【特撮×ガルパン】切り札は戦車!? これが友情の電撃戦です! (32)

黒森峰学園艦

??「とうとうこの日が、私はこのメモリであの子を亡き者にする!」

??「待っていなさい。西住みほ」


鳴海探偵事務所

風都、大小の風車がところどころで回る、風の街。
俺はいい風が吹くこの街が好きだ。
だがその日の風は、どこか違う匂いを運んできた。

フィリップ「ねえ翔太郎、学園艦っていう船のこと、知らないだろう?」

翔太郎「久々だなあそれ、知ってるぞ。ほらー、アレだ! でっかくてー、甲板の上に街がある」

亜樹子「私の小学校の時の友達も、学園艦に乗った子いたなあ」

フィリップ「わざわざ巨大な船を作ってその上で生活する非合理性、とても興味深い!」

翔太郎「あーあー、こうなったフィリップは止まらねえんだよなあ」

亜樹子「良いじゃない、最近はガイアメモリの事件も減ってきてるし」

翔太郎「おい亜樹子。俺達の仕事はガイアメモリだけじゃないんだぞ」

亜樹子「はいはい、それじゃペット探し、行ってみよう!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1499868857

風都市街

翔太郎「ったく、ペット探しなんてハードボイルドじゃねえよなあ」スコーン!

翔太郎「痛てっ!」

亜樹子「文句言わない! 立派な収入源なんですからね!」

翔太郎「わぁってるよ、探せば良いんだろ探せば……っと、悪い」ドン

??「あ、こちらこそすみません」

翔太郎「! いいんですよお嬢さん、見たところこの街にはない学校の制服を着ているようだが
なにかお困りの際はこの私。私立探偵、左(ひだり)翔太郎にお申し付けください」

??「あ、はい……」

亜樹子「鼻の下伸ばしちゃってまぁ」

??「あ、あの、一つお尋ねしても良いでしょうか」

翔太郎「なんです?」

??「風都ホテルってどこにあるんでしょう……?」

この気弱そうな少女との出会いが、この街を巻き込む大事件に発展するとは
この時の俺は夢にも思わなかったのだ。

♪WBX W-Boiled Extreme


仮面ライダーW・ガールズ&パンツァー

切り札は戦車!? これが友情の電撃戦です!

