輿水幸子「絶対にカワイイって言わないでください!」白坂小梅「」 (21)

<事務所>

小梅「………………?」ギュッ

幸子「ちょっ、痛いですよ小梅さん?どうしてボクの頰を抓るんですか?」

小梅「あ、夢かと思って……ごめんね」

幸子「それなら自分ので確認して下さい。でもボク、何か変なこと言いましたか?」

小梅「うん……でも私の聞き間違いだったかもしれないし、確認してもいい?」

幸子「はぁ、別にいいですけど」


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小梅「じゃあ……幸子ちゃん、今日もカワイイね」

幸子「フギャー!!!! なななな、なっ何を言うんですかこここっここ小梅さん!!!? ボボボボクはカッカワッ、カワワワワ……!!!!」

小梅「……幸子ちゃんがおかしくなった!!!」

幸子「カワワワワワワワワワワ……」

<5分後>

小梅「えっと、落ち着いた……?」

幸子「ど、どうにか。もう、小梅さん! 絶対に言わないでくださいって言ったじゃないですか!!」

小梅「その意味がちょっとわかんなかったから……どうしたの? 幸子ちゃんらしくないけど……何かに取り憑かれた?」

幸子「オカルトな話はやめてください! これはもっと簡単な話で――」

星輝子「そ、それについては……私が説明、するぞ……」

小梅「輝子ちゃん」

輝子「フヒッ……じ、実は初めから居たけどね……。それはさておき、今の幸子ちゃんが……どうしてこんな状態になったかって言うと……」

〜回想〜
<30分前>

幸子「輝子さん輝子さん、副作用・後遺症が出来るだけ少なくて、短時間で効果が切れる面白いキノコとかってありませんか?」

輝子「え、えぇ……わ、私はそんな怪しげなキノコ……育ててないぞ……」

幸子「ふふーん、ボクは知ってるんですよぉ〜? プロデューサーさんの机の下に見たことのないキノコがたくさん並んでることに……あの緑色に白の斑点のキノコは食べられるんですか?」

