多田李衣菜「ロックのはじまり?」 (41)

キャラ崩壊注意
あと途中で内容について読者の方々に相談するかも

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夏樹「李衣菜」

李衣菜「はい…」セイザ

夏樹「どうしてあんなことした?」

李衣菜「えっと…司会者に聞かれたから…」

夏樹「司会者?」

夏樹「“ジミヘン? ビートルズのメンバーですよね!”って言ったのは、

   司会者のせいか?」

李衣菜「ちがいます…」

夏樹「“クイーンのボーカルって女の人じゃなかったんですか!?”」クワッ

李衣菜「許してくださいお願いします本当に反省してます」ドゲザ

夏樹「だりー、いいか。

   アタシはお前のロックについてとやかく言うつもりはないぜ。

   けどな、知ったかぶりはよくない」


李衣菜「ジミヘンだって、“ベートーベンの歌詞が好き”だって…」

夏樹「リンゴ・スターな。ビートルズの」

李衣菜「」

夏樹「だりー。

分からないなら、分からないと正直に認めたほうがいいぜ。

もしくは、“他人のロックなんて知ったこっちゃねえ!”

ぐらいの啖呵を切ってくれ。マジで」

李衣菜「うっ…はい」

夏樹「それもできないなら、せめてロックスターの名前とバンドくらい覚えとけって」

李衣菜「はい…」


夏樹「というわけで、今日はロックのはじまりについて

   だりーに教えるぜ!」

李衣菜「唐突すぎるって…」

夏樹「は?」

李衣菜「ナンデモアリマセン」

夏樹「どこからがロックなのか、その答えは人によりけりってところなんだが…

   まず、ロック音楽ってどんな感じだ? だりー的には」


李衣菜「えっと…ギターがジャーンて感じで、ベースがべんべんしてて、

    ドラムがダダダダって感じ」

夏樹「あながち間違っちゃいねえ。

   じゃあまず、これを聴いてみてくれ」

つ The Animals 『House Of The Rising Sun』

…テレテテテテ、テレテテテテ……


李衣菜「じゃじゃじゃ、じゃーんって感じじゃない!」

夏樹「それは運命だ…。

   ロックミュージックの親っていうのも、また意見が分かれてんだが、

   一般的にはソウル・ミュージックとフォークソングの影響を

   受けて生まれたんじゃないかって言われてるんだ。

   で、今聴いてもらった曲はフォークの名曲“朝日のあたる家”だ」

李衣菜「ぜんぜんロックって感じがしないね…」

夏樹「まあ、この曲自体が生まれたのは1930年代だからな。

   エレキギターみたいな爆音が出せる楽器はまだ発達してなかったんだ。

   でもこれはな、アニマルズだけじゃなくて、

 あのボブ・ディランもカバーした程の名曲なんだ」

李衣菜「ボブ…あの黒人の人ね!」

夏樹「………まあとにかく、当時の音楽の根底にあった、

   “抑圧への不満”、“先の見えない不安”っていう感情は、

   ロックにも継承されてるんだ」

李衣菜「不満と不安…」

夏樹「そう。
   
   ソウルを歌ってた黒人達は当時ひどい差別にあってたし、

   当時はどこもかしこも戦争で、みんな先行きに希望が持てないっていう

   気持ちはあったんだろうな」


李衣菜「そっか…その気持ちを歌に込めて、一生懸命に生きてたんだね…」ジーン…

夏樹「で、戦争が終わった頃に現れたのが」

李衣菜「ビートルズ!?」

夏樹「いや、ビートルズはもうちょい後だ」

つ Elvis Presley 『That's All Right』

デンデーデレデデ♪ デンデーデレデデ♪

李衣菜「なんか急に明るくなったね!」

夏樹「まあ歌詞自体は割と後ろ向きなんだが、
   
   曲調がアッパーになってきたのは確かだな」



夏樹「エルヴィス・プレスリーが中心になって盛り上げたロックン・ロール。
  
   その余波がアメリカからイギリスまで届いて、」

李衣菜「ビートルズ!?」

夏樹「…まあ、うん。そうだな。

   まあここでロックが生まれたかと言うとそうとも言い切れなくて、

   実際にはロックンローラーのチャック・ベリーとか

