レイ「ザック、子供がどう産まれるか知ってる?」ザック「あぁ?キャベツ畑だろ?」 (19)

レイ「ザック、ええと…もしかしてだけど」

ザック「なんだよレイ?もったいぶった言い方しやがって」

レイ「ザックはもしかして、子供がどうやって産まれてくるかを知らないの?」

ザック「あぁ!?んなもん知ってるに決まってんだろ!?」

レイ「そ、そっか。そうだよね。知ってるに決まっ…



ザック「キャベツ畑で生まれるんだろ?」



レイ「え」

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ザック「なんだレイ。お前知らねーのか?」

レイ「あ、え、ええと、何を?」

ザック「赤ん坊はな、キャベツ畑で生まれてくるんだ。そんでその生まれてきた赤ん坊をコウノトリが運んでくる」

レイ「そっ……か。うん。ザックはそう習ったのね?」

ザック「おー」

レイ「……」




レイ(なんてことなの…)

【時間は少し遡る】


ザック「おいレイ!」

レイ「なぁに、ザック」

ザック「少し休憩すんぞ。この部屋ソファーがある」

レイ「うん」

ザック「俺は一瞬寝るから、オメーもテキトーにそこらで寝ておけ」

レイ「わかった。ところでザック」

ザック「あん?」

レイ「えっと、一緒の部屋で寝るの?」

ザック「は?他にベッドかソファーのある部屋があんのかよ?」

レイ「ううん。無いわ」

ザック「なら何トチ狂ったこと言ってんだオメー」

ザック「そもそもお前他の部屋で寝てる時に敵に襲われたらどうするつもりだ!?」

ザック「お前は俺に殺される約束してんだぞ!?忘れたのか!?」

レイ「うん…そうだったね、ザック。もちろん約束は忘れてないよ」

レイ「ちゃんと誓ったもの」

ザック「ふん!」

ザック「ならわけわかんねーこと言ってないでさっさと俺のそばで寝てろよ!」

ザック「ガキのお前のが俺より疲れてんだろーが!」

ザック「…ったく」ブツブツ


レイ「……」

レイ(怒られちゃった)

レイ(年上の男の人と同じ部屋で寝るなんて初めてだ)

レイ「……」


レイ「…何を考えているんだろう。私は」

レイ(未婚の男女は部屋を分けて寝るべきって聖書には書いてあった)

レイ(そこらへんの気遣いをザックに求めても無駄だし…)

レイ(というか私が敵に殺されないように気遣ってくれた結果の同室なわけで)

レイ(ザックはそんな事をするような人ではないと思うけど…信用しようにもザックは殺人鬼だ)

レイ(私を殺すのはここを出てからってザックは誓ってくれたけど、その間の無事を保証してくれたわけじゃない)

レイ(いや…どうせザックに殺して貰うんだ。それまで私が無事かどうかの心配はまったくの無意味だ)

レイ(そもそも、ザックは私をそういう対象として見ていない気がする)

レイ(こんな状況だし、まぁ問題ないか…)

殺戮の天使?

レイ(いや、でも…)

レイ(さっきのザックの態度。どこか引っかかるような…?)


レイ「ねぇ、ザック」

ザック「あ? んだよ…レイ。眠れねーのか?」むくり

レイ「ううん。少し気になったから」

ザック「気になる?何がだ?」

レイ「えっと…」


レイ(あ、なんて質問したらいいのか考えてない)

レイ(変な聞き方したら、またザックを怒らせちゃうし…)

レイ(困ったな。男の人にこういう時に失礼のない質問の仕方なんて、わかんないし)

ザック「おいレイ!聞きてーことがあるんならさっさとしろよっ!!」

レイ(ああ、やっぱり怒らせちゃった)

レイ(早く質問しないとザックもっと怒るし…)

レイ(気になった事をストレートに質問するのが一番手っ取り早いか…)

レイ「ねぇ、ザック」

ザック「ぁんだよさっきから…」イライラ




レイ「ザックは私を妊娠させたりするような趣味はある?」





ザック「…………は?」

>>7
はい


『殺戮の天使』というフリーゲームのSSです
面白いゲームだよ!

