも鍛えるんだね。」

ネリー「運以外・・・?」

咏「そ。あれの相手なら火力よりも速さだ。正直、あれが相手じゃあ、私は相性が最悪。だからこそ、私に手も足も出なくても、お嬢ちゃんにはまだまだ可能性があるって事さ。」

咏「さ、用が済んだらここは関係者以外立ち入り禁止。サッサと出た方がいんじゃないかなー?知らんけど。」

咏が扇を開き、パタパタとすると、スタッフがネリーを促し、扉の方へと誘導した。
扉の前でネリーが足を止め振り返る。その瞳には既に新たな炎が宿っていた。

ネリー「来年、楽しみにしててね。きっと面白いものが観れるはずだから。」

咏「おうおう、期待はせずに楽しみにしてるよ、お嬢ちゃん。」

パタパタと扇を振り、ネリーを見送った。そして扉が閉まると同時に咏は大きく息を吐いた。

咏(フフフ・・・中々生きのいいお嬢ちゃんだ。こりゃあ来年のインターハイは本当にどうなるかわかんねー。)

書き溜めはここまで。
特に京太郎との絡みはなし。故に好感度も変化なし。

決勝までは少し時間がある。休憩所で3人で話をしていた。

京太郎「それじゃあ、ちょっと飲み物買ってくるわ。」

みなも「あ、じゃあ私オレンジジュース。」

椅子から立ち上がった京太郎にみなもが笑顔で手を挙げた。

京太郎「了解。咲は?」

咲「え、悪いよ。私が買ってくるよ。」

京太郎「いや、お前は迷子になるからおとなしく待ってろ。な?」

立ち上がった京太郎に続いて立とうとする咲の肩を軽く押さえて座らせた。
ちょっとだけ驚いた顔をしたとに頬を膨らませる。

咲「もー、そんな毎回迷子にはならないよ!・・・多分。」

京太郎「その多分が怖いんだっつーの。大人しく待ってろよ。」

そう言って京太郎は親指を立てて歩いて行った。

そのまま少し歩いてふと気付く。

京太郎(咲の飲み物何がいいか聞いてねぇ。まぁ、適当でいっか。)

財布の小銭を確認する。そしてたどり着いた自動販売機の所で、1人の少女がため息をついていた。

京太郎(なんか幸薄そうな気配が・・・。)

なんとなく不憫な気がしたので声をかけてみた。

京太郎「あのー・・・。」

ーーーーー

二条泉はやや暗い表情で廊下を歩いていた。
前日の予選は結果3位。運が悪かったなりにしっかりと上がった結果である。

泉(今日の手牌は悪くはなかったんやけどなぁ・・・。)

準決勝。前日の1位と同卓であったが、上がった回数は同じ。僅かに点が及ばず、そのまま敗退となってしまった。

泉(先輩方に合わす顔がないなぁ。)

小さくため息を吐きながら自動販売機の前で小さな小銭入れを開く。

お目当のペットボトルのジュースを買おうとするが、ここで手を止めた。

泉(小銭が足らん・・・。お札は崩したくないし・・・つくづく運がないなぁ。)

再度、ため息を吐いてしまった。財布の方からお札を出そうか思案する。

???「あのー・・・。」

後ろから声をかけられ振り返ると、背の高い金髪がこちらを見下ろしていた。

泉「ピャ!?」

ーーーーー

?「ピャ!?」

声をかけられた少女はへんな声を上げで飛び上がった。こちらを見て怯え出す。

?「ご、ごご、ごめんなさい!え、えっと、小銭しかないです!財布もないんで、今本当にジュース一本分もないんでぇ!」

涙目になりながら小銭入れを開いてみせる姿に、京太郎の方も慌ててしまった。

京太郎「いやいやいや!!カツアゲとかじゃないからね!?普通に自販機に用があって来ただけだから!?」

?「へ?あ、そ、そうですか。なんかすんません。」///

涙目のまま顔を赤らめ一歩横にズレて前を開けた。

ホッと胸を撫で下ろした京太郎がお札を入れる。

京太郎「で、どれが欲しいの?」

京太郎の問いに少女は首をかしげた。

京太郎「小銭が足りなくて困ってたんだろ?ついでだから奢るよ。どれ?」

?「え、イヤイヤそんな申し訳ないですって!」

京太郎「いいからいいから。小銭ないんだろ?友達の分も買うから、一本ぐらい増えたってそんな変わんないし。」

必死に手を振る少女に微笑みながら、先にみなものオレンジジュースと咲の分も合わせてリンゴジュースを二本買った。

?「そ、それじゃあ。」

おずおずしながら、少女はペットボトルのジュースのボタンを押した。

京太郎「それじゃあ失礼。」

?「あ、今度あったらお金お返しします!ありがとうございました。」

お釣りを財布にしまい、ジュースを三本手に持って少女に軽く手を挙げると、少女は深々と頭を下げて京太郎とは逆の方へ歩いて行った。

現状の好感度

照7(オカルト)【好意】
咲?(オカルト)【???】
みなも?(オカルト)【???】

アレク5 (凡庸)【好意的】「なかなか良い子ね。」
メグ5(攻撃)【普通】「今後にキタイでスネ。」
智葉4(凡庸)【普通】「少々侮っていた。すまない。」

宥5(防御)【普通】「なんだか不思議な人たちだったなぁ。」
露子5(万能)【興味】「きっと強くなれるわ。」

美穂子6(防御)【好意的】「また会えるかしら?」

豊音6(オカルト)【尊敬】「すごいよー。憧れるよー。」

菫5(凡庸)【普通】「お互いに苦労してるんだな。」
尭深4(凡庸)【知ってるだけ】「宮永先輩の彼氏?」
誠子4(攻撃)【知ってるだけ】「先輩の友人かな。」

泉7(凡庸)【感謝】「あ、名前聞くの忘れてもうた!」

安価下1
男子決勝の解説はだーれだ?