   リトル・リチャードが真のロックの生みの親という意見も」アーデモナイコーデモナイ

李衣菜「」プシュー

李衣菜「そっか…その気持ちを歌に込めて、一生懸命に生きてたんだね…」ジーン…


夏樹「で、戦争が終わった頃に現れたのが、」

李衣菜「ビートルズ!?」

夏樹「いや、ビートルズはもうちょい後だ」

つ Elvis Presley 『That's All Right』

デンデーデレデデ♪ デンデーデレデデ♪

李衣菜「なんか急に明るくなったね!」

夏樹「まあ歌詞自体は割と後ろ向きなんだが、
   
   曲調がアッパーになってきたのは確かだな」



夏樹「エルヴィス・プレスリーが中心になって盛り上げたロックン・ロール。
  
   その余波がアメリカからイギリスまで届いて、」

李衣菜「ビートルズ!?」

夏樹「…まあ、うん。そうだな。

   まあここでロックが生まれたかと言うとそうとも言い切れなくて、

   実際にはロックンローラーのチャック・ベリーとか

   リトル・リチャードが真のロックの生みの親という意見も」アーデモナイコーデモナイ

李衣菜「」プシュー

夏樹「おっと。

   まあ、ロックのはじまりをざっと流すとこんなもんだ」

李衣菜「ざっと、でも結構難しいんだね…」

夏樹「そうだな…アタシの説明が必ずしも合ってるとも言い切れない」

李衣菜「じゃ、じゃあ、あとは自分で勉強してみるから!」ソソクサ

夏樹「待て」クビネッコツカミ

夏樹「ここからが面白いんだ。

   ビートルズが現れるの同時期にアメリカではボブ・ディランがブルースの
  
   カバーをやめて自分の政治的主張を歌に込め初めて、それに影響を受けた

   ビートルズも歌詞に思想を取り込み始めてな、そこでさらにビートルズの

   影響を受けたボブ・ディランがアコギからエレキ・ギターに持ち替えてだな…」

李衣菜「ひえ〜〜!!」

ここで終わりのつもりなんだが、ソウルとブルースのくだりについてもうちょい説明した方がいいかな?
公民権運動だとか、夏樹らしくはないけど

それともロックの話を続けるか

もしくは短すぎるから短編をもういっこくっつたほうがいい?

もうちょい説明希望

>>14
続きを書く?
時代を戻って説明の方?

反映は明日の22時以降になる
すまんな

ひゃあ我慢できねえ書き込みだ!!

夏樹「とりあえずアタシの部屋に移動だ。
  
   ソウル・ブルースの名盤はレコードで聴いてもらいたいからな…」


〜〜寮へ移動中〜〜


李衣菜「ここ本当になつきちの部屋?」

夏樹「カートのポスターがそこら中に貼ってあると思ったか?

   美城の寮だからな…まあいいや」


つ Ray Charles 『I got a woman』

ウェー…アイガッタウーマン…ウェイオバタン…

李衣菜「これも、どっちかっていうとジャズっぽいね」

夏樹「実際ソウルはジャズに大きな影響を与えてるからな」

李衣菜「ところで、ソウル? ブルースだっけ…

    さっきは黒人の音楽っていう話が出てたけど、他のレコードの

    ジャケットに写ってるのは…」

夏樹「うん…当時は黒人が歌っているっていうだけで白人の連中は白けてたからなー…

   同じ曲を白人のシンガーが歌って大ヒットっていうことも結構あって…

   あいにくアタシはそっちしか手に入れられなかった」

李衣菜「悲しいね…」ホロリ

夏樹「それでもR&Bはイギリスに渡ってUKロックの種をまいたんだよな」

つ Howlin' Wolf 『How Many More Years』

テン、テテテンテテンテテンテ…♪



夏樹「さて、次はお待ちかねの」

李衣菜「ビートルズ!?」

つThe Rolling Stones 『 Route 66』

デダダッテン、タタ、テンタタ、タララ♪

李衣菜「? ロック?」

夏樹「当時のストーンズ、つうかリーダーのブライアンは

   ロックじゃなくてR&Bのカバーを中心にやりたがってたからな。

   だが」


つ The Rolling Stones『Paint It, Black』

…テレテテテトゥテレテレテレトゥテレ~テレレ〜…

李衣菜「えー……お? おおおおお!

