高垣楓「他愛のない話」 (39)



 『高垣さん、午後に予定していたレッスンですが――』


 『はは。お上手ですね、高垣さん――』


 『でも、きっと高垣さんなら、最後にはこなせてしまうと――』



 『高垣さん――』



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1496477249



 「プロデューサー」

 「どうしました、高垣さん?」


言いかけて、思いついて、手を打ちました。


 「そろそろ、変えてみませんか」

 「え?」



 「――『楓』に変えて、みませんか?」


6代目シンデレラガールこと高垣楓さんのSSです

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前作
一日一回限定 高ガチャ楓 ( 一日一回限定 高ガチャ楓 - SSまとめ速報
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関連作
高垣楓「違いの分かるひと」 ( 高垣楓「違いの分かるひと」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1464424549/) )
高垣楓「時には洒落た話を」 ( 高垣楓「時には洒落た話を」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1413010240/) )


上記『違いの分かるひと』からしばらく経った頃の話になります


 ― = ― ≡ ― = ―


 「楓さん。飲み過ぎです」

 「たまにはいいじゃないですか……」

 「その言葉、おととい聞いたばかりのような気が……」


無闇に安心できるお陰でしょうか。
それともやたらに良い匂いがするせいでしょうか。
美優さんのお部屋で飲むと、いつもより回りが早い気もします。

空にした缶を置き、次の缶をもう一本だけ。
そっと伸ばした手は空を切って、私は美優さんにウィンクを飛ばしました。

 「めっ、です」

 「あ。今の、すごく良いです。もう一度お願いします」

 「……」

黙ったまま溜息を零して、美優さんはビール達を連れ去っていきました。
あぁ、さようなら。次来る時までに、よーく冷えておくのよ。


 「それで」

ことり。

戻って来た美優さんはよく冷えたお水を手にしていました。
うん。美優さんはきっと良いお嫁さんになると思います。
優しいですし、おっぱい大きいですし、料理も上手ですし。


……うちに来てくれないかな?