ついでに決勝の結果。
コンマ
京太郎 下1 ステータス補正+1
下2~3モブ
最大なら優勝。

妖怪1(人)足りない・・・。申し訳ない。
京太郎1+1=2
8
9
6
結果 ぼろ負け。今までが良すぎたんだよ。


ジュースを両手に、みなもと咲の所へと戻ってきた。

京太郎「ほい、お待たせ。」

2人にジュースを渡し、椅子に座りながら林檎ジュースを開ける。

??「お、いたいた!長野の奴!」

通路の方からこちらに向かってくる男の子がいた。それは昨日の初戦で戦った奴だった。

京太郎「えっと、昨日の初戦の。」

十代「ああ!俺は遊城十代。先ずは決勝進出おめでとう。俺は残念だけど負けちまった。」

少し残念そうに微笑む。だがすぐに表情を厳しくする。

十代「1位の奴は、去年の優勝者。それで、おそらくお前と同じでなんか持ってる奴だ。」

十代の言葉に京太郎の手が止まった。

京太郎「なんかって・・・。」

十代「お前もなんかの能力持ちだろ?俺、そういうの何となくわかるんだ。」

腰に手を当てニッっと笑う十代。そして笑顔にまま拳を差し出す。

十代「あまり色々話すのは不公平だからな。後は自力で頑張れよ。」

京太郎「ああ。」

立ち上がり、京太郎も笑顔で拳を差し出し、互いにぶつけ合った。
同時に館内に放送が鳴り響く。決勝戦の案内だ。

京太郎「よし、行くか!」

みなも「頑張って!」
咲「京ちゃん、ファイトだよ!」

そして対局室へと入る。そこには既に1人。

遊戯「やっと1人目か。待ってたぜ。」

京太郎(・・・なるほど、これは強いな。)

視線が交差すると同時に、互いに何かを感じ取った。そしてやはり、互いにニヤッとする。

遊戯「フッ・・・楽しい闘牌(デュエル)になりそうだぜ!」

解説室

エリ「ただいまより、男子インターミドル決勝戦が始まります。実況は私、針生エリ。解説は三尋木プロでお送りします。」

咏「はいはーい。よろしくねー。」

いつも通りにヘラヘラ笑いながら右手の扇子を適当に振る。

エリ「選手は全員席に着きました。東一局が始まります。」

エリが言うと同時に対局室全体の明かりが消え、中央の卓を照らす。

エリ「三尋木プロ、この対局での注目点はどこでしょう?」

咏「さー、わっかんねー。」

相変わらずの態度に若干イラっとしながらもとりあえず卓を見る。

対局室

京太郎(昨日ほどの連戦ではないけど、消耗はしてるからな・・・。先ずは先制!)

目を閉じ大きく深呼吸。広がる水面に波紋は3つ。そして牌を起こす。

京太郎(よし、順調。今回は全力で仕掛ける!)

京太郎「リーチ。」

2巡目。京太郎が立直をかける。わずか2巡でのリーチに、周りは僅かに驚かされた。

解説室

エリ「須賀選手速い!わずか2巡でのリーチです!」

咏「相変わらず速いねー。」

エリ「相変わらず?」

咏の言葉にエリが首を傾げながらたずねた。咏が楽しそうに笑いながら扇子をふる。

咏「この坊や、昨日の予選でも1番速い時は3巡目でツモ上がりしてたんだよねぇ。もっとも、リーチをかけるのは今回が初めてっぽいんだけど。」

咏が解説をしている中で京太郎が牌を引く。そしてすぐに歓声が上がった。

対局室

京太郎が牌をツモり、それを叩きつけた。

京太郎「ツモ。立直、一発、門前自摸、ドラ1で2000、3900!」

遊戯「フッ・・・やるじゃないか。面白くなってきたぜ。」

京太郎「速さが売りなんでね。次も飛ばして行くぜ。」

視線が交わり、火花を散らす。そして東2局。遊戯の親番である。

遊戯「行くぜ、俺のターン!そしてダブルリーチ!」

モブ1・2・京「「「!?」」」

解説室

エリ「なんと!ここでチャンピオン、ダブル立直です!」

咏「こっちも本気で来たね。去年の決勝でも、ダブル立直で自摸上がりをしてたんだよね。」

咏が扇子を開き、ニヤッとする。それを見てエリが驚き、手元の資料から去年の結果を引っ張り出す。

エリ「まさか、そんな偶然が!?」

咏「ドラも乗らないし、役もダブリーのみ。でも、まるで最初の手牌を積み込みしたかのように、一通り揃っている。」

エリ「そんなオカルト、あり得ません!」

咏「いや知らんし。もっとも、確実に上がれる訳では無いんだし、まだまだ未熟なんじゃね?知らんけど。」

対局室

数巡が経過。だがまだチャンピオンは上がれていない。

京太郎(やべぇな・・・。)

河を見ながら少し考える。

京太郎(牌の予測ができない・・・。これはかなり疲れるけど・・・南無三!)

目を閉じ、息が止まる。深く、深く・・・深淵へと潜る。

暗闇の中にいくつかの牌が浮かび見える。

京太郎(ッ・・・!)

大きく呼吸を乱し、傾く体を支えるように椅子の手すりに両腕をつく。

京太郎(見えた・・・これで躱せる。)

水面に反転して写るは二筒と五筒。京太郎の手元には二筒が3つ。

そして自摸った牌は二筒。

京太郎「カン!」

解説室

エリ「なッ・・・!?」
咏「おぉ!」

自摸った牌をすかさずカンする京太郎に、思わず2人は声をあげた。

エリ「なんと須賀選手、引いた二筒をノータイムで鳴くことで振り込みを回避!」

咏「まるで相手の上がり牌がわかったみたいだね。」

エリ「・・・まさか相手の手牌が見えていると?」

咏「うーん、まだわかんねー。」

対局室

遊戯(かわされた・・・?偶然か必然か・・・。次の局でわかるか。)

だがまだ上がるチャンスはある。頭を切り替え、牌を自摸るがそれは上がり牌では無い。

京太郎(このプレッシャーは不味いな・・・なんとかこの場を流すか・・・。)

疲労で思考が鈍る。鈍った頭で必死に考え、牌を切った。

モブ「ロン!」

京太郎(クッ・・・予想より高い!)

解説室

エリ「先ほど見事な回避を見せた須賀選手、今度は振り込んでしまったー!」

咏「わざとじゃねーの?」

エリ「わざと?なんのために?」

鋭い目つきの咏にエリが首を傾げた。

咏「チャンピオンがかけてくるプレッシャーを嫌がったんだろ。ただ、思ったよりも痛かったんじゃないかな。」

咏(恐らく、精神的にかなり疲労しているね・・・。単純に長くは持たないのか、一回一回の消耗がデカイんだろうな。)

咏「これが吉と出るか凶と出るか・・・。」

対局室

僅かに呼吸が乱れる京太郎。咏の予想通り、大分精神力が削られていた。

京太郎(でも、これで俺の親番だ・・・なんとかここで稼がないと・・・。)

目を閉じ、大きく深呼吸。水面は広がる。
だが一度乱れた呼吸は安定しない。水面が騒めく。だがその中に歪だが波紋が4つ。

京太郎(・・・ギリギリだな。)

目を開き、牌を起こす。ある程度の牌は揃っているが、それを見て歯噛みする。

京太郎(クッ・・・やっぱり足りない。)

仮に最短で手が揃っても、4巡目では上がれない。

その様を見てチャンピオンがニヤリとした。

遊戯「これで確信した。この試合に南場は来ない。」

解説室

エリ「こ、これはなんということでしょうか!?」

咏(自身の力をひたすら手牌のみに集中したか・・・。恐らくこの三局に全てをかけて来たな。)

