ルビィ「これまでと」善子「これからの二人」 (72)

めちゃくちゃ間が空いたのですが一応続き物です。
ルビィ「堕天使にラブソングを」が前作です。見なくても大丈夫ですがよろしければご覧下さい。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1499515233

(帰り道)

テクテク……


ルビィ「最近は活動も増えてきたね」

善子「それだけ多くのリトルデーモン達に魅了してきたってことね……」フッ

ルビィ「善子ちゃんもそのキャラ貫いてて凄いね」フフッ

善子「キャラじゃないし!ヨハネだし!」

ルビィ「ふふっ、じゃあねー善子ちゃん!」

善子「だからヨハネ……まあいいわ」ハァ

ルビィ「バイバーイ」フリフリ


善子(ルビィと付き合ってからもう半年か……)

善子(色々あったけど、時間が過ぎるのは早いわね。本当に一瞬のように感じるわ)

善子(これからも、ずっと、こんな日が続けば……「善子さん!」

善子「はいっ!?」ビクッ

ダイヤ「お時間宜しいですか?」

善子「え、ダイヤさん?先に帰ったはずじゃ……」

ダイヤ「ルビィにはそう言っておいたのです。貴方に話がありましたので」

善子「私に話?」

ダイヤ「ええ……」

ダイヤ「ルビィがもうすぐ……嫁ぐことになるかもしれないのです」

善子「へ?」

善子「いや、ちょっと何を……」

ダイヤ「私も信じたくはありませんでした!しかし……実際に見てもらった方がいいかもしれません」

ダイヤ「ルビィの後をつけてみましょう」サッ

善子「ちょ、ちょっと!ハァ……(どうせいつものポンコツでしょ)」

(スクールアイドルショップ)
コソコソ
善子「ねえ、私達今完全に不審者なんだけど」

ダイヤ(しっ!静かにして下さい!)

善子(はいはい……)

ダイヤ(あそこですわ!)

善子(どれどれ……普通に買い物してるだけじゃない)

ダイヤ(隣の方ですわ!)グイッ

善子(うぐっ、隣の……男!?)ガタッ

ルビィ「ん?」クルッ

御曹司「どうかしましたか?」

ルビィ「ううん、何でもないよ」

………

ダイヤ(大きな音をたてないでください!)シーッ

善子(いや、だってあれ……)

ダイヤ(とりあえずついて行きましょう。話は後でしますわ)

善子(う、うん)

ルビィ「それでね!花陽ちゃんが……」

御曹司「ああ、なるほど!流石ルビィさんですね」


善子(なんか……)


ルビィ「こういう衣装はどうかな?」

御曹司「いいですね、よく似合ってますよ」フフッ

ルビィ「そ、そうかな……?/////」エヘヘ


善子(私といる時より……)

ルビィ「今日は本当にありがとう!」

御曹司「いえいえ、ルビィさんといるのは僕も楽しいですから」

ルビィ「それじゃ今度は家に来てくれる?」

御曹司「ええ、ぜひ!」

ルビィ「やったぁ!楽しみだな」


善子「楽しそう……」ポツリ

トボトボ
ダイヤ「……分かって頂けましたか?」

善子「うん……」

ダイヤ「あの方は私のお見合い相手として以前家に来た方ですわ」

ダイヤ「しかしこのご時世、学業を疎かにして籍を入れるような時代ではないため断ったのですが……」

ダイヤ「その後も黒澤家とは関わりがある家の方でしたので何度かいらしたのです」

ダイヤ「するとある日、いつの間にかルビィと仲良くなって今に至るというわけです」

善子「そんな……」

ダイヤ「あのルビィがあそこまで気の置ける関係にある方などそう多くはありません」

善子「……」

ダイヤ「善子さん、貴方はどうしたいですか?」

善子「そんなの決まって……」

ダイヤ「私は確かに貴方達の関係を認めました。しかしやはり世間の風当たりというものがあります」

善子「っ!……」

ダイヤ「私も悩んでいました。私にどうにかできる問題ではないということを分かっていながら」

ダイヤ「以前、貴方にも迷惑をかけましたね……」

善子「そんなの気にしてないわ!」

ダイヤ「だから今回私は何もしません。貴方達が話し合って納得したのなら私もきっと納得するでしょう」

善子「ダイヤさん……」

ダイヤ「情報によると今度の日曜日にまた彼が家にくるようです」

ダイヤ「お願いです、そこでルビィ達と話し合っていただけませんか?」

善子「……分かった」

ダイヤ「ありがとうございます……」

善子「でもね、やすやすと引き下がるつもりはないから!」

善子「そしてルビィを幸せにするのはこのヨハネ様だってことをあいつに教えてやるわ!」

ダイヤ「本当にありがとうございます、善子さん……」グスッ

善子「ヨ、ハ、ネ!ヨハネだってば!……ったくこの姉妹は……」ハアーッ…

善子(でも、ルビィはどっちが幸せなのかな……?)