 「……いま、何か変な事を考えてません?」

 「いえ」

意外な鋭さに刺されないよう、コップをぐいと傾けました。
うん、良いお嫁さんになりそうです。本当に。

 「それで結局、呼んで頂けなかったんですか」

 「……はい」



 『いえ、その…………ちょっと……』


楓と呼んでくれませんか。

私の可愛いお願いに、プロデューサーから返ってきたのはそんな愛想笑いだけ。
自分でも驚くほどにヘコんだ私は、こうして傷口をお酒で癒しているのです。
沁みます。

 「たかがき、って、ちょっと言い辛いですよね……」

 「ええと……そうでしょうか」

 「だったら、かえで、の方が良いと思うんです」

 「はぁ……」

一方の美優さんから返ってくるのも、気の抜けたビールみたいな生返事だけ。
少々むっとした私は、突っ伏していたテーブルから顔を上げてやりました。

 「美優さんも美優さんです」

 「……え? 私……ですか?」

 「未だに『三船さん』って呼ばれてますよね。担当さんに」

 「……はい」

 「聖ちゃんと雪美ちゃんは名前呼びなのに」

 「……」



名前というのは、とても大切なものです。


例えばアーニャちゃんを見ていてもよく分かります。
あの難しい苗字よりも、アーニャ、と呼んであげた方が。
彼女の笑顔は、より温かく見えますから。

 「美優さんは、担当さんと仲良くなりたくないんですか?」

 「楓さんは、どうなんですか?」

 「私?」

持ち上げたコップの中身は、どこかへ消えていました。

 「……もちろん、仲良くしたいですよ。プロデューサーと」

 「どうしてそんなに拘るんですか」

 「どうして、って、それは」

流れのままに開けた口からは、言葉が滑り出てきてくれません。
不思議な沈黙がテーブルを満たして、冷えたコップは汗を零しました。

 「……すみません。変な質問をしちゃって」

 「いえ……その……こちらこそ」


結局、そこから口数が萎んでいって、飲み会はお開きとなりました。
空き缶をまとめて袋に入れている間も、美優さんは何事かを考えたままで。

……無駄に色っぽい仕草ですけれど、本人は気付いているんでしょうか。


 「それでは、また」

 「はい。楓さんも、お気を付けて」

マンションを出ると、涼しい風が頬を撫でていきました。
物言えば、唇寒し……でしたっけ。


 「たかがき、かえで」


思えばこの名前とも長い付き合いになります。
高垣。かっちゃん。楓姉。
色々な人から、色んな風に呼ばれてきました。

こんな他愛もない事に、どうして一喜一憂してるんでしょう。
どうして私は、こんなに名前を呼んでほしいんでしょう。


 「……はぁ」


悩みの秋でした。


 ― = ― ≡ ― = ―

 「おはようございます」

 「あ。楓さん、どもっす! 今日も麗しいですね!」

週明けの朝は心地良い秋晴れでした。
事務所へ顔を出すなり、ロビーで件の担当さんとばったりご対面。

 「いやいや、週末は三船がお世話になったみたいで」

 「はい。お世話しました」

 「あははは…………は」

 「……あ」

続けて顔を出したのは美優さんでした。
お二人の目が一瞬だけお互いを捉えて、すぐに逸らされます。
彼の頬も美優さんの頬も、僅かに赤らんで。


……あら?


 「お……おはようございます。三船さん」

 「……また……言わせるつもり、ですか?」

 「え? ……あっ」

 「……」

 「み……美優、さん」

 「……はい。おはようございます……Pさん」

挨拶を交わすと、二人は俯いてしまいました。
間に挟まれた私はどうする事も出来ず、ただ目線だけをあちらこちらへ泳がせて。
自動販売機の横に隠れていた聖ちゃんと雪美ちゃんを見つけてしまいます。

 「……」

 「……」

 「……」

立てられた指に頷いて、私はマネキンになりました。
元モデルの実力を見せてあげましょう。

二人の間で、チョコレートも溶け出しそうなくらいの時間が過ぎていきます。

うん 本当はこれCGガチャ開催記念のやつだったんだ
待ちきれなくてな


 「……じゃ、じゃあ、ちょいと会議があるんで! お先に!」

 「…………ぁ」

慌てて駆け出していった彼に、美優さんが届かぬ手を伸ばします。
雪美ちゃん達も姿を消した事を確認すると、私は笑顔を浮かべました。

何でしょう、この気持ち。
どうして笑ってるのかしら、私。

 「美優さん」

 「……あ。楓、さん……おはよう、ございます」



 「誰がそこまでやれと言ったんです」

 「えっ」



いま、絶対に室温が上がっていました。
自分でも気づかない内に襟元のボタンを外していたくらいです。

 「あのですね。昨日、何をしたんですか。本当に」

 「しっ……そ、そんなコトしてませんっ!」



 「えっ」

 「え? …………ぁっ」


慌てて口を塞ぐと、美優さんは一目散に階段を駆け上がっていきました。
対する私は口を開けっぱなしにして、地蔵のように立ち尽くしたまま。

 「……」

 「おはようございます、高垣さん。どうかしました?」

いつの間にかやって来ていたプロデューサーが首を傾げます。
私は起こったコトを説明しようとして、両手を泳がせて。
どこまで言っていいものか分からず、諦めて階段を指差しました。

 「プロデューサー」

 「はい」

 「あの階段は、大人の階段かもしれません」

 「は?」

 「なので、今はエレベーターを使いましょう」

 「……?」

 「私はまだ、シンデレラなので」

 「……これからでは?」


今に鐘でも鳴り出さないか、私はちょっと本気で心配しかけました。


 ― = ― ≡ ― = ―

情緒の秋でした。

鳥の囀りがどこか遠くで響き、染み入るように耳へ届きます。
さぁ、しゃらりと、そよ風が吹く度に、頭上からコーラスが聞こえました。
釣られるように顔を上げてみれば、何かが顔を叩いて。
摘み上げた葉は、それはそれは見事に色づいていました。