チャンピオンの手牌にエリが驚き、咏が表情を厳しくする。

その手牌は

「十三面待」

即ち



遊戯「ロン。」

ライジング・サン
国士無双十三面待

解説室

エリ「こ、国士無双・十三面待!なんと、インターミドル決勝は東三局で決着ー!!!」

咏(結果だけを見れば圧倒的だけど、実際は武藤遊戯と須賀京太郎の接戦か・・・。男子にしては中々面白い対局だったかね。)

声を上げるエリの隣で咏は小さく微笑み、両手で扇子を静かに畳んだ。

書溜めはここまで。

色々好き勝手にやったけど、反省はしてない。
このチャンピオンは以降出て来ません。

安価下1~3でコンマが一番高かったもの
原作キャラで男子インターミドルの結果を見てた人。
ただし、泉、和、咏等インターミドルに直接関わっている人物は不可。

コンマ4で淡と豊音


大星淡は麻雀が大好き『だった』。

きっかけは小学校の時。テレビで見たのが始まりだった。すぐに頭角を現した淡いは楽しく麻雀を打っていた。

だが、ある時気がついてしまう。

楽しいのは『自分だけ』で相手はいつもの辛そうな顔をしている。それどころか、二度と牌を手にしなくなった子もいた。

だから大会には一度も出たことがない。それどころか、最近は牌すら握らなくなっていた。

そして中学校最後の夏。1つ目の転機を迎える。

二階の自室でベッドの上で仰向けになり、漫画を読む。そろそろ腕が怠くなり、向きを変えようと考えたところで母に呼ばれた。

淡母「テレビで大会やってるわよ。見ないの?」

淡「ん~?じゃあチョットだけ見よっかな?」

母は、麻雀への興味が薄くなった淡を気にかけ、こうやって声をかけてくれる。それをわかっている淡は、気が向いた時位はこうやって大会を見たりしている。
だが、それでも牌を握ることはなかった。

冷蔵庫にあったパックのジュースをコップに入れてテレビへと向く。そこに映るのはインターミドルの女子決勝戦。

淡(ふーん、やっぱり皆んなその程度なんだ・・・。)

去年、一昨年の大会を見ていない淡にとっては、中学高校のレベルはハッキリ言って低く感じる。事実、淡の能力は並みのプロに匹敵するかもしれない。

淡(ちょっと前は、見てるだけでもワクワク出来たのに・・・なんでかなぁ・・・。)

小さくため息を吐く。試合は長野県の代表が優勝した。そしてそのまま映像は男子の決勝へと変わる。

東一局。

金髪の男の子が牌を起こすと同時に淡に何か不思議な感覚がおとずれた。

淡(あれ・・・?)

首をかしげる。そしてそのまま二局目。チャンピオンがダブル立直をかけた。また何かを感じる。

淡(あ、こいつ、私と似てるな・・・。)

そして数巡。

淡(振り込むかな・・・?)

最初に何かを感じた金髪の子が椅子に両手を着く。そして牌を引いた瞬間、淡は驚き、両手で机を叩いて立ち上がってしまった。

???『カン!』

淡(!?)

驚き目を見開いた。そして笑みがこぼれる。

淡(間違いない・・・こいつだったら・・・!)

突然立ち上がった淡は、隣で驚いている母へと輝く目でたずねた。

淡「お母さん、麻雀が強い高校ってどこ?」

淡母「え・・・?うーん、全国レベルだった白糸台高校?」

淡「私そこ受けるね!」

淡母「・・・はぁ!?」

淡(私みたいに何か強い力を持ってるんなら、きっと強い高校に行くはず・・・。)

輝く笑顔でテレビ画面へと目を戻す。
結果はチャンピオンの連覇。だが淡が見ているのは負けた方の金髪の男の子。
画面には点と名前が表示される。

淡(須賀京太郎・・・。こいつならきっと、私ともちゃんと楽しく打ってくれるはず!)

後日、白糸台での二度目の転機により、この時の願いとは別の形で淡は麻雀を楽しめるようになるのだが、それはまた別のお話。

宮守高校

夏休み中の校舎の一室。姉帯豊音はパソコンで動画を見ていた。それはインターミドルのライブ映像。

そこに2人の女性が入ってくる。

?「やっぱりトヨネか。今日もはやいね。」

お団子頭の女の子が鞄を椅子に置きながら、豊音に笑顔で声をかけた。

豊音「あ、塞に胡桃。いらっしゃ~い。」

にこーっと微笑みながら振り返る。胡桃と呼ばれた小さな女の子が椅子を引っ張り、チョコンと豊音の隣に座ってパソコンを覗き込んだ。

胡桃「なになに?これって今やってるの?」

豊音「そうだよ。インターミドルの決勝戦!本当は会場まで見に行きたかったんだけどねー。」

ニコニコしながら映像を見ている豊音。それを見た塞と呼ばれた女性も後ろからパソコンを覗き込む。

塞「へぇ。インターミドルって事は、この中から来年私達と戦う子がいるかもしれないね。」

そして映像が男子の決勝戦へと変わる。すると塞と胡桃はパソコンを離れ、卓へと向かう。

胡桃「あれ?トヨネ男子の方も見るの?」

豊音「うん!チョット気になる子がいるんだー。」

先ほどと同様にニコニコしながらパソコンを見ている豊音の姿に、塞と胡桃が驚き顔を見合わせた。そこへ新たに扉が開き、女性が3人入ってきた。

?「こんにちはー。お荷物お届けに参りましたー。」

?????「チワー。」

??「・・・だる。」

塞「あ、葵。いつものありがとう。ほらシロ、ちゃんと自分で歩く!」

葵と呼ばれた髪の長い女性の背中から白銀の女性を塞が引き剥がし卓へと座らせた。

葵「余裕余裕。ってあれ?珍しくトヨネさんが卓についてないのね。私着いていい?」

塞「あ、うん・・・良いと思うけど・・・。」

胡桃「なんか気になる男の子がいるんだって!」

3人「「「!?」」」

金髪の外国人の子が持っていたイラストボードにササっと絵を描き、パッと見せる。

そこには両目をハートにして、幸せそうな少女の出が一枚。

塞「イヤイヤ・・・まさか・・・。」

チラッと豊音に目を向ける。やはりニコニコしているが、普段麻雀を打っている時と同じ様な表情だ。

胡桃「恋愛感情じゃない感じ?」

シロ「気になるけど・・・。」

葵「気にしてもしょうがないし、とりあえずこっちはこっちで打ちましょうか。」

塞「・・・そうだね。」

そう言って卓についていない3人がジャンケンを始めた。

豊音(須賀くん・・・負けちゃったか・・・きっとちょー悔しいんだろうなぁ・・・。)

書溜めはここまで。
とりあえず淡がインターミドルに出なかった理由を補完。
そんで豊音の転入が早まり、なぜか宇夫方葵が麻雀部に入部。

どうしてこうなった?