    サビがロックっぽい!!」

夏樹「だろ。

   1960年代は楽器やエフェクターの製造技術も上がって、
   
   ロック“ぽい”音が出せるようになったんだ

   ストーンズはロックの“不良”ってイメージを定着させたバンドとして有名でな…

   でもボーカルのミック・ジャガーもギタリストのキース・リチャーズも

   ドラッグ抜きなら割といい人なんだよな。
 
   ちなみに2人ともご存命で、時々ライブをやってくれる。

   ガチで危険だったのはリーダーのブライアンかな…もうくたばっちまったけど」    
   
   で、ほい」


つ The Beatles『Love Me Do』 『Twist & Shout』

  …パ〜パ〜パラパパッ、パ〜パ〜…

  …テレテテ、テレデデッデ〜♪…


李衣菜「やっと……うん、お? んんん?」

夏樹「どうだ?」

李衣菜「楽しいけど割と大人しい!」

夏樹「はははは…まあ『Helter Skelter』も、

  “じゃじゃじゃ、じゃーん!”のロックだと思って聞くと、あれ?ってなるよな。

  ビートルズとひとえにいっても、ジョンにしろ、ポールにしろ
  
  ずば抜けた作曲センスで色んな曲調を作り出したからな…。

  当時のチャートを数ヶ月に渡って独占することもあって、

  そのせいで“大衆に迎合したロック”なんて馬鹿にされることもあって、
 
  だけどアタシとしてはビートルズがロックに果たした影響は計り知れないと思うし

  リンゴ・スターは影が若干薄いけど多彩なテンポとノリにドラムを自在に噛み合わせて

  ビートルズのサウンドの根幹を支えていたしジョージ・ハリスンもジョンとポールとの仲 
  
  が悪くて解散の原因になったとか批判されてるけど実際はシンセサイザーをいちはやく

 
  ロックに取り入れたり他のバンドとの交流も積極的に行ってだな…」


李衣菜「」プシュー


夏樹「おっと。

   まあ、“ビートルズ以外はロックじゃねえ!!”っていう意見はさすがに極端だけどよ、

   実際偉大なバンドなんだよ。ビートルズは」


李衣菜「へ〜」

夏樹「そしてジミヘンはメンバーじゃない」

李衣菜「スミマセンデシタ…」ドゲザ

夏樹「お次は…映像付きで見てもらおうかな。そのほうがわかりやすい」

つ The Who  『My Generation』

デンデーデンデーデンデンデン〜♪

李衣菜「えぇ…」

夏樹「なんだ、だりー。楽器壊すのはダメか?」

李衣菜「い、いやすごいロックな感じですごくかっこいいロックだと思うんだけど、
 
    私は楽器を作った人に申し訳ないから…」

夏樹「ははっ。

   フーは“不良”を飛び越えて“破壊者”ってイメージだ。

   パフォーマンスにしても、音楽性にしてもな。
 
   それも見た目だけじゃなくて、実力に裏打ちされてんだよ」

李衣菜「演奏がすごくうまいってこと?」

夏樹「うまいっていうか、ちょっと怖いくらいだな。

   ボーカルのロジャー・ダルトリーは年取るほど声量が上がるし、

   ウィンドミル奏法を作ったピートはジジイになっても演奏が力強いし、

   ドラムのキースとベースのジョン・エントウィッスルは亡くなったけど

   2人ともそれぞれのパートで他のバンドを完全に突き放してたからな。

   ていうか、彼ら以上の演奏者なんか今でもいねえっつう意見もある」

李衣菜「そうなんだ…」

夏樹「ライブだけじゃなくてメンバー、特にキースの私生活は完全にぶっ飛んでるぜ。

  ドラッグは当たり前で、泊まったホテルの部屋は滅茶苦茶にするわ、

  隣の家に1週間に一度バイクで突撃するわ、塀を作られたら車で破壊するわ、

