こちらカントー地方タマムシジム前派出所 (122)

両津「ようしいいぞ……逃げきれドンケツヤドン」

ラジオ「おっとここでV6ゼブライカがぐんぐん伸びる!」

両津「なに!? きたかV6ゼブライカ!」

ラジオ「V6ゼブライカ ケツデカポニータを抜きさらに伸びる!」

両津「なにをこしゃくな! がんばれドンケツヤドン! わしがついてる! 特権10枚買ったんだぞ!」

ラジオ「V6ゼブライカ伸びる、伸びる!」

両津「だっ、だめだ! ドンケツヤドン! ワシを裏切るつもりか!?」

両津「あっ……!」

ラジオ「V6ゼブライカが一着! ドンケツヤドンはペケでした!」

両津「くぅ~~みじめだ……」

中川「先輩、また競馬ですか?」シカモヤドンニ…

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部長「両津! 両津は居るか!?」

両津「ゲッ! 部長!」

部長「居たか両津! 今から重大な話をするから心して聞け!」

両津「まさかクビになるんじゃ……」

部長「それならどんなによかったか……って違う! 警視総監から直々にお前に指令が下ったんだ!」

両津「指令ですか?」

部長「そうだ」

部長「現在様々な地方を悩ますなんたら団の犯罪に対抗するために
   多くのポケモンの情報が必要となっている」

中川「海外でもそういった組織は数多く存在し、やはり色々問題となっているみたいですね」

部長「そうだ! そしてそういった多くの犯罪組織の多くはとても強大な力を持つポケモンを
   手中に収めようとしておるという話だ」

両津「たとえばどんなポケモンなんですかね?」

部長「わしも詳しくは知らんのだがホウエン地方ではマグマ団がカイオーガを、アクア団がグラードンとかいう
   ポケモンを狙っているとか……」

中川「部長、逆ですよ逆」

部長「そういう訳で、警視庁としてはそういった強力な力を持つポケモンが万が一連中のような組織の手中に
   収まってしまった場合に備え、こちらも強力なポケモンをもって対抗するという事が決定された」

麗子「両ちゃんが居れば、どんなポケモンが来ても安心だと思うけれど」

両津「麗子! どういう意味だ!?」

部長「そういう訳で両津……お前はこれからマサラタウンに向かい、ポケモン研究の第一人者である
   オーキド博士の許でポケモンのデータを取る手伝いをしてこい!」

両津「オーキド?」

中川「カントー地方のポケモン研究の権威ですよ。
   つい最近ポケモン図鑑というハイテクな装置の開発に成功したそうです」

部長「頼んだぞ両津! これは警視庁の威信をかけた戦いだ!
   このカントー地方に住む全ポケモンのデータをとって来るまで帰ってこなくていいからな」

両津「カントー地方に住む全ポケモンって一体何種類ぐらいいるんですか?」

部長「知らん! 聞いた話では100種類以上は生息しているらしい」

両津「100!? 一体どれだけかかると思ってるんですか!?」

部長「それじゃあ頼んだぞ両津。
   重ねて言うが、全ポケモンのデータをとってくるまで帰ってこなくていいからな」ニヤニヤ

両津「わかりましたよ! とってくればいいんでしょ! とってくれば!」

中川「先輩、自転車に乗って行ってしまいましたね」

麗子「ここからマサラまでは結構距離があるけど……」

部長「うーむ、ああは言ったもののやはり不安だ……」

マサラタウン

両津「はぁ……はぁ……流石にここまで自転車で来るのは骨が折れるな」

両津「おい、そこの少年! オーキドとかいう博士の居場所はどこか知っているか?」

レッド「オーキド博士の研究所なら今から行く所ですけど、一緒に行きますか?」

両津「おお! それは助かるな! 案内してくれ!」

レッド「じゃあ、ついてきてください……」

オーキド研究所

グリーン「おせーぞレッド! 待ちくたびれたぞ!」

レッド「ごめん」

中川「先輩、やっと来たんですか?」

両津「中川!? お前なんでここに?」

麗子「両ちゃんが飛び出した後、部長さんに監視を頼まれたのよ」

両津「麗子までもか!? わしはお守が必要な園児じゃないぞ!」

中川「警視総監からの直々の指令ですからね……」

両津「ううむ……」(総監の名前を出されたらわしもひきさがるしかないじゃないか)

オーキド「おーそちらのお三方が警視庁から派遣されたジュンサーさんと警官の方達ですかな?」

両津「うむ」

オーキド「これはこれは遠路遥々」

グリーン「おいじーさん! そんな社交辞令はいいから早くポケモンくれよ」

オーキド「これグリーン!」

両津(研究所というぐらいだからさぞかし貴重なポケモンがおるんだろうな……)

中川「オーキド博士、我々の事は後ででいいですからまずは彼等の用事を済ませてあげましょう」

オーキド「申し訳ありませんな……ではお言葉に甘えて」

オーキド「ごほん、そこの机にあるモンスターボールには研究所に居る最後の3匹のポケモンが入っておる
     どれでも1匹好きなポケモンを持っていってよいぞ」

グリーン「まじかよじーさん!」

オーキド「うむ、そしてそのポケモンを持ってこのポケモン図鑑のデータを完成させるんじゃ!
     本当はわしが行きたかったが、わしももうジジイ! 流石に火の中水の中、山の中とはいかんのじゃ」

両津(3匹という事は1匹は余るな……研究所というぐらいだ、どのポケモンもさぞかし貴重なんだろう……
   その1匹を貰って増やして売れば……)

グリーン「おいレッド、オレは大人だからお前に先に選ばせてやるぜ!」

レッド「じゃあこのヒトカゲを……」

グリーン「ならオレはゼニガメだな」

両津「では残った奴をわしが……」

リーフ「遅れてすいません博士!」

オーキド「おおリーフちゃん、待っておったぞ! もう1匹しか残ってないがこのフシギダネは君にあげよう」

リーフ「わぁ! ありがとうございます博士!」


オーキド「さあこれがポケモン図鑑じゃ、皆の活躍を期待しておるぞ」

グリーン「オレに任せろじーさん! 悪いなレッド、リーフ。お前等に勝ち目はねーぜ」

オーキド「さて、子供達に図鑑も渡せた事ですし、ジュンサーさんと警官の皆様にはあの子達の旅のナビゲートと
     図鑑の盗難の防止をお願いしたいのじゃ」

両津「ん? わしらが図鑑を持ってポケモンのデータを取るんじゃないのか」

オーキド「本当はそうしたかったんですが、図鑑はあの3つしか用意できなくての
     とても貴重な代物故、盗難等の被害が怖くて警察に相談しておったのじゃよ」

両津「わしらが図鑑を持って代りにポケモンのデータを登録すればいいだけじゃないか?」

オーキド「子供目線での図鑑の使いごこちや使い勝手、不便な所等のデータが欲しくてな
     それにもうすぐポケモンリーグが開かれるじゃろ?
     カントー地方の8つのジムを回れば多くのポケモンのデータが取れると踏んでいての」

中川「なるほど、それならこのカントー地方を隅々まで歩き回りますしね」

両津「そういえばたしかにもうすぐリーグが開催されるんだったな」

オーキド「そういう訳じゃからこの子達の事をよろしく頼みましたぞ」

中川「そういう事ならしょうがないですね……ここ最近ロケット団の活動も活発化してると聞きますし
   僕達警官とジュンサーが一緒にいれば彼等も迂闊な事はしてこないでしょう」

グリーン「まさか6人でぞろぞろと一緒に行くんじゃねーだろうな?
     オレはそんなの嫌だぜ!」

両津(中川達が来てなかったらわし一人でこのお子様達の面倒を見なければいけなかったのか……)

中川「では丁度3人居る事ですし僕達も分かれて行動しましょうか先輩」

麗子「なら私はリーフちゃんとね」

リーフ「よろしくお願いしますジュンサーさん!」

グリーン「じゃあオレはあんたでいいや。
     レッドはそこのゴリラっぽい警官さんにお守をしてもらいな」

両津「このガキッ!」

中川「先輩! 抑えて抑えて……」

グリーン「それじゃあお先に失礼するぜ、バイビー!
     あ、姉さんからタウンマップ借りていこう! レッドには貸さないように言っておくから
     オレん家来ても無駄だぜ!」

中川「それじゃあ先輩、麗子さんお先に失礼します」

リーフ「私達も行きましょうジュンサーさん!」

麗子「ええ! 両ちゃん、また後でね」

両津「レッドとか言ったか……わしは両津勘吉だこれからしばらくよろしく頼むぞ」

レッド「よろしく……」

オーキド「ポケモンゲットじゃぞ~」

マサラタウン

両津「さて、ここからだとトキワシティのグリーンジムが一番近いな
   まずはそこに行くぞ」

レッド「わかりました……」

1番道路

両津(かれこれ10分ぐらい歩いてるがあれ以来会話が一度もないぞ……)