おつー
宮守スレでその存在を認識したなあ<宇夫方葵

>>343 (・∀・)人(・∀・)ナカーマ

椅子の背もたれに体重をかけ、天を仰ぐ。部屋全体の明かりが灯り、眩しさに目を細めた。

京太郎(・・・負けちまったかぁ。)

本音を言うと、負けたら泣くかもと思っていたが、意外な事にすんなりと受け入れられた。

遊戯「京太郎って言ったよな。中々楽しい闘牌だったぜ。」

京太郎「そうだな。ありがとう。」

差し出された手をゆっくりだが立ち上がり、笑顔で握り返した。

インタビューがあると言う事でその場にチャンピオンを残し、部屋を出る。

疲労からか、足取りが重い。

京太郎(あ、ヤバイかも。)

廊下に出てすぐあたりで視界がボヤけた。少しよろける。壁に手を使うと伸ばした手を誰かが掴み、体を支えられた。

アレク「大丈夫かい?」

京太郎「だ、大丈夫です。ありがとうございます。」

支えてくれたアレクサンドラに礼を言い、立ち上がった。それを見てアレクサンドラも微笑む。

アレク「良い試合だったよ。結果としては4位でも、これなら最上級の条件で推薦できる。」

そう言って差し出されたのは臨海高校の願書と封筒。

アレク「返事は直ぐじゃなくて良いから。インターハイを見ながらじっくり考えて欲しい。」

そう言って歩いて言った。途中で足を止め、振り返る。

アレク「たとえ君が違う高校を選んでも、入学するまではちゃんと指導を続けるから、安心してね。」

片手を振りながら微笑み、今度こそ本当に去っていった。

廊下を抜けて直ぐ。そこには咲とみなもが待っていた。

咲「残念だったね・・・。」

みなも「実力は負けてなかったんだけどね。」

悲しそうな顔をする咲と弱々しい笑顔のみなも。そんな2人を撫でながら京太郎は笑った。

京太郎「初めての大会で決勝まで行けたんだ。悔しくないわけじゃ無いけど充分だろ。」



安価
1 咏「ちょいといいかい?」
2 京太郎「あ、電話だ。」(テルーさん)
3 ネリー「やぁ、須賀。」
4 ハオ「失礼。少しいいですか?」

安価は下1でいいのかな?
2で

>>348 下1ですね。前回といい、今回といいミスが多いorz

京太郎「あ、電話だ。」

ポケットから取り出したスマートフォン。そこに表示された名前は『照さん』。

京太郎「はい。」

照『あ・・・えっと・・・。』

少し悲しそうで、弱々しく照が声を漏らす。
思わずクスリと笑ってしまった。

京太郎「今日は部活中じゃないんですか?」

照『今日は大丈夫。本当に休憩中。・・・お疲れ様、京ちゃん。』

京太郎「ありがとうございます。」

照の優しさを受け、それに礼を言う。今回は電話の向こうも静かなようで、本当に休憩中なのだろう。

照「やっぱり悔しかった?」

京太郎『悔しく無いと言えば、嘘になるかな。でも、出せる力は出し惜しみなく出したんで、満足です。』

京太郎の答えに、顔を綻ばせる。

照「よかった・・・。それじゃあ次は私の番。」

京太郎『はい。インターハイ、応援してます。』

照「うん、頑張る。」

短い、僅かなやりとり。でも、お互いがちゃんと本音で話せたのがわかった。だから大丈夫。

最初よりも元気になった声で照が答え、電話を切った。そしてスッと椅子から立ち上がる。

菫「ん?もう良いのか?」

髪を解いた状態の菫がお茶の入ったコップを手にしたまま照へと向き直る。

照「ん・・・。次は私達の番だから。」

菫「そうか。そうだな、では早速再開しよう。」

珍しくいつも以上のやる気を見せる照に、菫が微笑んだ。

後日。インターハイ。

咲、みなも、そして京太郎の応援の中、団体戦は白糸が優勝を飾った。そして個人戦。決勝の卓に座るには白糸台高校2年、宮永照。

智葉(これがチャンピオン宮永照・・・。やはり強いな。)

湯佐(あー・・・こりゃ無理だ。)

憩(あ、あはは・・・高校生の先輩ってすごいなーぁ。)カタカタ

照「ツモ。6000オール。ありがとうございました。」

この瞬間、宮永照の連覇が決まった。


安価
下1~3コンマが高いもの
会場でだれに出会った?
ただし、現段階でインハイ会場にいる可能性がある人物のみ。
多少無理な人物でも理由をこじつければ可。

例1
池田 キャプテンの付添で
例2
豊音 トシさんに連れられて

あ、ちなみに照とか咲も可。

咏たん出番多すぎやん。しかもコンマが77。
あと今更「針生えり」やん。なぜカタカナにしてたんだろうorz


個人戦決勝の開始前。

咏「いやー、休めて良かったねぃ。」

インターハイ会場にある、関係者限定の少し広いフロアでカップを口に運ぶ。

えり「うちの局でも決勝戦やりたかったですけどね。」

咏「こうやって見るのも私は良いと思うよ。知らんけど。」

相変わらずヘラヘラ笑う。2人の前の大きなテレビ画面に、個人戦決勝へと向かう選手が1人ずつ写る。そして白糸台高校、宮永照が映し出された。

えり「そういえば、三尋木さんは宮永照と打った事があるんですよね。」

咏「んー?去年の冬だったっけ?」

えり「いや、知りませんよ。」

右手の扇を眉間に当てて笑いながら首をかしげる咏にイラっとする。
小さく息を吐き、気を取り直して咏へと向き直る。

えり「正直なところ、あのチャンピオン、宮永照はどれ程の強さなんでしょう。」

えりの問いに、咏が動きを止めた。
そしてゆっくり手にしていたカップと扇を机に置く。

咏「強いよ、ハッキリ言ってね。おそらく、そこらの三流プロより強いんじゃないかな。」

珍しく真顔な咏の姿と発言に、えりは驚き息を呑む。

咏「!・・・そういえばあの時の金髪坊やか!」

えり「? 金髪坊や?」

咏「っと、いやいやなんでもないよー。」

適当に扇を振って笑いながら答えた。そしておもむろに立ち上がる。

咏「ちょいと失礼。」

右手の扇を振りながら立ち上がり歩いて行く咏を困惑顔でえりが見送った。

咏(思い出した。あの時、隣にいた金髪坊やは須賀京太郎だ!インターハイチャンピオンとインターミドル4位が知り合いってのも驚きだけど。)

ニヤニヤしながら廊下を歩く。そしてこういう時の咏の運と勘はとてつもなく強くなる。

咏(どうせならその腕前を直接見てみたくなるってのが雀士の性なんじゃね?知らんけど。)

共用のエリアに入る。かなり目立つ形の咏だが、この時は殆どの視線が個人戦決勝へと向いている為気付かれない。そして観覧席への入り口へと来たところで足を止めた。1人の少女の手を引き小走りで走る金髪少年。

咏「やっぱり居たね。チョイと良いかい?須賀京太郎。」

声をかけられた少年が足を止めた。同時に驚愕する。

京太郎「み、みみ、三尋木プロぉ!?」

観覧席で席につくみなもを待たせ、女子トイレで待つ京太郎。

咲「お待たせ。」

京太郎「おう。」

咲が出て来たところで放送がなった。決勝戦が始まる。

京太郎「おっと、ギリギリか。少し急ごうぜ。」

そう言って咲の手を取った。

咲「え、あ、うん。」///

頬を少し赤くしながら廊下を小走りで走る。

?「やっぱり居たね。チョイと良いかい?須賀京太郎。」

観覧席への入り口へと来たところで声をかけられた。足を止めて振り返る。同時に驚愕した。

京太郎「み、みみ、三尋木プロぉ!?」

何故にこんな人がここにいる?そして何故自分を知っている?っというかなんで呼び止められた?