レイ「あ…」

レイ(今の質問は結構しくじった気がする)

ザック「……っはぁ~~。ったく、このマセガキがっ!」ゴチッ

レイ「ッ!!」

レイ「…ごめんなさい」

ザック「あのなあ。俺にはそういったヘンタイ趣味はないって、割りと最初の方に言っただろーがッ!!」

レイ「聞いた気もする…」

ザック「何を気にしてたのかと思えばそんな事かよ!マセガキ!マセガ~キ~!!」

レイ(でも良かった)

レイ(ザックは私には興味がないみたいで)

レイ(とりあえずは安心かな)


ザック「それにな!俺がレイを妊娠させるなんてできるわけねーだろ!」

ザック「何故なら俺とレイは結婚をしてねーからな!」

ザック「だから一緒に寝たって妊娠なんざするわけねー!」



レイ「……ん?」

レイ「ザック、何を言っているの?」

ザック「はぁ?お前こそ何を言ってんだ?」

ザック「ジョーシキだろーがよ」


ザック「きちんと教会行って、結婚してから一緒に寝ねーとコウノトリが赤ん坊運んでこねーんだよ!」


レイ「へっ?」


レイ(これは、ザック。あなた、もしかすると…そんな、まさか…)


レイ「ザック、ええと…もしかしてだけど」



【現在】


レイ(なんてことなの…)

レイ(ザック、あなたはどこまで純粋なの?)

レイ(困った。これは困ったな)

レイ(ん?あれ?何も困ってない?問題…ない?)

レイ(ダメだ。私の方が混乱してきた)


ザック「なんだよレイ?俺の言ったこと、なんか変か?」

レイ「えっ!?あ、ううん。ザックがそう教わったのなら、そうなんだと思う…」


ザック「ふーん…そうかよ」


ザック「テメー、俺になんか隠してやがるな…!?」ギラリ




レイ「え゛っ!!」

ザック「さてはレイ、お前赤ん坊の作り方について俺になんか隠してんな?」

レイ(ああっ!ザックはこういう勘は鋭いんだった!)

レイ(ど、どうしたら…)

レイ「な、何も隠してない…よ?」

ザック「ぜってー隠してんだろうがそれはよぉ!!」ダンダンッ

ザック「レイ!俺はお前に言ったはずだぞ!?」

ザック「俺は嘘が大ッ嫌いだってなぁ!!」


レイ(あぁぁあぁぁああぁ~~!ザック!違うの!この件は違うの!ああもう、どうしたら…)


ザック「こうなったらレイ!」



ザック「お前が俺にその赤ん坊の作り方を教えやがれーーっ!!」




レイ「~~~~!!?」かぁぁぁ

ザック「さあレイ!そのお前が知ってる赤ん坊の作り方!俺に教えろ!!」ぐいっ

レイ「だ、ダメよザック!?教えられないよ私…!」バタバタ

ザック「はぁ!?何言ってんだテメー、ただ教えるだけだろーがよ!」

レイ「その教えるのが出来ないんだってばっ!」

ザック「あぁ!?どういうこった!?もっとわかるように言いやがれっ!!」

レイ「も、もう……ザックの、ザックの…!」

ザック「あん?」


レイ「ザックの、バ、バカーーーーっ!!」


ぺっちーーーーん!

ザック「っってえっ!!」

ザック「このガキ、殴りやがったな!?」

レイ「もう知らない!私寝るからっ!」ぷいっ

ザック「はぁ!?ナメてんのかクソガキ!おい!俺に赤ん坊のこと教えてから寝ろ!!」

レイ「知らない!教えないっ!おやすみザック!!」ゴロン

ザック「あぁ!?このガキ殺すぞボケ!!」

レイ「殺してくれるの?」むくり

ザック「~~~~ッッ!!!」

ザック「……今は殺さねー」

レイ「そう…」しゅん


ザック「ったく!なんだってんだこのクソガキはよぉ!」ブツブツブツブツ

ザック「ああもう、腹立つ!俺も寝る!!」ゴロン

ザック「ふんっ!!」イライライライラ



レイ(あぁ、神様……)


レイ(今日はいったいなんて日なの?)



殺戮の天使本編にはコメディ要素が少ないので、ギャグ99%くらいのラブコメにしてみました

ザックかわいい

ここら辺で終わります

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