【ミリマス×ビバップ】スパイク「ミリオンスターズの馬場このみ…?」 (57)




莉緒「はぁ……もう、姉さんそろそろ帰らないとまずいって」

このみ「何言ってんのよ~夜はこれからでしょこれから!
    んもう一軒だけ!ね?」

莉緒「もう。もう一軒だけ。一時間で出るからね」

このみ「やたー。だって莉緒ちゃんと飲んでる時って楽しいんだもん」

莉緒「今日は私が介抱してあげるからとことん飲んで」




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「……はぁはぁ、やっと見つけたぜ。馬場このみ……」




このみ「さーて、今日はどのお店にしちゃおうかなぁ~。
    あ、この前いったバーは? マスターまだやってるかしら?」

莉緒「どこでもいいけれど、このみ姉さんの好きな所に連れて行って」

このみ「きゃー!私を甲子園に連れてって?!」

莉緒「そこまでは言ってない……」




このみ「ん?あー!軍資金よ軍資金!」

莉緒「えっ?姉さん1万円なんて拾ったの!?」

このみ「いやーついてるわね、今日は!さあ、今日は朝までいくわよ!」

莉緒「姉さんさっきの約束覚えてる?」

このみ「私を甲子園に連れて行くってやつでしょう?いつか2人で甲子園ライブやりましょうね」

莉緒「ん……それは嬉しいけれど、今日の話……」

このみ「さー!行くわよー!」



…………
……



このみ「それでねーなんで私がそんな風に文句言われなくちゃいけないのよって」

莉緒「うんうん。姉さん今日はその話5回目だけど、
   最後まで聞くよ……うん」

このみ「マスターおかわり!」


どんっ

スパイク「おっと、悪い。……」



このみ「……なに見てんのよ。なんか用ぉ?」

スパイク「マスター、日本は未成年の飲酒は法律で禁止されてるんじゃなかったのか?」

このみ「だぁれが未成年よコラぁ!

スパイク「……は!?」

このみ「こう見えても立派なアダルトセクシーレディなんですけど??」



スパイク「……セクシーねえ」

このみ「こらー!どこ観てるんだ!」

莉緒「すみません、ちょっと酔ってるみたいで」

このみ「うぇえ~~ん莉緒ちゃぁぁん」

莉緒「おーよしよし」

スパイク「やっぱガキじゃねえか……」



このみ「むきぃー!言わせておけば!
    このセクシーアイドル馬場このみ姉さんに向かって!」

スパイク「アイドルぅ? モノ好きもいるもんだな」

このみ「いま、なんて言ったぁ!?ああん!表出なさい!表!」

莉緒「このみ姉さん抑えて抑えて」




カシャッ!!



このみ「きゃっ」

莉緒「まぶしっ」




「へ、へへ、撮ったぞ。アイドル、馬場このみ、百瀬莉緒の2人は
拾った一万円札を使って朝まで飲みに遊び歩く!」



このみ「誰よあなた。いきなり写真撮るなんて失礼じゃない!」

莉緒「姉さんこの人……悪徳よ」

このみ「悪徳……!?」



悪徳「これで今飛ぶ鳥を落とす勢いのあんた達2人を
  最高に地の底まで落とす記事が書けるな」


スパイク「待ちな」ガタッ

悪徳「ああ? 誰だあんた」

スパイク「俺が誰かはあんたが気にする必要はねえよ。悪徳又一」



悪徳「何故、俺の名前を……!? お前なんかに用はねえんだ。どけ!」

スパイク「俺もあんたには用はねえんだ。
     あるのは……あんたの首にかかった賞金だけだ」


ガッ!

ドカ……ッ!!

悪徳「がっ……ぐは……」




莉緒「えぇッ!? い、一瞬でひっくり返しちゃった……!?」

このみ「何いまの……」

スパイク「チョロいもんだな。賞金150万、毎度あり」



ドタバタ……
ガチャ……!!