安価下1~3でコンマが最も低かったもの。
京太郎と共に三尋木プロの生贄になる人。大人勢も高校生も可。
ただし、現段階でインハイ会場にいる可能性がある人物のみで、照、智葉、憩、ネリーは不可。

多少無理な人物でも理由をこじつければ可。
例1
池田 キャプテンの付添で
例2
豊音 トシさんに連れられて

あけましておめでとうございます。新年も不規則ですが細々やっていきたいと思います。よろしくお願いします。

生贄は、はやりん。・・・生贄になるのか?


咏「突然ですまんねぃ。そちらの子は彼女さんかい?」

京太郎「え、いやいや。ただのお隣さんで痛いって!足踏むなっての!」

咏は痛がる京太郎の姿を見ながらニヤニヤする。隣の少女からも何かを感じたからだ。

咏「せっかくだからこっち来るかい?観覧席よりも良い部屋で見れるよ。」

咏がクイっと扇で後ろを指す。それに驚き、咲と目を合わせる。咲は少し怯えたように京太郎を見る。

咏「大丈夫、取って食うような事は(多分)しやしないさ。少しインターミドルの話とかも聞きたいしね。」

咲達に解説が三尋木プロだったと聞いていたので、そういう事かと納得した京太郎はその言葉に甘える事にした。

京太郎「えっと、じゃあもう1人いるんですけど大丈夫ですか?」

咏「おう、いいよいいよ。連れてきなー。」

笑う咏に頭を下げて京太郎が観覧席へと入っていった。取り残された2人。咲がオドオドする。

咏「で、お嬢ちゃんは何者だい?」

突然声をかけられ、ビクッとしながら小さくお辞儀をする。

咲「宮永・・・咲・・・です。」

咏「!?」

驚くと同時に納得した。ならばこの子も恐らく『愛された子』の1人なのだろう。そして京太郎が連れて来た杖をつく少女。咲と名乗った少女と同じ様に何かを感じる。

咏(宮永三姉妹ってか。こりゃ楽しみだ。)

京太郎「本当に良いんですか?」

咏「いいよいいよ。そっちのお嬢ちゃんのお名前は?」

みなも「初めまして三尋木プロ。宮永みなもです。中学1年です。」

微笑み、お辞儀する。咲より礼儀正しく、人懐っこい顔付だ。

咏「よしよし。そんじゃあこっちおいで。」

咏に案内されたのは、解説に呼ばれていたプロの控え室。その個室には全自動卓が1つ。そして大きなテレビ。咏がスイッチを入れるとすぐに個人戦決勝が始まった。

結果は照の優勝。それを見て3人は盛り上がる。

咏「よし、それじゃあ優勝も決まった事だし、ここいらで一局打ってかないかい?」

咏の覇気に咲がビクッとし、若干怯え出す。みなもが思わず背筋を伸ばして固くなる。
だが、京太郎は冷や汗を流しながらも笑みを浮かべた。

咏「大丈夫だよ、本気は出さねー。ただ、インターミドル4位の実力とインターハイチャンプの妹の腕前を見せて欲しいだけだって。」

背後に見えた炎が消えていく。だが熱は残ったままだ。怯える咲と京太郎は目を合わせ考える。

京太郎「では、どこまで出来るかわからないですが、胸を借りさせてもらいます。ほら、咲も。」

咲「う、うん・・・。」

みなも「それじゃあ私も。」

京太郎が席に着き、咲も席に着こうと立ち上がった。それに続いてみなもも立ちあがろうとしたところで突然扉が開いた。

はやり「お邪魔しまーす!」(^_<)~☆

みなも「うわっキツ。」

はやり「」(′・ω・`)

元気よく入って来たツインテールの女性。思わず溢れたみなもの一言で部屋の隅にしゃがみ込み、地面にのの字を書きはじめた。

咏「はやりんじゃん。どしたの?」

はやり「インハイ終わったから、真深さんが呑みに行こうって。で、とりあえず会場にいる人達に声かけて回ってるの。ってあれ?」

目があった。驚いて固まっている京太郎に、はやりは満開の花の様に笑顔を咲かせた。そしてそのまま抱きつく。

はやり「はやー。久しぶりだね京太郎くん!初出場でインターミドル4位おめでとう!」

咲・みなも「「!?」」

京太郎(はわわ!?なんか柔らかいものが!?なんか良い匂いが!?ってか息できねー!?)

必死にタップする京太郎から離れてはやりが周りを見て首をかしげる。

はやり「なんで京太郎くんが咏ちゃんの部屋に?あとこの子達はだれかなー?」

殺意を向けてくる2人をスルーしながら咏へとたずねる。若干面倒臭そうに一通り説明した咏に、はやりは笑顔で手を叩いた。

はやり「じゃあはやりも打つよ☆」

咏「ゲッ。」

はやりの提案に思わず声が漏れてしまった。火力重視の咏にとっては速さと防御に定評のあるはやりは、どちらかといえば苦手な相手である。だが、こちらの意図を読み取ったのか、咏へとウインクするはやりに、渋々頷いた。

咏「そんじゃまぁ、チャチャッと打ちましょうかねぃ。」

右手に持つお気に入りの扇を左手に持ち替え、卓のスイッチを押した。

書き溜めはここまで。

次回、咏VSはやりVS咲&京太郎。対プロなんでオートで進みます。
次回か次々回で臨海か清澄のどっちかに入学予定。
僕はのどっちで。

みなもちゃん……

>>376 咲だけまだ真面な描写が無かったから、優先順位的に仕方ないね。

東一局。

咲(・・・どうしよう。)

親番となった咲が対面の京太郎をチラッと見る。特に何も感じない。ならいつも通りで連荘を狙っても良いのかもしれない。
手配とを確認し、チラッと山の一点を見る。

京太郎(プロ2人が怖いし、変に力を使わない方がいいな。まずは様子見でいいか。)

手配は悪くない。隙あらばリーチをかけていこう。

咏(今の所特に何もないな。チャンプとは違って、相手を覗き見る様な力じゃないのかな?)