レッド「…………」

両津「な、なぁレッド君……わしはポケモン図鑑にポケモンを登録する方法を聞いてないんだが
   君はしっているのかな?」

レッド「博士から貰ったこのモンスターボールでポケモンを捕まえればいいって聞いてます……」

両津「モンスターボールで捕まえんとデータが登録されんのか!?」

レッド「そうらしいです」

両津「1個200円もするものを使わんといかんとは……
   わしの今の所持金なんぞ3円だぞ」

レッド「警官なのにお金がないんですか?」

両津「五月蝿い! 人には色々あるんだ!」

レッド「そうですか……」

両津(また会話が途切れてしまった……檸檬やプラスとはまた違った扱いにくさがあるな)

両津「んんッ! そういえばさっきオーキド博士からポケモンを貰ってたが一体どんなポケモンなんだ?」

レッド「ヒトカゲっていうほのおタイプのポケモンです。
    図鑑のデータはこれです」

両津「ほうほう尻尾の火が消えると死んでしまうのか」

レッド「でも雨とかじゃ消えないみたい」

両津「うーむ、改めてポケモンとは不思議な生き物だな」

レッド「両津さんはどんなポケモンを知ってるんですか?」

両津「わしか? わしはそれなりに知ってるぞ」

レッド「本当ですか? どんなポケモンですか?」キラキラ

両津(ポケモンの話になると突然食いついてきたな、少しレッドの事が解った気がするぞ)

両津「うむ、わしが短パン小僧の頃はタマムシの下町で近所のトレーナーが持っていたマクノシタと相撲を取ったり
   ワンリキーと腕相撲をしたりハスブレロと水泳で競ったりしたもんだ」

レッド「ワンリキーは聞いた事あるけど、マクノシタやハスブレロっていう名前は初耳……」

両津「ああ、ハスブレロはおとなのおねえさんのポケモンだったんだ
   あいつは泳ぎが滅茶苦茶速くてな……初めて勝負した時は負けたが、何度も戦う内にわしが勝ったよ」

レッド「ふむふむ」

両津「警官になってからも色々この辺では見かけないポケモンと会ったな
   テレビの企画でガオガエンというポケモンとプロレスをした事もあったぞ!
   勿論わしが勝ったがな!」ガハハハハ

レッド「ポケモンと戦って勝ったんですか?」

両津「うむ、奴は中々いい一撃を持っていたがわしには及ばなかったな」

レッド(両津さんってもしかして凄い人なんじゃ?)

両津「他にはそうだな……水族館でサメハダーと戦った事もあるぞ!」

レッド「サメハダー?」

両津「キバなんとかっていうポケモンの進化系らしい、
   とにかく素早くて、奴の肌に触れるとこっちの体が傷ついたんだ」

レッド「そんなポケモンがいるんですか」

両津「まあわしにかかればどんなポケモンでも赤子同然よ!」ワハハハハ

レッド「じゃあ両津さんはポケモンバトルをやった事ってないんですか?」

両津「ん? さっきまで話してたじゃないかポケモンバトルを」

レッド「いえ、両津さんがポケモンと戦うバトルじゃなくて、ポケモン同士を戦わせる方のバトルです」

両津「そっちの経験は少ないな……基本的にわし一人でどうにかなるしな」

レッド「そうなんですか……」

両津「うむ、だいたいのポケモンなんぞ締め上げれば倒せるからな」

レッド(この人本当に人間なんだろうか?)

レッド「ポケモン同士を戦わせるバトルのコツとかってあるんですか?」

両津「感覚だな」

レッド「感覚?」

両津「そうだ! 相手と対峙してる時にピンと頭に浮かぶ。
   基本的にその浮かんだ事を守っていればいい」

レッド「浮かんだ事を……」

両津「後はポケモンが勝手に考えて戦ってくれる!」

レッド「ポケモンが……勝手に?」

両津「そうだ! 奴を倒せなかったら解っているな貴様!? とすごめばな」

レッド(この人の話は本当に真実なのだろうか……)

両津「そう言えばポケモンが必死になって戦ってくれるぞ」

レッド「そ、そうなんですか……」

両津「ためしにそこのオニスズメでためしてみよう」

オニスズメ「チュン、チュン」

両津「ヒトカゲを出して戦わせるんだ」

レッド「解った」ボンッ!

ヒトカゲ「カゲ~」

両津「さあ頭に浮かんだ事を実行するんだ」

レッド「ええと……ヒトカゲの使える技は……あった! ひっかく」

ヒトカゲ「カゲッ!」ザシュ!

レッド「よし! ダメージを与えた」

両津「その調子で畳み掛けるんだ」

レッド「もう一度ひっかく!」

ヒトカゲ「カゲッ!」ズバッ!

オニスズメ「ギャース! ギャース!」パタパタ

レッド「あっ、逃げられた」

両津「うーむ命令が遅いな……対戦と違って野生の相手は逃げるからな……
   もっと早く命令をしないとな」

レッド「次からは気をつける……」

両津「それと、ポケモンの使える技も頭に叩き込んだ方がいい!
   さっきみたいに図鑑を見ている間に攻撃を受ける可能性もあるからな」

レッド「そっちも気をつける」

オニスズメ「ギャースギャース!」ユビサシ

オニドリル「ギャース!!」

レッド「ん? あれはさっきのオニスズメと……オニドリル?」

オニドリル「ギャース!」ドリルクチバシ

ズドッッ!

レッド「うわッ! いきなり襲ってきた!」

両津「奴め、さっきの仕返しにきたな」

レッド「どうしよう……今のヒトカゲじゃあのオニドリルには勝てそうにない」

両津「ならあのオニドリルの嘴が地面に刺さってる間に先にトキワシティに行け!」

レッド「で、でも両津さん一人で大丈夫ですか?」

両津「さっきも話しただろう、わしは何度もポケモンと戦った事があるって」

レッド(あれって本当の話だったんだ……)

両津「すぐに追いつくから先に行ってろ」

レッド「わ、解りました!」タタタ・・・

オニスズメ「ギャース!」ジリジリ・・・

ズポッ!

オニドリル「クワァー!!」キッ!

両津「どれ、久々にプロレスの新技でも試してみるか」

トキワシティ

レッド「走ってここまで来たけど、両津さんは無事だろうか?」

オニスズメ「クワワー!」ユビサシ

オニドリル「クワー!」パタパタ

レッド「あれは! さっきのオニスズメとオニドリル!
    まさか両津さんは……」

両津「おーい、そこに居ると危ないぞ!」

レッド「両津さん!?」

オニドリル「クワー」ストッ

両津「よっと! 待たせて悪かったな」

レッド「いえ……そのオニスズメとオニドリルは?」

両津「わしが倒して手懐けたんだ!」ガハハハ!

オニスズメ「クワー」ペコペコ

オニドリル「クワー」ヘイフク

レッド「えぇ……」

両津「いいか! これからは無闇に人を襲うんじゃないぞ」

オニドリル「クワワー」ペコペコ

レッド(オニドリルが何度も頭を下げている……)

両津「よし行っていい」

オニドリル「クワー」パタパタ

両津「これであいつ等も懲りたろう」

レッド「そ、そうですね……」

レッド(母さん、僕が当初予定していた旅は両津さんのおかげで

    とても安全な旅に変わると思います……
    僕の知る限り、本当に素手でポケモンと戦って圧勝する人は両津さん意外にはいないでしょう)

今回はここまで
うん、次からは書き溜めしておこう

トキワシティ

両津「さて、ジムのある町についたんだからジムに行くとするか」

レッド「この町にあるのはトキワジムでしたっけ……
    どんなポケモンを使うんだろう?」

両津「行ってみれば解るだろう」

トキワジム

両津「どういう事だ!? ジムリーダーが留守だなんて聞いてないぞ!」ガンガンッ!