フェイ「あああああ!!」




スパイク「よぉ、遅かったな」

フェイ「私が今この店まで追い込んだのよ!?分前よこしなさいよ!」

スパイク「ハァ!? 今回はどう見ても俺の手柄だろ」

フェイ「……くぅ、こんな小悪党チョロいと思ってたのにぃ」

スパイク「お互い様だろ。じゃあな」




このみ「ちょっと、待った!!!」

スパイク「まだいたのか。何か用か」




このみ「あなた、私のボディーガードになりなさい!!」


スパイク「……はぁ!?」





このみ「まあ、いいじゃない。とにかく話を聞いて」

スパイク「セクシーな大人に成長したらな」

このみ「もう!何よー!助けてくれたお礼に一杯奢るだけよ」

フェイ「ほんとに!?」

このみ「いや、そっちの男の人に……なんだけど」





…………
……




このみ「ここ最近、私のライブには必ずといっていいほど
   窃盗だの傷害だのって事件が起きるのよ……」

フェイ「ふーん、あんたのファンって民度低いのね」

このみ「……ぐぬうぅ」

莉緒「そういう言い方しなくてもいいでしょ!?」





フェイ「だってほんとのことでしょー?」

スパイク「……お前もう帰れ」

フェイ「何よ、ふんだ。勝手にすれば」ガタッ



ガチャ……バタンッ



スパイク「ったく」
 





このみ「まあフェイさんの言うとおりかもしれないわ」

莉緒「このみ姉さん……」

このみ「でも、それが今度、とうとう私に脅迫状が届くようになったの」

スパイク「警察は?」

莉緒「警察はもう頼りにならないの!」



莉緒「ここまで来るのに何回も相談した……でもライブみたいな
   場所で起こることで全ての証拠と確認が取れるわけじゃないから」

スパイク「この国の悪党はどいつもこいつも小物ばかりで
     腹の足しになりゃしねえ」ガタッ

このみ「ちょっと、どこ行くの!?」

スパイク「帰る」

莉緒「そんな……!ちょっと同情もしてくれないの!?」



スパイク「同情で食えたら世界はもっと優しいんだろうな。
    悪いが他の賞金首を追うのに忙しい」


ザザーー……イク!