咲の視線を意識しながらも京太郎の動きも見る。深呼吸しないという事は能力的な物は発動しないのだろう。

はやり(慕ちゃんの話ならこの子は嶺上開花、京太郎は早上がり。どっちも面白いそうだね。)

ニコニコしながら牌をツモる。だが目線はしっかり相手と河を抑えている。

数巡後。

咲がツモると同時に牌を2つ、裏返す。

咲「カン。」

そして再度山から牌をツモり、そのまま手配を倒した。

咲「ツモ。嶺上開花。1600オールです。」

咏「ほぅ。」
はやり「はやー。」

嶺上開花で上がった咲に、感心した様に声が漏れる。それを受け、恥ずかしげに顔を赤らめながらも点棒を積む。

咲「い、一本場です。」

京太郎(ここで仕掛けるか。)

京太郎が目を閉じ、深く深呼吸をする。スッと部屋の気温が下がる様な感じがした。

咏(来たか。静かに広がる感じ・・・。そして落ち着いた呼吸・・・。まるで何処ぞの漫画みたいな『波紋使い』ってとこかな。)

はやり(はやや。男の子でここまでハッキリさせるのは中々珍しいね。)

咲(京ちゃんが動いた。どうしようかな・・・。)

京太郎の力に、3人とも敏感に反応した。そして広がる波紋は7つ。

京太郎(ムムム・・・遅い・・・。)

手牌を開くと、やはりいつもより重い。

六巡目。

京太郎(聴牌・・・リーチは危険か?でもこれだと門前清自摸のみか・・・よし!)

京太郎「リーチ。」

咏「へぇ。」

咏が漏らした声に思わずビクッとしてしまった。

はやり「もー、咏ちゃん。そんなにビックリさせちゃダメだよ。」

咏「いや、何もしてねーじゃん。」

笑いながら言うはやりに、若干ムスッとしながら咏が牌を自摸り、そのまま手牌を倒した。卓上に炎が走る。

咏「ほい、ツモ。断?、三色同順、ドラ1の一本場で満貫ってね。」

京太郎「ぬぁ!?」

咲(京ちゃんの早上がりよりも早くて高い・・・!)

東二局

咲(親が流されちゃったよ・・・どうしよう。)

牌を起こす。手元には既にカン材は揃っている。

京太郎(ヤベェぜ三尋木プロ。もう一回・・・いけるか?)

再度深呼吸をする。波紋は4つ。

咏(お、さっきよりも流れが強いか?どうするよ?)

チラッと対面のはやりを見る。目があったはやりはニコッと笑った。

三巡目。

咲(京ちゃんをフォローしてあげた方が良いのかな・・・。)

手元にカン材を残しつつ、降り気味に牌を選び切るが、これが裏目に出た。

はやり「ポン。」

京太郎(うぐっ・・・。)

京太郎思わず顔をしかめてしまう。咲もしまったと、表情が表に出てしまっていた。

咲(連荘されるのはまずいよね・・・なんとかしないと。)

咲「ポン。」

咲も鳴き、牌を集める。そして牌をツモり。それをそのまま横におく。

咲「カン。」

加カンし、手を伸ばそうとするが。

はやり「残念でした。」

はやりの声に、咲の手が止まった。一陣の風が吹き去り、花弁を散らす。

はやり「 槍カン、ドラ1で3900。」

ニコッと微笑む姿に、咲はビクッっと怯えてしまった。

咏「えげつないねぇ、はやりん。」

はやり「はや!?」

ニヤニヤする咏に、はやりは思わず声を上げて目を丸くする。

咲(この人達・・・。)

京太郎(こんな様子だけど・・・。)

咲・京太郎((やっぱり強い!))

書き溜めはここまで。

やっぱり一流のプロ相手だと咲ちゃんでもキツイよね。
つまりカツ丼さんも一流という事なんだよ!

はやり「もー咏ちゃんったら。はい、一本場いくよー。」

点棒を積み、ニコッと笑いながらサイコロを回す。

咲(槍カンなんてはじめてだなぁ・・・。)

戸惑いながら牌を並べていく。精神的な揺さぶりを受けた影響か、手牌がいつもより悪い。

京太郎(俺だけまだ上がれてない。)orz

本日3度目の深呼吸。閉じた目を開き、牌を起こす。響いた波紋は3つ。

咏(また波紋が響いたね。鳴きに弱いんだろうけど、それ以外は安定してるんかな?)

興味からか、チラチラ京太郎の方へと視線を向けながら牌を起こす。

はやり(ムムムッ!咏ちゃんも京太郎君に興味あり!?ま、負けないからね!)

視線の意味を勘違いし、全く別の意味で張り合う。

そして三巡目。

京太郎「よしツモ!ドラ2で1000、2000!」

勢いよく牌を倒す。

咏(ふむ・・・やっぱりリーチは単純に得点を上げるための物か。リーチに一発で2飜も上がるなら、そりゃでかいよね。)

はやり(そのぶん、対策もされ易い。タイミングが難しいね。)

2人とも全く同じ推測と結論に至った。その読み自体は大当たりである。

そして京太郎の親番。

京太郎(3連続は流石にキツかったなぁ・・・。)

椅子の背もたれに体を預けて小さく息を吐いた。

東三局

京太郎(連荘狙いたいけど・・・4連続は流石に無理っすわ。)

額に汗が僅かに滲み始める。

咲(むー・・・もう少し早く、高くするにはどうしたらいいかな。)

先よりは落ち着いた様子で牌を並べていく。落ち着けば、やはりカン材は手に集まる。

咏(お疲れか?やっぱり連続は無理なんかな。まだまだ未熟かねぇ。)

はやり(一通り力はわかったから、早々に東場を終わらせてあげた方が良いのかな?)

京太郎の様子を見て2人が目を合わせた。互いに小さく頷きあう。

咏が牌を切る。それをすかさずはやりが鳴いた。

はやり「ポン。」

京太郎(むぅ。速攻されるとキツイなぁ。)

咲(ど、どうしよう。)

咲が若干焦りながら山をチラッと見る。

咏(焦りからか、視線がわかり易いね。そこに欲しい牌があるんだろうけど、そこまで行かないだろうね。)

はやり「はい、もう一回ポン。」

咏が牌を切るとまたはやりが鳴いた。明らかに牌を合わせに行っている。という事はー

はやり「はい、ツモ。」

京太郎(クッ・・・やっぱりはやいな。)

オーラス

咏(そんじゃあ、最後ぐらいは派手にいこうかね。)

轟と炎の柱が立ち上がり、部屋の温度を上げる。

その勢いに咲が怯え、京太郎も目を丸くした。

咲(は、はわわ・・・!?)

