妹「あーー彼氏ほしいなー」 (15)



妹「あーー彼氏ほしいなー」

兄「いるだろ、この前付き合い始めたっていう同級生」

妹「ううん。ダメすぎて1日で別れた」

兄「えぇ……そういうの良くないんじゃね」

妹「お兄ちゃんには関係ない」

兄「関係なくても心配になるんだよ。将来そんなんで結婚とか大丈夫なのかなって」

妹「キモっ。私の将来心配してる暇があったら自分のこと考えなよ無職」

兄「くっ……それについては何も言い返せない」

妹「結果まだ来ないの? この前受けてたとこ」

兄「この前の? ああ、あの企業ね」




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妹「最終面接までは行ったんだよね」

兄「しっかりと電話で今後のご活躍をお祈り申し上げられたよ」

妹「すごーい。そんなにいろんな人からお祈りされるなら神社にでもなったら?」

兄「せめて神様にならせてくれよ……神社ってもはや物じゃんよ」

妹「そんなの神様に失礼だもん」

兄「大変なんだぞー就活って。お前もじきに分かる時が来る」

妹「超どうでもいい。私別に働かなくてもいいし」

兄「つまり専業主婦になると?」

妹「てか、結婚とかしないもん。なんでも好きにさせてくれる男と付き合って生きてくし」

兄「とんでもねぇ奴……お前本当にそれでいいのかよ」




妹「なに? お兄ちゃんごときが私に文句つけんの? お兄ちゃんごときが?」

兄「二回もお兄ちゃんごときとか言うな。脱がすぞ」

妹「ぬ、脱が……!? ありえない! キモい! てかそんなことしようとしたらぶっ飛ばす」

兄「寝込みを襲えばノープロブレム」

妹「ノープロブレムなわけあるか! プロブレムしかないから! 通報するよ!?」

兄「はっはっは、おバカなお前に通報するなんて高度なテクニックが使えるわけないだろう」

妹「人のことバカにしすぎでしょ。今すぐ通報してやる」

兄「ふーん。まあしてみたら?」

妹「変態に襲われてるーって言えばすぐに………あれ……?」ゴソゴソ

兄「ほらほらどうした? 通報しないのか?」




妹「ま、待って。あれ? ケータイ…」

兄「見つからないか? まあ探すだけ無駄だと思うぞ」

妹「無駄って……まさかお兄ちゃん、私のケータイ盗ったの!?」

兄「めっそうもない、これはさっき偶然拾ったんだ。お前の部屋でな」スチャ

妹「モロ盗んでんじゃん!!! 返せっ!!」

兄「やだね。日本だから物が盗まれるわけないと油断していたお前に非があるのさ」

妹「油断もなにも家の中でケータイ盗まれるなんて思うわけないでしょ。いいから返して」

兄「よく考えろ、ここで俺がケータイをみすみす渡したらどうなる?」

妹「楽にしてやる」

兄「理由なき死が俺を襲う……通報どころじゃなかった」

妹「ルール違反は罰せられて当然。人の物を盗ってはいけない」

兄「例外として兄が妹に行う場合はOKってのはどうだろう?」

妹「論外に決まってんだろ」




兄「分かった、じゃあちょっと付け足そう。尚且つその妹が兄を……」

妹「を……なに?」

兄「んーと、そうだな。妹が兄を、愛してる場合はOKってのは?」

妹「愛っ……!? はあっ!?」

兄「いやほら、愛してる人からなら何されてもよさそうじゃん」

妹「うーわーうわうわなにそれ、本格的にキモいんだけど!!」

兄「エロいことだって、どうでもいい他人からされるのは嫌でも、好きな人からされると嬉しいだろ? それと同じだ!」

妹「お兄ちゃんがどんどん意味わかんないほうに突っ走ってく」




兄「隠さなくてもいいんだぞ。昨日の夜、お前が何をしていたか言ってみろ」

妹「昨日? 別になにも……………はっ!?」

兄「暗くした部屋、ベッドの上……モゾモゾして一体何をしてたんですかねぇ」

妹「け、けけけケータイ見てただけですがなにか?」

兄「股間に何度も手が伸びては甘い声を漏らしてましたが、一体ナニをしてたんですかねぇ」

妹「さ、さああーーーー?? なんのことかさっぱり……ってかなんでお兄ちゃんがそんなこと知ってんの!?」

兄「知ってるも何もその場に居たからなぁ。火照った顔、激しく体を弄る指、そして何かが達しようとしたとき叫んでしまったその相手はなんとおにい」

妹「ストップストップストーーーーップ!!! うわああああああああっ!!」

兄「せっかくいいところだったのに」

妹「そんな場面語るなっっ!! なんで!? えっ? そ、その場に居たって……!?」




兄「たまたま昨日、お前の部屋に用があって入ったらさ」

妹「ちょっと? まずたまたま妹の部屋に用事がある時点で謎なんだけど!?」

兄「机の下になんかローターみたいなのが落ちてるの見つけて、拾おうとして」

妹「テキトーなこと言うなし!! 持ってないからそんなの!!」

兄「とりあえず汚れてるのを綺麗にしようと思って舐めてたら……」

妹「なんかもう突っ込むのもアホらしくなってきた」

兄「二階に上がってくる足音が聞こえて、やばいと思ったから慌てて塗り壁になって隠れたはいいんだけど」

妹「塗り壁になれるんだね……すごいね……」

兄「寝る前にね、妹が始めちゃったわけですよ……何をって……ナニを……」

妹「脳みそ引っ張り出して記憶消してやりたい…」




兄「はは、まあそういうことだったんだよ」

妹「ひ、ひどいよぉ………ずっと見て黙ってるなんて……ぐすっ……」

兄「普通は黙ってるほかないだろ、そんな状況」

妹「変だよねこんなの……引いたでしょ? お兄ちゃんのことそういう目で見てるとか……」

兄「本当のことを言うとめちゃくちゃ驚いた。正直今でも信じられない」

妹「まあ、だよね……」

兄「身内からそんな風に想われてるとは思わないしなぁ。でも、別に引いたりはしてないぞ?」

妹「無理しなくていいよ、ほんとはドン引きしてるんでしょ」

兄「珍しく弱気だな。そんなことないってのに」

妹「もういいって……もう人生終わりだもん。お兄ちゃんに……バレちゃったから……」





兄「やめろやめろ、勝手に人生終わらせるな。別にいいんだって」

妹「……ゆるしてくれるの? 昨日だけじゃないんだよ? お兄ちゃんの服とか枕とか使ってシてたこともあるんだよ……?」

兄「よく部屋から物が無くなるのはそういうことだったか。いやまあ、許すどころか、むしろ知れてラッキーだったんだけどな」

妹「ら、ラッキー!? なんでっ!? ふつう嫌でしょこんな妹」

兄「理由は簡単。俺のルートが確定したからさ」

妹「ルートって……? えっ? どういう意味?」

兄「恋愛ゲーの用語だよ。そういう系のゲームはやったことないんだっけ」

妹「ロールプレイングしかやらないし…」




兄「分からないか。なら教えてやる。なぜなら俺もお前を………」

妹「を……? …………えっ…………」



兄・妹「ん……っ」チュ






おしまい


昨日なんも考えてないクソオチの妹SS書いたから反省して今度は多少考えて書きました。
前にもやった気がするあいうえお作文。

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