『ザザー……スパイク、スパイク聞こえるか!』


スパイク「なんだってんだこの時に……どうしたジェット」



ジェット『スパイク、ああ良かった。今トーキョーだろ、確か。
   そこの近くに新しい賞金首が追加されてんだ』

スパイク「ああ、そいつはちょうどいい。
    今もうひと仕事したいと思ってたところだ」

ジェット『おお? なんだぁ? 今日は調子いいじゃねえか』

スパイク「いつものことさ。それで?」



ジェット『今データを送るからちょっと確認して手頃だったら
    そいつもついでに捕まえてきてくれねえか!?』

スパイク「……ったく」



莉緒「あああああ! これ、この名前! こいつだよ!」



スパイク「は?」

莉緒「こいつが姉さんに脅迫状送ってきた奴!」



このみ「ほんとだ!?」

莉緒「きっと社長の仕業ね」

このみ「何も……賞金首にしなくても」

ジェット『お?なんだ。さっそく目処が付いたか?
   そんじゃあついでにちゃちゃっと頼むぜ。ああ、エドが土産はひよこ饅頭がいいってよ』

このみ「ということは!?私のボディーガードを引き受ける理由が出来たってことね!?」

スパイク「どうしてそうなる」



このみ「だってそうでしょう!? こいつは私を狙っている、
   スパイクはこの人を追ってる」

このみ「つまり、私の傍にいれば、この人を簡単に逮捕できるって訳!」

莉緒「なるほど!さすがこのみ姉さん!」

スパイク「傍にいるってもいつ現れるか分かんのかよ」

このみ「それが分かるのよ!」



このみ「なんて言ったって、脅迫状に書いてあるライブ、
    それが明日の定期ライブなんだもの」

スパイク「なるほどね……そこに俺も潜り込めば」

このみ「そう!私もスパイクもwinーwinよ!
     見た目はみるからにひ弱な感じの人だと思うから
     さっきのあなたの技を使えばイチコロよ!」

スパイク「……よし、乗った」

このみ「そうこなくっちゃ!」




…………
……



小鳥「このみさんから話は聞きました。
  引き受けてくれてありがとうございます」

スパイク「別に……こっちの都合だ」

小鳥「さて、もうすぐ始まりますけど」

スパイク「すごい人だな。このライブ会場に、
    みんなあのちんちくりんを見に来てるのか」

小鳥「ちんちくりんって……」




このみ「聞こえてるわよ。誰がちんちくりんよ誰が!」

スパイク「げっ……ん?それ衣装か?」

このみ「そうよ。似合う?どう?」

スパイク「ああ、いいんじゃないのか?
     似合ってるよ。馬子にも衣装って感じだ」




このみ「もっと褒め方はないわけ? ま、今日の所は合格ってことにしましょうか」

スパイク「よし、最後に作戦を確認しておくぞ」

このみ「ええ」

スパイク「あんたはいつも通りにライブをしてくれ。
    俺は怪しいやつがいないか、二階から監視する」
 



このみ「同じく小鳥ちゃんも監視係ね」

小鳥「はい」

このみ「もし、ステージ上で見つけたら振りの中で指を差すポイントがいくつかあるから
    そこで思い切って指を差す。これでOKね」


スパイク「ああ。大丈夫か?」

このみ「え、ええ……」



このみ「ちょっと緊張してるのかも」

莉緒「このみ姉さん……無理しないで」

このみ「大丈夫。私のことだから。私が解決しないと」

スパイク「無理もない。自分が囮になるようなもんなんだ。
    心配するな。何があっても守ってみせる」

このみ「……スパイク。うん、分かったわ。しっかりしなくちゃ」

スパイク「よし、そんじゃあ始めるとするか」




…………
……



このみ「みんなーーー! 今日はこのみ姉さんのセクシーライブに来てくれて
   ありがとうーーー! 最高の1日にしましょー!」



ワアアアアアアアアーーーーー!!



このみ「それじゃあさっそく行くわよー!”Welcome!!”」




…………


スパイク「すげえ熱気だな……さて、こっちもさっさと終わらせるか」

スパイク「どこだ?どこにいる」

スパイク「まだ姿を現さないか……?」




このみ「ありがとうー!
    それじゃあ、後半最初の一曲目は”ドリームトラベラー”よ!」

このみ「まだまだ声出せるわよね!」



ワアアアアアアアア!!






…………


スパイク「確かもうライブも中盤が終わる」

スパイク「まだだ……顔写真も手に入れたのに見つからねえ」

スパイク「どこに潜んでやがる!」

小鳥(……こっちもだめです)




スパイク「あっちもまだ見つけてねえか」

スパイク「どうする……? 場所を変えるか……いや」

スパイク「まさか……」





…………


このみ「ハァ……はぁ……今日もすごいわね」

莉緒「ほんと……すごい熱気ね。さすがこのみ姉さん。
   私の歌の時はゆっくり休んでてね!」

このみ「いってらっしゃい!頑張って!」

このみ「私も早く汗拭いて、着替えなきゃ!」

「次衣装こっちですー!」




このみ「はーい、今いきます!」

このみ「えっと、確か次の衣装は……あれ、無い」


ガチャ……! 


このみ「ああ、プロデューさ……誰!?」







ファン「う、へへ、やっと会えたぁ」

このみ「まさか!誰……んぐぅ」


ガバッ!


ファン「おっと、騒ぐなよぉ! この部屋には今は誰も来ねえんだから!」

このみ「あなたが脅迫状の!?」





ファン「そうだ。爆音のライブの中でスタッフに紛れるのは苦労したが、
    こうして間近に会いにこれたのは嬉しいな」

このみ「一体、何が目的……!!」

ファン「世界中に馬場このみファンは俺しかいらない!!
   今日ここにいるあの会場に毒ガスを撒く!!」

このみ「なんですって!?」




ファン「あと5分で自動的に噴出される仕組みになってる。
   この規模の会場だ。五分で全員を脱出させるのは不可能だ!」

このみ「どうしてそんなことを」

ファン「お前が悪いんだぞ!!俺が一番に応援してるのに
   なんで俺にチケットを寄越さない!!」

このみ「そ、そんな理由で……!」





ガチャガチャ!!


ドンドンドン!!