京太郎(実際に対面するとこの圧力・・・。これと打ち合ったんだから、やっぱり照さんって凄かったんだな。)

咏「ほい、ツモ。清一色。」

結果だけなら咏の独走。実際には、はやりと咏に良いように手のひらで転がされいたような形で終わった。

咏「やっぱり2人とも中々面白いよ。これでまだどっちも中学生だってんだから信じらんねーね。」

はやり「本当だよね。驚いちゃった。特に京太郎くん。」

予想以上にこちらを褒めてくる2人に、京太郎と咲は目を合わせながら若干困惑する。

咲「そんなに驚くほどの事ですか?」

咏「そりゃそうさ。並みの中学生なら一局目で倍満以上喰らわせてるぜ。」

ニヤッとする咏。事実、咲の嶺上開花の時には、手牌は聴牌。上がれば四暗刻だった。咏に上がるつもりがあったかどうかは別として、咲の速度が上回っていたのだ。

はやり「2人とも今は中学三年生って言ってたよね。高校はどうするのかな?」

はやりが頬に指を当てながら首を小さく傾げる。これだけの腕前ならばどこに行ってもレギュラー入りできるだろう。

咲「えっと・・・私は地元の近くの高校に進学するつもりです。」

咏「長野だっけ。なら風越かい?」

咲「いえ、一番近くの清澄ですけど。」

おずおずしながら答えた。咏とはやりが顔を見合わせ、互いに首をかしげた。

咏・はやり((聞いたことがない。))

当然である。麻雀とは縁も所縁も全くない普通の高校なのだから。

京太郎「俺は・・・


重要安価
京太郎の進学先は何処でしょうか。
1 原作通り清澄
2 推薦もらって臨海

先に3票溜まった方。

京太郎「・・・さっきまでは、まだ迷ってましたが、決めました。臨海高校に行きます。」

京太郎の答えに、咏もはやりも驚いた。臨海高校は海外からの留学生が多い事で有名な高校だ。監督も、今年に団体戦に至っては先鋒から大将まで全て外国人だった。

咏「意外な名前が出てきたね。正直きついんじゃねぇの?知らんけど。」

京太郎「実は、臨海高校の監督と出会う機会があって、ネットで指導してもらってたんです。今回のインターミドルの結果で、特待生として入学させてくれるって話がありまして。」

はやり「はや~。凄いね京太郎くん!」

頬を書きながら照れ臭そうに笑う京太郎にはやりが笑顔で手を叩いた。

咏「成る程ね。なら、麻雀の環境としては最適かもね。」

手にしていた扇子を閉じ、咏が巾着から2枚の名刺を取り出し、裏にサラサラっと文字を書き始めた。

咏「私の個人的な連絡先だよ。きょう付き合ってくれた礼って事で。なんかあったら頼りな。」

はやり「あ!それじゃあはやりも教えておくね!」

ニコッと優しい笑顔で咲と京太郎に差し出してきた。驚きながらも礼を言って受け取り、部屋を出た。
3人を見送ったところで咏がはやりを見る。

咏「ところではやりん。須賀京太郎はともかく、あの宮永妹達の方もなんか知ってるぽかったじゃん。なんで知ってんの?」

咏が扇を閉じたり開いたりと、両手でいじりながら疑問を口にした。少し悩んだはやりは扉の方を見て、誰も入って来ないであろう事を確認し、咏に答えた。

はやり「友達の慕ちゃんから聞いたの。」

咏「白築慕?そりゃまた意外な名前が出てきたね。」

意外な繋がりに少し驚く咏。

はやり「ちなみに宮永姉妹のお母さんはアークタンダープロだって。」

咏「・・・・・・ハアァァーーーーーー!?」

ここ数年で一番の驚きと共に生まれて初めての奇声を上げてしまった咏だった。

好感度

照7(オカルト)【好意】「次は私が頑張る番。」
咲7(オカルト)【好きかも】「高校生になるなら私もしっかりしないと。」
みなも8(オカルト)【親愛】「そっか、京ちゃんも東京に行っちゃうんだ。」

アレク5 (凡庸)【好意的】「なかなか良い子ね。」
メグ5(攻撃)【普通】「今後にキタイでスネ。」
智葉4(凡庸)【普通】「少々侮っていた。すまない。」

宥5(防御)【普通】「なんだか不思議な人たちだったなぁ。」
露子5(万能)【興味】「きっと強くなれるわ。」

美穂子6(防御)【好意的】「また会えるかしら?」

豊音7(オカルト)【尊敬】「すごく頑張ってたんだろうから、きっと悔しいだろうなぁ。」

菫5(凡庸)【普通】「お互いに苦労してるんだな。」
尭深4(凡庸)【知ってるだけ】「宮永先輩の彼氏?」
誠子4(攻撃)【知ってるだけ】「先輩の友人かな。」
淡5(オカルト)【興味あり】「一緒に打ってみたいな。」

泉7(凡庸)【感謝】「あ、名前聞くの忘れてもうた!」

咏6(攻撃)【興味】「中々面白い坊やだったねぃ。」
はやり7(防御)【好意】「はやりと相性良さそうだよね!」

高校入学前の最後の安価
下1~3のコンマ一桁で一番大きなの。

お好きなキャラをお一人どうぞ。
特に制限はない。関係者も一緒に出るかも?

臨海高校の入学を決め、その話を聞いたアレクサンドラは笑顔で喜んでくれた。

そして中学生最後の冬休み。年が変わる前に、新喜劇を生で見たいという母に連れられて、家族で大阪に来ていた。

だが今は1人である。

京太郎(・・・迷子じゃないし。)

脳内で咲がこっちを指差してクスクス笑ってる気がする。なんか腹立つ。

両親には、携帯でメールを送っておいたし、財布にお金もある。泊まっているホテルの場所もネットの地図ですぐわかるから大丈夫・・・の筈。

京太郎(バッテリーも充分あるし、せっかくだから適当に見てまわるかな。)

再度地図で現在地を確認し、時計を見る。1:00を丁度過ぎたあたりだ。

京太郎「・・・とりあえずなんか食うかな。」

適当に歩いて店を探すと、なんとなく良さげなお好み焼き屋を見つけた。そしてそのまま中へと入った。

昼時を過ぎたからかそれ程人はおらず、空いている席へと座る。各テーブルの真ん中に大きめの鉄板が置いてあり、端にはソースやら青海苔やら。
注文した後は各々で焼くようになっているようだ。

?「い、いらっしゃいませ。」///

女性が少し俯き気味に来て、メニューとコップを置く。
いつもなら、その豊満な胸部に目が行きそうになるのを必死に堪えるところだが、今回は全く別の所に目が行ってしまっていた。

京太郎「・・・ 戌?」

?「はうぅ・・・。あ、あんまりじっくりと見んとって下さい・・・。」///

京太郎「え、あ、はい。」

おでこを両手で隠し、顔を赤くしながら後ずさり、そのまま店の奥へと下がって行った。

京太郎「・・・なんやねん?」

とりあえずメニューを決め、呼び出しボタンを押す。奥から先程と同じ娘が来た。

京太郎「えーっと・・・豚玉1つ。」

?「はい。少々お待ちください。」///

やはり俯き気味に、メニューを手にして下がっていく。ここで京太郎はふと気付いた。

・・・どこかで見た事がある気がする。

京太郎(どこだっけ?割と最近だった様な、そうでないような?)