レッド「ジムの扉を叩くのは止めた方が……」

お爺さん「おっ、トキワジムの挑戦者さんかね?」

レッド「ええ、はい……」

お爺さん「ここのジムのリーダーはね、最近のトレーナーの弱さにうんざりして
      しばらくどこかへ出かけているらしいよ」

レッド「そんな理由でジムを開けていいんですか?」

お爺さん「ジムリーダーになる人は変わり者が多いって話だからね……
      わしも人から又聞きしただけだから詳しくは解らんよ」

両津「ふうむ変わり者か……わしの知り合いのジムリーダーも変わり者だからな」

レッド「ジムリーダーの知り合いがいるんですか?」

両津「まあな」

両津「しかし、このジムのリーダーが留守となると次はニビシティまでいかないとだな」

レッド「その前にこの町でモンスターボールを買っておかないと……」

両津「ああ、そういえば図鑑のデータ取りをしないといけないんだったな」

レッド「まだデータにあるのはヒトカゲだけだから」

両津「う~む、あのオニスズメとオニドリルを捕まえておけばよかったな」

レッド「あっ、たしかに……」

両津「まあ過ぎた事は仕方ない! これから出会ったポケモンを片っ端から捕まえればいいだろう」

レッド「はい!」

フレンドリィショップ

定員「モンスターボール15個で3000円になりまーす」

両津「言っておくがわしは金は出せんぞ」3エンシカナイカラナ

レッド「ちゃんとお金なら持っているから大丈夫です」

両津(3000円も持っているとかわしより金持ちだなこいつ……)

定員「まいど! プレミアボール1個おまけしておきますね」

レッド「どうも……」

22番道路

両津「よし、まずはここでポケモンのデータを取るか」

レッド「ヒトカゲ頼むよ」

ヒトカゲ「カゲッ!」

グリーン「おやぁ!? そこに居るのはレッドじゃないか」

中川「あっ先輩! 先輩もここに来てたんですか」

両津「ポケモンのデータ取りのためにな」

グリーン「中川さんってすげぇんだぜ! 最新のポケモン育成方法とか
      効率的なアイテムの使い方とかなんでも知ってんの!」

両津「そういえばお前の会社、ポケモン関連の商品も扱ってるんだったな」

中川「ええ、プラスパワーやクリティカットといった商品は我がグループの商品ですからね
    他にはポケモン専門のカルチャースクールもやっていますよ」

グリーン「オレなんか中川さんにポケモンへの指示の仕方のアドバイスとか色々して貰っちゃったもんね!
      お前はなんかアドバイスとかして貰ったのか?」

レッド「感覚で戦えって教えて貰った……」

グリーン「はっ? 感覚?」

中川「先輩……先輩のやり方は先輩以外にはできませんよ?」

両津「五月蝿い! わしのやり方にケチをつけるな!」

グリーン「ふうん、じゃあその感覚ってどれだけ戦えるかオレに見せてみろよ!」

レッド「負けない……!」

ポケモントレーナーのグリーンが勝負を仕掛けてきた!

グリーン「まずはポッポだぜ! そしてそのまますなかけで目くらましさせるんだ!」

ポッポのすなかけが命中しヒトカゲの視界が狭まった

レッド「あっ……両津さん、こういう時はどうすれば?」

両津「知らん! 適当に突撃させればなんとかなるだろ」

中川「先輩……」

どうにもなりませんでした

グリーン「はっはっは~! まったく相手にならなかったな」

レッド(あの後何度もすなかけをくらって、結局一発もポッポに技をあてられなかった)

中川「ああいうすなかけといったデバフ技を受けた時はポケモンを入れ替えるのも手ですよ
    入れ替えを行うとステータスの変動が元に戻るんです」

レッド「そうなんですか……憶えておきます」

中川「先輩、駄目じゃないですか! レッド君にちゃんとアドバイスしてあげないと」

両津「そうは言ってもな、わしはあまりバトルには詳しくないからな……」

中川(まあ先輩は自分で戦った方が強いですからね)ハァ・・・

グリーン「それじゃあなレッド! この辺のポケモンのデータなら全部オレが取ったから
      捕まえても無駄だぜ!」

中川「それじゃあ先輩、先に行ってますね」

両津「わし等はまずポケモンセンターでポケモンの回復をしないとだな」

レッド「はい……」

ポケモンセンター

ジョーイ「はい、お預かりしたポケモンは皆元気になりましたよ」

レッド「ありがとうございます」

両津「22番道路のポケモンを捕まえる必要がなくなったから次はトキワの森のポケモンだな」

レッド「トキワの森……ピカチュウが生息してる所でしたよね」

両津「ああ、なんか前に新聞で見た事があるな。
    ピカチュウを捕まえたいのか?」

レッド「うん……ハナダジムが水タイプのポケモンを使うってグリーンが昔言ってたから
    電気タイプのピカチュウがいれば有利に戦えると思って」

両津「よし! ならトキワの森でデータを取るついでにピカチュウを捕まえるとするか」

レッド「はい!」

トキワの森

両津「うーむ、全然出てこないな……出てくるのはビードルやコクーンといった虫タイプばかりだし」

レッド「この森に出てくる虫ポケモンのデータはもう全部取ったから後はピカチュウだけですね」

両津「しかし、肝心のピカチュウが出てこない事にはな……
   かといって闇雲にうろうろするのは性に合わないな……うーむ」ブツブツ

両津「そうだ! こういう時は罠を張って捕まえるとしよう!」

レッド「罠なんかで捕まるんですか?」

両津「普通の餌じゃ駄目だ……特別な餌が必要だな」

レッド「特別な?」

両津「どういう餌が必要かは中川に聞いてみよう」ピポパ・・・

両津「もしもし、中川か? ポケモンの事で聞きたいことがあるんだが……
   そうだ。 レッドがピカチュウを捕まえたいと言っててな
   ピカチュウが好みそうな餌とか道具とか知っていないか?」

両津「ふむ……ふむふむ……じゃあそれを至急送ってくれないか?
   何ィッ!? 在庫がない!? どうにかしろ中川!」

中川『そうは言われましても、でんきだまは非常に貴重な道具でして……
   今では2万件以上の注文が溜まっている状態でして』

両津「何!? 2万も!? たかがポケモンの道具一つになんでそんなに注文がくるんだ!?
    おかしいだろう!」

中川『でんきだまはピカチュウに持たせると一部のステータスが上昇するピカチュウ専用道具なんです
    ピカチュウは世界的に人気のあるポケモンでして、あえてライチュウに進化させない人もいて
    そういう人達がポケモンバトルする時にピカチュウに持たせる道具がでんきだまなんです』

両津「ううむ……そういった理由があったとは……
    解った、すまなかったな中川」ピッ

レッド「特別な餌は手に入りそうですか?」

両津「いやだめだ……だが方法はある」

レッド「一体どんな方法を?」

両津「まあいいからついてこい」

トキワシティ ポケモンセンター

両津「よし、ロケットカンパニーのサイトにアクセスしたぞ
   ここででんきだまを手に入れるぞ」カタカタカタ・・・

レッド「検索してみたら、キャンセル待ちで一杯ですね……
    やっぱり歩いてピカチュウを探したほうが」

両津「ふっふっふっ……甘いぞレッド君
   このサイトには裏があって、会員専用のパスワードを打ち込めば……」

レッド「あっ! 凄い! 普通に買える!
    でも、どうして会員なんかに?」

両津「昔ロケットカンパニーでバイトした事があってな
   そこで店の売り上げを連続で一位にし続けたら会社から貰ったんだ」

レッド「両津さん凄い……」

両津「まあ、その後部長にばれてシロガネやまに飛ばされたんだがな」

レッド「えぇ……」

両津「よし! 超特急便で注文したからすぐに届くぞ」

ぴんぽんぱんぽーん

ジョーイ「両津勘吉様、お荷物が到着しています」

レッド「早い! もう来た」

両津「よし、受け取りにいくぞ」

ロケットカンパニー社員「此方が品物となっております」

両津「おお、すまないな……支払いの方はいつものように中川の所に……っと」サラサラ

レッド(中川さんに払わせている……)

社員「なあ両さん、警官なんて辞めてうちにこない?
   ボスが両さんを警官なんかにしとくのは勿体無いって言ってるよ」

両津「なんだかんだで警察も長いからな、簡単には辞められないよ」ガハハ

社員「辞めたくなったらいつでも言ってくださいよ!
   ボスが幹部の席を用意するって言ってますからね」

両津「ううむ……魅力的な話だが、生憎今は重大な仕事の最中でな」

社員「そうですか……それじゃあその仕事が終わったら考えてみてくださいね。
   行くぞピジョット!」

ピジョット「ピジョー!!」バサッ!

レッド「うわッ! もういなくなってる」

両津「ピジョットはマッハ2で飛べるからな。
   今頃はもう本社に着いてる頃だろうさ」

レッド「へぇ……凄いなぁ。
    僕もピジョットを捕まえようかな」

両津「やめとけやめとけ、ピジョットを乗りこなすには相当な訓練が必要だぞ
    ポケモンライドを装着して乗ったとしても相当な力が体にくるからな
    下手すると、ライドから吹き飛ばされて地面にまっさかさまだ」

レッド「詳しいんですね」

両津「わしはピジョットの免許を持っているからな」サッ

ポケモンライドピジョットの免許
あんたはピジョットに乗っていいですよ

両津「ピジョットライドの免許を持っている奴はそう多くはないからな一種の勲章だな」ガハハハ

トキワの森

両津「よし、この辺でいいだろう」

レッド「……今時大きなザルと棒の罠でポケモンが捕まるんですか?」

両津「わしが短パン小僧の頃はこうやってポッポやコラッタを捕まえたもんだぞ」

レッド「ピカチュウとポッポやコラッタは違うと思うんですが……」

ガタッ ピカー!?