風都ホテル外観

翔太郎「ここが風都ホテルですよ。お嬢さん」

??「本当に、ありがとうございました! あの、依頼料とか」

亜樹子「いーのいーの! 道案内なんてこの街の人間なら誰でもすることだからね!」

??「……はい!」ペコリ

翔太郎「美しい子だった……」

亜樹子「やらしー」

翔太郎「そういうんじゃねえよ!」

亜樹子「今のうちに竜くんに性犯罪者がいますって連絡しておこうかしら」

翔太郎「てめ、洒落にならねえからやめろ!」

風都ホテルロビー

??「あ、みぽりん! どこ行ってたの! 心配したんだからね」

??「沙織さん、ごめんなさい。ケータイの電池切れちゃって地図も見れなくて」

武部沙織「そうだったの! 無事に着けてよかったよぉ」

??「うん。親切な探偵さんに案内してもらえたから」

沙織「探偵? なになに、鳴海探偵事務所、左翔太郎。なんかすごそうだね!」

??「おい沙織、そのへんにしてやれ。西住さん困ってるだろ」

沙織「麻子! わかったわよ。じゃ部屋に行こっ」

西住みほ「うん。修学旅行かあ、どんなお部屋かなあ」

冷泉麻子「特に変わったところのないちょっとばかし高級なホテルの部屋って感じだ」

沙織「麻子!」

みほ「あはは……」

鳴海探偵事務所

翔太郎「ただいまー」

フィリップ「遅かったね翔太郎。学園艦と言うのは本当にすごいよ!
これを考えた人間は天才か悪魔のどちらかだね」

翔太郎「またずっと検索してたのかよ。しょうがねえなあ」

亜樹子「なんだかこのやり取りも懐かしい感じ!」

翔太郎「……ああ、そうだな」

フィリップ「ところで翔太郎。この学園艦が今風都に来ているみたいだから、見に行かないか」

翔太郎「ああ?」

風都港湾

翔太郎「ほぉー、こいつはすげえな」

フィリップ「この大きさ、作るだけでも大変だ。それを維持し、生活の基盤にしているんだから驚愕に値するよ」

翔太郎「でも、何だって二隻も来てるんだ?」

フィリップ「閲覧したデータによるとこちらの小さいほうが県立大洗女子学園。向こうの大きい方が黒森峰女学園」

翔太郎「ほうほう……あ、もしかしてさっきの子」

フィリップ「何か心当たりが?」

翔太郎「ああ、さっきここらじゃ見ない制服の女子高生を風都ホテルまで案内したんだ」

フィリップ「なるほど。まずどちらかの学生だろうね」

翔太郎「わざわざ制服で出歩いてるとなれば、修学旅行かあ」

フィリップ「修学旅行? なんだいそれは」

翔太郎「あー、なんていうか、同じ学校の仲間で旅行するんだよ。観光地巡って、夜はマクラ投げてな」

フィリップ「それはおかしい。翔太郎の言葉が本当なら何も学を修めていない」

翔太郎「それは名前だけっつーか」ドゴーン!

フィリップ「翔太郎!」

翔太郎「ああ、ただ事じゃないな。行くぜ!」

ここまで
ゆっくりやってきます

コンテナ埠頭

秋山優花里「あわわ、五十鈴殿、行き止まりですぅ!」

ドーパント「モウ、逃ゲラレナイ」

五十鈴華「あなたは何者です? どうしてわたくしたちを狙うのです!」

ドーパント「答エテヤル義理ハナイ」バチバチ

華「火花……?」

優花里「もうダメです、お父さん、お母さん、西住殿、皆さん……」

翔太郎「そこまでだ!」

フィリップ「やはり、ドーパントだったようだね」

翔太郎「ああ、間一髪ってとこみたいだな。フィリップ!」ジョーカー!

フィリップ「ああ」サイクロン!

「「変身!」」

サイクロン! ジョーカー!

仮面ライダーダブル「さあ、お前の罪を数えろ」

フィリップ「」ドサッ

ドーパント「ナンダ、オマエラ?」

ダブル「俺達は、二人で一人の仮面ライダーだ」

華「まあ!」

優花里「ああ、お一方倒れてしまいました!」

華「かっこいいです……」

優花里「五十鈴殿、結構余裕ありますね」

ダブル「ふっ、はぁっ!」

ドーパント「クッ、ナメルナ!」バチバチ

ダブル「うわー!」

ダブル(翔太郎)「おい、なんか痺れたぞ」

ダブル(フィリップ)「相手の能力がわからない。接触は避けたほうが良さそうだ」

ダブル(翔太郎)「よーし、それなら」トリガー!

サイクロン! トリガー!

ダブル「こいつでどうだ!」バンバンバン

ドーパント「グワー!」

ダブル(翔太郎)「よーしフィリップ、このままメモリブレイクだ」

ダブル(フィリップ)「了解だ」サイクロン!

サイクロン! マキシマムドライブ!

ダブル「トリガーエアロバスター!」バシューン!

ドーパント「アアアアアアア!」バッグォン!!

華「やりました!」

優花里「我々は何も出来ませんでしたが……」

翔太郎(変身解除)「ふぅ……おっと、お嬢さんがた。お怪我はありませんか?」

優花里「え、ええ」

フィリップ「やれやれ、ばっちり見られちゃったねえ、変身」

翔太郎「まあ緊急事態だ、仕方ねえだろ」

華「あら、怪物が爆発した跡からどなたか……」

優花里「あの制服! 黒森峰ですよ!」

翔太郎「黒森峰? って、確か」

フィリップ「風都に来ている学園艦、その一隻の名前だね」

翔太郎「ってことはキミたちは、大洗女子学園の生徒か」

華「はい」

優花里「そうです。あの、お兄さんたちは、いったい……?」

翔太郎「お兄さん……!」

フィリップ「僕たちは、二人で一人の探偵さ」

翔太郎「そんでもって風都を守る仮面ライダーなんだけど……一応秘密で頼むわ」

華「わかりました」

優花里「それに、こんなこと誰も信じませんし」

翔太郎「まぁ一般的にはそうか。なんにせよあとは警察の出番だな」ピポパ

『初見の方のために3行ちょっとで説明しよう!』

『この男は左翔太郎。風都をこよなく愛する私立探偵!』

『こちらはフィリップ。脳内に膨大なデータベースを持つ魔少年!』

『仮面ライダーWは翔太郎とフィリップがガイアメモリ犯罪に立ち向かう、謎と戦いの物語である!』

みほ『ナレーションさんチームの皆さん、ありがとうございます』

みほ『私は大洗女子学園、戦車道チーム隊長の西住みほです』

みほ『ガールズ&パンツァーは戦車を使った武芸「戦車道」の物語です』

みほ『私たちは、廃校を宣告された学校を守るために、全国大会や大学生との激戦を勝ち抜いてきました』

みほ『そんなわけで、あまり細かいことは気にせずにパンツァー・フォー!』

(本編に戻ります)