 「ふぃー。終わった終わったー」

 「お疲れ様でした、周子ちゃん」

 「どもども。これでよーやく帰れそうかな?」

 「あら。急ぎの用事でも?」

 「急ぎと言うか……ま、色々あって、ね」

眉を曲げて笑う周子ちゃんは、むず痒そうに着物の袖を払いました。
背後のスタッフさん達が何度か頷き合って、レフ板やらを片付け始めます。

 「観光案内をお願いしようと思ってたんですけれどね」

 「あー、んー……あたしは……まぁ、ちょっとならいいかな」


京都なんて何年ぶりでしょうか。

たぶん高校の修学旅行以来になるこの場所は、記憶よりもずっと色鮮やかでした。
良い日和に恵まれたお陰でもあるでしょう。
少し離れた通りは学生さんや観光客でごった返しています。

CM撮影の終了に伴い、仕切っていたカラーコーンが外されます。
それが合図となったように、間借りしていた一角にも人があふれ出していきました。

 「ほんで、どこに? 実家以外ならどこでも連れてっちゃうよ」

 「あぁ、いえ。一つだけ教えてもらえれば構いません」

 「ほほぅ」

 「モミジの綺麗な穴場、ご存じですか?」

袂から取り出した赤色を、指先でくるくると回します。
私の顔と葉っぱを見比べて、周子ちゃんは笑みを浮かべました。
流石は周子ちゃん。粋な女です。

 「うんうん、大体わかった。好きだねぇ楓さんも」

 「そりゃあ、好きですから」

聞き覚えのある足音に、指先の悪巧みを放りました。
赤い葉は路傍の一葉に化け、証拠隠滅もばっちり完了。
狸さんでもこうまで鮮やかにはいかないでしょう。


 「――お疲れ様でした。着替えたらホテルに……何の話ですか?」


 「んー……何の話、ねぇ」

顎に手を当てて、今度は私の顔とプロデューサーの顔を見比べます。
彼に見つからないよう、周子ちゃんへウィンクを返しました。


 「――こんなに綺麗なんだから、ちょっとくらい楽しまなきゃ罰が当たるよ? ってね」

 「あぁ、なるほど」


両手を広げた周子ちゃんに頷いて、プロデューサーは辺りを見渡しました。
見事な景色へ感心したように再び頷いています。
溜息をついた私に、周子ちゃんが抑えきれないような笑いを零しました。

 「こりゃ当たるね、罰」

 「当たりますね、罰」

 「……罰?」

プロデューサーが首を傾げて。
私はその頬を、後ろ髪から抜き取ったかんざしでつついてやりました。


 ― = ― ≡ ― = ―


 「これは……見事ですね」

 「ええ」


今夜の月は満月で、私の味方でした。

山に分け入った訳でも、ましてや幽世への鳥居を潜ったでもなく。
京の街にぽかりと空いたそこは、息を潜めるようにさざめいていました。
一歩を踏み出す度に足もとが秋を奏でて。
それこそ、このままCMでも撮れてしまいそうな、美しい景色です。

 「あんなにゴネて俺を連れ出したのも……少し、分かります」

 「来て良かったでしょう?」

 「……ええ。ありがとうございます、高垣さん」

 「どういたしまして」


モミジが揺れ、モミジが流れ、モミジが鳴る。
夜の帳の下で、なお鮮やかな赤と黄色が月明かりを跳ね返しています。
これならお膳立てをした甲斐もあったというもの。


甲斐じゃなくて、京都ですけれど。


 「プロデューサー」

 「はい」

 「楓が、綺麗ですね?」

彼の顔を真っ直ぐに見つめて、笑います。
上手く笑えていたでしょうか。

 「……」

 「……」

この失礼なプロデューサーは、開きかけた唇を真一文字に引き結びました。

綺麗ですね。綺麗ですね?