両津「よし捕まったぞ!」

レッド「!?」ズルッ

両津「なにやってるさっさと捕まえるぞ」

レッド「は……はい!」

レッド(まさかあんな古典的な罠で捕まるなんて……あまり頭のいいピカチュウじゃなさそうだ)

バリバリバリッ!

レッド「うわ! ザルが帯電している」

両津「わしがザルをどけるからお前はヒトカゲに命令してピカチュウを弱らせて捕まえるんだ」

レッド「えぇ!? あんなに帯電してるのに大丈夫なんですか?」

両津「あの程度の電撃、部長の落とす雷のほうが威力がある」

ビリビリビリッ!

両津「よし、取ったぞ! さあ捕まえるんだ」パリパリ・・・

レッド「ヒトカゲ、ひっかくでピカチュウを弱らせるんだ」

ヒトカゲ「カゲッ!」ズバッ!

ピカチュウ「ピカッ!?」

レッド「よし、後はモンスターボールを投げて」ポイ

1分後

カチッ☆

レッド「よし捕まえた!」

両津「これでトキワの森に生息するポケモンのデータは大方取れたな」

レッド「次はニビシティに行ってジムに挑戦ですね」

両津「ならさっさと抜けちまおう、この森にはビードルが多くてさっき針で刺された場所が痒くてかなわん」ボリボリ・・・

レッド(ビードルの針って毒があるって図鑑に書いてあるんだけど、なんで両津さんは平気そうなんだ?)

ニビシティ

両津「あそこにあるのがジムだな、住民に聞いたがこのジムにはジムリーダーがちゃんと居るそうだ」

レッド「あの……ジムに行く前に見たい物があるんですが」

両津「なんだ?」

レッド「町の入り口にあったチラシにニビ科学博物館で今古代のポケモンの化石を展示しているみたいなんです」

両津「ポケモンの化石か……」ウーム

両津(聞いた話だとマニアに売れば数万単位の値がつくとか言ってたな
   ポケモンの化石の実物を見ておくのもいいだろう)

両津「よろしい! 早速行くとするぞ」

レッド「はい!」

ニビ科学博物館

受付「子供は50円、大人は200円です」

レッド「はい50円です」

両津「わしはこういうものだが」手帳提示

受付「警察の方ですか? 何か事件でも?」

両津「いや、これといって事件ではないんだが」

受付「警察の方でもお金はちゃんと払って貰いますよ」

ニビシティ科学博物館前

両津「クソッ……金が払えなくて追い出されてしまった
    レッドが戻ってくるまで暇でも潰しておくか」

売り子「ちょっとちょっとそこの人……秘密のポケモンが居るんですか500円で買いません?」

両津「秘密?」クル

売り子「そうですそうです! 今ならこのボールの中に入った秘密のポケモンが500円!
     とってもお買い得ですよ!」

両津「高いな他をあたってくれ」

売り子「ま、待ってください! このポケモン、実はとっても凄いんです!
    他のポケモンとは違って凄い跳躍力があるんです!」

両津「ほぅ……凄い跳躍力か」

売り子「このポケモンの跳躍力があればどんな手ごわいポケモンもイチコロ!
     どうです、こんな素晴らしいポケモンが500円で手に入るんですよ!」

両津「高い!」ダンッ!

売り子「じゃ、じゃあ400円に負けます! どうです?」

両津「それでも高い! どうしても買って欲しければ3円に負けろ!」

売り子「えぇ!? さ、3円って……それは幾らなんでも」

両津「実は本官はこういうものでな」手帳提示

売り子「ゲッ!」

売り子(警察だと!? 博物館前に居るから警備員だと思ってた……)

両津「そういえばカントー地方の法律では、ポケモンの売買は違法だったな……」

売り子「そ、そうでしたっけか~あはは……」

両津「それじゃあちょっと署の方に……」

売り子「お巡りさん勘弁してくださいよ~! 実は家には10を頭とした子供が6人いまして……
     自分がここで捕まったら子供達が路頭に迷っちまいますよ!」ヒシッ

両津「何? 子供が6人も?」

売り子「そういう訳でどうかここはお目こぼしの程を……ねぇお巡りさん」

両津(ううむ……こういった貧乏話には弱いなぁ……)

両津「解った! わしも鬼ではない……今回限りは目をつぶってやろう」

売り子「お、お巡りさん!」ダキッ

両津「こらッ! ひっつくんじゃない気色悪い!」

売り子「じゃ、じゃあ私はこれで……」

両津「おい、秘密のポケモンが入ったボールは置いていけよ」

売り子「えっ!? 没収ですか!? そりゃあんまりですよ」

両津「まあボール代ぐらいは出してやる受け取れ」チャリン

売り子(ボール代ってたったの3円じゃないか……)

両津「これからは阿漕な商売は辞めろよ」

売り子「へ、へぇ……そりゃ勿論で!」タタタ・・・

両津「さぁ~て秘密のポケモンちゃんのご尊顔を拝むとしましょうか」

ボン!

コイキング「ココココココ……」ビチビチビチ

両津「あの野朗!! 次会ったらただじゃおかねぇぞ!!」

コイキング「ココココココ……」

レッド「あれ、両津さんそのコイキングどうしたんですか?」

両津「う、うむ……まあちょっと色々あってな」

レッド「そうですか……とりあえず図鑑に登録しておきましょう」

レッド「図鑑によると世界で一番弱くて情けないポケモンだそうです」

両津「オーキド博士、中々辛辣な内容の図鑑を作ったなぁ……」

レッド「ただどんなに汚れた水でも暮らせる渋とさを持っているとも書かれてますね」

レッド「他には、とにかくはねてはねてはねると」

両津「たしかにこいつに関してははねてる姿しか見た事はないな」

両津「昔、皆でコイキングを釣って誰のコイキングが一番跳ねるか競ったもんだ」シミジミ

両津「ただ、あまりにも跳ねすぎるとピジョンに持っていかれたりするんだがな」

コイキング「ココココ!」ピョイン

ピジョン「ピジョー!」ガシッ

両津「そうそう、あんな風に……」

両津「ってまたんかコラー! そいつはわしが全財産出して買ったコイキングだぞ!!」タタタ・・・

レッド(全財産ってたしか3円だったような……)

両津「くそ……結局逃げられた」

レッド「災難でしたね」

両津「まあ、過ぎた事は仕方が無い……ニビジムに行ってリーダーと対決してこい」

レッド「はい!」

ニビジム

タケシ「来たな! 俺はニビポケモンジムのリーダーのタケシ! 俺の固い意思は俺のポケモンにも現れる!」

タケシ「固くて我慢強い! そう! 俺が使うのは岩タイプのポケモンばかり!」

レッド(岩タイプ……困ったなヒトカゲもピカチュウも岩タイプには効果的に戦えないな)

タケシ「さあ勝負だチャレンジャー!」

ジムリーダーのタケシが勝負をしかけてきた

タケシ「ゆけイシツブテ」

両津「おおイシツブテか! 懐かしいな昔はイシツブテ同士を投げ合って遊んだもんだ」

レッド「それって……当たり所悪ければ死にません?」

両津「何度か頭に食らったことがあるが、でかいタンコブが出来た事があるぐらいだぞ」ガハハハ

レッド「えぇ……」

両津「そういやイシツブテはぼうぎょが高くてとくぼうが低かったはずだな」

レッド「とくぼうが低い……ならヒトカゲのひのこで倒せるかもしれない
    よし、ヒトカゲ! 相手が倒れるまでひのこをするんだ!」

ヒトカゲ「カゲ!」

タケシ「イシツブテ! 体当たりだ!」

それから少しして

タケシ「くっ……やけどを負ったせいでイワークの攻撃があまり通らなかったか」

レッド「ふう……少し危なかったけどなんとか勝てた」

タケシ「どうやら君を見くびっていたようだ……僕に勝った証としてこのグレーバッジを授けよう!」

レッド「どうもありがとう」

タケシ「それと、これは技マシン39だ! 中身はがんせきふうじという技だ」

レッド「どうも……」

タケシ「よし、次はそこのお巡りさんとかな」

両津「ん? わしか? わしは別に勝負をしに来たわけじゃないぞ」

タケシ「これは意外だ。てっきりリーグに挑んでポケモンマスターを目指すのかと」

両津「いや、わしはポケモンリーグやポケモンマスターについてはあまり詳しくないからな」

レッド「そんなんですか? 結構詳しそうだと思ってましたけど」

両津「わしが短パン小僧だった頃にはポケモンリーグなんてなかったからな……
    警官になってからは、色々忙しくてそれどころじゃなかったしな」

両津「第一ポケモンマスターになったら何か利点があるのか?」

タケシ「そういえば今年度からは、宣言が出来るようになったそうですね」

両津「宣言?」

タケシ「ええ、お金を沢山寄越せとか犯罪につながりそうな事意外はだいたい叶えられるそうですよ」

両津(金は駄目か……いやまてよ?)

