【ガルパン】おまけ短編 (13)

・うす味 軽め 今更な 余白の勝手な妄想です

・おかしい所とか 恐らくあります 時系列順ではありません

・variant的な手法だったりしますが 以前に一度やったのの
おかわりなので 何卒ご容赦ください

・軽く数本程度の予定です 箸休め的に流して頂ければ。


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〔A・S・A・P!〕

ケイ「ーーうん、えぇ 分かったわ。そういう事ならウチが一番得意だから任せて。
とりあえず5分で折り返すから待っててね。Ok?じゃ!」ピッ

ケイ「二人とも聞いて。Emergencyよ!」

アリサ「無茶です!今から大洗の車両を全部 預かるなんて!」

ケイ「あらアリサ、さすが話が早いわね。どうして分かったの?」

ナオミ「とうとう携帯の電波まで」

アリサ「バカなこと言わないで!受話音量MAXで真横で話してるんだから ハンズフリーと ほとんど変わらないでしょ!」

ナオミ「言えてる。オープンなのも結構だけど、場合によっては考えた方がいいかもね」

アリサ「やっぱり聞こえてたんじゃないの!」

ケイ「で、無茶っていうのは?」

アリサ「…確かにウチなら 申請すれば飛ばせるC-5Mに大洗の8両を全て積み込む事は 不可能ではありません。しかしいくら戦車道用に改造されているとはいえ、ペイロードは180トン。大洗の車両重量の合計は恐らく200トンを超えます。

そうなれば往路の着艦前に余剰燃料の一部を投棄することで調整して着艦して積み込み後、限界スレスレでの離艦になりますし 下手に振り回せば機体がもたない可能性だってあるんですよ?並みの腕ではメインパイロットは務まりません!

それに今からの時間だと先方に到着するのは夜間です。私の知る限り 大洗には甲板に専用の空港設備がありません!戦車道の演習場の一部も利用して滑走路代わりにしても最低限しか距離が取れませんし、自動車を並べてライト点けでもしないと誘導灯もないんですから!

あ、あと燃料を減らす事で重量超過分をカバーするんですから 復路では最低2回はKC-10での空中給油などで補給をしないとっ 」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1496334721



ナオミ「つ ま り、今言った条件クリアして 私が飛ばせばイケるって言いたいんだ?」

アリサ「う、んぐ ぐ…そうよ! まさかナオミ、ここまで聞いといて『自分は降りる、他を当たれ』なんて言うんじゃないでしょうね?!」

ナオミ「冗談でしょ。これだけタフでヘヴィなミッションのフロント、任せられるコが 他にいるなら教えてほしいわ。もっとも、ヤレるって奴が100人いようが 譲らないけど」ペリペリ パクッ クチャ クチャ


ケイ「決まりね。サンキューアリサ、これでオッドボールたちも泣かずに済むわ。今日のところは ひとまず、だけどね」

アリサ「べっ 別に私はそんなんじゃ……私はただ これで大洗が解散になってしまったら ウチは勝ち逃げされてしまうわけですから それだけは阻止しようとっ… 」

ナオミ「ま、時間もないし そういうことにしといてやるか」

アリサ「なによ!ナオミだって あの華ってアホ毛と今度やり合う時のために、って トレーニングのメニュー 2ランク上げたの 知ってるんだから!」

ナオミ「私は別に隠してないから」

アリサ「ぐ ぬぬぅぅ ……ムキィ-!」


ナオミ「マム、”今日ところはひとまず ” だけで済むの?」

ケイ「現時点において ウチはね。こういう事は得意分野でシェアした方がいいでしょ?」

アリサ「あぁ そういう事ですか。じゃあ今頃は 紅茶もそっちのけで しかめっ面を…って、違いますね」

ナオミ「やっぱり飲んでるだろうし、渋い顔は 他人には見せない」

ケイ「そういう事。だから私たちも いつも通りのテンションで、ね?」

アリサ「了解です」

ナオミ「今の仕事に集中しよう」

ケイ「じゃ、私はアンジーと大学に一報入れるから ナオミは足の準備して。アリサはエクステンダーのクルーを選任して、大学のデッキに直接集合させて。ヘリでも何でも好きなの使わせて 最速でね。

OK、Ladies? Hurry up!」


二人「「Yes,Ma’am!!」」


・おしまい・

つまみ短編の人?待ってた!

