ちひろ「打撃技など花拳繍腿」 (27)

ちひろ「関節技(サブミッション)こそ王者の技なんですよ、プロデューサーさん!」

P「だから、打撃技の方が至高だって言ってんだろ、ちっひぃぃぃ!」

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凛「……なにこれ」

P「おう、凛か。聞いてくれよ。ちひろさんたら、打撃技よりも関節技みたいな地味なのが良いって言うんだぞ!」

ちひろ「何を言うんですか!いいですか、凛ちゃん?派手なだけの技よりも堅実にそして確実に人体を破壊できる関節技こそが究極なんですよ?王者なんですよ?」

凛「いや、だから急にそんな事言われても分かんないって。まず、何がどうなってそんな言い合いになったの」

P「話の発端は、この間のオフにちひろさんと一緒に格闘技の試合を見に行ったことなんだがな」

凛「ちょっと待った。今、凄い事言わなかった? 誰がちひろさんと一緒に行ったって?」

P「俺がちひろさんと一緒に」

凛「はぁ!?初耳なんだけど!」

P「そりゃ、今まで誰にも聞かれなかったしなぁ。ねぇ?」

ちひろ「ええ。とは言っても、いつも一緒に行ってるわけじゃないですよ。せいぜい、月に2,3回って言ったところでしょうか?」

凛「それって、割と結構な頻度じゃないの?え?ていうか、二人ってそんなにデートする仲だったの?」

P「はっはっは、そんなデートなんて大層なもんじゃないさ」

ちひろ「せいぜい、試合を見た後に一緒に食事したりショッピング行ったりするくらいですよ」

凛「それを!デートって!言うんだよ!」バンバン

P「何だよ、何にそんなに怒ってるんだよ。ねぇ、ちひろさん。俺、何か変な事言いました?」

ちひろ「いえ、別に変な事は言ってないと思いますけど……」

凛「ねぇ、二人はそれ本気で言ってるの?」

P、ちひろ「「?」」キョトン

凛「あ、ダメだこれ。本当にわかんないって顔してる」

凛「……はぁ、それで?その試合を見に行ってどうなったの?」

P「いやな、試合自体は直接関係ないんだ。問題は、試合を見た後で最強の格闘技は何かって話になったんだよ。俺もちひろさんも格闘技関係は好きでな。これが盛り上がるんだ」

凛「それで?」イライラ

ちひろ「私は関節技こそが最強だと言ったんです。関節って言うのは結構もろくてですね、上手く力をかければ非力な女子でも簡単に破壊できるんですよ。そしたら、この唐変木がですね」チラッ

P「いや、確かに関節技も強いですよ?でも、絵面がひたすら地味なんですよ!ぶつかり合う拳と拳、まき散らされる血しぶき!やっぱ見る側としては動きが映える打撃技が一番です!」

ちひろ「関節技!」

P「打撃技!」

ちひろ「プロデューサーさんの分からず屋!スタドリの価格上げますよ!」

P「それは反則だろ、ちっひぃぃぃ!」

凛「分かった、分かったから落ち着いて二人とも。このままじゃいつまで経っても平行線だから、もう少し冷静に話し合おうよ」

P「むぅ、確かに大人げなかったかもしれん。すみません、ちひろさん」

ちひろ「いえ、私の方こそすみません……」

P「とはいえ、凛の言う通りこのままじゃ確かにいつまで経っても平行線だ」

ちひろ「そうだ!せっかくだから凛ちゃんに判断してもらいましょうよ!」

P「あ、それいいですね!」

凛「ちょ、ちょっと待ってよ。何で、私がそんなことしなくちゃいけないの?」

P「いや、なんていうか俺達だけじゃ何ともできないから、冷静な判断ができる第三者にジャッジしてもらおうと思ってな。その点、凛は冷静で聡明だから適任なんだ。凛、お前にしか頼めないんだよ」キリッ

凛「……し、仕方ないな。プロデューサーの頼みだし、やってあげてもいいかな///」

ちひろ(凛ちゃんちょろかわいい)

凛「そ、それで?結局、どうやって判断すればいいの?」

P「そうだな……お互いに打撃技、関節技の良いところをアピールするってのはどうだろうか」

ちひろ「良いでしょう。私も依存ありません」

ちひろ「では、まず私から行きますね。プロデューサーさん、手を貸してください」ギュッ

P(うわ、ちひろさんの手……ちっちゃくて柔らかいなりぃ……)

ちひろ「えい、指四の字固め」キュッ

P「いててててて!?痛い痛い痛い!なにこれ、どうなってんの!?」

ちひろ「これは、私が独自に編み出した関節技ですよ。握手をすると見せかけて指の関節を極めるんです。場所を取らず、尚且つ効果的なのでおすすめですよ」ムフー

P「分かった、分かりましたから!指が変な色になってるから離してください!」

ちひろ「あぁ、すみません」

P「うぉ、ぉぉぉぉ……」

凛「ぷ、プロデューサー、大丈夫?」

P「な、なんとかな……」

P「それじゃ、次は俺の番ですね。とはいえ、流石にちひろさんや凛相手に技を見せるわけにはいかないしな。へい、押忍にゃん!」パチンッ

有香「押忍!」ニュッ

凛(有香さんが瓦を持って急に現れた……)