両津(わしがポケモンマスターになって珍しいポケモンを貰ってそれをマニアに売り飛ばせば……)ブツブツ・・・

レッド(なにかよくない事を考えている気がする)

両津「よし! わしも今からポケモンマスターを目指すぞ!」

レッド「でも、両津さんポケモンを持ってるんですか?」

両津「ちゃんと一匹持っているぞ」

両津「出て来いガー公!」ボン

ガーディ「ガゥ……」

両津「こいつがわしのポケモンガーディ号だ!」

レッド「ヒトカゲと同じほのおタイプですね」

レッド「でも、他のお巡りさんやジュンサーさんも皆ガーディ持ってますよね。
    テレビで見た事あります」

両津「わしのガーディ号はその辺のガーディとは違う!
    警視庁から配属されたガーディだ」

レッド「じゃあ優秀なんですね?」

両津「ああ、車の運転もできるぞ!」

レッド「えぇ……」


両津「このジムってスプリンクラーとかあるのか?」

タケシ「火災警報装置とスプリンクラーなら完備してますよ
    ほのおタイプのポケモンの技の火を消すための」

両津「それを聞いて安心した……いいか、ガー公」ゴニョゴニョ

ガーディ「わふ」コクコク

レッド(スプリンクラーの心配をするなんてどんな凄い技を繰り出すんだろう)ワクワク

タケシ「よし、では始めだ!」

両津「行けガー公!」

ガーディ「ガァーー!!」ゴォォォ!

レッド「え? 相手のイワークじゃなくてジムの天井にかえんほうしゃを!?」

タケシ「一体何が狙いだ?」

火災警報装置「火災を探知しました! スプリンクラーを作動します」

ショワー

レッド「天井から水が沢山降ってくる!」

両津「ワハハハ! イワークの弱点は水! これでお前のイワークの体力はどんどん削れていくぞ!」

タケシ「くっ……なんて汚い! だが、そのガーディもこの大量の水を被ればただではすまないぞ!」

ガーディ「ガウ!」カチ・・・バサッ!

レッド「えっ……ガーディが普通に傘をさしてる……」

両津「こんな事もあろうかと事前にガー公には折りたたみ傘を持たせておいた」

タケシ「くっ……ポケモンに道具を持たせる事は反則ではないが、まさか傘をさすポケモンがいるとは……」

両津「よしガー公! そのままあのイワークを倒せ」

ガーディ「ガウ!」バッサバッサ

レッド「? 傘をバサバサさせてイワークに水しぶきを飛ばしている!?」

イワーク「グワー!!?」

効果は抜群だ。
イワークは倒れた

タケシ「イワーーク!!?」

タケシ「初めてだこんな負け方……」ズゥーン

レッド(バトルのテレビを沢山見てきたけど僕もこんな勝ち方は初めて見た……)

両津「よし、わしもグレーバッジを手に入れたぞ!」

ガーディ「ギャウ!」

ニビシティ

両津「よし、次はおつきみ山を越えてハナダシティのジムだな」

レッド「今度もピカチュウがいるから大丈夫そう。
    でもその前に、そろそろ日が暮れてきたから泊まりません?」

両津「そうだな……おつきみ山までは少し歩くから今日はここに泊まった方がいいかもしれんな」

レッド「じゃあポケモンセンターで一泊しましょう」

今回はここまで

翌日3番道路

レッド「よし、プリンを捕まえれた」

両津「これでこの辺のポケモンのデータは集まったか」

両津「しかし、うたうとまるくなるしかできないプリンは悲惨だな」

レッド「育てればはたくとか憶えるみたいですよ」

両津「ほぅ……図鑑に書いてあるのか?」

レッド「はい、そのポケモンが何Lvになれば技を憶えるとか出ていますね」

両津「うーむ、思った以上にハイテクな図鑑だな……」

両津「わしが短パン小僧の頃はクラスに居たポケモンに詳しい奴に聞いたり
   テレビやラジオでポケモンの情報を見たり聞くのが精一杯だったからな」

レッド「本の図鑑とか見なかったんですか?」

両津「本屋に売っていたが高かったからな
    学校の図書室で借りて見ようとも思ったが常に貸し出し状態だった」

両津「それに、今よりも情報の精度がよくなかったからな……
    わしが本屋で立ち読みして得た情報と今の情報では食い違いや間違いも多い」

レッド「そうなんですか」

両津「ビリリダマを進化させるには10日間ひっくり返し続けるとかそういうのが書かれていたぞ」

レッド「えぇ……」

おつきみ山前ポケモンセンター

両津「よし、ここで昼飯を食っておつきみ山を越えるか」

レッド「はい」

ボーイスカウト「あっ! お巡りさん!」

両津「なんだ? お巡りさんは今昼食のメニューを選ぶので忙しいんだ」

ボーイスカウト「それどころじゃないよ! おつきみ山にロケット団がいるんだよ!」

両津「何!? ロケット団が!」

レッド「ロケット団?」

両津「ポケモンの密漁や人のポケモンを窃盗するポケモンマフィアだ」

レッド「ポケモンマフィア……」

両津「最近タマムシやヤマブキで活動をしてないと思ったらこんな場所に出没していたのか」

両津「よし! 今すぐ乗り込んで連中を捕まえるぞ!
    行くぞガー公!」

ガーディ「ガウ!」タタタ・・・

レッド「あっ! 待ってくださいよ両津さん!」

おつきみ山

両津「ガー公、ロケット団を見つけたらすぐに報告しろよ」

ガーディ「わう!」タタタ・・・

レッド「両津さん……ハァハァ……待ってくださ……ハァハァ……」

レッド「駄目だ完全に見失ってしまった」

レッド(困ったな……こっちの方に両津さん達は行ったんだろうか?)

ロケット団「ん? 小僧! こんな所で何をしている?」

レッド「人を探しているだけです……あの、お構いなく」

ロケット団「そうはいかんポケモンマフィア、ロケット団は怖くて強いのだ!」

レッド(こんな変な格好の人達がロケット団……)

ロケット団「小僧! 中々珍しいポケモンを持っているじゃないか! 俺達に寄越すんだ」

レッド「それは嫌だな……」

レッド「ヒトカゲ、よろしく頼むよ」

ヒトカゲ「カゲ!」

ロケット「はむかう気か! ゆけサンド!」

ロケット団「くっ……強い……仲間が黙っちゃいねぇぞ! 今すぐ集めてきてやる!」ダダダ・・・

レッド「ふぅ、相手があまり強くなくてよかった」

ヒトカゲ「カゲカゲ」ウンウン

レッド「両津さん達は一体どこに居るんだろう? 早く合流しないと」

両津「オラー!!」ギリギリギリ

ロケット団「グワァー!!」

両津「これで30人目か、こんなに大勢おつきみ山で何をしてたんだ?」

ガーディ「わう」クビカシゲ

両津「おいお前! こんな山にこんなに集まって何を企んでいやがったんだ?」ギリギリ

ロケット団「うぅ……化石を探しにきたんだ」

両津「化石というとニビの博物館にあるという奴か」ギリギリ

ロケット団「そうだ……ポケモンの化石を復元して復活したポケモンは大金になるんだ」

両津「何!? 大金だと!!」ギリギリ

ロケット団「俺の知ってる情報は以上だからもう締め上げないでくれぇ!!」タップタップ

両津「それで、化石は見つけたのか?」

ロケット団「あちこち探したが化石はまだ見つかってない……」

両津「お前等は化石を見つけたか?」

捕まった団員「俺達もまだ見つけてねぇでス……」

捕まった団員2「これから掘ろうって時にお巡りさんに……」

ロケット団員「お~い! 助けてくれぇ~! とんでもなく強い子供が出てきたんだ!
        ってアレ!?」

両津「まだいたか!」バキッ

ロケット団員「グワー!」

両津(こんなに大勢ロケット団員がいるという事はそうとう化石のポケモンは儲かるみたいだな)