訂正します

×アリサ「あぁ そういう事ですか。じゃあ今頃は 紅茶もそっちのけで

○アリサ「あぁ そういう事ですか。じゃあ今回の事を知ったら 紅茶もそっちのけで

>>3
ありがとうです。
覚えてもらってる事にちょっと驚きです
お好みに合うか分かりませんが また宜しくです


〔ライディングヒール〕

ーある年の高校戦車道全国大会ー


ーー『しまった!裏をかかれた!』

ーー『マズい!このままじゃフラッグが孤立してしまうぞ!』

ーー『急がないと 敵スナイパーの射程に捕まる可能性が高い!援護を!』

………………………

通信手「ヤバイよ 亜美、どうしよう!」 つ地図

装填手「ここからでは遠すぎて手も足も出ません!」

蝶野「ん~、うん。大丈夫!ここからなら 今すぐ〇〇地点まで真っすぐ向かってフラッグと落ち合えば、私たちだけなら盾になるのには間に合う。そうして味方本隊と合流する時間を稼ぐことが出来れば まだ目はあるわ!」

操縦手「えっ」

通信手「真っすぐ向かう、って 途中に敵の主力がいるんだよ!?15両の大部隊だよ?!」

蝶野「そのくらい 別に大した事ないわ。こちらはまだ気付かれていないし、向こうもこの状況に浮き足立ってるはずだもの。この隙に丘をダァーッと一気に駆け下りて、相手の隊列の中にズバッと入っちゃえば、向こうも同士討ちを恐れて 迂闊に撃ってこれないわ。

そうやって混乱してる間に 森の中にヒョイっと入っちゃえば平気だから! 何ならついでに丸出しにしてるお尻を引っぱたいて、何両か 倒しちゃっても良いのよ?」


装填手(うわぁ そう来たかー)

砲手(あぁ これはアレだ、無理とか言ったらダメな奴だ)


操縦手「そんなの無理だよぉ! 言葉で言うほど簡単じゃないよぉ!無茶言わないでよぉ!」

蝶野「あ そうそう。私ね、今日のためにブーツを新調したの。見てこのソール、エッジの所なんか超シャープ ♪」ヒョイ

操縦手「ああっ!ダメッ!! 分かったから やるから!ヘッドセット外さないで!ベタ踏みでブン回すから、指示はインカムでしてよぉ!!」


・おしまい・


〔小さな縁(えにし)〕

ピロリロリロン

コンビニ店員「ありがとうございました~」

店員(もう外も暗い時間なのに いきなり戦車で来て、唐揚げと焼鳥とソーダアイス…

最近の女子高生は良く分からないなぁ。そんなに歳違わないけど。

…よく見えないけど、戦車の上で食ってんのか?風紀とか書いてる腕章つけて?

まぁ高校生くらいだと すぐ腹減っていくらでも食えるけど…なんか行儀悪いなぁ

しかも なんと言うか…ぎこちない)


オーナー「なにボーッとしてんだよ 仕事しろよ」

店員「一通り終わってますよ。今はお客さん あの子らだけですし」

オーナー「そんなに女子高生 ジロジロ見てっと『キモ~い』とか言われっぞー」

店員「後ろ姿がちょっと見えるだけじゃないですか。それより、学園艦が寄港してるんでしたっけ?試合で。ここから見える港には 大きいのはなさそうだったけど」

オーナー「なんだ 知らないのかよ」

店員「え、何をです?」

オーナー「あーお前んち 隣町だっけ。ここ来んの夜だけだし、そんなもんか」
ピッ カシャ

店員「うぇ?なに撮ってんですか!女子高生を盗撮とか通報ものですよ?あ そーだ 奥さんに言ってやろー」

オーナー「そんなんじゃねぇよ。カミさんは出掛けてる。友達に会わなきゃならねぇって 2、3日な」

店員「そう言えば 奥さんって大洗女子の卒業生って言ってましたっけ?」

オーナー「あぁ。だから戦車を撮ったんだ。あれ、カミさんが乗ってた奴らしいから 後で見せてやろうと思ってな」

店員「は? え?奥さんって戦車道やってらしたんですか?」


オーナー「俺も こないだ初めて聞いたんだ。うちの奴、なにも言わなかったけど、大洗が全国大会に出場してから 珍しくスポーツニュースとか見るようになってな。

やっぱ母校の事だから 応援してぇのかな、自分にとっても地元チームだなぁくらいにしか考えてなかったんだけどな。

ある時 風呂上がりにビールでもと思ってたら、夜にやってるダイジェスト 食い入るように見ててな。雪景色が映ってて、こんな中でもやんのか、大変だなぁって思いながら隣に座って プシュッとやったらよ

画面見たまんま いきなり俺の腕つかんで言うんだよ

『私のビーワンが走ってる!ちゃんと動いてる!ほら見てあれ!カモさんチームだって!』

ってブンブンやるもんだから まだ口つけてないビールがバチャバチャこぼれてよ。いきなりで訳わかんねぇし ビールまみれだしで あーぁー言いながらティッシュつかんでたら 急に静かになってな。

ふと見たら そのまんまの姿勢でボロボロ泣いてんだよ。だから俺の手とか足とか床、ビチャビチャだったけど まぁいいか、と思ってそのままティッシュ渡してな。

後で聞いたら、二年生の途中で 学校の都合で辞めなくちゃならなかったって。そん時色々あって それ以来やらなかったとさ。」

店員「は、はぁ…」

オーナー「…だからまぁアレだ、あの子らも別に酒とかタバコやってる訳じゃないし、こういうのは当事者にしか分からない色々があるんだろうから、よっぽどの事がない限り しばらくの間そっとしといてやれって事だよ。

戦車道やってる子達は 俺たちが思ってるより ずっとしっかりしてて 芯が強いからな」


店員「それ、奥さんの事ですか?」

オーナー「うるせぇよ」


・おしまい・


〔任せられるから〕

杏「とりあえず当面は ここで生活できそうだな」

桃「いいんですか?このままここに居て…」

杏「こんな場所だが、学園艦にいる時と同じように 朝は出席を取って、

ぜーいん無事なのを確認するよーにっ」

桃「分かりました」 スッ 「そう言えば 風紀委員はどうした?」


杏「小山」

柚子「はい」

杏「出来るだけの事はしてるといっても、急に大勢が ひと所に寝泊まりするとなると 色々と問題が出て来ると思うんだ。」

<オイ! フウキイインノクセニ ダラシナイゾ! キチントシロ!

杏「だからそういうの、河嶋に全部 窓口やらせて。普段とあんま変わんないけど」

柚子「えっ ですが今の状況では

杏「人ってさ。 後に控えてる大っきな不安と ただ向き合ってるのって すんごくしんどいじゃない。

だからそんな時は 目の前のことに追い回されてバタバタしてる方が 多少は気がまぎれるって言うか、 踏ん張りがきくんだよ。」

<イイカラ ゼンインノ テンコウテツヅキガオワラルマデハ チャントヤレ !

杏「まぁ あくまで一時的なもんで、あとでガクッと来ちゃうかもしんないけど、そん時はこっちで引き受けっから。 全部。」

ー『 ぜぇいん しゅぅごおっ 』


・おしまい・



〔じゃがいもカゴとリンゴ箱〕

ー春 後半ー

ザッ ザッ ザッ ザッ

ノンナ「次で最後です」

カチューシャ「ずいぶん歩くわね。もう10分くらい経つんじゃないの?」

ノンナ「そうですね」

カチューシャ「遠すぎるわ。そもそも車庫が分散してるだけでも非効率なのに、どうしてこんな事になってるの?」


ノンナ「はい。引き継ぎのときに聞いた話では 強豪である我が校は、入学及び戦車道履修の希望者が増加の一途を辿っています。

そのため近年 T?34を主力とした編成になった事と合わせて車両数と内容の充実を最優先した事、そして 中央大車庫、第2、第3ともに隣接する校舎や農地との兼ね合いで

そのまま拡張するには もう既に限界に来ている、との理由から結果として車庫の整備が後回しになっている、と」


カチューシャ「それで何ヶ所も 間に合わせで凌いでる状態のままだなんて」


ノンナ「以前 生徒会が第2車庫の隣の農園を 艦尾の空き地に植え替える案を唱えましたが、農業科の猛反対に会って頓挫したっきりだそうです」


カチューシャ「そんなの当然じゃない。農地の土は その作物を育てるのに最適なように、手を掛けて整えられているのよ?そこを考慮せずに植え替えの話が まとまる訳ないわ。

ウチの生徒会もツメが甘いんだから。仕方ないわね、第3車庫の隣の施設を移転する草案作るから、各部署から資料と図面を出させて。明日中に」


ノンナ「分かりました。…… 見えて来ました、あれが第9車庫です」









カチューシャ「ずいぶん小さいじゃない。作りも戦車を保管するには お粗末すぎるわ。どういう事なの」

ノンナ「元は資材倉庫でしたが、急遽入り口だけを改造して戦車が出入りできるようにしたものだそうです」

カチューシャ「近くで見ると いよいよ酷いわね。こんな遠く離れた掘っ建て小屋じゃ 割り当てられた者は 毎日大変じゃない」

ノンナ「その心配はありません。ここにある2両は 現在 稼動していませんので。 戦車用の入り口は 錆付いていて開けるのが大変だそうです。こちらのドアから入りましょう」ガチャ



カチューシャ「夕方とはいえ まだ外は明るいのに すごく暗いわ。本当に ただの物置きね。……ん?この車両…」

ノンナ「いま明かりを」ポチ ポチ パパッ


カチューシャ「…かーベーたん、 こんな所にいたんだ…」

ノンナ「KV?1はご存知のように T?34が主力となってからは 第一線を退き、予備車両扱いとなっています。KV?2は運用の難しさとクルーの問題から久しく使われていません。」


カチューシャ「この大火力を眠らせたままだなんて もったいないわ。タイプの違う車両を少数混ぜることで 戦術の幅も広がるのに。IS?2と双璧にして活かすべきだわ」


ノンナ「確かにその通りですが 現在でもクルーの候補者、特に装填手が揃っていません。一昨年の三年生には1チームいたそうですが、それでも一度登板すると数日使い物にならなくなるので 徐々に出番が減っていき、ついには と」


カチューシャ「だからって こんな所で埃をかぶって……装填手かぁ」


< ナァ- ハヤクオワラセテ カエルベ-  < チョットダケ ダカラ イガベ-

ノンナ「…誰か近付いてきますね。今頃ここに用がある人間など いないはずですが」



ニーナ「私ら せっかく戦車道取ってんのに 今日も芋掘りしかしてねぇべ。ちょっと見るくらいしてもバチ当たんねぇってぇ」 ドサッ

アリーナ「今日は これ運ぶのが最後なんだから さっさと終わるべって言ってんのにぃ」ドサッ


ニーナ「この倉庫、暗くて中がよく見えねぇんだども、置いてある戦車ば近くで見てみてぇんだぁ」

アリーナ「んでも なんか 明かりが漏れてねぇが?…きっと誰かいるんだべ! やっぱし 止めとかねぇと、また この前みてぇなことになったら 今度こそ私たち!」


ガチャ
ノンナ「あなた達、そこで何をしているのです」

アリーナ「ひぃえ!」

ニーナ「わわ 私らは ただの通り掛かりでっっ… あんれ、ノンナ副隊長」


カチューシャ「あら?あなた達は確か………ん?」

アリーナ「あっ カチューシャ隊長も」


カチューシャ(…おかしいわ。この子達には見覚えがあるのに 名前が出てこない。新入生の顔と名前は 履修者の資料で全員 覚えたばかりなのに…)


ノンナ「二人とも 名前と所属の班を言いなさい」

ニーナ「一年のニーナと」

アリーナ「アリーナですぅ。所属の班は…ありませぇん」

ニーナ「私ら、先週から 訓練には出ねぇで 芋掘りしろって言われてて…」


カチューシャ「何よそれ?言ってる意味が分からないわ。この前 一年生全員の班分けは済んだはずよ?」

ノンナ(先週…適性確認の後?)「どういう事か説明しなさい」


ニーナ「えっ…えぇっと そったら…」

アリーナ「へ、下手っぴだったで私ら、そのせいで!」

ニーナ「あっ んだんだ!適性確認の時、砲撃と操縦が下手っぴだったで! オメェ達は…えぇと…訓練する価値ねぇって」

アリーナ「許可が出るまで 練習の時間は 芋掘りしてろって」


ノンナ「教務の担当者から そう言われたという事ですか」


ニーナ「うっ…」

アリーナ「えと… そう ですぅ」


ノンナ(おかしい…そんな報告は上がっていないし、この二人は 明らかに何か隠している)

ノンナ「何か聞いていますか?カチューシャ」


カチューシャ「……」

ノンナ「カチューシャ?」



カチューシャ(まだ そんなやり方を…他の役職者も 全て代替わりして別の人間がやっているのに、今だにそんな……)


………………
…………………………

ー『おい そこの子供、 どこから入り込んだ?
ここでウロチョロされては 邪魔だし危険だ!
今なら見逃してやる、家に帰ってTVでも見て クソして寝ろ!』


ー『新入生でも同じだ!
砲弾と どっちが大きいか分からんような奴など要らん!
お前はこの列には並ぶ必要はない!』


ー『そっちの二列もだ!
お前に体重をかけたフルブレーキが踏めるか?
スコープを覗いたまま俯角をいっぱいに取れるか?

戦車にはチャイルドシートなんて物はないんだ!
目も足も届かない奴が座ってみても 時間の無駄だ!』


ー『屋内に通信手の列がある、
地図が読めないとか機械に疎ければ諦めて、他を履修するか田舎へ帰れ!
その手続きなら 今すぐしてやる!』



ー『あぁ?車長だと? ほ~ぉ、一丁前に希望するというのか。
いいだろう、向こうで隊長が直々に見ていらっしゃる。
そんなに行きたければ好きにしろ。


車内にリンゴ箱とか持ち込まずに
キューポラからきちんと身を乗り出して
周囲を確認することが出来ればの話だがなぁ?』フンッ

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