P「有香、アレをやるから瓦を持っててくれ」

有香「あ、アレをやるんですか?しかし、ここには表の方が……」

凛(なんか、不穏な事言いだした)

P「いや、一個くらい見せても大丈夫だろう。これは、打撃技の権威にもかかわる事だからな。是非ともアピールしたいんだ」

有香「プロデューサーがそこまで言うのならば、あたしは何も言いません。さぁ、遠慮なく披露してください!」

P「いざ……スーハー……」ピトッ

凛(何やら、プロデューサーが有香さんが構えてる瓦に拳を当てて深呼吸してる)

P「……コッ」バキンッ

凛「なっ!?か、瓦が粉々になった……っ」

凛(プロデューサーは、ただ拳を押し当てただけ。なのに、どうして粉々になったの?)

P「ふぅ、久々にやったけどうまくいってよかった」

有香「流石はプロデューサー!あの圓明流n P「有香!」 す、すみません口が過ぎました……」

凛(圓明流ってなんなの?ていうか、何でプロデューサーと有香さんはあんなに親しげなの?)ギリギリギリ

ちひろ「凛ちゃん、アイドルがしちゃいけない顔してますよ?」

P「とまぁ、こんな感じかな?どうだ、やっぱり打撃技が一番だろう?」

ちひろ「いえいえ、関節技こそが一番ですよね?」

P「あぁん?」

ちひろ「おぉん?」

P「そもそも、関節技なんて関節があるの前提でしょう?関節がない、もしくは自在に外せる相手が居たらどうするんですか!知ってるんですよ?ちひろさん、若いころに壊れた自販機に蹴りを……」

ちひろ「それ、どこ情報ですか!?やめてください、それは若気の至りなんです!」

ちひろ「人の過去を暴くような悪い人はこうです!」ギュッ

凛「なっ!(ち、ちひろさんがプロデューサーの頭を抱きしめた!?ずるい!)」

P(後頭部にちひろさんのおっぱいが当たってる。天国かな?)

ちひろ「えいっ」キュッ

P「ぐあああああ!?あ、頭が割れる!割れちゃう!」

ちひろ「知ってます?頭蓋骨にも関節というか継ぎ目があるんですよ?これをこう、締めることで……」

P「ぎゃあああああああ!」

凛「ち、ちひろさんストップストップ!プロデューサーの顔が土気色になってるから!」

P「はぁはぁ……し、死ぬかと思った」

ちひろ「ぷ、プロデューサーさんが悪いんですよ?わ、私の恥ずかしいところを暴こうとするから///」

P「誤解を招くような言い方をしないでください。それで、凛。どっちがよかった?」

凛「え?うーん……正直、私は格闘技とかよく分からないけど……どっちもいいんじゃないかな?」

P「どっちも……」

ちひろ「いい……?」

凛「うん、どっちも。打撃技には打撃技の良いところが。関節技には関節技の良いところがあると思うんだ。クール、パッション、キュートのどのアイドルにも良いところがあるように、優劣は付けられないと思う」

P、ちひろ「「……」」

P「ちひろさん、色々言ってすみませんでした。確かに、関節技は極まれば強いですしかっこいいですよね」

ちひろ「私こそすみませんでした。打撃技があるからこそ関節技が映えるんです。少し、視野が狭くなっちゃってました」

凛「仲直りできそう?」

P「あぁ、凛のお陰でな。やっぱり、凛に頼んでよかったよ」

ちひろ「私からもお礼を言わせてください」

凛「そんな……私は、率直な意見を言っただけだよ。格闘技を知らない素人の意見だから」

P「じゃあ、凛さえ良かったら今度一緒に格闘技を見に行かないか?」

凛「……いいの?」

ちひろ「いいですね、それ!そして、凛ちゃんも一緒に語り合いましょう!」

凛「二人の間に私が入っちゃってもいいの?」

P「あぁ、仲間は多い方が楽しいしな!」

凛「……ふーん、それじゃ行ってみようかな」

未央「おっはー!皆のアイドル、未央ちゃんだよー!何の話してたのー?」

ちひろ「あぁ、おはようございます。未央ちゃん。実はですね、関節技と打撃技、どっちがより優れているかって話をしてたんですよ」

P「もっとも、凛のお陰でどっちも同じくらいの魅力があるって気づけたけどな」

凛「ちょっと、そういうの恥ずかしいからやめてよ///」

P「照れるな照れるな」

未央「なるほどなるほど。でも、私的にはあれかな。やっぱ投げ技こそが最高でしょ!」

P「あ?」

ちひろ「お?」

有香「あたし的には空手技が」

P「戦争じゃああああ!」

凛(もう……やだ)




おしまい

ちひろさんの中の人がサトリナと聞いてからずっと考えてたネタです
関節技も打撃技も投げ技もどれも最高です

ちなみに、Pが使ったのは虎砲のつもりでしたがそれっぽく見えなかったらすみません

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