レッド「あ、両津さん!」

両津「おお、レッドか」

レッド「凄いですね。ここに居るロケット団、皆両津さんが捕まえたんですか?」

両津「ああ、わしにかかれば朝飯前よ」

両津「そうだレッド、ここに来るまでに化石を見なかったか?」

レッド「化石ですか? そういえばさっき理科系の男と戦ってポケモンの化石を1個分けて貰いましたよ」

両津「でかした!」セナカバンバン

レッド「いたたた……」

レッド「それで、ここに居るロケット団の人はなんでこの山に?」

両津「どうやら化石を目当てに集まっていたらしい」

レッド「そうなんですか」

両津「よし、さっさとハナダ署に行ってこいつ等を全員牢に入れてもらおう」

レッド「流石に皆連れて歩くのは無理そうですからね……
    ここに縛って置いておくしかなさそうですね」

両津「せいぜい5、6人だと思っていたが31人もいたからな」

レッド「そんなにいたんですか……相手もポケモンを出したと思うのによく無事でしたね」

両津「プロレスの新技のいい練習相手だったぞ」ガハハ

レッド「えぇ……」

両津「そういえばレッド、この山のポケモンのデータは集めたのか?」

レッド「多少は集めました」

両津「ふむ、後はなんのポケモンが居るんだ?」

レッド「後はピッピですね」

両津「ピッピか……テレビで見た事があるポケモンだな……
    こんな所に生息していたのか」

レッド「だけど、数が少ないみたいで中々出会えないみたいですね」

両津「ふぅ~む」

両津「よし! ここは人海戦術だ! そこのロケット団共! ピッピを探して来い!」

ロケット団「ぴ、ピッピをですか?」

両津「そうだ。 だが、もし途中で逃げたらガー公のかえんほうしゃで容赦なく燃やすぞ」

ロケット団「ひぃぃ!」

両津「解ったらとっとと探してこい!!」

ロケット団員達「はぁーい!!」

少しして

ロケット団「ハァーハァー見つけました」

ピッピ「ピッピ!」

両津「うむ、ご苦労」

レッド「いいんですかこんな事して?」

両津「何を言っている、彼等はピッピが見つからず困っているお前を見かけて
    善意で助けてくれたんだぞ!?  なあ皆」

ロケット団「いや、あんたが無理やり」

両津「善意で助けてくれたんだよなぁ!!」ギロリ

ロケット団「は、はい……お巡りさんの言うとおりです」

レッド「…………」

ハナダシティ

両津「ハナダ署に連絡も入れたしあそこのロケット団員達はもうすぐ牢の中だな
    次はどうする?」

レッド「まずはこの町周辺のポケモンを集めてみようと思います」

両津「ジムはデータを取った後か」

レッド「はい」

グリーン「おやぁ~今頃到着したのかレッド?」

両津「ん? グリーンか、中川はどうしたんだ?」

グリーン「中川さんなら仕事の打ち合わせとかで一度タマムシに戻ってるよ」

両津「アイツも色々忙しいからな」

グリーン「それよりもレッド! ハナダの岬にマサキっていうすげぇ人が住んでるぞ!
      俺なんか珍しいポケモンのデータを一杯集めさせて貰ったもんね!」

両津(珍しいポケモン……)

レッド「珍しいポケモン……」

ガーディ「ガゥ……(両さんが悪巧みしてる)」

グリーン「そうそう、途中でリーフに会ったんだけどな、
      アイツ、麗子さんの話を聞いてポケモンコンテスト方面を目指す事にしたらしいぞ」

レッド「コンテスト?」

グリーン「なんでもポケモンの美しさやたくましさとかを競わせる競技らしい
      麗子さんってそのコンテストのマスター部門の審査員の資格持ってるんだってよ」

レッド「……」

グリーン「まっ、俺は普通にポケモンマスターを目指すんだがな!
      せいぜい頑張れよレッド! バイビ~」


レッド「グリーンには負けない」

両津「その意気だ! がんばれよ若者!」ガハハハ

レッド「グリーンが言っていたマサキっていう人が気になる」

両津「珍しいポケモンのデータを持ってるって言っていたな」

レッド「先にハナダの岬にあるマサキっていう人の家に行きましょう」

ゴールデンボールブリッジ

おじさん「5人抜きおめでと~! これが景品のおじさんきんのたまね」

レッド「どうも……」

おじさん「ところでおじさんね……」ジー

両津「なんだ?」

おじさん「いや、いい天気ですねお巡りさん」アハハ

両津「……怪しい、ちょっとこっちに来なさい」

おじさん「いえ、大丈夫です! おじさん怪しい者じゃないですから!」ダダダ!

レッド「あ、逃げた」

両津「追うぞガー公!」

ガーディ「わう!」

レッド「あの人もロケット団だったんですか?」

両津「うむ、5人抜きをしたトレーナーを無理やりロケット団に勧誘していたらしい」

レッド「ロケット団って迷惑な人達ですね」

両津「まったくだ」

ガーディ「わう」コクコク

マサキの家

ポケモン?「こんちわ! ワイはマサキや」

レッド「両津さん! 見た事ないポケモンが喋ってます!」

マサキ「ちゃうって! ワイはマサキや! 実験に失敗してポケモンと合成してもうたんや」

両津「一体どんな実験をしたんだお前は……」

マサキ「いや~若気の至りやな……ちょっとした出来心で」

マサキ「って、ワイの話は今は置いておいて、元の姿に戻るのを手伝って欲しいんや」

レッド「何をすればいいんですか?」

マサキ「ワイがそこの装置に入ったらそこのボタンを押して欲しいんや」

レッド「わかった」

マサキ「ほな頼むで~」

マサキ「いや~ありがとうな! おかげで元の姿に戻れましたわ!」

マサキ「これ、お礼のサントアンヌ号のチケット!
     なんでも豪華客船らしいけど、ワイには興味なくてな」

両津(サントアンヌ号と言ったら中川の所の船じゃないか……
    あの船のチケットは相当な値段がすると聞いた事があるな)

レッド「どうも」

レッド「あの、珍しいポケモンのデータを持ってるって聞いたんですが」

マサキ「ああ! それならそこのパソコンにはいっとるよ
     イーブイっていう珍しいポケモンの進化した姿やけどな」

レッド&両津「イーブイ?」

マサキ「なんや、色んな環境に適応して進化するポケモンや
     個体数が少なくて、捕まえるのが大変なポケモンなんやで」

レッド「そうなんですか」

レッド(イーブイ……欲しいかも)

両津(イーブイ……金になるな)ブツブツ・・・

レッド「シャワーズにサンダースにブースターのデータありがとうございました」

マサキ「それぐらいお安い御用や」

24番道路

レッド「ここのポケモンのデータも集め終わりました」

両津「やっと終わったか……ケーシィを捕まえるのは流石に骨が折れたぞ」

レッド「最終的にはテレポートされないように締め上げてましたもんね」

両津「気づかれないように忍び寄るのが大変だったな」

レッド「でも、これでハナダジムに挑めますね」

両津「たしか水タイプの使い手だったな」

レッド「はい、ピカチュウが居るから大丈夫だと思いますが……」

両津「問題はピカチュウが負けた時だな……ヒトカゲだと勝ち目は薄いぞ」

レッド「たしかにそうですね……ナゾノクサを育てようと思います」

両津「わしも攻略法を考えておかんとな……ガー公はほのおタイプだからな」

両津「レッド、少しの間別行動だ。
    わしはガー公と対策を考えてくる」

レッド「解りました」

両津「よし! 行くぞガー公!」

レッド「あっ、合流はどこにします!?」

両津「ハナダのポケモンセンターだ!!」

夕方 ポケモンセンター

両津「よおレッド、待たせたな」

ガーディ「ガウ!」

レッド「結構かかりましたね」

両津「うむ、ちょっとした物を取り寄せてもらってな
    お前の方はカスミ対策は万全か?」

レッド「はい、フシギダネを貰えたんでピカチュウが倒れても大丈夫だと思います」

両津「たしかリーフがオーキド博士の研究所で貰っていたポケモンだったな」

レッド「つるのむちも覚えたんで、きっと勝てます。
    ただ、もう夕方なんで流石にジムはもう御休みですね」

両津「仕方ない朝になったら行くとするか」

今回はここまで

ハナダジム

カスミ「うーん……私の負けね。しょうがない! 私に勝った証拠にブルーバッジをあげる」

レッド「どうも……」

カスミ「ブルーバッジがあれば人と交換したポケモンでもある程度のレベルまでならおとなしく言う事を聞くわ」

カスミ「それと、この技マシンをあげるわ中身はみずのはどうよ」

レッド「ありがとう」

両津「よし、次はワシの番だな」

カスミ「お巡りさんも戦うの? 珍しいわね」

両津「仕事でちょっとバッジが必要でな」

カスミ「? そうなの? お巡りさんといえども手加減はしないわよ!」

両津「その前に一つ、対戦方式は1対1でいいか?」

カスミ「え? 別にいいけど」

両津(助かった。 あれは一度限りしか使えないからな)

カスミ「それじゃあ、お願いねスターミー!」ボン

レッド(相手は水タイプだけれど、ほのおタイプのガーディでどうやって戦うんだろう)

両津「よしガー公! 事前の作戦通りに行け!」ボン

ガーディ「ガウ!」

レッド「あれ、ガーディがなにか着ている」

両津「レインコートだ。これで相手のみず技はほとんど効かん!」ガハハハ

カスミ「ちょ、ちょっとそんなのってアリ?」

両津「このレインコートは警視庁から認められた正装だ」

レッド「そうなんですか?」

両津「ああ、わし等警官の正式採用ポケモンはガーディだからな
    雨の日に犯人を追っている最中に、体力を消耗しないようにな」

カスミ「くっ……で、でもそれぐらいじゃ私のスターミーは負けないわ!」

カスミ「スターミー! みずのはどう!」

ブシャー!