────────
(次の日)

善子(よし……行くわよ)


善子「ねえ、ルビィ」

ルビィ「どうしたの?」

善子「次の日曜日、どこかに出かけない?」

ルビィ「次の日曜日……。んー、ごめんね。その日はちょっと予定があって無理かな」

善子「(情報通りね)そっか……ちなみに何があるの?」

ルビィ「友達が遊びに来るんだよ。遠くてなかなか会えないから楽しみだったんだ」

善子「そう……(嘘をついてまで会いたいなんて……)」ズキッ

ルビィ「ごめんね、次の日曜日は無理だけどその次の休みは大丈夫だよ」

善子「……うん、わかったわ。楽しみにしてる」

善子(ダメよ、ここで引き下がるわけには……)

善子「……変なこと聞いてもいいかしら」

ルビィ「何?」

善子「もし、私以外の人とルビィが付き合ってたらどんな生活になってたと思う?」

ルビィ「え?」

善子(いきなり踏み込みすぎちゃったーー!)

善子(何で私は人とコミュニケーションするのがこんなに下手なのかしら……)ズーン…

ルビィ「うーん、善子ちゃん以外の人とか……」

ルビィ「普通に過ごしてたんじゃないかな?」

善子「うぇ?」

ルビィ「うん、普通に付き合って普通に過ごしてたと思うよ」

善子「そ、そう……」

善子(なんて迷いのない答え……頷くしかないじゃない)

ルビィ「どうしたの?」

善子「な、なんでもない…」

ルビィ「そう?……それじゃ帰ろっか」

………………………………

(津島家)

善子(帰り道のルビィの話が全く入って来なかった……)

善子(そっか……ルビィは普通に他の人と付き合ってる生活もイメージできるんだ)

善子(私は、ルビィ以外となんてイメージ出来ないっていうのに……)

善子「……はあ」

善子(あの男の人すっごいイケメンだったし立場もしっかりしてるし何にも勝てる要素ないわね……)



(普通に過ごしてたんじゃないかな)




善子(やっぱり……私なんかよりも)

プルルルル

善子「ん?電話ね……ずら丸?」ピッ

善子「もしもし」

花丸『も、もしもし……津島さん家のお宅でしょうか。善子さんに代わっていただきたいのですが……』アタフタ

善子「私よ!」

花丸『善子ちゃん?なーんだ、焦って損したずら』ホッ

善子「私の携帯にかけてんだから私が出るに決まってるでしょ!」

花丸『そんなに大きな声出さなくてもちゃんと聞こえてるずら』

善子「あんたが出させてるんでしょ!」

善子「ゼェーッ、ハァー……」

善子「……で、何?あんたが慣れない携帯使ってかけてくるって何かあったんでしょ?」

花丸『うん、ダイヤさんから聞いたんだけどルビィちゃんのことなんだけどね』

花丸『善子ちゃん、迷ってるんじゃないかなーって』

善子「っ……何でよ」

花丸『ルビィちゃんの相手の人のことは大体聞いたずら。善子ちゃん変なとこで自信ないからその人と自分を比べちゃって落ち込んでるんじゃないかなーって』

善子(こ、こいつ……)