風都警察署

照井竜「なるほど、二人で自由行動をしていたら突然現れたドーパントに襲われた……」

真倉「照井課長! 身元引受人が来ました」

照井「ご苦労」

角谷杏「大洗女子学園生徒会長の角谷です。この度はうちの生徒がご迷惑を……」

照井「いや、彼女たちは純粋な被害者だ。聴取も済んだし、風都を楽しんでいってくれ。刃野刑事」

刃野「はい?」

照井「ドーパントが絡んでいる。仮面ライダーが倒したようだが油断はできない。パトロールを増やして対応してくれ」

刃野「了解しました!」

杏「五十鈴ちゃん、秋山ちゃん、大丈夫だったぁ?」

華「ええ、仮面ライダーさんに助けていただきましたので」

優花里「すごかったですよね、仮面ライダー!」

杏「ドーパントも仮面ライダーもいるんだねえ。都市伝説だと思ってたよ」

華「ある意味ラッキーでしょうか」

優花里「五十鈴殿は肝が太すぎますぅ!」

ヤイノヤイノ

照井「さて、こうしてはいられんな……」

鳴海探偵事務所

照井「左、依頼だ」

翔太郎「おう照井、そろそろ来る頃だと思ってたぜ」

亜樹子「竜くん、ドーパントが出たって聞いたけど……」

照井「ああ、そのことについてだが、現場に落ちていたこいつを見てほしい」

翔太郎「これは……!」

フィリップ「僕たちのメモリにそっくりということは、T2ガイアメモリかい?」

照井「ああ。以前大道克己(だいどうかつみ)一派が使っていたものと同様だ」

翔太郎「イニシャルはBか」カチッ

ブリッツ!