ガーディ「ッ!」

レッド「幾らレインコートを着ていても流石に無傷じゃないか
    でも、明らかにダメージ量がぐっと減っているみたい」

カスミ「厄介ね……どうにかあのレインコートをどうにかしないと」

両津「よし、今だ、行けガー公!」

ガーディ「ガウ!!」ダッ!

カスミ「とっしんかしら? その程度のダメージなんてスターミーのじこさいせいにかかれば」

バリバリバリバリッッ!!

スターミー「!!!?」ビリビリビリ  プシュー

カスミ「ど、どういう事!? なんでガーディがでんき技を!?」

レッド「ガーディはでんき技は覚えないはずなのに……」

レッド「ん? レインコートで隠れて見えなかったけどガーディが何か持ってる?」

ガーディ「ガウ」Eスタンガン

両津「よし、やったぞガーディ!」

両津「しかし、流石の威力だな……電圧を弄って一度きりしか使えなくなったが」

ガーディ「アゥ」

カスミ「ちょ、ちょっと! ポケモンに持たせていい道具は1つまでよ! なんで二つも道具を持たせてるのよ!」

レッド「そうですよ! ポケモン協会の制定したルールではポケモンには道具を1つしか持たせてはいけないと」

両津「何を言っている? ガーディには元々あのスタンガンしか持たせていないぞ」(わしが改造した違法スタンガンだが)

カスミ「え? レインコートとスタンガンで2つでしょ!」

両津「レインコートはただのアクセサリーだ」

カスミ「アクセサリー? そんな言い訳通用しないわよ!」

両津「それじゃあ聞くが、お前等がポケモンにリボンをつけたり、帽子をかぶせたりしたらそれは道具になるのか?」

カスミ「そ、それは……」

両津「ならんだろう!! だから問題はない」

レッド(めちゃくちゃだ……)

カスミ「でも、そんな凄い防水効果があるなら立派に道具の一つとしてカウントされるわ!」

両津「実はこのレインコート、イッシュではミュージカル用のグッズでな、道具としては認められておらんのだ」

カスミ「え?」

両津「イッシュのミュージカルぐらいテレビで見た事あるだろ?」

カスミ「あるけど、レインコートなんてグッズあったかしら……?」

レッド「本当にグッズなんですか両津さん?」

両津「ああ、このレインコートは本当にグッズだよ……ブランド物だがな」

レッド「どこで貰ったんですか?」

両津「麗子からな、会社の新作のブランドグッズという事で貰ったんだ。
    わしのガー公は今までずっとぼろい雨合羽だったからな」ガハハハ

カスミ「くっ……悔しいけど負けを認めるしかないわね……」ズゥーン・・・

カスミ「これが私に勝った証のブルーバッジよ……」

両津「よし! これでバッジ二つ目だな」

ガーディ「ガウ!」

カスミ「お巡りさんのガーディって器用なのね……スタンガン使うガーディなんて初めて見たわ」

両津「自転車の運転もできるぞ!」ガハハハ

レッド(このガーディは本当にポケモンなのだろうか?)

カスミ「次はクチバのジムに行くといいわ……あそこは電気タイプの使い手だから
    今回のようにはいかないはずよ!」

両津「何が相手でもわしは勝つだけだ」

クチバシティ

レッド「ここがクチバシティ……海に面してるんですね」

両津「ああ、タマムシ署の連中とよく海水浴をしにきたな」

レッド「マサキさんから貰ったサントアンヌ号のチケットどうします?」

両津「サントアンヌと言ったら有名な豪華客船だからな……そんな船のチケットをポンとくれたあいつは一体何者なんだ?」

レッド「本人はポケモンマニアとか言ってましたね」

両津「まあ、ここは貰ったチケットで船に乗るとするか、海外のトレーナーも大勢乗っているから
    外国のポケモンのデータも取れるだろう」

レッド「それはいいですね! 見た事ないポケモンが見れそう」ワクワク

両津「お前は豪華客船に乗れるよりポケモンの方が重要なんだな」

レッド「当たり前じゃないですか」

サントアンヌ号

ワイワイガヤガヤ

レッド「凄い人の数ですね」

両津「その殆どが金持ちだがな」

レッド「服装も奇抜な人が結構いますね」

両津「あの赤い服装はフレア団とかいう連中だな
    カロス地方で活動している団体らしい」

レッド「どんな事をしているんですか?」

両津「麗子から聞いただけだからな……ポケモンの福祉活動をしている団体としか知らん」

レッド「奇抜な格好だけれど、いい人達なんですね」

両津「表の顔はそうかも知れんが、裏の顔は分からんぞ……
    ああいう連中に限って裏ではこそこそしているものだ」

レッド「それは偏見じゃ……」

両津「いや、連中からは胡散臭い臭いがする」ナガネンノカンデ

レッド「はぁ……?」

グリーン「あれ、レッドじゃねぇか……お前なんでこの船にいるんだ?」

レッド「グリーンこそ」

グリーン「俺か? 俺は中川さんに乗せて貰ったんだ!
      中川さん、なんでもこの船で商談をするらしくってな」

両津「中川もこの船に乗っているのか」

グリーン「それよりもレッド! この船の船長、いあいぎりの達人って聞いてたのに
      会ってみたらただの船酔いオヤジ! でも、いあいぎりの秘伝マシン貰っちゃったぜ!」

グリーン「これがあれば、道の真ん中にある邪魔な木もバッサリだぜ!
      早速クチバジムに挑んでこよっと」タタタ・・・

両津「言いたい事だけ言って行ってしまうなアイツは」

レッド「昔からそう……もう慣れた」

レッド「いあいぎりの秘伝マシンと海外のポケモンのデータ取ってきます」

両津「そうか、わしはこの辺で料理を食ってるぞ」

レッド「はい」

中川「あれ、先輩じゃないですか?」

両津「ん、中川か? こんなに人が居るのによく分かったな」

中川「先輩は目立ちますからね……テーブルの上に30枚もお皿を重ねてますし」

両津「レッドがポケモンのデータを取りにいってて暇だったからな」

赤い髪の男「中川さん、この人は?」

中川「あ、この方は僕の先輩です」

黒い服の男「ほぅ……彼が有名な」

金髪の女「中川さんの言葉どおりの方ね」

両津「中川、誰だこいつ等は?」

赤い髪の男「これは失礼……私はフラダリ、フレア団の指導者をしている者です」

黒い服の男「私はサカキ、ロケットコンシェルジュの社長をしている」

金髪の女「私はルザミーネ、エーテル財団の代表ですわ」

両津「エーテル財団?」

ルザミーネ「はい、アローラ地方でポケモンの保護活動を行っていますのよ」

サカキ「所で両津君だったね……一度家の子会社でアルバイトをしていたね」

両津「えーと、どの会社だったかな……何分沢山アルバイトをしているもので」ハハハ・・・

ルザミーネ「まあ、公務員なのにですか」

中川「先輩は……ちょっと特殊でして」

サカキ「ロケットカンパニーに聞き覚えは?」

両津「ああ、あそこですか……」

サカキ「君の働きは大本の私の耳にも入っている……どうだ?
     警察なんて今すぐ辞めて、私の会社にこないか?
     君ならすぐに幹部にまで上り詰められると思うが」

両津「これ次第ですな」テデマルヲツクル

サカキ「勿論、君のような優秀な人材が手に入るんだ……出し惜しみはしない」

ルザミーネ「あら、中川さんの上司さん、勧誘されてますわよ」

中川「先輩! 部長さんに知られたら今度はシロガネ山じゃ済みませんよ!」

両津「ゲッ!! こ、この話は無かった事に……」

サカキ「そうか……それは残念だ……とても残念だ」PiPiPi

サカキ「失礼、電話が入った……」

ナニ? オツキミヤマデ? ワカッタスグニテハイスル

サカキ「申し訳ない、私用が入ったのでこれで失礼する……」

フラダリ「忙しない男だ……」

両津「中川、わしもそろそろ行くぞ。 いい加減レッドを探さないといかん」タタタ・・・

中川「はい、頑張ってくださいね先輩」

フラダリ「あの男……」

中川「先輩がどうかしましたか?」

フラダリ「いえ……御気にせず、私達も早く話し合いを終わらせましょう」

両津「うーむ、見当たらんな……」

売り子「さあさ! 特別なポケモンが500円! 500円で貴方のものですよ!」

両津「むっ? どこかで聞いた声だな……」

売り子「特別なポケモンが入ったモンスターボールが500円! どうですか?」

両津「あっ! 貴様は!」

売り子「ゲッ!」

両津「またんか貴様! この詐欺師め!」ガシッ!