花丸『でね、それを前提にしてこれから言うことを聞いてね?』

花丸『違かったら聞き流してもいいずら』

善子「う、うん」ゴクリ

花丸『善子ちゃんは馬鹿ずら』

善子「はぁ!?」

花丸『他人と自分を比べるっていうのが間違ってるんだよ。どんなに相手と比べても結局決めるのは自分の好きな人なんだから』

花丸『善子ちゃんはルビィのことを大好きだって気持ちを持っていればそれでいいずら』

善子「……それで、自分が選ばれなくても?」

花丸『それは仕方ないずら』

善子「」ガクッ

花丸『ないものを嘆いても仕方ないずら。ありのままの自分でアタックすることが大事なんだよ』

花丸『それともルビィちゃんはそんな形だけのものに惹かれるような人なの?』

善子「ずら丸……」

善子「……愚問ね。私のルビィがそんな安っぽいわけないじゃない!」

花丸『だよね!』

善子「大体ずら丸、あんた話が長いのよ。全部分かってることだっての!」

花丸『やっぱり善子ちゃんには必要なかったかな?』

善子「当然よ!……でもまあ、一応感謝はするわ。やっぱりあんたは最高の幼馴染みよ」

花丸『ふふっ……それじゃあ明日振られちゃったらマルと付き合う?』

善子「ふっ、それこそ愚問ね。私の恋人はルビィだけよ」

善子「これからも、ずっとね!」

花丸「うん……そうだよね」

花丸『……あーあ、マルが振られちゃったずら』クスッ

善子「それじゃあお休み。また来週ね」

花丸『あ、そういえばもう一つ大事なことを忘れてたずら!』

善子「な、何?」

花丸『電話のかけ方は教えてもらったんだけど切り方を聞き忘れたから教えてほしいずら』

善子「……」

────────
(次の日)

善子「ついにこの日が来たわね……」

善子(いざ来るとやっぱり緊張する……)

善子「ううん、しっかりするのよヨハネ!」パン!

ダイヤ「いらっしゃいませ、善子さん」ガララッ

ダイヤ「あの方はもう来ていますわ。今は、ルビィの部屋に……」

善子「……」

ダイヤ「こちらから頼んでおいて何ですが、あまり無茶はなさらないようお願いします」

善子「大丈夫よ、私は話し合いにきただけなんだから」

ダイヤ「はい、……安心しました」

善子「何が?」

ダイヤ「気を張りすぎていないか心配してましたが……杞憂だったようですね」

善子「昨日エールを貰ったのよ……私の大切な幼馴染みにね」

ダイヤ「そうでしたか……幼馴染みというのは頼りになるものですものね」フフッ

善子「だから大丈夫よ、……それじゃあいくから」

ダイヤ「はい……気をつけて」

────────
(ルビィの部屋前)

善子「……ふぅーっ」

コレモッター? ハイ、ダイジョウブデスヨ

善子「楽しそうね……」

善子(後手に回っちゃだめよね、私の性格的に一気に行かなきゃタイミングを逃す……)

善子「神様、仏様、堕天使様……ヨハネに勇気を下さい……」

善子(今だ!)クワッ

善子「あなた達に話があるわ!」ガララッ!







凛『凛ちゃんと言えばー?』

御曹司(凛ちゃんグッズフル装備Ver.)「イエローだよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

善子「」

御曹司(凛ちゃんグッズフル装備)「あっ……」




善子「」

御曹司(凛ちゃんグッズフル装備)「」




御曹司(凛ちゃんグッズフル装備)「どちら様ですか?」キリッ

善子「いや今更カッコつけられても……」

ルビィ「善子ちゃん?ど、どうしたの?」

善子「……そ、そうよ!私はあなた達に話があるのよ!」

善子「私は友達が少なくて、勉強が特別できるわけでもなくて、運動も得意じゃなくて」

善子「そんなにお金持ちでもなくて取得なんてないけど……」

善子「ルビィが好きな気持ちだけは負けないから!」

ルビィ「ピギッ!?/////」

善子「最終的に決めるのはルビィだけど……これだけは、言っておきたかったのよ」

ルビィ「よ、善子ちゃん……/////」カーッ

善子「それじゃああなたの気持ちを聞くわ。どれだけルビィが大切なのか分からせてもらうわよ!」

ルビィ「善子ちゃん何か勘違いしてると思うんだけど……/////」

善子「何?」

ルビィ「この人は、恋人とかじゃないよ……/////」

善子「……え?」

御曹司「はい」ニコニコ

善子「ほ、本当に?」

ルビィ「/////」コクコク

善子「そ、そんな……」バタッ

────────

善子「えーっと、それじゃあ2人は趣味が合ってたからよく会ってたってこと?」

御曹司「はい、そうですね。推しの相性が良かったのも理由の1つですが」

ルビィ「前お姉ちゃんとの結婚の話が出て家に来た時にルビィが花陽ちゃん推しだってことが知られて……」

御曹司「私が凛ちゃん推しでしたので意気投合したわけです」

善子「はぁ……」

ルビィ「それより善子ちゃん!急にこ、告白なんかしないでよ!恥ずかしいよ……/////」

善子「わ、私だっていっぱいいっぱいだったのよ!/////」

善子(ああ、もう結局こんなオチなんて/////────でも、良かった……)

御曹司「ええ、大変良いものを見せてもらいました」フフッ

善子「あの……いつまでそれ着てるんですか?」

御曹司「ライブ映像が終わるまでですが……これが凛ちゃんを応援する時の正装ですので」

善子「そ、そう……」

ルビィ「せっかくだし、善子ちゃんも見ていく?」

善子「……ええ、そうね。今日はライブを見に来た日ってことにするわ!」

ルビィ「でも……びっくりしないでね?」

善子「?どういう……」

………………………………


ミンナー、アリガトウーー!