腕を組んで考える。数分程で材料が入った容器を持って、やはり先程と同じ娘が来た。顔を上げて顔をジッと見る。

?「お、おまたせしm 京太郎「思い出した!姫松の副将!」 ひゃあ!?」

指差しながら声を上げてしまった京太郎に、驚いて相手も声を上げてしまった。最初から赤かった顔が更に赤くなる。

京太郎「ああ!ご、ごめんなさい!急に声を上げてしまって!」

?「い、いえ、こちらこそごめんなさい。」

互いに頭を下げたところで店に新たに客が入って来た。

安価下1
姫松関係者から1~2人程。

好感度の中にネリーがいないという不具合。

ネリー5(オカルト)【興味】「楽しみだよ。色々とね。」

??「おう、邪魔すんで~。」

京太郎「邪魔するなら帰ってー。」

??「おう、ほんじゃなー。ってなんでやねん!」

新喜劇を生で見た影響か、咄嗟に返してしまった京太郎に、ピンクの少女はお決まりの流れで突っ込んだ。

?「あ、主将。」

??「おう漫。ってデコそのままかいな。」

漫「主将が油性で書くから落ちなかったんですよぅ!」///

??「そりゃすまんかったな。油性やけど水に流してやってくれや。」

漫「流せませんって!」

なんか漫才が始まったなぁ、と気にせずお好み焼きを焼く。そのやり取りを見ていて気付いた。

京太郎「あ、姫松の愛宕洋榎。」

洋榎「お、うちのこと知っとんか。さてはうちのファンやな。いやー、有名人は辛いなぁ。」

困ったように笑いながら頭をかく。

洋榎「せっかくやからサインでも書いたろうか?」

京太郎「あ、大丈夫です間に合ってますんで。」

笑顔で京太郎へと寄って来た洋榎への容赦無く切り捨てた一言に、そのままカクッとコケた。ため息を吐きながらそののまま京太郎の向かい側に座る。

洋榎「つれへんなぁ、にいちゃん。この愛宕洋榎やで?あ、漫ー、いつものよろしゅう。」

漫「え、あはい。」

漫がパタパタと奥へと小走りで入っていく。「いつもの」で通じる程、ここにはよく来ているのだろう。

というかこの人、このままこの机で食うつもりか?

京太郎「相席を許した覚えはないんですが。」

洋榎「ええやん。気にしたらあかんて。」

そう言ってケラケラ笑った。屈託ない笑顔にこちらも気を許してしまいそうになる。

洋榎「で、にいちゃん。うちらの事知っとるっちゅう事はインハイ見とったっちゅう事やろ。袖振り合うんも何ちゃら言う事やし、一局どや?」

鉄板のお好み焼きをヘラで切り取り、口へと運んだ。

それ俺のお好み焼きやん。

京太郎「人数足ります?」

再度伸ばされたヘラをヘラで抑えながらたずねた。ムムムと唸る洋榎へ、漫が新しく材料の入った器を差し出した。

洋榎「漫も入れて3人やな。漫、牌もってき。手積みで三麻や。」

漫「ええ・・・。ここで打つんですか?」

洋榎「ええやん。この時間帯ならどうせ閑古鳥やろ。」

すごい失礼な事を堂々と言う。だが、事実お昼時を過ぎたこの時間には京太郎以外には誰も来ていなかった。

京太郎「でも店内で麻雀は・・・。」

漫父「別にええぞ。」

奥から男の人がやって来た。手に牌の入ったケースを持っている。

漫「おとん!?」

洋榎「お、さすがオッチャン。額が広いと心も広いなぁ。」

漫父「うるせードチビ。」

その広い額で頭突きをかます。涙目で唸る洋榎。自業自得だ。

色々お膳立てされてしまい、どうしようか悩む。

洋榎「悩む事あらへんやん。麻雀大好きやろ?なあ





須賀京太郎。」

突然名前で呼ばれ、ビクッとしてしまった。

京太郎「・・・俺、名乗りましたっけ?」

洋榎「その目立つ金髪に、高身長。そんで麻雀よう知っとるようやしな。そこまでくれば、予想はつく。まぁ、根拠はなかったから鎌かけさせてもろうたけどな。」

ドヤ顔でこちらに指を立てる。この観察眼があの防御率へと繋がっているのだろうと思うと、やはり侮れない。

漫「誰ですか?」

こちらは逆に目を丸くさせて首を傾げている。

洋榎「今年のインターミドル男子の4位や。微妙やろ?」

ケラケラ笑う。だが、その目は決して相手を侮る様な目ではない事が京太郎にはわかった。
だがここで京太郎の携帯がなる。

京太郎「あ、すみません。母からです。もう行かないと。」

洋榎がガクッと頭を机にぶつけた。

お金を払い、申し訳なさそうに頭を下げながら京太郎が店を出た。漫父も少し残念そうな表情で牌を持って店の奥へと下がっていく。

洋榎「漫、恭子に電話や。監督とお前の予想は、大当たりかもしれんってな。」

ヘラでお好み焼きをつつきながらニヤッとした洋榎が、隣に立つ漫へと声をかけた。漫がまた首をかしげる。

漫「主将がかけたら良いじゃないですか。」

洋榎「・・・ケータイ家に忘れた。」

真顔の洋榎にため息を吐きながら、漫がポケットから電話を取り出した。

書き溜めはここまで。
愛宕ネキは強キャラ感がすごいのよー。

忘れてた。

洋榎4(防御)【興味】「恭子らの話聞いといてよかったなぁ。」
漫4(凡庸)【普通】「インターミドル4位って結構凄ない?」

ついでにもう一個。


そして卒業式を終え、春休みも終わり、遂に高校へと入学。式が終われば両親は長野へと帰り、ここからは寮での生活となる。

京太郎(うーん、何と言うかひたすらアウェイ感がする。)

教室へと入ると、三分の一から半数近くは外国人。正直しんどい。
順番に自己紹介をしていく中で、京太郎の番となる。その場で立ち上がり、軽く周りを見てから小さく深呼吸。

京太郎『日本の長野というところから来ました、須賀京太郎です。英語はそれ程得意ではないのですが、皆さんとしっかりコミュニケーションが取れる様になりたいと思います。
これから3年間よろしくお願いします。』

流暢な英語。周りから僅かに歓声が上がった。

京太郎(よし、何とかなりそうだ。)

安堵の息を吐き、席へとついた。


下1コンマでクラス
偶数ならネリー
奇数ならハオ
ゾロ目なら3人一緒。

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