問うように首を左右へ揺らしてみても、失礼な顔は失礼なままでした。
失礼だと思います。


 「立派だとは思いませんか?」


 「……え?」

 「このコ達ですよ」

頭の上を指差せば、ちょうど風がそよぎました。
頷くように、応えるように、葉擦れの音を夜へと響かせます。

 「誰に言われた訳でもなく、変わろうとして」

 「……まぁ、紅葉ですから」

 「ええ。みんなに負けないように、鮮やかに、赤く、赤く」

 「……」

 「楓だって、変わろうとするんです。楓も、負けていられません」

 「……紛らわしいですね」

 「そこで、楓豆知識のコーナーです」



 「…………えっ」

 「ぱちぱち」

 「……」

 「ぱちぱちー」

少しだけ間があってから、プロデューサーは手を叩き始めました。
ぱちぱち、ぱちぱち。
二人分の拍手が、地面へ落っこちるどんぐりのように鳴りました。


 「プロデューサーは、この葉の名前をご存知ですか?」

 「そりゃあ、もちろん。カエデ……ん? あれ……モミジ?」

葉っぱを一枚掬い上げ、目の前でくるくると回しました。
見覚えのある仕草ですけれど、残念。
裏にも表にも、答えは書いてありません。

 「実を言うと、モミジという樹は無いんです」

 「と、言いますと?」

 「正しくは、カエデ属。モミジは、あくまで紅葉する樹々の総称に過ぎません」

 「……なかなか、為になります」

 「えへん」

 「それで、この……この樹は、何と言う種なんですか?」

 「イロハモミジです。日本で一番有名なカエデですね」


頷いて、首を傾げて、最後は面白い顔になりました。
ずれた眼鏡を直して、言葉を選ぶように指をくるくると回します。

 「……つまり?」

 「イロハモミジというカエデです」

 「よく分からなくなってきました」

 「それは、困りましたね」


上手く、笑えずにいられたでしょうか。



 「だから、プロデューサー」


どうやら、風まで味方をしてくれるらしく。
風が髪を揺らすと、幾葉ものモミジが、カエデが、次々と舞い降りて。


 「ほら……見失わないように、呼んでみてください」


早くしないと、紛れちゃうかもしれませんから。



 「楓は、ここに居ますよ」






  「楓」




気付くと、目の前にはプロデューサーが居て。
気付くと、私の手は固く握られていて。


 「……情熱的、ですね」

 「…………っ!? あ、いやこれは違っ……かえ、楓――さんっ!!」


たった三文字の情熱は、すぐにどこかへ逃げていってしまいました。
解かれかけた左手を、今度は固く握り返してやります。

 「ふふ。手まで握って……一体、どうされたんですか?」

 「その、ええと、何だか……風に攫われてしまいそうで……その」

 「……ふふっ」

手持ち無沙汰な右手さんも捕まえて。
骨ばった両手を包み込むように、私の両手を添えました。

 「大丈夫ですよ、プロデューサー。私は、ここに居ますから」

 「…………楓、さん」

 「はい。高垣楓です」


一度きりの優しい響きが、耳に残って離れません。
風も冷えてくる頃だというのに、何だか頬が火照って。

プロデューサーの手が、私の頭へ伸びました。
思わずつむった目蓋を開けると、指先に挟まれていたのは、小さな、赤い、イロハモミジ。
くるくると回された葉に、私達は思わず笑い合って。

……あら?



何だか、ここだけ――春が来たみたい。



 「楓さん」

 「は、はい」

 「……その……ええと」


柔らかい笑みは、いつもの真面目そうな面持ちに戻って。
迷うような表情で……それでも、口を開きました。


 「そろそろ、その…………ホテルに」


 「ほっ、」

肺から空気が押し出されて、多分これが声にならない声でした。
あまりにも愚直過ぎる筋書きに、私のささやかな乙女心が錦の旗を振り回します。
風の音も、紅葉の音色も聞こえないくらいに、胸の奥がどんどんと騒がしく。