 逃げようとしたら行き先でナチスの軍服きて待ち構えてるわ…」

李衣菜「えぇ…」ドンビキ

夏樹「ビートルズ、ローリング・ストーンズ、フーは

   “UKロック三大バンド”って言われてる。

   まあ、ロック音楽の第一世代ってところだな。

   他にもクラプトンのヤードバーズとか色々なバンドはあるんだが、

   最低限抑えた方がいいのはこのあたりか?」

李衣菜「ジミヘンは?」

夏樹「ジミ・ヘンドリックスはアメリカ出身のロッカーで、

   ロックの最初期を支えたギタリストの1人だな。

   アメリカでは評価が低くて、渡英してから一躍ロック界のトップに踊りでたんだ」

李衣菜「なんか、アメリカは色々と損してるね…」

夏樹「差別さえなけりゃあな…。

   ジミヘンは“ストラトの魔術師”って呼ばれていて、

   とにかくフレーズの発明が凄まじかったらしい。

   演奏を行うたびにロック・ギターの歴史が変わるという評価もあったぐらいだ」

李衣菜「ストラトキャスターなら私も持ってる!」

夏樹「ストラト持っててジミヘンをビートルズのメンバーだと思ってたのは、

   だりーぐらいだろうな」

李衣菜「本当にごめんなさい許してください」ドゲザ

個人的にジミヘンとクラプトンは第二世代のイメージなんだが、「ロックのはじまり」に含めるべきか?

まあ全体的に間違ってても「作者がにわかだった」っていうオチがついてそれも面白いかも

確かにジミヘンとクラプトンは第2世代かな・・・
ギタリストの範疇で言えば第一世代になるのかな?
個人的にはサーストン・ムーアが大好きです

>>32
個人的に悩んでるのがキンクスが、フーの前後どっちに入るかなんだよ。
ロックらしい“ひずんだ”音を出したのがキンクスっていう説もあるし…迂闊に先に進めねえ!

夏樹「だりーが感じる“ロックっぽい音”を

   はっきりだしたのはキンクスだって言われてるんだが、フーの影に隠れちまったのが残念だ」

つ The Kinks 『You Really Got Me』

デデデデ!、ドゥデデデデ!

李衣菜「ぶい〜んって感じが!」

夏樹「そう。そのひずみを作ったのがキンクス…らしい。

   話によるとアンプを蹴飛ばして壊した時にこの音が出るようになったんだとよ」

李衣菜「破壊が創造を生んだんだね!」

夏樹「なにもかもをぶっこわしたい、っていう感情を爆発させるのもロックのスタイルの1つだけど、

   その過程で革新的なリフやコードが生まれることもあるんだよな。感慨深いぜ」

ギターとは騒音である、か・・・
その意味で言うなら、キンクスかな?
狙ってその歪みを楽曲に取り入れたのは、ジミヘンが最初だと思う

>>35
しっかりとした技術として練り上げたのは間違いなくジミヘンだろうな
ああああああ悩む!

夏樹「まあ、さわりはこんなとこだろ」

李衣菜(ほっ)

夏樹「あとはまあ、自分で色々聴いてみることだな」

つ『みんなロックで大人になった(BBC制作 NHK訳)』
つ Cream 『Crossroads』
つ Jimi Hendrix 『Voodoo Child (Slight Return)』 
つ Janis Joplin 『Move Over』
つ The Doors 『Love Her Madly』
つ The Stooges 『 Search And Destroy』
つ David Bowie 『 Ziggy Stardust』
つ Alice Cooper 『Poison』


李衣菜「ひえ〜!!」

おしまい

とりあずここで切る
70年代に入るとはじまりじゃなくなるしな

あとアリス・クーパーはぜひ映像の方を見てくれ

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