喪黒「ほぉ、、、女装とは変わった趣味ございますねぇ。」 (23)

「私の名前は喪黒福造。人呼んで笑うセールスマン。
ただのセールスマンじゃございません。
私の取り扱う品物は心、人間の心でございます。」

ホーホッホッホッ、、、、




「この世は老いも若きも男も女も心の寂しい人ばかり、そんな皆さんの心のスキマをお埋め致します。

いいえ、お金は一銭もいただきません。
お客様が満足されたら
それが何よりの報酬でございます。」


さて、今日のお客様は、、、、、

『菅田 河留 (すがた かわる)男21歳』





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1496164874

ーどこかのアニメイベント会場ー

人混み『』

『うわ~凄い人の数だ~』

『さすが人気の高いアニメのイベントだから人も集まるよね』

『コスプレしてる人も沢山いるな~』

コスプレイヤー『』

菅田「.......」

『ん?』

『うわwなんか男なのに女キャラのコスプレしてる人がいるww』

『似合わないのによくやるよなー』

『あの~?』

菅田「は、はい?」

菅田(やった!一緒の写真撮影を頼まれたぞ!これぞコスプレの醍醐味だ)

『一緒に写真撮ってもらっても良いですか?』

菅田「いいですよ!」

はいチーズ カシャ

『どうもー』


後日
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ーーー
ーー



菅田「うわっ、、これ僕じゃん」


『@nippersandane
この女装コスの人キモすぎwww


菅田「この前のあの人達だな、、、、」



菅田(コスプレを僕が初めてかれこれ2年近く、

衣装を作るのとかは得意な方だったからいろんなキャラのコスプレしたりで楽しかった


みんな褒めてくれたり、、、、、


でもさすがに男の僕が女キャラのコスプレっていうのはさすがに無理があったかなぁ、、、、やめときゃ良かった)


???「すいません、」

菅田「え?」


喪黒「「バァ!」」

菅田「う、うわぁぁあ!?」

喪黒「失礼しました、何やらあなたが思いつめていたような顔をしていたのでつい声をかけてしまいまして。」


菅田「は、はぁ、、、?」

喪黒「実はわたくしこういうものでして、、」名刺ダシー


菅田「.....心のスキマ、、、お埋めします?」

喪黒「実は私はセールスマンでございます。」

菅田「お、金ないですよ、」

喪黒「まあそう焦らず、お代は一銭もいただきませんよ。私が取り扱う商品は心なのです。何かと悩みを抱えたお客様の手助けになればと思いましてねぇ、、、」

菅田「そうなんですか」


喪黒「折角ですし、これも何かの縁ということで今から一杯やりませんか?」

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ーBAR魔の巣ー

菅田「、、、それで、写真を撮ったらSNSで晒されて馬鹿にされちゃって、」


喪黒「驚きましたねぇ、女装ですか?ホホォ、、、、変わった趣味をお持ちですなぁ」

菅田「いやいや違いますよ喪黒さん。僕はあくまでも女装が好きとかってわけであんな格好をしてたわけじゃないんですよ。」

喪黒「と、言いますと?」


菅田「僕は『コスプレ』をするのがとっても好きなんですよ、なんと言いますか変身というか別の誰かになったみたいな感じが良いと言いますか、」

喪黒「ほぉ」

菅田「クオリティの高いコスプレができるほど今の自分とはまったく別の存在になれたという感覚がたまらなく好きなんですよね~」

喪黒「........」


菅田「普段の僕には誰も見向きもしないけどコスプレをしたら通行人の人が僕に興味を向けてきたり仲間のレイヤーさんが褒めてくれたり、、、でもだんだんもっと凄いものを目指そうと思ってきて、」


喪黒「ホッホッホ、つまりあなたは別人になってみたい変身願望のようなものがあって、男の自分の対極である女性のコスプレに挑んでみたというわけですなぁ」


菅田「そうなんですよ、喪黒さん」


喪黒「熱意は伝わりましたよ。大変よろしいです、菅田さん。あなたを手助けいたしましょう!」


菅田「ほ、本当ですか?でもどうやって、、、?」


喪黒「ご安心を、、、、」サッ


バンッ


菅田「なんですか、これ?」


喪黒「スプレータイプの化粧品ですよ。これを吹きかけるだけで女性のような見た目になります。」

菅田「は、はぁ、、、」

喪黒「ただし、これは1時間しか効き目がないのと、1日で一回しかスプレーを使ってはいけません。もしこれを破れば取り返しのつかない事になってしまいますから。」

菅田「そうなんですか?」
菅田(胡散臭そうだ、、、、)


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ーその後自宅ー


菅田「喪黒さんあんな事言ってたけど嘘くさいなぁ、、、」


菅田「なんか面白がって騙してるんじゃないのかなあの人」


謎のスプレー『』


菅田「........」


菅田「まあ、一回試してみようかな、、、」


謎のスプレー『』プシュー


菅田「?」

菅田「これだけ?」

菅田「とりあえず鏡を見てみよう」スタスタ

鏡『』

菅田「うぉ!?なんだこりゃ」


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ー後日アニメイベント会場ー


『すっげぇぇぇえええ!!』
『あのレイヤーさん本物みたいだ!!』
『本物の魔法少女がここにいるぞ!』

菅田「みなさんよろしくおねがいします~!魔法少女戦士ルミで~す!!」

『うぉおおおおおおお!!!』
『写真いっしょに撮ってください!!』

菅田「いいわよ~♡」
菅田(まさか誰も僕を男だとは思うまい、あのスプレー思ったより効果が凄かったぞ)


『ルミたん!ルミたん!!』

菅田「萌え萌え~キュン♡」
菅田(今この僕は、いやあたしは本物の魔法少女に変身をしたのよ!!)


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その後

菅田「いや~喪黒さん!ありがとうございます~!」

喪黒「満足いただけたようで何よりです。」

菅田「誰も僕が男のコスプレイヤーだと気付きません。本当に別人になりきれましたよ!」

菅田「これはもう最高ですよ~いや~いいな」


喪黒「菅田さん、念を押して忠告しておきます」


菅田「え?」

喪黒「あのスプレーの使用頻度は必ず守ってくださいよ。でないと取り返しのつかないことになってしまいますので」

菅田「わかってますよ~喪黒さん!1日一回までですよね?」


喪黒「解っていらっしゃるのなら安心です。」ニヤリ

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ーその後の日のアニメイベント会場でー

『こっち見て~!』
『萌えるぅ~~!!』

菅田「みんなありがと~!♡」

菅田「今日はもう私帰らなきゃ♡」
菅田(スプレーの効果があと10分で切れちゃうな)


『え~まだイベント始まったばっかりじゃないかー』
『もう帰るのかよ~』


菅田「ごめんね~♡」
菅田(やっぱ1時間って短い、、、)


菅田「あっそうだ!」

『どうしたでござるか?』


菅田「みんな~♡ちょっとまっててね~!!」


菅田(もしかしたら一回で1時間だったスプレーをさらに吹きかける事で変身できる時間が伸びるかもしれない、、、、)


菅田(しかし、、、)


ー喪黒『1日一回までですよ。』ー


菅田(う~ん)チラッ


謎のスプレー『』


菅田「まあ一回ぐらい多くても大丈夫だよね、、、」

菅田「まあ使っちゃえ」プシュー


菅田「さぁ!まだまだイベントはこれからだぞ~!!」







喪黒「菅田さぁん。どうも、」

菅田「あっ!?も、も、喪黒さん!!??」



喪黒「あなたは私の忠告を無視してスプレーを1回以上使いましたね?」


菅田「そ、それは、、、」

喪黒「言ったはずです!取り返しのつかない事になってしまうとね」


菅田「えぇ、、、でもたった一回ぐらいで、、、」


喪黒「スプレーの効果であなたはまったくの別人になってしまうことでしょう、、、、」




『『ドーーーーーンッッ!!!!』』



菅田「う、うわぁぁぁあああああああ」

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『うわっみろよあのコスプレイヤーww』
『あんなキモい見た目のデブいおばちゃんがコスプレなんて事故だろ』
『どう思ってあんな格好してるんだろな』


菅田「........うぅ、、、」


『面白いから写真撮ってTwitterにあげとこww』
『オークのコスプレしたほうが似合うなw』


菅田(こんな事になるなんて.....)

喪黒「いやぁ、、菅田さんも自分とはまったく違う別人に変身できたようで大変満足そうでございますねぇ」


喪黒「それにしても変身願望があったとして私はあんな感じの姿にはなりたくないものです。せっかくなら超絶可愛い美少女などになってみたりとかがよろしいでしょうか」




オーホッホッホッ


終わり

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