御曹司「……ふう、最初の慣れないながら一生懸命やる姿が見れるファーストライブも良かったですね」キラキラ

善子(す、凄い……本物のファンって映像でも全力なの……?)

ルビィ「ルビィも最初はびっくりしたよ……」

御曹司「やはり凛ちゃんは良いですね、どのカップリングとも可能があるのは素晴らしいです。lily whiteでのタイプが違う2人の先輩との絡みも素晴らしいですし、穂乃果ちゃんとの元気デュエットも大変良いものでした」

御曹司「しかしやはりりんぱなが至高!原点こそ頂点という言葉はこのカップリングのためにあると言っても過言ではないでしょうね。つまり何が言いたいかというと凛ちゃんは至高であり 善子 「長い!」

御曹司「す、すいません……あちらには趣味の合う方がいないものでつい熱が入ってしまいました」

善子(ここまでついてこれる人は確かになかなかいないと思うわ……)

ルビィ「まあこれからもたまに来て一緒にお話しようよ!」

御曹司「はい、次は語り尽くせなかったことをお話したいですね」フフッ

善子「むう……」

ルビィ「善子ちゃん?」

善子「そうね。今日は確かに楽しかったしまたこんなのもいいかもしれないけど……」グイッ

ルビィ「え!?」ギュッ

善子「ルビィは渡さないからね?」

御曹司「フフッ……はい、肝に銘じておきます」

ルビィ「だ、だから善子ちゃんの勘違いだってば!/////」

善子「一応よ一応!本当に不安だったの!/////」

御曹司(よしルビか……)

御曹司(形が変わろうとも、確かにμ'sの意志はここに受け継がれていたのですね……)

御曹司「よしルビ、いい……」ボソッ

善子「?」

執事「坊ちゃま、そろそろ時間でございます」ガラッ

善子「っ!?」ビクッ

御曹司「すいません、そろそろ帰らなくてはなりません。こう見えてなかなか忙しい身でして」

御曹司「それではまたの機会をたのしみにしていますよルビィさん、善子さん」ガラッ





(車内)