輝子「ア、アレは……お願いされて育ててるんだ……。奥の方に隠してたのに……プロデューサーには……ひ、秘密にしておいてね?」

幸子「すごく危険な匂いがしますが……それじゃあボクに、面白そうなキノコを一つ見繕ってください!」

輝子「し、仕方ない……な。じゃあこの、“羞恥心が極大に高まるキノコ"を……」

幸子「このボクに羞恥心、ですか。確かに面白そうではありますね!」

輝子「効果は1時間くらい……かな。後遺症は一切ないキノコだから……安心して……い、いいよ」

恥ノコ「オイシクタベテネ!!」

幸子「逆に食べにくいですよ」モグモグ

幸子「ん、生でもなかなか美味しいですね! ……っ!?」

輝子「あ、今から……1時間、だね……頑張って」

幸子「頑張れと言われましても……何も変わった気がしないんですけど?」

輝子「幸子ちゃんって……カワイイよね」

幸子「カッ、カワイイ!?」

〜現在〜

輝子「と、いうわけなんだ……」

小梅「十分オカルトチックなような……でもどうしてカワ……って言われると恥ずかしいの?」

幸子「だって、ボクが……カワイイ(小声)のは当然ですけど、改めて言われると照れるじゃないですか!」

小梅「あ、いつもの幸子ちゃんみたい」

輝子「性格が変わるわけじゃないからね……あくまで羞恥心がすごく上がっただけ、だよ」

幸子「ボクはカッ、カッ、カッ……カワイイ(小声)ですからね!!」

小梅「なんだか大変だね……」

輝子「じゃあ……い、今からどこまで耐えられるか……実験しよう」

幸子「ふぇっ?実験ですか?」

輝子「カワ……がダメなら他の言葉だったら、どういう反応をするのか、だよ」

幸子「ボクを遊び道具にしないでくださいよ!」

輝子「あ、あのキノコくんが……どれだけ強力か知りたいんだ……協力して、くれないか?」

幸子「……仕方ないですね」

輝子「小梅ちゃんも……手伝ってくれる?」

小梅「いいよ……じゃあ行くね?」

小梅「か、かわゆいよ、幸子ちゃん」

幸子「ちょお! いきなり直球で言わないでください!! 恥ずか死したらどうするんですか!!?」


輝子「愛愛しい、なら」

幸子「無理です! 照れます!! NGです!!!」

小梅「キュッ……キュートだね」

幸子「恥ずかしいなら言わないでいいんですよ? むしろお互いのためにこんなことはやめましょう!」


輝子「プリティは、どう?」

幸子「ダメですダメです! というかどっちも英語にしただけじゃないですか!!」


小梅「チャーミング!!」

幸子「ひゃぁあああああ!!!」ジタバタ


輝子「ラブリー!!」

幸子「むぅりぃいいいいいいい!!!」ドタバタ


佐藤心「スウィーティー!!」

幸子「……それはちょっと違いませんか?」

心「いきなり素に戻るなよ☆」

小早川紗枝「相変わらずかいらしいなぁ、幸子はんは」

幸子「一旦冷静になってからのストレートは卑怯です! 反則です!! ってどうして人が増えてるんですか!?」

紗枝「幸子はんがなんやえらい大きな声出してはるから、何事やろう思おて」

姫川友紀「様子見に来たら、なんか面白いことになってるじゃん!」

幸子「笑いごとじゃないですよ!? お願いしますからこれ以上ボクに何も言わないでください!!」

友紀「おぉ、なんか新鮮! かわいいかわいい!」

幸子「あばばばばばばば」


小梅「さ、幸子ちゃんがガクガク震えてる……」

輝子「これ以上は……幸子ちゃんが危ない、かな……一旦、休憩……挟もうか?」

幸子「お、お願いします……割と本気で限界なので……」

友紀「えー、来たばっかりなのにー」

紗枝「友紀はん、あんまり幸子はんで遊ぶんはあきまへんで」

友紀「遊んでないよ、愛でてるんだよ!」

紗枝「はいはい、ほなまた後で」

幸子「ちょっとした嵐でした……あと何分で効果切れですか?」

輝子「だいたい10分……かな。お疲れ様……」

幸子「ボクがカワモゴモゴと言われてこんなことになるなんて……」

輝子「き、気に入ってもらえた?恥ノコクン……」

幸子「もう興味本位でキノコをねだるのはやめようと思いました……」

小梅「そういえば、キノコの後遺症はないっていうのは聞いたけど、副作用の方は?」

輝子「あるにはあるけど……あんまり、気にしなくていいと思う……。効果も時間が立てば、一緒に消えるから……」

幸子「そんなこと言われても気になっちゃうじゃないですか、教えてくださいよ」

輝子「う、うん……あのキノコの副作用は“好意を寄せている異性に会うと――”」ガチャ

P「ただいま戻りました」

小梅「あ、プロデューサーさん。おはようございます」

P「小梅に輝子、おはよう」

輝子「お、おはよう」

幸子「プププ、プロデューサーひゃん!?」

P「おぉ幸子、おはよう。今日もカワイイな」


幸子「…………」ボンッ


幸子「〜〜〜っ!!!」

P「どうした幸子!顔がめちゃくちゃ赤くなってるぞ!?」

幸子「あ……あ……」プシュウウ


幸子「」クタッ

P「幸子ォ!!?」





輝子「“好意を寄せている異性に会うと、恥ずかしさが振り切れて気絶する”んだよね」

小梅「それ、最初に言っておかないといけなかったんじゃ……」



おわり

以上です。

早いもので3作目、実はコレが一番最初に書いていたものだったりします。




<過去作>

森久保乃々「絵本を描いてきたんですけどぉ……」 

星輝子「死んでしまった……」

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