スパイク「おい!!そこにいるのか!?返事しろ!」




このみ「……!!?」

スパイク「こいつを使うと、この国はうるせえが、仕方ねえ!」



バァン! バンバンバン!!


ドガァン……!!




ファン「なんだてめえ!」

スパイク「……ビンゴ」

このみ「スパイク!! 会場にガスが撒かれてこのままじゃみんなが!」

スパイク「なにぃ!?」



ファン「てめえ、俺とこのみ姉さんの邪魔しやがって!」


ジャキン!


ファン「動くなよ!動いたらこのみ姉さんの首をこのナイフで掻っ切るからな!」

スパイク「……くそっ、ガスもやべえが」

ファン「さっさとその銃を捨てろ!!」



このみ「スパイク、私のことはいいから!」

スパイク「……チッ」


ガシャンッ


ファン「よし、こっちに蹴って飛ばせ」

スパイク「……」


ガッ ……カラカラカラ





ファン「いったい何故ここが分かった」

スパイク「……頭に入れた手配書の顔と客席にいる連中の顔は
     どれも一致しない。居ればすぐに分かったさ」

スパイク「だからいったんこっちに合流しようと思ったが、
     その時にスタッフにまぎれている可能性に気がついた」

ファン「けっ、ただの勘じゃねえか!」

スパイク「まあな」



『ザザー……ハロー?もしもーし、聞いてるー?』


スパイク「こんな時に……」

フェイ『ガスってこれのことー? もうとっくに回収しといてやったわよー』

ファン「な、なにぃ!?」





フェイ『かーっ、こんなショボいガスのシステムすぐに見つかるし、
    あんたこんなんで人殺そうとしてたの?』

フェイ『あ、それから……分前は6割で勘弁しといてあげるわ』

スパイク「ばか言え。5割だ」

フェイ『えー?7割でいいって?』

スパイク「フェイ……助かった」




ダッ


ファン「く、来るなぁぁあ!」

このみ「きゃあああ!!」



ガッ!!

ぐるん……ドカァン!



ファン「がはっ!!」





このみ「スパイク……!」

スパイク「大丈夫か、怪我は?」

このみ「うん、平気」

スパイク「遅くなって悪かったな」



ファン「……ち、ちくしょうてめえ、一体なんだってん……だ」ガクッ




スパイク「レディを守る……ただのファンさ」









…………
……




ジェット「そんで?無事にレディを守って賞金の代わりにもらってきたのは
     CDだっていうのか。……ったく」

スパイク「まあな」

ジェット「CDは食えねえんだぞ?分かってんのか?」

エド「おほぉ~~~!ひよこ饅頭!! これヤバイ!ひよこ!」





スパイク「分かってるさ。いい曲だろ?」

ジェット「そのCDに入ってた曲か? タイトルは?」

スパイク「……ああ、”Thank You!”だってさ」




SEE YOU SPACE COWBOY…




お疲れ様です。
このみさんお誕生日おめでとうございます。

ありがとうございました。

まさかのクロスだ、良かったよ
乙です

アイドルマスターミリオンライブより
>>1
馬場このみ(24) Da/An
http://i.imgur.com/nvVe5ru.jpg
http://i.imgur.com/MYMlnKS.jpg

百瀬莉緒(23) Da/Fa
http://i.imgur.com/K1kQj7Z.jpg
http://i.imgur.com/JbNWTZH.jpg

>>26
音無小鳥(2X) Ex
http://i.imgur.com/hFRWAa5.jpg
http://i.imgur.com/rJCkhta.jpg

>>31
「Welcome!!」
http://youtu.be/mv1UDSZI6kM?t=96

>>33
「ドリームトラベラー」
http://youtu.be/7Zs2ieJRn5o?t=85

>>52
「Thank You!」
http://www.youtube.com/watch?v=KaOo73W_GS8

カウボーイビバップより
>>4
スパイク
http://i.imgur.com/yv4zLon.png

>>12
フェイ
http://i.imgur.com/dziMwKi.png

>>21
ジェット
http://i.imgur.com/RQbKxTU.png

>>51
エド
http://i.imgur.com/RjfEYMi.png

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