御曹司「次のAqoursのライブはいつだ?」

執事「再来月の予定です」

御曹司「それに合わせるように予定を組んでおけ」

御曹司「それとピンクのペンライトを前の3倍を発注。場所取りも抜かりなくな」

執事「了解しました……以上で?」

御曹司「ああ……いや、」

御曹司「それと白のペンライトは前回の5倍だ。ルビィコールとヨハネコールの連携も一層高いレベルのものに仕上げろ。失敗などしたら一族の名に泥を塗ると思え」

執事「重ねて了解しました」

御曹司「ああ、楽しみだ……待ってますよルビィさん、善子さん。貴方達のライブを全力で楽しませてもらいますね」フフッ


────────────

善子「ふーっ……色んな意味で嵐みたいな人だったわね。まあ楽しかったけど」

ルビィ「善子ちゃん」

善子「何?」

ルビィ「ルビィは怒ってます」

善子「わ、悪かったってば。すっごく恥ずかしかったけど緊急だったし……」

ルビィ「そうじゃなくて!」

善子「え?」ビクッ

ルビィ「善子ちゃんはルビィが善子ちゃん以外の人を好きになると思ってたの?」

善子「いや、だって……デートみたいに見えたし、すっごくいい感じの人だったから……」

善子「そ、それに前ルビィが言ってたじゃない!」

善子「私以外の人と付き合っても普通だったんじゃないかって」

善子「期待しすぎかもしれないけど、私はルビィ以外は考えられないしルビィもそう思っててくれたらいいなって思ってたのに……」ウル

善子「ルビィの中の私ってそんなに大したものじゃないのかなって……」グスッ

ルビィ「……ごめんね」

ルビィ「ルビィが勘違いさせたのがいけなかったよね」

善子「ッ!……や、やっぱり」ウルウル

ルビィ「そ、そうじゃなくてね、ルビィが言いたかったのは……善子ちゃんと一緒にいた時間は普通じゃないってことだったんだよ」

善子「ふぇ?」

ルビィ「善子ちゃんと付き合って半年くらいしか経ってないけど、その毎日がルビィにとってはキラキラしてたんだ」

ルビィ「ドキドキして、その分不安になることもたくさんあって……でもすっごく楽しかった」

ルビィ「こんなこと初めてだよ、きっとこんなに誰かを好きになることなんてもう二度とない」

ルビィ「……ってことを言いたかったんだけど、伝わらなかったかな……?」

善子「そ、そんなの伝わるわけないじゃない!/////」

善子「もうーーーーっ!/////」

ルビィ「な、なんでそんなに怒ってるの!?」アセアセ

善子「知らないっ!!/////」プイ

善子「そうだ、ダイヤさんに文句言わなきゃ……結局あの人彼氏じゃないじゃない!」ダダッ

ルビィ「ちょ、善子ちゃーん!」

チョット、アノヒトルビィノカレシジャナカッタワヨ!
ソ、ソウダッタノデスカ!? ヨカッタ…
ヨクナイワヨ!ハズカシイオモイシタンダカラ!

ルビィ「あーあ……勘違いさせたルビィも悪いしお姉ちゃんと一緒に謝らなきゃなぁ」クス

ルビィ(前はこんなにこの家が騒がしくなることなんてなかったけど、これからはこれが当たり前になるんだよね)

ルビィ「末永く宜しくね、善子ちゃん」フフッ

────────────
────────
────
(10年後)

ルビィ「……っていうことがあってね」フフッ

サファイア「アハハ、善子お母さんは昔からおっちょこちょいだったんだね!」パタパタ

善子「おはよー……ん?サファイア何か楽しそうね」

サファイア「何でもないよー、ちょっとトイレ行ってくるね!」クスクス

善子「?」

ルビィ「おはよう、善子ちゃん。朝ごはんできてるよ」

善子「うん、ありがとう。あ、そういえば今日は久しぶりに早く帰れるわよ」

ルビィ「本当!?それじゃあ久しぶりに3人で外食しない?」

善子「ええ、いいわよ」フフッ

ルビィ(高校時代から10年後、私と善子ちゃんは晴れて結婚することができました!)

ルビィ(黒澤家はお姉ちゃんが継いで私達は自立してるけどたまに帰ってお姉ちゃん達に顔を見せています)

ルビィ(そしてIPS細胞の発達と普及で私達も半分諦めていた子供がなんと作ることができたのです!)

ルビィ(なんでも東京の大きな病院で医院長をやってる天才美人医師って呼ばれてる先生が頑張ってくれたみたいなんだ)

ルビィ(サファイアに私達を合わせてくれたその先生には感謝してもしきれません)

ルビィ(お姉ちゃんもサファイアにはとっても優しいし……時々怖い目もするけど)

ルビィ(今は毎日がすっごく充実してます!)