 「ほ、あの、あ……それはあの、きゅ、急な、もっと時間を」

 「いえ、その……時間も限りがありますし」


限りがあるから何なんですか。
限りがあるからその分、何をどうしようと言うんですか。


 「すみません……もう戻らないと、明日に響きますから」

 「で、でも、戻って……戻って…………戻って?」

 「……え? ええ」

 「…………どこに?」

 「え、ホテルに」


ざぁ。ざあぁ。

揺れる紅葉の音がよく、よく聞こえました。
合わせるように胸の鼓動も落ち着いて、私は握りっぱなしの手を離します。
乱れた髪を整えて、ブラウスの胸元もついでに整えました。
秋の夜長は冷えますからね。

 「戻りましょうか、プロデューサー」

 「え……え? はい」

すぐ戻りましょう。
一刻も早く戻りましょう。


 「……ぁ」


勢いのままに踏み出しかけたところで、すぐ後ろから声が漏れました。
何だか、何かに気付いたような声でした。
恐る恐る振り向くと、プロデューサーの顔は。


夜でも分かるぐらい、それは見事に紅葉して。


 「違っ……違いますからっ!! ラブ――」


 ― = ― ≡ ― = ―


 「――お。二人とも、おかえ」


ホテルに…………ホテルに戻ると。
ロビーで八つ橋を摘んでいた周子ちゃんが手を振って、途中で止まりました。
再び私の顔とプロデューサーの顔とを見比べて。
徐々に震え出して、お腹に手を当てて、苦しそうに笑い出しました。

 「ぷっ……あははははっ! お、おかえりっ! 楓さんと……色男さんっ! あはは!」

 「…………」

 「ただいま、周子ちゃん」

周子ちゃんの目には涙まで浮かんで。
まさしく抱腹絶倒する彼女を前に、プロデューサーは頬を掻くばかりでした。


 「ず……随分とっ、ふっ、立派なモミジをお持ち……帰りでっ、ふふっ!」


その頬に、立派なモミジが一枚、張り付いていました。
ちょうど私の掌ぐらいの、鮮やかな赤色が、プロデューサーを秋めかせています。

平手打ちの秋でした。


 「塩見さん」

 「は……はいはいっ?」

 「モミジではなく、カエデです」

 「……おっ?」

ようやく息を落ち着かせた周子ちゃんが、感心したように眉をぴょこり。
へぇ、ほぉ、ふぅん。
しげしげと見つめられるまま、プロデューサーは座りが悪そうに口を尖らせました。
満足そうに笑うと、隣の私へ視線を移します。

 「いやぁ、なっかなか良い男じゃん?」

 「ええ。少々デリカシーに欠けるのが玉に瑕ですけれど」

 「…………いや、元はと言えば楓さんの」

 「何か言いましたか?」

 「いえ何も」

 「おーおー。やっぱ女は京に来るとおっかなくなるもんだねぇ」

もちろんですよ、周子ちゃん。
乙女心は、秋の空にたなびくものですから。


 「ま。何があったか分からんけど、楓さんもそろそろ許してやったら?」

 「うーん……」

 「この、二枚目面に、免じて、さ」

 「つつ、塩見さん、つつかないであの」

ぷにぷにと周子ちゃんにつつかれ、プロデューサーが逃げ惑います。
モミジの散った頬と、楽しそうな周子ちゃんと、私の掌を見比べて。


結局、降参したように、笑いを零してしまいました。


 「あ、楓さん助け、ちょっ、塩見さ、楓さん――」



ここは、楓に免じて――手打ちにしておきましょうか。


おしまい。
楓さんはホテルで火照る可愛い


高垣楓さん、シンデレラガール戴冠おめでとうございます
これからも末永く、高垣楓さんをよろしくお願いします


ちなみに微課金なのでまだ花嫁凛ちゃんとブライダル出来てません
誰か助けてくれ

おまけ


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お洒落な女神様シリーズ(いま名付けた)を時系列順に並べるとこうなるので
良かったら読んでみてね

教授、これは一体
イラストありがとうございます びっくりした

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