​森久保乃々「絵本を描いてきたんですけどぉ……」 (15)

<事務所>
早坂美玲「ノノの絵本?面白そうだな!読んでもいいのか?」
乃々「は、はいぃ……。でも、じっくり読まれるのは恥ずかしいので、読み聞かせで……」
美玲(そっちの方が恥ずかしいと思うけど)

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美玲「わかったッ!タイトルは何ていうんだ?」
乃々「のっ、“乃々太郎”です……」
美玲「…………ごめんノノ、もう一回言ってもらっていいか?」

乃々「や、やっぱりコレは封印します。帰って燃やして供養しますぅ……」
美玲「落ち着けッ!せっかく描いたんだろ?それに、誰かに読んでもらいたいからウチに声かけてくれたんだろ?」
乃々「そうですけどぉ……」
美玲「なら聞かせてくれ、ノノの絵本ッ!ウチもあんまり強いツッコまないようにするから」
乃々「じゃあ……読みます。“乃々太郎”」
美玲(語感から察するに、桃太郎のオマージュだろうな。ノノのオリジナルってわけじゃなさそうだ)

乃々「むかしむかし、あるところにお爺さんとお婆さんしか住んでいませんでした」
美玲「寂しさを感じる出だしだな」
乃々「お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました」
美玲「ここは普通なのか」
乃々「お婆さんが川でせんたくをしていると、ガボッ……!ゴボボッ……!と、それほど大きくもない乃々太郎がおぼれながら流れてきました」
美玲「ノノーッ!?どうして直で流れてきたんだ!!?」

乃々「『おや、これは良いお土産になるわ』お婆さんは乃々太郎を拾い上げて、家に持ち帰りました」
美玲「ダメだッ!ノノが絵本の世界に入っちゃって、ウチの声が全然聞こえてないッ!」
乃々「そして、お爺さんとお婆さんが乃々太郎を切って食べようと斧を振りかざした時――」
美玲「逃げてくれノノーッ!!」
乃々「『もりくぼは食べても美味しくないんですけどぉぉぉーーーー!!!』と、乃々太郎は叫びました」
美玲「喋れたんだなノノ!ひとまず安心だ」
乃々「まぁ色々あって、乃々太郎は鬼退治に行くことにしなりました」
美玲「端折ったッ!?」

乃々「乃々太郎はお婆さんから300円分のきび団子を貰って、鬼ヶ島へ出かけました」
美玲「遠足じゃないんだから、いっぱい持たせてあげれば良いだろ」
乃々「旅の途中で、渋谷凛さんに会いました」
美玲「物語の方に安定剤が!ウチはそろそろ疲れたから頑張ってくれッ!」
乃々「『お疲れ、乃々。こんなところで何してるの?』
美玲「声真似上手いなノノ。というか知り合い設定なのか」

乃々「『凛さん。これから鬼退治に行くんですけど……』」
乃々「『そうなんだ。じゃあ私も一緒に行ってあげる』 凛さんが仲間になりました」
美玲「よしよし、コレでウチの負担も少しは和らぐだろッ!」
乃々「そして、今度は猿のキグルミを着た市原仁奈ちゃんに会いました」
美玲「一緒に行くのか?」
乃々「『乃々、仁奈はちょっと鬼退治に行くには小さいから。今回は諦めようか』」
乃々「『べ、別に良いですけど……』」
乃々「仁奈ちゃんと別れ、2人は鬼ヶ島へと足を進めます『鬼退治、頑張ってくだせー!』」
美玲「やっとまともに物語が進んで行く……」

乃々「そして、今度は青い鳥のようなものを持った藤居朋さんに会いました」
美玲「だいぶこじつけてきたな、もうちょっと鳥っぽい人はいなかったのか?」
乃々「『鬼退治に行くんだって?コレ2人にも作ったから持っていってよ!』朋さんから、お世辞にも上手とは言えない手作りのマスコットを貰いました」
美玲「アレは……ウチも最初見たときは何かわからなかった」
乃々「怪しげなオーラを感じる青い鳥でしたが、乃々太郎はとても気に入りました」
乃々「『よかったね、乃々。ありがとう朋さん』2人は上機嫌で鬼ヶ島へと足を進めます」
美玲「結局仲間になったのはリンさんだけか。どうするんだこの後」

乃々「ついに鬼ヶ島に着いた乃々太郎たち」
美玲「いよいよ終盤だ!」
乃々「そこには鬼が数十人散らばっていました」
美玲「あれ、鬼は誰も当てはめないんだな」
乃々「後が怖いので……鬼は鬼です」
美玲「ノノ?もしかしてずっとウチの声聞こえてたのか?」

乃々「乃々太郎が怖くて隠れている間に、凛さんが鬼たちを倒していました」
美玲「何があったッ!?リンさんは何をしたんだッ!」
乃々「『乃々、早く鬼の財産持って逃げよう。あと10分で仕掛けた爆弾が爆発して島ごと吹き飛ぶよ』」
美玲「リンさん!ツッコミ側の人間だと思ってたのにッ!!」
乃々「乃々太郎と凛さんは、島のものを残らずを奪い取って、幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし」パタン

美玲「本物の鬼がいる…ッ!」

乃々「そう、本当の鬼は、人の心の中にいるのかもしれないですね……」
美玲「良い話風に纏めようとしたってそうはいかないぞッ!」
渋谷凛「ふぅん……この話、乃々が描いたんだ」
乃々「り、凛さん!?いつから……」
凛「初めから居たよ。それにしても、乃々は絵が上手いね」
美玲「リンさん!ノノの絵本について、もっと言いたいことがあるんじゃないかッ?」
乃々「あうぅ……」
凛「確かに言いたいことはたくさんあるけど、私はこれからレッスンだから。じゃあ一つだけ」

凛「次回作、待ってるね」
美玲「リンさん!?」

以上です。

初SS投稿でした。
絵本っぽく小学生で習わない漢字は平仮名で書こうと思いましたが、読みやすさ重視で漢字を使用。
しかし改行を怠り結局読みにくい始末……

では、依頼出してきます。多くの方に読んで頂ければ幸いです。

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