善子「どうしたの?あんたもニコニコして。そんなに外食が楽しみ?」

ルビィ「うん、だって久しぶりに家族3人でのお出かけだしね」

善子「あー、うん、そうね……」

ルビィ「どうしたの?」

善子「3人も楽しみなんだけど……たまには2人っきりってのも悪くないんじゃない?」

ルビィ「え?」

善子「いつもは私の連休とか潰れててなかなか時間を作れなかったんだけど今度の連休はなんとか取れそうなのよね」

ルビィ「本当に!?……でも、サファイアいるし……」

善子「実はさっきダイヤさんに連絡したのよね。次の連休サファイア預かってくれないかって」

善子「そしたら……」

…………
善子「もしもし、ダイヤさん元気?」

ダイヤ『あら、善子さんではありませんか。おはようございます。お陰様で元気にしていますよ』

ダイヤ『どのようなご要件ですか?』

善子「んーとね、次の連休私がやっと休みとれて久しぶりにルビィと出掛けたいなーって思ってるんだけど」

善子「その時にサファイアを預かってくれないかしら?」

ダイヤ『さ、サファイアを家で!?』ガタッ

善子「ど、どうしたの?」

ダイヤ『いいえ、すいません。何でもありませんわ』ジュルリ

善子「涎の音聞こえてるわよ」

ダイヤ『そうですね、久しぶりの2人っきりというのも悪くありませんわね』

ダイヤ『いいですわ。2人っきりで楽しんでください』

善子「ふふ、結婚式じゃあんなに泣き腫らしてた人がずいぶん落ち着いたものね」

ダイヤ『もう何年も前の話ではありませんか!今更2人の泊まりくらいであーだこーだいいませんわ!/////』

善子「はいはい、ありがとうね。それじゃあサファイアを宜しくお願いします」

ダイヤ『ええ、任せて下さい。たっぷり可愛がってあげますわ』ジュルリ

善子「……一応言っとくけどサファイアに手を出したらタダじゃ済まさないからね?」

ダイヤ『そんなことしません!私はただ久しぶりに会う姪を可愛がりたいという思いから……』クドクド

善子「わ、分かったから!じゃあ今度の連休宜しくね!」

ダイヤ『もちろんですわ』ジュルリ

ピッ

善子(不安が拭いきれない……)

………………

善子「……うん、サファイアのこと預かってくれるみたい」

ルビィ「良かったー……あのね、善子ちゃん」

善子「何?」

ルビィ「あの日のこと覚えてるかな?善子ちゃんとルビィが初めて会った日」

善子「初めてっていうと……高校の入学式の日?」

ルビィ「うん、クラスで善子ちゃんが事故紹介したあの日」

善子(なんか発音に違和感が……)

ルビィ「クラスのみんなびっくりしてたよね。引いてる人もいたね」

善子「やっぱり引いてる子いたんじゃない!数十年越しにそんな事実聞きたくなかった……」ズーン…

ルビィ「でもね、ルビィはその時凄いなぁって思ったんだ」

善子「え?」

ルビィ「自分の好きなことをあれだけ堂々と話せるって凄いことだと思うんだ」

ルビィ「あの時ルビィはまだお姉ちゃんとギクシャクしてた時期だったんだけど花丸ちゃんのおかげでアイドル部にも入れたしお姉ちゃんともうまくいったって話したでしょ?」

ルビィ「実はね、半分は善子ちゃんのおかげなんだ」

善子「私の……?」

ルビィ「ルビィもあの人みたいに自分の好きなことを好きですって堂々と言えるようになりたいって思ったの」

ルビィ「だから善子ちゃんがアイドル部に入ってくれてすっごく嬉しかった」

ルビィ「だって善子ちゃんはルビィの世界を変えてくれた恩人だもん」ニコッ

善子「……ルビィだけじゃないのよ?」

ルビィ「え?」

善子「学校でうまくいかなくて……これから自分はどうすればいいのかって悩んでて……」

善子「それでもあなたは認めてくれたわ。『それでいい』んだって」

善子「だから、その……私だって、感謝してたんだから/////」

ルビィ「ふふっ」

善子「もう、笑ったわね!/////」

ルビィ「ごめんごめん、でも嬉しくて」

善子「嬉しい?」

ルビィ「ルビィ達は昔から趣味も考えも違うけど」

ルビィ「何年経っても、本当に大事なことは変わらないんだなぁって」

善子「……そうね」

善子「でも、一つ言っておくわ」

ルビィ「何?」

善子「自分のこと名前で呼ぶクセまた出てるわよ。サファイアが生まれるからって辞めたのに」フフッ

ルビィ「い、今は善子ちゃんと2人っきりだからいいの!/////」

ガチャッ
サファイア「善子お母さんー、そろそろ行こう!」

善子「よし、じゃあ行きましょうか!」

ルビィ「それじゃあ行ってらっしゃいサファイア、善子お母さん」

善子「ええ、行ってくるわ」

サファイア「行ってきまーす!」

ルビィ「あ、そうだ!善子お母さん忘れもの!」

善子「え?さっき確認したんだけど……」

チュッ

善子「なっ!?/////」




ルビィ「これからも、ずっとずーっと、愛してね?/////」

これにて終わりです。
話自体はだいぶ前に終わっていたのですが色々ありこのように遅くなってしまいました……

このシリーズは終わりですが私の推しをハッピーエンドに出来なかったので近いうちにifストーリー的なものを出したいと思いますので出来ればそちらも宜しくお願いします。

不定期でしたがもし通して見ていただいた方がいるのなら本当にありがとうございます。

それではここまで読んでいただきありがとうございました。






























































ああ
2017/07/12(水) 17:38:04.11ID: FO/WkdNt0 (4)
372: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]
乙です
2017/07/12(水) 17:46:27.91ID: HeBea9beo (1)
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