売り子「ひいいぃ! 勘弁してくださいお巡りさん!」

両津「よくもコイキングを売りつけおったな! 貴様のような奴は牢に入れてやる!」

売り子「ままま、待ってくださいよお巡りさん! あれはお巡りさんが無理やり3円で買ったものじゃないですか!」

両津「どうせ、ここで売っている特別なポケモンもコイキングだろう」

売り子「えッ! ち、違いますよ……」

両津「目をそらすな!」

売り子「お、お巡りさん待って待って! 実は私の泊まっている部屋に本当に特別なポケモンの入った
     モンスターボールがあるんです! それで、どうか今回の事は!」

両津「何!? 本当に特別なポケモン?」

売り子「は、はい……実はそのポケモン、なんと金の卵を産むんです」

両津「何!? 金の卵!?」

売り子「はい、とても貴重なポケモンなんですけど、今回たまたま譲り受けて」

両津「わしがその程度の嘘で騙されると思ったら大間違いだぞ貴様!」ギリギリギリ

売り子「う、嘘じゃないです! 本当なんですってば!」ゴホッゴホッ


売り子「ほら、これがそのポケモンが産んだ卵なんですよ! 見てください金ピカでしょ!」

両津「たしかに金色に輝いてるが、メッキじゃないだろうな?」ガシッ

売り子「め、メッキな訳ないじゃないですか人聞きの悪い!」

レッド「あ、両津さん! 探しましたよ」

両津「ああ、レッドか」

売り子「こ、これがそのポケモンの入っているボールがある部屋の鍵です!
     そのボールのポケモンをお渡しするので今回のは件はこれで」

両津「ふむ。レッドこの金の卵を頼む! わしはちょっとその金の卵を産むポケモンを譲り受けてくるからな」タタタ・・

レッド「あっ! 両津さん待っ!」

客室

両津「これが特別なポケモンの入ったモンスターボールか……
    金の卵を産むとか言っていたが、一体どんなポケモンなんだ」ボム

コイキング「コココココココ」ビチビチビチ

両津「あの野朗!! もうゆるさねぇぞ!!」バキッ!

両津(しまったモンスターボールを壊してしまった)

コイキング「コココココ!」ビチビチビチ

レッド「両津さん! ……そのコイキングどうしたんですか?」

両津(待てよ、勢いで激昂したが……もしかしたらこのコイキング、本当に金の卵を産むのかもしれないな)

レッド「それよりレッドさん、この玩具の卵どうすればいいですか?」

両津「何!? 玩具!?」

レッド「結構精密に作られてますけど、これ玩具ですよ? 落とした時に割れないで弾みましたし」

レッド「それにさっき金の卵を産むポケモンって言ってましたけど、図鑑でそのコイキングのデータを見てみると
    ♂って書いてありますよそのコイキング」

両津「あの野朗!! 絶対に牢にぶちこんでやる!!」

両津「くそッ、見つからないな……完全に逃げられたか」

レッド「うわっぷ! 両津さん、このコイキング両津さんが持ってくださいよ」ビチビチビチ

コイキング「ココココココ!」ビッチビッチビッチ

両津「ううむ……」

コイキング「ココココ!!」ピョインピョインピョイン

両津「ええい暴れるんじゃない!」ゲシッ

レッド「あっ!」

ザプーン!!

レッド「蹴り飛ばすなんて……海に落ちちゃいましたよ」

両津「海に帰ったんだ、あいつも喜んでいるだろうさ」

この時両さんが蹴り飛ばしたコイキングの肉体は、蹴られた事への怒りエネルギーで変化をしようとしていた

レッド「? なんだか海面が光っているような」

両津「なんだ? ランターンでも寄ってきているのか?」

ギャラドス「ギャオーーーン!!」ザパーー!!

船員「うわー! ぎ、ギャラドスだぁー!!」

客「な、なんでギャラドスがこんな所に!?」

わーわーギャーギャー

中川「騒がしいな、何がおきたんだ?」

SP「はい、なんでもギャラドスが出没したとか」

中川「ギャラドスだって!?」

中川(まさか先輩!?)

レッド「なんて大きなギャラドスなんだろう……テレビで見るのとは迫力が違う……!」キラキラ

両津「目を輝かせている場合じゃないだろう!」

ギャラドス「グオーン!!」

ブシャーー!!  ドゴーーン!!

両津「ぐわぁぁ!!」

レッド「なんて威力のハイドロポンプだ……!」

中川「先輩! やっぱり先輩がこの騒動の犯人ですか!?」

両津「知らん! わしは何にもしておらん!」

ギャラドス「ギャーース!!」ピカ・・・

チュドーン!!

両津「ぎゃあ!?」ゴロゴロゴロ

両津「この野朗! 何をしやがる!」

レッド「ギャラドスの破壊光線を受けてもピンピンしている……」

中川「やっぱり先輩が犯人なんじゃないんですか? そのギャラドス、明らかに先輩を狙っているみたいですし」

両津「知らん! わしじゃない!」タタタ・・・

ギャラドス「ギャシャーッッ!!」

中川「先輩を追いかけている……やはり先輩が犯人か」

レッド「あっ! もしかして両津さんがさっき蹴り飛ばしたコイキング……」

中川「ともあれ、このまま先輩を野放しにすると船がギャラドスに沈められてしまう……
    ここは早く先輩を船から追い出さないと」

中川「皆、先輩を下のクルーザーに誘導してくれ! 先輩がそれに乗って逃げれば
    ギャラドスも先輩を追って、船から離れてくれるはずだ」

SP達「はい!」

レッド「両津さんは大丈夫なんですか?」

中川「先輩はそのぐらいじゃ死なないさ」

レッド「えぇ……」

チュドーン!!  キャーキャーワーワー!

両津「ええいしつこい! こうなったら船内に逃げ込むか!」

SP「両津さん! こっちです! こっちにクルーザーが!」

両津「何!? さっさと案内しろ!」

SP「はい! ついてきてください!」

ギャラドス「シャーー!!」

SP「このクルーザーに乗って脱出できます! ギャラドスは我々が足止めするので逃げてください!」

両津「助かる!」

ブオオオオッッ

SP「ただいま対象Aがサントアンヌ号を脱出しました。
   同時にギャラドスも対象を追って船から離れていきます」

中川「そうか……ご苦労だった」Pi

中川「皆さん安心してください! この船を襲っていたギャラドスはこの船から離れていきました」

客達「おーっ! 助かった助かった!」

フラダリ(あの男、なんとけがらわしい男だ……あのような穢れは吹き飛ばしてしまわなければ……)

クルーザー

両津「くそッ! あのギャラドス、ずっとわしを追ってくる!」

両津「それに、船の奴等が足止めするとか言っておきながらそんな素振りは見せん……」

両津「中川め! わしを餌にするつもりだな! だが、そうはいかんぞ!!」

サントアンヌ号

SP「た、大変です! 対象Aが乗ったクルーザーがまっすぐ此方に引き返してきます!」

中川「な、なんだって!?」

両津「わし一人を生贄にしようだなんてそうはいかんぞ!!」

ブオオオオッッ!!

ギャラドス「ギャシャーーッッ!!!」

レッド「ギャラドスがこっちに突っ込んでくる!!」

タマムシ派出所

部長「サントアンヌ号が沈没……900億円の損害か……」

寺井「なんでも大きなギャラドスが突っ込んできたみたいですね」

部長「うーむ、こんな大きなポケモン災害は数十年ぶりだな」

部長「今、両津の奴は一体何をしているんだろうか……」

病院

中川「先輩のせいですよまったく!」

両津「まあそう言うな。ポケ災保険がおりたんだから」

中川「そういう問題じゃないですよ! 皆重症じゃないですか!」

レッド「…………」

フラダリ(計画を即急に進めねば……)

ルザミーネ(ああ……こんな世界からは早く抜け出して、わたくしの好きな物だけがあふれる世界にいきたい……)

グリーン「凄い光景だな……皆包帯でミイラ男みたいになってる」

リーフ「あんな凄い事故だったんだもの仕方ないわよ」

レッド(早く治してジムに挑みたい……)

今回はここまで

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