フィリップ「へえ、ブリッツ、ねえ」

照井「そこでお前たちに依頼だ。このガイアメモリの出どころを突き止めてほしい」

亜樹子「まっかせて! いつもどおりちゃちゃっとやっちゃうから!」

翔太郎「調べるのは俺!」

フィリップ「新たな事件の香り、ゾクゾクするね」

翔太郎「ちっ、こいつは面倒なことになってきやがったぜ」

風都ホテル

杏「たっだいま~」

優花里「た、ただ今戻りました……」

華「お腹が空きましたね」

河嶋桃「会長、おかえりなさい! おい五十鈴、秋山! お前たち校名に傷がつくようなことを」

小山柚子「桃ちゃん、おちついて」

桃「桃ちゃんって言うな!」

杏「まあまあ、五十鈴ちゃんも秋山ちゃんも被害者だったわけだから」

澤梓「先輩、大丈夫でしたか?」

宇津木優季「チカンさんですかぁ~?」

阪口桂利奈「仮面ライダーってほんと!?」

山郷あゆみ「そんなのどうでもいいって」

桂利奈「よくない!」

大野あや「えぇ~」

丸山紗希「……」

杏「小山、みんなを集めよう」

柚子「わかりました」

風都ホテル・宴会場

桃「みんな、くつろいでいたところすまない。先程五十鈴と秋山がドーパントと呼ばれる怪人に襲われた」

柚子「この町ではドーパントはよく出るそうなんだけど、それに変身してたのが黒森峰の子だったの」

桃「彼女は戦車道チームの一員だそうだ」

ザワザワ

そど子「ちょっと、そんな危ない町になんで連れてきたのよ!」

磯辺典子「黒森峰の子って、どういうことですか!」

杏「落ち着いてくれ!」

みほ「……続けてください」

桃「知っての通り修学旅行の最終日に黒森峰と合同の戦車道の試合を行うことになっている」

桃「しかし事件が起きている以上通常通りの開催は困難だ」

柚子「試合の中止にとどまらず、修学旅行自体を中止して航海に戻るべきという意見も学園艦からは出ています」

沙織「そんなぁ!」

華「あらあら」

優花里「私の両親も普段の寄港とは違うからと楽しみにしていたんですが……」

杏「だけど私個人としては中止しないほうが良いと思っている」

ナカジマ「でもどうすれば」

杏「それはこれから考える」

麻子「それに、事件の全容をつかめないまま船を出したら、犯人を乗せて海に出ることにもなりかねない」

沙織「それもそうよねえ」

左衛門佐「大坂の陣」

おりょう「鳥羽伏見の戦い」

エルヴィン「イタリア戦線」

カエサル「トロイア戦争だろう」

歴女s「それだぁ!」

桃「うるさいぞ、お前たち!」

みほ「待ってください」

沙織「みぽりん?」

みほ「ひとつ、心当たりがあります」

杏「……へぇ」

黒森峰学園艦

優花里「西住殿、制服は用意しましたけど大丈夫なんですか?」

みほ「私影薄いし、多分大丈夫」

優花里「多分なんですね……」

みほ「ここに来るのも久しぶりだけど、まさかこんなことで来ることになるとは思わなかったな」

優花里「まあ、そうですよねえ。私もドーパントに襲われた時はびっくりしましたし」

みほ「ドーパント。ガイアメモリの怪人……」

優花里「風都では多いそうですが、私達を襲った方も観光中に手に入れたのでしょうか」

みほ「どうだろう」

翔太郎「おっ、面白そうな話してんじゃねえか。俺とも話さない?」

優花里「あなたは!」

みほ「探偵さん……?」

翔太郎「二人してどうしたんだ? っていうかお前ら知り合いか」

優花里「ええ。そうですけれど」

みほ「あれ、優花里さんも探偵さんのこと知ってるの?」

優花里「え、ええ少し」

優花里(仮面ライダーのことは秘密ですからね)

翔太郎「まぁいいや。俺は仕事があるから行くぜ。何やってんだか知らねえが、危ないことはすんじゃねえぞ」

優花里「あ、はい! 探偵さんもお気をつけて」

翔太郎「おう」

黒森峰学園艦内部

翔太郎「マンホールから簡単に降りてこられたのは良いが、まるで迷路だな」

フィリップ(電話)『ルートは既に検索済みさ。安心すると良い』

翔太郎「ああ、頼りにしてるぜ。相棒」

照井の依頼を受けた俺達は調査を開始した。
ミュージアム亡き今、ガイアメモリの流通路は限られる。
T2ともなればなおさらだ。
黒森峰の学園艦にメモリの生産工場があることはすぐにわかった。

翔太郎「ここか……」

??「そこまでにしてもらおうか」

翔太郎「お前は、ブリッツドーパント!?」

フィリップ『おかしい、ブリッツのT2メモリは照井竜が保管しているはずだ』

翔太郎「んなこといったってよ、眼の前にいるんだから仕方ねえだろ! 行くぜフィリップ!」ジョーカー!

フィリップ『あ、ああ。わかった』サイクロン!

「「変身!」」

ブリッツ「仮面ライダーダブル、か」

ダブル(フィリップ)「僕たちの情報を持っている?」

ダブル(翔太郎)「知ってようが知っていまいが前回瞬殺した相手だ。速攻で終わらせるぜ」

ダブル(フィリップ)「了解した」

ダブル「はぁっ!」ドン

ブリッツ「ふん」バシッ

ダブル(翔太郎)「こいつ!」

ダブル(フィリップ)「前回とはパワーがぜんぜん違う!」

ブリッツ「お前たち、長いことドーパントと戦ってきたのに適合率も知らないのか?」バチバチ

ダブル(フィリップ)「触れるのはまずい、翔太郎!」

ダブル(翔太郎)「わかってる」トリガー!

サイクロン! トリガー!

ダブル「おりゃあ!」バンバンバンバン

ブリッツ「遅いな」ヒュッ

ダブル「なにっ、ぐわぁ!」ビリビリ

ブリッツ「弱すぎる」

ダブル「なっ、おい待ちやがれ!」

ブリッツ「お前たちとは戦う価値を感じない。帰るといい」

ダブル(フィリップ)「翔太郎、悔しいがヤツの言うとおりだ。ここは一旦態勢を整えよう」

ダブル(翔太郎)「チッ、仕方ねえ」

今日はここまで

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom