【モバマスSS】龍崎薫(15)「おい、センコー」 (32)

・性格改変注意。
・バイオレンス要素有ります。
・台詞形式、地の分混じり。
・薫ちゃんはこんな事言わない ← わかる
・薫ちゃんはこんな事しない  ← わかる。

テーマは反抗期に入って、グレた薫ちゃん。

以上、苦手そうな方は閲覧注意でよろしくお願いします。



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【346プロ 事務所】




薫「おい、センコー…、なんだテメー。このガキみてーな衣装は?? 
喧嘩売ってんのか?? アァ??」   (!?)

モバP「薫ちゃん……、何回も言ってるけど、そんな言葉遣いしちゃダメだよ……」

薫「うるせーよ!今は衣装の話してんだろ!!何だッつーんだよ、コレは!!」

モバP「だって、今度のイベントは薫ちゃんのCDデビュー五周年イベントだから…、
昔からのファンも来るし……、そういう人達にはこっちの方がウケが……」

薫「…………。 チッ、何時までロリコン共のファンを引っ張る気だよ……」

モバP「ファンの人の事をそんな風に言っちゃダメだよ……、薫ちゃん……」

薫「うっせーなっ!! 分かったよ!着るよ!着れば良いんだろっ!!……ったく……」(部屋から出て行こうと)

モバP「あっ、何処に行くんだよ! 話はまだ終わって……」

薫「レッスンだよ!!時間だろっ!!文句あんのか!?」

モバP「あっ、もうそんな時間か……、ゴメン…」

薫「……フン」



モバP「うう……、薫ちゃん……」



 


モバP「薫ちゃんがすっかり反抗期に入ってしまった……」

ちひろ「あはは……、まぁ、難しい年頃ですからねぇ……」

モバP「昔はあんなに可愛かった薫ちゃんが……、せんせぇって呼んでくれた薫ちゃんが……、
今ではメンチ切りながら、センコーって……」(泣)

拓海「そんで、アタシが呼ばれたのか……。
アタシも忙しいんだけどな…、子供の世話とか…。今日はお義母サンに代わって貰えたけどよ…」

ちひろ「すいません、プロデューサーさんも困ってるみたいでして……」

モバP「そうなんです!向井さんからも言ってやって下さいよ!!
何か薫ちゃん、向井さんの事は姉御、とか呼んでて言う事聞くし! ビシッと!!」

拓海「ってもなぁ……、昔、散々好き勝手やってきたアタシが今更何を言っても、説得力ねーしなぁ……」

拓海「別に無差別に暴れたり、弱い物イジメしてる訳じゃねーんだろ??」

ちひろ「ええ、ちっちゃい子達の面倒はよく見てくれますし、みんなを引っ張ってくれている良い子ですよ??」

拓海「ならいいじゃねーか。そう言うのはアタシで慣れてんだろ、この事務所も」

モバP「…俺は、向井さん、ノータッチでしたから……」

拓海「なんなら、アタシのダンナにプロデュース任せてみるとか……」

ちひろ「上の方はそれも考えてるみたいですが……」チラッ

モバP「ヤダッ!!薫ちゃんはずっと俺がプロデュースするんだ! シンデレラガールにしてみせるんだっ!!」

ちひろ「この始末でして……」

拓海「……なら、アイツを信じてみるしかねーんじゃねーか…??
言っとくけどあーゆーのは無理に抑え込もうとすると、猶更反発すっからな?? 一応、経験者からの忠告」

モバP「うう……、どうしたらイイんだよ…」

拓海「まぁ、昔グレてた奴ほど将来落ち着いたりするから、そんなに気にすることもねーんじゃねーか??
アタシの族の頃の仲間もみんな定職ついて家庭持ってるし、さ」

拓海「巷じゃアタシたちの事をDQNだの族上がりだのバカにすっけどさ、ニートだの無職だのは一人も居ねーよ??」

モバP「将来、じゃなくて、今をどうにかしたいんですよぅ……」


ちひろ(そんなに心配する事無いと思うけどなぁ……、根の部分では何も変わってないし……)



仁奈「ぷ、プロデューサーさん、大変!大変です!!」

モバP「……お??」

モバP「おおっ、君は荒れ始めた薫がどうしても心配だから、
無理にお願いして同じ中学に通って様子を見て貰っている同年代のアイドル、市原仁奈ちゃんじゃないか!!一体どうしたんだ!?」

拓海「すっげぇ説明口調だな、オイ」

モバP「ちなみに最近の悩みは、部屋の殆どを占める着れなくなったキグルミと、思い出が有り過ぎてそれらを捨てられない事、だ」

仁奈「わ、わたしの事はいいですから……///////」

拓海「…仁奈は相変わらずカワイイなぁ……」

仁奈「ううう……//////」

ちひろ「おはよ、仁奈ちゃん。ところで大変な事が有ったんじゃないの?? 何かあったの??」

仁奈(ハッ)そ、そうだ!大変なんです!!さっき、薫ちゃんと一緒にレッスン場に向かってたら、
同じ学校の薫ちゃんを良く思わない不良グループが、人数を集めて薫ちゃんを囲んで、路地裏に連れて行っちゃったんです!!」

モバP「な、何ぃ!!」

仁奈「人数は十人くらい居て……、武器みたいなの持っている人も居るし……。
薫ちゃんは付いていく条件に一緒にレッスン場に向かってた私達を介抱しろって言って……、そのまま…」(涙ぐむ)

モバP「た、大変だ!!今すぐ助けに行かないと!!仁奈ちゃん、場所を教えてくれっ!!」

仁奈「は、はい!!」

モバP「ちひろさんは警察に連絡をっ!!」

ちひろ「わ、わかりました!!」

拓海「あー……、そんなに急がなくても大丈夫だと思うぜ…??……多分」

拓海「後、警察も止めといた方がいいかも、な……」

モバP「な、何を悠長な!!こうしてる間にも薫が何をされてるか、分からないんですよッ!?」

拓海「…まぁ、道具まで持ち出してるってんならシャレにならないし、アタシも行くけどよ…。
多分、心配いらねーよ。 だって………」




   ※※※   ※※※   ※※※    



「龍崎ィ……お前、調子に乗り過ぎたみてぇだな……」


薫を囲んだ不良達の中、一番偉そうにしている不良達の頭が、薫に下品な笑い声を浮かべながら、そう言った。

「アイドルだかなンだか知らねぇが、俺がシメてる学校で好き勝手やりやがって…いい加減、目障りなんだよ……」

そう言いながらも不良の頭は、ニヤニヤと笑いながら馴れ馴れしく、

「まぁ、詫びィ入れてお前が俺のオンナになるってんなら、勘弁してやらねぇ事も無ェけどよ?? なぁお前等ッ!?」

と、周りの取り巻きに向い、同意を求めた。

周りの不良達は口々に薫を罵倒しながら、不良達の頭に対して賛意を示した。

薫は一人、心底呆れた口ぶりで溜息をつきながら、

「言いてェ事はそれだけか……??このクソヤロー共が……」

と、一言だけ呟くと、強い意志を持って、ニヤケ顔の不良の頭に対して片眉を上げて睨み返した。

「何ぃ……ッ??テメェ、何て言った……」

思わぬ強い返答に聞き返す不良の頭。

それに答える様に、薫は、

「聞こえなかったのか…?? お前ェ、頭だけじゃなくて耳まで悪ィんだな……??
言いてェ事はそれだけか……?ってんだよ、他に無ェなら纏めて掛かって来やがれ…。一人残らずブチのめしてやっからよ…!?」

と、指を鳴らしながら、決然と言い放った。



「調子に乗りやがって……、死んだぞ、テメェ…」


薫の言葉に顔を赤くし、睨みつけながら身構える不良達。今にも飛び掛からんばかりの勢いで頭の支持を待つ。

その様子に薫は少しも怯む様子も無く、

「女一人相手に人数揃えて囲む様なフニャチン野郎共に、アタシが殺(と)れる訳ねーだろ??
オンナの腐ったヤツよりゴミなおめーらは、その言葉通り一人残らずタマ潰してやっから有難く思えやww」

ヘラヘラと笑いながら、不良達を煽った。

その言葉に遂に激高した不良の頭は、

「ブッ殺せェェェッツ!!」

と、叫び声を張り上げ、薫と不良達のバトルは幕を開けた――



   ※※※   ※※※   ※※※    



拓海「アイツは9歳くらいの頃から大人も音を上げるような厳しいレッスンに、泣き言も言わず耐えて来たんだぞ……??
並大抵のヤツとは気合が違うぜ、気合が…」




「オラァッ!!」

威勢の良い叫び声を挙げながら、不良の一人が薫に殴りかかる。

その大振りのパンチをダンスで鍛えた華麗なステップで躱すと、そのまま擦れ違い様に膝蹴りを、
殴りかかって来た不良の脇腹目掛けて思いっきり叩き込んだ。

薫の膝がメリ込んだ瞬間、くの字に身体を折り曲げて反吐を吐きながらその場に倒れ込む不良。 


まず一人が片付いた――


それを見て、新手の怒り狂った大柄の不良が、小柄の薫を与しやすいと見て、掴みかかる。

その刹那、薫は逃げるどころか前に進み出て、相手の胸倉と掴み掛かって来た腕を掴み取った。


不良は一瞬、何が起こったのか分からなかっただろう。
気が付いたら自分の身体は真っ逆さまに宙を舞っていたのだから――

鋭く突っ込んでいった勢いのままに、柔道で言う支え釣り込み腰の様な体制になった不良は、
そのまま頭から薫に地面に叩きつけられた。

柔い畳の上ならば、まだ立ち上がる事も出来たのだろう。

しかし其処は路地裏の堅いアスファルトの地面の上。

投げ飛ばされた不良はそのまま地面の上で、呼吸も碌に出来ない息苦しさに悶絶しながら、蹲り続ける事しか出来なかった―― 


こうして、二人目の不良が、戦線から離脱した――



拓海「身体の鍛え方が違うし、ロクに体も鍛えてないヤンキーとは体力も筋力も全然違うしな………、
実際アイツ、ちょっと引くくらいの重量のバーベル揚げられるんだぞ? 知ってたか??」



「オラァ………ァアッツ!!」

そして薫は、喉輪を鷲掴みしてギリギリと締め上げた不良が意識を手放したのを見届け、
そのまま片手で釣り上げ、掛け声と共に放り投げた。


既に三人が片づけられている――



それを見た不良から、

「な、なんてパワーだ!!」
「ほ、ホントに女か!?コイツ!!」

と、驚愕の声が挙がる。

余りの薫の勢いに戸惑い、怯えの表情を見始めた不良達。

その様子を見て焦りを覚えたた不良の頭が、苛立たし気に配下に向かって叫んだ。

「何やってる!!テメー等!!囲め!!囲んで潰しちまえッ!!」

頭のその指示を受け、残った5人ほどの人数で薫を円を描く様に囲む不良達。

こうなっては前方の不良の相手をしてる間に、後方の不良達に一方的に殴られてしまう。

ソレを悟った薫は、迂闊に手を出す事も出来ず、相手の様子を伺いながら、注意深く左右を見渡しながら不良達を睨みつけた。

その様子を見て、落ち着きを取り戻した不良達は、自分が狩る側だと言う事を思い出し、
薄ら笑いを思い出し、ソレを浮かべながら、包囲の円をジリジリと狭める。


そして、薫の背後に居る不良が角材を振り上げ、襲い掛かって来た。  


―― 二人同時に。


一人目の角材は華麗なステップで躱す薫―― 
しかし、二本目の角材を避ける事は叶わず、身体にモロに命中した。


それを見て、勝利を確信する不良達。


しかし――




「ってーな………、お前ェ…、殴るって事は、殴られる覚悟…、アンだろうなァ……??」


フルスイングされた角材を折りたたんだ片腕で受け止め、ギロリと睨み返す薫。


その視線の余りの迫力に、射竦められた様に固まった不良は、そのまま角材ごと身体を引き寄せられ、腕を取られた。

そのまま足を払われ、縺れる様に倒れ込む二人。

薫は、そのまま倒れ込んだ不良の腕を天高く捻りあげた。 


――脇固めである。


ただの脇固めではない。

元婦警のアイドルから教わった、相手を倒すと同時に体重を掛け、そのまま梃子の原理で捩じり上げる、
暴徒鎮圧用の壊し技である。

一切の加減を抜きにして放たれたその技は、ロクに喧嘩もした事の無い中学生の不良に、
生まれて初めての脱臼と腱の2,3本は切れた激痛を齎した。


地面を転げまわり、苦痛の叫び声を挙げる不良。


薫は、その不良を一顧だにせず、その場に落ちていた角材を拾い上げ、
呆然と立ち尽くしていたもう一人の、角材を持つ不良目掛けて振りかぶった。

「オラァッツ!!」

一瞬、空いた隙間に打ち込まれた角材は、滑り込む様にもう一人の側頭部に命中し、真っ二つに圧し折れた。

一撃でその意識を奪われ、地面に倒れ伏す不良。   ――残り3人




拓海「中学くらいなら、男女の体格差もそれほど離れてないしな……。
腕っぷしで今の薫に勝てるヤツなんてまずいねーよ」



アッという間に半数近くの仲間を地面に沈められた不良達。

もう、その様子に余裕など一欠けらも存在しない。


しかも、その殆どが、目の前の可憐とも言える少女によって齎されたモノなのだ――

既に、不良達は、彼等の言葉でいう「ビビってる」状態に陥っていた。

薫を睨みつけながらも、掛かってくる様子も無く、ただその場で構え続ける。

その様子を見て、薫は注意深く相手を睨みつけながらも、折れた角材を握った手で胸のタイを抜き取り、
口で咥えながら角材をそのタイで縛り付けた。


正直、角材をモロに喰らって、片腕は無事では済まなかった――


骨にヒビくらいは入っているだろう。もしかしたらもっと悪いかもしれない――

だが、コレで応急処置はすんだ。 

後、三人くらい余裕で持つ―― 


そう確信した薫は、今度はこちらの番、とばかりに一気に前方にダッシュして、三人の不良達との距離を一気に詰めた。




拓海「それに根性だな。長年この厳しい業界で、年上のエゲつねぇ奴らと一発勝負の舞台でタイマン張って来たんだぜ??
女一人ヤるのに人数集めて道具持ち出す……。そんな腐った根性の奴らに薫が負ける訳ねーだろ!!」



その薫の迫力に、残り二人の不良達は、遂に心が居れた。


そのまま背中を向け、逃げたのだ――


普段、粋がって周りに威張り散らすその不良が―― 

虚勢を張る為なら、考えられない馬鹿げた事もする彼らが――


ただ一人、小柄な15歳の少女に恐怖を感じ、背中を向けて逃げだしたのだった。


一瞬にして自分を守るすべての駒が消えた不良達の頭は、逃げ出した二人の背中に大声で罵倒の声を挙げる。


「て、テメェら!!何逃げてんだっ!!ふざけんな!!俺をッ!俺を守れッ!!」


しかし、その言葉もむなしく、一瞬にして距離を詰めて来た薫の全力で振りかぶった拳が――


薫「オラァアアアアッッツツ!!!」


渾身の力を込めて、顔面に命中した。


不良の頭はその瞬間、自分の顎の砕ける音を聞きながら、宙を舞い、遥か後方のフェンスに激突した。

けたたましい音がその場に鳴り響く中、ズルズルと自分の身体が崩れ落ちるのを見て、
自分の行いを深く後悔するのだった――


トンでもネェ化け物に、手を出しちまった―― と、





気付けば路地裏で立っているのは薫ただ一人。

不良達はそれぞれ流血し、悶絶し、蹲りながら苦悶の表情を浮かべて、呻き声を挙げていたのだった…。



   ※※※   ※※※   ※※※    



薫「ふぅ……、こんなモンか……。」


不良頭「ば、化けモンだ……」

モブ不良「いてぇ…、いてぇよぉ………」




モバP「薫―ッ!!」


薫「ん……?? 何だ、センコー。来たのかよ…」

モバP「だ、大丈夫か、薫……ケガは……」

薫「ああ、少し数が多かったから、角材腕に一発喰らっちまったけどよ、ヨユーよ、ヨユー」


モバP「…………そうか……」スッ


薫「そんじゃ、レッスン行こうぜ?トレーナーさん待たせてるから、怒られたら訳話して……」

モバP パァンッ!!(無言で薫の頬を思いっきりビンタする)

薫「!! ……いってェ……、何すんだ、いきなりっ!!」

モバP「バカ野郎!!酷い怪我したらどうすんだ!!
大声出すとか周りに助けを求めるとか有るだろ!!何を粋がってんだっ!!」

薫「・・・・!!」

薫「で、でもよ……何とかなると思ったし……」

モバP「お前が強いってのは向井さんから聞いたよっ!! でもな!万が一って事が有るだろ!!
それが原因でアイドル活動を続けられなくなったら如何する!!」

モバP「怪我だけじゃない!!悪徳記者に嗅ぎつけられて、この有様を写真に取られて記事にされたらどうする!?
それだけじゃない!!お前がやっつけたヤツの当たり所が悪くて、大事に成ったらそれでもお前はアイドルを続けられるのかっ!!」

薫「……………………」

モバP「どうだ…、何も言えないだろう……。
お前は自分で自分をそんな所に追い込んでいたんだぞ……、馬鹿げてると思わんか…??」


薫「…………ああ……、悪かったよ………」

モバP「薫……」(薫をギュっと抱きしめる)

薫「あっ……」

モバP「もう、これ以上心配させないでくれ……。
お前をトップアイドルに…、シンデレラガールにするのは、俺の人生の目標、生き甲斐でも有るんだ……」

モバP「別にいい子ちゃんになれ、とは言わない……。 
頼むから、俺からそれを奪うような真似だけはしないでくれ…。一生のお願いだ……」


薫「……………うん、わかった………」

モバP「そうか……、ありがとう、な………」グスッ

薫「…だいじょうぶ…? 泣いてるの……??」

モバP「……………………………」(無言で薫を再度、ギュッと力強く抱きしめる)



薫「………ごめんね、ありがとう………、せんせぇ……」



   ※※※   ※※※   ※※※    




拓海「駆けつけてみたけど……、何か全部解決してるみてぇだな……」

ちひろ「ホントですねぇ……、モバPさんと薫ちゃんの関係も上手くいきそうですし……、
雨降って地固まる、って処ですかね………」

拓海「おう、そうだな……」

ちひろ「さて、私はこの寝転がってる子供達を親元に連れて行って交渉してこないと」(ポン)

ちひろ「逆恨みされてロクでもない事を警察だの雑誌社だのにタレ込まれても困りますからねっ」

拓海「大丈夫か?手伝おうか??」

ちひろ「任せといて下さい!!謝罪どころか慰謝料分捕るつもりで締め上げてきますからっ!!」グッ!!

拓海「……くれぐれも、やりすぎねぇようにな………??」

ちひろ「はーい♪」




   ※※※   ※※※   ※※※    




モバP「まぁ、そういう訳で薫ちゃんも大分心を開いてくれたんですが……」

ちひろ「はぁ…」


薫「センコー!レッスン行ってくるなーっ!!」


モバP「言葉遣いが直らないんですよねぇ……」(嘆息)

ちひろ「あはは……」

モバP「それに……、新たに困った事態が持ち上がりまして……」

ちひろ「え……??」


不良頭「オッス、姐さん、お勤めご苦労様です!!荷物持たせて頂きます!!」

薫「オウ、頼むわ」

モブ不良「姐さん、お疲れ様です!!」

薫「オウ」

モブ不良2「お疲れ様です!!」

薫「オウ」


モバP「ガラの悪い舎弟兼親衛隊が、大量に出来ちまったんだよなぁ……」(深いため息)

ちひろ「あ、あはは……」(汗)

モブ不良3「仁奈さんもお疲れ様です!!お荷物お持ちいたしましょうかっ!?」

仁奈「あ、あの……、私は結構ですから……」


モバP「あっ、コラーッ!クソガキ共!!何回言えば良いんだ!ウチのアイドルにいちいち絡むんじゃなーい!!」

不良頭「あぁ!?何だテメェ、うるせーぞ!このジジイ!!
我等亜威怒流激愛永久不滅、だ!この野郎!!文句あんのか!?」

モバP「お前らが周りでウロチョロしてると、薫がアイドルとして活躍するのに障りがあるんだよ!!
トップアイドルにしてやれないだろうがっ!?」

モブ不良「アイドルがどうとか小さェ事言ってるんじゃねぇ!!薫サンがそんなモンで終わる訳ねーだろ!!
薫サンは来年、俺らと中免取って、族作って全国制覇するんだよ!!」

モブ不良3「そうだそうだっ」

モブ不良4「我命有限永久不滅愛死天流!!」

モバP「バカかお前ら!?何が全国制覇だ!!生きた化石か!?
今時、全国制覇てシーラカンスでもそんな事言わんわっ!!」

モブ不良5「誰が学名・ラティメリア・カルムナエ(Latimeria chalumnae)だ、テメー!!」

モブ不良6「古生代デボン紀呼ばわりしやがって、死んだぞ、オメー!!」

モバP「不良のくせにアカデミックな絡み方してんじゃねぇよっ!!
今時、族とか全国制覇とか、魚以下の脳みそって事が言いたかったんだよっ!!ちょっと難しかったかな~!?ゴメンね!!」

不良頭「ああんッ!? テメェ、伝説の族・狂鬼会を越えるって言う俺等の夢をバカにしたな!?上等だ、表に出ろっ!!」


モバP「上等だ!クソガキが!!プロデューサー神拳の真髄を見せてくれるわっ!!」ギャーギャー!!



仁奈「うわぁ…何だか凄い事になっちゃったねぇ……」

薫「ほっとけよ……。 行こうぜ、仁奈…」


仁奈「あっ、薫ちゃーん、待ってよぉ~」



   ※※※   ※※※   ※※※    



薫「まぁ、アイツ等も腹割って話せば、そう悪い奴等でもねーんだけどなぁ…」

仁奈「あはは…w 少し、怖いけどね……」

仁奈「………薫ちゃんはどうするの?? ぼーそーぞく、やるの??」

薫「んー、中免は取るけど、ゾクはなぁ……。
アイドルでやりたい事有るしなぁ……。ハンパはダセーだろ、やっぱ」

仁奈「やりたい事って??」

薫「ん~~」

仁奈「言い辛い事?? なら無理に聞かないけど……」

薫「……仁奈ならいっか。耳、貸してみ??」

仁奈「…??」(耳を寄せる)

薫(小声で耳打ち)『…あのね、せんせぇに……、薫がシンデレラガールになるとこ、見せてあげるのっ!!』

仁奈「うわぁ……」

薫「秘密、だよっ!!」

仁奈「……うんっ!!」




【完】

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